JP2002031587A - コンクリート強度試験用供試体作製型、及びコンクリート強度試験用供試体の作製方法 - Google Patents
コンクリート強度試験用供試体作製型、及びコンクリート強度試験用供試体の作製方法Info
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- JP2002031587A JP2002031587A JP2000214754A JP2000214754A JP2002031587A JP 2002031587 A JP2002031587 A JP 2002031587A JP 2000214754 A JP2000214754 A JP 2000214754A JP 2000214754 A JP2000214754 A JP 2000214754A JP 2002031587 A JP2002031587 A JP 2002031587A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 供試体の上面の平滑性を良好にすると共に、
打設面と底面とが平行にすることができるコンクリート
強度試験用供試体作製型及びコンクリート強度試験用供
試体の作製方法を提供する。 【解決手段】 底型(13)、底型(13)の周縁から
立ち上がる周囲型(11,12)からなり、内部にコン
クリートを流し込み、硬化させるコンクリート強度試験
用供試体作製型(10)において、周囲型(11,1
2)の上縁周に嵌め込まれ、周囲型(11,12)上方
の開口から注入された未硬化のコンクリートの上面に接
触して供試体の上平面を整形する蓋体(20)を備え
た。
打設面と底面とが平行にすることができるコンクリート
強度試験用供試体作製型及びコンクリート強度試験用供
試体の作製方法を提供する。 【解決手段】 底型(13)、底型(13)の周縁から
立ち上がる周囲型(11,12)からなり、内部にコン
クリートを流し込み、硬化させるコンクリート強度試験
用供試体作製型(10)において、周囲型(11,1
2)の上縁周に嵌め込まれ、周囲型(11,12)上方
の開口から注入された未硬化のコンクリートの上面に接
触して供試体の上平面を整形する蓋体(20)を備え
た。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はコンクリート強度試
験用供試体作製型、及びコンクリート強度試験用供試体
の作製方法に関する。さらに詳しくは、本発明は生コン
工場で圧縮強度試験に用いる供試体を作製するに際して
の供試体の荷重が負荷される上面の作製精度を向上する
ことができるコンクリート強度試験用供試体作製型及び
コンクリート強度試験用供試体の作製方法に関するもの
である。
験用供試体作製型、及びコンクリート強度試験用供試体
の作製方法に関する。さらに詳しくは、本発明は生コン
工場で圧縮強度試験に用いる供試体を作製するに際して
の供試体の荷重が負荷される上面の作製精度を向上する
ことができるコンクリート強度試験用供試体作製型及び
コンクリート強度試験用供試体の作製方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】JIS A 1108:1999コンクリートの圧縮強
度試験方法、及びJIS A 1132:1999コンクリートの強度
試験用供試体の作り方として、いわゆるアンボンドキャ
ッピング試験が規定されている。
度試験方法、及びJIS A 1132:1999コンクリートの強度
試験用供試体の作り方として、いわゆるアンボンドキャ
ッピング試験が規定されている。
【0003】従来のコンクリート圧縮強度試験において
は、圧縮強度試験用供試体の上面は、セメントペースト
又はイオウによるキャッピングをする必要があり、更に
上面を研磨する必要があった。アンボンドキャッピング
試験では、そのような上面整形作業が必要でなくなるた
め作業の省力化が図れるという利点がある。
は、圧縮強度試験用供試体の上面は、セメントペースト
又はイオウによるキャッピングをする必要があり、更に
上面を研磨する必要があった。アンボンドキャッピング
試験では、そのような上面整形作業が必要でなくなるた
め作業の省力化が図れるという利点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
アンボンドキャッピング試験では、供試体上面の平面度
(平面部分の最も高いところと最も低いところを通る二
つの平行な平面を考え、この平面間の距離をもって表
す。)を2mm以内にしなければならないこととなって
いる。しかし平面度を2mm以内にするのは細心の注意
を図る必要がある。
アンボンドキャッピング試験では、供試体上面の平面度
(平面部分の最も高いところと最も低いところを通る二
つの平行な平面を考え、この平面間の距離をもって表
す。)を2mm以内にしなければならないこととなって
いる。しかし平面度を2mm以内にするのは細心の注意
を図る必要がある。
【0005】一般に供試体を採取する場合、コンクリー
トを型枠に詰め上面を平坦にしたとしても、その後、型
枠の中のコンクリートはブリーディング現象(コンクリ
ートの上面(打込み面)に水が浮き出る現象)を生じ
る。そのブリーディング現象により供試体上面は沈下す
るがこの沈下は一様には発生せず、供試体型枠に接した
部分は、コンクリート中のモルタルと型枠部分が付着し
沈下が少ないため中央が低く外側が高い、下に凹状とな
る。また、粗骨材がある部分の沈下は少なく、モルタル
部分の沈下は大きいため、供試体の上面は平坦性を悪く
する。(表2、表3:供試体の平面度比較参照)。
トを型枠に詰め上面を平坦にしたとしても、その後、型
枠の中のコンクリートはブリーディング現象(コンクリ
ートの上面(打込み面)に水が浮き出る現象)を生じ
る。そのブリーディング現象により供試体上面は沈下す
るがこの沈下は一様には発生せず、供試体型枠に接した
部分は、コンクリート中のモルタルと型枠部分が付着し
沈下が少ないため中央が低く外側が高い、下に凹状とな
る。また、粗骨材がある部分の沈下は少なく、モルタル
部分の沈下は大きいため、供試体の上面は平坦性を悪く
する。(表2、表3:供試体の平面度比較参照)。
【0006】また、供試体を採取する場所は、工事現場
が多く、さらに供試体を保管する場所は必ずしも平坦性
を確保できる所でないことが多い。このように保管場所
に傾斜があると供試体の打設面は、供試体底面と平行に
ならないまま(供試体の高さの差は3〜4mmもある場
合がある。)固まってしまうこととなる。
が多く、さらに供試体を保管する場所は必ずしも平坦性
を確保できる所でないことが多い。このように保管場所
に傾斜があると供試体の打設面は、供試体底面と平行に
ならないまま(供試体の高さの差は3〜4mmもある場
合がある。)固まってしまうこととなる。
【0007】供試体の打設面と底面とが平行な状態で固
めるには、コンクリートが固まらないうちに、コンクリ
ートが入った型枠全体を水平にできる板を準備しなけれ
ばならない。しかし、供試体はかなりの質量があり、板
自体が変形するおそれがあるためこの板は相当の強度が
必要となる。
めるには、コンクリートが固まらないうちに、コンクリ
ートが入った型枠全体を水平にできる板を準備しなけれ
ばならない。しかし、供試体はかなりの質量があり、板
自体が変形するおそれがあるためこの板は相当の強度が
必要となる。
【0008】このように、平面度が不良な供試体は、圧
縮強度の測定結果に大きな影響を及ぼすことが判ってい
る。特に、打設面の中央部がへこんで凹状となった供試
体は、圧縮強度試験に於いて、荷重が早期に作用する供
試体の周囲が集中荷重によって早く壊れ、この結果、供
試体断面積は減少するため、正確な圧縮強度値が得られ
ず、正規の値の30〜40%も低い結果となることもある
(表4、圧縮強度比較参照)。
縮強度の測定結果に大きな影響を及ぼすことが判ってい
る。特に、打設面の中央部がへこんで凹状となった供試
体は、圧縮強度試験に於いて、荷重が早期に作用する供
試体の周囲が集中荷重によって早く壊れ、この結果、供
試体断面積は減少するため、正確な圧縮強度値が得られ
ず、正規の値の30〜40%も低い結果となることもある
(表4、圧縮強度比較参照)。
【0009】また、供試体の上面が平滑を保てないと、
供試体を水中養生するときに供試体を上下に重ねるとこ
とができなくなるため養生槽の床面積を広くする必要が
あるという問題がある。
供試体を水中養生するときに供試体を上下に重ねるとこ
とができなくなるため養生槽の床面積を広くする必要が
あるという問題がある。
【0010】即ち、脱型した供試体を水槽内で水中養生
する場合に、底面と打設面との平面度が良い供試体であ
ると2本ないし3本を重ねることができるのに対して、
平面度が悪いと不安定となり重ねられず、大きな面積の
水槽が必要となる。
する場合に、底面と打設面との平面度が良い供試体であ
ると2本ないし3本を重ねることができるのに対して、
平面度が悪いと不安定となり重ねられず、大きな面積の
水槽が必要となる。
【0011】本発明は、このような実情に鑑み、供試体
の上面(打設面)の平滑性を良好にすると共に、打設面と
底面とが平行にすることができるコンクリート強度試験
用供試体作製型及びコンクリート強度試験用供試体の作
製方法を提供しようとするものである。
の上面(打設面)の平滑性を良好にすると共に、打設面と
底面とが平行にすることができるコンクリート強度試験
用供試体作製型及びコンクリート強度試験用供試体の作
製方法を提供しようとするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明は、底型、底型の周縁から立ち上がる周囲型から
なり、内部にコンクリートを流し込み、硬化させるコン
クリート強度試験用供試体作製型において、周囲型の上
縁周に嵌め込まれ、周囲型上方の開口から注入された未
硬化のコンクリートの上面に接触して供試体の上平面を
整形する蓋体を備えたコンクリート強度試験用供試体作
製型である。
本発明は、底型、底型の周縁から立ち上がる周囲型から
なり、内部にコンクリートを流し込み、硬化させるコン
クリート強度試験用供試体作製型において、周囲型の上
縁周に嵌め込まれ、周囲型上方の開口から注入された未
硬化のコンクリートの上面に接触して供試体の上平面を
整形する蓋体を備えたコンクリート強度試験用供試体作
製型である。
【0013】請求項2に記載の発明は、上記請求項1に
記載の蓋体の供試体への接触面は平面であるコンクリー
ト強度試験用供試体作製型である。
記載の蓋体の供試体への接触面は平面であるコンクリー
ト強度試験用供試体作製型である。
【0014】請求項3に記載の発明は、上記請求項1に
記載の蓋体の供試体への接触面は上方に向け凸であるコ
ンクリート強度試験用供試体作製型である。
記載の蓋体の供試体への接触面は上方に向け凸であるコ
ンクリート強度試験用供試体作製型である。
【0015】請求項4に記載の発明は、蓋体の供試体へ
の接触面は下方に向け凸であるコンクリート強度試験用
供試体作製型である。
の接触面は下方に向け凸であるコンクリート強度試験用
供試体作製型である。
【0016】請求項5に記載の発明は請求項1、請求項
2、請求項3、請求項4のいずれかに記載の蓋体の比重
は供試体であるコンクリートの比重より大きいコンクリ
ート強度試験用供試体作製型である。蓋体の比重は例え
ば2.3以上であることが望ましい。
2、請求項3、請求項4のいずれかに記載の蓋体の比重
は供試体であるコンクリートの比重より大きいコンクリ
ート強度試験用供試体作製型である。蓋体の比重は例え
ば2.3以上であることが望ましい。
【0017】蓋体の材質としては鉄、アルミニウム等の
金属を使用できる。また、金属の表面を合成樹脂や硬質
ゴム等で覆って全体として比重をコンクリートより大き
くすることもできる。表面を合成樹脂で覆うとさびが発
生しないため望ましい。
金属を使用できる。また、金属の表面を合成樹脂や硬質
ゴム等で覆って全体として比重をコンクリートより大き
くすることもできる。表面を合成樹脂で覆うとさびが発
生しないため望ましい。
【0018】請求項6に記載の発明は、コンクリート強
度試験用供試体の作製方法であって、請求項1乃至請求
項5に記載のコンクリート強度試験用供試体作製型にコ
ンクリートを打設し、硬化後脱型するものである。
度試験用供試体の作製方法であって、請求項1乃至請求
項5に記載のコンクリート強度試験用供試体作製型にコ
ンクリートを打設し、硬化後脱型するものである。
【0019】上記各手段によれば、コンクリートのブリ
ーディングの発生を押さえることはできないものの、ブ
リーディングに伴う沈下に合わせて蓋体は蓋体の自重で
沈降するため、コンクリート打設面の平面度を確保でき
る共に、供試体上面が凹状になるのも防ぐことが出来
る。
ーディングの発生を押さえることはできないものの、ブ
リーディングに伴う沈下に合わせて蓋体は蓋体の自重で
沈降するため、コンクリート打設面の平面度を確保でき
る共に、供試体上面が凹状になるのも防ぐことが出来
る。
【0020】また、保管場所に傾斜があっても蓋体が周
囲型の上端に接触するように配置されるため、供試体上
面が底面と平行になり、供試体上面の平面度が確保され
るほか供試体の高さの差もなくなる。
囲型の上端に接触するように配置されるため、供試体上
面が底面と平行になり、供試体上面の平面度が確保され
るほか供試体の高さの差もなくなる。
【0021】このため、供試体の荷重が負荷される底面
及び打設面は平行となり、打設面の平面度、及び供試体
の高さの差がなくなり、供試体の正確な圧縮強度値が得
られる。
及び打設面は平行となり、打設面の平面度、及び供試体
の高さの差がなくなり、供試体の正確な圧縮強度値が得
られる。
【0022】さらに、本発明によれば、供試体の底面及
び打設面の平行度及び平面度が良好となるため、供試体
を重ねて養生することが容易となり、必要以上に大きな
水槽を必要としなくて良いものとなる。
び打設面の平行度及び平面度が良好となるため、供試体
を重ねて養生することが容易となり、必要以上に大きな
水槽を必要としなくて良いものとなる。
【0023】また、本発明によれば、供試体の打設面が
良好な平面となるため、この打設面に供試体の作製デー
タ等の文字をフェルトペン、チョークの他の筆記具で記
載しやすくなる。
良好な平面となるため、この打設面に供試体の作製デー
タ等の文字をフェルトペン、チョークの他の筆記具で記
載しやすくなる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図示
例と共に説明する。
例と共に説明する。
【0025】図1及び図2は発明を実施する形態の一例
を示すものである。型枠10は、図1に示すように、円
筒形を2分割された周囲型11,12、及び上記円筒形
の周囲型11,12の底部をなす略円板状の底型13及
び上記周囲型の上縁部に嵌め込まれる蓋体20からな
る。この型枠10は、例えば混練製造されたセメントが
充填されて、圧縮強度が測定される供試体が作製され
る。
を示すものである。型枠10は、図1に示すように、円
筒形を2分割された周囲型11,12、及び上記円筒形
の周囲型11,12の底部をなす略円板状の底型13及
び上記周囲型の上縁部に嵌め込まれる蓋体20からな
る。この型枠10は、例えば混練製造されたセメントが
充填されて、圧縮強度が測定される供試体が作製され
る。
【0026】本例では、型枠10は例えば直径10cm
×高さ20cmの円筒形の供試体を作製する。この寸法
は、試験を行なう供試体により適宜定められ、型枠の寸
法は、その供試体の種類試験方法により適宜変更され
る。
×高さ20cmの円筒形の供試体を作製する。この寸法
は、試験を行なう供試体により適宜定められ、型枠の寸
法は、その供試体の種類試験方法により適宜変更され
る。
【0027】一方の周囲型11の四隅に設けられた係合
突起54と、もう一方の周囲型12の四隅に設けられた
係合突起55とは、4個所で結合される。それぞれの個
所においては、対応する係合突起54,55は一方の係
合突起(この例では係合突起54)に軸支された係合ボ
ルト56を他方の係合突起(この例では55)に接触す
る締付ナット57とを用いることによって周囲型11、
12を円筒形に組付けるものとしている。
突起54と、もう一方の周囲型12の四隅に設けられた
係合突起55とは、4個所で結合される。それぞれの個
所においては、対応する係合突起54,55は一方の係
合突起(この例では係合突起54)に軸支された係合ボ
ルト56を他方の係合突起(この例では55)に接触す
る締付ナット57とを用いることによって周囲型11、
12を円筒形に組付けるものとしている。
【0028】また、周囲型11,12には、それぞれ下
端部に係合突起58,58が設けられている。これらの
係合突起58,58は、周囲型11,12を円筒状にし
た状態で円筒底辺の直径の両端に設けられている。
端部に係合突起58,58が設けられている。これらの
係合突起58,58は、周囲型11,12を円筒状にし
た状態で円筒底辺の直径の両端に設けられている。
【0029】そして、上記底型13には、その直径の両
端に上記周囲型11,12の係合突起に相当する位置に
係合突起59,59が設けられている。それぞれの係合
突起58,59の接合個所において、対応する係合突起
58,59は一方の係合突起(この例では係合突起5
9)に軸支された係合ボルト60を他方の係合突起(こ
の例では58)に接触する締付ナット61を用いること
によって周囲型11、12を底型13に組付け、有底円
筒形状の型枠を形成するものとしている。
端に上記周囲型11,12の係合突起に相当する位置に
係合突起59,59が設けられている。それぞれの係合
突起58,59の接合個所において、対応する係合突起
58,59は一方の係合突起(この例では係合突起5
9)に軸支された係合ボルト60を他方の係合突起(こ
の例では58)に接触する締付ナット61を用いること
によって周囲型11、12を底型13に組付け、有底円
筒形状の型枠を形成するものとしている。
【0030】本例では蓋体20は、図2に示すように、
円盤状の部材であって、その外縁周の下面には上記周囲
型の縁部に接触する縁部21が形成され、中央部には、
上記周囲型の中に嵌め込まれ、供試体を形成するコンク
リートに接触する凸部22が形成されている。本例で
は、全体をこの凸部22のコンクリート接触面23は平
面をなすものであり、蓋体20の軟鉄で切削加工して形
成されたものであり、断面形状は、図2に示すように下
向きの凸字状をなしている。
円盤状の部材であって、その外縁周の下面には上記周囲
型の縁部に接触する縁部21が形成され、中央部には、
上記周囲型の中に嵌め込まれ、供試体を形成するコンク
リートに接触する凸部22が形成されている。本例で
は、全体をこの凸部22のコンクリート接触面23は平
面をなすものであり、蓋体20の軟鉄で切削加工して形
成されたものであり、断面形状は、図2に示すように下
向きの凸字状をなしている。
【0031】〔その他の実施の形態〕上記例では蓋体は
そのコンクリート接触面が平板状のものとして説明した
が、図3乃至図6に示すように、蓋体25,30,35,
40をその外縁周の下面に上記周囲型の縁部に接触する
縁部26,31,36,41を形成し、環状の突起部2
7,32,37,42を形成し中央部には、供試体を形成
するコンクリートに接触する接触面28,33,38,4
3を設けるようにしてもよい。
そのコンクリート接触面が平板状のものとして説明した
が、図3乃至図6に示すように、蓋体25,30,35,
40をその外縁周の下面に上記周囲型の縁部に接触する
縁部26,31,36,41を形成し、環状の突起部2
7,32,37,42を形成し中央部には、供試体を形成
するコンクリートに接触する接触面28,33,38,4
3を設けるようにしてもよい。
【0032】図3に示した例では、接触面を平面とし、
環状の突起部の断面形状を外側面を直線状、内側面を円
弧状としている。
環状の突起部の断面形状を外側面を直線状、内側面を円
弧状としている。
【0033】図4に示した例では、接触面を上に凸な曲
面とし、環状の突起部の断面形状を外側面を直線状、内
側面を上記接触面に連続する曲線状とし、その先端が鋭
角となるようにしている
面とし、環状の突起部の断面形状を外側面を直線状、内
側面を上記接触面に連続する曲線状とし、その先端が鋭
角となるようにしている
【0034】図5に示した例では、接触面を平面とし、
環状の突起部の断面形状を外側面を直線状、内側面を上
記接触面に連続する直線状とし、断面を三角形状として
いる
環状の突起部の断面形状を外側面を直線状、内側面を上
記接触面に連続する直線状とし、断面を三角形状として
いる
【0035】図6に示した例では、接触面を上に凸な円
弧とし、環状の突起部の断面形状を外側面を直線状、内
側面を上記接触面に連続する円弧としている
弧とし、環状の突起部の断面形状を外側面を直線状、内
側面を上記接触面に連続する円弧としている
【0036】
【実施例】次に本例に係る、コンクリート強度試験用供
試体作製型を使用したコンクリート強度試験の実施例に
ついて説明する。本例は図2に示した蓋体を使用した場
合について測定している。
試体作製型を使用したコンクリート強度試験の実施例に
ついて説明する。本例は図2に示した蓋体を使用した場
合について測定している。
【0037】尚、本発明の供試体作製型用蓋体は、上述
の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨
を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは
勿論である
の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨
を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは
勿論である
【0038】試験条件 型枠:従来と同じものを使用。 蓋体:蓋体は円盤状の部材(図2参照)であって、その外
縁周の下面には上記周囲型の縁部に接触する縁部21が
形成され、中央部には、上記周囲型の中に嵌め込まれ、
供試体を形成するコンクリートに接触する凸部22が形
成されている。本例では、この凸部22のコンクリート
接触面23は平面をなすものであり、蓋体20を切削加
工して形成されたものである。 コンクリート:普通ポルトランドセメント、骨材最大寸
法20mm、スランプはブリージングの多い柔らかいも
のとした。 養生条件:24時間気中養生し、その後型枠から脱型後
20℃±2℃の水中養生を28時間行い強度試験に供し
た。
縁周の下面には上記周囲型の縁部に接触する縁部21が
形成され、中央部には、上記周囲型の中に嵌め込まれ、
供試体を形成するコンクリートに接触する凸部22が形
成されている。本例では、この凸部22のコンクリート
接触面23は平面をなすものであり、蓋体20を切削加
工して形成されたものである。 コンクリート:普通ポルトランドセメント、骨材最大寸
法20mm、スランプはブリージングの多い柔らかいも
のとした。 養生条件:24時間気中養生し、その後型枠から脱型後
20℃±2℃の水中養生を28時間行い強度試験に供し
た。
【0039】〔実施例1(供試体の高さ比較)〕本例で
は、製作した供試体の90°ずれる4点の高さを測定し
た。これにより、供試体の底面と打設面との平行度を検
証することができる。その結果を表1に示す。
は、製作した供試体の90°ずれる4点の高さを測定し
た。これにより、供試体の底面と打設面との平行度を検
証することができる。その結果を表1に示す。
【0040】
【表1】
【0041】表1から、本作製型(蓋体)を使用する
と、蓋体を使用しない場合にくらべて、供試体の高さの
差が少なく充分に実用に耐えることがわかる。
と、蓋体を使用しない場合にくらべて、供試体の高さの
差が少なく充分に実用に耐えることがわかる。
【0042】〔実施例2(供試体の平面度比較)〕本例
では、製作した供試体の平面度を測定した。これによ
り、供試体の打設面の平面度を検証することができる。
その結果を表2及び表3に示す。
では、製作した供試体の平面度を測定した。これによ
り、供試体の打設面の平面度を検証することができる。
その結果を表2及び表3に示す。
【0043】
【表2】
【0044】
【表3】
【0045】表2、及び表3から、本作製型(蓋体)を
使用すると、蓋体を使用しない場合にくらべて、供試体
の平面度が少なくなり、JIS A 1108の許容範
囲に納まっていることがわかる。
使用すると、蓋体を使用しない場合にくらべて、供試体
の平面度が少なくなり、JIS A 1108の許容範
囲に納まっていることがわかる。
【0046】〔実施例3(圧縮強度の比較)〕本例で
は、製作した供試体の圧縮強度を測定した。本例では、
本型(装置)を使用して供試体を試験した場合、供試体
の上面を加工、即ち従来のようにモルタルを使用して平
面加工した場合と、上面について全く加工しない場合に
ついて圧縮強度を測定したものである。本例では、それ
ぞれの場合についてw/cが70、60、50の3つの
場合についてそれぞれ5例を測定した。その結果を表4
に示す。
は、製作した供試体の圧縮強度を測定した。本例では、
本型(装置)を使用して供試体を試験した場合、供試体
の上面を加工、即ち従来のようにモルタルを使用して平
面加工した場合と、上面について全く加工しない場合に
ついて圧縮強度を測定したものである。本例では、それ
ぞれの場合についてw/cが70、60、50の3つの
場合についてそれぞれ5例を測定した。その結果を表4
に示す。
【0047】
【表4】
【0048】表4から、本作製型を使用すると、蓋体を
使用せず表面加工を行った場合とそれぞれの配合におい
て略同一の圧縮強度の測定結果を得ることができること
が分かる。本作製型を使用した場合に比して上面加工を
行わない場合は、圧縮強度が少なく測定される傾向があ
ることが分かる。
使用せず表面加工を行った場合とそれぞれの配合におい
て略同一の圧縮強度の測定結果を得ることができること
が分かる。本作製型を使用した場合に比して上面加工を
行わない場合は、圧縮強度が少なく測定される傾向があ
ることが分かる。
【0049】また、表4より、上面加工をしない場合の
強度結果から解るように、圧縮強度試験時において、供
試体が破壊しない(最初の加圧針の戻りで作業を中止し
た)場合の値は、装置を使用した場合または、上面加工
をした場合よりかなり低い値を示す。この値に近づける
為には、供試体が破壊するまで加圧を続けなければなら
ず、その結果、圧縮強度試験後の清掃作業が必要になる
一方、破壊した供試体は、廃棄物となり、1日40本を
試験するとすると、年間40〜50トンの廃棄物ができるこ
ととなる。破壊しない供試体は、花壇等に再利用ができ
産業廃棄物とならない。従って、この装置を使用するこ
とで、廃棄物の減量に一翼を担うこととなる。
強度結果から解るように、圧縮強度試験時において、供
試体が破壊しない(最初の加圧針の戻りで作業を中止し
た)場合の値は、装置を使用した場合または、上面加工
をした場合よりかなり低い値を示す。この値に近づける
為には、供試体が破壊するまで加圧を続けなければなら
ず、その結果、圧縮強度試験後の清掃作業が必要になる
一方、破壊した供試体は、廃棄物となり、1日40本を
試験するとすると、年間40〜50トンの廃棄物ができるこ
ととなる。破壊しない供試体は、花壇等に再利用ができ
産業廃棄物とならない。従って、この装置を使用するこ
とで、廃棄物の減量に一翼を担うこととなる。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、コ
ンクリートの強度試験用供試体が自重により下に下がる
ため、平面度を確保すると共に、凹状になるのも防ぐこ
とが出来、アンボンドキャッピングにおいて正確な圧縮
強度の測定ができる。
ンクリートの強度試験用供試体が自重により下に下がる
ため、平面度を確保すると共に、凹状になるのも防ぐこ
とが出来、アンボンドキャッピングにおいて正確な圧縮
強度の測定ができる。
【0051】また、供試体の平面度が確保されるために
供試体の重ね保存も可能となり、大きな水槽を必要とし
なくて良い。
供試体の重ね保存も可能となり、大きな水槽を必要とし
なくて良い。
【図1】 本発明の実施の形態に係るコンクリート強度
試験用供試体作製型を示す斜視図である。
試験用供試体作製型を示す斜視図である。
【図2】 図1に示したコンクリート強度試験用供試体
作製型の蓋材を示す図1中A−A線に相当する断面図で
ある。
作製型の蓋材を示す図1中A−A線に相当する断面図で
ある。
【図3】 本発明の他の実施の形態に係るコンクリート
強度試験用供試体作製型の蓋材を示す図1中A−A線に
相当する断面図である。
強度試験用供試体作製型の蓋材を示す図1中A−A線に
相当する断面図である。
【図4】 本発明の他の実施の形態に係るコンクリート
強度試験用供試体作製型の蓋材を示す図1中A−A線に
相当する断面図である。
強度試験用供試体作製型の蓋材を示す図1中A−A線に
相当する断面図である。
【図5】 本発明の他の実施の形態に係るコンクリート
強度試験用供試体作製型の蓋材を示す図1中A−A線に
相当する断面図である。
強度試験用供試体作製型の蓋材を示す図1中A−A線に
相当する断面図である。
【図6】 本発明の他の実施の形態に係るコンクリート
強度試験用供試体作製型の蓋材を示す図1中A−A線に
相当する断面図である。
強度試験用供試体作製型の蓋材を示す図1中A−A線に
相当する断面図である。
10 型枠 11 周囲型 12 周囲型 13 底型 20 蓋体 21 縁部 22 凸部 23 コンクリート接触面 54 係合突起 55 係合突起 56 係合ボルト 57 締付ナット 58 係合突起 59 係合突起 60 係合ボルト 61 締付ナット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 一雄 東京都台東区台東3−42−4 (72)発明者 寺石 一平 高知県香美郡野市町西野872−20
Claims (6)
- 【請求項1】底型、底型の周縁から立ち上がる周囲型か
らなり、内部にコンクリートを流し込み、硬化させるコ
ンクリート強度試験用供試体作製型において、 周囲型の上縁周に嵌め込まれ、周囲型上方の開口から注
入された未硬化のコンクリートの上面に接触して供試体
の上平面を整形する蓋体を備えたコンクリート強度試験
用供試体作製型。 - 【請求項2】蓋体の供試体への接触面は平面である請求
項1に記載のコンクリート強度試験用供試体作製型。 - 【請求項3】蓋体の供試体への接触面は上方に向け凸で
ある請求項1に記載のコンクリート強度試験用供試体作
製型。 - 【請求項4】蓋体の供試体への接触面は下方に向け凸で
ある請求項1に記載のコンクリート強度試験用供試体作
製型。 - 【請求項5】蓋体の比重は供試体であるコンクリートの
比重より大きい請求項1、請求項2、請求項3、請求項
4のいずれかに記載のコンクリート強度試験用供試体作
製型。 - 【請求項6】請求項1乃至請求項5に記載のコンクリー
ト強度試験用供試体作製型にコンクリートを打設し、硬
化後脱型するコンクリート強度試験用供試体の作製方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000214754A JP3420558B2 (ja) | 2000-07-14 | 2000-07-14 | コンクリート強度試験用供試体作製型、及びコンクリート強度試験用供試体の作製方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000214754A JP3420558B2 (ja) | 2000-07-14 | 2000-07-14 | コンクリート強度試験用供試体作製型、及びコンクリート強度試験用供試体の作製方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002031587A true JP2002031587A (ja) | 2002-01-31 |
JP3420558B2 JP3420558B2 (ja) | 2003-06-23 |
Family
ID=18710275
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000214754A Expired - Fee Related JP3420558B2 (ja) | 2000-07-14 | 2000-07-14 | コンクリート強度試験用供試体作製型、及びコンクリート強度試験用供試体の作製方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3420558B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007192765A (ja) * | 2006-01-23 | 2007-08-02 | Taisei Corp | コンクリートの試験方法および供試体用型枠 |
CN109142007A (zh) * | 2018-11-10 | 2019-01-04 | 山东科技大学 | 一种高效模型试验标准试件加工模具及其使用方法 |
CN110186778A (zh) * | 2019-06-12 | 2019-08-30 | 卡本科技集团股份有限公司 | 一种碳纤维网格加固混凝土梁的试验检测方法 |
CN115781878A (zh) * | 2022-10-07 | 2023-03-14 | 北京工业大学 | 一种适用于混凝土抗折实验的固定界面粗糙度可拆卸模具 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2938417B2 (ja) | 1998-01-19 | 1999-08-23 | 全国生コンクリート工業組合連合会 | コンクリート又はモルタル圧縮強度試験における供試体のキャッピング装置、及びコンクリート及びモルタルの圧縮強度試験方法 |
-
2000
- 2000-07-14 JP JP2000214754A patent/JP3420558B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007192765A (ja) * | 2006-01-23 | 2007-08-02 | Taisei Corp | コンクリートの試験方法および供試体用型枠 |
JP4724005B2 (ja) * | 2006-01-23 | 2011-07-13 | 大成建設株式会社 | コンクリートの試験方法および供試体用型枠 |
CN109142007A (zh) * | 2018-11-10 | 2019-01-04 | 山东科技大学 | 一种高效模型试验标准试件加工模具及其使用方法 |
CN109142007B (zh) * | 2018-11-10 | 2023-04-28 | 山东科技大学 | 一种高效模型试验标准试件加工模具及其使用方法 |
CN110186778A (zh) * | 2019-06-12 | 2019-08-30 | 卡本科技集团股份有限公司 | 一种碳纤维网格加固混凝土梁的试验检测方法 |
CN115781878A (zh) * | 2022-10-07 | 2023-03-14 | 北京工业大学 | 一种适用于混凝土抗折实验的固定界面粗糙度可拆卸模具 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3420558B2 (ja) | 2003-06-23 |
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