JP2002011761A - 歯付ベルト成形用金型装置 - Google Patents

歯付ベルト成形用金型装置

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JP2002011761A
JP2002011761A JP2000197789A JP2000197789A JP2002011761A JP 2002011761 A JP2002011761 A JP 2002011761A JP 2000197789 A JP2000197789 A JP 2000197789A JP 2000197789 A JP2000197789 A JP 2000197789A JP 2002011761 A JP2002011761 A JP 2002011761A
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belt
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toothed belt
inner mold
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JP2000197789A
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Takayuki Tagawa
孝之 田川
Katsuyuki Hioki
勝行 日置
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Mitsuboshi Belting Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 キャビティを完全に充填してウエルドライン
等の発生を阻止し、外型のパーティングラインからの樹
脂漏れによるバリ取り等の後加工を不要とした歯付ベル
ト成形用金型装置を提供する。 【解決手段】 長手方向に延在する凹状部12と凸状部
13を周方向に沿って交互に有し、一方の端部に該凹状
部12と凸状部13に連結したランナーリング14を配
した内型3と、パーティングライン4で対面する固定側
外型2aと可動側外型2bからなり、上記内型3を外型
内に設けた少なくとも一つの空所5aに配置するととも
に、固定側外型2a内に設けたスプルー6、ランナー
7、ゲート8と内型3のランナーリング14とを連通さ
せ、熱可塑性樹脂を内型3のランナーリング14から凹
状部12と凸状部13の長手方向に沿って流すようにし
た歯付ベルト成形用金型装置1にある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は歯付ベルト成形用金
型装置に係り、詳しくはキャビティを完全に充填してウ
エルドライン等の不具合部分の発生もなく、外型のパー
ティングラインからの樹脂漏れもなくなってバリ取り等
の後加工が不要になる歯付ベルト成形用金型装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ポリウレタン製歯付ベルトはスリップの
ない回転を伝える同期伝動方式であるため、一般産業
用、精密機器用等の動力伝動用ベルトとして広く使用さ
れている。このポリウレタン製歯付ベルトは通常注型方
法によって製造され、具体的には突条のノーズに心線を
巻き付けた円筒状内型を外型に入れ、内型と外型で形成
されたキャビティーに液状ポリウレタンを注型し硬化し
た後、内型から脱型した広幅のベルトスリーブを所定幅
に切断する方法が取られている。このノーズは心線の中
心部とベルト溝底面間の距離であるPLD値を適度に維
持し、プーリとの噛み合いを最適なものにしている。
【0003】他の製造方法である射出成形法では、突条
のノーズに心線を巻き付けた円筒状内型を外型に入れた
金型装置を射出成形機に装着し、溶融樹脂を射出成形機
のノーズからスプルー、放射状ランナー、ゲートを経由
して空気抜きをしながらキャビティーに充填した後、内
型からベルトスリーブを脱型し、ベルトスリーブを所定
幅に切断して歯付ベルトを作製していた。
【0004】また、他の方法としては、予めコードのよ
うな心線を溶融樹脂で固着一体化した補強シートを成形
し、形成するベルトの幅に切断したものを内型に嵌挿
し、この内型を外型に組み合わせた後、熱可塑性樹脂を
型内に射出して充填するもので、心線を溶融樹脂で固着
一体化した補強シートを使用することによって心線の乱
れを阻止することが、特開昭63−237934号公報
に開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、心線を
ノーズに巻き付ける製造方法では、樹脂がキャビティに
加圧下のもとで成形固化するために、収縮応力が内部残
留応力として残り、ベルト走行を長期に行うと、ベルト
歯元部から亀裂が発生しやすいことがあった。また、ノ
ーズの存在するベルトを走行させると、プーリ上で多角
形に折れた状態になり、応力がノーズ位置に集中して心
線に疲労を与えていた。そして、これを繰り返すこと
で、ノーズ位置の心線が屈曲疲労の限界に達して切断し
てしまうことがあった。しかも、金型のパーティングラ
インからの樹脂漏れが発生し、バリ取りの後加工が必要
であった。
【0006】特に、ノーズ位置で露出したガラス繊維コ
ードのような心線は、ベルトスリーブの脱型時に内型と
擦れることによって傷つくほか、多角形効果によって動
的疲労を受けやすく、このため心線を巻きつける前に内
型との接着糊を心線にソーキングしたり、心線を巻きつ
けた後で接着糊を塗布する方法も提案された。しかし、
これらの方法ではベルトスリーブの脱型性を損なうほ
か、内型の汚染や表面粗度の増大により射出樹脂の充填
がショートするなどの弊害を招くことがあった。
【0007】また、内型に巻き付けた心線の並びが射出
圧力によって大きく乱れ、補強機能を発揮できないこと
があった。特開昭63−237934号公報に開示され
た方法はこれを改善しているが、予めコードのような心
線を溶融樹脂で固着一体化した補強シートを作製し、こ
の補強シートを成形するベルトの所定幅に切断して内型
に嵌挿する方法であるために、工数がかかりすぎて生産
性が悪く、また製品コストが高くなる問題があった。
【0008】本発明はかかる問題に着目し、鋭意研究し
た結果、キャビティを完全に充填してウエルドライン等
の不具合部分の発生を阻止し、外型のパーティングライ
ンからの樹脂漏れによるバリ取り等の後加工を不要にし
た歯付ベルト成形用金型装置を提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成すべ
く本願請求項1記載の発明は、心線を長手方向に延在す
るようにベルト背面部に埋設し、ベルト背面部の少なく
とも一方に所定間隔で歯部を設けた熱可塑性樹脂製歯付
ベルトの成形用金型装置において、長手方向に延在する
凹状部と凸状部を周方向に沿って交互に有し、一方の端
部に該凹状部と凸状部に連結したランナーリングを配し
た内型と、パーティングラインで対面する固定側外型と
可動側外型からなり、上記内型を外型内に設けた少なく
とも一つの空所に配置するとともに、固定側外型内に設
けたスプルー、ランナー、ゲートと内型のランナーリン
グとを連通させ、熱可塑性樹脂を内型のランナーリング
から凹状部と凸状部の長手方向に沿って流すようにした
歯付ベルト成形用金型装置にある。
【0010】上記金型装置では、熱可塑性樹脂を内型の
ランナーリングから凹状部と凸状部の長手方向に沿って
流すようにしたため、キャビティを完全に充填してウエ
ルドライン等の不具合部分の発生もなく、外型のパーテ
ィングラインからの樹脂漏れもなくなってバリ取り等の
後加工が不要になる。
【0011】本願請求項2記載の発明は、外型に設けた
一方の空所が内型を設置し、キャビティに熱可塑性樹脂
を充満して樹脂層を形成する初期射出工程に使用され、
他方の空所が初期射出工程で得られた樹脂層の表面に心
線を巻き付けた内型を設置しキャビティに熱可塑性樹脂
を充満してベルト背面部を成形する最終射出工程に使用
される歯付ベルト成形用金型装置にあり、1つの外型内
に初期射出工程と最終射出工程を行う内型を設置して射
出成形を行うことができるために、外型を合理的に使用
することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る歯付ベルト成
形用金型装置を図面にもとづいて詳細に説明する。図1
は本発明に係る歯付ベルト成形用金型装置の組み立て
図、図2は図1のA−A断面図、図3は内型の一部切り
欠き正面図、図4は内型を固定側外型と組み合わせた状
態を示す断面図、図4〜図7は本発明の金型装置を使用
した場合の歯付ベルトの製造工程を示す。
【0013】本発明で使用する金型装置1では、縦型
(竪型)射出成形機に設置された固定側外型2aと上下
方向に移動する可動側外型2bがパーティングライン4
で対面し、このパーティングライン4上に平行に設けた
2つの空所5a、5bに内型3を収容する。即ち、外型
2に設けた一方の空所5aが内型3を設置し、キャビテ
ィに熱可塑性樹脂を充満して樹脂層15を形成する初期
射出工程に使用され、他方の空所5bが初期射出工程で
得られた樹脂層15の表面に心線16を巻き付けた内型
3を設置しキャビティに熱可塑性樹脂を充満してベルト
背面部17を成形する最終射出工程に使用される。この
ため、空所5a、5bの容積は相違している。
【0014】熱可塑性樹脂は射出成形機のノズル(図示
せず)から固定側外型2a内に設けられたスプルー6、
ランナー7、そしてゲート8を経由して外型2と内型3
間のキャビティ9を充填するが、両キャビティ9の容積
が等しい場合には、両方のランナー7を開放して同時に
両キャビティ9へ流すことも可能であり、また両キャビ
ティ9の容積が相違している場合には、一方のランナー
7のみ開放して一方のキャビティ9へ流すこともでき
る。
【0015】内型3は図3に示すように両端部に支持部
10を、中央部にベルトスリーブを成形する成形部11
を有し、成形部11では長手方向に延在した凹状部12
と凸状部13を周方向に沿って交互に配し、成形部11
と一方の支持部10の境界部にゲート8に連通したラン
ナーリング14を備えている。ゲート8から浸入してき
た熱可塑性樹脂はいったんランナーリング14を充填
し、所定内圧になると長手方向に配した凹状部12と凸
状部13に沿って流れることになる。
【0016】熱可塑性樹脂はランナーリング14からそ
れぞれの凹状部12と凸状部13に沿って長手方向に流
れるために、キャビティ9を完全に充填し、ウエルドラ
イン等の不具合の発生もなく、また外型2a、2bのパ
ーティングライン4からの樹脂漏れの発生なく、バリ取
り等の後加工が不要になる。
【0017】本発明の金型装置を用いて歯付ベルトを作
製する場合、外型2に設けた一方の空所5aに内型3を
設置し、空所5aと内型3間に形成されるキャビティ9
に熱可塑性樹脂を充満して樹脂層15を形成する初期射
出工程が行われる。この初期射出工程では、図1と図5
に示すように、内型3を固定側外型2aの一方の空所5
aに設置した後、射出成形機のノズルから溶融した熱可
塑性樹脂をスプルー6、ランナー7、ゲート8を経由し
てランナーリング14に充填した後に長手方向に流し、
キャビティ9を完全に充填し樹脂層15を形成する。熱
可塑性樹脂はランナーリング14からそれぞれの凹状部
12と凸状部13を長手方向に沿って流れるために、ウ
エルドラインの発生もなくキャビティ9を完全に充填
し、また外型2a、2bのパーティングライン4から漏
れることもない。
【0018】この場合の内型3と外型2a、2bの金型
温度は30〜90°Cが好ましい。凸状部13と外型2
a、2b間の間隔dは心線のPLDを確保する肉厚部で
あり、ベルトのサイズによって設計される。
【0019】ここで用いられる熱可塑性樹脂は、例えば
スチレン系熱可塑性エラストマー、オレフィン系熱可塑
性エラストマー、ウレタン系熱可塑性エラストマー、ポ
リエステル系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可
塑性エラストマー、塩化ビニル系熱可塑性エラストマ
ー、フッ素系熱可塑性エラストマー等があり、伝動ベル
トの用途を考慮すると、ウレタン系熱可塑性エラストマ
ー、ポリアミド系熱可塑性エラストマーが好ましい。
【0020】スピニング工程では、初期射出工程で樹脂
層15を形成した内型3を固定側外型2aから取り出
し、心線のスピニング装置(図示せず)の回転軸に装着
し、スピニング装置のテンションロ−ルを介してガラス
繊維、アラミド繊維、ポリエステル繊維、スチールコー
ドからなる低伸度、高強力のロープからなる心線16を
所定のスピニングピッチで螺旋状に巻き付ける。スピニ
ングテンションは30〜70Nであり、心線16が樹脂
層15に食い込む程度である。
【0021】尚、このスピニング工程において、心線1
6を樹脂層15の表面に巻き始めるときの心線15の末
端固定方法は、例えばランナーリング14から形成され
た肉厚の端部の表面に切り溝を設け、この中に心線16
の端部を入れて固定することができる。心線16は摩擦
係数の大きくフラットな樹脂層15上に巻かれ、更にテ
ンションにより0.05〜0.1mm程度沈み込んで投
錨効果により、樹脂層15上で確実に固定する。
【0022】続いて、図6に示すように、心線16を巻
き付けた内型3を再度固定側外型2aの他の空所5b
(図1に示す)内に設置した後、可動側外型2bを移動
させてパーティングライン4上で固定側外型2aと合体
させた後、熱可塑性樹脂を射出成形してランナーリング
14から長手方向に沿って流しキャビティ8を完全に充
満してベルト背面部17を成形する。
【0023】可動側外型2bを固定側外型2aから分離
した後、内型3を固定側外型2aから取り出し、ベルト
スリーブ18を内型3から脱型する。本発明の場合、内
型3の上にじかに心線16を巻き付けることがないた
め、予め内型3に離型剤を積極的に塗布できるためベル
トスリーブ18の脱型性において全く問題のないものと
なる。
【0024】その後、ベルトスリーブ18をカット機
(図示せず)の2つのロールに懸架して回転させなが
ら、カッターにより所定幅に切断し、図9に示す歯付ベ
ルト20を形成することができる。
【0025】この歯付ベルト20は、心線16を長手方
向に延在するようにベルト背面部17に埋設し、ベルト
背面部17の下側に所定間隔で歯部19を有している。
心線16は配列の乱れがなく、ノーズがないために脱型
時に内型との擦れによる損傷も起っていない。また、心
線16が埋設しているため動的疲労を受けにくくなり、
ベルトの寿命を延ばすことができる。
【0026】むろん、初期射出工程と最終射出工程で使
用する熱可塑性樹脂の硬度差を設けることもでき、例え
ば歯部19は変形の少ない硬い樹脂、ベルト背面部17
は屈曲性の良いしなやかな樹脂を使用することによって
ベルトの寿命を向上させることもできる。また、ベルト
背面部17にも歯部を形成することもできる。
【0027】
【実施例】次に、歯付ベルト成形用金型装置を用いた具
体的実施例を以下に示す。図3に示す内型(S3M21
0、成形部長さ200mm)を図1に示す固定側外型の
一方の空所に設置した後、可動側外型を移動させてパー
ティングライン上で固定側外型に合体させ、型温を70
°Cに調節した後、直線状の熱可塑性ポリウレタンのペ
レット(エステル系、平均分子量9.0×104)を射
出成形機に投入し、溶融樹脂をスプルー、ランナー、そ
して一方のゲートを経由してランナーリングに充填した
後に長手方向に流し、樹脂層を形成して初期射出工程を
終えた。内型の凸状部と外型間の間隔dは0.25mm
であった。
【0028】可動側外型を移動させた後、固定側外型か
ら樹脂層付の内型を取り出したが、樹脂層の表面ではパ
ーティングラインから樹脂漏れが見られずバリ取りの後
加工は不要であった。内型をスピニング装置の回転軸に
装着した後、アラミド繊維コード(400D/2)を樹
脂層の端部に巻き付けて結ぶ付けた後、スピニングテン
ション50N/本で巻き付け、巻き終わり部も樹脂層の
端部に巻き付けて固定した。
【0029】心線を巻き付けた内型を図1に示す固定側
外型の他方の空所に設置した後、同様にして可動側外型
を移動させてパーティングライン上で固定側外型に合体
させ、型温を70°Cに調節した後、初期射出工程と同
材質の熱可塑性ポリウレタンを用いて厚さe0.6mm
のベルト背面部を成形した。
【0030】可動側外型を移動させた後、固定側外型か
らベルトスリーブ付の内型を取り出し、内型からベルト
スリーブを脱型した。ベルトスリーブの表面ではパーテ
ィングラインから樹脂漏れが見られずバリ取りの後加工
は不要であった。ベルトスリーブをカット機に取り付け
て、幅6mmの歯付ベルトを得た。歯付ベルトは歯型
(STPD)、ベルトピッチ長さ210mm、歯部ピッ
チ3mm、歯数70であり、心線の配列の乱れはなかっ
た。
【0031】比較例1内型として実施例1と同様の型
(S3M210、成形部長さ200mm)を用意した。
他方、固定側外型30aと可動側外型30bは、図8、
図9に示すように、型内に容積の異なる2つの空所31
a、31bをもち、固定側外型30a内にスプルー3
2、ランナー33、そして厚み0.5mmでフィルム状
ゲート34からキャビティへとつながっている。とりわ
け、フィルム状ゲート34は空所の全長さ方向に配し、
熱可塑性樹脂をフィルム状ゲート34から内型35の径
方向に向って射出するようになっている。
【0032】内型35を固定側外型31aの一方の空所
31aに設置した後、可動側外型31bを移動させてパ
ーティングライン36上で固定側外型31aに合体さ
せ、型温を70°Cに調節した後、直線状の熱可塑性ポ
リウレタンのペレット(エステル系、平均分子量9.0
×104)を射出成形機に投入し、溶融樹脂をスプルー
32、ランナー33、そして一方のフィルム状ゲート3
4を経由して内型35の径方向に向って流し、樹脂層を
形成して初期射出工程を終えた。内型の凸状部と外型間
の間隔dは0.25mmであった。
【0033】可動側外型30bを移動させた後、固定側
外型30aから樹脂層付の内型3を取り出したが、樹脂
層の表面ではフィルム状ゲート34の樹脂が付着してい
るためにバリ取りを行った。また、パーティングライン
36上ではウエルドラインが発生していた。その後、内
型35をスピニング装置の回転軸に装着した後、アラミ
ド繊維コード(400D/2)を樹脂層の端部に巻き付
けて結ぶ付けた後、スピニングテンション50N/本で
巻き付け、巻き終わり部も樹脂層の端部に巻き付けて固
定した。
【0034】心線を巻き付けた内型35を図8に示す固
定側外型30aの他方の空所31bに設置した後、同様
にして可動側外型30bを移動させてパーティングライ
ン36上で固定側外型30aに合体させ、型温を70°
Cに調節した後、初期射出工程と同材質の熱可塑性ポリ
ウレタンを用いて厚さe0.6mmのベルト背面部を成
形した。
【0035】可動側外型30bを移動させた後、固定側
外型30aからベルトスリーブ付の内型35を取り出
し、内型25からベルトスリーブを脱型した。ベルトス
リーブの表面ではパーティングラインでウエルドライン
が発生し、またフィルム状ゲート34の樹脂が付着して
いるためにバリ取りを行った。ベルトスリーブをカット
機に取り付けて、幅6mmの歯付ベルトを得た。歯付ベ
ルトは歯型(STPD)、ベルトピッチ長さ210m
m、歯部ピッチ3mm、歯数70であり、心線の配列の
乱れはなかった。
【0036】
【発明の効果】以上のように本願請求項に係る発明で
は、溶融樹脂を内型のランナーリングから凹状部と凸状
部の長手方向に沿って流すようにしたため、溶融樹脂の
衝突もなくキャビティを完全に充填してウエルドライン
等の不具合部分の発生を阻止し、外型のパーティングラ
インからの樹脂漏れもなくなってバリ取り等の後加工が
不要になり、ベルトの形成時間を短縮できる効果があ
る。
【0037】1つの外型内に初期射出工程と最終射出工
程を行う内型を設置して射出成形を行うことができるた
めに、外型を合理的に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る歯付ベルト成形用金型装置の組み
立て図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】内型の一部切り欠き正面図である。
【図4】本発明の金型装置を使用した場合の歯付ベルト
の製造工程であって、初期射出工程を示す金型装置の断
面図である。
【図5】本発明の金型装置を使用した場合の歯付ベルト
の製造工程であって、樹脂層の表面に心線を巻き付けた
内型の断面図である。
【図6】本発明の金型装置を使用した場合の歯付ベルト
の製造工程であって、最終射出工程を示す金型装置の断
面図である。
【図7】本発明の金型装置を用いて得られた熱可塑性樹
脂製歯付ベルトの断面図である。
【図8】従来の歯付ベルト成形用金型装置の組み立て図
である。
【図9】図8のB−B断面図である。
【符号の説明】
1 金型装置 2a 固定側外型 2b 可動側外型 3 内型 4 パーティングライン 5a 空所 5b 空所 6 スプルー 7 ランナー 8 ゲート 9 キャビティ 11 成形部 12 凹状部 13 凸状部 14 ランナーリング 15 樹脂層 16 心線 17 ベルト背面部 18 ベルトスリーブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F202 AA31 AD04 AD15 AD16 AG17 AG28 AH12 AM33 AM36 CA11 CB01 CB11 CB22 CB29 CK02 CK06 CK12 CK17 CK19 CK25 CK42 CK43 CL02 CL42 CQ05 4F206 AA31 AD04 AD15 AD16 AG17 AG28 AH12 AM33 AM36 JA07 JB11 JB22 JC08 JF05 JL02 JM05 JN12 JN14 JN22 JN25 JN33 JQ06 JQ81

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 心線を長手方向に延在するようにベルト
    背面部に埋設し、ベルト背面部の少なくとも一方に所定
    間隔で歯部を設けた熱可塑性樹脂製歯付ベルトの成形用
    金型装置において、長手方向に延在する凹状部と凸状部
    を周方向に沿って交互に有し、一方の端部に該凹状部と
    凸状部に連結したランナーリングを配した内型と、パー
    ティングラインで対面する固定側外型と可動側外型から
    なり、上記内型を外型内に設けた少なくとも一つの空所
    に配置するとともに、固定側外型内に設けたスプルー、
    ランナー、ゲートと内型のランナーリングとを連通さ
    せ、熱可塑性樹脂を内型のランナーリングから凹状部と
    凸状部の長手方向に沿って流すようにしたことを特徴と
    する歯付ベルト成形用金型装置。
  2. 【請求項2】 外型に設けた一方の空所が内型を設置
    し、キャビティに熱可塑性樹脂を充満して樹脂層を形成
    する初期射出工程に使用され、他方の空所が初期射出工
    程で得られた樹脂層の表面に心線を巻き付けた内型を設
    置しキャビティに熱可塑性樹脂を充満してベルト背面部
    を成形する最終射出工程に使用される請求項1記載の歯
    付ベルト成形用金型装置。
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