JP2002027251A - 画像読取装置及びこれを制御する手順が記録された記録媒体並びにコンピュ−タプログラム信号を符号化して伝送するためのデ−タ構造 - Google Patents

画像読取装置及びこれを制御する手順が記録された記録媒体並びにコンピュ−タプログラム信号を符号化して伝送するためのデ−タ構造

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JP2002027251A
JP2002027251A JP2000202600A JP2000202600A JP2002027251A JP 2002027251 A JP2002027251 A JP 2002027251A JP 2000202600 A JP2000202600 A JP 2000202600A JP 2000202600 A JP2000202600 A JP 2000202600A JP 2002027251 A JP2002027251 A JP 2002027251A
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Toru Ochiai
透 落合
Masanaga Nakamura
正永 中村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 写真フィルム等の透過原稿に異物が付着し、
傷があっても、最適の画像読取条件で主スキャンによる
画像の読み取りを可能にする。 【解決手段】 フィルムスキャナ100は、光源111
から可視光(赤、緑、青)と赤外光を照射し、写真フィ
ルム2の画像を赤外成分と、可視成分に分解し、これを
イメージセンサ114により画素毎に検出する。フィル
ムスキャナ100のMPU137は、赤外成分に基づい
て欠陥画素を認識する。又、MPU137は、欠陥のな
いときに得られる基準レベルと欠陥画素の赤外成分レベ
ルとに基づいて当該欠陥画素における可視成分レベルを
補正して、ヒストグラムを作成する。MPU137は、
このヒストグラムに基づいて、主スキャン時の露出量
(露光時間)や、LUT階調変換特性を決定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、写真フィルム等の
透過原稿の画像を読み取る画像読取装置及びこれを制御
する手順が記録された記録媒体並びにコンピュ−タプロ
グラム信号を符号化して伝送するためのデ−タ構造に関
し、特に、ネガフィルム等の透過原稿用の画像読取装置
及びこれを制御する手順が記録された記録媒体等に関す
る。
【0002】
【従来の技術】写真は自然界の様々な環境下で撮影され
る。従って、写真フィルム等の透過原稿に記録される画
像は、撮影条件によって、最明点から最暗点までの幅が
狭いものから広いものまで、様々である。このため、写
真フィルム(例えば、ネガフィルム)に実際に記録され
た画像をフィルムスキャナで読み取る場合には、主スキ
ャンに先行して、プリスキャンが行われる。
【0003】このプリスキャンにより、画像の最明点と
最暗点が予め検出される。そして、主スキャン時に、こ
のプリスキャンで検出された画像の最暗点と最明点とに
基づいて、画像データの読み取り時の露出量(露光時
間)、LUT階調変換特性等の画像読取条件が決定され
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、フィル
ム面にゴミ等の異物が付着していたり、傷がある場合に
は、プリスキャン時に、これを画像と扱ってしまう。こ
のことは、特に、ネガフィルム等の透過原稿の場合に問
題となる。
【0005】すなわち、ゴミ等の異物は、通常、可視光
を遮って、画像データの可視成分レベルを減衰させる。
このため、異物の影響を受けた画像データが、フィルム
に記録されている画像(ネガ画像)の最暗点(レンジの
最下点)と判断され得る。このように、最暗点が誤認さ
れると、主スキャン時の読み取り時の露出量(露光時
間)、LUT階調変換特性等を最適な値にできない。
【0006】このことは、写真フィルムに傷が付いてい
る場合にも、同様である。本発明は、かかる事情に鑑み
てなされたもので、写真フィルム等の透過原稿に異物が
付着していたり透過原稿に傷がある場合でも、最適の画
像読取条件で主スキャンによる画像の読み取りができる
画像読取装置を提供することをその目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の画像読取装置は、透過原稿の画像
の色成分を赤外成分に分解する赤外成分分解手段と、分
解された赤外成分レベルを画素毎に検出する赤外成分検
出手段と、前記赤外成分レベルが基準レベル未満となる
前記透過原稿の欠陥画素の欠陥赤外成分レベルを検出す
る欠陥赤外成分検出手段と、前記透過原稿の画像の色成
分を可視成分に分解する可視成分分解手段と、分解され
た可視成分レベルを画素毎に検出する可視成分検出手段
と、前記基準レベル及び前記欠陥赤外成分レベルに基づ
いて当該欠陥画素における可視成分レベルを補正して補
正可視成分レベルを取得する補正手段と、前記透過原稿
の欠陥画素以外における可視成分レベルと前記欠陥画素
における補正可視成分レベルとに基づいて可視画像デー
タを出力する可視画像データ取得手段と、前記可視画像
データに基づいて前記透過原稿の画像の読取条件を決定
する読取条件決定手段とを有するものである。補正手段
により欠陥画素の可視成分レベルが補正されるので、こ
の補正後の可視成分レベルを用いた読取条件決定手段に
よる透過原稿の読取条件の決定において、欠陥画素の影
響をなくすことができる。
【0008】又、請求項2の発明は、請求項1に記載の
読取条件決定手段が、前記可視画像データの最小輝度レ
ベルを検出する最小輝度レベル検出手段と、前記最小輝
度レベルに基づいて前記可視画像データに対する階調変
換特性を設定する階調変換特性設定手段と、前記階調変
換特性に基づいて前記可視画像データの階調特性を変換
する階調特性変換手段とを有するものである。仮に欠陥
画素の輝度レベルが最小輝度レベルであっても、前記補
正手段によって当該輝度レベルが補正されているので、
階調変換特性の設定、更には、該階調変換特性に基づく
可視画像データの階調特性の変換に、欠陥画素が影響を
与えることがない。
【0009】又、請求項3の発明は、請求項2に記載の
前記補正手段が、(基準レベル/欠陥赤外成分レベル)
で表される補正係数を、当該欠陥画素の可視成分レベル
に乗算して、前記補正可視成分レベルを算出するもので
ある。これにより簡易な手法にて、欠陥画素における可
視成分レベルの補正を行うことができる。
【0010】又、請求項4の発明は、請求項2又は請求
項3に記載の画像読取装置において、前記欠陥赤外成分
検出手段が、前記赤外成分レベルが基準レベルより低い
所定レベル以下の欠陥画素の可視成分レベルを除外して
前記最小輝度レベルを求めるものである。これにより救
済不能な欠陥画素の影響を、読取条件決定手段による透
過原稿の読取条件の決定において、排除することができ
る。
【0011】又、請求項5の発明は、請求項2から請求
項4の何れかに記載の画像読取装置において、前記可視
成分分解手段が、前記透過原稿の画像を複数の可視波長
成分に分解可能に構成され、前記可視画像データ取得手
段は、前記複数の可視波長成分毎に前記可視画像データ
を出力し、前記欠陥赤外成分検出手段は、前記複数の可
視波長成分毎に前記可視画像データから前記欠陥画素を
検出し、前記最小輝度レベル検出手段は、前記複数の可
視波長成分毎に前記可視画像データの前記最小輝度レベ
ルを検出し、前記階調変換特性設定手段は、前記最小輝
度レベルに基づいて、前記複数の可視波長成分毎に前記
可視画像データに対する前記階調変換特性を設定し、前
記階調特性変換手段は、前記階調変換特性に基づいて前
記複数の可視波長成分毎に前記可視画像データの階調特
性を変換するものである。これにより、欠陥画素の補正
が各可視波長成分毎に行われ、各可視波長成分毎に、可
視画像データの階調特性を、欠陥画素の影響を排除した
最適なものとすることができる。
【0012】又、請求項6の発明は、透過原稿の画像の
色成分を赤外成分に分解する赤外成分分解手段と、該赤
外成分分解手段により分解された赤外成分レベルを画素
毎に検出する赤外成分検出手段と、透過原稿の画像の色
成分を可視成分に分解する可視成分分解手段と、該可視
成分分解手段により分解された可視成分レベルを画素毎
に検出する可視成分検出手段とを有する画像読取装置を
制御する手順が記録された記録媒体であって、検出され
た前記赤外成分レベルが基準レベル未満となる前記透過
原稿の欠陥画素の欠陥赤外成分レベルを検出する欠陥赤
外成分検出手順と、前記基準レベル及び前記欠陥赤外成
分レベルに基づいて前記欠陥画素における可視成分レベ
ルを補正して補正可視成分レベルを取得する補正手順
と、前記透過原稿の欠陥画素以外における可視成分レベ
ルと前記欠陥画素における補正可視成分レベルとに応じ
た可視画像データを出力する可視画像データ取得手順
と、前記可視画像データに基づいて前記透過原稿の画像
の読取条件を決定する読取条件決定手順とが記録された
ものである。補正手順により欠陥画素の可視成分レベル
が補正されるので、この補正後の可視成分レベルを用い
た読取条件決定手段による透過原稿の読取条件の決定に
おいて、欠陥画素の影響をなくすことができる。
【0013】又、請求項7の発明は、透過原稿の画像の
色成分を赤外成分に分解する赤外成分分解手段と、該赤
外成分分解手段により分解された赤外成分レベルを画素
毎に検出する赤外成分検出手段と、透過原稿の画像の色
成分を可視成分に分解する可視成分分解手段と、該可視
成分分解手段により分解された可視成分レベルを画素毎
に検出する可視成分検出手段とを有する画像読取装置を
制御する手順を含んだコンピュータプログラム信号を符
号化して伝送するためのデータ構造であって、検出され
た前記赤外成分レベルが基準レベル未満となる前記透過
原稿の欠陥画素の欠陥赤外成分レベルを検出する欠陥赤
外成分検出手順と、前記基準レベル及び前記欠陥赤外成
分レベルに基づいて前記欠陥画素における可視成分レベ
ルを補正して補正可視成分レベルを取得する補正手順
と、前記透過原稿の欠陥画素以外における可視成分レベ
ルと前記欠陥画素における補正可視成分レベルとに応じ
た可視画像データを出力する可視画像データ取得手順
と、前記可視画像データに基づいて前記透過原稿の画像
の読取条件を決定する読取条件決定手順とを含むもので
ある。欠陥画素の可視成分レベルを補正する手順が、例
えば、インターネットを介したダウンロード等によっ
て、画像処理装置の記録装置に記録されるので、この画
像処理装置は、この補正後の可視成分レベルを用いた読
取条件決定手段による透過原稿の読取条件の決定におい
て、欠陥画素の影響をなくすことができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図1から図12を参照して説明する。先ず、本発明
が適用される画像処理システム1の全体構成について、
図1を用いて説明する。
【0015】画像処理システム1は、図1に示すよう
に、フィルムスキャナ(画像読取装置)100、ホスト
コンピュータ(パーソナルコンピュータ)20、ディス
プレイ30、入力装置40(キーボード40A,マウス
40B)等によって構成されている。ここで、ホストコ
ンピュータ20は、インターフェイスボード(例えば、
SCSIボード)25、インターフェイスケーブル26
によって、フィルムスキャナ100に接続されている。
【0016】この画像処理システム1の起動はホストコ
ンピュータ20にインストールされているソフトウェア
に従う。すなわち、使用者は、ホストコンピュータ20
に対してディスプレイ30を見ながらキーボード41,
マウス42を操作し、指示した操作内容に応じてホスト
コンピュータ20からフィルムスキャナ100に指令信
号が出力される。
【0017】フィルムスキャナ100は、上記指令信号
を受けて、写真フィルム(透過原稿)2に対するプリス
キャン、主スキャンを行う。ここで、プリスキャンは、
主スキャンに先だって行われ、このプリスキャンによっ
て詳細は後述するように、主スキャン時の画像読取条件
(露光時間、LUT階調変換特性)が決定される。プリ
スキャンは、可視光(赤、緑、青の3チャネル)と赤外
光とを、選択的に、写真フィルム2に照射することで行
われる(計4チャネル)。3種の可視光を照射するのは
透過原稿の画像の色成分を複数の可視成分(可視波長成
分)に分解するためであり、赤外光を照射するのは透過
原稿の画像の色成分を赤外成分に分解するためである。
ここでプリスキャン時に赤外光を照射するのは、写真フ
ィルム2の画像とは無関係に、その表面に付着したゴミ
(異物)や傷のみ検知できるからである。これは、写真
フィルム(ここでは、ネガフィルム)2の色素が、一般
的に、赤外光を略100%透過することによる。すなわ
ち、赤外光の照射により取得された画像データは、色素
以外の要素(異物等の欠陥)でのみ輝度レベルが低下す
る(減衰)。換言すれば、この低下分が欠陥画素による
影響(減衰)の度合いを示す。尚、プリスキャン時の赤
外光の波長は、写真フィルム2の色素の波長特性に応じ
て決定される。
【0018】主スキャンは、このプリスキャンで決定さ
れた画像読取条件(露出量、LUT階調変換特性等)下
で行われ、この主スキャン時、可視光(赤、緑、青の3
チャネル)が、選択的に、写真フィルム2に照射され
る。これにより透過原稿の画像の色成分を複数の可視成
分(可視波長成分)に分解することができる。主スキャ
ンによって取得された画像データは、ホストコンピュー
タ20に転送され、ホストコンピュータ20内のハード
ディスク23等に記録される。
【0019】ホストコンピュータ20は、図2に示すよ
うに、CPU21、メモリ22、ハードディスク23、
CD−ROMドライブ24を有する。CPU21は、入
力装置40から入力された指示内容に従って、ハードデ
ィスク23、CD−ROM(記録媒体)3等に記録され
ている制御プログラムを実行し、このプログラムに従っ
て、フィルムスキャナ100に画像読取の指示、取得さ
れた画像データの加工等を行なう。
【0020】フィルムスキャナ100は、図3に示すよ
うに、スキャナブロック110、レンズ駆動部100
D、制御部100Eからなる。スキャナブロック110
には、撮影光学系を構成する光源111、ホルダ11
2、結像光学系を構成するレンズ113、イメージセン
サ(CCD)114、ミラー115,115が配置され
ている。
【0021】このうち光源111は、可視波長成分の異
なる3種の可視光(例えば、赤、緑、青)と、赤外光と
を発する複数の発光ダイオードからなる。光源111か
らの3種の可視光、赤外光の照射は、後述のコントロー
ル回路136からの制御信号に応じて、選択的に、所定
のタイミングで写真フィルム2に対して行われる。これ
により光源111は赤外成分分解手段、可視成分分解手
段として機能する。
【0022】ホルダ112には、透過原稿としての写真
フィルム(ネガフィルム)2が保持される(図4)。イ
メージセンサ114は、ホルダ112に保持された写真
フィルム2の、主走査方向の1ライン分の画像の読み取
りを行う(図4中、白抜き線L1に沿った画像の読
取)。すなわち、イメージセンサ114は、3種の可視
光、赤外光の何れかが選択的に照射されたとき、その輝
度レベルを示す電荷信号を、1画素分ずつ1ラインまと
めて、制御部100E(アナログ処理回路131)に転
送する。このイメージセンサ114からの電荷信号は制
御部100Eに転送され、可視成分(ここでは可視波長
成分)、赤外成分に各々分解された画像の認識に用いら
れる。
【0023】レンズ駆動部100Dは、スキャンブロッ
ク115を駆動するためのリードネジ121、これを回
転軸とするスキャンモータ(ステッピングモータ)12
2を有しており、スキャンモータ122の軸に連設され
たリードネジ121が、スキャンブロック110の挿通
孔(図示省略)に螺合されている。このスキャンモータ
122が、制御部100Eからの駆動信号のパルス数に
応じて、所定角度ずつ回転されたとき、スキャンブロッ
ク110は写真フィルム2に対して、一定間隔ずつ(例
えば、図5のPp1)ステップ移動する(図4、図5中、
矢印Yで示す副走査方向への移動)。
【0024】制御部100Eは、アナログ処理回路13
1、A/Dコンバータ132、LUT回路133、メモ
リ134、インターフェイス回路135、コントロール
回路136、マイクロプロセッサユニット(MPU)1
37、プログラムメモリ138とによって構成されてい
る。尚、この実施の形態では、制御部100Eが赤外成
分検出手段、欠陥赤外成分検出手段、可視成分検出手
段、補正手段、可視画像データ取得手段、読取条件決定
手段、最小輝度レベル検出手段、階調変換特性設定手
段、階調特性変換手段として機能する。
【0025】ここでアナログ処理回路131は、サンプ
ルホールド回路、クランプ回路、オフセット回路等で構
成され、イメージセンサ114から順次(1画素ずつ)
転送されてくる電荷信号に対して、サンプルホールド回
路では不要信号成分の除去等の信号処理が、クランプ回
路では信号の一部をクランプする安定化処理が、オフセ
ット回路では信号レベルを所定レベルに合わせる処理
が、各々、施される。
【0026】A/Dコンバータ132は、アナログ処理
回路131からのアナログ信号をディジタル信号(画像
データ)に変換する。LUT回路133は、A/Dコン
バータ132から出力されたディジタル信号に対して、
LUT階調テーブル(図11)に従って階調変換処理を
施す。メモリ134は、イメージセンサ114の主走査
によって検出された1ライン分の画像データを一時的に
記録する。
【0027】コントロール回路136は、光源111の
点灯を制御するための制御信号、イメージセンサ114
用のクロック信号/読出ゲート信号等の制御信号、A/
Dコンバータ132への変換開始タイミングを示す制御
信号、メモリアドレス信号/メモリ書込信号等の制御信
号を、各々、出力する。ここで、メモリアドレス信号/
メモリ書込信号は、LUT回路133で階調変換してメ
モリ134に順次書き込むための信号である。
【0028】MPU137は、光源111から照射され
る光の種類(赤、緑、青,赤外光の何れか)、光源11
1の点灯時間(露光時間)等を決定する。この光源11
1の点灯時間の制御によりイメージセンサ114の蓄積
時間(信号電荷の蓄積)中に蓄積される電荷量(光量に
対応)が調整される。又、MPU137は、光源111
の点灯時間に関連付けて、イメージセンサ114による
電荷の蓄積/転送のタイミングを決定する。このように
決定された指令内容を示す各種指令信号は、コントロー
ル回路136により、上記した具体的な制御信号に変換
され、コントロール回路136より光源111,イメー
ジセンサ114等に出力される。
【0029】一方で、MPU137は、イメージセンサ
114からの電荷信号に基づいて、可視光の各色成分
(赤、緑、青)及び赤外光の、計4チャネルの画像デー
タ(可視画像データ、赤外画像データ)を認識する。そ
して、MPU137は、イメージセンサ114による1
ライン分の画像データが4種の光(赤、緑、青、赤外
光)について行われたことを認識した後、スキャンモー
タ122に所定数の駆動信号(パルス信号)を出力し
て、スキャナブロック110を一定間隔Pp1ステップ移
動させる。
【0030】更に、MPU137は、プリスキャン時に
イメージセンサ114、アナログ処理回路131等の働
きによって生成された画像データ(可視データ、赤外デ
ータ)に基づいて、主スキャン時の露出量(露光時
間)、LUT階調変換特性等を決定する。尚、プログラ
ムメモリ138には、MPU137が実行する主スキャ
ン用プログラム(図示省略)、プリスキャン用プログラ
ム(図6)が記録されている。
【0031】次に、主スキャン時の露出量(露光時間)
や、LUT階調変換特性を決定するためのプリスキャン
について、図6のプリスキャン用プログラムに従って説
明する。このプリスキャンは、フィルムスキャナ100
からの出力画像(最終出力画像)のダイナミックレンジ
を広くするためのもの、このプリスキャンにより、主ス
キャン時の露出量(露光時間)や、LUT階調変換特性
を最適化でき、主スキャン時に読み取られる画像の画質
が向上する。
【0032】このプリスキャン用プログラム(図6)が
開始されると、先ず、ステップS1では、プリスキャン
時の点灯時間が一定の値に設定され、続くステップS2
では、スキャンモータ122が所定角度回転されてスキ
ャンブロック110が移動する(プログラム開始直後
は、プリスキャン開始位置(図5のYp1)に移動)。ス
テップS3では、光源111から可視光(赤、緑、青)
と赤外光の4チャネルが順次照射され、このときイメー
ジセンサ114により得られた電荷信号に基づいて1ラ
イン分の画像データが取得される。
【0033】ステップS4では、取得された1ライン分
の画像データのうち1つの画素(i番目の画素)につい
て3種(赤、緑、青)の画像データが認識され、続くス
テップS5では、赤外成分についての画像データが認識
される。続く、ステップS6では、認識された赤外画像
データの赤外成分レベルが所定の閾値Lthより大きいか
否かが判別される。
【0034】この判別結果が“Yes”のときには、ス
テップS7で、赤外成分レベルが閾値Lthより大きな画
素について、当該赤外成分レベルを用いた「赤外補正」
が行なわれる(補正可視成分レベルの取得)。次のステ
ップS8では、この「赤外補正」がなされた後の画像デ
ータに基づいてヒストグラム(可視画像データ)が作成
される。
【0035】今仮に、図7に示すように、写真フィルム
(透過原稿)2の上に欠陥画素(図中、斜線で示す)が
点在している場合を考える。この透過原稿に対して、赤
外光を用いた画像読取を行うと、各画素(1−A),
(1−B),…(5−D),(5−E)の赤外成分デー
タは、図8に示すようになる。
【0036】ここで、画素(1−B),(2−C),
(3−E),(5−A)のデータは、赤外成分レベルが
所定の閾値Lth(基準レベルILより低い所定レベル)
以下であるため「赤外補正」によって救済することがで
きない。このためこれらの画素(1−B),(2−
C),(3−E),(5−A)のデータは、ヒストグラ
ムの作成に関しては「無視」する。
【0037】一方、その他の画素に対しては、以下の手
順に従って「赤外補正」が行われる。図9は、「赤外補
正」の原理を説明する図である。尚、ここでは、説明を
簡単にするために、赤成分についての「赤外補正」につ
いて説明するが、G成分、B成分についても、同様の手
順で「赤外補正」が行われる。
【0038】写真フィルム2上に異物、傷等がある場
合、この部分で照明光は遮られ、該写真フィルム2を透
過してラインセンサ114に達する光量が減衰する。す
なわち、異物、傷等がある部分のデータは、実際に写真
フィルム2に記録されている像に比べ暗いデータとな
る。ここで写真フィルム2は、その色素の波長特性に応
じた所定波長の赤外光を略100%透過するため、照射
された所定波長の赤外光は、写真フィルム2に記録され
た像の影響を受けない。すなわち、所定波長の赤外光が
照射された場合、イメージセンサ114によって取得さ
れたデータは、写真フィルム2上にある異物、傷等によ
り減衰した光量のみを示す。
【0039】写真フィルム2上に欠陥がない場合、赤外
光の透過レベルは、図9の左端に示すように、一定値
(最大値IR)を示す。欠陥がある場合、赤外光の透過
レベルは、一定値(最大値IR)から欠陥(異物、傷
等)によって減衰されたレベル分だけ、小さな値(減衰
値IR’)を示す。そこで、写真フィルム2の画像デー
タを読み取るに当たっては、これに先だって、欠陥がな
い他の写真フィルムを用いて最大値IRを求めたり、或
いは、この最大値(IR)が既知であるならば、その値
を予めメモリに記憶させておく。
【0040】そして、写真フィルム2に対して赤外光の
透過レベル(減衰値IR’)を求める。そして、これら
2つ値(最大値IR、減衰値IR’)から写真フィルム
2にある異物、傷等による赤外光の減衰の度合いを示す
補正係数k(=IR/IR’)を求める。次いで、写真
フィルム2に対して可視光(ここでは赤色光)を照射し
て透過レベル(R)を求める。このとき求められた透過
レベル(R)は、記録された像の画像データと異物、傷
等による光量の減衰分の両方を含むものである。
【0041】そして、この透過レベル(R)に、上記得
られた補正係数kを乗算することで、減衰分を含む透過
レベル(R)に対して、異物、傷等による影響(減衰)
を除去した透過レベル(R’)を求めることができる
(赤外補正)。
【0042】但し、この赤外補正が有効なのは、欠陥で
減衰を受けた可視光の色成分(ここでは赤色)のデータ
(R)に、写真フィルム2に記録されたデータが含まれ
ている場合に限られる。すなわち、(IR/IR')を求
めるレベルIR’が所定値(Lth)より低い場合には、
異物、傷等による減衰の程度が大きすぎるため、可視光
の照明光によるデータの信頼性が低く、赤外補正を行っ
ても、写真フィルム2に記録された像の画像データを取
得できない。
【0043】このようにステップS6、ステップ7で欠
陥補正(赤外補正)がなされた画像データがヒストグラ
ム(図10(a))の作成に用いられる(ステップS
8)。次のステップS9では、今回ループで「赤外補
正」がなされた画素が、当該1ライン分の画像データの
最後の画素(n番目)であったか否かが判別される。こ
の判別結果が“No”であるうちは、ステップS4に戻
って「赤外補正」を繰り返す。
【0044】一方、ステップS9の判別結果が“Ye
s”であるならば、ステップS10に進み、今回ループ
で「赤外補正」がなされた画素が最終ラインであったか
否かが判別される。この判別結果が“No”のときはス
テップS2〜ステップS8の処理を繰り替えし実行す
る。ステップS10の判別結果が“Yes”に転じる
と、ステップS11に進んで、作成されたヒストグラム
(図10(a))から最明点(MXR)と最暗点(MN
R)が算出される。このように得られた最明点MXR、最
暗点MNRは、露出量(露光時間)と、LUT階調変換
特性の最適値の決定に用いられる。
【0045】次のステップS12では、上記最明点(M
XR)がフルスケールとなるように、主スキャン時の露
光時間が算出される。この算出された露光時間が、主ス
キャン時の露光時間として設定される。ここで、露出量
(E1)は、上記最明点(MXR)に着目して、これが
フルスケール(FS)となるように、次式(1)に基づ
いて決定される。
【0046】 E1=Ep×FS/MXR …(1) ここで、Epは、プリスキャン時の露出量である。この
E1に基づいて、露光時間(ここでは光源111の可視
光用露光時間)が決定される。この結果、プリスキャン
時に図10(a)のような透過光量分布であった場合で
も、主スキャン時には、図10(b)に示すような透過
光量分布が得られる。すなわち、透過原稿の最明点MX
RがフルスケールFSと一致する。
【0047】ステップS13では、上記決定された露光
時間による最暗点(MNR)が階調テーブルの端点と一
致するようにLUT階調変換特性が決定される(図1
1)。このステップでMPU137の階調変換特性設定
手段としての機能が実現される。このLUT階調変換特
性は、E1による照射時の、入力側の最暗点(MNR)
レベルが、変換後の最高出力(LUT階調変換特性の端
点)となるように設定される。
【0048】ここでは、最暗点(MNR)レベルも、変
更されて最暗点(MNR’)となる。これは、露出量
(露光時間)が上記のように変更された場合に、同じ比
率で変化するからである。変更後の最暗点(MNR’)
は、次式(2)で求められる。 MNR'=MNR×FS/MXR …(2) 実際には、この最暗点(MNR')に基づいて、LUT階
調変換特性が決定される(図11の実線)。ここでは、
“0”を基準としたLUT階調変換特性(図中、破線)
全体の比率が、そのフルスケール側(右側)を原点とし
て修正される(図中の点線→実線)。図11は、ネガフ
ィルムを用いた場合のLUT階調テーブルである。LU
T階調変換特性は、その他、フィルムの種類(例えば、
メーカの別、ISO値等)、透過光量分布等によって異
なる。
【0049】尚、欠陥画素による最暗点(=MNdR0)
に基づいてLUT階調変換特性を決定すると、図11の
二点鎖線で示す曲線となる。画像の実際の最暗点はMN
R'であるから、この曲線ではフルスケールの出力が得ら
れない。欠陥画素を除去しないと、その分、ダイナミッ
クレンジが狭くなる。
【0050】このように赤外補正によって欠陥補正がさ
れた画像データによってヒストグラム(図10(a))
を作成し、このヒストグラムの最暗点MNR、最明点M
XRを用いることで、主スキャン時の露出量(露光時
間)、LUT階調変換特性の最適化が図られる。次に、
上記プリスキャンで決定された露出量/LUT階調変換
特性を用いて実行される主スキャンについて、簡潔に説
明する。
【0051】主スキャンは、使用者が、入力装置40に
より主スキャンを開始させる旨の信号がホストコンピュ
ータ20に入力されたときに、上記したプリスキャンに
引き続いて実行されるものである。この指令信号を受け
たフィルムスキャナ100側では、MPU137が、上
記したようにプリスキャンを実行し、その後、主スキャ
ンを開始する。
【0052】MPU137は、主スキャン用プログラム
(図示省略)に従って、先ず、スキャンモータ122に
制御信号(駆動信号)を出力する。これによりスキャン
ブロック110が、読取開始位置(主スキャン開始位
置)に移動される。この主スキャン開始位置は、前記し
たプリスキャン開始位置と同じである(読取ラインL1
が図5のYp1)。
【0053】又、イメージセンサ114の主走査、副走
査は、プリスキャン時と同様に、図5のXp1からXp2ま
で、Yp1からYp2までである。又、読取のピッチは、主
スキャンの読取条件に応じて、その都度、所望のピッチ
に設定される。スキャンブロック110が主スキャン開
始位置に移動されると、光源111からこの1ライン
(L1)について、特定の光(赤、緑、青)が順次照射
されて、1ライン分の画像がイメージセンサ114によ
って読み取られる(主走査)。
【0054】読み取られた画像は、画素毎の複数の電荷
信号として、アナログ処理回路131で処理される。そ
の後、複数の電荷信号は、A/Dコンバータ132で順
次A/D変換されて、ディジタル信号(画素データ)と
なる。この画素データは、MPU137からの指令に基
づいて、LUT回路133が、順次、LUT階調変換す
る(MPU137の階調特性変換手段としての機能)。
LUT階調変換は、LUT変換テーブル(図11)に従
ってなされる。変換された1ライン分の画像データは、
一旦、メモリ134に記録される。メモリ134に記録
された1ライン分の画像データは、その後、ホストコン
ピュータ20側(メモリ22、ハードディスク23)に
転送される。
【0055】1ライン分の画像を示す電荷信号がイメー
ジセンサ114から出力された時点で、スキャンモータ
122が回転する。この回転に伴い、イメージスキャナ
114が、再び、所定ピッチ、副走査方向にステップ移
動される。このとき、光源111から可視光(赤、緑、
青)が照射されて、次のラインの画像が読み取られる。
この処理は、副走査方向について行われる(Yp1〜Yp
2)。
【0056】ところで、主スキャンを行なう際の、光源
111の照射時間(露光時間)とLUT回路133によ
るLUT階調変換特性は、上記したように、ゴミ(異
物)や傷による欠陥が補正(赤外補正)されたヒストグ
ラム(図10(a))の最明点(MXR、又は、MX
R')、最暗点(MNR、又は、MNR')に基づいて決定
されている。
【0057】この結果、主スキャン時の露出量(露光時
間)、LUT階調変換特性が、ゴミ(異物)、傷等の欠
陥画素の影響を受けることがなく、その最適化が図られ
る。尚、上記した実施の形態では、透過原稿としてネガ
フィルムを用いた例をあげて説明したが、これに限るこ
となく、本発明は、ポジフィルムを透過原稿とした場合
にも、適用可能である。このときには、図11に示した
LUT変換テーブル(ネガフィルム用)に代えて、図1
2に示すLUT変換テーブル(ポジフィルム用)を用い
てLUT変換を実行すればよい。この場合、ポジフィル
ム用LUT変換テーブルにおいても、上記手順で得られ
た最暗点MNR’(=MNR×FS/MXR)に基づい
て、主スキャン時のLUT階調変換特性が決定される
(図12の実線)。
【0058】又、上記した実施の形態では、フィルムス
キャナ側のMPU136がプリスキャン用の画像制御を
行うようにしたが、ホストコンピュータ20のCPU2
1がプリスキャン用の画像制御を行うようにしてもよ
い。この場合、プリスキャン用プログラムをハードディ
スク23に記録させてもよい。又、プリスキャン用プロ
グラムをCD−ROM(記録媒体)3に記録して、これ
らのプログラムをCPU21又はMPU136に実行さ
せるようにしてもよい。
【0059】又、上記した実施の形態では、3種類の可
視波長成分に応じて、3つのヒストグラムを作成して、
各々のヒストグラム毎に、LUT階調変換特性を決定す
ることとしているが、1つの可視波長成分にのみ着目し
て、LUT階調変換特性を決定してもよい。このとき得
られたLUT階調変換特性は、他の可視波長成分に対し
ても用いられる。
【0060】又、上記した実施の形態では、可視波長成
分として赤、緑、青の3種を用いているが、他の可視波
長成分を用いてもよいのは、勿論である。又、階調変換
特性も、実施の形態で例示したものに限られないのは勿
論である。又、上記した実施の形態では、A/Dコンバ
ータでディジタル変換された画像信号に対してLUT変
換を施す例をあげて説明したが、A/D変換前のアナロ
グ信号に対してアナログ回路でLUT変換を行なうよう
にしてもよい。
【0061】又、上記した実施の形態では、赤、緑、青
の3種の可視光と赤外光とを照射可能の光源111を用
いた場合について説明したが、イメージセンサ側にフィ
ルタを設けて赤、緑、青,赤外の各々の色成分の画像デ
ータを得るようにしてもよい。又、上記した実施の形態
では、1枚の画像を読み取る毎に、プリスキャン時に得
られたヒストグラムと赤外ヒストグラムとを用いて、主
スキャン時の露光量/LUT変換特性を決定する例をあ
げて説明したが、予めプリスキャンを一度だけ行って可
視ヒストグラムと赤外ヒストグラムを求めておき、その
後、複数の画像の読取に、これらヒストグラムを用いた
主スキャン時の露光量/LUT変換特性の決定を行って
もよい。
【0062】又、画像読取プログラムは、ホストコンピ
ュータ20から、インターネットを介して所定のホーム
ページにアクセスし、ドライバソフトまたはファームウ
ェアとしてダウンロードすることもできる。例えば、こ
のようなダウンロードは、ホストコンピュータ20から
所定のホームページにアクセスした状態において、画面
上の製品表示の中から画像読取装置の1つであるフィル
ムスキャナを選択したり、ホストコンピュータ20のO
S環境に合致するドライバソフトまたはファームウエア
を選択することにより実行することができる。
【0063】又、ホストコンピュータ20とインターネ
ットとの接続形態として、次のようなダイヤルアップ接
続が適用できる。すなわち、ホストコンピュータ20
は、モデムまたはターミナルアダプタを介して電話回線
に接続され、この電話回線により、インターネット接続
サービス会社であるプロバイダのモデムまたはターミナ
ルアダプタに接続される。プロバイダのモデムまたはタ
ーミナルアダプタは、サーバに接続され、サーバは、イ
ンターネットに中継経路を設定するためのルータを介し
て24時間接続されている。このようにホストコンピュ
ータ20を電話回線を介してプロバイダのサーバ経由で
インターネット(ホームページ)に接続することができ
る。尚、ホストコンピュータ20とインターネットとの
接続形態は、このようなダイヤルアップ接続に限定され
ず、プロバイダとの間を専用線を用いて常時接続する形
態であってもよい。
【0064】
【発明の効果】以上説明した請求項1又は請求項6に記
載の発明によれば、透過原稿に、異物が付着していた
り、傷が生じていても、透過原稿の読取条件の決定の際
に、これら異物等による影響を受けないようにして最適
化し、読み取った画像の画質を向上させることができ
る。
【0065】又、請求項2に記載の発明によれば、透過
原稿に、異物が付着していたり、傷が生じていても、可
視画像データに基づく階調変換特性が、これら異物等に
よる影響を補正により排除した後に決定できる。これに
より階調変換特性を、画像に最適なものに設定すること
ができ、画質を向上させることができる。又、請求項3
に記載の発明によれば、透過原稿に付着した異物や、生
じている傷があっても、これらが可視成分に与える影響
に鑑みて簡易に補正することができ、読取条件を画像に
最適なものとして、読み取った画像の画質を向上させる
ことができる。
【0066】又、請求項4に記載の発明によれば、透過
原稿に、異物、傷等によって可視成分が救済不能な程度
に影響を受けている場合に、当該欠陥画素を、読取条件
の決定の際に無視することで、これら異物等による影響
を可及的に排除でき、画質を向上させることができる。
又、請求項5に記載の発明によれば、色成分が異なる全
ての可視画像データに関して、各々、欠陥画素における
異物、傷等の影響を補正することで、各色成分毎に、細
かな階調変換特性の設定がされる。この結果、欠陥画素
の影響を受けず、適切な色の画像が得られる。
【0067】又、請求項7に記載の発明によれば、透過
原稿に、異物が付着していたり、傷が生じていても、透
過原稿の読取条件の決定の際に、これら異物等による影
響を受けないようにして最適化し、読み取った画像の画
質を向上させるためのプログラムを、例えば、インター
ネット経由で、当該画像処理装置内の記録装置に書き込
むことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される画像処理システム1の全体
構成図である。
【図2】ホストコンピュータ20の構成の概略を示すブ
ロック図である。
【図3】フィルムスキャナ100の構成を示すブロック
図である。
【図4】写真フィルム2のスキャン時の主走査方向と副
走査方向を示し説明図である。
【図5】写真フィルム2の読取領域を示す図である。
【図6】プリスキャン用プログラムを示すフローチャー
トである。
【図7】点在する欠陥画素の位置を示す説明図である。
【図8】欠陥画素を有する画像の各画素の赤外成分レベ
ルを示すグラフである。
【図9】赤外補正の原理を説明するための図である。
【図10】プリスキャン時に得られるヒストグラムを示
すグラフである。
【図11】LUT階調テーブルを示すグラフである。
【図12】ポジフィルムの読取時に用いられるLUT階
調テーブルを示すグラフである。
【符号の説明】
1 画像処理システム 2 写真フィルム(透過原稿) 3 CD−ROM(記録媒体) 20 ホストコンピュータ 21 CPU 23 ハードディスク 100 フィルムスキャナ(画像読取装置) 100E 制御部 111 光源(赤外成分分解手段、可視成分分解手段) 112 ホルダ 114 イメージセンサ 133 LUT回路 137 MPU 138 プログラムメモリ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5B047 AA05 AB04 DA06 DC02 DC06 5C062 AB03 AB17 AB41 AB42 AE03 BA00 5C072 AA01 CA07 EA05 FB11 QA11 UA11 UA13 VA03 WA04 5C077 LL11 LL13 MM03 MM15 MM20 MP08 PP15 PP32 PP43 PQ12 PQ19 PQ20 PQ22 PQ23 TT09

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透過原稿の画像の色成分を赤外成分に分
    解する赤外成分分解手段と、 分解された赤外成分レベルを画素毎に検出する赤外成分
    検出手段と、 前記赤外成分レベルが基準レベル未満となる前記透過原
    稿の欠陥画素の欠陥赤外成分レベルを検出する欠陥赤外
    成分検出手段と、 前記透過原稿の画像の色成分を可視成分に分解する可視
    成分分解手段と、 分解された可視成分レベルを画素毎に検出する可視成分
    検出手段と、 前記基準レベル及び前記欠陥赤外成分レベルに基づいて
    当該欠陥画素における可視成分レベルを補正して補正可
    視成分レベルを取得する補正手段と、 前記透過原稿の欠陥画素以外における可視成分レベルと
    前記欠陥画素における補正可視成分レベルとに基づいて
    可視画像データを出力する可視画像データ取得手段と、 前記可視画像データに基づいて前記透過原稿の画像の読
    取条件を決定する読取条件決定手段とを有することを特
    徴とする画像読取装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の読取条件決定手段は、
    前記可視画像データの最小輝度レベルを検出する最小輝
    度レベル検出手段と、前記最小輝度レベルに基づいて前
    記可視画像データに対する階調変換特性を設定する階調
    変換特性設定手段と、前記階調変換特性に基づいて前記
    可視画像データの階調特性を変換する階調特性変換手段
    とを有することを特徴とする画像読取装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の前記補正手段は、(基
    準レベル/欠陥赤外成分レベル)で表される補正係数
    を、当該欠陥画素の可視成分レベルに乗算して、前記補
    正可視成分レベルを算出することを特徴とする請求項1
    に記載の画像読取装置。
  4. 【請求項4】 請求項2又は請求項3に記載の画像読取
    装置において、 前記欠陥赤外成分検出手段は、前記赤外成分レベルが基
    準レベルより低い所定レベル以下の欠陥画素の可視成分
    レベルを除外して前記最小輝度レベルを求めることを特
    徴とする画像読取装置。
  5. 【請求項5】 請求項2から請求項4の何れかに記載の
    画像読取装置において、 前記可視成分分解手段は、前記透過原稿の画像を複数の
    可視波長成分に分解可能に構成され、 前記可視画像データ取得手段は、前記複数の可視波長成
    分毎に前記可視画像データを出力し、 前記欠陥赤外成分検出手段は、前記複数の可視波長成分
    毎に前記可視画像データから前記欠陥画素を検出し、 前記最小輝度レベル検出手段は、前記複数の可視波長成
    分毎に前記可視画像データの前記最小輝度レベルを検出
    し、 前記階調変換特性設定手段は、前記最小輝度レベルに基
    づいて、前記複数の可視波長成分毎に前記可視画像デー
    タに対する前記階調変換特性を設定し、 前記階調特性変換手段は、前記階調変換特性に基づいて
    前記複数の可視波長成分毎に前記可視画像データの階調
    特性を変換することを特徴とする画像読取装置。
  6. 【請求項6】 透過原稿の画像の色成分を赤外成分に分
    解する赤外成分分解手段と、該赤外成分分解手段により
    分解された赤外成分レベルを画素毎に検出する赤外成分
    検出手段と、透過原稿の画像の色成分を可視成分に分解
    する可視成分分解手段と、該可視成分分解手段により分
    解された可視成分レベルを画素毎に検出する可視成分検
    出手段とを有する画像読取装置を制御する手順が記録さ
    れた記録媒体であって、 検出された前記赤外成分レベルが基準レベル未満となる
    前記透過原稿の欠陥画素の欠陥赤外成分レベルを検出す
    る欠陥赤外成分検出手順と、 前記基準レベル及び前記欠陥赤外成分レベルに基づいて
    前記欠陥画素における可視成分レベルを補正して補正可
    視成分レベルを取得する補正手順と、 前記透過原稿の欠陥画素以外における可視成分レベルと
    前記欠陥画素における補正可視成分レベルとに応じた可
    視画像データを出力する可視画像データ取得手順と、 前記可視画像データに基づいて前記透過原稿の画像の読
    取条件を決定する読取条件決定手順とが記録されたこと
    を特徴とする画像読取装置を制御する手順が記録された
    記録媒体。
  7. 【請求項7】 透過原稿の画像の色成分を赤外成分に分
    解する赤外成分分解手段と、該赤外成分分解手段により
    分解された赤外成分レベルを画素毎に検出する赤外成分
    検出手段と、透過原稿の画像の色成分を可視成分に分解
    する可視成分分解手段と、該可視成分分解手段により分
    解された可視成分レベルを画素毎に検出する可視成分検
    出手段とを有する画像読取装置を制御する手順を含んだ
    コンピュータプログラム信号を符号化して伝送するため
    のデータ構造であって、 検出された前記赤外成分レベルが基準レベル未満となる
    前記透過原稿の欠陥画素の欠陥赤外成分レベルを検出す
    る欠陥赤外成分検出手順と、 前記基準レベル及び前記欠陥赤外成分レベルに基づいて
    前記欠陥画素における可視成分レベルを補正して補正可
    視成分レベルを取得する補正手順と、 前記透過原稿の欠陥画素以外における可視成分レベルと
    前記欠陥画素における補正可視成分レベルとに応じた可
    視画像データを出力する可視画像データ取得手順と、 前記可視画像データに基づいて前記透過原稿の画像の読
    取条件を決定する読取条件決定手順とを含むことを特徴
    とするコンピュータプログラム信号を符号化して伝送す
    るためのデータ構造。
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