JP2002021935A - 注型ウレタンベルト - Google Patents

注型ウレタンベルト

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JP2002021935A
JP2002021935A JP2000200004A JP2000200004A JP2002021935A JP 2002021935 A JP2002021935 A JP 2002021935A JP 2000200004 A JP2000200004 A JP 2000200004A JP 2000200004 A JP2000200004 A JP 2000200004A JP 2002021935 A JP2002021935 A JP 2002021935A
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urethane
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belt
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Shigehiro Itsushiki
重洋 一色
Soji Nakane
聡司 中根
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Unitta Co Ltd
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Unitta Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐ジャンピング性能、耐久性能及びベルトと
しての柔軟性に優れた注型ウレタンベルトを提供するこ
と。 【解決手段】 歯部2及びウェブ1をウレタンエラスト
マーにより構成してあり、前記ウェブ1内に芯線3が埋
設されたものとしてある注型ウレタンベルトにおいて、
歯部2及びウェブ2の歯部側層10を構成する高剛性のウ
レタンエラストマーと、ウェブ1の背面側層11を構成す
る発泡させたウレタンエラストマーとを、一体成型して
形成してある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、注型ウレタンベ
ルトに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の注型ウレタンベルトは、歯部及び
ウェブを一種類のウレタンエラストマーにより構成して
あり、前記ウェブ内に芯線が埋設されたものとしてあ
る。
【0003】したがって、高剛性のウレタンエラストマ
ーで構成されたものは耐ジャンピング性能や耐久性能が
優れているもののベルトとしての柔軟性に難点があり、
逆に、低剛性のウレタンエラストマーで構成されたもの
はベルトとしての柔軟性に優れているものの耐ジャンピ
ング性能や耐久性に難点があった。
【0004】しかしながら、最近の市場の動向として歯
部とウェブの背面部で相反する性能が要求される場合が
増えてきており、特に耐ジャンピング性能、耐久性能及
びベルトとしての柔軟性に優れた注型ウレタンベルトが
要求されている。
【0005】したがって、注型ウレタンベルトを製造・
販売する業界では、耐ジャンピング性能、耐久性能及び
ベルトとしての柔軟性に優れた注型ウレタンベルトを開
発することに取り組んでいる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、この発明で
は、耐ジャンピング性能、耐久性能及びベルトとしての
柔軟性に優れた注型ウレタンベルトを提供することを課
題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】(請求項1記載の発明)
この発明の注型ウレタンベルトは、歯部及びウェブをウ
レタンエラストマーにより構成してあり、前記ウェブ内
に芯線が埋設されたものとしてある注型ウレタンベルト
において、歯部及びウェブの歯部側層を構成する高剛性
のウレタンエラストマーと、ウェブの背面側層を構成す
る発泡させたウレタンエラストマーとを、一体成型して
形成してある。 (請求項2記載の発明)この発明の注型ウレタンベルト
は、上記請求項1記載の発明に関し、芯線は、ウェブの
背面側層を構成する発泡させたウレタンエラストマー
内、又はウェブの歯部側層を構成する高剛性のウレタン
エラストマー内のうちどちらか一方に埋設されている。 (請求項3記載の発明)この発明の注型ウレタンベルト
は、上記請求項1又は2記載の発明に関し、背面側層を
構成する発泡させたウレタンエラストマーには、帯電防
止剤を添加してある。 (請求項4記載の発明)この発明の注型ウレタンベルト
は、上記請求項1乃至3のいずれかに記載の発明に関
し、背面を研磨してある。
【0008】なお、上記発明の注型ウレタンベルトの作
用・効果については、以下の発明の実施の形態の欄で明
らかにする。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、この発明を実施例として示
した図面に従って説明する。 (実施形態1)図1は、この実施形態1の注型ウレタン
ベルトBを示しており、図2や図3は前記注型ウレタン
ベルトBを製造するための型等を示している。 〔注型ウレタンベルトBの構成について〕この注型ウレ
タンベルトBは、図1に示すように、ウレタンエラスト
マーにより構成されたウェブ1と歯部2とを有してお
り、前記ウェブ1を構成する歯底面にピップが形成され
ていないと共に前記歯底面から離れたウェブ1部分に芯
線3が埋設されている。
【0010】ここで、前記ウェブ1及び歯部2は上述し
た如くウレタンエラストマーにより構成されているが、
図1に示すように、歯部2及びウェブ1の歯部側層10を
構成する高剛性のウレタンエラストマーと、ウェブ1の
背面側層11を構成する発泡させたウレタンエラストマー
とを、一体成型するようにして形成されている。
【0011】高剛性のウレタンエラストマーはウレタン
プレポリマー100重量%、シリコンオイル3〜5重量
%、硬化剤12.63重量%を混合して硬化させたもの
としてあり、発泡させたウレタンエラストマーはウレタ
ンプレポリマー100重量%、可塑剤20重量%、硬化
剤12.63重量%及び発泡剤5重量%を混合して硬化
させたものとしてある。なお、上記可塑剤は10〜30
重量%の範囲、硬化剤は8〜20重量%の範囲、発泡剤
は2〜10重量%の範囲であればよい。
【0012】芯線3としては、例えばアラミド繊維や金
属コードが使用でき、単線でも単線を撚り合わせたもの
でもよい。
【0013】また、上記したウレタンプレポリマー、可
塑剤、硬化剤としては以下のものを使用できる。 (ウレタンプレポリマー)使用できるウレタンポリマー
は特に限定されず、一般的に用いられるジイソシアネー
トと、ポリエステル系ポリオール、ポリエーテル系ポリ
オール等の1種又は2種から成るものとしている。
【0014】ジイソシアネートとしては、トルエンジイ
ソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシア
ネート(MDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート
(HDI)、シクロヘキサンジイソシアネート(CHD
I)、ナフタレンジイソシアネート(NDI)等が挙げ
られる。
【0015】ポリエステル系ポリオールとしては、例え
ば、ポリカルボン酸と低分子ポリオールとの縮合物で、
分子量500〜10000のものである。具体的には、
ポリ(エチレンアジペート)(以下、「PEA」と記
す)、ポリ(ジエチレンアジペート)(以下「PDA」
と記す)、ポリ(プロピレンアジペート)(以下「PP
A」と記す)、ポリ(テトラメチレンアジペート)(以
下「PBA」と記す)、ポリ(ヘキサメチレンアジペー
ト)(以下「PHA」と記す)、ポリ(ネオンペンチレ
ンアジペート(以下「PNA」と記す)、3−メチル−
1,5−ペンタンジオールとアジピン酸からなるポリオ
ール、PEAとPDAのランダム共重合体、PEAとP
PAのランダム共重合体、PEAとPBAのランダム共
重合体、PHAとPNAのランダム共重合体、または、
ε−カプロラクトンを開環重合して得たカプロラクトン
ポリオール、β−メチル−δ−バレロラクトンをエチレ
ングリコールで開環することにより得られたポリオール
など(これらは、いずれも分子量500〜10000で
あることが好ましい)が挙げられ、それぞれ、単独で使
用されたり、または、複数併用されたりする。さらに、
ポリエステル系ポリオールとしては、例えば、下記の酸
の少なくとも1つとグリコールの少なくとも1つの共重
合体が挙げられる。
【0016】酸:テレフタル酸、イソフタル酸、無水フ
タル酸、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシ
ン酸、ドデカン2酸、ダイマー酸(混合物)、パラオキ
シ安息香酸、無水トリメリット酸、ε−カプロラクト
ン、β−メチル−δ−バレロラクトン グリコール:エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオー
ル、1,6−ヘキサンジオール、ネオベンチルグリコー
ル、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレングリ
コール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ペンタ
エリスリトール、3−メチル−1,5−ペンタンジオー
ル ポリエーテル系ポリオールとしては、例えば、アルキレ
ンオキシド(例えば、エチレンオキサイド、プロピレン
オキサイド)を活性水素化合物である多価アルコール
(例えば、ジエチレングリコール)を開始剤として開環
付加重合により与えられるもの、具体的にはポリプロピ
レングリコール(PPG)、ポリエチレングリコール
(PEG)、プロピレンオキサイドとエチレンオキサイ
ドとの共重合体などが挙げられる。また、テトラヒドロ
フランのカチオン重合により与えられ、分子量500〜
5000のものである。具体的には、ポリテトラメチレ
ンエーテルグリコール(PTMG)であり、また、テト
ラヒドロフランは他のアルキレンオキシドとの共重合体
があり、具体的には、テトラヒドロフランとプロピレン
オキサイドとの共重合体、テトラヒドロフランとエチレ
ンオキサイドとの共重合体(これらはいずれも分子量5
00〜10000であることが好ましい)が挙げられ、
それぞれ単独で使用されたり、又は複数併用されたりす
る。 (可塑剤)可塑剤としては、例えば、フタル酸ジオクチ
ル(DOP)、フタル酸ジブチル(DBP)、アジピン
酸ジオクチル(DOA)、リン酸トリクレジル(TC
P)、塩素系パラフィンなどが利用できる。 (硬化剤)硬化剤としては、特に限定はされず、従来ウ
レタンプレポリマーを硬化してウレタンエラストマーを
生成させる際に、一般的に用いられているもので構わな
い。例えば、ポリアミン化合物やポリオール等が挙げら
れる。
【0017】ポリアミン化合物としては、ジアミン、ト
リアミン、テトラアミン等、特に限定はされず、1級ア
ミン、2級アミン、3級アミンのいずれも用いることが
できる。具体的には、ヘキサメチレンジアミン等の脂肪
族アミン、3−3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジ
シクロヘキシルメタン等の脂肪族アミン、4,4’−メ
チレンビス−2−クロロアニリン、2,2’3,3’−
テトラクロロ−4,4’−ジアミノフェニルメタン、
4,4−ジアミノジフェニル等の芳香族アミン、2,
4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール等
が挙げられる。これらの硬化剤は、1種のみを用いても
よいし、あるいは、複数種を併用してもよい。
【0018】ポリオール化合物としては特に限定され
ず、1級ポリオール、2級ポリオール、3級ポリオール
のいずれを用いてもよい。具体的にはエチレングリコー
ル、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオー
ル等が挙げられる。 (発泡剤)化学的反応に基づく発泡剤は水であり、物理
的な発泡剤としてCF2 Cl2 (R−12)、CHCl
2 F(R−21)、CCl3 F(R−11)、CH2
2 、CCl2 F−CCl2 F(R−113)が挙げら
れるほか、ジクロルメタン等も用いられる。 (促進剤)製造の条件に合わせて用いることができる。 〔注型ウレタンベルトBの製造方法について〕次に、上
記注型ウレタンベルトBの製造について説明する(図
2、図3参照)。 第1成型工程 図2に示すように、小内径の外型シェル6A内に、外周
面に歯部形成溝70を有する内型マンドレル7Aを挿入す
ると共に外型シェル6Aの上下端に上下板8,9を嵌め
込むようにして型組みする。この状態において、外型シ
ェル6Aと内型マンドレル7Aとの間には、ウェブ1の
一部を構成する歯部側層10と歯部2から成る第1中間体
B1に相当する空間K1が構成されている。
【0019】ここで、外型シェル6A及び内型マンドレ
ル7Aを110℃に加熱した後、図2に示すように、注
型用容器60内の注型ウレタンUEHを20Kgf/cm
2 以下の圧力でピストン61により加圧し、注型用管62を
経て前記空間K1内に注型ウレタンUEHを充填する。空
間K1内に注型ウレタンUEHが充填されると、上板8の
脱気口80から注型ウレタンUEHが流出するので、流出
した時点で脱気口80に開閉ネジ81を螺着して脱気口80を
閉塞し、110℃、35分、10〜30Kgf/cm2
で第1中間体B1を加圧成型する。
【0020】なお、上記注型ウレタンUEHは、硬化後
において高剛性のウレタンエラストマーとなるべく、硬
化剤の配合量を上述したように設定してある。 第1脱型・表面処理工程 外型シェル6Aから第1中間体B1を内型マンドレル7A
と一体で分離させるが、その分離タイミングを、架橋点
の活性が完全には失われていない半硬化状態とする。
【0021】次に、内型マンドレル7Aと一体となって
いる第1中間体B1の歯部側層10の外周面を研摩(表面処
理)し、摩耗粉を完全に除去する。この表面処理によ
り、第1中間体B1の外周面は、離型剤などの接着阻害物
質が除去され、接触面積が増加すると共に投錨効果が向
上し、更に第1中間体B1の外周面には表面処理前よりも
更に架橋点の活性が失われていない面が露出し、よっ
て、接着性が非常に向上している。 芯線巻き付け工程 内型マンドレル7Aと一体であり且つ表面処理がなされ
た第1中間体B1の歯部側層10の外周面に芯線3を螺旋状
に巻き付ける(図3参照)。 第2成型工程 図3に示すように、前記内型マンドレル7A、第1中間
体B1及び芯線3が一体となった第2中間体B2を大内径の
外型シェル6A’内に挿入すると共に外型シェル6A’
の上下端に上下板8,9を嵌め込むようにして型組みす
る。
【0022】そして、大内径の外型シェル6A’と第2
中間体B2との間の空間K2に、発泡剤の配合量を上述した
如く設定してある注型ウレタンUESを加圧充填してウ
ェブ1の背面側層11(図1参照)を追加成型する。 第2脱型工程 前記第2成型工程から一定時間経過後、成型スラブを脱
型する。 アフターキュアー工程 ベルトとしての物性を出すため熱をかけた状態で暫くお
いておき(アフターキュアー)、硬化反応を完了させ
る。 スラブ切断工程 アフターキュアー終了後、前記成型スラブを所定幅で切
断すると、上記注型ウレタンベルトBは完成する。 研磨工程 上記したアフターキュアー工程後に、ウェブ1の背面を
研磨することが好ましい。以下の実施形態において同じ
である。 〔この方法を用いて製造される注型ウレタンベルトBの
機能〕 A.歯部2及びウェブ1の歯部側層を高剛性ウレタンエ
ラストマーで構成し、ウェブ1の多くを占める背面側層
を発泡させたウレタンエラストマーで構成したものであ
るから、耐ジャンプ性能、耐久性能及びベルトとしての
柔軟性に優れたものとなる。また、芯線3は発泡させた
ウレタンエラストマー内に埋設されているから、芯線3
の疲労性を抑制できる。 B.この注型ウレタンベルトBでは、芯線3の露出は完
全に無いものとなるから芯線損傷要因を減少させること
ができる。 C.この製造方法によると、芯線軌跡を理論PLDに容
易に近づけることができ、多角形挙動を無くすことがで
きる。 〔この注型ウレタンベルトBの他の製造方法について〕
上記のようなピップが存在しないウレタンベルトは以下
の方法でも製造できる。以下にこの製造方法を図4、図
5に基づいて簡単に説明する。 芯線巻き付け工程 歯部形成溝を有しない大径の内型マンドレル7Bに芯線
3を巻き付ける(図4参照)。 第1成型工程 芯線3を巻き付けた大径の内型マンドレル7Bを外型シ
ェル6B内に挿入すると共にこれら両者間の空間K3に発
泡させた注型ウレタンUESを加圧充填して図4に示す
ように円筒状のウェブ1の背面側層11を成型する。 第1脱型工程 背面側層11を外型シェル6B内に残して大径の内型マン
ドレル7Bのみを分離させるが、その分離タイミング
を、架橋点の活性が完全には失われていない半硬化状態
とする。 表面処理工程 背面側層11の内周面の接着性を向上させるべく表面処理
等をする。ただし、この場合、芯線3になるべく損傷を
与えない表面処理を選択する。 第2成型工程 図5に示すように、歯部形成溝70を有した小径の内型マ
ンドレル7B’を外型シェル6Bと一体の背面側層11内
に挿入すると共にこれら両者間の空間K4に注型ウレタン
UEHを加圧充填して歯部2とウェブ1を成型させる。 第2脱型工程 前記第2成型工程から一定時間経過後、成型スラブを脱
型する。 アフターキュアー工程 ベルトとしての物性を出すため熱をかけた状態で暫くお
いておき(アフターキュアー)、硬化反応を完了させ
る。 スラブ切断工程 アフターキュアー終了後、前記成型スラブを所定幅で切
断すると、上記注型ウレタンベルトBは完成する。 (実施形態2)図6は、この実施形態2の注型ウレタン
ベルトBを示しており、図7や図8は前記注型ウレタン
ベルトBを製造するための型等を示している。 〔この注型ウレタンベルトBの構成について〕この注型
ウレタンベルトBは、図6に示すように、歯部2及びウ
ェブ1をウレタンエラストマーにより構成してあり、前
記ウェブ1内に芯線3が埋設されたものとしてある。な
お、図6中、符号Pはピップを示している。
【0023】ここで、この注型ウレタンベルトBにおい
ても上記実施形態1と同様に、歯部2及びウェブ1の歯
部側層10を構成する高剛性のウレタンエラストマーと、
ウェブ1の背面側層11を構成する発泡させたウレタンエ
ラストマーとを、一体成型するようにして形成されてい
る。なお、可塑剤、硬化剤および発泡剤の配合は実施形
態1と同様である。 〔この注型ウレタンベルトBの製造方法について〕次
に、この注型ウレタンベルトBの製造について説明する
(図7、図8参照)。 芯線巻き付け工程 外周面に歯部形成溝70を有する内型マンドレル7Cに芯
線3を螺旋状に巻き付ける(図7参照)。 第1成型工程 図7に示すように、芯線3が巻き付けられた内型マンド
レル7Cを小内径の外型シェル6C内に挿入すると共に
外型シェル6Cの上下端に上下板8,9をはめ込むよう
にして型組みする。この状態において、外型シェル6C
と内型マンドレル7Cとの間には、芯線3とウェブ1の
歯部側層10及び歯部2から成る中間体B3に相当する空間
K5が形成されている。
【0024】前記空間K5内に注型ウレタンUEHを上記
実施形態1と同様にして充填し、中間体B3を加圧成型す
る。 第1脱型・表面処理工程 前記中間体B3を内型マンドレル7Cと一体で小内径の外
型シェル6Cから分離させるが、その分離タイミング
を、架橋点の活性が完全に失われていない半硬化状態と
する。そして、中間体B3の外周面に上記実施形態1とほ
ぼ同様の表面処理を行う。 第2成型工程 内型マンドレル7Cと一体の、表面処理後の中間体B3
を、図8に示すように、大内径の外型シェル6C’内に
挿入すると共にこれら両者間の空間K6に発泡させた注型
ウレタンUESを加圧充填してウェブ1の背面側層11を
追加成型する。 第2脱型工程 前記第2成型工程から一定時間経過後、成型スラブを脱
型する。 アフターキュアー・スラブ切断工程 上記実施形態1と同様に行う。 (その他)この注型ウレタンベルトBの製造方法におけ
る表面処理としては、弱境界層の除去(溶剤洗浄、脱脂
洗浄)、表面粗度効果の強化(ブラスト処理、溶剤洗
浄)、界面結合力の強化(プライマー処理、コロナ・プ
ラズマ処理、クロム酸混液処理)を組み合わせたもので
あって、接着性が向上するものであれば、特に上記処理
方法に限定されるものではない。
【0025】また、実施形態1、2において必要に応じ
て、背面側層11の表面の摩擦係数と、歯部10の表面の摩
擦係数とが、異なるものとしてもよい。
【0026】さらに、実施形態1、2において必要に応
じて、背面側層11を構成する発泡させたウレタンエラス
トマーには、帯電防止剤を添加してあるものとすること
ができる。
【0027】
【発明の効果】この発明は上記のような構成であるから
次の効果を有する。
【0028】発明の実施形態の欄の説明から明らかなよ
うに、耐ジャンピング性能、耐久性能及びベルトとして
の柔軟性に優れた注型ウレタンベルトを提供できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態1の注型ウレタンベルトの
説明図。
【図2】前記注型ウレタンベルトの製造方法における第
1成型工程等の説明図。
【図3】前記注型ウレタンベルトの製造方法における第
2成型工程等の説明図。
【図4】前記注型ウレタンベルトの他の製造方法におけ
る第1成型工程等の説明図。
【図5】前記注型ウレタンベルトの他の製造方法におけ
る第2成型工程等の説明図。
【図6】この発明の実施形態2の注型ウレタンベルトの
説明図。
【図7】前記実施形態2の注型ウレタンベルトの製造方
法における第1成型工程等の説明図。
【図8】前記実施形態2の注型ウレタンベルトの製造方
法における第2成型工程等の説明図。
【符号の説明】 UEH 注型ウレタン UES 注型ウレタン B 注型ウレタンベルト B1 第1中間体 B2 第2中間体 B3 中間体 K1 空間 K2 空間 K3 空間 K4 空間 K5 空間 K6 空間 1 ウェブ 2 歯部 3 芯線 6A 外型シェル 6A’ 外型シェル 6B 外型シェル 6C 外型シェル 6C’ 外型シェル 7A 内型マンドレル 7B 内型マンドレル 7B’ 内型マンドレル 7C 内型マンドレル 8 下板 9 上板 10 歯部側層 11 背面側層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16G 1/28 F16G 1/28 E Z // B29K 75:00 B29K 75:00 105:04 105:04 105:16 105:16 105:20 105:20 B29L 15:00 B29L 15:00 Fターム(参考) 4F204 AA31 AA45 AB02 AB03 AB07 AB09 AD03 AD15 AD16 AD18 AG17 AG20 AH12 EA01 EF05 EK10 EW22 EW23 EW24 EW31 EW34

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 歯部及びウェブをウレタンエラストマー
    により構成してあり、前記ウェブ内に芯線が埋設された
    ものとしてある注型ウレタンベルトにおいて、歯部及び
    ウェブの歯部側層を構成する高剛性のウレタンエラスト
    マーと、ウェブの背面側層を構成する発泡させたウレタ
    ンエラストマーとを、一体成型して形成してあることを
    特徴とする注型ウレタンベルト。
  2. 【請求項2】 芯線は、ウェブの背面側層を構成する発
    泡させたウレタンエラストマー内、又はウェブの歯部側
    層を構成する高剛性のウレタンエラストマー内のうちど
    ちらか一方に埋設されていることを特徴とする請求項1
    記載の注型ウレタンベルト。
  3. 【請求項3】 背面側層を構成する発泡させたウレタン
    エラストマーには、帯電防止剤を添加してあることを特
    徴とする請求項1又は2記載の注型ウレタンベルト。
  4. 【請求項4】 背面を研磨してあることを特徴とする1
    乃至3のいずれかに記載の注型ウレタンベルト。
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