JP2002027899A - 野獣侵入防止網 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 野獣が裸電線の隙間から侵入したり、網を突
き破って侵入したりすることができないようにし、しか
も野獣が地中に穴を掘ったりして侵入するのも防止する
ことのできる野獣侵入防止網を提供する。 【解決手段】 縦横方向に編成した非電導性の撚り線材
１ａの横方向の撚り線材１ａに裸電線２を組み込んだ網
１であって、野獣侵入区域を囲むように適宜間隔をおい
て立設した複数の支柱Ｐの間に張り付け可能にすると共
に、前記裸電線２に衝撃電流を流すことができるように
している。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、山野に近い田畑
や果樹園、ゴルフ場などに野獣が侵入するのを防止する
ための網に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】山野に近い田畑や果樹園などにおいて
は、猪、鹿、狸、猿などの各種の野獣が侵入し、農地が
踏み荒らされたり、作物が食い荒らされたりするような
被害が発生している。さらに、山野に近いゴルフ場など
においても、これら各種の野獣が侵入し、芝生地に糞を
したり、プレイヤーが驚かされたりするという被害が発
生している。

【０００３】従来、前記したような被害を防止するた
め、田畑や果樹園、ゴルフ場などの野獣侵入区域を囲む
ように適宜間隔をおいて立設した支柱間に、上下に間隔
をおいて複数本の有刺鉄線を張り渡したり、衝撃電流を
流した複数本の裸電線を張り渡したり、さらには適宜間
隔をおいて立設した支柱間に網を張り渡したりして、野
獣が侵入しないようにしていた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記し
たような支柱間に複数本の有刺鉄線を張り渡したり、衝
撃電流を流した複数本の裸電線を張り渡しただけでは、
野獣がそれら有刺鉄線や裸電線の隙間から侵入したり、
地中に穴を掘ったりして侵入するのを防止することがで
きないという課題を有していた。

【０００５】また、前記支柱間に網を張り渡しただけで
は、野獣がその網を突き破って侵入したり、前記と同様
に地中に穴を掘ったりして侵入するのを防止することが
できないという課題を有していた。

【０００６】そこで、この発明は、従来の課題を解決す
るためになされたものであり、衝撃電流を流した裸電線
と、網を組み合わせることにより、野獣が裸電線の隙間
から侵入したり、網を突き破って侵入したりすることが
できないようにし、しかも野獣が地中に穴を掘ったりし
て侵入するのも防止することのできる野獣侵入防止網を
提供することを目的としてなされたものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】そのため、この発明の野
獣侵入防止網は、縦横方向に編成した非電導性の撚り線
材１ａの横方向の撚り線材１ａに裸電線２を組み込んだ
網１であって、野獣侵入区域を囲むように適宜間隔をお
いて立設した複数の支柱Ｐの間に張り付け可能にすると
共に、前記裸電線２に衝撃電流を流すことができるよう
にしている。

【０００８】さらに、この発明の野獣侵入防止網は、前
記網１を、前記複数の支柱Ｐの野獣侵入区域の外側の地
面Ｇに垂らせるようにするのが好ましい。

【０００９】また、この発明の野獣侵入防止網は、前記
網１を無結節網とするのが好ましい。

【００１０】

【発明の実施の形態】以下、この発明の野獣侵入防止網
の実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。

【００１１】図１は、この発明の野獣侵入防止網を、山
野に近い田畑や果樹園、ゴルフ場などの野獣侵入区域を
部分的に、または全域に渡って囲むように適宜間隔をお
いて立設した複数の支柱Ｐの間に張り付けた状態を示す
全体図であり、合成樹脂などからなる非電導性の撚り線
材１ａを縦横方向に編成してなる網１としている。そし
て、この網１は、図２に示したように、横方向の撚り線
材１ａにステンレス線や銅線などの裸電線２を組み込ん
だものとしている。さらに、裸電線２には、衝撃電流を
流すことができるように、電源装置３に接続したものと
している。なお、網１は、前記複数の支柱Ｐの間にのみ
張り付けたものとしてもよいが、図１に示したように、
前記複数の支柱Ｐの野獣侵入区域の外側の地面Ｇに垂ら
したものとしてもよい。

【００１２】前記網１を編成する撚り線材１ａに裸電線
２を組み込んだものとするには、撚り線材１ａを作成す
る場合に裸電線２を一緒にして撚ることにより撚り線材
１ａに裸電線２を組み込んだものとしても、撚り線材１
ａを作成してから、その撚り線材１ａに裸電線２を沿わ
せたり、巻き付けたりすることにより撚り線材１ａに裸
電線２を組み込んだものとしてもよい。このようにし
て、撚り線材１ａに裸電線２を組み込んだものとするこ
とにより、裸電線２は撚り線材１ａと一体と成って撚り
線材１ａに沿ったものとなる。なお、網１の網目４の大
きさは、約１０ｃｍ角〜３０ｃｍ角程度とするのが一般
的であるが、野獣の体長に応じて好ましい大きさにすれ
ばよいのは言うまでもない。

【００１３】さらに、前記網１は、無結節網、有結節網
などとすることができるが、無結節網とするのが、編成
時に撚り線材１ａに組み込んだ裸電線２が切断されるこ
とがないので好ましい。網１を有結節網とした場合に
は、編成時に結節部分に強い力がかかるため、引張り力
の弱い裸電線２を使用した場合には、この結節部分で裸
電線２が切断される虞れがあるので好ましいとは言えな
い。

【００１４】前記撚り線材１ａとしては、非電導性のも
のであれば特に限定されないが、網素材としての強度性
や加工性などを考えれば、ポリエチレン、ビニロン、ナ
イロンなどの合成繊維とするのが好ましい。

【００１５】前記裸電線２は、ステンレス線、銅線、ア
ルミニウム線などとすることができるが、強度性や防錆
性に優れているステンレス線とするのが好ましい。ま
た、前記裸電線２は、網１の強度を積極的に補強するも
のではないので、それほど太くする必要性はなく、衝撃
電流を流しても発熱するなどの悪影響のないものであれ
ば、その太さや材質などは特に限定されることはない。

【００１６】さらに、前記裸電線２は、横方向の撚り線
材１ａの全てに組み込んだものとしても、一列置き、二
列置きなどとして横方向の撚り線材１ａに組み込んだも
よい。また、野獣侵入区域の外側の地面Ｇに垂らせるよ
うにした部分の横方向の撚り線材１ａには、前記裸電線
２を組み込んだものとしても、組み込んでないものとし
てもよい。

【００１７】以上のように構成されるこの発明の野獣侵
入防止網は、田畑や果樹園、ゴルフ場などの野獣侵入区
域を部分的に、または全域に渡って囲むように適宜間隔
をおいて立設した支柱Ｐの間に張り付けておけばよい。

【００１８】このようにしておけば、田畑や果樹園、ゴ
ルフ場などの野獣侵入区域に野獣が入ろうとすると、網
１に突き当たって裸電線２に接触する度に、電気的な衝
撃が与えられるので、その野獣は仕舞いに近づかなる。
たまたま、網１に野獣が突き当たったときに、撚り線材
１ａにのみ接触しても、この撚り線材１ａの存在によっ
て野獣の侵入は防止され、何回か突き当たっているうち
に、裸電線２に接触することになり、その野獣に電気的
な衝撃が与えられることになるので、野獣により網１が
突き破られるようなことはない。

【００１９】また、地中に穴を掘るような野獣の場合に
は、網１を前記複数の支柱Ｐの野獣侵入区域の外側の地
面Ｇに垂らせるようにしたものにすれば、その網１が邪
魔になって地中に穴を掘ることができず、このような野
獣の侵入も防止することができる。

【００２０】

【発明の効果】この発明の野獣侵入防止網は、以上に述
べたように構成されているので、野獣が裸電線の隙間か
ら侵入したり、網を突き破って侵入したりすることがで
きないものとなり、しかも野獣が地中に穴を掘ったりし
て侵入するのも防止することのできるものとなった。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の野獣侵入防止網の一実施形態を示す
全体図である。

【図２】この発明の野獣侵入防止網の部分拡大図であ
る。

【符号の説明】

１ 網 １ａ 撚り線材 ２ 裸電線 Ｐ 支柱 Ｇ 地面

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 縦横方向に編成した非電導性の撚り線材
   （１ａ）の横方向の撚り線材（１ａ）に裸電線（２）を
   組み込んだ網（１）であって、野獣侵入区域を囲むよう
   に適宜間隔をおいて立設した複数の支柱（Ｐ）の間に張
   り付け可能にすると共に、前記裸電線（２）に衝撃電流
   を流すことができるようにしたことを特徴とする野獣侵
   入防止網。
2. 【請求項２】 前記網（１）を、前記複数の支柱（Ｐ）
   の野獣侵入区域の外側の地面（Ｇ）に垂らせるようにし
   たことを特徴とする請求項１記載の野獣侵入防止網。
3. 【請求項３】 前記網（１）を無結節網としたことを特
   徴とする請求項１記載の野獣侵入防止網。