JP2002022637A - 走査型プローブ顕微鏡 - Google Patents
走査型プローブ顕微鏡Info
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- G01Q10/04—Fine scanning or positioning
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- G01Q10/065—Feedback mechanisms, i.e. wherein the signal for driving the probe is modified by a signal coming from the probe itself
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- G01—MEASURING; TESTING
- G01Q—SCANNING-PROBE TECHNIQUES OR APPARATUS; APPLICATIONS OF SCANNING-PROBE TECHNIQUES, e.g. SCANNING PROBE MICROSCOPY [SPM]
- G01Q10/00—Scanning or positioning arrangements, i.e. arrangements for actively controlling the movement or position of the probe
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- G01Q10/06—Circuits or algorithms therefor
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 走査型プローブ顕微鏡において、試料表面と
プローブ間を一定距離とするプローブ状態の測定を一走
査内で行う。 【解決手段】 表面形状を測定する測定態様とプローブ
状態を測定する測定態様の二つの測定態様を一走査内で
切換え、プローブ−試料表面間の一定距離制御と、この
距離状態でのプローブ状態の測定を繰り返して、一走査
内において試料表面とプローブ間を一定距離とするプロ
ーブ状態の測定を可能とするものであり、プローブ2と
試料sを相対的に走査させる走査型プローブ顕微鏡に、
プローブ−試料表面間の距離をフィードバック制御し距
離信号を検出する第1の振動振幅と、プローブ状態を検
出する第2の振動振幅を切換える振動振幅切換手段8
と、フィードバック制御の有効無効を切換える7制御切
換手段と、距離信号とプローブの状態信号の検出を切換
える9検出信号切換手段を備える構成とし、各切換手段
7,8,9の切換動作を同期させる。
プローブ間を一定距離とするプローブ状態の測定を一走
査内で行う。 【解決手段】 表面形状を測定する測定態様とプローブ
状態を測定する測定態様の二つの測定態様を一走査内で
切換え、プローブ−試料表面間の一定距離制御と、この
距離状態でのプローブ状態の測定を繰り返して、一走査
内において試料表面とプローブ間を一定距離とするプロ
ーブ状態の測定を可能とするものであり、プローブ2と
試料sを相対的に走査させる走査型プローブ顕微鏡に、
プローブ−試料表面間の距離をフィードバック制御し距
離信号を検出する第1の振動振幅と、プローブ状態を検
出する第2の振動振幅を切換える振動振幅切換手段8
と、フィードバック制御の有効無効を切換える7制御切
換手段と、距離信号とプローブの状態信号の検出を切換
える9検出信号切換手段を備える構成とし、各切換手段
7,8,9の切換動作を同期させる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、走査型プローブ顕
微鏡に関する。
微鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】走査型プローブ顕微鏡は、試料表面を微
小なプローブ(探針)で走査することによって三次元形
状を観察する顕微鏡であり、金属,半導体,セラミッ
ク,樹脂等の表面観察やあらさの測定、液晶,高分子,
蒸着膜などの薄膜の観察等の表面観察に用いられてい
る。このような走査型プローブ顕微鏡として、プローブ
と試料表面との間に働く原子間力を測定する原子間力顕
微鏡(AFM)が知られている。
小なプローブ(探針)で走査することによって三次元形
状を観察する顕微鏡であり、金属,半導体,セラミッ
ク,樹脂等の表面観察やあらさの測定、液晶,高分子,
蒸着膜などの薄膜の観察等の表面観察に用いられてい
る。このような走査型プローブ顕微鏡として、プローブ
と試料表面との間に働く原子間力を測定する原子間力顕
微鏡(AFM)が知られている。
【0003】原子間力顕微鏡(AFM)は、プローブ
(探針)及びプローブを支持するカンチレバーと、この
カンチレバーの曲がりを検出する変位検出系とを備え、
探針と試料との間の原子間力(引力又は斥力)を検出
し、この原子間力が一定となるように探針と試料表面と
の距離を制御することによって、試料表面の形状を観察
する。また、XY方向及びZ方向に移動可能なスキャナ
ーを備え、試料とプローブとの間において、XY方向の
移動よる試料の二次元的な走査とZ方向のフィードバッ
ク制御による試料の高さ情報の取得によって、試料表面
の形状を測定する。このXY方向の走査及びZ方向のフ
ィードバック制御は、試料側あるいはプローブ側に設け
た、例えばピエゾ素子等の微小変位可能な駆動機構によ
って行われる。
(探針)及びプローブを支持するカンチレバーと、この
カンチレバーの曲がりを検出する変位検出系とを備え、
探針と試料との間の原子間力(引力又は斥力)を検出
し、この原子間力が一定となるように探針と試料表面と
の距離を制御することによって、試料表面の形状を観察
する。また、XY方向及びZ方向に移動可能なスキャナ
ーを備え、試料とプローブとの間において、XY方向の
移動よる試料の二次元的な走査とZ方向のフィードバッ
ク制御による試料の高さ情報の取得によって、試料表面
の形状を測定する。このXY方向の走査及びZ方向のフ
ィードバック制御は、試料側あるいはプローブ側に設け
た、例えばピエゾ素子等の微小変位可能な駆動機構によ
って行われる。
【0004】このフィードバック制御による表面形状の
測定には、プローブを試料表面に接触させて測定するコ
ンタクトモードあるいはコンタクトハイトモードと、振
動させたプローブを試料表面とほぼ非接触の状態で測定
するダイナミックモードあるいは小さな振動振幅による
ノンコンタクトモードがある。
測定には、プローブを試料表面に接触させて測定するコ
ンタクトモードあるいはコンタクトハイトモードと、振
動させたプローブを試料表面とほぼ非接触の状態で測定
するダイナミックモードあるいは小さな振動振幅による
ノンコンタクトモードがある。
【0005】また、走査型プローブ顕微鏡では、表面形
状測定の他に、プローブ状態を測定することによって試
料の物性測定、電気・磁気測定、力学測定を行うことが
できる。例えば、共振周波数付近で小振動振幅でプロー
ブを振動させ、試料によってプローブの振動に生じる位
相遅れを検出し、この位相検出によって試料表面の特性
を測定することができる。また、導電性のプローブによ
って試料表面の電位分布を測定したり、漏洩磁場による
磁気力を検出することによって試料の磁気情報を測定す
ることができる。
状測定の他に、プローブ状態を測定することによって試
料の物性測定、電気・磁気測定、力学測定を行うことが
できる。例えば、共振周波数付近で小振動振幅でプロー
ブを振動させ、試料によってプローブの振動に生じる位
相遅れを検出し、この位相検出によって試料表面の特性
を測定することができる。また、導電性のプローブによ
って試料表面の電位分布を測定したり、漏洩磁場による
磁気力を検出することによって試料の磁気情報を測定す
ることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】走査型プローブ顕微鏡
によってプローブ状態を測定する場合、通常、共振周波
数付近で小振幅で振動させたプローブを試料に接近さ
せ、このときにプローブに生じる位相変化、電流変化、
磁気変化等を検出することによって行っている。このと
き、非接触でかつプローブ−試料表面間の距離変動によ
る影響を除くために、試料表面とプローブとの距離は一
定に維持されることが望ましい。しかしながら、従来の
走査型プローブ顕微鏡では、小振動振幅によるプローブ
状態の測定を、試料表面とプローブ間を一定距離に維持
するフィードバック制御による走査と同時に行えないと
いう問題がある。これは、試料表面とプローブ間を一定
距離に維持するフィードバック制御において、コンタク
トモード及びコンタクハイトトモードではプローブと試
料表面とを接触させる必要があり、また、ダイナミック
モードでは試料表面と接触する可能性があり、非接触を
要するプローブ状態の測定ができないためである。ま
た、ノンコンタクトモードでは十分な精度で一定距離に
維持することができず、プローブ状態の測定精度が低下
するためである。
によってプローブ状態を測定する場合、通常、共振周波
数付近で小振幅で振動させたプローブを試料に接近さ
せ、このときにプローブに生じる位相変化、電流変化、
磁気変化等を検出することによって行っている。このと
き、非接触でかつプローブ−試料表面間の距離変動によ
る影響を除くために、試料表面とプローブとの距離は一
定に維持されることが望ましい。しかしながら、従来の
走査型プローブ顕微鏡では、小振動振幅によるプローブ
状態の測定を、試料表面とプローブ間を一定距離に維持
するフィードバック制御による走査と同時に行えないと
いう問題がある。これは、試料表面とプローブ間を一定
距離に維持するフィードバック制御において、コンタク
トモード及びコンタクハイトトモードではプローブと試
料表面とを接触させる必要があり、また、ダイナミック
モードでは試料表面と接触する可能性があり、非接触を
要するプローブ状態の測定ができないためである。ま
た、ノンコンタクトモードでは十分な精度で一定距離に
維持することができず、プローブ状態の測定精度が低下
するためである。
【0007】そのため、従来、走査型プローブ顕微鏡に
よるプローブ状態の測定では、フィードバック制御を行
わずに一定距離でオフセットした状態で走査して測定し
たり、あるいは、フィードバック制御による走査で試料
表面の高さ情報を予め求めておき、この高さ情報に基づ
いてプローブ−試料表面間の距離を制御して走査し測定
することが行われている。
よるプローブ状態の測定では、フィードバック制御を行
わずに一定距離でオフセットした状態で走査して測定し
たり、あるいは、フィードバック制御による走査で試料
表面の高さ情報を予め求めておき、この高さ情報に基づ
いてプローブ−試料表面間の距離を制御して走査し測定
することが行われている。
【0008】図5は従来の走査型プローブ顕微鏡による
プローブ状態の測定を説明する図である。図5(a)
は、フィードバック制御によらず固定したオフセット量
でプローブを走査する場合を模式的に示している。この
走査による測定では、試料に傾斜やうねりがある場合に
追従することができないため、プローブ−試料表面間の
距離を一定の保持することはできないという問題があ
る。
プローブ状態の測定を説明する図である。図5(a)
は、フィードバック制御によらず固定したオフセット量
でプローブを走査する場合を模式的に示している。この
走査による測定では、試料に傾斜やうねりがある場合に
追従することができないため、プローブ−試料表面間の
距離を一定の保持することはできないという問題があ
る。
【0009】また、図5(b)は、予め求めておいた高
さ情報に基づく間隔制御よるプローブ状態の測定を説明
する図である。はじめに、図5(b−1)に示すように
試料表面の形状をフィードバック制御し、図5(b−
2)に示す高さ情報を求めておく。その後、この高さ情
報に一定のオフセット量を加えたものを離間距離として
プローブを走査し、プローブ状態を測定する。この測定
では、高さ情報の測定時とプローブ状態の測定時との間
に時間差があるため、この間に試料表面のドリフトによ
ってずれが生じ、プローブ−試料表面間の距離を正確に
制御することが困難になるという問題があり、また、同
一ラインあるいは同一領域を二度走査する必要があるた
め、測定時間が長時間化するという問題がある。そこ
で、本発明は前記した従来の問題点を解決し、試料表面
とプローブ間を一定距離とするプローブ状態の測定を一
走査内で行うことを目的とする。
さ情報に基づく間隔制御よるプローブ状態の測定を説明
する図である。はじめに、図5(b−1)に示すように
試料表面の形状をフィードバック制御し、図5(b−
2)に示す高さ情報を求めておく。その後、この高さ情
報に一定のオフセット量を加えたものを離間距離として
プローブを走査し、プローブ状態を測定する。この測定
では、高さ情報の測定時とプローブ状態の測定時との間
に時間差があるため、この間に試料表面のドリフトによ
ってずれが生じ、プローブ−試料表面間の距離を正確に
制御することが困難になるという問題があり、また、同
一ラインあるいは同一領域を二度走査する必要があるた
め、測定時間が長時間化するという問題がある。そこ
で、本発明は前記した従来の問題点を解決し、試料表面
とプローブ間を一定距離とするプローブ状態の測定を一
走査内で行うことを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、表面形状を測
定する測定態様とプローブ状態を測定する測定態様の二
つの測定態様を一走査内で切換え、表面形状を測定する
測定態様によるプローブ−試料表面間の一定距離制御
と、この距離状態でのプローブ状態の測定を繰り返すこ
とによって、一走査内において試料表面とプローブ間を
一定距離とするプローブ状態の測定を可能とする。ここ
で、測定態様は、プローブの振動振幅、フィードバック
制御の有無によって変更することができる。
定する測定態様とプローブ状態を測定する測定態様の二
つの測定態様を一走査内で切換え、表面形状を測定する
測定態様によるプローブ−試料表面間の一定距離制御
と、この距離状態でのプローブ状態の測定を繰り返すこ
とによって、一走査内において試料表面とプローブ間を
一定距離とするプローブ状態の測定を可能とする。ここ
で、測定態様は、プローブの振動振幅、フィードバック
制御の有無によって変更することができる。
【0011】本発明の走査型プローブ顕微鏡は、上記の
測定態様の切換えによる一走査内でのプローブ状態の測
定を行うために、プローブと試料を相対的に走査させる
走査型プローブ顕微鏡に、プローブ−試料表面間の距離
をフィードバック制御し距離信号を検出する第1の振動
振幅と、プローブ状態を検出する第2の振動振幅を切換
える振動振幅切換手段と、フィードバック制御の有効無
効を切換える制御切換手段と、距離信号とプローブの状
態信号の検出を切換える検出信号切換手段を備える構成
とし、各切換手段の切換動作を同期させることにより、
一走査においてプローブ−試料表面間の距離を一定とし
てプローブの状態信号を得る。
測定態様の切換えによる一走査内でのプローブ状態の測
定を行うために、プローブと試料を相対的に走査させる
走査型プローブ顕微鏡に、プローブ−試料表面間の距離
をフィードバック制御し距離信号を検出する第1の振動
振幅と、プローブ状態を検出する第2の振動振幅を切換
える振動振幅切換手段と、フィードバック制御の有効無
効を切換える制御切換手段と、距離信号とプローブの状
態信号の検出を切換える検出信号切換手段を備える構成
とし、各切換手段の切換動作を同期させることにより、
一走査においてプローブ−試料表面間の距離を一定とし
てプローブの状態信号を得る。
【0012】第1の振動振幅は、通常ダイナミックモー
ドと呼ばれる、プローブ−試料表面間の距離をフィード
バック制御するためにプローブを振動させる振動振幅で
あり、第2の振動振幅と比較して大きな振動振幅であ
る。また、第2の振動振幅は、プローブ状態を測定する
ためにプローブを振動させる振動振幅であり、第1の振
動振幅と比較して小さな振動振幅である。振動振幅切換
手段は、測定態様に応じてプローブの振動振幅を第1の
振動振幅と第2の振動振幅とで切換える。
ドと呼ばれる、プローブ−試料表面間の距離をフィード
バック制御するためにプローブを振動させる振動振幅で
あり、第2の振動振幅と比較して大きな振動振幅であ
る。また、第2の振動振幅は、プローブ状態を測定する
ためにプローブを振動させる振動振幅であり、第1の振
動振幅と比較して小さな振動振幅である。振動振幅切換
手段は、測定態様に応じてプローブの振動振幅を第1の
振動振幅と第2の振動振幅とで切換える。
【0013】表面形状の測定態様では、フィードバック
制御を行うと共に第1の振動振幅でプローブを振動さ
せ、このとき検出されるフィードバック信号によってプ
ローブと試料表面間の距離信号を求めることができる。
一方、プローブ状態の測定態様では、フィードバック制
御を行わずに第2の振動振幅でプローブを振動させ、プ
ローブ振動の位相変化や振幅変化や周波数変化、あるい
は電流変化、電圧変化、磁気変化等のプローブ状態を求
める。このプローブ状態から試料の物性や電磁気的特性
を知ることができる。
制御を行うと共に第1の振動振幅でプローブを振動さ
せ、このとき検出されるフィードバック信号によってプ
ローブと試料表面間の距離信号を求めることができる。
一方、プローブ状態の測定態様では、フィードバック制
御を行わずに第2の振動振幅でプローブを振動させ、プ
ローブ振動の位相変化や振幅変化や周波数変化、あるい
は電流変化、電圧変化、磁気変化等のプローブ状態を求
める。このプローブ状態から試料の物性や電磁気的特性
を知ることができる。
【0014】そこで、本発明の走査型プローブ顕微鏡
は、振動振幅切換手段と制御切換手段とを同期させて切
換えることによって、表面形状測定とプローブ状態測定
の二つの測定態様間を切換え、プローブ状態の測定時に
は、プローブ−試料表面間を常に一定距離とする。ま
た、前記各切換手段と同期して検出信号切換手段を切換
えることによって、プローブ状態の測定時にプローブの
状態信号を検出信号として取り込み、表面形状の測定時
にはフィードバック信号を取り込むことができる。取り
込んだプローブの状態信号は画像処理して表示すること
ができる。また、プローブの状態信号画像は、同じく画
像処理された表面形状画像と並列あるいは重ねて表示す
ることができる。本発明の走査型プローブ顕微鏡によれ
ば、一走査でプローブ状態を測定することができるた
め、観察時間を短縮したりドリフトによる影響を低減す
ることができる。
は、振動振幅切換手段と制御切換手段とを同期させて切
換えることによって、表面形状測定とプローブ状態測定
の二つの測定態様間を切換え、プローブ状態の測定時に
は、プローブ−試料表面間を常に一定距離とする。ま
た、前記各切換手段と同期して検出信号切換手段を切換
えることによって、プローブ状態の測定時にプローブの
状態信号を検出信号として取り込み、表面形状の測定時
にはフィードバック信号を取り込むことができる。取り
込んだプローブの状態信号は画像処理して表示すること
ができる。また、プローブの状態信号画像は、同じく画
像処理された表面形状画像と並列あるいは重ねて表示す
ることができる。本発明の走査型プローブ顕微鏡によれ
ば、一走査でプローブ状態を測定することができるた
め、観察時間を短縮したりドリフトによる影響を低減す
ることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
を参照しながら詳細に説明する。はじめに、本発明の走
査型プローブ顕微鏡の構成について説明する。図1は、
本発明の走査型プローブ顕微鏡を説明するための概略ブ
ロック図である。走査型プローブ顕微鏡1は、プローブ
2、プローブ2を支持するカンチレバー機構3、カンチ
レバー3の曲がりを検出する変位測定ヘッド4、試料S
をX,Y方向に走査しZ方向に移動させるスキャナー5
を備え、プローブ2と試料Sとの間の原子間力(引力及
び斥力)をカンチレバー3の撓み量で検出して試料Sの
表面形状を測定し、プローブ状態を検出して試料Sの特
性を測定する。
を参照しながら詳細に説明する。はじめに、本発明の走
査型プローブ顕微鏡の構成について説明する。図1は、
本発明の走査型プローブ顕微鏡を説明するための概略ブ
ロック図である。走査型プローブ顕微鏡1は、プローブ
2、プローブ2を支持するカンチレバー機構3、カンチ
レバー3の曲がりを検出する変位測定ヘッド4、試料S
をX,Y方向に走査しZ方向に移動させるスキャナー5
を備え、プローブ2と試料Sとの間の原子間力(引力及
び斥力)をカンチレバー3の撓み量で検出して試料Sの
表面形状を測定し、プローブ状態を検出して試料Sの特
性を測定する。
【0016】カンチレバー機構3は、プローブ2を振動
可能に支持するカンチレバー本体3a、カンチレバー本
体3aを所定の振動振幅で振動させるカンチレバー駆動
手段3b、プローブ2の振動状態や電磁気特性等のプロ
ーブ状態を検出するプローブ状態信号検出手段3cを備
える。また、変位測定ヘッド4は、図示しないレーザー
発振器等の光源、ミラーやスリット等の光学系、及びフ
ォトダイオード等の光検出器4aを備え、レーザー発振
器から発せられカンチレバー3で反射されたレーザー光
を光検出器4aで検出することによって、カンチレバー
3の変位を検出する。検出信号は、測定・制御手段7で
測定され、試料Sの高さデータを所得する。
可能に支持するカンチレバー本体3a、カンチレバー本
体3aを所定の振動振幅で振動させるカンチレバー駆動
手段3b、プローブ2の振動状態や電磁気特性等のプロ
ーブ状態を検出するプローブ状態信号検出手段3cを備
える。また、変位測定ヘッド4は、図示しないレーザー
発振器等の光源、ミラーやスリット等の光学系、及びフ
ォトダイオード等の光検出器4aを備え、レーザー発振
器から発せられカンチレバー3で反射されたレーザー光
を光検出器4aで検出することによって、カンチレバー
3の変位を検出する。検出信号は、測定・制御手段7で
測定され、試料Sの高さデータを所得する。
【0017】スキャナー5は、X,Y軸用駆動手段5a
とZ軸フィードバック用駆動手段5bを備える。X,Y
軸用駆動手段5aは、測定・制御手段7からの制御信号
によって駆動して試料SをX,Y方向に走査する。一
方、Z軸フィードバック用駆動手段5bは、検出信号を
受けたフィードバック用制御手段6によるPI制御によ
ってZ方向のフィードバック制御を行う。X,Y軸用駆
動手段5aとZ軸フィードバック用駆動手段5bは、例
えば、ピエゾ素子によって構成することができる。上記
のフィードバック制御手段6及びカンチレバー駆動手段
3bは、制御切換手段7及び振動振幅切換8によって、
動作状態の切換えが行われる。
とZ軸フィードバック用駆動手段5bを備える。X,Y
軸用駆動手段5aは、測定・制御手段7からの制御信号
によって駆動して試料SをX,Y方向に走査する。一
方、Z軸フィードバック用駆動手段5bは、検出信号を
受けたフィードバック用制御手段6によるPI制御によ
ってZ方向のフィードバック制御を行う。X,Y軸用駆
動手段5aとZ軸フィードバック用駆動手段5bは、例
えば、ピエゾ素子によって構成することができる。上記
のフィードバック制御手段6及びカンチレバー駆動手段
3bは、制御切換手段7及び振動振幅切換8によって、
動作状態の切換えが行われる。
【0018】制御切換手段7は、フィードバック用制御
手段6にフィードバックを有効無効にする切換信号を送
り、切換信号によってフィードバック用制御手段6のフ
ィードバック制御をオン・オフする。切換手段7からの
切換信号によってフィードバック制御がオン状態に切換
えられた場合には、フィードバック制御が有効となりプ
ローブ2と試料Sとの間は所定距離に制御される。この
とき、検出器4aから得られるフィードバック信号から
は、試料の表面形状を知ることができる。一方、切換手
段7からの切換信号によってフィードバック制御がオフ
状態に切換えられた場合には、フィードバック制御が無
効となりプローブ2と試料表面との距離は切換え前の状
態に維持され、プローブ状態の測定が行われる。
手段6にフィードバックを有効無効にする切換信号を送
り、切換信号によってフィードバック用制御手段6のフ
ィードバック制御をオン・オフする。切換手段7からの
切換信号によってフィードバック制御がオン状態に切換
えられた場合には、フィードバック制御が有効となりプ
ローブ2と試料Sとの間は所定距離に制御される。この
とき、検出器4aから得られるフィードバック信号から
は、試料の表面形状を知ることができる。一方、切換手
段7からの切換信号によってフィードバック制御がオフ
状態に切換えられた場合には、フィードバック制御が無
効となりプローブ2と試料表面との距離は切換え前の状
態に維持され、プローブ状態の測定が行われる。
【0019】振動振幅切換8は、カンチレバー駆動手段
3bに振動振幅の大きさを切換える振動振幅切換信号を
送り、振動振幅切換信号によってカンチレバー本体3a
の振動状態を切換え、プローブ2の振動振幅の大きさを
切換える。ここで、制御手段10は、振動振幅切換8の
切換と制御切換手段7の切換とを同期して行う。フィー
ドバック制御のオン状態への切換えとプローブの振動振
幅の大振幅への切換え、フィードバック制御のオフ状態
への切換えとプローブの振動振幅の小振幅への切換えは
同期して行われる。
3bに振動振幅の大きさを切換える振動振幅切換信号を
送り、振動振幅切換信号によってカンチレバー本体3a
の振動状態を切換え、プローブ2の振動振幅の大きさを
切換える。ここで、制御手段10は、振動振幅切換8の
切換と制御切換手段7の切換とを同期して行う。フィー
ドバック制御のオン状態への切換えとプローブの振動振
幅の大振幅への切換え、フィードバック制御のオフ状態
への切換えとプローブの振動振幅の小振幅への切換えは
同期して行われる。
【0020】フィードバック制御を有効とする場合に
は、振動振幅切換手段8からの振動振幅切換信号によっ
てプローブの振動振幅は大振幅に切換えられ、プローブ
2と試料Sとの間は所定距離に制御される。また、フィ
ードバック制御を無効とする場合には、振動振幅切換手
段8からの振動振幅切換信号によってプローブの振動振
幅は小振幅に切換えられ、プローブ2と試料Sとの間は
所定距離に制御され、プローブ状態の測定が行われる。
は、振動振幅切換手段8からの振動振幅切換信号によっ
てプローブの振動振幅は大振幅に切換えられ、プローブ
2と試料Sとの間は所定距離に制御される。また、フィ
ードバック制御を無効とする場合には、振動振幅切換手
段8からの振動振幅切換信号によってプローブの振動振
幅は小振幅に切換えられ、プローブ2と試料Sとの間は
所定距離に制御され、プローブ状態の測定が行われる。
【0021】また、制御手段10は、検出信号切換手段
9を制御して、プローブ状態信号検出手段3Cからのプ
ローブ状態信号と検出器4aからのフィードバック信号
を切換え、それぞれプローブ状態信号処理手段11及び
表面形状信号処理手段12に入力する。プローブ状態信
号処理手段11は、入力したプローブ状態信号を信号処
理して試料特性等を求める。また、表面形状信号処理手
段12は、入力したフィードバック信号を信号処理して
表面形状信号を求める。プローブ状態信号及び表面形状
信号は、画像処理手段13で画像化することができ、図
示しない表示装置に表示することができる。なお、プロ
ーブ状態信号による画像及び表面形状信号による画像
は、個別あるいは並べて表示することも、両画像を重ね
合わせて表示することもできる。また、制御手段10
は、X,Y軸用駆動手段5a及び画像処理手段13に二
次元位置情報を送り、X,Y方向の走査や、プローブ状
態信号及び表面形状信号の二次元位置との対応処理を行
う。
9を制御して、プローブ状態信号検出手段3Cからのプ
ローブ状態信号と検出器4aからのフィードバック信号
を切換え、それぞれプローブ状態信号処理手段11及び
表面形状信号処理手段12に入力する。プローブ状態信
号処理手段11は、入力したプローブ状態信号を信号処
理して試料特性等を求める。また、表面形状信号処理手
段12は、入力したフィードバック信号を信号処理して
表面形状信号を求める。プローブ状態信号及び表面形状
信号は、画像処理手段13で画像化することができ、図
示しない表示装置に表示することができる。なお、プロ
ーブ状態信号による画像及び表面形状信号による画像
は、個別あるいは並べて表示することも、両画像を重ね
合わせて表示することもできる。また、制御手段10
は、X,Y軸用駆動手段5a及び画像処理手段13に二
次元位置情報を送り、X,Y方向の走査や、プローブ状
態信号及び表面形状信号の二次元位置との対応処理を行
う。
【0022】次に、本発明の走査型プローブ顕微鏡によ
る動作を図2のフローチャートを用いて説明する。はじ
めに、X,Y軸用駆動手段5aによって、試料S上の初
期位置にプローブ2を位置決めし(ステップS1)、そ
の後、プローブ及び試料を相対的に移動して走査しなが
らステップS2によるプローブ−試料表面間の一定距離
制御と、ステップS3によるプローブ状態の測定とを繰
り返して(ステップS4)、一走査でプローブ状態測定
を行う。
る動作を図2のフローチャートを用いて説明する。はじ
めに、X,Y軸用駆動手段5aによって、試料S上の初
期位置にプローブ2を位置決めし(ステップS1)、そ
の後、プローブ及び試料を相対的に移動して走査しなが
らステップS2によるプローブ−試料表面間の一定距離
制御と、ステップS3によるプローブ状態の測定とを繰
り返して(ステップS4)、一走査でプローブ状態測定
を行う。
【0023】ステップS2によるプローブ−試料表面間
の一定距離制御では、振動振幅切換手段8から大振幅の
切換信号をカンチレバー駆動手段3bに送ることによっ
て、プローブ2の振動振幅を大振幅に切換えると共に、
制御切換手段7からフィードバック用制御手段6にフィ
ードバックを有効とするオン切換信号を送ることによっ
て、フィードバック制御を行う。これによって、プロー
ブ2と試料表面との間は所定距離に定められる(ステッ
プS2a)。このとき、検出信号切換手段9をフィード
バック信号を取り込むように切換える(ステップS2
b)。
の一定距離制御では、振動振幅切換手段8から大振幅の
切換信号をカンチレバー駆動手段3bに送ることによっ
て、プローブ2の振動振幅を大振幅に切換えると共に、
制御切換手段7からフィードバック用制御手段6にフィ
ードバックを有効とするオン切換信号を送ることによっ
て、フィードバック制御を行う。これによって、プロー
ブ2と試料表面との間は所定距離に定められる(ステッ
プS2a)。このとき、検出信号切換手段9をフィード
バック信号を取り込むように切換える(ステップS2
b)。
【0024】プローブ2の試料表面に対する位置が、プ
ローブ状態を測定する測定点である場合には(ステップ
S2c)、このときのフィードバック信号を取り込むこ
とによって表面形状信号を入力することができる(ステ
ップS2e)。一方、プローブ2の試料表面に対する位
置が、プローブ状態を測定する測定点でない場合には
(ステップS2c)、X,Y軸用駆動手段5aを駆動し
てプローブ2と試料表面との相対位置を変更し(ステッ
プS2d)、ステップS2a〜2cを繰り返す。ステッ
プS2の工程によって、プローブ状態を測定する測定点
において、プローブと試料表面との間を所定距離とした
状態で、ステップS3によって該測定点におけるプロー
ブ状態を測定する。
ローブ状態を測定する測定点である場合には(ステップ
S2c)、このときのフィードバック信号を取り込むこ
とによって表面形状信号を入力することができる(ステ
ップS2e)。一方、プローブ2の試料表面に対する位
置が、プローブ状態を測定する測定点でない場合には
(ステップS2c)、X,Y軸用駆動手段5aを駆動し
てプローブ2と試料表面との相対位置を変更し(ステッ
プS2d)、ステップS2a〜2cを繰り返す。ステッ
プS2の工程によって、プローブ状態を測定する測定点
において、プローブと試料表面との間を所定距離とした
状態で、ステップS3によって該測定点におけるプロー
ブ状態を測定する。
【0025】ステップS3によるプローブ状態の測定で
は、振動振幅切換手段8から小振幅の切換信号をカンチ
レバー駆動手段3bに送ることによって、プローブ2の
振動振幅を小振幅に切換えると共に、制御切換手段7か
らフィードバック用制御手段6にフィードバックを無効
とするオン切換信号を送ることによって、フィードバッ
ク制御を停止する。(ステップS3a)。このとき、検
出信号切換手段9をプローブ状態信号を取り込むように
切換え(ステップS3b)、検出信号をプローブ状態信
号として取り込む(ステップS3c)。上記ステップS
2,3の工程を、プローブと試料表面との相対位置を変
更しながら(ステップS5)、一走査内で測定終了まで
繰り返す(ステップS4)。これによって、プローブ−
試料表面間の距離を一定とするプローブ状態測定を一走
査内で行うことができる。
は、振動振幅切換手段8から小振幅の切換信号をカンチ
レバー駆動手段3bに送ることによって、プローブ2の
振動振幅を小振幅に切換えると共に、制御切換手段7か
らフィードバック用制御手段6にフィードバックを無効
とするオン切換信号を送ることによって、フィードバッ
ク制御を停止する。(ステップS3a)。このとき、検
出信号切換手段9をプローブ状態信号を取り込むように
切換え(ステップS3b)、検出信号をプローブ状態信
号として取り込む(ステップS3c)。上記ステップS
2,3の工程を、プローブと試料表面との相対位置を変
更しながら(ステップS5)、一走査内で測定終了まで
繰り返す(ステップS4)。これによって、プローブ−
試料表面間の距離を一定とするプローブ状態測定を一走
査内で行うことができる。
【0026】図3は走査位置毎の動作状態を概略的に説
明する図である。なお、図3では、図中の左方から右方
を走査方向とし、各動作点A〜Dでの状態を示してお
り、(b),(c),(d)は動作点Bにおける順次動
作を示し、(f),(g),(h)は動作点Dにおける
順次動作を示している。動作点Aでは、大振幅かつフィ
ードバック制御によるステップS2の工程を行うことに
よって表面形状信号を求める(図3(a))。走査方向
上の次点の動作点Bでは、同じく大振幅かつフィードバ
ック制御によるステップS2の工程でプローブと試料表
面間を一定距離とした後(図3(b))、フィードバッ
ク制御を停止し小振幅としてステップS3の工程でプロ
ーブ状態信号を測定する(図3(c))。
明する図である。なお、図3では、図中の左方から右方
を走査方向とし、各動作点A〜Dでの状態を示してお
り、(b),(c),(d)は動作点Bにおける順次動
作を示し、(f),(g),(h)は動作点Dにおける
順次動作を示している。動作点Aでは、大振幅かつフィ
ードバック制御によるステップS2の工程を行うことに
よって表面形状信号を求める(図3(a))。走査方向
上の次点の動作点Bでは、同じく大振幅かつフィードバ
ック制御によるステップS2の工程でプローブと試料表
面間を一定距離とした後(図3(b))、フィードバッ
ク制御を停止し小振幅としてステップS3の工程でプロ
ーブ状態信号を測定する(図3(c))。
【0027】さらに、走査方向上の次点の動作点Cに移
動するために、大振幅かつフィードバック制御として
(図3(d))、動作点Cに移動し表面形状信号を求め
る(図3(e))。以後は、図3(a)と図3(b),
(c),(d)の動作を動作点C,Dで繰り返し、動作
点Cで表面形状信号を測定し、動作点Dでプローブ状態
信号を測定する。上記説明では、表面形状信号とプロー
ブ状態信号の測定を測定点毎に交互に行う例を示してい
るが、表面形状信号とプローブ状態信号の測定態様はこ
の交互測定に限らず任意とすることができる。
動するために、大振幅かつフィードバック制御として
(図3(d))、動作点Cに移動し表面形状信号を求め
る(図3(e))。以後は、図3(a)と図3(b),
(c),(d)の動作を動作点C,Dで繰り返し、動作
点Cで表面形状信号を測定し、動作点Dでプローブ状態
信号を測定する。上記説明では、表面形状信号とプロー
ブ状態信号の測定を測定点毎に交互に行う例を示してい
るが、表面形状信号とプローブ状態信号の測定態様はこ
の交互測定に限らず任意とすることができる。
【0028】図4は、表面形状信号とプローブ状態信号
の測定態様を説明する概略図である。なお、図4におい
て、×印はプローブ状態信号を測定する測定点を示し、
○印は表面形状信号を測定する測定点を示している。図
4(a)は、前記した表面形状信号とプローブ状態信号
を交互に測定する測定態様を示しており、走査方向(図
中の矢印)に沿って、表面形状信号の測定とプローブ状
態信号の測定を繰り返す。図4(b)は、連続する2点
での表面形状信号の測定と1点でのプローブ状態信号の
測定をパターンとして、この測定パターンを走査方向
(図中の矢印)に沿って繰り返す。なお、表面形状信号
の連続する測定点数は任意とすることができる。図4
(c)は、表面形状信号の測定を行わず、全測定点にお
いてプローブ状態信号を測定する態様である。
の測定態様を説明する概略図である。なお、図4におい
て、×印はプローブ状態信号を測定する測定点を示し、
○印は表面形状信号を測定する測定点を示している。図
4(a)は、前記した表面形状信号とプローブ状態信号
を交互に測定する測定態様を示しており、走査方向(図
中の矢印)に沿って、表面形状信号の測定とプローブ状
態信号の測定を繰り返す。図4(b)は、連続する2点
での表面形状信号の測定と1点でのプローブ状態信号の
測定をパターンとして、この測定パターンを走査方向
(図中の矢印)に沿って繰り返す。なお、表面形状信号
の連続する測定点数は任意とすることができる。図4
(c)は、表面形状信号の測定を行わず、全測定点にお
いてプローブ状態信号を測定する態様である。
【0029】図4(a),(b),(c)の測定態様は
表面形状及びプローブ状態を点分析で求める態様である
が、線分析で求める態様とすることもできる。図4
(d)は、表面形状信号の測定を線分析(図中の白抜き
の矢印)で求め、プローブ状態信号の測定を点分析で求
める態様であり、図4(e)は、表面形状信号の測定及
びプローブ状態信号を線分析(表面形状信号は図中の白
抜きの矢印で示し、プローブ状態信号は図中の矢印で示
している)で求める態様である。なお、図4(e)の測
定態様ではプローブ状態信号を線分析で行うため、各線
分析部分の初期位置ではプローブ−試料表面間の距離は
一定であるが、その後の部分のプローブ−試料表面間の
距離が一定であることは補償されない。そのため、この
図4(e)の測定態様は、線分析部分内において、試料
表面の傾斜やうねりによる距離変化が十分に小さい場合
に適用することができる。
表面形状及びプローブ状態を点分析で求める態様である
が、線分析で求める態様とすることもできる。図4
(d)は、表面形状信号の測定を線分析(図中の白抜き
の矢印)で求め、プローブ状態信号の測定を点分析で求
める態様であり、図4(e)は、表面形状信号の測定及
びプローブ状態信号を線分析(表面形状信号は図中の白
抜きの矢印で示し、プローブ状態信号は図中の矢印で示
している)で求める態様である。なお、図4(e)の測
定態様ではプローブ状態信号を線分析で行うため、各線
分析部分の初期位置ではプローブ−試料表面間の距離は
一定であるが、その後の部分のプローブ−試料表面間の
距離が一定であることは補償されない。そのため、この
図4(e)の測定態様は、線分析部分内において、試料
表面の傾斜やうねりによる距離変化が十分に小さい場合
に適用することができる。
【0030】
【発明の効果】上記説明したように、本発明の走査型プ
ローブ顕微鏡によれば、試料表面とプローブ間を一定距
離とするプローブ状態の測定を一走査内で行うことがで
きる。
ローブ顕微鏡によれば、試料表面とプローブ間を一定距
離とするプローブ状態の測定を一走査内で行うことがで
きる。
【図1】本発明の走査型プローブ顕微鏡を説明するため
の概略ブロック図である。
の概略ブロック図である。
【図2】本発明の走査型プローブ顕微鏡による動作を説
明するフローチャートである。
明するフローチャートである。
【図3】走査位置毎の動作状態を概略的に説明する図で
ある。
ある。
【図4】表面形状信号とプローブ状態信号の測定態様を
説明する概略図である。
説明する概略図である。
【図5】従来の走査型プローブ顕微鏡によるプローブ状
態の測定を説明する図である。
態の測定を説明する図である。
1…走査型プローブ顕微鏡、2…プローブ、3…カンチ
レバー、3a…カンチレバー本体、3b…カンチレバー
駆動手段、3c…プローブ状態信号検出手段、4…変位
測定ヘッド、4a…検出器、5…スキャナー、5a…
X,Y補正用駆動手段、5b…Z軸フィードバック用駆
動手段、5c…Z軸マクロ補正用駆動手段、6…フィー
ドバック用制御手段、7…制御切換手段、8…振動振幅
切換手段、9…検出信号切換手段、10…制御手段、1
1…プローブ状態信号処理手段、12…表面形状信号処
理手段、13…画像処理手段、S…試料。
レバー、3a…カンチレバー本体、3b…カンチレバー
駆動手段、3c…プローブ状態信号検出手段、4…変位
測定ヘッド、4a…検出器、5…スキャナー、5a…
X,Y補正用駆動手段、5b…Z軸フィードバック用駆
動手段、5c…Z軸マクロ補正用駆動手段、6…フィー
ドバック用制御手段、7…制御切換手段、8…振動振幅
切換手段、9…検出信号切換手段、10…制御手段、1
1…プローブ状態信号処理手段、12…表面形状信号処
理手段、13…画像処理手段、S…試料。
Claims (1)
- 【請求項1】 プローブと試料を相対的に走査させる走
査型プローブ顕微鏡であって、プローブ−試料表面間の
距離をフィードバック制御し距離信号を検出する第1の
振動振幅と、プローブ状態を検出する第2の振動振幅を
切換える振動振幅切換手段と、前記フィードバック制御
の有効無効を切換える制御切換手段と、前記距離信号と
プローブの状態信号の検出を切換える検出信号切換手段
を備え、前記各切換手段の切換動作を同期させることに
より、プローブ−試料表面間の距離を一定として走査す
るプローブの状態信号を得ることを特徴とする、走査型
プローブ顕微鏡。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000202215A JP2002022637A (ja) | 2000-07-04 | 2000-07-04 | 走査型プローブ顕微鏡 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000202215A JP2002022637A (ja) | 2000-07-04 | 2000-07-04 | 走査型プローブ顕微鏡 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002022637A true JP2002022637A (ja) | 2002-01-23 |
Family
ID=18699772
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000202215A Pending JP2002022637A (ja) | 2000-07-04 | 2000-07-04 | 走査型プローブ顕微鏡 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002022637A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005321758A (ja) * | 2004-04-09 | 2005-11-17 | Sii Nanotechnology Inc | 走査型プローブ装置および走査型プローブ加工方法 |
JP2006220599A (ja) * | 2005-02-14 | 2006-08-24 | Jeol Ltd | 走査形プローブ顕微鏡 |
JP2009109377A (ja) * | 2007-10-31 | 2009-05-21 | Jeol Ltd | 走査プローブ顕微鏡 |
CN115480077A (zh) * | 2022-09-23 | 2022-12-16 | 哈尔滨工业大学 | 非接触模式与接触模式协同工作的原子力显微镜控制方法 |
-
2000
- 2000-07-04 JP JP2000202215A patent/JP2002022637A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005321758A (ja) * | 2004-04-09 | 2005-11-17 | Sii Nanotechnology Inc | 走査型プローブ装置および走査型プローブ加工方法 |
JP2006220599A (ja) * | 2005-02-14 | 2006-08-24 | Jeol Ltd | 走査形プローブ顕微鏡 |
JP2009109377A (ja) * | 2007-10-31 | 2009-05-21 | Jeol Ltd | 走査プローブ顕微鏡 |
CN115480077A (zh) * | 2022-09-23 | 2022-12-16 | 哈尔滨工业大学 | 非接触模式与接触模式协同工作的原子力显微镜控制方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20061010 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20080428 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080828 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20081224 |