JP6317250B2 - 脱調検出リレーシステム - Google Patents

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本発明は、系統事故時の発電機脱調を検出する脱調検出リレーシステムに係り、特に発電所間の電圧情報を通信することなくフェールセーフ要素として脱調現象を直接計測する機能を備えた脱調検出リレーシステムに関する。
従来の脱調検出リレーシステムにおいては、主検出要素とフェールセーフ要素の組み合わせにより脱調判定を行っている。このうち主検出要素としては、インピーダンスローカス法や位相比較法を用いた原理の保護リレーが採用され、フェールセーフ要素としては事故が発生したことを認識する、不足電圧リレーや過電流リレーを用いていた。
具体的に例えば特許文献1の脱調検出リレーシステムでは、電力系統の各相電圧または電流の検出情報に基づき、脱調発生を検出する脱調検出要素(主検出要素)および電流が所定値以上となったことを検出する電流検出要素(フェールセーフ要素)を備え、電流検出要素の動作により事故発生を検知し、かつ脱調検出要素の出力有で脱調と検出して自端遮断器を開放する。なおフェールセーフ要素としては、電流検出要素の他に不足電圧により事故発生を検知することがある。
特許第4030706号
従来の脱調検出リレーシステムにおけるフェールセーフ要素の役割は事故発生の検知であり、事故発生後にインピーダンスや位相が変動していることを主検出要素により検知したことをもって脱調と判定する。
然るに、脱調の中心が発電所の母線から遠方になると、母線電圧の低下量が小さくなり、事故電流も小さくなることがある。この場合、事故が発生しているにも関わらず、フェールセーフ要素が作動するに足る十分な大きさの電流、電圧の変化量を生じていないことがある。このため、フェールセーフ要素として選定している不足電圧リレーや過電流リレーが動作せず、他方主検出要素はインピーダンスや位相の変動から脱調を検知しているが、脱調検出リレーシステム全体としては脱調と判定せず、遮断器の開放が行えないことから、結果発電機が脱調してしまう事がある。
そのため、フェールセーフ要素は単なる事故検知機能ではなく、脱調現象を直接計測する機能を具備する必要がある。
以上のことから本発明においては、自端情報のみで遠方での脱調も判別可能とする脱調検出リレーシステムを提供することを目的とする。
以上のことから本発明においては、送電系統の脱調を検出する主保護脱調リレーと、フェールセーフリレーの両方の動作にてトリップ指令を出力する脱調検出リレーシステムであって、フェールセーフリレーは、送電系統の自端電圧の位相を記憶し、記憶した位相と送電系統の自端電圧の現在位相の差から送電系統の脱調を判別する脱調検出リレーシステムである。
脱調現象を直接計測してフェールセーフリレーを構築することにより、これまで誤不動作となっていた脱調現象に対して、脱調に至る前に発電機をトリップすることができ系統の安定化に寄与することができる。
本発明の全体構成を示す図。
本発明の脱調検出リレーシステムは、自端発電所端の母線電圧情報のみを用いて脱調検出用のフェールセーフリレーを構築するものであり、相手端発電所端の母線電圧情報を使用しない。以下図面を参照して説明する。なお本発明において発電所端とは、背後に電源を有する電気所(発電所や変電所)端を意味している。つまり脱調検出リレーシステムは発電所出口の母線に設置される場合以外に、背後に電源を有する変電所の母線に設置される場合もある。
本発明の脱調検出リレーシステムの実施例を図1に示す。まず本発明の脱調検出リレーシステムが適用される発電所の構成について説明する。発電所(自端発電所)は発電機50から所内母線40、変圧器30、遮断器20を介して自端の発電所母線10に接続されている。また発電所母線10からは送電線90を介して図示せぬ相手端発電所あるいは変電所(相手端電気所)に接続されている。
脱調検出リレーシステム80は、主保護脱調リレー81とフェールセーフリレー82から構成され、主保護脱調リレー81とフェールセーフリレー82の両方が動作したことを論理積回路ANDで判断し、論理積回路ANDの出力時に脱調と判定しトリップ指令100を遮断器20に出力する。
このうち主保護脱調リレー81では、電圧検出器60が検出する母線電圧と発電所から系統に接続する送電線に接続された電流検出器70が検出する線路電流を入力としている。またフェールセーフリレー82は電圧検出器60が検出する母線電圧を入力としている。ここで特徴的なことは、主保護脱調リレー81およびフェールセーフリレー82の判断に使用される電気量が自端子の発電所からのみ得られ、相手端電気所の検出する電流、電圧の電気量を使用していない点にある。
以下脱調検出リレーシステム80を構成する個別回路の詳細構成と機能について説明する。まず脱調検出リレーシステム80内の主保護脱調リレー81は、電流検出器70の出力と電圧検出器60の出力からインピーダンスを計算し、その軌跡から脱調を判定する一般的な脱調リレーである。これは例えば測距領域の異なる複数の距離継電器を備え、それぞれの測距するインピーダンス領域を区分し、区分領域をインピーダンスが通過する方向や時間から脱調と判定する。なお主保護脱調リレー81として位相差を確認する原理のものもあるが、この実施例では自端情報のみから脱調検出することを想定しているため、相手端端子電圧を使用する位相差方式を採用していない。
本発明はフェールセーフリレー82に特徴があり、ここでは単なる事故検出要素ではなく、脱調検出機能を兼ね備える。フェールセーフリレー82は、具体的には、位相記憶部800と零点検出回路824と偏差検出回路825と脱調判定回路826とで構成されている。
このうち位相記憶部800は、要するに正常時の電圧位相を記憶し、事故発生後も正常時の電圧位相を基準位相として出力し続けるものである。なお出力する電圧位相としては例えば入力である電圧の零点のタイミングでパルス出力するものとされる。この部分はいわゆる位相記憶発信機能を備えた回路構成(位相記憶ループPLL,あるいは位相記憶発信器PLO)とされている。この回路構成例は多数あるので、ここではその一例として周波数検出回路821と積分回路822と位相ゼロ検出回路823で構成した例を示す。但し、ここでの処理は電圧のサンプリング入力値をディジタル処理することを念頭に説明している。
位相記憶部800では、電圧検出器60で検出した母線交流電圧から、その周波数を周波数検出回路821で検出し、当該の周波数にて演算刻み△t毎に変化する位相量△θ(=2×π×周波数×△t)を積分回路822にて積算し現在の位相を演算する。
位相の定義域を0〜2πとしているため、定期的に積分をリセットする必要があり、偏差検出回路825にて事故ありを検出していない場合は交流電圧波形から零点検出回路824にて零点を検出した時点で積分値をリセットする。
また、偏差検出回路825にて事故ありを検出した場合は位相ゼロ検出回路823にて位相ゼロ点を検出した時点で積分値をリセットする。
リセットする値については、零点検出回路824および位相ゼロ検出回路823にてリセットする時点で検出する現在位相にて決定する。
なお零点検出回路824は、例えば交流波形が負の値から正の値に変化する点を検出し、2つのサンプリング点の間に零点があることを検出する。交流波形が負の値から正の値に変化した時点で現在位相は零ではないため、例えばサンプリングした2点を直線補間して零点を求め、その零点から交流波形の正の時点までの時間を演算することにより現在の位相が演算され、その値を積分回路822のリセット値とする。
位相ゼロ検出回路823では、積分回路822の積分値が2πを超えた時点で零点が検出されたと認識し、定義域内の値に戻すための値を積分回路822出力から2πを減じて演算する。
以上の回路構成を通じて、事故発生前の状態では位相記憶部800からは電圧波形の零点のタイミングで偏差検出回路825にパルス波形が与えられ、他方零点検出回路824からも電圧波形の零点のタイミングで偏差検出回路825にパルス波形が与えられている。事故発生前の状態では、両者の出力タイミングは同時であり、偏差検出回路825は一方が得られてから他方が得られるまでの時間差を検知しない。あるいは検知したとしてもそれは予定の範囲内のタイミング差である。
また以上の回路構成によれば、位相記憶部800からの電圧波形の零点のタイミング信号は、事故発生前の状態を保持し記憶し続ける。このため、事故発生後に現時点の電圧波形の零点のタイミング信号(零点検出回路824の出力)が変動した場合には、位相記憶部800からの電圧波形の零点のタイミング信号との間で、出力するタイミングに時間差を生じることになる。
偏差検出回路825では零点検出回路824で零点を検出した時点で位相ゼロ点検出回路823が出力する現在位相の値から零点検出回路824で演算するリセット値の差を演算する。その差が偏差ありと検出するレベルを設定しておきその値を上回った場合は、事故ありと検出する。
脱調判定回路826は、偏差検出回路825の出力値が脱調判定レベルを超過した事を確認し、フェールセーフリレー82動作の出力を行う。
なお偏差検出回路825の値がπ近傍になると発電所母線10の母線電圧が小さくなり零点検出や周波数検出が困難になるため、2/3π程度で脱調判定レベルを設定するのがよい。本設定はやや誤動作方向での設定となるが、主保護である脱調リレー81が確実に脱調を検出する仕組みとしているため、フェールセーフとして使う本発明では問題とならない。
以上説明した本発明の脱調検出リレーシステム80では、フェールセーフ要素として系統の電流、電圧の大きさの変化を用いていない。従って遠方での脱調の場合のように電流、電圧の変動量が少ない場合であっても、これに影響されることがない。
本発明では事故前後の自端子電圧の位相変化を監視しているので、位相量の変動が大きければ、遠方事故であっても検知可能である。また事故前後を区分するために、位相差の変化を監視しているのでこの意味でも電流、電圧の変動量が少ないことの影響を受けずに事故検出が可能である。
このように本発明は、検出原理の相違する脱調検出要素が2種類あり、その一方が従来のインピーダンス原理によるものであり、他方が自己電圧の事故前後の位相差変化に着目した位相原理に基づくものということができる。
10:発電所母線
20:遮断器
30:昇圧用変圧器
40:発電機端母線
50:発電機
60:電圧検出器
70:電流検出器
80:脱調検出リレーシステム
81:主保護脱調リレー
82:フェールセーフリレー
821:周波数検出回路
822:積分回路
823:位相ゼロ検出回路
824:零点検出回路
825:偏差検出回路
826:脱調判定回路

Claims (5)

  1. 送電系統の脱調を検出する主保護脱調リレーと、フェールセーフリレーの両方の動作にてトリップ指令を出力する脱調検出リレーシステムであって、
    前記フェールセーフリレーは、送電系統の自端電圧の位相を記憶し、記憶した位相と送電系統の自端電圧の現在位相の差から送電系統の事故を判別するものであることを特徴とする脱調検出リレーシステム。
  2. 請求項1記載の脱調検出リレーシステムであって、
    前記主保護脱調リレーは、送電系統のインピーダンスの変動から脱調を検知することを特徴とする脱調検出リレーシステム。
  3. 請求項1または請求項2記載の脱調検出リレーシステムであって、
    前記フェールセーフリレーは、送電系統正常時の電圧位相を記憶し、事故発生後も正常時の電圧位相を基準位相として出力する位相記憶部と、送電系統電圧の零点を検出する零点検出回路と、該零点検出回路の出力と前記位相記憶部の与える基準位相を比較し送電系統の事故発生を検出する偏差検出回路と、該偏差検出回路で演算した偏差量から脱調を判定する脱調判定回路で構成されていることを特徴とする脱調検出リレーシステム。
  4. 請求項3記載の脱調検出リレーシステムであって、
    前記位相記憶部は、前記送電系統の電圧から周波数を検出する周波数検出回路と、該周波数検出回路の出力を積分する積分回路と、該積分回路出力から現在の交流電圧波形の位相を求める位相ゼロ検出回路とからなり、前記位相記憶部の出力が事故検出後も継続出力されることを特徴とする脱調検出リレーシステム。
  5. 発電所端における母線電圧と送電系統の電流から送電系統のインピーダンスを求め、インピーダンスの変動から脱調を検出する主保護脱調リレーと、前記発電所端における母線電圧の位相を記憶し、記憶した位相と前記発電所端における母線電圧の現在位相の差から送電系統の脱調を判別するフェールセーフリレーと、前記主保護脱調リレーと前記フェールセーフリレーがともに動作することをもって送電系統の脱調を判別する論理積回路を備えたことを特徴とする脱調検出リレーシステム。
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