JP2002021885A - クラッチ制御装置 - Google Patents

クラッチ制御装置

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JP2002021885A
JP2002021885A JP2000203138A JP2000203138A JP2002021885A JP 2002021885 A JP2002021885 A JP 2002021885A JP 2000203138 A JP2000203138 A JP 2000203138A JP 2000203138 A JP2000203138 A JP 2000203138A JP 2002021885 A JP2002021885 A JP 2002021885A
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淳一 今井
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弘和 山岡
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  • Hydraulic Clutches, Magnetic Clutches, Fluid Clutches, And Fluid Joints (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 クラッチ制御のアンチロックブレーキ制御へ
の干渉を防止し、アンチロックブレーキの性能を最大限
確保する。 【解決手段】 摩擦型クラッチを流体圧アクチュエータ
で断接駆動すると共に、流体圧アクチュエータに対する
流体圧の給排制御を行ってクラッチ断接制御を実行する
クラッチ制御装置において、車速減少時に所定の断車速
D に達したときクラッチを分断し、車速増加時に所定
の接車速VS に達したときクラッチを接続するという車
速制御と、ブレーキ作動状態において車両が急減速され
たときクラッチを分断するという急減速断制御とを実行
し、且つ、アンチロックブレーキ作動状態において車速
制御によりクラッチが分断されたとき、アンチロックブ
レーキ非作動状態になるまでクラッチの再接続を禁止
し、アンチロックブレーキ作動状態にあるときは急減速
断制御を禁止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、摩擦型クラッチを
自動断接可能なオートクラッチ車両等に適用されるクラ
ッチ制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、コントロールユニットの断接指令
に基づいて摩擦クラッチを自動断接するオートクラッチ
車両が公知である(特願平10-48394号等参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この種のオートクラッ
チ車両において、アンチロックブレーキ(以下ABSと
もいう)を搭載したものがある。この場合ABS制御と
クラッチ制御との干渉が問題となる。
【0004】即ち、ABSは車輪速が対地速度に一致す
るようにブレーキ制御を実行するもので、ブレーキの作
動・非作動を繰り返すことにより車輪速を調節する。一
方、車速に応じてクラッチ制御する場合があり、この場
合ABSによりブレーキの作動・非作動が繰り返される
と、それが車速の増減として現れ、クラッチ断接ハンチ
ングが生ずる。このクラッチ断接によって車輪速が影響
を受け正常なABS制御が実行できない。こうなるとA
BSの性能を十分発揮できず、ABSによる車両安定性
が損なわれてしまう。
【0005】そこで、本発明の目的は、クラッチ制御の
ABS制御への干渉を防止し、ABSの性能を最大限確
保することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、摩擦型のクラ
ッチを流体圧アクチュエータで断接駆動すると共に、流
体圧アクチュエータに対する流体圧の給排制御を行って
クラッチ断接制御を実行するクラッチ制御装置であっ
て、車速を検知するための車速検知手段と、アンチロッ
クブレーキの作動状態を検知するためのアンチロックブ
レーキ検知手段と、車速減少時に所定の断車速に達した
ときクラッチを分断し、車速増加時に所定の接車速に達
したときクラッチを接続するという車速制御を実行する
ための車速制御手段と、アンチロックブレーキ作動状態
において上記車速制御によりクラッチが分断されたと
き、アンチロックブレーキ非作動状態になるまでクラッ
チの再接続を禁止するという車速接続禁止制御を実行す
るための車速接続禁止制御手段とを備えたものである。
【0007】また本発明は、摩擦型のクラッチを流体圧
アクチュエータで断接駆動すると共に、流体圧アクチュ
エータに対する流体圧の給排制御を行ってクラッチ断接
制御を実行するクラッチ制御装置であって、ブレーキの
作動状態を検知するためのブレーキ検知手段と、車両の
急減速を検知するための急減速検知手段と、アンチロッ
クブレーキの作動状態を検知するためのアンチロックブ
レーキ検知手段と、ブレーキ作動状態において車両が急
減速されたときクラッチを分断するという急減速断制御
を実行するための急減速断制御手段と、アンチロックブ
レーキ作動状態にあるとき上記急減速断制御を禁止する
という急減速断禁止制御を実行するための急減速断禁止
制御手段とを備えたものである。
【0008】また本発明は、摩擦型のクラッチを流体圧
アクチュエータで断接駆動すると共に、流体圧アクチュ
エータに対する流体圧の給排制御を行ってクラッチ断接
制御を実行するクラッチ制御装置であって、ブレーキの
作動状態を検知するためのブレーキ検知手段と、車速を
検知するための車速検知手段と、車両の急減速を検知す
るための急減速検知手段と、アンチロックブレーキの作
動状態を検知するためのアンチロックブレーキ検知手段
と、車速減少時に所定の断車速に達したときクラッチを
分断し、車速増加時に所定の接車速に達したときクラッ
チを接続するという車速制御を実行するための車速制御
手段と、ブレーキ作動状態において車両が急減速された
ときクラッチを分断するという急減速断制御を実行する
ための急減速断制御手段と、アンチロックブレーキ作動
状態において上記車速制御によりクラッチが分断された
とき、アンチロックブレーキ非作動状態になるまでクラ
ッチの再接続を禁止するという車速接続禁止制御を実行
するための車速接続禁止制御手段と、アンチロックブレ
ーキ作動状態にあるとき上記急減速断制御を禁止すると
いう急減速断禁止制御を実行するための急減速断禁止制
御手段とを備えたものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を添付図面に基づいて詳述する。
【0010】図1は本発明が適用されるオートクラッチ
車両の構成図である。このオートクラッチ車両には所謂
セレクティブオートクラッチ装置が搭載されている。セ
レクティブオートクラッチ装置は、クラッチ1に通常の
摩擦クラッチを用い、これをマニュアル断接手段2でマ
ニュアル断接するか、或いは自動断接手段3で自動断接
するように構成されている。図はクラッチ1が接続さ
れ、いずれの手段も作動されてない状態を示す。
【0011】クラッチ1は、そのクラッチフォーク4を
スレーブシリンダ5により往復動させることで、断接方
向にストロークされる。スレーブシリンダ5にはクラッ
チ作動力となる油圧(流体圧)が中間シリンダ6から供
給される。中間シリンダ6は、マスタシリンダ7又は油
圧源8から供給された油圧に応じた油圧をスレーブシリ
ンダ5に送る。マスタシリンダ7はクラッチペダル9の
踏込量(操作量)に応じた油圧を発生し中間シリンダ6
に送る。油圧源8はモータ10、油圧ポンプ11、チェ
ック弁32、電磁弁30,31及びリリーフ弁13を備
え、電子コントロールユニット14でモータ10及び電
磁弁30,31が駆動制御されて油圧を給排する。作動
流体としてのオイルはオイルタンク15に溜められる。
【0012】電磁弁30,31はコントロールユニット
14でデューティ制御され、ここではノーマルクローズ
のもの、つまりOFF で閉、ONで開となるものが使用され
る。電磁弁30,31はクラッチ接続のために用いられ
る。それぞれの電磁弁30,31は排油ポート径が異な
る。よってこれら電磁弁30,31のON/OFFの組み合わ
せを変えることにより三種類のクラッチ接続速度(低
速、中速又は高速)が選択できる。リリーフ弁13は油
圧が異常上昇したときに開くフェールセーフのためのも
ので、通常は閉じている。
【0013】この構成では、クラッチ1のマニュアル断
接が以下のように行われる。まず図示状態からクラッチ
ペダル9が踏み込まれるとマスタシリンダ7で油圧が発
生する。そしてこの油圧が実線矢印で示すように中間シ
リンダ6の内部のピストン16,17を二つ同時かつ同
方向に押し、中間シリンダ6からペダル踏込量に相当す
る油圧をスレーブシリンダ5に供給させる。するとスレ
ーブシリンダ5では内部のピストン18が押され、これ
によりクラッチフォーク4が押され、クラッチ1はペダ
ル踏込量相当分だけ分断側に操作される。クラッチペダ
ル9の戻し操作を行えば破線矢印で示すようにオイルが
戻されてクラッチ1は接続側に操作される。このとき中
間シリンダ6のピストン16,17がリターンスプリン
グ37で通常位置に押し戻される。このようにしてマニ
ュアル断接が達成され、クラッチペダル9、マスタシリ
ンダ7、中間シリンダ6及びスレーブシリンダ5により
マニュアル断接手段2が構成されることとなる。
【0014】なお、クラッチ1の自動断接方法は後に説
明する。
【0015】クラッチ1ないしクラッチフォーク4のス
トロークはクラッチストロークセンサ19により常時検
出されている。クラッチストロークセンサ19はリンク
36を介してクラッチフォーク4により動作されるポテ
ンショメータである。クラッチストロークセンサ19
は、クラッチストロークが分断側ほど大きな電圧を出力
するようになっている。また中間シリンダ6の出口部に
油圧スイッチ33が設けられる。これは中間シリンダ6
の出口圧がある設定値まで上昇したときONとなる。これ
らセンサ19及びスイッチ33の信号はコントロールユ
ニット14に送られる。
【0016】この車両には通常の変速機(マニュアルト
ランスミッション)20が装備される。変速機20は、
リンクやワイヤケーブル等の機械的連結手段57を介し
てシフトレバー23に機械的に連結され、運転手による
シフトレバー操作に連動して変速操作される。
【0017】シフトレバー23はシフトレバー装置21
の一部である。即ち、シフトレバー装置21は、シフト
レバー23とその把持部分をなすシフトノブ22、及び
シフトノブ22に内蔵されたノブスイッチ62を備え
る。シフトノブ22はシフトレバー23に対しシフト方
向に僅かに揺動(首振り)可能で、通常は内蔵スプリン
グでセンター位置に保持されるが、所定のシフト力が加
えられたとき揺動し、ノブスイッチ62をONさせるよう
になっている。
【0018】変速機20には、内部のシフターレバーの
シフト方向のストロークを検出するためのシフトストロ
ークセンサ34と、シフターレバーがニュートラル位置
にあることを検出するためのニュートラルスイッチ24
と、シフターレバーのセレクト方向のストロークを検出
するためのセレクトストロークセンサ35とが設けられ
る。これらセンサやスイッチの信号に基づきコントロー
ルユニット14が変速機20の現在のギヤ段(現ギヤ
段)を検出する。
【0019】ここでクラッチ1の自動断接方法を説明す
る。所定ギヤ段で走行中、運転手が変速しようとしてシ
フトノブ22にシフト力を与えたとする。するとシフト
ノブ22が微小揺動してノブスイッチ62がONとなり、
これを合図にコントロールユニット14は自動断接手段
3にクラッチ断指令を送り、具体的にはモータ10を起
動する。すると油圧ポンプ11が起動されて油圧を発生
し、この油圧が実線矢印で示すようにチェック弁32を
押し開けて中間シリンダ6に至る。中間シリンダ6では
ピストン16,17を離間方向に押動する。これによっ
て出口側のピストン17がさらに出口側のオイルを加圧
し、スレーブシリンダ5に供給する。こうなるとスレー
ブシリンダ5のピストン18がクラッチフォーク4を押
してクラッチ1を分断する。このとき、分断速度は、コ
ントロールユニット14によりモータ10への供給電力
を制御することで、制御することができる。
【0020】コントロールユニット14は、クラッチス
トロークセンサ19の信号によりクラッチ完断を認識す
るとモータ10を停止する。この後チェック弁32で油
圧が保持されクラッチ1が断保持される。この間運転手
による継続的なシフトレバー操作が行われ変速機20が
次のギヤ段に入れられる。
【0021】コントロールユニット14は、シフトスト
ロークセンサ34及びセレクトストロークセンサ35の
信号からギヤインを認識したと同時に、自動断接手段3
にクラッチ接指令を送り、クラッチ1の接続制御を開始
する。具体的には少なくともいずれかの電磁弁30,3
1をONとし、破線矢印で示すようにスレーブシリンダ5
から油圧を排出させ、クラッチフォーク4を戻してクラ
ッチ1を接続する。このとき、クラッチの接続状態やア
クセルの踏み加減、ひいてはエンジンや車両の運転状態
等を加味し、最適な電磁弁30,31のON/OFFの組み合
わせが選択され、且つそれら電磁弁へのデューティ制御
が行われる。これによりクラッチが最適速度で接続され
ることになる。
【0022】このように、油圧源8、中間シリンダ6及
びスレーブシリンダ5が自動断接手段3をなし、そのう
ちスレーブシリンダ5が本発明にいう「流体圧アクチュ
エータ」をなす。
【0023】なお、マニュアル断接と自動断接との切替
えは車室内に設けられた切替スイッチ25によって行わ
れる。
【0024】ここで、上記の如きクラッチ自動断接制御
は車両発進時にも行われる。即ち、運転手が車両を発進
させようとしてニュートラルから発進段にシフトレバー
23を操作したとする。するとシフトレバー23の動作
に先立ってシフトノブ22が揺動しノブスイッチ62が
ONとなる。これを合図にクラッチ1が自動分断され、継
続するシフトレバー操作により変速機20が発進段に入
れられる。この後クラッチ断保持、アクセル踏み待ち状
態となり、運転手によってアクセルペダル38が踏み込
まれると、その踏込み量に応じてエンジン回転上昇と共
にクラッチ1が自動接続されていく。
【0025】かかる発進制御等のためアクセルペダル3
8の踏込量即ちアクセル開度を検出するためのアクセル
開度センサ39が設けられる。アクセル開度センサ39
はポテンショメータで、アクセル開度に比例した電圧信
号を出力する。またアクセルペダル付近にアクセルアイ
ドルスイッチ40が付設され、これはアクセルペダル3
8がアイドル領域にあるときON、アイドル領域以上踏み
込まれたときOFF となる。これらセンサ39及びスイッ
チ40の出力はコントロールユニット14に送られる。
【0026】アクセルペダル38はエンジン出力制御機
構41にワイヤ、リンク等の機械的連結手段42を介し
て機械的に連結されている。ここではエンジン43がデ
ィーゼルエンジンで、エンジン出力制御機構41は燃料
噴射ポンプ44に付設されたメカニカルガバナとされ
る。ただしガソリンエンジンとすることは可能で、この
場合はエンジン出力制御機構がスロットルバルブとな
る。エンジン43にはエンジン回転速度(具体的にはク
ランクシャフト回転速度)を検出するためのエンジン回
転速度センサ45が設けられ、その出力はコントロール
ユニット14に送られる。
【0027】また、ブレーキの作動状態を検知するた
め、ブレーキペダル63に付帯してブレーキスイッチ6
4が設けられる。当該スイッチは、ブレーキペダル63
が所定のブレーキ力を発生する程度まで踏み込まれると
ONとなり、その位置より戻し側でOFF となる。このブレ
ーキスイッチ64のON/OFF信号はコントロールユニット
14に送出される。
【0028】変速機にはそのアウトプットシャフト回転
を検知するためのアウトプットシャフト回転センサ65
が設けられる。コントロールユニット14はこのセンサ
信号に基づきアウトプットシャフト回転数を算出すると
共に、車速を換算し、さらには車速の減速度をも算出す
る。特に減速度を予め記憶した所定値と比較し、所定値
より大の場合急減速と判断する。
【0029】この車両にはABS66が搭載される。A
BS66は、車輪速が対地速度に一致するようにブレー
キ制御を実行するもので、ブレーキの作動・非作動を繰
り返すことにより車輪速を調節する。ABS66の作動
信号(ON/OFF信号)はコントロールユニット14に送ら
れ、これによりコントロールユニット14はABS66
の作動状態を検知できる。
【0030】さて、このクラッチ制御装置は以下の車速
制御を実行するようになっている。これは車速に基づく
クラッチ制御であり、具体的には、クラッチ接状態で車
速が減少するとき、所定の断車速に達したらクラッチを
分断し、逆にクラッチ断状態で車速が増加するとき、所
定の接車速に達したらクラッチを接続するというもので
ある。
【0031】例えば、下り坂で発進待機の状態(車速ゼ
ロ、ブレーキ作動中、クラッチ断、且つギヤインという
状態)から、ブレーキペダルを解放すると、車両が空走
(コースティング)し始め坂を下り落ちていく。このま
まだと車速がどんどん上ってしまうので、上記接車速に
達したらクラッチを接続し、エンジンブレーキを効かせ
てやるのである。一方、通常走行においてエンジンブレ
ーキを効かせながら車両を減速しているとき、上記断車
速に達したらクラッチを分断し、エンストを防止する。
接車速は断車速より大きい値に設定される。これはヒス
テリシスを持たせ制御の安定を図るためである。
【0032】一方、このクラッチ制御装置は以下の急減
速断制御をも実行するようになっている。これは、ブレ
ーキ作動状態において車両が急減速されたときクラッチ
を分断するという制御である。運転手が急ブレーキをか
けたとき、駆動輪がロックしてしまうと、エンジンスト
ールが発生するため、これを防止するためエンジンスト
ール前にクラッチ断してやるのである。
【0033】ところで、これら車速制御及び急減速断制
御とABS制御とが干渉する場合があり、これが問題と
なる。即ち、ABSの制御対象に駆動輪が含まれる一
方、車速制御及び急減速断制御の基本となる値が駆動輪
に連結されたアウトプットシャフトの回転であるため、
かかる干渉が発生してくる。
【0034】まず車速制御とABS制御との干渉につい
て説明する。図3に示すように、運転手によりブレーキ
がかけられ、ABSがONになり(時刻t0 )、車速が大
きく減少する場合を仮定する。このとき、車速制御によ
れば、車速減少時に断車速VD に達すると(時刻t1
クラッチが分断され、車速増加時に接車速VS に達する
と(時刻t2 )クラッチが接続される。しかし、ABS
作動中は車速の減少と増大とがABSによるブレーキの
作動・非作動に起因することが多く、このようにABS
制御中に勝手にクラッチ断接(又はクラッチ断接ハンチ
ング)が行われたのではABSの狙った通りに車輪速が
制御されず、ABSの性能を活かしきることができな
い。
【0035】そこで、本装置では図2に示す如き車速接
続禁止制御を実行する。即ち、ABSの作動(ON)状態
において車速制御によりクラッチが分断されたときは、
ABS非作動(OFF )状態になるまでクラッチの再接続
を禁止する。これを詳しく説明すると、時刻t0 でAB
SONとなり、時刻t1 で車速制御によりクラッチ断され
たとする。この後、ABSによるブレーキ解放等により
車速が接車速VS まで増加しても(時刻t2 )、車速制
御によるクラッチ接は行わない。なお図3に示す従来の
制御はこれを行っている。この後、ABSによるブレー
キ作動等により車速が断車速VD まで減少した場合(時
刻t3 )、既にクラッチ断されているのでこれを維持す
る。そして時刻t4 でABSOFF となったら元の車速制
御に復帰する。車速が接車速VS まで上昇したら(時刻
5 )クラッチを接続し、車速が断車速VD まで減少し
たら(時刻t6 )クラッチを分断する。
【0036】このように、ABS作動時は、車速制御に
よりクラッチを一旦切ったらそれを維持するので、クラ
ッチ断接が発生せず、これによる駆動輪速度への影響も
なくなり、安定したABS性能を確保できる。そしてA
BS制御が車速制御に優先し、ABSの性能を最大限発
揮できるようになり、ABSによる車両安定性を十分確
保できる。
【0037】次に、急減速断制御とABS制御との干渉
について説明する。図5に示すように、運転手によりブ
レーキがかけられ(ブレーキON)、ABSがONになり、
車速が大きく減少する場合を仮定する。このとき、急減
速断制御によれば、車両減速度が一定値に達した時点
(時刻t10)でクラッチが分断される。しかし、このよ
うなクラッチ断によって駆動輪の車輪速に影響が出てし
まい、ABSが狙った通りに車輪速を制御できなくなる
虞がある。
【0038】そこで、本装置では図4に示す如き急減速
断禁止制御を実行する。即ち、ABS作動状態にあると
きは急減速断制御を禁止する。これによって車両減速度
が一定値に達しても(時刻t10)クラッチ接状態が維持
される。これにより駆動輪への影響がなくなり安定した
ABS性能を確保できる。そして前記同様、ABS制御
が急減速断制御に優先し、ABSの性能を最大限発揮す
ることができ、ABSによる車両安定性を確保できる。
【0039】上記の説明から分かるように、本発明の
「ブレーキ検知手段」はブレーキスイッチ64及びコン
トロールユニット14からなり、同様に、「車速検知手
段」及び「急減速検知手段」はアウトプットシャフト回
転センサ65及びコントロールユニット14からなり、
「アンチロックブレーキ検知手段」、「車速制御手
段」、「急減速断制御手段」、「車速接続禁止制御手
段」及び「急減速断禁止制御手段」はコントロールユニ
ット14からなる。
【0040】なお、本発明は他にも様々な実施の形態を
採ることが可能である。例えば、本実施形態では車速接
続禁止制御と急減速断禁止制御とを両方行えるようにし
たが、ABSへの干渉防止という観点からはいずれか一
方のみとしても構わない。ただし、両方行うのが最良で
あることはいうまでもない。
【0041】また、本実施形態ではABS66からコン
トロールユニット14に直接作動信号を送るようにした
が、ABS作動時に排気ブレーキ不実行とするためAB
S作動信号を排気ブレーキ装置に送る車両もある。この
ようなものでは、排気ブレーキ装置のABS作動信号を
コントロールユニット14に送ってABS作動状態を検
知することも可能である。
【0042】「ブレーキ検知手段」は本実施形態ではブ
レーキペダル63の動作を直接検知するブレーキスイッ
チ64であったが、マスタシリンダの液圧を検知する油
圧スイッチ等であってもよい。クラッチも湿式多板クラ
ッチ等が可能で、本発明の「摩擦型のクラッチ」にはこ
のようなものも含める。「流体圧アクチュエータ」も変
形例が可能だし、油圧以外の流体圧(例えば空圧等)を
用いることも可能である。
【0043】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、クラッチ
制御のアンチロックブレーキ制御への干渉を防止するこ
とができ、アンチロックブレーキの性能を最大限確保
し、アンチロックブレーキによる車両安定性を確保でき
るという、優れた効果が発揮される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されるオートクラッチ車両の全体
構成図である。
【図2】本発明に係る車速接続禁止制御の内容を示すタ
イムチャートである。
【図3】従来の車速制御のみの場合における制御内容を
示すタイムチャートである。
【図4】本発明に係る急減速断禁止制御の内容を示すタ
イムチャートである。
【図5】従来の急減速断制御のみの場合における制御内
容を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
1 クラッチ 5 スレーブシリンダ 8 油圧源 14 コントロールユニット 64 ブレーキスイッチ 65 アウトプットシャフト回転センサ 66 アンチロックブレーキ(ABS) VD 断車速 VS 接車速
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山岡 弘和 神奈川県藤沢市土棚8番地 いすゞ自動車 株式会社藤沢工場内 Fターム(参考) 3J057 AA07 BB02 GA26 GA48 GB05 GB12 GB22 GB27 GB29 GB36 GC04 GC10 GE08 HH01 JJ01

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 摩擦型のクラッチを流体圧アクチュエー
    タで断接駆動すると共に、該流体圧アクチュエータに対
    する流体圧の給排制御を行ってクラッチ断接制御を実行
    するクラッチ制御装置であって、車速を検知するための
    車速検知手段と、アンチロックブレーキの作動状態を検
    知するためのアンチロックブレーキ検知手段と、車速減
    少時に所定の断車速に達したときクラッチを分断し、車
    速増加時に所定の接車速に達したときクラッチを接続す
    るという車速制御を実行するための車速制御手段と、ア
    ンチロックブレーキ作動状態において上記車速制御によ
    りクラッチが分断されたとき、アンチロックブレーキ非
    作動状態になるまでクラッチの再接続を禁止するという
    車速接続禁止制御を実行するための車速接続禁止制御手
    段とを備えたことを特徴とするクラッチ制御装置。
  2. 【請求項2】 摩擦型のクラッチを流体圧アクチュエー
    タで断接駆動すると共に、該流体圧アクチュエータに対
    する流体圧の給排制御を行ってクラッチ断接制御を実行
    するクラッチ制御装置であって、ブレーキの作動状態を
    検知するためのブレーキ検知手段と、車両の急減速を検
    知するための急減速検知手段と、アンチロックブレーキ
    の作動状態を検知するためのアンチロックブレーキ検知
    手段と、ブレーキ作動状態において車両が急減速された
    ときクラッチを分断するという急減速断制御を実行する
    ための急減速断制御手段と、アンチロックブレーキ作動
    状態にあるとき上記急減速断制御を禁止するという急減
    速断禁止制御を実行するための急減速断禁止制御手段と
    を備えたことを特徴とするクラッチ制御装置。
  3. 【請求項3】 摩擦型のクラッチを流体圧アクチュエー
    タで断接駆動すると共に、該流体圧アクチュエータに対
    する流体圧の給排制御を行ってクラッチ断接制御を実行
    するクラッチ制御装置であって、ブレーキの作動状態を
    検知するためのブレーキ検知手段と、車速を検知するた
    めの車速検知手段と、車両の急減速を検知するための急
    減速検知手段と、アンチロックブレーキの作動状態を検
    知するためのアンチロックブレーキ検知手段と、車速減
    少時に所定の断車速に達したときクラッチを分断し、車
    速増加時に所定の接車速に達したときクラッチを接続す
    るという車速制御を実行するための車速制御手段と、ブ
    レーキ作動状態において車両が急減速されたときクラッ
    チを分断するという急減速断制御を実行するための急減
    速断制御手段と、アンチロックブレーキ作動状態におい
    て上記車速制御によりクラッチが分断されたとき、アン
    チロックブレーキ非作動状態になるまでクラッチの再接
    続を禁止するという車速接続禁止制御を実行するための
    車速接続禁止制御手段と、アンチロックブレーキ作動状
    態にあるとき上記急減速断制御を禁止するという急減速
    断禁止制御を実行するための急減速断禁止制御手段とを
    備えたことを特徴とするクラッチ制御装置。
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