JP2002017186A - トランスジェニック植物 - Google Patents

トランスジェニック植物

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JP2002017186A
JP2002017186A JP2000200195A JP2000200195A JP2002017186A JP 2002017186 A JP2002017186 A JP 2002017186A JP 2000200195 A JP2000200195 A JP 2000200195A JP 2000200195 A JP2000200195 A JP 2000200195A JP 2002017186 A JP2002017186 A JP 2002017186A
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transgenic plant
dna
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Hakuro Ikegami
伯郎 池上
Masashi Kurimoto
雅司 栗本
Chihiro Sugimoto
千尋 杉本
Takeshi Matsumura
健 松村
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HOKKAIDO GREEN BIO KENKYUSHO KK
HOKUREN FEDERATION OF AGRICULT COOP
Hayashibara Seibutsu Kagaku Kenkyujo KK
Original Assignee
HOKKAIDO GREEN BIO KENKYUSHO KK
HOKUREN FEDERATION OF AGRICULT COOP
Hayashibara Biochemical Laboratories Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 悪性腫瘍等の重篤な疾患を日常生活を送る上
で確度よく簡便に予防し得る手段を提供する。 【解決手段】 哺乳類起源の生理活性蛋白質をコードす
るDNAで食用の植物を形質転換して創製されたトラン
スジェニック植物を提供することにより解決する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は新規なトランスジ
ェニック植物、詳細には、哺乳類起源の生理活性蛋白質
をコードするDNAで食用の植物を形質転換して創製さ
れたトランスジェニック植物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年の医学の進歩にはめざましいものが
あり、従来は重篤とされていた諸種の疾患のうちの多く
はその対処法が確立されるに至っている。その結果、疾
患によっては現在では根絶されたものさえある。しかし
ながら、例えば、ある種の悪性腫瘍に見られるように、
重篤な疾患は今なお多く存在し、このような重篤な疾患
に罹患した患者は、通常、日常生活を大幅に制限した上
で、症状を観察しながら医師の処方のもとで諸種の療法
が施されることとなる。
【0003】このことから、このような重篤な疾患を、
それに罹患した際に対処するのではなく、日常生活を送
る上で確度よく予防する方法の確立が待ち望まれてい
る。しかしながら、疾患の予防方法は、多くの場合、適
度な運動や偏りのない食事など生活訓的なものでしかな
く、確実に予防を達成しうるものとはいい難い。
【0004】重篤な疾患に対する、サイトカインをはじ
めとする生理活性蛋白質を用いる療法は著効を発揮する
場合がある。しかしながら該蛋白質は一般に、日常生活
を送る上で容易に入手し利用できるものではない。ま
た、該蛋白質は、通常、高度に精製された上で医薬製剤
として用いられ、その効果が顕著に現れる場合がある反
面、副作用を伴う場合もある。したがって、生理活性蛋
白質を利用する現行の療法は、上記の期待に応えられる
ものではない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】斯かる状況に鑑み、こ
の発明の課題は、悪性腫瘍等の重篤な疾患を日常生活を
送る上で確度よく簡便に予防し得る手段を提供すること
にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、生理活性
蛋白質の作用に着目し、該蛋白質を経口摂取してその本
来の機能を穏やかに発揮させることができれば上記の課
題が解決しうるとの仮説を立て、本仮説に基づいて研究
に着手した。しかしながら、上記でも述べたとおり、生
理活性蛋白質は一般には入手が容易ではないという問題
があった。そこで、本発明者らは、この問題を解決する
ために、通常の食用植物と同様にして食すことができ、
哺乳類起源の生理活性蛋白質をその植物体に含む植物を
遺伝子工学的手法により創製することを試みた。
【0007】先ずはじめに、常法により入手した、哺乳
類起源の生理活性蛋白質をコードするDNAで食用の植
物細胞を形質転換し、植物体として再生させてトランス
ジェニック植物を創製した。斯くして得たトランスジェ
ニック植物はその生体内に該生理活性蛋白質を本来の活
性を発揮する形態で発現していることが確認された。そ
して、斯かるトランスジェニック植物の経口摂取の効果
を動物実験により調べたところ、該動物の体内において
も生理活性蛋白質は所期の機能を発揮し、該動物の生体
機能が調整されることが確認された。さらに、通常の医
薬用途に利用されるものと同レベルにまで精製された、
生理活性蛋白質の単離標品による効果と比較した。その
結果、全く意外なことに、当該トランスジェニック植物
は、生理活性蛋白質の単離標品ないしはそれを含む組成
物を経口摂取した場合と比較すると、より確実に生体機
能調整能を示すことが判明した。以上のことから、本発
明者らは、生理活性蛋白質が、植物の生体内にその一成
分として含まれるときには、動物により経口摂取された
際に極めて良好に所期の効果を発揮することを独自の知
見として見出した。この発明は本発明者らによる以上の
独自の知見に基づいて完成されたものである。
【0008】すなわち、この発明は、上記の課題を、哺
乳類起源の生理活性蛋白質をコードするDNAで食用の
植物を形質転換して創製されたトランスジェニック植物
を提供することにより解決するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】この発明は哺乳類起源の生理活性
蛋白質をコードするDNAで食用植物を形質転換するこ
とにより創製されたトランスジェニック植物を提供する
ものである。この発明で対象とする哺乳類起源の生理活
性蛋白質は、哺乳類が本来生体内に産生する、生理機能
の維持・調整に関わる蛋白質であって、トランスジェニ
ック植物に含まれる形態でヒトを含む動物が摂取したと
きに所期の機能を発揮するものであればよく、特定の分
子種や起源に限定されるものではない。具体的には哺乳
類起源のサイトカインが挙げられ、より詳細には、イン
ターフェロン類、インターロイキン類、造血因子類、増
殖因子類などが挙げられる。これらの生理活性蛋白質の
うち、インターフェロン類であるインターフェロンαや
造血因子類であるエリトロポエチンは、この発明による
トランスジェニック植物に含まれた形態で経口摂取され
ると、より確実に、かつ、副作用を示さない範囲で良好
に所期の機能を発揮するので、この発明の実施に特に有
用である。
【0010】この発明で対象とする生理活性蛋白質の起
源は、上述のとおり特定のものに限定されないけれど
も、生理活性蛋白質はその活性発現の際に種特異性を示
す場合があるので、この発明のトランスジェニック植物
を摂取すると想定される動物やその近縁種起源のものが
比較的望ましい。該起源の具体例としては、ヒトを含む
霊長類、ウシ、ブタを含む偶蹄類、マウス、ラットを含
む齧歯類などが挙げられる。
【0011】この発明を実施するには、先ず、上記の生
理活性蛋白質をコードするDNAを調製する。この発明
で用いるDNAは、所望の給源より通常のDNAクロー
ニング法により調製することができる。また、該DNA
の塩基配列や給源等、そのDNAに関する情報が公知で
ある場合、その情報に基づいてPCR等慣用の手法によ
り調製することもできる。例えば、米国国立衛生研究所
(NIH)により管理運営されている『ジェンバンク』
等の慣用の核酸データーベースには諸種のDNAに関す
る情報が収載されているので、斯かるデータベースはこ
の発明を実施する上で有利に利用できる。
【0012】上記のようにして入手されるDNAは、得
られたそのままの形態で植物を形質転換する際のベクタ
ー(後述)に組み込んで用いることもできるが、目的に
応じて、DNAにおけるコード配列及び/又はその5′
上流又は3′下流に隣接する配列に、塩基の付加、置
換、及び/又は欠失により適宜改変を加えた上で用いる
こともできる。いずれにしても、この発明で用いるDN
Aは、対象とする、活性型もしくは成熟型の生理活性蛋
白質をコードするものであればよく、コード配列そのも
のやそれに付加された配列は問わない。
【0013】コード配列に隣接する配列として、対象と
する宿主植物の細胞内で目的とするDNAの発現を制御
する配列、例えば、プロモーターやエンハンサーを付加
することができる。制御配列には、細胞の環境に関わら
ず構成的にDNAの発現を促すもののほか、環境に応じ
て誘導的にDNAの発現を促すものや、組織特異的にD
NAの発現を促すものなどがある。構成的な制御配列の
例としては、カリフラワー・モザイク・ウィルスの35
Sプロモーターが挙げられる。誘導的な制御配列の例と
しては、リブロース−ビスリン酸カルボキシラーゼ小サ
ブユニット遺伝子の光特異的発現制御配列が挙げられ
る。組織特異的な制御配列の例としては、ファゼオリン
遺伝子の種子特異的発現制御配列が挙げられる。以上の
ような制御配列は、対象とする宿主植物の種類やトラン
スジェニック植物の利用形態に応じて適宜選択し利用で
きる。例えば、植物に導入したDNAを、その植物体の
全体にわたって構成的に発現させるとその植物の生育が
悪影響を受ける場合がある。このような問題は、誘導的
もしくは組織特異的な制御配列の利用により回避でき
る。
【0014】この発明で用いるDNAは、そのコード配
列に、それが本来コードするアミノ酸配列を変更するこ
となく塩基に改変を加えることもできる。例えば、植物
の遺伝子におけるGC含量やコドンの使用頻度は植物の
種類により固有の特徴が認められる場合がある。対象と
する宿主植物がこのような特徴を有する場合、その特徴
に基づいてこの発明で用いるDNAにおけるコード配列
を改変すれば、トランスジェニック植物における該DN
Aの発現を安定化することができる。また、コード配列
内部に植物の遺伝子におけるイントロンを挿入すると、
そのDNAの発現が増強されたり、安定化される場合も
あるので、イントロンの挿入もこの発明においては有利
に実施できる。
【0015】さらに、この発明で用いるDNAは、その
コード配列の末端又は内部にシグナルペプチド又は細胞
内小器官への局在化シグナルをコードする配列を付加す
ることもできる。この発明で対象とする生理活性蛋白質
の多くは分泌蛋白質であり、斯かる分泌蛋白質は、通
常、本来的にN末端部にシグナルペプチドを有してい
る。その本来のシグナルペプチドを利用することもでき
る一方、シグナルペプチドとして、他の起源のもの、例
えば、酵母のα因子における当該箇所を利用すると、ト
ランスジェニック植物体内で生理活性蛋白質がより安定
して細胞外に分泌される場合がある。したがって、目的
に応じて適宜選ばれるシグナルペプチドに対するDNA
をコード配列に付加すればよい。また、細胞内小器官へ
の局在化シグナルを利用することにより、生理活性蛋白
質の活性を損なうことなく、細胞内での安定な発現が達
成される場合もある。この発明で用い得る局在化シグナ
ルの例としては、小胞体滞留シグナル、葉緑体移行シグ
ナル、ミトコンドリア移行シグナルなどが挙げられる。
【0016】以上のようなDNAのクローン化ならびに
クローン化されたDNAの改変に関する手法は、例え
ば、ジェイ・サムブルックら、『モレキュラー・クロー
ニング・ア・ラボラトリー・マニュアル』、第2版、コ
ールド・スプリング・ハーバー・ラボラトリー発行(1
989年)に種々詳述されている。この発明で用いるD
NAは、これらの慣用の方法を必要に応じて適宜組み合
わせて実施することにより得ることができる。
【0017】この発明のトランスジェニック植物は、上
記のようなこの発明で用いるDNAを植物に導入して形
質転換することにより得られる。植物の形質転換は、大
まかには、生物学的手法とDNAの直接導入法のいずれ
かによることができる。生物学的手法の具体例として
は、アグロバクテリウム属の微生物(以下、単に「アグ
ロバクテリウム」という場合がある。)を介した方法が
挙げられる。直接導入法としては、例えば、植物のプロ
トプラスト、細胞ないしは組織に外来DNAを直接導入
する方法が挙げられる。これらの方法は、形質転換する
宿主植物の種類に応じて適宜選択される。以下、それぞ
れの方法を適用するこの発明の実施の形態の概要を述べ
る。
【0018】この発明で用いるDNA(以下、「外来D
NA」という場合がある。)をアグロバクテリウムを介
して植物に導入するには、先ず、外来DNAでT−DN
A領域を置換したTiプラスミドを有するアグロバクテ
リウムを準備する。斯かるアグロバクテリウムを得るに
は、通常「中間ベクター法」と「バイナリーベクター
法」と呼ばれる方法のいずれかによることができる。前
者の方法においては、外来DNAを組み込んだベクター
(中間ベクター)を常法により調製し、これを、病原性
を消失させたT−DNAをTiプラスミド上にもつアグ
ロバクテリウムに導入して相同的組換えにより該外来D
NAをT−DNA領域に挿入する。後者の方法において
は、アグロバクテリウムにおける複製起点とともに必要
に応じて大腸菌における複製起点を有し、T−DNAの
境界配列の間に介在させた外来DNAを含むベクター
(バイナリーベクター)を常法により調製し、これを、
T−DNAを欠失したTiプラスミドを有するアグロバ
クテリウムに導入する。中間ベクターならびにバイナリ
ーベクターは植物における選択マーカーを含むように設
計するのが望ましい。選択マーカーの具体例としては、
カナマイシン耐性に関与するネオマイシン・フォスフォ
トランスフェラーゼ遺伝子やクロラムフェニコール耐性
に関与するクロラムフェニコール・アセチルトランスフ
ェラーゼ遺伝子などが挙げられる。以上の手法に有用な
ベクターとしては、Bin19(ATCC3732
7)、pAK1003(ATCC 37425)、pA
P2034(ATCC 37428)などが挙げられ
る。また、レイ・ウー及びローレンス・グロスマン編
集、『メソッズ・イン・エンザイモロジー』、第153
巻(アカデミック・プレス社発行、1987年)、第1
5章には、中間ベクター及びバイナリーベクターが種々
紹介されており、これらの方法に準じて調製されるベク
ターもこの発明において有利に利用することができる。
【0019】斯くして得られる、外来DNAを含むアグ
ロバクテリウムを植物に感染させれば該外来DNAを植
物に導入することができる。アグロバクテリウムを植物
に感染させるには、植物の種類に応じて選ばれる宿主、
例えば、植物の組織、カルス、細胞又はプロトプラスト
を該アグロバクテリウムの存在下でインキュベートして
感染させる。感染の後、引き続いて、斯かる宿主をオー
キシンなどの適宜の植物分化誘導剤を含む培地中でイン
キュベートし、植物体に再生させる。斯くして得られる
植物体の染色体DNAをPCRやサザン・ブロッティン
グ等により解析し、外来DNAが組み込まれていること
が確認され、所望の条件下で植物体内において該外来D
NAの発現が確認されれば、この発明のトランスジェニ
ック植物が得られたことになる。
【0020】以上に示した、アグロバクテリウムを介す
る植物の形質転換方法は、アグロバクテリウムに対して
感受性を示す植物、例えば、トマト、レタスをはじめと
する多くの双子葉植物のほか、イネ、トウモロコシなど
の一部の単子葉植物からのこの発明のトランスジェニッ
ク植物の創製に有用である。なお、以上の方法は、例え
ば、レイ・ウー及びローレンス・グロスマン編集、『メ
ソッズ・イン・エンザイモロジー』、第153巻(アカ
デミック・プレス社発行、1987年)、第16章乃至
第18章に種々詳述されており、これらの方法は、この
発明を実施する上で適宜適用できる。
【0021】外来DNAの直接導入による植物の形質転
換は、例えば、パーティクルガンを用いる方法(バイオ
リスティック法)、エレクトロポレーション法、ポリエ
チレングリコール法などによることができる。バイオリ
スティック法による場合、外来DNAを、先ず、適宜の
ベクター、通常は、大腸菌で複製可能なものであって、
選択マーカーを必要に応じてさらに含むプラスミドベク
ターに組込み、組換えDNAとする。一方、DNAを導
入する宿主として、対象とする植物の種類に応じて適宜
選ばれる、その植物の組織、培養細胞、カルス、プロト
プラストのいずれかを常法により準備する。そして、上
記の外来DNAを含む組換えDNAで重金属粒子を常法
によりコートした後、該粒子を、ヘリウムガス等の適宜
の噴射剤を用いる慣用のパーティクルガン(デュポン社
製等)を用い、パーティクルガンの製造元の説明にした
がって、通常、1秒当たり数百メートルの速度で宿主を
砲撃する。重金属粒子としては、通常、金やタングステ
ンなどが利用できる。この操作の後、宿主を、その種類
に応じて選ばれる適宜の方法により培養し、さらに、オ
ーキシンなどの植物分化誘導剤の存在下で培養して植物
体に再生させる。そして、アグロバクテリウムを介する
方法による場合と同様に、再生した植物体が外来DNA
を含み、該外来DNAの発現が確認されれば、この発明
のトランスジェニック植物は得られたことになる。な
お、バイオリスティック法は、適用できる植物種に特に
制限がないという利点がある。
【0022】エレクトロポレーション法による場合、外
来DNAを、先ず、バイオリスティック法の場合に準じ
て組換えDNAの形態に準備する。組換えDNAは、さ
らに、適宜の制限酵素処理などにより予め線状にしてお
くのが望ましい。宿主としては、対象とする植物のプロ
トプラストを常法により準備する。プロトプラストをマ
ンニトール等の適宜の溶質で等張乃至高張にした塩溶液
に懸濁し、45℃程度で加熱処理した後、外来DNAを
含む組換えDNAをウシ胸腺DNAなどのキャリアDN
Aとともに混合し、慣用のエレクトロポレーター(ダイ
ア・ログ社製等)を用いて電圧を付加する。適した電圧
は宿主植物の種類により異なる場合があるので、一般的
な条件を参考に予備実験により最適条件を決定しておく
のが望ましい。電圧を付加した後、プロトプラストを軟
寒天培地中で培養し、形成したコロニーをオーキシンな
どの植物分化誘導剤の存在下で培養して植物体に再生さ
せる。一方、ポリエチレングリコール法による場合、外
来DNAと宿主植物は、エレクトロポレーション法と同
様にして準備する。宿主としてのプロトプラストを適宜
の培地に懸濁し、エレクトロポレーション法の場合と同
様に加熱処理の後、外来DNA及びキャリアDNAと混
合し、さらに適宜の液体培地に溶解させたポリエチレン
グリコールと混合する。混合物を30分間程度穏やかに
振盪して外来DNAを導入する。その後、エレクトロポ
レーション法と同様にプロトプラストを培養し、植物体
に再生させる。そして、アグロバクテリウムを介する方
法による場合と同様に、再生した植物体が外来DNAを
含み、該外来DNAを発現していることが確認されれ
ば、この発明のトランスジェニック植物は得られたこと
になる。
【0023】エレクトロポレーション法ならびにポリエ
チレングリコール法は、プロトプラストの調製方法が確
立されている植物、例えば、トウモロコシ、コムギ、イ
ネなどのからのこの発明のトランスジェニック植物の創
製に有用である。エレクトロポレーション法及びポリエ
チレングリコール法を含む植物へのDNAの直接導入法
に関しては、例えば、レイ・ウー及びローレンス・グロ
スマン編集、『メソッズ・イン・エンザイモロジー』、
第153巻(アカデミック・プレス社発行、1987
年)、第19章乃至第21章に詳細に解説されており、
これらの方法は、適宜この発明に適用できる。
【0024】以上のようにして得られるこの発明のトラ
ンスジェニック植物はその植物体内、望ましくは、通常
食用に用いられる組織内に生理活性蛋白質を含有する。
当該トランスジェニック植物の生理活性蛋白質含量は動
物に摂取されたときにその体内で所期の活性が発揮でき
るレベルであればよい。植物の種類、形質転換の方法、
生理活性蛋白質の種類や、該トランスジェニック植物を
利用する動物の種類などにもよるけれども、該含量は植
物体の生重量1kg当たり、通常、0.1ng以上、望
ましくは、0.1μg以上である。該含量の上限は、当
該トランスジェニック植物に所期の機能を発揮させる上
では特に制限はないけれども、この発明で利用しうる植
物の種類や形質転換の方法を考慮すると、通常、1mg
以下である。
【0025】以上のとおり、この発明のトランスジェニ
ック植物は、対象とする宿主植物に応じて選ばれる形質
転換法を実施することにより適宜の植物種のものを得る
ことができる。この発明のトランスジェニック植物の種
はヒトを含む動物が通常食用に用いるものであれば特に
制限はないけれども、当該トランスジェニック植物を経
口的に摂取した際の機能発現をより安定して達成するた
めには、それを摂取する哺乳動物が加熱処理することな
く食することのできるものが望ましい。ヒトを対象とす
る場合の望ましい植物種としては、例えば、キク科(As
teraceae)、アブラナ科(Brassicaceae)、ウリ科(Cu
curbitaceae)、セリ科(Apiaceae)、バラ科(Rosacea
e)、ブドウ科(Vitaceae)、ツツジ科(Vaccinium)、
パパイヤ科(Caricaceae)、マメ科(Fabaceae)、クル
ミ科(Juglandaceae)、アカザ科(Chenopodiaceae)、
又はナス科(Solanaceae)などに属する植物種、より詳
細には、レタス、チコリ、ヨモギ、ブロッコリ、キャベ
ツ、ダイコン、ワサビ、カラシ、キュウリ、メロン、カ
ボチャ、ハヤトウリ、ニンジン、ミツバ、セロリ、リン
ゴ、プラム、ウメ、モモ、イチゴ、ラズベリー、アーモ
ンド、ナシ、ビワ、ブドウ、クランベリー、コケモモ、
ブルーベリー、パパイヤ、アルファルファ、ダイズ、ク
ルミ、ホウレンソウ、トマト、トウガラシなどが挙げら
れる。ヒト以外の動物を対象とする場合の植物種として
は、例えば、上記の科に属する植物種に加えて、例え
ば、ヒルガオ科(Convolvulaceae)、イネ科(Poacea
e)、又はヤモノイモ科(Dioscoreaceae)、又はヒルガ
オ科(Convolvulaceae)などに属する植物種、より詳細
には、サツマイモ、イネ、トウモロコシ、コムギ、オオ
ムギ、ライムギ、ヤマノイモ、ジャガイモなどが挙げら
れる。
【0026】この発明のトランスジェニック植物は、収
穫されたそのままの形態か、または、通常食用として用
いられる、葉、茎、根、果実、果皮、芽、種子及び花弁
などの適宜の組織を単離し、必要に応じてさらに細断、
皮剥、粉砕、圧搾、抽出するなどの適宜の加工を加えた
形態、例えば、カット野菜、カット果実、粉末、ジュー
ス、エキスなどとして提供される。当該トランスジェニ
ック植物は、提供に先立ち、製品の鮮度を保持するため
に適宜の添加物により処理することも有利に実施でき
る。例えば、特開平9−224565号公報や特開平9
−252719号公報に記載された、トレハロースを含
む組成物を接触させることを特徴とするカット野菜の鮮
度保持方法は、カット野菜又はカット果実としての当該
トランスジェニック植物を提供する際に有用である。ト
レハロースは、食品級のものとしては、株式会社林原商
事より商品名『トレハ』(登録商標)で販売されてお
り、この方法に有利に利用できる。なお、トレハロース
は蛋白質一般の安定性を向上させる性質があることか
ら、上記公報に記載の方法は、この発明のトランスジェ
ニック植物が含有する生理活性蛋白質の活性をより安定
に維持できるという利点もある。
【0027】以上説明したこの発明のトランスジェニッ
ク植物は、ヒトに限らず、家畜、家禽、愛玩動物等、動
物全般の食用として有利に利用できる。利用方法に特に
制限はないけれども、製品中に含まれる生理活性蛋白質
の活性をより効果的に発揮させるためには、加熱処理す
ることなく利用するのが望ましい。以上のようなこの発
明のトランスジェニック植物をヒトを含む動物が経口的
に摂取すると、医薬用途に利用される高度に精製された
生理活性蛋白質が注射投与などの常法により利用される
場合と比較すると、副作用を示し難く、穏やかに所期の
効果を発揮する特長がある。また、斯くして利用される
この発明のトランスジェニック植物は、医薬用途に利用
される生理活性蛋白質がそれ自体で、又は、通常の医薬
組成物としての形態で経口的に摂取される場合と比較す
ると、より確実に所期の効果を示す特長がある。したが
って、この発明のトランスジェニック植物は、ヒトを含
む哺乳類が日常的に利用できる、健康の維持・増進のた
めの健康食品としてとりわけ有用である。
【0028】以下、実施例に基づきこの発明をより詳細
に説明する。なお、斯界の技術水準によればこれらの実
施例は適宜改変が可能である。したがって、この発明は
これらの実施例に限定されるものではない。
【0029】
【実施例1】〈トランスジェニック・トマト〉ヒト・イ
ンターフェロンα遺伝子を導入したトマトを、以下のと
おりアグロバクテリウムを介する形質転換法により作製
した。
【0030】
【実施例1−1】〈外来DNA導入用のアグロバクテリ
ウムの調製〉外来DNAの植物への導入に用いるアグロ
バクテリウムの受容株を、アール・デブレアら、『ニュ
ークレイック・アシッド・リサーチ』、第13巻、47
77頁(1985年)に記載の方法にしたがってアグロ
バクテリウム・ツメファシエンスを処理して調製した。
調製した受容株は、ボーダー配列を含むT−DNA領域
を完全に欠損したTiプラスミドを有するものである。
【0031】外来DNAの転移のためのバイナリーベク
ターを、レイ・ウーら編集、『メソッズ・イン・エンザ
イモロジー』、第153巻(アカデミック・プレス社発
行、1987年)、第16章に記載の、バイナリーベク
ターPGSJ280の調製方法にしたがって調製した。
調製したベクターは、T−DNAのボーダー配列と、こ
の間に、カリフラワー・モザイク・ウィルス35Sプロ
モーター、T−DNA由来のポリアデニレーション配
列、及びカナマイシン耐性に関するネオマイシン・フォ
スフォトランスフェラーゼ遺伝子を含むものである。
【0032】核酸データベース『ジェンバンク』より、
アクセス番号Y11834を付して登録されているヒト
・インターフェロンα2遺伝子の塩基配列に関する情報
を入手した。この情報に基づいて設計し調製したプライ
マーと、鋳型としてのヒト染色体DNAとを用いて、通
常のPCRにより、シグナルペプチドを含むヒト・イン
ターフェロンα2のコード配列からなるDNA断片を増
幅した。増幅したDNA断片を上記で調製したバイナリ
ーベクターのカリフラワー・モザイク・ウィルス35S
プロモーターの下流に挿入した。得られた組換えDNA
を、常法にしたがい、上記で調製したアグロバクテリウ
ムの受容株に導入した。斯くして、外来DNAとしての
ヒト・インターフェロンα2遺伝子の導入用のアグロバ
クテリウムを得た。
【0033】
【実施例1−2】〈植物の形質転換〉レイ・ウーら編
集、『メソッズ・イン・エンザイモロジー』、第153
巻(アカデミック・プレス社発行、1987年)、第1
6章に記載のタバコ葉の形質転換法に準じて、上記で得
た外来DNA導入用のアグロバクテリウムでトマトを形
質転換した。すなわち、約0.5cm2のディスクに切
り取ったトマト葉を液体MS培地に浮かべ、実施例1−
1で得た外来DNA導入用のアグロバクテリウムの培養
液を該培地に1/100液量加え、植物培養器で25℃
で2日間インキュベートしてアグロバクテリウムをトマ
ト葉に感染させた。トマト葉を新鮮な液体MS培地で洗
浄した後、常法にしたがい調製した抗生物質のセフォタ
キシム及びカナマイシンと植物分化誘導剤のオーキシン
を含むMS寒天培地に移し、植物培養器で、16時間の
光照射と8時間の光非照射のサイクルを繰り返して25
℃で3週間インキュベートし、トマト葉より根を誘導し
た。根が誘導されたトマト葉をオーキシンを含まないM
S培地に移し、引き続き、同様に植物培養器中でインキ
ュベートし、幼植物体に再生させた。再生した個々の幼
植物体よりその一部分を採取し、常法により破砕し、破
砕物を、ヒト・インターフェロンα遺伝子の有無につ
き、通常のPCRにより試験した。該遺伝子の存在が確
認された幼植物体を選択した。斯くしてトランスジェニ
ック・トマトを得た。
【0034】上記で再生させ、選択されたトランスジェ
ニック・トマトの幼植物体を試験菜園に移して栽培し
た。形成したトマト果実を収穫し、これを、常法にした
がい調製した、等量の抽出用緩衝液(pH8.0)中で
破砕し、抽出した。抽出物を遠心分離し、上清を限外濾
過して濃縮し、濃縮物を、通常のインターフェロンαの
精製方法にしたがって部分精製した。この部分精製標品
を、ヒトFL細胞とシンドビスウィルスとを用いる抗ウ
ィルス活性の測定法に供した。抽出物の上清は、1ml
あたり約35国際単位の抗ウィルス活性を含むものであ
った。
【0035】1群10匹からなる2群のC3H/HeN
マウス(6週齢、体重20g乃至30g)を用いて以下
の動物実験を行った。第一の群のマウスには、上記と同
様に栽培し収穫したトランスジェニック・トマトの果実
を、細断し、1匹1日あたり湿重量で1gずつ与えた
(試験群)。第二の群のマウスには、外来DNAを導入
していないトマトを同様にして与えた(対照群)。試験
開始の2週間後に全てのマウスの体重を測定した後、血
液を採取した。採取した血液を、それぞれ、51Cr標識
したL929細胞を標的細胞として用いる通常のナチュラ
ル・キラー活性の測定に供した。試験群のマウスの血液
には、対照群と比べて明らかに高い活性が認められた。
また、両群の間に体重の有意差は認められなかった。
【0036】次に、ワクシニアウイルスを200pfu
/匹の用量で感染させたC3H/HeNマウスを実験動
物として用いたこと以外は上記と同様に操作した。試験
開始の2週間後に全てのマウスの尻尾における痘疹を計
測したところ、対照群のマウスと比較して試験群のマウ
スには明らかに少数の痘疹が認められたのみであった。
【0037】以上の動物実験による結果は、本実施例に
よるトランスジェニック・トマトに含有されるヒト・イ
ンターフェロンαが、これを経口摂取したマウスの体内
で副作用を示すことなくその免疫能を賦活したことを示
している。以上のように、本実施例によるトランスジェ
ニック・トマトをヒトを含む哺乳類が食用として用いる
とその生体の免疫能が賦活されるので、該トマトは悪性
腫瘍等の重篤な疾患を予防するための哺乳類の健康商品
として有利に用いることができる。
【0038】
【実施例2】〈トランスジェニック・ニンジン〉ヒト・
インターフェロンα遺伝子を導入したニンジンを、以下
のとおりアグロバクテリウムを介する形質転換法により
作製した。
【0039】実施例1−1の方法に準じて、外来DNA
としてのヒト・インターフェロンα2遺伝子の導入用の
アグロバクテリウムを調製した。常法により調製した、
対数増殖期にあるニンジンのカルス培養物を滅菌シャー
レに移し取った。このシャーレに、適量の、上記のアグ
ロバクテリウムの培養物を添加し、28℃で2日間イン
キュベートした。その後、ニンジン・カルスを新鮮な液
体培地で洗浄し、常法にしたがって、抗生物質のカナマ
イシン及びセフォタキシムと植物分化誘導剤のオーキシ
ンを含む培地中でさらに3週間インキュベートし、幼植
物体に再生させた。再生した個々の幼植物体よりその一
部分を採取し、常法により破砕し、破砕物を、ヒト・イ
ンターフェロンα遺伝子の有無につき、通常のPCRに
より試験した。該遺伝子の存在が確認された幼植物体を
選択した。斯くしてトランスジェニック・ニンジンを得
た。
【0040】上記で再生させ、選択されたトランスジェ
ニック・ニンジンの幼植物体を試験菜園に移して栽培し
た。生長したニンジンの可食部(地下部)を収穫し、こ
れを、常法にしたがい調製した、等量の抽出用緩衝液
(pH8.0)中で破砕し、抽出した。抽出物を遠心分
離し、上清を限外濾過して濃縮し、濃縮物を、通常のイ
ンターフェロンαの精製方法にしたがって部分精製し
た。この部分精製標品を、ヒトFL細胞とシンドビスウ
ィルスとを用いるインターフェロンの抗ウィルス活性の
測定法に供した。抽出物の上清は、1mlあたり約27
国際単位の抗ウィルス活性を含むものであった。
【0041】1群10匹からなる2群のC57BL/6
マウス(6週齢、体重20g乃至30g)を用いて以下
の動物実験を行った。第一の群のマウスには、上記と同
様に栽培し収穫したトランスジェニック・ニンジンを、
細断して1匹1日あたり湿重量で1gずつ与えた(試験
群)。第二群のマウスには、外来DNAを導入していな
いニンジンを同様にして与えた(対照群)。試験開始2
週間後に全てのマウスの体重を測定した後血液を採取し
た。採取した血液を、それぞれ、YAC−1細胞を標的
細胞として用いる通常のナチュラル・キラー活性の測定
に供し、各群の平均値を求めた。試験群のマウスの血液
には、対照群の約1.7倍の活性が認められた。また、
両群の間で体重の有意差は認められなかった。以上のマ
ウスによる試験は、本実施例によるトランスジェニック
・ニンジンが含有するヒト・インターフェロンαが、マ
ウスの体内で副作用を示すことなくその免疫能を賦活し
たことを示している。なお、本実施例によるトランスジ
ェニック・ニンジンに代えて、ヒト・インターフェロン
αの単離標品を含む通常のマウス用餌を、1日当たりの
インターフェロンαの摂取量が本実験と同等になるよう
に与えて本実験と同様に操作したところ、本実験におけ
る試験群ほどの免疫能の賦活は観察されなかった。この
ことは、本発明によるトランスジェニック植物が、経口
摂取した際により確実に所期の効果を発揮することを示
している。
【0042】以上のように、本実施例によるトランスジ
ェニック・ニンジンをヒトを含む哺乳類が食用として用
いるとその生体の免疫能が賦活されるので、該ニンジン
は悪性腫瘍等の重篤な疾患を予防するための哺乳類の健
康商品として有利に用いることができる。
【0043】
【実施例3】〈トランスジェニック・レタス〉ヒト・イ
ンターフェロンα遺伝子を導入したレタスを、以下のと
おりエレクトロポレーション法により作製した。
【0044】
【実施例3−1】〈外来DNA導入用の組換えDNAの
調製〉実施例1−1に記載の方法にしたがって、ヒト・
インターフェロンα2遺伝子におけるコード配列からな
るDNA断片をPCRにより増幅した。このDNA断片
を常法にしたがって、プラスミドベクターpUC8に挿
入した。常法にしたがって、得られた組換えプラスミド
における挿入されたDNA断片の上流部にアラスカエン
ドウのリブロース−ビスリン酸カルボキシラーゼ小サブ
ユニット遺伝子の光特異的発現制御配列を配置するとと
もに、別の位置にクロラムフェニコール・アセチルトラ
ンスフェラーゼ遺伝子を配置した。斯くして得られた組
換えプラスミドを制限酵素処理して線状化した後、塩化
セシウム密度勾配遠心により精製して、外来DNA導入
用の組換えDNAとした。
【0045】
【実施例3−2】〈植物の形質転換〉レタスの葉を常法
にしたがってセルラーゼ処理することによりレタスのプ
ロトプラストを調製した。レイ・ウーら編集、『メソッ
ズ・イン・エンザイモロジー』、第153巻(アカデミ
ック・プレス社発行、1987年)、第19章に記載さ
れたタバコ・プロトプラストの形質転換法に準じて、レ
タス・プロトプラストに外来DNAを導入し、植物体に
再生した。すなわち、先ず、レタス・プロトプラストを
マンニトール(濃度0.4M)、塩化マグネシウム(濃
度6mM)、2−モルホリノエタンスルホン酸(ME
S)(濃度1g/l)を含む緩衝液(pH5.6)に懸
濁し、細胞密度約2×106個/mlに調整した。この
懸濁液を45℃で5分間インキュベートした後氷上で室
温にまで冷却した。この懸濁液の0.25mlをポリカ
ーボネート管に移し、これに、実施例3−1で調製した
組換えDNAの4μgとキャリアDNAとしての仔ウシ
胸腺DNAの20μgとを添加し、さらに、0.13m
lのポリエチレングリコール溶液(濃度24%(w/
v))を添加した。この混合物に、エレクトロポレータ
ーを用いて、常法にしたがって、約1.5kV/cmの
電圧を負荷し、外来DNAをプロトプラストに導入し
た。
【0046】外来DNAを導入したプロトプラストを、
アール・ディー・シリトら、『プラント・セル・レポー
ツ』、第2巻、244頁(1983年)に記載された、
アガロース・ビーズ・タイプ・カルチャー・システムに
したがって培養し、コロニーを形成させた。なお、培地
には、クロラムフェニコールを常法にしたがって添加し
た。形成したコロニーを個々に採取し、常法にしたがっ
て調製したオーキシンを含むLS培地に移し、コロニー
より根を形成させた。引き続き、T培地に移し、幼植物
体として再生させた。再生した個々の幼植物体よりその
一部分を採取し、常法により破砕し、破砕物を、ヒト・
インターフェロンα遺伝子の有無につき、通常のPCR
により試験した。該遺伝子の存在が確認された幼植物体
を選択した。斯くしてトランスジェニック・レタスを得
た。
【0047】上記で再生させ、選択されたトランスジェ
ニック・レタスの幼植物体を試験菜園に移して栽培し
た。生長したレタスの可食部(地上部)を収穫し、これ
を、常法にしたがい調製した抽出用緩衝液(pH8.
0)の等量中で破砕し、抽出した。抽出物を遠心分離
し、上清を限外濾過して濃縮し、濃縮物を、通常のイン
ターフェロンαの精製方法にしたがって部分精製した。
この部分精製標品を、ヒトFL細胞とシンドビスウィル
スとを用いる抗ウィルス活性の測定法に供した。抽出物
の上清は、1mlあたり約17国際単位の抗ウィルス活
性を含むものであった。
【0048】1群10匹からなる2群のNODマウス
(6週齢、体重20乃至30g)を用いて以下の動物実
験を行った。第一の群のマウスには、上記と同様に栽培
し収穫したトランスジェニック・レタスの葉を、細断し
て1匹1回あたり湿重量として1gずつを週3回の頻度
で与えた(試験群)。第二群のマウスには、外来DNA
を導入していないレタスを同様にして与えた。このスケ
ジュールで38週間各群のマウスを飼育した。その後、
個々のマウスより血液を採取して、各群ごとの血糖値の
平均値と糖尿病の発症率を常法により調べた。試験群の
マウスは、対照群と比べて血糖値が明らかに低く、ま
た、糖尿病の発症率も顕著に低かった。以上のマウスに
よる試験は、本実施例によるトランスジェニック・レタ
スが含有するヒト・インターフェロンαが、マウスの体
内でその免疫能を賦活し、その生体機能の調整に奏効し
たことを示している。
【0049】以上のように、本実施例によるトランスジ
ェニック・レタスをヒトを含む哺乳類が食用として用い
るとその生体の免疫能が賦活されるので、該レタスは悪
性腫瘍等の重篤な疾患を予防するための哺乳類の健康商
品として有利に用いることができる。
【0050】
【実施例4】〈トランスジェニック・イチゴ〉ヒト・エ
リトロポエチンに対するcDNAを導入したイチゴを、
以下のとおりアグロバクテリウムを介する形質転換法に
より作製した。
【0051】
【実施例4−1】〈外来DNA導入用のアグロバクテリ
ウムの調製〉核酸データベース『ジェンバンク』より、
アクセス番号X02157を付して登録されているヒト
・エリトロポエチンに対するcDNAの塩基配列に関す
る情報を入手した。この情報に基づいてPCRプライマ
ーを設計し調製した。これらのプライマーを用い、市販
のヒト胎児肝臓ポリ(A)+RNAを鋳型としてを用い
て通常のRT−PCRを実施し、成熟型のヒト・エリト
ロポエチンをコードするcDNAを増幅した。また、酵
母α因子のシグナルペプチドをコードするDNAを通常
のPCRにより増幅した。増幅したこれらのcDNA及
びDNAを、該シグナルペプチドをコードするDNAの
下流に該cDNAが配置するように、実施例1−1で用
いたバイナリーベクターに挿入した。そして、得られた
組換えDNAを実施例1−1にしたがってアグロバクテ
リウムの受容株に導入した。斯くして、外来DNAとし
てのヒト・エリトロポエチンをコードするDNAの導入
用のアグロバクテリウムを得た。
【0052】
【実施例4−2】〈植物の形質転換〉実施例1−2と同
様に、レイ・ウーら編集、『メソッズ・イン・エンザイ
モロジー』、第153巻(アカデミック・プレス社発
行、1987年)、第16章に記載のタバコの葉の形質
転換法に準じて、上記で得た外来DNA導入用のアグロ
バクテリウムでイチゴを形質転換した後、幼植物体に再
生させた。再生した個々の幼植物体よりその一部分を採
取し、常法により破砕し、破砕物を、ヒト・エリトロポ
エチンをコードするDNAの有無につき、通常のPCR
により試験した。該DNAの存在が確認された幼植物体
を選択した。斯くしてトランスジェニック・イチゴを得
た。
【0053】上記で再生させ、選択されたトランスジェ
ニック・イチゴの幼植物体を試験菜園に移して栽培し
た。形成したイチゴ果実を収穫し、これと等量の、常法
にしたがい調製した抽出用緩衝液(pH8.0)中でこ
の果実を破砕し、抽出した。抽出物を遠心分離し、上清
を限外濾過して濃縮し、濃縮物を、通常のエリトロポエ
チンの精製方法にしたがって部分精製した。この部分精
製標品を、マウス胎仔肝細胞を用いて赤芽球前駆細胞の
増殖を調べる通常のエリトロポエチン活性測定法に供し
た。抽出物は、1mlあたり約13国際単位のエリトロ
ポエチン活性を含むものであった。
【0054】1群10匹からなる3群のB6C3F1
ウス(6週齢、体重20g乃至30g)を用いて以下の
動物実験を行った。第一の群のマウスには、貧血誘発剤
であるフェニルヒドラジンを、1日あたり、体重1kg
あたり10mgの用量で投与し、上記と同様に栽培し収
穫したトランスジェニック・イチゴの果実を、細断して
湿重量で1日1匹あたり2gの用量で与えるとともに、
通常の餌を与えた(試験群)。第二の群のマウスには、
外来DNAを導入していないイチゴを用いたこと以外は
試験群と同様に餌とフェニルヒドラジンを与えた(対照
群1)。第三の群のマウスには、フェニルヒドラジンを
投与せず、かつ、いずれのイチゴをも与えず、通常の餌
のみを与えた(対照群2)。試験開始日後第14日目に
全てのマウスの体重を測定した後、各マウスの赤血球数
を常法により測定して各群ごとに平均した。対照群1の
マウスの赤血球数は対照群2の場合の約60%であり、
対照群1のマウスに貧血が誘発されたことが確認でき
た。一方、対照群1と同様にフェニルヒドラジンを投与
しつつ本実施例によるトランスジェニック・イチゴを与
えた試験群のマウスにおいては、対照群1に比べて明ら
かに多数の、対照群2に匹敵する数の赤血球数が確認さ
れた。また、試験群と対照群2との間に体重の有意差は
認められなかった。以上の結果は、本実施例によるトラ
ンスジェニック・イチゴが含有するヒト・エリトロポエ
チンが、マウスの体内でその本来の機能を穏やかに発揮
し、赤血球数を正常値に戻すように生体機能を調整した
ことを示している。なお、本実施例によるトランスジェ
ニック・イチゴに代えて、ヒト・エリトロポエチンの単
離標品を含む通常のマウス用餌を、1日当たりのエリト
ロポエチンの摂取量が本実験と同等になるように与えて
本実験と同様に操作したところ、本実験の試験群に観察
されたほどの効果は見られなかった。このことは、本発
明によるトランスジェニック植物が、経口摂取した際に
より確実に所期の効果を発揮することを示している。
【0055】以上のように、本実施例によるトランスジ
ェニック・イチゴを哺乳類が食用として用いるとその生
体機能が調整されるので、該イチゴは血球系の疾患を予
防するための、また、諸疾患に伴う貧血等の体調不良を
緩和するための健康商品として有利に用いることができ
る。
【0056】
【実施例5】〈カット野菜ならびにカット果実〉実施例
1乃至4の方法により得たトランスジェニック植物から
それぞれの可食部を単離した。これらを水道水で洗浄
し、常法により次亜塩素酸ナトリウムで殺菌した後、適
宜の大きさに細断し、再度同様に、洗浄し殺菌してカッ
ト野菜ならびにカット果実とした。これらを、特開平9
−224565号公報に記載の方法にしたがって、エチ
ルアルコール(濃度1%(w/w))、トレハロース
(濃度2%(w/w))及びビタミンC(濃度0.1%
(w/w))を含む水溶液に5分間浸漬し、水切りした
後、それぞれ別個に、直ちにポリエチレン袋に小分けし
て封入した。
【0057】本品は、植物組織内に生理活性蛋白質を含
み、該蛋白質の安定性が保持されているので、哺乳類の
疾患を予防するための健康食品として有利に利用でき
る。また、本品においては、カットされた直後の野菜な
いしは果実としての鮮度も安定に保持されているので、
スーパーマーケット、コンビニエンスストア等における
小売り商品としても有用である。
【0058】
【発明の効果】以上説明したとおり、この発明は、哺乳
類起源の生理活性蛋白質をコードするDNAで食用植物
を形質転換して創製されたトランスジェニック植物を、
ヒトを含む哺乳類が摂取すると、その哺乳類の生体機能
が調整され、重篤な疾患の予防に奏効するという全く独
自の知見に基づくものである。この発明のトランスジェ
ニック植物が含有する生理活性蛋白質は、摂取された哺
乳類の体内で、本来の機能を穏やかに発揮する。したが
って、当該トランスジェニック植物は、日常生活を送る
上で、簡便に、重篤な疾患を予防するための健康食品と
してとりわけ有用である。
【0059】この発明は、斯くも顕著な作用効果を発揮
するものであり、斯界に貢献すること誠に多大な意義の
ある発明であるといえる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (74)上記1名の代理人 100108486 弁理士 須磨 光夫 (72)発明者 池上 伯郎 岡山県総社市溝口217番地 (72)発明者 栗本 雅司 岡山県岡山市伊福町3丁目28番5号 (72)発明者 杉本 千尋 北海道札幌市西区西町南2丁目5番5号 (72)発明者 松村 健 北海道札幌市厚別区厚別南4丁目1番17号 Fターム(参考) 2B030 CA16 CA17 4B024 AA01 AA08 BA03 BA21 BA22 BA26 CA04 DA05 EA04 GA11 HA01 4B065 AA11X AA89X AA90Y AB01 BA02 CA24 CA53

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 哺乳類起源の生理活性蛋白質をコードす
    るDNAで食用植物を形質転換することにより創製され
    たトランスジェニック植物。
  2. 【請求項2】 生理活性蛋白質がサイトカインから選ば
    れる1種又は2種以上である請求項1に記載のトランス
    ジェニック植物。
  3. 【請求項3】 生理活性蛋白質が、インターフェロン
    類、インターロイキン類、造血因子類、及び増殖因子類
    から選ばれる1種又は2種以上である請求項1又は2に
    記載のトランスジェニック植物。
  4. 【請求項4】 生理活性蛋白質の起源が、ヒト、ウシ、
    ブタ、マウス又はラットである請求項1乃至3のいずれ
    かに記載のトランスジェニック植物。
  5. 【請求項5】 食用植物がヒトが加熱処理することなく
    食しうる植物である請求項1乃至4のいずれかに記載の
    トランスジェニック植物。
  6. 【請求項6】 食用植物が、ナス科、セリ科、キク科、
    アブラナ科、ウリ科、バラ科、ブドウ科、ツツジ科、パ
    パイヤ科、マメ科、クルミ科、又はアカザ科に属する植
    物である請求項1乃至5のいずれかに記載のトランスジ
    ェニック植物。
  7. 【請求項7】 哺乳類起源の生理活性蛋白質を食用の組
    織に含む請求項1乃至6のいずれかに記載のトランスジ
    ェニック植物。
  8. 【請求項8】 葉、茎、根、果実、果皮、芽、種子及び
    花弁から選ばれる1種又は2種以上の、単離された形態
    にある請求項1乃至7のいずれかに記載のトランスジェ
    ニック植物。
  9. 【請求項9】 細断、皮剥、粉砕、圧搾又は抽出を含む
    加工処理が施された請求項1乃至8のいずれかに記載の
    トランスジェニック植物。
  10. 【請求項10】 トレハロースと接触させてなる請求項
    1乃至9のいずれかに記載のトランスジェニック植物。
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