JP2002018823A - 水硬性無機質材料用水性離型剤組成物 - Google Patents

水硬性無機質材料用水性離型剤組成物

Info

Publication number
JP2002018823A
JP2002018823A JP2000204124A JP2000204124A JP2002018823A JP 2002018823 A JP2002018823 A JP 2002018823A JP 2000204124 A JP2000204124 A JP 2000204124A JP 2000204124 A JP2000204124 A JP 2000204124A JP 2002018823 A JP2002018823 A JP 2002018823A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
release agent
silicone surfactant
silicone
weight
surfactant
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000204124A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenichi Ishimoto
健一 石本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ipposha Oil Industries Co Ltd
Original Assignee
Ipposha Oil Industries Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ipposha Oil Industries Co Ltd filed Critical Ipposha Oil Industries Co Ltd
Priority to JP2000204124A priority Critical patent/JP2002018823A/ja
Publication of JP2002018823A publication Critical patent/JP2002018823A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 離型性とともに、塗膜密着性が優れている水
硬性無機質材料用水性離型剤組成物。 【解決手段】 シリコーン界面活性剤を含有する水硬性
無機質材料用水性離型剤組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水硬性無機質材料
の脱型工程において、水硬性無機質材料と型枠との離型
性を向上させ、かつ型枠へのノロの付着、及び水硬性無
機質材料の毛羽立ちを防止することができ、しかも塗膜
密着性が優れている水硬性無機質材料用水性離型剤組成
物に関する。
【0002】
【従来の技術】水硬性無機質原料(セメント、スラグ、
石膏、珪酸カルシウムなど)を固形分の主原料とする水
硬性無機質材料による硬化体(単に「無機質硬化体」と
称する場合がある)は、屋根材、外壁材、内装材などと
して広く用いられている。当該無機質硬化体は、工場な
どで、板状などの形状に成型されて用いられている。こ
のような無機質硬化体の成形方法としては、圧縮成形方
法(乾式方法、湿式方法)、押出成形方法(半乾式方
法)などが挙げられる。圧縮成形方法では、乾式方法の
場合、水硬性無機質材料を成型用の型枠に流し込んで、
水硬性無機質材料による未硬化体(単に「無機質未硬化
体」と称する場合がある)を加圧(プレス)成型し養生
して硬化させて、無機質硬化体を調製している。湿式方
法の場合、抄造方法でシート出しされた水硬性無機質材
料の無機質未硬化体(生板)を、直接、平プレス機又は
ロールプレス機などの成型用型を用いて加圧成型して、
型付け・模様付け等を行い、養生して硬化させて、無機
質硬化体を調製している。押出成形方法では、例えば、
水硬性無機質材料を押出機により板状に押し出した後、
当該板状体の無機質未硬化体(生板)を、直接、平プレ
ス機又はロールプレス機などの成型用型を用いて加圧成
型して、型付け・模様付け等を行った後、養生して硬化
させて、無機質硬化体を調製している。
【0003】これらの無機質硬化体の成形方法では、成
型用型などの型枠を脱型(離型)する際に型離れを容易
にするためや、毛羽立ちの防止のために、通常、型枠の
内面及び/又は生板の表面に、離型剤がスプレーなどに
より塗工されている。このような型枠の内面や生板の表
面に塗工される離型剤としては、灯油、軽油、スピンド
ル油、マシン油などの油性タイプの離型剤(油性離型
剤)が用いられており、例えば、灯油6〜9重量部とマ
シン油1〜4重量部との混合油による油性離型剤が広く
用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
離型剤は、油性離型剤であるため、可燃性危険物による
火災等の安全対策が必要である。しかも、油性のミスト
が作業員の健康を害する可能性があり、作業員の健康に
対する対策も必要である。また、灯油により希釈してい
るので、コストが高い。
【0005】さらに、無機質未硬化体(生板)から型枠
を剥がした後、生板の表面には油性離型剤が残存する。
そのため、生板を養生して硬化させた無機質硬化体は、
その表面に残存している油性離型剤により、塗料(特
に、水系又は水性エマルジョン系塗料)による塗膜が定
着し難い。すなわち、従来の油性離型剤を用いることに
よる無機質硬化体は塗膜密着性が低い。
【0006】従って、本発明の目的は、水性で、且つ離
型性が優れ、型枠へのノロの付着、及び水硬性無機質硬
化体の毛羽立ちを抑制又は防止し、更に塗膜密着性が優
れている水硬性無機質材料用水性離型剤組成物を提供す
ることにある。本発明の他の目的は、環境および人体に
対して安全性が高い水硬性無機質材料用水性離型剤組成
物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、鋭意研究を
重ねた結果、特定の界面活性剤を水硬性無機質材料用水
性離型剤(水性の外添離型剤)に用いると、離型性、型
枠へのノロ付着防止性及び水硬性無機質硬化体の毛羽立
ち防止性を低下させることなく、無機質硬化体の塗膜密
着性を向上させることができることを見出し本発明を完
成させた。
【0008】すなわち、本発明は、シリコーン界面活性
剤を含有する水硬性無機質材料用水性離型剤組成物であ
る。
【0009】本発明では、型枠の内面及び/又は生板の
表面に用いる離型剤として、水性の離型剤を用いている
にもかかわらず、離型性が優れ、かつ型枠へのノロの付
着、及び水硬性無機質硬化体の毛羽立ちが抑制又は防止
されている。しかも、生板を硬化した無機質硬化体に、
塗料(特に水系又は水性エマルジョン系塗料)を塗布す
ると、優れた塗膜密着性が発揮される。すなわち、本発
明の水性離型剤組成物を用いると、無機質未硬化体の型
枠に対する離型性のみならず、型枠へのノロ付着防止
性、及び水硬性無機質硬化体の毛羽立ち防止性を高める
とともに、優れた塗膜密着性を発揮することができる。
従って、無機質硬化体の外観性を損なわない。特に、塗
料を塗布する場合は、塗膜が無機質硬化体に強く密着し
ているので、長期間に亘り塗膜を保持させることがで
き、優れた外観性を長期間保持させることができる。
【0010】このように、本発明の水性離型剤組成物
が、離型性、型枠へのノロ付着防止性、及び水硬性無機
質硬化体の毛羽立ち防止性とともに、塗膜密着性が高い
レベルで発現されるのは、離型剤の重要成分としてシリ
コーン界面活性剤を用いているため、シリコーン界面活
性剤における疎水性基(シリコーン成分に由来する疎水
性基)により、離型性・型枠へのノロ付着防止性・水硬
性無機質硬化体の毛羽立ち防止性が発現し、シリコーン
界面活性剤における親水性基により、水溶性化が図ら
れ、且つ、塗料の塗膜密着性への悪影響が低減又は消失
されることによると思われる。従って、本発明の水性離
型剤組成物による効果は、離型剤の重要成分としてシリ
コーン界面活性剤を用いることにより発揮されるのであ
り、単にシリコーンオイルと、乳化剤(界面活性剤)と
を組み合わせて用いても、本発明のような効果は発揮さ
れない。
【0011】また、水性であるので、環境および人体に
対して安全が高い。すなわち、火災などの危険性が廃除
されるとともに、公害が抑制又は防止される。さらに、
安価であり、コスト的にもメリットが高い。
【0012】本発明では、シリコーン界面活性剤が、下
記式(1)乃至(4)で表されるシリコーン界面活性剤
から選択された少なくとも一種のシリコーン界面活性剤
である水硬性無機質材料用水性離型剤組成物が好適であ
る。
【0013】
【化9】
【0014】
【化10】
【0015】
【化11】
【0016】
【化12】
【0017】(式(1)〜(4)において、n〜n
は正の整数である。X〜Xは、下記式(a)〜
(d)で表されるいずれかの基である。また、主鎖の骨
格構造のシリコーンの粘度は10〜5,000(mPa
・s)である。なお、下記式(a)〜(d)において、
、Rは水素原子又は炭素数1〜6の炭化水素基で
ある。m、mは零又は正の整数であり、かつ少なく
ともいずれか一方は正の整数である。m〜mは正の
整数である。Yは水素原子、アルカリ金属原子、アンモ
ニウム基またはアミン化合物である。)
【0018】
【化13】
【0019】
【化14】
【0020】
【化15】
【0021】
【化16】
【0022】
【発明の実施の形態】[シリコーン界面活性剤]シリコ
ーン界面活性剤は、撥水性を有するシリコーンに、親水
性の有機基を導入したものである。従って、主鎖の主成
分(骨格構造)としてシリコーン成分(疎水性成分)を
有するとともに、側鎖及び/又は末端に親水性成分を有
している。そのため、界面活性剤としての機能を有して
いる。従って、シリコーン界面活性剤は自己乳化可能で
ある。
【0023】シリコーン界面活性剤としては、特に制限
されないが、前記式(1)乃至(4)で表されるシリコ
ーン界面活性剤が好適である。シリコーン界面活性剤は
単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
【0024】前記式(1)乃至(4)において、X
は、前記式(a)〜(d)で表されるいずれかの基
(親水性有機基)である。
【0025】前記式(1)乃至(4)で表されるシリコ
ーン界面活性剤において、X〜X は、シリコーンに
導入された有機基である。
【0026】なお、式(2)におけるX、Xは、同
一であってもよく、異なっていてもよい。また、式
(4)におけるX、X、Xは、すべて又はいずれ
か2つが同一であってもよく、すべてが異なっていても
よい。
【0027】前記式(a)において、Rは水素原子又
は炭素数1〜6の炭化水素基である。炭化水素基として
はアルキル基が最適である。Rとしては水素原子が好
適である。
【0028】また、m、mは零又は正の整数であ
り、かつ少なくともいずれか一方は正の整数である。m
、mとしては零又は50未満(1〜50)の正の整
数であり、かつ少なくともいずれかは正の整数である
(零でない)ことが好ましい。特に、mとmとの合
計(m+m)は50未満であることが好ましい。
【0029】なお、式(a)で表される基はポリエーテ
ル基と称することができる。従って、式(a)で表され
る基(ポリエーテル基)が導入されたシリコーン界面活
性剤は、ポリエーテル変性シリコーンと称することがで
きる。
【0030】式(b)において、Rは水素原子又は炭
素数1〜6の炭化水素基である。炭化水素基としてはア
ルキル基が最適である。Rとしては水素原子が好適で
ある。また、mは正の整数である。mとしては20
未満(1〜20)の正の整数であることが好ましい。
【0031】なお、式(b)で表される基はポリグリセ
リン基と称することができる。従って、式(b)で表さ
れる基(ポリグリセリン基)が導入されたシリコーン界
面活性剤は、ポリグリセリン変性シリコーンと称するこ
とができる。
【0032】式(c)において、Yは水素原子、アルカ
リ金属原子、アンモニウム基またはアミン化合物であ
る。Yのアルカリ金属原子としては、ナトリウム原子、
カリウム原子が好適に用いられる。アミン化合物として
は、例えば、モノメチルアミンなどのモノアルキルアミ
ン、ジメチルアミンなどのジアルキルアミン、トリメチ
ルアミンなどのトリアルキルアミン、モノエタノールア
ミンなどのモノ(ヒドロキシアルキル)アミン、ジエタ
ノールアミンなどのジ(ヒドロキシアルキル)アミン、
トリエタノールアミンなどのトリ(ヒドロキシアルキ
ル)アミンの他、(モノ、ジ又はトリ)アルカノールア
ミンなど、種々のアミン化合物が挙げられる。アミン化
合物としては、モノエタノールアミン、ジエタノールア
ミン、トリエタノールアミンが好適である。式(c)の
Yとしては水素原子、ナトリウム原子、カリウム原子が
好適である。
【0033】また、式(c)において、mは正の整数
である。mとしては50未満(1〜50)の正の整数
であることが好ましい。
【0034】なお、式(c)で表される基は末端に硫酸
又は硫酸塩を有するポリエーテル基(硫酸ポリエーテル
基)と称することができる。従って、式(c)で表され
る基(硫酸ポリエーテル基)が導入されたシリコーン界
面活性剤は、硫酸ポリエーテル変性シリコーンと称する
ことができる。なお、硫酸ポリエーテル基における硫酸
塩としては、硫酸の無機塩、硫酸の有機塩のいずれでも
よい。硫酸の無機塩又は有機塩としては、前述の具体例
のように、硫酸のアルカリ金属塩、硫酸のアンモニウム
塩、硫酸のアミン塩等が挙げられる。
【0035】式(d)において、Yは前記式(c)にお
けるYと同様である。すなわち、Yは水素原子、アルカ
リ金属原子、アンモニウム基またはアミン化合物であ
る。Yのアルカリ金属原子としては、ナトリウム原子、
カリウム原子が好適に用いられる。アミン化合物として
は、例えば、モノメチルアミンなどのモノアルキルアミ
ン、ジメチルアミンなどのジアルキルアミン、トリメチ
ルアミンなどのトリアルキルアミン、モノエタノールア
ミンなどのモノ(ヒドロキシアルキル)アミン、ジエタ
ノールアミンなどのジ(ヒドロキシアルキル)アミン、
トリエタノールアミンなどのトリ(ヒドロキシアルキ
ル)アミンの他、(モノ、ジ又はトリ)アルカノールア
ミンなど、種々のアミン化合物が挙げられる。アミン化
合物としては、モノエタノールアミン、ジエタノールア
ミン、トリエタノールアミンが好適である。式(d)の
Yとしては水素原子、ナトリウム原子、カリウム原子が
好適である。
【0036】また、式(d)において、mは正の整数
である。mとしては50未満(1〜50)の正の整数
であることが好ましい。
【0037】なお、式(d)で表される基は末端にリン
酸又はリン酸塩を有するポリエーテル基(リン酸ポリエ
ーテル基)と称することができる。従って、式(d)で
表される基(リン酸ポリエーテル基)が導入されたシリ
コーン界面活性剤は、リン酸ポリエーテル変性シリコー
ンと称することができる。なお、リン酸ポリエーテル基
におけるリン酸塩としては、リン酸の無機塩、リン酸の
有機塩のいずれでもよい。リン酸の無機塩又は有機塩と
しては、前述の具体例のように、リン酸のアルカリ金属
塩、リン酸のアンモニウム塩、リン酸のアミン塩等が挙
げられる。
【0038】本発明では、前記式(1)乃至(4)で表
されるシリコーン界面活性剤の骨格構造のシリコーンの
粘度は、10〜5,000(mPa・s)であることが
好ましい。前記式(1)乃至(4)で表されるシリコー
ン界面活性剤の骨格構造のシリコーンとは、前記式
(1)乃至(4)で表されるシリコーン界面活性剤にお
いて、有機基であるX〜Xがメチル基に置き換えら
れたものである。すなわち、式(a)乃至(d)で表さ
れるいずれかの有機基X〜Xを導入していないジメ
チルシリコーンのことを意味している。
【0039】従って、前記式(1)乃至(4)で表され
るシリコーン界面活性剤の骨格構造のシリコーンの分子
量(重量平均分子量や数平均分子量)は、当該骨格構造
のシリコーン(ジメチルシリコーン)の粘度が10〜
5,000(mPa・s)となるような分子量(重量平
均分子量や数平均分子量)が好適である。
【0040】また、前記式(1)乃至(4)において、
〜nは、当該骨格構造のシリコーン(ジメチルシ
リコーン)の粘度が10〜5,000(mPa・s)と
なるような数であることが好適である。
【0041】なお、前記式(1)乃至(4)で表される
シリコーン界面活性剤の骨格構造のシリコーンの粘度が
10(mPa・s)より低いと離型効果が低下し、一
方、5,000(mPa・s)より大きいと塗膜密着性
が低下する。
【0042】なお、本発明では、前記式(1)乃至
(4)で表されるシリコーン界面活性剤の骨格構造のシ
リコーンの粘度は、JIS Z 8803に準拠して測
定されたものを基準としている。当該JIS Z 88
03に準拠した粘度の測定では、B型粘度計を用いてい
る。このときの測定条件は、温度:25℃、回転数:3
0rpmで、粘度が2〜200(mPa・s)のときロ
ーター:No.1、粘度が10〜1,000(mPa・
s)のときローター:No.2、粘度が40〜4,00
0(mPa・s)のときローター:No.3、粘度が2
00〜5,000(mPa・s)のときローター:N
o.4である。
【0043】なお、式(1)で表されるシリコーン界面
活性剤は、親水性基により側鎖が変性されたシリコーン
(側鎖変性シリコーン)と称することができる。式
(2)で表されるシリコーン界面活性剤は、親水性基に
より片方の末端が変性されたシリコーン(片末端変性シ
リコーン)と称することができる。式(3)で表される
シリコーン界面活性剤は、親水性基により両方の末端が
変性されたシリコーン(両末端変性シリコーン)と称す
ることができる。式(4)で表されるシリコーン界面活
性剤は、親水性基により側鎖および両方の末端が変性さ
れたシリコーン(両末端側鎖変性シリコーン)と称する
ことができる。
【0044】少なくとも側鎖が変性されたシリコーン
(すなわち、式(1)や(4)で表されるシリコーン界
面活性剤)は、式(a)乃至(d)で表される親水性基
を有するモノマー単位と、式(a)乃至(d)で表され
る親水性基を有していないモノマー単位とがランダムに
配列されたランダム共重合体の形態であってもよく、式
(a)乃至(d)で表される親水性基を有するモノマー
単位のみが配列された部分と、式(a)乃至(d)で表
される親水性基を有していないモノマー単位のみが配列
された単位とを有するブロック共重合体の形態であって
もよい。
【0045】なお、シリコーン界面活性剤は、液状、ペ
ースト状、固体状のいずれの形態であってもよい。
【0046】[離型剤]本発明の離型剤は、シリコーン
界面活性剤を含有する水性離型剤組成物よりなってい
る。本発明の水性離型剤は、シリコーン界面活性剤が液
状、ペースト状、固体状のいずれの形態でも、シリコー
ン界面活性剤を、水と混合して調製することができる。
水性離型剤の調製に際しては、必要に応じて粘度調整剤
を用いることができる。粘度調整剤を用いることによ
り、水性離型剤の粘度を任意に調整することができる。
【0047】前記粘度調整剤としては、特に制限され
ず、例えば、1価アルコール類(メタノール、エタノー
ル、プロパノール、イソプロパノールなど)、多価アル
コール類(エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ヘキサメチレングリコール、グリセリン、ペンタエ
リスリトールなど)や、これらのアルキレンオキサイド
付加物などを用いることができる。粘度調整剤は単独で
又は二種以上組み合わせて使用できる。粘度調整剤の使
用量は特に制限されない。粘度調整剤の使用量は、粘度
調整剤の種類、目的とする水性離型剤の粘度の値などに
応じて、適宜選択することができる。粘度調整剤の使用
量は、シリコーン界面活性剤の全重量に対して1〜50
重量%であることが好ましい。
【0048】本発明の水性離型剤におけるシリコーン界
面活性剤の割合は特に制限されず、シリコーン界面活性
剤が有効にその効力を発揮することができる割合であれ
ばよい。従って、例えば、水性離型剤組成物全量に対し
て、水の割合が50重量%以上であり、シリコーン界面
活性剤の割合が50重量%未満であっても、水は単なる
溶媒として用いられているだけであり、シリコーン界面
活性剤の効力を阻害するわけではないので、シリコーン
界面活性剤が離型成分として有効にその効力を発揮する
ことができる。
【0049】本発明では、水性離型剤中のシリコーン界
面活性剤の割合よりも、水硬性無機質材料による生板及
び/又は型枠の表面におけるシリコーン界面活性剤の割
合(密度など)の方が重要である。これは、シリコーン
界面活性剤は生板および型枠との間の離型成分として作
用し、また、生板及び/又は型枠の表面におけるシリコ
ーン界面活性剤の割合は、水性離型剤の使用量を調整す
ることによっても調整することができるからである。例
えば、水性離型剤中のシリコーン界面活性剤の割合が少
ない場合、水性離型剤の使用量を増加することにより、
生板及び/又は型枠におけるシリコーン界面活性剤の割
合(密度など)を増加させることができる。一方、水性
離型剤中のシリコーン界面活性剤の割合が多い場合、水
性離型剤の使用量を減少させることにより、生板及び/
又は型枠におけるシリコーン界面活性剤の割合を減少さ
せることができる。
【0050】このように、水性離型剤中のシリコーン界
面活性剤の割合は、特に限定されない。例えば、水性離
型剤中のシリコーン界面活性剤は大きいが、塗工時に水
性離型剤を水で薄めて、さらに水性離型剤の塗工量を調
整することにより、生板及び/又は型枠におけるシリコ
ーン界面活性剤の割合を調整することもできる。従っ
て、このように、塗工するときに、水性離型剤の濃度調
整、水性離型剤の塗工量調整などにより、生板及び/又
は型枠におけるシリコーン界面活性剤の割合を調整する
ことができるため、水性離型剤中のシリコーン界面活性
剤の割合には、全く制限はない。
【0051】本発明の水性離型剤の使用量は、特に制限
されず、生板の表面積、水性離型剤中のシリコーン界面
活性剤の種類やその割合などに応じて適宜選択すること
ができる。本発明の水性離型剤は、前述のように、シリ
コーン界面活性剤が離型成分として有効に作用するの
で、水性離型剤自体の使用量よりも、生板の表面及び/
又は型枠の内面における水性離型剤のシリコーン界面活
性剤の割合が重要となる。本発明の水性離型剤の使用量
は、例えば、生板や型枠の面において、シリコーン界面
活性剤が1〜20(g/m)、好ましくは3〜18
(g/m)の割合となるような使用量(塗布量)であ
ることが望ましい。シリコーン界面活性剤の使用量(塗
布量)が、生板又は型枠の面において、1(g/m
未満であると、離型性、ノロ付着防止性や毛羽立ち防止
性が低下する。一方、シリコーン界面活性剤の使用量
(塗布量)が、生板又は型枠の面において、20(g/
)を越えると、離型性効果増大がそれほど高まら
ず、また塗膜密着性が低下する。
【0052】本発明の水性離型剤を塗布する面は、型枠
の内面および生板の表面のうち少なくともいずれか一方
の面である。すなわち、型枠の内面および生板の表面に
おいて、いずれかの面だけであってもよく、両方の面で
あってもよい。
【0053】生板や型枠の面に塗布する方法としては、
特に制限されず、例えば、水性離型剤の溶液に生板や型
枠を浸漬する方法、スプレーによる吹き付け方法、刷毛
塗り方法などを採用することができる。
【0054】[水硬性無機質材料]本発明では、水硬性
無機質材料は、水硬性無機質原料を固形分の主原料又は
重要成分としている。すなわち、水硬性無機質材料で
は、水などの液体成分を除いた固形分において、水硬性
無機質原料が主原料又は重要成分として配合されてい
る。当該水硬性無機質原料としては、特に制限されず、
例えば、ポルトランドセメントなどの種々のセメント、
スラグ、石こう、珪酸カルシウムなどが挙げられる。水
硬性無機質原料は単独で又は二種以上組み合わせて使用
できる。
【0055】水硬性無機質材料において、その他の固形
分としては、骨材、繊維(ビニロン繊維など)などの補
強材、軽量化材、砂、木材屑、減水剤、増粘剤などの添
加材などが挙げられる。これらの成分は必要に応じて用
いることができる。なお、このような固形分は、前記例
示されたものに限定されず、製造方法や、無機質硬化体
の使用目的などに応じて種々の公知のものを、単独で又
は二種以上組み合わせて用いることができる。
【0056】なお、水硬性無機質材料による生板を養生
して硬化させた水硬性硬化体(水硬性無機質板)として
は、コンクリート板や建材ボードなどが挙げられる。
【0057】水硬性無機質材料から無機質硬化体を調製
する方法としては、圧縮成形方法、押出成形方法、抄造
成形方法の調製方法のいずれでも採用することができ
る。すなわち、本発明の水性離型剤を用いても、無機質
硬化体の製造は従来の方法と同様にして行うことができ
る。もちろん、型枠を取り除いた後の養生も従来と同様
にして行うことができる。
【0058】
【実施例】以下、本発明を実施例及び比較例に基づいて
より詳細に説明するが、本発明はこれらの例に限定され
るものではない。
【0059】(シリコーン界面活性剤)シリコーン界面
活性剤として、以下のものを用いた。 (1) 下記式(5)で表されるシリコーン界面活性剤
[骨格構造のシリコーンの粘度:500(mPa・
s)](以下、当該シリコーン界面活性剤を「Si活性
剤−1」と称する)
【0060】
【化17】 (但し、Wは下記式(5a)で表される基である。式
(5a)において、bは10である。)
【0061】
【化18】
【0062】(2) 下記式(6)で表されるシリコー
ン界面活性剤[骨格構造のシリコーンの粘度:20(m
Pa・s)](以下、当該シリコーン界面活性剤を「S
i活性剤−2」と称する)
【0063】
【化19】 (但し、Wは下記式(6a)で表される基である。式
(6a)において、bは5、bは2である。)
【0064】
【化20】
【0065】(3) 下記式(7)で表されるシリコー
ン界面活性剤[骨格構造のシリコーンの粘度:200
(mPa・s)](以下、当該シリコーン界面活性剤を
「Si活性剤−3」と称する)
【0066】
【化21】 (但し、Wは下記式(7a)で表される基である。式
(7a)において、bは3である。)
【0067】
【化22】
【0068】(4) 下記式(8)で表されるシリコー
ン界面活性剤[骨格構造のシリコーンの粘度:5,00
0(mPa・s)](以下、当該シリコーン界面活性剤
を「Si活性剤−4」と称する)
【0069】
【化23】 (但し、Wは下記式(8a)で表される基である。式
(8a)において、bは4である。)
【0070】
【化24】
【0071】(5) 下記式(9)で表されるシリコー
ン界面活性剤[骨格構造のシリコーンの粘度:3,00
0(mPa・s)](以下、当該シリコーン界面活性剤
を「Si活性剤−5」と称する)
【0072】
【化25】 (但し、Wは下記式(9a)で表される基である。式
(9a)において、bは4である。)
【0073】
【化26】
【0074】(実施例1)シリコーン界面活性剤として
Si活性剤−1を用いた。シリコーン界面活性剤として
Si活性剤−1:20重量部に対して、80重量部の水
を混合して、水性離型剤を調製した。すなわち、当該実
施例1に係る水性離型剤には、シリコーン界面活性剤が
20重量%含まれている。
【0075】(実施例2)シリコーン界面活性剤として
Si活性剤−1を用いた。シリコーン界面活性剤として
Si活性剤−1:2重量部に対して、98重量部の水を
混合して、水性離型剤を調製した。すなわち、当該実施
例2に係る水性離型剤には、シリコーン界面活性剤が2
重量%含まれている。
【0076】(実施例3)シリコーン界面活性剤として
Si活性剤−1を用いた。シリコーン界面活性剤として
Si活性剤−1:6重量部に対して、94重量部の水を
混合して、水性離型剤を調製した。すなわち、当該実施
例3に係る水性離型剤には、シリコーン界面活性剤が6
重量%含まれている。
【0077】(実施例4)シリコーン界面活性剤として
Si活性剤−1を用いた。シリコーン界面活性剤として
Si活性剤−1:10重量部に対して、90重量部の水
を混合して、水性離型剤を調製した。すなわち、当該実
施例4に係る水性離型剤には、シリコーン界面活性剤が
10重量%含まれている。
【0078】(実施例5)シリコーン界面活性剤として
Si活性剤−1を用いた。シリコーン界面活性剤として
Si活性剤−1:30重量部に対して、70重量部の水
を混合して、水性離型剤を調製した。すなわち、当該実
施例5に係る水性離型剤には、シリコーン界面活性剤が
30重量%含まれている。
【0079】(実施例6)シリコーン界面活性剤として
Si活性剤−1を用いた。シリコーン界面活性剤として
Si活性剤−1:36重量部に対して、64重量部の水
を混合して、水性離型剤を調製した。すなわち、当該実
施例6に係る水性離型剤には、シリコーン界面活性剤が
36重量%含まれている。
【0080】(実施例7)シリコーン界面活性剤として
Si活性剤−1を用いた。シリコーン界面活性剤として
Si活性剤−1:40重量部に対して、60重量部の水
を混合して、水性離型剤を調製した。すなわち、当該実
施例7に係る水性離型剤には、シリコーン界面活性剤が
40重量%含まれている。
【0081】(実施例8)シリコーン界面活性剤として
Si活性剤−2を用いた。シリコーン界面活性剤として
Si活性剤−2:20重量部に対して、80重量部の水
を混合して、水性離型剤を調製した。すなわち、当該実
施例8に係る水性離型剤には、シリコーン界面活性剤が
20重量%含まれている。
【0082】(実施例9)シリコーン界面活性剤として
Si活性剤−2を用いた。シリコーン界面活性剤として
Si活性剤−2:20重量部に対して、16重量部のプ
ロピレングリコールと、64重量部の水とを混合して、
水性離型剤を調製した。すなわち、当該実施例9に係る
水性離型剤には、シリコーン界面活性剤が20重量%含
まれている。
【0083】(実施例10)シリコーン界面活性剤とし
てSi活性剤−3を用いた。シリコーン界面活性剤とし
てSi活性剤−3:10重量部に対して、90重量部の
水を混合して、水性離型剤を調製した。すなわち、当該
実施例10に係る水性離型剤には、シリコーン界面活性
剤が10重量%含まれている。
【0084】(実施例11)シリコーン界面活性剤とし
てSi活性剤−3を用いた。シリコーン界面活性剤とし
てSi活性剤−3:20重量部に対して、80重量部の
水を混合して、水性離型剤を調製した。すなわち、当該
実施例11に係る水性離型剤には、シリコーン界面活性
剤が20重量%含まれている。
【0085】(実施例12)シリコーン界面活性剤とし
てSi活性剤−3を用いた。シリコーン界面活性剤とし
てSi活性剤−3:30重量部に対して、70重量部の
水を混合して、水性離型剤を調製した。すなわち、当該
実施例12に係る水性離型剤には、シリコーン界面活性
剤が30重量%含まれている。
【0086】(実施例13)シリコーン界面活性剤とし
てSi活性剤−4を用いた。シリコーン界面活性剤とし
てSi活性剤−4:20重量部に対して、80重量部の
水を混合して、水性離型剤を調製した。すなわち、当該
実施例13に係る水性離型剤には、シリコーン界面活性
剤が20重量%含まれている。
【0087】(実施例14)シリコーン界面活性剤とし
てSi活性剤−5を用いた。シリコーン界面活性剤とし
てSi活性剤−5:20重量部に対して、80重量部の
水を混合して、水性離型剤を調製した。すなわち、当該
実施例14に係る水性離型剤には、シリコーン界面活性
剤が20重量%含まれている。
【0088】(実施例15)シリコーン界面活性剤とし
てSi活性剤−6を用いた。シリコーン界面活性剤とし
てSi活性剤−6:20重量部に対して、80重量部の
水を混合して、水性離型剤を調製した。すなわち、当該
実施例15に係る水性離型剤には、シリコーン界面活性
剤が20重量%含まれている。
【0089】(実施例16)シリコーン界面活性剤とし
てSi活性剤−7を用いた。シリコーン界面活性剤とし
てSi活性剤−7:20重量部に対して、80重量部の
水を混合して、水性離型剤を調製した。すなわち、当該
実施例16に係る水性離型剤には、シリコーン界面活性
剤が20重量%含まれている。
【0090】(比較例1)ジメチルシリコーンオイルの
乳化物(信越シリコーン社製、品番「KM−797」)
を用いた。当該品番「KM−797」ジメチルシリコー
ンオイルの乳化物における固形分は38重量%である。
この品番「KM−797」ジメチルシリコーンオイルの
乳化物40重量部に対して、60重量部の水を混合して
水性離型剤を調製した。すなわち、当該比較例1に係る
水性離型剤中には、固形分が15.2重量%含まれてい
る。
【0091】(比較例2)マシン油:2重量部に対して
灯油:8重量部の割合で混合した混合油を離型剤として
用いた。
【0092】(比較例3)マシン油:4重量部に対して
灯油:6重量部の割合で混合した混合油を離型剤として
用いた。
【0093】(離型性)下記のテストピース作製方法に
より得られたテストピースを用いて、下記の剥離性性試
験を行い、実施例および比較例に係る離型剤について剥
離性を評価した。評価結果は表1の「剥離力(N/50
0mm)」の欄に示した。
【0094】(テストピース作製方法)ポルトランドセ
メント:30重量部、スラグ:36重量部、パルプ:5
重量部、パーライト:29重量部とを混合して、粉体を
調製した。当該粉体:54重量部、水:216重量部
を、ミキサー(家庭用ミキサー、商品名「SM−2
4」、三洋電機株式会社製)を用いて1分間撹拌して、
スラリー状の混合物を調製する。当該混合物を、綿金巾
を敷いたヌッチェ(φ=11cm)に移し、20秒間吸
引脱水を行う。脱水後、得られた脱水ケーキを、塩ビ板
の上に反転して取り出す。その後、上面にある綿金巾を
はずして、5cm×8cmの型枠(ステンレス製、予
め、離型剤を約50g/m(wet)塗工している)
を直ちに脱水ケーキの上に乗せる。型枠を乗せた脱水ケ
ーキを、5.0MPa(50kgf/cm)の力で2
0秒間プレスして、テストピースを作製する。
【0095】なお、前記型枠に塗工した離型剤は、we
tの重量である。そのため、乾燥した後の型枠上の離型
剤の残存成分(シリコーン界面活性剤など)の量は、離
型剤中の有効成分(シリコーン界面活性剤など)の濃度
に応じて、決まる。実施例1乃至16に係る水性離型剤
を用いた場合について、型枠上のシリコーン界面活性剤
の量を、表1の「有効成分量(g/cm)」の欄に示
す。また、実施例1乃至16に係る水性離型剤中のシリ
コーン界面活性剤の量についても、表1の「有効成分濃
度(重量%)」の欄に示す。
【0096】(剥離性試験)オートグラフ(商品名「S
−100」、SHIMAZU社製)にて、実施例および
比較例に係るテストピースのステンレス板(型枠)を剥
がすときの剥離力(単位:N/500mm)を測定し
て、剥離性を評価した。測定された剥離力は表1の「剥
離力(N/500mm)」の欄に示した。なお、剥離力
の測定条件は、離型スピード:300mm/min、剥
離角度:180度、使用セル:1kgfである。
【0097】(塗膜密着性)剥離性試験を行ったテスト
ピースを養生させてセメントボードを作製し、当該セメ
ントボードを用いて、下記の塗膜密着性試験を行い、実
施例および比較例に係る離型剤について塗膜密着性を評
価した。評価結果は表1の「塗膜密着性」の欄に示し
た。
【0098】(塗膜密着性試験)剥離性試験を行ったテ
ストピースを養生させて得られたセメントボードを用い
る。セメントボードの表面に、アクリルエマルジョン系
塗料により塗装を施し、24時間後に塗装面に幅18m
mの粘着テープを貼り付け、一気に引き剥がして塗膜の
剥離状況を目視により観察して、以下の評価基準によ
り、塗膜密着性を評価する。 ○:粘着テープの粘着面に塗膜が全く付着しておらず、
セメントボードの表面に塗膜がすべて付着している。 △:セメントボードの表面は部分的に塗膜が剥離してお
り、粘着テープの粘着面に塗膜が部分的に付着してい
る。 ×:セメントボードの表面はすべて塗膜が剥離してお
り、粘着テープの粘着面に塗膜がすべて付着している。
【0099】
【表1】
【0100】(評価結果)表1より、実施例に係る離型
剤と、比較例2、3に係る離型剤(従来の離型剤)とは
剥離力がすべて39×10−3〜49×10−3(N/
50mm)であり、剥離性はほぼ等しい。しかし、しか
し、実施例に係る離型剤は比較例に係る離型剤より塗膜
密着性が優れている。
【0101】また、比較例1に係る水性離型剤を用いた
場合は、離型性は、実施例とほど同じであったが、塗膜
密着性が極めて悪い。従って、ジメチルシリコーンオイ
ルを乳化剤により乳化させたものを用いても、塗膜密着
性は向上しない。
【0102】実施例に係る離型剤は、シリコーン界面活
性剤を含有する水性離型剤であり、火災の危険性は全く
なく、人体に対しても安全である。しかも、コスト的に
も安価に供給することができる。
【0103】なお、実施例に係る離型剤を用いて剥離性
試験を行った後、剥離面を目視で観察すると、ノロはほ
とんど又は全く付着していなかった。従って、ノロ付着
防止性は良好であった。
【0104】また、毛羽立ちもほとんど又は全く生じて
おらず、毛羽立ち防止性も優れている。
【0105】
【発明の効果】本発明は、シリコーン界面活性剤を含有
する水硬性無機質材料用水性離型剤組成物であるので、
当該水性離型剤を用いると、水性離型剤であっても、離
型性および塗膜密着性をともに高いレベルで発揮させる
ことができる。特に、水性であるので、環境および人体
に対して安全性が高い。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリコーン界面活性剤を含有する水硬性
    無機質材料用水性離型剤組成物。
  2. 【請求項2】 シリコーン界面活性剤が、下記式(1)
    乃至(4)で表されるシリコーン界面活性剤から選択さ
    れた少なくとも一種のシリコーン界面活性剤である請求
    項1記載の水硬性無機質材料用水性離型剤組成物。 【化1】 【化2】 【化3】 【化4】 (式(1)〜(4)において、n〜nは正の整数で
    ある。X〜Xは、下記式(a)〜(d)で表される
    いずれかの基である。また、骨格構造のシリコーンの粘
    度は10〜5,000(mPa・s)である。なお、下
    記式(a)〜(d)において、R、Rは水素原子又
    は炭素数1〜6の炭化水素基である。m、mは零又
    は正の整数であり、かつ少なくともいずれか一方は正の
    整数である。m〜mは正の整数である。Yは水素原
    子、アルカリ金属原子、アンモニウム基またはアミン化
    合物である。) 【化5】 【化6】 【化7】 【化8】
JP2000204124A 2000-07-05 2000-07-05 水硬性無機質材料用水性離型剤組成物 Pending JP2002018823A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000204124A JP2002018823A (ja) 2000-07-05 2000-07-05 水硬性無機質材料用水性離型剤組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000204124A JP2002018823A (ja) 2000-07-05 2000-07-05 水硬性無機質材料用水性離型剤組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002018823A true JP2002018823A (ja) 2002-01-22

Family

ID=18701439

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000204124A Pending JP2002018823A (ja) 2000-07-05 2000-07-05 水硬性無機質材料用水性離型剤組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002018823A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017509589A (ja) * 2014-01-10 2017-04-06 ワッカー ケミー アクチエンゲゼルシャフトWacker Chemie AG 界面活性剤を含まないオルガノポリシロキサン逆エマルジョン
WO2020059885A1 (ja) * 2018-09-20 2020-03-26 バイオ燃料技研工業株式会社 グリセリンの精製方法および精製システム、剥離剤の製造方法および剥離方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017509589A (ja) * 2014-01-10 2017-04-06 ワッカー ケミー アクチエンゲゼルシャフトWacker Chemie AG 界面活性剤を含まないオルガノポリシロキサン逆エマルジョン
WO2020059885A1 (ja) * 2018-09-20 2020-03-26 バイオ燃料技研工業株式会社 グリセリンの精製方法および精製システム、剥離剤の製造方法および剥離方法
JPWO2020059885A1 (ja) * 2018-09-20 2021-08-30 バイオ燃料技研工業株式会社 グリセリンの精製方法および精製システム、剥離剤の製造方法および剥離方法
JP7325762B2 (ja) 2018-09-20 2023-08-15 バイオ燃料技研工業株式会社 グリセリンの精製方法および精製システム、剥離剤の製造方法および剥離方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4956398B2 (ja) コンクリートの処理法
TW486509B (en) Water-redispersible pulverulent composition, its preparation and reconstituted latex comprising it
TWI229619B (en) Discoloration removal cleaner for titanium or titanium-alloy building material and discoloration removal cleaning method
JPH0158143B2 (ja)
JP2002018823A (ja) 水硬性無機質材料用水性離型剤組成物
US8357238B2 (en) Rapid curing water resistant composition for grouts, fillers and thick coatings
JP2007216667A (ja) セメント凝結遅延用塗料、コンクリート表面の処理方法及びコンクリート構造物の製造方法
JP2008273765A (ja) モルタル又はコンクリート用乾燥抑制剤
JP2023038303A (ja) 塗膜剥離組成物及び塗膜の剥離方法
CA2773799C (en) Rapid curing water resistant composition for grouts, fillers and thick coatings
US8876966B2 (en) Rapid curing water resistant composition for grouts, fillers and thick coatings
RU2795735C1 (ru) Шпатлевка
JP2015124101A (ja) コンクリート養生剤、及び養生方法
EP1942086B1 (en) Method for treating concrete
RU2800786C1 (ru) Шпатлевка
JPH02160647A (ja) モルタル、コンクリート構造物の品質向上方法及び混和剤
JP3327209B2 (ja) コンクリート製品の表面仕上げ用組成物
JP4416918B2 (ja) 無機質成形体表面用凝結遅延剤および無機質成形体の製造方法
RU2132858C1 (ru) Шпаклевка
JP2006083006A (ja) 遮水性組成物の製造方法及びコンクリート防食防水工法
JPS59213657A (ja) エマルシヨン混入セメント組成物
JPS5934670B2 (ja) モルタル組成物
JPH0725577B2 (ja) セメントモルタル又はコンクリ−トの湿式吹付用急結剤
JPH01138164A (ja) セメント組成物
JPH04306272A (ja) エポキシ樹脂剥離剤