JP2002016234A - 強誘電体薄膜メモリ素子及びその製造方法 - Google Patents

強誘電体薄膜メモリ素子及びその製造方法

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JP2002016234A
JP2002016234A JP2000196262A JP2000196262A JP2002016234A JP 2002016234 A JP2002016234 A JP 2002016234A JP 2000196262 A JP2000196262 A JP 2000196262A JP 2000196262 A JP2000196262 A JP 2000196262A JP 2002016234 A JP2002016234 A JP 2002016234A
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memory device
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ferroelectric thin
film
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Kazufumi Suenaga
和史 末永
Kiyoshi Ogata
潔 尾形
Keiichi Yoshizumi
圭一 吉住
Mitsuhiro Mori
光廣 森
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高い残留分極値や小さい膜疲労を有する高性能
な強誘電体キャパシタを実現し、高品質で製造歩留りの
高い半導体メモリ素子を提供する。 【解決手段】強誘電体薄膜キャパシタをメモリキャパシ
タとして用いる半導体メモリ素子において、キャパシタ
中の強誘電体薄膜12の結晶粒子間(粒界)に誘電体で
ある微結晶あるいは非晶質粒子を充填することにより、
高い残留分極値や小さい膜疲労(大きい書き換え可能回
数)を得ることを可能とし、高品質で製造歩留りの高い
半導体メモリ素子を実現する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、強誘電体不揮発性
メモリ及び高密度DRAMに最適な強誘電体薄膜コンデ
ンサを用いた半導体メモリ素子及びその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の強誘電体薄膜コンデンサを用いた
半導体メモリでは、例えば「強誘電体薄膜メモリ」(サ
イエンスフォーラム刊、1995年)227頁に記載さ
れているように、Pt上部電極/強誘電体層(PZT)
/Pt下部電極の積層構造を持っていた。この強誘電体
層の製造方法としては、ゾルゲル法、スパッタ法、CV
D法等が知られている。
【0003】例えば、特開平7−142600号公報に
記載された薄膜の形成方法では、BaTiO3の化合物
をPt下部電極上に形成している。Pt薄膜の結晶配向
をそのまま受け継ぐことにより、強誘電性薄膜の配向性
を制御し、残留分極を確保していた。
【0004】また例えば、Journal of Materials Scien
ce Letters 、1995、Vol14、pp.640−642に記載された
PZT強誘電体薄膜は、加熱しながら下部電極上にスパ
ッタ法でPZTを成膜している。この強誘電体薄膜の走
査電子顕微鏡による断面観察写真では、PZTの表面粗
さの最大高低差はは約90nmであり、表面粗さの標準
偏差は約15nmであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では、強
誘電体薄膜の平滑性における表面粗さを制御することが
困難であった。強誘電体薄膜をパターニングし、メモリ
キャパシタとした時に、表面粗さが大きいために、メモ
リセル間の特性ばらつきが大きくなる。その結果すべて
のメモリセルで同時に十分な特性を得ることが困難であ
り、製造上の歩留まり低下を引き起こすという問題があ
った。またメモリセル内での強誘電体薄膜の表面粗さが
大きいために、リーク電流の発生、あるいは粒界部分の
電界集中による膜疲労の発生等が起こり、メモリセル性
能上の問題となっていた。
【0006】本発明の目的は、上記課題を解決するため
に、メモリセル間で特性ばらつきの少ない強誘電体薄膜
キャパシタを提供し、高集積強誘電体メモリを高性能化
すると同時に製造歩留りを向上することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】基板上の少なくとも下部
電極、強誘電体薄膜及び上部電極の積層構造よりなる強
誘電体薄膜コンデンサをメモリキャパシタとして使用す
る半導体メモリ素子において、該強誘電体薄膜の膜厚方
向を法線とした面内において、結晶粒子間(粒界)に誘
電体である微結晶あるいは非晶質粒子が充填し、表面粗
さの標準偏差を10nm以下に制御することにより、リ
ーク電流や強誘電体薄膜内部や強誘電体薄膜と電極等と
の界面での電界集中によるキャパシタ間の印加実効電圧
の低下を防ぐことができる。
【0008】また上記キャパシタの下部電極としてPt
電極、あるいはPt合金を使用し、該下部電極を基板面
に対して垂直方向に(111)優先配向とすることによ
り、その上に形成した強誘電体結晶粒子の配向性を向上
することができる。これにより、メモリセル間の均一性
をさらに向上することができる。また上記下部電極とし
てRu、Ir乃至同酸化物やPtと強誘電体薄膜中に含
む元素との化合物を使用することによっても同様に達成
される。
【0009】また強誘電体材料として、ペロブスカイト
構造を有するABO3型酸化物を使用し、各強誘電体結
晶粒子を基板面に対して垂直方向に(111)優先配向
とすることにより、配向性ばらつきによる特性の不均一
性を低減できる。該強誘電体の組成として、A=Pb、
B=(Zr1x、Tix)を用いることにより、不揮発
性メモリに好適な残留分極の大きい強誘電体薄膜を得る
ことができる。また該強誘電体組成がA=(Ba1x
Srx)、B=Tiを用いることにより、メモリ使用温
度においてヒステリシスの無い常誘電層を得ることがで
き、DRAM等のキャパシタに好適な膜を得ることがで
きる。
【0010】また、強誘電体薄膜の表面粗さの標準偏差
を小さくする手段として、該強誘電体薄膜の結晶粒子間
の間隙(粒界)に充填するために、下部電極上に半導体
装置に要求される膜厚の強誘電体薄膜を形成して結晶化
させ、その上に該強誘電体材料に含まれる少なくとも1
つ以上の元素の金属、酸化物あるいは化合物層を形成
し、 あるいは、粒界に充填させる誘電体層に、ペロブ
スカイト構造を有するABO3型酸化物を使用し、その
組成としてA=Pb、B=(Zr1x、Tix)、A=
(Ba1x、Srx)、B=Ti、あるいはTi、Ti
x、Sr、SrOxを用いることにより、表面粗さの標
準偏差の小さく、各結晶粒子が基板面に対し垂直方向に
(111)優先配向である強誘電体キャパシタを得るこ
とができる。その結果、強誘電性低下の原因である、絶
縁物であるパイロクロア構造の結晶粒子や、ロゼッタ状
のZrOx結晶粒子成長の抑制を可能となり、不揮発性
メモリに最適な、残留分極値が大きい、かつリーク電流
が小さい、かつ膜疲労(書き換えによる残留分極の低
下)の小さい強誘電体薄膜を得ることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を説明す
る。
【0012】(1)強誘電体薄膜を搭載した半導体メモ
リ素子 図8は本発明装置の一実施の形態となる強誘電体薄膜を
用いた半導体メモリ素子のキャパシタ部分の概要を示す
断面図である。Si基板98上にメモリセルのトランジ
スタ部分となるCMOSを形成し、平坦化及び絶縁、保
護のため絶縁層102を形成する。本発明の実施の形態
では、BPSGと呼ばれるSiO2ガラス膜を膜厚30
0nmで形成してある。SiO2絶縁層102の上に、
Ti接着層81(20nm)、Pt下部電極81(20
0nm)、本発明の結晶粒径の相対標準偏差が結晶粒子
のを有する強誘電体Pb(1+y)(Zr1x、Tix)O3
層104(250nm)、上部電極105(10nm)
の積層構造よりなる強誘電体キャパシタを形成する。キ
ャパシタ上には、層間絶縁層106及び配線層103を
積層し、キャパシタ電極6、8とトランジスタとの配線
を行っている。さらに上部にはSiO2等よりなる保護
層107を成膜し、封止樹脂108でパッケージングを
行っている。
【0013】(2)強誘電体薄膜の結晶性 図3に、本発明のPZT強誘電体薄膜のX線回折パター
ンを示す。横軸に回折角2θ、縦軸にX線回折強度を示
している。測定装置については、CuターゲットのX線
管球をX線源に用いた粉末X線回折装置を使用した。こ
のとき、強誘電体薄膜は111と222の回折ピークが
測定され、他の100や110の回折ピークはほとんど
測定できなかった。したがって、本発明の強誘電体薄膜
は、基板面に対し垂直方向に(111)優先配向である
ことが分かった。また、電極Ptの回折ピーク111と
222や下地のTiの回折ピークが確認された。
【0014】(3)強誘電体薄膜の表面粗さ 図1は本発明装置の一実施の形態となる、下部電極11
上に形成された強誘電体薄膜において、大粒径粒子13
の粒界に小粒径粒子14で充填された表面粗さの標準偏
差が10nm以下の強誘電体薄膜12を用いた半導体メ
モリ素子のキャパシタ部分の概要を示す上面および断面
図である。また図2は本発明装置の一実施の形態とな
る、下部電極11上に形成された強誘電体薄膜におい
て、該強誘電体薄膜の結晶粒子が膜厚方向に平行な柱状
形状をもち、該柱状結晶粒子が膜厚方向で不連続あるい
は連続に結晶粒径サイズ変化させて、緻密な結晶粒で構
成した表面粗さの標準偏差が10nm以下の強誘電体薄
膜であることを特徴とする半導体メモリ素子である。こ
のとき該強誘電体薄膜12の表面粗さの平滑性は標準偏
差Rmsとしては定義され、数1で表される。単位はn
mであり、数値の大小によって、表面粗さの程度が大き
いかあるいは小さいかを判断できる。
【0015】
【数1】
【0016】表面粗さ標準偏差の解析については、走査
型電子顕微鏡(SEM)、原子間力顕微鏡(AFM)あ
るいは断面透過型電子顕微鏡(TEM)により薄膜表面
または断面像を測定して、強誘電体薄膜の膜厚方向の表
面粗さとその標準偏差Rmsを求めた。ここで使用した
AFMは、米国デジタルインスツルメンツ社製の走査型
プローブ顕微鏡NanoScopeIIIaである。該AFMのプロ
ーブ(探針)先端の曲率半径は10nmであり、そのテ
ーパ角は35゜である。このプローバを用いたとき、最
表面の粒子と粒子間が80nmのとき、プローバの侵入
深さの限界は110nmである。本実施の形態のAFM
測定ではタッピングモードで行った。タッピングモード
の詳細な原理は、東陽テクニカ発行の大型サンプルSP
M観測システムオペレーションガイド(平成8年4月)
に記載されている。
【0017】図4に、AFMでの表面粗さ測定の断面概
要図を示す。AFM探針42で、誘電体膜44上を振動
(タッピング)させながら走査させたとき、強誘電体薄
膜表面の凹面すなわち粒界部分では大きく振幅し、凸面
すなわち結晶粒子部分では小さく振幅する。この振幅を
電気信号に変換して、表面粗さ41の粗さを測定する。
【0018】強誘電体薄膜表面粗さの算出については、
実施の形態1で記述した、AFM、SEMあるいはTE
Mで求めた強誘電体薄膜の表面粗さ形状(曲面)に対し
て、以下の方法で表面粗さを見積もった。本実施の形態
の一例として、表面粗さはAFMで測定した凹凸の全デ
ータの最高値と最低値の差の標準偏差で表した。数1は
表面粗さRmsを、標準偏差で表した式である。単位は
nmである。または、他の表面粗さの定義として、数2
に中心面(この平面と表面形状がつくる体積はこの面に
対し上下で等しくなる)に対する3次元の平均表面粗さ
を表す。単位はnmである。詳細は、東陽テクニカ発行
の大型サンプルSPM観測システムオペレーションガイ
ド(平成8年4月)に記載されている。
【0019】
【数2】
【0020】図5に、本実施の形態の一つとして表面粗
さRmsの異なる該強誘電体膜に対する膜疲労(Fat
igue)の結果の一例を示す。このとき、横軸は書換
可能回数を示し、縦軸は、初期の自発分極値に対する書
き換え後の自発分極値の比である。この図から、109
回の書換後では、該表面粗さRmsが10nmの場合、
自発分極値の比は0.71であるが、Rmsが1〜3n
mの場合では、0.82〜0.86である。すなわち、
表面粗さRmsが小さい場合、書換可能回数は大きくな
り、膜疲労は小さくなる。尚、自発分極値Psや膜疲労
の物理的意味や定義、また測定・解析方法は、「強誘電
体薄膜メモリ」(サイエンスフォーラム刊、1995
年)や強誘電体材料に関する各種教科書に記載されてい
る。
【0021】(4)強誘電体薄膜の製造方法 図6に本実施の形態における強誘電体薄膜の製造方法を
示す。表面粗さの標準偏差が10nm以下の強誘電体薄
膜を得るためには、結晶粒界に充填する誘電体膜が必要
である。はじめに下部電極上に、スパッタリング法ある
いはゾル・ゲル法で、該強誘電体材料に含まれる少なく
とも1つ以上の元素の金属、酸化物あるいは化合物の層
を半導体メモリ素子に要求される膜厚分だけ結晶化前強
誘電体薄膜61を設ける((図6(a))、その後、R
TA(Rapid Thermal Annealin
g)装置を用い、ランプによる迅速な熱処理をにより結
晶化を行い結晶誘電体薄膜62を作製する(図6
(b))。ここで記載した結晶誘電体膜の大結晶粒子1
3としては、ペロブスカイト構造を有するABO3型酸
化物を使用し、その組成としてA=Pb、B=(Zr1
x、Tix)、A=(Ba1x、Srx)、B=Ti、
あるいはTi、TiOx、Sr、SrOxを用いる。本発
明の実施の形態の熱処理では、100%N2雰囲気中で
600℃、30秒の熱処理を行うことにより、各結晶粒
子がペロブスカイト構造であり、かつ基板面に対し垂直
方向に(111)優先配向である強誘電体薄膜を得るこ
とができる。次に、大粒径粒子13を形成した結晶化後
強誘電体膜62上に、スパッタリング法あるいはゾル・
ゲル法等で、粒界に充填される膜厚分だけ、充填誘電体
膜63を成膜する(図6(c))。次に、キャパシタの
側壁を加工形成し(図6(d))、さらに、誘電体膜の
表面を研磨加工する(図6(e))。
【0022】以上の製造方法により、表面粗さの標準偏
差が約2nmである(111)優先配向の強誘電体薄膜
を得ることができるので、強誘電性劣化の原因である結
晶粒界での電界集中やリーク電流の発生を抑制できる。
したがって、高い残留分極値を有し、かつ膜疲労の小さ
い(書き換え可能回数の大きい)強誘電体キャパシタを
得ることができる。
【0023】図7に、本発明の半導体メモリ素子の強誘
電体薄膜キャパシタを製造するための成膜装置の一例を
示す。基板搬入室79より搬入した基板1は、基板交換
室74を経て、高真空雰囲気の中で成膜室(1)71、
成膜室(2)72、成膜室(3)73の間を、基板交換
用アーム77により搬送される。ここで成膜室(1)7
1にはマルチカソード型の高周波マグネトロンスパッタ
方式を使用し、成膜室(2)72及び(3)73にはシ
ングルカソード型のDCマグネトロンスパッタ方式を採
用している。なお、本発明の実施の形態では、強誘電体
層の成膜にマルチカソード型スパッタリング装置を用い
たが、シングルカソード型でも可能である。その場合に
は、ターゲットとして、強誘電体PZT及び鉛酸化物P
bOxの混合物焼結体を用いればよい。また成膜方法に
ついては、ゾル・ゲル法単独や上記スパッタリング装置
との組み合せでもよい。
【0024】(5)強誘電体薄膜を備えた半導体メモリ
を搭載したICカード ICカードは、その場の要求に応じて様々な半導体メモ
リが使用されている。本発明の強誘電体薄膜を用いた半
導体メモリは、不揮発性メモリである。本発明のICカ
ードは、SRAM(Static Random Ac
cess Memory)のようにデータ保持に電池を
内蔵する必要がないので、チップサイズの制限、携帯
性、メンテナンスフリーの点で有利である。本発明の強
誘電体薄膜を備えた半導体メモリは、高歩留りに製造で
きるので、低コストでICカードを供給することができ
る。また、不揮発性メモリの一つであるEEPROM
(Electrically Erasable Pr
ogrammable Read Only Memo
ry)(書き換え可能回数104〜105回)より書き換
え回数の向上が図られているので、ICカードの耐用年
数が向上し、ランニングコストが低くなる。尚、ICカ
ードの簡単なシステム構成の一例が、川合 知二編著
「消えないICメモリFRAMのすべて」(工業調査会
刊、1996年)やリアライズ社最新技術講座資料集
「不揮発性強誘電体薄膜メモリの最新技術とプロセス技
術課題」(リアライズ社、1996年)に記載されてい
る。
【0025】(6)強誘電体薄膜を備えた半導体メモリ
を搭載したコンピュータ 従来のDRAM(Dinamic Random Ac
cess Memory)を搭載したコンピュータは、
電源切断による作業データの消滅を防ぐことができな
い。本発明の強誘電体薄膜を用いた半導体メモリは不揮
発性メモリである。したがって、本発明のコンピュータ
は、不意の停電でも直前までの作業状態を保持できる。
また、電源投入毎にシステムやアプリケーショーンを読
み込む必要はなく、電源投入後すぐに作業を開始でき
る。また、無停電電源や電池を内蔵する必要がないの
で、コンピュータの小型化や重量軽減による携帯性の向
上あるいは省スペース化を図ることができる。
【0026】(7)強誘電体薄膜を備えた半導体メモリ
を搭載した携帯情報端末機器 本発明の携帯情報端末機器の一つである携帯電話につい
て、その内蔵半導体メモリは小電力で駆動できる。また
不揮発性メモリであるので、データ保存用の電源が不要
になる。したがって従来のDRAMやSRAMやEEP
ROMを搭載した携帯情報端末機器に比べて、内蔵電池
の小型化による本体重量の軽減や、電池の大容量化なし
で本体駆動時間の長時間化が実現する。
【0027】(8)強誘電体薄膜を備えた半導体メモリ
を搭載した映像音響機器 本発明の映像音響機器の一つであるビデオカメラは、画
像や音声情報記録用のDRAMやSRAMやEEPRO
M等の半導体メモリ素子を内蔵した従来のビデオカメラ
に比べて、内蔵半導体メモリ素子の駆動電力は少なくて
済み、またデータ保存用の電源が不要になる。そのた
め、内蔵電池の小型化による本体重量の軽減や、電池の
大容量化なしで本体駆動時間の長時間化が可能になる。
【0028】
【発明の効果】本発明により、メモリセル間の特性ばら
つきの少ない強誘電体キャパシタを実現でき、高品質で
製造歩留りの高い半導体メモリ素子を得ることが可能に
なる。本発明の半導体メモリ素子は、データ保存用の電
源不要、省電力駆動あるいは書き換え回数向上を可能に
した不揮発性メモリである。したがって、本発明の半導
体メモリ素子を搭載したシステム装置については、内部
電源の小容量化や非内蔵化が可能になり、本体システム
装置の小型化、耐用年数の増加あるいは低価格化が実現
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態となる結晶粒界に誘電体
膜で充填された強誘電体薄膜を用いた半導体メモリ素子
のキャパシタ部分の概要を示す上面および断面図であ
る。
【図2】本発明の一実施の形態となる膜厚方向で不連続
あるいは連続に結晶粒径を変化させた強誘電体薄膜を用
いた半導体メモリ素子のキャパシタ部分の概要を示す上
面および断面図である。
【図3】本発明の一実施の形態となる半導体メモリ素子
中の強誘電体キャパシタのX線回折図である。
【図4】本発明の一実施の形態となる強誘電体薄膜のA
FMによる表面粗さ測定の断面概要図である。
【図5】本発明の一実施の形態となる各表面粗さにおけ
る膜疲労の変化を示す図である。
【図6】本発明の一実施の形態となる強誘電体薄膜を製
造する方法の説明図である。
【図7】本発明の一実施の形態となる半導体メモリ素子
の強誘電体薄膜キャパシタを製造するための成膜装置の
一例を示す図である。
【図8】本発明装置の一実施の形態となる強誘電体薄膜
を用いた半導体メモリ素子のキャパシタ部分の概要を示
す断面図である。
【符号の説明】
11…下部電極、12…強誘電体薄膜、13…大粒径粒
子、14…小粒径粒子、41…表面粗さ、42…AFM
探針、43…結晶粒、44…誘電体膜、45…CMOS
基板、61…結晶化前強誘電体薄膜、62…結晶化後強
誘電体薄膜、63…充填誘電体膜、71…成膜室
(1)、72…成膜室(2)、73…成膜室(3)、7
4…基板交換室、75…ゲートバルブ、76…平板型カ
ソード、77…基板交換用アーム、78…Si基板、7
9…基板搬入室、81…封止樹脂、82…保護層、83
…配線層、84…接着層、85…絶縁層、86…下地L
SI、87…層間絶縁層、88…上部電極、89…強誘
電体層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉住 圭一 東京都小平市上水本町五丁目20番1号 株 式会社日立製作所半導体グループ内 (72)発明者 森 光廣 東京都小平市上水本町五丁目20番1号 株 式会社日立製作所半導体グループ内 Fターム(参考) 5F083 FR02 GA21 JA14 JA15 JA38 JA39 JA43 NA08 PR22 PR34

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 強誘電体薄膜コンデンサをメモリキャパ
    シタとして用いる半導体メモリ素子において、該コンデ
    ンサは少なくとも下部電極、強誘電体薄膜及び上部電極
    の積層構造からなり、該強誘電体薄膜の膜厚方向を法線
    とした面内において、結晶粒子間(粒界)に誘電体であ
    る微結晶あるいは非晶質粒子あるいは両者混在した粒子
    が充填されていることを特徴とする半導体メモリ素子。
  2. 【請求項2】 上記請求項1の半導体メモリ素子におい
    て、該強誘電体薄膜の結晶粒子が膜厚方向に平行な柱状
    形状をもち、該柱状結晶粒子が膜厚方向で不連続あるい
    は連続に結晶粒径サイズ変化させて、緻密な結晶粒で構
    成した強誘電体薄膜であることを特徴とする半導体メモ
    リ素子。
  3. 【請求項3】 上記請求項1乃至2の半導体メモリ素子
    において、該強誘電体薄膜の表面粗さとして、該薄膜表
    面の平均面に対する最高値と最低値との差が、該強誘電
    体薄膜の平均膜厚に対して40%以下にあることを特徴
    とする半導体メモリ素子。
  4. 【請求項4】 上記請求項1、2乃至3の半導体メモリ
    素子において、該強誘電体薄膜の表面粗さの標準偏差が
    15nm以下にあることを特徴とする半導体メモリ素
    子。
  5. 【請求項5】 上記請求項1、2、3乃至4の半導体メ
    モリ素子において、該強誘電体薄膜および誘電体膜とし
    てペロブスカイト構造を有するABO3型酸化物を使用
    し、該強誘電体薄膜および誘電体膜が基板に対して垂直
    方向に(111)優先配向であることを特徴とする半導
    体メモリ素子。
  6. 【請求項6】 上記請求項5の半導体メモリ素子におい
    て、該強誘電体薄膜および誘電体膜がその少なくとも一
    部にABO3の結晶あるいは非晶質あるいは両者の混合
    物であり、AはPb、La、Sr、NdおよびBaの中
    から少なくとも1つの元素、BはZr、Ti、Mn、M
    g、Nb、Sn、SbおよびInの中から選択される少
    なくとも1つの元素よりなることを特徴とする半導体メ
    モリ素子。
  7. 【請求項7】 上記請求項1、2、3、4、5乃至6の
    半導体メモリ素子の製造工程において、高密度な結晶粒
    子の集合体を有する強誘電体薄膜を形成するため、該強
    誘電体薄膜形成後に、その上に誘電体膜を設ける工程を
    追加することを特徴とする半導体メモリ素子の製造方
    法。
  8. 【請求項8】 上記請求項7の半導体メモリ素子の製造
    工程において、該強誘電体薄膜の粒界に誘電体膜を施し
    た後、表面粗さを小さくするために、該誘電体膜を充填
    した該強誘電体薄膜表面を物理的あるいは化学的研磨加
    工あるいは両者組み合わせた加工を行うことにより、表
    面平滑性を実現する工程を追加することを特徴とする半
    導体メモリ素子の製造方法。
  9. 【請求項9】 上記請求項7乃至8の半導体メモリ素子
    の製造工程において、該誘電体膜がその少なくとも一部
    にABO3の結晶あるいは非晶質あるいは両者の混合物
    であり、AはPb、La、Sr、NdおよびBaの中か
    ら少なくとも1つの元素、BはZr、Ti、Mn、M
    g、Nb、Sn、SbおよびInの中から選択される少
    なくとも1つの元素よりなることを特徴とする半導体メ
    モリ素子の製造方法。
  10. 【請求項10】 上記請求項1、2、3、4、5、6、
    7、8乃至9記載の半導体メモリ素子を搭載したICカ
    ード。
  11. 【請求項11】 上記請求項1、2、3、4、5、6、
    7、8乃至9記載の半導体メモリ素子を搭載したコンピ
    ュータ。
  12. 【請求項12】 上記請求項1、2、3、4、5、6、
    7、8乃至9記載の半導体メモリ素子を搭載した携帯情
    報端末機器。
  13. 【請求項13】 上記請求項1、2、3、4、5、6、
    7、8乃至9記載の半導体メモリ素子を搭載した映像音
    響機器。
  14. 【請求項14】 上記請求項1、2、3、4、5、6、
    7、8乃至9記載の半導体メモリ素子において、該強誘
    電体薄膜のキュリー温度が−20℃以下であり、メモリ
    動作時の環境において、該強誘電体薄膜が自発分極を示
    さないことを特徴とする半導体メモリ素子。
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