JP2002031007A - 球形の弁部材を有する高圧耐久性のインジェクタ - Google Patents

球形の弁部材を有する高圧耐久性のインジェクタ

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JP2002031007A
JP2002031007A JP2001199871A JP2001199871A JP2002031007A JP 2002031007 A JP2002031007 A JP 2002031007A JP 2001199871 A JP2001199871 A JP 2001199871A JP 2001199871 A JP2001199871 A JP 2001199871A JP 2002031007 A JP2002031007 A JP 2002031007A
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JP2001199871A
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Friedrich Boecking
ベッキング フリードリッヒ
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Robert Bosch GmbH
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Robert Bosch GmbH
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02MSUPPLYING COMBUSTION ENGINES IN GENERAL WITH COMBUSTIBLE MIXTURES OR CONSTITUENTS THEREOF
    • F02M63/00Other fuel-injection apparatus having pertinent characteristics not provided for in groups F02M39/00 - F02M57/00 or F02M67/00; Details, component parts, or accessories of fuel-injection apparatus, not provided for in, or of interest apart from, the apparatus of groups F02M39/00 - F02M61/00 or F02M67/00; Combination of fuel pump with other devices, e.g. lubricating oil pump
    • F02M63/0003Fuel-injection apparatus having a cyclically-operated valve for connecting a pressure source, e.g. constant pressure pump or accumulator, to an injection valve held closed mechanically, e.g. by springs, and automatically opened by fuel pressure
    • F02M63/0005Fuel-injection apparatus having a cyclically-operated valve for connecting a pressure source, e.g. constant pressure pump or accumulator, to an injection valve held closed mechanically, e.g. by springs, and automatically opened by fuel pressure using valves actuated by fluid pressure

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特に高圧蓄え室(コモンレール)使用に関連
してインジェクタを使用する場合に、発生する高圧に耐
えるインジェクタを提供する。 【解決手段】 制御部材(3)の制御時に、アクチュエ
ータにより作動可能な閉鎖部材(4)を介して、シート
弁としての球形の制御体(19)が流入部(25)及び
/又は流出部(26)を開閉するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の燃焼室
に燃料を噴射するためのインジェクタであって、高圧蓄
え室(コモンレール)からの燃料の流入部が、インジェ
クタのケーシングに開口しており、インジェクタのケー
シングに制御部材が垂直方向で可動に収容されており、
該制御部材の運動が、ケーシングに設けられた制御室の
放圧を介して行われ、該制御室にアクチュエータにより
作動可能な閉鎖部材が対応配置されている形式のものに
関する。
【0002】著しい高圧下にある十分に調量された燃料
量を内燃機関の燃焼室へ噴射するために役立つインジェ
クタの場合、インジェクタケーシング内で摺動するよう
に支承された制御部材の漏れ燃料側に、ケーシング内で
の正確なガイドを必要とする漏れ燃料ピストンが形成さ
れている。漏れ燃料側の満足のいくシールを得るために
は、インジェクタのケーシングにおける漏れ燃料ピスト
ンの正確なガイドは高い製作精度を要求する。更に、制
御部材に形成された漏れ燃料ピストンではショートオー
バラップが生じる。作動圧力が絶えず増大する場合、特
に高圧蓄え室(コモンレール)使用に関連してインジェ
クタを使用する場合は、インジェクタ及びこれらのイン
ジェクタの構成部材は発生する高圧に耐える必要があ
る。
【0003】
【従来の技術】ドイツ連邦共和国特許出願公開第198
35494号明細書はポンプ・ノズルユニットに関する
ものである。この公知のポンプ・ノズルユニットは、直
接噴射式の内燃機関の燃焼室に燃料を供給するために役
立つ。前記ポンプユニットは噴射圧を形成して燃焼室に
噴射ノズルを介して燃料を噴射するために役立ち且つ制
御弁を備えた制御ユニットを有している。前記制御弁
は、外側に向かって開くA型弁として形成されている。
更に、ポンプユニット内の圧力形成を制御するための弁
作動ユニットが設けられている。構成が単純且つコンパ
クトで特に短い応答時間を有する制御ユニットを備えた
ポンプ・ノズルユニットを得るためには、本発明は、弁
作動ユニットが、例えば電磁石よりも著しく短い応答時
間を有する圧電アクチュエータとして形成されていると
いうことを提案する。
【0004】ドイツ連邦共和国特許第3728817号
明細書は内燃機関のための燃料噴射ポンプに関するもの
である。この公知の燃料噴射ポンプは、ガイドスリーブ
を形成し且つ通路内を滑動する弁軸部と、この弁軸部に
結合されて作動装置に面した弁ヘッドとから成る制御弁
部材を有している。前記弁ヘッドのシール面は弁座を形
成する制御孔の面と協働し、この場合、弁軸部の周面は
切欠きを有している。この切欠きの軸方向延在部は、燃
料供給導管の開口部から弁座と協働する弁ヘッドのシー
ル面の始まりにまで達している。前記切欠きには、燃料
供給導管の圧力に晒される面が形成されており、この面
は、制御弁の閉鎖状態で燃料供給導管の圧力に晒される
弁ヘッドの面と同一である。これにより、弁の閉鎖状態
では圧力補償された状態が生ぜしめられ、この場合、ガ
イドスリーブには制御弁を開放位置に向かって負荷する
ばね部材が収容されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、公知
の欠点を回避することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明では、制御部材の制御時に、アクチュエータに
より作動可能な閉鎖部材を介して、シート弁としての球
形の制御体が流入部及び/又は流出部を開閉するように
した。
【0007】
【発明の効果】高圧下にある燃料を噴射するためのイン
ジェクタのインジェクタケーシング内で球形に形成され
た閉鎖部材を使用することは、漏れ燃料側の弁部材とし
ても、ノズル流入部の開閉用の制御部材としても、短い
行程距離を可能にする。球形に形成された弁制御体はド
イツ工業規格構成部材であり且つμm単位の直径段部を
有していてよく、従って任意の組込みサイズで追加購入
部材として供与される極めて廉価な構成部材である。こ
れらの構成部材のジオメトリックな形状に基づき、当該
構成部材は最高圧力に耐え且つ最高の表面品質で加工さ
れている。
【0008】球形の弁制御部材の漏れ燃料側が漏れ燃料
ピストンの代わりに漏れ燃料弁として使用されると、最
少行程距離が実現され得る。これにより、高圧蓄え室
(コモンレール)の流入部がまだ閉鎖されておらず、且
つ噴射ノズルの放圧用の漏れ燃料流出部が既に開かれて
いる段階が著しく短縮されている。この開放段階のオー
バラップは、例えば制御ピストンとして形成された制御
部材の弁行程h1が、球形の閉鎖部材で調節する漏れ燃
料弁行程h2よりも大きいということにより、有利に影
響を及ぼされる。このことは、対応して寸法決めされ
た、弁体に挿入されていてよいばね部材によって実現さ
れ得る。インジェクタケーシングに定置で設けられたプ
ランジャにおける球形の閉鎖部材の適当な支承により、
制御部材は、予負荷部材によって負荷される球形の閉鎖
部材に関して垂直方向で昇降運動され得る。前記制御部
材を使用した場合、シート弁として働く、ばね負荷され
る球形の弁制御体によって、漏れ燃料ピストンの設けら
れた制御部材の構成と比較して行程距離に関する著しい
利点が得られる。
【0009】段付けされて形成された、制御部材として
働くプランジャによって負荷されていてよい球形のシー
ト弁を使用する場合も、弁体としてやはり、μm単位で
段付けされて製作された廉価な構成部材であるドイツ工
業規格球が使用される。球形の制御体を使用する場合、
制御部材は2つの部分から形成され、このことは噴射ノ
ズルの放圧のために設けられた漏れ燃料流出部の位置決
めにおいて有利である。対応配置された流入絞りに基づ
き高圧下にある燃料が制御体積として供給される制御室
の放圧時に、シート弁として球形に形成された制御体に
おいて最少行程距離で、ノズル流入部を介してノズルニ
ードルを取り囲むノズル室に流入する、噴射されるべき
噴射量の正確な調量が規定され得る。
【0010】球形の弁体を負荷するための、段付けされ
て形成された制御ピストンを使用した場合、ほぼ回転対
称で形成されたこの構成部材の1直径段部を全く漏れ燃
料制御ピストンとして使用することができる。それとい
うのも、この場合、この漏れ燃料制御ピストンは製作技
術的に特に簡単に製作することができるからである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を図
面につき詳しく説明する。
【0012】図1には、流出側の漏れ燃料弁が球形の弁
体として形成されたインジェクタの縦断面図が示されて
おり、前記弁体はばね負荷されて、垂直方向で可動の制
御部材に収容されている。
【0013】本発明に基づき提案されるインジェクタ1
はケーシング2を有しており、このケーシング2の孔に
は回転対称に形成された、例えば制御ピストンとして形
成された制御部材が挿入されている。この制御部材3の
上端面10には制御室9が形成されている。この制御室
9の上端部には、閉鎖部材4によって開閉可能な流出絞
り8が位置している。前記閉鎖部材4は圧電アクチュエ
ータ又は電磁石又は機械的/液圧的な伝動装置として構
成されていてよく、この実施例では例えば球形に形成さ
れたシール部材6を、矢印5の方向で示した力で負荷す
る。これにより、シール部材6がシール座7に押し込ま
れて、制御室9内の制御体積を封入する。制御室9に
は、直径d2で構成された制御部材3に設けられた孔1
1を介して、高圧下にある燃料が連続的に供給される。
制御部材3の壁には、貫通孔として形成された流入絞り
12が設けられており、この流入絞り12を覆うよう
に、高圧蓄え室流入部(コモンレール)から来る燃料が
制御部材3を取り囲む弁室に流入し、この弁室から流入
絞り12と孔11とを介して制御室9に流入する。
【0014】制御部材3−この実施例では異なる直径d
2;d1で形成されたピストン部材−には縮小されたシ
リンダ15が設けられており、このシリンダ15は制御
部材13に形成された中空室を制限する。この中空室に
はコイルばねとして形成されたばね部材17が位置して
おり、このばね部材17の一方の面は縮小されたシリン
ダ15の端面に当接しており且つ反対側はディスク形の
支持部材18に支持されている。シールばね17とディ
スク18とによって、球形に形成された制御体19が、
インジェクタ1のケーシング2に定置で支持されたプラ
ンジャ20に対して押圧されている。このプランジャ2
0の両側には環状通路が延びており、この環状通路はピ
ストン形に形成された制御部材3の下位に設けられた漏
れ燃料室26に開口しており、この漏れ燃料室26から
漏れ燃料が中空室28へ流入する。この中空室28に
は、一方ではインジェクタ1のケーシングに支持されて
おり且つ他方ではノズルニードル29の端面31に当接
しているノズル用ばね27が設けられている。インジェ
クタ1のケーシング2に設けられた中空室28からは漏
れ燃料導管30が分岐しており、この漏れ燃料導管30
は、ノズル室(図示せず)若しくは漏れ燃料室26から
流出する漏れ燃料流を自動車の燃料リザーバへ送り戻
す。
【0015】インジェクタ1のケーシング2内では弁室
14の下位で、分岐部が噴射ノズルのノズル室(図示せ
ず)を負荷するノズル流入部25を成している。このノ
ズル流入部25はケーシング側に設けられた、インジェ
クタ1のケーシング2の直径24−直径d1に対応する
−の孔から分岐している。制御部材3をインジェクタ1
のケーシング2内でガイドする、制御部材3のヘッドに
形成された直径d2には符号23が付されている。
【0016】閉鎖部材4の作動時、つまり制御室9の放
圧時には、制御室体積が流出絞り8を介して制御室9か
ら流出して、制御部材3の端面10が制御室内へ、符号
h1で示した間隔に対応して進出運動することを可能に
する。これにより、制御部材3は垂直方向上向きで運動
する。この運動により、高圧蓄え室(コモンレール)の
流入部13が開口している弁室14が開放されるので、
高圧下にある燃料がノズル流入部25を介して噴射ノズ
ルに到達する。同時にばね部材17とディスク18とに
よって、球形に形成された制御体19に作用する圧着力
は、制御部材3の端面10が制御室9に進入することに
よって弱まる。これにより、球形に形成された制御体1
9はその座面から例えばh2(符号21)の所定量だけ
上昇するので、制御部材3に設けられた横方向孔を介し
て僅かな漏れ燃料量が漏れ燃料室26に流入する。球形
に形成された制御体19で調節するストローク運動h2
は、制御部材3の端面10の、制御室9内への垂直方向
運動に比べて著しく小さい。
【0017】シール部材17の適当な寸法決めと、球形
に形成された制御体19の組込みサイズの適当な選択と
に基づき、漏れ燃料弁として働く球形の閉鎖部材のスト
ローク運動が、制御室9の放圧を調節する、符号22で
示した行程距離h1に対応する上昇運動の際に調節され
るシリンダ形に形成された制御部材3の全ストローク運
動よりも著しく小さいように、ストローク距離パラメー
タh2を調節することができる。
【0018】これに対して、アクチュエータによって作
動される閉鎖部材4が流出絞り8を再び閉じると制御室
9内に圧力が形成され、これにより、制御部材3の端面
10は再びケーシング孔23に進入する。縮小されたシ
リンダ15,ばね部材17及びディスク形の支持面18
を介して、制御体19が再びプランジャ20の上面に載
着するまで座に押し込まれる。制御部材3がケーシング
孔23に更に進入すると、圧縮ばね部材17が更に圧縮
されて漏れ燃料室26が開放されるので、ノズル流入部
25は、制御部材3に設けられた横方向孔及び行程距離
h2(符号21)だけ開かれたギャップを介して、プラ
ンジャ20に沿った環状通路を通って漏れ燃料室26へ
放圧可能である。これにより、制御部材3の閉鎖時に噴
射ノズルの放圧が実現され得る。この場合も、押圧体2
0の当接面に対する制御体19の衝突時に調節される行
程距離h2は、制御室9から進出する際の制御部材3の
行程距離h1よりも小さく選択されている。
【0019】本発明に基づき提案される構成の別の変化
実施例では、図2に縦断面図で示したインジェクタの制
御ユニットは、段付けされた制御ピストン及びこの制御
ピストンに当接する球形の制御体から成っている。
【0020】インジェクタ1はインジェクタケーシング
2を有しており、このインジェクタケーシング2には、
段付けされた区分に形成されたピストン形の制御部材3
が挿入されている。インジェクタ1のケーシング2には
制御室9が形成されており、この制御室9は流出絞り8
を介して放圧可能である。このためには漏れ燃料導管3
0に接続された中空室が設けられており、この中空室の
シール座7は球形に形成された閉鎖部材6を介して開閉
可能である。この閉鎖部材6−この実施例では球として
形成されている−は、例えば圧電アクチュエータ又は電
磁石等のアクチュエータを介して、矢印で示したアクチ
ュエータ作用方向で負荷されていてよく、シール座7を
閉鎖することができる。
【0021】インジェクタのケーシング2の中央域には
高圧蓄え室流入部13が設けられており、この高圧蓄え
室流入部13から、インジェクタ1のケーシング2に設
けられた制御室9に開口する流入絞り12に通じる1本
の導管が分岐している。前記流入絞り12により、制御
室9における制御体積の連続的な滞留が保証されてい
る。制御室9に突入するように、直径d1で構成された
制御部材3のヘッド部分の端部を成す端面10が示され
ている。制御部材3はケーシング孔24内で垂直方向で
可動である。制御部材3に当接して図2に示されたプラ
ンジャ32は、ばね部材17によって取り囲まれた減径
領域を備えて構成されている。プランジャ32の、弁室
14に突入している端部には丸みを付けられたストッパ
面33が設けられており、このストッパ面33は球形に
形成された制御体19を部分的に取り囲んでいる。プラ
ンジャ32によって、球形に形成された制御体19は座
面36に押し込まれ、この座面36において制御体19
は座直径37を以て弁室14を、高圧蓄え室流入部13
から滞留している、高圧下にある燃料に対してシールす
る。弁室14からはノズル流入部25へ通じる横方向孔
が分岐しており、この場合ノズル流入部は同時に、前記
横方向孔の上位に設けられた漏れ燃料室26に開口する
別の横方向孔を有している。
【0022】漏れ燃料室26は、漏れ燃料ピストン34
として形成されたプランジャ32の上部域の周りで環状
に延在している。漏れ燃料室26には、既に説明したノ
ズル流入部25の上側の横方向孔が開口している。更
に、漏れ燃料室26の、プランジャ32の減径された付
加部の領域からは、漏れ燃料導管30へ通じる横方向孔
が分岐している。この変化実施例では、丸みを付けられ
た面33を以て球形に形成された制御体を取り囲むプラ
ンジャ32は、漏れ燃料ピストンとして働く。側方に設
けられた高圧蓄え室(コモンレール)の流入部13の下
位には、インジェクタ1のケーシング2内に同様に形成
された別の中空室28が示されている。この中空室28
には、円筒形に形成された当該中空室28の一方の端面
に支持されたばね部材27が収容されている。ばね部材
27の他方の端部はノズルニードル29の一方の端面3
1に支持されており、このノズルニードル29の下端部
はノズル室35によって取り囲まれており且つ内燃機関
の燃焼室に開口するノズル先端部を有している。インジ
ェクタ1のケーシング2内の中空室28からは漏れ燃料
導管30が分岐しており、この漏れ燃料導管30は図2
の上部域に設けられた漏れ燃料導管30に図示しない形
式で接続している。
【0023】この変化実施例では、ピストン形に形成さ
れた制御部材3の端面10は、制御室9の放圧時にアク
チュエータ部材4の作動に基づき制御室9に進入する。
これにより、ばね部材17のばね力に抗したプランジャ
32の垂直方向の上昇運動が行われる。制御ピストンと
して形成されたプランジャ32の上縁部34は、ケーシ
ング側若しくはプランジャ側の縁部がオーバラップした
後に漏れ燃料室26を閉鎖する。プランジャ32の上昇
運動に基づき、球形の制御体19がストッパ面33によ
ってガイドされて座面36から進出し且つ高圧蓄え室
(コモンレール)から来る燃料の流入部13を解放する
ので、弁室14の上位で第1の横方向孔を介して、高圧
下にある燃料がノズル室35に通じるノズル流入部25
に流入する。垂直方向上向きに運動するプランジャ32
によって、漏れ燃料室26は漏れ燃料導管30に対して
制御縁部のオーバラップに基づきシールされているの
で、高圧側の、高圧蓄え室から来る燃料の流入部13
と、漏れ燃料側の漏れ燃料導管30との間に短絡は生じ
得ない。
【0024】アクチュエータによって作動される閉鎖部
材4の作動時に流出絞り8が閉じられ、これにより、高
圧蓄え室流入部13を介して滞留している高圧下にある
燃料が、圧力の形成される制御室9に流入する。これに
より、制御部材3の端面10が、インジェクタ1のケー
シング2に設けられた孔24に戻されるので、プランジ
ャ32延いてはこのプランジャ32と協働する球形の制
御部材19は再びその座面36に圧着される。プランジ
ャ32の下降運動時に漏れ燃料ピストン34の制御縁部
が開放されるので、ノズル流入部25延いてはノズル室
35が直ちに放圧される。弛緩するシールばね17によ
って助成されて、プランジャ32が下方に向かって弁室
14に進出し且つ球形に形成された制御体19を座面3
6に圧着する。これにより弁室14は、高圧蓄え室から
来る高圧下にある燃料の流入部13に対して閉鎖されて
いる。
【0025】本発明の根底にある思想のこの変化実施例
では、球形に形成された制御体19は、ノズル流入部2
5に通じる弁室14の流入部を開閉するために働く。製
作技術的に簡単に実現しようとする構成では、回転対称
に形成されたプランジャ32の縁部が、漏れ燃料室26
を閉鎖可能な漏れ燃料制御縁部として働いてよい。漏れ
燃料室26から分岐する横方向孔を介して、漏れ燃料導
管30の流出側に燃料が供給されるので、漏れ燃料室2
6に生じる漏れ燃料体積を、漏れ燃料室26から自動車
の燃料リザーバへ連続して送ることが保証されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】ばね負荷されて、鉛直方向で可動の制御部材に
収容された球形の弁体として流出側の漏れ燃料弁が構成
されたインジェクタの縦断面図である。
【図2】制御ユニットが段付けされた制御ピストンと、
この制御ピストンに接触する球形の制御体とから成るイ
ンジェクタの縦断面図である。
【符号の説明】
1 インジェクタ、 2 ケーシング、 3 制御部
材、 4 閉鎖部材、5 矢印、 6 シール部材、
7 シール座、 8 流出絞り、 9 制御室、 10
上端面、 11 孔、 12 流入絞り、 13 流
入部、 14弁室、 15 シリンダ、 17 ばね部
材、 18 支持部材、 19 制御体、 20 プラ
ンジャ、 21 座面、 23、24 直径 25 ノ
ズル流入部、 26 漏れ燃料室、 27 ノズル用ば
ね、 28 中空室、 29ノズルニードル、 30
漏れ燃料導管、 32 プランジャ、 33 ストッパ
面、 34 漏れ燃料ピストン、 35 ノズル室、
36 座面、 37座直径
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02M 61/10 F02M 61/10 P S 61/16 61/16 D G S Fターム(参考) 3G066 AB02 AC09 AD12 BA35 BA46 BA51 CC06T CC14 CC64T CC66 CC67 CC68T CC68U CC69 CC70 CE01 CE12 CE13 CE22 CE27 CE34

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の燃焼室に燃料を噴射するため
    のインジェクタであって、高圧蓄え室(コモンレール)
    からの燃料の流入部(13)が、インジェクタ(1)の
    ケーシング(2)に開口しており、インジェクタ(1)
    のケーシング(2)に制御部材(3)が垂直方向で可動
    に収容されており、該制御部材(3)の運動が、ケーシ
    ング(2)に設けられた制御室(9)の放圧を介して行
    われ、該制御室にアクチュエータにより作動可能な閉鎖
    部材(4)が対応配置されている形式のものにおいて、 制御部材(3)の制御時に、アクチュエータにより作動
    可能な閉鎖部材(4)を介して、シート弁としての球形
    の制御体(19)が流入部(25)及び/又は流出部
    (26)を開閉することを特徴とする、球形の弁部材を
    有する高圧耐久性のインジェクタ。
  2. 【請求項2】 制御体(19)が、ばね部材(17)に
    よって間接的又は直接的に予負荷される、請求項1記載
    のインジェクタ。
  3. 【請求項3】 制御体(19)が部分的に制御部材
    (3)によって取り囲まれている、請求項1記載のイン
    ジェクタ。
  4. 【請求項4】 制御部材(3)が制御ピストンとして形
    成されており、少なくとも2つの直径領域(d1,d
    2)を有している、請求項1記載のインジェクタ。
  5. 【請求項5】 制御体(19)が、ケーシング(2)に
    定置で配置されたプランジャ(20)を介して支持され
    ている一方、制御部材(3,15)によって支承された
    ばね部材(17)により予負荷可能である、請求項1記
    載のインジェクタ。
  6. 【請求項6】 制御室(9)の放圧時の、制御体(1
    9)の座からの行程運動(21)h2が、制御部材
    (3)の行程運動(22)h1よりも小さい、請求項5
    記載のインジェクタ。
  7. 【請求項7】 制御体(19)の下位に、漏れ燃料室
    (26)と連通する環状通路が形成されている、請求項
    1記載のインジェクタ。
  8. 【請求項8】 制御体(19)が、段付けされて形成さ
    れた制御部材(3)に形成されたプランジャ(32)を
    介して負荷されている、請求項1記載のインジェクタ。
  9. 【請求項9】 プランジャ(32)に、球形の制御体
    (19)をケーシング側の座(37)に圧着する当接面
    (33)が形成されている、請求項8記載のインジェク
    タ。
  10. 【請求項10】 段付けされて形成された制御部材
    (3)が複数部分から構成されており且つヘッド領域と
    プランジャ(32)との間にばね部材(17)が配置さ
    れている、請求項8記載のインジェクタ。
  11. 【請求項11】 プランジャ(32)の縁部が、漏れ燃
    料室(26)において漏れ燃料導管(30)とノズル流
    入部(25)とを互いに分離若しくは接続する漏れ燃料
    ピストン縁部(34)として構成されている、請求項8
    記載のインジェクタ。
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