JP2002013406A

JP2002013406A - オイルレベルゲージ装置

Info

Publication number: JP2002013406A
Application number: JP2000198798A
Authority: JP
Inventors: Kanta Futase; 寛太二瀬
Original assignee: Okamura Corp
Current assignee: Okamura Corp
Priority date: 2000-06-30
Filing date: 2000-06-30
Publication date: 2002-01-18

Abstract

(57)【要約】【課題】オイルレベルゲージ装置において、キャップ
装着時における室内筒内の空気の圧縮による測定値の狂
いを確実に解消できるとともに、キャップを軟質の安価
な材料により簡単に形成できるようにする。【解決手段】下端が貯油槽に接続された上方を向く案
内筒１の上端部に、案内筒１の上端面と密接する鍔部２
と、案内筒１内に嵌合する嵌合部３とを有するキャップ
４を着脱自在に装着し、キャップ４に、その下端より垂
下し、かつ下端部にオイル付着高さを示すゲージ部５を
有するレベルゲージ杆６を一体的に設けたオイルレベル
ゲージ装置において、案内筒１の上端部における一側部
に、上端がキャップ４の鍔部２の下面に対向する案内筒
１の上端に開口し、かつ下端がキャップ４嵌合時におけ
る嵌合部３の下端より下方の案内筒１の内面に開口する
通気孔１２を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、車両のエンジンま
たはトランスミッション等における潤滑油等の油量を検
出するオイルレベルゲージ装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来のこの種の装置として、例えば図２
に示すようなものがある。このオイルレベルゲージ装置
は、エンジンのオイルパンまたはトランスミッションケ
ース等の貯留槽（いずれも図示略）の下部側面に下端が
接続されて上方を向く案内筒(１)の上端部に、案内筒
(１)の上端面と密接する鍔部(２)と、案内筒(１)内に嵌
合する嵌合部(３)とを有するキャップ(４)を着脱自在に
装着し、このキャップ(４)の中央に、下端部にオイル付
着高さを示すゲージ部(５)を有するレベルゲージ杆(６)
のやや上部を貫通させて固着し、キャップ(４)より上方
に突出したレベルゲージ杆(６)の上部を丸めて把手(７)
としたものよりなっている。(８)は、キャップ(４)の嵌
合部の中位部外周に設けたＯリングである。

【０００３】油量を検査するには、把手(７)を引いて、
キャップ(４)とレベルゲージ杆(６)とを案内筒(１)より
引き抜き、レベルゲージ杆(６)の下部、特にゲージ部
(５)に付着したオイルをウェス等により拭き取った後、
それらを、図２に示す元の装着状態まで静かに戻し、次
いで、再度キャップ(４)とレベルゲージ杆(６)とを、案
内筒(１)から引き抜いて、オイルゲージ部(５)のどの辺
まで付着しているかを視認することにより、貯油槽内の
油量を確認している。

【０００４】上記の検査作業のうち、付着したオイルを
抜き取って、レベルゲージ杆(６)及びキャップ(４)を案
内筒(１)内に戻す際に、キャップ(４)の嵌合部(３)の長
さが長いと、それがピストンの作用をして、案内筒(１)
内における嵌合部(３)より下方の空気を圧縮し、それに
よって、案内筒(１)内のオイル(９)の液面(9a)が若干押
し下げられ、測定値が狂うことがある。

【０００５】このような現象は、案内筒(１)の長さが短
いトランスミッション用のオイルレベルゲージ装置にお
いて生じるおそれが大である。

【０００６】このような測定値の狂いをなくすため、従
来は、図２に示すように、キャップ(４)の嵌合部(３)
に、その外周部の上部に開口する横孔(10a)と、同じく
下端に開口する縦孔(10b)とを連通させた逆Ｌ字状の通
気孔(10)を穿設し、嵌合部(３)を案内筒(１)内に嵌合す
る際、その途中までは、案内筒(１)内の空気が、通気孔
(10)を通って外部に流出するようにしたものがある。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】上述のような従来の装
置においては、キャップ(４)の嵌合部(３)に通気孔(10)
を設けるため、キャップ(４)を金属等の高価な硬質材料
により形成したり、その硬質の嵌合部(３)と案内筒(１)
の内面とのシール性を確保するために、それらの間にＯ
リング(８)を設けたりしているため、構造が複雑で高価
なものになっている。

【０００８】また、通気孔(10)を設けたとしても、その
横孔(10a)の開口が案内筒(１)により完全に閉塞された
後、嵌合部(３)がさらに案内筒(１)内に若干押し入れら
れて、全閉状態となるので、このときの嵌合部(３)の最
後の押し込み時に、若干ではあるが案内筒(１)内の空気
が圧縮され、オイル(９)の液面(9a)が押し下げられて、
やはり測定値に狂いが生じるおそれがある。

【０００９】本発明は、従来の技術が有する上記のよう
な問題点に鑑み、キャップ装着時における案内筒内の空
気の圧縮による測定値の狂いを確実に解消できるととも
に、キャップを軟質の安価な材料により簡単に形成でき
るようにしたオイルレベルゲージ装置を提供することを
目的としている。

【００１０】

【課題を解決するための手段】本発明によると、上記課
題は次のようにして解決される。（１) 下端が貯油槽に接続された上方を向く案内筒の
上端面に、案内部の上端面と密接する鍔部と、案内筒内
に嵌合する嵌合部とを有するキャップを着脱自在に装着
し、前記キャップに、その下端より垂下し、かつ下端部
にオイル付着高さを示すゲージ部を有するレベルゲージ
杆を一体的に設けたオイルレベルゲージ装置において、
前記案内筒の上端部における一側部に、上端がキャップ
の鍔部の下面に対向する案内筒の上端に開口し、かつ下
端がキャップ嵌合時における嵌合部の下端より下方の案
内筒の内面に開口する通気孔を設ける。

【００１１】（２) 上記(１)項において、キャップ嵌
合時におけるキャップの嵌合部の下端より下方の案内筒
の内面に環状溝を設け、この環状溝に通気孔の下端を連
通する。

【００１２】（３）上記(１)または(２)項において、キ
ャップを、軟質の合成樹脂材料またはゴムにより形成す
る。

【００１３】

【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を、図
１を参照して説明する。なお、図２におけるのと同一ま
たは対応する部材には、同一の符号を付して図示するに
止め、それらについての詳細な説明は省略する。

【００１４】本実施形態においては、金属または硬質合
成樹脂材料により形成された案内筒(１)の上端部におけ
る一側部に、上端がキャップ(４)の鍔部(２)の下面に対
向する案内筒(１)の上端に開口し、かつ下端が、キャッ
プ(４)嵌合時におけるキャップ(４)の嵌合部(３)の下端
より下方の案内筒(１)の内面に形成した環状溝(11)に連
通する、上下方向を向く通気孔(12)を設けている。

【００１５】なお、環状溝(11)を省略し、通気孔(12)の
下端を、キャップ(４)嵌合時における嵌合部(３)の下端
より下方の案内筒(１)の内面に直接開口させてもよい。

【００１６】この通気孔(12)により、キャップ(４)装着
時に、案内筒(１)内の空気は、キャップ(４)の嵌合部
(３)が完全に案内筒(１)内に嵌合され、かつキャップ
(４)の鍔部(２)が案内筒(１)の上端に完全に密接するま
で外部に流出できるので、嵌合部(３)がピストンの作用
をして、案内筒(１)内の空気が圧縮されることは全くな
く、したがって、オイル(９)の液面(9a)がキャップ(４)
の装着の前後において変動することはなく、正確な測定
が可能となる。

【００１７】また、通気孔(12)を案内筒(１)側に設けた
ので、キャップ(４)を、軟質合成樹脂材料またはゴム等
の安価な材料により形成できるとともに、嵌合部(３)
を、簡単に図１に示すような蛇腹状またはその他のシー
ル性の高い形状とすることができ、もって、図２に示す
Ｏリング(８)等の高価なシール構造を援用する必要性を
なくすことができる。

【００１８】

【発明の効果】請求項１記載の発明によると、キャップ
装置時における案内筒内の空気の圧縮による測定値の狂
いを確実に解消できるとともに、キャップを軟質の安価
な材料により簡単に形成することができる。

【００１９】請求項２記載の発明によると、環状溝を内
面研削盤により、また通気孔をドリル穿孔により簡単に
機械加工でき、縦孔と横孔とを整合させるような面倒な
作業が必要なく、しかも、通気孔の下端を案内筒の内面
に確実に連通させることができる。

【００２０】請求項３記載の発明によると、キャップを
安価に製造するすることができる。これは、通気孔を案
内筒側に設けたことによるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施形態の一部縦断正面図である。

【図２】従来装置の一部縦断正面図である。

【符号の説明】

(１)案内筒 (２)鍔部 (３)嵌合部 (４)キャップ (５)ゲージ部 (６)レベルゲージ杆 (７)把手 (８)Ｏリング (９)オイル (9a)液面 (10)通気孔 (10a)横孔 (10b)縦孔 (11)環状溝 (12)通気孔

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】下端が貯油槽に接続された上方を向く案
内筒の上端面に、案内部の上端面と密接する鍔部と、案
内筒内に嵌合する嵌合部とを有するキャップを着脱自在
に装着し、前記キャップに、その下端より垂下し、かつ
下端部にオイル付着高さを示すゲージ部を有するレベル
ゲージ杆を一体的に設けたオイルレベルゲージ装置にお
いて、前記案内筒の上端部における一側部に、上端がキャップ
の鍔部の下面に対向する案内筒の上端に開口し、かつ下
端がキャップ嵌合時における嵌合部の下端より下方の案
内筒の内面に開口する通気孔を設けたことを特徴とする
オイルレベルゲージ装置。
【請求項２】キャップ嵌合時におけるキャップの嵌合
部の下端より下方の案内筒の内面に環状溝を設け、この
環状溝に通気孔の下端を連通させた請求項１記載のオイ
ルレベルゲージ装置。
【請求項３】キャップを、軟質の合成樹脂材料または
ゴムにより形成した請求項１または２記載のオイルレベ
ルゲージ装置。