JP2002024445A - 携帯型の証明装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 １台で多数の証明情報の確認を受けることが
可能で、各証明情報の期限管理が容易に成され、更新手
続を促進できる携帯型の証明装置を提供せんとする。 【解決手段】 証明情報１０が格納される記憶手段と、
ユーザーにより操作される選択ボタン２と、日付けを管
理する日付管理手段と、前記選択ボタン２で指定された
証明情報１０を前記記憶手段から取り出す処理手段と、
取り出された証明情報１０を表示部５０の一部又は全体
に出力表示する出力表示手段と、証明情報１０を更新若
しくは認証するに際し、当該証明情報の送信または受信
を行う無線通信手段６とを備え、表示部５０に表示され
る証明情報は適宜、回転表示、拡大表示、および解像度
調整が行われる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、表示部に表示され
た証明情報に基づいて所定の確認を受ける携帯型の証明
装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来より、社員証や学生証、会員証、電
車やバス、航空機等の定期券若しくはチケット、キャッ
シュカード、クレジットカードなど、身分情報や権利情
報がカード表面に可視的に表示され、或いは電子情報と
して内部に記憶された各種カードが発行されている。こ
れらカードには、機械読み取り或いは手入力により情報
が取り出されるバーコードや識別コード番号などの識別
子が付記されているケースが多く、これら識別子に基づ
いて発行者のデータベースを検索することにより、ユー
ザーの属性や権利が確認される。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところで、このように
多数のカードが発行されている現況においては、ユーザ
ーは多数のカードを常時まとめて携帯しておく必要があ
り、鞄などが嵩張り、重くなるといった問題があった。

【０００４】また、当然のことながら各カードの有効期
限も異なり、ユーザーの不使用期間中に知らない間に失
効してしまうといった不都合も生じやすく、これらカー
ドの管理はユーザーだけでなく発行者にとっても非常に
煩雑なものであった。

【０００５】本発明は係る現況に鑑み為されたものであ
り、１台で多数の証明情報の確認を受けることが可能
で、各証明情報の期限管理が容易に成され、更新手続を
促進できる携帯型の証明装置を提供せんとするものであ
る。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明者はかかる課題を
解決すべく、証明情報が格納される記憶手段と、ユーザ
ーにより操作される選択ボタンと、日付けを管理する日
付管理手段と、前記選択ボタンで指定された証明情報を
前記記憶手段から取り出す処理手段と、取り出された証
明情報を表示部の一部又は全体に出力表示する出力表示
手段と、証明情報を更新若しくは認証するに際し、当該
証明情報の送信または受信を行う無線通信手段とを備
え、表示部に表示された証明情報に基づいて、所定の確
認を受けることを特徴とする携帯型の証明装置を提供す
る。

【０００７】このような証明装置によれば、当該装置１
台で複数の証明情報の確認を受けることが可能であり、
多数の証明カードを携帯、管理していた従来の煩雑さを
解消し、ユーザーの利便性を著しく向上させるととも
に、無線通信手段によりインターネットなどの通信ネッ
トワークを介して証明情報の配信を受けることができ、
これを記憶手段に格納しておき、必要に応じて出力表示
することで他者に提示することが可能である。また、表
示部に表示した証明情報に基づき所定の確認を受けた
後、これに関連した証明情報を無線通信手段で送信し、
所定の認証を受けることも可能である。

【０００８】ここで、表示部に表示される証明情報の確
認態様に応じて、該証明情報を通常表示方向から所定角
度回転した方向に表示させる回転表示手段を備えたもの
では、当該証明装置を手渡したり、持ち替えたりするこ
となく、相手に証明情報を見せることができる。

【０００９】回転表示角度は、９０度、１８０度及び２
７０度から選択される何れかの角度であることが好まし
く、特に、表示部の傾きを検知する検知手段を備え、該
検知手段の出力信号に応じて回転表示角度が自動設定さ
れるものが便利である。

【００１０】このように証明情報が回転表示されるもの
にあっては、選択ボタンで指定する方向と該指定に基づ
き画面上で移動する選択枠の移動方向、又は画面上で回
転する証明情報の回転方向とは、表示されている証明情
報の回転角度にかかわらず常に一致するように構成され
ることが好ましく、これにより回転した画面を相手に見
せながらも、ユーザーは不自由なく自然に選択ボタンを
操作できる。

【００１１】また、表示部に表示される証明情報の確認
態様に応じて、該証明情報を通常表示される大きさから
所定の倍率に拡大して表示させる拡大表示手段を備えた
ものでは、比較的小さな画面であっても優れた視認性が
維持され、迅速且つ確実に目視確認してもらうことが可
能となる。

【００１２】また、表示部に表示される証明情報の確認
態様に応じて、該証明情報を所定の解像度に調整して表
示させる解像度調整手段を備えたものでは、確認時の視
認性がより向上する。

【００１３】表示部に出力表示される証明情報には、目
視確認される情報や機械読取りされる情報が該当し、特
に機械読取りされる証明情報については、その特性に応
じて、拡大率、解像度及びコントラストの少なくとも一
つを最適値に調整する調整手段を備えたものが好まし
い。

【００１４】また、証明情報に含まれる証明要素の一部
又は全部が抽象的なマークで表示され、これを選択する
ことにより具体的な証明要素が拡大表示されるもので
は、特に小さな表示では確認が困難な識別子情報などを
抽象的なマークで表示しておき、該マークを必要に応じ
て選択することにより詳細に拡大表示させることがで
き、表示面積が限られている表示部の画面において、証
明情報の表示形態をよりシンプル且つ認識容易に構成す
ることが可能となる。

【００１５】これら証明情報は、セキュリティの程度に
応じた所定の記憶領域に格納されることが好ましく、ま
た、記憶手段に記憶されている複数の証明情報は、出力
表示の頻度に基づいて該頻度が高いものから順に取り出
されるものが利用上好ましい。

【００１６】有効期限が設定されている証明情報の期限
切れ警告を表示するものでは、ユーザーの気付かないう
ちに権利が失効することを防止できるとともに、更新手
続きを促すなどの効果を期待できる。

【００１７】本発明に係る携帯型の証明装置は、携帯電
話又はＰＨＳ（Personal Handyphone System、簡易型携
帯電話）を構成してなるものが好ましく、記憶手段は、
携帯電話又は簡易型携帯電話に内蔵、外装或いは挿着さ
れるＩＣカードから構成されるものが好ましい。

【００１８】

【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態を添付図
面に基づき詳細に説明する。図１〜７は本発明の代表的
実施形態を示し、図中符号Ｐは証明装置、１０は証明情
報、５０は表示部をそれぞれ示している。

【００１９】本発明に係る携帯型の証明装置Ｐは、図１
及び図２に示すように、証明情報１０が格納される記憶
手段１と、ユーザーにより操作される選択ボタン２と、
日付けを管理する日付管理手段３と、前記選択ボタン２
で指定された証明情報１０を前記記憶手段１から取り出
す処理手段４と、取り出された証明情報１０を表示部５
０の一部又は全体に出力表示する出力表示手段５と、証
明情報１０を更新若しくは認証するに際し、当該証明情
報の送信または受信を行う無線通信手段６とを備え、表
示部５０に表示された証明情報１０に基づいて、所定の
確認を受けることを特徴とするものであり、この証明装
置Ｐを１台携帯しておけば、複数の証明情報の確認を受
けることが可能であり、多数の証明カードを携帯、管理
していた従来の煩雑さが解消され、ユーザーの利便性が
著しく向上するものである。

【００２０】以下の説明においては、証明装置Ｐとして
携帯電話７を構成するものを例示しているが、本発明は
これに限らず、証明情報を専用に扱う装置構成としたも
のや、ＰＨＳはもとより、ＰＤＡ（Personal Digital A
ssistant、携帯情報端末）や、ノートパソコン、ディジ
タルカメラ、その他のモバイル端末を構成するものであ
ってもよい。

【００２１】記憶手段１にあらかじめ格納される証明情
報１０としては、従来から職場や学校その他の施設へ立
ち入り或いは通門する際に守衛や受付の係員に対して提
示されていた社員証や学生証、施設利用証、会員証、電
車やバス、航空機等の定期券若しくはチケット等の各種
身分証や権利証に表示されている証明情報が該当する
が、これら身分証や権利証に表示される証明情報の要素
である顔画像１０ａや社章１０ｂ、校章などのシンボル
マーク、テキスト文章など、目視確認される個々の証明
要素も証明情報１０の概念に含まれ、更には、表示部に
表示されることで機械読み取り或いは手入力される一次
元若しくは二次元バーコードや識別コード番号等の識別
子情報も含まれる。

【００２２】これら識別子情報は、例えば予約購入物の
受け取りや、予約情報の提示による物品やチケット類の
購入、割引購入情報の利用、ホテルやレンタカー、レス
トラン等の利用予約情報の提示など、物品の購入や引渡
し、サービスの利用等の権利情報を予め通信ネットワー
クを通じて獲得する際、これと同時に配信されるバーコ
ードや識別コード番号などであり、提供者側のデータベ
ースで予約番号等を照合する際に利用されるものであ
る。そして、店頭において前記権利情報を表示部５０に
表示することで目視確認を受けるとともに、同じく出力
表示手段５により表示部５０に表示された前記識別子情
報を機械読み込み或いは手入力で機械打ち込みされるこ
とにより、該識別子情報は受付のデータベースを検索
し、照合する際のＩＤ等として有効に用いられ、予約事
実の確認とともに迅速な受付処理が可能となるのであ
る。

【００２３】なお、記憶手段１に記憶される証明情報
は、このように出力表示手段５を通じて表示部５０に可
視出力される情報のみに限定されるものではなく、表示
部５０に表示された証明情報１０によりユーザーが保有
する身分又は権利の目視確認を受けた後、処理手段４に
より記憶手段１から取り出され、且つ無線通信手段６に
より受付或いは所定の機関において認証或いは決済を受
ける不可視的な証明情報も含まれる。

【００２４】本実施形態に係る証明装置Ｐは、図３に示
すように、表示部５０に表示される証明情報１０を、そ
の確認態様に応じて、通常の表示方向から所定角度回転
した方向に表示させる回転表示手段を備えており、その
回転表示角度は、９０度、１８０度及び２７０度から選
択できることが便利である。このような回転表示は、回
転すべき部分（証明情報１０）と回転させるべきでない
部分（表示部５０の上下に設けられたステータス領域）
とを切り分けて取扱われ、このように表示部５０上の証
明情報１０を回転表示可能とすることで、例えば図４
（ａ）、（ｂ）に示すように、ユーザーが係員等の対面
する相手に前記証明情報１０を確認してもらう際には、
通常表示された証明情報１０を１８０度回転表示させる
ことにより、当該証明装置１０を持ち替えたり係員に手
渡すことなく、相手にとって正方向に表示された証明情
報１０を容易且つ迅速に目視確認してもらうことができ
る。

【００２５】このような回転表示角度の設定は、証明装
置Ｐに設けられた選択ボタン２等のユーザー操作ボタン
により操作され、適宜確認態様に応じてユーザーにより
角度決定されるものでも良いが、表示部５０の傾きを検
知する検知手段を設け、該検知手段の出力信号に応じて
回転表示角度が自動設定されるものであっても良い。こ
の場合の検知手段としては、図２及び図４に示したよう
な折り畳み式の携帯電話７や、これと同様に折り畳みの
構成を有する証明専用の装置、ＰＤＡ、ノートパソコン
等の場合には、ユーザー操作ボタンを備えた本体７１と
表示部５０を備えた蓋体７２とを互いに連結しているヒ
ンジ部７０に、前記本体７１および蓋体７２が成す角度
を検知するセンサーを設けておき、蓋体７２が所定角度
以上に開放された際に、表示部５０に表示された証明情
報１０が自動的に１８０度回転するように構成したもの
が便利である。その他、証明装置Ｐの適所に水平状態か
らの傾きを検知するセンサーを設け、これにより検出し
た表示部５０の傾きに応じて証明情報１０の回転表示角
度が通常表示方向から９０度、１８０度および２７０度
から選択される角度に自動的に設定されるものも好まし
い実施例である。

【００２６】また、表示部５０に表示される証明情報１
０を通常表示される大きさから確認態様に応じて所定の
倍率に拡大して表示させる拡大表示手段を備えており、
図５（ａ）、（ｂ）に示すように、証明情報１０に含ま
れる証明要素である顔画像１０ａの拡大表示や、同じく
証明要素である社章１０ｂの拡大表示などが自由に行わ
れ、携帯電話７の表示部５０のように比較的小さな画面
であっても優れた視認性を維持し、当該顔画像１０ａや
社章１０ｂ等を迅速且つ確実に目視確認してもらうこと
が可能である。また、図５（ｃ）のように、証明情報１
０のなかに証明要素として機械読取り用のバーコード等
の識別子情報１０ｃを含む場合にも、該情報をその確認
態様、すなわち当該識別子情報１０ｃやその読取り装置
の特性に応じて、最適な大きさに拡大表示される。

【００２７】これら拡大表示手段によれば、ユーザーに
より選択ボタン２で選択された証明要素が予め設定され
た拡大率で表示部５０の略全体に拡大表示されるが、選
択された複数の証明要素を並べて表示させることも可能
である。

【００２８】なお、以上のように拡大表示される証明要
素としては、顔画像１０ａや社章１０ｂ等のシンボルマ
ーク、識別子情報１０ｃ以外に、証明情報１０内の要素
であるテキスト文章その他様々な証明要素を選択でき、
また、これら拡大表示される証明要素も、上述の回転表
示手段により同じく回転表示可能に設定されていること
が好ましい。

【００２９】更に、このように拡大表示された各証明要
素（顔画像１０ａ、社章１０ｂ、識別子情報１０ｃ等）
をそれぞれ所定の解像度に調整して表示させる解像度調
整手段を備えており、拡大表示された各証明要素は、表
示部５０の出力表示能力の範囲内で視認性或いは機械読
取り率の向上が図られ、特に機械読取りされるバーコー
ド等の識別子情報１０ｃの場合には、その拡大率、解像
度及びコントラストがバーコードの規格やＯＣＲ（Opti
cal Character Reader）の規格等に基づいて最適値に自
動調整される。

【００３０】記憶手段１の内部に複数種類の証明情報１
０、・・・が記憶される場合にあっては、図６に示すよ
うに、これら証明情報１０、・・・は記憶手段１内で出
力表示頻度に基づき該頻度順に整理して記憶されてお
り、これら証明情報の一覧を示すメニュー画面１１に
は、図７に示すように、当該頻度の高いものから順に項
目分けして表示される。なお、このような一覧のメニュ
ー画面１１を表示することなく、出力表示頻度が高い証
明情報１０から順に記憶手段１より取り出し、取り出し
た証明情報１０或いはその項目を順に出力表示してゆく
ものも好ましい。より詳しくは、これら証明情報はその
必要なセキュリティの程度に応じて所定の記憶領域に格
納され、好ましくは、証明装置Ｐにこれらの証明情報
（身分証明、権利証明）を格納する専用の場所（専用ホ
ルダー）を設け、証明情報をまとめて管理しておけば、
必要な証明情報を迅速且つ簡易に取り出すことができ
る。

【００３１】また、有効期限がある権利情報などは、上
述の日付管理手段３により期限管理されており、有効期
限を自動計測するとともに、残り日数や更新画面を呼び
出すための選択マーク等を、画面の一部に表示したり画
面切替えにより表示することで、ユーザーが気付かない
うちに権利が失効することを未然に防止でき、更新手続
きを促す効果も期待できる。特に、失効日時が迫ってい
る証明情報や既に権利が失効している証明情報について
は、表示画面上に警告或いは失効マークを表示したり、
自動的にバックライトを特別な色（例えば警告：黄色
系、失効：赤色系）に設定することで、ユーザーが一瞥
して状態を認識できることが好ましい。なお、証明情報
の更新手法は、例えば更新画面に表示されたコールセン
ターの電話番号に基づき更新の連絡を行った後、無線通
信手段６により通信ネットワークを通じて更新された証
明情報を受信することや、コールセンターに電話するこ
となく、無線通信手段６により更新のためのＷｅｂサイ
トにアクセスし、当該サイト上で更新手続きをすること
などが便利であり、ユーザーがこれら更新手法を自由に
選択できることがより好ましい。

【００３２】図７は、前述のメニュー画面１１から社章
１０ｂを拡大および回転表示するに至る選択ボタン２の
操作手順を示す実施例であり、（ａ）は、通常方向に表
示された画面上で操作する際の手順を示し、（ｂ）は、
１８０度回転表示された画面を対面する係員等の相手に
見せながら操作する手順を示している。本実施形態の証
明装置Ｐにおいては、ユーザーにより操作される選択ボ
タン２の指定方向がメニュー画面１１或いは証明情報１
０の回転表示角度に応じて適宜変更され、該選択ボタン
２の指定方向と表示部５０の画面上における選択枠１２
の移動方向とは、回転表示の前後にかかわらず常に一致
するように設定されている。

【００３３】即ち、通常方向に表示された画面上で操作
する際には、図７（ａ）に示すように、先ずメニュー画
面の第５項目に格納されている当該証明情報１０を選択
すべく、下ボタン２３を押下することにより、選択枠１
２を第５項目に移動させ、所望の証明情報１０が出力表
示されれば、次に社章１０ｂを選択すべく、右ボタン２
２および下ボタン２３を押下して、選択枠１２を右下の
社章１０ｂの領域に移動させる。そして、表示部５０に
社章１０ｂが表示されれば、必要に応じて右ボタン２２
を押下することにより、本例では該社章を９０度回転表
示させる。

【００３４】これに対し、対面する相手に１８０度回転
表示されたメニュー画面１１を見せながら操作する際に
は、図７（ｂ）に示すように、第5項目を選択するため
には上ボタン２１を押下し、表示された証明情報１０か
ら社章１０ｂを選択するためには左ボタン２４および上
ボタン２１を押下し、表示された社章１０ｂを図示の如
く回転表示させるためには、左ボタン２４を押下する。

【００３５】このようにメニュー画面１１或いは証明情
報１０の回転表示角度にかかわらず、操作するユーザー
側から見て選択ボタン２の指定方向と選択枠の実際の移
動方向とが一致してなるものでは、ユーザーは１８０度
回転表示させたメニュー画面１１または証明情報１０を
相手に見せながらも、選択ボタン２で選択枠１２を移動
させることにより所望の情報領域を的確に選択し、所望
の角度に容易に回転表示させることができるのである。

【００３６】以上の証明情報１０は、各証明要素が完全
に目視確認可能な識別情報で構成されたものであるが、
拡大前の通常の画面においては各構成要素の一部又は全
部が識別力のない抽象的なマークで表示され、これを選
択することにより適当な拡大率、解像度、コントラスト
等を備えた具体的な証明要素が拡大表示されるものも好
ましい実施例である。このように抽象的なマークを用い
れば、特に通常画面で確認が困難な識別子情報などを抽
象化しておき、必要に応じて詳細に表示させることが可
能で、携帯電話７等の表示面積が限られた表示部５０に
おいて、通常画面の表示形態をよりシンプル且つ認識容
易に構成することが可能となる。

【００３７】次に、証明情報が個人情報やクレジットカ
ード情報、キャッシュカード情報、電子マネー情報、そ
の他の不可視的な電子認証情報を含む場合について説明
する。

【００３８】記憶手段１には、セキュリティの高い記憶
領域が設定され、これに前記不可視的な電子認証情報を
含む関連の証明情報が格納される。このような記憶領域
は、例えば証明装置Ｐに内蔵、外装又は挿着されるＩＣ
カードにより構成され、該記憶領域に格納された証明情
報を利用する際には、先ず、ユーザーがメニュー画面上
に表示されたＩＣカードポケット等の専用ホルダーマー
クを選択することで記憶領域にアクセスし、パスワード
等でセキュリティを解除した上で、該記憶領域に格納さ
れているカード類の中から所望のカードを選択して取り
出し、表示部に表示される証明情報の内容を目視確認し
た後、これを１８０度回転表示させて、対面する相手側
の受付係員に提示する。可視出力される証明情報は、例
えばクレジットカードであれば、サービス会社のロゴマ
ークや、有効期限、ユーザーの顔画像などを自動的或い
は選択的に拡大或いは最適表示したものであり、ユーザ
ーが有効なカード保有者（権利者）であることを前記受
付係員に目視確認してもらう。そして、前記証明情報の
目視確認を完了した係員が、関連する電子認証情報の受
信準備を整えると、無線通信手段６を用いて電子認証情
報を送信し、これに基づき登録や認証、決済などが実行
される。

【００３９】

【発明の効果】本発明に係る携帯型の証明装置によれば
以下の効果を奏する。

【００４０】当該装置１台で複数の証明情報の確認を受
けることが可能であり、多数の証明カードを携帯、管理
していた従来の煩雑さが解消され、ユーザーの利便性が
著しく向上する。

【００４１】無線通信手段によりインターネットなどの
通信ネットワークから証明情報の配信を受けて記憶手段
に格納しておき、必要に応じて出力表示することで他者
に提示することができる。

【００４２】表示部に表示した証明情報に基づき所定の
確認を受けた後、これに関連した証明情報を無線通信手
段で送信し、所定の認証を受けることも可能である。

【００４３】表示部に表示される証明情報の確認態様に
応じて、該証明情報を通常表示方向から所定角度回転し
た方向に表示させる回転表示手段を備えたものでは、当
該証明装置を手渡したり、持ち替えたりすることなく、
相手に証明情報を見せることができる。

【００４４】選択ボタンで指定する方向と該指定に基づ
き画面上で移動する選択枠の移動方向、又は画面上で回
転する証明情報の回転方向とは、表示されている証明情
報の回転角度にかかわらず常に一致するように構成され
たものでは、これにより選択ボタンを操作するユーザー
が回転した画面を参照しながら選択操作を不自由なく自
然に行うことができる。

【００４５】表示部に表示される証明情報の確認態様に
応じて、該証明情報を通常表示される大きさから所定の
倍率に拡大して表示させる拡大表示手段を備えたもので
は、比較的小さな画面であっても優れた視認性を維持
し、迅速且つ確実に目視確認してもらうことができる。

【００４６】表示部に表示される証明情報の確認態様に
応じて、該証明情報を所定の解像度に調整して表示させ
る解像度調整手段を備えたものでは、確認時の視認性が
より向上する。

【００４７】証明情報に含まれる証明要素の一部又は全
部が抽象的なマークで表示され、これを選択することに
より具体的な証明要素が拡大表示されるものでは、特に
確認が困難な識別子情報などを抽象的なマークで表示し
ておき、必要に応じて詳細に表示させることができ、表
示面積が限られた表示部において、証明情報の表示形態
をよりシンプル且つ認識容易に構成することができる。

【００４８】有効期限が設定されている証明情報の期限
切れ警告を表示するものでは、ユーザーが気付かないう
ちに権利が失効することを防止できるとともに、更新手
続きを促すなどの効果を期待できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の代表的実施形態に係る携帯型の証明装
置を示す説明図。

【図２】同じく証明装置の構成を示すブロック図。

【図３】表示部の証明情報を通常の表示方向から９０
度、１８０度、２７０度回転させた場合の各表示形態を
示す説明図。

【図４】（ａ）は、証明情報が通常表示された証明装置
を示す説明図であり、（ｂ）は、証明情報を１８０度回
転させて、これを相手に見せる様子を示す説明図であ
る。

【図５】（ａ）は、証明要素である顔画像を拡大表示し
た様子を示す説明図であり、（ｂ）は、証明要素である
社章を拡大表示した様子を示す説明図であり、（ｃ）
は、証明要素である識別子情報を拡大表示した様子を示
す説明図である。

【図６】出力表示頻度の順に各種証明情報を整理して記
憶している記憶手段を示す説明図。

【図７】（ａ）は、通常方向に表示された画面上で選択
ボタンを操作した際の手順を示す説明図であり、（ｂ）
は、１８０度回転表示された画面を対面する係員等の相
手に見せながら操作ボタンを操作した際の手順を示す説
明図である。

【符号の説明】

Ｐ 証明装置 １ 記憶手段 ２ 選択ボタン ３ 日付管理手段 ４ 処理手段 ５ 出力表示手段 ６ 無線通信手段 ７ 携帯電話 １０ 証明情報 １０ａ 顔画像 １０ｂ 社章 １０ｃ 識別子情報 １１ メニュー画面 １２ 選択枠 ２１ 上ボタン ２２ 右ボタン ２３ 下ボタン ２４ 左ボタン ５０ 表示部 ７０ ヒンジ部 ７１ 本体 ７２ 蓋体

Claims (16)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 証明情報が格納される記憶手段と、ユー
   ザーにより操作される選択ボタンと、日付けを管理する
   日付管理手段と、前記選択ボタンで指定された証明情報
   を前記記憶手段から取り出す処理手段と、取り出された
   証明情報を表示部の一部又は全体に出力表示する出力表
   示手段と、証明情報を更新若しくは認証するに際し、当
   該証明情報の送信または受信を行う無線通信手段とを備
   え、表示部に表示された証明情報に基づいて、所定の確
   認を受けることを特徴とする携帯型の証明装置。
2. 【請求項２】 表示部に表示される証明情報の確認態様
   に応じて、該証明情報を通常表示方向から所定角度回転
   した方向に表示させる回転表示手段を備えた請求項１記
   載の携帯型の証明装置。
3. 【請求項３】 回転表示角度が、９０度、１８０度及び
   ２７０度から選択される何れかの角度である請求項２記
   載の携帯型の証明装置。
4. 【請求項４】 表示部の傾きを検知する検知手段を備
   え、該検知手段の出力信号に応じて回転表示角度が自動
   設定される請求項２又は３記載の携帯型の証明装置。
5. 【請求項５】 選択ボタンで指定する方向と該指定に基
   づき画面上で移動する選択枠の移動方向、又は画面上で
   回転する証明情報の回転方向とが、表示されている証明
   情報の回転角度にかかわらず常に一致してなる請求項２
   〜４の何れか１項に記載の携帯型の証明装置。
6. 【請求項６】 表示部に表示される証明情報の確認態様
   に応じて、該証明情報を通常表示される大きさから所定
   の倍率に拡大して表示させる拡大表示手段を備えた請求
   項１〜５の何れか１項に記載の携帯型の証明装置。
7. 【請求項７】 表示部に表示される証明情報の確認態様
   に応じて、該証明情報を所定の解像度に調整して表示さ
   せる解像度調整手段を備えた請求項１〜６の何れか１項
   に記載の携帯型の証明装置。
8. 【請求項８】 証明情報が、目視確認される情報である
   請求項１〜７の何れか１項に記載の携帯型の証明装置。
9. 【請求項９】 証明情報が、機械読取りされる情報であ
   る請求項１〜８の何れか１項に記載の携帯型の証明装
   置。
10. 【請求項１０】 機械読取りされる証明情報の特性に応
    じて、拡大率、解像度及びコントラストの少なくとも一
    つを最適値に調整する調整手段を備えた請求項９記載の
    携帯型の証明装置。
11. 【請求項１１】 証明情報に含まれる証明要素の一部又
    は全部が抽象的なマークで表示され、これを選択するこ
    とにより具体的な証明要素が拡大表示されることを特徴
    とする請求項９又は１０記載の携帯型の証明装置。
12. 【請求項１２】 証明情報が、セキュリティの程度に応
    じた所定の記憶領域に格納される請求項１〜１１の何れ
    か１項に記載の携帯型の証明装置。
13. 【請求項１３】 記憶手段に記憶されている複数の証明
    情報が、出力表示の頻度に基づいて、該頻度が高いもの
    から順に取り出される請求項１〜１２の何れか１項に記
    載の携帯型の証明装置。
14. 【請求項１４】 有効期限が設定されている証明情報の
    期限切れ警告を表示してなる請求項１〜１３の何れか１
    項に記載の携帯型の証明装置。
15. 【請求項１５】 携帯電話又はＰＨＳを構成してなる請
    求項１〜１４の何れか１項に記載の携帯型の証明装置。
16. 【請求項１６】 記憶手段が、前記携帯電話又は簡易型
    携帯電話に内蔵、外装或いは挿着されるＩＣカードから
    なる請求項１５記載の携帯型の証明装置。