JP2002027004A - 検波回路及びこの回路を用いた移動体用施錠制御装置 - Google Patents

検波回路及びこの回路を用いた移動体用施錠制御装置

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JP2002027004A
JP2002027004A JP2000201309A JP2000201309A JP2002027004A JP 2002027004 A JP2002027004 A JP 2002027004A JP 2000201309 A JP2000201309 A JP 2000201309A JP 2000201309 A JP2000201309 A JP 2000201309A JP 2002027004 A JP2002027004 A JP 2002027004A
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signal
detection circuit
transistors
transistor
circuit
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Hiroki Okada
広毅 岡田
Ryozo Okumura
亮三 奥村
Nobuyoshi Nagai
伸佳 永井
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Denso Corp
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Denso Corp
Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、検波回路及びこの回路を用いた移
動体用施錠制御装置に関し、所望の発振周波数を有して
いない信号が検波された場合にもその信号を正確にデコ
ードすることを目的とする。 【解決手段】 車両20は、ドアを非接触で遠隔的にロ
ック・アンロックすべく、携帯機30との間で信号の授
受を行う。車両20の受信部24に、受信信号の周波数
を直流電圧に変換するクワドラチャ検波回路52を設け
る。クワドラチャ検波回路52の出力端子を結合コンデ
ンサ64の入力端子に接続する。結合コンデンサ64の
出力端子を第1トランジスタ66のベース端子66bに
接続する。第1トランジスタ66のエミッタ端子66e
に接続し、抵抗器74を介して接地されるエミッタ端子
76eを有する第2トランジスタ76を設ける。第1及
び第2トランジスタ66,76のベース−コレクタ間
に、それぞれ、抵抗器72,82を設ける。第1及び第
2トランジスタ66,76のコレクタ端子66c,76
cを、それぞれコンパレータ90の入力端子に接続す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、検波回路及びこの
回路を用いた移動体用施錠制御装置に係り、特に、検波
信号を2値化する回路として好適な検波回路、及び、こ
の回路を用いた移動体用施錠制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば特開平4−26503
9号に開示する如く、周波数変調された受信信号の周波
数成分を直流電圧に変換する検波回路と、該検波回路の
出力電圧に基づいて受信信号に含まれるコード成分を符
号化する符号化回路とを備える検波装置が知られてい
る。この装置は、検波回路と符号化回路との間にAC結
合器を備えている。このAC結合器は、コンデンサと抵
抗とで構成された微分回路であり、直流電圧の直流分を
除去し、そのエッジ処理を行う。このため、周波数偏差
に起因して直流電圧のオフセットに微小な変動が生じて
も、その偏差が定常的または時間変化率の小さいもので
ある場合には、受信信号に含まれるコード成分が誤って
符号化されることは回避される。従って、上記の装置に
よれば、DCオフセットに微小な変動が生じている場合
にも受信信号を確実に復調することが可能となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、送信機から
受信機への通信を高速に行うためには、送信機に送信速
度の高速化が要求される。そこで、高速通信可能な送信
機の発振子としては、立ち上がり時間の長い水晶振動子
よりも、発振起動時間の短いSAW振動子が好適であ
る。しかしながら、SAW振動子では、初期バラツキや
温度等に起因して発振周波数が大きくずれるおそれがあ
る。
【0004】上記従来の装置においては、送信機の発し
た信号の発振周波数が所望の値から大きくずれている
と、受信信号の周波数成分が直流電圧に変換されても、
その出力電圧が所定しきい値に到達しない場合がある。
このため、上記従来の装置では、受信信号を正確にデコ
ードできないおそれがある。
【0005】本発明は、上述の点に鑑みてなされたもの
であり、所望の発振周波数を有していない信号が検波さ
れた場合にもその信号を正確にデコードすることが可能
な検波回路、及び、この回路を用いた移動体用施錠制御
装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、請求項1
に記載する如く、検波信号が入力されるコンデンサと、
前記コンデンサの後段に設けられ、前記検波信号に含ま
れるコードを2値化する2値化回路と、を備える検波回
路であって、前記コンデンサと前記2値化回路との間
に、所定値以上のゲインを有する増幅回路を設けたこと
を特徴とする検波回路により達成される。
【0007】請求項1記載の発明において、検波信号
は、コンデンサに入力された後、所定値以上のゲインを
伴って増幅される。この場合には、検波信号中の交流分
のみが増幅される。このため、所望の発振周波数に変調
されていない送信信号が受信された場合、すなわち、受
信信号が所望の発振周波数を有していない場合にも、そ
の信号に含まれるコードが2値化回路により正確に2値
化される。
【0008】尚、本発明において、「抵抗器」は、0Ω
以上の抵抗を示す抵抗器である。
【0009】また、上記の目的は、請求項2に記載する
如く、検波信号が入力されるコンデンサと、前記コンデ
ンサの後段に設けられ、前記検波信号に含まれるコード
を2値化する2値化回路と、を備える検波回路であっ
て、前記コンデンサと前記2値化回路との間に、それぞ
れ所定の直流バイアスが印加される一対のトランジスタ
のエミッタ端子同士を接続し、該エミッタ端子を抵抗器
を介して接地した帰還型回路を設けたことを特徴とする
検波回路により達成される。
【0010】請求項2記載の発明において、一対のトラ
ンジスタには、それぞれ、所定の直流バイアスが印加さ
れている。一対のトランジスタのエミッタ端子同士は接
続され、そのエミッタ端子は抵抗器を介して接地されて
いる。一方のトランジスタのベース端子に入力する信号
が変化すると、そのトランジスタのコレクタ端子にはそ
の信号の交流分を増幅した信号が現れる一方、他方のト
ランジスタのコレクタ端子における信号はほとんど変化
しない。このため、受信信号が所望の発振周波数を有し
ていない場合にも、その信号に含まれるコードが2値化
回路により正確に2値化される。
【0011】この場合、請求項3に記載する如く、請求
項2記載の検波回路において、前記2値化回路が、比較
器であると共に、前記一対のトランジスタのコレクタ端
子が、それぞれ、負荷抵抗器に接続されていると共に、
前記比較器の入力端子に接続されていることとしてもよ
い。
【0012】ところで、一対のトランジスタの特性が異
なっていると、初期バラツキや温度変動等に起因して変
動するトランジスタのオフセットが異なってしまう。一
対のトランジスタのオフセットが温度等に応じて異なる
と、検波信号に含まれるコードが正確に2値化されない
こととなる。
【0013】従って、請求項4に記載する如く、請求項
3記載の検波回路において、前記一対のトランジスタ同
士が、同一プロセスにより形成されていることとしても
よい。
【0014】この場合、請求項5に記載する如く、請求
項3記載の検波回路において、前記一対のトランジスタ
の直流電流増幅率同士が、略同一であることとしてもよ
い。
【0015】また、一対のトランジスタ同士が同一のプ
ロセスで形成されている状況下、あるいは、その直流電
流増幅率同士が略同一である状況下で、バイアス抵抗同
士が略同一であると、両トランジスタが互いにバランス
のとれた構成となる。かかる状況下で一のトランジスタ
に信号がランダムに入力する場合には、そのトランジス
タのコレクタ出力と他方のトランジスタのコレクタ出力
とが比較器で比較されると、その比較器のハイ出力とロ
ー出力との比率は略50%となる。
【0016】従って、請求項6に記載する如く、請求項
4又は5記載の検波回路において、前記一対のトランジ
スタのバイアス抵抗同士が、略同一であることとしても
よい。
【0017】一方、一対のトランジスタのバイアス抵抗
が異なると、無信号時に両トランジスタのコレクタ出力
に差が現れる。かかる状況下で一のトランジスタに信号
がランダムに入力する場合には、比較器における出力の
ハイとローとの比率がいずれかに偏る。
【0018】従って、請求項7に記載する如く、請求項
4又は5記載の検波回路において、前記一対のトランジ
スタに、それぞれ、複数のバイアス抵抗器が接続されて
いると共に、前記一対のトランジスタのバイアス抵抗同
士が、前記複数のバイアス抵抗器のうち少なくとも一の
バイアス抵抗器で異なることとしてもよい。
【0019】ところで、上記の検波回路においては、コ
ンデンサとトランジスタのバイアス抵抗器とにより高域
通過回路が形成される。このため、この回路の時定数が
小さいと、すなわち、遮断周波数が大きいと、検波信号
中のコードのビットレートが比較的遅い場合にその検波
信号が通過できず、コードを有効に2値化することがで
きないおそれがある。
【0020】従って、請求項8に記載する如く、請求項
3記載の検波回路において、前記コンデンサと、前記一
対のトランジスタのうちベース端子が前記コンデンサに
接続するトランジスタのバイアス抵抗器と、から形成さ
れる回路の時定数を、前記検波信号が該回路を通過可能
となるように大きくすることとしてもよい。また、バイ
アス回路は、ダイナミックレンジや応答速度を考慮して
設定されることが適切である。
【0021】従って、請求項9に記載する如く、請求項
3記載の検波回路において、前記コンデンサに入力され
る検波出力電圧と、前記一対のトランジスタのうちベー
ス電圧が前記コンデンサに接続されるトランジスタに対
して対称のトランジスタのベース電圧とが無信号時に略
同一となるように、該一対のトランジスタのバイアス抵
抗をそれぞれ設定することとしてもよい。
【0022】また、請求項10に記載する如く、移動体
のドアをロック・アンロックすべく乗員が携帯可能な携
帯機の発する信号または移動体の発する信号を受信する
受信機を備える移動体用施錠制御装置であって、前記受
信機が、請求項1乃至9のいずれか一項記載の検波回路
を有することを特徴とする移動体用施錠制御装置は、移
動体と携帯機との通信を速やかに完了させるうえで有効
である。
【0023】請求項10記載の発明において、移動体又
は携帯機の発する信号が所望の発振周波数を有していな
い場合にも、受信機側がその信号を正確にデコードす
る。この場合には、受信機が移動体又は携帯機の発する
信号を再度受信することなく、デコードされた情報を速
やかに処理することが可能となる。従って、本発明によ
れば、移動体と携帯機との通信を速やかに完了させるこ
とができる。
【0024】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の一実施例である
移動体の施錠システムのシステム構成図を示す。図1に
示す如く、本実施例の施錠システムは、移動体としての
車両20に搭載される施錠用電子制御ユニット(以下、
施錠用ECUと称す)22を備えている。施錠用ECU
22には、アンテナ23を有する受信部24、アンテナ
25を有する送信部26、及び、車両20のドアを施錠
(ロック)又は解錠(アンロック)するドアコントロー
ルモータ28が接続されている。受信部24は、アンテ
ナ23に受信された信号を増幅・復調する回路である。
また、送信部26は、アンテナ25から送信すべき信号
を周波数偏移変調(以下、FSK変調と称す)する回路
である。送信部26から送信される信号には、通信可能
領域が数mとなる程度の強度が付与される。
【0025】施錠用ECU22は、アンテナ25からF
SK変調された所定の信号を送信した後、その信号に応
答して後述の携帯機30が発する信号をアンテナ23に
おいて受信した場合に、その受信した信号のコードに基
づいてドアコントロールモータ28を駆動し、車両20
のドアのロック・アンロックを制御する。施錠用ECU
22には、当該車両20のIDコード等を記憶するメモ
リが内蔵されている。本実施例の施錠システムは、ま
た、乗員が携帯可能な携帯機30を備えている。携帯機
30は、車両20のドアを非接触で遠隔的に施錠・解錠
するための装置である。携帯機30は、携帯用電子制御
ユニット(以下、携帯用ECUと称す)32を備えてい
る。携帯用ECU32には、自己の携帯機30に対応す
る車両20のIDコード等を記憶したメモリが内蔵され
ている。
【0026】携帯用ECU32には、アンテナ33を有
する送信部34、及び、アンテナ35を有する受信部3
6が接続されている。送信部34は、発振子として、温
度−周波数特性が常温付近で最も高い周波数が実現され
る負の2次曲線的であり、かつ、高速通信可能なSAW
共振子を有している。携帯機30の送信部34から送信
される信号には、通信可能領域が数mとなる程度の強度
が付与されている。携帯用ECU32は、車両20が発
する信号を受信部36において受信した場合に、その受
信した信号に応答して、発振周波数f0(例えば300
MHz)を中心にした所定周波数(例えば300MHz
±20kHz)にFSK変調された所定の信号をアンテ
ナ33から送信する。
【0027】上記のシステムにおいて、車両20は、動
力停止中にドアがロックされている場合、一定時間ごと
に、送信部26のアンテナ25から、送信部26で変調
され暗号化された自己の車両20のIDコードを含んだ
所定の信号(以下、リクエスト信号と称す)を送信す
る。かかる状況下で、当該車両20に携帯機30を携帯
した乗員が近づくと、具体的には、車両20の通信可能
領域内に携帯機30が進入すると、携帯機30が、車両
20の発したリクエスト信号をアンテナ35で受信す
る。
【0028】この場合、携帯機30の携帯用ECU32
は、受信部36がリクエスト信号を復調しその暗号を解
読した後、そのリクエスト信号に含まれるIDコードと
自己のメモリに記憶されているIDコードとを照合す
る。そして、両者が一致する場合に、送信部34で変調
され暗号化された自己の車両のIDコードを含んだ所定
の信号(以下、レスポンス信号と称す)をアンテナ33
から送信する。施錠用ECU22は、送信部26のアン
テナ25からリクエスト信号を送信した後に受信部24
のアンテナ23でレスポンス信号を受信した場合、受信
部24がそのレスポンス信号を復調しその暗号を解読し
た後に、そのレスポンス信号に含まれるIDコードを自
己のメモリに記憶されているIDコードと照合する。そ
して、両者が一致する場合に、正規の乗員が自己の車両
20に近づいたとして車両20のドアをアンロックすべ
くドアコントロールモータ28へ指令信号を供給する。
【0029】また、車両20は、動力が停止された後に
ドアが開閉された場合にも、アンテナ25からリクエス
ト信号を送信する。携帯機30は、車両20の発したリ
クエスト信号を受信した場合、そのリクエスト信号に含
まれるIDコードを照合し、両者が一致する場合にレス
ポンス信号を送信する。そして、車両20の施錠用EC
U22は、携帯機30の発するレスポンス信号が受信さ
れた場合、そのレスポンス信号に含まれるIDコードを
照合し、両者が一致する場合に正規の乗員が車両20か
ら離れるとして車両20のドアをロックすべくドアコン
トロールモータ28へ指令信号を供給する。
【0030】このように、本実施例において、施錠用E
CU22は、リクエスト信号が送信された後にそのリク
エスト信号に応答して携帯機30が発するレスポンス信
号に基づいて、車両20のドアが施錠または解錠される
ようにドアコントロールモータ28を制御する。従っ
て、本実施例のシステムによれば、車両20の乗員が何
ら車両20に対して操作を行うことなく、車両20のド
アを非接触で遠隔的に施錠・解錠することが可能とな
る。
【0031】図2は、車両20の受信部24又は携帯機
30の受信部36の構成図を示す。尚、受信部24と受
信部36との構成は同一であるため、以下では、車両2
0の受信部24の構成及び動作について説明する。図2
に示す如く、受信部24は、上記したアンテナ23、バ
ンド・パス・フィルタ40、プリアンプ42、ローカル
発振器44、ミキサ46、IFフィルタ48、リミッタ
アンプ50を備えている。リミッタアンプ50には、受
信信号の周波数成分を直流電圧に変換するクワドラチャ
検波回路52が接続されている。
【0032】図3は、本実施例のクワドラチャ検波回路
52における受信信号の周波数成分fと、変換される直
流電圧Vとの関係の一例を示す。尚、図3には、受信信
号の実現すべき発振周波数がf0として、IDコード成
分のハイに相当する周波数がfH(図3においてf0+1
00kHz)として、IDコード成分のローに相当する
周波数がfL(図3においてf0−100kHz)とし
て、それぞれ示されている。クワドラチャ検波回路52
は、検波出力信号として、受信信号の周波数成分に応じ
た直流電圧を出力する。クワドラチャ検波回路52に
は、低域通過フィルタ54を介して増幅回路56が接続
されている。
【0033】図4は、本実施例の増幅回路56の回路構
成図を示す。図4に示す如く、低域通過フィルタ54を
構成する抵抗器60(抵抗値R0)及びコンデンサ62
(容量C1)の後段には、結合コンデンサ64(容量
2)が設けられている。結合コンデンサ64には、第
1トランジスタ66のベース端子66bが接続されてい
る。第1トランジスタ66のコレクタ端子66cには、
抵抗器68(抵抗値R2)を介して電源70(電圧
cc1)が接続されている。コレクタ端子66cには、
また、抵抗器72(抵抗値R1)を介して上記したベー
ス端子66bが接続されている。第1トランジスタ66
のエミッタ端子66eは、抵抗器74(抵抗値R 5)を
介して接地されている。尚、抵抗器74は、初期バラツ
キや温度変化による電流変化を抑制する機能を有してい
る。
【0034】第1トランジスタ66のエミッタ端子66
eには、また、第2トランジスタ76のエミッタ端子7
6eが接続されている。すなわち、第2トランジスタ7
6のエミッタ端子76eも、上記した抵抗器74を介し
て接地されている。第2トランジスタ76のコレクタ端
子76cには、抵抗器78(抵抗値R4)を介して電源
80(電圧Vcc2)が接続されている。コレクタ端子7
6cには、また、抵抗器82(抵抗値R3)を介して第
2トランジスタ76のベース端子76bが接続されてい
る。
【0035】第1トランジスタ66と第2トランジスタ
76とは、同一のプロセスを経て製造されており、略同
一の直流電流増幅率hFEを有している。抵抗器72と抵
抗器82とは、互いに略同一の抵抗値を有している(R
1=R3)。また、抵抗器68と抵抗器78とは、互いに
略同一の抵抗値を有している(R2=R4)。このため、
第1及び第2トランジスタ66,76は、互いにバラン
スのとれた構成を有することとなる。
【0036】第1トランジスタ66のコレクタ端子66
cは、コンパレータ90の反転入力端子92に接続され
ている。また、第2トランジスタ76のコレクタ端子7
6cは、コンパレータ90の非反転入力端子94に接続
されている。コンパレータ90は、非反転入力端子94
の電圧が反転入力端子92の電圧に比して大きい場合に
ハイ信号を出力し、一方、非反転入力端子94の電圧が
反転入力端子92の電圧に比して小さい場合にロー信号
を出力する。
【0037】図2に示す如く、コンパレータ90の出力
端子96は、上記した施錠用ECU22に接続されてい
る。施錠用ECU22は、コンパレータ90の出力信号
に基づいて、アンテナ23で受信した信号に含まれるコ
ードを解読・照合し、ドアロックアクチュエータ28を
駆動する。
【0038】次に、本実施例の増幅回路56の動作原理
について説明する。受信部24のアンテナ23に、携帯
機30の発したFSK変調されたレスポンス信号が受信
されると、レスポンス信号の周波数がクワドラチャ検波
回路52により直流電圧に変換され、その出力端子にそ
の直流電圧が現れる。クワドラチャ検波回路52の出力
電圧は、結合コンデンサ64に入力される。
【0039】クワドラチャ検波回路52の出力電圧が交
流的に“0”である場合には、結合コンデンサ64の出
力側から電流が流通しない。この場合には、上記の増幅
回路56において第1トランジスタ66と第2トランジ
スタ76とが互いにバランスのとれた構成となるので、
第1トランジスタ66のベース電圧V1B及びコレクタ電
圧V1Cは、それぞれ、第2トランジスタ76のベース電
圧V2B及びコレクタ電圧V2Cに略一致する(V1B
2B、及び、V1C=V2C)。第1及び第2トランジスタ
66,76のコレクタ電流I1C,I2Cは、それぞれベー
ス電流I1B,I2Bの直流電流増幅率hFE倍になると共
に、抵抗器74に流通する電流IEは、コレクタ電流I
1C,I2Cの加算値になる(IE=I1C+I2C)。このた
め、クワドラチャ検波回路52の出力電圧が交流的に
“0”である場合は、コレクタ電流I1C,I2C同士が略
一致し、抵抗器74にコレクタ電流I1Cの略2倍の電流
Eが流通する。
【0040】一方、クワドラチャ検波回路52の出力電
圧が+Δvi変化すると、第1トランジスタ66のベー
ス電圧V1BがΔviだけ上昇する。第1トランジスタ6
6は抵抗器68をコレクタ負荷とした交流増幅器である
ので、ベース電圧V1BがΔv iだけ上昇すると、コレク
タ電圧V1CがG・Δviだけ降下する(G;第1及び第
2トランジスタ66,76のゲイン)。この際には、ベ
ース電流I1Bが増加することにより、コレクタ電流I1C
がそのhFE倍増加し、第1トランジスタ66のエミッタ
電流I1Eが増加する。このため、エミッタ電圧VEは、
コレクタ電流I1Cの増加相当だけ上昇する。
【0041】エミッタ電圧VEが上昇すると、その上昇
分だけ第2トランジスタ76のベース電圧V2Bが上昇す
る。この場合、第2トランジスタ76のベース−コレク
タ間の電圧が小さくなることでベース電流I2Bが減少し
ようとする。しかし、この場合には、抵抗器82による
電流負帰還によりベース電流I2Bが一定に維持されよう
とするので、コレクタ電圧V2Cは略一定に維持される。
【0042】また、クワドラチャ検波回路52の出力電
圧が−Δvi変化する場合は、第1トランジスタ66の
ベース電圧V1BがΔviだけ降下する。この場合には、
第1トランジスタ66のコレクタ電圧V1CはG・Δvi
だけ上昇する一方、第2トランジスタ76のコレクタ電
圧V2Cは略一定に維持される。
【0043】このように、本実施例においては、クワド
ラチャ検波回路52の出力電圧の変動に伴って、第1ト
ランジスタ66のコレクタ電圧はその変動の反転側に増
幅される一方、第2トランジスタ76のコレクタ電圧は
ほとんど変化することはない。
【0044】図5乃至図8は、本実施例の増幅回路56
の動作を説明するための図を示す。尚、図5には携帯機
30の発するレスポンス信号が所望の発振周波数を有し
ている場合について、図6にはレスポンス信号が所望の
発振周波数に比して高い周波数を有している場合につい
て、図7にはレスポンス信号が所望の発振周波数に比し
て低い周波数を有している場合について、図8にはレス
ポンス信号が図7の場合に比して更に低い周波数を有し
ている場合について、それぞれ示す。図5乃至図8
(A)には車両20の発するリクエスト信号の時間変化
が、同図(B)には受信部24の結合コンデンサ64の
入力側の電圧波形が、同図(C)には結合コンデンサ6
4の出力側の電圧波形が、同図(D)には第1トランジ
スタ66のコレクタ電圧V1C、及び、第2トランジスタ
76のコレクタ電圧V2Cが、同図(E)にはコンパレー
タ90の出力側の電圧波形が、それぞれ示されている。
【0045】図5乃至図8に示す如く、携帯機30がレ
スポンス信号を発していない場合は、車両20の結合コ
ンデンサ64の入力電圧にランダムノイズが現れてい
る。この場合には、結合コンデンサ64の出力電圧(第
1トランジスタ66のベース電圧V1B)、第1トランジ
スタ66のコレクタ電圧V1C、及び第2トランジスタ7
6のコレクタ電圧V2Cはランダムな値となる。
【0046】かかる状況下で携帯機30が、コード成分
が例えば“1”,“0”,“1”となっているレスポン
ス信号を発信すると、車両20がそのレスポンス信号を
受信する。携帯機30の発したレスポンス信号が所望の
発振周波数を有している場合には、車両20に、所望の
発振周波数にコード成分に応じた周波数が重畳された周
波数を有するレスポンス信号が受信される。この場合、
結合コンデンサ64の入力側には、図5に示す如く、ラ
ンダムノイズ時の中心を中心として、コード成分
“1”,“0”,“1”に対応して増減する電圧が現れ
る。
【0047】このように結合コンデンサ64の入力電圧
が変化する場合は、結合コンデンサ64の出力側にもラ
ンダムノイズ時の中心を中心としてコード成分“1”,
“0”,“1”に対応して増減する電圧が現れ、第1ト
ランジスタ66のコレクタ電圧V!Cが反転側に増幅され
ると共に、第2トランジスタ76のコレクタ電圧V2C
略一定に維持される。このため、携帯機30の発したレ
スポンス信号が所望の発振周波数を有している場合に
は、コンパレータ90の出力端子に、レスポンス信号中
のコード成分に対応した出力が現れる。
【0048】また、携帯機30の発したレスポンス信号
が所望の発振周波数に比して高い周波数を有している場
合には、車両20に、所望の発振周波数に比して高い周
波数にコード成分に応じた周波数が重畳された周波数を
有するレスポンス信号が受信される。この場合、結合コ
ンデンサ64の入力側には、図6に示す如く、ランダム
ノイズ時の中心よりも低い電圧を中心として、コード成
分“1”,“0”,“1”に対応して増減する電圧が現
れる。このため、車両20にかかるレスポンス信号が受
信された場合には、その後、結合コンデンサ64の入力
電圧が急激に低下する。
【0049】このように結合コンデンサ64の入力電圧
が変化する場合には、結合コンデンサ64の機能によ
り、その出力電圧に、入力電圧の如き急低下が現れな
い。すなわち、結合コンデンサ64の出力電圧に、入力
電圧の直流分が重畳されることはなく、交流分のみが現
れる。このため、本実施例において、結合コンデンサ6
4の出力電圧は、入力電圧の直流分の変化に追従しな
い。この場合、第1トランジスタ66のコレクタ電圧V
!Cは結合コンデンサ64の入力電圧のうち交流分に応じ
た量だけ反転側に増幅されると共に、第2トランジスタ
76のコレクタ電圧V 2Cは略一定に維持される。このた
め、携帯機30の発したレスポンス信号が所望の発振周
波数に比して高い周波数を有している場合にも、コンパ
レータ90の出力端子に、レスポンス信号中のコード成
分に対応した出力が現れる。
【0050】一方、携帯機30の発したレスポンス信号
が所望の発振周波数に比して低い周波数を有している場
合には、車両20に、所望の発振周波数に比して低い周
波数にコード成分に応じた周波数が重畳された周波数を
有するレスポンス信号が受信される。この場合、結合コ
ンデンサ64の入力側には、図7に示す如く、ランダム
ノイズ時の中心よりも高い電圧を中心として、コード成
分“1”,“0”,“1”に対応して増減する電圧が現
れる。このため、車両20にかかるレスポンス信号が受
信された場合には、その後、結合コンデンサ64の入力
電圧が急激に上昇する。
【0051】このように結合コンデンサ64の入力電圧
が変化する場合には、結合コンデンサ64の機能によ
り、具体的には、結合コンデンサ64が急速に放電する
ことにより、その出力電圧に、入力電圧の如き急上昇が
現れない。すなわち、結合コンデンサ64の出力電圧
に、入力電圧の直流分が重畳されることはなく、交流分
のみが現れる。この場合、第1トランジスタ66のコレ
クタ電圧V!Cは結合コンデンサ64の入力電圧のうち交
流分に応じた量だけ反転側に増幅されると共に、第2ト
ランジスタ76のコレクタ電圧V2Cは略一定に維持され
る。このため、携帯機30の発したレスポンス信号が所
望の発振周波数に比して低い周波数を有している場合に
も、コンパレータ90の出力端子に、レスポンス信号中
のコード成分に対応した出力が現れる。尚、図8に示す
如く、携帯機30の発したレスポンス信号が図7の場合
に比して更に低い周波数を有している場合も、同様に、
コンパレータ90の出力端子には、レスポンス信号中の
コード成分に対応した出力が現れる。
【0052】このように、車両20の受信部24によれ
ば、ランダムノイズ後に受信された携帯機30のレスポ
ンス信号が所望の発振周波数を有していない場合、すな
わち、レスポンス信号の周波数が所望の発振周波数から
大きくずれている場合にも、そのレスポンス信号に含ま
れるコード成分を正確にデコードすることが可能となっ
ている。同様に、携帯機30の受信部36によれば、車
両20の発したリクエスト信号が所望の発振周波数を有
していない場合、すなわち、リクエスト信号の周波数が
所望の発振周波数から大きくずれている場合にも、その
リクエスト信号に含まれるコード成分を正確にデコード
することは可能である。
【0053】従って、本実施例によれば、例えばSAW
振動子の初期バラツキや温度変化等に起因して送信部3
4,26が所望の発振周波数を有しない信号を発信する
場合にも、受信部24,36が受信した信号を正確にデ
コードすることができる。このため、本実施例によれ
ば、車両20及び携帯機30が同一の信号を複数フレー
ム発信することが不要となり、車両20と携帯機30と
の通信を速やかに完了させることが可能となる。
【0054】本実施例においては、図5乃至図8に示す
如く、車両20がリクエスト信号を送信した場合、受信
したレスポンス信号が所望の発振周波数を有しているか
否かにかかわらず、その送信直後に、携帯機30の発し
たレスポンス信号が車両20に受信される。従って、本
実施例においては、車両20がリクエスト信号を送信し
た後、レスポンス信号を受信するまでの時間がある所定
時間に比して短い場合にのみ、ドアコントロールモータ
28を駆動制御することとしてもよい。すなわち、車両
20がリクエスト信号を送信した後、レスポンス信号を
受信するまでの時間が長くなる場合には、ドアコントロ
ールモータ28の駆動制御を禁止することとしてもよ
い。かかる構成によれば、車両20と携帯機30との通
信が同期することで、車両20のドアのロック・アンロ
ックを信頼性よく行うことが可能となる。
【0055】また、本実施例においては、上述の如く、
第1トランジスタ66と第2トランジスタ76とは、同
一のプロセスを経て製造されており、略同一の直流電流
増幅率hFEを有している。この場合、両トランジスタ6
6,76は、初期バラツキや温度変化等に対して同様の
特性を有し、そのオフセットは略同一となる。従って、
本実施例によれば、初期バラツキや温度変化等が生じて
いる場合にも、第1及び第2トランジスタ66,76の
コレクタ電圧V1C,V2Cの変動量は略同一となるため、
コンパレータ90の出力に変化が生じない。このため、
第1及び第2トランジスタ66,76の初期バラツキや
温度変化等にかかわらず、車両20又は携帯機30は、
受信信号を正確にデコードすることができる。
【0056】また、本実施例においては、上述の如く、
更に、抵抗器72と抵抗器82、及び、抵抗器68と抵
抗器78とは、それぞれ、略同一の抵抗値を有してい
る。係る構成において、第1及び第2トランジスタ6
6,76は、互いにバランスのとれた構成を有してい
る。第1トランジスタ66のベース端子に電流が流通し
ていない場合は、第1トランジスタ66のコレクタ電圧
1Cと第2トランジスタ76のコレクタ電圧V1Cとは略
一致する。また、第1トランジスタ66のベース端子に
電流がランダムに流通する場合は、そのランダムな変動
に伴って、第1トランジスタ66のコレクタ電圧V1C
変動する一方、第2トランジスタ76のコレクタ電圧V
2Cはほとんど変動しない。この場合、第1トランジスタ
66のコレクタ電圧V1Cの変動は、第1トランジスタ6
6のベース端子に電流が流通していない場合のコレクタ
電圧V1C,すなわち、コレクタ電圧V2Cを中心にして生
ずる。このため、本実施例において、コンパレータ90
の出力は、ハイ出力とロー出力との比率が略50%とな
るように現れる。
【0057】また、本実施例において、第1トランジス
タ66側の抵抗器68,72、及び、第2トランジスタ
76側の抵抗器78,82は、第1及び第2トランジス
タ66,76のバイアス抵抗を構成している。それらの
バイアス抵抗は、第1トランジスタ66側と第2トラン
ジスタ76側とで略同一の抵抗値を有している。このた
め、上述の如く、第1トランジスタ66のベース端子に
電流が流通していない場合、すなわち、車両20又は携
帯機30がリクエスト信号又はレスポンス信号を発して
いない場合は、第1トランジスタ66のコレクタ電圧V
1Cと第2トランジスタ76のコレクタ電圧V2Cとは略一
致する。このように無信号時におけるコレクタ電圧V1C
とコレクタ電圧V2Cとが一致する場合は、信号の応答速
度やダイナミックレンジが適切に確保される。従って、
本実施例によれば、信号の応答速度やダイナミックレン
ジを考慮した受信部24,36を実現することができ
る。図9は、本実施例の増幅回路56の一部分の等価回
路を示す。本実施例の増幅回路56においては、図9に
示す如く、結合コンデンサ64と、第1トランジスタ6
6のバイアス抵抗として機能する抵抗器68,72とに
より、高域通過回路が形成される。このため、この回路
の時定数が小さいと、すなわち、遮断周波数が大きい
と、IDコードのビットレートが比較的遅い場合にその
IDコードを含む信号がかかる高域通過回路を通過する
ことができず、コンパレータ90がIDコードを有効に
ハイ出力とロー出力に2値化することができないおそれ
がある。そこで、本実施例においては、IDコードを含
む信号が上記の高域通過回路を通過することができるよ
うに、その回路の時定数、具体的には、結合コンデンサ
64の容量および抵抗器68,72の抵抗値を設定する
ことが適切である。
【0058】尚、上記の実施例においては、クワドラチ
ャ検波回路52の出力信号が特許請求の範囲に記載した
「検波信号」に、結合コンデンサ64が特許請求の範囲
に記載した「コンデンサ」に、コンパレータ90が特許
請求の範囲に記載した「2値化回路」及び「比較器」
に、第1及び第2トランジスタ66,76が特許請求の
範囲に記載した「トランジスタ」に、抵抗器80が特許
請求の範囲に記載した「抵抗器」に、抵抗器68,78
が特許請求の範囲に記載した「負荷抵抗器」に、抵抗器
68,72,78,82が特許請求の範囲に記載した
「バイアス抵抗器」に、車両20の受信部24及び携帯
機30の受信部36が特許請求の範囲に記載した「受信
機」に、それぞれ相当している。
【0059】ところで、上記の実施例においては、携帯
機30の送信部34が発振子としてSAW共振子を有す
ることとしているが、車両20の送信部26も発振子と
してSAW共振子を有することとしてもよい。
【0060】また、上記の実施例においては、FSK変
調された信号を復調する際にそのデコードを正確に行う
こととしているが、ASK変調された信号を復調する際
のデコードに適用することも可能である。
【0061】更に、上記の実施例においては、抵抗器7
2と抵抗器82、及び、抵抗器68と抵抗器78とを、
それぞれ、略同一の抵抗値にすることにより、コンパレ
ータ90のハイ出力とロー出力との比率を略50%にし
ているが、抵抗器72と抵抗器82、または、抵抗器6
8と抵抗器78とを、異なる抵抗値に設定することとし
てもよい。この場合には、第1トランジスタ66と第2
トランジスタ76とが互いに異なるオフセットを有する
こととなる。
【0062】すなわち、第1トランジスタ66のベース
端子に電流が流通していない場合は、第1トランジスタ
66のコレクタ電圧V1Cと第2トランジスタ76のコレ
クタ電圧V1Cとが異なる値となる。この場合には、第1
トランジスタ66のコレクタ電圧V1Cの変動が、第1ト
ランジスタ66のベース端子に電流が流通していない場
合のコレクタ電圧V2Cを中心にして生ずることはなく、
そのコレクタ電圧V2Cからずれた電圧を中心にして生ず
る。このため、かかる構成においては、コンパレータ9
0の出力が、ハイ出力とロー出力との比率が50%にな
ることなく、それらの何れかに偏ることとなる。
【0063】
【発明の効果】上述の如く、請求項1乃至3記載の発明
によれば、所望の発振周波数を有していない信号が検波
された場合にもその検波信号を正確にデコードすること
ができる。
【0064】請求項4乃至5記載の発明によれば、トラ
ンジスタの初期バラツキや温度等にかかわらず、検波信
号を正確にデコードすることができる。
【0065】請求項6記載の発明によれば、トランジス
タに信号がランダムに入力する状況下で比較器の出力の
ハイとローとの比率を略50%にすることができる。
【0066】請求項7記載の発明によれば、トランジス
タに信号がランダムに入力する状況下で比較器のハイ出
力とロー出力とを何れかに偏らせることができる。
【0067】請求項8記載の発明によれば、検波信号中
のコード成分に従った信号が確実に比較器に入力される
ことで、そのコードを有効に2値化することができる。
【0068】請求項9記載の発明によれば、ダイナミッ
クレンジや応答速度を確保することができる。
【0069】また、請求項10記載の発明によれば、受
信信号の周波数変動にかかわらず信号が正確にデコード
されることで、移動体と携帯機との通信を速やかに完了
させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である移動体の施錠システム
のシステム構成図である。
【図2】本実施例の車両又は携帯機の受信部の構成図で
ある。
【図3】本実施例のクワドラチャ検波回路における受信
信号の周波数成分fと、変換される直流電圧Vとの関係
の一例を示す図である。
【図4】本実施例の受信部の増幅回路の回路構成図であ
る。
【図5】本実施例において、レスポンス信号が所望の発
振周波数を有している場合の増幅回路の動作を説明する
ための図である。
【図6】本実施例において、レスポンス信号が所望の発
振周波数に比して高い周波数を有している場合の増幅回
路の動作を説明するための図である。
【図7】本実施例において、レスポンス信号が所望の発
振周波数に比して低い周波数を有している場合の増幅回
路の動作を説明するための図である。
【図8】本実施例において、レスポンス信号が図7の場
合に比して更に低い周波数を有している場合の増幅回路
の動作を説明するための図である。
【図9】本実施例の増幅回路の一部分の等価回路を示す
図である。
【符号の説明】
20 車両 22 施錠用電子制御ユニット(施錠用ECU) 24,36 受信部 26,34 送信部 30 携帯機 32 携帯用電子制御ユニット(携帯用ECU) 64 結合コンデンサ 66 第1トランジスタ 76 第2トランジスタ 68,72,74,78,82 抵抗器 70,80 電源 90 コンパレータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 奥村 亮三 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 永井 伸佳 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 Fターム(参考) 2E250 AA21 BB08 BB55 CC12 CC20 DD03 FF13 FF23 FF35 FF36 5K004 AA04 EG10 EH01

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 検波信号が入力されるコンデンサと、前
    記コンデンサの後段に設けられ、前記検波信号に含まれ
    るコードを2値化する2値化回路と、を備える検波回路
    であって、 前記コンデンサと前記2値化回路との間に、所定値以上
    のゲインを有する増幅回路を設けたことを特徴とする検
    波回路。
  2. 【請求項2】 検波信号が入力されるコンデンサと、前
    記コンデンサの後段に設けられ、前記検波信号に含まれ
    るコードを2値化する2値化回路と、を備える検波回路
    であって、 前記コンデンサと前記2値化回路との間に、それぞれ所
    定の直流バイアスが印加される一対のトランジスタのエ
    ミッタ端子同士を接続し、該エミッタ端子を抵抗器を介
    して接地した帰還型回路を設けたことを特徴とする検波
    回路。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の検波回路において、 前記2値化回路が、比較器であると共に、 前記一対のトランジスタのコレクタ端子が、それぞれ、
    負荷抵抗器に接続されていると共に、前記比較器の入力
    端子に接続されていることを特徴とする検波回路。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の検波回路において、 前記一対のトランジスタ同士が、同一プロセスにより形
    成されていることを特徴とする検波回路。
  5. 【請求項5】 請求項3記載の検波回路において、 前記一対のトランジスタの直流電流増幅率同士が、略同
    一であることを特徴とする検波回路。
  6. 【請求項6】 請求項4又は5記載の検波回路におい
    て、 前記一対のトランジスタのバイアス抵抗同士が、略同一
    であることを特徴とする検波回路。
  7. 【請求項7】 請求項4又は5記載の検波回路におい
    て、 前記一対のトランジスタに、それぞれ、複数のバイアス
    抵抗器が接続されていると共に、 前記一対のトランジスタのバイアス抵抗同士が、前記複
    数のバイアス抵抗器のうち少なくとも一のバイアス抵抗
    器で異なることを特徴とする検波回路。
  8. 【請求項8】 請求項3記載の検波回路において、 前記コンデンサと、前記一対のトランジスタのうちベー
    ス端子が前記コンデンサに接続するトランジスタのバイ
    アス抵抗器と、から形成される回路の時定数を、前記検
    波信号が該回路を通過可能となるように大きくしたこと
    を特徴とする検波回路。
  9. 【請求項9】 請求項3記載の検波回路において、 前記コンデンサに入力される検波出力電圧と、前記一対
    のトランジスタのうちベース電圧が前記コンデンサに接
    続されるトランジスタに対して対称のトランジスタのベ
    ース電圧とが無信号時に略同一となるように、該一対の
    トランジスタのバイアス抵抗をそれぞれ設定したことを
    特徴とする検波回路。
  10. 【請求項10】 移動体のドアをロック・アンロックす
    べく乗員が携帯可能な携帯機の発する信号または移動体
    の発する信号を受信する受信機を備える移動体用施錠制
    御装置であって、 前記受信機が、請求項1乃至9のいずれか一項記載の検
    波回路を有することを特徴とする移動体用施錠制御装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104345653A (zh) * 2014-10-09 2015-02-11 赵崇谊 一种电动车智能鼓刹防盗锁的控制装置

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