JP2002032132A - 電力変換装置 - Google Patents

電力変換装置

Info

Publication number
JP2002032132A
JP2002032132A JP2000213625A JP2000213625A JP2002032132A JP 2002032132 A JP2002032132 A JP 2002032132A JP 2000213625 A JP2000213625 A JP 2000213625A JP 2000213625 A JP2000213625 A JP 2000213625A JP 2002032132 A JP2002032132 A JP 2002032132A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
voltage
phase
gate
transformer
timing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000213625A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4489912B2 (ja
Inventor
Shinichi Ogusa
慎一 小草
Shinzo Tamai
伸三 玉井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2000213625A priority Critical patent/JP4489912B2/ja
Publication of JP2002032132A publication Critical patent/JP2002032132A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4489912B2 publication Critical patent/JP4489912B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Electrical Variables (AREA)
  • Inverter Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ゲートデブロック時に変圧器の偏磁を増大さ
せることのない電力変換装置を得ることを目的とする。 【解決手段】 交流電力系統1の電圧零の位相を検出す
る電圧位相検出回路23を備え、自励式変換装置2のゲ
ートデブロックは、図2(a1)に示すように、交流電
力系統1の電圧零のタイミングで実行する。これによ
り、図2(b1)に示すように、変圧器3の偏磁量の増
大が防止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、自己消弧型素子
で構成され、変圧器を介して交流電力系統や負荷と接続
される電力変換器を備えた電力変換装置に係り、特にそ
の変圧器の直流偏磁を防止する技術に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】図7は、例えば特開平10−17154
3号公報に示された、変圧器を介して交流電力系統に接
続される電力変換器を備えた従来の電力変換装置におい
て、ゲートブロック時の残留磁束による偏磁を防止する
構成を示す回路図である。図7において、1は交流電力
系統、2はゲート駆動信号に基づいて交流電圧を発生す
る自励式変換装置、3は交流電力系統1と自励式変換装
置2とを接続する変圧器、4は自励式変換装置2に直流
電圧を供給する直流電圧源、5A、5Bは変圧器3の巻
線に流れる電流を検出する電流検出器、6は電流検出器
5Aと5Bの出力の差分をとる減算器、7は減算器6の
出力から直流成分を検出する直流成分検出器、8は交流
電力系統1の電圧を検出する計器用変圧器、9は交流電
力系統1の設定電圧を与える電圧基準、10は電圧基準
9と計器用変圧器8の出力信号に応じて自励式変換装置
2の電圧指令を作成する電圧指令値作成回路、11は直
流成分検出器7の出力と電圧指令値作成回路10の出力
を加算する加算器、12は加算器11の出力に従って自
励式変換装置2の自己消弧型素子の点弧タイミングを決
めゲートパルス信号を作成するパルス幅変調制御回路、
13はパルス幅変調制御回路12の出力を増幅して自励
式変換装置2にゲート駆動信号を与えるゲートパルス増
幅回路、14はゲートブロック、ゲートデブロックの指
令を出力するGB・GDB指令回路、15は自励式変換
装置2のGB・GDB状態信号(ゲートブロック・ゲー
トデブロック状態信号)、16はGB・GDB指令回路
14の出力とGB・GDB状態信号15と計器用変圧器
8の出力よりゲートブロックおよびゲートデブロックタ
イミングを演算するゲートタイミング演算回路、17は
GB・GDB指令である。
【0003】次に動作について説明する。何らかの要因
で交流電力系統1の電圧が完全に喪失し、GB・GDB
指令回路14からGB指令が出力されると自励式変換装
置2はゲートブロックする。ゲートタイミング演算回路
16はGB・GDB状態信号15により自励式変換装置
2がゲートブロックした位置を認識する。次にGB・G
DB指令回路14からGDB指令が出力されるとゲート
タイミング演算回路16は最適な位置でGDB指令をゲ
ートパルス増幅回路13に出力し自励式変換装置2を再
起動する。
【0004】ここで、ゲートデブロックする最適な位置
について図8を参照して説明する。図8は変圧器3に印
加される電圧と磁束(密度)との関係を示す図である。
図において、18は変圧器3に印加される電圧、ここ
で、点線部分は電圧が喪失している部分である。19A
はタイミング22Aでゲートデブロックした場合の変圧
器3の磁束、19Bはタイミング22Bでゲートデブロ
ックした場合の変圧器3の磁束、20はタイミング21
でゲートブロックしたときの変圧器3の残留磁束であ
る。
【0005】自励式変換装置2がタイミング21でゲー
トブロックすると変圧器3に印加される電圧18は喪失
する。ここで、変圧器3の残留磁束は20の位置で保持
される。次にゲートデブロックがいま、タイミング22
Aで行われた場合、変圧器3の磁束密度は19Aとなり
最高で定格磁束の3倍まで上昇し、変圧器3の鉄心が偏
磁し、励磁電流が増加し、過電流に至り自励式変換装置
2は保護停止する。最悪の場合には、変換装置を構成す
る素子の破損に至ることもある。そこでゲートタイミン
グ演算回路16の出力からタイミング22Bでゲートデ
ブロックすることにより変圧器3の鉄心は偏磁すること
もなく安定に運転継続することが可能となる。つまり自
励式変換装置2がゲートブロックしたときの電圧の位相
と同じ電圧位相で自励式変換装置2をゲートデブロック
することが最適な位置でのゲートデブロックとなる。以
上述べたように図7に示した従来の電力変換装置はゲー
トタイミング演算回路16を用いてゲートデブロックす
るタイミングを演算することにより、ゲートデブロック
した際の変圧器3の鉄心の偏磁を防止するように動作す
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の電力変換装置は
以上のように構成されているので、自励式変換装置2が
ゲートデブロックした際の偏磁を防止するように動作す
る。従来の電力変換装置では、交流電力系統1で電圧が
完全に喪失するケースしか考えられていないが、実際の
電力系統における事故では電圧が著しく低下するもの
の、数10%の電圧が残るケースが多く、その場合自励
式変換装置2がゲートブロックした間も、変圧器3は交
流電力系統1により励磁される。さらに自励式変換装置
2がゲートデブロックするより先に交流電力系統1にお
いて事故点が遮断され電圧が回復するケースが多い。自
励式変換装置2がゲートデブロックするより先に交流電
力系統1の電圧が回復するケースの、変圧器3を励磁す
る電圧と磁束との関係を図9に示す。図9において、2
4はゲートブロックタイミング、25は事故除去タイミ
ング、26はゲートデブロックタイミングである。
【0007】変圧器3は系統事故等で自励式変換装置2
がゲートブロックタイミング24でゲートブロックされ
るまでは自励式変換装置2が発生する電圧パルスにより
励磁されている。24の時点で自励式変換装置2がゲー
トブロックすると、24の時点以降の変圧器3の励磁は
交流電力系統1からの励磁となる。このときの交流電力
系統1の電圧は系統事故等により電圧の大きさが変化し
ているため、例えば図9のような通常より著しく小さな
電圧により励磁されることになる。このとき変圧器3の
磁束も振幅が小さくなり、ゲートブロックした時点24
の磁束に応じて直流分を含んだ波形となる。さらに図9
に示すように、自励式変換装置2がゲートブロックして
いる間の25の時点で交流電力系統1の電圧が回復する
と、変圧器3は磁束に直流分を含んだまま、ほぼ定格ま
で回復した交流電力系統1の電圧で励磁されることにな
る。そして、その後、ゲートブロックした電圧位相と同
じ電圧位相となるタイミング26でゲートデブロックす
る。従って、ゲートデブロックタイミング26では、変
圧器3にはかなりの偏磁量が存在し、その後、直流成分
検出器7から求めた偏磁分で電圧指令を補正することに
より、偏磁量低減の制御を行っていくことになる。
【0008】ところで、従来の自励式変換装置2では、
ゲートデブロックは、ゲートブロックタイミング24で
の電圧位相と同一の電圧位相となるタイミングで行われ
るので、ゲートブロックタイミング24における力率
(電圧と電流との位相関係)等によっては、このゲート
デブロックタイミング26は、必ず図8や図9に示した
ように、電圧零の位相になるとは限らない。一方、自励
式変換装置2の出力電圧波形は、図8、図9では、交流
電力系統1の電圧と同じ正弦波で図示しているが、正確
には、パルス状の電圧を合成した不連続なステップ状の
波形(1パルス出力では、1周期正負各1パルスの矩形
波となる)となり、この不連続性のため、ゲートデブロ
ックタイミングによっては、この時点で変圧器3の偏磁
量がさらに増大する。なお、この偏磁分が更に増大する
現象の詳細については後述する。
【0009】以上のように、従来の自励式変換装置2に
おいては、ゲートデブロックによって出力する電圧を交
流電力系統1の電圧と同期したものとしても、その出力
電圧波形の不連続性のため、ゲートデブロックの時点で
変圧器3の偏磁量が更に増大し、結果として変圧器3の
鉄心が大きく偏磁し、励磁電流が増加し、過電流に至り
自励式変換装置2は保護停止する。最悪の場合には、変
換装置を構成する素子の破損に至ることもある。
【0010】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたもので、ゲートデブロック時に変圧器の偏
磁を増大させることのない電力変換装置を得ることを目
的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明に係る電力変換
装置は、オンオフ制御されるスイッチング素子を備え、
その交流出力側が変圧器を介して交流系統に接続された
電力変換装置であって、上記交流系統の異常発生に基づ
く信号によりゲートブロックしてその交流電圧出力を停
止し、その後上記交流系統が復電しその異常解消に基づ
く信号によりゲートデブロックして上記交流系統の電圧
に同期した交流電圧出力を再開するものにおいて、上記
交流系統の電圧零の位相を検出する電圧位相検出手段を
備え、上記ゲートデブロックは、上記交流系統の電圧零
のタイミングで実行するようにしたものである。
【0012】また、この発明に係る電力変換装置は、交
流系統が複数相で電力変換装置が単相器を当該複数相分
備えた構成の場合、電圧位相検出手段を各相毎に備え、
ゲートデブロックは、上記交流系統の各相の電圧零のタ
イミングで各相毎に実行するようにしたものである。
【0013】また、この発明に係る電力変換装置は、交
流系統が複数相で電力変換装置がゲートデブロックを各
相同時に行う多相構成の場合、上記交流系統の各相電圧
零の位相を検出する電圧位相検出手段、および変圧器の
各相偏磁量を検出し偏磁量が最大の最悪相を判定する偏
磁最悪相判定手段を備え、上記ゲートデブロックは、上
記最悪相の電圧零のタイミングで実行するようにしたも
のである。
【0014】また、この発明に係る電力変換装置は、変
圧器の偏磁量を検出する偏磁量検出手段を備え、上記偏
磁量が零となるよう電力変換装置の出力電圧指令を補正
する電圧指令補正手段を備えたものである。
【0015】また、この発明に係る電力変換装置は、1
周期正負各1パルスの矩形波電圧を出力するものであ
る。
【0016】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1はこの発明の
実施の形態1における電力変換装置を示す回路図であ
る。図において、1は交流電力系統、2はその交流出力
側が変圧器3を介して交流電力系統1に接続された自励
式変換装置、4は自励式変換装置2の直流入力側に接続
された直流電圧源、8は交流電力系統1の電圧を検出す
る計器用変圧器、9は交流電力系統1の設定電圧を与え
る電圧基準、10は電圧基準9と計器用変圧器8の出力
信号に応じて自励式変換装置2の電圧指令を作成する電
圧指令値作成回路、12は電圧指令値作成回路10の出
力に従って自励式変換装置2の自己消弧型のスイッチン
グ素子の点弧タイミングを決めゲートパルス信号を作成
するパルス幅変調制御回路、13はパルス幅変調制御回
路12の出力を増幅して自励式変換装置2にそのスイッ
チング素子をオフオフ制御するゲート駆動信号を与える
ゲートパルス増幅回路、14は交流電力系統1の異常発
生に基づきゲートブロックの指令を出力し、その後交流
電力系統1が復電しその異常解消に基づきゲートデブロ
ックの指令を出力するGB・GDB指令回路、15は自
励式変換装置2のGB・GDB状態信号、23は計器用
変圧器8の出力から交流電力系統1の電圧零の位相を検
出する電圧位相検出回路、16はGB・GDB指令回路
14の出力とGB・GDB状態信号15と計器用変圧器
8の出力と電圧位相検出回路23の出力よりゲートブロ
ックおよびゲートデブロックタイミングを演算するゲー
トタイミング演算回路、17はGB・GDB指令であ
る。
【0017】次に動作、特にゲートデブロック時の動作
を中心に図2を参照して説明する。図2は、ゲートデブ
ロックのタイミングを電圧位相との関係で変化させた場
合の変圧器3の磁束レベルの状態を説明するものであ
る。なお、図2はいずれも先の図9で示した事故除去タ
イミング25以降についてのみ図示している。即ち、交
流電力系統1の異常発生に基づきGB・GDB指令回路
14から出力されたGB指令により自励式変換装置2が
ゲートブロックした後、事故除去タイミング25で交流
電力系統1が復電し、変圧器3は交流電力系統1からの
正弦波電圧で励磁され、その状態からタイミング26で
ゲートデブロックすることになる。また、図2では、自
励式変換装置2は、その出力電圧波形の不連続性が最も
顕著に現れる、1周期正負各1パルスの矩形波電圧を出
力するものとしている。
【0018】先ず、同図(a1)(b1)は、図1で説
明した電圧位相検出回路23の検出出力に基づき、ゲー
トデブロックを交流電力系統1の電圧零のタイミング2
6Aで実行するもので、図から明らかなように、ゲート
デブロックにより、ゲートデブロック前の変圧器3の偏
磁量は増大することなくそのまま維持されることにな
る。これに対し、同図(a2)(b2)は、電圧零点を
過ぎたタイミング26Bでゲートデブロックを実行する
ものである。ゲートデブロックタイミングの如何にかか
わらず、自励式変換装置2の出力電圧は交流電力系統1
の電圧と同期したものとする必要があるため、変圧器3
に印加される電圧は同図(a2)に示すようになる。こ
の場合、電圧零からタイミング26Bまでの期間での交
流電力系統1の電圧を積分した磁束が変圧器3に発生す
る一方、タイミング26B以降の自励式変換装置2の電
圧の積分は同図(a1)の場合と変わらないので、結果
として、同図(b2)に示すように、このゲートデブロ
ックにより変圧器3の偏磁量が増大することになる。
【0019】これに対し、同図(a3)(b3)は逆
に、電圧零点の手前のタイミング26Cでゲートデブロ
ックを実行するものである。この場合、タイミング26
Cから電圧零のタイミングまでの期間では、自励式変換
装置2の出力電圧波形は零となっているので、この期間
では、変圧器3の磁束レベルは変化せず、電圧零のタイ
ミング以降は同図(a1)と同一の電圧が変圧器3に印
加されるので結果として、同図(b3)に示すように、
このゲートデブロック動作により変圧器3の偏磁量が増
大する。
【0020】即ち、図2の各波形図から判るように、ゲ
ートデブロック後の自励式変換装置2の出力電圧は、各
ケースいずれも、交流電力系統1の電圧と同期したもの
となっているが、前述した、自励式変換装置2の出力電
圧波形の不連続性のためゲートデブロックのタイミング
によっては変圧器3に新たな偏磁量を発生させる。この
発明は、このゲートデブロックのタイミングを交流電力
系統1の電圧零のタイミングに一致させることにより、
このゲートデブロックによる新たな偏磁量の増大を未然
に防止するものである。
【0021】実施の形態2.図3はこの発明の実施の形
態2における電力変換装置を示す回路図である。この形
態2は、交流電力系統1の復電時に発生した変圧器3の
偏磁分をゲートデブロック後、自励式変換装置2の出力
電圧指令を補正することにより、当該偏磁分を速やかに
低減せしめるようにしたものである。
【0022】このため、図1の回路に以下の構成を加え
ている。即ち、変圧器3の両巻線に流れる電流を検出す
る電流検出器5A、5B、この電流検出器5A、5Bの
出力差分を演算する減算器6、この減算器6の出力から
直流成分を検出する直流成分検出器7、および電圧指令
値作成回路10からの出力電圧指令に直流成分検出器7
の直流成分出力を加算して出力電圧指令を補正する加算
器11を付加している。
【0023】次に動作を図4を参照して説明する。タイ
ミング24までは、正常に自励式変換装置2から変圧器
3を経て交流電力系統1に電力が供給されている。異常
発生でGB指令が出力され、タイミング24で自励式変
換装置2がゲートブロックする。この後、変圧器3は交
流電力系統1の大幅に低減した電圧により励磁され、タ
イミング24で発生した偏磁分を残留させたまま、系統
の異常が解消してタイミング25で復電し、GDB指令
が出力され電圧零のタイミング26でゲートデブロック
する。実施の形態1で説明した通り、このゲートデブロ
ックの動作で変圧器3の偏磁量が増大することはない。
ゲートデブロック後、変圧器3は自励式変換装置2の出
力電圧で励磁され、その偏磁量が直流成分検出器7で検
出され、加算器11で出力電圧指令を補正することで、
図4に示す通り、変圧器3の偏磁量は急速に低減する。
【0024】なお、変圧器3の偏磁量の検出は、図3で
示す電流差から求める方式に限られるものではなく、例
えば変圧器3の磁束をホール素子等で直接検出する方式
等を採用してもよい。
【0025】実施の形態3.図5はこの発明の実施の形
態3における電力変換装置を示す回路図である。図1の
回路と異なるのは、交流電力系統1が例えば3相等の複
数相からなり、これに対応して自励式変換装置2は単相
器を複数相分備えた構成としている点である。そして、
電圧位相検出回路23も各相毎に電圧零の位相を検出す
るものとしている。
【0026】従って、ゲートデブロック動作は、各相毎
に電圧零のタイミングを検出して当該タイミングで実行
できるので、複数相の系であっても、各相共、ゲートデ
ブロック動作に伴う変圧器3の偏磁量の増大は防止さ
れ、自励式変換装置2の円滑な動作が達成される。更
に、図3で説明した出力電圧指令の補正手段を備える
と、交流電力系統1の復電時に変圧器3に偏磁量が存在
しても、ゲートデブロック後、急速に低減せしめること
ができる。
【0027】実施の形態4.図6はこの発明の実施の形
態4における電力変換装置を示す回路図である。ここで
は、複数相の交流電力系統1に対し、自励式変換装置2
は複数相一体の構成で、少なくともゲートデブロック動
作は各相同時に実行される方式のものである。構成が簡
単になる分、実施の形態3における単相各構成の自励式
変換装置2に比較してコスト面で有利となるが、本願発
明に関して言えば、各相毎に電圧零のタイミングでゲー
トデブロックを実行することが実現できない点不利とな
る。
【0028】そこで、この不利をカバーするため、この
実施の形態4では、図6に示す偏磁最悪相判定回路27
を設け、直流成分検出器7により検出する各相の偏磁量
の内、その偏磁量が最大となる最悪相を判定する。そし
て、自励式変換装置2のゲートデブロック動作は、電圧
位相検出回路23で検出する各相の電圧零の位相の内、
偏磁最悪相判定回路27で判定した最悪相の電圧零のタ
イミングで実行するものである。従って、ゲートデブロ
ック直前における変圧器3の最大偏磁量がゲートデブロ
ックの実行によって更に増大することが確実に防止され
る。但し、最悪相以外の相においては、電圧零でないタ
イミングでゲートデブロックが実行されることになり、
当該相の偏磁量は増加し得ることになるが、元々偏磁量
のレベルが低いため問題にならない。図6の回路では、
既述した偏磁量に応じて動作する出力電圧指令補正手段
を各相毎に備えているので、ゲートデブロック後は、変
圧器3の偏磁量は各相共速やかに低減する。
【0029】なお、偏磁最悪相の判定方式は、図6に示
したものに限られるものではなく、偏磁量の検出方式の
種別に応じて種々の方式を採用し得ることは勿論であ
る。また、上記各実施の形態では、自励式変換装置2は
直流を交流に変換して出力する型式のものとしたが、交
流/交流変換装置等、少なくともその交流電圧出力を変
圧器を介して交流系統へ供給する型式のものであれば、
この発明は同様に適用でき同等の効果を奏する。
【0030】
【発明の効果】以上のように、この発明に係る電力変換
装置は、オンオフ制御されるスイッチング素子を備え、
その交流出力側が変圧器を介して交流系統に接続された
電力変換装置であって、上記交流系統の異常発生に基づ
く信号によりゲートブロックしてその交流電圧出力を停
止し、その後上記交流系統が復電しその異常解消に基づ
く信号によりゲートデブロックして上記交流系統の電圧
に同期した交流電圧出力を再開するものにおいて、上記
交流系統の電圧零の位相を検出する電圧位相検出手段を
備え、上記ゲートデブロックは、上記交流系統の電圧零
のタイミングで実行するようにしたので、ゲートデブロ
ック動作に伴い、変圧器の偏磁量が増大するという弊害
を確実に防止することが可能となる。
【0031】また、この発明に係る電力変換装置は、交
流系統が複数相で電力変換装置が単相器を当該複数相分
備えた構成の場合、電圧位相検出手段を各相毎に備え、
ゲートデブロックは、上記交流系統の各相の電圧零のタ
イミングで各相毎に実行するようにしたので、ゲートデ
ブロック動作に伴う変圧器の偏磁量増大防止効果が、複
数相の各相すべてで達成される。
【0032】また、この発明に係る電力変換装置は、交
流系統が複数相で電力変換装置がゲートデブロックを各
相同時に行う多相構成の場合、上記交流系統の各相電圧
零の位相を検出する電圧位相検出手段、および変圧器の
各相偏磁量を検出し偏磁量が最大の最悪相を判定する偏
磁最悪相判定手段を備え、上記ゲートデブロックは、上
記最悪相の電圧零のタイミングで実行するようにしたの
で、ゲートデブロック動作に伴う変圧器の最大偏磁量の
増大が確実に防止される。
【0033】また、この発明に係る電力変換装置は、変
圧器の偏磁量を検出する偏磁量検出手段を備え、上記偏
磁量が零となるよう電力変換装置の出力電圧指令を補正
する電圧指令補正手段を備えたので、ゲートデブロック
動作直前に変圧器に偏磁が存在しても、ゲートデブロッ
ク動作後、速やかに低減させることが可能となる。
【0034】また、この発明に係る電力変換装置は、1
周期正負各1パルスの矩形波電圧を出力するので、電力
変換装置の出力電圧波形の不連続性が顕著に現れるが、
その不連続性に原因する偏磁量の増大は確実に防止され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1における電力変換装
置を示す回路図である。
【図2】 ゲートデブロックタイミングを変化させたと
きの変圧器磁束の変化を示す図である。
【図3】 この発明の実施の形態2における電力変換装
置を示す回路図である。
【図4】 変圧器に印加される電圧と変圧器の磁束の関
係を示す図である。
【図5】 この発明の実施の形態3における電力変換装
置を示す回路図である。
【図6】 この発明の実施の形態4における電力変換装
置を示す回路図である。
【図7】 従来の電力変換装置を示す回路図である。
【図8】 変圧器に印加される電圧と変圧器の磁束の関
係を示す図である。
【図9】 図8とは異なる条件における電圧と変圧器の
磁束の関係を示す図である。
【符号の説明】
1 交流電力系統、2 自励式変換装置、3 変圧器、
4 直流電圧源、5A,5B 電流検出器、6 減算
器、7 直流成分検出器、8 計器用変圧器、9 電圧
基準、10 電圧指令値作成回路、11 加算器、12
パルス幅変調制御回路、13 ゲートパルス増幅回
路、14 GB・GDB指令回路、15 GB・GDB
状態信号、16 ゲートタイミング演算回路、17 G
B・GDB指令、23 電圧位相検出回路、27 偏磁
最悪相判定回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H007 AA00 BB05 CA05 CC32 DA06 DB01 DC05 EA02 FA05 5H420 CC02 DD03 EA04 EA27 EB09 EB39 FF03 FF25

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オンオフ制御されるスイッチング素子を
    備え、その交流出力側が変圧器を介して交流系統に接続
    された電力変換装置であって、 上記交流系統の異常発生に基づく信号によりゲートブロ
    ックしてその交流電圧出力を停止し、その後上記交流系
    統が復電しその異常解消に基づく信号によりゲートデブ
    ロックして上記交流系統の電圧に同期した交流電圧出力
    を再開するものにおいて、 上記交流系統の電圧零の位相を検出する電圧位相検出手
    段を備え、上記ゲートデブロックは、上記交流系統の電
    圧零のタイミングで実行するようにしたことを特徴とす
    る電力変換装置。
  2. 【請求項2】 交流系統が複数相で電力変換装置が単相
    器を当該複数相分備えた構成の場合、 電圧位相検出手段を各相毎に備え、ゲートデブロック
    は、上記交流系統の各相の電圧零のタイミングで各相毎
    に実行するようにしたことを特徴とする請求項1記載の
    電力変換装置。
  3. 【請求項3】 交流系統が複数相で電力変換装置がゲー
    トデブロックを各相同時に行う多相構成の場合、 上記交流系統の各相電圧零の位相を検出する電圧位相検
    出手段、および変圧器の各相偏磁量を検出し偏磁量が最
    大の最悪相を判定する偏磁最悪相判定手段を備え、上記
    ゲートデブロックは、上記最悪相の電圧零のタイミング
    で実行するようにしたことを特徴とする請求項1記載の
    電力変換装置。
  4. 【請求項4】 変圧器の偏磁量を検出する偏磁量検出手
    段を備え、上記偏磁量が零となるよう電力変換装置の出
    力電圧指令を補正する電圧指令補正手段を備えたことを
    特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の電力変
    換装置。
  5. 【請求項5】 電力変換装置は、1周期正負各1パルス
    の矩形波電圧を出力することを特徴とする請求項1ない
    し4のいずれかに記載の電力変換装置。
JP2000213625A 2000-07-14 2000-07-14 電力変換装置 Expired - Fee Related JP4489912B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000213625A JP4489912B2 (ja) 2000-07-14 2000-07-14 電力変換装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000213625A JP4489912B2 (ja) 2000-07-14 2000-07-14 電力変換装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002032132A true JP2002032132A (ja) 2002-01-31
JP4489912B2 JP4489912B2 (ja) 2010-06-23

Family

ID=18709344

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000213625A Expired - Fee Related JP4489912B2 (ja) 2000-07-14 2000-07-14 電力変換装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4489912B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017028791A (ja) * 2015-07-17 2017-02-02 東芝三菱電機産業システム株式会社 電力変換装置

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000050642A (ja) * 1998-08-03 2000-02-18 Mitsubishi Electric Corp 電力変換装置

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000050642A (ja) * 1998-08-03 2000-02-18 Mitsubishi Electric Corp 電力変換装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017028791A (ja) * 2015-07-17 2017-02-02 東芝三菱電機産業システム株式会社 電力変換装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP4489912B2 (ja) 2010-06-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7746038B2 (en) System and method for suppressing DC link voltage buildup due to generator armature reaction
US9742339B2 (en) Apparatus for controlling inverter
JP4591198B2 (ja) 直流−直流変換装置の偏磁検出器
CN115275981A (zh) 贯通同相牵引供电系统控制切换过程偏磁抑制方法及装置
JP2008228491A (ja) インバータ装置の制御方式
JP4261693B2 (ja) 電力変換装置
JP2002032132A (ja) 電力変換装置
JP3530748B2 (ja) 電力変換装置
JP4607617B2 (ja) 電力変換装置の制御装置
JP5955644B2 (ja) インバータゲート制御回路および当該インバータゲート制御回路を備えたインバータ電源装置
JP2006014515A (ja) 直流地絡検出装置
JP6560592B2 (ja) 電力変換装置の制御装置および制御方法、並びに電力変換システム
JPH11289775A (ja) 電力変換装置
JP5165916B2 (ja) 偏磁抑制制御装置
JP6352864B2 (ja) 電力変換装置
JP2001258264A (ja) 電圧形自励式変換器の制御装置
JP3527041B2 (ja) 電力変換装置
JP2006136107A (ja) 半導体電力変換装置、およびその偏磁制御方法
JP3650566B2 (ja) 電力変換装置
JP3463164B2 (ja) 偏磁抑制制御装置を備えた電力変換装置
JPS611292A (ja) 電力変換装置
JP3277660B2 (ja) 電源回生型インバータ
US20130343104A1 (en) System And Method For Managing Recovery Of Control In An Electrical System
JP3256814B2 (ja) 多相電力変換器の制御装置
JPH07147731A (ja) バッテリ充電器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061102

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20061102

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091210

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100112

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100309

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100330

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100401

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130409

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130409

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140409

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees