JP2002012011A - 空気入りタイヤ - Google Patents
空気入りタイヤInfo
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-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B60—VEHICLES IN GENERAL
- B60C—VEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
- B60C15/00—Tyre beads, e.g. ply turn-up or overlap
- B60C15/0009—Tyre beads, e.g. ply turn-up or overlap features of the carcass terminal portion
- B60C15/0018—Tyre beads, e.g. ply turn-up or overlap features of the carcass terminal portion not folded around the bead core, e.g. floating or down ply
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Tires In General (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 対向ビードコア相互間でカーカスのタイヤ半
径方向内側端部を挟み込む、そのカーカス内側端部のビ
ードコアからの引き抜け抑制し、強度及び剛性を確保し
て、優れたビード部耐久性を発揮する空気入りタイヤを
提供する。 【解決手段】 ラジアルカーカスは一対の対向ビードコ
ア相互間で係止する半径方向内側端部を有し、各ビード
部の一対のビードコアの少なくとも一方のビードコアは
複数本の素線の少なくとも一部本数の素線の撚り合わせ
スチールコードから成り、このスチールコードは、断面
の外輪郭包絡線がビードコア全周にわたり2本の対向平
行線とその両端に連なる2個の対向円弧とから成るトラ
ックコース形状を有し、対向平行線側をカーカスの上記
内側端部に沿わせて配置する。
径方向内側端部を挟み込む、そのカーカス内側端部のビ
ードコアからの引き抜け抑制し、強度及び剛性を確保し
て、優れたビード部耐久性を発揮する空気入りタイヤを
提供する。 【解決手段】 ラジアルカーカスは一対の対向ビードコ
ア相互間で係止する半径方向内側端部を有し、各ビード
部の一対のビードコアの少なくとも一方のビードコアは
複数本の素線の少なくとも一部本数の素線の撚り合わせ
スチールコードから成り、このスチールコードは、断面
の外輪郭包絡線がビードコア全周にわたり2本の対向平
行線とその両端に連なる2個の対向円弧とから成るトラ
ックコース形状を有し、対向平行線側をカーカスの上記
内側端部に沿わせて配置する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、空気入りタイ
ヤ、より詳細には、一対のビード部相互間にわたりトロ
イド状に延びるラジアルプライのカーカスを有し、各ビ
ード部はタイヤ軸方向で対向する一対のビードコアを備
え、カーカスは前記一対の対向ビードコア相互間で係止
するタイヤ半径方向内側端部を有する空気入りタイヤに
関し、特に、対向ビードコアによるカーカスプライ端部
の係止力を十分に確保した、ビード部耐久性に優れる空
気入りタイヤに関する。
ヤ、より詳細には、一対のビード部相互間にわたりトロ
イド状に延びるラジアルプライのカーカスを有し、各ビ
ード部はタイヤ軸方向で対向する一対のビードコアを備
え、カーカスは前記一対の対向ビードコア相互間で係止
するタイヤ半径方向内側端部を有する空気入りタイヤに
関し、特に、対向ビードコアによるカーカスプライ端部
の係止力を十分に確保した、ビード部耐久性に優れる空
気入りタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】汎用空気入りラジアルタイヤは、一対の
ビード部及び一対のサイドウォール部とトレッド部とを
補強するカーカスプライに、ナイロンコードやポリエス
テルコードなどの有機繊維コード、又は、カーボン繊維
コードやスチールコードなどの無機繊維コードを適用す
る。
ビード部及び一対のサイドウォール部とトレッド部とを
補強するカーカスプライに、ナイロンコードやポリエス
テルコードなどの有機繊維コード、又は、カーボン繊維
コードやスチールコードなどの無機繊維コードを適用す
る。
【0003】これらコードをラジアル配列とするカーカ
スプライの少なくとも1プライは、各ビード部内に埋設
したビードコアの周りをタイヤ内側から外側に巻上げる
巻上げ部を有する。この種のラジアルカーカスプライを
有するタイヤの荷重負荷転動時には、巻上げ部のコード
切断端に大きなせん断ひずみが作用し、その結果、巻上
げ部終端部分はセパレーション故障発生の原因となる。
スプライの少なくとも1プライは、各ビード部内に埋設
したビードコアの周りをタイヤ内側から外側に巻上げる
巻上げ部を有する。この種のラジアルカーカスプライを
有するタイヤの荷重負荷転動時には、巻上げ部のコード
切断端に大きなせん断ひずみが作用し、その結果、巻上
げ部終端部分はセパレーション故障発生の原因となる。
【0004】その一方で、上記ラジアルカーカスプライ
構造を有するタイヤは、未加硫タイヤ成形時にどのよう
にしても人手を要し、省力化、省人化にそぐわず、近い
将来に向けての自動成形化の障害となる。
構造を有するタイヤは、未加硫タイヤ成形時にどのよう
にしても人手を要し、省力化、省人化にそぐわず、近い
将来に向けての自動成形化の障害となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、巻上げ部終端
にコード切断端をもたずにセパレーション故障発生の原
因を取り除き、かつ、自動成形に好適なカーカスプライ
構造を有する各種の空気入りラジアルタイヤが提案され
ようになった。
にコード切断端をもたずにセパレーション故障発生の原
因を取り除き、かつ、自動成形に好適なカーカスプライ
構造を有する各種の空気入りラジアルタイヤが提案され
ようになった。
【0006】例えば、その一として、特開平6−171
306号公報では、ラジアルカーカスプライのコードを
一対のビード部相互間で連続するコードの往復配列と
し、コードの往復反転部のタイヤ軸方向両側をショアA
硬度が70以上の硬質ゴムの層を介し対をなすビードコ
ア相互間に挟み込むカーカスの固定方法を提案してい
る。このカーカス固定方法は、ビードコアとカーカスプ
ライのコードとの間のせん断力によってカーカスをビー
ドコアに係止するものである。よって、カーカスは巻上
げ部を必要としない。
306号公報では、ラジアルカーカスプライのコードを
一対のビード部相互間で連続するコードの往復配列と
し、コードの往復反転部のタイヤ軸方向両側をショアA
硬度が70以上の硬質ゴムの層を介し対をなすビードコ
ア相互間に挟み込むカーカスの固定方法を提案してい
る。このカーカス固定方法は、ビードコアとカーカスプ
ライのコードとの間のせん断力によってカーカスをビー
ドコアに係止するものである。よって、カーカスは巻上
げ部を必要としない。
【0007】しかし上記公報が提案するカーカス往復反
転部の固定方法による空気入りタイヤは、内圧充てんの
下での走行が進むにつれ、往復コードの往復反転部が硬
質ゴムを介し単にビードコア内に係止されているに止ま
るため、ビードコアからのカーカスプライコードの引き
抜け現象が生じ、十分なビード部耐久性を得ることがで
きない不具合を有している。
転部の固定方法による空気入りタイヤは、内圧充てんの
下での走行が進むにつれ、往復コードの往復反転部が硬
質ゴムを介し単にビードコア内に係止されているに止ま
るため、ビードコアからのカーカスプライコードの引き
抜け現象が生じ、十分なビード部耐久性を得ることがで
きない不具合を有している。
【0008】その二として、特開平10−305711
号公報は、上記その一の公報が提案するビード部構造
で、カーカスコードとビードコアとの間に十分な引き抜
き抵抗力を付与するには、ビードコア用スチールコード
の使用量を大幅に増加する必要があり、その結果、タイ
ヤ重量が増すことを問題とし、この問題を解決して同様
ビード部構造をもつ軽量タイヤを提供することを目的と
し、1×N(N:2以上の整数)の撚り構造をもつ偏平
なスチールコードをタイヤ周方向に巻回し、かつ、コー
ドは長径側をカーカス両端部に沿わせる構成を有する空
気入りラジアルタイヤを提案している。
号公報は、上記その一の公報が提案するビード部構造
で、カーカスコードとビードコアとの間に十分な引き抜
き抵抗力を付与するには、ビードコア用スチールコード
の使用量を大幅に増加する必要があり、その結果、タイ
ヤ重量が増すことを問題とし、この問題を解決して同様
ビード部構造をもつ軽量タイヤを提供することを目的と
し、1×N(N:2以上の整数)の撚り構造をもつ偏平
なスチールコードをタイヤ周方向に巻回し、かつ、コー
ドは長径側をカーカス両端部に沿わせる構成を有する空
気入りラジアルタイヤを提案している。
【0009】しかし、その二の公報が提案するビード部
は、ビードコアに断面が偏平なスチールコードを適用す
るとはいえ、実際上、単に1×Nの撚り構造としただけ
では、その撚り構造から、コード断面の外輪郭包絡線は
楕円状を呈するに過ぎない。その結果、1巻回スチール
コードの長径をタイヤ周方向全長にわたりカーカス両端
部に沿わせることはできず、部分部分を近接させること
ができるに止まる。よって、このビードコアではカーカ
ス両端部の十分な係止力を発揮させることができず、依
然として、カーカスプライコードの引き抜け現象が残
り、タイヤは十分なビード部耐久性を発揮することがで
きない。
は、ビードコアに断面が偏平なスチールコードを適用す
るとはいえ、実際上、単に1×Nの撚り構造としただけ
では、その撚り構造から、コード断面の外輪郭包絡線は
楕円状を呈するに過ぎない。その結果、1巻回スチール
コードの長径をタイヤ周方向全長にわたりカーカス両端
部に沿わせることはできず、部分部分を近接させること
ができるに止まる。よって、このビードコアではカーカ
ス両端部の十分な係止力を発揮させることができず、依
然として、カーカスプライコードの引き抜け現象が残
り、タイヤは十分なビード部耐久性を発揮することがで
きない。
【0010】従って、この発明の請求項1〜8に記載し
た発明は、各ビード部の一対の対向ビードコア相互間で
カーカスのタイヤ半径方向内側端部を挟み込むビード部
構造の採用を前提とした上で、カーカスの内側端部のビ
ードコアからの引き抜け現象を十分に抑制し、ビード部
が必要とする強度及び剛性を十分に確保して、優れたビ
ード部耐久性を発揮する空気入りタイヤを提供すること
を目的とする。
た発明は、各ビード部の一対の対向ビードコア相互間で
カーカスのタイヤ半径方向内側端部を挟み込むビード部
構造の採用を前提とした上で、カーカスの内側端部のビ
ードコアからの引き抜け現象を十分に抑制し、ビード部
が必要とする強度及び剛性を十分に確保して、優れたビ
ード部耐久性を発揮する空気入りタイヤを提供すること
を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明の請求項1に記載した発明は、一対のビー
ド部相互間にわたりトロイド状に延びるラジアルプライ
のカーカスを有し、各ビード部はタイヤ軸方向で対向す
る一対のビードコアを備え、カーカスは前記一対の対向
ビードコア相互間で係止するタイヤ半径方向内側端部を
有する空気入りタイヤにおいて、各ビード部における一
対の対向ビードコアのうち少なくとも一方のビードコア
は、複数本の素線のうち少なくとも一部本数の素線の撚
り合わせスチールコードから成り、かつ、該スチールコ
ードは、その断面の外輪郭包絡線が、ビードコア全周に
わたり2本の対向平行線と該平行線の両端に連なる2個
の対向円弧とから成る競技用トラックコース形状を有
し、トラックコース形状の外輪郭断面を有するスチール
コードは、対向平行線側をカーカスの上記内側端部に沿
わせて配置して成ることを特徴とする空気入りタイヤで
ある。
め、この発明の請求項1に記載した発明は、一対のビー
ド部相互間にわたりトロイド状に延びるラジアルプライ
のカーカスを有し、各ビード部はタイヤ軸方向で対向す
る一対のビードコアを備え、カーカスは前記一対の対向
ビードコア相互間で係止するタイヤ半径方向内側端部を
有する空気入りタイヤにおいて、各ビード部における一
対の対向ビードコアのうち少なくとも一方のビードコア
は、複数本の素線のうち少なくとも一部本数の素線の撚
り合わせスチールコードから成り、かつ、該スチールコ
ードは、その断面の外輪郭包絡線が、ビードコア全周に
わたり2本の対向平行線と該平行線の両端に連なる2個
の対向円弧とから成る競技用トラックコース形状を有
し、トラックコース形状の外輪郭断面を有するスチール
コードは、対向平行線側をカーカスの上記内側端部に沿
わせて配置して成ることを特徴とする空気入りタイヤで
ある。
【0012】請求項1に記載した発明に関し、請求項2
に記載した発明のように、各ビード部における一対の対
向ビードコアの双方が、トラックコース形状の外輪郭断
面を有するスチールコードから成る。
に記載した発明のように、各ビード部における一対の対
向ビードコアの双方が、トラックコース形状の外輪郭断
面を有するスチールコードから成る。
【0013】請求項1、2に記載した発明に関し、請求
項3に記載した発明のように、トラックコース形状の外
輪郭断面を有するスチールコードは、タイヤ全周にわた
り2本以上の素線を縦方向に並べて配列して成るコア
と、該コアの周りに6本以上の素線を撚り合わせて成る
アウターシースとの複層構造を有する。
項3に記載した発明のように、トラックコース形状の外
輪郭断面を有するスチールコードは、タイヤ全周にわた
り2本以上の素線を縦方向に並べて配列して成るコア
と、該コアの周りに6本以上の素線を撚り合わせて成る
アウターシースとの複層構造を有する。
【0014】また、請求項1〜3に記載した発明に関
し、請求項4に記載した発明のように、トラックコース
形状の外輪郭断面を有するスチールコードは、3+8の
コード構造を有する。
し、請求項4に記載した発明のように、トラックコース
形状の外輪郭断面を有するスチールコードは、3+8の
コード構造を有する。
【0015】また、請求項1〜4に記載した発明に関
し、請求項5に記載した発明のように、トラックコース
形状の外輪郭断面を有するスチールコードを構成する素
線は、0.6〜2.0mmの範囲内の素線径を有する。
し、請求項5に記載した発明のように、トラックコース
形状の外輪郭断面を有するスチールコードを構成する素
線は、0.6〜2.0mmの範囲内の素線径を有する。
【0016】また、請求項3〜5に記載した発明に関
し、請求項6に記載した発明のように、トラックコース
形状の外輪郭断面を有するスチールコードは、未加硫タ
イヤ時に、互いに隣合うアウターシースの素線間に空隙
部を有し、かつ、該空隙部を介しゴムの進入とゴムの充
てんとが可能な構造を有する。
し、請求項6に記載した発明のように、トラックコース
形状の外輪郭断面を有するスチールコードは、未加硫タ
イヤ時に、互いに隣合うアウターシースの素線間に空隙
部を有し、かつ、該空隙部を介しゴムの進入とゴムの充
てんとが可能な構造を有する。
【0017】また、請求項1〜6に記載した発明に関
し、請求項7に記載した発明のように、カーカスは、各
ビード部における一対の対向ビードコアのうちいずれか
一方のビードコアをタイヤ半径方向内側から覆う内側端
部を有する。
し、請求項7に記載した発明のように、カーカスは、各
ビード部における一対の対向ビードコアのうちいずれか
一方のビードコアをタイヤ半径方向内側から覆う内側端
部を有する。
【0018】また、請求項1〜7に記載した発明に関
し、請求項8に記載した発明のように、カーカスは、そ
のプライコードが一対のビード部相互間で連続して往復
をビード部周方向に沿い順次繰り返すプライ構成を有す
る。
し、請求項8に記載した発明のように、カーカスは、そ
のプライコードが一対のビード部相互間で連続して往復
をビード部周方向に沿い順次繰り返すプライ構成を有す
る。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
1〜図5に示す例に基づき説明する。図1は、この発明
の空気入りタイヤの回転軸線を含む平面による断面図で
あり、図2は、図1に示すタイヤのビード部の拡大断面
図であり、図3は、図1に示すタイヤのカーカスプライ
コード及びビードコアの説明展開図であり、図4は、図
1及び図2に示すビードコアの拡大断面図であり、図5
は、図2に示すビード部とは別のビード部拡大断面図で
ある。
1〜図5に示す例に基づき説明する。図1は、この発明
の空気入りタイヤの回転軸線を含む平面による断面図で
あり、図2は、図1に示すタイヤのビード部の拡大断面
図であり、図3は、図1に示すタイヤのカーカスプライ
コード及びビードコアの説明展開図であり、図4は、図
1及び図2に示すビードコアの拡大断面図であり、図5
は、図2に示すビード部とは別のビード部拡大断面図で
ある。
【0020】図1において、空気入りタイヤ(以下タイ
ヤという)は、その赤道面eに関し、一対のビード部1
及び一対のサイドウォール部2と、該部2に連なるトレ
ッド部3とを有し、一対のビード部1内に埋設したビー
ドコア4相互間にわたりトロイド状に延びるラジアルプ
ライのカーカス5を備える。カーカス5は、ビード部
1、サイドウォール部2及びトレッド部3を補強する。
カーカス5は、そのプライコードが、一対のビード部1
相互間で連続して往復を順次繰り返すプライ構成を有す
る。以下、この構成をビードコア4との関連で詳述す
る。
ヤという)は、その赤道面eに関し、一対のビード部1
及び一対のサイドウォール部2と、該部2に連なるトレ
ッド部3とを有し、一対のビード部1内に埋設したビー
ドコア4相互間にわたりトロイド状に延びるラジアルプ
ライのカーカス5を備える。カーカス5は、ビード部
1、サイドウォール部2及びトレッド部3を補強する。
カーカス5は、そのプライコードが、一対のビード部1
相互間で連続して往復を順次繰り返すプライ構成を有す
る。以下、この構成をビードコア4との関連で詳述す
る。
【0021】図1〜図3において、各ビード部1は、タ
イヤ軸方向で対向する一対のビードコア4i 、4o を備
え、カーカス5は1プライ以上(図示例は1プライ)の
ラジアル配列コード5C のゴム5g 被覆プライを有す
る。カーカス5は、各ビード部1の一対の対向ビードコ
ア4i 、4o 相互間で係止するタイヤ半径方向(以下半
径方向という)内側端部を有する。説明の便宜上、ビー
ド部1におけるカーカス5はコード5Cuのみを図2に示
す。
イヤ軸方向で対向する一対のビードコア4i 、4o を備
え、カーカス5は1プライ以上(図示例は1プライ)の
ラジアル配列コード5C のゴム5g 被覆プライを有す
る。カーカス5は、各ビード部1の一対の対向ビードコ
ア4i 、4o 相互間で係止するタイヤ半径方向(以下半
径方向という)内側端部を有する。説明の便宜上、ビー
ド部1におけるカーカス5はコード5Cuのみを図2に示
す。
【0022】ここに、図1及び図2において、各ビード
部1における一対の対向ビードコア4i 、4o のうち、
少なくとも一方のビードコアは、複数本の素線Sw のう
ち少なくとも一部本数の素線Sw の撚り合わせスチール
コードから成る。このスチールコードは、少なくとも一
部素線Sw が撚り構造を有しているので、コード製造工
程を含むタイヤ製造過程を通じ、なおかつ、タイヤの使
用中においても形崩れを生じ難い利点を有する。図1及
び図2に示す対向ビードコア4i 、4o は、いずれもこ
のスチールコードから成る。以降、内側ビードコアと内
側スチールコードとは符号4i を共通とし、外側ビード
コアと外側スチールコードとは符号4oを共通とする。
部1における一対の対向ビードコア4i 、4o のうち、
少なくとも一方のビードコアは、複数本の素線Sw のう
ち少なくとも一部本数の素線Sw の撚り合わせスチール
コードから成る。このスチールコードは、少なくとも一
部素線Sw が撚り構造を有しているので、コード製造工
程を含むタイヤ製造過程を通じ、なおかつ、タイヤの使
用中においても形崩れを生じ難い利点を有する。図1及
び図2に示す対向ビードコア4i 、4o は、いずれもこ
のスチールコードから成る。以降、内側ビードコアと内
側スチールコードとは符号4i を共通とし、外側ビード
コアと外側スチールコードとは符号4oを共通とする。
【0023】そして、図4に示す通り、これらスチール
コード4i 、4o は、その断面の外輪郭、すなわち外側
素線Sw の包絡線ELが、タイヤにおけるビードコア4
i 、4o 全周にわたり2本の対向平行線PLと、平行線
PLの両端に連なる2個の対向円弧ALとから成る競技
用トラックコース形状を有するものとする。この断面形
状は、タイヤ全周にわたり同一であり、包絡線ELにお
いて長径と短径とを有する。
コード4i 、4o は、その断面の外輪郭、すなわち外側
素線Sw の包絡線ELが、タイヤにおけるビードコア4
i 、4o 全周にわたり2本の対向平行線PLと、平行線
PLの両端に連なる2個の対向円弧ALとから成る競技
用トラックコース形状を有するものとする。この断面形
状は、タイヤ全周にわたり同一であり、包絡線ELにお
いて長径と短径とを有する。
【0024】さらに、図1及び図2に示すように、トラ
ックコース形状の外輪郭断面を有するスチールコード4
i 、4o は、包絡線ELにおける長径側、すなわち対向
平行線PLをカーカス5の半径方向内側端部に沿わせて
配置するものとする。
ックコース形状の外輪郭断面を有するスチールコード4
i 、4o は、包絡線ELにおける長径側、すなわち対向
平行線PLをカーカス5の半径方向内側端部に沿わせて
配置するものとする。
【0025】一対の対向ビードコア4i 、4o の少なく
とも一方のビードコアをトラックコース形状の外輪郭断
面を有するスチールコード4i 又はスチールコード4o
とし、望ましくは、対向ビードコア4i 、4o の双方を
トラックコース形状の外輪郭断面を有するスチールコー
ド4i 、4o として、スチールコード4i 、4o の長径
側によりカーカス5の半径方向内側端部、実際上はカー
カス5のプライコード5C の内側端部5Cuを挟み込み、
しかも対向ビードコア4i 、4o のタイヤ全周にわたり
内側端部5Cuを挟みこむので、スチールコード4i 、4
o とプライコード5C の内側端部5Cuとの接触領域は、
タイヤ全周で均一に大幅に増加する。
とも一方のビードコアをトラックコース形状の外輪郭断
面を有するスチールコード4i 又はスチールコード4o
とし、望ましくは、対向ビードコア4i 、4o の双方を
トラックコース形状の外輪郭断面を有するスチールコー
ド4i 、4o として、スチールコード4i 、4o の長径
側によりカーカス5の半径方向内側端部、実際上はカー
カス5のプライコード5C の内側端部5Cuを挟み込み、
しかも対向ビードコア4i 、4o のタイヤ全周にわたり
内側端部5Cuを挟みこむので、スチールコード4i 、4
o とプライコード5C の内側端部5Cuとの接触領域は、
タイヤ全周で均一に大幅に増加する。
【0026】その結果、対向ビードコア4i 、4o が挟
むカーカス5の半径方向内側端部、実際上はプライコー
ド5C の内側端部5Cuの係止力、すなわち、引き抜け抵
抗力は大幅に向上し、ビード部1の耐久性は大幅の向上
する。また、スチールコード4i 、4o の構造を最適化
することで、ビード部1が必要とする強度及び剛性を十
分に確保することができ、ビード部1の耐久性向上をよ
り一層確実にすることができる。
むカーカス5の半径方向内側端部、実際上はプライコー
ド5C の内側端部5Cuの係止力、すなわち、引き抜け抵
抗力は大幅に向上し、ビード部1の耐久性は大幅の向上
する。また、スチールコード4i 、4o の構造を最適化
することで、ビード部1が必要とする強度及び剛性を十
分に確保することができ、ビード部1の耐久性向上をよ
り一層確実にすることができる。
【0027】また、図1、2及び図4に示すように、ト
ラックコース形状の外輪郭断面を有するスチールコード
4i 、4o は、タイヤ全周にわたり2本以上、図示例は
3本の素線Sccを縦方向に、すなわち略半径方向に並べ
て配列したコアと、このコアの周りに6本以上、図示例
は8本の素線Scsを撚り合わせたアウターシースとの複
層構造とするのが適合する。この場合のコアは無撚りで
ある。
ラックコース形状の外輪郭断面を有するスチールコード
4i 、4o は、タイヤ全周にわたり2本以上、図示例は
3本の素線Sccを縦方向に、すなわち略半径方向に並べ
て配列したコアと、このコアの周りに6本以上、図示例
は8本の素線Scsを撚り合わせたアウターシースとの複
層構造とするのが適合する。この場合のコアは無撚りで
ある。
【0028】この種のスチールコード4i 、4o は、前
述の複数本の素線Sw のうち少なくとも一部本数の素線
の撚り合わせたスチールコードを含め、撚り上げ中及び
撚り上げ後の少なくとも一方の過程で、強制的に型付け
を施すこと、例えば、撚り上げ後のスチールコードを一
対の回転ローラ間に通し圧し潰すことで、トラックコー
ス形状の外輪郭断面を確実に形成することができる。
述の複数本の素線Sw のうち少なくとも一部本数の素線
の撚り合わせたスチールコードを含め、撚り上げ中及び
撚り上げ後の少なくとも一方の過程で、強制的に型付け
を施すこと、例えば、撚り上げ後のスチールコードを一
対の回転ローラ間に通し圧し潰すことで、トラックコー
ス形状の外輪郭断面を確実に形成することができる。
【0029】特に、無撚りコアを有するスチールコード
4i 、4o は、2本以上の素線Sccの並行配列に成るコ
アを有するので、トラックコース形状を容易に、かつ、
確実に実現することができ、しかも、この形状を全製造
工程を通し、なおかつ、タイヤ使用中においても安定し
て保持することができる大きな利点を有する。これによ
り、スチールコード4i 、4o 断面の包絡線ELにおけ
る平行線PL側の全てを、ビード部1の全周にわたり一
様にカーカス5の半径方向内側端部に沿わせることがで
き、その結果、スチールコード4i 、4o 間のカーカス
5の半径方向内側端部の引き抜け抵抗力が十分に高ま
り、ビード部1の耐久性は一層確実に向上する。
4i 、4o は、2本以上の素線Sccの並行配列に成るコ
アを有するので、トラックコース形状を容易に、かつ、
確実に実現することができ、しかも、この形状を全製造
工程を通し、なおかつ、タイヤ使用中においても安定し
て保持することができる大きな利点を有する。これによ
り、スチールコード4i 、4o 断面の包絡線ELにおけ
る平行線PL側の全てを、ビード部1の全周にわたり一
様にカーカス5の半径方向内側端部に沿わせることがで
き、その結果、スチールコード4i 、4o 間のカーカス
5の半径方向内側端部の引き抜け抵抗力が十分に高ま
り、ビード部1の耐久性は一層確実に向上する。
【0030】トラックコース形状の外輪郭断面を有する
スチールコード4i 、4o を構成する素線Sw (Scc、
Scs)は、0.6〜2.0mmの範囲内の素線径を有す
るのが適合する。これにより、高生産性を保持した上
で、対向ビードコア4i 、4oによるカーカス5の半径
方向内側端部係止力、引き抜け抵抗力の大幅向上及びビ
ード部1の強度及び剛性の確保に寄与する。
スチールコード4i 、4o を構成する素線Sw (Scc、
Scs)は、0.6〜2.0mmの範囲内の素線径を有す
るのが適合する。これにより、高生産性を保持した上
で、対向ビードコア4i 、4oによるカーカス5の半径
方向内側端部係止力、引き抜け抵抗力の大幅向上及びビ
ード部1の強度及び剛性の確保に寄与する。
【0031】また、図4に示すように、トラックコース
形状の外輪郭断面を有するスチールコード4i 、4o
は、未加硫タイヤ時に、互いに隣合う素線間に空隙部を
有する構造とするのが適合する。この構造は、タイヤ加
硫成形時に、上記空隙部を介しゴムの進入とゴムの充て
んとが可能である。
形状の外輪郭断面を有するスチールコード4i 、4o
は、未加硫タイヤ時に、互いに隣合う素線間に空隙部を
有する構造とするのが適合する。この構造は、タイヤ加
硫成形時に、上記空隙部を介しゴムの進入とゴムの充て
んとが可能である。
【0032】この進入ゴムの存在により、タイヤ内での
スチールコード4i 、4o は弾性変形が可能となる。そ
の結果、タイヤをリムに組付ける場合及びリムからタイ
ヤを取外す場合に、ビード部1の一部に大きな力が作用
しても、スチールコード4i、4o は弾性変形する余裕
を有する。従って、リムに対するタイヤの着脱を繰り返
して行っても、スチールコード4i 、4o は塑性変形を
生じない利点を有する。
スチールコード4i 、4o は弾性変形が可能となる。そ
の結果、タイヤをリムに組付ける場合及びリムからタイ
ヤを取外す場合に、ビード部1の一部に大きな力が作用
しても、スチールコード4i、4o は弾性変形する余裕
を有する。従って、リムに対するタイヤの着脱を繰り返
して行っても、スチールコード4i 、4o は塑性変形を
生じない利点を有する。
【0033】また、図1及び図2に示すタイヤとは別
に、図5に示すように、カーカス5は、各ビード部1に
おける一対の対向ビードコア4i 、4o のうちいずれか
一方のビードコアを半径方向内側から覆う内側端部を有
するようにしてもよい。図5では、カーカス5のプライ
コード5C でみた内側端部5Cuが内側ビードコア4i を
覆うありさまを示す。この様な構成はカーカス5の引き
抜け抵抗力の一層の増加をもたらす。
に、図5に示すように、カーカス5は、各ビード部1に
おける一対の対向ビードコア4i 、4o のうちいずれか
一方のビードコアを半径方向内側から覆う内側端部を有
するようにしてもよい。図5では、カーカス5のプライ
コード5C でみた内側端部5Cuが内側ビードコア4i を
覆うありさまを示す。この様な構成はカーカス5の引き
抜け抵抗力の一層の増加をもたらす。
【0034】また、前述したように、カーカス5は、そ
のプライコード5C が一対のビード部1相互間で連続し
て往復をビード部1の周方向に沿って順次繰り返すプラ
イ構成を有する。このとき、プライコード5C は、図3
に示すように、1本の連続コード5C でカーカス5を形
成しても、2本以上の連続コード5C でカーカス5を形
成しても良い。
のプライコード5C が一対のビード部1相互間で連続し
て往復をビード部1の周方向に沿って順次繰り返すプラ
イ構成を有する。このとき、プライコード5C は、図3
に示すように、1本の連続コード5C でカーカス5を形
成しても、2本以上の連続コード5C でカーカス5を形
成しても良い。
【0035】このカーカス5の構成は、プライコード5
C の切断端を有していないので、切断端からのセパレー
ションなどの不都合は生じない。また、連続プライコー
ド5C を用いることで、未加硫タイヤ成形に当り、成形
ドラム、好ましくは、製品タイヤの内面形状と略一致す
るトロイド状の成形コア上でカーカス5用のプライ部材
を成形することができるので完全自動成形が容易とな
る。カーカス5のプライコード5C には、例えばスチー
ルコードなどの連続無機繊維コード、好ましくはポリエ
ステルコード、ナイロンコード、レイヨンコードなどの
連続有機繊維コードを適用する。
C の切断端を有していないので、切断端からのセパレー
ションなどの不都合は生じない。また、連続プライコー
ド5C を用いることで、未加硫タイヤ成形に当り、成形
ドラム、好ましくは、製品タイヤの内面形状と略一致す
るトロイド状の成形コア上でカーカス5用のプライ部材
を成形することができるので完全自動成形が容易とな
る。カーカス5のプライコード5C には、例えばスチー
ルコードなどの連続無機繊維コード、好ましくはポリエ
ステルコード、ナイロンコード、レイヨンコードなどの
連続有機繊維コードを適用する。
【0036】また、ビードコア4i 、4o それぞれは1
本のスチールコードとすることにこだわらず、必要に応
じて、例えば内側ビードコア4i を2本のスチールコー
ド4i-1 、4i-2 (図示省略)、 外側ビードコア4o
を1本のスチールコードとすること、又はその反対とす
ること、乃至、各ビード部1にて二対以上とすることを
可とする。なお、カーカス5の外周には慣例に従いトレ
ッド部3を強化するベルト6を配置する。
本のスチールコードとすることにこだわらず、必要に応
じて、例えば内側ビードコア4i を2本のスチールコー
ド4i-1 、4i-2 (図示省略)、 外側ビードコア4o
を1本のスチールコードとすること、又はその反対とす
ること、乃至、各ビード部1にて二対以上とすることを
可とする。なお、カーカス5の外周には慣例に従いトレ
ッド部3を強化するベルト6を配置する。
【0037】
【実施例】乗用車用ラジアルプライタイヤで、サイズが
195/65R14であり、全体構成は図1に従い、ビ
ード部1は図2に示す一対の対向ビードコア4i 、4o
と、カーカス5の内側端部(プライコード5C の内側端
部5Cu)とを有し、ビードコア4i 、4o は図4に示す
スチールコード4i 、4o から成り、そして、カーカス
5は1プライで図3に示す構成を有する。
195/65R14であり、全体構成は図1に従い、ビ
ード部1は図2に示す一対の対向ビードコア4i 、4o
と、カーカス5の内側端部(プライコード5C の内側端
部5Cu)とを有し、ビードコア4i 、4o は図4に示す
スチールコード4i 、4o から成り、そして、カーカス
5は1プライで図3に示す構成を有する。
【0038】カーカス5のプライコード5C は1500
D/2のポリエステルコードである。ビード部1のトラ
ックコース形状の外輪郭断面を有するスチールコード4
i 、4o は、各素線Sw が0.82mmの素線径を有
し、3本の無撚り素線Sccの縦並び配列から成るコア
と、その周りに8本の素線Scsを撚り合わせたアウター
シースとの構造を有する。
D/2のポリエステルコードである。ビード部1のトラ
ックコース形状の外輪郭断面を有するスチールコード4
i 、4o は、各素線Sw が0.82mmの素線径を有
し、3本の無撚り素線Sccの縦並び配列から成るコア
と、その周りに8本の素線Scsを撚り合わせたアウター
シースとの構造を有する。
【0039】これに対し、比較例タイヤの各ビード部
は、図6に示すスチールコードの一対を有する。図6に
示すスチールコードは、素線Sw が1.03mmの素線
径を有し、1本の中央素線Sw のコアと、コア周りに6
本の素線Sw を撚り合わせたアウターシースとの構造を
有する。比較例のスチールコードの包絡線ELは円形で
ある。比較例タイヤはビードコアを除く他は全て実施例
タイヤに合わせた。
は、図6に示すスチールコードの一対を有する。図6に
示すスチールコードは、素線Sw が1.03mmの素線
径を有し、1本の中央素線Sw のコアと、コア周りに6
本の素線Sw を撚り合わせたアウターシースとの構造を
有する。比較例のスチールコードの包絡線ELは円形で
ある。比較例タイヤはビードコアを除く他は全て実施例
タイヤに合わせた。
【0040】実施例タイヤ及び従来例タイヤを供試タイ
ヤとして、ビード部に故障を生じさせる試験条件の下で
耐久性試験を実施した結果、従来例タイヤの耐久性指数
を100としたとき実施例タイヤの耐久性指数は110
であった。値は大なるほど耐久性に優れる。なお従来例
タイヤはカーカスプライコードの引き抜けに起因する故
障であり、各実施例タイヤはカーカス5のプライコード
5C 切れによる故障であった。
ヤとして、ビード部に故障を生じさせる試験条件の下で
耐久性試験を実施した結果、従来例タイヤの耐久性指数
を100としたとき実施例タイヤの耐久性指数は110
であった。値は大なるほど耐久性に優れる。なお従来例
タイヤはカーカスプライコードの引き抜けに起因する故
障であり、各実施例タイヤはカーカス5のプライコード
5C 切れによる故障であった。
【0041】
【発明の効果】この発明の請求項1〜8に記載した発明
によれば、カーカスのラジアルプライのタイヤ半径方向
内側端部を各ビード部の対向ビードコア相互間で係止す
るカーカス構造を保持した上で、カーカスプライコード
の引き抜け現象を十分に抑制し、ビード部が必要とする
強度及び剛性を十分に確保して、優れたビード部耐久性
を発揮する空気入りタイヤを提供することができる。
によれば、カーカスのラジアルプライのタイヤ半径方向
内側端部を各ビード部の対向ビードコア相互間で係止す
るカーカス構造を保持した上で、カーカスプライコード
の引き抜け現象を十分に抑制し、ビード部が必要とする
強度及び剛性を十分に確保して、優れたビード部耐久性
を発揮する空気入りタイヤを提供することができる。
【図1】 この発明の空気入りタイヤの回転軸線を含む
平面による断面図である。
平面による断面図である。
【図2】 図1に示すタイヤのビード部の拡大断面図で
ある。
ある。
【図3】 図1に示すタイヤのカーカスプライコード及
びビードコアの説明展開図である。
びビードコアの説明展開図である。
【図4】 図1及び図2に示すビードコアの拡大断面図
である。
である。
【図5】 図2に示すビード部とは別のビード部拡大断
面図である。
面図である。
【図6】 従来タイヤのビードコアの拡大断面図であ
る。
る。
1 ビード部 2 サイドウォール部 3 トレッド部 4 ビードコア 4i 内側ビードコア(内側スチールコード) 4o 外側ビードコア(外側スチールコード) 5 カーカス 5C カーカスプライコード 5Cu プライコードの半径方向内側端部 5g カーカスプライコードの被覆ゴム 6 ベルト e タイヤ赤道面 Sw スチールコード素線 Scc コア素線 Scs アウターシース素線 EL スチールコード断面の包絡線 PL 包絡線の平行線 AL 包絡線の円弧
Claims (8)
- 【請求項1】 一対のビード部相互間にわたりトロイド
状に延びるラジアルプライのカーカスを有し、各ビード
部はタイヤ軸方向で対向する一対のビードコアを備え、
カーカスは前記一対の対向ビードコア相互間で係止する
タイヤ半径方向内側端部を有する空気入りタイヤにおい
て、 各ビード部における一対の対向ビードコアのうち少なく
とも一方のビードコアは、複数本の素線のうち少なくと
も一部本数の素線の撚り合わせスチールコードから成
り、かつ、該スチールコードは、その断面の外輪郭包絡
線が、ビードコア全周にわたり2本の対向平行線と該平
行線の両端に連なる2個の対向円弧とから成る競技用ト
ラックコース形状を有し、 トラックコース形状の外輪郭断面を有するスチールコー
ドは、対向平行線側をカーカスの上記内側端部に沿わせ
て配置して成ることを特徴とする空気入りタイヤ。 - 【請求項2】 各ビード部における一対の対向ビードコ
アの双方が、トラックコース形状の外輪郭断面を有する
スチールコードから成る請求項1に記載したタイヤ。 - 【請求項3】 トラックコース形状の外輪郭断面を有す
るスチールコードは、タイヤ全周にわたり2本以上の素
線を縦方向に並べて配列して成るコアと、該コアの周り
に6本以上の素線を撚り合わせて成るアウターシースと
の複層構造を有する請求項1又は2に記載したタイヤ。 - 【請求項4】 トラックコース形状の外輪郭断面を有す
るスチールコードは、3+8のコード構造を有する請求
項1〜3のいずれか一項に記載したタイヤ。 - 【請求項5】 トラックコース形状の外輪郭断面を有す
るスチールコードを構成する素線は、0.6〜2.0m
mの範囲内の素線径を有する請求項1〜4のいずれか一
項に記載したタイヤ。 - 【請求項6】 トラックコース形状の外輪郭断面を有す
るスチールコードは、未加硫タイヤ時に、互いに隣合う
アウターシースの素線間に空隙部を有し、かつ、該空隙
部を介しゴムの進入とゴムの充てんとが可能な構造を有
する請求項3〜5のいずれか一項に記載したタイヤ。 - 【請求項7】 カーカスは、各ビード部における一対の
対向ビードコアのうちいずれか一方のビードコアをタイ
ヤ半径方向内側から覆う内側端部を有する請求項1〜6
のいずれか一項に記載したタイヤ。 - 【請求項8】 カーカスは、そのプライコードが一対の
ビード部相互間で連続して往復をビード部周方向に沿い
順次繰り返すプライ構成を有する請求項1〜7のいずれ
か一項に記載したタイヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000195994A JP2002012011A (ja) | 2000-06-29 | 2000-06-29 | 空気入りタイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000195994A JP2002012011A (ja) | 2000-06-29 | 2000-06-29 | 空気入りタイヤ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002012011A true JP2002012011A (ja) | 2002-01-15 |
Family
ID=18694567
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000195994A Pending JP2002012011A (ja) | 2000-06-29 | 2000-06-29 | 空気入りタイヤ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002012011A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005095125A1 (fr) * | 2004-04-01 | 2005-10-13 | Societe De Technologie Michelin | Structure de renforcement de bourrelet de pneumatique. |
JP2005329914A (ja) * | 2004-05-21 | 2005-12-02 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | 空気入りラジアルタイヤ |
WO2006013725A1 (ja) * | 2004-08-03 | 2006-02-09 | Bridgestone Corporation | タイヤおよびその製造方法 |
JP2010058671A (ja) * | 2008-09-04 | 2010-03-18 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | 空気入りタイヤ |
JP2014094684A (ja) * | 2012-11-09 | 2014-05-22 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | 空気入りタイヤ、及びその製造方法 |
-
2000
- 2000-06-29 JP JP2000195994A patent/JP2002012011A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005095125A1 (fr) * | 2004-04-01 | 2005-10-13 | Societe De Technologie Michelin | Structure de renforcement de bourrelet de pneumatique. |
JP2005329914A (ja) * | 2004-05-21 | 2005-12-02 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | 空気入りラジアルタイヤ |
JP4520217B2 (ja) * | 2004-05-21 | 2010-08-04 | 東洋ゴム工業株式会社 | 空気入りラジアルタイヤ |
WO2006013725A1 (ja) * | 2004-08-03 | 2006-02-09 | Bridgestone Corporation | タイヤおよびその製造方法 |
JP4758348B2 (ja) * | 2004-08-03 | 2011-08-24 | 株式会社ブリヂストン | タイヤおよびその製造方法 |
JP2010058671A (ja) * | 2008-09-04 | 2010-03-18 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | 空気入りタイヤ |
JP2014094684A (ja) * | 2012-11-09 | 2014-05-22 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | 空気入りタイヤ、及びその製造方法 |
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