JP2002018945A - 二軸配向ポリエステルフィルムの製造方法 - Google Patents

二軸配向ポリエステルフィルムの製造方法

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JP2002018945A
JP2002018945A JP2000210018A JP2000210018A JP2002018945A JP 2002018945 A JP2002018945 A JP 2002018945A JP 2000210018 A JP2000210018 A JP 2000210018A JP 2000210018 A JP2000210018 A JP 2000210018A JP 2002018945 A JP2002018945 A JP 2002018945A
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film
biaxially oriented
heat shrinkage
oriented polyester
polyester film
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JP2000210018A
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English (en)
Inventor
Toshifumi Ishikawa
俊史 石川
Masayuki Fukuda
雅之 福田
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Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
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  • Non-Silver Salt Photosensitive Materials And Non-Silver Salt Photography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 全方向低熱収縮率で高透明性、巻取りや搬送
の作業性を同時に満足し、熱現像方式を用いる写真感光
材料に用いた場合、常に色ずれのない製版が可能となる
二軸配向ポリエステルフィルムの製造方法を提供する。 【解決手段】 二軸配向したフィルムを懸垂された状態
で1回以上熱弛緩処理することによる、120℃で20
秒間熱処理した時の熱収縮率が下記式(1)〜式(6)
を同時に満足する二軸配向ポリエステルフィルムの製造
方法。 0.001≦SMD≦0.1 …(1) |SMD(c)−SMD(E)|≦0.05 …(2) −0.1≦STD≦0.1 …(3) −0.05≦S45≦0.05 …(4) −0.05≦S135≦0.05 …(5) |S45 −S135|≦0.05 …(6) (ここで、SMDはフィルム縦方向の熱収縮率(%)、S
MD(c)はフィルム中央部の縦方向の熱収縮率(%)、S
MD(E)はフィルム端部の縦方向の熱収縮率(%)、STD
はフィルム横方向の熱収縮率(%)、S45、S135はフ
ィルム横方向を0°、縦方向を90°とした時のフィル
ム45°方向、135°方向の熱収縮率(%)であ
る。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は熱収縮率の小さい二
軸配向ポリエステルフィルムの製造方法に関し、更に詳
しくは熱現像方式用の写真感光材料の支持体として用い
た際に、重ね合わせ精度が高く、透明性、滑り性、巻取
り性に優れた二軸配向ポリエステルフィルムの製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエチレンテレフタレートフィルムに
代表されるポリエステルフィルムは、写真感光フィルム
のベースフィルムとして従来より広く使用されている。
近年、感光フィルムの現像には、従来の湿式現像に代わ
って、現像時間が短く操作が簡単な熱現像方式が多く用
いられるようになった。この熱現像方式では感光フィル
ムが80〜150℃で熱現像されることが多く、従来の
湿式現像方式に比べて感光材料が高温度の熱履歴を受け
る。このため、感光材料の熱収縮等による寸法変化が従
来の湿式現像の場合に比べて大きく、実用上問題となっ
ている。この問題に対して、熱現像温度での感光材料の
熱収縮率を小さくして、赤、緑、青、黒のフィルムを重
ねて現像、製版するに際に、各フィルムのずれを小さく
することにより、色ずれの無い画像を得る方法が種々提
案されている。例えば特開平10−10677号公報に
は120℃30秒での熱寸法変化率が長手方向および幅
方向共に0.04%以下の写真感光材料が提案されてい
る。ところが、上記のような低熱収縮フィルムを用いて
も、時折重ね合わせ精度の不足が生じる問題があり、そ
の解決が望まれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる従来
技術の問題点を解消し、常に重ね合わせ精度の良い、透
明性、滑り性、巻取り性に優れた写真感光材料用二軸配
向ポリエステルフィルムの製造方法を提供することを課
題とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、二軸配向したフィ
ルムを懸垂された状態で1回以上熱弛緩処理することに
より、フィルムの長手方向および幅方向だけでなく、そ
れらと45°に交わる斜め方向の熱収縮率をも特定の範
囲内に収まる、常に重ね合わせ精度の良い写真感光材料
用二軸配向ポリエステルフィルムの製造方法を提供でき
ることを見出し、本発明に至った。
【0005】すなわち本発明は、二軸配向したフィルム
を懸垂された状態で1回以上熱弛緩処理することによ
る、120℃で20秒間熱処理した時の熱収縮率が下記
式(1)〜式(6)を同時に満足する二軸配向ポリエス
テルフィルムの製造方法である。
【0006】
【数2】 0.001≦SMD≦0.1 …(1) |SMD(c)−SMD(E)|≦0.05 …(2) −0.1≦STD≦0.1 …(3) −0.05≦S45≦0.05 …(4) −0.05≦S135≦0.05 …(5) |S45 −S135|≦0.05 …(6) (ここで、SMDはフィルム縦方向の熱収縮率(%)、S
MD(c)はフィルム中央部の縦方向の熱収縮率(%)、S
MD(E)はフィルム端部の縦方向の熱収縮率(%)、STD
はフィルム横方向の熱収縮率(%)、S45、S135はフ
ィルム横方向を0°、縦方向を90°とした時のフィル
ム45°方向、135°方向の熱収縮率(%)であ
る。)
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。 (ポリエステル)本発明でポリエステルフィルムを構成
するポリエステルとは、ジカルボン酸成分とグリコール
成分を主成分とする熱可塑性ポリエステルであって、例
えばテレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレン
ジカルボン酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸等の
芳香族ジカルボン酸成分と、例えばエチレングリコー
ル、1,4−ブタンジオール、1,4−シクロヘキサン
ジメタノール、1,6−ヘキサンジオール等のグリコー
ル成分とから構成されるポリエステルが好ましく、特に
ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−
ナフタレートが好ましい。また、上記成分等の共重合ポ
リエステルであっても良い。
【0008】ポリエステルがポリエチレンテレフタレー
トの場合、固有粘度(オルトクロロフェノール溶液にて
35℃で測定:単位dl/g)は、下限が0.52であ
ることが好ましく、0.57であることが特に好まし
い。この固有粘度が0.52以上、特に0.57以上で
あると、ポリエステルフィルムの引裂き強度が良好とな
るため好ましい。一方、固有粘度の上限が1.50であ
ることが好ましく、1.00であることが特に好まし
い。この固有粘度が1.50以下、特に1.00以下で
あると、原料製造工程およびフィルム製膜工程における
生産性が良好となる。また、その繰返し構造単位が実質
的にエチレンテレフタレートのみの単独重合体であって
も良く、繰返し構造単位の数の10%以下、好ましくは
5%以下が他の成分であるポリエチレンテレフタレート
共重合体であっても良い。またポリエチレンテレフタレ
ートと他のポリエステルとの混合物であっても良い。
【0009】ポリエステルがポリエチレン−2,6−ナ
フタレートの場合、固有粘度は、下限が0.40である
ことが好ましく、0.50であることが特に好ましい。
この固有粘度が0.40以上、特に0.50以上である
と、ポリエステルフィルムを製膜する工程でフィルムの
切断等が少なくなるため好ましい。一方、固有粘度の上
限が0.90であることが好ましく、0.80であるこ
とが特に好ましい。この固有粘度が0.90以下、特に
0.80以下であると、原料製造工程およびフィルム製
膜工程における生産性が良好となる。また、その繰返し
構造単位が実質的にエチレン−2,6−ナフタレートの
みの単独重合体であっても良く、繰返し構造単位の数の
10%以下、好ましくは5%以下が他の成分であるポリ
エチレン−2,6−ナフタレート共重合体であっても良
い。またポリエチレン−2,6−ナフタレートと他のポ
リエステルとの混合物であっても良い。
【0010】上記のポリエチレンテレフタレートまたは
ポリエチレン−2,6−ナフタレートは、その製法によ
り限定されることはないが、例えばポリエチレンテレフ
タレートの場合、テレフタル酸とエチレングリコールと
をエステル化反応させ、次いで得られた反応生成物を目
的とする重合度になるまで重縮合反応させてポリエチレ
ンテレフタレートとする方法、あるいはテレフタル酸ジ
メチルエステルとエチレングリコールとをエステル交換
反応させ、次いで得られた反応生成物を目的とする重合
度になるまで重縮合反応させてポリエチレンテレフタレ
ートとする方法(以下『溶融重合』と略記することがあ
る)を用いることができる。また、上記の方法(溶融重
合)により得られたポリエチレンテレフタレート或いは
共重合ポリエチレンテレフタレートは、必要に応じて固
相状態での重合する方法(以下『固相重合』と略記する
ことがある)により、更に重合度の高いポリマーとする
ことができる。
【0011】ポリエチレン−2,6−ナフタレートも上
記の溶融重合により得ることができるが、このうち、前
述の酸成分のエステル形成性誘導体、例えば、2,6−
ナフタレンジカルボン酸の低級アルキルエステルとエチ
レングリコールを公知の方法でエステル交換反応させた
後、重縮合して製造されるものを好ましく使用できる。
【0012】上記エステル交換反応においては、2,6
−ナフタレンジカルボン酸の低級アルキルエステル或い
はテレフタル酸の低級アルキルエステルとエチレングリ
コールをエステル交換反応触媒の存在下で反応させる。
このエステル交換反応触媒としては、マンガン化合物を
好ましく用いることができる。マンガン化合物として
は、酸化物、塩化物、炭酸塩、カルボン酸塩等が挙げら
れる。これらの中、酢酸塩が好ましく用いられる。
【0013】前記重縮合反応に使用する触媒としては、
アンチモン化合物(Sb化合物)、チタン化合物(Ti
化合物)、ゲルマニウム化合物(Ge化合物)などを好
ましく挙げることができる。アンチモン化合物としては
三酸化アンチモンが特に好ましい。また、ゲルマニウム
化合物としては二酸化ゲルマニウムを用いるのが好まし
く、その中でも結晶形態を有していないいわゆる非晶性
ゲルマニウムを用いることがポリマー中に析出する粒子
を少なくすることができるため好ましい。
【0014】上記のエステル交換反応では、反応が実質
的に終了した時点でリン化合物を添加し、エステル交換
触媒を失活させることが好ましい。リン化合物として
は、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェー
ト、トリ−n−ブチルホスフェート及び正リン酸を使用
することができる。これらの中、トリメチルホスフェー
トが好ましい。
【0015】前記ポリエステルには、必要に応じて、酸
化防止剤、熱安定剤、粘度調整剤、可塑剤、色相改良
剤、滑剤、核剤などの添加剤を加えることができる。
【0016】(添加微粒子)本発明におけるポリエステ
ルには、滑剤微粒子を添加してポリエステルフィルムの
作業性(滑り性)を良好なものとすることが好ましい。
滑剤微粒子としては任意のものを選べるが、例えば無機
系滑剤として、シリカ、アルミナ、二酸化チタン、炭酸
カルシウム、硫酸バリウム等を挙げることができる。ま
た、有機系滑剤として、例えばシリコーン樹脂粒子、架
橋ポリスチレン粒子等を挙げることができる。これらの
中で、一次粒子の凝集粒子である多孔質シリカ粒子が、
フィルムの延伸時に粒子周辺にボイドが発生しにくく、
フィルムの透明性を向上させることができるため特に好
ましい。
【0017】この多孔質シリカ粒子を構成する一次粒子
の平均粒径は、0.001〜0.1μmの範囲にあるこ
とが好ましい。一次粒子の平均粒径が0.001μm未
満ではスラリー段階で解砕により極微細な粒子が生成
し、これが凝集体を形成して、透明性低下の原困となる
ことがある。一方、一次粒子の平均粒径が0.1μmを
超えると、粒子の多孔性が失われ、その結果、ボイド発
生が少ない特徴が失われることがある。
【0018】多孔質シリカ粒子またはその他の滑剤粒子
は、通常、ポリエステルを製造するための反応時、例え
ばエステル交換法による場合のエステル交換反応中ない
し重縮合反応中の任意の時期、または直接重合法による
場合の任意の時期に、反応系中に添加(好ましくはグリ
コール中のスラリーとして)することができる。特に、
重縮合反応の初期、例えば固有粘度が約0.3に至るま
での間に多孔質シリカ粒子を反応系中に添加するのが好
ましい。
【0019】(ポリエステルフィルム)本発明における
ポリエステルフィルムは、120℃で20秒間処理した
時の熱収縮率が前記式(1)〜式(6)を同時に満足す
ることが必要である。ポリエステルフィルムを写真感光
フィルムのベースフィルムとして用いた際に、現像を熱
現像方式で行なった場合、現像温度は120℃前後であ
ることが一般的に多く、この温度でフィルムの寸法が安
定していることが肝要である。
【0020】本発明におけるポリエステルフィルムは、
縦方向の熱収縮率が0.001%以上0.1%以下のも
のである。この縦方向の熱収縮率が0.1%を超えると
製版時に色ずれや画像の歪みが生ずることがある。ま
た、縦方向の熱収縮率が0.001%未満とすることは
実現が困難であり、無理に実現を図ると皺が発生するな
ど平面性が劣るようになる。
【0021】また、本発明におけるポリエステルフィル
ムは、フィルム中央部とフィルム端部の縦方向における
熱収縮率差の絶対値が0.05%以下のものである。こ
の値が0.05%を超えると、製版時に色ずれや画像の
歪みが生ずる。
【0022】また、本発明におけるポリエステルフィル
ムは、横(幅)方向の熱収縮率が−0.1%以上0.1
%以下のものである。熱収縮率が負の値(マイナス)の
場合は伸びを意味する。横(幅)方向の熱収縮率がこの
範囲外では、製版時に色ずれや画像の歪み等の不具合が
生ずる。
【0023】本発明におけるポリエステルフィルムは、
横方向を0°とするとき、45°およびそれと直交する
135°方向の熱収縮率が−0.05%以上0.05%
以下のものである。マイナスは伸びを意味する。45°
およびそれと直交する135°方向(以下、『斜め方
向』ということがある)の熱収縮率がこの範囲外では、
製版時に色ずれや画像の歪みが生じ、問題となる。
【0024】また、本発明におけるポリエステルフィル
ムは、45°およびそれと直交する135°方向の熱収
縮率差の絶対値が0.05%以下のものである。この値
が0.05%を超えると、製版時に色ずれや画像の歪み
が生ずる。
【0025】本発明におけるポリエステルフィルムは、
これらの要件を、同時に満足することが必要であり、一
つでも不満足であってはならない。
【0026】上記、斜め方向の熱収縮率は、縦方向およ
び横方向の熱収縮を規制すれば、自ずから規制範囲内に
収まるように思えるが、そうでない場合が存在する。斜
め方向の熱収縮率が縦横方向の熱収縮率より大きくなる
部分は、二軸配向ポリエステルフィルムを製造する際の
幅方向の両端に近い部分である。この部分は配向軸が4
5°近辺(反対側の端部は135°近辺)の方向に有
り、しかも分子配向の度合いが配向軸方向に著しく偏っ
ている。そのため、配向軸の方向の熱収縮率は大きく、
それと直交する方向の熱収縮率は小さく、むしろ伸長す
ることが多い。従って、縦方向および横方向の熱収縮が
小さくても斜め方向の熱収縮率が大きい場合が存在する
のである。このような斜め方向の熱収縮率が大きいフィ
ルムを写真感光材料の支持体として用いると、熱現像方
式で現像する際に、重ね合わせ精度が低下する問題が生
じる。
【0027】このような幅方向の両端に近い部分の配向
異方性は、殆んどの二軸配向ポリエステルフィルムを製
造する際に採用されている縦横逐次延伸・緊張熱固定と
いう方式に固有の現象であり、条件設定のみでは比較的
軽減はできても免れることができない。また、本発明の
範囲の低熱収縮率は、何らかの後処理なしには得難いも
のである。
【0028】(製膜法)本発明において、後処理に用い
るポリエステルフィルムは、従来から知られている方法
で製造できる。例えば、滑剤微粒子を含むポリエステル
を乾燥し、溶融押出し、二軸延伸した後に熱固定する方
法で製造できる。この方法では、例えばTダイから押出
された溶融ポリエステルを冷却ドラム上で急冷固化し、
未延伸フィルムとし、この未延伸フィルムを70℃〜1
30℃で2.5〜4倍に縦延伸した後、80〜130℃
で3〜6倍に横延伸し、190〜240℃で熱固定して
ポリエステルフィルムを得ることができる。また、必要
に応じて上記工程中、例えば縦延伸後にフィルムの片面
または両面に、例えば水分散性の塗剤を塗布し、フィル
ムに易接着性または易滑性の0.01〜0.1μmの皮
膜を形成させることもできる。
【0029】製膜条件は特定されないが、フィルム両端
部の異方性を軽減し、かつ極力低熱収縮率であり、その
上平面性の良い条件を選ぶことが望ましい。これらを全
て満足することは困難であるが、比較的望ましい条件は
次の通りである。
【0030】縦延伸倍率は2.5〜4.0倍であること
が好ましい。縦延伸倍率に下限は、3.0倍であること
が更に好ましく、上限は3.6倍であることが更に好ま
しい。縦延伸倍率が2.5倍未満では厚み斑が悪くな
る。また、4.0倍を超えると、縦軸方向の配向が強く
なり、縦方向の残留応力が強く、熱処理工程での加熱に
より、フィルムが軟化したとき、両端部は把持具で把持
されているためフィルム相互には動かないが、中央部は
上流側へ移動し、両端部の異方性が強くなる。縦横逐次
二軸延伸ではこの現象は防止できないが、比較的横配向
にすることで、幾分軽減できる。
【0031】横延伸倍率は3〜6倍であることが好まし
い。横延伸倍率の下限は3.6倍であることが更に好ま
しく、上限は5.0倍であることが更に好ましい。横延
伸倍率が3.0倍未満では厚み斑が悪くなることがあ
り、6.0倍を超えると延伸時に切断が多発することが
ある。
【0032】熱処理温度はTg+100℃以上Tg+1
40℃以下が好ましい。熱処理温度がTg+100℃未
満では寸法変化率が大きく、後処理で低熱収縮化すると
き、皺などが発生して平面性が悪化し、オリゴマーが析
出して白化し易い。熱処理温度がTg+140℃を超え
ると、上記両端部の異方性が増大し、フィルムが不透明
になりやすく、厚み斑が増加する。熱処理工程で把持具
の案内レールを先狭めにして、弛緩処理することは熱収
縮率−特に横方向−の低下に有効である。この幅弛緩率
は0.5〜5%が好ましい。0.5%未満では効果が少
なく、5%以上では平面性が悪化する。通常、該把持具
はフィルム温度が100℃以下になってからフィルムを
解放するが、150〜120℃で解放し、引き取り張力
を低めにすると縦方向の熱収縮率の低下に有効である。
この温度が150℃を超えると平面性が悪化し、120
℃未満では効果が少ない。把持具からの解放は、例えば
把持具近傍でナイフ、剃刀等の刃を入れて切り離しても
よい。
【0033】(後処理)本発明の二軸配向ポリエステル
フィルムの製造方法では、前記のように注意して製膜し
たフィルムを、更に懸垂された状態で1回以上熱弛緩処
理する。この懸垂式の弛緩熱処理法は、例えば処理する
フィルムの送り出し側の張力をニップローラーで遮断し
た後、平面性を確保するために予熱しながら上方に設置
したローラーを経て下方に自重で垂下させ、その途中で
加熱した後、下方のローラーでほぼ水平方向に向きを変
え、フィルムを冷却して平面性を維持しつつ、ニップロ
ーラーで巻取り張力を遮断した上で巻き取る。上下ロー
ラー間の張力は、該処理区間にテンションピックアップ
を設置し、送り出し、巻取り側の各ニップローラーのモ
ーターを調整することで達成できる。弛緩熱処理時の張
力としては、1kPa以上500kPa以下が好まし
い。弛緩熱処理時の張力の下限は、10kPaであるこ
とが更に好ましく、20kPaであることが特に好まし
い。また、上限は450kPaであることが更に好まし
く、400kPaであることが特に好ましい。弛緩熱処
理時の張力が上記の下限未満であると平面性が悪くな
り、また、フィルム搬送中に蛇行しやすくなるため生産
性が悪くなり、好ましくない。また上記の上限を超える
と、寸法変化が大きくなりやすく、好ましくない。
【0034】熱弛緩処理時の垂下距離は、2m以上10
m以下が好ましい。垂下距離が2m未満では加熱範囲が
短いので処理速度が遅く生産性が悪くなり、好ましくな
い。また10mを超えると、搬送時にフィルムが蛇行し
やすくなり、また、平面性も悪くなり、好ましくない。
【0035】熱弛緩処理の回数は、所望の寸法安定性を
得るため、少なくとも1回実施する必要があり、2回以
上実施することがより好ましい。この回数は、所望の寸
法安定性を確保するまで、何回でも実施できる。2回以
上実施する際の方法としては、該熱弛緩処理工程中に、
懸垂状態で熱弛緩処理をするゾーンを連続して2つ以上
設けるか、または、一度熱弛緩処理されたフィルムを、
再度同じ工程で先の処理とはフィルムの表裏を逆になる
ようにして熱弛緩熱処理することによって実施される。
この時、フィルムの表裏を逆にするのは、熱弛緩処理工
程処理時の幅方向における寸法安定性の不均一化を防ぐ
為である。
【0036】熱処理に際しては、これらを克服する対策
があれば特に制限はない。加熱方式には制約は無いが、
赤外線加熱が即時に加熱できて好ましい。
【0037】熱弛緩処理の温度は、Tg以上Tg+14
0℃以下が好ましい。この熱弛緩処理の温度の下限は、
Tg+10℃であることが更に好ましく、Tg+20℃
であることが特に好ましい。また、熱弛緩処理の温度の
上限はTg+120℃であることが更に好ましく、Tg
+110℃であることが特に好ましい。熱弛緩処理の温
度がTg未満では120℃での寸法変化率を小さくする
ことが難しい。また、Tg+140℃を超えると平面性
が悪化し易く、オリゴマーが析出してフィルムが白くな
ることがある。この白化は圧力履歴に左右され、例えば
吊りベルトをフィルムロールのフィルム部分に架けて運
搬すると、Tg+140℃以下であっても、ベルトと接
触した部分が白化し易いので注意を要する。なお、フィ
ルム温度は、非接触の赤外線式温度計(例えばバーンズ
式輻射温度計)を用いて測定することが望ましい。この
懸垂式弛緩熱処理法によれば、製膜時の両端部近辺のフ
ィルムでも、寸法変化率を本発明の範囲に収めることが
できる。
【0038】(フィルム厚み)本発明における二軸配向
ポリエステルフィルムの厚みは50μm以上、200μ
m以下であることが好ましい。厚みが200μmを超え
ると透明性が低下する上に不経済であるので好ましくな
い。厚みが50μm未満では強度、特に腰が不足し、製
版作業性が低下する。また、懸垂式弛緩熱処理に際し、
気流の影響で走行が不安定になり易い。
【0039】(ヘーズ値)本発明における二軸配向ポリ
エステルフィルムのヘーズ値は4%以下が好ましく、2
%〜0.3%が更に好ましい。ヘーズ値が4%を超える
と画像の鮮明性が劣り、好ましくない。また、0.3%
未満にすることは困難である。
【0040】(表面粗さRa)本発明における二軸配向
ポリエステルフィルムの表面粗さRaは3〜15nmで
あることが好ましい。3nm未満であると摩擦係数が過
大になり、作業性が悪く、傷が付き易いので好ましくな
い。15nmを超えると、ヘーズ値が大きくなり、画像
の鮮明性が低下する。
【0041】(摩擦係数)本発明における二軸配向ポリ
エステルフィルムの摩擦係数は0.5以下が好ましく、
0.4以下が更に好ましい。また摩擦係数の下限は0に
近づくほど好ましいが、0.2であることが特に好まし
い。摩擦係数が0.5を超えると、搬送性、作業性、巻
取り性に支障があり好ましくない。摩擦係数が小さいこ
と自体は好適であるが、0.2未満にするためには表面
粗さを大きくしなければならず、その結果ヘーズ値が大
きくなる。
【0042】(湾曲量)フィルムを細幅にスリットして
平面上に皺のないように、張力をかけないよう静置する
と、製膜時の幅方向の中央付近から採取したフィルムは
ほぼ直線状になり、両端に近いフィルムほど湾曲する。
長さ1m当たりの直線からのずれを湾曲量とするとき、
フィルムの湾曲量は1mあたり10mm以下、特に5m
m以下であることが好ましい。湾曲量が5mm、特に1
0mmを超えると、写真フィルム用の感光剤を塗工する
時フィルムが蛇行し、不良品となる場合が有る。
【0043】
【実施例】以下、実施例をあげて本発明をさらに説明す
る。なお、本発明における種々の物性値および特性は、
以下の如く測定されたものであり、かつ定義される。
【0044】(1)粒子の平均粒径 (株)島津製作所製CP−50型セントリフィグル パ
ーティクルサイズ アナライザー(Centrifug
al Particle Analyzer)を用いて
測定した。得られた遼心沈降曲線を基に算出した各粒径
の粒子とその残存量との積算曲線から、50マスパーセ
ントに相当する粒径を読み取り、この値を上記平均粒径
とした(「粒度測定技術」日刊工業新聞社発行、197
5年、頁242〜247参照)。
【0045】(2)不活性粒子が凝集粒子の場合の平均
粒径 添加した滑剤としての不活性微粒子が1次粒子の凝集に
よる2次粒子である場合は(1)に示す方法での平均粒
径測定で得られた粒径は実際の平均粒径より小さくなる
場合があるため、下記方法を採用した。粒子を含有した
フィルムを断面方向に厚さ100nmの超薄切片とし、
透過電子顕微鏡(例えば日本電子製JEM−1200E
X)を用いて、1万倍程度の倍率で粒子を観察し、凝集
粒子(2次粒子)を観察した。この写真を用いて個々の
粒子について円面積相当の直径を画像解析装置等を用い
て粒子1000個について測定し、数平均した粒子径を
平均2次粒径とした。なお、粒子種の同定はSEM−X
MA、ICPによる金属元素の定量分析などを使用して
行なうことができる。平均1次粒径は透過電子顕微鏡の
倍率を10万〜100万倍にて撮影するほかは平均2次
粒径粒径測定の方法に準じて測定した。
【0046】(3)熱収縮率 120℃に設定された恒温室の中にあらかじめ正確な長
さを測定したフィルムを無緊張状態で入れ、20秒保持
処理した後取り出し、室温に戻してからその寸法の変化
を読み取る。熱処理前の長さL0と熱処理後の長さLよ
り、次式により熱収縮率を求める。
【0047】
【数3】熱収縮率=(L0−L)×100/L0(%) 試料は横方向を0°として、0°、45°、90°、1
35°の各方向から採取する。90°については、フィ
ルムロール中央部及び両端部に近い部分(フィルム最端
部からフィルム全幅の1/4までの部分)からそれぞれ
採取し、それ以外の部分についても、幅方向の端部に近
い部分から採取した。
【0048】(4)フィルム厚み 外付マイクロメータで100点測定し、平均値を求めて
フィルムの厚みとした。
【0049】(5)ヘーズ値 JIS K−6714の方法に従い、市販のヘーズメー
タでフィルム一枚当たりの全ヘーズ値を測定する。測定
数n=5として、その平均値を測定値とする。
【0050】(6) 表面粗さ(中心線表面粗さRa) フィルムの表裏両画を表面粗さ計(東京精密(株)サー
フコム111A)で測定し平均値を算出して表面粗さと
する。
【0051】(7)摩擦係数 ASTM D1894−63に準じ、スリッパリー測定
器(東洋テスター製)を用い、硝子板をスレッド板と
し、荷重1kgで動摩擦係数(μd)を測定した。
【0052】(8)湾曲量 フィルムロールから長さ20mのフィルムを採取し、そ
れを歪みのない水平な床面上に密着させる。次いでフィ
ルム幅方向片側端の起点部と終点部を直線で結び、この
直線に対する長手方向中間点(10m地点)でのフィル
ム幅方向端ずれ量を求め、これをフィルム長さ10mあ
たりの湾曲量とする。この値をフィルム長さ1mあたり
の値に換算し湾曲量とする。
【0053】(9)熱現像後の寸法ずれ 実際の感光材料としての加工はしないで、二軸配向ポリ
エステルフィルムを用いた模擬試験を実施した。感材加
工時に過度の張力をかけることなく、本発明の二軸配向
ポリエステルフィルムの特性を維持すれば、実際の熱現
像に際し、この試験と同様の好結果が期待できる。
【0054】フィルム製膜時の幅方向の中央部、及び両
端部から60(縦)×55cmの試料を採取する。これ
を25℃60%RH下24hrs調湿し、四隅に上下左
右50cm間隔のレジスターマーク(トンボ)代用の印
を付け、120℃30秒と115℃30秒加熱(模擬熱
現像)後25℃60%RH下24hrs調湿し、3枚1
組みのフィルムを重ね合わせ、レジスターマークの最大
ずれを拡大鏡で測長した。このずれが60μmを超える
と、製版時に色ずれが肉眼でも認知されるので、不可と
した。 ○:レジスターマークの最大ずれが中央部、両端部とも
60μm以下である。 △:レジスターマークの最大ずれが中央部、両端部のど
ちらかが60μm以下。 ×:レジスターマークの最大ずれが中央部、両端部とも
60μmを超える。
【0055】(10)画像の鮮明性 フィルムに像形成層を設け、熱現像により像を形成さ
せ、n数10枚とし視覚により像の鮮明さ、コントラス
トを判定した。 ◎:非常に良好(本発明の目的範囲内であり特に好まし
い) ○:良好(本発明の目的範囲内であり好ましい) △:やや不良(本発明の目的に達しない)
【0056】(11)総合評価 フィルムの湾曲量・熱現像後の寸法ズレ・画像の鮮明性
・摩擦係数について結果を総合的に評価した。 ○:良好(上記の結果がすべて良好) △:やや不良(上記の結果のいずれかにやや不満足な部
分がある) ×:不良(上記の結果のいずれかに致命的な欠陥があ
る)
【0057】(12)二次転移点(Tg) DSC(デュポン社製・V4.OB2000型器)を用
いて20℃/分の昇温速度でサンプル(10mg)を昇
温させてガラス転移温度を測定する。
【0058】[実施例1〜3]ジメチルテレフタレート
とエチレングリコールとを、エステル交換触煤として酢
酸マンガンを、重合触媒として三酸化アンチモンを、安
定剤として亜燐酸を、さらに滑剤として凝集粒子である
平均粒径1.7μmの多孔質シリカ粒子をポリマーに対
して0.007重量%になるように添加して常法により
重合し、固有粘度(オルソクロロフェノール、35℃)
0.65のポリエチレンテレフタレート(Tg:78
℃)を得た。
【0059】このポリエチレンテレフタレートを溶融温
度295℃で溶融し、線径13μmのステンレス細線よ
りなる平均目開き24μmの不織布型フィルターで濾過
し、Tダイから押出し、表面仕上げ0.3s程度、表面
温度20℃の回転冷却ドラム上に押出し、未延伸フィル
ムを得た。このようにして得られた未延伸フィルムを7
5℃に予熱し、低速ローラーと高速ローラーの間で15
mm上方より800℃の表面温度の赤外線ヒーター1本
にて加熱して3.1倍に延伸し、急冷し、続いてステン
ターに供給し、120℃にて横方向に3.9倍に延伸し
た。得られた二軸配向フィルムを235℃の温度で5秒
間熱固定し、この間に1.5%幅弛緩し、さらにフィル
ム温度が100℃近辺に低下したところで把持具から切
り離して二軸配向ポリエステルフィルムを得た。このフ
ィルムを懸垂式熱弛緩装置を用いて、表1に示す条件で
弛緩熱処理して最終製品とした。このフィルムの特性を
評価した結果を表1に示す。
【0060】[実施例4]2,6−ナフタレンジカルボ
ン酸ジメチルとエチレングリコールの混合物に酢酸マン
ガン4水塩を添加し、150℃から240℃に徐々に昇
温しながらエステル交換反応を行なった。途中反応温度
が170℃に達した時点で三酸化アンチモンを添加し、
さらに平均粒径が1.7μmの多孔質シリカ粒子0.0
7重量部を添加し、引続いてエステル交換反応を行な
い、エステル交換反応終了後、リン酸トリメチルを添加
した。その後反応生成物を重合反応器に移し、290℃
まで昇温させ、0.2mmHg以下の高真空下にて重縮
合反応を行なって25℃のο−クロロフェノール中で測
定した固有粘度が0.62のポリエチレン−2,6−ナ
フタレート(PEN、Tg:121℃)ポリマーを得
た。
【0061】このPENポリマーを、押出機300℃で
溶融し、Tダイからシート状に溶融押出し、30℃の水
冷キャスティングドラムに密着させて冷却固化し、未延
伸シートを得た。この未延伸フィルムを、赤外線加熱併
用ロール延伸により縦方向(機械軸方向)に3.0倍延
伸した。その後、横方向(幅方向)に140℃で4.0
倍逐次二軸延伸して240℃で5秒間熱処理しながら幅
方向に1.2%弛緩処理を行ない、フィルム温度が13
0℃近辺まで低下したところで把持具から切り離し、二
軸配向ポリエステルフィルムを得た。このフィルムを懸
垂式熱弛緩装置を用いて、表1に示す条件で弛緩熱処理
して最終製品とした。このフィルムの特性を評価した結
果を表1に示す。
【0062】[実施例5]実施例1において、多孔質シ
リカに代えて平均粒径0.9μmのカオリンクレーをポ
リマーに対し、0.25重量%になるように添加した。
これ以外は、実施例1と同様にして二軸配向ポリエステ
ルフィルムを得た。このフィルムの特性を評価した結果
を表1に示す。
【0063】[比較例1]実施例1において、幅弛緩を
行なわず、また懸垂式熱弛緩に代えて、浮上走行式熱弛
緩を表1に示す条件で実施した以外は、実施例1と同様
にして二軸配向ポリエステルフィルムを得た。このフィ
ルムの特性を評価した結果を表1に示す。
【0064】[比較例2]実施例1において、懸垂式熱
弛緩装処理を省略した以外は、実施例1と同様にして二
軸配向ポリエステルフィルムを得た。このフィルムの特
性を評価した結果を表1に示す。
【0065】
【表1】
【0066】表1の熱収縮率欄で、SMD(E)はフィル
ムの一方の端部における縦方向の熱収縮率(%)を、S
MD(E)フィルムのもう一方の端部における縦方向の熱
収縮率(%)をそれぞれ示す。表1に示す結果から明ら
かなように、本発明の二軸配向ポリエステルフィルムは
透明性、滑り性、巻取り性に優れ、写真感光材料の支持
体として優れたものである。
【0067】
【発明の効果】本発明によれば、全方向低熱収縮率で高
透明性、巻取りや搬送の作業性を同時に満足し、熱現像
方式を用いる写真感光材料に用いた場合、常に色ずれの
ない製版が可能となる二軸配向ポリエステルフィルムを
製造することができる。また、トレーシングフィルム、
マイクロフィルム、OHPシートなど、高い寸法安定性
を要求する用途に広く活用でき、その工業的価値は高
い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29L 7:00 B29L 7:00 C08L 67:02 C08L 67:02 Fターム(参考) 2H023 FA01 FA12 FA13 2H123 BA00 BA32 BA38 BA40 CB00 CB03 4F071 AA45 AA46 AF28Y AF30 AF30Y AF53 AF61Y AG28 AH16 AH19 BA01 BB06 BB08 BC10 BC12 BC16 4F210 AA24 AA26 AH73 AM32 AP11 AR12 QA02 QC06 QD36 QG01 QG18 QL02 QL17 QM03 QM11 QM13 QW07 QW11 QW15

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二軸配向したフィルムを懸垂された状態
    で1回以上熱弛緩処理することによる、120℃で20
    秒間熱処理した時の熱収縮率が下記式(1)〜式(6)
    を同時に満足する二軸配向ポリエステルフィルムの製造
    方法。 【数1】 0.001≦SMD≦0.1 …(1) |SMD(c)−SMD(E)|≦0.05 …(2) −0.1≦STD≦0.1 …(3) −0.05≦S45≦0.05 …(4) −0.05≦S135≦0.05 …(5) |S45 −S135|≦0.05 …(6) (ここで、SMDはフィルム縦方向の熱収縮率(%)、S
    MD(c)はフィルム中央部の縦方向の熱収縮率(%)、S
    MD(E)はフィルム端部の縦方向の熱収縮率(%)、STD
    はフィルム横方向の熱収縮率(%)、S45、S135はフ
    ィルム横方向を0°、縦方向を90°とした時のフィル
    ム45°方向、135°方向の熱収縮率(%)であ
    る。)
  2. 【請求項2】 懸垂された状態で熱弛緩処理する際の搬
    送張力が、1kPa以上500kPa以下の範囲にある
    請求項1に記載の二軸配向ポリエステルフィルムの製造
    方法。
  3. 【請求項3】 懸垂された状態で熱弛緩処理する際の温
    度がポリエステルのTg以上Tg+140℃以下である
    請求項1に記載の二軸配向ポリエステルフィルムの製造
    方法。
  4. 【請求項4】 フィルムを構成するポリエステルがポリ
    エチレンテレフタレートである請求項1に記載の二軸配
    向ポリエステルフィルムの製造方法。
  5. 【請求項5】 フィルムを構成するポリエステルがポリ
    エチレン−2,6−ナフタレートである請求項1に記載
    の二軸配向ポリエステルフィルムの製造方法。
  6. 【請求項6】 フィルムの厚みが50〜200μmであ
    る請求項1に記載の二軸配向ポリエステルフィルムの製
    造方法。
  7. 【請求項7】 フィルムのへーズ値が4.0%以下であ
    る請求項1に記載の二軸配向ポリエステルフィルムの製
    造方法。
  8. 【請求項8】 フィルムの少なくとも片面の表面粗さR
    aが3〜15nmである請求項1に記載の二軸配向ポリ
    エステルフィルムの製造方法。
  9. 【請求項9】 フィルムの少なくとも片面の摩擦係数が
    0.5以下である請求項1に記載の二軸配向ポリエステ
    ルフィルムの製造方法。
  10. 【請求項10】 フィルムの湾曲量がフィルム長さ1m
    あたり5mm以下である請求項1に記載の二軸配向ポリ
    エステルフィルムの製造方法。
  11. 【請求項11】 フィルムが写真感光材料の支持体とし
    て使用される請求項1に記載の二軸配向ポリエステルフ
    ィルムの製造方法。
  12. 【請求項12】 写真感光材料の現像方式が熱現像方式
    である請求項11に記載の二軸配向ポリエステルフィル
    ムの製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010274430A (ja) * 2009-05-26 2010-12-09 Systec Co Ltd 二軸延伸ポリエステルフィルムの熱処理方法
CN114258347A (zh) * 2019-08-22 2022-03-29 三菱化学株式会社 聚酯薄膜卷

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