JP2002030159A - セルロースアセテートフイルムの製造方法およびセルロースアセテートフイルム - Google Patents

セルロースアセテートフイルムの製造方法およびセルロースアセテートフイルム

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JP2002030159A
JP2002030159A JP2000217035A JP2000217035A JP2002030159A JP 2002030159 A JP2002030159 A JP 2002030159A JP 2000217035 A JP2000217035 A JP 2000217035A JP 2000217035 A JP2000217035 A JP 2000217035A JP 2002030159 A JP2002030159 A JP 2002030159A
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cellulose triacetate
film
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JP2000217035A
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Yasuo Kuraki
康雄 椋木
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Fuji Photo Film Co Ltd
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
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    • C08J5/00Manufacture of articles or shaped materials containing macromolecular substances
    • C08J5/18Manufacture of films or sheets
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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    • C08JWORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
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    • C08J2301/08Cellulose derivatives
    • C08J2301/10Esters of organic acids
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 セルローストリアセテートが塩素系炭化水素
以外である酢酸メチルの有機溶媒に安定な状態で溶解し
ている溶液を得て、それによって優れたセルローストリ
アセテートフイルムを製造する。 【解決手段】 平均酢化度が58.0〜62.5%のセ
ルローストリアセテート及び、実質的に含塩素炭化水素
を含まず、酢酸メチルを含む有機溶媒の混合物を、−1
0〜55℃で膨潤する工程、0.2Mp〜30Mpaの
加圧下で70〜240℃に加熱して溶解する工程、及び
必要に応じて該溶液に添加物を添加して混合する工程を
通して調製されたセルローストリアセテート溶液を支持
体上に流延する工程、更に溶媒を蒸発させてフイルムを
乾燥する工程を通してセルローストリアセテートフイル
ムを形成するにあたり、該セルローストリアセテート溶
液を調製する過程のいずれかでアセト酢酸メチルまたは
アセト酢酸エチルを溶液に対して3〜30重量%含有す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はハロゲン化銀写真感
光材料または液晶画像表示装置に有用なセルローストリ
アセテートフイルム及びセルローストリアセテートフイ
ルムの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ハロゲン化銀写真感光材料や液晶
画像表示装置に使用されるセルローストリアセテートを
製造する際に使用されるセルローストリアセテート溶液
の有機溶媒にメチレンクロライドのような塩素含有炭化
水素が使用されている。メチレンクロライド(沸点41
℃)は従来からセルローストリアセテートの良溶媒とし
て用いられ、製造工程の製膜及び乾燥工程において沸点
が低いことから乾燥させ易いという利点により好ましく
使用されている。逆にメチレンクロライドは沸点が低く
揮発し易いため、密閉設備から若干漏れ易く、回収にも
限界があり、完全に大気中への散逸を防ぎきれないとい
う問題もある。最近発ガン性の疑いからパークレンやト
リクレンのような塩素含有化合物の使用が規制されてい
るが、メチレンクロライドにはそのような問題点はない
にしろ塩素含有化合物であるメチレンクロライドも今後
何らかの規制の対象になりつつある。そこで、当業者は
メチレンクロライド以外のセルローストリアセテートの
溶媒の探索あるいは検討をすることが急務となって来
た。セルローストリアセテートに対する溶解性を示す有
機溶媒として知られているものにはアセトン(沸点56
℃)、酢酸メチル(沸点56.3℃)、テトラヒドロフ
ラン(沸点65.4℃)、1,3−ジオキソラン(沸点
75℃)、ニトロメタン(沸点101℃)、1,4−ジ
オキサン(沸点101℃)、エピクロルヒドリン(沸点
116℃)、N−メチルピロリドン(沸点202℃)な
どがある。これらの有機溶媒は実際に溶解試験を行って
みると必ずしも良溶媒とは言いがたいものもあり、また
爆発などの懸念のあるもの、沸点が高いもの等実用に供
し得るものはほとんどなかった。
【0003】上記有機溶媒の中で、沸点の低いアセトン
は通常の方法ではセルローストリアセテートを膨潤させ
るだけで、溶解させるまでには至らなかった。近年、セ
ルローストリアセテートをアセトンに溶解させて繊維や
フイルムを作る試みがなされるようになってきた。J.
M.G.Cowie等はMakromol.chem.
143巻、105頁(1971)においてセルロースト
リアセテート(酢化度60.1%から61.3%)をア
セトン中−80℃から−70℃に冷却した後、加温する
ことによって0.5から5重量%の希薄溶液が得られた
と報告している。このような低温で溶解する方法を冷却
溶解法という。また、上出健二等は繊維機械学会誌、3
4巻、57−61頁(1981)の「三酢酸セルロース
のアセトン溶液からの乾式紡糸」の中で冷却溶解法を用
いての紡糸技術について述べている。
【0004】また、特開平9−95544号及び同9−
95557号公報では、上記技術を背景に、実質的にア
セトンからなる有機溶媒を用いた、あるいはアセトンと
他の有機溶媒を共用した冷却溶解法によってセルロース
トリアセテートを溶解し、フイルム製造に適用すること
を提案している。上出等の研究によれば、本来セルロー
ストリアセテートの良溶媒であるアセトンを用いている
にもかかわらず、−30℃まで下げなければならなかっ
たとしている。特開平9−95538号公報にはアセト
ン以外のエーテル類、ケトン類あるいはエステルから選
ばれる有機溶媒を用いた冷却溶解法によりセルロースト
リアセテートを溶解し、フイルムを作成しており、これ
らの有機溶媒としては2−メトキシエチルアセテート、
シクロヘキサノン、エチルホルメート、及びメチルアセ
テートなどが好ましいとしている。上記方法ではセルロ
ーストリアセテートの低重合度部分を前もって取り除か
ないと調製されたセルローストリアセテート溶液の透明
性や安定性の再現性に乏しく、従来から市販されている
写真用グレードのセルローストリアセテートをそのまま
使用出来ないという煩雑さがあった。更にフイルム化に
必要な高濃度のセルローストリアセテート溶液を作製す
るのは非常に困難であることも判明した。この解決とし
て、特開平11-60752号に、アセトンとフッ素アル
コールまたはアセト酢酸メチルの混合溶媒を用いること
が開示されている。確かにこの方法によりセルロースセ
ルローストリアセテートの溶解性は改良されることが認
められたが、セルロースセルローストリアセテートの高
濃度溶液化や、セルロースセルローストリアセテートの
酢化度を上げたりした場合には、溶解性が不十分とであ
ったり経時の溶液安定性が不安定となり実用上安定な液
を作製することは出来なかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上のような冷却溶解
法を用いてセルローストリアセテートをアセトンと他の
溶媒との混合溶媒系において溶液を調製する場合、上記
のような市販のセルローストリアセテートをそのまま使
用しにくく、これらに含まれる低重合度成分を前もって
取り除かなければ溶液の透明性や安定性に問題がある。
このような性質は例えばハロゲン化銀写真感光材料や液
晶画像表示装置に作られたセルローストリアセテートフ
イルムを用いる場合重大な欠点となるため、製造過程で
排除されなければならない。更にまた、アセトンと他の
溶媒との混合溶媒系での冷却溶解法では微細な不溶解分
が残存しており、フイルムとした時に光学的のスポット
故障を発生し問題であった。
【0006】本発明の目的は、メチレンクロライドのよ
うな塩素系炭化水素を使用せずに、優れたセルロースト
リアセテートフイルムを提供することにある。また本発
明の他の目的は酢酸メチルを用いた高温溶解法におい
て、従来から市販されている写真用グレードのセルロー
ストリアセテートをそのまま使用することによって、優
れたセルローストリアセテートフイルムを提供すること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、平均酢化
度が58.0〜62.5%のセルローストリアセテート
及び、実質的に含塩素炭化水素を含まず、酢酸メチルを
含む有機溶媒の混合物を、−10〜55℃で膨潤する工
程、0.2Mp〜30Mpaの加圧下で80〜240℃に加
熱して溶解する工程、及び必要に応じて該溶液に添加物
を添加して混合する工程を通して調製されたセルロース
トリアセテート溶液を−10〜55℃の温度で支持体上
に流延する工程、更に溶媒を蒸発させてフイルムを乾燥
する工程を通してセルローストリアセテートフイルムを
形成するにあたり、該セルローストリアセテート溶液を
調製する過程のいずれかでアセト酢酸メチルまたはアセ
ト酢酸エチルを溶液に対して3〜30重量%含有するこ
とを特徴とするセルローストリアセテートフイルムの製
造方法およびそのフイルム、により達成された。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明に使用するセルローストリ
アセテートの平均酢化度は58.0%〜62.5%であ
り、本発明ではこの範囲のものをセルローストリアセテ
ートと呼ぶこととする。酢化度の他に反応度を示す表示
様式には置換度あるいはアセチル化度がある。酢化度は
セルロースの水酸基に酢酸が反応した時の、酢酸の重量
%で表したもので、最高に反応した場合が62.5%で
ある。アセチル化度は同様に反応した時のアセチル基
(CH3CO)重量%で表したもので、最高に反応した
場合44.8%である。置換度はアセチル基がセルロー
ス分子のOH基に反応した度合いを表し、全OH基に反
応した場合を3.00として表す。これはセルロース分
子の最小単位のグルコース単位の3個のOH基に3個の
アセチル基が置換されたことを意味する。ちなみに酢化
度58.0%のセルローストリアセテートの場合のアセ
チル化度は41.57%、置換度は2.63である。な
お、酢化度の測定はASTMのD−817−97のセル
ローストリアセテート等の試験法に記載されている方法
により測定出来る。
【0009】本発明に使用するセルローストリアセテー
トの重合度(粘度平均)は220以上500以下のもの
が好ましい。一般的にセルローストリアセテートを含む
セルローストリアセテートフイルム、繊維または成型品
の機械的強度がタフであるためには重合度が200以上
あることが必要とされており、祖父江寛、右田伸彦編
「セルロースハンドブック」朝倉書房(1985)や、
丸沢廣、宇田和夫編「プラスチック材料講座17」日刊
工業新聞社(1970)に記載されている。本発明のセ
ルローストリアセテートフイルムの重合度は更に好まし
くは250〜350である。粘度平均重合度はオストワ
ルド粘度計で測定することができ、測定されたセルロー
ストリアセテートフイルムの固有粘度[η]から下記の
式により求められる。DP=[η]/Km (式中:D
Pは粘度平均重合度、Kmは定数6×10-4
【0010】本発明に用いられるセルローストリアセテ
ートの原料のセルロースとしては、綿花リンターや木材
パルプがあるが、どちらからのセルローストリアセテー
トでも使用出来るし、混合して使用してもよい。原料に
よっては低分子量の成分を多く持っているものがある。
特開平9−95538号、同9−95544号及び同9
−5557号公報にはセルローストリアセテートの低分
子量のものは結晶化を起こし易い。微結晶があると酢酸
メチルへの溶解が低下し、得られたセルローストリアセ
テート溶液(以下ドープと呼ぶことがある)の安定が低
く、再び微結晶が生じ易い。更に得られるフイルムの光
学特性も低下すると、述べられている。本発明に用いら
れるセルローストリアセテートは特に限定されないが、
写真用グレードのものが好ましく、市販の写真用グレー
ドのものは粘度平均重合度、酢化度、低分子量成分量等
の品質を満足して入手することが出来る。写真用グレー
ドのセルローストリアセテートのメーカーとしては、ダ
イセル(株)、コートルズ社、ヘキスト社、イーストマ
ンコダック社等があり、いずれの写真用グレードのセル
ローストリアセテートも使用出来る。また本発明におい
ては、セルローストリアセテートを主体とするが、他の
セルロース誘導体(例えば、セルロースアセテートプロ
ピオネート(CAP)、セルロースアセテートブチレー
ト(CAB)、セルロースアセテートベンゾエートな
ど)を併用してもよい。その場合は、セルローストリア
セテートに対して40重量%以下の置換であり、更には
30重量%以下の置換が好ましい。
【0011】本発明では、セルローストリアセテート溶
液の調製に、酢酸メチルと少なくとも一種のアセト酢酸
メチルまたはアセト酢酸エチルからなる混合溶媒を使用
するが、後述するように他の溶媒を添加することを禁止
するものではない。この混合溶媒は、メチレンクロリド
のようなハロゲン化炭化水素を実質的に含まないもので
ある。「実質的に含まない」とは、混合溶媒中のハロゲ
ン化炭化水素の割合が5重量%未満(好ましくは2重量
%未満)であることを意味する。酢酸メチルと共に用い
られる少なくとも一種のアセト酢酸メチルまたはアセト
酢酸エチルの混合溶媒について更に詳細に述べる。
【0012】本発明で好ましく用いられる溶媒の使用量
は、酢酸メチルの含有量としては30〜87重量%であ
り、少なくとも一種のアセト酢酸メチルまたはアセト酢
酸エチルが3〜60重量%であることが好ましい。さら
には、酢酸メチルの含有量が50〜85重量%であり、
少なくとも一種のアセト酢酸メチルまたはアセト酢酸エ
チルが5〜40重量%であることが好ましいく、特に、
酢酸メチルの含有量が50〜75重量%であり、少なく
とも一種のアセト酢酸メチルまたはアセト酢酸エチルが
5〜25重量%であることが好ましい。本発明において
は、上記有機溶媒に他の有機溶媒を前記セルローストリ
アセテート溶液の全ての過程で加えて使用できる。例え
ば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロ
パノール、s−ブタノール、t−ブタノール、シクロヘ
キサノールなどのアルコール類、ヘキサン、オクタン、
シクロヘキサンなどの脂肪族または脂環族炭化水素類、
トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、ぎ酸メチ
ル、ぎ酸エチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸
ブチルなどのエステル類、1,3−ジオキソラン、テト
ラヒドロフラン、1,4−ジオキサンなどのエーテル
類、メトキシエタノール、エトキシエタノール、2−メ
トキシエチルアセテート等のエチレングリコールエステ
ルまたはエーテル類、メチルエチルケトン、ジエチルケ
トン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、
シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノンなどのケト
ン類、及びこれらの混合溶媒などから適当に選択でき
る。これらの溶媒は0〜30重量%の範囲で使用出来
る。
【0013】これらの溶媒のうち、本発明のセルロース
トリアセテートフイルムを効率的に作成出来る溶媒とし
てメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパ
ノール、n−ブタノール、s−ブタノール、t−ブタノ
ール、シクロヘキサノールなどの炭素数が1から6の低
級アルコール、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン
あるいはシクロヘキサンを挙げることができ、更にメタ
ノール、エタノール、n−ブタノール、シクロヘキサノ
ンなどが好ましい。一般にセルローストリアセテートフ
イルム溶液を支持体に流延キャスティングし支持体上で
ドープ中の溶媒を蒸発させ一周したところでドープ膜
(以下ウエブとも呼ぶこととし、はっきり区分けは出来
ないが、支持体上、剥離前後、初期乾燥過程等において
呼び分けることとする)を支持体から剥離するが、剥離
が可能かどうかはドープ膜が剥離に耐えるほどの強さと
支持体表面付近の残留溶媒量によって定まる。従って支
持体上でのドープの膜の強さを強くすることと、溶媒を
早く蒸発させることである。上記のアルコールあるいは
シクロヘキサンのような溶媒を加えるとドープは流延後
ゲル化が起こりドープが固まる。流動性のなくなったド
ープ膜は発泡しない程度の熱を効率的に加えることによ
って早く乾燥が出来、その結果剥離を早めることが出来
る。このような溶媒の有機溶媒中の添加割合は全有機溶
媒に対して2重量%〜30重量%であり、好ましくは5
重量%〜20重量%である。
【0014】本発明のセルローストリアセテート溶液
は、酢酸メチルとアセト酢酸メチルまたはアセト酢酸エ
チルを含有する混合有機溶媒中に、セルローストリアセ
テートを添加し予め膨潤させることを特徴とする。その
場合、−10〜55℃で酢酸メチルとアセト酢酸メチル
またはアセト酢酸エチルとの混合溶媒中に、セルロース
トリアセテートを撹拌しながら徐々に添加してもよい
し、場合により酢酸メチルのみで予め膨潤させその後に
アセト酢酸メチルまたはアセト酢酸エチルを加えて混合
し均一の膨潤液としてもよく、更にはアセト酢酸メチル
あるいはアセト酢酸エチルとセルロースアセテートを混
合ししかる後に酢酸メチルを加えても良い。セルロース
トリアセテートは酢酸メチル中のみで不十分に膨潤して
いるような状態であるのに対し、本発明のアセト酢酸メ
チルまたはアセト酢酸エチルが併用されると、セルロー
ストリアセテートが十分に膨潤しているのみではなく半
溶解状態の状態にまで至っていることが認められた。
【0015】本発明の酢酸メチルとアセト酢酸メチルま
たはアセト酢酸エチルの混合溶媒系の高圧高温での溶解
法によるセルローストリアセテートの溶解濃度は30重
量%以下が好ましく、前出の特開平9−95544号あ
るいは同9−95557号公報のアセトンだけあるいは
アセトンと他の溶媒との混合溶媒での溶解濃度よりも溶
解性が優れているために、高濃度のセルローストリアセ
テート溶液を得ることが出来る。フイルム製膜時の乾燥
効率の点から、なるべく高濃度であることが好ましい。
セルローストリアセテートの量は、最終的なドープとし
て10〜30重量%含まれるように調製するが、本発明
の有機溶媒組成では、高濃度のセルローストリアセテー
ト溶液を調製することができるから、その範囲内で任意
の濃度に仕込めばよい。あまり高濃度になり過ぎると溶
液の粘度が大きすぎて、製膜しにくくなる場合もあるの
で、好ましいセルローストリアセテート溶液のセルロー
ストリアセテート濃度は、15重量%〜30重量%の範
囲である。さらに17重量%〜25重量%の範囲が好ま
しい。
【0016】次に、混合物を0.2Mp〜30Mpaの加圧
下で70〜240℃に加熱する(好ましくは80〜22
0℃、更に好ましく100〜200℃、最も好ましくは
100〜190℃)。加熱は、例えば高圧蒸気でもよく
電気熱源でもよい。次にこれらの加熱溶液はそのままで
は塗布できないため、−10〜55℃に冷却して常圧に
戻すことが一般的である。冷却はセルローストリアセテ
ートが内蔵されている高圧高温装置を、室温に放置する
だけでもよく、更に好ましくは冷却水などの冷媒を用い
て該装置を冷却してもよい。このようにして、均一な溶
液が得られる。なお、溶解を早めるために加熱と冷却の
操作を繰り返してもよい。溶解が十分であるかどうか
は、目視により溶液の概観を観察するだけで判断するこ
とができる。高圧高温溶解方法においては、溶媒の蒸発
を避けるために密閉容器を用いる。また、膨潤工程おい
て、加圧や減圧にしたりすることで更に溶解時間を短縮
することが出来る。加圧及び減圧を実施するためには、
耐圧性容器が必須である。
【0017】本発明のドープのセルローストリアセテー
トの濃度は前述のごとく、高濃度のドープが得られるの
が特徴であり、濃縮という手段に頼らずとも高濃度でし
かも安定性の優れたセルローストリアセテート溶液が得
られるのも本発明の特徴である。更に溶解し易くするた
めに低い濃度で溶解してから、濃縮手段を用いて濃縮し
てもよい。濃縮の方法としては、特に限定するものはな
いが、例えば、低濃度溶液を筒体とその内部の周方向に
回転する回転羽根外周の回転軌跡との間に導くととも
に、溶液との間に温度差を与えて溶媒を蒸発させながら
高濃度溶液を得る方法(例えば、特開平4−25951
1号公報等)、加熱した低濃度溶液をノズルから容器内
に吹き込み、溶液をノズルから容器内壁に当たるまでの
間で溶媒をフラッシュ蒸発させるとともに、溶媒蒸気を
容器から抜き出し、高濃度溶液を容器底から抜き出す方
法(例えば、USP第2,541,012号、同第2,
858,229号、同第4,414,341号、同第
4,504,355号各明細書等などに記載の方法)等
で実施できる。本発明のセルローストリアセテート溶液
の調製において、アセト酢酸メチルまたはアセト酢酸エ
チルはその調製過程のいずれで混合調製してもよい。つ
まり最初の混合時、冷却時、昇温時、その後の調製時の
いずれでも良く、その効果はほとんど変わらない。本発
明のセルローストリアセテート溶液を調製する際に、容
器内に窒素ガスなどの不活性ガスを充満させてもよい。
セルローストリアセテート溶液の製膜直前の粘度は、製
膜の際、流延可能な範囲であればよく、通常10ps・
s〜2000ps・sの範囲に調製されることが好まし
いく、特に30ps・s〜400ps・sが好ましい。
【0018】本発明のセルローストリアセテート溶液に
は各調製工程において用途に応じた種々の添加剤を加え
ることが出来る。ハロゲン化銀写真感光材料用には機械
的性質の向上あるいは耐水性を付与するために可塑剤や
ライトパイピング防止用の着色剤あるいは紫外線防止剤
が、また液晶画像表示装置用には耐熱耐湿性を付与する
酸化防止剤などを添加することが望ましい。可塑剤とし
ては、リン酸エステル、カルボン酸エステル、グリコー
ル酸エステルなどが好ましく用いられる。リン酸エステ
ルの例としては、トリフェニルホスフェート(TP
P)、トリクレジルホスフェート(TCP)、クレジル
ジフェニルホスフェート(CDPP)、オクチルジフェ
ニルホスフェート(ODPP)、ジフェニルビフェニル
ホスフェート(BDP)、トリオクチルホスフェート
(TOP)、トリブチルホスフェート(TBP)などが
あり、カルボン酸エステルの例としては、ジメチルフタ
レート(DMP)、ジエチルフタレート(DEP)、ジ
ブチルフタレート(DBP)、ジオクチルフタレート
(DOP)、ジエチルヘキシルフタレート(DEH
P)、クエン酸アセチルトリエチル(TEAC)、クエ
ン酸アセチルトリブチル(TBAC)、オレイン酸ブチ
ル(BO)、リシノール酸メチルアセチル(AML)、
セバシン酸ジブチル(DBS)などがあり、グリコール
酸エステルの例としては、トリアセチン(TA)、トリ
ブチリン(TB)、ブチルフタリルブチルグリコレート
(BPBG)、エチルフタリルエチルグリコレート(E
PEG)、メチルフタリルエチルグリコレート(MPE
G)など、ジペンタエリスリトールヘキサアセテート、
ソルビトールヘキサアセテート、ペンタエリスリトール
テトラアセテートなどがある。中でもTPP、TCP、
CDPP、TBP、DMP、DEP、DBP、DOP、
DEHP、TA、EPEG、BDPが好ましい。特にT
PP、DEP、EPEG、BDPが好ましい。これらの
可塑剤は1種でもよいし2種以上併用してもよい。可塑
剤の添加量はセルローストリアセテートに対して5重量
%以上30重量%以下、特に8重量%以上16重量%以
下が好ましい。。これらの化合物は、セルローストリア
セテート溶液の調製の際に、セルローストリアセテート
や溶媒と共に添加してもよいし、溶液調製中や調製後に
添加してもよい。
【0019】更に、リン酸2,2′−メチレンビス
(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)ナトリウム(アデ
カスタブNA−10、旭電化(株)製)及びビス(p−
メチルベンジリデン)ソルビトール(ゲルオールMD、
新日本理化(株)製)及びビス(p−エチルベンジリデ
ン)ソルビトール(NC−4、三井東圧化学(株)製)
などを加えてもよい。これらの化合物の添加量は、セル
ローストリアセテートに対して重量割合で1ppm〜
1.0%が好ましく、10ppm〜1000ppmがさ
らに好ましい。その外に、酸化防止剤、ライトパイピン
グ防止用着色剤剤などを添加することが出来る。着色剤
の含有量は、セルローストリアセテートに対する重量割
合で10ppm以上1000ppm以下が好ましく、5
0ppm以上500ppm以下がさらに好ましい。この
様に着色剤を含有させることにより、セルローストリア
セテートフイルムのライトパイピングが減少でき、黄色
味を改良することができる。
【0020】また、本発明のセルローストリアセテート
溶液には、必要に応じて下記のごとき種々の添加剤を用
途に応じて、調製の段階で添加してもよい。添加剤とし
ては、紫外線吸収剤、安定剤としてカオリン、タルク、
ケイソウ土、石英、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸
化チタン、アルミナなどの無機微粒子、カルシウム、マ
グネシウムなどのアルカリ土類金属の塩等、また帯電防
止剤、難燃剤、滑剤、油剤等がある。流延に先立って、
セルローストリアセテート溶液を金網やネルなどの適当
な濾材を用いてろ過し、未溶解物やゴミ、不純物などの
異物を濾過除去しておくことが必要である。
【0021】本発明のセルローストリアセテート溶液を
用いたフイルムの製造法について述べる。本発明のセル
ローストリアセテートフイルムを製造する設備としては
従来セルローストリアセテートフイルムの製造に用いら
れているものが利用できる。その設備と製造方法の概略
を述べると、前述の調製装置で調製されたドープは、例
えば回転数によって高精度に定量送液出来る加圧型定量
ギヤポンプを通して加圧型ダイスに送られる。精密ギヤ
ポンプから加圧ダイスに送り込まれたドープは加圧型ダ
イスの口金(スリット)からエンドレスに回転している
支持体の上に均一に流延され、支持体がほぼ1周したと
ころで、生乾きのフイルム(ウエブ)として支持体から
剥離され、回転しているロール群に通されながら乾燥さ
れ、乾燥されたフイルムは搬送後巻き取機で所定の長さ
に巻き取られる。
【0022】本発明に有用な流延方法としては、調製さ
れたドープを加圧ダイスから支持体上に均一に押し出す
方法、一旦支持体上に流延されたドープをブレードで膜
厚を調節するドクターブレードによる方法、あるいは逆
回転するロールで調節するリバースロールコーターによ
る方法等があるが、加圧ダイスが好ましい。加圧ダイス
にはコートハンガータイプやTダイタイプ等があるがい
ずれも本発明には有用である。また、ここで挙げた方法
以外にも従来知られているセルローストリアセテート溶
液からセルローストリアセテートフイルムを流延製膜す
る種々の方法(例えば特開昭61−94724号、同6
1−148013号、特開平4−85011号、同4−
286611号、同5−185443号、同5−185
445号、同6−278149号、同8−207210
号等公報など)に記載の方法を好ましく用いることがで
き、用いる溶媒の沸点等の違いを考慮して各条件を設定
することによりそれぞれの公報に記載の内容と同様な効
果が得られる。
【0023】本発明のセルローストリアセテートフイル
ムを製造するのに使用されるエンドレスの支持体は、表
面がクロムメッキによって鏡面仕上げされたドラムや、
表面研磨によって鏡面仕上げされたステンレスベルト
(バンドといってもよい)が用いられる。本発明のセル
ローストリアセテートフイルムの製造に用いられる加圧
ダイスの支持体上への配置は1基あるいは2基以上の設
置でもよい。好ましくは1基または2基である。2基以
上設置する場合には流延するドープ量をそれぞれのダイ
スにいろいろな割合にわけてもよく、複数の精密定量ギ
ヤポンプからそれぞれの割合でダイスにドープを送液す
る。
【0024】本発明のセルローストリアセテートフイル
ムの製造に係わる支持体上におけるドープの乾燥は、一
般的にはドラムあるいはベルトの表面側つまり支持体上
にあるウエブの表面から加熱する方法、ドラムあるいは
ベルトの裏面から風を当てる方法、液体をベルトやドラ
ムのドープ面の反対側の裏面から接触させてドラムある
いはベルトの表面に温度を伝達させる液体伝熱方法があ
るが、裏面液体伝熱方式が好ましい。流延される前の支
持体の表面温度はドープに用いられている溶媒の沸点以
下であれば何度でもよい。しかし乾燥を促進するために
は、また支持体上での流動性を失わせるためには、酢酸
メチルより若干低いところに設定するのが好ましい。セ
ルローストリアセテートフイルムを製造する速度はベル
トの長さ、乾燥方法、ドープ溶媒組成等の要因に依存す
るところであるが、ウエブをベルトから剥離する時点で
の残留溶媒の量にほとんど依存すると言ってよい。加熱
方法によってはドープ膜膜厚方向でのベルト表面付近で
の溶媒濃度が高すぎる場合には、剥離した時ベルトにド
ープが残ってしまい、次ぎの流延に支障を来すため、剥
離残りは絶対あってはならない。従って、剥離する時の
ウエブの厚み全体が剥離に耐える強さになっていなけれ
ばならない。剥離時点での残留溶媒はベルト上での乾燥
方法によっても異なり、ドープ表面から風を当てて乾燥
する方法よりは、ベルトあるいはドラム裏面から伝熱す
る方法がよい。本発明における剥離残留溶媒率(%)は
効率的な裏面伝熱方法による剥離時点での残留溶媒を測
定することとする(測定法は後述)。
【0025】本発明のセルローストリアセテートフイル
ムの製造に係わるフイルム乾燥方法について述べる。支
持体が1周する直前の剥離位置で剥離されたウエブを千
鳥状に配置されたロール群に交互に通して搬送するか、
剥離されたウエブの両端をクリップ状のもので坦持させ
て非接触的に搬送するかしてもよく、搬送中のウエブ
(フイルム)両面に所定の温度の風を当てることによっ
て乾燥が行われるが、急速に乾燥させる場合では最初発
泡しない程度の温度で乾燥し、後に高温乾燥を行う。支
持体から剥離後の乾燥工程では、溶媒の蒸発によってフ
イルムは巾方向に収縮するが、出来上がりのフイルムの
平面性を良好ならしめるには、収縮を出来る限り抑制し
ながら乾燥させる必要がある。また高速度で製造するた
めには高温を与える必要があり、このようなケースに
は、例えば、特開昭62−46625号公報に示されて
いるような乾燥全工程あるいは一部の工程を幅方向にク
リップ状のものでウエブの幅両端を幅保持しつつ乾燥さ
せる方法(テンター方式)が好ましい。更には、積極的
に幅方向に延伸する方法もあり、本発明では、例えば、
特開昭62−115035号、特開平4−152125
号、同4−284211号、同4−298310号等の
公報に記載の延伸方法も使用し得る。
【0026】本発明のセルローストリアセテートフイル
ムの乾燥工程における乾燥温度は50〜250℃、特に
80〜180℃が好ましい。使用する溶媒によって乾燥
温度、乾燥風量及び乾燥時間が異なり、使用溶媒の種
類、組み合わせに応じて適宜選べばよい。最終仕上がり
フイルムの残留溶媒量は2重量%以下が好ましく、さら
に0.4重量%以下が好ましく、特に0.1重量%以下
が好ましい。フイルムの残留溶媒量をこの範囲にするこ
とで、寸法安定性の良好なフイルムが得られる。これら
流延から後乾燥までの工程は、空気雰囲気下でもよいし
窒素ガスなどの不活性ガス雰囲気下でもよい。本発明の
セルローストリアセテートフイルムの製造に係わる巻取
り機は一般的に使用されている定張力型のものを採用で
きる。
【0027】本発明の出来上がりのフイルムの膜厚は使
用目的によって異なるが、5〜500μmになるよう
に、ドープ中に含まれる固形分濃度、ダイスの口金のス
リット幅、ダイスの口金のスリット幅、ダイス圧力、流
延速度等を調節すればよく、好ましくは乾燥後の膜厚が
20〜200μm、更に好ましくは乾燥後の膜厚が40
〜180μmである。
【0028】本発明で作製されたフイルムは、液晶用の
光学保護膜として好ましく応用されている。特に、TF
T液晶用の保護膜への適応はこの上なく重要であり、本
発明のセルロースエステル膜が重要となっている。最
近、富士フイルム(株)から市場導入された光学視野角
補償用の支持体としての用途に対しては、重要な保護層
となっている。さらに、例えば透明保護膜、偏光膜、透
明支持体および液晶性分子から形成された光学的異方性
層がこの順に積層されている楕円偏光板に利用される液
晶表示装置などに応用され、液晶セル、偏光素子および
光学補償シート(位相差板)にも適応されている。ここ
で透過型液晶表示装置では、二枚の偏光素子を液晶セル
の両側に取り付け、一枚または二枚の光学補償シートを
液晶セルと偏光素子との間に配置する。反射型液晶表示
装置では、反射板、液晶セル、一枚の光学補償シート、
そして一枚の偏光素子の順に配置されているものであ
る。液晶セルは、棒状液晶性分子、それを封入するため
の二枚の基板および棒状液晶性分子に電圧を加えるため
の電極層からなる。液晶セルは、棒状液晶性分子の配向
状態の違いで、透過型については、TN(Twisted Nema
tic)、IPS(In-Plane Switching)、FLC(Ferro
electric Liquid Crystal)、OCB(Optically Compe
nsatory Bend)、STN(Supper Twisted Nematic)、
VA(Vertically Aligned)、反射型については、HA
N(Hybrid Aligned Nematic)のような様々な表示モー
ドが提案されている。
【0029】それらは、例えばディスコティック液晶性
分子を用いた光学補償シートでは、様々な表示モードに
対応するものが既に提案されている。例えば、TNモー
ドの液晶セル用光学補償シートは、特開平6−2141
16号公報、米国特許5583679号、同56467
03号、ドイツ特許公報3911620A1号の各明細
書に記載がある。また、IPSモードまたはFLCモー
ドの液晶セル用光学補償シートは、特開平10−549
82号公報に記載がある。さらに、OCBモードまたは
HANモードの液晶セル用光学補償シートは、米国特許
5805253号および国際特許出願WO96/378
04号の各明細書に記載がある。さらにまた、STNモ
ードの液晶セル用光学補償シートは、特開平9−265
72号公報に記載がある。そして、VAモードの液晶セ
ル用光学補償シートは、特許番号第2866372号公
報に記載がある。偏光素子は、一般に、偏光膜の両側に
二枚の透明保護膜を取り付けた構成を有するものであ
り、本発明のセルロースエステルフイルムはこれらの保
護層に適用される。
【0030】本発明の可塑剤を用いて作製されたセルロ
ースエステルフイルムで重要な点はその光学特性であ
り、フイルムの面内のレターデーション(Re)として
観察される。その測定法はエリプソメーター(偏光解析
計AEP−100:島津製作所(株)製)を用いて、波
長632.8nmにおける面内の縦横の屈折率差にフイ
ルム膜厚さを乗じたものであり、下記の式で求められ
る。 Re=(nx−ny)×d nx:横方向の屈折率、ny:縦方向の屈折率 小さいほど、面内方向の光学異方性がなく好ましく10
0nm以下であり、より好ましくは80〜0nm、特に
好ましくは30〜0nmであり、殊に好ましくは20〜
0nmである。又、フイルムの厚さ方向のレターデーシ
ョン(Rth)も重要であり、波長632.8nmにお
ける厚さ方向の複屈折にフイルム膜厚さを乗じたもので
あり、下記の式で求められる。 Rth={(nx+ny)/2−nz}×d nx:横方向の屈折率、ny:縦方向の屈折率、nz:
厚さ方向の屈折率 小さいほど、厚さ方向の光学異方性がなく好ましい。本
発明のセルロースエステルフイルムのRthは、150
nm〜0nmが好ましく、より好ましくはRthが12
0nm〜0nm、特に好ましくは100nm〜0nmで
ある。また、その場合に厚さ方向のレターゼーションが
1μm当たり0.5nm〜0nmであることが好まし
く、より好ましくは1μm当たりレターゼーションが
0.2nm〜0nm、特に好ましくは1μm当たり0.
1nm〜0nmである。また本発明のセルロースエステ
ルフイルムはハロゲン化銀写真感材用支持体として好ま
しく使用できる。
【0031】
【実施例】各実施例において、セルローストリアセテー
ト、溶液およびフイルムの化学的性質および物理的性質
は、以下のように測定および算出した。
【0032】(1)セルローストリアセテートの酢化度
(%) 酸化度はケン化法により測定した。乾燥したセルロース
トリアセテートを精秤し、アセトンとジメチルスルホキ
シドとの混合溶媒(容量比4:1)に溶解した後、所定
量の1N−水酸化ナトリウム水溶液を添加し、25℃で
2時間ケン化した。フェノールフタレインを指示薬とし
て添加し、1N−硫酸(濃度ファクター:F)で過剰の
水酸化ナトリウムを滴定した。また、上記と同様の方法
により、ブランクテストを行った。そして、下記式に従
って酢化度(%)を算出した。 酢化度(%)=(6.005×(B−A)×F)/W 式中、Aは試料の滴定に要した1N−硫酸量(ml)、
Bはブランクテストに要した1N−硫酸量(ml)、F
は1N−硫酸のファクター、Wは試料重量を示す。
【0033】(2)セルローストリアセテートの平均分
子量および分子量分布 ゲル濾過カラムに、屈折率、光散乱を検出する検出器を
接続した高速液体クロマトグラフィーシステム(GPC
−LALLS)を用い測定した。測定条件は以下の通り
である。 溶媒: メチレンクロリド カラム: GMH×1(東ソー(株)製) 試料濃度: 0.1W/v% 流量: 1ml/min 試料注入量:300μl 標準試料: ポリメタクリル酸メチル(Mw=188,
200) 温度: 23℃
【0034】(3)セルローストリアセテートの粘度平
均重合度(DP)絶乾したセルローストリアセテート約
0.2gを精秤し、メチレンクロリド:エタノール=
9:1(重量比)の混合溶媒100mlに溶解した。こ
れをオストワルド粘度計にて25℃で落下秒数を測定
し、重合度を以下の式により求めた。 ηrel =T/T0 T: 測定試料の落下秒数 [η]=(1nηrel )/C T0 :溶剤単独の落下秒数 DP=[η]/Km C: 濃度(g/l) Km:6×10-4
【0035】(4)溶液の安定性 対象とする溶媒および可塑剤の合計400重量部に対し
100重量部のセルロースエステル試料を投入し、常温
(23℃)で3時間攪拌する。得られた溶液またはスラ
リーの状態を常温(23℃)で静置保存したまま観察
し、以下のA、B、C、Dの4段階に評価した。 A:20日間経時でも透明性と液均一性を示す。 B:10日間経時まで透明性と液均一性を保持している
が、20日で少し白濁が見られる。 C:液作製終了時では透明性と均一な液であるが、一日
経時するとゲル化し不均一な液となる。 D:液は膨潤・溶解が見られず不透明性で不均一な溶液
状態である。
【0036】(5)フイルム面状 フイルムを目視で観察し、その面状を以下の如く評価し
た。 A:フイルム表面は平滑である。 B:フイルム表面は平滑であるが、少し異物が見られ
る。 C:フイルム表面に弱い凹凸が見られ、異物の存在がは
っきり観察される。 D:フイルムに凹凸が見られ、異物が多数見られる。
【0037】(7)フイルムの引裂試験 50mm×64mmに切りだした試料を、ISO638
3/2−1983の規格に従い、引裂に要した引裂荷重
を求めた。
【0038】(8)フイルムの耐折試験 120mmに切りだした試料をISO8776/2−1
988の規格に従い、折り曲げよって切断するまでの往
復回数を求めた。
【0039】(9)フイルムの耐湿熱性 試料1gを折り畳んで15ml容量のガラス瓶に入れ、
温度90℃、相対湿度100%条件下で調湿した後、密
閉した。これを90℃で経時して10日後に取り出し
た。フイルムの状態を目視で確認し、以下の判定をし
た。 A:特に異常が認められない B:かすかな分解臭が認められる C:かなりな分解臭が認められる D:分解臭と分解による形状の変化が認められる
【0040】(10)フイルムのレターデーション(R
e)値 エリプソメーター(偏光解析計AEP−100:島津製
作所(株)製)を用いて、波長632.8nmにおける
フイルム面に垂直方向から測定した正面レターデーショ
ン値を求めた。
【0041】(11)フイルムのヘイズ ヘイズ計(1001DP型、日本電色工業(株)製)を
用いて測定した。
【0042】[実施例1] (1−1)セルローストリアセテート溶液の作製 下記の処方にてセルローストリアセテート溶液を作製し
た。酢酸メチルとアセト酢酸メチルまたはアセト酢酸エ
チルを予め混合した溶液に、よく攪拌しつつセルロース
トリアセテート粉体(平均サイズ 2mm)を徐々に添
加した。添加後、室温(25℃)にてさらに攪拌を1時
間続けた。得られて均一なゲル状溶液を、ステンレス製
密閉容器にて1Mpa、180℃で5分間加熱した後、5
0℃の水浴中に容器ごと投入し冷却し、50℃の溶液あ
るいはゲル状液を得た。
【0043】 ──────────────────────────────────── セルローストリアセテート(平均酢化度59.2%、粘度平均重合度300) 表1に記載の量 酢酸メチル 表1に記載の量 アセト酢酸メチル 表1に記載の量 アセト酢酸エチル 表1に記載の量 ────────────────────────────────────
【0044】(1−2)セルローストリアセテートフイ
ルムの作製 (1−1)で作製した50℃のセルローストリアセテー
ト溶液を、ガラス板上に乾燥膜厚が100μmになるよ
うに流延した。乾燥は70℃で3分、130℃で5分し
た後、ガラス板からフイルムを剥ぎ取り、そして160
℃、30分で段階的に乾燥して溶剤を蒸発させた。この
ようにして、得られたセルローストリアセテートフイル
ムの特性を表1に記載する。
【0045】(1−3)結果 得られたセルローストリアセテート溶液とそのフイルム
について、その特性を評価し表1に結果を示した。本発
明のアセト酢酸メチルまたはアセト酢酸エチルを含有し
ない試料1−1は、溶液化が出来ずフイルムの作製も出
来なかった。一方、比較溶媒としてアセトンを用いた比
較試料1−2、1−3の溶液はゲルが相当量存在する状
態であり、経時での液安定性が悪くかつ得られたフイル
ムの面状や引裂試験、耐切試験およびヘイズが大きく劣
るものであった。これに対して、本発明のアセト酢酸メ
チルまたはアセト酢酸エチルを用いた本発明の試料1−
4〜1−11は、溶液特性とフイルム特性をすべて満足
するものであった。以上から本発明が極めて優れたもの
であることが明らかである。
【0046】
【表1】
【0047】[実施例2]実施例1の本発明の試料1−
6において、セルローストリアセテートを酢化度58.
9%、粘度平均重合度320に変える以外は、実施例1
と全く同様にしてセルローストリアセテート溶液とその
フイルムである本発明試料2−1を作製した。その特性
を評価したところ、表2に示すようにすべての点で優れ
たものであった。特に本発明の範囲ではあるがその酢化
度を下げることにより、更に流動性が増し溶液中の泡の
除去が短時間で出来て、フイルム作製が容易であった。
【0048】
【表2】
【0049】[実施例3]実施例1の本発明の試料1−
6において、セルローストリアセテートを酢化度60.
5%、粘度平均重合度220に変える以外は、実施例1
と全く同様にしてセルローストリアセテート溶液とその
フイルムである本発明の試料3−1を作製した。その特
性を評価したところ、表2に示すように溶液特性は優れ
たものであった。また、フイルム特性は引裂試験と耐切
試験の点で若干劣る傾向が見られた。これは、本発明の
範囲ではあるがその重合度が小さくなったことによる影
響であるが実用上で大きな問題となるものではなかっ
た。
【0050】[実施例4]実施例1の本発明の試料1−
6において、可塑剤としてトリフェニルフォスフェート
/ジフェニルビフェニルフォスフェート(2/1重量
比)をセルローストリアセテートに対して10%重量部
を酢酸メチルと置換して添加する以外は、実施例1と全
く同様にしてセルローストリアセテート溶液とそのフイ
ルムである本発明の試料4−1を作製した。その特性を
評価したところ、表2に示すように溶液特性とフイルム
特性の全てに優れたものであり、特に引裂試験と耐切試
験の点で改善が見られた。これは本発明においては、可
塑剤を添加することでフイルムの柔軟性が付与された結
果であり、本発明での好ましい実施態様である。
【0051】[実施例5]実施例1の本発明の試料1−
6において、得られた溶液を50℃に冷却した後、さらに
110℃、0.9Mpsで3分間加熱する以外は、実施
例1と全く同様にしてセルローストリアセテート溶液と
そのフイルムである本発明の試料5−1を作製した。そ
の特性を評価したところ、表2に示すように溶液特性と
フイルム特性の全てに優れたものであり、特に溶液特性
と面状の大幅な改善が得られた。また、ヘイズの改善も
見られており、本発明では高圧高温溶解後にさらに高温
高圧処理することが好ましい事が明らかである。
【0052】[実施例6]実施例1の本発明の試料1−
6において、酢酸メチルを57.5重量部に変え、酢酸
メチルを47.5重量部、エタノール10重量部とする
以外は、実施例1と全く同様にしてセルローストリアセ
テート溶液とそのフイルムである本発明の試料6−1を
作製した。その特性を評価したところ、表2に示すよう
に溶液特性とフイルム特性の全てに優れたものであり、
特に溶液粘度低下が見られ、優れた流延により面状およ
びヘイズの大幅な改善が得られた。したがって、本発明
ではアセト酢酸メチル以外にアルコール系溶媒であるエ
タノールを添加することも好ましい事が明らかである。
【0053】[実施例7]実施例1の本発明の試料1−
6において、酢酸メチルを60重量部に変え、酢酸メチ
ル55重量部、ブタノール5重量部を添加する以外は、
実施例1と全く同様にしてセルローストリアセテート溶
液とそのフイルムである本発明の試料7−1を作製し
た。その特性を評価したところ、表2に示すように溶液
特性とフイルム特性の全てに優れたものであり、特に溶
液特性の点で室温溶解にもかかわらず粘度低下が見ら
れ、優れたガラス板への流延により面状およびヘイズの
大幅な改善が得られた。したがって、本発明ではアセト
酢酸メチル以外に他の溶媒であるブタノールを添加する
ことが好ましい事が明らかである。
【0054】[実施例8]実施例1の本発明の試料1−
6において、アセト酢酸メチルをメタノール、エタノー
ルまたはブタノールにする以外は、実施例1と全く同様
にしてセルローストリアセテート溶液とそのフイルムで
ある比較用の試料8−1、8−2または8−3の作製を
検討した。しかしながら、アセチルトリアセテート溶液
の溶解液が得られずそのフイルムも作製できなかった。
したがって、本発明のアセト酢酸メチル以外であるアル
コールでは、本発明が達成できないことが明らかとなっ
た。
【0055】[実施例9]実施例1の本発明の試料1−
6において、酢酸メチルをアセトンにする以外は、実施
例1と全く同様にしてセルローストリアセテート溶液と
そのフイルムである本発明の試料9−1の作製を試みた
が、溶解液が得られなかった。従って、本発明では酢酸
メチルが優れた主溶媒であることが明白である。
【0056】[実施例10]実施例1の本発明の試料1
−6において、圧力を1.5Mpa、温度150℃にす
る以外は、実施例1と全く同様にしてセルローストリア
セテート溶液とそのフイルムである本発明の試料10−
1の作製を試みた。その特性を評価したところ、表2に
示すように溶液特性とフイルム特性の全てに優れたもの
であった。
【0057】[実施例11]実施例4の本発明の試料4
−1において、そのフイルム厚さを120μmとする以
外は、実施例4と全く同様にしてそのフイルムである本
発明の試料11−1を作製した。得られたフイルムの一
方に、特開平4−73736号の実施例1の(バック層
組成)第一層及び第2層を付与し、カチオン系ポリマー
を導電性層とするバック層を作製した。更に、得られた
バック層を付与したフイルムベースの反対の面に、特開
平11−38568号の実施例1の試料105を塗布
し、ハロゲン化銀カラー写真感光材料を作製した。得ら
れたカラーフイルムは優れた映像が得られかつその取り
扱い性においても問題のないものであった。
【0058】[実施例12]実施例1の本発明の試料4
−1において、そのフイルム厚さを80μmとする以外
は、実施例4と全く同様にしてそのフイルムである本発
明の試料12−1を作製した。得られたセルローストリ
エステルフイルムに、特開平7−333433の実施例
1の富士写真フイルム(株)製セルローストリアセテー
トを、本発明の試料11−1のセルローストリアセテー
トフイルムに変更する以外は、特開平7−333433
の実施例1と全く同様にした光学補償フィルターフイル
ム試料を作製した。得られたフィルターフイルムは左右
上下に優れた視野角を有するものであった。したがっ
て、本発明のセルローストリアセテートフイルムが、光
学的用途として優れたものであることが判る。
【0059】
【発明の効果】本発明に従うと、光学的異方性に優れ膜
強度に優れたセルローストリエステルフイルムを提供す
ることが出来る。また、非ハロゲン系溶媒を用いて常温
で膨潤・溶解したセルローストリアセテート溶液を提供
することが出来る。さらに本発明は、メチレンクロライ
ドのようなハロゲン化炭化水素系有機溶剤を使用せずに
セルロースエステルが安定な状態で溶解しているセルロ
ーストリアセテート溶液を提供できる。更に光学的用途
に使用し得る光学的に異方性の小さいセルローストリア
セテートフイルムを製造しうる事が出来、かつ感材用支
持体としても優れたセルローストリアセテートフイルム
を作製できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B29K 1:00 B29K 1:00 B29L 7:00 B29L 7:00 Fターム(参考) 4F071 AA09 AC10 AC15 AE09 AE19 AH19 BB02 BC01 4F205 AA01 AB07 AC05 AG01 AH42 GA07 GB02 GC02 GC07 GE06 GE09 GE22 GN22 4J002 AB021 EH096 EH146 EW046 FD026 GS00

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均酢化度が58.0〜62.5%のセ
    ルローストリアセテート及び、実質的に含塩素炭化水素
    を含まず、酢酸メチルを含む有機溶媒の混合物を、−1
    0〜55℃で膨潤する工程、0.2Mp〜30Mpaの加圧
    下で80〜240℃に加熱して溶解する工程、及び必要
    に応じて該溶液に添加物を添加して混合する工程を通し
    て調製されたセルローストリアセテート溶液を−10〜
    55℃の温度で支持体上に流延する工程、更に溶媒を蒸
    発させてフイルムを乾燥する工程を通してセルロースト
    リアセテートフイルムを形成するにあたり、該セルロー
    ストリアセテート溶液を調製する過程のいずれかでアセ
    ト酢酸メチルまたはアセト酢酸エチルを溶液に対して3
    〜30重量%含有することを特徴とするセルローストリ
    アセテートフイルムの製造方法およびそのフイルム。
  2. 【請求項2】 前記セルローストリアセテートが220
    〜500の粘度平均重合度を有することを特徴とする請
    求項1に記載のセルローストリアセテートフイルムの製
    造方法およびそのフイルム。
  3. 【請求項3】 前記セルローストリアセテート溶液中で
    のセルローストリアセテートの濃度が15重量%〜30
    重量%であることを特徴とする請求項1〜2のいずれか
    に記載のセルローストリアセテートフイルムの製造方法
    およびそのフイルム。
  4. 【請求項4】 前記セルローストリアセテート溶液が、
    可塑剤をセルローストリアセテートに対して5重量%〜
    30重量%含有していることを特徴とする請求項1〜3
    のいずれかに記載のセルローストリアセテートフイルム
    の製造方法およびそのフイルム。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004300252A (ja) * 2003-03-31 2004-10-28 Konica Minolta Holdings Inc セルロースエステルフィルム、光学補償シート、偏光板、位相差板、電子ペーパ及び表示装置
JP2005042039A (ja) * 2003-07-24 2005-02-17 Konica Minolta Holdings Inc セルロースエステルフィルム、セルロースエステルフィルムの製造方法、光学補償シート、偏光板、位相差板、電子ペーパ及び表示装置
WO2009142329A1 (ja) * 2008-05-23 2009-11-26 国立大学法人北陸先端科学技術大学院大学 樹脂組成物、位相差フィルムの製造方法、及び位相差フィルム

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