JP2002022368A - 排ガスの処理方法及び処理設備、それを利用した冷鉄源の溶解方法及び溶解設備 - Google Patents

排ガスの処理方法及び処理設備、それを利用した冷鉄源の溶解方法及び溶解設備

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JP2002022368A
JP2002022368A JP2000204536A JP2000204536A JP2002022368A JP 2002022368 A JP2002022368 A JP 2002022368A JP 2000204536 A JP2000204536 A JP 2000204536A JP 2000204536 A JP2000204536 A JP 2000204536A JP 2002022368 A JP2002022368 A JP 2002022368A
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exhaust gas
chamber
melting
iron source
cold iron
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JP2000204536A
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English (en)
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Hideaki Mizukami
秀昭 水上
Minoru Suzuki
実 鈴木
Ryuji Yamaguchi
隆二 山口
Toshimichi Maki
敏道 牧
Yasuhiro Sato
靖浩 佐藤
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Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 可燃性成分を含有する排ガスを浄化する際
に、未燃焼の可燃性成分が排ガス中に残留しても、可燃
性成分による爆発等の異常燃焼を防止しつつ、排ガス中
のダイオキシン及び白煙や悪臭の発生を安定して防止す
る。 【解決手段】 可燃性成分を含有する排ガスに酸素含有
ガスを供給して排ガス中の可燃性成分を燃焼させ、排ガ
ス温度を所定温度以上とし、その後、排ガスを急冷し、
更に、横断面が円形状の排ガスダクト34に接続された
希釈用空気供給部33を介して、排ガスダクトの接線方
向から急冷した排ガス中に希釈用空気を吹き込んで排ガ
スを冷却する。又は、排ガスを急冷した後、少なくとも
排ガスダクトの希釈用空気供給部との接合部分の内面を
非金属材料で構成して排ガスダクトに希釈用空気供給部
を接続し、この希釈用空気供給部から急冷した排ガス中
に希釈用空気を吹き込んで排ガスを冷却する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アーク溶解設備や
誘導溶解炉、又はその他の高温炉から排出される可燃性
成分を含有する排ガスの処理方法及び処理設備、並び
に、この技術を利用して発生する排ガスを浄化する冷鉄
源の溶解方法及び溶解設備に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、資源及び環境問題から、発生量の
多い鉄スクラップをアーク溶解設備を用いて溶解するプ
ロセスが増加している。このようなアーク溶解設備で
は、鉄スクラップの溶解に多くの電力を消費するため
に、アーク溶解設備の溶解室から発生する高温の排ガス
を用いて鉄スクラップを予熱しながら溶解し、必要とす
る電力を削減する方法が多数提案されている。
【0003】一方、鉄スクラップをアーク溶解設備で溶
解する際には、原料の鉄スクラップに付着している油分
や、鉄スクラップに混入しているプラスチック等に起因
して、排ガス中にダイオキシンに代表される芳香族塩素
化合物等の有害物質が含まれることがあり、又、これと
同時に白煙や悪臭等が発生し、環境上の問題となってお
り、このような有害物質の発生を防止する技術も多数提
案されている。
【0004】このような状況のなか、本発明者等は、先
に、特開平11−183045号公報において、必要と
する電力を大幅に削減することが可能で、且つ、白煙、
悪臭、ダイオキシン等の有害物質の発生を抑えた冷鉄源
の溶解方法を提案した。この溶解方法は、溶解室の上部
に直結するシャフト型の予熱室を備えたアーク溶解設備
を用い、冷鉄源が溶解室と予熱室とに連続して存在する
状態を保つように冷鉄源を連続的又は断続的に予熱室へ
供給しながら、アーク加熱並びにコークス等の補助熱源
と酸素とを溶解室内に供給することによって溶解室内の
冷鉄源を溶解し、溶解室に所定量の溶鋼が溜まった時点
で溶解室及び予熱室に冷鉄源が存在する状態で溶鋼を出
湯するにあたり、溶解室で発生した排ガスが予熱室を通
過した後に、排ガスに酸素含有ガスを供給して排ガス中
の可燃性成分を燃焼させ、排ガス温度を所定温度以上に
し、その後、排ガスを急冷する溶解方法である。
【0005】この溶解方法によれば、予熱室内及び溶解
室内には常に冷鉄源が存在し、次ヒート以降では使用す
る全ての冷鉄源が予熱され、電力使用量の大幅な削減が
達成されると共に、排ガスを所定温度以上の高温になる
ように燃焼し、次いで、排ガスを急冷するので、ダイオ
キシン等の有害物質の発生並びに白煙、悪臭の発生を防
止することができる。
【0006】ところで、特開平11−183045号公
報による排ガス処理方法では、燃焼室の下流側に設置し
たガス冷却塔を用いて燃焼した排ガスを冷却しているの
で、ダイオキシンが再生しないように排ガスを急冷する
ためには、間接冷却であっても又直接冷却であっても、
冷却塔において水等の冷却用媒体が大量に必要となり、
排ガス処理コストを高める要因となっている。
【0007】一方、排ガスを冷却する安価な手段とし
て、例えば特開平6−279877号公報に開示されて
いるように、常温の空気を希釈用ガスとして排ガス中に
混合する方法が知られており、従って、特開平11−1
83045号公報に提案した排ガス処理方法において、
希釈用空気を併用して排ガスを冷却すれば、冷却塔にお
ける冷却媒体の使用量を削減することができると共に、
大量の排ガスを安定して冷却することができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
11−183045号公報による溶解方法では、予熱室
から排出される排ガス中には可燃性成分が含まれてお
り、この排ガス中に酸素含有ガスを供給して可燃性成分
を燃焼させているが、酸素含有ガスの供給量は排ガス中
の可燃性成分の化学当量に等しい程度として、酸素含有
ガスの過剰分は極めて少ない。これは、過剰に供給した
場合には燃焼しない余剰分を所定温度まで上昇させるた
めの熱エネルギーが別途必要になり、排ガス処理コスト
が上昇するからである。
【0009】従って、例えば炭素濃度の高い鉄スクラッ
プが急激に溶解したり、溶解室の側壁部に付着していた
高炭素濃度の地金が溶湯中に落ちたりして、排ガス中の
可燃性成分(この場合はCOガス)が急激に増加した場
合には、酸素含有ガスの供給が不足して、未燃焼の可燃
性成分が排ガス中に残留することになる。この排ガスに
希釈用空気を混合させた場合、条件によっては爆発等の
異常燃焼の危険がある。例えば、冷却塔で冷却した後の
排ガスのCOガス濃度が15%となり、且つ、希釈用空
気との混合部で排ガス中に混入している鉄粉やダストと
配管とのスパーク等により火種が発生した場合には、爆
発の可能性がある。
【0010】本発明は上記事情に鑑みなされたもので、
その目的とするところは、可燃性成分を含有する排ガス
を浄化する際に、未燃焼の可燃性成分が排ガス中に残留
しても、可燃性成分による爆発等の異常燃焼を防止しつ
つ、排ガス中のダイオキシン及び白煙や悪臭の発生を安
定して防止することができる排ガスの処理方法及び処理
設備を提供することであり、又、シャフト型の予熱室を
有するアーク溶解設備を用いて冷鉄源を溶解する際に、
上記技術を利用して、予熱室から排出される排ガス中の
可燃性成分による爆発等の異常燃焼を防止しつつ、排ガ
ス中のダイオキシン及び白煙や悪臭の発生を防止するこ
とができる冷鉄源の溶解方法及び溶解設備を提供するこ
とである。
【0011】
【課題を解決するための手段】第1の発明による排ガス
の処理方法は、可燃性成分を含有する排ガスに酸素含有
ガスを供給して排ガス中の可燃性成分を燃焼させ、排ガ
ス温度を所定温度以上とし、その後、排ガスを急冷し、
更に、横断面が円形状の排ガスダクトに接続された希釈
用空気供給部を介して、排ガスダクトの接線方向から急
冷した排ガス中に希釈用空気を吹き込んで排ガスを冷却
することを特徴とするものである。
【0012】第2の発明による排ガスの処理方法は、可
燃性成分を含有する排ガスに酸素含有ガスを供給して排
ガス中の可燃性成分を燃焼させ、排ガス温度を所定温度
以上とし、その後、排ガスを急冷し、更に、少なくとも
排ガスダクトの希釈用空気供給部との接合部分の内面を
非金属材料で構成して排ガスダクトに希釈用空気供給部
を接続し、この希釈用空気供給部から急冷した排ガス中
に希釈用空気を吹き込んで排ガスを冷却することを特徴
とするものである。
【0013】第3の発明による排ガスの処理方法は、第
1の発明において、少なくとも排ガスダクトの希釈用空
気供給部との接合部分の内面を非金属材料で構成するこ
とを特徴とするものである。
【0014】第4の発明による排ガスの処理設備は、排
ガス中の可燃性成分を酸素含有ガスにより燃焼させて排
ガス温度を所定温度以上とする燃焼室と、燃焼室から排
出された排ガスを冷却する冷却部と、少なくともその一
部分の横断面が円形状である、冷却部から排ガスを排出
するための排ガスダクトと、横断面が円形状の排ガスダ
クトの接線方向に接続し、排ガスダクトの接線方向から
希釈用空気を吹き込む希釈用空気供給部と、を具備する
ことを特徴とするものである。
【0015】第5の発明による排ガスの処理設備は、排
ガス中の可燃性成分を酸素含有ガスにより燃焼させて排
ガス温度を所定温度以上とする燃焼室と、燃焼室から排
出された排ガスを冷却する冷却部と、少なくともその一
部分の内面が非金属材料で構成される、冷却部から排ガ
スを排出するための排ガスダクトと、内面が非金属材料
で構成された部位で排ガスダクトに接続し、排ガスダク
ト中に希釈用空気を吹き込む希釈用空気供給部と、を具
備することを特徴とするものである。
【0016】第6の発明による冷鉄源の溶解方法は、溶
解室と、その上部に直結するシャフト型の予熱室とを具
備し、溶解室で発生する排ガスを予熱室に導入して予熱
室内の冷鉄源を予熱するアーク溶解設備を用いた冷鉄源
の溶解方法において、冷鉄源が予熱室と溶解室とに連続
して存在する状態を保つように冷鉄源を予熱室へ供給し
ながら、アーク加熱並びに炭材と酸素とを溶解室に供給
することによって溶解室内の冷鉄源を溶解し、溶解室に
所定量の溶湯が溜まった時点で溶解室及び予熱室に冷鉄
源が連続して存在する状態で溶湯を出湯するにあたり、
予熱室を通過した排ガスに酸素含有ガスを供給して排ガ
ス中の可燃性成分を燃焼させ、排ガス温度を所定温度以
上とし、その後、排ガスを急冷し、更に、横断面が円形
状の排ガスダクトに接続された希釈用空気供給部を介し
て、排ガスダクトの接線方向から急冷した排ガス中に希
釈用空気を吹き込んで排ガスを冷却することを特徴とす
るものである。
【0017】第7の発明による冷鉄源の溶解方法は、溶
解室と、その上部に直結するシャフト型の予熱室とを具
備し、溶解室で発生する排ガスを予熱室に導入して予熱
室内の冷鉄源を予熱するアーク溶解設備を用いた冷鉄源
の溶解方法において、冷鉄源が予熱室と溶解室とに連続
して存在する状態を保つように冷鉄源を予熱室へ供給し
ながら、アーク加熱並びに炭材と酸素とを溶解室に供給
することによって溶解室内の冷鉄源を溶解し、溶解室に
所定量の溶湯が溜まった時点で溶解室及び予熱室に冷鉄
源が連続して存在する状態で溶湯を出湯するにあたり、
予熱室を通過した排ガスに酸素含有ガスを供給して排ガ
ス中の可燃性成分を燃焼させ、排ガス温度を所定温度以
上とし、その後、排ガスを急冷し、更に、少なくとも排
ガスダクトの希釈用空気供給部との接合部分の内面を非
金属材料で構成して排ガスダクトに希釈用空気供給部を
接続し、この希釈用空気供給部から急冷した排ガス中に
希釈用空気を吹き込んで排ガスを冷却することを特徴と
するものである。
【0018】第8の発明による冷鉄源の溶解設備は、冷
鉄源を溶解するための溶解室と、その上部に直結し、冷
鉄源を予熱するためのシャフト型の予熱室と、溶解室内
で冷鉄源を溶解するためのアーク電極と、冷鉄源が溶解
室と予熱室に連続して存在する状態を保つように予熱室
へ冷鉄源を連続的又は断続的に供給する冷鉄源供給手段
と、前記溶解室に炭材を供給する炭材供給手段と、前記
溶解室に酸素を供給する酸素供給手段と、前記予熱室に
連結され、溶解室で発生した排ガスの可燃性成分を酸素
含有ガスにより燃焼させて排ガス温度を所定温度以上と
する燃焼室と、燃焼室から排出された排ガスを冷却する
冷却部と、少なくともその一部分の横断面が円形状であ
る、冷却部から排ガスを排出するための排ガスダクト
と、横断面が円形状の排ガスダクトの接線方向に接続
し、排ガスダクトの接線方向から希釈用空気を吹き込む
希釈用空気供給部と、を具備することを特徴とするもの
である。
【0019】第9の発明による冷鉄源の溶解設備は、冷
鉄源を溶解するための溶解室と、その上部に直結し、冷
鉄源を予熱するためのシャフト型の予熱室と、溶解室内
で冷鉄源を溶解するためのアーク電極と、冷鉄源が溶解
室と予熱室に連続して存在する状態を保つように予熱室
へ冷鉄源を連続的又は断続的に供給する冷鉄源供給手段
と、前記溶解室に炭材を供給する炭材供給手段と、前記
溶解室に酸素を供給する酸素供給手段と、前記予熱室に
連結され、溶解室で発生した排ガスの可燃性成分を酸素
含有ガスにより燃焼させて排ガス温度を所定温度以上と
する燃焼室と、燃焼室から排出された排ガスを冷却する
冷却部と、少なくともその一部分の内面が非金属材料で
構成される、冷却部から排ガスを排出するための排ガス
ダクトと、内面が非金属材料で構成された部位で排ガス
ダクトに接続し、排ガスダクト中に希釈用空気を吹き込
む希釈用空気供給部と、を具備することを特徴とするも
のである。
【0020】上記第1の発明及び第4の発明によれば、
希釈用空気の合流部分で、希釈用空気を排ガスダクトの
壁に沿って接線方向から吹き込むので、希釈用空気は排
ガスダクトの壁側を旋回しながら下流側に移動し、排ガ
スダクトの内部ではダクトの中心部に向かって空気の濃
度勾配が形成され、合流箇所から下流に向かって徐々に
排ガスと希釈用空気との混合が行われるため、希釈用空
気を混合する直前の排ガス中の可燃性成分が増加して排
ガス組成が爆発の可能性のある危険領域となり、且つ、
火種が存在したとしても、爆発を起こすことはなく、
又、万一着火したとしても、排ガスダクト中心部の燃焼
にとどめることができる。
【0021】又、第2の発明及び第5の発明によれば、
少なくとも排ガスダクトの希釈用空気供給部との接合部
分の内面を非金属材料で構成するので、希釈用空気の混
合部において、排ガス中に混入している鉄粉やダストと
排ガスダクトとのスパークによる火種の発生を防止する
ことができ、仮に排ガス組成が爆発の可能性のある危険
領域であっても、着火及び爆発を防止することができ
る。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
を詳細に説明する。図1は、本発明の実施の形態を示す
アーク溶解設備を示す概略図、図2は、図1に示す、排
ガスと希釈用空気とが合流する接合部の斜視図、図3
は、図2のX−X’矢視による断面図、図4は、図2の
Y−Y’矢視による断面図である。
【0023】図1において、内部を耐火物で構築され、
底部に炉底電極6を備えた溶解室2の上部には、シャフ
ト型の予熱室3と水冷構造の側壁部4とが配置され、こ
の予熱室3で覆われない側壁部4の上部開口部は、開閉
自在な水冷構造の炉蓋5で覆われている。この炉蓋5を
貫通して、溶解室2内へ上下移動可能な黒鉛製の上部電
極7が設けられており、炉底電極6と上部電極7とは直
流電源(図示せず)に連結し、炉底電極6と上部電極7
との間でアーク19を発生させる。
【0024】予熱室3の上方には、走行台車24に吊り
下げられた底開き型の供給用バケット15が設けられ、
この供給用バケット15から、予熱室3の上部に設けた
開閉自在な供給口20を介して、鉄スクラップや直接還
元鉄等の冷鉄源16が予熱室3内に装入される。
【0025】予熱室3の上端には、排ガス処理設備25
と連結するダクト21が設けられており、溶解室2で発
生する高温の排ガスは、予熱室3及びダクト21を経由
して排ガス処理設備25へ排出される。その際、予熱室
3を通過する排ガスにより、予熱室3内に装入された冷
鉄源16は予熱され、予熱された冷鉄源16は、溶解室
2内で溶解される冷鉄源16の量に見合って、溶解室2
内に自由落下し、溶解室2へ装入される。
【0026】予熱室3の側壁は下方に向かって広がるテ
ーパーを有している。テーパーを設けることにより、予
熱された冷鉄源16を溶解室2へ安定して供給すること
ができる。テーパーが形成されない場合には、冷鉄源1
6が落下し難くなり、予熱室3内で棚吊りを起こす原因
となる。
【0027】炉蓋5を貫通して、溶解室2内を上下移動
可能な酸素吹き込みランス8と炭材吹き込みランス9と
が設けられ、酸素吹き込みランス8からは酸素が溶解室
2内に吹き込まれ、炭材吹き込みランス9からは空気や
窒素等を搬送用ガスとしてコークス、チャー、石炭、木
炭、黒鉛等の等の炭材が溶解室2内に吹き込まれる。
又、炉蓋5を貫通して空気吹き込みランス12が設置さ
れており、空気吹き込みランス12からは二次燃焼用の
空気が溶解室2内に吹き込まれる。
【0028】溶解室2の予熱室3が直結されている側と
は反対側に設けられた突出部2aには、その底部に、扉
22で出口側を押さえ付けられて内部に詰め砂又はマッ
ド剤が充填された出湯口13と、その側壁に、扉23で
出口側を押さえ付けられて内部に詰め砂又はマッド剤が
充填された出滓口14とが設けられている。又、出湯口
13の鉛直上方に対応する部位の炉蓋5には、バーナー
10が取り付けられている。バーナー10は、重油、灯
油、微粉炭、プロパンガス、天然ガス等の化石燃料を、
空気又は酸素若しくは酸素富化空気により溶解室2内で
燃焼させる。
【0029】ダクト21の下流側の排ガス処理設備25
として、先ず最初に燃焼室26がダクト21と連結して
設けられている。この燃焼室26には、ブロワー27と
ブロワー27に繋がる空気導入管28とが設置されてお
り、ブロワー27及び空気導入管28を介して、溶解室
2で発生する排ガス中の可燃性成分を燃焼させるための
酸素含有ガスとして、空気が燃焼室26内に供給され
る。又、燃焼室26には、重油、灯油、LPG等の燃料
を用いる補助バーナー29が設置されており、補助バー
ナー29により排ガスの燃焼を促進させることができ
る。
【0030】燃焼室26の下流側には冷却室30が設置
されている。この冷却室30には水噴霧ノズル31が設
置されており、冷却水を噴霧して排ガスを急冷すること
により、ダイオキシン等の有害物質の発生を防止するこ
とができる。
【0031】冷却室30には排ガスダクト34が連結さ
れており、冷却室30で急冷された排ガスは排ガスダク
ト34を介して排出される。排ガスダクト34には、希
釈用空気供給管33が接続されており、希釈用空気供給
管33と排ガスダクト34との接合部32では、空気と
排ガスとが合流できるようになっている。希釈用空気と
しては、建家を集塵するために吸引した空気であって
も、又、希釈用空気として専用に供給する空気であって
も、どちらでも良い。
【0032】図2〜図4に示すように、接合部32で
は、横断面が円形状の排ガスダクト34を希釈用空気供
給管33の先端部33aが取り囲むようにして、希釈用
空気供給管33と排ガスダクト34とが接続しており、
そして、排ガスダクト34には、吹き込み方向が排ガス
ダクト34の内壁の接線方向となるように、吹き込み孔
36が設置されている。図3では吹き込み孔36が円周
方向に4箇所設置されているが、吹き込み孔36の設置
数は幾つであっても良い。但し、複数箇所設置する場合
には、吹き込まれる希釈用空気の排ガスダクト34内で
の旋回方向が同一方向となるようにする必要がある。
【0033】接合部32と接合部32の上流側及び下流
側の排ガスダクト34の内面、吹き込み孔36の内面、
及び、希釈用空気供給管33の先端部33aの内面に
は、耐火物やゴム及び合成樹脂等の電気伝導性が極めて
小さい非金属材料からなる被覆層35が設置されてい
る。被覆層35の設置により、接合部32において、排
ガス中に混入している鉄粉やダストと排ガスダクト34
とのスパークによる火種の発生を防止することができ
る。被覆層35の設置範囲は、広いほど火種の発生が抑
制されるので好ましいが、希釈用空気供給管33や排ガ
スダクト34の全ての内面に設置することはコスト上不
利であり、従って、少なくとも排ガスと希釈用空気とが
混合する接合部32の排ガスダクト34の内面には、被
覆層35を設置する必要がある。
【0034】接合部32の下流側には、吸着剤供給部3
7と、吸着剤供給部37に繋がるブロワー38とが設置
されており、ブロワー38を介して吸着剤供給部37か
ら排ガス中に吸着剤を供給することで、有害物質を更に
低レベルまで低減することができる。この場合、吸着剤
としては消石灰、活性炭、石炭灰等を用いることができ
る。吸着剤供給部37の下流側にはバグフィルター39
が設置され、バグフィルター39を通過した排ガスは、
バグフィルター39の下流側に設けたブロワー40を介
して、ブロワー40の下流に設置された煙突41から大
気に放出される。このようにして直流式アーク溶解設備
1が構成されている。
【0035】このように構成される直流式アーク溶解設
備1における冷鉄源16の溶解方法は次のようにして行
われる。先ず、供給用バケット15を用いて予熱室3内
に冷鉄源16を装入する。予熱室3内に装入された冷鉄
源16は、溶解室2内にも装入され、やがて予熱室3内
を充填する。尚、溶解室2内へ冷鉄源16を均一に装入
するために、炉蓋5を開けて予熱室3と反対側の部位の
溶解室2内に冷鉄源16を装入することもできる。
【0036】次いで、炉底電極6と上部電極7との間に
直流電流を給電しつつ上部電極7を昇降させ、炉底電極
6と上部電極7との間、又は、装入された冷鉄源16と
上部電極7との間でアーク19を発生させる。そして、
発生するアーク熱により冷鉄源16を溶解して溶湯17
を生成させる。溶湯17の生成と共に、生石灰、蛍石等
のフラックスを溶解室2内に装入して溶融スラグ18を
溶湯17上に形成させ、溶湯17の酸化を防止すると共
に溶湯17の保温を図る。溶融スラグ18の量が多すぎ
る場合には、操業中でも出滓口14から排滓することが
できる。
【0037】溶湯17の生成する頃から、酸素吹き込み
ランス8から酸素を、又、炭材吹き込みランス9から炭
材を、溶解室2内の溶湯17又は溶融スラグ18中に吹
き込む。吹き込まれて溶湯17中に溶解した炭材又は溶
融スラグ18中に懸濁した炭材は、吹き込まれる酸素と
反応して燃焼熱を発生し、補助熱源として作用して電力
使用量を節約する。同時に、反応生成物のCOガス気泡
11が溶融スラグ18をフォーミングさせ、アーク19
が溶融スラグ18に包まれた、所謂スラグフォーミング
操業となるので、アーク19の着熱効率が上昇する。
【0038】又、大量に発生する高温のCOガスと、こ
のCOガスの一部が溶解室2内への侵入空気及び空気吹
き込みランス12からの空気により燃焼して生成するC
2ガスとが、予熱室3を通りダクト21を経由して排
出され、予熱室3内の冷鉄源16を効率良く予熱する。
【0039】酸素吹き込みランス8から吹き込まれる酸
素は溶湯17と反応してFeOとなるが、このFeOは
吹き込まれた炭材により還元される。この場合、酸素吹
き込みランス8から吹き込まれる酸素量は、溶解される
溶湯17の1トン当り25Nm3 以上、望ましくは40
Nm3 以上であることが好ましい。これにより一層効率
良く冷鉄源16を溶解することができる。又、炭材の吹
き込み量は、酸素吹き込み量に対応して決める。即ち、
吹き込まれる酸素の化学当量に等しい程度の炭材を吹き
込むこととする。吹き込まれる炭材が酸素吹き込み量に
比べて少ないと、溶湯17が過剰に酸化するので好まし
くない。
【0040】溶湯17の生成に伴い、予熱室3内の冷鉄
源16は溶解室2内で溶解された量に見合って溶解室2
内に自由落下して減少するので、この減少分を補うため
に供給用バケット15から予熱室3へ冷鉄源16を装入
する。この冷鉄源16の予熱室3内への装入は、冷鉄源
16が予熱室3と溶解室2とに連続して存在する状態を
保つように、連続的又は断続的に行う。この際の冷鉄源
16の装入は、操業実績に基づいて予め設定されたレシ
ピに基づいて行っても良いし、予熱室3内の冷鉄源16
の量を検出可能なセンサーを設け、このセンサーからの
信号に基づいて供給用バケット15による冷鉄源16の
投入を制御するようにしても良い。その際に、予熱室3
と溶解室2とに連続して存在する冷鉄源16の量を、1
ヒート分の冷鉄源16の50wt%以上とすることが好
ましい。
【0041】このようにして冷鉄源16を溶解して、所
定量の溶湯17、例えば1ヒート分の溶湯17が溶解室
2内に溜まったら、必要に応じて溶湯17の成分を調整
した後、溶解室2を出湯口13側に傾動させつつ、溶解
室2及び予熱室3に冷鉄源16が連続して存在する状態
を保ったまま、出湯口13を塞いでいた扉22を開き、
出湯口13から1ヒート分の溶湯17を溶湯保持容器
(図示せず)へ出湯する。出湯に際しては、溶湯17の
凝固による出湯口13の閉塞を防止するために、バーナ
ー10で溶湯17を加熱しても良い。尚、本発明におけ
る所定量の溶湯量とは、例えば1ヒート分の溶湯量や、
出湯後に溶解室2内に溶湯17を残留させる場合には、
1ヒート分の溶湯量と溶解室2内の残留溶湯量とを合わ
せた量であり、操業状況により適宜決定される溶湯量で
ある。
【0042】この場合、溶湯17中に冷鉄源16が埋没
して共存しているので、溶湯温度は凝固温度近傍にな
り、十分な過熱度を得ることが困難である。そのため、
出湯時の溶湯温度を上昇させる場合には、所定量、例え
ば1ヒート分の溶湯17が溶解室2内に溜まったら、溶
解室2を出湯口13側に傾動して溶湯17中に埋没する
冷鉄源16を減少させ、溶湯17と冷鉄源16との接触
面積を低減させ、溶湯17をアーク加熱又はアーク加熱
とバーナー10との併用により加熱し、昇温した後、上
記に従い溶湯17を出湯しても良い。この場合には、大
きな過熱度を有する溶湯17を得ることができる。
【0043】そして出湯後、必要に応じて溶湯17を取
鍋精錬炉等にて昇温して精錬した後、連続鋳造機等で鋳
造する。溶湯17を出湯し、更に必要に応じて溶融スラ
グ18を排滓した後、溶解室2を水平に戻し、出湯口1
3及び出滓口14内に詰め砂又はマッド材を充填した
後、次回ヒートの溶解を開始する。次回ヒートの溶解方
法も上記に準じて実施する。
【0044】一方、可燃性成分として未燃焼COガスを
含む排ガスは、予熱室3を通過した後にダクト21を通
って燃焼室26に至る。燃焼室26においては、空気導
入管28を介して供給される空気により、排ガス中の未
燃焼COガスをほぼ完全に燃焼させて、排ガス温度を所
定温度以上の高温とする。ダイオキシンに代表される芳
香族塩素化合物等の有害物質の発生、及び白煙、悪臭の
発生を有効に防止する観点からは、燃焼室26での燃焼
後の排ガス温度を、これらの分解が促進される850℃
以上、望ましくは900℃以上にすることが好ましい。
燃焼後の排ガス温度を所定温度以上に確保するために補
助バーナー29を用いても良い。
【0045】燃焼室26で所定温度以上に加熱された排
ガスは冷却室30で200℃程度まで急冷され、ダイオ
キシン等の有害物質の再合成が防止される。更に、排ガ
スは、接合部32で希釈用空気と混合され、100℃程
度まで冷却される。更に、必要に応じて吸着剤供給部3
7から吸着剤を供給して、排ガス中に残留するダイオキ
シン等の有害物質を吸着・除去する。排ガスは、バグフ
ィルター39で除塵された後、煙突41から大気に放散
される。
【0046】このようにして溶解することで、次回ヒー
トは予熱された冷鉄源16で溶解を開始することがで
き、電力原単位を大幅に低減することが可能となる。
又、燃焼室26において未燃焼のまま残留するCOガス
をほぼ完全に燃焼させ、そこから排出する排ガスの温度
を所定温度以上の高温にすると共に、その後、冷却室3
0及び希釈用空気により排ガスを冷却するので、大がか
りな設備がなくともダイオキシンに代表される芳香族塩
素化合物等の有害物質の発生、及び白煙、悪臭の発生を
防止することができる。
【0047】更に、希釈用空気を排ガスダクト34の壁
に沿って接線方向から吹き込むので、排ガスダクト34
の内部では中心部に向かって空気の濃度勾配が形成さ
れ、合流箇所から下流に向かって徐々に排ガスと希釈用
空気との混合が行われるため、仮に、冷却室30から排
出された排ガス中のCOガス濃度が15%以上となって
排ガスが爆発の可能性のある危険領域となり、且つ、火
種が存在したとしても、爆発を起こすことはなく、万一
着火したとしても、排ガスダクト34の中心部の燃焼に
とどめることができる。又、少なくとも接合部32の排
ガスダクト34の内面を非金属材料で構成するので、排
ガスと希釈用空気との混合部においてスパークによる火
種の発生を未然に防止することができ、仮に排ガス組成
が爆発の可能性のある危険領域であっても、着火及び爆
発を防止することができる。
【0048】出湯時に、溶湯17を溶解室2内に残留さ
せて、次回ヒートの溶解を再開しても良い。この場合に
は、溶解室2内に溶湯17が存在するので、溶解の初期
から酸素及び炭材の吹き込みを実施することができ、初
期の溶解が促進され、溶解効率が更に向上する。この場
合、次ヒートの再開後、直ちに酸素及び炭材吹き込みを
可能とするために、溶湯17の残留量は1ヒートの30
%以上とすることが好ましい。
【0049】尚、上記説明では排ガスの爆発等の異常燃
焼を防止する対策として、希釈用空気を排ガスダクト3
4の壁に沿って接線方向から吹き込む手段と、少なくと
も接合部32の排ガスダクト34の内面を非金属材料で
構成する手段とを併用して説明したが、排ガスの爆発等
の異常燃焼は排ガス組成が爆発の可能性のある危険領域
になり且つ着火源となる火種が必要であるので、どちら
か一方の対策を実施することでも、排ガスの爆発等の異
常燃焼を防止することができる。
【0050】図5は、本発明に係る他の実施の形態の1
例として非金属材料の被覆層35のみを設置した場合を
示す図であり、図に示すように、接合部32と接合部3
2の上流側及び下流側の排ガスダクト34の内面、及
び、希釈用空気供給管33の先端部33aの内面に、非
金属材料からなる被覆層35が設置されている。この場
合には、接合部32と接合部32の上流側及び下流側の
排ガスダクト34の内面に被覆層35を設置すれば、ス
パークの発生を防止することができる。
【0051】
【実施例】図1に示すアーク溶解設備における本発明の
実施例(本発明例)を以下に説明する。アーク溶解設備
は、溶解室が炉径7.2m、高さ4m、予熱室が幅3
m、長さ5m、高さ7m、炉容量が180トンである。
【0052】先ず、予熱室及び溶解室に約130トンの
常温の鉄スクラップを装入し、直径30インチの黒鉛製
上部電極を用い、最大600V、100kAの電源容量
でアークを形成し、溶解を開始した。通電直後、生石灰
と蛍石とを添加すると共に、酸素吹き込みランスから約
6000Nm3 /hrで酸素を吹き込んだ。
【0053】溶解室内に溶鋼が溜まってきた時点で、炭
材吹き込みランスからコークスを約80kg/minと
してスラグ中に吹き込み、スラグフォーミング操業に移
行し、上部電極の先端をフォーミングしたスラグ中に埋
没させた。この時の電圧をおよそ500Vに設定した。
そして、予熱室内の鉄スクラップが溶解室内での溶解に
伴って下降したならば、供給用バケットにて鉄スクラッ
プを予熱室に装入し、予熱室内の鉄スクラップ高さを一
定の高さに保持しながら溶解を続けた。
【0054】このように、溶解室内及び予熱室内に連続
して鉄スクラップが存在する状態で溶解を進行させ、溶
解室内に約180トンの溶鋼が生成した時点で、溶解室
内及び予熱室内に連続して鉄スクラップが存在する状態
を保ったまま、約60トンの溶鋼を溶解室に残し、1ヒ
ート分の120トンの溶鋼を取鍋に出湯した。出湯時の
溶鋼の炭素濃度は0.1wt%で、溶鋼温度は1565
℃であった。
【0055】出湯後、再通電すると共に酸素及びコーク
スの吹き込みを再開した。この時の電圧は500Vで再
通電した。再開後、予熱室内の鉄スクラップ高さを一定
の高さに保持しながら溶解を続け、再度溶解室内の溶鋼
が180トンになったら約60トンの溶鋼を残して12
0トンの溶鋼を出湯することを繰り返し実施した。
【0056】その結果、酸素吹き込み量が33Nm3
t、コークス吹き込み量が26kg/tの条件で、出湯
から出湯までの平均時間を約40分、電力原単位を22
0kWh/tで溶解することができた。更に、本発明例
では溶解室に十分な量の溶鋼を残留させて次回ヒートを
再開したので、次回ヒートの最初から酸素及びコークス
吹き込みによるスラグフォーミング操業が可能となり、
電圧変動が少なく、フリッカー量も少なく、又、アーク
着熱効率が高くなり、電源設備が小さくても十分な溶解
速度を確保することができた。更に、溶解初期の騒音も
少なくすることができた。
【0057】又、予熱室から排出される時の排ガス流量
は約550Nm3 /minとなり、燃焼室内で空気によ
り未燃焼のCOガスを燃焼させた。燃焼後の排ガス温度
は950℃で、その流量は約900Nm3 /minであ
った。次いで、冷却室内で200℃まで冷却し、その
後、希釈用空気供給管から約1000Nm3 /minの
空気を供給することで、排ガスの温度は110℃程度ま
で低下した。更に、溶鋼トン当たり1kg程度の活性炭
を吸着剤として排ガス中に供給し、バグフィルターで除
塵した。このようにして処理することで、煙突から排出
される時の排ガス中のダイオキシン濃度は0.01ng
TEQ/Nm3 以下の極めて低い値にすることができ
た。又、排ガスは爆発することなく、操業を安定して継
続することができた。
【0058】又、比較として、上記と同様のアーク溶解
設備を用い、1ヒート毎に溶解室と予熱室とに120ト
ンの鉄スクラップを装入し、装入した全ての鉄スクラッ
プを溶解して出湯する溶解方法(従来例)による操業も
実施した。
【0059】表1に、電力原単位、電源設備、操業中の
アーク騒音等の調査結果を、本発明例と従来例とで対比
して示す。表1に示すように、酸素原単位及びコークス
原単位が同じ条件において、本発明例では従来例に比較
して電力原単位を約30%削減することができた。又、
電源容量及びアーク騒音も約30%小さくすることがで
きた。
【0060】
【表1】
【0061】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
高効率の溶解が可能で、電力原単位を大幅に低減するこ
とができ、しかも、ダイオキシン等の有害物質や白煙、
悪臭の発生を防止し、更に、排ガスの爆発等の異常燃焼
を未然に防止した操業を安定して継続することができ、
工業上有益な効果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示すアーク溶解設備を示
す概略図である。
【図2】図1に示す、排ガスと希釈用空気とが合流する
接合部の斜視図である。
【図3】図2のX−X’矢視による断面図である。
【図4】図2のY−Y’矢視による断面図である。
【図5】本発明の他の実施の形態の例を示す図である。
【符号の説明】
1 直流式アーク溶解設備 2 溶解室 3 予熱室 6 炉底電極 7 上部電極 8 酸素吹き込みランス 9 炭材吹き込みランス 16 冷鉄源 17 溶湯 18 溶融スラグ 19 アーク 21 ダクト 25 排ガス処理設備 26 燃焼室 30 冷却室 32 接合部 33 希釈用空気供給管 34 排ガスダクト 35 被覆層 36 吹き込み孔 37 吸着剤供給部 39 バグフィルター 41 煙突
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山口 隆二 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 牧 敏道 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 佐藤 靖浩 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 Fターム(参考) 4K056 AA05 BA01 BB07 BB08 CA02 DA02 DA22 DA33 DB10 4K063 AA04 BA02 CA01 CA02 GA02 GA09 GA33

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可燃性成分を含有する排ガスに酸素含有
    ガスを供給して排ガス中の可燃性成分を燃焼させ、排ガ
    ス温度を所定温度以上とし、その後、排ガスを急冷し、
    更に、横断面が円形状の排ガスダクトに接続された希釈
    用空気供給部を介して、排ガスダクトの接線方向から急
    冷した排ガス中に希釈用空気を吹き込んで排ガスを冷却
    することを特徴とする排ガスの処理方法。
  2. 【請求項2】 可燃性成分を含有する排ガスに酸素含有
    ガスを供給して排ガス中の可燃性成分を燃焼させ、排ガ
    ス温度を所定温度以上とし、その後、排ガスを急冷し、
    更に、少なくとも排ガスダクトの希釈用空気供給部との
    接合部分の内面を非金属材料で構成して排ガスダクトに
    希釈用空気供給部を接続し、この希釈用空気供給部から
    急冷した排ガス中に希釈用空気を吹き込んで排ガスを冷
    却することを特徴とする排ガスの処理方法。
  3. 【請求項3】 少なくとも排ガスダクトの希釈用空気供
    給部との接合部分の内面を非金属材料で構成することを
    特徴とする請求項1に記載の排ガスの処理方法。
  4. 【請求項4】 排ガス中の可燃性成分を酸素含有ガスに
    より燃焼させて排ガス温度を所定温度以上とする燃焼室
    と、燃焼室から排出された排ガスを冷却する冷却部と、
    少なくともその一部分の横断面が円形状である、冷却部
    から排ガスを排出するための排ガスダクトと、横断面が
    円形状の排ガスダクトの接線方向に接続し、排ガスダク
    トの接線方向から希釈用空気を吹き込む希釈用空気供給
    部と、を具備することを特徴とする排ガスの処理設備。
  5. 【請求項5】 排ガス中の可燃性成分を酸素含有ガスに
    より燃焼させて排ガス温度を所定温度以上とする燃焼室
    と、燃焼室から排出された排ガスを冷却する冷却部と、
    少なくともその一部分の内面が非金属材料で構成され
    る、冷却部から排ガスを排出するための排ガスダクト
    と、内面が非金属材料で構成された部位で排ガスダクト
    に接続し、排ガスダクト中に希釈用空気を吹き込む希釈
    用空気供給部と、を具備することを特徴とする排ガスの
    処理設備。
  6. 【請求項6】 溶解室と、その上部に直結するシャフト
    型の予熱室とを具備し、溶解室で発生する排ガスを予熱
    室に導入して予熱室内の冷鉄源を予熱するアーク溶解設
    備を用いた冷鉄源の溶解方法において、冷鉄源が予熱室
    と溶解室とに連続して存在する状態を保つように冷鉄源
    を予熱室へ供給しながら、アーク加熱並びに炭材と酸素
    とを溶解室に供給することによって溶解室内の冷鉄源を
    溶解し、溶解室に所定量の溶湯が溜まった時点で溶解室
    及び予熱室に冷鉄源が連続して存在する状態で溶湯を出
    湯するにあたり、予熱室を通過した排ガスに酸素含有ガ
    スを供給して排ガス中の可燃性成分を燃焼させ、排ガス
    温度を所定温度以上とし、その後、排ガスを急冷し、更
    に、横断面が円形状の排ガスダクトに接続された希釈用
    空気供給部を介して、排ガスダクトの接線方向から急冷
    した排ガス中に希釈用空気を吹き込んで排ガスを冷却す
    ることを特徴とする冷鉄源の溶解方法。
  7. 【請求項7】 溶解室と、その上部に直結するシャフト
    型の予熱室とを具備し、溶解室で発生する排ガスを予熱
    室に導入して予熱室内の冷鉄源を予熱するアーク溶解設
    備を用いた冷鉄源の溶解方法において、冷鉄源が予熱室
    と溶解室とに連続して存在する状態を保つように冷鉄源
    を予熱室へ供給しながら、アーク加熱並びに炭材と酸素
    とを溶解室に供給することによって溶解室内の冷鉄源を
    溶解し、溶解室に所定量の溶湯が溜まった時点で溶解室
    及び予熱室に冷鉄源が連続して存在する状態で溶湯を出
    湯するにあたり、予熱室を通過した排ガスに酸素含有ガ
    スを供給して排ガス中の可燃性成分を燃焼させ、排ガス
    温度を所定温度以上とし、その後、排ガスを急冷し、更
    に、少なくとも排ガスダクトの希釈用空気供給部との接
    合部分の内面を非金属材料で構成して排ガスダクトに希
    釈用空気供給部を接続し、この希釈用空気供給部から急
    冷した排ガス中に希釈用空気を吹き込んで排ガスを冷却
    することを特徴とする冷鉄源の溶解方法。
  8. 【請求項8】 冷鉄源を溶解するための溶解室と、その
    上部に直結し、冷鉄源を予熱するためのシャフト型の予
    熱室と、溶解室内で冷鉄源を溶解するためのアーク電極
    と、冷鉄源が溶解室と予熱室に連続して存在する状態を
    保つように予熱室へ冷鉄源を連続的又は断続的に供給す
    る冷鉄源供給手段と、前記溶解室に炭材を供給する炭材
    供給手段と、前記溶解室に酸素を供給する酸素供給手段
    と、前記予熱室に連結され、溶解室で発生した排ガスの
    可燃性成分を酸素含有ガスにより燃焼させて排ガス温度
    を所定温度以上とする燃焼室と、燃焼室から排出された
    排ガスを冷却する冷却部と、少なくともその一部分の横
    断面が円形状である、冷却部から排ガスを排出するため
    の排ガスダクトと、横断面が円形状の排ガスダクトの接
    線方向に接続し、排ガスダクトの接線方向から希釈用空
    気を吹き込む希釈用空気供給部と、を具備することを特
    徴とする冷鉄源の溶解設備。
  9. 【請求項9】 冷鉄源を溶解するための溶解室と、その
    上部に直結し、冷鉄源を予熱するためのシャフト型の予
    熱室と、溶解室内で冷鉄源を溶解するためのアーク電極
    と、冷鉄源が溶解室と予熱室に連続して存在する状態を
    保つように予熱室へ冷鉄源を連続的又は断続的に供給す
    る冷鉄源供給手段と、前記溶解室に炭材を供給する炭材
    供給手段と、前記溶解室に酸素を供給する酸素供給手段
    と、前記予熱室に連結され、溶解室で発生した排ガスの
    可燃性成分を酸素含有ガスにより燃焼させて排ガス温度
    を所定温度以上とする燃焼室と、燃焼室から排出された
    排ガスを冷却する冷却部と、少なくともその一部分の内
    面が非金属材料で構成される、冷却部から排ガスを排出
    するための排ガスダクトと、内面が非金属材料で構成さ
    れた部位で排ガスダクトに接続し、排ガスダクト中に希
    釈用空気を吹き込む希釈用空気供給部と、を具備するこ
    とを特徴とする冷鉄源の溶解設備。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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