JP2002023397A - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

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JP2002023397A
JP2002023397A JP2000210613A JP2000210613A JP2002023397A JP 2002023397 A JP2002023397 A JP 2002023397A JP 2000210613 A JP2000210613 A JP 2000210613A JP 2000210613 A JP2000210613 A JP 2000210613A JP 2002023397 A JP2002023397 A JP 2002023397A
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JP2000210613A
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Tatsuya Kodera
達弥 小寺
Tamotsu Horiuchi
保 堀内
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の目的は、帯電電位が高く、高感度で繰
返し使用しても諸特性が変化せず、安定した性能を発揮
できる電子写真感光体を提供すること。 【解決手段】導電性支持体上に電荷発生物質、電荷輸送
物質を構成成分として含む感光層を有する電子写真感光
体において、電荷発生物質として特定の結晶構造のフタ
ロシアニン組成物を少なくとも一種、電荷輸送物質とし
て特定構造のスチリル化合物を少なくとも一種含むこと
を特徴とする電子写真感光体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は特定のフタロシアニ
ン化合物と特定のスチリル化合物を含有することを特徴
とする電子写真感光体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真方式の感光体には無機系
の光導電性物質、例えばセレン、硫化カドミウム、酸化
亜鉛、シリコン等が知られており、広く研究され、かつ
実用化されている。これらの無機物質は多くの長所を持
っているのと同時に、種々の欠点をも有している。例え
ばセレンには製造条件が難しく、熱や機械的衝撃で結晶
化しやすいという欠点があり、硫化カドミウムや酸化亜
鉛は耐湿性、耐久性に難がある。シリコンについては帯
電性の不足や製造上の困難さが指摘されている。更に、
セレンや硫化カドミウムには毒性の問題もある。
【0003】これに対し、有機系の光導電性物質は成膜
性がよく、可撓性も優れていて、軽量であり、透明性も
よく、適当な増感方法により広範囲の波長域に対する感
光体の設計が容易である等の利点を有していることか
ら、次第にその実用化が注目を浴びている。
【0004】ところで、電子写真技術に於て使用される
感光体は、一般的に基本的な性質として次のような事が
要求される。即ち、(1) 暗所におけるコロナ放電に対し
て帯電性が高いこと、(2) 得られた帯電電荷の暗所での
漏洩(暗減衰)が少ないこと、(3) 光の照射によって帯
電電荷の散逸(光減衰)が速やかであること、(4) 光照
射後の残留電荷が少ないこと等である。
【0005】しかしながら、今日まで有機系光導電性物
質としてポリビニルカルバゾールを始めとする光導電性
ポリマーに関して多くの研究がなされてきたが、これら
は必ずしも皮膜性、可撓性、接着性が十分でなく、又上
述の感光体としての基本的な性質を十分に具備している
とはいい難い。
【0006】一方、有機系の低分子光導電性化合物につ
いては、感光体形成に用いる結着剤等を選択することに
より、皮膜性や接着性、可撓性等機械的強度に優れた感
光体を得ることができるものの、高感度の特性を保持し
得るのに適した化合物を見出すことは困難である。
【0007】このような点を改良するために電荷発生機
能と電荷輸送機能とを異なる物質に分担させ、より高感
度の特性を有する有機感光体が開発されている。機能分
離型と称されているこのような感光体の特徴はそれぞれ
の機能に適した材料を広い範囲から選択できることであ
り、任意の性能を有する感光体を容易に作製し得ること
から多くの研究が進められてきた。
【0008】このうち、電荷発生機能を担当する物質と
しては、フタロシアニン、スクエアリウム色素、アゾ顔
料、ペリレン顔料等の多種の物質が検討され、中でもア
ゾ顔料は多様な分子構造が可能であり、また、高い電荷
発生効率が期待できることから広く研究され、実用化も
進んでいる。しかしながら、このアゾ顔料においては、
分子構造と電荷発生効率の関係はいまだに明らかになっ
ていない。膨大な合成研究を積み重ねて、最適の構造を
探索しているのが実情である。
【0009】また、近年従来の白色光の代わりにレーザ
ー光を光源として、高速、高画質、ノンインパクトを長
所としたレーザービームプリンター等が、情報処理シス
テムの進歩と相まって広く普及するに至り、その要求に
耐えうる材料の開発が要望されている。特に近年コンパ
クトディスク、光ディスク等への応用が増大し技術進歩
が著しい半導体レーザーは、コンパクトでかつ信頼性の
高い光源材料としてプリンター分野でも積極的に応用さ
れてきた。この場合、該光源の波長は780nm 前後
であることから、780nm 前後の長波長光に対して
高感度な特性を有する感光体が適しており、その開発が
強く望まれている。その中で、特に近赤外領域に光吸収
を有するフタロシアニンを使用した感光体の開発が盛ん
に行われているが、未だ十分満足するものは得られてい
ない。
【0010】一方、電荷輸送機能を担当する物質には正
孔輸送物質と電子輸送物質がある。正孔輸送物質として
はヒドラゾン化合物やスチリル化合物等、電子輸送物質
としては2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、
ジフェノキノン誘導体等多種の物質が検討され、実用化
も進んでいるが、こちらも膨大な合成研究を積み重ねて
最適の構造を探索しているのが実情である。これらの電
荷発生物質と電荷輸送物質との組み合わせは多岐にわた
り、最適な組み合わせを実現するにはさらに膨大な探索
研究が必要とされる。事実、これまでに多くの改良がな
されてきたが、先に掲げた感光体として求められている
基本的な性質や高い耐久性等の要求を満足するものは、
未だ十分に得られていない。
【0011】以上述べたように電子写真感光体の作製に
は種々の改良が成されてきたが、先に掲げた感光体とし
て要求される基本的な性質や高い耐久性等の要求を満足
するものは未だ十分に得られていないのが現状である。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高感
度で高耐久性を有し、帯電電位が高く、繰返し使用して
も感度の低下が殆んど起らず、帯電電位の安定した電子
写真感光体を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは高感度、高
耐久性を有する光導電性物質の研究を行なった結果、特
定の結晶型を有するフタロシアニン組成物と特開200
0−147805号公報等に記載されているスチリル化
合物の組み合わせが有効であることを見出し、本発明に
至った。すなわち、本発明は以下の(I)〜(III)で
ある。
【0014】(I)導電性支持体上に電荷発生物質、電
荷輸送物質を構成成分として含む感光層を有する電子写
真感光体において、電荷発生物質としてチタニルオキシ
フタロシアニンと無金属フタロシアニンを含有するフタ
ロシアニン組成物を少なくとも一種含有し、該フタロシ
アニン組成物がCuKα1.541オングストロームの
X線に対するブラッグ角(2θ±0.2°)が7.0
°、9.0°、14.1°、18.0°、23.7°、
27.3°にピークを有することを特徴とする電子写真
感光体。
【0015】(II)上記(I)記載の電子写真感光体に
おいて、電荷輸送物質として一般式(1)で示されるス
チリル化合物を少なくとも一種含むことを特徴とする電
子写真感光体。
【0016】
【化3】
【0017】一般式(1)において、R1〜R4はそれぞ
れ水素原子、または置換されていても良いアルキル基を
示す。R5及びR6はそれぞれ水素原子、置換されていて
も良いアルキル基、アリール基、または複素環基を示
し、R5とR6は互いに結合して環を形成していても良
い。但し、R5及びR6がともに水素原子となることはな
い。A1は置換基を有していても良いアルケニル基を示
す。また、p、qは0または1を示す。hは0または1
を、iは1または2を示し、かつ、hとiはh+i=2
を満たす。
【0018】(III)上記(I)記載の電子写真感光体
において、電荷輸送物質として一般式(2)で示される
スチリル化合物を少なくとも一種含むことを特徴とする
電子写真感光体。
【0019】
【化4】
【0020】一般式(2)において、R7〜R10はそれ
ぞれ水素原子、または置換されていても良いアルキル基
を示す。R11及びR12はそれぞれ水素原子、置換されて
いても良いアルキル基、アリール基、または複素環基を
示し、R11とR12は互いに結合して環を形成していても
良い。但し、R11及びR12がともに水素原子となること
はない。A2は置換基を有していても良いアルケニル基
を示す。また、r、sは0または1を示す。jは0また
は1を、kは1または2を示し、かつ、jとkはj+k
=2を満たす。
【0021】
【発明の実施の形態】一般式(1)において、R1〜R4
の具体例としては、例えば水素原子、メチル基、エチル
基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−
ブチル基等のアルキル基を挙げることができる。R5
びR6の具体例としては、例えば水素原子、フェニル
基、ナフチル基、アントリル基等のアリール基、ピリジ
ル基、フリル基、チエニル基等の複素環基、上述のアル
キル基等を挙げることができる。A 1の具体例として
は、ビニル基、アリル基、メタリル基等のアルケニル基
を挙げることができる。R1〜R6及びA1は置換基を有
していても良く、その具体例としては例えばフッ素、塩
素、臭素等のハロゲン原子、ジメチルアミノ基、ジフェ
ニルアミノ基等のアミノ基、水酸基、エステル化されて
いてもよいカルボキシル基、シアノ基、メトキシ基、エ
トキシ基、プロポキシ基、n−ブトキシ基等のアルコキ
シ基、メチルチオ基、エチルチオ基等のアルキルチオ
基、フェニルチオ基等のアリールチオ基、上述のアルキ
ル基、アルケニル基、アリール基、複素環基等を挙げる
ことができる。
【0022】一般式(2)において、R7〜R10の具体
例としては、例えば水素原子、上述のアルキル基を挙げ
ることができる。R11及びR12の具体例としては、例え
ば水素原子、上述のアルキル基、アリール基、ピリジル
基、フリル基、チエニル基等の複素環基等を挙げること
ができる。A2の具体例としては、上述のアルケニル基
を挙げることができる。R7〜R12及びA2は置換基を有
していても良く、その具体例としては例えば上述のハロ
ゲン原子、アミノ基、水酸基、エステル化されていても
よいカルボキシル基、シアノ基、アルコキシ基、アルキ
ルチオ基、アリールチオ基、アルキル基、アルケニル
基、アリール基、複素環基等を挙げることができる。
【0023】本発明に用いられる一般式(1)及び
(2)で示されるスチリル化合物の具体例としては、例
えば特開2000−147805号公報等に記載のスチ
リル化合物を挙げることができる。
【0024】本発明に用いられるフタロシアニン組成物
は、既に提案した特願平11−122309号等に記載
されている方法で製造することができる。
【0025】本発明の電子写真感光体は、電荷発生物質
として特定のフタロシアニン組成物を少なくとも一種含
有し、、電荷輸送物質として一般式(1)及び(2)示
される化合物を少なくとも一種類含有することにより得
られる。ここでいう特定のフタロシアニン組成物とは、
チタニルオキシフタロシアニンと無金属フタロシアニン
を含有し、CuKα1.541オングストロームのX線
に対するブラッグ角(2θ±0.2°)が7.0°、
9.0°、14.1°、18.0°、23.7°、2
7.3°にピークを有するフタロシアニン組成物であ
る。
【0026】感光体の形態としては種々のものが知られ
ているが、そのいずれにも用いることができる。例え
ば、導電性支持体上に電荷発生物質、電荷輸送物質、お
よびフィルム形成性結着剤樹脂からなる感光層を設けた
ものがある。また、導電性支持体上に、電荷発生物質と
結着剤樹脂からなる電荷発生層と、電荷輸送物質と結着
剤樹脂からなる電荷輸送層を設けた積層型の感光体も知
られている。電荷発生層と電荷輸送層はどちらが上層と
なっても構わない。また、必要に応じて導電性支持体と
感光層の間に下引き層を、感光体表面にオーバーコート
層を、積層型感光体の場合は電荷発生層と電荷輸送層と
の間に中間層を設けることもできる。本発明の化合物を
用いて感光体を作製する支持体としては、金属製ドラ
ム、金属板、導電性加工を施した紙、プラスチックフィ
ルムのシート状、ドラム状あるいはベルト状の支持体等
が使用される。
【0027】それらの支持体上へ感光層を形成するため
に用いるフィルム形成性結着剤樹脂としては、利用分野
に応じて種々のものが挙げられる。例えば複写機用感光
体の用途ではポリ塩化ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂、
ポリビニルアセタール樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリカ
ーボネート樹脂、酢ビ・クロトン酸共重合体樹脂、ポリ
エステル樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリア
リレート樹脂、アルキッド樹脂、アクリル樹脂、メタク
リル樹脂、フェノキシ樹脂等が挙げられる。これらの中
でも、ポリスチレン樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、
ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアリレ
ート樹脂等は感光体としての電位特性に優れている。
又、これらの樹脂は、単独あるいは共重合体として1種
又は2種以上を混合して用いることができる。これら結
着剤樹脂の光導電性化合物に対して加える量は、20〜
1000重量%が好ましく、50〜500重量%がより
好ましい。
【0028】積層型感光体の場合、電荷発生層に含有さ
れるこれらの樹脂は、電荷発生物質に対して10〜50
0重量%が好ましく、50〜150重量%がより好まし
い。樹脂の比率が高くなりすぎると電荷発生効率が低下
し、また樹脂の比率が低くなりすぎると成膜性に問題が
生じる。また、電荷輸送層に含有されるこれらの樹脂
は、電荷輸送物質に対して20〜1000重量%が好ま
しく、50〜500重量%がより好ましい。樹脂の比率
が高すぎると感度が低下し、また、樹脂の比率が低くな
りすぎると繰り返し特性の悪化や塗膜の欠損を招くおそ
れがある。
【0029】これらの樹脂の中には、引っ張り、曲げ、
圧縮等の機械的強度に弱いものがある。この性質を改良
するために、可塑性を与える物質を加えることができ
る。具体的には、フタル酸エステル(例えばDOP、D
BP)、リン酸エステル(例えばTCP、TOP)、セ
バシン酸エステル、アジピン酸エステル、ニトリルゴ
ム、塩素化炭化水素等が挙げられる。これらの物質は、
必要以上に添加すると電子写真特性の悪影響を及ぼすの
で、その割合は結着剤樹脂に対し20%以下が好まし
い。
【0030】その他、感光体中への添加物として酸化防
止剤やカール防止剤等、塗工性の改良のためレベリング
剤等を必要に応じて添加することができる。
【0031】一般式(1)及び(2)で示される化合物
は、更に他の電荷輸送物質と組み合わせて用いることが
できる。電荷輸送物質には正孔輸送物質と電子輸送物質
がある。前者の例としては、例えば特公昭34−546
6号公報等に示されているオキサジアゾール類、特公昭
45−555号公報等に示されているトリフェニルメタ
ン類、特公昭52−4188号公報等に示されているピ
ラゾリン類、特公昭55−42380号公報等に示され
ているヒドラゾン類、特開昭56−123544号公報
等に示されているオキサジアゾール類等を挙げることが
できる。一方、電子輸送物質としては、例えばクロラニ
ル、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタ
ン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,
4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン、2,
4,5,7−テトラニトロキサントン、2,4,8−ト
リニトロチオキサントン、1,3,7−トリニトロジベ
ンゾチオフェン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオ
フェン−5,5−ジオキシド等がある。これらの電荷輸
送物質は単独または2種以上組み合わせて用いることが
できる。
【0032】また、本発明に係わる有機光導電性材料と
電荷移動錯体を形成し、更に増感効果を増大させる増感
剤としてある種の電子吸引性化合物を添加することもで
きる。この電子吸引性化合物としては例えば、2,3−
ジクロロ−1,4−ナフトキノン、1−ニトロアントラ
キノン、1−クロロ−5−ニトロアントラキノン、2−
クロロアントラキノン、フェナントレンキノン等のキノ
ン類、4−ニトロベンズアルデヒド等のアルデヒド類、
9−ベンゾイルアントラセン、インダンジオン、3,5
−ジニトロベンゾフェノン、3,3′,5,5′−テト
ラニトロベンゾフェノン等のケトン類、無水フタル酸、
4−クロロナフタル酸無水物等の酸無水物、テレフタラ
ルマロノニトリル、9−アントリルメチリデンマロノニ
トリル、4−ニトロベンザルマロノニトリル、4−(p
−ニトロベンゾイルオキシ)ベンザルマロノニトリル等
のシアノ化合物、3−ベンザルフタリド、3−(α−シ
アノ−p−ニトロベンザル)フタリド、3−(α−シア
ノ−p−ニトロベンザル)−4,5,6,7−テトラク
ロロフタリド等のフタリド類等を挙げることができる。
【0033】本発明に係わる有機光導電性材料は、感光
体の形態に応じて上記の種々の添加物質と共に適当な溶
剤中に溶解又は分散し、その塗布液を先に述べた導電性
支持体上に塗布し、乾燥して感光体を製造することがで
きる。
【0034】塗布溶剤としてはクロロホルム、ジクロロ
エタン、ジクロロメタン、トリクロロエタン、トリクロ
ロエチレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のハ
ロゲン化炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン等の
芳香族炭化水素、ジオキサン、テトラヒドロフラン、メ
チルセロソルブ、エチルセロソルブ、エチレングリコー
ルジメチルエーテル等のエーテル系溶剤、メチルエチル
ケトン、メチルイソブチルケトン、メチルイソプロピル
ケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤、酢酸エチ
ル、蟻酸メチル、メチルセロソルブアセテート等のエス
テル系溶剤、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトニ
トリル、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド
等の非プロトン性極性溶剤及びアルコール系溶剤等を挙
げることができる。これらの溶剤は単独または2種以上
の混合溶剤として使用することができる。
【0035】
【実施例】次に本発明を実施例によりさらに詳細に説明
するが、本発明はこれらに何ら限定されるものではな
い。
【0036】以下の実施例で用いたスチリル化合物の構
造式を(3)〜(12)に示す。
【0037】
【化5】
【0038】
【化6】
【0039】
【化7】
【0040】実施例1 以下の実施例で用いたフタロシアニン組成物は、既に提
案した特願平11−122309号に記載されている方
法に従って製造した。得られたフタロシアニン組成物1
重量部とポリアリレート樹脂(ユニチカ製U−ポリマ
ー)1重量部をテトラヒドロフラン100重量部に混合
し、ペイントコンディショナー装置によりガラスビーズ
と共に2時間分散した。こうして得た分散液をアプリケ
ーターにて、アルミ蒸着ポリエステル上に塗布して、膜
厚約0.2μの電荷発生層を形成した。次にスチリル化
合物(3)を、ポリアリレート樹脂(ユニチカ製U−ポ
リマー)と1:1の重量比で混合し、ジクロロエタンを
溶媒として10%の溶液を作り、上記の電荷発生層の上
にアプリケーターで塗布して、膜厚約20μの電荷輸送
層を形成した。
【0041】このようにして作製した積層型感光体を、
静電記録試験装置(川口電気製SP−428)により電
子写真特性評価を行なった。 測定条件:印加電圧−6kV、スタティックNo. 3(タ
ーンテーブルの回転スピードモード:10m/min
)。その結果、帯電電位V0が−730V、半減露光量
E1/2が0.7ルックス・秒と高感度の値を示した。
【0042】更に同装置を用いて、帯電−除電(除電
光:白色光で400ルックス×1秒照射)を1サイクル
とする繰返し使用に対する特性評価を行った。5000
回での繰返しによる帯電電位の変化を求めたところ、1
回目の初期電位−730Vに対し、5000回目の初期
電位は−725Vであり、繰返しによる電位の低下が少
なく安定していることがわかった。また、1回目の半減
露光量0.7ルックス・秒に対して5000回目の半減
露光量は0.8ルックス・秒とほとんど変化がないこと
がわかった。
【0043】実施例2〜10 実施例1のスチリル化合物の代わりにそれぞれ表1に示
す化合物を用いる他は、実施例1と同様にして感光体を
作製してその特性を評価した。結果を表1に示す。
【0044】
【表1】
【0045】実施例11 実施例1と同様にして製造したフタロシアニン組成物1
重量部とテトラヒドロフラン40重量部を、ボールミル
装置によりジルコニアビーズと共に48時間分散処理し
た。こうして得た分散液に、スチリル化合物(3)を
2.5重量部、ポリカーボネート樹脂(帝人化成製パン
ライトC−1400)10重量部、テトラヒドロフラン
60重量部を加え、さらに2分間の超音波分散処理を行
った後、アプリケーターにて、アルミ蒸着ポリエステル
上に塗布して、膜厚約10μの感光体を形成した。この
感光体の電子写真特性を、実施例1と同様にして測定し
た。ただし、印加電圧のみ+5kVに変更した。その結
果、+400V、半減露光量1.1ルックス・秒、50
00回繰り返し後の初期電位+395V、半減露光量
1.0ルックス・秒と、高感度でしかも変化の少ない、
優れた特性を示した。
【0046】実施例12〜20 実施例11のスチリル化合物の代わりに表2に示す化合
物を用いる他は、実施例11と同様にして感光体を作製
してその特性を評価した。結果を表2に示す。
【0047】
【表2】
【0048】以下の比較例で用いた比較化合物の構造式
を(13)〜(15)に示す。
【0049】
【化8】
【0050】比較例1 スチリル化合物(3)の代わりに比較化合物(13)を
用いる他は、実施例1と同様に感光体を作製して、その
特性を評価した。その結果、1回目の初期電位は−71
0V、 半減露光量E1/2は1.9ルックス・秒と比較的
良好な結果であったが、5000回目の初期電位は−3
45V、半減露光量1.2ルックス・秒であり、繰り返
しによる大幅な電位の低下がみられた。
【0051】比較例2 スチリル化合物(3)の代わりに比較化合物(14)を
用いるほかは、実施例1と同様に感光体を作製してその
特性を評価した。その結果、1回目の初期電位は−72
0V、 半減露光量E1/2は1.8ルックス・秒と比較的
良好であった。また、5000回目の初期電位は−63
5Vと比較的良好な結果であったが、半減露光量は3.
7ルックス・秒であり、繰り返しによる大幅な感度の劣
化が見られた。
【0052】比較例3 スチリル化合物(3)の代わりに比較化合物(15)を
用いる他は、実施例11と同様にして感光体を作製し
て、その特性を評価した。その結果初期電位が405
V、半減露光量E1/2が3.9ル ックス・秒と感度不足
であった。
【0053】
【発明の効果】以上から明らかなように、本発明によれ
ば高感度で高耐久性を有する電子写真感光体を提供する
ことができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上に電荷発生物質、電荷輸
    送物質を構成成分として含む感光層を有する電子写真感
    光体において、電荷発生物質としてチタニルオキシフタ
    ロシアニンと無金属フタロシアニンを含有するフタロシ
    アニン組成物を少なくとも一種含有し、該フタロシアニ
    ン組成物がCuKα1.541オングストロームのX線
    に対するブラッグ角(2θ±0.2°)が7.0°、
    9.0°、14.1°、18.0°、23.7°、2
    7.3°にピークを有することを特徴とする電子写真感
    光体。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電子写真感光体におい
    て、電荷輸送物質として一般式(1)で示されるスチリ
    ル化合物を少なくとも一種含むことを特徴とする電子写
    真感光体。 【化1】 (一般式(1)において、R1〜R4はそれぞれ水素原
    子、または置換されていても良いアルキル基を示す。R
    5及びR6はそれぞれ水素原子、置換されていても良いア
    ルキル基、アリール基、または複素環基を示し、R5
    6は互いに結合して環を形成していても良い。但し、
    5及びR6がともに水素原子となることはない。A1
    置換基を有していても良いアルケニル基を示す。また、
    p、qは0または1を示す。hは0または1を、iは1
    または2を示し、かつ、hとiはh+i=2を満た
    す。)
  3. 【請求項3】 請求項1記載の電子写真感光体におい
    て、電荷輸送物質として一般式(2)で示されるスチリ
    ル化合物を少なくとも一種含むことを特徴とする電子写
    真感光体。 【化2】 (一般式(2)において、R7〜R10はそれぞれ水素原
    子、または置換されていても良いアルキル基を示す。R
    11及びR12はそれぞれ水素原子、置換されていても良い
    アルキル基、アリール基、または複素環基を示し、R11
    とR12は互いに結合して環を形成していても良い。但
    し、R11及びR12がともに水素原子となることはない。
    2は置換基を有していても良いアルケニル基を示す。
    また、r、sは0または1を示す。jは0または1を、
    kは1または2を示し、かつ、jとkはj+k=2を満
    たす。)
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