JP2002028334A - 遊技機 - Google Patents

遊技機

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JP2002028334A
JP2002028334A JP2000218110A JP2000218110A JP2002028334A JP 2002028334 A JP2002028334 A JP 2002028334A JP 2000218110 A JP2000218110 A JP 2000218110A JP 2000218110 A JP2000218110 A JP 2000218110A JP 2002028334 A JP2002028334 A JP 2002028334A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 適正な満タン検出および満タン解消検出を行
う。 【解決手段】 遊技者が所定の遊技を行うことが可能な
遊技機であって、遊技球の払出しを行う球払出装置と、
払い出された遊技球を貯留する余剰球受皿と、余剰球受
皿の貯留状態を検出するための満タンスイッチとを備
え、満タンスイッチにより満タン出力が満タン出力判定
期間出力されたことを条件に、払出しを停止するための
制御を行い、払出しの停止中において満タンスイッチの
満タン解消出力が満タン出力判定期間よりも短い満タン
解消出力判定期間出力されたことを条件に払出しの停止
を解除する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、遊技者の操作に応
じて遊技が行われるパチンコ遊技機、コイン遊技機、ス
ロット機等の遊技機に関し、特に、遊技盤における遊技
領域において遊技者の操作に応じて遊技が行われる遊技
機に関する。
【0002】
【従来の技術】遊技機として、遊技球などの遊技媒体を
発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に設けら
れている入賞口などの入賞領域に遊技媒体が入賞する
と、所定個の賞球等の価値が遊技者に払い出されるもの
がある。遊技媒体の払出しは払出機構によって行われ
る。
【0003】払出機構は、一般に、払出制御基板に搭載
された賞球制御手段によって制御される。遊技の進行は
主基板に搭載された遊技制御手段によって制御されるの
で、入賞にもとづく賞球個数は、遊技制御手段によって
決定され、払出制御基板に送信される。
【0004】また、遊技者は、遊技媒体を借り出し、借
り出した遊技媒体および入賞に応じて払い出された遊技
媒体を用いて遊技を行う。その際、借り出した遊技媒体
および入賞に応じて払い出された遊技媒体は、遊技機に
設けられている打球供給皿、および打球供給皿からあふ
れた貯留球を貯留する余剰球受皿に貯留される。また、
遊技機は、遊技者からの貸出要求に応じて遊技媒体を貸
し出すのであるが、賞球制御手段と貸出制御手段とは一
体化された払出制御手段で構成されていることが多い。
さらに、一般に、払出制御手段は払出制御マイクロコン
ピュータを含む構成とされる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】打球供給皿からあふれ
た貯留球を貯留する余剰球受皿において満タン状態とな
った場合には、遊技媒体の払出を適正に行うために払出
動作が停止される。そして、余剰球受皿の満タン状態が
解消すると、遊技の中断による遊技者の不利益を回避す
るために払出動作が再開される。しかし、例えば余剰球
受皿の満タン状態が直ちに解消されるような場合などに
おいても満タン検出されると、払出停止状態とされてし
まうため遊技者に不利益を与えてしまう。また、満タン
状態が解消しているのにもかかわらず満タン解消検出が
されないと、払出停止状態が継続されることから遊技者
に不利益を与えてしまう。このように、適正な満タン検
出または満タン解消検出が行われず、遊技者に不利益を
与えてしまうおそれがあるという課題があった。
【0006】そこで、本発明は、満タン状態であること
を的確に検出するとともに、満タン状態の解消を速やか
に検出し、適正な満タン検出および満タン解消検出を行
うことが可能な遊技機を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明による遊技機は、
遊技者が所定の遊技を行うことが可能な遊技機であっ
て、遊技媒体の払出しを行う払出手段(例えば、賞球払
出装置97A、貸し球払出装置97C)と、払出手段に
より払い出された遊技媒体を貯留する貯留手段(例え
ば、余剰球受皿4)と、貯留手段の貯留状態を検出する
ための貯留状態検出手段(例えば、満タンスイッチ4
8)とを備え、貯留状態検出手段により貯留手段におい
て遊技媒体が満タン状態にあることを示す満タン出力が
所定の満タン出力判定期間(例えば、0.1秒)出力さ
れたことを条件に、払出しを停止するための制御を行
い、払出しの停止中において貯留状態検出手段により貯
留手段において遊技媒体が満タン状態でないことを示す
満タン解消出力が所定の満タン出力判定期間よりも短い
満タン解消出力判定期間(例えば、0.002秒)出力
されたことを条件に払出しの停止を解除する制御を行う
ことを特徴とするものである。
【0008】遊技の進行を制御する遊技制御手段(例え
ば、CPU56)と、払出手段を制御して遊技媒体の払
出に関わる制御を行う払出制御手段(例えば、払出制御
用CPU371)とを備え、貯留状態検出手段の出力は
遊技制御手段に入力され、遊技制御手段は、払出制御手
段に払出の停止または停止の解除を指令する制御信号
(例えば、払出停止状態指定コマンド)を出力すること
が可能なことを特徴とするようにしてもよい。
【0009】払出制御手段は、1回の払出動作により払
い出す払出予定数(例えば、25個)を設定し、払出制
御手段は、払出制御中に、満タン出力にもとづく払出の
停止を示す制御信号を受信した場合には、払出予定数を
払い出すことなく払出を停止させることを特徴とするよ
うにしてもよい。
【0010】遊技領域に設けられる入賞口(例えば、入
賞口19,24)に入賞した遊技媒体を検出する遊技媒
体検出手段(例えば、入賞口スイッチ19a,19b,
24a,24b)を備え、オン出力判定期間は、遊技媒
体検出手段による遊技媒体の検出有りを判定する遊技媒
体検出判定期間(例えば、0.004秒)よりも長いこ
とを特徴とするようにしてもよい。
【0011】遊技制御手段は、遊技媒体検出手段による
遊技媒体の検出有りを判定した場合に、払出制御手段に
遊技媒体の払出数を特定可能な制御信号(例えば、賞球
個数指定コマンド)を出力することが可能なことを特徴
とするようにしてもよい。
【0012】払出停止中においても遊技媒体の発射は可
能であることを特徴とするようにしてもよい。
【0013】遊技制御手段は、払出停止中においても、
遊技媒体検出手段による遊技媒体の検出有りを判定した
場合には、払出制御手段に遊技媒体の払出数を特定可能
な制御信号を出力することが可能なことを特徴とするよ
うにしてもよい。
【0014】払出手段として、遊技の進行に応じた遊技
媒体の払出を行う賞遊技媒体払出機構部(例えば、賞球
払出装置97A)と、貸出要求に応じた遊技媒体の払出
を行う貸出遊技媒体払出機構部(例えば、貸し球払出装
置97C)とを備えることを特徴とするようにしてもよ
い。
【0015】遊技の進行に応じて払い出される遊技媒体
を賞遊技媒体払出機構部に供給する賞供給経路(例え
ば、払出球通路186a、払出球通路186b)と、貸
出要求に応じて払い出される遊技媒体を貸出遊技媒体払
出機構部に供給する貸出供給経路(例えば、払出球通路
186c)と、遊技媒体の欠乏を検出することが可能な
遊技媒体欠乏検出手段(例えば、球切れスイッチ187
a,187b,187c)とを備え、遊技媒体欠乏検出
手段は、賞供給経路と貸出供給経路のそれぞれに対応し
て設けられることを特徴とするようにしてもよい。
【0016】満タン解消出力判定期間は、遊技媒体欠乏
検出手段による遊技媒体の欠乏解消を判定する遊技媒体
欠乏解消検出判定期間(例えば、0.06秒)よりも短
いことを特徴とするようにしてもよい。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチン
コ遊技機の全体の構成について説明する。図1はパチン
コ遊技機1を正面からみた正面図である。なお、ここで
は、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示すが、本発
明はパチンコ遊技機に限られず、例えばコイン遊技機や
スロット機等であってもよい。
【0018】図1に示すように、パチンコ遊技機1は、
額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。ガラス扉枠
2の下部表面には打球供給皿3がある。打球供給皿3の
下部には、打球供給皿3からあふれた貯留球を貯留する
余剰球受皿4と打球を発射する打球操作ハンドル(操作
ノブ)5が設けられている。ガラス扉枠2の後方には、
遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。また、遊技
盤6の前面には遊技領域7が設けられている。なお、図
1には現れないが、打球供給皿3の上面側には、カード
ユニット50を介した球貸しのための度数表示LED、
球貸しスイッチおよび返却スイッチが設けられている。
【0019】遊技領域7の中央付近には、複数種類の図
柄を可変表示するための可変表示部9と7セグメントL
EDによる可変表示器(普通図柄表示器)10とを含む
可変表示装置8が設けられている。また、可変表示器1
0の下部には、4個のLEDからなる通過記憶表示器
(普通図柄用記憶表示器)41が設けられている。この
実施の形態では、可変表示部9には、「左」、「中」、
「右」の3つの図柄表示エリアがある。可変表示装置8
の側部には、打球を導く通過ゲート11が設けられてい
る。通過ゲート11を通過した打球は、球出口13を経
て始動入賞口14の方に導かれる。通過ゲート11と球
出口13との間の通路には、通過ゲート11を通過した
打球を検出するゲートスイッチ12がある。また、始動
入賞口14に入った入賞球は、遊技盤6の背面に導か
れ、始動口スイッチ17によって検出される。また、始
動入賞口14の下部には開閉動作を行う可変入賞球装置
15が設けられている。可変入賞球装置15は、ソレノ
イド16によって開状態とされる。
【0020】可変入賞球装置15の下部には、特定遊技
状態(大当り状態)においてソレノイド21によって開
状態とされる開閉板20が設けられている。この実施の
形態では、開閉板20が大入賞口を開閉する手段とな
る。開閉板20から遊技盤6の背面に導かれた入賞球の
うち一方(Vゾーン)に入った入賞球はVカウントスイ
ッチ22で検出される。また、開閉板20からの入賞球
はカウントスイッチ23で検出される。可変表示装置8
の下部には、始動入賞口14に入った入賞球数を表示す
る4個の表示部を有する始動入賞記憶表示器18が設け
られている。この例では、4個を上限として、始動入賞
がある毎に、始動入賞記憶表示器18は点灯している表
示部を1つずつ増やす。そして、可変表示部9の可変表
示が開始される毎に、点灯している表示部を1つ減ら
す。
【0021】遊技盤6には、複数の入賞口19,24が
設けられ、遊技球のそれぞれの入賞口19,24への入
賞は、対応して設けられている入賞口スイッチ19a,
19b,24a,24bによって検出される。遊技領域
7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾ランプ
25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球を吸収
するアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左
右上部には、効果音を発する2つのスピーカ27が設け
られている。遊技領域7の外周には、遊技効果LED2
8aおよび遊技効果ランプ28b,28cが設けられて
いる。
【0022】そして、この例では、一方のスピーカ27
の近傍に、景品球払出時に点灯する賞球ランプ51が設
けられ、他方のスピーカ27の近傍に、補給球が切れた
ときに点灯する球切れランプ52が設けられている。さ
らに、図1には、パチンコ遊技台1に隣接して設置さ
れ、プリペイドカードが挿入されることによって球貸し
を可能にするカードユニット50も示されている。
【0023】カードユニット50には、使用可能状態で
あるか否かを示す使用可表示ランプ151、カード内に
記録された残額情報に端数(100円未満の数)が存在
する場合にその端数を打球供給皿3の近傍に設けられる
度数表示LEDに表示させるための端数表示スイッチ1
52、カードユニット50がいずれの側のパチンコ遊技
機1に対応しているのかを示す連結台方向表示器15
3、カードユニット50内にカードが投入されているこ
とを示すカード投入表示ランプ154、記録媒体として
のカードが挿入されるカード挿入口155、およびカー
ド挿入口155の裏面に設けられているカードリーダラ
イタの機構を点検する場合にカードユニット50を解放
するためのカードユニット錠156が設けられている。
【0024】打球発射装置から発射された打球は、打球
レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7
を下りてくる。打球が通過ゲート11を通ってゲートス
イッチ12で検出されると、可変表示器10の表示数字
が連続的に変化する状態になる。また、打球が始動入賞
口14に入り始動口スイッチ17で検出されると、図柄
の変動を開始できる状態であれば、可変表示部9内の図
柄が回転を始める。図柄の変動を開始できる状態でなけ
れば、始動入賞記憶を1増やす。
【0025】可変表示部9内の画像の回転は、一定時間
が経過したときに停止する。停止時の画像の組み合わせ
が大当り図柄の組み合わせであると、大当り遊技状態に
移行する。すなわち、開閉板20が、一定時間経過する
まで、または、所定個数(例えば10個)の打球が入賞
するまで開放する。そして、開閉板20の開放中に打球
が特定入賞領域に入賞しVカウントスイッチ22で検出
されると、継続権が発生し開閉板20の開放が再度行わ
れる。継続権の発生は、所定回数(例えば15ラウン
ド)許容される。
【0026】停止時の可変表示部9内の画像の組み合わ
せが確率変動を伴う大当り図柄の組み合わせである場合
には、次に大当りとなる確率が高くなる。すなわち、高
確率状態という遊技者にとってさらに有利な状態とな
る。また、可変表示器10における停止図柄が所定の図
柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所
定時間だけ開状態になる。さらに、高確率状態では、可
変表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が
高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間と
開放回数が高められる。
【0027】次に、パチンコ遊技機1の裏面に配置され
ている各基板について説明する。図2に示すように、パ
チンコ遊技機1の裏面では、枠体2A内の機構板の上部
に球貯留タンク38が設けられ、パチンコ遊技機1が遊
技機設置島に設置された状態でその上方から遊技球が球
貯留タンク38に供給される。球貯留タンク38内の遊
技球は、誘導樋39を通って球払出機構(図示せず)に
至る。
【0028】遊技機裏面側では、可変表示部9を制御す
る可変表示制御ユニット29、遊技制御用マイクロコン
ピュータ等が搭載された遊技制御基板(主基板)31が
設置されている。また、球払出制御を行う払出制御用マ
イクロコンピュータ等が搭載された払出制御基板37、
およびモータの回転力を利用して打球を遊技領域7に発
射する打球発射装置が設置されている。さらに、装飾ラ
ンプ25、遊技効果LED28a、遊技効果ランプ28
b,28c、賞球ランプ51および球切れランプ52に
信号を送るためのランプ制御基板35、スピーカ27か
らの音声発生を制御するための音声制御基板70および
打球発射装置を制御するための発射制御基板91も設け
られている。なお、払出制御基板37には、エラー表示
用LED374も搭載されている。
【0029】さらに、DC30V、DC21V、DC1
2VおよびDC5Vを作成する電源回路が搭載された電
源基板910が設けられ、上方には、各種情報を遊技機
外部に出力するための各端子を備えたターミナル基板1
60が設置されている。ターミナル基板160には、少
なくとも、後述する球切れ検出スイッチ167の出力を
導入して外部出力するための球切れ用端子、賞球個数信
号を外部出力するための賞球用端子および球貸し個数信
号を外部出力するための球貸し用端子が設けられてい
る。また、中央付近には、主基板31からの各種情報を
遊技機外部に出力するための各端子を備えた情報端子盤
(外部情報出力装置)34が設置されている。なお、図
2には、ランプ制御基板35および音声制御基板70か
らの信号を、枠側に設けられている遊技効果LED28
a、遊技効果ランプ28b,28c、賞球ランプ51お
よび球切れランプ52に供給するための電飾中継基板A
77および度数表示LED等を搭載した残高表示基板7
4が示されているが、信号中継の必要に応じて他の中継
基板も設けられる。
【0030】また、図3はパチンコ遊技機1の機構板を
背面からみた背面図である。球貯留タンク38に貯留さ
れた玉は誘導樋39を通り、球払出機構97に至る。球
払出機構97から払い出された遊技球は、連絡口45を
通ってパチンコ遊技機1の前面に設けられている打球供
給皿3に供給される。連絡口45の側方には、パチンコ
遊技機1の前面に設けられている余剰玉受皿4に連通す
る余剰玉通路46が形成されている。入賞にもとづく景
品球が多数払い出されて打球供給皿3が満杯になり、つ
いには遊技球が連絡口45に到達した後さらに遊技球が
払い出されると遊技球は、余剰玉通路46を経て余剰玉
受皿4に導かれる。さらに遊技球が払い出されると、感
知レバー47が満タンスイッチ48を押圧して満タンス
イッチ48がオンする。その状態では、球払出機構97
内の賞球払出装置(図示せず)のステッピングモータの
回転が停止して賞球払出装置の動作が停止するとともに
打球発射装置34の駆動も停止する。
【0031】なお、満タンスイッチ48がオンした場合
であっても、打球発射装置34の駆動を停止しないよう
に構成してもよい。このように構成すれば、満タン状態
であっても、打球を特定入賞領域に入賞させて大当り状
態における継続権を発生させることが可能となるため、
遊技者の不利益を防止することが可能となる。
【0032】次に、機構板36に設置されている中間ベ
ースユニットの構成について説明する。中間ベースユニ
ットには、球払出機構97およびその上部の球通過経路
が設けられる。この実施の形態では、球払出機構97に
おいて、賞球払出装置と球貸し払出装置とが独立して設
けられている。図4は、賞球払出装置およびその上部の
球通過経路の構成を示す構成図である。
【0033】中間ベースユニットの上部では、賞球経路
となる通路体184Aが設置されている。そして、通路
体184Aの下部に賞球払出装置97Aが固定されてい
る。通路体184Aは、カーブ樋174(図3参照)に
よって流下方向を左右方向に変換された2列の遊技球を
流下させる払出球通路186a,186bを有する。す
なわち、本例では、2条の賞球払出経路(払出球通路1
86a,186b)が設けられた構成としている。な
お、3条以上の賞球払出経路を設ける構成としてもよ
い。
【0034】払出球通路186a,186bの上流側に
は、球切れスイッチ187a,187bが設置されてい
る。球切れスイッチ187a,187bは、払出球通路
186a,186b内の遊技球の有無を検出するもので
あって、例えば球切れスイッチ187aおよび球切れス
イッチ187bの両方が遊技球を検出しなくなると賞球
払出装置97Aにおける賞球モータ(図4において図示
せず)の回転を停止して賞球払出が不動化される。な
お、球切れスイッチ187aまたは球切れスイッチ18
7bのうちの何れか一方が遊技球を検出しなくなったこ
とを条件として、賞球モータの回転を停止するようにし
てもよい。
【0035】なお、球切れスイッチ187a,187b
は、払出球通路186a,186bに27〜28個程度
の遊技球が存在することを検出できるような位置に係止
片188A,188Bによって係止されている。すなわ
ち、球切れスイッチ187a,187bは、賞球の一単
位の最大払出量(この実施の形態では15個)以上が確
保されていることが確認できるような位置に設置されて
いる。
【0036】通路体184Aの中央部は、内部を流下す
る遊技球の球圧を弱めるように、左右に湾曲する形状に
形成されている。通路体184Aは中間ベースユニット
に固定されるが、中間ベースユニットに設けられている
係止突片185Aによって通路体184Aの位置合わせ
を行えるようになっている。
【0037】通路体184Aの下方には、賞球払出装置
97Aに遊技球を供給するとともに故障時等には賞球払
出装置97Aへの遊技球の供給を停止する球止め装置1
90Aが設けられている。球止め装置190Aの下方に
設置される賞球払出装置97Aは、直方体状のケース1
98Aの内部に収納されている。ケース198Aの左右
4箇所には突部が設けられている。各突部が中間ベース
ユニットに設けられている位置決め突片に係った状態
で、中間ベースユニットの下部に設けられている弾性係
合片にケース198Aの下端がはめ込まれる。
【0038】図5は賞球払出装置97Aの分解斜視図で
ある。賞球払出装置97Aの構成および作用について図
5を参照して説明する。この実施形態における賞球払出
装置97Aは、ステッピングモータ(賞球モータ)28
9Aがスクリュー288を回転させることによりパチン
コ玉を1個ずつ払い出す。
【0039】図5に示すように、賞球払出装置97A
は、2つのケース198a,198bを有する。それぞ
れのケース198a,198bの左右2箇所に、賞球払
出装置97Aの設置位置上部に設けられた位置決め突片
に当接される係合突部280が設けられている。また、
それぞれのケース198a,198bには、球供給路2
81a,281bが形成されている。球供給路281
a,281bは湾曲面282a,282bを有し、湾曲
面282a,282bの終端の下方には、球送り水平路
284a,284bが形成されている。さらに、球送り
水平路284a,284bの終端に球排出路283a,
283bが形成されている。
【0040】球供給路281a,281b、球送り水平
路284a,284b、球排出路283a,283b
は、ケース198a,198bをそれぞれ前後に区画す
る区画壁295a,295bの前方に形成されている。
また、区画壁295a,295bの前方において、球圧
緩衝部材285がケース198a,198b間に挟み込
まれる。球圧緩衝部材285は、賞球払出装置97Aに
供給される遊技球を左右側方に振り分けて球供給路28
1a,281bに誘導する。
【0041】また、球圧緩衝部材285の下部には、発
光素子(LED)286と受光素子(図示せず)とによ
る賞球モータ位置センサが設けられている。発光素子2
86と受光素子とは、所定の間隔をあけて設けられてい
る。そして、この間隔内に、スクリュー288の先端が
挿入されるようになっている。なお、球圧緩衝部材28
5は、ケース198a,198bが張り合わされたとき
に、完全にその内部に収納固定される。
【0042】球送り水平路284a,284bには、賞
球モータ289Aによって回転させられるスクリュー2
88が配置されている。賞球モータ289Aはモータ固
定板290に固定され、モータ固定板290は、区画壁
295a,295bの後方に形成される固定溝291
a,291bにはめ込まれる。その状態で払出モータ2
89のモータ軸が区画壁295a,295bの前方に突
出するので、その突出の前方にスクリュー288が固定
される。スクリュー288の外周には、賞球モータ28
9Aの回転によって球送り水平路284a,284bに
載置された遊技球を前方に移動させるための螺旋突起2
88aが設けられている。
【0043】そして、スクリュー288の先端には、発
光素子286を収納するように凹部が形成され、その凹
部の外周には、2つの切欠部292が互いに180度離
れて形成されている。従って、スクリュー288が1回
転する間に、発光素子286からの光は、切欠部292
を介して受光素子で2回検出される。
【0044】つまり、発光素子286と受光素子とによ
る賞球モータ位置センサは、スクリュー288を定位置
で停止するためのものであり、かつ、賞球払出動作が行
われた旨を検出するものである。なお、発光素子28
6、受光素子および賞球モータ289Aからの配線は、
まとめられてケース198a,198bの後部下方に形
成された引出穴から外部に引き出されコネクタに結線さ
れる。
【0045】遊技球が球送り水平路284a,284b
に載置された状態において、賞球モータ289Aが回転
すると、スクリュー288の螺旋突起288aによっ
て、遊技球は、球送り水平路284a,284b上を前
方に向かって移動する。そして、遂には、球送り水平路
284a,284bの終端から球排出路283a,28
3bに落下する。このとき、左右の球送り水平路284
a,284bからの落下は交互に行われる。すなわち、
スクリュー288が半回転する毎に一方から1個の遊技
球が落下する。従って、1個の遊技球が落下する毎に、
発光素子286からの光が受光素子によって検出され
る。
【0046】図4に示すように、賞球払出装置97Aの
下方には、近接スイッチによる賞球カウントスイッチ3
01Aが設けられている。払出制御手段は、賞球カウン
トスイッチ301Aの検出出力から、払い出された賞球
数を把握することができる。
【0047】なお、この実施の形態では、電気的駆動源
の駆動によって遊技球を払い出す球払出装置として、ス
テッピングモータの回転によって遊技球が払い出される
賞球払出装置97Aを用いることにするが、その他の駆
動源によって遊技球を送り出す構造の球払出装置を用い
てもよいし、電気的駆動源の駆動によってストッパを外
し遊技球の自重によって払出しがなされる構造の払出装
置を用いてもよい。
【0048】図6は、球貸し払出装置およびその上部の
球通過経路の構成を示す構成図である。貸し球経路とな
る通路体184Cの下部に貸し球払出装置97Bが固定
されている。通路体184Bは、1列の遊技球を流下さ
せる払出球通路186cを有する。払出球通路186c
の上流側には、球切れスイッチ187cが設置されてい
る。球切れスイッチ187cは、払出球通路186c内
の遊技球の有無を検出するものであり、球切れスイッチ
187cが遊技球を検出しなくなると貸し球払出装置9
7Bにおける球貸しソレノイド(図6において図示せ
ず)の駆動を停止して貸し球の払出が不動化される。
【0049】なお、球切れスイッチ187cは、払出球
通路186cに27〜28個程度の遊技球が存在するこ
とを検出できるような位置に係止片188Cによって係
止されている。すなわち、球切れスイッチ187cは、
球貸しの一単位の最大払出量(この実施の形態では25
個)以上が確保されていることが確認できるような位置
に設置されている。
【0050】通路体184Cの中央部は、内部を流下す
る遊技球の球圧を弱めるように、左右に湾曲する形状に
形成されている。通路体184Cは中間ベースユニット
に固定されるが、中間ベースユニットに設けられている
係止突片185Cによって通路体184Cの位置合わせ
を行うことも可能である。なお、貸し球払出装置97C
は、賞球払出装置97Aの横に設置されていても、賞球
払出装置97Aの下あるいは上に設置されていてもよい
し、設置スペースが不足する場合には、賞球払出装置9
7Aに重ねられるように設置されていてもよい。
【0051】通路体184Cの下方には、貸し球払出装
置97Cに遊技球を供給するとともに故障時等には貸し
球払出装置97Cへの遊技球の供給を停止する球止め装
置190Cが設けられている。球止め装置190Cの下
方に設置される貸し球払出装置97Cは、直方体状のケ
ース198Cの内部に収納されている。
【0052】図7および図8は、機構板36の下部ベー
スユニットに設置されている貸し球払出装置97Cの構
成を示す断面図である。図7は貸し球が停留している状
態を示し、図8は停留されていた貸し球が開放された状
態を示す。貸し球払出装置97Cは、取付ベース116
に集約して形成される。従って、貸し球払出装置97C
は、容易に機構板36の下部ベースユニットに取り付け
られる。また、取付ベース116の周囲には補強リブ1
17が形成され、全体の剛性が強化されている。取付ベ
ース116の下部側方から中央を経由して上部側方にか
け、屈曲する貸し球流下路120が形成されている。そ
して、貸し球流下路120の屈曲部よりやや下方に貸し
球通過部122が係止爪123によって固定されてい
る。貸し球通過部122は、その前方部に遊技球が通過
する通過穴が形成されている。
【0053】また、貸し球通過部122の通過穴を挟む
ように第1球係止部材124と第2球係止部材130と
が、それぞれ支軸125,131を中心にして揺動自在
に支えられている。第1球係止部材124の後端は、リ
ンク杆126を介して球貸しソレノイド127のプラン
ジャ128に連結されている。球貸しソレノイド127
は、取付ベース116から突出している係止爪によって
着脱自在に装着される。また、プランジャ128の周囲
にはスプリング129が設けられプランジャ128を下
方に向けて常に付勢している。
【0054】第1球係止部材124の先端側の上部には
球止部124aが形成され、その下部に第2球係止部材
130と係合する係合片124bが形成されている。第
2球係止部材130の前方上部には球止部130aが形
成され、その中ほどに係合片124bに係合する係合凹
部130bが形成されている。
【0055】次に、図7および図8を参照して貸し球払
出装置97Cの動作を説明する。球貸しソレノイド12
7がオフである通常の状態では、図7に示すように、第
1球係止部124の球止部124aは貸し球流下路12
0内に進入せず、第2球係止部130の球止部130a
が、貸し球流下路120における貸し球通過部122の
下方に突出した状態になっている。そのような状態で貸
出要求がなされて貸し球が流下路120に流入すると、
先頭の貸し球P1は、貸し球通過部122に形成されて
いる通過穴に入った状態で球止部130aによって停留
される。
【0056】なお、先頭の入賞球P1が球止部130a
で停留しているときに後続の遊技球が流入すると全ての
遊技球の球圧が球止部130aにかかるが、その荷重
は、球止部130aのほぼ真下に位置する支軸131で
受け止められる。よって、係合凹部130bと係合片1
24bとの係合による第1球係止部材124への負荷が
減少する。これによって、プランジャ128がスプリン
グ129の付勢力に抗して上昇することがない。すなわ
ち、多数の入賞球の荷重によって第1球係止部材124
および第2球係止部130が規定外の動きをすることは
なく、確実に貸し球は1個ずつ処理される。
【0057】遊技球が貸し球通過部122に形成されて
いる通過穴に入った状態で球止部130aによって停留
されると、払出制御用CPU371から球貸しソレノイ
ド127に駆動信号が送られて球貸しソレノイド127
を所定時間オンする。球貸しソレノイド127がオンす
ると、図8に示すように、球止部124aが貸し球流下
路120内に進入する。よって、次の入賞球P2の貸し
球通過部122の通過穴への進入が阻止されるととも
に、球止部130aが貸し球流下路120から退避す
る。従って、先頭の貸し球P1が開放されて流下する。
そして、所定時間が経過して球貸しソレノイド127が
オフすると、図7に示された状態に戻り、次の貸し球の
払出動作が行われる。なお、貸し球払出装置97Cの下
方に設けられている球貸しカウントスイッチ301B
(図7および図8において図示せず)によって開放され
た貸し球が検知されると、球貸しカウントスイッチ30
1Bは、貸し球を1個払出したことを通知するために、
払出制御基板37の入力ポート372bに検出信号を送
る。
【0058】以上のように、貸し球払出装置97Cは、
貸し球を一時停留して1個ずつ払い出すが、停留期間を
短く設定すれば素早く排出することが可能となる。な
お、貸し球払出装置97Cを賞球払出装置97Aと同様
に払出モータの回転により払出を行う構成としてもよ
く、逆に、賞球払出装置97Aを貸し球払出装置97C
と同様に払出ソレノイドの駆動により払出を行う構成と
してもよい。
【0059】払出機構を図9に示すように構成すること
もできる。図9に示す構成例では、球切れスイッチ18
7cと貸し球払出装置97Cとの間の距離は、球切れス
イッチ187a,187bと賞球払出装置97Aとの間
の距離よりも長い。そして、例えば、球切れスイッチ1
87cは、払出球通路186cに27〜28個程度の遊
技球が存在することを検出できるような位置に係止さ
れ、球切れスイッチ187a,187bは、払出球通路
186a,186bに17〜18個程度の遊技球が存在
することを検出できるような位置に係止される。すなわ
ち、賞球用の球切れが検知されるときの残り数と、球貸
し用の球切れが検知されるときの残り数とは異なってい
る。それぞれの一単位の遊技球数は異なっているので、
それぞれの残り数を異ならせるように払出機構を構成す
ることは合理的である。さらに、貸し球払出装置97C
は、賞球払出装置97Aの下に位置するように設置され
ている。
【0060】なお、その他の構成は、図4および図6に
示された構成と同じである。また、貸し球払出装置97
Cは、賞球払出装置97Aの横や上に設置されていても
よいし、設置スペースが不足する場合には、賞球払出装
置97Aに重ねられるように設置されていてもよい。
【0061】図10は、主基板31における回路構成の
一例を示すブロック図である。なお、図10には、払出
制御基板37、ランプ制御基板35、音声制御基板7
0、発射制御基板91および図柄制御基板80も示され
ている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ
遊技機1を制御する基本回路53と、ゲートスイッチ1
2、始動口スイッチ17、V入賞スイッチ22、カウン
トスイッチ23、入賞口スイッチ19a,19b,24
a,24b、満タンスイッチ48、球切れスイッチ18
7a,187b、球切れスイッチ187cおよび賞球カ
ウントスイッチ301Aからの信号を基本回路53に与
えるスイッチ回路58と、可変入賞球装置15を開閉す
るソレノイド16、開閉板20を開閉するソレノイド2
1および大入賞口内の経路を切り換えるためのソレノイ
ド21Aを基本回路53からの指令に従って駆動するソ
レノイド回路59とが搭載されている。
【0062】なお、図10には示されていないが、カウ
ントスイッチ短絡信号もスイッチ回路58を介して基本
回路53に伝達される。
【0063】また、基本回路53から与えられるデータ
に従って、大当りの発生を示す大当り情報、可変表示部
9の画像表示開始に利用された始動入賞球の個数を示す
有効始動情報、確率変動が生じたことを示す確変情報等
の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部機器に対
して出力する情報出力回路64が搭載されている。
【0064】基本回路53は、ゲーム制御用のプログラ
ム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用さ
れる記憶手段の一例であるRAM55、プログラムに従
って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部5
7を含む。この実施の形態では、ROM54,RAM5
5はCPU56に内蔵されている。すなわち、CPU5
6は、1チップマイクロコンピュータである。なお、1
チップマイクロコンピュータは、少なくともRAM55
が内蔵されていればよく、ROM54およびI/Oポー
ト部57は外付けであっても内蔵されていてもよい。
【0065】さらに、主基板31には、電源投入時に基
本回路53をリセットするためのシステムリセット回路
65が設けられている。
【0066】遊技球を打撃して発射する打球発射装置は
発射制御基板91上の回路によって制御される駆動モー
タ94で駆動される。そして、駆動モータ94の駆動力
は、操作ノブ5の操作量に従って調整される。すなわ
ち、発射制御基板91上の回路によって、操作ノブ5の
操作量に応じた速度で打球が発射されるように制御され
る。
【0067】なお、この実施の形態では、ランプ制御基
板35に搭載されているランプ制御手段が、遊技盤に設
けられている始動記憶表示器18、ゲート通過記憶表示
器41および装飾ランプ25の表示制御を行うととも
に、枠側に設けられている遊技効果ランプ・LED28
a,28b,28c、賞球ランプ51および球切れラン
プ52の表示制御を行う。また、特別図柄を可変表示す
る可変表示部9および普通図柄を可変表示する可変表示
器10の表示制御は、表示制御基板80に搭載されてい
る表示制御手段によって行われる。
【0068】図11は、主基板31およびランプ制御基
板35における信号送受信部分を示すブロック図であ
る。この実施の形態では、遊技領域7の外側に設けられ
ている遊技効果LED28a、遊技効果ランプ28b,
28cと遊技盤に設けられている装飾ランプ25の点灯
/消灯と、賞球ランプ51および球切れランプ52の点
灯/消灯とを示すランプ制御コマンドが主基板31から
ランプ制御基板35に出力される。また、始動記憶表示
器18およびゲート通過記憶表示器41の点灯個数を示
すランプ制御コマンドも主基板31からランプ制御基板
35に出力される。
【0069】図11に示すように、ランプ制御に関する
ランプ制御コマンドは、基本回路53におけるI/Oポ
ート部57の出力ポート(出力ポート0,3)570,
573から出力される。出力ポート(出力ポート3)5
73は8ビットのデータを出力し、出力ポート570は
1ビットのINT信号を出力する。ランプ制御基板35
において、主基板31からの制御コマンドは、入力バッ
ファ回路355A,355Bを介してランプ制御用CP
U351に入力する。なお、ランプ制御用CPU351
がI/Oポートを内蔵していない場合には、入力バッフ
ァ回路355A,355Bとランプ制御用CPU351
との間に、I/Oポートが設けられる。
【0070】ランプ制御基板35において、ランプ制御
用CPU351は、各制御コマンドに応じて定義されて
いる遊技効果LED28a、遊技効果ランプ28b,2
8c、装飾ランプ25の点灯/消灯パターンに従って、
遊技効果LED28a、遊技効果ランプ28b,28
c、装飾ランプ25に対して点灯/消灯信号を出力す
る。点灯/消灯信号は、遊技効果LED28a、遊技効
果ランプ28b,28c、装飾ランプ25に出力され
る。なお、点灯/消灯パターンは、ランプ制御用CPU
351の内蔵ROMまたは外付けROMに記憶されてい
る。
【0071】主基板31において、CPU56は、RA
M55の記憶内容に未払出の賞球残数があるときに賞球
ランプ51の点灯を指示する制御コマンドを出力し、前
述した遊技盤裏面の払出球通路186a,186bの上
流に設置されている球切れスイッチ187a,187b
(図4参照)が遊技球を検出しなくなると、球切れラン
プ52の点灯や点滅を指示する制御コマンドを出力す
る。すなわち、本例では球切れスイッチ187aおよび
球切れスイッチ187bが遊技球を検出しなくなると、
球切れランプ52の点灯を指示する制御コマンドを出力
する。また、一方の球切れスイッチ187aが遊技球を
検出しなくなると、球切れランプ52を所定期間ごとに
2回連続して点滅させることを指示する制御コマンドを
出力する。また、他方の球切れスイッチ187bのうち
の何れか一方が遊技球を検出しなくなると、球切れラン
プ52の点滅を指示する制御コマンドを出力する。
【0072】ランプ制御基板35において、各制御コマ
ンドは、入力バッファ回路355A,355Bを介して
ランプ制御用CPU351に入力する。ランプ制御用C
PU351は、それらの制御コマンドに応じて、賞球ラ
ンプ51を点灯/消灯する。同様に、ランプ制御用CP
U351は、それらの制御コマンドに応じて、球切れラ
ンプ52を点灯、点滅(例えば、所定期間ごとに2回連
続して点滅する場合などの各種点滅態様を含む)、ある
いは消灯する。なお、点灯、点滅、あるいは消灯パター
ンは、ランプ制御用CPU351の内蔵ROMまたは外
付けROMに記憶されている。さらに、ランプ制御用C
PU351は、制御コマンドに応じて始動記憶表示器1
8およびゲート通過記憶表示器41に対して点灯/消灯
信号を出力する。
【0073】入力バッファ回路355A,355Bとし
て、例えば、汎用のCMOS−ICである74HC54
0,74HC14が用いられる。入力バッファ回路35
5A,355Bは、主基板31からランプ制御基板35
へ向かう方向にのみ信号を通過させることができる。従
って、ランプ制御基板35側から主基板31側に信号が
伝わる余地はない。たとえ、ランプ制御基板35内の回
路に不正改造が加えられても、不正改造によって出力さ
れる信号がメイン基板31側に伝わることはない。な
お、入力バッファ回路355A,355Bの入力側にノ
イズフィルタを設けてもよい。
【0074】また、主基板31において、出力ポート5
70,573の外側にバッファ回路620,63Aが設
けられている。バッファ回路620,63Aとして、例
えば、汎用のCMOS−ICである74HC250,7
4HC14が用いられる。このような構成によれば、外
部から主基板31の内部に入力される信号が阻止される
ので、ランプ制御基板70から主基板31に信号が与え
られる可能性がある信号ラインをさらに確実になくすこ
とができる。なお、バッファ回路620,63Aの出力
側にノイズフィルタを設けてもよい。
【0075】なお、本例では、球切れランプ52は、各
種の態様で点滅する表示態様をとる構成としているが、
例えばエラー表示ランプ(なお、エラー表示ランプは、
表示原因に応じて、例えば払出制御基板37などの各電
気部品制御手段によって制御される)を遊技盤の前面あ
るいは裏面に設けるなどして他表示手段が各種の態様で
点滅(7セグメントLEDによるエラー表示ランプの場
合は、表示する数字などが点灯や点滅)する表示態様を
とる構成としてもよい。この場合、例えば以下のように
表示することが考えられる。例えば、何らかのエラーが
発生した場合に所定のランプが点灯し、払出停止中とな
ったときにはそのランプが点滅するもの。また、1つの
エラーが発生した場合に所定のランプが点灯し、複数の
エラーが発生した場合にはそのランプが点滅するもの。
また、賞球払出機構において球噛みエラーが発生した場
合に所定のランプが点滅し、球貸し機構において球噛み
エラーが発生した場合にはそのランプが所定期間ごとに
2回点滅する態様で点滅し、賞球払出機構および球貸し
機構においてともに球噛みエラーが発生した場合にはそ
のランプが点灯するもの。また、両方の払出球通路18
6a,186bにおいて球切れが発生した場合(球切れ
スイッチ187aおよび球切れスイッチ187bが遊技
球を検出しなくなったとき)に所定のランプ(例えば、
球切れランプ52)が点灯し、一方の払出球通路186
aまたは186bにおいて球切れが発生した場合にはそ
のランプが点滅し、払出球通路186cにおいて球貸し
用の遊技球の球切れが発生した場合には所定期間ごとに
2回連続してそのランプが点滅するもの。また、賞球モ
ータ289Aが動作しているにもかかわらず賞球カウン
トスイッチ301Aの検出出力がない場合(例えば、賞
球経路エラー)に所定のランプ点滅し、賞球モータ28
9Aが動作していないにもかかわらず賞球カウントスイ
ッチ301Aの検出出力があった場合(不正払出検出の
場合)には所定期間ごとに2回連続してそのランプが点
滅し、賞球カウントスイッチ301Aが検出出力するた
めの線路が断線短絡した場合にそのランプが点灯するも
の(なお、貸し球払出に関しても同様の構成とすること
ができる)。また、遊技球の払出不足を検出した場合に
所定のランプが点灯し、遊技球の払出超過(例えば、賞
球過多エラー)を検出した場合にそのランプが点滅する
もの。さらに、後述するプリペイドカードユニット未接
続エラーが発生したときに所定のランプが点灯し、後述
するプリペイドカードユニット通信エラーが発生したと
きにそのランプが点滅するもの。なお、上述した点灯や
点滅などの原因および態様は一例である。
【0076】図12は、払出制御基板37および球払出
装置97の構成要素などの払出に関連する構成要素を示
すブロック図である。図12に示すように、満タンスイ
ッチ48からの検出信号は、中継基板71を介して主基
板31のI/Oポート57に入力される。満タンスイッ
チ48は、余剰球受皿4の満タンを検出するスイッチで
ある。また、球切れスイッチ187a,187bおよび
球切れスイッチ187cからの検出信号も、中継基板7
2および中継基板71を介して主基板31のI/Oポー
ト57に入力される。なお、ここでは、払出機構の構成
は、図4に示されたような賞球払出機構と図6に示され
たような球貸し機構とが独立して設けられている構成で
あり、さらに図4に示されたような賞球払出機構が2条
の払出経路を有している構成であるものとする。
【0077】主基板31のCPU56は、球切れスイッ
チ187aまたは187bの何れかからの検出信号が球
切れ状態を示している場合、球切れスイッチ187aお
よび187bからの検出信号が球切れ状態を示している
場合、球切れスイッチ187cからの検出信号が球切れ
状態を示している場合、満タンスイッチ48からの検出
信号が満タン状態を示している場合のそれぞれについ
て、払出禁止などを指示するために払出制御コマンドを
送出する。このような払出制御コマンドを受信すると、
払出制御基板37の払出制御用CPU371は、球払出
処理を停止するなどの受信した払出制御コマンドに応じ
た処理を行う。なお、各スイッチの状態に応じた指示が
同一の指示となる場合(例えば、払出球通路186aお
よび186bの両方で球切れが発生したときまたは満タ
ン検出したときに、ともに払出停止を指示する場合)に
は、同一の払出制御コマンドを送出するようにしてもよ
い。
【0078】この実施の形態では、球切れスイッチ18
7a,187bの検出信号が主基板31のみに入力さ
れ、払出制御基板37に必要な払出制御コマンドが送信
されるようにしているが、払出制御基板37のみに入力
されるようにしてもよく、主基板31および払出制御基
板37の両方に入力されるようにしてもよい。また、こ
の実施の形態では、球切れスイッチ187cの検出信号
についても主基板31のみに入力され、払出制御基板3
7に必要な払出制御コマンドが送信されるようにしてい
るが、払出制御基板37のみに入力されるようにして
も、主基板31および払出制御基板37の両方に入力さ
れるようにしてもよい。
【0079】さらに、賞球カウントスイッチ301Aか
らの検出信号は、中継基板72および中継基板71を介
して主基板31のI/Oポート57に入力されるととも
に、中継基板72を介して払出制御基板37の入力ポー
ト372bに入力される。賞球カウントスイッチ301
Aは、球払出装置97の払出機構部分に設けられ、実際
に払い出された賞球払出球を検出する。
【0080】入賞があると、払出制御基板37には、主
基板31の出力ポート(ポート0,1)570,571
から賞球個数を示す払出制御コマンドが入力される。出
力ポート(出力ポート1)571は8ビットのデータを
出力し、出力ポート570は1ビットのストローブ信号
(INT信号)を出力する。賞球個数を示す払出制御コ
マンドは、入力バッファ回路373Aを介してI/Oポ
ート372aに入力される。INT信号は、入力バッフ
ァ回路373Bを介して払出制御用CPU371の割込
端子に入力されている。払出制御用CPU371は、I
/Oポート372aを介して払出制御コマンドを入力
し、払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動し
て賞球払出を行う。なお、この実施の形態では、払出制
御用CPU371は、1チップマイクロコンピュータで
あり、少なくともRAMが内蔵されている。
【0081】また、主基板31において、出力ポート5
70,571の外側にバッファ回路620,68Aが設
けられている。バッファ回路620,68Aとして、例
えば、汎用のCMOS−ICである74HC250,7
4HC14が用いられる。このような構成によれば、外
部から主基板31の内部に入力される信号が阻止される
ので、払出制御基板37から主基板31に信号が与えら
れる可能性がある信号ラインをさらに確実になくすこと
ができる。なお、バッファ回路620,68Aの出力側
にノイズフィルタを設けてもよい。
【0082】払出制御用CPU371は、出力ポート3
72cを介して、貸し球数を示す球貸し個数信号をター
ミナル基板160に出力する。さらに、出力ポート37
2dを介して、エラー表示用LED374にエラー信号
を出力する。
【0083】さらに、払出制御基板37の入力ポート3
72bには、中継基板72を介して、賞球カウントスイ
ッチ301Aおよび球貸しカウントスイッチ301Bか
らの検出信号が入力される。球貸しカウントスイッチ3
01Bは、貸し球払出装置97Cの下部に設けられ、実
際に払い出された貸し球を検出する。払出制御基板37
からの賞球モータ289Aへの駆動信号は、出力ポート
372cおよび中継基板72を介して賞球モータ289
Aに伝えられる。また、払出制御基板37からの球貸し
ソレノイド127への駆動信号は、出力ポート372c
および中継基板72を介して球貸しソレノイド127に
伝えられる。
【0084】カードユニット50には、カードユニット
制御用マイクロコンピュータが搭載されている。また、
カードユニット50には、端数表示スイッチ152、連
結台方向表示器153、カード投入表示ランプ154お
よびカード挿入口155が設けられている(図1参
照)。残高表示基板74には、打球供給皿3の近傍に設
けられている度数表示LED、球貸しスイッチおよび返
却スイッチが接続される。
【0085】残高表示基板74からカードユニット50
には、遊技者の操作に応じて、球貸しスイッチ信号およ
び返却スイッチ信号が払出制御基板37を介して与えら
れる。また、カードユニット50から残高表示基板74
には、プリペイドカードの残高を示すカード残高表示信
号および球貸し可表示信号が払出制御基板37を介して
与えられる。カードユニット50と払出制御基板37の
間では、接続信号(VL信号)、ユニット操作信号(B
RDY信号)、球貸し要求信号(BRQ信号)、球貸し
完了信号(EXS信号)およびパチンコ機動作信号(P
RDY信号)が入力ポート372bおよび出力ポート3
72eを介してやりとりされる。
【0086】パチンコ遊技機1の電源が投入されると、
払出制御基板37の払出制御用CPU371は、カード
ユニット50にPRDY信号を出力する。また、カード
ユニット制御用マイクロコンピュータは、VL信号を出
力する。払出制御用CPU371は、VL信号の入力状
態により接続状態/未接続状態を判定する。カードユニ
ット50においてカードが受け付けられ、球貸しスイッ
チが操作され球貸しスイッチ信号が入力されると、カー
ドユニット制御用マイクロコンピュータは、払出制御基
板37にBRDY信号を出力する。この時点から所定の
遅延時間が経過すると、カードユニット制御用マイクロ
コンピュータは、払出制御基板37にBRQ信号を出力
する。そして、払出制御基板37の払出制御用CPU3
71は、カードユニット50に対するEXS信号を立ち
上げ、カードユニット50からのBRQ信号の立ち下が
りを検出すると、球貸しソレノイド127を駆動し、所
定個の貸し球を遊技者に払い出す。そして、払出が完了
したら、払出制御用CPU371は、カードユニット5
0に対するEXS信号を立ち下げる。その後、カードユ
ニット50からのBRDY信号がオン状態でなければ、
賞球払出制御を実行する。
【0087】以上のように、カードユニット50からの
信号は、カードユニット50に直接接続されている払出
制御基板37に入力される構成になっている。従って、
球貸し制御に関して、カードユニット50から主基板3
1に信号が入力されることはなく、主基板31の基本回
路53にカードユニット50の側から不正に信号が入力
される余地はない。
【0088】また、プリペイドカードの残高を示すカー
ド残高表示信号および球貸し可表示信号は、払出制御用
CPU371を介さずに残高表示基板74に伝達され
る。残高表示基板74から送出される球貸しスイッチ信
号および返却スイッチ信号も、払出制御用CPU371
を介さずにカードユニット50に伝達される。
【0089】なお、この実施の形態ではカードユニット
50が設けられている場合を例にするが、コイン投入に
応じてその金額に応じた遊技球を貸し出す場合にも本発
明を適用できる。また、この実施の形態では遊技球を貸
し出す場合を例にしているが、得点が加算されるもので
あっても本発明を適用できる。
【0090】この実施の形態では、少なくとも主基板3
1および払出制御基板37におけるRAMは、バックア
ップ電源でバックアップされている。すなわち、遊技機
に対する電力供給が停止しても、所定期間はRAMの内
容が保存される。そして、各CPUは、電源電圧の低下
を検出すると、所定の処理を行った後に電源復旧待ちの
状態になる。また、電源投入時に、各CPUは、RAM
にデータが保存されている場合には、保存データにもと
づいて電源断前の状態を復元する。
【0091】また、上述したように、払出制御基板3
7、表示制御基板80、ランプ制御基板35および音声
制御基板70にコマンドを送出するために、主基板31
の出力ポート(出力ポート0)570からINT信号が
各電気部品制御基板に出力される。この場合、例えば、
出力ポート570は8ビット構成であって、ビット0が
払出制御基板37へのINT信号、ビット1が表示制御
基板80へのINT信号、ビット2がランプ制御基板3
5へのINT信号、ビット3が音声制御基板70へのI
NT信号の出力用に用いられる。
【0092】図10は、CPU56の内部構成をより詳
細に示すブロック図である。CPUコア501はレジス
タを内蔵しプログラムに従って演算処理等を行う。クロ
ックジェネレータ502は、外部から供給されるクロッ
ク信号を分周して各内蔵デバイスに供給する。なお、ク
ロックジェネレータ502は、1/2分周クロックをシ
ステムクロックとしてCLKO端子から出力可能であ
り、出力制御回路511を介して、システムクロックを
分周したクロック信号をIEO/SCLK0端子から出
力可能である。
【0093】リセット割込コントローラ503は、XR
ST端子に入力されるシステムリセット信号やXNMI
端子に入力されるマスク不能割込要求信号等をCPUコ
ア501に伝える。外部バスインタフェース504は、
アドレスバス、データバスおよび各種制御信号の方向制
御や駆動制御を行うバスドライバである。内蔵RAM5
5は電源バックアップ可能であり、内蔵ROM54には
プログラムが格納される。アドレスデコーダ505は、
出力制御回路511を介して4本のチップセレクト信号
XCS0〜3を出力可能である。なお、チップセレクト
信号XCS0〜3の端子は、入出力ポートPB0〜PB
3と兼用されている。
【0094】メモリ制御回路510は、内蔵ROM54
および内蔵RAM55を制御するための信号を生成す
る。また、メモリ制御回路510には、内蔵RAM55
へのアクセスを許可することを設定するレジスタが内蔵
されている。
【0095】PIO506は、8ビットの内蔵入力ポー
トPA0〜PA7である。なお、内蔵PIOを使用しな
い場合には、例えば、使用しないポートを入力モードと
して、そのポートをグラウンドレベルに接続する。ま
た、CTC508は、2本の外部クロック/タイマトリ
ガ入力CLK/TRG2,3と2本のタイマ出力ZC/
TO0,1を内蔵している。
【0096】図11および図12は、この実施の形態に
おける出力ポートの割り当てを示す説明図である。図1
1に示すように、出力ポート0は各電気部品制御基板に
送出される制御コマンドのストローブ信号(INT信
号)の出力ポートである。また、払出制御基板37に送
出される払出制御コマンドの8ビットのデータは出力ポ
ート1から出力され、図柄制御基板80に送出される表
示制御コマンドの8ビットのデータは出力ポート2から
出力され、ランプ制御基板35に送出されるランプ制御
コマンドの8ビットのデータは出力ポート3から出力さ
れる。そして、図12に示すように、音声制御基板70
に送出される音声制御コマンドの8ビットのデータは出
力ポート4から出力される。
【0097】また、出力ポート5から、情報出力回路6
4を介して情報端子板34やターミナル基板160に至
る各種情報出力用信号すなわち制御に関わる情報の出力
データが出力される。そして、出力ポート6から、可変
入賞球装置15を開閉するためのソレノイド16、大入
賞口の開閉板2おを開閉するためのソレノイド21、お
よび大入賞口内の経路を切り換えるためのソレノイド2
1Aに対する駆動信号が出力される。
【0098】図13は、この実施の形態における入力ポ
ートのビット割り当てを示す説明図である。図13に示
すように、入力ポート0のビット0〜7には、それぞ
れ、入賞口スイッチ24a、入賞口スイッチ24b、入
賞口スイッチ19a、入賞口スイッチ19b、始動口ス
イッチ17、カウントスイッチ23、V入賞スイッチ
(特定領域スイッチ)22、ゲートスイッチ12の検出
信号が入力される。また、入力ポート1のビット0〜3
には、それぞれ、賞球カウントスイッチ301A、満タ
ンスイッチ48、球切れスイッチ187の検出信号、カ
ウントスイッチ短絡信号が入力される。
【0099】図13は、CPU56周りの一構成例を示
すブロック図である。図13に示すように、第1の電源
監視回路(第1の電源監視手段)からの電圧低下信号
が、CPU56のマスク不能割込端子(XNMI端子)
に接続されている。第1の電源監視回路は、遊技機が使
用する各種直流電源のうちのいずれかの電源の電圧を監
視して電源電圧低下を検出する回路である。この実施の
形態では、VSLの電源電圧を監視して電圧値が所定値以
下になるとローレベルの電圧低下信号を発生する。VSL
は、遊技機で使用される直流電圧のうちで最大のもので
あり、この例では+30Vである。従って、CPU56
は、割込処理によって電源断の発生を確認することがで
きる。なお、この実施の形態では、第1の電源監視回路
は、後述する電源基板に搭載されている。
【0100】図13には、システムリセット回路65も
示されているが、この実施の形態では、システムリセッ
ト回路65は、第2の電源監視回路(第2の電源監視手
段)も兼ねている。すなわち、リセットIC651は、
電源投入時に、外付けのコンデンサの容量で決まる所定
時間だけ出力をローレベルとし、所定時間が経過すると
出力をハイレベルにする。すなわち、リセット信号をハ
イレベルに立ち上げてCPU56を動作可能状態にす
る。また、リセットIC651は、第1の電源監視回路
が監視する電源電圧と等しい電源電圧であるVSLの電源
電圧を監視して電圧値が所定値(第1の電源監視回路が
電圧低下信号を出力する電源電圧値よりも低い値)以下
になるとローレベルの電圧低下信号を発生する。従っ
て、CPU56は、第1の電源監視回路からの電圧低下
信号に応じて所定の電力供給停止時処理を行った後、シ
ステムリセットされる。なお、この実施の形態では、リ
セット信号と第2の電源監視回路からの電圧低下信号と
は同一の信号である。
【0101】図13に示すように、リセットIC651
からのリセット信号は、NAND回路947に入力され
るとともに、反転回路(NOT回路)944を介してカ
ウンタIC941のクリア端子に入力される。カウンタ
IC941は、クリア端子への入力がローレベルになる
と、発振器943からのクロック信号をカウントする。
そして、カウンタIC941のQ5出力がNOT回路9
45,946を介してNAND回路947に入力され
る。また、カウンタIC941のQ6出力は、フリップ
フロップ(FF)942のクロック端子に入力される。
フリップフロップ942のD入力はハイレベルに固定さ
れ、Q出力は論理和回路(OR回路)949に入力され
る。OR回路949の他方の入力には、NAND回路9
47の出力がNOT回路948を介して導入される。そ
して、OR回路949の出力がCPU56のリセット端
子に接続されている。このような構成によれば、電源投
入時に、CPU56のリセット端子に2回のリセット信
号(ローレベル信号)が与えられるので、CPU56
は、確実に動作を開始する。
【0102】そして、例えば、第1の電源監視回路の検
出電圧(電圧低下信号を出力することになる電圧)を+
22Vとし、第2の電源監視回路の検出電圧を+9Vと
する。そのように構成した場合には、第1の電源監視回
路と第2の電源監視回路とは、同一の電源VSLの電圧を
監視するので、第1の電圧監視回路が電圧低下信号を出
力するタイミングと第2の電圧監視回路が電圧低下信号
を出力するタイミングの差を所望の所定期間に確実に設
定することができる。所望の所定期間とは、第1の電源
監視回路からの電圧低下信号に応じて電力供給停止時処
理を開始してから電力供給停止時処理が確実に完了する
までの期間である。
【0103】この例では、第1の電源監視手段が検出信
号を出力することになる第1検出条件は+30V電源電
圧が+22Vにまで低下したことであり、第2の電源監
視手段が検出信号を出力することになる第2検出条件は
+30V電源電圧が+9Vにまで低下したことになる。
ただし、ここで用いられている電圧値は一例であって、
他の値を用いてもよい。
【0104】ただし、監視範囲が狭まるが、第1の電圧
監視回路および第2の電圧監視回路の監視電圧として+
5V電源電圧を用いることも可能である。その場合に
も、第1の電圧監視回路の検出電圧は、第2の電圧監視
回路の検出電圧よりも高く設定される。
【0105】CPU56等の駆動電源である+5V電源
から電力が供給されていない間、RAMの少なくとも一
部は、電源基板から供給されるバックアップ電源によっ
てバックアップされ、遊技機に対する電源が断しても内
容は保存される。そして、+5V電源が復旧すると、シ
ステムリセット回路65からリセット信号が発せられる
ので、CPU56は、通常の動作状態に復帰する。その
とき、必要なデータがバックアップRAMに保存されて
いるので、停電等からの復旧時に停電発生時の遊技状態
に復帰することができる。
【0106】なお、図13では、電源投入時にCPU5
6のリセット端子に2回のリセット信号(ローレベル信
号)が与えられる構成が示されたが、リセット信号の立
ち上がりタイミングが1回しかなくても確実にリセット
解除されるCPUを使用する場合には、符号941〜9
49で示された回路素子は不要である。その場合、リセ
ットIC651の出力がそのままCPU56のリセット
端子に接続される。
【0107】この実施の形態で用いられるCPU56
は、I/Oポート(PIO)およびタイマ/カウンタ回
路(CTC)も内蔵している。PIOは、PB0〜PB
3の4ビットおよびPA0〜PA7の1バイトのポート
を有する。PB0〜PB3およびPA0〜PA7のポー
トは、入力/出力いずれにも設定できる。ただし、この
実施の形態では内蔵PIOを使用しない。その場合に
は、例えば、全ポートを入力モードとして、全ポートを
グラウンドレベルに接続する。なお、電源投入時に、P
IOは自動的に入力モードに設定される。
【0108】図14は、CPU56の内部構成をより詳
細に示すブロック図である。CPUコア501はレジス
タを内蔵しプログラムに従って演算処理等を行う。クロ
ックジェネレータ502は、外部から供給されるクロッ
ク信号を分周して各内蔵デバイスに供給する。なお、ク
ロックジェネレータ502は、1/2分周クロックをシ
ステムクロックとしてCLKO端子から出力可能であ
り、出力制御回路511を介して、システムクロックを
分周したクロック信号をIEO/SCLK0端子から出
力可能である。
【0109】リセット割込コントローラ503は、XR
ST端子に入力されるシステムリセット信号やXNMI
端子に入力されるマスク不能割込要求信号等をCPUコ
ア501に伝える。外部バスインタフェース504は、
アドレスバス、データバスおよび各種制御信号の方向制
御や駆動制御を行うバスドライバである。内蔵RAM5
5は電源バックアップ可能であり、内蔵ROM54には
プログラムが格納される。アドレスデコーダ505は、
出力制御回路511を介して4本のチップセレクト信号
XCS0〜3を出力可能である。なお、チップセレクト
信号XCS0〜3の端子は、入出力ポートPB0〜PB
3と兼用されている。
【0110】メモリ制御回路510は、内蔵ROM54
および内蔵RAM55を制御するための信号を生成す
る。また、メモリ制御回路510には、内蔵RAM55
へのアクセスを許可することを設定するレジスタが内蔵
されている。
【0111】PIO506は、8ビットの内蔵入力ポー
トPA0〜PA7である。なお、内蔵PIOを使用しな
い場合には、例えば、使用しないポートを入力モードと
して、そのポートをグラウンドレベルに接続する。ま
た、CTC508は、2本の外部クロック/タイマトリ
ガ入力CLK/TRG2,3と2本のタイマ出力ZC/
TO0,1を内蔵している。
【0112】図15は、遊技機の電源基板910の一構
成例を示すブロック図である。電源基板910は、主基
板31、表示制御基板80、音声制御基板70、ランプ
制御基板35および払出制御基板37等の電気部品制御
基板と独立して設置され、遊技機内の各電気部品制御基
板および機構部品が使用する電圧を生成する。この例で
は、AC24V、VSL(DC+30V)、DC+21
V、DC+12VおよびDC+5Vを生成する。また、
バックアップ電源となるコンデンサ916は、DC+5
Vすなわち各基板上のIC等を駆動する電源のラインか
ら充電される。
【0113】トランス911は、交流電源からの交流電
圧を24Vに変換する。AC24V電圧は、コネクタ9
15に出力される。また、整流回路912は、AC24
Vから+30Vの直流電圧を生成し、DC−DCコンバ
ータ913およびコネクタ915に出力する。DC−D
Cコンバータ913は、+22V、+12Vおよび+5
Vを生成してコネクタ915に出力する。コネクタ91
5は例えば中継基板に接続され、中継基板から各電気部
品制御基板および機構部品に必要な電圧の電力が供給さ
れる。なお、トランス911の入力側には、遊技機に対
する電源供給を停止したり開始させたりするための電源
スイッチ918が設置されている。
【0114】DC−DCコンバータ913からの+5V
ラインは分岐してバックアップ+5Vラインを形成す
る。バックアップ+5Vラインとグラウンドレベルとの
間には大容量のコンデンサ916が接続されている。コ
ンデンサ916は、遊技機に対する電力供給が遮断され
たときの電気部品制御基板のバックアップRAM(電源
バックアップされているRAMすなわち記憶内容保持状
態となりうる記憶手段)に対して記憶状態を保持できる
ように電力を供給するバックアップ電源となる。また、
+5Vラインとバックアップ+5Vラインとの間に、逆
流防止用のダイオード917が挿入される。
【0115】なお、バックアップ電源として、+5V電
源から充電可能な電池を用いてもよい。電池を用いる場
合には、+5V電源から電力供給されない状態が所定時
間継続すると容量がなくなるような充電池が用いられ
る。
【0116】また、電源基板910には、上述した第1
の電源監視回路を構成する電源監視用IC902が搭載
されている。電源監視用IC902は、VSL電源電圧を
導入し、VSL電源電圧を監視することによって電源断の
発生を検出する。具体的には、VSL電源電圧が所定値
(この例では+22V)以下になったら、電源断が生ず
るとして電圧低下信号を出力する。なお、監視対象の電
源電圧は、各電気部品制御基板に搭載されている回路素
子の電源電圧(この例では+5V)よりも高い電圧であ
ることが好ましい。この例では、交流から直流に変換さ
れた直後の電圧であるVSLが用いられている。電源監視
用IC902からの電圧低下信号は、主基板31や払出
制御基板37等に供給される。
【0117】電源監視用IC902が電源断を検知する
ための所定値は、通常時の電圧より低いが、各電気部品
制御基板上のCPUが暫くの間動作しうる程度の電圧で
ある。また、電源監視用IC902が、CPU等の回路
素子を駆動するための電圧(この例では+5V)よりも
高く、また、交流から直流に変換された直後の電圧を監
視するように構成されているので、CPUが必要とする
電圧に対して監視範囲を広げることができる。従って、
より精密な監視を行うことができる。さらに、監視電圧
としてVSL(+30V)を用いる場合には、遊技機の各
種スイッチに供給される電圧が+12Vであることか
ら、電源瞬断時のスイッチオン誤検出の防止も期待でき
る。すなわち、+30V電源の電圧を監視すると、+3
0V作成の以降に作られる+12Vが落ち始める以前の
段階でそれの低下を検出できる。よって、+12V電源
の電圧が低下するとスイッチ出力がオン状態を呈するよ
うになるが、+12Vより早く低下する+30V電源電
圧を監視して電源断を認識すれば、スイッチ出力がオン
状態を呈する前に電源復旧待ちの状態に入ってスイッチ
出力を検出しない状態となることができる。
【0118】また、電源監視用IC902は、電気部品
制御基板とは別個の電源基板910に搭載されているの
で、第1の電源監視回路から複数の電気部品制御基板に
電圧低下信号を供給することができる。電圧低下信号を
必要とする電気部品制御基板が幾つあっても第1の電源
監視手段は1つ設けられていればよいので、各電気部品
制御基板における各電気部品制御手段が後述する復帰制
御を行っても、遊技機のコストはさほど上昇しない。
【0119】なお、図15に示された構成では、電源監
視用IC902の検出出力(電圧低下信号)は、バッフ
ァ回路918,919を介してそれぞれの電気部品制御
基板(例えば主基板31と払出制御基板37)に伝達さ
れるが、例えば、1つの検出出力を中継基板に伝達し、
中継基板から各電気部品制御基板に同じ信号を分配する
構成でもよい。また、電圧低下信号を必要とする基板数
に応じたバッファ回路を設けてもよい。
【0120】図16および図17は、この実施の形態に
おける出力ポートの割り当てを示す説明図である。図1
6に示すように、出力ポート0は各電気部品制御基板に
送出される制御コマンドのストローブ信号(INT信
号)の出力ポートである。また、払出制御基板37に送
出される払出制御コマンドの8ビットのデータは出力ポ
ート1から出力され、図柄制御基板80に送出される表
示制御コマンドの8ビットのデータは出力ポート2から
出力され、ランプ制御基板35に送出されるランプ制御
コマンドの8ビットのデータは出力ポート3から出力さ
れる。そして、図17に示すように、音声制御基板70
に送出される音声制御コマンドの8ビットのデータは出
力ポート4から出力される。
【0121】また、出力ポート5から、情報出力回路6
4を介して情報端子板34やターミナル基板160に至
る各種情報出力用信号すなわち制御に関わる情報の出力
データが出力される。そして、出力ポート6から、可変
入賞球装置15を開閉するためのソレノイド16、大入
賞口の開閉板2おを開閉するためのソレノイド21、お
よび大入賞口内の経路を切り換えるためのソレノイド2
1Aに対する駆動信号が出力される。
【0122】図18は、この実施の形態における入力ポ
ートのビット割り当てを示す説明図である。図18に示
すように、入力ポート0のビット0〜7には、それぞ
れ、入賞口スイッチ24a、入賞口スイッチ24b、入
賞口スイッチ19a、入賞口スイッチ19b、始動口ス
イッチ17、カウントスイッチ23、V入賞スイッチ
(特定領域スイッチ)22、ゲートスイッチ12の検出
信号が入力される。また、入力ポート1のビット0〜5
には、それぞれ、賞球カウントスイッチ301A、満タ
ンスイッチ48、球切れスイッチ187a,187b,
187cの検出信号、カウントスイッチ短絡信号が入力
される。
【0123】次に遊技機の動作について説明する。図1
9は、主基板31におけるCPU56が実行するメイン
処理を示すフローチャートである。遊技機に対する電源
が投入されると、メイン処理において、CPU56は、
まず、必要な初期設定を行う。
【0124】初期設定処理において、CPU56は、ま
ず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込
モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタ
ックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定す
る(ステップS3)。そして、内蔵デバイスレジスタの
初期化を行う(ステップS4)。また、内蔵デバイス
(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)お
よびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化(ステッ
プS5)を行った後、RAMをアクセス可能状態に設定
する(ステップS6)。
【0125】この実施の形態で用いられているCPU5
6には、マスク可能な割込(INT)のモードとして以
下の3種類のモードが用意されている。なお、マスク可
能な割込が発生すると、CPU56は、自動的に割込禁
止状態に設定するとともに、プログラムカウンタの内容
をスタックにセーブする。
【0126】割込モード0:割込要求を行った内蔵デバ
イスがRST命令(1バイト)またはCALL命令(3
バイト)をCPUの内部データバス上に送出する。よっ
て、CPU56は、RST命令に対応したアドレスまた
はCALL命令で指定されるアドレスの命令を実行す
る。リセット時に、CPU56は自動的に割込モード0
になる。よって、割込モード1または割込モード2に設
定したい場合には、初期設定処理において、割込モード
1または割込モード2に設定するための処理を行う必要
がある。
【0127】割込モード1:割込が受け付けられると、
常に0038(h)番地に飛ぶモードである。
【0128】割込モード2:CPU56の特定レジスタ
(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力
する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)から合成
されるアドレスが、割込番地を示すモードである。すな
わち、割込番地は、上位アドレスが特定レジスタの値と
され下位アドレスが割込ベクタとされた2バイトで示さ
れるアドレスである。従って、任意の(飛び飛びではあ
るが)偶数番地に割込処理を設置することができる。各
内蔵デバイスは割込要求を行うときに割込ベクタを送出
する機能を有している。
【0129】よって、割込モード2に設定されると、各
内蔵デバイスからの割込要求を容易に処理することが可
能になり、また、プログラムにおける任意の位置に割込
処理を設置することが可能になる。さらに、割込モード
1とは異なり、割込発生要因毎のそれぞれの割込処理を
用意しておくことも容易である。上述したように、この
実施の形態では、初期設定処理のステップS2におい
て、CPU56は割込モード2に設定される。
【0130】そして、電源断時にバックアップRAM領
域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の
停電発生NMI処理)が行われたか否か確認する(ステ
ップS7)。この実施の形態では、不測の電源断が生じ
た場合には、バックアップRAM領域のデータを保護す
るための処理が行われている。そのような保護処理が行
われていた場合をバックアップありとする。バックアッ
プなしを確認したら、CPU56は初期化処理を実行す
る。
【0131】この実施の形態では、バックアップRAM
領域にバックアップデータがあるか否かは、電源断時に
バックアップRAM領域に設定されるバックアップフラ
グの状態によって確認される。この例では、図20に示
すように、バックアップフラグ領域に「55H」が設定
されていればバックアップあり(オン状態)を意味し、
「55H」以外の値が設定されていればバックアップな
し(オフ状態)を意味する。
【0132】バックアップありを確認したら、CPU5
6は、バックアップRAM領域のデータチェック(この
例ではパリティチェック)を行う。不測の電源断が生じ
た後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデ
ータは保存されていたはずであるから、チェック結果は
正常になる。チェック結果が正常でない場合には、内部
状態を電源断時の状態に戻すことができないので、停電
復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行
する。
【0133】チェック結果が正常であれば(ステップS
8)、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と表示制
御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電源断時の状
態に戻すための遊技状態復旧処理を行う(ステップS
9)。そして、バックアップRAM領域に保存されてい
たPC(プログラムカウンタ)の退避値がPCに設定さ
れ、そのアドレスに復帰する。
【0134】初期化処理では、CPU56は、まず、R
AMクリア処理を行う(ステップS11)。また、所定
の作業領域(例えば、普通図柄判定用乱数カウンタ、普
通図柄判定用バッファ、特別図柄左中右図柄バッファ、
払出コマンド格納ポインタなど)に初期値を設定する初
期値設定処理も行われる。さらに、サブ基板(ランプ制
御基板35、払出制御基板37、音声制御基板70、図
柄制御基板80)を初期化するための処理を実行する
(ステップS13)。サブ基板を初期化する処理とは、
例えば初期設定コマンドを送出する処理である。
【0135】そして、2ms毎に定期的にタイマ割込が
かかるようにCPU56に設けられているCTCのレジ
スタの設定が行われる(ステップS14)。すなわち、
初期値として2msに相当する値が所定のレジスタ(時
間定数レジスタ)に設定される。そして、初期設定処理
のステップS1において割込禁止とされているので、初
期化処理を終える前に割込が許可される(ステップS1
5)。
【0136】この実施の形態では、CPU56の内蔵C
TCが繰り返しタイマ割込を発生するように設定され
る。この実施の形態では、繰り返し周期は2msに設定
される。そして、タイマ割込が発生すると、図21に示
すように、CPU56は、例えばタイマ割込が発生した
ことを示すタイマ割込フラグをセットする(ステップS
12)。
【0137】初期化処理の実行(ステップS11〜S1
5)が完了すると、メイン処理で、タイマ割込が発生し
たか否かの監視(ステップS17)の確認が行われるル
ープ処理に移行する。なお、ループ内では、表示用乱数
更新処理(ステップS16)も実行される。
【0138】CPU56は、ステップS17において、
タイマ割込が発生したことを認識すると、ステップS2
1〜S31の遊技制御処理を実行する。遊技制御処理に
おいて、CPU56は、まず、スイッチ回路58を介し
て、ゲートセンサ12、始動口センサ17、カウントセ
ンサ23および入賞口スイッチ19a,19b,24
a,24b等のスイッチの状態を入力し、それらの状態
判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
【0139】次いで、パチンコ遊技機1の内部に備えら
れている自己診断機能によって種々の異常診断処理が行
われ、その結果に応じて必要ならば警報が発せられる
(エラー処理:ステップS22)。
【0140】次に、遊技制御に用いられる大当り判定用
の乱数等の各判定用乱数を示す各カウンタを更新する処
理を行う(ステップS23)。CPU56は、さらに、
停止図柄の種類を決定する乱数等の表示用乱数を更新す
る処理を行う(ステップS24)。
【0141】さらに、CPU56は、特別図柄プロセス
処理を行う(ステップS25)。特別図柄プロセス制御
では、遊技状態に応じてパチンコ遊技機1を所定の順序
で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当
する処理が選び出されて実行される。そして、特別図柄
プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更
新される。また、普通図柄プロセス処理を行う(ステッ
プS26)。普通図柄プロセス処理では、7セグメント
LEDによる可変表示器10を所定の順序で制御するた
めの普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選
び出されて実行される。そして、普通図柄プロセスフラ
グの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。
【0142】次いで、CPU56は、特別図柄に関する
表示制御コマンドをRAM55の所定の領域に設定して
表示制御コマンドを送出する処理を行う(特別図柄コマ
ンド制御処理:ステップS27)。また、普通図柄に関
する表示制御コマンドをRAM55の所定の領域に設定
して表示制御コマンドを送出する処理を行う(普通図柄
コマンド制御処理:ステップS28)。
【0143】さらに、CPU56は、例えばホール管理
用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確
率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う
(ステップS29)。
【0144】また、CPU56は、所定の条件が成立し
たときにソレノイド回路59に駆動指令を行う(ステッ
プS30)。ソレノイド回路59は、駆動指令に応じて
ソレノイド16,21を駆動し、可変入賞球装置15ま
たは開閉板20を開状態または閉状態とする。
【0145】そして、CPU56は、各入賞口への入賞
を検出するためのスイッチ17,23,19a,19
b,24a,24bの検出出力にもとづく賞球数の設定
などを行う賞球処理を実行する(ステップS31)。具
体的には、入賞検出に応じて払出制御基板37に払出制
御コマンドを出力する。払出制御基板37に搭載されて
いる払出制御用CPU371は、払出制御コマンドに応
じて球払出装置97を駆動する。
【0146】以上の制御によって、この実施の形態で
は、遊技制御処理は2ms毎に起動されることになる。
なお、この実施の形態では、タイマ割込処理では例えば
割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなさ
れ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるが、
タイマ割込処理で遊技制御処理を実行してもよい。
【0147】また、メイン処理には遊技制御処理に移行
すべきか否かを判定する処理が含まれ、CPU56の内
部タイマが定期的に発生するタイマ割込にもとづくタイ
マ割込処理で遊技制御処理に移行すべきか否かを判定す
るためのフラグがセット等がなされるので、遊技制御処
理の全てが確実に実行される。つまり、遊技制御処理の
全てが実行されるまでは、次回の遊技制御処理に移行す
べきか否かの判定が行われないので、遊技制御処理中の
全ての各処理が実行完了することは保証されている。
【0148】以上に説明したように、この実施の形態で
は、CTCやPIOを内蔵するCPU56に対して、初
期設定処理で割込モード2が設定される。従って、内蔵
CTCを用いた定期的なタイマ割込処理を容易に実現で
きる。また、タイマ割込処理をプログラム上の任意の位
置に設置できる。また、内蔵PIOを用いたスイッチ検
出処理等を容易に割込処理で実現できる。その結果、プ
ログラム構成が簡略化され、プログラム開発工数が低減
する等の効果を得ることができる。
【0149】なお、CTCおよびPIOの設定(ステッ
プS5)が完了した後に、IEO/SCLK0端子から
出力されるクロック信号の周波数を決めるための内部レ
ジスタの設定を行ってもよい。その際、クロック信号の
周波数は、遊技制御処理の起動周期である2msに応じ
た周波数とされる。そのような設定を行うと、IEO/
SCLK0端子から、遊技制御処理の起動周期に応じた
周波数のクロック信号がCPU56から外部出力され
る。すると、CPU56の外部において遊技制御処理の
起動周期に対応した信号を観測することができる。よっ
て、そのような信号を用いて、遊技機外部においてCP
U56による遊技制御処理をシミュレーションしたり、
CPU56の動作状況を試験したりすることが容易にな
る。
【0150】また、図16および図17に示された出力
ポート0〜6のうち、出力ポート0,1,2,3,4
は、遊技制御処理のうちの特別図柄コマンド制御処理
(ステップS25)、普通図柄コマンド制御処理(ステ
ップS27)、賞球処理(ステップS31)等でアクセ
スされる。また、出力ポート5は、情報出力処理(ステ
ップS29)でアクセスされ、出力ポート6は、特別図
柄プロセス処理(ステップS25)や普通図柄プロセス
処理(ステップS26)でアクセスされる。
【0151】次に、メイン処理におけるスイッチ処理
(ステップS21)の具体例を説明する。この実施の形
態では、検出信号のオン状態が所定時間継続すると、確
かにスイッチがオンしたと判定されスイッチオンに対応
した処理が開始される。所定時間を計測するために、ス
イッチタイマが用いられる。スイッチタイマは、バック
アップRAM領域に形成された1バイトのカウンタであ
り、検出信号がオン状態を示している場合に2ms毎に
+1される。図22(A)に示すように、スイッチタイ
マは検出信号の数Nだけ設けられている。この実施の形
態ではN=14である。また、RAMにおいて、各スイ
ッチタイマのアドレスは、入力ポートのビット配列順
(図18に示された上から下への順)と同じ順序で並ん
でいる。
【0152】また、この実施の形態では、検出信号のオ
フ状態が所定時間継続すると、確かにスイッチがオフし
たと判定されスイッチオフに対応した処理が開始され
る。所定時間を計測するために、スイッチオフタイマが
用いられる。スイッチオフタイマは、バックアップRA
M領域に形成された1バイトのカウンタであり、検出信
号がオフ状態を示している場合に2ms毎に+1され
る。図22(B)に示すように、本例では、満タンスイ
ッチ48用のスイッチオフタイマが設けられている。ま
た、RAMにおいて、各スイッチタイマのアドレスは、
入力ポートのビット配列順(図18に示された上から下
への順)と同じ順序で並んでいる。
【0153】図23は、遊技制御処理におけるステップ
S21のスイッチ処理の処理例を示すフローチャートで
ある。なお、スイッチ処理は、図19に示すように遊技
制御処理において最初に実行される。スイッチ処理にお
いて、CPU56は、まず、入力ポート0に入力されて
いるデータを入力する(ステップS71)。次いで、処
理数として「8」を設定し(ステップS72)、入賞口
スイッチ24aのためのスイッチタイマのアドレスをポ
インタにセットする(ステップS73)。そして、スイ
ッチチェック処理サブルーチンをコールする(ステップ
S74)。
【0154】図24(A)は、スイッチチェック処理サ
ブルーチンを示すフローチャートである。スイッチチェ
ック処理サブルーチンにおいて、CPU56は、ポート
入力データ、この場合には入力ポート0からの入力デー
タを「比較値」として設定する(ステップS81)。ま
た、クリアデータ(00)をセットする(ステップS8
2)。そして、ポインタ(スイッチタイマのアドレスが
設定されている)が指すスイッチタイマをロードすると
ともに(ステップS83)、比較値を右(上位ビットか
ら下位ビットへの方向)にシフトする(ステップS8
4)。比較値には入力ポート0のデータ設定されてい
る。そして、この場合には、入賞口スイッチ24aの検
出信号がキャリーフラグに押し出される。
【0155】キャリーフラグの値が「1」であれば(ス
テップS85)、すなわち入賞口スイッチ24aの検出
信号がオン状態であれば、スイッチタイマの値を1加算
する(ステップS87)。加算後の値が0でなければ加
算値をスイッチタイマに戻す(ステップS88,S8
9)。加算後の値が0になった場合には加算値をスイッ
チタイマに戻さない。すなわち、スイッチタイマの値が
既に最大値(255)に達している場合には、それより
も値を増やさない。
【0156】キャリーフラグの値が「0」であれば、す
なわち入賞口スイッチ24aの検出信号がオフ状態であ
れば、スイッチタイマにクリアデータをセットする(ス
テップS86)。すなわち、スイッチがオフ状態であれ
ば、スイッチタイマの値が0に戻る。
【0157】その後、CPU56は、ポインタ(スイッ
チタイマのアドレス)を1加算するとともに(ステップ
S90)、処理数を1減算する(ステップS91)。処
理数が0になっていなければステップS82に戻る。そ
して、ステップS82〜S92の処理が繰り返される。
【0158】ステップS82〜S92の処理は、処理数
分すなわち8回繰り返され、その間に、入力ポート0の
8ビットに入力されるスイッチの検出信号について、順
次、オン状態かオフ状態か否かのチェック処理が行わ
れ、オン状態であれば、対応するスイッチタイマの値が
1増やされる。
【0159】CPU56は、スイッチ処理のステップS
75において、入力ポート1に入力されているデータを
入力する。次いで、処理数として「6」を設定し(ステ
ップS76)、賞球カウントスイッチ301Aのための
スイッチタイマのアドレスをポインタにセットする(ス
テップS77)。そして、スイッチチェック処理サブル
ーチンをコールする(ステップS78)。
【0160】スイッチチェック処理サブルーチンでは、
上述した処理が実行されるので、ステップS82〜S9
2の処理が、処理数分すなわち6回繰り返され、その間
に、入力ポート1の4ビットに入力されるスイッチの検
出信号について、順次、オン状態かオフ状態か否かのチ
ェック処理が行われ、オン状態であれば、対応するスイ
ッチタイマの値が1増やされる。
【0161】なお、この実施の形態では、遊技制御処理
が2ms毎に起動されるので、スイッチ処理も2msに
1回実行される。従って、スイッチタイマは、2ms毎
に+1される。
【0162】さらに、CPU56は、スイッチ処理のス
テップS61において、入力ポート1に入力されている
データを入力する。次いで、処理数として「2」を設定
し(ステップS62)、賞球カウントスイッチ301A
のためのスイッチタイマのアドレスをポインタにセット
する(ステップS63)。そして、スイッチオフチェッ
ク処理サブルーチンをコールする(ステップS64)。
【0163】図24(B)は、スイッチオフチェック処
理サブルーチンを示すフローチャートである。なお、こ
こでは、主として処理数2に該当する満タンスイッチ4
8のオフチェック処理について説明する。スイッチオフ
チェック処理サブルーチンにおいて、CPU56は、ポ
ート入力データ、この場合には入力ポート1からの入力
データを「比較値」として設定する(ステップS81
a)。また、クリアデータ(00)をセットする(ステ
ップS82a)。そして、ポインタ(スイッチオフタイ
マのアドレスが設定されている)が指すスイッチオフタ
イマをロードするとともに(ステップS83a)、比較
値を右(上位ビットから下位ビットへの方向)にシフト
する(ステップS84a)。比較値には入力ポート1の
データ設定されている。そして、この場合には、処理数
2に該当する満タンスイッチ48の検出信号がキャリー
フラグに押し出されるものとする。すなわち、処理数1
における処理の説明は省略する。
【0164】キャリーフラグの値が「1」であれば(ス
テップS85a)、すなわち満タンスイッチ48の検出
信号がオフ状態であれば、スイッチオフタイマの値を1
加算する(ステップS87a)。加算後の値が0でなけ
れば加算値をスイッチオフタイマに戻す(ステップS8
8a,S89a)。加算後の値が0になった場合には加
算値をスイッチオフタイマに戻さない。すなわち、スイ
ッチオフタイマの値が既に最大値(1)に達している場
合には、それよりも値を増やさない。
【0165】キャリーフラグの値が「1」であれば、す
なわち満タンスイッチ48の検出信号がオン状態であれ
ば、スイッチオフタイマにクリアデータをセットする
(ステップS86a)。すなわち、スイッチがオン状態
であれば、スイッチオフタイマの値が0に戻る。
【0166】その後、CPU56は、ポインタ(スイッ
チオフタイマのアドレス)を1加算するとともに(ステ
ップS90a)、処理数を1減算する(ステップS9
1)。処理数が0になっていなければステップS82に
戻る。そして、ステップS82〜S92の処理が繰り返
される。
【0167】ステップS82a〜S92aの処理は、処
理数分すなわち2回繰り返され、その間に、入力ポート
1の2ビットに入力されるスイッチ(本例では、満タン
スイッチ48のみが示されている)の検出信号につい
て、順次、オン状態かオフ状態か否かのチェック処理が
行われ、オフ状態であれば、対応するスイッチオフタイ
マの値が1増やされる。
【0168】なお、この実施の形態では、遊技制御処理
が2ms毎に起動されるので、スイッチ処理も2msに
1回実行される。従って、スイッチオフタイマは、2m
s毎に+1される。
【0169】図25〜図29は、遊技制御処理における
ステップS31の賞球処理の一例を示すフローチャート
である。この実施の形態では、賞球処理では、入賞口ス
イッチ19a,19b,24a,24b、カウントスイ
ッチ23および始動口スイッチ17が確実にオンしたか
否か判定されるとともに、オンしたら所定の払出制御コ
マンドが払出制御基板37に送出されるように制御し、
また、満タンスイッチ48および球切れスイッチ187
a,187b,187cが確実にオンしたか否か判定さ
れるとともに、オンしたら所定の払出制御コマンドが払
出制御基板37に送出されるように制御する等の処理が
行われる。
【0170】賞球処理において、CPU56は、入力判
定値テーブルのオフセットとして「0」を設定し(ステ
ップS121)、スイッチタイマのアドレスのオフセッ
トとして「0」を設定する(ステップS122)。入力
判定値テーブルのオフセット「0」は、入力判定値テー
ブルの最初のデータを使用することを意味する。また、
各スイッチタイマは、図18に示された入力ポートのビ
ット順と同順に並んでいるので、スイッチタイマのアド
レスのオフセット「0」は入賞口スイッチ24aに対応
したスイッチタイマが指定されることを意味する。ま
た、繰り返し数として「4」をセットする(ステップS
123)。そして、スイッチオンチェックルーチンがコ
ールされる(ステップS124)。
【0171】入力判定値テーブルとは、各スイッチにつ
いて、連続何回のオンが検出されたら確かにスイッチが
オンしたと判定するための判定値が設定されているRO
M領域である。入力判定値テーブルの構成例は図32に
示されている。図32に示すように、入力判定値テーブ
ルには、上から順に、すなわちアドレス値が小さい領域
から順に、「2」、「50」、「1」、「250」、
「30」、「250」、「30」、「250」、「1」
の判定値が設定されている。このように、本例では、満
タン検出に用いられる判定値を、満タン解消検出に用い
られる判定値よりも十分大きい値として、満タン検出が
確実かつ的確に行われるとともに満タン解消検出が速や
かに(本例では即時に)行われるようにしている。ま
た、球切れ解消検出に用いられる判定値を、満タン解消
検出に用いられる判定値よりも大きい値として、確実に
球があると認識するに至ったときに球切れ解消検出を行
うようにしている。スイッチオンチェックルーチンで
は、入力判定値テーブルの先頭アドレスとオフセット値
とで決まるアドレスに設定されている判定値と、スイッ
チタイマの先頭アドレスとオフセット値とで決まるスイ
ッチタイマの値とが比較され、一致した場合には、例え
ばスイッチオンフラグがセットされる。なお、上記の判
定値は一例であり、他の値であってもよい。
【0172】このように、検出対象(入賞検出、満タン
検出、球切れ検出)に応じてスイッチがオンしたと判定
する期間を異なる期間とすることが可能な構成としてい
るため、各種検出対象に応じた判定処理が可能となる。
【0173】スイッチオンチェックルーチンの一例が図
30(A)に示されている。スイッチオンチェックルー
チンにおいて、CPU56は、入力判定値テーブル(図
32参照)の先頭アドレスを設定する(ステップS10
1)。そして、そのアドレスにオフセットを加算し(ス
テップS102)、加算後のアドレスからスイッチオン
判定値をロードする(ステップS103)。
【0174】次いで、CPU56は、スイッチタイマの
先頭アドレスを設定し(ステップS104)、そのアド
レスにオフセットを加算し(ステップS105)、加算
後のアドレスからスイッチタイマの値をロードする(ス
テップS106)。各スイッチタイマは、図18に示さ
れた入力ポートのビット順と同順に並んでいるので、ス
イッチに対応したスイッチタイマの値がロードされる。
【0175】そして、CPU56は、ロードしたスイッ
チタイマの値とスイッチオン判定値とを比較する(ステ
ップS107)。それらが一致すれば、スイッチオンフ
ラグをセットする(ステップ108)。
【0176】この場合には、スイッチオンチェックルー
チンにおいて、入賞口スイッチ24aに対応するスイッ
チタイマの値がスイッチオン判定値「2」に一致してい
ればスイッチオンフラグがセットされる(ステップS1
25)。すなわち、本例では、入賞口スイッチ24aが
0.004秒の期間オン状態であればスイッチオンフラ
グがセットされる。スイッチオンフラグがセットされた
ら、10個カウンタが1加算される(ステップS12
6)。スイッチチェックオンルーチンは、スイッチタイ
マのアドレスのオフセットが更新されつつ(ステップS
129)、最初に設定された繰り返し数分だけ実行され
るので(ステップS127,S128)、結局、入賞口
スイッチ19a,19b,24a,24bについて、対
応するスイッチタイマの値がスイッチオン判定値「2」
と比較されることになる。なお、10個カウンタとは、
景品としての10個の遊技球払出の回数を示すカウンタ
である。
【0177】次に、CPU56は、入力判定値テーブル
のオフセットとして「0」を設定し(ステップS13
0)、スイッチタイマのアドレスのオフセットとして
「4」を設定する(ステップS131)。入力判定値テ
ーブルのオフセット「0」は、入力判定値テーブルの最
初のデータを使用することを意味する。また、各スイッ
チタイマは、図18に示された入力ポートのビット順と
同順に並んでいるので、スイッチタイマのアドレスのオ
フセット「4」は始動口スイッチ17に対応したスイッ
チタイマが指定されることを意味する。そして、スイッ
チオンチェックルーチンがコールされる(ステップS1
32)。
【0178】スイッチオンチェックルーチンにおいて、
始動口スイッチ17に対応するスイッチタイマの値がス
イッチオン判定値「2」に一致していればスイッチオン
フラグがセットされるので(ステップS133)、6個
カウンタが1加算される(ステップS134)。なお、
6個カウンタとは、景品としての6個の遊技球払出の回
数を示すカウンタである。
【0179】次いで、CPU56は、入力判定値テーブ
ルのオフセットとして「0」を設定し(ステップS13
5)、スイッチタイマのアドレスのオフセットとして
「5」を設定する(ステップS136)。入力判定値テ
ーブルのオフセット「0」は、入力判定値テーブルの最
初のデータを使用することを意味する。また、各スイッ
チタイマは、図18に示された入力ポートのビット順と
同順に並んでいるので、スイッチタイマのアドレスのオ
フセット「5」はカウントスイッチ23に対応したスイ
ッチタイマが指定されることを意味する。そして、スイ
ッチオンチェックルーチンがコールされる(ステップS
137)。
【0180】スイッチオンチェックルーチンにおいて、
カウントスイッチ23に対応するスイッチタイマの値が
スイッチオン判定値「2」に一致していればスイッチオ
ンフラグがセットされるので(ステップS138)、1
5個カウンタが1加算される(ステップS134)。な
お、15個カウンタとは、景品としての15個の遊技球
払出の回数を示すカウンタである。
【0181】さらに、CPU56は、入力判定値テーブ
ルのオフセットとして「1」を設定し(ステップS15
0)、スイッチタイマのアドレスのオフセットとして
「9」を設定する(ステップS151)。入力判定値テ
ーブルのオフセット「1」は、入力判定値テーブルの2
番目のデータ「50」を使用することを意味する。ま
た、各スイッチタイマは、図18に示された入力ポート
のビット順と同順に並んでいるので、スイッチタイマの
アドレスのオフセット「9」は満タンスイッチ48に対
応したスイッチタイマが指定されることを意味する。そ
して、スイッチオンチェックルーチンがコールされる
(ステップS152)。
【0182】スイッチオンチェックルーチンにおいて、
満タンスイッチ48に対応するスイッチタイマの値が満
タンスイッチオン判定値「50」に一致していればスイ
ッチオンフラグがセットされるので(ステップS15
3)、満タンフラグがセットされる(ステップS15
4)。
【0183】また、CPU56は、入力判定値テーブル
のオフセットとして「2」を設定し(ステップS155
a)、スイッチオフタイマのアドレスのオフセットとし
て「1」を設定する(ステップS155b)。入力判定
値テーブルのオフセット「2」は、入力判定値テーブル
の3番目のデータ「1」を使用することを意味する。ま
た、各スイッチタイマは、図18に示された入力ポート
のビット順と同順に並んでいるので、スイッチタイマの
アドレスのオフセット「2」は満タンスイッチ48に対
応したスイッチオフタイマが指定されることを意味す
る。そして、スイッチオフチェックルーチンがコールさ
れる(ステップS155c)。
【0184】スイッチオフチェックルーチンの一例が図
30(B)に示されている。スイッチオフチェックルー
チンにおいて、CPU56は、入力判定値テーブル(図
32参照)の先頭アドレスを設定する(ステップS10
1a)。そして、そのアドレスにオフセットを加算し
(ステップS102a)、加算後のアドレスからスイッ
チオフ判定値をロードする(ステップS103a)。
【0185】次いで、CPU56は、スイッチタイマの
先頭アドレスを設定し(ステップS104a)、そのア
ドレスにオフセットを加算し(ステップS105a)、
加算後のアドレスからスイッチオフタイマの値をロード
する(ステップS106a)。各スイッチオフタイマ
は、図18に示された入力ポートのビット順と同順に並
んでいるので、スイッチに対応したスイッチオフタイマ
の値がロードされる。
【0186】そして、CPU56は、ロードしたスイッ
チオフタイマの値とスイッチオフ判定値とを比較する
(ステップS107a)。それらが一致すれば、スイッ
チオフフラグをセットする(ステップ108)。
【0187】スイッチオフチェックルーチンにおいて、
満タンスイッチ48に対応するスイッチオフタイマの値
が満タンスイッチオフ判定値「1」に一致していればス
イッチオフフラグがセットされるので(ステップS15
5d)、満タンフラグがリセットされる(ステップS1
55e)。
【0188】この実施の形態では、満タン検出用のデー
タとして「50」を使用するようにしているため、オン
出力判定期間が0.1秒とされ、0.1秒間満タン状態
が継続した場合に満タンフラグがセットされる構成とな
っている。しかし、満タン検出が的確に実行可能な範囲
であれば、満タン検出用のデータとして「50」よりも
大きい値を用いてもよく、小さい値を用いてもよい。
【0189】また、この実施の形態では、満タン解消検
出用のデータとして「1」を使用するようにしているた
め、オフ出力判定期間が0.002秒とされ、0.00
2秒間満タン状態が継続した場合に満タンフラグがリセ
ットされる構成となっている。しかし、満タン解消検出
が速やかに実行可能な範囲(例えば、オフ出力判定期間
が、オン出力判定期間よりも短くなるような値)であれ
ば、満タン解消検出用のデータとして「1」よりも大き
い値を用いてもよい。例えば、「30」とすれば、確実
に満タン解消がされたことを確認したあと、払出制御の
再開を行うなどの制御が可能となる。なお、満タン解消
検出を行う処理として、ステップS155cでスイッチ
チェック処理(図30(B)参照)を行う構成としてい
たが、満タン解消検出の処理に関してこの様な処理を設
けることなく、満タンスイッチ用のオンタイマ(図22
(A)参照)が0となったこと(ステップS86でクリ
アデータがセットされたこと)に応じて満タン解消検出
されるようにしてもよい。
【0190】このように、満タン検出を行うための期間
(オン出力判定期間)を十分に取り、満タン解消検出を
行うための期間(オフ出力判定期間)をオン出力判定期
間よりも短い所定の期間とする構成としたことで、満タ
ン状態であることを的確に検出することができるととも
に、満タン状態の解消を速やかに検出することができ
る。従って、適正な満タン検出および満タン解消検出を
行うことができる。
【0191】また、CPU56は、入力判定値テーブル
のオフセットとして「3」を設定し(ステップS15
6)、スイッチタイマのアドレスのオフセットとして
「0A(H)」を設定する(ステップS157)。入力
判定値テーブルのオフセット「3」は、入力判定値テー
ブルの4番目のデータ「250」を使用することを意味
する。また、各スイッチタイマは、図18に示された入
力ポートのビット順と同順に並んでいるので、スイッチ
タイマのアドレスのオフセット「0A(H)」は球切れ
スイッチ187aに対応したスイッチタイマが指定され
ることを意味する。そして、スイッチオンチェックルー
チンがコールされる(ステップS158)。
【0192】スイッチオンチェックルーチンにおいて、
球切れスイッチ187aに対応するスイッチタイマの値
が球切れスイッチオン判定値「250」に一致していれ
ばスイッチオンフラグがセットされる(ステップS15
9)。
【0193】ステップS159にてスイッチオンフラグ
がセットされていれば、CPU56は、スイッチタイマ
のアドレスのオフセットとして「0B(H)」を設定す
る(ステップS160)。各スイッチタイマは、図18
に示された入力ポートのビット順と同順に並んでいるの
で、スイッチタイマのアドレスのオフセット「0B
(H)」は球切れスイッチ187bに対応したスイッチ
タイマが指定されることを意味する。そして、スイッチ
オンチェックルーチンがコールされる(ステップS16
1)。
【0194】スイッチオンチェックルーチンにおいて、
球切れスイッチ187bに対応するスイッチタイマの値
が球切れスイッチオン判定値「250」に一致していれ
ばスイッチオンフラグがセットされるので(ステップS
162)、両側球切れ状態フラグがセットされる(ステ
ップS163)。すなわち、本例では、2条の払出球通
路186a,186bの両方について貯留されている遊
技球が不足すると、両側球切れ状態フラグがセットされ
る。
【0195】ステップS159にてスイッチオンフラグ
がセットされていなければ、CPU56は、スイッチタ
イマのアドレスのオフセットとして「0B(H)」を設
定する(ステップS164)。各スイッチタイマは、図
18に示された入力ポートのビット順と同順に並んでい
るので、スイッチタイマのアドレスのオフセット「0B
(H)」は球切れスイッチ187bに対応したスイッチ
タイマが指定されることを意味する。そして、スイッチ
オンチェックルーチンがコールされる(ステップS16
5)。
【0196】スイッチオンチェックルーチンにおいて、
球切れスイッチ187bに対応するスイッチタイマの値
が球切れスイッチオン判定値「250」に一致していれ
ばスイッチオンフラグがセットされるので(ステップS
166)、片側球切れ状態フラグがセットされる(ステ
ップS167)。なお、ステップS162にて球切れス
イッチ187bに対応するスイッチタイマの値が球切れ
スイッチオン判定値「250」に一致していない場合に
も片側球切れ状態フラグがセットされる(ステップS1
67)。すなわち、本例では、2条の払出球通路186
a,186bの何れか一方について貯留されている遊技
球が不足すると、片側球切れ状態フラグがセットされ
る。
【0197】なお、図26には明示されていないが、球
切れスイッチ187a,187bに対応したスイッチオ
フタイマが用意され、その値が50になると、両側球切
れ状態フラグあるいは片側球切れ状態フラグはリセット
される。すなわち、2条の払出球通路186a,186
bの両方について所定個以上の遊技球が貯留されている
ことが検出された場合に、片側球切れ状態フラグおよび
両側球切れ状態フラグがリセットされる。
【0198】また、CPU56は、入力判定値テーブル
のオフセットとして「5」を設定し(ステップS16
8)、スイッチタイマのアドレスのオフセットとして
「0C(H)」を設定する(ステップS169)。入力
判定値テーブルのオフセット「5」は、入力判定値テー
ブルの6番目のデータ「250」を使用することを意味
する。また、各スイッチタイマは、図18に示された入
力ポートのビット順と同順に並んでいるので、スイッチ
タイマのアドレスのオフセット「0C(H)」は球切れ
スイッチ186cに対応したスイッチタイマが指定され
ることを意味する。そして、スイッチオンチェックルー
チンがコールされる(ステップS170)。
【0199】スイッチオンチェックルーチンにおいて、
球切れスイッチ186cに対応するスイッチタイマの値
が球切れスイッチオン判定値「250」に一致していれ
ばスイッチオンフラグがセットされるので(ステップS
171)、貸出球切れ状態フラグがセットされる(ステ
ップS172)。なお、図26には明示されていない
が、球切れスイッチ186cに対応したスイッチオフタ
イマが用意され、その値が50になると、貸出球切れ状
態フラグはリセットされる。
【0200】次いで、CPU56は、図27に示す処理
において、賞球払出停止状態であるか否か確認する(ス
テップS201)。賞球払出停止状態は、払出制御基板
37に対して賞球払出停止状態指定または払出停止状態
指定のコマンドを送出した後の状態である。また、CP
U56は、球貸し停止状態であるか否か確認する(ステ
ップS202またはステップS207)。球貸し停止状
態は、払出制御基板37に対して球貸し停止状態指定ま
たは払出停止状態指定のコマンドを送出した後の状態で
ある。
【0201】賞球払出停止状態および球貸し停止状態で
ある場合(ステップS201,S202)は、CPU5
6は、上述した両側球切れ状態フラグ、片側球切れ状態
フラグ、貸出球切れ状態フラグおよび満タンフラグがオ
フであるか否かを確認する(ステップS203)。全て
オフであれば、CPU56は、賞球払出可能状態指定お
よび球貸し可能状態指定に関するコマンド送信制御処理
を行う(ステップS204)。賞球払出可能状態指定お
よび球貸し可能状態指定に関するコマンド送信制御処理
では、払出制御コマンド用のコマンド送信テーブルに所
定のデータが設定された後、払出制御コマンドの送出処
理が実行される(他の払出制御コマンドにおけるコマン
ド送信制御処理においても同様の処理が実行される)。
オフでなければ、図29に示す処理に移行する。コマン
ド送信テーブルについては後で詳しく説明する。なお、
一部の障害の解消にもとづく一部のコマンド送信テーブ
ルの設定を行うようにしてもよい。例えば、ステップS
203において、満タンフラグ、両側球切れフラグ、お
よび片側球切れフラグのオフが確認されたときには賞球
払出可能状態指定に関するコマンド送信制御処理を行
い、貸出球切れ状態フラグおよび満タンフラグのオフが
確認されたときには球貸し可能状態指定に関するコマン
ド送信制御処理を行うようにしてもよい。
【0202】賞球払出停止状態であるが球貸し停止状態
でない場合には、CPU56は、上述した両側球切れ状
態フラグがオフとなっているか確認する(ステップS2
01,S202,S205)。両側球切れ状態フラグが
オフとなっていれば、CPU56は、賞球払出可能状態
指定に関するコマンド送信制御処理を行う(ステップS
206)。なお、ステップS205において片側球切れ
状態フラグがオフとなっているかをも確認するのが好ま
しい。
【0203】賞球払出停止状態でも球貸し停止状態でも
ない場合には、CPU56は、払出完了確認可能状態と
なっているか確認し、払出完了確認可能状態であれば片
側球切れ状態フラグがオフとなっているか確認する(ス
テップS201,S207,S208,S209)。払
出完了確認可能状態は、払出制御基板37に対して払出
完了確認可能状態指定のコマンドを送信したあとの状態
である。片側球切れ状態フラグがオフとなっていれば、
CPU56は、賞球払出可能状態指定(本例では、払出
完了確認が不要であることの指定を含む)に関するコマ
ンド送信制御処理を行う(ステップS206)。片側球
切れ状態フラグがオフとなっていなければ、あるいはス
テップS208にて払出完了確認可能状態でなければ、
図29に示す処理に移行する。
【0204】賞球払出停止状態でないが球貸し停止状態
である場合には、CPU56は、貸出球切れ状態フラグ
がオフとなっているか確認する(ステップS201,S
207,S210)。貸出球切れ状態フラグがオフとな
っていれば、CPU56は、球貸し可能状態指定に関す
るコマンド送信制御処理を行う(ステップS211)。
貸出球切れ状態フラグがオフとなっていなければ、上述
したステップS208の処理に移行する。
【0205】図28に示す処理において、CPU56
は、満タンフラグがオンしたことを確認すると、払出停
止状態指定に関するコマンド送信制御処理を行う(ステ
ップS212a,S212b)。また、CPU56は、
両側球切れ状態フラグがオンしたことを確認すると賞球
払出停止状態指定に関するコマンド送信制御処理を行い
(ステップS213a,S213b)、片側球切れ状態
フラグがオンしたことを確認すると払出完了確認可能状
態指定に関するコマンド送信制御処理を行い(ステップ
S214a,S214b)、貸出球切れ状態フラグがオ
ンしたことを確認すると球貸し停止状態指定に関するコ
マンド送信制御処理を行う(ステップS215a,S2
15b)。どのフラグもオンしておらずコマンド送信制
御を行わない場合には、図29に示す処理に移行する。
【0206】なお、図28では、全てのフラグについて
確認する構成としたが、すでに設定されている状態にか
かわるフラグについては確認しないようにしてもよい。
例えば、上述したステップS205を経由して図28の
処理がされる場合には、すでに賞球払出停止状態が設定
されていることから、両側球切れ状態フラグの状態は確
認しないようにする。
【0207】次いで、CPU56は、入賞に応じた賞球
個数に関する払出制御コマンドをコマンド送信テーブル
に設定し、設定内容に応じた払出制御コマンドを送出す
る制御を行う。まず、15個カウンタの値をチェックす
る(ステップS221)。上述したように、15個カウ
ンタは、遊技球が大入賞口に入賞してカウントスイッチ
23がオンするとカウントアップされる。15個カウン
タの値が0でない場合には、15個の賞球個数指示に関
するコマンド送信制御処理を行う(ステップS22
2)。コマンド送信制御処理では、払出制御コマンド用
のコマンド送信テーブルに所定のデータが設定された
後、払出制御コマンドの送出処理が実行される。また、
15個カウンタの値を−1する(ステップS223)。
さらに、総賞球数格納バッファの格納値に15を加算す
る(ステップS224)。
【0208】総賞球数格納バッファは、払出制御手段に
対して指示した賞球個数の累積値(ただし、払い出しが
なされると減算される)が格納されるバッファであり、
バックアップRAMに形成されている。
【0209】15個カウンタの値が0であれば、10個
カウンタの値をチェックする(ステップS225)。上
述したように、10個カウンタは、遊技球が入賞口に入
賞して入賞口スイッチ19a,19b,24a,24b
がオンするとカウントアップされる。10個カウンタの
値が0でない場合には、10個の賞球個数指示に関する
コマンド送信制御処理を行う(ステップS226)。ま
た、10個カウンタの値を−1する(ステップS22
7)。さらに、総賞球数格納バッファの格納値に10を
加算する(ステップS228)。
【0210】10個カウンタの値が0であれば、6個カ
ウンタの値をチェックする(ステップS231)。上述
したように、6個カウンタは、遊技球が始動入賞口に入
賞して始動口スイッチ17がオンするとカウントアップ
される。6個カウンタの値が0でない場合には、6個の
賞球個数指示に関するコマンド送信制御処理を行う(ス
テップS232)。また、6個カウンタの値を−1する
(ステップS233)。さらに、総賞球数格納バッファ
の格納値に6を加算する(ステップS234)。
【0211】以上にようにして、遊技制御手段から払出
制御基板37に賞球個数を指示する払出制御コマンドを
出力しようとするときに、コマンド送信テーブルの設定
が行われた後、コマンド送信テーブルに設定された払出
制御コマンドが払出制御基板37に送出される。そし
て、賞球個数を指示する払出制御コマンドの送出が行わ
れたときには、賞球払出中フラグをオンする(ステップ
S235)。また、賞球払出中フラグをオンしていると
きには(ステップS236)、球払出装置97から実際
に払い出された賞球数を監視して総賞球数格納バッファ
の格納値を減算する賞球個数減算処理が行われる(ステ
ップS237)。なお、賞球払出中フラグがオンからオ
フに変化したときには、ランプ制御基板35に対して、
賞球ランプ51の点灯を指示するランプ制御コマンドが
送出される。
【0212】次に、遊技制御手段から各電気部品制御手
段に対する制御コマンドの送出方式について説明してお
く。図33は、主基板31から他の電気部品制御基板に
送出される制御コマンドのコマンド形態の一例を示す説
明図である。この実施の形態では、制御コマンドは2バ
イト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分
類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を
表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず
「1」とされ、EXTデータの先頭ビット(ビット7)
は必ず「0」とされる。なお、図33に示されたコマン
ド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよ
い。
【0213】図34は、遊技制御基板から他の各電気部
品制御基板に対する制御コマンドを構成する8ビットの
制御信号とINT信号(ストローブ信号)との関係を示
すタイミング図である。図34に示すように、MODE
またはEXTのデータが出力ポートに出力されてから、
所定期間が経過すると、CPU56は、データ出力を示
す信号であるINT信号をオン状態にする。また、そこ
から所定期間が経過するとINT信号をオフ状態にす
る。
【0214】図35は、払出制御コマンドの内容の一例
を示す説明図である。図35に示された例において、M
ODE=FF(H),EXT=00(H)のコマンドF
F00(H)は、払出球通路186aまたは186bの
何れか一方が球切れ状態となったことにもとづき、払出
完了の確認を指定する払出制御コマンドである。MOD
E=FF(H),EXT=01(H)のコマンドFF0
1(H)は、払出球通路186aおよび186bの両方
が球切れ状態となったことにもとづき、賞球の払出停止
状態を指定する払出制御コマンドである。MODE=F
F(H),EXT=02(H)のコマンドFF02
(H)は、賞球の払出可能状態を指定(払出完了の非確
認の指定を含む)する払出制御コマンドである。MOD
E=FF(H),EXT=03(H)のコマンドFF0
3(H)は、下皿満タンを検出したことにもとづき、賞
球および貸し球の払出停止状態を指定する払出制御コマ
ンドである。MODE=FF(H),EXT=04
(H)のコマンドFF04(H)は、払出球通路186
cが球切れ状態となったことにもとづき、貸し球の払出
停止状態を指定する払出制御コマンドである。MODE
=FF(H),EXT=05(H)のコマンドFF05
(H)は、貸し球の払出可能状態を指定する払出制御コ
マンドである。また、MODE=F0(H)のコマンド
F0XX(H)は、賞球個数を指定する払出制御コマン
ドである。EXTである「XX」が払出個数を示す。
【0215】払出制御手段は、主基板31の遊技制御手
段からFF00(H)の払出制御コマンドを受信する
と、予定動作期間の賞球モータ289Aの回転終了後に
払出予定数の賞球が全て払い出されたか否かを確認する
ことが可能な状態となる。また、主基板31の遊技制御
手段からFF01(H)の払出制御コマンドを受信する
と賞球を停止する状態となり、FF02(H)の払出制
御コマンドを受信すると賞球払出ができる状態になる。
また、主基板31の遊技制御手段からFF03(H)の
払出制御コマンドを受信すると賞球および球貸しを停止
する状態となり、FF04(H)の払出制御コマンドを
受信すると球貸しを停止する状態となり、FF05
(H)の払出制御コマンドを受信すると球貸しができる
状態になる。さらに、賞球個数を指定する払出制御コマ
ンドを受信すると、受信したコマンドで指定された個数
に応じた賞球払出制御を行う。
【0216】この実施の形態では、球切れスイッチ18
7aまたは球切れスイッチ187bのうちの何れか一方
で遊技球を検出しなくなると、払出完了の確認をするこ
とを指定する払出制御コマンドを出力するようにしてい
るが、何れか一方の経路で球切れとなっている旨を通知
する払出制御コマンドを出力するようにして、その通知
の対応(例えば、払出完了確認、払出速度の減速、払出
停止など)は払出制御基板37側で判断するようにして
もよい。また、例えば賞球払出装置を払出球通路186
a,186b毎に設ける構成とした場合など、球切れが
発生した経路に応じた制御を行うことが可能な場合に
は、何れの払出球通路186a,186bが球切れとな
ったのか(球切れスイッチ187aまたは球切れスイッ
チ187bのうちのどちらが遊技球を検出しなくなった
のか)を、払出制御コマンドを用いて払出制御基板37
側に通知するようにしてもよい。
【0217】なお、払出制御コマンドは、払出制御手段
が認識可能に1回だけ送出される。認識可能とは、この
例では、INT信号がオン状態になることであり、認識
可能に1回だけ送出されるとは、この例では、払出制御
信号の1バイト目および2バイト目のそれぞれに応じて
INT信号が1回だけオン状態になることである。
【0218】図36は、ランプ制御コマンドの内容の一
例を示す説明図である。ランプ制御コマンドもMODE
とEXTの2バイト構成である。図36に示す例におい
て、コマンド8000(H)〜8022(H)、810
0(H)〜8122(H)は、可変表示部9における特
別図柄の変動パターンに対応したランプ・LED表示制
御パターンを指定するランプ制御コマンドである。ま
た、コマンドA0XX(X=4ビットの任意の値)は、
特別図柄の可変表示の停止時のランプ・LED表示制御
パターンを指示するランプ制御コマンドである。コマン
ドBXXXは、大当り遊技開始から大当り遊技終了まで
の間のランプ・LED表示制御パターンや、大当り遊技
終了から大当り遊技開始までの間のランプ・LED表示
制御パターンを指示するランプ制御コマンドである。コ
マンドBXXXは、そして、コマンドC000は、客待
ちデモンストレーション時のランプ・LED表示制御パ
ターンを指示するランプ制御コマンドである。
【0219】なお、コマンド8XXX、AXXX、BX
XXおよびCXXXは、遊技進行状況に応じて遊技制御
手段から送出されるランプ制御コマンドである。ランプ
制御手段は、主基板31の遊技制御手段から上述したラ
ンプ制御コマンドを受信すると図36に示された内容に
応じてランプ・LEDの表示状態を変更する。
【0220】コマンドE0XXは、始動記憶表示器18
の点灯個数を示すランプ制御コマンドである。例えば、
ランプ制御手段は、始動記憶表示器18における「X
X」で指定される個数の表示器を点灯状態とする。ま
た、コマンドE1XXは、ゲート通過記憶表示器41の
点灯個数を示すランプ制御コマンドである。例えば、ラ
ンプ制御手段は、ゲート通過記憶表示器41における
「XX」で指定される個数の表示器を点灯状態とする。
すなわち、それらのコマンドは、保留個数という情報を
報知するために設けられている発光体の制御を指示する
コマンドである。なお、始動記憶表示器18およびゲー
ト通過記憶表示器41の点灯個数に関するコマンドが点
灯個数の増減を示すように構成されていてもよい。
【0221】コマンドE200およびE201は、賞球
ランプ51の表示状態に関するランプ制御コマンドであ
る。ランプ制御手段は、主基板31の遊技制御手段から
「E201」のランプ制御コマンドを受信すると賞球ラ
ンプ51の表示状態を賞球残がある場合としてあらかじ
め定められた表示状態とし、「E200」のランプ制御
コマンドを受信すると賞球ランプ51の表示状態を賞球
残がない場合としてあらかじめ定められた表示状態とす
る。すなわち、コマンドE200およびE201は、未
賞球の遊技球があることを遊技者等に報知するために設
けられている発光体を制御することを示すコマンドであ
る。
【0222】コマンドE300、E301、E302、
およびE303は、球切れランプ52の表示状態に関す
るランプ制御コマンドである。ランプ制御手段は、主基
板31の遊技制御手段から「E300」のランプ制御コ
マンドを受信すると球切れランプ52の表示状態を球あ
り中の表示状態(例えば、消灯状態)とし、「E30
1」のランプ制御コマンドを受信すると球切れランプ5
2の表示状態を払出球経路186aおよび払出球経路1
86bの両方の貯留球がともに球切れ中であることを示
す球切れ中の表示状態(例えば、点灯状態)とする。ま
た、主基板31の遊技制御手段から「E302」のラン
プ制御コマンドを受信すると球切れランプ52の表示状
態を払出球経路186bの貯留球が球切れ中であること
を示す表示状態(例えば、点滅状態)とし、「E30
3」のランプ制御コマンドを受信すると球切れランプ5
2の表示状態を払出球経路186aの貯留球が球切れ中
であることを示す表示状態(例えば、一定間隔ごとに2
回点滅する状態)とする。すなわち、コマンドE300
〜E303は、補給球が切れていることを遊技者や遊技
店員に報知するために設けられている発光体を制御する
ことを示すコマンドである。なお、球切れランプ52の
表示状態は、上述したように、消灯、点灯、点滅、一定
間隔ごとに2回点滅などの各種表示状態を用いてそれぞ
れの状態を区別できるようにしている。
【0223】コマンドE400は、遊技機の電源投入
時、または特定遊技状態(高確率状態や時短状態、この
例では高確率状態)から通常状態(低確率状態や非時短
状態、この例では低確率状態)に移行したときのランプ
・LED表示制御パターンを指示するランプ制御コマン
ドである。コマンドE401は、通常状態(低確率状態
や非時短状態、この例では低確率状態)から特定遊技状
態(高確率状態や時短状態、この例では高確率状態)に
移行したときのランプ・LED表示制御パターンを指示
するランプ制御コマンドである。コマンドE402は、
大当り遊技中に発生したエラーが解除されたときのラン
プ・LED表示制御パターンを指示するランプ制御コマ
ンドである。そして、コマンドE403は、カウントス
イッチ23のエラーが発生したときのランプ・LED表
示制御パターンを指示するランプ制御コマンドである。
すなわち、それらのコマンドは、発光体によって遊技状
態を報知することを指示するコマンドである。この実施
の形態では、ランプ制御手段は、遊技状態を報知するこ
とを指示するコマンドを受信すると、装飾ランプ25、
遊技効果LED28aおよび遊技効果ランプ28b,2
8cのうちの一部または全部を用いて、遊技状態を報知
するための点灯/消灯制御を行う。なお、装飾ランプ2
5、遊技効果LED28aおよび遊技効果ランプ28
b,28cは、それぞれ、複数の発光体の集まりで構成
されていてもよく、その場合、装飾ランプ25、遊技効
果LED28aおよび遊技効果ランプ28b,28cの
うちの一部を用いて遊技状態を報知するということは、
例えば、装飾ランプ25を構成する複数の発光体のうち
の一部を用いてもよいということも意味する。
【0224】遊技制御手段から払出制御基板等の各電気
部品制御基板に制御コマンドを出力しようとするとき
に、コマンド送信テーブルの設定が行われる。図37
(A)は、コマンド送信テーブルの一構成例を示す説明
図である。1つのコマンド送信テーブルは3バイトで構
成され、1バイト目にはINTデータが設定される。ま
た、2バイト目のコマンドデータ1には、制御コマンド
の1バイト目のMODEデータが設定される。そして、
3バイト目のコマンドデータ2には、制御コマンドの2
バイト目のEXTデータが設定される。
【0225】なお、EXTデータそのものがコマンドデ
ータ2の領域に設定されてもよいが、コマンドデータ2
には、EXTデータが格納されているテーブルのアドレ
スを指定するためのデータが設定されるようにしてもよ
い。この実施の形態では、コマンドデータ2のビット7
(ワークエリア参照ビット)が0あれば、コマンドデー
タ2にEXTデータそのものが設定されていることを示
す。そのようなEXTデータはビット7が0であるデー
タである。ワークエリア参照ビットが1あれば、他の7
ビットが、EXTデータが格納されているテーブルのア
ドレスを指定するためのオフセットであることを示す。
また、この実施の形態では各制御コマンド毎にコマンド
送信テーブルが用意されている。
【0226】図37(B)INTデータの一構成例を示
す説明図である。INTデータにおけるビット0は、払
出制御基板37に払出制御コマンドを送出すべきか否か
を示す。ビット0が「1」であるならば、払出制御コマ
ンドを送出すべきことを示す。従って、CPU56は、
例えば賞球処理において、払出制御コマンドを送出する
ときには、払出制御コマンド用のコマンド送信テーブル
のINTデータに「01(H)」を設定する。
【0227】INTデータのビット1,2,3は、それ
ぞれ、表示制御コマンド、ランプ制御コマンド、音声制
御コマンドを送出すべきか否かを示すビットであり、C
PU56は、それらのコマンドを送出すべき場合には、
ポインタが指しているコマンド送信テーブルに、INT
データ、コマンドデータ1およびコマンドデータ2を設
定する。それらのコマンドを送出するときには、INT
データの該当ビットが「1」に設定され、コマンドデー
タ1およびコマンドデータ2にMODEデータおよびE
XTデータが設定される。
【0228】各電気部品制御基板への制御コマンドを、
対応する出力ポート(出力ポート1〜4)に出力する際
に、出力ポート0のビット0〜3のうちのいずれかのビ
ットが所定期間オン状態になるのであるが、INTデー
タにおけるビット配列と出力ポート0におけるビット配
列とは対応している。従って、各電気部品制御基板に御
コマンドを送出する際に、コマンド送信テーブルに設定
されているINTデータにもとづいて、容易にINT信
号の出力を行うことができる。
【0229】図38は、図19に示されたメイン処理に
おけるコマンド制御処理(ステップS27,S28)の
処理例を示すフローチャートである。コマンド制御処理
は、コマンド出力処理とINT信号出力処理とを含む処
理である。コマンド制御処理において、CPU56は、
まず、コマンド送信テーブルのアドレス(読出ポインタ
の内容)をスタック等に退避する(ステップS40
1)。そして、読出ポインタが指していたコマンド送信
テーブルのINTデータを引数1にロードする(ステッ
プS402)。引数1は、後述するコマンド送信処理に
対する入力情報になる。また、コマンド送信テーブルを
指すアドレスを+1する(ステップS403)。従っ
て、コマンド送信テーブルを指すアドレスは、コマンド
データ1のアドレスに一致する。
【0230】そこで、CPU56は、コマンドデータ1
を読み出して引数2に設定する(ステップS404)。
引数2も、後述するコマンド送信処理に対する入力情報
になる。そして、コマンド送信処理ルーチンをコールす
る(ステップS405)。
【0231】図39は、コマンド送信ルーチンを示すフ
ローチャートである。コマンド送信ルーチンにおいて、
CPU56は、まず、引数1に設定されているデータす
なわちINTデータを、比較値として決められているワ
ークエリアに設定する(ステップS421)。次いで、
送信回数=4を、処理数として決められているワークエ
リアに設定する(ステップS422)。そして、払出制
御信号を出力するためのポート1(出力ポート571)
のアドレスをIOアドレスにセットする(ステップS4
23)。
【0232】次に、CPU56は、比較値を1ビット右
にシフトする(ステップS424)。シフト処理の結
果、キャリービットが1になったか否か確認する(ステ
ップS425)。キャリービットが1になったというこ
とは、INTデータにおける最も右側のビットが「1」
であったことを意味する。この実施の形態では4回のシ
フト処理が行われるのであるが、例えば、払出制御コマ
ンドを送出すべきことが指定されているときには、最初
のシフト処理でキャリービットが1になる。
【0233】キャリービットが1になった場合には、引
数2に設定されているデータ、この場合にはコマンドデ
ータ1(すなわちMODEデータ)を、IOアドレスと
して設定されているアドレスに出力する(ステップS4
26)。最初のシフト処理が行われたときにはIOアド
レスにポート1(出力ポート571)のアドレスが設定
されているので、結局、払出制御コマンドのMODEデ
ータがポート1に出力される。
【0234】次いで、CPU56は、IOアドレスを1
加算するとともに(ステップS427)、処理数を1減
算する(ステップS428)。加算前にポート1を示し
ていた場合には、IOアドレスに対する加算処理によっ
て、IOアドレスにはポート2(出力ポート572)の
アドレスが設定される。ポート2(出力ポート572)
は、表示制御コマンドを出力するためのポートである。
そして、CPU56は、処理数の値を確認し(ステップ
S429)、値が0になっていなければ、ステップS4
24に戻る。ステップS424で再度シフト処理が行わ
れる。
【0235】2回目のシフト処理ではINTデータにお
けるビット1の値が押し出され、ビット1の値に応じて
キャリーフラグが「1」または「0」になる。従って、
表示制御コマンドを送出すべきことが指定されているか
否かのチェックが行われる。同様に、3回目および4回
目のシフト処理によって、ランプ制御コマンドおよび音
声制御コマンドを送出すべきことが指定されているか否
かのチェックが行われる。このように、それぞれのシフ
ト処理が行われるときに、IOアドレスには、シフト処
理によってチェックされるコマンド(払出制御コマン
ド、表示制御コマンド、ランプ制御コマンド、音声制御
コマンド)に対応したIOアドレスが設定されている。
よって、キャリーフラグが「1」になったときには、対
応する出力ポート(ポート1〜ポート4)に制御コマン
ドが送出される。すなわち、1つの共通モジュールで、
各電気部品制御手段に対する制御コマンドの送出処理を
行うことができる。
【0236】また、このように、シフト処理のみによっ
てどの電気部品制御手段に対して制御コマンドを出力す
べきかが判定されるので、いずれの電気部品制御手段に
対して制御コマンドを出力すべきか判定する処理が簡略
化されている。
【0237】次に、CPU56は、シフト処理開始前の
INTデータが格納されている引数1の内容を読み出し
(ステップS430)、読み出したデータをポート0
(出力ポート570)に出力する(ステップS43
1)。INTデータでは、ステップS421〜S429
の処理で出力された制御コマンド(払出制御コマンド、
表示制御コマンド、ランプ制御コマンド、音声制御コマ
ンド)に応じたINT信号の出力ビットに対応したビッ
トが「1」になっている。従って、ポート1〜ポート4
のいずれかに出力された制御コマンド(払出制御コマン
ド、表示制御コマンド、ランプ制御コマンド、音声制御
コマンド)に対応したINT信号がオン状態になる。
【0238】次いで、CPU56は、ウェイトカウンタ
に所定値を設定し(ステップS432)、その値が0に
なるまで1ずつ減算する(ステップS433,S43
4)。ウェイトカウンタの値が0になると、クリアデー
タ(00)を設定して(ステップS435)、そのデー
タをポート0に出力する(ステップS436)。よっ
て、INT信号はオフ状態になる。そして、ウェイトカ
ウンタに所定値を設定し(ステップS432)、その値
が0になるまで1ずつ減算する(ステップS438,S
439)。
【0239】以上のようにして、制御コマンドの1バイ
ト目のMODEデータが送出される。そこで、CPU5
6は、図38に示すステップS406で、コマンド送信
テーブルを指す値を1加算する。従って、3バイト目の
コマンドデータ2の領域が指定される。CPU56は、
指し示されたコマンドデータ2の内容を引数2にロード
する(ステップS407)。また、コマンドデータ2の
ビット7(ワークエリア参照ビット)の値が「0」であ
るか否か確認する(ステップS409)。0でなけれ
ば、コマンド拡張データアドレステーブルの先頭アドレ
スをポインタにセットし(ステップS409)、そのポ
インタにコマンドデータ2のビット6〜ビット0の値を
加算してアドレスを算出する(ステップS410)。そ
して、そのアドレスが指すエリアのデータを引数2にロ
ードする(ステップS411)。
【0240】コマンド拡張データアドレステーブルに
は、電気部品制御手段に送出されうるEXTデータが順
次設定されている。よって、以上の処理によって、ワー
クエリア参照ビットの値が「1」であれば、コマンドデ
ータ2の内容に応じたコマンド拡張データアドレステー
ブル内のEXTデータが引数2にロードされ、ワークエ
リア参照ビットの値が「0」であれば、コマンドデータ
2の内容がそのまま引数2にロードされる。なお、コマ
ンド拡張データアドレステーブルからEXTデータが読
み出される場合でも、そのデータのビット7は「0」で
ある。
【0241】次に、CPU56は、コマンド送信ルーチ
ンをコールする(ステップS412)。従って、MOD
Eデータの送出の場合と同様のタイミングでEXTデー
タが送出される。その後、CPU56は、コマンド送信
テーブルのアドレスを復帰し(ステップS413)、コ
マンド送信テーブルを指す読出ポインタの値を更新する
(ステップS414)。1つのコマンド送信テーブルは
3バイト構成であるから、具体的には、読出ポインタの
値は+3される。
【0242】以上のようにして、2バイト構成の払出制
御コマンドが払出制御基板37に送出される。なお、図
38に示されたコマンド制御処理は、他の制御コマンド
(表示制御コマンド、ランプ制御コマンド、音声制御コ
マンド)を送出する際にも用いられる。各電気部品制御
手段ではINT信号の立ち下がりを検出すると制御コマ
ンドの取り込み処理を開始するのであるが、いずれの電
気部品制御手段についても、取り込み処理が完了する前
に遊技制御手段からの新たな信号が信号線に出力される
ことはない。すなわち、各電気部品制御手段において、
確実なコマンド受信処理が行われる。なお、各電気部品
制御手段は、INT信号の立ち上がりで制御コマンドの
取り込み処理を開始してもよい。また、INT信号の極
性を図34に示された場合と逆にしてもよい。
【0243】また、この実施の形態では、複数のコマン
ド送信テーブルがリングバッファとして用いられ、図3
8に示すコマンド制御処理では、読出ポインタが指して
いるコマンド送信テーブルを対象としてコマンド出力制
御が行われ、コマンド送信テーブルにデータを設定する
処理、例えば、図25などに示す賞球処理では、書込ポ
インタが指すコマンド送信テーブルを対象としてコマン
ド設定処理が行われる。従って、同時に複数のコマンド
送出要求が発生しても、それらの要求にもとづくコマン
ド出力処理は問題なく実行される。
【0244】さらに、この実施の形態では、賞球や球貸
しの払出停止状態となっているか否かにかかわらず、賞
球処理(図29等)によりコマンド送信テーブルに賞球
個数指定に関するデータが設定され、図38に示すコマ
ンド制御処理によりコマンド送信テーブルを対象として
コマンド出力制御が行われる。従って、賞球や球貸しの
払出停止状態となっている場合であっても、賞球個数指
定に関する払出制御コマンドが確実に出力される。
【0245】次に、払出制御手段の動作について説明す
る。図40は、払出制御用CPU371周りの一構成例
を示すブロック図である。図40に示すように、第1の
電源監視回路(第1の電源監視手段)からの電圧低下信
号が、バッファ回路960を介して払出制御用CPU3
71のマスク不能割込端子(XNMI端子)に接続され
ている。第1の電源監視回路は、遊技機が使用する各種
直流電源のうちのいずれかの電源の電圧を監視して電源
電圧低下を検出する回路である。この実施の形態では、
VSLの電源電圧を監視して電圧値が所定値以下になると
ローレベルの電圧低下信号を発生する。VSLは、遊技機
で使用される直流電圧のうちで最大のものであり、この
例では+30Vである。従って、払出制御用CPU37
1は、割込処理によって電源断の発生を確認することが
できる。
【0246】この実施の形態で用いられる払出制御用C
PU371も、主基板31のCPU56と同様に、PI
OおよびCTCを内蔵している。ただし、この実施の形
態では内蔵PIOを使用しない。その場合には、例え
ば、全ポートを入力モードとして、全ポートをグラウン
ドレベルに接続する。
【0247】また、主基板31のCPU56と同様に、
払出制御用CPU371も、割込モード0〜2のいずれ
かに設定可能であり、CTCは、以下に説明するような
タイマモードまたはカウンタモードで動作可能である。
また、CTCは4つのチャネルを有している。具体的に
は、4個のタイマカウンタレジスタCLK/TRG0〜
3(チャネル0〜3のカウンタ)を有する。動作モード
は、チャネル毎に設定可能である。
【0248】各タイマカウンタレジスタCLK/TRG
0〜3の値は、対応するCLK/TRG端子に入力され
るクロック信号に応じてカウントダウンされ、カウント
値が0になると割込を発生することができる。従って、
CTCのチャネル0〜3は、それぞれ割込発生部となる
ことができる。チャネル0の優先順位が最も高く、以
下、順次優先順位が下がる。すなわち、複数のタイマカ
ウンタレジスタCLK/TRGのカウント値が同時に0
になった場合には、番号が小さいチャネルが優先され、
それらのチャネルが割込を発生するように設定されてい
れば、番号が小さいチャネルからの割込が先に受け付け
られる。
【0249】この実施の形態では、内蔵CTCのチャネ
ル3がタイマモードで使用され、チャネル2がカウンタ
モードで使用される。また、チャネル3はタイマ割込の
発生源として使用され、チャネル2は払出制御コマンド
受信用として使用される。
【0250】カウンタモード:払出制御用CPU371
のCLK/TRG端子にクロック信号の立上がりまたは
立下がりが入力されるとカウント値を−1する。そのチ
ャネルに対して割込発生許可が設定されている場合に
は、カウント値が0になると割込を発生するとともに、
初期値をカウンタに再ロードする。また、割込ベクタの
設定がなされていれば、カウント値が0になったとき
に、内部データバス上に割込ベクタを送出する。
【0251】タイマモード:システムクロック(内部ク
ロック)を1/16分周または1/256分周したクロ
ック信号にもとづいてカウント値を−1する。そのチャ
ネルに対して割込発生許可が設定されている場合には、
カウント値が0になると割込を発生するとともに、初期
値をカウンタに再ロードする。また、割込ベクタの設定
がなされていれば、カウント値が0になったときに、内
部データバス上に割込ベクタを送出する。
【0252】払出制御用CPU371のCLK/TRG
2端子には、主基板31からのINT信号(払出制御信
号INT)が接続されている。CLK/TRG2端子に
クロック信号が入力されると、払出制御用CPU371
に内蔵されているタイマカウンタレジスタCLK/TR
G2(CTCのチャネル2のカウンタ)の値がダウンカ
ウントされる。そして、レジスタ値が0になると割込が
発生する。従って、タイマカウンタレジスタCLK/T
RG2の初期値を「1」に設定しておけば、INT信号
の入力に応じてレジスタ値が0になって割込が発生する
ことになる。
【0253】払出制御基板37には、システムリセット
回路975も搭載されているが、この実施の形態では、
システムリセット回路975は、第2の電源監視回路
(第2の電源監視手段)も兼ねている。すなわち、リセ
ットIC976は、電源投入時に、外付けのコンデンサ
に容量で決まる所定時間だけ出力をローレベルとし、所
定時間が経過すると出力をハイレベルにする。また、リ
セットIC976は、電源基板910に搭載されている
第1の電源監視回路が監視する電源電圧と等しい電源電
圧であるVSLの電源電圧を監視して電圧値が所定値(例
えば+9V)以下になるとローレベルの電圧低下信号を
発生する。従って、電源断時には、リセットIC976
からの電圧低下信号がローレベルになることによって払
出制御用CPU371がシステムリセットされる。な
お、図40に示すように、電圧低下信号はリセット信号
と同じ出力信号である。
【0254】リセットIC976が電源断を検知するた
めの所定値は、通常時の電圧より低いが、払出制御用C
PU371が暫くの間動作しうる程度の電圧である。ま
た、リセットIC976が、払出制御用CPU371が
必要とする電圧(この例では+5V)よりも高い電圧を
監視するように構成されているので、払出制御用CPU
371が必要とする電圧に対して監視範囲を広げること
ができる。従って、より精密な監視を行うことができ
る。
【0255】+5V電源から電力が供給されていない
間、払出制御用CPU371の内蔵RAMの少なくとも
一部は、電源基板から供給されるバックアップ電源がバ
ックアップ端子に接続されることによってバックアップ
され、遊技機に対する電源が断しても内容は保存され
る。そして、+5V電源が復旧すると、システムリセッ
ト回路975からリセット信号が発せられるので、払出
制御用CPU371は、通常の動作状態に復帰する。そ
のとき、必要なデータがバックアップされているので、
停電等からの復旧時には停電発生時の遊技状態に復帰す
ることができる。
【0256】以上のように、この実施の形態では、電源
基板910に搭載されている第1の電源監視回路が、遊
技機で使用される直流電圧のうちで最も高い電源VSLの
電圧を監視して、その電源の電圧が所定値を下回ったら
電圧低下信号(電源断検出信号)を発生する。電源断検
出信号が出力されるタイミングでは、IC駆動電圧は、
まだ各種回路素子を十分駆動できる電圧値になってい
る。従って、IC駆動電圧で動作する払出制御基板37
の払出制御用CPU371が所定の電力供給停止時処理
を行うための動作時間が確保されている。
【0257】なお、ここでも、第1の電源監視回路は、
遊技機で使用される直流電圧のうちで最も高い電源VSL
の電圧を監視することになるが、電源断検出信号を発生
するタイミングが、IC駆動電圧で動作する電気部品制
御手段が所定の電力供給停止時処理を行うための動作時
間が確保されるようなタイミングであれば、監視対象電
圧は、最も高い電源VSLの電圧でなくてもよい。すなわ
ち、少なくともIC駆動電圧よりも高い電圧を監視すれ
ば、電気部品制御手段が所定の電力供給停止時処理を行
うための動作時間が確保されるようなタイミングで電源
断検出信号を発生することができる。
【0258】その場合、上述したように、監視対象電圧
は、賞球カウントスイッチ301A等の遊技機の各種ス
イッチに供給される電圧が+12Vであることから、電
源断時のスイッチオン誤検出の防止も期待できる電圧で
あることが好ましい。すなわち、スイッチに供給される
電圧(スイッチ電圧)である+12V電源電圧が落ち始
める以前の段階で、電圧低下を検出できることが好まし
い。よって、少なくともスイッチ電圧よりも高い電圧を
監視することが好ましい。
【0259】なお、図40に示された構成では、システ
ムリセット回路975は、電源投入時に、コンデンサの
容量で決まる期間のローレベルを出力し、その後ハイレ
ベルを出力する。すなわち、リセット解除タイミングは
1回だけである。しかし、図13に示された主基板31
の場合と同様に、複数回のリセット解除タイミングが発
生するような回路構成を用いてもよい。
【0260】図41は、この実施の形態における出力ポ
ートの割り当てを示す説明図である。図41に示すよう
に、出力ポートC(アドレス00H)は、賞球モータ2
89Aや球貸しソレノイド127に出力される駆動信号
の出力ポートである。また、出力ポートD(アドレス0
1H)は、7セグメントLEDであるエラー表示LED
374に出力される表示制御信号の出力ポートである。
そして、出力ポートE(アドレス02H)は、カードユ
ニット50に対するEXS信号とPRDY信号とを出力
するための出力ポートである。
【0261】図42は、この実施の形態における入力ポ
ートのビット割り当てを示す説明図である。図42に示
すように、入力ポートA(アドレス06H)は、主基板
31から送出された払出制御コマンドの8ビットの払出
制御信号を取り込むための入力ポートである。また、入
力ポートB(アドレス07H)のビット0〜2には、そ
れぞれ、賞球カウントスイッチ301A、球貸しカウン
トスイッチ301B、モータ位置センサの検出信号が入
力される。ビット3〜5には、カードユニット50から
のBRDY信号、BRQ信号およびVL信号が入力され
る。
【0262】図43は、払出制御用CPU371のメイ
ン処理を示すフローチャートである。メイン処理では、
払出制御用CPU371は、まず、必要な初期設定を行
う。すなわち、払出制御用CPU371は、まず、割込
禁止に設定する(ステップS701)。次に、割込モー
ドを割込モード2に設定し(ステップS702)、スタ
ックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定す
る(ステップS703)。また、払出制御用CPU37
1は、内蔵デバイスレジスタの初期化を行い(ステップ
S704)、CTCおよびPIOの初期化(ステップS
705)を行った後に、RAMをアクセス可能状態に設
定する(ステップS706)。
【0263】この実施の形態では、内蔵CTCのうちの
一つのチャネルがタイマモードで使用される。従って、
ステップS704の内蔵デバイスレジスタの設定処理お
よびステップS705の処理において、使用するチャネ
ルをタイマモードに設定するためのレジスタ設定、割込
発生を許可するためのレジスタ設定および割込ベクタを
設定するためのレジスタ設定が行われる。そして、その
チャネルによる割込がタイマ割込として用いられる。タ
イマ割込を例えば2ms毎に発生させたい場合は、初期
値として2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定
数レジスタ)に設定される。
【0264】なお、タイマモードに設定されたチャネル
(この実施の形態ではチャネル3)に設定される割込ベ
クタは、タイマ割込処理の先頭番地に相当するものであ
る。具体的は、Iレジスタに設定された値と割込ベクタ
とでタイマ割込処理の先頭番地が特定される。タイマ割
込処理ではタイマ割込フラグがセットされ、メイン処理
でタイマ割込フラグがセットされていることが検知され
ると、払出制御処理が実行される。すなわち、タイマ割
込処理では、電気部品制御処理の一例である払出制御処
理を実行するための設定がなされる。
【0265】また、内蔵CTCのうちの他の一つのチャ
ネル(この実施の形態ではチャネル2)が、遊技制御手
段からの払出制御コマンド受信のための割込発生用のチ
ャネルとして用いられ、そのチャネルがカウンタモード
で使用される。従って、ステップS704の内蔵デバイ
スレジスタの設定処理およびステップS705の処理に
おいて、使用するチャネルをカウンタモードに設定する
ためのレジスタ設定、割込発生を許可するためのレジス
タ設定および割込ベクタを設定するためのレジスタ設定
が行われる。
【0266】カウンタモードに設定されたチャネル(チ
ャネル2)に設定される割込ベクタは、後述するコマン
ド受信割込処理の先頭番地に相当するものである。具体
的は、Iレジスタに設定された値と割込ベクタとでコマ
ンド受信割込処理の先頭番地が特定される。
【0267】この実施の形態では、払出制御用CPU3
71でも割込モード2が設定される。従って、内蔵CT
Cのカウントアップにもとづく割込処理を使用すること
ができる。また、CTCが送出した割込ベクタに応じた
割込処理開始番地を設定することができる。
【0268】CTCのチャネル2(CH2)のカウント
アップにもとづく割込は、上述したタイマカウンタレジ
スタCLK/TRG2の値が「0」になったときに発生
する割込である。従って、例えばステップS705にお
いて、特定レジスタとしてのタイマカウンタレジスタC
LK/TRG2に初期値「1」が設定される。また、C
TCのチャネル3(CH3)のカウントアップにもとづ
く割込は、CPUの内部クロック(システムクロック)
をカウントダウンしてレジスタ値が「0」になったら発
生する割込であり、後述する2msタイマ割込として用
いられる。具体的には、CH3のレジスタ値はシステム
クロックの1/256周期で減算される。ステップS7
05において、CH3のレジスタには、初期値として2
msに相当する値が設定される。
【0269】CTCのCH2のカウントアップにもとづ
く割込は、CH3のカウントアップにもとづく割込より
も優先順位が高い。従って、同時にカウントアップが生
じた場合に、CH2のカウントアップにもとづく割込、
すなわち、コマンド受信割込処理の実行契機となる割込
の方が優先される。
【0270】そして、払出制御用CPU371は、払出
制御用のバックアップRAM領域にバックアップデータ
が存在しているか否かの確認を行う(ステップS70
7)。すなわち、例えば、主基板31のCPU56の処
理と同様に、電源断時にセットされるバックアップフラ
グがセット状態になっているか否かによって、バックア
ップデータが存在しているか否か確認する。バックアッ
プフラグがセット状態になっている場合には、バックア
ップデータありと判断する。
【0271】バックアップありを確認したら、払出制御
用CPU371は、バックアップRAM領域のデータチ
ェック(この例ではパリティチェック)を行う。不測の
電源断が生じた後に復旧した場合には、バックアップR
AM領域のデータは保存されていたはずであるから、チ
ェック結果は正常になる。チェック結果が正常でない場
合には、内部状態を電源断時の状態に戻すことができな
いので、停電復旧時でない電源投入時に実行される初期
化処理を実行する。
【0272】チェック結果が正常であれば(ステップS
708)、払出制御用CPU371は、内部状態を電源
断時の状態に戻すための払出状態復旧処理を行う(ステ
ップS709)。そして、バックアップRAM領域に保
存されていたPC(プログラムカウンタ)の指すアドレ
スに復帰する。
【0273】初期化処理では、払出制御用CPU371
は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS71
1)。そして、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかる
ように払出制御用CPU371に設けられているCTC
のレジスタの設定が行われる(ステップS712)。す
なわち、初期値として2msに相当する値が所定のレジ
スタ(時間定数レジスタ)に設定される。そして、初期
設定処理のステップS701において割込禁止とされて
いるので、初期化処理を終える前に割込が許可される
(ステップS713)。
【0274】この実施の形態では、払出制御用CPU3
71の内蔵CTCが繰り返しタイマ割込を発生するよう
に設定される。この実施の形態では、繰り返し周期は2
msに設定される。そして、タイマ割込が発生すると、
図44に示すように、払出制御用CPU371は、例え
ばタイマ割込が発生したことを示すタイマ割込フラグを
セットする(ステップS721)。なお、図44には割
込を許可することも明示されているが(ステップS72
0)、2msタイマ割込処理では、最初に割込許可状態
に設定される。すなわち、2msタイマ割込処理中には
割込許可状態になってので、INT信号の入力にもとづ
く払出制御コマンド受信処理を優先して実行することが
できる。
【0275】払出制御用CPU371は、ステップS7
24において、タイマ割込フラグがセットされたことを
検出するとステップS751以降の払出制御処理を実行
する。以上の制御によって、この実施の形態では、払出
制御処理は2ms毎に起動されることになる。なお、こ
の実施の形態では、タイマ割込処理ではフラグセットの
みがなされ、払出制御処理はメイン処理において実行さ
れるが、タイマ割込処理で払出制御処理を実行してもよ
い。
【0276】払出制御処理において、払出制御用CPU
371は、まず、中継基板72を介して入力ポート37
2bに入力される賞球カウントスイッチ301A、球貸
しカウントスイッチ301Bがオンしたか否かを判定す
る(スイッチ処理:ステップS751)。
【0277】次に、払出制御用CPU371は、センサ
(例えば、賞球モータ289Aの回転数を検出するモー
タ位置センサ)からの信号入力状態を確認してセンサの
状態を判定する等の処理を行う(入力判定処理:ステッ
プS752)。払出制御用CPU371は、さらに、受
信した払出制御コマンドを解析し、解析結果に応じた処
理を実行する(コマンド解析実行処理:ステップS75
3)。
【0278】次いで、払出制御用CPU371は、主基
板31から払出停止指示コマンドを受信していたら払出
停止状態に設定し、払出開始指示コマンドを受信してい
たら払出停止状態の解除を行う(ステップS754)。
また、払出制御用CPU371は、プリペイドカードユ
ニット制御処理を行う(ステップS755)。そして、
球貸し要求に応じて貸し球を払い出す制御を行う(ステ
ップS756)。
【0279】さらに、払出制御用CPU371は、総合
個数記憶に格納された個数の賞球を払い出す賞球制御処
理を行う(ステップS757)。このとき、払出制御用
CPU371は、振分ソレノイド310によって球振分
部材311を賞球側に設定する。そして、出力ポート3
72cおよび中継基板72を介して球払出装置97Aの
払出機構部分における賞球モータ289Aや、球払出装
置97Cの払出機構部分における球貸しソレノイド12
7に対して駆動信号を出力し、所定の回転数分賞球モー
タ289Aを回転させたり、球貸しソレノイド127を
所定回数オン/オフさせるための、球払出装置制御処理
(賞球モータ制御処理と球貸しソレノイド制御処理とを
含む)を行う(ステップS758)。
【0280】なお、この実施の形態では、賞球モータ2
89Aとしてステッピングモータが用いられ、それらを
制御するために1−2相励磁方式が用いられる。従っ
て、具体的には、賞球モータ制御処理において、8種類
の励磁パターンデータが繰り返し賞球モータ289Aに
出力される。また、この実施の形態では、各励磁パター
ンデータが4msずつ出力される。
【0281】次いで、エラー検出処理が行われ、その結
果に応じてエラー表示LED374に所定の表示を行う
(エラー処理:ステップS759)。
【0282】なお、出力ポートCは、払出制御処理にお
ける球払出装置制御処理(ステップS758)でアクセ
スされる。また、出力ポートDは、払出制御処理におけ
るエラー処理(ステップS759)でアクセスされる。
そして、出力ポートEは、払出制御処理における球貸し
制御処理(ステップS756)および賞球制御処理(ス
テップS757)でアクセスされる。
【0283】図45は、払出制御用CPU371が内蔵
するRAMの使用例を示す説明図である。この例では、
バックアップRAM領域に、総合個数記憶(例えば2バ
イト)と貸し球個数記憶とがそれぞれ形成されている。
総合個数記憶は、主基板31の側から指示された賞球払
出個数の総数を記憶するものである。貸し球個数記憶
は、未払出の球貸し個数を記憶するものである。なお、
賞球払出個数の総数でなく、主基板31の側から指示さ
れた賞球払出個数の所定単位数毎(例えば、6個、10
個、15個)に区分けして記憶するようにしてもよい。
【0284】また、図45に示すように、この例では、
払出制御用CPU371が内蔵するRAMのバックアッ
プRAM領域に、払出残数記憶が形成されている。払出
残数記憶は、1回の払出動作で払い出される遊技媒体の
個数(払出予定数)のうち、未だ払い出されていない遊
技媒体の個数を記憶するものである。
【0285】図46は、主基板31から受信した払出制
御コマンドを格納するための受信バッファの一構成例を
示す説明図である。この例では、2バイト構成の払出制
御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式の受信
バッファが用いられる。従って、受信バッファは、確定
コマンドバッファ1〜12の12バイトの領域で構成さ
れる。そして、受信したコマンドをどの領域に格納する
のかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コ
マンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。
【0286】図47は、割込処理による払出制御コマン
ド受信処理を示すフローチャートである。主基板31か
らの払出制御用のINT信号は払出制御用CPU371
のCLK/TRG2端子に入力されている。よって、主
基板31からのINT信号がオン状態になると、初期値
として「1」が設定されていたタイマカウンタレジスタ
CLK/TRG2の値が0になって払出制御用CPU3
71において割込がかかる。そして、図47に示す払出
制御コマンドの受信処理が開始される。なお、払出制御
コマンド受信処理の開始番地は、内蔵CTCから出力さ
れる割込ベクタとIレジスタに設定された値とで決定さ
れる番地である。また、タイマカウンタレジスタCLK
/TRG2の値が0になると、その値は自動的に初期値
(この例では「1」)に戻される。
【0287】払出制御コマンドの受信処理において、払
出制御用CPU371は、まず、各レジスタをスタック
に退避する(ステップS850)。なお、割込が発生す
るとCPU371は自動的に割込禁止状態に設定する
が、自動的に割込禁止状態にならないCPUを用いてい
る場合には、ステップS850の処理の実行前に割込禁
止命令(DI命令)を発行することが好ましい。次い
で、払出制御コマンドデータの入力に割り当てられてい
る入力ポート372aからデータを読み込む(ステップ
S851)。そして、2バイト構成の払出制御コマンド
のうちの1バイト目であるか否か確認する(ステップS
852)。1バイト目であるか否かは、受信したコマン
ドの先頭ビットが「1」であるか否かによって確認され
る。先頭ビットが「1」であるのは、2バイト構成であ
る払出制御コマンドのうちのMODEバイト(1バイト
目)のはずである(図33参照)。そこで、払出制御用
CPU371は、先頭ビットが「1」であれば、有効な
1バイト目を受信したとして、受信したコマンドを受信
バッファ領域におけるコマンド受信個数カウンタが示す
確定コマンドバッファに格納する(ステップS85
3)。
【0288】払出制御コマンドのうちの1バイト目でな
ければ、1バイト目を既に受信したか否か確認する(ス
テップS854)。既に受信したか否かは、受信バッフ
ァ(確定コマンドバッファ)に有効なデータが設定され
ているか否かによって確認される。
【0289】1バイト目を既に受信している場合には、
受信した1バイトのうちの先頭ビットが「0」であるか
否か確認する。そして、先頭ビットが「0」であれば、
有効な2バイト目を受信したとして、受信したコマンド
を、受信バッファ領域におけるコマンド受信個数カウン
タ+1が示す確定コマンドバッファに格納する(ステッ
プS855)。先頭ビットが「0」であるのは、2バイ
ト構成である払出制御コマンドのうちのEXTバイト
(2バイト目)のはずである(図33参照)。なお、ス
テップS854における確認結果が1バイト目を既に受
信したである場合には、2バイト目として受信したデー
タのうちの先頭ビットが「0」でなければ処理を終了す
る。
【0290】ステップS855において、2バイト目の
コマンドデータを格納すると、コマンド受信個数カウン
タに2を加算する(ステップS856)。そして、コマ
ンド受信カウンタが12以上であるか否か確認し(ステ
ップS857)、12以上であればコマンド受信個数カ
ウンタをクリアする(ステップS858)。その後、退
避されていたレジスタを復帰し(ステップS859)、
割込許可に設定する(ステップS859)。
【0291】コマンド受信割込処理中は割込禁止状態に
なっている。上述したように、2msタイマ割込処理中
は割込許可状態になっているので、2msタイマ割込中
にコマンド受信割込が発生した場合には、コマンド受信
割込処理が優先して実行される。また、コマンド受信割
込処理中に2msタイマ割込が発生しても、その割込処
理は待たされる。このように、この実施の形態では、主
基板31からのコマンド受信処理の処理優先度が高くな
っている。また、コマンド受信処理中には他の割込処理
が実行されないので、コマンド受信処理に要する最長時
間は決まる。コマンド受信処理中に他の割込処理が実行
可能であるように構成したのでは、コマンド受信処理に
要する最長の時間を見積もることは困難となったしま
う。
【0292】また、賞球や貸し球の払出停止状態である
か否かを確認することなくコマンド受信割込処理が実行
されるため、払出停止などの状態であっても、主基板3
1より入力した払出制御コマンドが確実に受信され、受
信バッファ領域におけるコマンド受信個数カウンタにも
とづく所定の確定コマンドバッファに確実に格納され
る。従って、払出制御用CPU371は、払出停止など
の状態であっても、入力した例えば賞球個数指定に関す
る払出制御コマンドを確実に記憶するように制御するこ
とができ、図48に示す後述する処理によって払出制御
コマンドに示されている払出個数をバックアップRAM
領域(総合個数記憶)に加算する処理を確実に実行する
ことが可能となる。
【0293】また、払出制御コマンドは2バイト構成で
あって、1バイト目(MODE)と2バイト目(EX
T)とは、受信側で直ちに区別可能に構成されている。
すなわち、先頭ビットによって、MODEとしてのデー
タを受信したのかEXTとしてのデータを受信したのか
を、受信側において直ちに検出できる。よって、上述し
たように、適正なデータを受信したのか否かを容易に判
定することができる。
【0294】図48は、ステップS753のコマンド解
析実行処理の一例を示すフローチャートである。コマン
ド解析実行処理において、払出制御用CPU371は、
確定コマンドバッファ領域中に受信コマンドがあるか否
かの確認を行う(ステップS753a)。受信コマンド
があれば、受信した払出制御コマンドが払出個数指示コ
マンドであるか否かの確認を行う(ステップS753
b)。なお、確定コマンドバッファ領域中に複数の受信
コマンドがある場合には、受信した払出制御コマンドが
払出個数指示コマンドであるか否かの確認は、最も前に
受信された受信された受信コマンドについて行われる。
【0295】受信した払出制御コマンドが払出個数指示
コマンドであれば、払出個数指示コマンドで指示された
個数を総合個数記憶に加算する(ステップS753
c)。すなわち、払出制御用CPU371は、主基板3
1のCPU56から送られた払出個数指示コマンドに含
まれる賞球数をバックアップRAM領域(総合個数記
憶)に記憶する。
【0296】なお、払出制御用CPU371は、必要な
らば、コマンド受信個数カウンタの減算や確定コマンド
バッファ領域における受信コマンドシフト処理を行う。
【0297】図49は、ステップS754の払出停止状
態設定処理の一例を示すフローチャートである。払出停
止状態設定処理において、払出制御用CPU371は、
確定コマンドバッファ領域中に受信コマンドがあるか否
かの確認を行う(ステップS754a)。確定コマンド
バッファ領域中に受信コマンドがあれば、受信した払出
制御コマンドが払出停止指示コマンドであるか否かの確
認を行う(ステップS754b)。払出停止指示コマン
ドであれば、払出制御用CPU371は、賞球および貸
し球について払出停止状態に設定する(ステップS75
4c)。
【0298】ステップS754bで受信コマンドが払出
停止指示コマンドでないことを確認すると、払出制御用
CPU371は、受信した払出制御コマンドが賞球払出
停止指示コマンドであるか否かの確認を行う(ステップ
S754d)。賞球払出停止指示コマンドであれば、賞
球払出停止状態に設定する(ステップS754e)。賞
球払出停止指示コマンドでもなければ、受信した払出制
御コマンドが払出完了確認指示コマンドであるか否かの
確認を行う(ステップS754f)。払出完了確認指示
コマンドであれば、1回の払出動作によって払い出され
る賞球個数の払出が完了したか否かの確認が可能な状態
となるための設定を行う(ステップS754g)。払出
完了確認指示コマンドでもなければ、受信した払出制御
コマンドが球貸し停止指示コマンドであるか否かの確認
を行う(ステップS754h)。球貸し停止指示コマン
ドであれば、球貸し停止状態に設定する(ステップS7
54i)。
【0299】ステップS754hにて受信した払出制御
コマンドが球貸し停止指定コマンドでないことを確認す
ると、払出制御用CPU371は、受信した払出制御コ
マンドが賞球払出可能指定コマンドであるか否かの確認
を行う(ステップS754j)。賞球払出可能指定コマ
ンドであれば、賞球払出停止状態(あるいは、払出完了
確認可能状態)を解除する(ステップS754k)。賞
球払出可能指定コマンドでなければ、受信した払出制御
コマンドが球貸し可能指定コマンドであるか否かの確認
を行う(ステップS754l)。球貸し可能指定コマン
ドであれば、球貸し停止状態を解除する(ステップS7
54m)。
【0300】図50は、ステップS756の球貸し制御
処理の一例を示すフローチャートである。なお、この実
施の形態では、連続的な払出数の最大値を貸し球の一単
位(例えば25個)とするが、連続的な払出数の最大値
は他の数であってもよい。
【0301】球貸し制御処理において、払出制御用CP
U371は、球貸し停止中であるか否かを確認する(ス
テップS501)。なお、球貸し停止中であるか否か
は、ステップS754cまたはステップS754iで設
定される球貸し禁止フラグによって確認される。
【0302】球貸し停止中でなければ、払出制御用CP
U371は、貸し球払出中であるか否かの確認を行い
(ステップS511)、貸し球払出中であれば、ステッ
プS518の処理に移行する。なお、貸し球払出中であ
るか否かは、後述する球貸し処理中フラグの状態によっ
て判断される。貸し球払出中でなければ、払出制御用C
PU371は、カードユニット50から球貸し要求があ
ったか否かを確認する(ステップS512)。要求があ
れば、球貸し処理中フラグをオンするとともに(ステッ
プS513)、25(球貸し一単位数:ここでは100
円分)をバックアップRAM領域の貸し球個数記憶に設
定する(ステップS514)。そして、払出制御用CP
U371は、EXS信号をオンする(ステップS51
5)。また、球貸ソレノイド127の駆動を開始する
(ステップS516)。
【0303】なお、球貸ソレノイド127の駆動を開始
するのは、厳密には、カードユニット50が受付を認識
したことを示すためにBRQ信号をOFFとしてからで
ある。なお、球貸し禁止フラグおよび球貸し処理中フラ
グはバックアップRAM領域に設定される。
【0304】ステップS518において、払出制御用C
PU371は、貸し球通過待ち時間中であるか否かの確
認を行う(ステップS518)。貸し球通過待ち時間中
でなければ、球貸しカウントスイッチ301Bの状態を
監視して、貸し球個数記憶を減算するための球貸しカウ
ントスイッチチェック処理を行う(ステップS52
0)。
【0305】次いで、払出制御用CPU371は、球貸
しソレノイド127の駆動を終了すべきか(一単位の払
出動作が終了したか)否かの確認を行う(ステップS5
21)。具体的には、所定個数の払出に対応したオン/
オフ動作が完了したか否かを確認する。所定個数の払出
に対応したオン/オフ動作が完了した場合には、払出制
御用CPU371は、球貸しソレノイド127の駆動を
停止し(ステップS522)、貸し球通過待ち時間の設
定を行う(ステップS523)。
【0306】ステップS518で貸し球通過待ち時間中
であれば、払出制御用CPU371は、球貸しカウント
スイッチチェック処理を行うとともに(ステップS52
4)、貸し球通過待ち時間が終了したか否かの確認を行
う(ステップS525)。貸し球通過待ち時間は、最後
の払出球が球貸しソレノイド127によって払い出され
てから球貸しカウントスイッチ301Bを通過するまで
の時間である。
【0307】貸し球通過待ち時間の終了を確認すると、
一単位の貸し球は全て払い出された状態であるので、カ
ードユニット50に対して次の球貸し要求の受付が可能
になったことを示すためにEXS信号をオフにする(ス
テップS526)。また、球貸し処理中フラグをオフす
る(ステップS527)。なお、貸し球通過待ち時間が
経過するまでに最後の払出球が球貸しカウントスイッチ
301Bを通過しなかった場合には、球貸し経路エラー
とされる。
【0308】なお、球貸し要求の受付を示すEXS信号
をオフにした後、所定期間内に再び球貸し要求信号であ
るBRQ信号がオンしたら、球貸しソレノイド127を
オフせずに球貸し処理を続行するようにしてもよい。す
なわち、所定単位(この例では100円単位)毎に球貸
し処理を行うのではなく、球貸し処理を連続して実行す
るように構成することもできる。
【0309】貸し球個数記憶の内容は、遊技機の電源が
断しても、所定期間電源基板910のバックアップ電源
によって保存される。従って、所定期間中に電源が回復
すると、払出制御用CPU371は、貸し球個数記憶の
内容にもとづいて球貸し処理を継続することができる。
【0310】図51および図52は、ステップS757
の賞球制御処理の一例を示すフローチャートである。な
お、この例では、連続的な払出数の最大値を貸し球の一
単位と同数(例えば25個)とするが、連続的な払出数
の最大値は他の数であってもよい。
【0311】賞球制御処理において、払出制御用CPU
371は、貸し球払出中であるか否か確認する(ステッ
プS531)。貸し球払出中であるか否かは、球貸し処
理中フラグの状態によって判断される。貸し球払出中で
なければ賞球の払出中であるか否か確認し(ステップS
532)、賞球の払出中であれば図52に示す賞球中の
処理に移行する。賞球の払出中であるか否かは、後述す
る賞球処理中フラグの状態によって判断される。
【0312】貸し球払出中でも賞球払出中でもなけれ
ば、払出制御用CPU371は、払出停止中であるか否
かを確認する(ステップS532a)。払出し停止状態
であれば以後の処理を行わない。すなわち、賞球の払出
処理が開始される前の段階で、払出球経路186aおよ
び186b両方が球切れ状態となったとき、または下皿
満タンとなったときには、賞球の払出処理を開始しな
い。一方、賞球の払出処理が開始される前の段階で、払
出球経路186aまたは186bの何れかが球切れ状態
となったときであっても、他の条件が満たされていれば
賞球の払出処理が開始される。なお、払出停止中か否か
は、ステップS754cまたはステップS754eで設
定される賞球払出禁止フラグによって確認される。
【0313】払出し停止状態でなければ、払出制御用C
PU371は、カードユニット50からの球貸し準備要
求があるか否か確認する(ステップS533)。球貸し
準備要求があるか否かは、カードユニット50から入力
されるBRDY信号のオン(要求あり)またはオフ(要
求なし)を確認することによって行われる。
【0314】カードユニット50からの球貸し準備要求
がなければ、払出制御用CPU371は、総合個数記憶
に格納されている賞球数(未払出の賞球数)が0でない
か否か確認する(ステップS534)。総合個数記憶に
格納されている賞球数が0でなければ、賞球制御用CP
U371は、賞球処理中フラグをオンし(ステップS5
35)、総合個数記憶の値が25以上であるか否か確認
する(ステップS536)。なお、賞球払出禁止フラグ
および賞球処理中フラグは、バックアップRAM領域に
設定される。
【0315】総合個数記憶に格納されている賞球数が2
5以上であると、払出制御用CPU371は、25個分
の遊技球を払い出すまで賞球モータ289Aを回転させ
るように賞球モータ289Aに対して駆動信号を出力す
るために25個払出動作の設定を行う(ステップS53
7)。総合個数記憶に格納されている賞球数が25以上
でなければ、払出制御用CPU371は、総合個数記憶
に格納されている全ての遊技球を払い出すまで賞球モー
タ289Aを回転させるように駆動信号を出力するため
に、全個数払出動作の設定を行う(ステップS53
8)。
【0316】すなわち、この実施の形態では、払出制御
用CPU371が、ステップS537またはステップS
538において、遊技球の払出予定数(例えば25個)
を払い出すまで賞球モータ289Aを回転させるため
に、賞球モータ289Aに動作させる期間である予定動
作期間を設定する。なお、例えば払出球経路186aま
たは186bの何れかが球切れ状態となっているときに
は、賞球モータ289Aの回転速度が通常の速度よりも
遅くなるように駆動制御を行うようにし、賞球モータ2
89Aの予定動作期間を通常よりも長く設定するように
してもよい。具体的には、例えばステップS759の賞
球モータ制御処理において所定のフラグ(例えば、ステ
ップS754gでセットされる払出確認フラグ)がセッ
トされていれば、例えば8ms(通常時の4msよりも
遅い値)ずつ各励磁パターンデータが繰り返し賞球モー
タ289Aに出力されるように制御するなどのようにし
て、その遅延させる速度に応じて適当な賞球モータ28
9Aの予定動作期間を定めるようにすればよい。
【0317】また、この実施の形態では、払出個数の上
限値を25個として払出を行っているが、払出制御コマ
ンドに示された賞球個数別に払出を行う構成としてもよ
い。この場合、例えば払出制御基板37側で主基板31
側から通知された払出制御コマンドに示される払出個数
別に払出個数を記憶しておくようにし、払出制御用CP
U371が記憶されている払出個数のうちの払出を実行
する個数を上限値として払出動作の設定を行うようにす
ればよい。例えば、払出制御基板37側で賞球個数10
個、15個がそれぞれ1つずつ記憶されている場合であ
って、このうちの10個の払出を行う場合には、払出制
御用CPU371は、10個分の遊技球を払い出すまで
賞球モータ289Aを回転させるように賞球モータ28
9Aに対して駆動信号を出力するために、10個払出動
作の設定を行う。
【0318】次いで、払出制御用CPU371は、払出
球経路186aまたは186bの何れか一方が球切れ状
態となっているか否か確認する(ステップS539)。
払出球経路186aまたは186bの何れか一方が球切
れ状態となっているか否かは、この実施の形態ではステ
ップS754gでセットされる払出確認フラグによって
確認される。払出球経路186aまたは186bの何れ
か一方が球切れ状態であれば、払出制御用CPU371
は、払出確認実行フラグをオンし(ステップS54
0)、バックアップRAM領域の払出残数記憶に賞球の
払出予定数を格納する(ステップS541)。すなわ
ち、ステップS536の判断において、総合個数記憶に
格納されている賞球数が25以上であった場合には、バ
ックアップRAM領域の払出残数記憶に25が格納され
る。一方、ステップS536の判断において、総合個数
記憶に格納されている賞球数が25以上でなかった場合
には、バックアップRAM領域の払出残数記憶に全個数
に相当する値が格納される。
【0319】ステップS539の判断において払出球経
路186aまたは186bの何れか一方が球切れ状態と
なっていなければ、あるいはステップS541にてバッ
クアップRAM領域の払出残数記憶に賞球の払出予定数
が格納されると、払出制御用CPU371は、賞球モー
タ289Aをオンする(ステップS542)。そして、
図52に示す賞球制御処理における賞球払出中の処理に
移行する。
【0320】図52は、払出制御用CPU371による
払出制御処理における賞球中の処理の一例を示すフロー
チャートである。賞球中の処理において、払出制御用C
PU371は、賞球払出禁止フラグによって払出停止中
であるか否かの確認を行う(ステップS543)。払出
停止中であれば、賞球モータ289Aをオフし、賞球処
理中フラグをオフする(ステップS544,S54
5)。すなわち、払出球経路186aおよび186b両
方が球切れ状態となったとき、または下皿満タンとなっ
たときには、即時に払出を停止する。払出停止中でなけ
れば、払出制御用CPU371は、賞球通過待ち時間中
であるか否かの確認を行う(ステップS546)。
【0321】賞球通過待ち時間中でなければ、払出制御
用CPU371は、賞球用センサ(賞球モータ位置セン
サ)のチェックを行い(ステップS549)、また、賞
球カウントスイッチ301Aの状態を監視して、総合個
数記憶を減算するための賞球カウントスイッチチェック
処理を行う(ステップS550)。
【0322】そして、払出制御用CPU371は、賞球
モータ289Aの駆動を終了すべきか(25個または2
5個未満の所定の個数の払出動作が終了したか)否かの
確認を行う(ステップS551)。具体的には、所定個
数の払出に対応した回転が完了したか否かを確認する。
所定個数の払出に対応した回転は、賞球モータ位置セン
サの出力によって監視される。所定個数の払出に対応し
た回転が完了した場合には、払出制御用CPU371
は、賞球モータ289Aの駆動を停止し(ステップS5
52)、賞球通過待ち時間の設定を行う(ステップS5
53)。賞球通過待ち時間は、最後の払出球が賞球モー
タ289Aによって払い出されてから賞球カウントスイ
ッチ301Aを通過するまでの時間である。
【0323】ステップS543において、賞球通過待ち
時間中であれば、払出制御用CPU371は、賞球カウ
ントスイッチチェック処理を行い(ステップS55
4)、賞球通過待ち時間が終了したか否かの確認を行う
(ステップS555)。賞球通過待ち時間が終了した時
点は、ステップS537またはステップS538で設定
された賞球が全て払い出された状態である。なお、賞球
通過待ち時間が経過するまでに最後の払出球が賞球カウ
ントスイッチ301Aを通過しなかった場合には、賞球
経路エラーとされる。
【0324】賞球通過待ち時間が終了すると、本例では
払出確認実行フラグがセットされているか否か確認する
(ステップS557)。払出確認実行フラグがセットさ
れていれば、払出制御用CPU371は、バックアップ
RAM領域の払出残数記憶の格納値が0であるか否か確
認する(ステップS558)。払出残数記憶の格納値が
0でなければ、未払出の賞球が残っているため、残りの
賞球を払い出すための補正動作を実行する。すなわち、
払出制御用CPU371は、賞球モータ289Aに対し
て駆動信号を出力することで、払出残数記憶の格納値に
相当する個数(払出残数)の遊技球を払い出すまで賞球
モータ289Aを回転させるように、払出残数の払出動
作の設定を行う(ステップS560)。そして、払出制
御用CPU371は、払出制御用CPU371は、賞球
モータ289Aをオンする(ステップS561)。従っ
て、未払出の賞球について上述した払出処理が再度行わ
れる。
【0325】ステップS557で払出確認実行フラグが
セットされていなければ、払出制御用CPU371は、
補正動作を実行する必要がないため、賞球処理中フラグ
をオフする(ステップS562)。またステップS55
8で払出残数記憶の格納値が0でなければ、払出制御用
CPU371は、払出予定数の全ての賞球が払い出され
ているため、払出確認実行フラグをオフし(ステップS
559)、賞球処理中フラグをオフする(ステップS5
62)。
【0326】このように、この実施の形態では、賞球の
払出動作が開始される前の段階で払出球経路186aま
たは186bの何れか一方が球切れ状態となっている場
合(払出確認実行フラグがセットされている場合)に
は、払出予定数の賞球の全てが払い出されるまで補正動
作が繰り返し実行される。従って、賞球の払出動作が開
始される前の段階で払出球経路186aまたは186b
の何れか一方が球切れ状態となっている場合であって
も、常に切りよく賞球が払い出される。
【0327】なお、この実施の形態では、ステップS5
31の判断によって球貸しが賞球処理よりも優先される
ことになるが、賞球処理が球貸しに優先するようにして
もよい。また、球貸し中には賞球処理が待たされるが、
貸し球払出装置と賞球払出装置とは独立して設けられて
いるので、球貸し処理と賞球処理とが同時に実行可能で
あるように制御してもよい。
【0328】以上説明したように、賞球の払出処理が開
始される前の段階で払出球経路186aまたは186b
の何れか一方が球切れ状態となった場合に、払出予定数
の払出動作終了後に払出が完了したか否か確認し、完了
していない場合に補正動作を行う構成としたことで、一
方の経路が球切れ状態であることによる賞球モータ28
9Aに対する球圧の低下などによって払出不足(賞球モ
ータ289Aの駆動期間に応じた個数の遊技球が払い出
されないことによる払出不足)が発生したときであって
も、補正動作によって確実に全ての払出予定数の遊技球
を払出すことができる。従って、一方の経路が球切れ状
態となっていても、適切な払出処理を実行することがで
き、遊技媒体の欠乏状態に応じた適切な払出制御を実行
することができる。
【0329】また、上述したように、賞球払出中であっ
ても払出停止中か否か確認する構成としたことで、下皿
満タンとなったとき、または、払出球経路186aおよ
び186b両方が球切れ状態となったときには即時に払
出処理を停止することができる。従って、遊技の状況に
応じた適切な制御を行うことが可能となる。
【0330】さらに、上述したように、賞球の球切れが
検出された場合と貸し球の球切れが検出された場合とで
異なる払出制御コマンドを用いて情報伝達を行い、払出
球経路186cが球切れ状態となったか否かとは無関係
に賞球の払出を行う構成としているので、貸し球の欠乏
によって賞球の払出が停止されてしまうことを防止する
ことができる。従って、遊技の状況に応じた適切な制御
を行うことが可能となる。
【0331】なお、上述した実施の形態では、賞球の払
出処理が開始される前の段階で払出球経路186aまた
は186bの何れか一方が球切れ状態となった場合に
は、払出予定数の払出動作終了後に払出が完了したか否
か確認して、完了していない場合に補正動作を行う構成
としていたが、例えば賞球の払出を実行しないように構
成してもよく、また通常の払出を継続して行うようにし
てもよい。賞球の払出を実行しない構成とする場合に
は、賞球の払出処理が開始される前の段階で、払出球経
路186aまたは186bの何れかが球切れ状態となっ
ているとき(球切れスイッチ187aまたは球切れスイ
ッチ187bの何れかが賞球の欠乏を検知していると
き)に、例えば上述した払出球経路186aおよび18
6bの両方が球切れ状態となったときの処理と同様の処
理を行うようにすればよい(この場合、払出球経路18
6aおよび186bの両方が球切れ状態となったときに
は何らの処理も行われない)。通常の払出を継続して行
う構成とする場合には、払出球経路186aまたは18
6bの何れかが球切れ状態となっているときであって
も、何らの処理も行わない(すなわち、払出制御コマン
ドの出力などの処理が行われない)ようにすればよい。
【0332】また、上述した実施の形態では、払出予定
数の払出動作終了後に未払出しの遊技球があると判断し
た場合には、全ての払出予定数の遊技球が払い出される
まで補正動作を繰返し行う構成としていたが、例えば補
正動作の繰返し数の上限を定めるようにしてもよい。こ
の場合、所定の繰返し数の補正動作が終了したにもかか
わらず未払出しの遊技球がある場合には、例えばエラー
表示をするなどの処理を行うようにすればよい。
【0333】また、上述した実施の形態では、払出球経
路186aおよび186b両方が球切れ状態となったと
きには即時に払出処理を停止する構成としていたが、払
出予定数の払出を行ったあとに停止させるようにしても
よい。この場合、ステップS543の確認を行わない構
成とすればよい。
【0334】図53は、電源基板910の電源監視回路
からの電圧変化信号にもとづくNMIに応じて実行され
る停電発生NMI処理の一例を示すフローチャートであ
る。なお、この実施の形態では、NMI割込番地は00
66Hである。停電発生NMI処理において、払出制御
用CPU371は、まず、割込禁止フラグの内容をパリ
ティフラグに格納する(ステップS801)。次いで、
割込禁止に設定する(ステップS802)。停電発生N
MI処理では、本例では主基板31において実行された
処理と同様に、RAM内容の保存を確実にするためのチ
ェックサムの生成処理を行う。その処理中に他の割込処
理が行われたのではチェックサムの生成処理が完了しな
いうちに払出制御用CPU371が動作し得ない電圧に
まで低下してしまうことがことも考えられるので、ま
ず、他の割込が生じないような設定がなされる。なお、
停電発生NMI処理におけるステップS804〜S81
0は、電力供給停止時処理の一例である。
【0335】なお、割込処理中では他の割込がかからな
いような仕様のCPUを用いている場合には、ステップ
S802の処理は不要である。
【0336】次いで、払出制御用CPU371は、バッ
クアップフラグが既にセットされているか否か確認する
(ステップS803)。バックアップフラグが既にセッ
トされていれば、以後の処理を行わない。バックアップ
フラグがセットされていなければ、以下の電力供給停止
時処理を実行する。すなわち、ステップS804からス
テップS810の処理を実行する。
【0337】まず、各レジスタの内容をバックアップR
AM領域に格納する(ステップS804)。その後、バ
ックアップフラグをセットする(ステップS805)。
そして、バックアップRAM領域のバックアップチェッ
クデータ領域に適当な初期値を設定し(ステップS80
6)、初期値およびバックアップRAM領域のデータに
ついて順次排他的論理和をとったあと反転し(ステップ
S807)、最終的な演算値をバックアップパリティデ
ータ領域に設定する(ステップS808)。また、RA
Mアクセス禁止状態にする(ステップS809)。電源
電圧が低下していくときには、各種信号線のレベルが不
安定になってRAM内容が化ける可能性があるが、この
ようにRAMアクセス禁止状態にしておけば、バックア
ップRAM内のデータが化けることはない。
【0338】さらに、払出制御用CPU371は、全て
の出力ポート(この実施の形態では、出力ポート372
c,372g,372e、およびI/Oポート372f
の出力ポート部分)に対してクリア信号を出力する。従
って、全ての出力ポートは、クリア信号によりオフ状態
とされる(ステップS810)。
【0339】次いで、払出制御用CPU371は、ルー
プ処理にはいる。すなわち、何らの処理もしない状態に
なる。従って、図40に示されたリセットIC976か
らのシステムリセット信号によって外部から動作禁止状
態にされる前に、内部的に動作停止状態になる。よっ
て、電源断時に確実に払出制御用CPU371は動作停
止する。その結果、上述したRAMアクセス禁止の制御
および動作停止制御によって、電源電圧が低下していく
ことに伴って生ずる可能性がある異常動作に起因するR
AMの内容破壊等を確実に防止することができる。
【0340】なお、この実施の形態では、停電発生NM
I処理では最終部でプログラムをループ状態にしたが、
ホールト(HALT)命令を発行するように構成しても
よい。
【0341】また、レジスタの内容をRAM領域に格納
した後にセットされるバックアップフラグは、上述した
ように、電源投入時において復旧すべきバックアップデ
ータがあるか否か(停電からの復旧か否か)を判断する
際に使用される。また、ステップS801からS810
の処理は、払出制御用CPU371がシステムリセット
回路975からのシステムリセット信号を受ける前に完
了する。換言すれば、システムリセット回路975から
のシステムリセット信号を受ける前に完了するように、
電圧監視回路の検出電圧の設定が行われている。
【0342】この実施の形態では、電力供給停止時処理
開始時に、バックアップフラグの確認が行われる。そし
て、バックアップフラグが既にセットされている場合に
は電力供給停止時処理を実行しない。上述したように、
バックアップフラグは、必要なデータのバックアップが
完了し、その後電力供給停止時処理が完了したことを示
すフラグである。従って、例えば、リセット待ちのルー
プ状態で何らかの原因で再度NMIが発生したとして
も、電力供給停止時処理が重複して実行されてしまうよ
うなことはない。
【0343】ただし、割込処理中では他の割込がかから
ないような仕様のCPUを用いている場合には、ステッ
プS803の判断は不要である。
【0344】また、この実施の形態では、払出制御用C
PU371は、マスク不能外部割込端子(NMI端子)
を介して電源基板からのNMI割込信号(電源監視手段
からのNMI割込信号)を検知したが、NMI割込信号
をマスク可能割込割込端子(INT端子)に導入しても
よい。その場合には、INT処理によって図53に示さ
れた停電発生NMI処理が実行される。また、入力ポー
トを介してNMI割込信号を検知してもよい。その場合
には、払出制御用CPU371が実行するメイン処理に
おいて、入力ポートの監視が行われる。
【0345】図54は、バックアップパリティデータ作
成方法の一例を説明するための説明図である。ただし、
図54に示す例では、簡単のために、バックアップデー
タRAM領域のデータのサイズを3バイトとする。電源
電圧低下にもとづく停電発生処理において、図54に示
すように、バックアップチェックデータ領域に、初期デ
ータ(この例では00H)が設定される。次に、「00
H」と「F0H」の排他的論理和がとられ、その結果と
「16H」の排他的論理和がとられる。さらに、その結
果と「DFH」の排他的論理和がとられる。そして、そ
の結果(この例では「39H」)を反転して得られた値
(この例では「C6H」)がバックアップパリティデー
タ領域に設定される。
【0346】電源が再投入されたときには、停電復旧処
理においてパリティ診断が行われる。バックアップ領域
の全データがそのまま保存されていれば、電源再投入時
に、図54に示すようなデータがバックアップ領域に設
定されている。
【0347】ステップS704の処理において、払出制
御用CPU371は、図53のステップS806および
ステップS807にて実行された処理と同様の処理を行
う。すなわち、バックアップチェックデータ領域に、初
期データ(この例では00H)が設定され、「00H」
と「F0H」の排他的論理和がとられ、その結果と「1
6H」の排他的論理和がとられる。さらに、その結果と
「DFH」の排他的論理和がとられる。そして、その結
果(この例では「39H」)を反転した最終演算結果を
得る。バックアップ領域の全データがそのまま保存され
ていれば、最終的な演算結果は、「C6H」、すなわち
バックアップチェックデータ領域に設定されているデー
タと一致する。バックアップRAM領域内のデータにビ
ット誤りが生じていた場合には、最終的な演算結果は
「C6H」にならない。
【0348】よって、払出制御用CPU371は、最終
的な演算結果とバックアップチェックデータ領域に設定
されているデータとを比較して、一致すればパリティ診
断正常とする。一致しなければ、パリティ診断異常とす
る。
【0349】以上のように、この実施の形態では、払出
制御手段には、遊技機の電源が断しても、所定期間電源
バックアップされる記憶手段(この例ではバックアップ
RAM)が設けられ、電源投入時に、払出制御用CPU
371(具体的には払出制御用CPU371が実行する
プログラム)は、記憶手段がバックアップ状態にあれば
バックアップデータにもとづいて払出状態を回復させる
払出状態復旧処理(ステップS706)を行うように構
成される。
【0350】以下、払出状態復旧処理について説明す
る。図55は、図43のステップS709に示された払
出状態復旧処理の一例を示すフローチャートである。こ
の例では、払出制御用CPU371は、バックアップR
AMに保存されていた値をレジスタに復元する(ステッ
プS861)。そして、バックアップRAMに保存され
ていたデータにもとづいて停電時の払出状態を復旧する
ための処理を行う。例えば、賞球中処理中フラグのセッ
ト等を行う。
【0351】例えば、電源復旧時に、バックアップRA
M領域に、未払出賞球数もしくは未払出貸し球数、また
はそれらの両方が保存されていた場合には、それらの保
存数にもとづいて払出処理を再開する。
【0352】払出状態を復帰させると、この実施の形態
では、払出制御用CPU371は、前回の電源断時の割
込許可/禁止状態を復帰させるために、バックアップR
AMに保存されていたパリティフラグの値を確認する
(ステップS862)。パリティフラグがクリアであれ
ば、割込許可設定を行う(ステップS863)。一方、
パリティフラグがオンであれば、そのまま(ステップS
701で設定された割込禁止状態のまま)払出状態復旧
処理を終える。
【0353】なお、ここでは、払出状態復旧処理が終了
すると払出制御メイン処理にリターンするように払出状
態復旧処理プログラムが構成されているが、電力供給停
止時処理において保存されているスタックポインタが指
すスタックエリア(バックアップRAM領域にある)に
記憶されているアドレス(電源断時のNMI割込発生時
に実行されていたアドレス)に戻るようにしてもよい。
【0354】このように、上記の実施の形態では、貸し
球払出装置と賞球払出装置とが独立して設けられている
遊技機において、賞球残数(未払出賞球数)と貸し球残
数(未払出貸し球数)とを記憶する領域が、それぞれコ
ンデンサ等で電源バックアップされている。従って、不
足の電源断等が生じても、所定期間は記憶内容が保存さ
れる。そして、電源復旧時に、バックアップRAM領域
に、未払出賞球数もしくは未払出貸し球数、またはそれ
らの両方が保存されていた場合には、それらの保存数に
もとづいて払出処理を再開する。従って、遊技者に不利
益を与えないようにすることができる。
【0355】以上説明したように、満タン検出を行うた
めの期間(オン出力判定期間)を十分に取り、満タン解
消検出を行うための期間(オフ出力判定期間)をオン出
力判定期間よりも短い所定の期間とする構成としたこと
で、満タン状態であることを的確に検出することができ
るとともに、満タン状態の解消を速やかに検出すること
ができる。従って、適正な満タン検出および満タン解消
検出を行うことができる。
【0356】また、上述したように、満タンスイッチ4
8の検出信号を主基板31に入力し、払出制御コマンド
によって払出停止状態とするか否かについて払出制御基
板37に通知する構成としたことで、主基板31で遊技
機の状態を管理することが可能となる。
【0357】なお、上記の実施の形態では、主として賞
球の払出における処理について説明したが、貸し球の払
出経路を複数設ける構成として、貸し球の払出処理にお
いても同様の処理を行うように構成してもよい。
【0358】また、上記の実施の形態では、払出制御手
段における払出制御用CPU371が賞球払出装置97
Aおよび貸し球払出装置97Cを制御する構成としてい
たが、賞球払出装置97Aを制御する手段と、貸し球払
出装置97Cを制御する手段とを別の制御手段としても
よい。この場合、例えば払出制御用CPU371が賞球
払出装置97Aの制御を行い、貸し球払出装置97Cの
制御を行う球貸し制御手段を設けるようにすればよい。
このように賞球に関わる部分と球貸しに関わる部分とを
分離した構成とすれば、例えば現金機と呼ばれる球貸し
機構および球貸し制御手段が搭載されていない遊技機で
あっても、別個に構成されている球貸しに関わる部分を
取り去るだけで適用することが可能となる。
【0359】また、上記の実施の形態では、電源監視回
路は電源基板910に設けられたが、電源監視回路は主
基板31や払出制御基板37などの電気部品制御基板に
設けられていてもよい。なお、電源回路が搭載された電
気部品制御基板が構成される場合には、電源基板には、
電源監視回路は搭載されない。
【0360】上記の各実施の形態のパチンコ遊技機1
は、始動入賞にもとづいて可変表示部9に可変表示され
る特別図柄の停止図柄が所定の図柄の組み合わせになる
と所定の遊技価値が遊技者に付与可能になる第1種パチ
ンコ遊技機であったが、始動入賞にもとづいて開放する
電動役物の所定領域への入賞があると所定の遊技価値が
遊技者に付与可能になる第2種パチンコ遊技機や、始動
入賞にもとづいて可変表示される図柄の停止図柄が所定
の図柄の組み合わせになると開放する所定の電動役物へ
の入賞があると所定の権利が発生または継続する第3種
パチンコ遊技機であっても、本発明を適用できる。
【0361】さらに、パチンコ遊技機に限られず、スロ
ット機等においても、遊技媒体の払出制御が行われる場
合などには本発明を適用することができる。
【0362】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、遊技機
を、遊技者が所定の遊技を行うことが可能な遊技機であ
って、遊技媒体の払出しを行う払出手段と、払出手段に
より払い出された遊技媒体を貯留する貯留手段と、貯留
手段の貯留状態を検出するための貯留状態検出手段とを
備え、貯留状態検出手段により貯留手段において遊技媒
体が満タン状態にあることを示す満タン出力が所定の満
タン出力判定期間出力されたことを条件に、払出しを停
止するための制御を行い、払出しの停止中において貯留
状態検出手段により貯留手段において遊技媒体が満タン
状態でないことを示す満タン解消出力が所定の満タン出
力判定期間よりも短い満タン解消出力判定期間出力され
たことを条件に払出しの停止を解除する制御を行うこと
を特徴とするようにしたので、満タン状態であることを
的確に検出することができるとともに、満タン状態の解
消を速やかに検出することができる。従って、適正な満
タン検出および満タン解消検出を行うことができる。
【0363】遊技の進行を制御する遊技制御手段と、払
出手段を制御して遊技媒体の払出に関わる制御を行う払
出制御手段とを備え、貯留状態検出手段の出力が遊技制
御手段に入力され、遊技制御手段が、払出制御手段に払
出の停止または停止の解除を指令する制御信号を出力す
ることが可能なことを特徴とする場合には、遊技機の状
態を遊技制御手段で管理することが可能となる。
【0364】払出制御手段が、1回の払出動作により払
い出す払出予定数を設定し、払出制御手段が、払出制御
中に、満タン出力にもとづく払出の停止を示す制御信号
を受信した場合には、払出予定数を払い出すことなく払
出を停止させることを特徴とする場合には、払い出すた
めの領域が不足していることに応じて即時に払出処理を
停止させることができ、適正な払出制御を行うことが可
能となる。
【0365】遊技領域に設けられる入賞口に入賞した遊
技媒体を検出する遊技媒体検出手段を備え、オン出力判
定期間が、遊技媒体検出手段による遊技媒体の検出有り
を判定する遊技媒体検出判定期間よりも長いとした場合
には、確実に満タン検出を行うことが可能となるととも
に、検出対象に応じた判定処理が可能となる。
【0366】遊技制御手段が、遊技媒体検出手段による
遊技媒体の検出有りを判定した場合に、払出制御手段に
遊技媒体の払出数を特定可能な制御信号を出力すること
が可能なことを特徴とする場合には、遊技制御手段の管
理の下に、払出制御手段の制御によって速やかに払出処
理が実行される。
【0367】払出停止中においても遊技媒体の発射が可
能であることを特徴とする場合には、遊技媒体の発射が
禁止されることによる遊技者が受ける不利益(例えば、
大当り状態における継続権の喪失)を防止することがで
きる。
【0368】遊技制御手段が、払出停止中においても、
遊技媒体検出手段による遊技媒体の検出有りを判定した
場合には、払出制御手段に遊技媒体の払出数を特定可能
な制御信号を出力することが可能なことを特徴とする場
合には、入賞に応じた払出数の遊技媒体の払出しが実行
されないことを防止することができるため、遊技者の利
益を保護することが可能となる。
【0369】払出手段として、遊技の進行に応じた遊技
媒体の払出を行う賞遊技媒体払出機構部と、貸出要求に
応じた遊技媒体の払出を行う貸出遊技媒体払出機構部と
を備えることを特徴とする場合には、賞付与と貸出を別
の機構によって行うことができるため、様々な形態の払
出制御を行うことができる。
【0370】遊技の進行に応じて払い出される遊技媒体
を賞遊技媒体払出機構部に供給する賞供給経路と、貸出
要求に応じて払い出される遊技媒体を貸出遊技媒体払出
機構部に供給する貸出供給経路と、遊技媒体の欠乏を検
出することが可能な遊技媒体欠乏検出手段とを備え、遊
技媒体欠乏検出手段が、賞供給経路と貸出供給経路のそ
れぞれに対応して設けられることを特徴とする場合に
は、遊技の進行に応じて払い出される遊技媒体の欠乏や
欠乏解消、あるいは貸出要求に応じて払い出される遊技
媒体の欠乏や欠乏解消を的確に把握することができる。
【0371】満タン解消出力判定期間は、遊技媒体欠乏
検出手段による遊技媒体の欠乏解消を判定する遊技媒体
欠乏解消検出判定期間よりも短いことを特徴とする場合
には、遊技媒体の欠乏解消を確実に検出することがで
き、一方、満タン解消を速やかに検出することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 パチンコ遊技機を正面からみた正面図であ
る。
【図2】 パチンコ遊技機の裏面に設けられている各基
板を示す説明図である。
【図3】 パチンコ遊技機の機構板を背面からみた背面
図である。
【図4】 賞球払出装置およびその上部の球通過経路の
構成を示す構成図である。
【図5】 賞球払出装置の分解斜視図である。
【図6】 貸し球払出装置およびその上部の球通過経路
の構成を示す構成図である。
【図7】 貸し球払出装置の貸し球が停留している状態
を示す断面図である。
【図8】 貸し球払出装置の停留されていた貸し球が開
放された状態を示す断面図である。
【図9】 賞球払出装置および貸し球払出装置の他の構
成例を示す構成図である。
【図10】 遊技制御基板(主基板)の回路構成を示す
ブロック図である。
【図11】 ランプ制御基板内の回路構成を示すブロッ
ク図である。
【図12】 払出制御基板および球払出装置の構成要素
などの賞球に関連する構成要素を示すブロック図であ
る。
【図13】 電源監視および電源バックアップのための
CPU周りの一構成例を示すブロック図である。
【図14】 CPUの内部構成をより詳細に示すブロッ
ク図である。
【図15】 電源基板の一構成例を示すブロック図であ
る。
【図16】 出力ポートのビット割り当ての一例を示す
説明図である。
【図17】 出力ポートのビット割り当ての一例を示す
説明図である。
【図18】 入力ポートのビット割り当ての一例を示す
説明図である。
【図19】 主基板におけるCPUが実行するメイン処
理を示すフローチャートである。
【図20】 バックアップフラグと遊技状態復旧処理を
実行するか否かとの関係の一例を示す説明図である。
【図21】 2msタイマ割込処理を示すフローチャー
トである。
【図22】 図22(A)はRAMにおけるスイッチタ
イマの形成例を示す説明図である。図22(B)はRA
Mにおけるスイッチオフタイマの形成例を示す説明図で
ある。
【図23】 スイッチ処理の一例を示すフローチャート
である。
【図24】 図24(A)はスイッチチェック処理の一
例を示すフローチャートである。図24(B)はスイッ
チオフチェック処理の一例を示すフローチャートであ
る。
【図25】 賞球処理の一例を示すフローチャートであ
る。
【図26】 賞球処理の一例を示すフローチャートであ
る。
【図27】 賞球処理の一例を示すフローチャートであ
る。
【図28】 賞球処理の一例を示すフローチャートであ
る。
【図29】 賞球処理の一例を示すフローチャートであ
る。
【図30】 図30(A)はスイッチオンチェックの処
理を示すフローチャートである。図30(B)はスイッ
チオフチェックの処理を示すフローチャートである。
【図31】 賞球個数減算処理の一例を示すフローチャ
ートである。
【図32】 入力判定値テーブルの構成例を示す説明図
である。
【図33】 払出制御コマンドの一構成例を示す説明図
である。
【図34】 制御信号とINT信号との関係を示すタイ
ミング図である。
【図35】 払出制御コマンドの内容の一例を示す説明
図である。
【図36】 ランプ制御コマンドの内容の一例を示す説
明図である。
【図37】 コマンド送信テーブルの構成を示す説明図
である。
【図38】 コマンド制御処理を示すフローチャートで
ある。
【図39】 コマンド送信処理を示すフローチャートで
ある。
【図40】 電源監視および電源バックアップのための
払出制御用CPU周りの一構成例を示すブロック図であ
る。
【図41】 出力ポートのビット割り当ての一例を示す
説明図である。
【図42】 入力ポートのビット割り当ての一例を示す
説明図である。
【図43】 払出制御基板におけるCPUが実行するメ
イン処理を示すフローチャートである。
【図44】 払出制御用CPUのタイマ割込処理の例を
示すフローチャートである。
【図45】 払出制御手段におけるRAMの一構成例を
示す説明図である。
【図46】 受信バッファの一構成例を示す説明図であ
る。
【図47】 払出制御用CPUのコマンド受信処理の例
を示すフローチャートである。
【図48】 コマンド解析実行処理の例を示すフローチ
ャートである。
【図49】 払出停止状態設定処理の例を示すフローチ
ャートである。
【図50】 球貸し制御処理の例を示すフローチャート
である。
【図51】 賞球制御処理の例を示すフローチャートで
ある。
【図52】 賞球制御処理の例を示すフローチャートで
ある。
【図53】 払出制御用CPUが実行する停電発生NM
I処理の例を示すフローチャートである。
【図54】 バックアップパリティデータ作成方法の例
を説明するための説明図である。
【図55】 払出制御用CPUが実行する払出状態復旧
処理の例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 パチンコ遊技機 31 主基板 37 払出制御基板 48 満タンスイッチ 53 基本回路 56 CPU 97A 賞球払出装置 97C 貸し球払出装置 186a,186b 払出球経路(賞球用) 186c 払出球経路(貸し球用) 187a,187b 球切れスイッチ(賞球用) 187c 球切れスイッチ(貸し球用) 371 払出制御用CPU

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遊技者が所定の遊技を行うことが可能な
    遊技機であって、遊技媒体の払出しを行う払出手段と、
    前記払出手段により払い出された遊技媒体を貯留する貯
    留手段と、前記貯留手段の貯留状態を検出するための貯
    留状態検出手段とを備え、 前記貯留状態検出手段により前記貯留手段において遊技
    媒体が満タン状態にあることを示す満タン出力が所定の
    満タン出力判定期間出力されたことを条件に、払出しを
    停止するための制御を行い、払出しの停止中において前
    記貯留状態検出手段により前記貯留手段において遊技媒
    体が満タン状態でないことを示す満タン解消出力が前記
    所定の満タン出力判定期間よりも短い満タン解消出力判
    定期間出力されたことを条件に払出しの停止を解除する
    制御を行うことを特徴とする遊技機。
  2. 【請求項2】 遊技の進行を制御する遊技制御手段と、
    払出手段を制御して遊技媒体の払出に関わる制御を行う
    払出制御手段とを備え、 貯留状態検出手段の出力は前記遊技制御手段に入力さ
    れ、 前記遊技制御手段は、前記払出制御手段に払出の停止ま
    たは停止の解除を指令する制御信号を出力することが可
    能なことを特徴とする請求項1記載の遊技機。
  3. 【請求項3】 払出制御手段は、1回の払出動作により
    払い出す払出予定数を設定し、 前記払出制御手段は、払出制御中に、満タン出力にもと
    づく払出の停止を示す制御信号を受信した場合には、払
    出予定数を払い出すことなく払出を停止させることを特
    徴とする請求項2記載の遊技機。
  4. 【請求項4】 遊技領域に設けられる入賞口に入賞した
    遊技媒体を検出する遊技媒体検出手段を備え、 オン出力判定期間は、前記遊技媒体検出手段による遊技
    媒体の検出有りを判定する遊技媒体検出判定期間よりも
    長いことを特徴とする請求項1ないし請求項3記載の遊
    技機。
  5. 【請求項5】 遊技制御手段は、遊技媒体検出手段によ
    る遊技媒体の検出有りを判定した場合に、払出制御手段
    に遊技媒体の払出数を特定可能な制御信号を出力するこ
    とが可能なことを特徴とする請求項4記載の遊技機。
  6. 【請求項6】 払出停止中においても遊技媒体の発射は
    可能であることを特徴とする請求項1ないし請求項5記
    載の遊技機。
  7. 【請求項7】 遊技制御手段は、払出停止中において
    も、遊技媒体検出手段による遊技媒体の検出有りを判定
    した場合には、払出制御手段に遊技媒体の払出数を特定
    可能な制御信号を出力することが可能なことを特徴とす
    る請求項4または請求項5記載の遊技機。
  8. 【請求項8】 払出手段として、遊技の進行に応じた遊
    技媒体の払出を行う賞遊技媒体払出機構部と、貸出要求
    に応じた遊技媒体の払出を行う貸出遊技媒体払出機構部
    とを備えることを特徴とする請求項1ないし請求項5記
    載の遊技機。
  9. 【請求項9】 遊技の進行に応じて払い出される遊技媒
    体を賞遊技媒体払出機構部に供給する賞供給経路と、貸
    出要求に応じて払い出される遊技媒体を貸出遊技媒体払
    出機構部に供給する貸出供給経路と、遊技媒体の欠乏を
    検出することが可能な遊技媒体欠乏検出手段とを備え、 前記遊技媒体欠乏検出手段は、前記賞供給経路と前記貸
    出供給経路のそれぞれに対応して設けられることを特徴
    とする請求項8記載の遊技機。
  10. 【請求項10】 満タン解消出力判定期間は、遊技媒体
    欠乏検出手段による遊技媒体の欠乏解消を判定する遊技
    媒体欠乏解消検出判定期間よりも短いことを特徴とする
    請求項9記載の遊技機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008006170A (ja) * 2006-06-30 2008-01-17 Maruhon Ind Co Ltd パチンコ機
JP2013013677A (ja) * 2011-07-06 2013-01-24 Sanyo Product Co Ltd 遊技機
JP2016104395A (ja) * 2016-03-08 2016-06-09 株式会社三洋物産 遊技機
JP2017074418A (ja) * 2016-12-16 2017-04-20 株式会社サンセイアールアンドディ 遊技機

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