JP2002012275A - ペーパータオルディスペンサ及びその機構 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ペーパーまたは別の材料のシートをロールか
ら取り出した後に切断し分配するのに適した機構を提供
すること。 【解決手段】 可動ブレード２８は、シートの端部８を
切断するためにシリンダ９の外側に突出可能である。可
動ブレード２８は、シリンダ９の長手軸に平行な軸の周
りを回転可能なシャフト２６に固定されている。シャフ
ト２６には、シリンダ９の片側から突出する少なくとも
１つの第１の部材３０が設けられている。第２の部材２
５は、シャフト２６の長手軸に平行な方向にシフトし、
シャフト２６の長手軸の周りを回転する。第１の部材３
０は、第２の部材２５により円周の弧を描くように回転
する。第２の部材２５の回転並進運動は、シリンダ９の
回転運動と同期する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ペーパータオルデ
ィスペンサの機構に関し、さらに詳しく言えば、ペーパ
ーまたは別の材料のシートをロールから取り出した後に
切断し分配するのに適した機構に関する。本発明はま
た、この機構を備えるペーパータオルディスペンサに関
する。

【０００２】

【背景技術】欧州特許第８７１３９０号には、シリンダ
内に配列されロールから取り出したペーパーシートを引
っ張る少なくとも１つの可動ブレードをもつ切断装置を
備えたペーパータオルディスペンサの機構が開示されて
いる。しかしながら、この公知の機構では、製造と維持
管理が非常に複雑であるのに加え、切断装置の機能性が
非能率的であり、機構そのものが故障する可能性があ
る。

【０００３】したがって、本発明の目的は、上述した欠
点がない機構を提供することである。この目的は、請求
項１に特定される主要な特徴および従属請求項に特定さ
れる他の特徴を備える機構により達成される。

【０００４】

【課題を解決するための手段】この機構が備える特有の
回転並進駆動システムにより、本発明による機構の切断
装置は、シリンダから外側方向にブレードを正確かつ滑
らかに移動させる。

【０００５】さらに、一対の相互に係合する歯車と支持
構造のガイドにより、上述したブレードの移動がシリン
ダのものと完全に同期するため、機構の故障を回避する
ことができる。

【０００６】本発明の特定の態様によれば、シリンダの
支持構造内に形成された一対の凸部により、回転を可動
ブレードに伝達する部材が並進移動するため、複雑およ
び／または高価なガイドを使用することなく正確な移動
を行うことができる。

【０００７】

【発明の実施の形態】本発明による機構のさらなる利点
および特徴が当業者に明らかになるように、本発明の実
施の形態を、添付の図面を参照して詳細かつ非制限的に
説明する。

【０００８】図１から図３を参照すると、本発明の実施
形態による機構が、公知のように、下部ガイドとして作
用する少なくとも１つの特殊形状の横棒３により相互に
接続される一対の側壁１、２から形成された支持構造を
備えることが分かる。この支持構造は、ハウジング（図
面には図示せず）内に取り付けられる。側壁１、２の上
部には一対の半円柱台座４，５が設けられている。ロー
ル７を形成するように少なくとも１枚のペーパーシート
または他の材料のシートが巻き付けられた管６の端部
が、この半円柱台座４，５で回転可能である。シートの
端部８は、管６に平行なシリンダ９の周りを通り、横棒
３の下側に出ており、ユーザが矢印１０で示される方向
に引っ張れるようになっている。シートの端部８は、シ
リンダ９の周りにそれと平行の遊びシリンダ１１により
案内される。シリンダ９は、シートの端部８を手動で引
っ張ることにより、または側壁２の外側に配設された丸
形ハンドル１２を回転させることにより、側壁１、２の
間で回転可能である。丸形ハンドル１２は、一対のハブ
１３の一方における外端部に固定されており、ハブ１３
は、シリンダ９の側面に対して同軸となるように固定さ
れ、側壁１、２を貫通している。矢印１４で示された方
向に生じるシリンダ９の回転は、半回転期間は力に対抗
し、次の半回転期間では、傾斜歯を部分的に有するディ
スク１６と側壁１との間に固定された引張バネ１５によ
り押される。ディスク１６は、シリンダ９の１つのハブ
１３の外端部に固定され、側壁１の外側に配置される。
軸の周りを一回転した後、側壁１に蝶着されたツメ１７
によりディスク１６が阻止されて、反対方向の回転を妨
害する。このつめ車により、シートの端部８が引かれる
か、またはハンドル１２が回転されるときに、シリンダ
９を一回転だけ容易に回転することができる。

【０００９】図４および図５を参照すると、シリンダ９
の一方のハブ１３が、円柱状の歯車１８内で同軸回転可
能であり、内歯または外歯を備える歯車１８は、側壁２
の内面に固定され、同数の歯またはその約数である数の
歯をもつ別の円柱状の歯車１９と係合することが示され
ている。歯車１９は、側壁２の内面に沿ってスライド可
能であり、シリンダ９の内部を長手方向に横切ってスラ
イド可能なロッド２０の一端に設けられる。ロッド２０
の他端には、側壁１の内面に沿ってスライド可能なスキ
ッド２１が設けられる。

【００１０】側壁１の内面には、ガイドとして作用し厚
みが徐々に変化する少なくとも１つの凸部２２が設けら
れていてもよく、スキッド２１が側壁１に沿って矢印２
３で示される方向にスライドすることにより、ロッド２
０は、側壁２の方向にシリンダ９内で水平方向にシフト
する。特に、凸部２２は、シリンダ９の長手軸と同軸の
円周の約４分の１だけ延在する。側壁２の内面にも、ガ
イドとして作用し厚みが徐々に変化する少なくとも１つ
の凸部２４が設けられていてもよく、歯車１９が側壁２
に沿って矢印２３で示される方向にスライドすることに
より、ロッド２０は、側壁１の方向にシリンダ９内で水
平方向にシフトする。また、凸部２４は、シリンダ９の
長手軸と同軸の円周の約４分の１だけ延在するが、矢印
２３の方向に凸部２２よりも前の象限にある。したがっ
て、凸部２２および２４により、ロッド２０および歯車
１９を、シリンダ９自体の回転運動と同期させて交互に
運動させて水平方向にスライドさせることができる。歯
車１９において、シリンダ９の方向を向いた側面にはピ
ン２５が固定されている。

【００１１】図６に示すように、シャフト２６は、ロッ
ド２０と同軸になるように配置され、シリンダ９の長手
軸に対して平行な軸周りに回転可能であり、シリンダ９
内に配置されたディスクに形成された偏心の円形台座２
７のセットに保持されている。シャフト２６は、軸に沿
った方向に動かないようになっていてもよい。シャフト
２６には、先端が湾曲状でノコギリ状になった１以上の
可動ブレード２８が固定されている。シリンダ９の円柱
状の表面に形成された開口を介して、ブレード２８は外
方向に突出できるようになっている。これは、シリンダ
９内に設けられた引張バネ２９がかける力に対抗して、
シャフト２６を軸周りに回転させることにより達成され
る。

【００１２】図７に示すように、シャフト２６において
側壁２の方向に向かう端部に、開口３１を介して、シリ
ンダ９の側壁から突出するピン３０が設けられている。
開口３１は、シャフト２６の長手軸と同軸の円周の約４
分の１だけ延在する。

【００１３】使用中、ロール７に巻き付けられたシート
の端部８は、ユーザにより引き出されると、矢印１０の
方向に進むため、シリンダ９が矢印１４の方向に回転す
る。シリンダ９の回転中、歯車１９は、軸周りに回転
し、側壁１の方向に軸に沿って水平方向にシフトする。
歯車１９が凸部２４に沿って配置される場合、ピン２５
は、ピン３０に当接してこのピン３０を引っ張る。これ
により、シャフト２６は、円周の約４分の１回転し、シ
リンダ９からブレード２８を延伸させ、ロール７の端部
８を切断する。

【００１４】歯車１９が凸部２４を通り過ぎると、スキ
ッド２１は、凸部２２に沿ってスライドし、ロッド２０
を側壁２の方向にシフトさせて、歯車１９のピン２５と
シャフト２６のピン３０とを引き離す。これにより、シ
ャフト２６は自由になり、シリンダ９内にブレード２８
を引き込むバネ２９により逆回転するため、ブレード２
８は、シリンダ９の回転中に遊びシリンダ１１に衝突し
ない。バネ１５によりシリンダ９が最終的に移動するこ
とで、特殊形状の棒３の下方に新しいシートの端部８が
引っ張られ、上述したように本発明による機構を再度使
用することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は、本発明の実施形態に係る機構の左側面
図である。

【図２】図２は、図１の機構の右側面図である。

【図３】図３は、図１の機構の正面図である。

【図４】図４は、面IV−IVに沿って切り取った図３の機
構の側面断面図である。

【図５】図５は、面Ｖ−Ｖに沿って切り取った図３の機
構の側面断面図である。

【図６】図６は、面VI−VIに沿って切り取った図３の機
構の側面断面図である。

【図７】図７は、面VII−VIIに沿って切り取った図３の
機構の側面断面図である。

【符号の説明】

１，２，３ 支持構造 ８ シートの端部 ９ シリンダ ２５ 第２の部材 ２６ シャフト ２８ 可動ブレード ３０ 第１の部材

Claims (17)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 シートを部分的に切断して分配する機構
   であって、 支持構造（１，２，３）に取り付けられた軸の周りを回
   転可能で、少なくとも１枚のシートの端部（８）を引っ
   張ることが可能な少なくとも１つのシリンダ（９）と、 前記シリンダ（９）内に設けられ、前記シートの前記端
   部（８）を切断するために前記シリンダ（９）の外側に
   突出可能であり、前記シリンダ（９）の長手軸に平行な
   軸の周りを回転可能なシャフト（２６）に固定された１
   以上の可動ブレード（２８）と、 前記シャフト（２６）に設けられ、前記シリンダ（９）
   の片側から突出する少なくとも１つの第１の部材（３
   ０）と、 前記可動ブレード（２８）の前記シャフト（２６）の長
   手軸に平行な方向にシフトし、前記シャフト（２６）の
   長手軸の周りを回転する少なくとも１つの第２の部材
   （２５）と、 を有し、 前記第１の部材（３０）は、前記第２の部材（２５）に
   より円周の弧を描くように回転可能になっており、 前記第２の部材（２５）の回転並進運動が、シリンダ
   （９）の回転運動と同期することを特徴とする機構。
2. 【請求項２】 前記第２の部材（２５）が、前記可動ブ
   レード（２８）の前記シャフト（２６）の長手軸の周り
   を回転可能な第１の歯車（１９）の片側に固定されたピ
   ンであることを特徴とする請求項１に記載の機構。
3. 【請求項３】 前記第１の歯車（１９）が、前記支持構
   造（１，２，３）に固定され前記シリンダ（９）の長手
   軸と同軸である第２の歯車（１８）と係合することを特
   徴とする請求項２に記載の機構。
4. 【請求項４】 前記第１及び第２の歯車（１８，１９）
   が、同数の歯数をもつことを特徴とする請求項３に記載
   の機構。
5. 【請求項５】 前記第１の歯車（１９）が、前記支持構
   造（１，２，３）に設けられた１以上のガイド（２２，
   ２４）により、前記シリンダ（９）の回転運動と同期し
   て、前記シャフト（２６）の長手軸が延びる両方向に交
   互にシフトすることを特徴とする請求項２乃至４のいず
   れか１項に記載の機構。
6. 【請求項６】 前記支持構造（１，２，３）が、一対の
   側壁（１，２）を備え、ガイドとして作用する凸部（２
   ２，２４）が前記側壁の内面に設けられることを特徴と
   する請求項１乃至５のいずれか１項に記載の機構。
7. 【請求項７】 ガイドとして作用する前記凸部（２２，
   ２４）が、徐々に変化する厚みをもち、前記シリンダ
   （９）の長手軸周りの円周の約４分の１に延在すること
   を特徴とする請求項６に記載の機構。
8. 【請求項８】 前記支持構造の前記側壁（１，２）に、
   前記シリンダ（９）の側面に同軸に固定された一対のハ
   ブ（１３）が貫通してなることを特徴とする請求項６ま
   たは７に記載の機構。
9. 【請求項９】 １つの前記ハブ（１３）の外端部に、丸
   形ハンドル（１２）が設けられることを特徴とする請求
   項８に記載の機構。
10. 【請求項１０】 前記シリンダ（９）は、引張伸縮手段
    （１５）によって、半回転の間は力に対抗して回転し、
    次の半回転の間は力に押されて回転し、 前記引張伸縮手段（１５）は、前記支持構造の前記側壁
    （１）と、前記シリンダ（９）の１つの前記ハブ（１
    ３）の外端部に固定され前記側壁の外側に配置された回
    転部材（１６）と、に固定されてなることを特徴とする
    請求項８または９に記載の機構。
11. 【請求項１１】 前記回転部材（１６）が、前記支持構
    造の前記側壁（１）に揺動するように取り付けられたツ
    メ（１７）によって係止可能な傾斜歯をもつディスクを
    備えることを特徴とする請求項１０に記載の機構。
12. 【請求項１２】 前記第１の歯車（１９）は、前記支持
    構造の一方の側壁（２）の内面に沿ってスライド可能で
    あり、 前記第１の歯車（１９）は、前記シリンダ（９）の内部
    を長手方向に通ってスライド可能なロッド（２０）の一
    端に設けられてなり、 前記ロッド（２０）の他端には、前記支持構造の他方の
    側壁（１）の内面に沿ってスライド可能なスキッド（２
    １）が設けられることを特徴とする請求項２乃至１１の
    いずれか１項に記載の機構。
13. 【請求項１３】 前記可動ブレード（２８）の前記シャ
    フト（２６）は、前記ロッド（２０）と同軸に配置さ
    れ、前記シリンダ（１９）に形成された台座（２７）で
    保持されて、シリンダ（９）の長手軸と平行な軸周りに
    回転可能であることを特徴とする請求項１２に記載の機
    構。
14. 【請求項１４】 前記可動ブレード（２８）が、湾曲状
    であり、先端がノコギリ形状になっていることを特徴と
    する請求項１乃至１３のいずれか１項に記載の機構。
15. 【請求項１５】 前記可動ブレード（２８）が前記シリ
    ンダ（９）から突出するときに、前記可動ブレード（２
    ８）の前記シャフト（２６）は、前記シリンダ内に配置
    された引張伸縮手段（２９）によって与えられる力に対
    抗しながら回転することを特徴とする請求項１乃至１４
    のいずれか１項に記載の機構。
16. 【請求項１６】 前記第１の部材（３０）が、可動ブレ
    ード（２８）のシャフト（２６）の長手軸と同軸の円周
    の約４分の１に延在する開口（３１）を介して、シリン
    ダ（９）の片側から突出することを特徴とする請求項１
    に記載の機構。
17. 【請求項１７】 ロール（７）に巻き付けられたペーパ
    ーその他の材料のタオルディスペンサであって、 請求項１乃至１６のいずれか１項に記載の機構を備える
    ことを特徴とするタオルディスペンサ。