JP2002030294A - 低摩擦係数を有するポリウレタン - Google Patents

低摩擦係数を有するポリウレタン

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 動摩擦係数が0.4未満であり、被処理表面
に高い接着性を示し、良好な耐光酸化劣化性、 摩擦抵抗
および耐吸水性を有し、乾燥厚が薄い被覆を形成する水
性ポリマー組成物を提供する。 【解決手段】 分枝をもつ熱架橋可能な(パー)フルオ
ロポリエーテルをベースとし、(a)2より大きいNCO
官能価を有するポリイソシアネート、および(b)2官能
性水素化モノマー、ならびに、(c)2官能性ヒドロキ
シル化(パー)フルオロポリエーテルおよび/または
(e)単官能性ヒドロキシまたはカルボキシ(パー)フ
ルオロポリエーテルまたは単官能性ヒドロキシ(パー)
フルオロアルカンから形成されるカチオン性オリゴウレ
タンの水性分散体から得られる熱架橋可能なフッ素化ポ
リウレタンを用いて、ゴム、プラスチック、金属または
ガラスにドライ潤滑性皮膜を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水素化重合体物
質、例えば、EPR、EPDM、SBRなどのゴム類、
プラスチック類、金属類、ガラスなどに低摩擦係数を付
与しドライ潤滑性とするための、重合体分散体の使用に
関する。さらに詳しくは、官能性(パー)フルオロポリ
エーテル(PFPE)またはPFPEと他のフルオロ重
合体との混合物から形成されるカチオン性フッ素化オリ
ゴウレタンの水性分散体の使用に関する。
【0002】
【従来技術】一般的に、ドライ潤滑処理は、接触表面の
摩擦による損傷を避け、長期間潤滑効果を保持すること
が要求される時に行われる。すなわち、ドライ潤滑処理
によって長期間表面特性が保持される。特に、ドライ潤
滑処理は、接触表面が耐摩耗性の低いゴムまたはプラス
チックであるときに重要である。ドライ潤滑処理の一例
としては、自動車安全ガラスおよびその他のガラスの取
り付け具として用いられるゴムパーツに摩擦およびノイ
ズを低減するために行なわれる。これらの取り付け具
は、摩擦の問題の他、光および大気成分に暴露されるこ
とを考慮して、摩擦の低減および機械的性質の長期間保
持が図られる。
【0003】従来から、摩擦係数を改善するためのドラ
イ潤滑系が知られている。EP761,791には、ポ
リシロキサンとシリコンゴムをベースとする組成物であ
って、150℃において水溶性ポリアミンで架橋可能で
あって、EPDMタイプのゴム表面に厚さ1〜3μmの
被覆を形成し、摩擦係数0.4〜0.7(1kg、100
mg/min)を付与し得る組成物が記載されてい
る。この組成物は、摩擦係数が十分を改善されないこと
と、2成分系であるためポットライフが短い難点があ
る。
【0004】C.A.131 300652t No.2
2 1999、p676には、JP11 291769の
要約が記載されており、ポリテトラメチレングリコール
(PTMG)をベースとするポリウレタンプレポリマー
に粉状フッ素樹脂とパーフルオロポリエーテルを混合し
て得られる、EPDMゴム用被覆剤が示されている。出
願人の追試結果では、水素化ポリウレタンプレポリマー
と粉状フッ素樹脂(PTFE)を用いた場合、やはり摩
擦係数の低下は充分でなかった。EP903,385に
は、光架橋可能なシリコン(エポキシ官能基を有するポ
リオルガノシロキサン)をベースとし、架橋シリコン樹
脂の粒径が約0.5〜12μmである、低摩擦係数を有
する被覆を形成する組成物が記載されている。この組成
物は、塗布後に光架橋および乾燥のためUVランプを用
いなければならず、工業的にはコスト高である。
【0005】米国特許5,115,007には、ブロック
せるイソシアネート系プレポリマーに架橋剤およびシリ
コンオイルを配合してなるEPDMゴム被覆用組成物
(トルエン溶媒)が記載されている。この組成物は、ト
ルエン溶媒を含むため、環境を悪化し、作業環境上の問
題を招く。また、被覆厚が11〜16μmと高い。米国
特許4,676,995には、アミド窒素に臭素含有基お
よび塩素含有基を有する変性ポリアミドをベースとする
有機溶媒組成物が記載されている。この組成物は、乾燥
固形分4%の塩化メチレン溶液をEPDMゴムに適用す
ると低摩擦係数を有する被覆を形成する。この組成物
は、有機溶媒を含むため、やはり上述の問題がある。米
国特許4,720,518にも、シリカのようなフィラー
と粉状PTFEを配合した同様な重合体の有機溶媒組成
物が記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】有機溶媒の使用に伴う
環境悪化を回避し、作業環境上の問題を解決するため、
水性重合体組成物を用いて、ゴム、プラスチック、金属
およびガラスに、次の特性を兼備するドライ潤滑層を形
成する技術が要望されている。動摩擦係数(ASTM
D1894−78)が0.4未満、好ましくは0.3以下
である。 処理表面に高い接着性(ASTM D3359−87)を示
す。 光酸化劣化に高い耐性を示す。 耐摩擦性が大きい。 耐吸水性が大きい。 厚さが0.1〜5μm、好ましくは1〜3μmと薄いド
ライ潤滑層を形成する。 本発明の目的は、上記の特性を兼備するドライ潤滑層を
形成する技術を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本出願人は、カチオン官
能性を有する熱架橋可能なフッ素化オリゴウレタンの水
性分散体を使用することによって、意外にも、上記目的
が達成できることを見出した。
【0008】かくして、本発明によれば、ゴム、プラス
チック、金属またはガラスにドライ潤滑性を付与する目
的で、改良された摩擦係数を有する被覆を形成するため
の下記特性を満足する熱架橋可能なフッ素化ポリウレタ
ンの使用が提供される。該熱架橋可能なフッ素化ポリウ
レタンは、分枝を有する熱架橋可能な(パー)フルオロ
ポリエーテル(PFPE)をベースとするカチオン性オ
リゴウレタンの水性分散体から得られるものであり、該
カチオン性オリゴウレタンは、蒸気圧浸透圧法により測
定される数平均分子量が9,000以下であり、かつ、
次の成分(a)および成分(b)に相当するモノマーおよびマ
クロマー、ならびに、次の成分(c)および/または成
分(e)に相当する化合物から形成されるものである。 成分(a): ジブチルアミン−HCl滴定(ASTM D
2572)により測定されるNCO官能価が2より大き
く、好ましくは3〜4である脂肪族、環状脂肪族または
芳香族ポリイソシアネート; 成分(b): 化学的に互いに異なる2つの官能基を有す
る次式(Ib)で表わされる2官能性水素化モノマー
(ヘテロ官能性モノマー): X−(CR −Y (Ib) 式中、R1 AおよびR2 Aは、互いに同一であっても相異し
てもよく、水素およびC〜C10脂肪族基から選ば
れ、bは1〜20、好ましくは1〜10の整数であり、
は XH(X=OまたはS)であり、またY
は 塩形成性、アニオン性またはカチオン性官能基であ
り、ただし、X=OH、b=1、R1 A=R 2 A=Hのと
きは、Yは、好ましくは次式(Ib1): -CHO−(CH−CHO)nT−CH (Ib1) (式中のnTは3〜20の整数である)で表わされる親
水性基である;
【0009】成分(c): 数平均分子量400〜3,00
0、好ましくは700〜2,000を有する2官能性ヒ
ドロキシル化(パー)フルオロポリエーテル(PFPE
ジオール); 成分(e): 数平均分子量300〜1,000、好ましく
は400〜800を有する単官能性ヒドロキシまたはカ
ルボキシ(パー)フルオロポリエーテル(e)または数
平均分子量300〜1,000、好ましくは400〜8
00を有する単官能性ヒドロキシ(パー)フルオロアル
カン(e');
【0010】さらに、 上記カチオン性オリゴウレタンの
形成には、任意成分として、下記化合物(d)および/ま
たは(d)が用いられてもよい; 成分(d): 架橋可能な化学官能基を上記カチオン性オ
リゴウレタンに導入可能にする前記式(Ib)で表わさ
れる水素化モノマー、 ただし、式(Ib)中のR1 A、R2 A、bおよびXは上
記のとおりであり、またY
【0011】
【化3】
【0012】−OCOC(R )C=CH(式中R
=HまたはCH)、−Si(OR)(式中R
〜C、好ましくはC〜Cの飽和アルキル)、
−CHCH=CH、−OCH=CHの中から選ば
れる官能基であり; 成分(d): NCO基とともに、加水分解に対し安定
であるが熱に対し不安定な結合を形成し得る、NCO基
のブロック剤として知られている水素活性な化合物であ
って、例えば、ケトオキシム類(例えば、メチルエチル
ケトオキシム)、フェノール類およびモノ−およびジ−
アルキル置換フェノール類(C〜Cアルキル置換基
を有する)、ピラゾール、カプロラクタム、エチルマロ
ネート、アセチルアセトン、エチルアセトアセテートの
中から選ばれる水素活性な化合物。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明のカチオン性オリゴウレタ
ンの水性分散体は、上記成分(a)および成分(b)に相当す
るモノマーおよびマクロマー、ならびに、成分(c)お
よび/または成分(e)に相当する化合物から形成さ
れ、所望により、任意成分として、化合物(d)および/
または(d)が用いられる。好ましくは、カチオン性オ
リゴウレタンの形成には、成分(a)+成分(b)+成分(c)
および所望により成分(e)が用いられる。
【0014】カチオン性オリゴウレタンの形成に用いら
れる各成分の量は、好ましくは、下記のとおりである。 成分(a)(ポリイソシアネート): 乾燥オリゴウレタ
ンの合計重量に基づき10〜70重量%、好ましくは2
0〜40重量%; 成分(b)(イオン性ヘテロ官能性水素化モノマー):
乾燥オリゴウレタンの合計重量に基づく重量が、モノマ
ーの分子量について計算した成分(b)のモル数と成分(a)
中のNCO基のモル数との比として1/3:1ないし2
/3:1の範囲;
【0015】成分(c)(PFPEジオール): マクロ
マー(c)の分子量について計算した成分(c)中のヒドロ
キシル基のモル数と残留遊離NCO基のモル数(合計N
CO基のモル数と成分(b)と組み合わさったNCO基の
モル数との差)との比として3〜1.1、好ましくは1.
5〜1.1の範囲; なお、成分(c)が用いられない場合(この場合は成分(e)
が用いられる)は、成分(e)+成分(d)+成分(dI)の合計
モル数と残留NCO基のモル数(当初の成分(a)の合計
モル数と、成分(b)と反応した成分(a)のモル数との差)
との比が1:1であり、かつ成分(e)が乾燥オリゴウレ
タンの重量に基づき少なくとも30重量%用いなければ
ならない;成分(c)が用いられる場合は、成分(e)+成分
(d)+成分(dI)の合計モル数は、成分(b)のモル数に基づ
き、0〜90重量%、好ましくは0〜60重量%の範囲
である。
【0016】成分(a)の脂肪族、環状脂肪族または芳香
族ポリイソシアネートは、市販されており、その例とし
ては、ポリイソシアヌレート類、ビウレット類、ならび
に以下のジイソシアネート類の付加物:ヘキサメチレン
ジイソシアネート HDI、イソホロンジイソシアネー
ト IPDI、トルエンジイソシアネート TDI、ジフ
ェニルメタンジイソシアネート MDIおよび水素化ジ
フェニルメタノジイソシアネート H12−MDIが挙
げられる。市販品の具体例としては、べスタナート Ves
tanat T1890(IPDIトリマー; Huls)、トロネ
ート ToronateTM HDT-LV (HDIトリマー;ローンプ
ーラン社)などが挙げらる。 成分(b)の「ヘテロ官能性モノマー」とは、鎖末端にそれ
ぞれ互いに異なる官能基を有するモノマーを意味する。
成分(b)のヘテロ官能性水素化モノマーのXH官能基
において、X=Oであるものが好ましく、特に好まし
いヘテロ官能性水素化モノマーは次式で表わされる構造
を有するものである。
【0017】
【化4】
【0018】式中、Tは、SOH、COOH、または
3級アミノ基NR'R"(式中、R'およびR"
は、同一または相異してもよく、線状または分枝C
〜Cアルキル基を表わす)であり;R'1AおよびR"
1Aは、同一または相異してもよく、水素または線状も
しくは分枝C〜Cアルキル基であり;n1Aは1〜
10、好ましくは1〜4の整数である。式(1A)で表
わされる成分(b)のTが3級アミノ基であるもの、例え
ば、ジメチルアミノエタノール、ジエチルアミノエタノ
ール、ジメチルアミノプロパノール、ジエチルアミノプ
ロパノールが好ましい。
【0019】成分(c)である2官能性ヒドロキシル化
(パー)フルオロポリエーテルは、分子鎖に沿って統計
的に分布した下記に示す単位の少なくとも一種を有す
る。(CO)、(CFYO)(式中、YはFまた
はCF)、(CO)、(CRCFCF
O)(式中、RおよびRは、同一であっても相異
してもよく、HおよびClの中から選ばれ、またパーフ
ルオロメチレン単位中のF原子は、H、Clまたは、例
えば1〜4の炭素原子を有する(パー)フルオロアルキ
ル基で置換されていてもよい)。
【0020】好ましい成分(c)は、分子鎖に沿って統計
的に分布した下記に示すものの中から選ばれた(パー)
フルオロオキシアルキレン単位を有する。 (a) −(CO)m’(CFYO)n’− (式中、(CO)および(CFYO)は、分子鎖
に沿って統計的に分布した(パー)フルオロオキシアル
キレン単位であり、m’およびn’は上記分子量に相当
する整数であり、n’は 0ではなく、m’/n’は5
〜40であり;Yは FまたはCFであり;また、
n’は0であってもよい); (b) −(CO)p’(CFYO)q’−(CO)t’− (式中、p’およびq’は、p’/q’の比が5〜0.
3、好ましくは2.7〜0.5となり、かつ前記分子量を
与える整数であり、t’は m’と同じ定義が与えられ
る整数であり、Yは FまたはCFであり;また、
t’は0であってもよく、q’/(q’+p’+t’)
の比が1/10もしくはそれ未満で、t’/p’の比が
0.2〜6である。); (c) −CRCFCFO− (式中、RおよびRは、同一であっても相異しても
よく、HおよびClの中から選ばれ;分子量は前記のと
おりであり;またパーフルオロメチレン単位中のF原子
は、H、Clまたは、例えば1〜4の炭素原子を有する
(パー)フルオロアルキル基で置換されていてもよ
い);
【0021】また、2官能性(パー)フルオロポリエー
テル類(c)の末端基(互いに同一であっても相異して
もよい)は HO(CHCHO)X0CH−型
(式中、X0は0〜4、好ましくは0〜2、より好まし
くは0である。これらの(パー)フルオロポリエーテル
は公知の製法によって製造できる(USP3,665,0
41、USP2,242,218、USP3,715,37
8およびEP239,123参照)。
【0022】成分(d)であるヘテロ官能性モノマーのう
ち、好ましいものは、成分(b)の式(1A)と同一式
で表わされ、同式中のR'1A、R"1Aおよびn1Aは
式(1A)にいて定義したものと同一であるが、Tは、
成分(d)中のYとして列挙したものの中から選ば
れ、式(1A)中のOH基は所望によりSH基で置換さ
れてもよい。
【0023】上記オリゴウレタンの製造方法は、本出願
人のヨーロッパ特許出願EP001121.7に記載さ
れている。ヘテロ官能性単量体成分(b)が上記式(1
A)で表わされるアミノアルコールであるときは、上記
成分(d)に相当する水素活性化合物を用いることな
く、組成物の架橋条件下にカチオン性オリゴウレタンの
熱架橋を行なうことができる。オリゴマー中に上記アミ
ノアルコールが存在するときは、熱処理によって、ウレ
タン結合のNCOとヘテロ官能性単量体成分(b)のカ
ルボキシル基との結合を回復することができ、架橋条件
下に、オリゴウレタン構造に存在するイオン性基の量が
低下する(架橋温度においてアミノアルコールが蒸発す
る)。いかなる理論にも拘束されるものではないが、後
記実施例に示されるように、この事実は、上記オリゴウ
レタンを用いて形成される被覆が高い耐水性を有し、そ
の摩擦係数が長期間保持されることを意味する。
【0024】成分(e)が、単官能性ヒドロキシ−または
カルボキシ−(パー)フルオロポリエーテル類(e’)か
らなるときは、該成分(e’)は PFPEジオール成分
(c)を構成する少なくとも一種の(パー)フルオロオ
キシアルキレン単位を有する。成分(e)は、好ましく
は、分子鎖に沿って統計的に分布した下記に示すものの
中から選ばれた単位を有する。 (IB) A’O−(CO)(CFYO)n− (式中、Yは−Fまたは−CF;A’は−CF、−
、−C、−CFCl、−C
l;CO単位およびCFYO単位は、(パー)フ
ルオロポリエーテル鎖に沿ってランダムに分布してお
り、mおよびnは整数であって、m/n比は2以上であ
る。)。これらに相当する化合物は、GB1,104,4
82に記載される方法に従ってヘキサフルオロプロペン
の光酸化によって得ることができる。 (IIB) CO(CO)− (式中、mは、前記数平均分子量を与える正の整数であ
る)。これらに相当する化合物は、ヘキサフルオロプロ
ペンエポキシドのイオンテロメリゼーションによって得
ることができる。(例えば、USP3,242,218参
照)。
【0025】 (IIIB) (CO)(CO)(CFYO)− (式中、Yは−Fまたは−CF;m、nおよびqは0
ではない整数であって、前記成分(e)について示した
数平均分子量を与える整数である。)これらに相当する
化合物は、USP3,242,218に記載される方法に
よってCとCとの混合物の光酸化によって
得ることができる。また、反応性単官能末端基はTb
(CHCHO)X0CH−型(式中、X0は0〜
4、好ましくは0〜2の整数、より好ましくは0であ
り、TbはOHである。ただし、成分(e)が、単官能
性カルボキシ−(パー)フルオロポリエーテルであると
きは、反応性単官能末端基は−CF−COOHであ
る。
【0026】成分(e)が、単官能性ヒドロキシ−(パ
ー)フルオロアルカン類からなるときは、該単官能性ヒ
ドロキシ−(パー)フルオロアルカン類としては次式
(e')で表わされるものが好ましい。 (RfI)pIQ−OH (e') 式中、 RfIは、C〜C30、好ましくはC〜C
20のフルオロアルキル基であり;pIは、1または2
であり;
【0027】Qは、2価のC〜C12脂肪族またはC
〜C12芳香族結合ブリッジであり;所望によりQは
N、O、Sのようなヘテロ原子またはカルボニルイミ
ノ基、スルホニルイミノ基もしくはカルボニル基を含ん
でもよく;Qは 置換されないか、またはハロゲン原
子、ヒドロキシル基、C〜Cアルキル基の中から選
ばれた置換基に結合しており;Qは 好ましくは二重結
合および三重結合を含まず、飽和状態にあり;Qは 好
ましくは −CH−、−C−、−SON(R
)C−、−SON(R)CHCH(CH
)−、−CSON(R)C−の中か
ら選ばれた2価の基である(式中、RはHまたはC
〜Cアルキル基)。上記単官能性PFPE成分(e)
がカルボキシ基をもつときは、−NCOにより形成され
る結合はウレタン型ではなくアミド型となる。
【0028】本発明で用いる上記オリゴウレタン類の数
平均分子量は 好ましくは2,000〜9,000であ
る。数平均分子量は、例えば、蒸気圧浸透圧VPO法な
どの公知の方法により測定できる。 測定に用いられる溶
媒としては、例えばトリフルオロエタノールのようなフ
ッ素含有溶媒、または例えば酢酸エチルのような非フッ
素含有溶媒が挙げられる。本発明に従って、ゴム、プラ
スチック、金属またはガラスのような材料の表面に被覆
を形成するのに用いる上記オリゴウレタンを含有する出
発組成物は、単成分水性分散体である。その安定性は、
12ヶ月を超える。単成分水性分散体中の乾燥固形分含
有量は1〜70%、好ましくは10〜30%である。本
発明で用いる上記水性分散体は、有機溶剤中で上記オリ
ゴマーに有機酸または無機酸を加えて塩化し、得られた
有機混合物を水中に分散し、有機溶剤を蒸発除去するこ
とにより得られる。
【0029】出願人は、水性分散体中に、オリゴウレタ
ンとともに他のフルオロポリマーを配合することによっ
て、ポリマーの潤滑特性をさらに改善することができる
ことを見出した。水性分散体中に配合するフルオロポリ
マーの合計含有量は、0〜30重量%、好ましくは1〜
10重量%である。フルオロポリマーとしては、例え
ば、テトラフルオロエチレン(TFE)(共)重合体を
用いることができ、また、TFE(共)重合体は、好ま
しくは対応する濃度のラテックスとして、かつ好ましく
は非イオン界面活性剤とカチオン界面活性剤との混合物
で安定化された形態で用いられる。 非イオン界面活性
剤としては、例えばトリトンTritonTM X100が用
いられ、また、カチオン界面活性剤としては、例えばセ
チル・トリメチルアンモニウム・ブロミドが用いられ
る。
【0030】TFEホモポリマーおよびTFEと少なく
とも一つのエチレン系不飽和結合を有する一種または二
種以上のコモノマーとのコポリマーは、共に粉体でまた
はラテックスの形態で用いることができるが、好ましく
はラテックスまたは分散体の形態で用いられる。テトラ
フルオロエチレン(TFE)(共)重合体のラテックス
または分散体は、TFEの単独重合、またはTFEと少
なくとも一つのエチレン系不飽和結合を有する一種また
は二種以上のコモノマーとの共重合により形成すること
ができる。共重合に際し使用するコモノマーの量は0〜
3モル%、好ましくは0.01〜1モル%である。
【0031】フルオロポリマーの平均粒径は20〜40
0nm、好ましくは80〜300nmである。平均粒径
は180〜400nmの水性分散体は、アルゴフロンAl
goflonTM D60として市販されており、 また、 常法ニ従
って水性乳化重合法により製造することができる。 平均粒径20〜80nm、好ましくは20〜60nmを
有するTFE単独重合体およびTFE共重合体は、熱可
塑性TFE共重合体、好ましくは、ヘキサフルオロプロ
ペンを7〜27重量%含む熱可塑性TFE共重合体、お
よび、パーフルオロアルキルビニルエーテル類およびフ
ッ素化ジオキソール類、好ましくはメチル−、エチル
−、プロピルビニルエーテル、2,2,4−トリフルオロ
−5−トリフルオロメトキシ−1,3−ジオキソール(T
DD)、パーフルオロ−2,2−ジメチル−1,3−ジオ
キソール(PDD)の中から選ばれた少なくとも一種を
7〜27重量%含む熱可塑性TFE共重合体で形成する
ことができる。
【0032】平均粒径190〜400nmを有する分散
体と平均粒径20〜80nmを有する分散体との混合物
を用いることもできる。これら大粒径の分散体と小粒径
の分散体との混合比は1/99〜99/1の範囲で選ぶ
ことができる。平均粒径20〜80nmというナノメー
ターサイズの水性分散体は、本出願人のEP969,0
55に記載される微細乳化重合法によって得ることがで
きる。
【0033】オリゴウレタン水性分散体に添加されるフ
ルオロポリマーが、(過)フッ素化された末端基を有す
る(パー)フルオロポリエーテルであって、20℃にお
ける動粘度が30〜300センチストークス(3〜30
0 x 10m2/s)(ASTM D445)であるとき
は、架橋されたフッ素化されたオリゴウレタンのかたさ
を低減することができる。非反応性PFPEの量は一般
に0〜20%の範囲であって、その許容上限は、2また
はそれ以上の相が形成されず、本発明の重合体の単一水
分散相が形成されるものである。(過)フッ素化末端基
を有する(パー)フルオロポリエーテルは、オリゴウレ
タンを含有する有機溶液に添加され、塩にされ、水中に
分散され、最後に、オリゴウレタンの合成に用いた有機
溶剤を除去する。かくして得られた水性分散体に、上記
TFEポリマーを好ましくはラテックスの形態で添加す
ることができる。
【0034】本発明で用いるオリゴウレタンの合成およ
び熱に弱い基のブロック解除に用いられる触媒は当業界
において周知である。ポリウレタンの合成に一般に用い
られている有貴金属およびアミン触媒が挙げられる。例
えば、可動橋架け結合Sn−Sを有するジアルキル錫塩
またはジブチル錫ラウレートのような水溶性または水分
散性の触媒、例えばファストキャットFastcat
TM、ならびにジエチレントリアミン、エチレンジアミ
ン、ジェファミナJeffaminaTM(ポリオキシ
プロピレン鎖にトリアミンが結合したもの)、N−エチ
ルエチレンジアミン、ジアゾビシクロオクタンなどのア
ミン触媒が挙げられる。触媒は、一般に、0.1〜5重
量%、好ましくは0.5〜1重量%の濃度で用いられ
る。本発明で用いるオリゴウレタンの合成のためには少
量の触媒を用いることが好ましく、熱に弱い基のブロッ
ク解除に用いられる触媒は、ちょうど調製した水性分散
体に添加する。この単成分分散体は非常に安定なため、
その製造サイクルは工業的に有用である。
【0035】本発明で用いる組成物はドライ製品に40
%の濃度で容易に適用することができる。この濃度にお
いてその粘度が低いからである。上記のような触媒、架
橋性共触媒、イオン性および非イオン性、フッ素化界面
活性剤、光安定剤、充填材、顔料などの添加剤を調製し
た水性分散体に添加することができる。光安定剤として
は、例えば、ヒドロキシベゾフェノン、ヒドロキシベン
ゾトリアゾール誘導体、例えばテトラメチルピペリジン
のようなHALS(ヒンダードアミン)などが挙げられ
る。顔料としては、例えば、二酸化チタン、酸化鉄、N
i、Co、Zn、TiもしくはCr、CuもしくはF
e、Ni、Cr、Mnなどの混合金属酸化物、アルミン
酸コバルト;ならびに、有機顔料、例えばアントラキノ
ン、キナクリドン、テトラクロロイソインドリノン、ジ
ケトペリレン、フタロシアニンなどの誘導体類が挙げら
れる。充填材としては、例えば、シリカ、粒径20〜1
00μmのポリアミド、ゼオライト型ガラスなどが挙げ
られる。
【0036】その他の添加剤としては、チキソトロープ
剤、顔料および充填材用の、好ましくは重合体からなる
分散剤、増量剤、はじき防止剤、および発泡防止剤など
が挙げられる。上述の添加剤を配合したオリゴウレタン
含有分散体は、水で希釈してオリゴウレタン濃度を1〜
50重量%、好ましくは10〜45重量%とすることが
できる。本発明の分散体は、常用される、例えば、スプ
レー、ロールまたは浸漬などの手法によって上記の基材
に被覆を形成することができる。形成される被覆の厚さ
は0.1〜5μm、好ましくは1〜3μmの範囲であ
る。本発明の被覆が上記のような薄さで有効なことは、
基材の伸び、モジュラス、曲げ特性などの機械的特性に
実質的に影響しない点で有利である。
【0037】好ましくは、オリゴウレタン含有分散体の
被覆が形成される基材として、水素化重合体からなるゴ
ムまたはプラスチックを用い、例えば、プラズマまたは
コロナ処理を施して重合体表面に反応性極性部位を形成
することによって、オリゴウレタン含有水性分散体の濡
れを高め、かつ架橋後のオリゴウレタンとの接着性を高
める。プラズマまたはコロナ処理を行なう雰囲気(空
気、酸素、窒素)に依存して、例えば、−OH、−CO
OH、−CO−、−NHR−など種々の反応性基を水素
化重合体の表面に形成することができる。これらの反応
性基は、架橋過程における熱ブロック解除反応時にオリ
ゴウレタンに発生する−NCO基およびカチオン性基と
の間に物理的および化学的相互作用を示し、水素化重合
体の表面に高い接着力を出現することができる。本発明
に従ってフッ素化ポリウレタンを使用するには、上記基
材上に上記オリゴウレタン含有分散体を上述の手法によ
って適用し、引き続き、乾燥し、130℃またはより高
温において1〜30分間架橋処理すればよい。架橋処理
時間は、処理温度に依存して変動し、例えば180℃で
は5分間で架橋が完了する。
【0038】
【実施例】以下、実施例について本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらの実施例に依って限定されるも
のではない。実施例において諸特性の評価は以下の方法
に依った。 イソシアネートプレポリマーまたはオリゴマーのNCO
濃度測定: ASTMD 2572 摩擦係数 (イ)摩擦係数: ASTM D 1894−78 (ロ)調湿後の摩擦係数:80℃の加熱器中、相体湿度
50%の雰囲気中で7日間コンディショニング(相対湿
度50%、80℃、7日間調湿)の後にASTM D 1
894−78により測定。
【0039】(ハ)QVB熟成後の摩擦係数:(60℃
4hの光照射と40℃飽和雰囲気中での4hの凝縮浸漬
とを交互に繰り返すサイクルを500時間行うQVB熟
成(ASTM D 2244法)の後にASTM D 18
94−78による摩擦係数の測定を行なった。 (ニ)摩耗試験後の摩擦係数: 所望により上記フッ素
化ポリマーの存在下に、オリゴウレタンを片面に塗布架
橋したゴムサンプルをガラス面上に1kgの荷重をかけ
ながら同一両方向に連続的に擦った。1,000ダブル
ストロークの後、上記ASTMに従って摩擦係数を測定
した。 接着性(クロスカット試験): ASTM D 3359
−87 耐水性: 綿フロックに水を含浸し、サンプルに1kg
の荷重をかけながら同一両方向に連続的に擦った。20
0ダブルストロークの後に被覆の外観に変化がなく、剥
落しないときは、被覆は合格である。
【0040】実施例1 IPDIトリマー成分(a)、ジメチルアミノプロパノ
ール成分(b)およびパーフルオロポリエーテルジオー
ル成分(c)を含むカチオン性オリゴウレタンの合成 機械的攪拌器、温度計および還流コンデンサーを具えた
2L第1ガラス反応器に、窒素気流下、ベスタナートVes
tanatTM T1890/100 400gを無水酢酸エチル400gに
溶解した溶液を装入した。溶液を70℃に昇温し、次い
でファスカットTM 4224の20重量%溶液2.5mlを加
え、ジメチルアミノプロパノール55.07gを1時間
に亘って滴下した。混合物をさらに1時間反応せしめ、
NCO濃度測定を行なった。ヒドロキシル当量730の
パーフルオロポリエーテルジオール(フォンブリンFomb
linTM ZDOL)1,171gを無水酢酸エチル297gで
希釈し、5L第2反応器に装入した。溶液を78℃に昇
温し、ポリイソシアネートを第1反応器から第2反応器
へ、窒素雰囲気下に攪拌しながら、1時間に亘って滴下
した。NCO吸着バンド(IR分光分析において227
0cm−1)が消失するまで反応させた。反応混合物を
室温まで戻した。酢酸38.49gをN−メチルピロリ
ドン(NMP)162gに溶解したものを攪拌下に加
え、混合物を30分間反応させた。引き続き、蒸留水
3.8kgを室温下に強く攪拌(500rpm)しなが
ら1時間に亘って加え、カチオン性の水性ポリマー分散
体を得た。40℃残留圧50mmHgにて酢酸エチルを
蒸発除去した。得られたカチオン性オリゴマー(PU
D)の水性ポリマー分散体の乾燥固形分含有量は30重
量%であった。
【0041】実施例2 実施例1で得たオリゴウレタン含有水性組成物のEPD
Mへの適用 実施例1で得た水性分散体を用いて次の組成(水を除
く、重量部)を有する水性組成物を調製した。 カチオン性PUD: 97 チヌビン TinuvinTM 1130: 1.8 チヌビン TinuvinTM 292: 0.9 ファスカット FascatTM 4224: 0.3 No.3EPDM試料(サイズ10x5cm)を出力1
0ワットで6分間予備プラズマ処理した。この処理によ
って水との接触角は95から50に低下し、試料表
面の濡れ特性が改善された。上記組成物の20重量%水
性液を試料表面にスプレーコートした。空気ストーブに
て80℃で5分間処理して、水性液および残留有機分
(フラッシュピリオド)を除去した後180℃で5分間
架橋処理した。
【0042】試料の特性を評価したところ次の結果を得
た。 摩擦係数: 0.30−0.40 調湿後の摩擦係数: 0.30−0.40 QVB熟成後の摩擦係数: 0.30−0.40 接着性: 100% 耐水性: >200 d.s.(ダブルストローク) 上記試験結果にみられるように、試料表面の摩擦係数
は、吸水(調湿)処理後またはQVB熟成後であっても
変化を受けないことが判る。接着性および耐水性はとも
に優れていた。
【0043】実施例3 実施例1で得たオリゴウレタン含有水性分散体と粒径9
0nmのPTFEとの混合物のEPDMへの適用 実施例1で得た水性分散体を用いて次の組成(水を除
く、重量部)を有する水性組成物を調製した。 カチオン性PUD: 92 PTFE(粒径90nm) 4.6 トリトン TritonTM 0.4 CTAB 0.1 チヌビン TinuvinTM 1130: 1.8 チヌビン TinuvinTM 292: 0.9 ファスカット FascatTM 4224: 0.2 PTFEは、濃縮PTFEラテックス(アルゴフロン A
lgoflonTM L100、濃度25重量%、粒径90nm)、ト
リトンおよびカチオン界面活性剤CTAB(セチルトリ
メチルアンモニウムブロミド)を水に加えて調製した水
性分散体として用いた。このPTFE水性分散体を実施
例1で得た水性分散体に加え、さらにその他の成分、チ
ヌビン 1130、チヌビン 292 およびファスカット 4224
を加えた。No.3EPDM試料に実施例2と同様な予
備プラズマ処理を施した。上記組成物の20重量%水性
液を試料表面にディップコートした。
【0044】試料の特性を評価したところ次の結果を得
た。 摩擦係数: 0.20−0.25 調湿後の摩擦係数: 0.20−0.25 QVB熟成後の摩擦係数: 0.20−0.25 摩耗試験後の摩擦係数: 0.20−0.25 接着性: 100% 耐水性: >200 d.s.(ダブルストローク) 上記試験結果にみられるように、試料表面の摩擦係数
は、吸水(調湿)処理後またはQVB熟成後であっても
変化を受けないことが判る。実施例2との対比から、P
TFEを加えることによって摩擦係数が改善されことが
判る。
【0045】実施例4 実施例1で得たオリゴウレタン含有水性分散体と粒径2
00nmのPTFEとの混合物のEPDMへの適用 実施例1で得た水性分散体を用いて次の組成(水を除
く、重量部)を有する水性組成物を調製した。 カチオン性PUD: 92 PTFE(粒径200nm) 4.6 チヌビン TinuvinTM 1130: 1.8 チヌビン TinuvinTM 292: 0.9 ファスカット FascatTM 4224: 0.2 PTFE分散体(アルゴフロン AlgoflonTM D60、濃
度65重量%)を実施例1で得た水性分散体と混合し、
さらにその他の成分を加えて上記水性組成物を得た。N
o.3EPDM試料に実施例2と同様な予備プラズマ処
理を施した。上記組成物の20重量%水性液を試料表面
にスプレイコートした。
【0046】試料の特性を評価したところ次の結果を得
た。 摩擦係数: 0.20−0.21 調湿後の摩擦係数: 0.20−0.21 QVB熟成後の摩擦係数: 0.20−0.21 接着性: 100% 耐水性: >200 d.s.(ダブルストローク) 上記試験結果にみられるように、試料表面の摩擦係数
は、吸水(調湿)処理後またはQVB熟成後であっても
変化を受けないことが判る。実施例2との対比から、P
TFEを加えることによって、実施例3におけると同様
に摩擦係数が改善されことが判る。
【0047】実施例5 IPDIトリマー成分(a)、ジメチルアミノプロパノ
ール成分(b)およびパーフルオロポリエーテルジオー
ル成分(c)を含むカチオン性オリゴウレタンの合成、
ならびに該オリゴウレタンと、非反応性末端基を有する
パーフルオロポリエーテルとを含有する水性分散体の調
実施例1と同様な手法により、有機溶剤中での重合を完
了し、反応混合物を室温まで冷却するまでの操作を行な
った。機械的攪拌器を具えた2つ首100mlフラスコ
に、固形分41.08gを含有する上記有機溶液56.2
7gを入れ、非反応性末端基を有し、数平均分子量3,
000を有するパーフルオロポリエーテル(フォンブリ
ン FomblinTM Y25)2.05gを滴下し、混合物を1時間
攪拌した。引き続き、酢酸0.977gをNMP4.1gに
溶解した液を加えて、オリゴウレタンを塩とし、次いで実
施例1と同様に水に分散せしめた。得られた水性分散体
の固形分含有量は30重量%であった。実施例1で得た
水性分散体を用いて次の組成(水を除く、重量部)を有
する水性組成物を調製した。 カチオン性PUD: 92 PTFE(粒径200nm) 4.6 チヌビン TinuvinTM 1130: 1.8 チヌビン TinuvinTM 292: 0.9 ファスカット FascatTM 4224: 0.2 PTFE分散体(アルゴフロン AlgoflonTM D60、濃
度65重量%)を実施例1で得た水性分散体と混合し、
さらにその他の成分を加えて上記水性組成物を得た。N
o.3EPDM試料に実施例2と同様な予備プラズマ処
理を施した。上記組成物の20重量%水性液を試料表面
にスプレイコートした。
【0048】試料の特性を評価したところ次の結果を得
た。 摩擦係数: 0.20−0.21 調湿後の摩擦係数: 0.20−0.21 QVB熟成後の摩擦係数: 0.20−0.21 接着性: 100% 耐水性: >200 d.s.(ダブルストローク) 上記試験結果にみられるように、試料表面の摩擦係数
は、吸水(調湿)処理後またはQVB熟成後であっても
変化を受けないことが判る。実施例2との対比から、P
TFEを加えることによって、実施例3におけると同様
に摩擦係数が改善されことが判る。
【0049】実施例6 オリゴウレタンと非反応性末端基を有するパーフルオロ
ポリエーテルとを含有する実施例5で得た水性分散体の
EPDM、アルミニウムおよびガラス基材への適用 実施例5で得た水性分散体を用いて次の組成(水を除
く、重量部)を有する水性組成物を調製した。 カチオン性PUD: 92.5 フォンブリン FomblinTM Y25 4.6 チヌビン TinuvinTM 1130: 1.8 チヌビン TinuvinTM 292: 0.9 ファスカット FascatTM 4224: 0.2 No.3EPDM試料に実施例2と同様な予備プラズマ
処理を施した。上記組成物の20重量%水性液を試料表
面にスプレイコートした。
【0050】試料の特性を評価したところ次の結果を得
た。 摩擦係数: 0.26−0.30 調湿後の摩擦係数: 0.26−0.30 QVB熟成後の摩擦係数: 0.26−0.30 接着性: 100% 耐水性: >200 d.s.(ダブルストローク) 上記試験結果にみられるように、試料表面の摩擦係数
は、吸水(調湿)処理後またはQVB熟成後であっても
変化を受けないことが判る。実施例2との対比から、非
反応性末端基を有するパーフルオロポリエーテルを加え
ることによって摩擦係数が改善されことが判る。上記E
PDM試料と同一サイズのNo.3アルミニウム試料
に、上記組成物の20重量%水性液を試料表面にスプレ
イコートした。試料の特性を評価したところ、上記EP
DMの場合と実質的に差のない結果を得た。上記EPD
M試料と同一サイズのNo.3ガラス試料に、上記組成
物の20重量%水性液を試料表面にスプレイコートし
た。試料の特性を評価したところ、上記EPDMの場合
と実質的に差のない結果を得た。
【0051】実施例7 オリゴウレタンと非反応性末端基を有するパーフルオロ
ポリエーテルとを含有する実施例5で得た水性分散体
と、粒径200nmのPTFEとの混合物のEPDM、
アルミニウムおよびガラス基材への適用 実施例5で得た水性分散体を用いて次の組成(水を除
く、重量部)を有する水性組成物を調製した。 カチオン性PUD: 88 フォンブリン FomblinTM Y25 4.6 PTFE(粒径200nm) 4.5 チヌビン TinuvinTM 1130: 1.8 チヌビン TinuvinTM 292: 0.9 ファスカット FascatTM 4224: 0.2 PTFE分散体は実施例4と同様に調製した。実施例4
と同様な手法によって水性組成物を調製した。No.3
EPDM試料に実施例2と同様な予備プラズマ処理を施
した。上記組成物の20重量%水性液を試料表面にスプ
レイコートした。
【0052】試料の特性を評価したところ次の結果を得
た。 摩擦係数: 0.19−0.21 調湿後の摩擦係数: 0.19−0.21 QVB熟成後の摩擦係数: 0.19−0.21 接着性: 100% 耐水性: >200 d.s.(ダブルストローク) 上記試験結果にみられるように、試料表面の摩擦係数
は、吸水(調湿)処理後またはQVB熟成後であっても
変化を受けないことが判る。実施例3、4および6との
対比から、非反応性末端基を有するパーフルオロポリエ
ーテルとPTFEを加えることによって摩擦係数が一段
と改善されことが判る。
【0053】上記EPDM試料と同一サイズのNo.3
アルミニウム試料に、上記組成物の20重量%水性液を
試料表面にスプレイコートした。試料の特性を評価した
ところ、次の結果を得た。 摩擦係数: 0.12−0.13 調湿後の摩擦係数: 0.12−0.13 QVB熟成後の摩擦係数: 0.12−0.13 接着性: 100% 耐水性: >200 d.s.(ダブルストローク) 上記EPDM試料と同一サイズのNo.3ガラス試料
に、上記組成物の20重量%水性液を試料表面にスプレ
イコートした。試料の特性を評価したところ、次の結果
を得た。 摩擦係数: 0.12−0.13 調湿後の摩擦係数: 0.12−0.13 QVB熟成後の摩擦係数: 0.12−0.13 接着性: 100% 耐水性: >200 d.s.(ダブルストローク) アルミニウム試料およびガラス試料にそれぞれ被覆を形
成したものは、EPDM試料に被覆を形成したものと比
較して、摩擦係数は良好であった。
【0054】実施例8 IPDIトリマー成分(a)、ジメチルアミノプロパノ
ール成分(b)およびパーフルオロポリエーテルジオー
ル成分(c)およびカルボキシル単官能性パーフルオロ
ポリエーテル成分(e)を含むカチオン性オリゴウレタ
ンの合成 機械的攪拌器、温度計および還流コンデンサーを具えた
2L第1ガラス反応器に、窒素気流下、ベスタナートVes
tanatTM T1890/100 400gを無水THF400gに溶解
した溶液を装入した。溶液を70℃に昇温し、次いでフ
ァスカットTM4224の20重量%溶液2.5mlを加え、
前記(e)成分に相当する単官能性カルボキシパーフ
ルオロポリエーテル(下記式: A'O(CO)(CF(CF)O)COO
H 式中、A'=ClCF−;で表わされ、数平均分子量
970を有する)390gを1時間に亘って滴下した。
混合物を70℃で2時間反応せしめ、次いでNCO濃度
測定を行なった。引き続き、ジメチルアミノプロパノー
ル41.36gを1時間に亘って滴下し、混合物を窒素
雰囲気下70℃で攪拌しながらさらに1時間保持し、N
CO濃度を制御した。ヒドロキシル当量730のパーフ
ルオロポリエーテルジオール(フォンブリンFomblinTM
ZDOL)879gをTHF330gで68℃において希釈
し、5L第2反応器に装入した。第1反応器中のポリイ
ソシアネートを第2反応器へ攪拌しながら、1時間に亘
って滴下した。NCO吸着バンド(IR分光分析におい
て2270cm−1)が消失するまで攪拌下に反応させ
た。酢酸28.9gをNMP171gに溶解したものを
攪拌下に加え、混合物を30分間反応させた。引き続
き、蒸留水4.0kgを室温下に強く攪拌(500rp
m)しながら1時間に亘って加え、水性ポリマー分散体
を得た。最後に有機溶剤を40℃、50mmHgにて蒸
発除去した。得られた水性ポリマー分散体の乾燥固形分
含有量は30重量%であった。
【0055】実施例9(比較例) IPDI,ファスカット FascatTM 、パーフルオロポリ
エーテルジオール成分(c)、ブタンジオールおよびN
−メチルジエタノールアミンの反応による線状フッ素化
ポリウレタンの調製 機械的攪拌器、温度計および還流コンデンサーを具えた
2L第1ガラス反応器に、窒素気流下、IPDI 17
1.3gを無水酢酸エチル305gに溶解した溶液を装入
した。溶液を70℃に昇温し、次いでファスカットTM 4
224の20重量%溶液2.4mlを加えた。ヒドロキシル
当量650のパーフルオロポリエーテルジオール(フォ
ンブリンFomblinTM ZDOL)500gを2時間に亘って滴
下した。混合物をさらに1時間反応せしめ、NCO濃度
測定を行なった。反応温度を55℃に低下し、ブタンジ
オール17.3gとN−メチルジエタノールアミンとの
混合物を約30分間に亘って滴下した。反応混合物をN
CO吸着バンド(IR分光分析において2270cm
−1)が消失するまで攪拌した。酢酸13.87gをN
MP71gに溶解したものを加え、混合物を30分間攪
拌した。引き続き、蒸留水1660gを強く攪拌(50
0rpm)しながら1時間に亘って加え、カチオン性の
水性ポリマー分散体を得た。有機溶剤を最後に蒸発除去
した(40℃、50mmHg)。得られた水性ポリマー
分散体の乾燥固形分含有量は30重量%であった。
【0056】実施例10(比較例) 線状ポリウレタンを含有する比較実施例9で得た水性分
散体に粒径200nmのPTFEを加えた組成物のEP
DM、アルミニウムおよびガラス基材への適用 実施例9
で得た水性分散体を用いて次の組成(水を除く、重量
部)を有する水性組成物を調製した。 線状ポリウレタン: 92.6 PTFE(粒径200nm) 4.7 チヌビン TinuvinTM 1130: 1.8 チヌビン TinuvinTM 292: 0.9 PTFE分散体は実施例4と同様に調製した。最終水性
組成物は実施例4記載の手法に従って調製した。No.
3EPDM試料に実施例2と同様な予備プラズマ処理を
施した。上記組成物の20重量%水性液を試料表面にス
プレイコートした。そのように処理した試料表面を目視
観察したところ、表面は不規則かつ不均質であった。一
連の摩擦係数の測定を試みたが、データはばらつきが大
きく、摩擦係数は測定できなかった。ガラス試料および
アルミニウム試料について同様に同じ水性液をスプレイ
コートしたが、同様に摩擦係数は測定できなかった。
【0057】実施例11(比較例) IPDIトリマー成分(a)、ファスカット Fascat
TM 、DMAP、PTMEG(ポリテトラメチレングリ
コール)を含有する水素化オリゴマーの合成 機械的攪拌器、温度計および還流コンデンサーを具えた
250ml第1ガラス反応器に、窒素気流下、ベスタナ
ートVestanatTM T1890/100 50gを無水酢酸エチル50
gに溶解した溶液を装入した。溶液を70℃に昇温し、
次いでファスカットTM 4224の20重量%溶液0.32m
lを加え、次いでジメチルアミノプロパノール6.89
gを1時間に亘って滴下した。混合物をさらに1時間反
応せしめ、次いでNCO濃度測定を行なった。ヒドロキ
シル当量500のPTMEG100.3gを無水酢酸エ
チル20gで希釈し、加熱して温度70℃とし、この溶
液を500ml第2反応器に装入した。第1の反応器中
に生成したポリイソシアネートを攪拌下に1時間に亘っ
て第2の反応器へ滴下した。NCO吸着バンド(IR分
光分析において2270cm )が消失するまで混合
物を攪拌しながらさらに1時間保持した。酢酸4.8g
をNMP15.7gに溶解したものを攪拌下に加え、混
合物を30分間反応させた。引き続き、蒸留水378k
gを強く攪拌(500rpm)しながら1時間に亘って
加え、カチオン性水性ポリマー分散体を得た。最後に有
機溶剤を40℃、50mmHgにて蒸発除去した。得ら
れた水性ポリマー分散体の乾燥固形分含有量は30重量
%であった。
【0058】実施例12(比較例) 線状ポリウレタンを含有する比較実施例11で得た水性
分散体に粒径200nmのPTFEを加えた組成物のE
PDM、アルミニウムおよびガラス基材への適用 実施例11で得た水性分散体を用いて次の組成(水を除
く、重量部)を有する水性組成物を調製した。 水素化オリゴウレタン: 92.4 PTFE(粒径200nm) 4.7 チヌビン TinuvinTM 1130: 1.8 チヌビン TinuvinTM 292: 0.9 ファスカット FascatTM 4224: 0.2 PTFE分散体は実施例4と同様に調製した。最終水性
組成物は実施例4記載の手法に従って調製した。No.
3EPDM試料に実施例2と同様な予備プラズマ処理を
施した。上記組成物の20重量%水性液を試料表面にス
プレイコートした。そのように処理した試料の摩擦係数
を測定した結果は、0.55〜0.60であった。この摩
擦係数の値は、オリゴウレタン成分が相違する他は、同
一濃度の水性組成物をスプレーコートにより適用した実
施例4に記載した試料の摩擦係数の2倍より大きい。
実施例4ではフッ素化されたオリゴウレタン成分を用い
たのに対し、この比較実施例12では、フッ素を含ま
ず、水素化されたオリゴウレタン成分が用いられてい
る。上記結果にみられるように、本発明で用いるフッ素
化されたオリゴウレタン成分と同じ構造を有するが、フ
ッ素を含まず、水素化されたものを用いた場合には良好
な摩擦係数を有する被覆が得られないことを示してい
る。上記EPDM試料と同一サイズのNo.3アルミニ
ウム試料について同様に同じ水性液をスプレイコートし
て、被覆を形成し、摩擦係数を測定した結果、0.51
〜0.53であった。この摩擦係数値はEPDM試料の
ものより小さいが、実施例4のものの2倍より大きい。
【0059】
【発明の効果】本発明に従って、カチオン官能性を有す
る熱架橋可能なフッ素化オリゴウレタンの水性分散体を
使用して、ゴム、プラスチック、金属またはガラスの表
面にドライ潤滑性を付与する目的で被覆を形成すると、
(1)動摩擦係数(ASTMD1894−78)が0.
4未満、好ましくは0.3以下であり、(2)被処理表
面に高い接着性を示し、(3)光酸化劣化に高い耐性を
示し、(4)耐摩擦性が大きく、(5)耐吸水性が大き
く、(6)厚さが0.1〜5μm、好ましくは1〜3μ
mと薄いドライ潤滑層が形成される。また、フッ素化オ
リゴウレタンの水性分散体を使用するため、有機溶媒の
使用に伴う環境悪化を回避し、作業環境上の問題を生じ
ない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C10N 30:00 C10N 30:00 C 30:10 30:10 50:08 50:08 60:00 60:00 (72)発明者 ステファノ トゥリ イタリア国、ミラノ 20047、ブルゲリオ、 ヴィア ボルトゥルノ 80/チェドリ Fターム(参考) 4H104 AA01C CE13A EA03A JA11 QA02 QA12 RA01 4J034 BA05 BA08 CA01 CA32 CB01 DA01 DB04 DD07 DG30 HA01 HA02 HA06 HA08 HA09 HC02 HC03 HC11 HC12 HC17 HC61 HC64 HC71 HD03 HD04 HD07 HD12 HD15 JA03 JA13 JA42 RA07 SA01 SB04 SB05 SC09 SD04

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゴム、プラスチック、金属またはガラス
    にドライ潤滑性を付与する目的で、改良された摩擦係数
    を有する被覆を形成するための、下記特性を満足する熱
    架橋可能なフッ素化ポリウレタンの使用。該熱架橋可能
    なフッ素化ポリウレタンは、分枝を有する熱架橋可能な
    (パー)フルオロポリエーテル(PFPE)をベースと
    するカチオン性オリゴウレタンの水性分散体から得られ
    るものであり、 該カチオン性オリゴウレタンは、蒸気圧浸透圧法により
    測定される数平均分子量が9,000以下であり、か
    つ、次の成分(a)および成分(b)に相当するモノマーおよ
    びマクロマー、ならびに、次の成分(c)および/また
    は成分(e)に相当する化合物から形成されるものであ
    る。 成分(a): ジブチルアミン−HCl滴定(ASTM D
    2572)により測定されるNCO官能価が2より大き
    く、好ましくは3〜4である脂肪族、環状脂肪族または
    芳香族ポリイソシアネート; 成分(b): 化学的に互いに異なる2つの官能基を有す
    る次式(Ib)で表わされる2官能性水素化モノマー
    (ヘテロ官能性モノマー): X−(CR −Y (Ib) 式中、R1 AおよびR2 Aは、互いに同一であっても相異し
    てもよく、水素およびC〜C10脂肪族基から選ば
    れ、bは1〜20、好ましくは1〜10の整数であり、
    は XH(X=OまたはS)であり、またY
    は 塩形成性、アニオン性またはカチオン性官能基であ
    り、ただし、X=OH、b=1、R1 A=R 2 A=Hのと
    きは、Yは、好ましくは次式(Ib1): -CHO−(CH−CHO)nT−CH (Ib1) (式中のnTは3〜20の整数である)で表わされる親
    水性基である; 成分(c): 数平均分子量400〜3,000、好ましく
    は700〜2,000を有する2官能性ヒドロキシル化
    (パー)フルオロポリエーテル(PFPEジオール); 成分(e): 数平均分子量300〜1,000、好ましく
    は400〜800を有する単官能性ヒドロキシまたはカ
    ルボキシ(パー)フルオロポリエーテル(e)または数
    平均分子量300〜1,000、好ましくは400〜8
    00を有する単官能性ヒドロキシ(パー)フルオロアル
    カン(e'); さらに、 上記カチオン性オリゴウレタンの形成には、任
    意成分として、下記化合物(d)および/または(d)が用
    いられてもよい; 成分(d): 架橋可能な化学官能基を上記カチオン性オ
    リゴウレタンに導入可能にする前記式(Ib)で表わさ
    れる水素化モノマー、 ただし、式(Ib)中のR1 A、R2 A、bおよびXは上
    記のとおりであり、またYは 【化1】 −OCOC(R )C=CH(式中R =Hまたは
    CH)、−Si(OR )(式中RはC〜C
    好ましくはC〜Cの飽和アルキル)、−CHCH
    =CH、−OCH=CHの中から選ばれる官能基で
    あり; 成分(d): NCO基とともに、加水分解に対し安定
    であるが熱に対し不安定な結合を形成し得る、NCO基
    のブロック剤として知られている水素活性な化合物であ
    って、例えば、ケトオキシム類(例えば、メチルエチル
    ケトオキシム)、フェノール類およびモノ−およびジ−
    アルキル置換フェノール類(C〜Cアルキル置換基
    を有する)、ピラゾール、カプロラクタム、エチルマロ
    ネート、アセチルアセトン、エチルアセトアセテートの
    中から選ばれる水素活性な化合物。
  2. 【請求項2】 上記カチオン性オリゴウレタンの形成
    に、成分(a)+成分(b)+成分(c)および所望により成分
    (e)が用いられる請求項1記載の熱架橋可能なフッ素化
    ポリウレタンの使用。
  3. 【請求項3】 上記カチオン性オリゴウレタンの形成に
    用いられる各成分の量が下記のとおりである請求項1ま
    たは請求項2に記載の熱架橋可能なフッ素化ポリウレタ
    ンの使用。 成分(a)(ポリイソシアネート): 乾燥オリゴウレタ
    ンの合計重量に基づき10〜70重量%、好ましくは2
    0〜40重量%; 成分(b)(イオン性ヘテロ官能性水素化モノマー):
    乾燥オリゴウレタンの合計重量に基づく重量が、モノマ
    ーの分子量について計算した成分(b)のモル数と成分(a)
    中のNCO基のモル数との比として1/3:1ないし2
    /3:1の範囲; 成分(c)(PFPEジオール): マクロマー(c)の分子
    量について計算した成分(c)中のヒドロキシル基のモル
    数と残留遊離NCO基のモル数(合計NCO基のモル数
    と成分(b)と組み合わさったNCO基のモル数との差)
    との比として3〜1.1、好ましくは1.5〜1.1の範
    囲; なお、成分(c)が用いられない場合(この場合は成分(e)
    が用いられる)は、成分(e)+成分(d)+成分(dI)の合計
    モル数と残留NCO基のモル数(当初の成分(a)の合計
    モル数と、成分(b)と反応した成分(a)のモル数との差)
    との比が1:1であり、かつ成分(e)が乾燥オリゴウレ
    タンの重量に基づき少なくとも30重量%用いなければ
    ならない;成分(c)が用いられる場合は、成分(e)+成分
    (d)+成分(dI)の合計モル数は、成分(b)のモル数に基づ
    き、0〜90重量%、好ましくは0〜60重量%の範囲
    である。
  4. 【請求項4】 成分(a)の脂肪族、環状脂肪族または芳
    香族ポリイソシアネートは、ポリイソシアヌレート類、
    ビウレット類、ならびに以下のジイソシアネート類の付
    加物:ヘキサメチレンジイソシアネート HDI、イソ
    ホロンジイソシアネート IPDI、トルエンジイソシ
    アネート TDI、ジフェニルメタンジイソシアネート
    MDIおよび水素化ジフェニルメタノジイソ
    シアネート H12−MDIの中から選ばれる、請求項
    1〜請求項3のいずれかに記載の熱架橋可能なフッ素化
    ポリウレタンの使用。
  5. 【請求項5】 成分(b)のヘテロ官能性水素化モノマー
    のXH官能基においてX=Oであって、該ヘテロ官
    能性水素化モノマーは次式で表わされる構造を有するも
    のである請求項1〜請求項4のいずれかに記載の熱架橋
    可能なフッ素化ポリウレタンの使用。 【化2】 式中、Tは、SOH、COOH、または3級アミノ基
    NR'R"(式中、R'およびR"は、同一または
    相異してもよく、線状または分枝C〜Cアルキル基
    を表わす)であり;R'1AおよびR"1Aは、同一また
    は相異してもよく、水素または線状もしくは分枝C
    アルキル基であり;n1Aは1〜10、好ましくは
    1〜4の整数である。
  6. 【請求項6】 式(1A)で表わされる成分(b)のTが
    3級アミノ基である請求項5に記載の熱架橋可能なフッ
    素化ポリウレタンの使用。
  7. 【請求項7】 成分(c)である2官能性ヒドロキシル化
    (パー)フルオロポリエーテルが、分子鎖に沿って統計
    的に分布した下記に示す単位の少なくとも一種を有す
    る、請求項1〜請求項6のいずれかに記載の熱架橋可能
    なフッ素化ポリウレタンの使用。(CO)、(C
    FYO)(式中、YはFまたはCF)、(C
    O)、(CRCFCFO)(式中、R
    よびRは、同一であっても相異してもよく、Hおよび
    Clの中から選ばれ、またパーフルオロメチレン単位中
    のF原子は、H、Clまたは、例えば1〜4の炭素原子
    を有する(パー)フルオロアルキル基で置換されていて
    もよい)。
  8. 【請求項8】 成分(c)が、分子鎖に沿って統計的に分
    布した下記に示すものの中から選ばれた(パー)フルオ
    ロオキシアルキレン単位を有する、請求項7に記載の熱
    架橋可能なフッ素化ポリウレタンの使用。 (a) −(CO)m’(CFYO)n’− (式中、(CO)および(CFYO)は、分子鎖
    に沿って統計的に分布した(パー)フルオロオキシアル
    キレン単位であり、m’およびn’は上記分子量に相当
    する整数であり、n’は 0ではなく、m’/n’は5
    〜40であり;Yは FまたはCFであり;また、
    n’は0であってもよい); (b) −(CO)p’(CFYO)q’−(CO)t’− (式中、p’およびq’は、p’/q’の比が5〜0.
    3、好ましくは2.7〜0.5となり、かつ前記分子量を
    与える整数であり、t’は m’と同じ定義が与えられ
    る整数であり、Yは FまたはCFであり;また、
    t’は0であってもよく、q’/(q’+p’+t’)
    の比が1/10もしくはそれ未満で、t’/p’の比が
    0.2〜6である。); (c) −CRCFCFO− (式中、RおよびRは、同一であっても相異しても
    よく、HおよびClの中から選ばれ;分子量は前記のと
    おりであり;またパーフルオロメチレン単位中のF原子
    は、H、Clまたは、例えば1〜4の炭素原子を有する
    (パー)フルオロアルキル基で置換されていてもよ
    い);また、2官能性(パー)フルオロポリエーテル類
    (c)の末端基(互いに同一であっても相異してもよ
    い)は HO(CHCHO)X0CH−型(式
    中、X0は0〜4、好ましくは0〜2、より好ましくは
    0である。
  9. 【請求項9】 成分(d)であるヘテロ官能性モノマー
    が、成分(b)の式(1A)と同一式で表わされ、同式
    中のR'1A、R"1Aおよびn1Aは式(1A)にいて
    定義したものと同一であり、Tは、成分(d)中のY
    として列挙したものの中から選ばれ、式(1A)中のO
    H基は所望によりSH基で置換されてもよい、請求項1
    〜請求項8のいずれかに記載の熱架橋可能なフッ素化ポ
    リウレタンの使用。
  10. 【請求項10】 成分(e)が、PFPEジオール成分
    (c)を構成する少なくとも一種の(パー)フルオロオ
    キシアルキレン単位を有する単官能性ヒドロキシ−また
    はカルボキシ−(パー)フルオロポリエーテル類(e’)
    からなる請求項1〜請求項9のいずれかに記載の熱架橋
    可能なフッ素化ポリウレタンの使用。
  11. 【請求項11】 成分(e)が、分子鎖に沿って統計的
    に分布した下記に示すものの中から選ばれた単位を有す
    る、請求項10に記載の熱架橋可能なフッ素化ポリウレ
    タンの使用。 (IB) A’O−(CO)(CFYO)n− (式中、Yは−Fまたは−CF;A’は−CF、−
    、−C、−CFCl、−C
    l;CO単位およびCFYO単位は、(パー)フ
    ルオロポリエーテル鎖に沿ってランダムに分布してお
    り、mおよびnは整数であって、m/n比は2以上であ
    り); (IIB) CO(CO)− (式中、mは、前記数平均分子量を与える正の整数であ
    り); (IIIB) (CO)(CO)(CFYO)− (式中、Yは−Fまたは−CF;m、nおよびqは0
    ではない整数であって、前記成分(e)について示した
    数平均分子量を与える整数であり);また、反応性単官
    能末端基はTb(CHCHO)X0CH−型(式
    中、X0は0〜4、好ましくは0〜2の整数、より好ま
    しくは0であり、TbはOHであり;ただし、成分(e
    )が、単官能性カルボキシ−(パー)フルオロポリエ
    ーテルであるときは、反応性単官能末端基は−CF
    COOHである。
  12. 【請求項12】 成分(e)が、次式(e')で表わされる
    単官能性ヒドロキシ−(パー)フルオロアルカン類から
    なる請求項1〜請求項11のいずれかに記載の熱架橋可
    能なフッ素化ポリウレタンの使用。 (RfI)pIQ−OH (e') 式中、 RfIは、C〜C30、好ましくはC〜C
    20のフルオロアルキル基であり;pIは、1または2
    であり;Qは、2価のC〜C12脂肪族またはC
    12芳香族結合ブリッジであり;所望によりQは
    N、O、Sのようなヘテロ原子またはカルボニルイミノ
    基、スルホニルイミノ基もしくはカルボニル基を含んで
    もよく;Qは 置換されないか、またはハロゲン原子、
    ヒドロキシル基、C〜Cアルキル基の中から選ばれ
    た置換基に結合しており;Qは 好ましくは二重結合お
    よび三重結合を含まず、飽和状態にあり;Qは 好まし
    くは −CH−、−C−、−SON(R
    −、−SON(R)CHCH(CH
    −、−CSON(R)C−の中から選
    ばれた2価の基である(式中、Rは HまたはC
    アルキル基)。
  13. 【請求項13】 オリゴウレタン類の 蒸気圧浸透圧法
    により測定される数平均分子量が2,000〜9,000
    である、請求項1〜請求項12のいずれかに記載の熱架
    橋可能なフッ素化ポリウレタンの使用。
  14. 【請求項14】 オリゴウレタン組成物が 乾燥固形分
    含有量1〜70%、好ましくは10〜30%の単成分水
    性分散体である、請求項1〜請求項13のいずれかに記
    載の熱架橋可能なフッ素化ポリウレタンの使用。
  15. 【請求項15】 水性分散体がオリゴウレタンとフルオ
    ロポリマーとの混合物を含む請求項14に記載の熱架橋
    可能なフッ素化ポリウレタンの使用。
  16. 【請求項16】 フルオロポリマーの含有量が0〜30
    重量%、好ましくは1〜10重量%である請求項15に
    記載の熱架橋可能なフッ素化ポリウレタンの使用。
  17. 【請求項17】 使用されるフルオロポリマーが、好ま
    しくは対応する濃度のラテックスであり、かつ好ましく
    は非イオン界面活性剤とカチオン界面活性剤との混合物
    で安定化されたTFE(共)重合体である請求項15ま
    たは請求項16に記載の熱架橋可能なフッ素化ポリウレ
    タンの使用。
  18. 【請求項18】 TFE(共)重合体のラテックスが、
    テトラフルオロエチレン(TFE)の単独重合体または
    TFEと、少なくとも1つのエチレン系不飽和結合を有
    する1種または2種以上のモノマーとの共重合体からな
    る請求項17に記載の熱架橋可能なフッ素化ポリウレタ
    ンの使用。
  19. 【請求項19】 フルオロポリマーの平均粒径が20〜
    400nm、好ましくは80〜300nmである請求項
    17または請求項18に記載の熱架橋可能なフッ素化ポ
    リウレタンの使用。
  20. 【請求項20】 オリゴウレタン水性分散体に添加され
    るフルオロポリマーが、(過)フッ素化された末端基を
    有する(パー)フルオロポリエーテルであって、20℃
    における動粘度が30〜300センチストークス(3〜
    300 x 10m2/s)(ASTM D445)である請
    求項15〜請求項19のいずれかに記載の熱架橋可能な
    フッ素化ポリウレタンの使用。
  21. 【請求項21】 触媒、架橋性共触媒、イオン性および
    非イオン性、フッ素化界面活性剤、光安定剤、充填材、
    顔料、チキソトロープ剤、顔料および充填材用の、好ま
    しくは重合体からなる分散剤、増量剤、はじき防止剤、
    発泡防止剤のような添加剤を配合したオリゴウレタン水
    性分散体を用いる請求項1〜請求項20のいずれかに記
    載の熱架橋可能なフッ素化ポリウレタンの使用。
  22. 【請求項22】 ポリウレタンが架橋している請求項1
    〜請求項21のいずれかに記載の熱架橋可能なフッ素化
    ポリウレタンの使用。
  23. 【請求項23】 形成される被覆の厚さが0.1〜5μ
    m、好ましくは1〜3μmである請求項22に記載の熱
    架橋可能なフッ素化ポリウレタンの使用。
  24. 【請求項24】 被覆が形成される基材が水素化重合体
    からなるゴムまたはプラスチックであって、所望によ
    り、好ましくはプラズマまたはコロナ処理をして重合体
    表面に反応性極性部位が形成されたものである請求項2
    2または請求項23に記載の熱架橋可能なフッ素化ポリ
    ウレタンの使用。
  25. 【請求項25】 請求項15〜請求項21のいずれかに
    記載の水性分散体。
  26. 【請求項26】 請求項25に記載の水性分散体から得
    られる製品。
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