JP2002012481A - 無機質板の切削加工部の下地処理方法 - Google Patents

無機質板の切削加工部の下地処理方法

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JP2002012481A
JP2002012481A JP2000188323A JP2000188323A JP2002012481A JP 2002012481 A JP2002012481 A JP 2002012481A JP 2000188323 A JP2000188323 A JP 2000188323A JP 2000188323 A JP2000188323 A JP 2000188323A JP 2002012481 A JP2002012481 A JP 2002012481A
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JP
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coating film
inorganic plate
inorganic
coating
elongation
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JP2000188323A
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English (en)
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Takashi Furumiya
隆史 古宮
Seishi Okayama
誠史 岡山
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 寒冷地における長期経過後の無機質板の塗膜
クラックの発生を防ぐことができ、耐凍害性に優れた無
機質板を製造できる下地処理方法を提供する。 【解決手段】 無機質板の切削加工部に塗料を塗装して
塗膜を形成する下地処理方法において、切削加工部に塗
膜の伸び率が90%以上で膜強度が40kg/cm2
上である塗膜を形成して無機質板の下地処理を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この出願の発明は、無機質板
の下地処理方法に関するものである。さらに詳しくは、
この出願の発明は、耐凍害性に優れた無機質板を製造す
ることができる無機質板の下地処理方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】セメント板等の無機質板は、住宅等の屋
根材、外壁材等の外装材等として使用されている。その
製造方法としては、一般に、セメント等の水硬性材料を
主成分とし、必要に応じて、補強繊維、無機質充填材等
を配合した水硬性原料を、抄造法、プレス成形法、押出
成形法等によって成形した後、養生して硬化させて無機
質板の原板としている。そして、この原板を切削して、
塗装等を施し、製品としての無機質板を得る方法なども
ある。
【0003】寒冷地等においては、このような無機質板
に含まれる水分が体積膨張を起こして無機質板に膨潤を
もたらし、無機質板の強度を低下させたり、外観を損ね
る等といった凍害が発生する。そのため、無機質板の製
造においては、耐凍害性を向上させるために、セメント
成分の配合を調整したり、無機質板の細孔径分布を制御
するなどの工夫をしている。
【0004】しかしながら、無機質板の原板を切削加工
して製品とする場合には、切削加工をしない成形加工の
みの部分と比較して、切削加工を施された部分が脆弱と
なってしまうため、小口および実部等の切削加工部で凍
害が発生することが知られている。
【0005】そのため、無機質板を切削加工する場合に
は、小口および実部等の切削加工部に溶剤系あるいは水
系の塗料を塗装して下地処理を施すことにより、無機質
板と塗膜の密着性を向上させて無機質板の吸水を抑止さ
せて、耐凍害性を高める対策がとられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、無機質
板の下地処理に溶剤系の塗料を用いると、その塗料の種
類によっては塗膜強度を発現するために長時間を要する
ため、強度発現に十分な時間が確保できず、塗膜形成初
期の密着性に劣るという問題があった。また、従来より
用いられている溶剤系および水系の塗料においては、形
成される塗膜の伸びが少なく、塗膜強度が小さいため
に、寒冷地では長期経過後に塗膜クラックが生じ、その
クラック部より無機質板が給水して、無機質板の膨潤お
よび塗膜の自然剥離が起こるという問題があった。
【0007】そこで、この出願の発明は、以上の通りの
事情に鑑みてなされたものであり、従来技術の問題点を
解消し、寒冷地における長期経過後の無機質板の塗膜ク
ラックの発生を防ぐことができ、耐凍害性に優れた無機
質板を得るための無機質板の下地処理方法を提供するこ
とを課題としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】この出願の発明は、上記
の課題を解決するものとして、無機質板の切削加工部に
塗料を塗装して塗膜を形成する下地処理方法において、
切削加工部に塗膜の伸び率が90%以上で膜強度が40
kg/cm2以上である塗膜を形成することを特徴とす
る無機質板の下地処理方法を提供する。
【0009】
【発明の実施の形態】この出願の発明は、上記の通りの
特徴を持つものであるが、以下にその実施の形態につい
て説明する。
【0010】この出願の発明が提供する無機質板の下地
処理方法は、無機質板の切削加工部に塗料を塗装して塗
膜を形成する下地処理方法において、切削加工部に塗膜
の伸び率が90%以上で膜強度(破壊強度)が40kg
/cm2以上である塗膜を形成することを特徴としてい
る。
【0011】無機質板は、セメント等の水硬性材料を主
成分とし、必要に応じて、補強繊維、軽量骨材等の無機
充填材等を配合した水硬性原料に、所望の固形分濃度に
なるように水を添加し、抄造法、プレス成形法、押出し
形成法等にて板状に形成してなる各種のものが対象とさ
れる。たとえば、繊維強化セメント板、木片セメント
板、石膏ボード、ALCパネル、石綿スレート等の各種
の繊維強化無機質板が例示される。また、表面が平坦な
ものはもちろん、表面に凹凸を有するものを使用するこ
ともできる。
【0012】この無機質板を切削加工した後の下地処理
として、切削加工部に、塗膜の伸び率が90%以上で膜
強度が40kg/cm2以上である塗膜を形成する。塗
膜は、塗料を塗装することで形成される。その塗料は、
上記の特性が得られるものであれば、溶剤系の塗料であ
ってもよいし、水系の塗料であってもよい。また、塗膜
の形成方法も、使用する塗料に応じた任意の方法であっ
てよい。
【0013】無機質板の小口および実部等の切削加工部
に形成された塗膜の伸び率が90%未満であると、寒冷
地等においては、無機質板に含まれる水分の体積膨張に
よって無機質板が膨潤する際に、その膨潤に塗膜の伸び
が追随できなくなり、塗膜クラックが発生する。この場
合、そのクラック部より無機質板が給水してさらに膨張
し、塗膜が自然剥離してしまう。また、塗膜の伸び率が
90%以上の場合であっても塗膜強度が40kg/cm
2未満の場合には、塗膜は伸びるものの、塗膜により基
材膨張を抑制する効果が得られないため、結果として塗
膜クラックが発生し、凍害を引き起こしてしまう。
【0014】無機質板の切削加工部に形成された塗膜
が、伸び率が90%以上で膜強度が40kg/cm2
上である場合は、無機質板の膨張を抑制しつつ塗膜が伸
びるため、塗膜クラックが発生することなく切削加工部
が補強される。そのため、塗膜の自然剥離が起こること
もなく、無機質板の耐凍害性が向上される。
【0015】無機質板に下地処理を施した後は、必要に
応じて、上塗り塗装などを施してもよい。これによっ
て、寒冷地等であっても、長期経過後に無機質板に塗膜
クラックが発生することを防ぐことができ、耐凍害性に
優れた無機質板を製造することができる。
【0016】以下に実施例を示し、この発明の実施の形
態についてさらに詳しく説明する。
【0017】
【実施例】抄造法により製造した無機質板の原板に切削
加工を施し、その切削加工部に5種類の塗料を用いて下
地処理を施して、無機質板A〜Eを得た。下地処理とし
ては、無機質板の切削加工部に塗料を30g/m2で塗
装し、105℃の乾燥炉で30分間乾燥させた。
【0018】得られた無機質板A〜Eの耐凍害性を、A
STM−B法に準じて評価した。その結果を、塗膜剥離
率として表1に示した。また、切削加工部に形成された
塗膜の伸び率と塗膜強度を測定するために、各塗料の塗
膜試験片を作成した。塗膜試験片は、塗料を型枠に流し
入れて厚さ5mmの塗膜を作成し、この塗膜を50×5
0mmに切断したものを用いた。塗膜の伸び率と塗膜強
度は、それぞれの塗膜試験片に10mm/minの引張
速度で負荷を与え、塗膜試験片が破断した際の、塗膜の
伸び率と破断強度を測定することで得た。その結果も、
併せて表1に示した。
【0019】
【表1】 表1より、無機質板Aは、塗膜の伸び率が90%以上で
膜強度が40kg/cm2以上である塗膜で下地処理さ
れているため、耐凍害性試験においても塗膜が剥離する
ことがなく、耐凍害性に優れていることが確認された。
【0020】無機質板BおよびCは、ともに、下地処理
で形成された塗膜の伸び率が90%に満たず、膜強度が
40kg/cm2未満であるため、耐凍害性試験におい
て大部分の塗膜が剥離してしまい、耐凍害性に乏しいこ
とが確認された。
【0021】無機質板Dは、下地処理で形成された塗膜
の膜強度は80kg/cm2以上と高かったが、伸び率
が25%と低すぎたため、耐凍害性試験においてほとん
どの塗膜が剥離してしまい、耐凍害性が全く示されなか
った。
【0022】無機質板Eは、下地処理で形成された塗膜
の伸び率は100%と高かったが、膜強度が10kg/
cm2と低かったため、耐凍害性試験において一部塗膜
が剥離してしまい、優れた耐凍害性は得られないことが
確認された。
【0023】以上のことから、この出願の発明の方法に
よって、耐凍害性に優れた無機質板を製造できることが
確認された。もちろん、この発明は以上の例に限定され
るものではなく、細部については様々な態様が可能であ
ることは言うまでもない。
【0024】
【発明の効果】以上詳しく説明した通り、この発明によ
って、寒冷地における長期経過後の無機質板の塗膜クラ
ックの発生を防ぐことができ、耐凍害性に優れた無機質
板を製造できる下地処理方法が提供される。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無機質板の切削加工部に塗料を塗装して
    塗膜を形成する下地処理方法において、切削加工部に塗
    膜の伸び率が90%以上で膜強度が40kg/cm2
    上である塗膜を形成することを特徴とする無機質板の下
    地処理方法。
JP2000188323A 2000-06-22 2000-06-22 無機質板の切削加工部の下地処理方法 Pending JP2002012481A (ja)

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