JP2002017039A - 脱調および欠相検出装置 - Google Patents

脱調および欠相検出装置

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JP2002017039A JP2000197941A JP2000197941A JP2002017039A JP 2002017039 A JP2002017039 A JP 2002017039A JP 2000197941 A JP2000197941 A JP 2000197941A JP 2000197941 A JP2000197941 A JP 2000197941A JP 2002017039 A JP2002017039 A JP 2002017039A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電力系統において実際に発生した脱調現象を
より確実に検出することができ、また、誤検出の可能性
を極力抑制した脱調検出装置を得ることを目的とする。 【解決手段】 逆相(零相)過電流検出要素4の出力有
りのとき脱調検出要素5からの出力を阻止して誤脱調検
出を防止するようにした脱調検出装置において、自端遮
断器オープン11から自端欠相を検出したときは、上記
阻止動作を解除することにより、本来の脱調検出動作を
実現する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、誤動作防止機能
を備えた脱調検出装置およびそれに必要となる欠相検出
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】距離継電装置や方向比較継電装置は、脱
調や過酷な電力動揺時に誤動作することがある。従っ
て、これら継電装置の出力に基づいて脱調発生を判定す
る脱調検出装置には、この誤動作による脱調誤検出を防
ぐための対策が採用されている。図14は例えば特開昭
55−74313号公報に示された従来の脱調検出の原
理を示す図である。図14において、1はモー特性継電
器、2はモー特性継電器1の動作領域を完全に含むオフ
セットモー特性継電器、3は脱調時の継電器の見るイン
ピーダンスの軌跡、Aはモー特性継電器1の動作領域、
Bはオフセットモー特性継電器2の動作領域である。ま
た図15は脱調検出回路の動作ロジックを示した図であ
る。図15において、4は逆相(零相)過電流要素の動
作判定結果、5は脱調検出要素の動作判定結果、6は脱
調検出確定確認タイマー、7は脱調検出回路の動作判定
結果である。
【0003】次に動作について説明する。電力系統が脱
調した場合、継電器の見るインピーダンスは図14の軌
跡3のように、まず軌跡がオフセットモー特性継電器2
の動作領域Bの内部に入り、続いてモー特性継電器1の
動作領域Aの内部へと移動する。この時オフセットモー
特性継電器2の動作からモー特性継電器1の動作までの
時間が、ある一定時間(脱調検出時間)以上であった場
合に脱調と判断して脱調検出信号を出力し、遮断器の引
き外し信号をロックする。また、アーク事故の場合、負
荷潮流の影響により継電器の見るインピーダンスはF1
点となることがある。更に、背後事故時の継電器の見る
インピーダンスはF2点となる。従ってインピーダンス
がモー特性継電器1とオフセットモー特性継電器2で囲
まれた領域で脱調検出時間以上存在することになり、脱
調と誤判断してしまう。これを防ぐために図15のよう
に逆相(零相)過電流要素4が不平衡電流を検出してい
るときは脱調検出回路をロックする仕組みとなってい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の脱調検出装置は
以上のように構成されているので、以下に示すような問
題点があった。即ち、例えば、電力系統において1線地
絡事故が発生し、1相欠相となった場合、線路の2相は
生きているので脱調現象は生じ得るにもかかわらず、こ
こでは零相(逆相)電流が流れ、図15において逆相
(零相)過電流検出要素4の出力がHレベルとなって脱
調検出要素5の出力を常に阻止するため、結果としてこ
の場合に発生した脱調現象を正しく検出することができ
なくなる。
【0005】また、背後3相事故時は、逆相(零相)電
流は流れないが脱調現象は生じ得ない。従って、この場
合、誤動作防止回路が機能せず、誤った脱調検出信号を
出力する可能性がある。
【0006】この発明は以上のような問題点を解消する
ためになされたもので、電力系統において実際に発生し
た脱調現象をより確実に検出することができ、また、誤
検出の可能性を極力抑制した脱調検出装置を得ることを
目的とする。また、この脱調検出装置に有用な欠相検出
装置を得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1に係
る脱調検出装置は、電力系統の各相電圧または電流の検
出情報に基づき、脱調発生を検出する脱調検出要素およ
び逆相または零相電流が所定値以上となったことを検出
する不平衡電流検出要素と、上記脱調検出要素の出力有
りを受けて脱調検出信号を出力する脱調検出回路と、上
記不平衡電流検出要素の出力有りを受けて上記脱調検出
要素から脱調検出回路への出力を阻止する阻止手段とを
備えた脱調検出装置において、上記電力系統の各相電圧
または電流の検出情報に基づき欠相の発生を検出する欠
相検出要素を備え、上記欠相検出要素の出力有りを受け
て上記阻止手段の阻止動作を解除するようにしたもので
ある。
【0008】また、この発明の請求項2に係る脱調検出
装置は、電力系統の各相電圧または電流の検出情報に基
づき脱調発生を検出する脱調検出要素と、上記脱調検出
要素の出力有りを受けて脱調検出信号を出力する脱調検
出回路とを備えた脱調検出装置において、上記電力系統
の各相電圧または電流の検出情報に基づき背後事故の発
生を検出する背後事故検出要素を備え、上記背後事故検
出要素の出力有りを受けて上記脱調検出要素から脱調検
出回路への出力を阻止する阻止手段を備えたものであ
る。
【0009】また、この発明の請求項3に係る脱調検出
装置は、電力系統の各相電圧または電流の検出情報に基
づき逆相または零相電流が所定値以上となったことを検
出する不平衡電流検出要素を備え、上記不平衡電流検出
要素の出力有りを受けて脱調検出要素から脱調検出回路
への出力を阻止する第2の阻止手段を備えたものであ
る。
【0010】また、この発明の請求項4に係る脱調検出
装置は、電力系統の各相電圧または電流の検出情報に基
づき欠相の発生を検出する欠相検出要素を備え、上記欠
相検出要素の出力有りを受けて第2の阻止手段の阻止動
作を解除するようにしたものである。
【0011】また、この発明の請求項5に係る脱調検出
装置は、その欠相検出要素として自端欠相検出器と相手
端欠相検出器とを備え、上記欠相検出器のいずれかの出
力が有ると上記欠相検出要素の出力有りとするものであ
る。
【0012】また、この発明の請求項6に係る欠相検出
装置は、電力系統の各相電圧または電流の検出情報に基
づき欠相の発生を検出する欠相検出装置であって、上記
電圧と電流の位相角演算から充電電流の方向を検出する
電流方向検出要素およびインピーダンス演算から遠方負
荷を検出する距離検出要素を備え、上記両検出要素が共
に出力有りの条件成立で相手端欠相を検出するものであ
る。
【0013】また、この発明の請求項7に係る欠相検出
装置は、電力系統の各相電圧または電流の検出情報に基
づき欠相の発生を検出する欠相検出装置であって、線路
側に設けられた電圧検出器からの電圧値の所定量の低下
を検出する不足電圧検出要素および上記電流値の所定量
の上昇を検出する過電流検出要素を備え、いずれかの相
において、上記不足電圧検出要素が出力有りでかつ上記
過電流検出要素が出力無しの条件成立で自端欠相を検出
するものである。
【0014】また、この発明の請求項8に係る欠相検出
装置は、電力系統の各相電圧または電流の検出情報に基
づき欠相の発生を検出する欠相検出装置であって、上記
電流値の所定量の低下を検出する不足電流検出要素を備
え、いずれかの相において、上記不足電流検出要素が出
力有りの条件成立で欠相を検出するものである。
【0015】また、この発明の請求項9に係る脱調検出
装置は、請求項6ないし8のいずれかに記載の欠相検出
装置を、請求項1、4または5のいずれかに記載の欠相
検出要素に適用したものである。
【0016】
【発明の実施の形態】実施の形態1.この発明の主たる
目的は、系統欠相時に発生した脱調現象を確実に検出す
ることができる脱調検出装置を実現することであるが、
この実施の形態1では、その前段で必要となる新規な欠
相検出装置について説明する。図1は相手端欠相検出要
素の特性を示す図である。図1において、8はX≦(t
an75゜)Rの特性を有するブラインダー要素、9は
X≦−(tan75゜)Rの特性を有するブラインダー
要素、10は原点を中心とするインピーダンス要素、C
は前記インピーダンス要素10の動作領域、Dは前記ブ
ラインダー要素8、9、インピーダンス要素10によっ
て作られる相手端欠相検出要素の動作領域である。
【0017】次に前記相手端欠相検出要素の動作につい
て説明する。相手端のみが欠相した場合、その欠相相に
は充電電流が流れる。この充電電流は電圧に対して90
度進みの位相関係を持っている。また、インピーダンス
的には、図1の領域D内に見る。従って前記ブラインダ
ー要素8、9の角度±75゜は一例であって、90゜進
みの充電電流を検出できる角度であれば±75゜の前後
で適宜設定可である。ここで、インピーダンスが領域C
内でないという条件を付加することにより、至近端背後
事故において不要に欠相検出要素が動作することを防い
でいる。この方式により充電電流を計測して遠方の欠相
を検出するには、送電線長が比較的長く、検出に十分な
充電電流が流れていることが必要であるが、この検出方
式は、相手端欠相の時のみ動作するので、安定した動作
が期待でき使い易いという利点がある。なお、図1に示
す特性の欠相検出装置を適用した脱調検出装置について
は、後段の各実施の形態で説明する。
【0018】実施の形態2.図2はこの発明の実施の形
態2における脱調検出装置の動作ロジックを示す図であ
る。この脱調検出装置は、自端欠相中に脱調が発生した
場合にも確実に脱調検出を可能とするものである。図2
において、11は自端欠相検出器で、自端遮断器の補助
接点の動作判定結果である。脱調現象は通常、3相平衡
であるので逆相(零相)分を検出した場合は脱調検出回
路をロックすれば系統事故での脱調検出回路の誤動作は
防ぐことができる。しかし、自端が欠相している場合は
逆相(零相)分が発生するので、この時に脱調が発生す
ると、脱調検出ができない。これを防ぐために、自端遮
断器が開いているときは、逆相(零相)過電流要素4を
ロックすることにより脱調検出を可能としている。
【0019】即ち、図2において、自端欠相がなく(自
端遮断器オープン11の出力L)、不平衡電流検出要素
である逆相(零相)過電流検出要素4の出力がHレベル
になると阻止手段としてのAND1の阻止機能が有効に
動作し、脱調検出要素5が誤検出Hを出力してもAND
1はLレベルを保持して脱調検出信号が出力されること
はない。しかし、自端欠相が検出されると(自端遮断器
オープン11の出力H)、AND2の出力がLレベルと
なりAND1の阻止機能を解除して脱調検出要素5によ
る脱調検出動作出力が有効となる。
【0020】なお、この自端遮断器の補助接点を利用し
た欠相検出方式は、当該接点情報を取り込むことができ
れば構成が簡便安価となる利点があるが、この接点情報
は遮断器の開閉動作に追従したものであるので、後述す
るような、電圧、電流の検出値から直接検出する欠相検
出方式に比較して検出の応答が遅くなるのは止むを得な
い。
【0021】実施の形態3.図3はこの発明の実施の形
態3における脱調検出装置の動作ロジックを示す図であ
る。この実施の形態3も形態2と同様、自端欠相の検出
により、逆相(零相)過電流検出要素4の出力による脱
調検出信号出力阻止機能を解除するものである。但し、
ここでは、自端欠相を自端遮断器の補助接点からではな
く、過電流検出要素12と不足電圧検出要素13とから
検出している。
【0022】即ち、自端が欠相すると、線路側に設けら
れた電圧検出器PTからの電圧は低下し不足電圧検出要
素13が動作(Hレベル)する。そして、通常の他の故
障時には電圧低下相の電流が増大するが、欠相事故の場
合は欠相相の電流検出器CTからの電流が低下するので
過電流検出要素12がLレベルとなる。従って、両者の
上記動作の成立をAND3で判別して自端欠相検出出力
をAND2へ送出する。以降の動作は実施の形態2と同
一であるので説明は省略する。
【0023】この自端欠相検出方式は、高速検出が可能
であるが、図4(a)に示すように、電圧情報を線路側
に設けられたPTから入手する必要があり、同図(b)
に示すように、母線側に設けられたPTからの電圧情報
は欠相によっても変化しないので欠相検出はできない。
なお、この場合、過電流検出要素12のしきい値として
は、例えば、定格値の5〜10%程度、また、不足電圧
検出要素13のしきい値としては、例えば、定格値の7
0〜80%程度に設定するのが望ましい。更に、この過
電流検出要素12と不足電圧検出要素13とを組み合わ
せた自端欠相検出装置は、他の用途の欠相検出にも適用
できることは言うまでもない。
【0024】実施の形態4.図5はこの発明の実施の形
態4における脱調検出装置の動作ロジックを示す図であ
る。ここでは、実施の形態2で説明した、自端遮断器オ
ープンで判別する自端欠相検出要素11と例えば実施の
形態1で説明した相手端欠相検出要素14との両欠相検
出要素を備え、これらをそれぞれAND21およびAN
D22の入力とすることにより、自端欠相または相手端
欠相の少なくとも一方が検出されると、逆相(零相)過
電流検出要素4の出力による脱調検出信号出力阻止機能
を解除する。
【0025】実施の形態5.図6はこの発明の実施の形
態5における脱調検出装置の動作ロジックを示す図であ
る。先の実施の形態4と異なるのは、自端欠相検出を実
施の形態3で説明した過電流検出要素12と不足電圧検
出要素13とを使用した方式に替えたのみであるので、
動作の説明は省略するが、実施の形態4に比較して高速
度の欠相検出が実現する。
【0026】実施の形態6.図7はこの発明の実施の形
態6における脱調検出装置の動作ロジックを示す図であ
る。ここでは、相手端欠相検出装置として各相不足電流
検出要素15を採用している。各相不足電流検出要素1
5はいずれか少なくとも1相で電流検出値が所定のしき
い値以下となる不足電流を検出すると相手端欠相と判別
する。この欠相検出方式はアルゴリズムが単純なので動
作検証が簡単にできるという利点がある。但し、系統に
よって、不足電流要素の動作値を変える必要がある。例
えば、長距離系統では充電電流が大きいので、しきい値
を高く設定する必要がある。もっとも、整定で可変に設
定できるようにすれば、問題はない。
【0027】脱調検出装置としての動作は、先の実施の
形態4の場合と変わりはないので説明は省略する。ま
た、この各相不足電流検出要素15は自端欠相検出装置
としても使用でき、この場合、図7において、自端遮断
器オープン11およびAND21を使用せず、欠相を各
相不足電流検出要素15のみで検出することで、脱調検
出信号出力阻止機能を解除するようにしてもよい。ま
た、当然ながら、この各相不足電流検出要素15は他の
用途の欠相検出にも適用することができる。
【0028】実施の形態7.図8はこの発明の実施の形
態7における脱調検出装置の動作ロジックを示す図であ
る。先の実施の形態6における自端遮断器オープンを利
用した方式に替わって過電流検出要素12と不足電圧検
出要素13とを組み合わせた自端欠相検出方式を採用し
た以外に異なるところはなく、動作の説明は省略する
が、高速の欠相検出が可能となる。
【0029】実施の形態8.図9はこの発明の実施の形
態8における脱調検出装置の動作ロジックを示す図であ
る。以上の各実施の形態では、いずれも背後事故につい
ては考慮していない。背後3相事故時は脱調現象は起こ
り得ないので、脱調検出要素5が誤って出力するとこれ
を阻止する必要があるが、背後3相事故時には不平衡電
流が生じず、従って逆相(零相)過電流検出要素4は動
作せず、以上の実施の形態のものでは、誤脱調検出を防
止できない。この実施の形態8では、背後3相事故を検
出する背後事故検出要素16を設け、不平衡電流が検出
されなくても背後事故検出要素16の出力がHレベルに
なると、これをAND4で判別し、AND11により脱
調検出要素5の出力を阻止する構成としている。これに
より、背後3相事故での誤脱調検出を防ぐことが可能と
なり、背後3相事故から内部へ事故が進展した場合で
も、遅延なく遮断器の引外し信号を出力することができ
る。
【0030】なお、背後事故の検出方法には幾つかある
が、例えば、図10に示すような特性を持たせることに
より検出が可能である。つまり、背後事故点F3を含む
動作領域Eを持つ距離継電器17に負荷潮流で動作しな
いようにブラインダー要素18を付加すればよい。
【0031】図9では、自端、相手端欠相検出要素1
1、14を設け、欠相が検出されたときは、逆相(零
相)過電流検出要素4の出力による脱調検出信号出力阻
止機能を解除する、先の形態例と同様の構成も採用して
いるが、例えば、背後事故のみを考慮すれば足りるとい
う場合には、背後事故検出要素16の出力有り(Hレベ
ル)で脱調検出要素5からの脱調検出信号の出力を阻止
する回路のみを採用する構成としてもよい。逆に、先の
各形態例では、いずれも背後事故を考慮していないが、
実際の系統事故は通例、不平衡事故が大半であるので、
実用上はほとんど問題ない。
【0032】実施の形態9.図11はこの発明の実施の
形態9における脱調検出装置の動作ロジックを示す図で
ある。実施の形態8と異なるのは、自端欠相検出装置と
して、自端遮断器オープンを利用した方式に替わり、過
電流検出要素12と不足電圧検出要素13とを組み合わ
せた高速検出可能の自端欠相検出装置を採用した点のみ
で、他は同様であるので動作の説明は省略する。
【0033】実施の形態10.図12はこの発明の実施
の形態10における脱調検出装置の動作ロジックを示す
図である。先の実施の形態8と異なるのは、相手端欠相
検出装置として各相不足電流検出要素15を採用してい
る点のみで、他は同様であるので、動作の説明は省略す
る。
【0034】実施の形態11.図13はこの発明の実施
の形態11における脱調検出装置の動作ロジックを示す
図である。実施の形態10と異なるのは、自端遮断器オ
ープンを利用した方式に替わり、過電流検出要素12と
不足電圧検出要素13とを組み合わせた高速検出可能な
自端欠相検出装置を採用した点のみで、他は同様である
ので動作の説明は省略する。
【0035】
【発明の効果】以上のように、この発明の請求項1に係
る脱調検出装置は、電力系統の各相電圧または電流の検
出情報に基づき、脱調発生を検出する脱調検出要素およ
び逆相または零相電流が所定値以上となったことを検出
する不平衡電流検出要素と、上記脱調検出要素の出力有
りを受けて脱調検出信号を出力する脱調検出回路と、上
記不平衡電流検出要素の出力有りを受けて上記脱調検出
要素から脱調検出回路への出力を阻止する阻止手段とを
備えた脱調検出装置において、上記電力系統の各相電圧
または電流の検出情報に基づき欠相の発生を検出する欠
相検出要素を備え、上記欠相検出要素の出力有りを受け
て上記阻止手段の阻止動作を解除するようにしたので、
欠相中に発生した脱調現象も検出可能となる。
【0036】また、この発明の請求項2に係る脱調検出
装置は、電力系統の各相電圧または電流の検出情報に基
づき脱調発生を検出する脱調検出要素と、上記脱調検出
要素の出力有りを受けて脱調検出信号を出力する脱調検
出回路とを備えた脱調検出装置において、上記電力系統
の各相電圧または電流の検出情報に基づき背後事故の発
生を検出する背後事故検出要素を備え、上記背後事故検
出要素の出力有りを受けて上記脱調検出要素から脱調検
出回路への出力を阻止する阻止手段を備えたので、背後
事故時の誤脱調検出を防ぐことが可能となり、背後事故
から内部へ事故が進展した場合でも、遅延なく保護動作
がなされる。
【0037】また、この発明の請求項3に係る脱調検出
装置は、電力系統の各相電圧または電流の検出情報に基
づき逆相または零相電流が所定値以上となったことを検
出する不平衡電流検出要素を備え、上記不平衡電流検出
要素の出力有りを受けて脱調検出要素から脱調検出回路
への出力を阻止する第2の阻止手段を備えたので、不平
衡事故時、背後事故時のいずれにおいても誤脱調検出を
防ぐことが可能となる。
【0038】また、この発明の請求項4に係る脱調検出
装置は、電力系統の各相電圧または電流の検出情報に基
づき欠相の発生を検出する欠相検出要素を備え、上記欠
相検出要素の出力有りを受けて第2の阻止手段の阻止動
作を解除するようにしたので、欠相中に発生した脱調現
象の検出が可能となる。
【0039】また、この発明の請求項5に係る脱調検出
装置は、その欠相検出要素として自端欠相検出器と相手
端欠相検出器とを備え、上記欠相検出器のいずれかの出
力が有ると上記欠相検出要素の出力有りとするので、欠
相の検出がより確実になされる。
【0040】また、この発明の請求項6に係る欠相検出
装置は、電力系統の各相電圧または電流の検出情報に基
づき欠相の発生を検出する欠相検出装置であって、上記
電圧と電流の位相角演算から充電電流の方向を検出する
電流方向検出要素およびインピーダンス演算から遠方負
荷を検出する距離検出要素を備え、上記両検出要素が共
に出力有りの条件成立で相手端欠相を検出するので、比
較的長距離の送電系統において、相手端欠相を他と識別
して確実に検出することができる。
【0041】また、この発明の請求項7に係る欠相検出
装置は、電力系統の各相電圧または電流の検出情報に基
づき欠相の発生を検出する欠相検出装置であって、線路
側に設けられた電圧検出器からの電圧値の所定量の低下
を検出する不足電圧検出要素および上記電流値の所定量
の上昇を検出する過電流検出要素を備え、いずれかの相
において、上記不足電圧検出要素が出力有りでかつ上記
過電流検出要素が出力無しの条件成立で自端欠相を検出
するので、自端欠相を高速確実に検出することができ
る。
【0042】また、この発明の請求項8に係る欠相検出
装置は、電力系統の各相電圧または電流の検出情報に基
づき欠相の発生を検出する欠相検出装置であって、上記
電流値の所定量の低下を検出する不足電流検出要素を備
え、いずれかの相において、上記不足電流検出要素が出
力有りの条件成立で欠相を検出するので、簡便なアルゴ
リズム構成で欠相を検出することができる。
【0043】また、この発明の請求項9に係る脱調検出
装置は、請求項6ないし8のいずれかに記載の欠相検出
装置を、請求項1、4または5のいずれかに記載の欠相
検出要素に適用したので、設備の条件に応じて適切な欠
相検出装置を設定して、誤検出なく脱調を確実に検出可
能な脱調検出装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1の、相手端欠相検出
装置の特性図を示す。
【図2】 この発明の実施の形態2を示す脱調検出装置
の動作ロジック図である。
【図3】 この発明の実施の形態3を示す脱調検出装置
の動作ロジック図である。
【図4】 図3の過電流検出要素12および不足電圧検
出要素13への電流、電圧検出器CT、PTの設置要領
を示す図である。
【図5】 この発明の実施の形態4を示す脱調検出装置
の動作ロジック図である。
【図6】 この発明の実施の形態5を示す脱調検出装置
の動作ロジック図である。
【図7】 この発明の実施の形態6を示す脱調検出装置
の動作ロジック図である。
【図8】 この発明の実施の形態7を示す脱調検出装置
の動作ロジック図である。
【図9】 この発明の実施の形態8を示す脱調検出装置
の動作ロジック図である。
【図10】 背後事故検出要素の特性の一例を示す。
【図11】 この発明の実施の形態9を示す脱調検出装
置の動作ロジック図である。
【図12】 この発明の実施の形態10を示す脱調検出
装置の動作ロジック図である。
【図13】 この発明の実施の形態11を示す脱調検出
装置の動作ロジック図である。
【図14】 脱調検出の原理を説明するための継電器特
性図を示す。
【図15】 従来の脱調検出装置の動作ロジック図を示
す。
【符号の説明】
4 逆相(零相)過電流検出要素、5 脱調検出要素、
6 脱調検出確定確認タイマー、7 脱調検出回路、1
1 自端遮断器オープン情報、12 過電流検出要素、
13 不足電圧検出要素、14 相手端欠相検出要素、
15 各相不足電流検出要素、16 背後事故検出要
素。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 尾田 重遠 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 5G058 BB01 BB02 BB04 BC12 BD08 CC02 CC03 EE01 EF06 EG15 EH02 FF01 FF03 HH03

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電力系統の各相電圧または電流の検出情
    報に基づき、脱調発生を検出する脱調検出要素および逆
    相または零相電流が所定値以上となったことを検出する
    不平衡電流検出要素と、上記脱調検出要素の出力有りを
    受けて脱調検出信号を出力する脱調検出回路と、上記不
    平衡電流検出要素の出力有りを受けて上記脱調検出要素
    から脱調検出回路への出力を阻止する阻止手段とを備え
    た脱調検出装置において、 上記電力系統の各相電圧または電流の検出情報に基づき
    欠相の発生を検出する欠相検出要素を備え、上記欠相検
    出要素の出力有りを受けて上記阻止手段の阻止動作を解
    除するようにしたことを特徴とする脱調検出装置。
  2. 【請求項2】 電力系統の各相電圧または電流の検出情
    報に基づき脱調発生を検出する脱調検出要素と、上記脱
    調検出要素の出力有りを受けて脱調検出信号を出力する
    脱調検出回路とを備えた脱調検出装置において、 上記電力系統の各相電圧または電流の検出情報に基づき
    背後事故の発生を検出する背後事故検出要素を備え、 上記背後事故検出要素の出力有りを受けて上記脱調検出
    要素から脱調検出回路への出力を阻止する阻止手段を備
    えたことを特徴とする脱調検出装置。
  3. 【請求項3】 電力系統の各相電圧または電流の検出情
    報に基づき逆相または零相電流が所定値以上となったこ
    とを検出する不平衡電流検出要素を備え、上記不平衡電
    流検出要素の出力有りを受けて脱調検出要素から脱調検
    出回路への出力を阻止する第2の阻止手段を備えたこと
    を特徴とする請求項2記載の脱調検出装置。
  4. 【請求項4】 電力系統の各相電圧または電流の検出情
    報に基づき欠相の発生を検出する欠相検出要素を備え、
    上記欠相検出要素の出力有りを受けて第2の阻止手段の
    阻止動作を解除するようにしたことを特徴とする請求項
    3記載の脱調検出装置。
  5. 【請求項5】 欠相検出要素として自端欠相検出器と相
    手端欠相検出器とを備え、上記欠相検出器のいずれかの
    出力が有ると上記欠相検出要素の出力有りとすることを
    特徴とする請求項1または4に記載の脱調検出装置。
  6. 【請求項6】 電力系統の各相電圧または電流の検出情
    報に基づき欠相の発生を検出する欠相検出装置であっ
    て、 上記電圧と電流の位相角演算から充電電流の方向を検出
    する電流方向検出要素およびインピーダンス演算から遠
    方負荷を検出する距離検出要素を備え、上記両検出要素
    が共に出力有りの条件成立で相手端欠相を検出する欠相
    検出装置。
  7. 【請求項7】 電力系統の各相電圧または電流の検出情
    報に基づき欠相の発生を検出する欠相検出装置であっ
    て、 線路側に設けられた電圧検出器からの電圧値の所定量の
    低下を検出する不足電圧検出要素および上記電流値の所
    定量の上昇を検出する過電流検出要素を備え、いずれか
    の相において、上記不足電圧検出要素が出力有りでかつ
    上記過電流検出要素が出力無しの条件成立で自端欠相を
    検出する欠相検出装置。
  8. 【請求項8】 電力系統の各相電圧または電流の検出情
    報に基づき欠相の発生を検出する欠相検出装置であっ
    て、 上記電流値の所定量の低下を検出する不足電流検出要素
    を備え、いずれかの相において、上記不足電流検出要素
    が出力有りの条件成立で欠相を検出する欠相検出装置。
  9. 【請求項9】 請求項6ないし8のいずれかに記載の欠
    相検出装置を、請求項1、4または5のいずれかに記載
    の欠相検出要素に適用したことを特徴とする脱調検出装
    置。
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