JP2002011865A - インクジェット記録方法およびインクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録方法およびインクジェット記録装置

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JP2002011865A JP2000193880A JP2000193880A JP2002011865A JP 2002011865 A JP2002011865 A JP 2002011865A JP 2000193880 A JP2000193880 A JP 2000193880A JP 2000193880 A JP2000193880 A JP 2000193880A JP 2002011865 A JP2002011865 A JP 2002011865A
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    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
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  • Dot-Matrix Printers And Others (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】高速で高密度な画像を記録する場合でも、画像
ボケ、画像ムラ等がなく、高画質画像を記録できるイン
クジェット記録方法および装置を提供する。 【解決手段】主走査方向にノズルが配列された短尺ヘッ
ドを、主走査方向に複数並べると共に、主走査方向に隣
り合わせる短尺ヘッドは、主走査方向と直交する副走査
方向に異なり、かつ、副走査方向から見た際に一部が重
なるように位置するラインヘッドを用い、ラインヘッド
と受像媒体とを副走査方向に相対的に移動しつつ、ライ
ンヘッドのノズルからインクを吐出して受像媒体に画像
を記録する画像記録を、複数回行うことにより、画像を
完成すると共に、それぞれの画像記録では、主走査方向
および副走査方向の少なくとも一方に、n−1画素(n
は2以上の整数)置きに記録を行うことにより、前記課
題を解決する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクの液滴を飛
翔して画像を記録するインクジェット画像記録の技術分
野に属し、詳しくは、ラインヘッドで高速記録を行って
も、画像ボケや、受像紙の伸びによる記録ムラ等に起因
する画質劣化の生じないインクジェット記録方法、およ
びインクジェット記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】パルス加熱によってインクの一部を急速
に気化させ、その膨張力によってインク液滴をオリフィ
スから吐出させる方式のインクジェット記録装置が、特
開昭48−9622号、同54−51837号等の各公
報に開示されている。また、特開平5−50601号や
同11−207956号等の各公報には、インク室にダ
イアフラム(振動板)を配置して、このダイアフラムを
静電気やピエゾ素子等によって振動し、この振動によっ
てノズルからインク液滴を吐出させるタイプのインクジ
ェット記録装置が開示されている。このようなインクジ
ェット記録装置は、比較的安価である、取り扱いが簡単
である等の利点を有し、各種の用途のプリンタとして、
広く利用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このようなインクジェ
ットプリンタは、いわゆるインクジェットヘッドのノズ
ルから、受像紙等の受像媒体にインクを吐出して、画像
を記録する。また、インクジェットプリンタに用いられ
るインクは、環境問題、安全性、インクの吐出特性等の
観点から、インクの体積のうち約95%が水という組成
となっている。
【0004】そのため、高速でカラー画像や高濃度の画
像記録を行う場合には、単位面積当たりに多量のインク
が付着することになり、 異なる画素間のインク液滴、また、カラー画像の場
合には、さらに同画素内でのインク液滴が、受像媒体に
適正に定着する前に混合してしまい、画像の滲みやボ
ケ、さらに、カラー画像では色ムラを生じる 受像媒体の歪みが発生し易く、画質が著しく低下して
しまう、という問題点がある。特に、複数の短尺ヘッド
を千鳥状等に配置して構成したラインヘッドで印刷する
場合、短尺ヘッドの副走査方向位置の違いから、短尺ヘ
ッドのつなぎ部分に画像のスジ状のムラを生じ、画質が
著しく低下してしまうという問題点がある。
【0005】本発明の目的は、前記従来技術の問題点を
解決することにあり、複数の短尺ヘッドを千鳥状等に配
置して構成したラインヘッドで印刷する場合であって
も、高画質な画像を安定して記録することが可能なイン
クジェット記録方法、および、これを利用するインクジ
ェット記録装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明のインクジェット記録方法は、1方向にノズ
ルが配列されたインクジェットのノズル列を有する短尺
ヘッドを、前記配列方向に複数並べると共に、前記配列
方向に隣り合わせる短尺ヘッドは、前記配列方向と直交
する副走査方向に異なり、かつ、前記副走査方向から見
た際に一部が重なるように位置するラインヘッドを用
い、前記ラインヘッドと受像媒体とを前記副走査方向に
相対的に移動しつつ、前記ラインヘッドのノズルからイ
ンクを吐出して前記受像媒体に画像を記録する画像記録
を、複数回行うことにより、画像を完成すると共に、そ
れぞれの前記画像記録では、前記配列方向および副走査
方向の少なくとも一方に、n−1画素(nは2以上の整
数)置きに記録を行うことを特徴とするインクジェット
記録方法を提供する。
【0007】また、本発明のインクジェット記録装置
は、1方向にノズルが配列されたインクジェットのノズ
ル列を有する短尺ヘッドを、前記配列方向に複数並べる
と共に、前記配列方向に隣り合わせる短尺ヘッドは、前
記配列方向と直交する副走査方向に異なり、かつ、前記
副走査方向から見た際に一部が重なるように位置するラ
インヘッドと、前記ラインヘッドと受像媒体とを前記副
走査方向に相対的に移動する走査手段と、所定の記録シ
ーケンスに応じて、前記走査手段によって所定回数の相
対的な移動を行わせる走査制御手段と、前記走査手段に
よる相対的な移動の際に、前記所定の記録シーケンスに
応じて、n−1個(nは2以上の整数)置きの所定ノズ
ルからインクを吐出するように前記ラインヘッドを駆動
して、受像媒体にインクによる画像を記録する記録制御
手段とを有することを特徴とするインクジェット記録装
置を提供する。
【0008】このような本発明において、前記短尺ヘッ
ドが、前記ノズル列を副走査方向に2以上有するもので
あり、それぞれの前記画像記録においては、各ノズル列
の前記配列方向に同位置のノズルでは、前記副走査方向
に連続しないノズル列のノズルで同じ位置の画素を記録
するのが好ましく、また、前記nが2のi乗(iは1以
上の整数)であり、2回目以降の画像記録では、既に記
録した画素から最も離れた中間の画素を記録するのが好
ましく、この際において、前記既に記録した画素が、直
前に記録した画素であるのが好ましく、また、3回目以
降の画像記録では、前記中間の画素を複数記録するのが
好ましく、さらに、本発明のインクジェット記録方法に
おいては、予め記録面側から加熱された受像媒体に記録
を行うのが好ましい。
【0009】また、本発明のインクジェット記録装置に
おいて、前記走査手段が、前記ノズル配列方向に軸線を
有し、その側面に受像媒体を保持する円柱状のドラム
と、前記ドラムを軸線を中心に回転する回転手段とを有
するのが好ましく、あるいは、前記走査手段が、受像媒
体を平面状に保持するフラットベットと、前記フラット
ベットおよびラインヘッドの少なくとも一方を前記副走
査方向に移動する移動手段とを有するのが好ましく、さ
らに、画像を記録される前の受像媒体を、記録面側から
加熱する加熱手段を有するのが好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明のインクジェット記
録方法、および、インクジェット記録装置について、添
付の図面に示される好適実施例を基に詳細に説明する。
【0011】図1(A)に、本発明のインクジェット記
録方法を利用する、本発明のインクジェット記録装置の
一例を概念的に示す。このインクジェット記録装置10
(以下、記録装置10とする)は、インクを吐出するノ
ズルが一方向に配列(図1紙面と垂直方向 以下、この
方向を主走査方向とする)されたラインヘッド12と、
受像紙等の受像媒体を保持するドラム14と、プレヒー
ト部16と、供給・排出部18とを有して構成される。
【0012】ラインヘッド12は、記録装置10が対象
とする最大サイズの受像媒体の少なくとも一辺を超える
長さにわたって、インクを吐出するノズルが配列された
ものである。従って、ラインヘッド12は、主走査方向
と直交する副走査方向へのラインヘッド12と受像媒体
との相対的な移動を一回行うことにより、すなわち1回
の走査で、受像媒体の全面に画像を記録することができ
る。また、記録装置10は、フルカラーの画像を記録す
るものであり、ラインヘッド12は、K(黒)インクを
吐出するノズルの配列(以下、この配列をノズル列とす
る)、同M(マゼンタ)インクのノズル列、同C(シア
ン)インクのノズル列、および同Y(黄色)のインクの
ノズル列の、4つのノズル列を有する。各ノズル列は、
副走査方向に、順次、配列されている。
【0013】ここで、本発明の記録装置10において
は、ラインヘッド12は、一本の長尺なインクジェット
(記録)ヘッドではなく、短尺なインクジェットヘッド
を、主走査方向に配列することにより、長尺なラインヘ
ッド12としたものである。図2に、本発明に用いられ
るラインヘッド12を概念的に示す。
【0014】図2に示されるように、本発明の記録装置
10に用いられるラインヘッド12は、短尺なインクジ
ェットヘッド20(以下、短尺ヘッド20とする)を複
数用い、主走査方向(図2矢印x方向)に隣り合わせる
ものが、副走査方向(図2矢印y方向)に異なる位置
で、かつ、副走査方向から見た際に一部を重ねて位置す
るように(以下、これを「一部を副走査方向に重ねて」
とする)、短尺ヘッド20を主走査方向に複数配列する
ことにより、全体として長尺なノズル列を有するライン
ヘッド12としたものである。また、図示例のラインヘ
ッド12は、好ましい態様として、短尺ヘッド20を、
副走査方向に交互に配置、すなわち千鳥状(スタッガー
ド)に配列したものであり、これにより、各短尺ヘッド
20の副走査方向の位置の違いを、最小限にすることが
できる。
【0015】周知のように、受像媒体の全域にわたって
ノズルを有するラインヘッドであれば、通常のインクジ
ェット記録装置のような、キャリッジによるインクジェ
ットヘッドの移動を行う必要がなく、ラインヘッドで、
一回、走査することにより、受像媒体の全域に画像を記
録することができる。従って、ラインヘッドを用いるこ
とにより、インクジェットによる画像記録を、迅速かつ
簡易な動作で行うことが可能となる。しかしながら、例
えば、A4サイズの短手方向の全域に対応できるよう
な、長尺なラインヘッドは、製造が非常に困難で、か
つ、コストもかかり、しかも、歩留りも低くならざるを
得ない。
【0016】これに対し、本発明のように、短尺ヘッド
20を主走査方向に配列して、ラインヘッドとすること
により、従来より作製されている短尺なインクジェット
ヘッドを利用して、長尺なラインヘッドを作製すること
ができ、生産性、コスト、歩留り等の点で有利である。
しかも、短尺ヘッド20の一部を副走査方向に重ねて、
好ましくは図示例のように千鳥状に配列することによ
り、端部で短尺ヘッドを突き合わせる方法に比して、各
短尺ヘッド20の位置合わせ(特に、各短尺ヘッド20
の端部のノズル24同士の位置合わせ)して、長尺ヘッ
ドを容易に作製することができ、コストや生産性でさら
に有利である。なお、各短尺ヘッド20の副走査方向の
位置ズレは、画像信号の遅延等によって容易に補正でき
る。
【0017】前述のように、ラインヘッド12は、K、
M、CおよびYの4つのノズル列を有するものであり、
従って、それぞれのノズル列を形成する各短尺ヘッド2
0には、それぞれに対応する4つのノズル列22(ノズ
ル列22K、22M、22Cおよび22Y)を有する。
図示例においては、各ノズル列22は、上記順番で、副
走査方向に配置され、すなわち、ラインヘッド12の各
ノズル列も、これと同様に配置される。
【0018】図2(B)に示されるように、図示例のラ
インヘッド12においては、隣り合わせる短尺ヘッド2
0において、互いの主走査方向の端部(以下、端部とす
る)のノズル24の主走査方向の間隔が、各ノズル列2
2のノズル24の間隔と等しくなるように、各短尺ヘッ
ド20が配列されている。これにより、ラインヘッド1
2の全域のノズル列において、全てのノズル24の主走
査方向の間隔を適正にしている。しかしながら、本発明
はこれに限定はされず、隣り合わせる短尺ヘッド20に
おいて、端部近傍のノズル24を主走査方向で1つ以上
重ねるように短尺ヘッドを配列し、インクを吐出するノ
ズル24を選択してもよい。
【0019】各ノズル列22のノズル24は、全ノズル
列22で主走査方向にほぼ一致した位置であってもよ
く、あるいは、1以上のノズル列22が、他の物に対し
て主走査方向に異なる位置にノズル24を有するもので
あってもよい。なお、通常は、K、M、CおよびYの4
つのドットで表現される1つの画素であっても、各色の
インクは若干異なる位置に着弾(最終的に、受像媒体に
定着した各インクによるドットは重なる)するのが、画
質的には有利である。
【0020】本発明において、短尺ヘッド20は、公知
のインクジェットヘッドが各種利用可能である。従っ
て、いわゆるトップシュータ型(フェイスインクジェッ
ト)であっても、サイドシュータ型(エッジインクジェ
ット)であってもよい。また、加熱によってインクを吐
出する、いわゆるサーマルインクジェットであってもよ
く、ピエゾ素子や静電力等を用いて、ダイアフラム(振
動板)を振動させて、この力でインクを吐出するもので
あっても良い。
【0021】特に、本発明者にかかる特開平6−718
88号、同6−297714号、同7−227967
号、同8−20110号、同8−207291号、同1
0−16242号等の各公報に詳述されている、トップ
シュータ型のサーマルインクジェットヘッドは、好適に
利用される。このインクジェットヘッドは、パルス通電
を行うための駆動用LSIと、インクを加熱して吐出す
るための薄膜ヒータと、インクを導入するためのインク
通路とを、同一のシリコン(Si)基板上に形成したも
のであり、これにより、従来にない、小型で、かつ、大
規模集積密度のノズルを持つインクジェットヘッドを実
現している。
【0022】本発明は、複数の短尺ヘッド20を、その
一部を副走査方向に重ねて構成したラインヘッドによっ
て、複数回の画像記録(すなわち複数回の走査)を行う
ことにより、1つの画像を完成するものであり、1回の
画像記録においては、主走査方向および副走査方向の少
なくとも一方には、n−1画素(nは2以上の整数)置
きに記録を行う。このような画像記録において、各ノズ
ル列22による画像記録(各ノズルからのインクの吐
出)は、制御部30に制御される。この点については、
後に詳述する。なお、本発明において、画素とは、画像
を形成する最小の単位を示すものであり、1つのノズル
が1画素に対応する。従って、図示例のような4色フル
カラーの記録装置であれば、1画素は、K、M、Cおよ
びYの4つのドット(インクの液滴(ドロップ))から
形成され、モノクロ画像記録であれば、1ドット=1画
素である。
【0023】ドラム14は、軸線(中心軸)を主走査方
向に一致して配置される円柱状のドラムであり、側面で
受像紙等の受像媒体を保持し、軸線を中心に所定速度で
副走査方向(矢印y方向)に回転する。図示例の記録装
置10は、この回転により、ラインヘッド12によって
受像媒体を走査し、インクジェットによる画像記録を行
う。ドラム14の回転も制御部30によって制御され
る。ドラム14において、側面での受像媒体の保持手段
には特に限定はなく、静電気を用いる方法、サクション
(吸引)を用いる方法、各種の治具を用いる方法、磁石
を用いる方法等、公知の手段が各種利用可能である。ま
た、ドラム14の回転方法にも限定はなく、公知の方法
によればよい。
【0024】前述のように、本発明は、複数回の画像記
録(複数回の走査)によって、1つの画像を完成する。
従って、図示例の記録装置10のように、ドラム14を
用いることにより、受像媒体を保持したドラム14を、
画像の記録回数に応じて、同方向に複数周回転すること
により、複数回の画像記録を行って、1つの画像を完成
することができ、精度(異なる走査における各画像の位
置合わせ)、作業性、記録速度等の点で、非常に有利で
ある。
【0025】ドラム14の回転方向のラインヘッド12
の上流には、プレヒート部16が配置される。プレヒー
ト部16は、受像媒体へのインクの定着を促進し、より
高速かつ高画質な画像記録を可能にするために、インク
ジェットによる画像記録に先立ち、受像媒体を加熱(プ
レヒート)するものである。図示例において、プレヒー
ト部16は、加熱体32、ローラ34、および加熱体3
2とローラ34に張架されるエンドレスベルト36から
構成される。加熱体32は、ドラム14を4方向に付勢
することにより、受像媒体を記録面から加熱する。なお
本発明においては、必要に応じて、このような接触によ
る加熱に加え、温風や輻射等による加熱を併用してもよ
い。また、ドラム14に加熱手段を内蔵し、裏面からの
受像媒体の加熱を併用してもよい。
【0026】なお、プレヒート部16は、上記構成に限
定はされない。例えば、図1(B)に示されるように、
複数(図示例では2個)の加熱体32を用いてもよく、
また、図1(C)に示されるように、加熱体として、1
以上の加熱ローラ32aを用いてもよい。
【0027】供給・排出部18は、画像を記録される受
像材料をドラム14に供給し、画像記録を終了した受像
材料をドラム14から剥離して排出する部位である。図
示例においては、供給・排出部18は、2つの搬送ロー
ラ対38によって、供給された未記録の受像材料を矢印
iで示されるように搬送し、ドラム14に供給する。供
給された受像材料は、ドラム14における受像材料の保
持手段に応じて、吸盤や挟持手段等を用いる公知の枚葉
手段(図示省略)によって、ドラム14に保持される。
他方、供給・排出部18は、画像記録を終了した受像材
料を、剥離爪等の公知の剥離手段40を用いてドラム1
4から剥離し、2つの搬送ローラ対42によって矢印o
で示されるように排出する。
【0028】以下、記録装置10によるインクジェット
記録の作用(すなわち、制御部30の作用)を説明する
ことにより、本発明をより詳細に説明する。前述のよう
に、本発明の記録装置10(インクジェット記録方法)
は、複数回(図示例であれば、ドラム14を複数周す
る)の画像記録で1つの画像を完成するものであり、各
1回の画像記録では、主走査方向および副走査方向の少
なくとも一方には、n−1画素(nは2以上の整数)置
きに記録を行う。すなわち、主走査方向であれば、1回
(1周)の画像記録では、n−1ノズル置きにインクの
吐出を行う。
【0029】前述のように、インクジェットによる画像
記録では、受像媒体に定着する前の、画素間のインクド
ットの混合や図示例のようなカラー画像記録であれば画
素内で各色のインクドットの混合が、画質低下の一因と
なっている。また、高濃度な画像領域では、インクによ
る濡れによって受像媒体が伸び、これに起因して、画像
にムラが生じてしまうという問題もある。特に、図示例
のように、短尺ヘッド20を主走査方向に千鳥状等に配
列してなるラインヘッド12は、前述のような非常に優
れた特性を有する反面、各短尺ヘッド20で、副走査方
向に時間差を生じてインクの吐出を行うため、受像媒体
の濡れによる伸びに起因する画像ムラが目立ち易く、こ
れが、この形態のラインヘッドの実用化を妨げる一因と
なっている。
【0030】これに対し、本発明によれば、例えば、複
数個の短尺ヘッド20を千鳥状に配してなるラインヘッ
ドを用い、これを複数回の走査記録で画像を完成させ、
しかも、毎回の走査記録時には、各ドットが重ならない
ように記録するので、インクの混合や受像媒体の濡れに
起因する画像ムラを抑制できる。さらに、上記構成を有
する本発明によれば、通常のインクジェット記録に比し
て、プレヒートの効果をより良好に発現することがで
き、従って、記録ヘッド12の上流に加熱手段16を設
け、記録に先立ち受像媒体を加熱することにより、前述
の画像ムラをより一層抑制し、高画質な画像を記録する
ことができる。
【0031】本発明において、1つの画像を完成するた
めの画像記録の回数、各画像記録において記録する画素
(すなわち、各ノズル列22で駆動するノズル24)に
は、特に限定はなく、各種の態様(シーケンス)が利用
可能である。以下に、図3等を参照して、その一例を説
明するが、本発明は、下記のシーケンスに限定されない
のは、もちろんである。
【0032】図3(A)に示される例は、ノズル列22
の各ノズルに、主走査方向に順次、1および2の番号を
付け、各番号のノズルで順次画像記録を行い、2回の画
像記録、すなわち図示例ではドラム14を2周すること
で、1つの画像を完成する例である。例えば、1回目に
は1番のノズルのみで画像記録を行い、2回目に2番の
ノズルのみで画像記録を行って、1つの画像を完成す
る。
【0033】図3(B)に示される例は、ノズル列22
の各ノズル24に、主走査方向に順次、1〜3の番号を
付け、3回の画像記録で1つの画像を完成する例であ
る。すなわち、例えば、1回目に1番のノズルのみで画
像記録を行い、2回目に2番のノズルのみで画像記録を
行って、3回目に3番のノズルのみで画像記録を行っ
て、1つの画像を完成する。
【0034】図3(C)に示される例は、ノズル列22
の各ノズル24に、主走査方向に順次、1〜4の番号を
付けた例である。本例では、好ましくは、2つのシーケ
ンスが例示される。一例では、まず、例えば、1回目に
1番のノズルのみで画像記録を行う。本発明では、前回
の画像記録で記録した画素に対し、できるだけ離れた画
素を記録するのが好ましいので、2回目には、3番のノ
ズルのみで画像記録を行う。次いで、3回目に記録済の
画素の間の2番のノズルのみで画像記録を行い、最後に
4番のノズルのみで画像記録を行って、4回の画像記録
で1つの画像を完成する。また、別の好ましい例とし
て、前述の例の2回目の3番のノズルのみによる画像記
録の後に、2番と4番の2つのノズルで画像記録を行
い、3回の画像記録で1つの画像を完成するシーケンス
が例示される。
【0035】図3(D)に示される例は、ノズル列22
の各ノズル24に、主走査方向に順次、1〜5の番号を
付けた例である。本例でも、好ましくは、2つのシーケ
ンスが例示される。一例では、まず、例えば、1回目に
1番のノズルのみで画像記録を行う。先の例と同様に、
前回に対して離れた画素を記録するのが好ましいので、
2回目には、3番のノズルのみで画像記録を行い、3回
目に5番のノズルのみで画像記録を行う。次いで、4回
目に記録済の画素の間の2番のノズルのみで画像記録を
行い、最後に4番のノズルのみで画像記録を行って、5
回の画像記録で1つの画像を完成する。また、別の好ま
しい例として、前述の例の3回目の5番のノズルのみに
よる画像記録の後に、2番と4番の2つのノズルで画像
記録を行い、4回の画像記録で1つの画像を完成するシ
ーケンスが例示される。
【0036】図3(E)に示される例は、ノズル列22
の各ノズル24に、主走査方向に順次、1〜6の番号を
付けた例である。本例では、好ましくは、3つの記録シ
ーケンスが例示される。一例では、まず、例えば、1回
目に1番のノズルのみで画像記録を行う。先の例と同様
に、前回に対して離れた画素を記録するのが好ましいの
で、2回目に4番のノズルのみで画像記録を行い、以下
同様に、3回目に2番、4回目に5番、5回目に3番、
最後に6番のノズルのみで、それぞれ画像記録を行っ
て、6回の画像記録で1つの画像を完成する。また、別
の好ましい例として、前述の例の4回目の5番のノズル
のみによる画像記録の後に、3番と6番の2つのノズル
で画像記録を行い、5回の画像記録で1つの画像を完成
するシーケンスが例示される。さらに、別の好ましい例
として、最初の例の2回目の4番のノズルのみによる画
像記録の後に、2番と5番の2つのノズルで画像記録を
行い、次いで、3番と6番の2つのノズルで画像記録を
行い、4回の画像記録で1つの画像を完成するシーケン
スが例示される。
【0037】なお、以上のシーケンスでは、5番のノズ
ルによる画像記録と、6番のノズルによる画像記録を、
入れ換えてもよい。例えば、最初の例であれば、4回目
に6番のノズルのみで記録を行い最後に5番のノズルの
みで画像記録を行う。
【0038】図4(A)に示される例は、ノズル列22
の各ノズル24に、主走査方向に順次、1〜8の番号を
付けた例である。本例でも、好ましくは、3つのシーケ
ンスが例示される。一例では、まず、例えば、1回目に
1番のノズルのみで画像記録を行う。先の例と同様に、
前回に対して離れた画素を記録するのが好ましいので、
2回目に5番のノズルのみで画像記録を行い、以下同様
に、3回目に3番、4回目に7番、5回目に2番、6回
目に6番のノズルのみで、それぞれ画像記録を行い、最
後に、4番と8番の2つのノズルで画像記録を行って、
7回の画像記録で1つの画像を完成する。また、別の好
ましい例として、前述の例の2回目の5番のノズルのみ
による画像記録の後、3回目に1番と5番のノズルの中
間に位置する3番と7番の2つのノズルで画像記録を行
い、次いで、2番と6番の2つのノズルによる画像記録
を行い、最後に、4番と8番の2つのノズルで画像記録
を行い、5回の画像記録で1つの画像を完成するシーケ
ンスが例示される。さらに、別の好ましい例として、2
つ目の例の3回目の3番と7番のノズルによる画像記録
の次に、偶数番(2,4,6,8番)の4つのノズルで
画像記録を行い、4回の画像記録で1つの画像を完成す
るシーケンスが例示される。
【0039】また、以上のシーケンスにおいては、6番
のノズルによる記録と、8番のノズルによる記録とを、
入れ換えてもよい。例えば、最初の例であれば、6回目
に8番のノズルのみで画像記録を行い、最後に、4番と
6番の2つのノズルで画像記録を行う。
【0040】さらに、図4(B)に示される例は、ノズ
ル列22の各ノズル24に、主走査方向に順次、1〜1
6の番号を付けた例である。本例では、好ましくは、2
つのシーケンスが例示される。一例では、まず、例え
ば、1回目に1番のノズルのみで画像記録を行う。先の
例と同様に、前回に対して離れた画素を記録するのが好
ましいので、2回目に9番のノズルのみで画像記録を行
う。次いで、3回目に、1番と9番の中間に位置する5
番と13番の2つのノズルで画像記録を行い、次の4回
目に、既に記録済の画素の間に位置する3番、7番、1
1番および15番の4つのノズルで画像記録を行う。最
後に、偶数番(2,4,6,8,10,12,14,1
6番)の8つのノズルで画像記録を行い、5回の画像記
録で1つの画像を完成する。また、別の例として、偶数
番のノズルを2つに分け、先の例の4回目の画像記録の
後の5回目に、2番,6番,10番および14番の4つ
のノズルで画像記録を行い、最後に、4番,8番,12
番および16番の4つのノズルで画像記録を行い、6回
の画像記録で1つの画像を完成するシーケンスが例示さ
れる。
【0041】本発明においては、1回の画像記録では、
より離れた画素を記録するために、前記nは、短尺ヘッ
ド20の総ノズル数の半数を超えない数とするのが、好
ましい。また、同様の理由で、かつ、上記各シーケンス
より明らかなように、前記nが2のi乗(iは1以上の
整数)であり、2回目以降の画像記録では、既に記録し
た画素の中間の画素を記録するのが好ましく、さらに、
3回目以降の画像記録では、既に記録した画素を、複
数、記録するのも好ましい。さらに、前記nが2のi乗
(iは同上)であり、2回目以降の画像記録では、直前
に記録した画素から最も遠い画素を記録するのも好まし
い。
【0042】ここで、以上のシーケンスでは、先に奇数
番号のノズルでの画像記録を全て終了した後に、偶数番
号のノズルによる画像記録を行うシーケンスが、いくつ
か含まれている。このようなシーケンスを実施する場合
には、ラインヘッド12のノズルの数(密度)を、実際
に画像記録を行う画素密度の半分とし、奇数番号のノズ
ルによる画像記録を終了した後に、ノズル間隔の半分
(すなわち記録1画素分)だけ、ラインヘッド12を主
走査方向に移動して、残る、偶数番号のノズルに対応す
る画像記録を行ってもよい。
【0043】また、不印字ノズル(ノズルの欠損)が有
る場合にも、ラインヘッド12を主走査方向に移動し
て、不印字ノズルの分の画像を他のノズルで穴埋めして
記録してもよい。ここで、この穴埋め記録は、公知の方
法による補間演算で生成した画像信号で行ってもよい
が、好ましくは、この不印字ノズルに対して供給された
正規の画像信号を用いて行う。
【0044】本発明では、ノズル24に大きな番号を付
ける程、また、記録回数を増やす程、インクの混合や受
像媒体の伸びをより確実に防止して、高画質な画像記録
を行うことができる反面、画像記録に時間が掛かってし
まう。従って、ノズルに何番まで番号を付与し、かつ、
どのようなシーケンスで画像記録を行うかは、記録装置
に要求される特性(画質かスピードか両者のバランスか
等)に応じて、適宜、設定すればよい。あるいは、高画
質モード、高速モード、標準モード等の各種のモード、
ならびに、モードに対応するシーケンスを設定し、選択
可能にしてもよい。
【0045】以上の例は、1つのノズル列22を例に本
発明を説明したものである。本発明において、図示例の
ようなラインヘッド12で4色のフルカラー画像を形成
する際には、1色ずつ、順次、同じあるいは異なるシー
ケンスで記録を行ってもよく、2色以上を同じシーケン
スで同時に記録してもよく、各色毎に異なるシーケンス
を用いて2色以上を同時に記録してもよい。
【0046】ここで、高速で画像記録を行う場合には、
全色を同時に記録するのが好ましいのはもちろんである
が、図示例のような、複数色が一体化したラインヘッド
12で2色以上を同時に記録する場合には、図2からも
明らかなように、各色のノズル列22は、副走査方向に
位置が異なるので、各色のインクは、時間差を有して受
像媒体に吐出される。従って、この例においては、イン
クが吐出されるときには、その前に吐出された色のイン
ク(ドット)はある程度は定着した状態となっており、
各色のインクの混合による画質の低下は、通常であれ
ば、許容できる範囲となる。
【0047】しかしながら、記録装置10の用途等に応
じて、より高画質なフルカラー画像を、高速で記録する
ことを要求される場合もある。このような要求に応じ
て、より高画質なフルカラー画像(2色以上の画像)を
高速で記録できる、好ましい画像記録方法として、前述
のような番号付けを、各色で主走査方向の位置が異なる
ように行い、それぞれの色毎に、前述のシーケンスで画
像記録を行う方法が例示される。この際において、好ま
しくは、先に記録した色の間のノズル24で記録を行う
ように、番号付けを行う。
【0048】例えば、図示例のラインヘッド12におい
て、前述のノズル24に1〜16までの番号を付ける場
合であれば、図5に示されるように、ノズル列22Kに
は、前述と同様に番号を付ける。その上で、Kの次に画
像記録を行うノズル列22Mでは、ノズル列22Kの9
番のノズル24の位置が1番となるように、その次に画
像記録を行うノズル列22Cでは、ノズル列22Kの5
番のノズル24の位置が1番となるように、さらに、最
後に画像記録を行うノズル列22Yでは、ノズル列22
Kの13番のノズル24の位置が1番となるように、そ
れぞれ番号付けを行う。以下は、先のシーケンスに応じ
て、それぞれの回の画像記録で、対応する番号のノズル
24によって画像記録を行えばよい。
【0049】また、図示例のような、4色を一体的に有
するラインヘッド12ではなく、各色毎に、独立したラ
インヘッドを用い、各ラインヘッドを、インクが定着す
る時間に応じて、副走査方向にある離間して配置して、
各色毎に、前述のシーケンスを実施することで、フルカ
ラー画像を記録してもよい。例えば、図示例のように、
ドラム14に受像媒体を保持して画像記録を行う場合で
あれば、回転方向(すなわち副走査方向)に、90°ず
つ異なる位置に、Kの記録を行うラインヘッド、Mの記
録を行うラインヘッド、Cの記録を行うラインヘッド、
Yの記録を行うラインヘッドを、それぞれ配置すればよ
い。また、この際に、LC(ライトシアン)やLM(ラ
イトマゼンタ)等を追加して、6色あるいはそれ以上の
カラー画像記録を行ってもよい。また、この際において
は、より確実に高画質な画像を記録するために、各ライ
ンヘッドにプレヒート手段を設けてもよい。
【0050】さらに、このように、複数のラインヘッド
を用い、各ラインヘッドで前記シーケンスの一回の画像
記録を実施することにより、走査の回数すなわち図示例
であればドラム14の回転数を低減し、記録時間の短縮
を図ることができる。例えば、前述のように、同じ色の
記録を行うラインヘッドを、ドラム14に対して90°
間隔で4つ配置して、前述の図3(C)を参照して説明
した、1回目の1番のノズルのみの画像記録、2回目の
3番のノズルのみの画像記録、3回目の2番のノズルの
みの画像記録、および、4回目の2番のノズルのみの画
像記録を、それぞれのラインヘッドで行うことにより、
ドラム14を一周するだけで、すなわち一回の走査で、
1つの画像を完成することができる。
【0051】以上の例は、1回の画像記録では、主走査
方向のみに離れた画素を記録するが、本発明において
は、さらに、高画質な画像を要求される場合には、1回
の画像記録において、副走査方向にも画素を離して記録
するのが好ましい。また、図示例のようなラインヘッド
12を用いる場合には、同画素において、各色のインク
も、時間的にできるだけ離して記録するのが好ましい。
【0052】以下、図6を参照して、図示例のラインヘ
ッド12による画像記録を例示して、その一例を説明す
る。図6は、画像を記録される受像媒体を模式的に示す
もので、太線で示される枠が、K、M、CおよびYの4
つのインクドットで表現される1画素を示す。また、各
画素中の1番上の枠はKの記録を、2番目の枠はMの記
録を、3番目の枠はCの記録を、4番目の枠はYの記録
を、それぞれ表現する。なお、図6は、受像媒体の一部
を示すが、各画素の各枠には、繰り返しで同じ番号が付
される。さらに、図6においても、先の例と同様、主走
査方向は矢印xで、副走査方向は矢印yで示されてい
る。従って、図6中、一番左の主走査方向の画素列a
が、最初に記録される画素列(副走査方向の1列目の記
録)であり、画素列bが次いで記録される画素列(同2
列目の記録)であり、以下、画素列c、画素列d……
と、順次、記録されていく。
【0053】受像媒体が搬送されて、先端が最初にKの
記録を行うノズル列22Kである。本発明においては、
1回の画像記録において、同じ色は隣り合わせる画素に
記録を行わず、かつ、各色間でも、できるだけ、位置お
よび時間的に離れてインクドットを形成することを基本
とする。従って、同じ回の画像記録では、記録する画素
の周辺画素(合計8画素)には記録を行わないように、
画素位置を決定する必要があり、これに応じて、1回目
(ドラム24の1周目)の画像記録では、Kは、枠に1
が付される画素を記録する。
【0054】次いで、受像媒体が至るノズル列は、副走
査方向にノズル列22Kに次いで配置されるノズル列2
2Mである。ここで、同一画素からみれば、Kの記録と
Mの記録とは、両ノズル列の間隙および副走査速度に応
じた時間差をもって行われるが、同じ回の画像記録にお
いて、MをKと同じ画素に記録すると、記録の時間差が
小さいため、互いのインクが混合してしまう可能性があ
る。従って、Kに次いで記録を行うMでは、上記Kの際
に述べた条件を満たしつつ、Kとは異なる画素を記録す
るのが好ましく、1回目におけるMの記録は、Kを記録
していない画素列b、画素列d…において、主走査方向
にはKと同位置の、枠に2が付される画素を記録する。
【0055】次いで、受像媒体が至るのは、ノズル列2
2Cである。先と同様に、Mの記録とCの記録とでは、
時間差が小さいため、同じ回の画像記録で同画素を記録
するのは、好ましくない。他方、最初に記録したKとで
あれば、Cの記録を行うまでの時間差で、Kのインクは
良好に定着している。従って、前述の周辺画素には記録
しないという条件を満たして、Cの記録は、枠に3が付
される、Kと同じ画素に行う。また、同様の理由で、次
いで記録を行うYは、枠に4が付される、Mと同じ画素
に行う。すなわち、1回目(1周目)の画像記録では、
枠に1,2,3および4の番号が付された画素に、記録
を行う。
【0056】本例においては、各色共、前の画像記録と
は、主走査方向に同位置で副走査方向に次の画素列に記
録を行う。これにより、前述の条件を満たして、各色の
記録を行うことができる。すなわち、2回目(2周目)
の画像記録では、Kは、画素列b、画素列d…におい
て、枠に5が付される画素を記録し、以下、同様に、M
は枠に6が付される画素を、Cは枠に7が付される画素
を、Yは枠に8が付される画素を、それぞれ記録する。
【0057】以下、同様に、3回目(3周目)の画像記
録では、Kは枠に9が付される画素を、Mは枠に10が
付される画素を、Cは枠に11が付される画素を、Yは
枠に12が付される画素を、それぞれ記録し、さらに、
4回目(4周目)の画像記録では、Kは枠に13が付さ
れる画素を、Mは枠に14が付される画素を、Cは枠に
15が付される画素を、Yは枠に16が付される画素
を、それぞれ記録して、4回(4周)の画像記録で、1
つの画像を完成する。
【0058】これにより、K、M、CおよびYの4色が
一体化されたラインヘッド12において、主走査方向の
みならず、副走査方向の各画素間のインクの混合や、画
素内における各色のインクの混合を防止して、高画質な
画像を迅速に記録することができる。
【0059】図示例の記録装置10は、ドラムに受像媒
体を巻き付けて、ドラムの回転によって走査を行うもの
(いわゆるドラムスキャナ)であったが、本発明はこれ
に限定はされず、平面状の受像媒体保持部を有する、い
わゆるフラットベットを用い、フラットベットおよびラ
インヘッドの少なくとも一方を、副走査方向に移動する
ことにより、走査を行うものであってもよい。なお、こ
の際において、フラットベットへの受像媒体の固定方法
には特に限定はなく、サクションを用いる方法や治具を
用いる方法等、公知の方法が各種利用可能である。ま
た、フラットベット等の移動方法も、必要な精度が出せ
るものであれば、特に限定はなく、ネジ伝動等の公知の
方法が各種利用可能である。
【0060】以上、本発明のインクジェット記録方法、
および、これを利用するインクジェット記録装置につい
て詳細に説明したが、本発明は、上記実施例に限定はさ
れず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の
改良や変更を行ってもよいのは、もちろんである。
【0061】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、複数の短尺ヘッドからなるラインヘッドで画像
を高速で記録する場合であっても、画素間のインクの混
合や画素内における各色のインク混合に起因する画像の
滲みや画像ボケ、さらには、受像媒体が湿ってしまうこ
とによる受像媒体の伸びに起因するスジ状のムラ等の発
生がなく、高画質な画像を安定して記録することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (A)は、本発明にかかるインクジェット記
録装置の一例を概念的に示す図であり、(B)および
(C)は、本発明にかかるインクジェット記録装置に用
いられるプレヒート部の別の例を概念的に示す図であ
る。
【図2】 (A)は、図1に示されるインクジェット記
録装置に用いられるラインヘッドの概念図を、(B)
は、その部分拡大図を、それぞれ示す。
【図3】 (A),(B),(C),(D)および
(E)は、それぞれ、本発明のインクジェット記録方法
の一例を説明するための概念図である。
【図4】 (A)および(B)は、それぞれ、本発明の
インクジェット記録方法の別の例を説明するための概念
図である。
【図5】 本発明のインクジェット記録方法の別の例を
説明するための概念図である。
【図6】 本発明のインクジェット記録方法の別の例を
説明するための概念図である。
【符号の説明】
10 (インクジェット)記録装置 12 ラインヘッド 14 ドラム 16 プレヒート部 18 供給・排出部 20 短尺ヘッド 22(22K,22M,22C,22Y) ノズル列 24 ノズル 30 制御部 32 加熱体 36 ローラ 36 無端ベルト 38,42 搬送ローラ対 40 剥離手段

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】1方向にノズルが配列されたインクジェッ
    トのノズル列を有する短尺ヘッドを、前記配列方向に複
    数並べると共に、前記配列方向に隣り合わせる短尺ヘッ
    ドは、前記配列方向と直交する副走査方向に異なり、か
    つ、前記副走査方向から見た際に一部が重なるように位
    置するラインヘッドを用い、 前記ラインヘッドと受像媒体とを前記副走査方向に相対
    的に移動しつつ、前記ラインヘッドのノズルからインク
    を吐出して前記受像媒体に画像を記録する画像記録を、
    複数回行うことにより、画像を完成すると共に、 それぞれの前記画像記録では、前記配列方向および副走
    査方向の少なくとも一方に、n−1画素(nは2以上の
    整数)置きに記録を行うことを特徴とするインクジェッ
    ト記録方法。
  2. 【請求項2】前記短尺ヘッドが、前記ノズル列を副走査
    方向に2以上有するものであり、 それぞれの前記画像記録においては、各ノズル列の前記
    配列方向に同位置のノズルでは、前記副走査方向に連続
    しないノズル列のノズルで同じ位置の画素を記録する請
    求項1に記載のインクジェット記録方法。
  3. 【請求項3】前記nが2のi乗(iは1以上の整数)で
    あり、2回目以降の画像記録では、既に記録した画素か
    ら最も離れた中間の画素を記録する請求項1または2に
    記載のインクジェット記録方法。
  4. 【請求項4】前記既に記録した画素が、直前に記録した
    画素である請求項3に記載のインクジェット記録方法。
  5. 【請求項5】3回目以降の画像記録では、前記中間の画
    素を複数記録する請求項3または4に記載のインクジェ
    ット記録方法。
  6. 【請求項6】予め記録面側から加熱された受像媒体に記
    録を行う請求項1〜5のいずれかに記載のインクジェッ
    ト記録方法。
  7. 【請求項7】1方向にノズルが配列されたインクジェッ
    トのノズル列を有する短尺ヘッドを、前記配列方向に複
    数並べると共に、前記配列方向に隣り合わせる短尺ヘッ
    ドは、前記配列方向と直交する副走査方向に異なり、か
    つ、前記副走査方向から見た際に一部が重なるように位
    置するラインヘッドと、 前記ラインヘッドと受像媒体とを前記副走査方向に相対
    的に移動する走査手段と、 所定の記録シーケンスに応じて、前記走査手段によって
    所定回数の相対的な移動を行わせる走査制御手段と、 前記走査手段による相対的な移動の際に、前記所定の記
    録シーケンスに応じて、n−1個(nは2以上の整数)
    置きの所定ノズルからインクを吐出するように前記ライ
    ンヘッドを駆動して、受像媒体にインクによる画像を記
    録する記録制御手段とを有することを特徴とするインク
    ジェット記録装置。
  8. 【請求項8】前記走査手段が、前記ノズル配列方向に軸
    線を有し、その側面に受像媒体を保持する円柱状のドラ
    ムと、前記ドラムを軸線を中心に回転する回転手段とを
    有する請求項7に記載のインクジェット記録装置。
  9. 【請求項9】前記走査手段が、受像媒体を平面状に保持
    するフラットベットと、前記フラットベットおよびライ
    ンヘッドの少なくとも一方を前記副走査方向に移動する
    移動手段とを有する請求項7に記載のインクジェット記
    録装置。
  10. 【請求項10】画像を記録される前の受像媒体を、記録
    面側から加熱する加熱手段を有する請求項7〜9のいず
    れかに記載のインクジェット記録装置。
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