JP2002015329A - 画像処理装置および画像処理方法 - Google Patents

画像処理装置および画像処理方法

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JP2002015329A
JP2002015329A JP2000197820A JP2000197820A JP2002015329A JP 2002015329 A JP2002015329 A JP 2002015329A JP 2000197820 A JP2000197820 A JP 2000197820A JP 2000197820 A JP2000197820 A JP 2000197820A JP 2002015329 A JP2002015329 A JP 2002015329A
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data
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JP2000197820A
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Satoshi Kubota
聡 久保田
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Fujifilm Business Innovation Corp
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Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ベクタ情報のデータ量を抑え、複雑な描画オ
ブジェクトを高速に描画可能な画像処理装置および画像
処理方法を提供する。 【解決手段】 ベクタデータ生成部3において、入力さ
れる描画データ中の連続した2つないし3つの描画命令
と対応する座標値および前記描画データに含まれる線幅
などのパラメータを用いて、アウトラインベクタの複数
の接続点を計算し、必要に応じて記憶しておく。そし
て、接続点を両端点とする1ないし複数のベクタを、ス
トローク図形の輪郭を構成するアウトラインベクタとし
て順次生成する。これにより、閉じたストローク図形に
ついて重なりのない閉じたベクタ群を生成することがで
き、ベクタデータ量を低減させることができる。従っ
て、以降の処理においても扱うデータ量が少なく、高速
化することができる。また、接続点においても欠けなど
が発生せず、高品質の画像を描画できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、外部から入力され
た所定の描画命令で記述されている描画データに基づい
て描画を行う画像処理装置及び画像処理方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】DTPや小型、高速のページプリンタの
普及に伴い、ラスタ、図形、文字などを同様に取り扱
い、図形、文字等の拡大、回転、変形などが自由に制御
できる記述言語を用いる画像処理装置が一般に普及して
きた。この種の記述言語の代表例として、PostSc
ript(Adobe Systems社商標)、In
terpress(Xerox社商標)、Acroba
t(Adobe Systems社商標)、GDI(G
raphics Device Interface、
Microsoft社商標)等が知られている。記述言
語で作成されている描画データは、ページ内の任意の位
置のラスタ、図形、文字を表現する描画命令が任意の順
で記述されており、ディスプレイやページプリンタに出
力するためには、ベクタデータで構成された描画データ
を、出力前に描画処理を行ってビットマップ展開しなけ
ればならない。ビットマップ展開というのは、描画デー
タをページ又はページの一部を横切る一連の個々のドッ
トまたは画素へ展開してラスタ走査線を形成し、そのペ
ージの下へ引き続く走査線を次々に発生する過程であ
る。
【0003】このような記述言語で記述される描画命令
には、太さ(線幅)情報を有する図形データを、接続点
や端点の形状などのパラメータに従ってビットマップ展
開する命令がある。太さ情報を有するベクタデータをビ
ットマップに展開する1つの方法として、例えば特開平
6−168339号公報に記載されているような方法が
ある。この文献では、太さ情報を有する図形データか
ら、それぞれの直線部分毎に線幅を有する直線の矩形状
の輪郭を構成するアウトラインベクタを生成するととも
に、線幅を有する直線間で開いてしまう部分については
別の図形としてアウトラインベクタを生成する。そし
て、このようにして生成されたアウトラインベクタをも
とに、走査線に対応するディスプレイリストに変換した
後、ビットマップ展開する旨の記載がある。なお、ディ
スプレイリストからビットマップデータへ展開する方法
は、例えば「実践コンピュータグラフィックス」,Da
vidF. Rogers著,山口富士夫監修,198
7年,日刊工業新聞社発行,pp84−96に記載され
た方法などがある。
【0004】図21は、従来の画像処理装置の一例にお
いて生成されるアウトラインベクタの説明図である。上
述の特開平6−168339公報に記載された方法にお
いては、図21(A)に示すように、直線部分毎に矩形
状の輪郭を構成するアウトラインベクタを生成する。こ
のような矩形状の輪郭をつなぎ合わせたとき、重なる部
分と隙間があく部分が発生する。この隙間部分につい
て、図21(B)に示すように別の図形としてその輪郭
を構成するアウトラインベクタを生成する。そしてこれ
らのアウトラインベクタからディスプレイリストを生成
し、重なり部分で白抜けしないように非ゼロ巻数規則に
より塗り潰し、描画処理を行っている。これによって、
記述言語で記述されるような複雑な描画データが入力さ
れても、滑らかな描画を行うことができる。
【0005】しかしこの方法では、隙間部分を図21
(B)に示すようなベクタで埋めるため、図21(A)
のベクタと図21(B)のベクタではベクタ同士の重な
りが存在する。従って本来必要としないベクタ情報から
ディスプレイリストを生成することになり、処理しなけ
ればならないデータ量が増大する。例えば描画処理の高
速化のためベクタ情報を受け取って描画処理を行う部分
をハードウェアで構成することが行われるが、この場
合、ハードウェアでは同時に処理可能なベクタ数に制限
がある。そのため、高速化を実現し、かつ、データ量の
増大に対応するには、ハードウェアの規模も大規模なも
のにする必要があるという問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した事
情に鑑みてなされたもので、ベクタ情報のデータ量を抑
え、複雑な描画オブジェクトを高速に描画可能な画像処
理装置および画像処理方法を提供することを目的とする
ものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、図形の描画デ
ータから該図形のアウトラインベクタを生成する画像処
理装置および画像処理方法であって、描画データ中の連
続した2つないし3つの描画命令と対応する座標値およ
び前記描画データに含まれる線幅などのパラメータを用
いて、生成すべきアウトラインベクタの複数の接続点を
順次算出し、算出された接続点を前記アウトラインベク
タの生成に使用するまで記憶するとともに、順次算出さ
れた接続点および記憶している接続点をもとに、それら
の接続点を両端点とするベクタを、図形の輪郭を構成す
るアウトラインベクタとして生成するものである。この
とき算出する接続点としては、2つの描画データにおけ
る描画命令と対応する座標値を結ぶ線分を中心とし、そ
の線分と平行な線幅だけ離れた2辺を有する矩形の該2
辺の線分と、次の描画データを用いて同様に構成される
矩形の2辺の線分とについて、実交点および実交点を持
たない線分については該線分の端点を接続点として計算
することができる。このような接続点を用い、実交点を
持たない線分の端点に相当する2つの接続点の間を、パ
ラメータとして設定されている接続形状に従った形状で
結ぶアウトラインベクタを生成することができる。
【0008】このようにして、描画する図形の輪郭のア
ウトラインベクタのみを生成することができ、従来に比
べてベクタデータのデータ量を削減することができる。
そのため、例えばハードウェアで構成する場合にも、小
さな規模の回路で高速に描画処理を行うことが可能にな
る。また従来と同様、複雑な描画オブジェクトについて
も良好に描画することが可能である。
【0009】さらに、描画する図形が閉じたストローク
図形であるときについても、最初の2以上の描画データ
に基づいて算出された前記接続点の全部あるいは一部を
記憶しておき、順次描画データに基づいてアウトライン
ベクタを生成した後、最後の閉じる描画データに基づい
て算出された接続点と最初の描画データから算出して記
憶している接続点とにより閉じたアウトラインベクタを
生成することができる。これによって、閉じたストロー
ク図形であっても、全体として閉じたアウトラインベク
タにより図形を表現することが可能になり、ベクタデー
タのデータ量を削減できるとともに、形状的にも良好な
図形を描画することが可能になる。
【0010】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の一形態を
示すブロック図である。図中、1は描画データスプール
部、2は描画データ解釈部、3はベクタデータ生成部、
4はディスプレイリスト生成部、5はディスプレイリス
トバッファ、6は塗り潰し処理部、7は出力バッファ、
8は出力装置制御部、9は出力装置である。入力される
描画データは、図1に示す構成において処理可能な記述
言語で記述されたものであり、図示されないパーソナル
コンピュータやワークステーションにおいて、文書作成
や編集等を処理するアプリケーションプログラムで作成
された文書データから生成されたものである。例えばG
DI、Acrobatで代表されるPDF(Porta
ble Document Format)、Post
Scriptで代表されるページ記述言語などであって
よい。
【0011】描画データスプール部1は、描画データを
入力するための通信機能や、描画データ解釈部2へ出力
されるまで描画データを一時的に記憶する機能等を備え
たものである。
【0012】描画データ解釈部2は、描画データスプー
ル部1より入力された描画データを、定められた記述言
語のシンタックスに従ってトークンとして切り出した
後、トークンを解釈し、内部命令やその引数に変換す
る。内部命令には、文字/図形の描画を実行する描画命
令や、色や線属性(線幅、接続形状、端点形状)など描
画に必要な情報を設定する描画状態命令がある。描画命
令はベクタデータ生成部3へ転送される。
【0013】ベクタデータ生成部3は、描画データ解釈
部2から出力される描画命令や描画状態命令に応じて、
描画されるオブジェクトを構成するベクタデータを生成
する。描画命令には塗り潰し(Fill)描画とストロ
ーク(Stroke)描画がある。塗り潰し描画命令の
場合は、与えられた座標を結ぶ線分(あるいは曲線)を
輪郭とする塗り潰すべき領域を設定し、その塗り潰すべ
き領域を表すベクタデータを生成する。またストローク
描画命令の場合は、与えられた座標を結ぶ線分(あるい
は曲線)として描画されるように、描画状態命令中の線
属性を用いて輪郭線を構成するアウトラインベクタデー
タを生成する。なお、ベクタデータ生成部3についての
詳細は後述する。
【0014】ディスプレイリスト生成部4は、ベクタデ
ータ生成部3で生成されたベクタデータから、オブジェ
クト毎にヘッダ情報と、描画オブジェクトを構成するベ
クタの始点、傾き、方向およびベクタと走査ラインとの
交差数を含むエッジ情報とから構成されるディスプレイ
リストを生成する。
【0015】ディスプレイリストバッファ5は、ディス
プレイリスト生成部4で生成されるディスプレイリスト
を格納する。
【0016】塗り潰し処理部6は、ディスプレイリスト
バッファ5に格納されているディスプレイリストを受け
取り、偶奇規則(Even−Odd Rule,以下E
OFillと略す)による方法と、非ゼロ巻数規則(N
on−Zero Winding Rule,以下NZ
Fillと略す)による方法のいずれか指定された方法
に従って、ベクタの始点、傾き、向き及びベクタと走査
ラインとの交差数を含むベクタ情報から、走査ライン毎
に塗り潰される位置を表すエッジリストを生成する。こ
こでストローク描画の場合は、必ずNZFillが指定
される。生成された走査ライン毎のエッジリストは、座
標値の小さいものから順次整列するように並べ替えられ
た後、座標点のペア間の塗り潰し処理が行われ、出力バ
ッファ7に出力される。なお塗り潰し処理部6は、複数
の座標点を同時に生成処理するために、座標点生成装置
を複数含むハードウェアで構成されることが望ましい
が、すべてソフトウェアで構成されてもよいし、また座
標値の小さいものから順次整列するように並べ替えるよ
うな処理だけソフトウェアで構成するようにしてもよ
い。
【0017】出力バッファ7は、塗り潰し処理部6によ
る処理後の出力画像データを保持する。出力バッファ7
は、複数のバッファで構成することができる。例えば2
つのバッファで構成した場合、一方のバッファが塗り潰
し処理部6により塗りつぶし処理に利用されている間、
他方のバッファは、後段の出力装置制御部8を介して、
出力装置9へ出力画像データが転送されるように構成す
ることができる。
【0018】出力装置制御部8は、出力バッファ7の出
力画像データを出力装置9へ転送するとともに、出力装
置9の状態制御および管理を実行するものである。
【0019】出力装置9は、画像を出力する。たとえば
出力装置9が、C(シアン),M(マゼンタ)、Y(イ
エロー)、BK(ブラック)の色毎に露光、現像、転写
を繰り返すことによりフルカラー画像を出力できるレー
ザ走査方式の電子写真方式を用いたカラーページプリン
タの場合、出力装置制御部8の制御に基づき、出力バッ
ファ7から出力される出力画像データを受け取って、記
録用紙に画像を印字し、出力する。
【0020】図2は、本発明の実施の一形態における動
作の一例を示すフローチャートである。描画データスプ
ール部1に文字または図形を含む描画データが入力され
ると、S41において、描画データ解釈部2、ベクタデ
ータ生成部3により描画オブジェクトを構成するベクタ
データが生成される。次にS42において、ディスプレ
イリスト生成部4はベクタデータに基づいてディスプレ
イリストを生成し、ディスプレイリストバッファ5に格
納する。
【0021】少なくとも1ページ分のディスプレイリス
トがディスプレイリストバッファ5に格納されると、S
43において、ディスプレイリストバッファ15より、
順次ディスプレイリストが塗り潰し処理部6に入力され
る。塗り潰し処理部6では、まずS44において、1つ
のオブジェクトに対応するディスプレイリストのベクタ
情報により、走査ライン毎の座標点が生成される。次に
S45において、オブジェクトの全ベクタ情報の処理終
了のチェックが行われる。もし、当該オブジェクトの全
ベクタ情報の処理が終了していなければ、S44で座標
点生成処理が繰り返される。もし、当該オブジェクトの
全ベクタ情報の処理が終了していれば、S46におい
て、S44で生成された座標点のペア間の塗り潰しが行
われ、出力画像データが出力バッファ7へ出力される。
【0022】次にS47において、ページ内の全オブジ
ェクトについて処理が終了したか否かのチェックが行わ
れる。もし、当該ページの全オブジェクトの処理が終了
していなければ、ステップS44で未処理のオブジェク
トについて、ベクタ情報により座標点が生成され、ステ
ップS44以下の処理が繰り返される。もし、当該ペー
ジの全オブジェクトの処理が終了していれば、S48に
おいて、出力装置制御部8を介して出力装置9に出力バ
ッファ7中の出力画像データの出力が行われ、1ページ
分の描画処理は終了する。処理する描画データが複数ペ
ージあれば、上記処理を各ページについて繰り返す。
【0023】以上、本発明の実施の一形態について、概
要を説明した。次に、このような構成における主要部で
ある、ベクタデータ生成部3について詳述する。図3
は、ベクタデータ生成部3の一構成例を示すブロック図
である。図中、11は命令制御部、12は描画状態命令
記憶部、13は描画データ変換部、14はアウトライン
ベクタ生成部である。
【0024】命令制御部11は、描画データ解釈部2か
ら送られてきた内部命令を実行する。ここで実行する命
令は、主に描画命令と描画状態命令がある。図4は、描
画命令の種類とその描画に必要な情報の一例の説明図で
ある。例えば描画命令には、図4に示すように塗り潰し
描画命令とストローク描画命令の2種類があり、それぞ
れの描画に必要な情報が示されている。描画に必要な情
報のうち、アンダーラインを付した情報については、描
画命令中の引数として与えられる情報であり、その他の
情報はあらかじめ初期設定や先行する命令などにより描
画状態命令記憶部12に記憶されている。描画命令の実
行は、描画命令をそのまま描画データ変換部13へ転送
する。また、描画状態命令については、命令を描画状態
命令記憶部12へ転送する。
【0025】描画状態命令記憶部12は、命令制御部1
1から受け取った命令に含まれる引数の値で、例えば図
4に示した描画に必要な情報のうち、アンダーラインを
付していない情報についての値の設定を行い、それらを
記憶する。また、描画データ変換部13、アウトライン
ベクタ生成部14、ディスプレイリスト生成部4などの
要求に従って、それらの値を転送する。なお、描画に必
要な情報のうち、flatnessは曲線で表された図
形データを複数の直線で表される図形データに分割する
際の閾値であり、座標変換マトリックスはアフィン変換
の際の変換マトリックスである。またストローク描画に
おける線属性としては、linewidth,line
cap,linejoin,miterlimit,d
ash等がある。linewidthは描画する線幅W
を指定する。linecapは線の端部の形状を指定す
るパラメータである。指定できる形状は、butt(切
り株型)、round(丸型)、square(四角形
型)の3種類である。linejoinはベクタ同士の
接続点におけるアウトラインの形状を指定するパラメー
タである。指定できる形状は、miter(斜接型)、
round(丸型)、bevel(そぎ接型)の3種類
である。これらの接続形状については後述する。mit
erlimitは接続点におけるアウトラインの形状が
miter接続の場合の閾値を指定する。dashは線
が点線形状であることを指定する。
【0026】描画データ変換部13は、命令制御部11
から転送されてくる描画命令について、描画状態命令記
憶部12に記憶されている描画状態命令に従ってパスデ
ータへの変換を行う。図5は、描画データ変換部の一例
を示すブロック図である。図中、21はパスデータ変換
部、22はマトリックス変換部である。マトリックス変
換部22は、アウトラインベクタ生成部14から受け取
ったアウトラインベクタデータを、描画状態命令記憶部
12に記憶されている変換マトリックスに従ってアフィ
ン変換する。アフィン変換の主な目的は、アプリケーシ
ョンの解像度(座標系)から出力装置の解像度(座標
系)に変換するためのものである。変換マトリックスに
は下式(1)に示すような3×3のものが使われ、入力
ベクタデータ(Xn、Yn)は、出力ベクタデータ(X
n’、Yn’)に変換されてディスプレイリスト生成部
4に送られる。
【数1】
【0027】パスデータ変換部21は、入力された描画
命令に含まれる図形データを、描画コマンドとそのコマ
ンドに対応した座標値で構成されるパスデータに変換す
る。図6は、パスデータの一例の説明図である。例えば
描画命令に含まれる図形データが図6(A)に示すよう
な五角形の場合、これを図6(B)に示すように、Mo
veto,Lineto、ClosePathなどの描
画コマンドと、対応する座標値とからなるパスデータに
変換する。描画コマンドMovetoは、カレント座標
値を移動するコマンドであり、五角形の描画開始点を設
定することができる。この例では座標値P0を描画開始
点とし、この座標値がカレント座標値となる。描画コマ
ンドLinetoは、カレント座標値から指定された座
標値までの直線を描画する命令である。例えば最初の
「Lineto P1」では、カレント座標値P0から
P1までの直線を描画することになる。同様にして座標
値P4まで4本の直線を描画する。描画コマンドClo
sePathは、カレント座標値から描画開始点までの
直線を描画する命令である。この描画コマンドによって
閉じた図形を描画することができる。
【0028】このパスデータ変換部21におけるパスデ
ータへの変換では、入力された描画命令に含まれる図形
データ中の曲線を表すデータは、描画状態命令記憶部1
2に記憶されているflatness値に従って複数の
直線を表すデータに近似する処理を同時に行う。また後
述するアウトラインベクタ生成部14における、アウト
ラインベクタ生成時の曲線を表す図形データの直線近似
処理も行う。
【0029】図7は、曲線分割の一例の説明図、図8
は、曲線分割処理の一例を示すフローチャートである。
描画命令に含まれる図形データ中の曲線には、例えば図
7に示す4つの制御点で表現されるベジエ曲線が用いら
れる。いま、制御点P0、P1、P2、P3が与えら
れ、ベジエ曲線が定義されているものとする。まずS5
1において、P0’をP0とし、P0とP1の中点をP
1’、P1とP2の中点とP1’を結ぶ線分の中点をP
2’、P2とP3の中点をP2”、P1とP2の中点と
P2”を結ぶ線分の中点をP1”、P2’とP1”の中
点をP3’としてそれぞれの座標値を計算する。なお、
P0”=P3’、P3”=P3とする。
【0030】S52において、P0とP3の中点とP
3’との距離Distanceを計算し、この距離が描
画状態命令記憶部12から獲得したflatness値
よりも大きい場合は、さらにベジエ曲線を分割するため
S53に処理が移る。flatness値よりも小さい
場合は、与えられたベジエ曲線に対して直線ベクタによ
る近似が終了したものとして分割処理はこれ以上は行わ
れず、S54に処理が移る。
【0031】S53において、再帰的な分割処理を行う
ため、 P0’、P1’、P2’、P3’の4つの点、
およびP0”、P1”、P2”、P3”の4つの点をそ
れぞれ新しいベジエ曲線の制御点として2つのベジエ曲
線に分割し、図8に示す処理をそれぞれのベジエ曲線に
ついて再帰的に分割処理を実行する。
【0032】S54において、図7に矢線で示す2つの
直線ベクタ(P0、P3’)、(P3’、P3)のそれ
ぞれについて、描画コマンドとそのコマンドに対応した
座標値で構成されるパスデータに変換する。ここでP0
が図形データの始点であるなら、描画コマンド「Mov
eto」とその座標点P0をパスデータに変換する(こ
れからMoveto(P0)と表記する)。さらに描画
コマンド「Lineto」とその座標値P3’およびP
3をパスデータに変換する。これらについても、以後、
Lineto(P3’)、Lineto(P3)と表記
する。変換されたパスデータは、描画命令が塗り潰し描
画であれば、S55においてマトリックス変換部22に
出力される。また、描画命令がストローク描画であれ
ば、S56においてアウトラインベクタ生成部14に出
力される。
【0033】次にアウトラインベクタ生成部14につい
て詳細に説明する。アウトラインベクタ生成部14は、
描画命令に従い、描画データ変換部13のパスデータ変
換部21から入力されたパスデータから、オブジェクト
の輪郭を構成するために必要なアウトラインベクタデー
タを生成する。描画命令には、図4に示したように塗り
潰し(Fill)描画命令とストローク(Strok
e)描画命令がある。塗り潰し描画命令の場合はパスデ
ータ中のMovetoからから始まるデータからそのま
ま塗りつぶすべき領域を表すアウトラインベクタデータ
を生成し、マトリックス変換部22へ転送する。
【0034】ストローク描画命令の場合は、パスデータ
変換部21から入力されたパスデータをもとに、そのパ
スデータが表現するオブジェクトの輪郭線を表すために
必要なアウトラインベクタを新たに生成する。図9は、
アウトラインベクタの一例の説明図である。例えば図9
(A)に示すような図形を示すパスデータがパスデータ
変換部21から入力された場合を考える。この図形は図
6(A)と同様の図形であり、パスデータは図6(B)
に示すものである。このようなパスデータが入力される
と、描画状態命令記憶部12に記憶されているストロー
ク描画に必要なパラメータ(linewidth, l
inecap, linejoin,miterlim
it)に従って、図9(B)に示すような、輪郭線を表
現する閉じたベクタデータ列を生成する。
【0035】以下、ストローク描画におけるアウトライ
ンベクタデータの生成について詳細に述べる。図10
は、アウトラインベクタ生成部14の一構成例を示すブ
ロック図である。図中、31はアウトラインベクタ生成
制御部、32はアウトラインベクタ計算部、33は接続
点計算部である。アウトラインベクタ生成制御部31
は、描画データ変換部13のパスデータ変換部21から
入力されたパスデータに関して、塗り潰し描画を行う
か、あるいはストローク描画を行うかを、描画命令に従
って判断する。また、ストローク描画を行う場合は、パ
スデータをアウトラインベクタ計算部32に渡すととも
に、アウトラインベクタ計算部32の要求により、計算
に必要な描画状態命令を描画状態命令記憶部12から獲
得して転送する。
【0036】接続点計算部33は、アウトラインベクタ
計算部32から与えられた2線分の実交点を算出し、そ
の実交点の座標値を返す。
【0037】アウトラインベクタ計算部32は、パスデ
ータおよび描画状態命令記憶部12中の描画状態命令に
従って、ストローク図形の輪郭を構成するアウトライン
ベクタの複数の接続点を接続点計算部33を用いなが
ら、順次算出する。そして、算出した接続点をもとに、
接続点を両端点とするベクタを前記図形の輪郭を構成す
るアウトラインベクタとして生成する。また、必要に応
じて、算出した接続点を、アウトラインベクタの生成に
使用するまで記憶しておく。
【0038】図11は、アウトラインベクタ計算部にお
けるアウトラインベクタの生成時の動作の一例を示すフ
ローチャートである。まずS61において、入力された
パスデータから描画コマンドMovetoおよびその座
標値P0を読み込み、mp(MovetoPoint)
およびローカル変数tmp0にその座標値P0をセット
する。
【0039】S62において、次の描画コマンドLin
etoおよびその座標値P1を読み込み、Flp(Fi
rstLinetoPoint)およびローカル変数t
mp1に座標値P1をセットする。
【0040】S63において、次に描画コマンドLin
etoおよびその座標値P2を読み込み、ローカル変数
tmp2に座標値P2をセットする。そしてローカル変
数tmp0,tmp1,tmp2にそれぞれセットされ
ている座標値P0,P1,P2から複数の接続点の座標
を計算する。図12は、アウトラインベクタ計算部32
において算出する接続点の一例の説明図である。与えら
れた点(tmp0、tmp1、tmp2)に関して、ま
ず描画状態命令記憶部12から、パラメータlinew
idthおよびlinejoinの値(必要に応じてl
inecapも)獲得する。ここでは、linewid
th=W,linejoin=bevelとする。そし
て、線分(tmp0、tmp1)および線分(tmp
1、tmp2)の垂直方向に端点tmp0、tmp1お
よびtmp2からW/2の距離の点、pb0、pb1、
pb2、pb3、npb0、npb1、npb2、np
b3をそれぞれ求める。これにより、線分(tmp0,
tmp1)を中心とし、線分(tmp0,tmp1)と
平行な2辺(Pb1,Pb2)および(Pb0,Pb
3)を有し、線幅Wを有する矩形(Pb0,Pb1,P
b2,Pb3)が得られる。同様に、線分(tmp1,
tmp2)を中心とし、線分(tmp1,tmp2)と
平行な2辺(nPb1,nPb2)および(nPb0,
nPb3)を有し、線幅Wを有する矩形(nPb0,n
Pb1,nPb2n,nPb3)を求めることができ
る。
【0041】次に、ベクタ(tmp0、tmp1)、ベ
クタ(tmp1、tmp2)の外積の符号を求める。こ
の外積の符号により、先の2つのベクタによって生成さ
れるべきアウトラインベクタの接合部分の隙間が、pb
3側に存在するのか、pb2側に存在するのかを判断す
る。図11に示す例の場合は、先の2ベクタの外積符号
は「負」となり、pb2側に隙間が生じている。これに
よって、辺(Pb0,Pb3)と辺(nPb0,nPb
3)が実交点を有していることが分かる。この2辺を構
成するpb0、pb3、npb0、npb3を接続点計
算部33に転送し、2つの直線、直線(pb0、pb
3)と直線(npb0、npb3)の交点Pxを求め
る。
【0042】このようにして求められた各点のうち、交
点Pxをjp0にセットする。さらにnpb1をjp1
にセットする。また、パスデータが描画コマンドClo
sePathで閉じられる場合に必要な接続点として、
PxおよびPb2を接続点(cp0、cp1)として記
憶する。さらに、アウトラインを構成するベクタとし
て、図12におけるnPb1とPb2とを結ぶベクタ
(npb1、pb2)を生成し、描画データ変換部13
中のマトリックス変換部22に出力する。
【0043】S64において、次の描画コマンドLin
etoおよびその座標値P3を読み込み、tmp0=t
mp1、tmp1=tmp2、tmp2=P3のように
ローカル変数をそれぞれ更新する。更新されたローカル
変数(tmp0、tmp1、tmp2)に関して、S6
3と同様に接続点の座標値を計算する。ただし、接続点
Pb0、Pb1については前回の接続点の計算において
jp0,jp1とした点とする。さらに、S63と同様
に次のベクタとの接続点、例えば図12に示した例にお
ける接続点PxおよびnPb1に相当する新たな接続点
を、次のベクタとの接続点(jp0、jp1)として更
新する。さらに、アウトラインを構成するベクタとし
て、新たに計算された接続点Pb2と、上述のようにし
て更新した接続点Pb0,Pb1および接続点jp0,
jp1から、ベクタ(Pb2、Pb1)、ベクタ(Pb
0、jp0)、ベクタ(jp1、Pb2)を生成し、描
画データ変換部13中のマトリックス変換部22に出力
する。
【0044】このS64の処理は、パスデータ中の描画
コマンドClosePathが読み込まれるまで繰り返
し行われる。すなわち、i番目の描画コマンドLine
toおよびその座標値Piを読み込み、tmp0=tm
p1、tmp1=tmp2、tmp2=Piのようにロ
ーカル変数をそれぞれ更新する。更新されたローカル変
数(tmp0、tmp1、tmp2)をもとに接続点の
座標値を計算する。ただしPb0=jp0、Pb1=j
p1とする。また、計算された接続点の座標値から接続
点(jp0、jp1)を更新する。これらの接続点Pb
0,Pb1,jp0,jp1と、新たに計算された接続
点Pb2とから、アウトラインを構成するベクタとし
て、ベクタ(pb2、pb1)、ベクタ(pb0、jp
0)、ベクタ(jp1、pb2)を生成し、描画データ
変換部13中のマトリックス変換部22に出力してゆ
く。
【0045】描画コマンドClosePathを読み込
んだ場合は、S65において、S61およびS62でセ
ットされたmp、Flpおよびローカル変数tmp2
(=Pn)を用いて、(Pn、mp、Flp)に関し
て、S64と同様の処理を行い、アウトラインを構成す
る3つのベクタを生成し、描画データ変換部13中のマ
トリックス変換部22に出力する。さらに、最後に出力
するベクタとして、S63でセットした接続点(cp
0、cp1)と、現在の接続点(jp0、jp1)を結
んだ2つのベクタ、ベクタ(cp1、jp1)、ベクタ
(jp0、cp0)を生成し、描画データ変換部13中
のマトリックス変換部22に出力する。
【0046】このようにして、閉じたストローク図形に
ついても、その輪郭を構成する閉じたアウトラインベク
タを生成することができる。このとき、例えばベクタ
(jp1、pb2)は、それぞれの線分を矩形で描画し
たときに隙間があく部分をbevel形状により埋める
ためのベクタであり、描画された図形形状についても良
好なアウトラインベクタを生成することができる。
【0047】なお、上述の例ではlinejoin=b
evelとしたが、linejoin=miterであ
る場合は、pb1、pb2、npb1、npb2も接続
点計算部33に転送し、線分(pb1、pb2)と線分
(npb1、npb2)を延長した交点を求め、その交
点をjp1にセットすればよい。またlinejoin
=roundである場合は、接続点jp0、jp1はb
evelの場合と同様であるが、先に述べた外積符号の
判断により隙間が生じる部分を、ベジエ曲線を近似した
直線ベクタで埋める。例えば図12に示した例では、
(npb1、ctrl0、ctrl1、pb2)をベジ
エ曲線の制御点として描画データ変換部13のパスデー
タ変換部21に転送して直線近似処理を行い、パスデー
タ変換部21から出力された隙間を埋めるためのパスデ
ータをそのままベクタ列に変換してマトリックス変換部
22に出力すればよい。ここでctrl0、ctrl1
は新たに計算された制御点である。
【0048】具体例を用いながら、上述のアウトライン
ベクタを生成する動作についてさらに説明する。図13
は、アウトラインベクタ計算部に入力されるパスデータ
の一例の説明図、図14ないし図18は、アウトライン
ベクタ計算部における具体的なアウトラインベクタの生
成過程の一例の説明図である。ここでは図13に示すよ
うなパスデータが描画データ変換部13のパスデータ変
換部21からアウトラインベクタ計算部32に入力され
たものとして説明する。なお、接続形状linejoi
nはbevelとする。
【0049】まず図13に示すパスデータの最初の描画
コマンドMovetoおよびその座標値P0が読み込ま
れ、mpおよびローカル変数tmp0に座標値P0がセ
ットされる。また、次の描画コマンドLinetoおよ
びその座標値P1が読み込まれ、Flpおよびローカル
変数tmp1に座標値P1がセットされる。
【0050】次の描画コマンドLinetoおよびその
座標値P2が読み込まれると、ローカル変数tmp2に
座標値P2がセットされるとともに、上述のような各接
続点の計算が行われる。図12を用いて説明したよう
に、ローカル変数tmp0,tmp1,tmp2に関し
てpb0、pb1、pb2、pb3、npb0、npb
1、npb2、npb3をそれぞれ求める。さらに、図
14に示すように、この例ではpb2側に隙間が生じて
いるので、辺(Pb0,Pb3)と辺(nPb0,nP
b3)の実交点を求め、その点をjp0にセットする。
さらにnpb1をjp1にセットする。また、jp0お
よびPb2を接続点(cp0、cp1)として記憶す
る。この接続点(cp0、cp1)は、パスデータが描
画コマンドClosePathで閉じられる際に使用さ
れるまで記憶しておく。さらに、アウトラインを構成す
るベクタとして、図14にとして示すnPb1とPb
2とを結ぶベクタ(npb1、pb2)を生成し、描画
データ変換部13中のマトリックス変換部22に出力す
る。
【0051】次の描画コマンドLinetoおよびその
座標値P3が読み込まれると、ローカル変数をtmp0
=tmp1、tmp1=tmp2、tmp2=P3のよ
うにそれぞれ更新する。更新されたローカル変数(tm
p0、tmp1、tmp2)に関して、図15に示すよ
うにアウトラインベクタ算出に必要な各点の計算を行
う。ただしpb0=jp0、pb1=jp1とする。さ
らに、次のベクタとの接続点(jp0、jp1)を、新
たに算出されたnPb1、および、線分(Pb0,Pb
3)と線分(nPb0,nPb3)の実交点の値で更新
する。さらに、図15においてとして示したように、
アウトラインを構成するベクタとして、ベクタ(pb
2、pb1)、ベクタ(pb0、jp0)、ベクタ(j
p1、pb2)を生成し、描画データ変換部13中のマ
トリックス変換部22に出力する。
【0052】このようにして、新たな描画コマンドLi
netoおよびその座標値が読み込まれるたびに、3つ
あるいは2つ(直線上に並ぶ場合)のベクタがアウトラ
インベクタとして生成されてゆく。
【0053】描画コマンドClosePathを読み込
んだ場合は、次の座標値としてmpにセットされている
値が利用できる。これを用いて、Pn−1、Pn、mp
の3点から上述のようにして、図16において○中にn
として示す3つのベクタがアウトラインベクタとして生
成される。また、その次の座標値としてFlpにセット
されている値も用い、Pn、mp、Flpの3点から上
述のようにして、図17において○中にn+1として示
す3つのベクタがアウトラインベクタとして生成され
る。さらに、最後に出力するベクタとして、図17にお
いて○中にn+2として示したように、記憶しておいた
接続点(cp0、cp1)と、現在の接続点(jp0、
jp1)を結んだ2つのベクタ、すなわちベクタ(cp
1、jp1)、ベクタ(jp0、cp0)が生成され
る。
【0054】このようにして、図13に示すパスデータ
から、図18に示すようなアウトラインベクタデータが
生成される。このように、閉じたストローク図形の輪郭
線を描画するような場合においても、重なりの無いアウ
トラインベクタデータが生成される。
【0055】図19は、閉じないストローク図形に対す
るアウトラインベクタデータの生成例の説明図である。
上述のアウトラインベクタの生成過程を同様に適用し、
閉じないストローク図形の輪郭を構成するアウトライン
ベクタを生成する場合、端点となる座標値が読み出され
た時点で図19において○中にaおよびbとして示した
ベクタを生成すればよい。このとき、描画状態命令記憶
部12に格納されている線属性(linecap)に従
って端部の形状を決定することになる。
【0056】なお、このように閉じないストローク図形
のアウトラインベクタを生成する場合には、閉じないこ
とが分かっていれば、○中にaとして示したベクタから
生成してゆくことができる。この場合、連続して読み出
されるパスデータを記憶しているだけで、順次、アウト
ラインベクタを生成してゆくことができる。
【0057】図20は、ストローク図形が閉じる場合の
処理の有無による接続形状の違いの説明図である。上述
のように、閉じないストローク図形を描画する際には、
連続して読み出されるパスデータを記憶しているだけ
で、順次、アウトラインベクタを生成してゆくことがで
きる。しかし、この方法を閉じたストローク図形に適用
した場合、図20(A)に示すような接続形状になって
しまい、角部に欠けaが生じてしまう。すなわち、最終
的に描画コマンドClosePathが読み出されるま
では、図形を閉じる際に接続される2つの線分の角度は
分からない。そのため、接続点の座標値も分からないの
で接続できない。しかし、上述のように本発明において
は、mp、Flp、接続点(cp0、cp1)を記憶し
ておき、上述の図17において○中にn+1,n+2と
して示したベクタを最後に生成している。これによっ
て、図20(B)に示すように、描画コマンドClos
ePathによって閉じた点においても良好な形状の描
画を行うことができる。
【0058】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、閉じたストローク図形であっても、描画デー
タから重なりのないアウトラインベクタを生成するの
で、データ量を削減できるとともに、そのアウトライン
ベクタをビットマップ展開するまでの処理全体の高速化
を図ることができる。このとき、複雑な描画オブジェク
トであっても、何ら支障なく高速に処理することができ
る。また、これらの処理の一部または全部をハードウェ
アで行う場合にも、小さい回路規模で高速化することが
できる。さらに、閉じたストローク図形の輪郭を構成す
るアウトラインベクタとして、閉じたベクタ群を生成す
るので、良好な描画形状によって図形の描画を行うこと
が可能であるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の一形態を示すブロック図であ
る。
【図2】 本発明の実施の一形態における動作の一例を
示すフローチャートである。
【図3】 ベクタデータ生成部の一構成例を示すブロッ
ク図である。
【図4】 描画命令の種類とその描画に必要な情報の一
例の説明図である。
【図5】 描画データ変換部の一例を示すブロック図で
ある。
【図6】 パスデータの一例の説明図である。
【図7】 曲線分割の一例の説明図である。
【図8】 曲線分割処理の一例を示すフローチャートで
ある。
【図9】 アウトラインベクタの一例の説明図である。
【図10】 アウトラインベクタ生成部の一構成例を示
すブロック図である。
【図11】 アウトラインベクタ計算部におけるアウト
ラインベクタの生成時の動作の一例を示すフローチャー
トである。
【図12】 アウトラインベクタ計算部において算出す
る接続点の一例の説明図である。
【図13】 アウトラインベクタ計算部に入力されるパ
スデータの一例の説明図である。
【図14】 アウトラインベクタ計算部における具体的
なアウトラインベクタの生成過程の一例の説明図であ
る。
【図15】 アウトラインベクタ計算部における具体的
なアウトラインベクタの生成過程の一例の説明図(続
き)である。
【図16】 アウトラインベクタ計算部における具体的
なアウトラインベクタの生成過程の一例の説明図(続
き)である。
【図17】 アウトラインベクタ計算部における具体的
なアウトラインベクタの生成過程の一例の説明図(続
き)である。
【図18】 アウトラインベクタ計算部における具体的
なアウトラインベクタの生成過程の一例の説明図(続
き)である。
【図19】 閉じないストローク図形に対するアウトラ
インベクタデータの生成例の説明図である。
【図20】 ストローク図形が閉じる場合の処理の有無
による接続形状の違いの説明図である。
【図21】 従来の画像処理装置の一例において生成さ
れるアウトラインベクタの説明図である。
【符号の説明】
1…描画データスプール部、2…描画データ解釈部、3
…ベクタデータ生成部、4…ディスプレイリスト生成
部、5…ディスプレイリストバッファ、6…塗り潰し処
理部、7…出力バッファ、8…出力装置制御部、9…出
力装置、11…命令制御部、12…描画状態命令記憶
部、13…描画データ変換部、14…アウトラインベク
タ生成部、21…パスデータ変換部、22…マトリック
ス変換部、31…アウトラインベクタ生成制御部、32
…アウトラインベクタ計算部、33…接続点計算部。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 図形の描画データから該図形のアウトラ
    インベクタを生成する画像処理装置において、線分の交
    点を算出する接続点計算手段と、前記描画データ中の連
    続した2つないし3つの描画命令と対応する座標値およ
    び前記描画データに含まれる線幅などのパラメータを用
    いて生成すべきアウトラインベクタの複数の接続点を前
    記接続点計算手段を用いながら順次算出し前記接続点を
    前記アウトラインベクタの生成に使用するまで記憶する
    とともに前記接続点および記憶している前記接続点をも
    とに該接続点を両端点とする1ないし複数のベクタを前
    記図形の輪郭を構成するアウトラインベクタとして順次
    生成するアウトラインベクタ計算手段を有していること
    を特徴とする画像処理装置。
  2. 【請求項2】 前記図形が閉じたストローク図形である
    とき、前記アウトラインベクタ計算手段は、最初の2以
    上の描画データに基づいて算出された前記接続点の全部
    あるいは一部を記憶しておき、該記憶している前記接続
    点と最後の閉じる描画データに基づいて算出された前記
    接続点とにより閉じたアウトラインベクタを生成するこ
    とを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 【請求項3】 前記アウトラインベクタ計算手段は、複
    数の描画データにおける前記描画命令と対応する座標値
    を結ぶ線分を中心とし該線分と平行な2辺を有する矩形
    の該2辺の線分と、次の描画データを用いて同様に構成
    される矩形の2辺の線分とについて、実交点を持たない
    線分については該線分の端点を接続点として計算し、実
    交点については前記接続点計算手段で計算することを特
    徴とする請求項1または請求項2に記載の画像処理装
    置。
  4. 【請求項4】 前記アウトラインベクタ計算手段は、前
    記実交点を持たない線分の端点に相当する2つの接続点
    の間を前記パラメータとして設定されている接続形状に
    従った形状で結ぶアウトラインベクタを生成することを
    特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。
  5. 【請求項5】 図形の描画データから該図形のアウトラ
    インベクタを生成する画像処理方法において、前記描画
    データ中の連続した2つないし3つの描画命令と対応す
    る座標値および前記描画データに含まれる線幅などのパ
    ラメータを用いて生成すべきアウトラインベクタの複数
    の接続点を順次算出し、算出された前記接続点を前記ア
    ウトラインベクタの生成に使用するまで記憶するととも
    に、順次算出された前記接続点および記憶している前記
    接続点をもとに該接続点を両端点とするベクタを前記図
    形の輪郭を構成するアウトラインベクタとして生成する
    ことを特徴とする画像処理方法。
  6. 【請求項6】 前記図形が閉じたストローク図形である
    とき、最初の2以上の描画データに基づいて算出された
    前記接続点の全部あるいは一部を記憶しておき、順次描
    画データに基づいてアウトラインベクタを生成した後、
    最後の閉じる描画データに基づいて算出された前記接続
    点と最初の描画データから算出して記憶している前記接
    続点とにより閉じたアウトラインベクタを生成すること
    を特徴とする請求項5に記載の画像処理方法。
  7. 【請求項7】 前記接続点の算出は、2つの描画データ
    における前記描画命令と対応する座標値を結ぶ線分を中
    心とし該線分と平行な2辺を有する矩形の該2辺の線分
    と、次の描画データを用いて同様に構成される矩形の2
    辺の線分とについて、実交点および実交点を持たない線
    分については該線分の端点を接続点として計算すること
    を特徴とする請求項5または請求項6に記載の画像処理
    方法。
  8. 【請求項8】 前記実交点を持たない線分の端点に相当
    する2つの接続点の間を、前記パラメータとして設定さ
    れている接続形状に従った形状で結ぶアウトラインベク
    タを生成することを特徴とする請求項7に記載の画像処
    理方法。
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