JP2002028237A - 穿刺具 - Google Patents

穿刺具

Info

Publication number
JP2002028237A
JP2002028237A JP2000217797A JP2000217797A JP2002028237A JP 2002028237 A JP2002028237 A JP 2002028237A JP 2000217797 A JP2000217797 A JP 2000217797A JP 2000217797 A JP2000217797 A JP 2000217797A JP 2002028237 A JP2002028237 A JP 2002028237A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
protector
needle
needle body
connecting member
puncture device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000217797A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4464540B2 (ja
Inventor
Takahiro Shimazaki
貴裕 島崎
Takahito Murashita
尊人 村下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Terumo Corp
Original Assignee
Terumo Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Terumo Corp filed Critical Terumo Corp
Priority to JP2000217797A priority Critical patent/JP4464540B2/ja
Publication of JP2002028237A publication Critical patent/JP2002028237A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4464540B2 publication Critical patent/JP4464540B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Measurement Of The Respiration, Hearing Ability, Form, And Blood Characteristics Of Living Organisms (AREA)
  • Infusion, Injection, And Reservoir Apparatuses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】構成が簡単であり、また簡単な操作で使用後の
針体の針先を収納することができ、廃棄処理等に際し安
全性の高い穿刺具を提供すること。 【解決手段】穿刺具1は、針体2と、針体2の基端部に
固定されたハブ3と、針体2の針先21を収納可能なプ
ロテクタ4と、プロテクタ4が針体2の針先21を収納
したとき、さらに先端方向に向かって移動するのを規制
する規制手段5と、コイルバネ(付勢部材)6とを備え
ている。規制手段5は、可撓性を有する長尺の第1の連
結部材51と第2の連結部材52とで構成され、それぞ
れ、ハブ3とプロテクタ4とを連結し、互いに巻き方向
が反対となるよう螺旋状に、針体2の外周部に配設され
ている。プロテクタ4が針体2の針先21を収納したと
き、第1の連結部材51と第2の連結部材52とは、そ
れぞれ、緊張状態となり、針体2の外周に巻き付き、針
体2をほぼ同等の力で締め付ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば輸液や採血
の際に血管に穿刺して使用される穿刺具に関する。
【0002】
【従来の技術】患者に対し採血や薬液の投与を行う際な
どには、シリンジの先端部に注射針を装着し、注射針を
患者の血管に穿刺しこれを行う。このような注射針は、
先端に鋭利な針先を有する針(針体)と、針の基端に固
着されたハブとで構成されている。
【0003】患者から採血する場合には、シリンジが備
えるプランジャを操作し、シリンジ内部に血液を吸引す
る。また、患者に薬液を投与する場合には、プランジャ
を操作し、シリンジ内部に収納された薬液を患者の血管
内に注入する。
【0004】ところで、患者に対し採血や薬液の投与を
終了した注射針およびシリンジは、不要となるため、そ
れぞれ別個に廃棄に供されるが、注射針をそのまま廃棄
すると、廃棄作業者等が誤って針先で指等を刺すという
事故が起きるおそれがある。特に、針の表面や内部に
は、血液が付着、残留しているため、このような誤刺に
より、感染を起こすおそれもある。
【0005】従って、使用済みの注射針は、針にキャッ
プを被せて破棄するなどの対策がとられている。
【0006】しかしながら、このような針にキャップを
被せる作業に際しても、針に付着、残留している血液が
作業者の手に着いたり、針先で作業者の手を刺したりし
ないようにするために、細心の注意を払わねばならず、
使用後の注射針の廃棄処理に多大な手間を要するという
問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、構成
が簡単であり、また簡単な操作で使用後の針体の針先を
収納することができ、廃棄処理等に際し安全性の高い穿
刺具を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)〜(10)の本発明により達成される。
【0009】(1) 先端部に鋭利な針先を有する針体
と、前記針体の基端部に固定されたハブと、前記針体に
対し相対的に移動可能に設置され、前記針体の針先を収
納可能なプロテクタと、前記プロテクタが前記針体の針
先を収納したとき、さらに先端方向に向かって移動する
のを規制する規制手段とを有し、前記規制手段は、可撓
性を有する長尺の第1の連結部材と第2の連結部材とで
構成され、該第1の連結部材と該第2の連結部材とは、
互いに巻き方向が反対となるよう螺旋状に、前記針体の
外周部に配設されていることを特徴とする穿刺具。
【0010】(2) 前記第1の連結部材と前記第2の
連結部材とは、ほぼ同じ長さに設定されている上記
(1)に記載の穿刺具。
【0011】(3) 前記第1の連結部材と前記第2の
連結部材とは、巻き数がほぼ同じである上記(1)また
は(2)に記載の穿刺具。
【0012】(4) 前記第1の連結部材と前記第2の
連結部材とは、それぞれ、伸び率が150%以下の材料
で構成されている上記(1)ないし(3)のいずれかに
記載の穿刺具。
【0013】(5) 前記第1の連結部材および前記第
2の連結部材は、それぞれ、前記プロテクタと前記ハブ
とを連結している上記(1)ないし(4)のいずれかに
記載の穿刺具。
【0014】(6) 前記プロテクタが前記針体の針先
を収納したとき、前記第1の連結部材と前記第2の連結
部材とは、それぞれ、緊張状態となる上記(1)ないし
(5)のいずれかに記載の穿刺具。
【0015】(7) 前記プロテクタが前記針体の針先
を収納したとき、前記第1の連結部材と前記第2の連結
部材とは、それぞれ、前記針体の外周に巻き付き、前記
針体をほぼ同等の力で締め付ける上記(1)ないし
(6)のいずれかに記載の穿刺具。
【0016】(8) 前記プロテクタは、前記針体の針
先が先端方向に向かって通過するのを阻止するシャッタ
ー部材を備えている上記(1)ないし(7)のいずれか
に記載の穿刺具。
【0017】(9) 前記ハブと前記プロテクタとの間
に設置され、前記プロテクタが前記ハブの近傍に位置し
ているとき、前記プロテクタを先端方向に向かって付勢
する付勢部材を有する上記(1)ないし(8)のいずれ
かに記載の穿刺具。
【0018】(10) 前記プロテクタと前記ハブとを
係合する係合手段を有する上記(1)ないし(9)のい
ずれかに記載の穿刺具。
【0019】
【発明の実施の形態】前述した従来の問題を解決するも
のとして、針体(針)の針先を収納可能なプロテクタを
備える注射針が考えられる。この注射針は、先端部に鋭
利な針先を有する針体と、針体の基端部に固定されたハ
ブと、針体に対し相対的に移動可能に設置された前記の
プロテクタと、プロテクタとハブとを連結する1本のヒ
モとを有している。また、ヒモは、螺旋状に、針体の外
周部に配設されている。
【0020】このような注射針は、使用後、プロテクタ
を先端方向に向かって移動させ、プロテクタ内に針体の
針先を収納すると、ヒモが緊張状態で針体の外周に巻き
付き、これにより、プロテクタがそれ以上先端方向に向
かって移動するのを防止する。
【0021】ところが、このような注射針も、次のよう
な欠点を有する。すなわち、プロテクタは、針体に対し
て相対的に回転可能であり、例えば、プロテクタが、針
体の針先を収納した状態で、ヒモの針体への巻き数が減
少する方向に、針体に対して相対的に回転すると、必要
以上に先端方向へ移動し、針体の針先から離脱して(外
れて)しまう場合がある。
【0022】そこで、本発明者は、このような欠点を解
消するために、プロテクタとハブとを連結する2本の長
尺の連結部材を、互いに巻き方向が反対となるよう螺旋
状に針体の外周部に配設することにより、プロテクタの
針体に対する相対的な回転を実質的に防止できることを
見い出し、本発明を完成するに至った。
【0023】以下、本発明の穿刺具を添付図面に示す好
適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
【0024】図1および図2は、それぞれ、本発明の穿
刺具を注射針に適用した場合の実施形態を示す縦断面図
である。なお、以下の説明では、図1および図2中の右
側を「基端」、左側を「先端」と言う。
【0025】図1および図2に示す穿刺具1は、先端部
に鋭利な針先21を有する針体2と、この針体2の基端
部に固定されたハブ3と、この針体2に対し相対的に移
動可能に設置され、針体2の針先21を収納可能なプロ
テクタ4と、このプロテクタ4が針体2の針先21を収
納したとき、さらに先端方向へ向かって移動するのを規
制する規制手段5と、プロテクタ4がハブ3の近傍に位
置しているとき、プロテクタ4を先端方向へ向かって付
勢するコイルバネ(付勢部材)6とを備えている。以
下、各部の構成について説明する。
【0026】針体2は、中空針であり、例えば、ステン
レス鋼、アルミニウムまたはアルミニウム合金、チタン
またはチタン合金のような金属材料で構成されている。
針体2の先端部には、鋭利な針先21が形成されてい
る。この針先21の形状は特に限定されず、本実施形態
では、針体2の軸線に対し所定角度傾斜した刃面を有す
る形状をなしている。
【0027】針体2の基端部には、ハブ3が液密に固着
(固定)され、針体2の内腔とハブ3の内部とが連通し
ている。
【0028】針体2のハブ3に対する固着方法として
は、例えば、カシメ、融着(熱融着、高周波融着等)、
接着剤による接着等の方法が挙げられる。
【0029】ハブ3は、ほぼ筒状の部材で構成され、好
ましくは透明(無色透明)、着色透明または半透明の樹
脂で構成され、内部の視認性が確保されている。
【0030】このハブ3は、基端方向に向かってその外
径および内径が漸増するテーパ状をなしている。このテ
ーパ状部分には、例えば、シリンジ(図示しない)の先
端部が挿入され、穿刺具1がシリンジに装着される。
【0031】ハブ3の基端外周には、リング状に突出し
たフランジ31が形成されている。例えば、シリンジに
穿刺具1を装着する操作の際に、フランジ31に指を引
っ掛けてこの操作を行うこともできる。
【0032】また、ハブ3の先端外周には、外側に向か
って突出した凸部33が形成されている。この凸部33
は、後述するプロテクタ本体41に形成された凹部44
に係合する。
【0033】ハブ3および後述するプロテクタ本体41
の構成材料は、特に限定されず、それぞれ、例えば、ポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエン、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体等のポリオレフィン、ポリ塩化
ビニル、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリメチルメタ
クリレート、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等の
ポリエステル、アクリル系樹脂、ABS樹脂、AS樹
脂、アイオノマー、ポリアセタール、ポリフェニレンサ
ルファイド、ポリエーテルエーテルケトン等の各種樹脂
材料が挙げられる。
【0034】プロテクタ4は、ほぼ筒状の部材で構成さ
れたプロテクタ本体41と、後述するシャッター部材
(シャッター手段)47とを備えている。プロテクタ本
体41の中心部には、針体2が挿通される針体通路42
が、プロテクタ本体41の基端側から先端まで貫通して
形成されている。
【0035】針体通路42の横断面形状は、円形であ
り、針体通路42の内径は、針体2の外径と等しいか、
またはそれより若干大きい値に設定されている。
【0036】このプロテクタ本体41の基端側には、針
体通路42が拡径した空間43が形成されている。
【0037】また、プロテクタ本体41の基端部には、
凸部33に対応した形状の凹部44が形成されている。
プロテクタ4を最も基端側に位置させ、凸部33と凹部
44とを係合する。これにより、ハブ3とプロテクタ4
とは接合した状態、すなわち、図1に示す状態(以下、
この状態を「組み立て状態」と言う。)となる。
【0038】この凹部44と凸部33とで、プロテクタ
4とハブ3とを係合する係合手段が構成される。このよ
うな凸部33と凹部44との係合は、ハブ3に対してプ
ロテクタ4を相対的に若干回転させることにより、例え
ば、ハブ3を固定し、プロテクタ4の上部を図1中、紙
面奥側に向かって若干回転させることにより、解除する
ことができる。なお、穿刺具1は、この組み立て状態で
使用される。
【0039】プロテクタ本体41の内部、すなわち針体
通路42の途中には、針体通路42を拡径した収納空間
45が形成されている。この収納空間45内には、後述
するシャッター部材47が収納される。
【0040】シャッター部材47は、収納空間45より
基端側に位置する針体2の針先21が先端方向に向かっ
て通過するのを阻止する機能を有する。このシャッター
部材47は、くの字状に折り曲げられた板状の弾性片で
構成されている。
【0041】このシャッター部材47は、折り曲げ角度
が変わることによって、針体2が針体通路42を挿通
(貫通)可能な第1の姿勢(図1に示す姿勢)と、針体
2の針先21の通過を阻止する第2の姿勢(図2に示す
姿勢)とに変形(変位)する。
【0042】シャッター部材47は、第1の姿勢では、
その一端部が針体2の外周部に当接している。また、第
2の姿勢では、収納空間45内において広がり(折り曲
げ角度が増大し)、針先21の通過を阻む。
【0043】シャッター部材47の構成材料は、針先2
1の通過を阻止し得るものであれば、いかなるものでも
よく、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブ
タジエン、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のポリオレ
フィン、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ポリスチレ
ン、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、ポ
リアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレン
テレフタレート等のポリエステル、アクリル系樹脂、A
BS樹脂、AS樹脂、アイオノマー、ポリアセタール、
ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケ
トン等の各種樹脂材料、ステンレス鋼、アルミニウム合
金、銅または銅系合金、チタンまたはチタン合金等の各
種金属材料等が挙げられる。
【0044】ハブ3とプロテクタ4との間には、付勢部
材として、コイルバネ6が設置されている。
【0045】このコイルバネ6は、プロテクタ4がハブ
3の近傍に位置しているとき、すなわち、組み立て状態
では、空間43内に圧縮状態で設置され、その両端部が
それぞれハブ3およびプロテクタ本体41に当接してい
る。これにより、コイルバネ6は、プロテクタ4を先端
方向に向かって付勢している。
【0046】凸部33と凹部44との係合を解除する
と、コイルバネ6は、自らの弾性力により、伸張してプ
ロテクタ4を先端方向に向かって移動させる。これによ
り、プロテクタ4は、針体2の針先21をより確実かつ
円滑に収納することができる。
【0047】なお、このようなコイルバネ6は、必要に
応じて省略することができる。この場合、例えば、プロ
テクタ本体41を手で把持して操作者がプロテクタ4を
先端方向に向かって移動させるようにしてもよいし、穿
刺具1を鉛直下方に向け、プロテクタ4の自重によりプ
ロテクタ4を先端方向に向かって移動させるようにして
もよい。
【0048】このような穿刺具1は、プロテクタ4が針
体2の針先21を収納したとき、すなわち、図2に示す
状態(以下、この状態を「針先収納状態」と言う。)の
とき、さらに先端方向に向かって移動するのを規制する
規制手段5を有している。
【0049】この規制手段5は、第1の連結部材51と
第2の連結部材52とで構成されている。これらの第1
の連結部材51および第2の連結部材52は、ぞれぞ
れ、可撓性を有する長尺の部材(例えば、ヒモ、ベルト
等)で構成され、その基端はハブ3の先端部に、その先
端はプロテクタ4(プロテクタ本体41)に固着されて
いる。
【0050】第1の連結部材51および第2の連結部材
52のプロテクタ4およびハブ3に対する固着方法とし
ては、例えば、埋入、融着、接着剤による接着等の方法
を用いることができる。
【0051】また、第1の連結部材51および第2の連
結部材52は、互いに巻き方向が反対となるよう螺旋状
に、針体2の外周部に配設されている。
【0052】第1の連結部材51および第2の連結部材
52は、組み立て状態(図1参照)では、空間43内に
おいて弛緩した状態で、針体2の周りに緩やかに巻き付
いている。このように、第1の連結部材51および第2
の連結部材52は、空間43内に収納され、外部に露出
していないので、例えば、患者に対する採血や薬液の投
与の操作や、プロテクタ4内に針体2の針先21を収納
する操作等に際して、第1の連結部材51および第2の
連結部材52が、操作者の手等に当たって邪魔になるよ
うなことが防止される。これにより、穿刺具1の操作性
が低下するのを防止することができる。
【0053】また、これらの第1の連結部材51と第2
の連結部材52とは、ほぼ同じ長さ、ほぼ同じ巻き数に
設定され、針先収納状態では、それぞれ、針体2の外周
に巻き付き、緊張状態となるように構成されている。
【0054】したがって、プロテクタ4が先端方向に向
かって移動し、針先収納状態(図2参照)となると、第
1の連結部材51および第2の連結部材52は、それぞ
れ、ピンと張られるため、それ以上プロテクタ4がハブ
3から離間することができず、よって、プロテクタ4が
先端方向に向かって移動するのを規制(阻止)する。す
なわち、プロテクタ4が針体2の針先21から離脱する
(外れる)ことが防止される。
【0055】また、この針先収納状態では、第1の連結
部材51と第2の連結部材52とは、針体2をほぼ同等
の力で、かつ、互いに逆方向に締め付けるため、プロテ
クタ4の針体2に対する相対的な回転が実質的に防止
(阻止)される。すなわち、例えば、針体2が固定され
た状態で、プロテクタ4の上部が図2中、紙面手前側に
回転しようとすると、第2の連結部材52は、それ以上
伸張することができないため、針体2をさらに強く締め
付け、プロテクタ4が回転するのを実質的に防止(阻
止)する。逆に、例えば、針体2が固定された状態で、
プロテクタ4の上部が図2中、紙面奥側に回転しようと
すると、第1の連結部材51は、それ以上伸張すること
ができないため、針体2をさらに強く締め付け、プロテ
クタ4が回転するのを実質的に防止(阻止)する。この
ため、プロテクタ4は、針先収納状態では、針体2に対
していずれの方向にも相対的に回転することが実質的に
防止される。
【0056】ここで、「回転を実質的に防止する」と
は、プロテクタ4が針体2に対して相対的に回転するの
を完全に防止するのみならず、自由に制限なく(例えば
360°以上)回転するのを防止することを含む。すな
わち、第1の連結部材51および第2の連結部材52の
針体2への巻き数が大幅に減少しない程度であれば、プ
ロテクタ4が針体2に対して若干回転することを許容す
るものである。
【0057】このように、針先収納状態では、プロテク
タ4の針体2に対する相対的な回転が実質的に防止され
ることにより、第1の連結部材51および第2の連結部
材52の緊張状態が保持されるため、プロテクタ4を所
定位置、すなわち、針先収納状態の位置により確実に止
めることができる。
【0058】前述したように、本発明の穿刺具1では、
針先収納状態において、第1の連結部材51および第2
の連結部材52の緊張状態が保持されることにより、プ
ロテクタ4の先端方向への移動の規制や、プロテクタ4
の針体2に対する相対的な回転の実質的な防止がなされ
る。
【0059】したがって、第1の連結部材51および第
2の連結部材52は、それぞれ、伸び率が小さい材料で
構成されているのが好ましい。すなわち、伸び率として
は、特に限定されないが、例えば、150%以下である
のが好ましく、100〜110%程度であるのがより好
ましい。第1の連結部材51および第2の連結部材52
を、伸び率が前記の範囲内の材料で構成することによ
り、針先収納状態において、プロテクタ4の先端方向へ
の移動の規制や、プロテクタ4の針体2に対する相対的
な回転の実質的な防止がより確実になされる。
【0060】このような材料としては、例えば、ポリエ
チレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリカーボネ
ート、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリ
ブチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリアセタ
ール、ポリフェニレンサルファイド等の樹脂材料、カー
ボンファイバー、合成繊維、天然繊維、ステンレス等の
各種金属材料、もしくはカーボン繊維複合材料、ガラス
繊維複合材料、充填材配合材料などの強化複合材料等が
挙げられる。
【0061】なお、第1の連結部材51および第2の連
結部材52として金属線を用いる場合には、例えば、前
述した樹脂材料で被覆したものを用いることができる。
【0062】また、第1の連結部材51および第2の連
結部材52の巻き数としては、特に限定されないが、例
えば、3〜30程度であるのが好ましい。第1の連結部
材51および第2の連結部材52の巻き数が前記の下限
値より少ないと、第1の連結部材51および第2の連結
部材52の伸び率が比較的大きい場合には、プロテクタ
4の針体2に対する相対的な回転を実質的に防止できな
いことがある。一方、第1の連結部材51および第2の
連結部材52の巻き数が前記の上限値より多いと、第1
の連結部材51および第2の連結部材52の体積が増大
し、組み立て状態とする際に嵩張り、空間43内に収納
するのに不利である。
【0063】次に、穿刺具1の使用方法の一例につい
て、図1および図2に基づいて詳細に説明する。
【0064】まず、穿刺具1を組み立て状態(図1に示
す状態)とし、ハブ3の基端部にシリンジ(図示せず)
の先端部を挿入し、穿刺具1をシリンジに装着する。こ
の状態で、針体2を患者の血管(静脈または動脈)に穿
刺し、シリンジが備えるプランジャを操作し、患者に対
して血液の採取あるいは薬液を注入する。
【0065】次に、血液の採取あるいは薬液の注入を終
了すると、針体2を患者の血管から抜き取る。
【0066】この後、ハブ3を手で把持して固定し、他
方の手でプロテクタ4を把持し、ハブ3に対してプロテ
クタ4の上部を図1中、紙面奥側に向かって若干回転さ
せる。これにより、凸部33と凹部44との係合が解除
される。
【0067】このとき、圧縮状態にあったコイルバネ6
は、その弾性力により伸張し、プロテクタ4を先端方向
に向かって移動させる。
【0068】なお、プロテクタ4の内部の収納空間45
が針体2の針先21を通過するまでは、シャッター部材
47は、前記第1の姿勢を維持し、その一端部が針体2
の外周面に当接する(図1参照)。
【0069】さらに、プロテクタ4が先端方向へ移動
し、収納空間45が針体2の針先21を通過すると、シ
ャッター部材47は、自らの弾性力により、収納空間4
5内で開き、その一端部が収納空間45の底部に当接す
る。これにより、シャッター部材47は、第2の姿勢と
なる(図2参照)。
【0070】このように、シャッター部材47が第2の
姿勢となると、針体2の針先21が先端方向へ移動しよ
うとしても、針先21にシャッター部材47が当接し、
それ以上先端方向へ移動することができない。
【0071】これとほぼ同時に、第1の連結部材51お
よび第2の連結部材52は、それぞれ、針体2の外周に
巻き付き、緊張状態となり、針体2をほぼ同等の力で、
かつ、逆方向に締め付ける。この状態では、プロテクタ
4が針体2に対していずれの方向にも相対的に回転する
のが実質的に防止される。これにより、プロテクタ4
は、針先収納状態から、さらに先端方向に向かって移動
することが規制される。すなわち、プロテクタ4は、針
体2の針先21から離脱する(外れる)ことが防止され
る。
【0072】針体2の針先21がプロテク4内に収納さ
れたら、ハブ3に装着しているシリンジを取り外し、穿
刺具1とシリンジとを分離する。そして、穿刺具1およ
びシリンジは、それぞれ別個に廃棄に供される。この穿
刺具1は、針先21がプロテクタ4内に収納されてお
り、特に、針先21がプロテクタ4の先端から突出する
ことや、プロテクタ4が針先21から外れてしまうこと
がないため、廃棄処理を行なう者等が針先21で誤って
手指等を刺すという事故が防止される。
【0073】以上、本発明の穿刺具を図示の実施形態に
ついて説明したが、本発明は、これらに限定されるもの
ではなく、穿刺具を構成する各部は、同様の機能を発揮
し得る任意の構成のものと置換することができる。
【0074】また、本発明の穿刺具は、各種注射針に限
らず、例えば、留置針(外針)と組み合わせて用いる留
置針組立体にも適用することができる。
【0075】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、簡
単な構成、簡単な操作で、プロテクタ内に針体の針先を
収納することができる。
【0076】特に、第1の連結部材および第2の連結部
材を、針体の外周部に互いに巻き方向が反対となるよう
螺旋状に配設したことにより、回転を実質的に防止し、
プロテクタをより確実に所定位置に止めることができ
る。
【0077】また、プロテクタにシャッター部材を設け
た場合には、一旦プロテクタ内に収納された針先が再度
プロテクタの先端から突出するのが確実に防止され、廃
棄処理等に際し安全性が高い。
【0078】また、付勢部材を設けた場合には、より確
実かつ円滑にプロテクタ内に針体の針先を収納すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の穿刺具を注射針に適用した場合の実施
形態(組み立て状態)を示す縦断面図である。
【図2】本発明の穿刺具を注射針に適用した場合の実施
形態(針先収納状態)を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 穿刺具 2 針体 21 針先 3 ハブ 31 フランジ 33 凸部 4 プロテクタ 41 プロテクタ本体 42 針体通路 43 空間 44 凹部 45 収納空間 47 シャッター部材 5 規制手段 51 第1の連結部材 52 第2の連結部材 6 コイルバネ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先端部に鋭利な針先を有する針体と、 前記針体の基端部に固定されたハブと、 前記針体に対し相対的に移動可能に設置され、前記針体
    の針先を収納可能なプロテクタと、 前記プロテクタが前記針体の針先を収納したとき、さら
    に先端方向に向かって移動するのを規制する規制手段と
    を有し、 前記規制手段は、可撓性を有する長尺の第1の連結部材
    と第2の連結部材とで構成され、該第1の連結部材と該
    第2の連結部材とは、互いに巻き方向が反対となるよう
    螺旋状に、前記針体の外周部に配設されていることを特
    徴とする穿刺具。
  2. 【請求項2】 前記第1の連結部材と前記第2の連結部
    材とは、それぞれ、伸び率が150%以下の材料で構成
    されている請求項1に記載の穿刺具。
  3. 【請求項3】 前記第1の連結部材および前記第2の連
    結部材は、それぞれ、前記プロテクタと前記ハブとを連
    結している請求項1または2に記載の穿刺具。
  4. 【請求項4】 前記プロテクタが前記針体の針先を収納
    したとき、前記第1の連結部材と前記第2の連結部材と
    は、それぞれ、緊張状態となる請求項1ないし3のいず
    れかに記載の穿刺具。
  5. 【請求項5】 前記プロテクタが前記針体の針先を収納
    したとき、前記第1の連結部材と前記第2の連結部材と
    は、それぞれ、前記針体の外周に巻き付き、前記針体を
    ほぼ同等の力で締め付ける請求項1ないし4のいずれか
    に記載の穿刺具。
  6. 【請求項6】 前記プロテクタは、前記針体の針先が先
    端方向に向かって通過するのを阻止するシャッター部材
    を備えている請求項1ないし5のいずれかに記載の穿刺
    具。
  7. 【請求項7】 前記ハブと前記プロテクタとの間に設置
    され、前記プロテクタが前記ハブの近傍に位置している
    とき、前記プロテクタを先端方向に向かって付勢する付
    勢部材を有する請求項1ないし6のいずれかに記載の穿
    刺具。
JP2000217797A 2000-07-18 2000-07-18 穿刺具 Expired - Fee Related JP4464540B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000217797A JP4464540B2 (ja) 2000-07-18 2000-07-18 穿刺具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000217797A JP4464540B2 (ja) 2000-07-18 2000-07-18 穿刺具

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002028237A true JP2002028237A (ja) 2002-01-29
JP4464540B2 JP4464540B2 (ja) 2010-05-19

Family

ID=18712854

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000217797A Expired - Fee Related JP4464540B2 (ja) 2000-07-18 2000-07-18 穿刺具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4464540B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007215900A (ja) * 2006-02-20 2007-08-30 Kaneka Corp 長尺状医療用具保持システムおよびその方法
WO2013023435A1 (zh) * 2011-08-12 2013-02-21 Zhang Yaping 一种安全型静脉穿刺针
CN109350516A (zh) * 2018-11-21 2019-02-19 江苏苏云医疗器材有限公司 防针刺安全配药针

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007215900A (ja) * 2006-02-20 2007-08-30 Kaneka Corp 長尺状医療用具保持システムおよびその方法
WO2013023435A1 (zh) * 2011-08-12 2013-02-21 Zhang Yaping 一种安全型静脉穿刺针
CN109350516A (zh) * 2018-11-21 2019-02-19 江苏苏云医疗器材有限公司 防针刺安全配药针

Also Published As

Publication number Publication date
JP4464540B2 (ja) 2010-05-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5084019A (en) Hypodermic syringe with means to destroy and safely store the cannula
US8231583B2 (en) Safety needle assembly with passive pivoting shield
JP4951509B2 (ja) 受動的シールド注射器具
KR0168416B1 (ko) 캡구조체를 구비한 자동주사기
JPWO2002049696A1 (ja) プロテクタおよび留置針組立体
WO2015001819A1 (ja) 液体投与具
JP4151311B2 (ja) 留置針
JP2018517485A (ja) 医療器具および医療器具の針での針刺し危害を阻止するための安全装置
JPH10127767A (ja) 片手操作可能な針バリアーを備えた針アセンブリ
US6475191B2 (en) Indwelling needle assembly
JP2005510308A (ja) 安全な注射針構造
JP2000140110A (ja) ニ―ドルアセンブリを備える安全シ―ルドアセンブリの使用方法
US7566325B2 (en) Winged medical needle device
WO2006123645A1 (ja) 翼状針組立体
JP2006517437A (ja) 安全注射針
JP2002248168A (ja) 留置針組立体
JPH10272182A (ja) 留置針組立体
JP2002028237A (ja) 穿刺具
JP2004321489A (ja) 留置針組立体
US5084020A (en) Cannula device with means to provide safe storage after use
JP3576765B2 (ja) 留置針組立体
JP2002210005A (ja) プロテクタ
JP4844259B2 (ja) 針組立体の製造方法
JP2002011098A (ja) 穿刺具
JP2005152282A (ja) 穿刺具

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070214

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091027

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091029

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091225

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100202

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100219

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130226

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130226

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140226

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees