JP2002011091A - カテーテルおよび医療用チューブ - Google Patents
カテーテルおよび医療用チューブInfo
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 非ポリ塩化ビニルである高分子材料からなる
耐キンク性に優れた導尿カテーテルを提供する。 【解決手段】 非ポリ塩化ビニルである高分子材料から
成形されるカテーテルであり、縦振動での動的粘弾性測
定における25℃での損失正接が0.15以上であり、
かつ、長さ70mmにおける耐キンク性が室温乾燥状態
において25mm以上である。
耐キンク性に優れた導尿カテーテルを提供する。 【解決手段】 非ポリ塩化ビニルである高分子材料から
成形されるカテーテルであり、縦振動での動的粘弾性測
定における25℃での損失正接が0.15以上であり、
かつ、長さ70mmにおける耐キンク性が室温乾燥状態
において25mm以上である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、体内に挿入されて
用いられるカテーテルであって、非ポリ塩化ビニル系高
分子材料から構成され、かつ耐キンク性に優れたカテー
テルに関するものである。また、本発明は、非ポリ塩化
ビニル系高分子材料から構成され、かつ耐キンク性に優
れた医療用チューブに関するものである。
用いられるカテーテルであって、非ポリ塩化ビニル系高
分子材料から構成され、かつ耐キンク性に優れたカテー
テルに関するものである。また、本発明は、非ポリ塩化
ビニル系高分子材料から構成され、かつ耐キンク性に優
れた医療用チューブに関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般的なディスポーザブルカテーテルと
しては、導尿カテーテル、経腸栄養カテーテル、胆管カ
テーテル、胃管カテーテル、気管支チューブ、中心静脈
カテーテル、排液用チューブ、吸引カテーテル等があ
る。また高機能カテーテルとしては、血管造影用カテー
テル、心臓カテーテル、血管拡張カテーテル、血栓除去
用カテーテル、硬膜外カテーテル、内視鏡カテーテル等
がある。従来、ディスポーザブルカテーテルは、低価格
ではあるが優れた耐キンク性およびある程度の柔軟性
(しなやかさ)を有しているポリ塩化ビニルにより作製
されていた。しかしながら、使用後の焼却時にダイオキ
シンの発生等の問題が指摘されており、ポリ塩化ビニル
を使用しないカテーテルが要望されていた。カテーテル
は、それぞれの目的を考慮して物性などを設定する。例
えば、導尿カテーテルは、カテーテルを尿道内に留置さ
せ、便器などへの直接もしくは排尿バック等への排尿に
使用される。このため、導尿カテーテルの体内に留置さ
れた部分および体外に露出した部分において充分に排尿
のための流路が確保される必要がある。また、カテーテ
ルは、排尿に障害を与えないために、全体として耐キン
ク性が求められ、特に、体外に露出する部分、生体と露
出部分との境での耐キンク性が求められる。このような
耐キンク性は、生体内留置用カテーテル全体に要求され
る事項でもある。耐キンク性を改善するために、内径を
小さくし肉厚を厚くしたカテーテルが作製されている
が、これらはキンクしにくいものの内径が小さいために
充分な流量を確保できず、送排液(例えば、排尿)に長
い時間がかかる。また、生体内への挿入時における操作
性のためには、カテーテルは適度なコシを有しているこ
とが望ましく、逆に、挿入時および留置後の生体内組織
への損傷を避けるためは、カテーテルは適度な柔軟性を
有していることが望ましい。また、医療用チューブに
は、物質を体内に導入、または体内から導出させるため
に用いられるチューブ、体内に挿入され、検査、治療等
の目的に用いられるカテーテル等がある。医療用チュー
ブの具体例としては、導尿カテーテル、胃管カテーテ
ル、吸引カテーテルなどのカテーテル類、輸液用チュー
ブ、経腸栄養用チューブ、腹膜透析用チューブ、輸血用
チューブ、導尿カテーテルに接続され尿を蓄尿バッグに
導出されるのに使用されるチューブ等のチューブ類、血
液透析用の血液回路、人工心肺用の血液回路、血漿交換
用の血液回路などに用いられる回路用チューブ類、さら
に、医療分野において物質を移送するのに用いられるチ
ューブ類などがある。医療分野において物質を移送する
のに用いられるチューブ類としては、例えば、多連式血
液バッグに取り付けられたチューブ、吸引器とカテーテ
ルを連結するのに用いられるチューブ等がある。従来、
医療用チューブの多くは、低価格ではあるが優れた耐キ
ンク性およびある程度の柔軟性(しなやかさ)を有して
いるポリ塩化ビニルにより作製されていた。しかしなが
ら、使用後の焼却時にダイオキシンの発生の指摘があ
り、また、近年では軟質ポリ塩化ビニルに含まれる可塑
剤に外因性内分泌撹乱作用があることが疑われている。
しては、導尿カテーテル、経腸栄養カテーテル、胆管カ
テーテル、胃管カテーテル、気管支チューブ、中心静脈
カテーテル、排液用チューブ、吸引カテーテル等があ
る。また高機能カテーテルとしては、血管造影用カテー
テル、心臓カテーテル、血管拡張カテーテル、血栓除去
用カテーテル、硬膜外カテーテル、内視鏡カテーテル等
がある。従来、ディスポーザブルカテーテルは、低価格
ではあるが優れた耐キンク性およびある程度の柔軟性
(しなやかさ)を有しているポリ塩化ビニルにより作製
されていた。しかしながら、使用後の焼却時にダイオキ
シンの発生等の問題が指摘されており、ポリ塩化ビニル
を使用しないカテーテルが要望されていた。カテーテル
は、それぞれの目的を考慮して物性などを設定する。例
えば、導尿カテーテルは、カテーテルを尿道内に留置さ
せ、便器などへの直接もしくは排尿バック等への排尿に
使用される。このため、導尿カテーテルの体内に留置さ
れた部分および体外に露出した部分において充分に排尿
のための流路が確保される必要がある。また、カテーテ
ルは、排尿に障害を与えないために、全体として耐キン
ク性が求められ、特に、体外に露出する部分、生体と露
出部分との境での耐キンク性が求められる。このような
耐キンク性は、生体内留置用カテーテル全体に要求され
る事項でもある。耐キンク性を改善するために、内径を
小さくし肉厚を厚くしたカテーテルが作製されている
が、これらはキンクしにくいものの内径が小さいために
充分な流量を確保できず、送排液(例えば、排尿)に長
い時間がかかる。また、生体内への挿入時における操作
性のためには、カテーテルは適度なコシを有しているこ
とが望ましく、逆に、挿入時および留置後の生体内組織
への損傷を避けるためは、カテーテルは適度な柔軟性を
有していることが望ましい。また、医療用チューブに
は、物質を体内に導入、または体内から導出させるため
に用いられるチューブ、体内に挿入され、検査、治療等
の目的に用いられるカテーテル等がある。医療用チュー
ブの具体例としては、導尿カテーテル、胃管カテーテ
ル、吸引カテーテルなどのカテーテル類、輸液用チュー
ブ、経腸栄養用チューブ、腹膜透析用チューブ、輸血用
チューブ、導尿カテーテルに接続され尿を蓄尿バッグに
導出されるのに使用されるチューブ等のチューブ類、血
液透析用の血液回路、人工心肺用の血液回路、血漿交換
用の血液回路などに用いられる回路用チューブ類、さら
に、医療分野において物質を移送するのに用いられるチ
ューブ類などがある。医療分野において物質を移送する
のに用いられるチューブ類としては、例えば、多連式血
液バッグに取り付けられたチューブ、吸引器とカテーテ
ルを連結するのに用いられるチューブ等がある。従来、
医療用チューブの多くは、低価格ではあるが優れた耐キ
ンク性およびある程度の柔軟性(しなやかさ)を有して
いるポリ塩化ビニルにより作製されていた。しかしなが
ら、使用後の焼却時にダイオキシンの発生の指摘があ
り、また、近年では軟質ポリ塩化ビニルに含まれる可塑
剤に外因性内分泌撹乱作用があることが疑われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、上
記問題点を解決するものであり、非ポリ塩化ビニルであ
る高分子材料により作製され、かつ、耐キンク性、適度
な柔軟性、コシを有しているカテーテルを提供するもの
である。また、本発明の目的は、上記問題点を解決する
ものであり、非ポリ塩化ビニルである高分子材料により
作製され、かつ、耐キンク性、適度な柔軟性、コシを有
している医療用チューブを提供するものである。
記問題点を解決するものであり、非ポリ塩化ビニルであ
る高分子材料により作製され、かつ、耐キンク性、適度
な柔軟性、コシを有しているカテーテルを提供するもの
である。また、本発明の目的は、上記問題点を解決する
ものであり、非ポリ塩化ビニルである高分子材料により
作製され、かつ、耐キンク性、適度な柔軟性、コシを有
している医療用チューブを提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するもの
は、非ポリ塩化ビニルである高分子材料から成形される
カテーテルであり、縦振動での動的粘弾性測定における
25℃での損失正接が0.15以上であり、かつ、長さ
70mmにおける耐キンク性が室温乾燥状態において2
5mm以上であるカテーテルである。そして、前記カテ
ーテルは、長さ70mmにおける最大押し込み強度が、
室温乾燥状態において0.5〜5Nであることが好まし
い。また、前記高分子材料は、ショアー硬度が70〜9
5Aであることが好ましい。また、前記高分子材料は、
ショアー硬度が60〜95Aであってもよい。また、前
記高分子材料は、ポリウレタンであることが好ましい。
そして、前記ポリウレタンは、ジイソシアネート成分と
ジオール成分とからなるハードセグメントと、ポリグリ
コールかなるソフトセグメントから構成されていること
が好ましい。また、前記ジイソシアネートは、4,4’
−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、3,
3’−ジフェニルメタンジイソシアネート、トルエンジ
イソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジ
イソシアネート(HMDI)、ヘキサメチレンジイソシ
アネート、イソホロンジイソシアネートから選択された
1種もしくは2種以上のものであることが好ましい。さ
らに、前記ジオールは、1,4−ブタンジオール、エチ
レングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレン
グリコール、プロピレングリコール、1,6−ヘキサン
ジオールから選択された1種もしくは2種以上のもので
あることが好ましい。また、前記ポリグリコールは、ポ
リエーテルグリコール、ポリカーボネートジオール、ポ
リカプロラクトンジオール、ポリアジペートジオールか
ら選択された1種もしくは2種以上のものであることが
好ましい。さらに、前記ポリエーテルグリコールは、ポ
リテトラメチレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、ポリプロピレングリコール、またはそれらの共重合
体、あるいは混合物から選択された1種もしくは2種以
上のものであることが好ましい。そして、前記ポリウレ
タンは、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート
(MDI)と1,4−ブタンジオールからなるハードセ
グメントとポリカーボネートグリコールかなるソフトセ
グメントから構成されたもの、4,4’−ジシクロヘキ
シルメタンジイソシアネート(HMDI)と1,4−ブ
タンジオールからなるハードセグメントとポリテトラメ
チレングリコールからなるソフトセグメントから構成さ
れたもの、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネー
ト(MDI)と1,4−ブタンジオールからなるハード
セグメントとポリテトラメチレングリコールまたはポリ
テトラメチレングリコールとポリプロピレングリコール
とポリエチレングリコールの混合物もしくはそれらの共
重合体からなるソフトセグメントから構成されたものの
いずれかであることが好ましい。そして、前記カテーテ
ルは、例えば、導尿カテーテルである。
は、非ポリ塩化ビニルである高分子材料から成形される
カテーテルであり、縦振動での動的粘弾性測定における
25℃での損失正接が0.15以上であり、かつ、長さ
70mmにおける耐キンク性が室温乾燥状態において2
5mm以上であるカテーテルである。そして、前記カテ
ーテルは、長さ70mmにおける最大押し込み強度が、
室温乾燥状態において0.5〜5Nであることが好まし
い。また、前記高分子材料は、ショアー硬度が70〜9
5Aであることが好ましい。また、前記高分子材料は、
ショアー硬度が60〜95Aであってもよい。また、前
記高分子材料は、ポリウレタンであることが好ましい。
そして、前記ポリウレタンは、ジイソシアネート成分と
ジオール成分とからなるハードセグメントと、ポリグリ
コールかなるソフトセグメントから構成されていること
が好ましい。また、前記ジイソシアネートは、4,4’
−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、3,
3’−ジフェニルメタンジイソシアネート、トルエンジ
イソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジ
イソシアネート(HMDI)、ヘキサメチレンジイソシ
アネート、イソホロンジイソシアネートから選択された
1種もしくは2種以上のものであることが好ましい。さ
らに、前記ジオールは、1,4−ブタンジオール、エチ
レングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレン
グリコール、プロピレングリコール、1,6−ヘキサン
ジオールから選択された1種もしくは2種以上のもので
あることが好ましい。また、前記ポリグリコールは、ポ
リエーテルグリコール、ポリカーボネートジオール、ポ
リカプロラクトンジオール、ポリアジペートジオールか
ら選択された1種もしくは2種以上のものであることが
好ましい。さらに、前記ポリエーテルグリコールは、ポ
リテトラメチレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、ポリプロピレングリコール、またはそれらの共重合
体、あるいは混合物から選択された1種もしくは2種以
上のものであることが好ましい。そして、前記ポリウレ
タンは、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート
(MDI)と1,4−ブタンジオールからなるハードセ
グメントとポリカーボネートグリコールかなるソフトセ
グメントから構成されたもの、4,4’−ジシクロヘキ
シルメタンジイソシアネート(HMDI)と1,4−ブ
タンジオールからなるハードセグメントとポリテトラメ
チレングリコールからなるソフトセグメントから構成さ
れたもの、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネー
ト(MDI)と1,4−ブタンジオールからなるハード
セグメントとポリテトラメチレングリコールまたはポリ
テトラメチレングリコールとポリプロピレングリコール
とポリエチレングリコールの混合物もしくはそれらの共
重合体からなるソフトセグメントから構成されたものの
いずれかであることが好ましい。そして、前記カテーテ
ルは、例えば、導尿カテーテルである。
【0005】また、上記目的を達成するものは、非ポリ
塩化ビニルである高分子材料から形成される医療用チュ
ーブであり、該医療用チューブは2種以上の高分子材料
の混合物からなり、かつ、該医療用チューブの縦振動で
の動的粘弾性測定における25℃での損失正接が0.1
5以上であり、かつ、長さ70mmにおける耐キンク性
が室温乾燥状態において25mm以上である医療用チュ
ーブである。そして、前記2種以上の高分子材料のうち
の1種の高分子材料は、縦振動での動的粘弾性測定にお
ける25℃における損失正接が0.3以上であることが
好ましい。また、前記2種以上の高分子材料のうちの1
種の高分子材料は、1,2−ポリブタジエン、エチレン
と他の単量体との共重合体、プロピレンと他の単量体と
の共重合体のいずれかであることが好ましい。また、前
記2種以上の高分子材料のうちの1種の高分子材料は、
ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロックAと共
役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックBからなる
ブロック共重合体、または該ブロック共重合体の重合体
ブロックBを水素添加したブロック共重合体であること
が好ましい。また、前記2種以上の高分子材料の混合物
は、1,2−ポリブタジエン、エチレンと他の単量体と
の共重合体、プロピレンと他の単量体との共重合体のい
ずれかの高分子材料と、ビニル芳香族化合物を主体とす
る重合体ブロックAと共役ジエン化合物を主体とする重
合体ブロックBからなるブロック共重合体、該ブロック
共重合体の重合体ブロックBを水素添加したブロック共
重合体のいずれかの高分子材料との混合物であることが
好ましい。また、前記2種以上の高分子材料の混合物
は、エチレンと他の単量体との共重合体と、ビニル芳香
族化合物を主体とする重合体ブロックAと共役ジエン化
合物を主体とする重合体ブロックBからなるブロック共
重合体または該ブロック共重合体の重合体ブロックBを
水素添加したブロック共重合体の混合物であることが好
ましい。また、前記エチレンと他の単量体との共重合体
は、エチレン含量が50〜95モル%、かつガラス転移
点が−10℃〜50℃であることが好ましい。また、前
記エチレンと他の単量体との共重合体は、エチレンとビ
ニル芳香族との共重合体であることが好ましい。また、
前記エチレンと他の単量体との共重合体は、エチレン−
オクテン共重合体、エチレン−スチレン共重合体、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体のいずれかであることが好ま
しい。また、前記2種以上の高分子材料の混合物は、
1,2−ポリブタジエンと、ビニル芳香族化合物を主体
とする重合体ブロックAと共役ジエン化合物を主体とす
る重合体ブロックBからなるブロック共重合体または該
ブロック共重合体の重合体ブロックBを水素添加したブ
ロック共重合体からなるブロック共重合体との混合物で
あることが好ましい。また、前記ブロック共重合体がス
チレン−イソプレン−スチレンのトリブロック共重合
体、または該トリブロック共重合体のイソプレンブロッ
クを水素添加したトリブロック共重合体であることが好
ましい。また、前記トリブロック共重合体は、イソプレ
ンブロック部の3,4ビニル結合量が60%以上である
ことが好ましい。また、前記2種以上の高分子材料の混
合物は、エステル系ポリウレタンエラストマーと炭酸エ
ステル系ポリウレタンエラストマーの混合物であること
が好ましい。また、前記2種以上の高分子材料の混合物
は、エチレン−オクテン共重合体とエチレン−スチレン
共重合体の混合物であることが好ましい。さらに、前記
エチレン−スチレン共重合体は、エチレン含量が50〜
95モル%、かつガラス転移点が−10℃〜50℃であ
ることが好ましい。また、前記2種以上の高分子材料の
混合物は、ショアー硬度が60〜95Aであることが好
ましい。そして、前記医療用チューブは、例えば、カテ
ーテルである。さらに、前記カテーテルは、例えば、導
尿カテーテルである。そして、前記医療用チューブは、
長さ70mmにおける最大押し込み強度が、室温乾燥状
態において0.5〜5Nであることが好ましい。
塩化ビニルである高分子材料から形成される医療用チュ
ーブであり、該医療用チューブは2種以上の高分子材料
の混合物からなり、かつ、該医療用チューブの縦振動で
の動的粘弾性測定における25℃での損失正接が0.1
5以上であり、かつ、長さ70mmにおける耐キンク性
が室温乾燥状態において25mm以上である医療用チュ
ーブである。そして、前記2種以上の高分子材料のうち
の1種の高分子材料は、縦振動での動的粘弾性測定にお
ける25℃における損失正接が0.3以上であることが
好ましい。また、前記2種以上の高分子材料のうちの1
種の高分子材料は、1,2−ポリブタジエン、エチレン
と他の単量体との共重合体、プロピレンと他の単量体と
の共重合体のいずれかであることが好ましい。また、前
記2種以上の高分子材料のうちの1種の高分子材料は、
ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロックAと共
役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックBからなる
ブロック共重合体、または該ブロック共重合体の重合体
ブロックBを水素添加したブロック共重合体であること
が好ましい。また、前記2種以上の高分子材料の混合物
は、1,2−ポリブタジエン、エチレンと他の単量体と
の共重合体、プロピレンと他の単量体との共重合体のい
ずれかの高分子材料と、ビニル芳香族化合物を主体とす
る重合体ブロックAと共役ジエン化合物を主体とする重
合体ブロックBからなるブロック共重合体、該ブロック
共重合体の重合体ブロックBを水素添加したブロック共
重合体のいずれかの高分子材料との混合物であることが
好ましい。また、前記2種以上の高分子材料の混合物
は、エチレンと他の単量体との共重合体と、ビニル芳香
族化合物を主体とする重合体ブロックAと共役ジエン化
合物を主体とする重合体ブロックBからなるブロック共
重合体または該ブロック共重合体の重合体ブロックBを
水素添加したブロック共重合体の混合物であることが好
ましい。また、前記エチレンと他の単量体との共重合体
は、エチレン含量が50〜95モル%、かつガラス転移
点が−10℃〜50℃であることが好ましい。また、前
記エチレンと他の単量体との共重合体は、エチレンとビ
ニル芳香族との共重合体であることが好ましい。また、
前記エチレンと他の単量体との共重合体は、エチレン−
オクテン共重合体、エチレン−スチレン共重合体、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体のいずれかであることが好ま
しい。また、前記2種以上の高分子材料の混合物は、
1,2−ポリブタジエンと、ビニル芳香族化合物を主体
とする重合体ブロックAと共役ジエン化合物を主体とす
る重合体ブロックBからなるブロック共重合体または該
ブロック共重合体の重合体ブロックBを水素添加したブ
ロック共重合体からなるブロック共重合体との混合物で
あることが好ましい。また、前記ブロック共重合体がス
チレン−イソプレン−スチレンのトリブロック共重合
体、または該トリブロック共重合体のイソプレンブロッ
クを水素添加したトリブロック共重合体であることが好
ましい。また、前記トリブロック共重合体は、イソプレ
ンブロック部の3,4ビニル結合量が60%以上である
ことが好ましい。また、前記2種以上の高分子材料の混
合物は、エステル系ポリウレタンエラストマーと炭酸エ
ステル系ポリウレタンエラストマーの混合物であること
が好ましい。また、前記2種以上の高分子材料の混合物
は、エチレン−オクテン共重合体とエチレン−スチレン
共重合体の混合物であることが好ましい。さらに、前記
エチレン−スチレン共重合体は、エチレン含量が50〜
95モル%、かつガラス転移点が−10℃〜50℃であ
ることが好ましい。また、前記2種以上の高分子材料の
混合物は、ショアー硬度が60〜95Aであることが好
ましい。そして、前記医療用チューブは、例えば、カテ
ーテルである。さらに、前記カテーテルは、例えば、導
尿カテーテルである。そして、前記医療用チューブは、
長さ70mmにおける最大押し込み強度が、室温乾燥状
態において0.5〜5Nであることが好ましい。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明のカテーテルを実施例を用
いて説明する。本発明のカテーテルは、非ポリ塩化ビニ
ルである高分子材料から成形されるカテーテルであり、
縦振動での動的粘弾性測定における25℃での損失正接
が0.15以上であり、かつ、前記カテーテルは、長さ
70mmにおける耐キンク性が室温乾燥状態において2
5mm以上である。なお、縦振動での動的粘弾性測定
は、カテーテルの長手方向切断片により測定される。
いて説明する。本発明のカテーテルは、非ポリ塩化ビニ
ルである高分子材料から成形されるカテーテルであり、
縦振動での動的粘弾性測定における25℃での損失正接
が0.15以上であり、かつ、前記カテーテルは、長さ
70mmにおける耐キンク性が室温乾燥状態において2
5mm以上である。なお、縦振動での動的粘弾性測定
は、カテーテルの長手方向切断片により測定される。
【0007】形成材料として、損失正接の値が上記のも
のを用いることにより、本発明のカテーテルは、実際の
使用温度域において、カテーテル挿入操作時に加えられ
る外力によって生じるキンクを充分に防止することがで
きる。損失正接値をこのような範囲としたのは、25℃
における損失正接が0.15以上であればカテーテルに
加えられた外力が緩和され充分にキンクが防止され、損
失正接が0.15未満であれば、カテーテルは外力によ
って降伏しキンクを生じやすく、挿入操作に支障を生じ
たり、流路を閉塞したりする場合があるからである。ま
た、損失正接が0.15未満であると、カテーテルの先
端部分において、カテーテルの横方向からの応力が緩和
されないため(エネルギー損失を伴わないために)、カ
テーテルの先端部分が跳ね上がり、挿入操作に支障を来
すおそれがある。さらに、このような粘弾性を有するカ
テーテルを、例えば導尿カテーテルに使用した場合、カ
テーテル先端部分が跳ね上がり付着した尿が飛散するお
それがあり衛生的でない。
のを用いることにより、本発明のカテーテルは、実際の
使用温度域において、カテーテル挿入操作時に加えられ
る外力によって生じるキンクを充分に防止することがで
きる。損失正接値をこのような範囲としたのは、25℃
における損失正接が0.15以上であればカテーテルに
加えられた外力が緩和され充分にキンクが防止され、損
失正接が0.15未満であれば、カテーテルは外力によ
って降伏しキンクを生じやすく、挿入操作に支障を生じ
たり、流路を閉塞したりする場合があるからである。ま
た、損失正接が0.15未満であると、カテーテルの先
端部分において、カテーテルの横方向からの応力が緩和
されないため(エネルギー損失を伴わないために)、カ
テーテルの先端部分が跳ね上がり、挿入操作に支障を来
すおそれがある。さらに、このような粘弾性を有するカ
テーテルを、例えば導尿カテーテルに使用した場合、カ
テーテル先端部分が跳ね上がり付着した尿が飛散するお
それがあり衛生的でない。
【0008】ここで、医療用カテーテル等に通常使用さ
れるポリ塩化ビニルは損失正接値が0.15以上となっ
ている。このため、一般的にポリ塩化ビニル製のカテー
テルは、挿入時において加えられた外力に反発せず、使
用者にしなやかな触感を与える。損失正接が0.15未
満であるとカテーテルに加えられた外力が熱エネルギー
等に変換されず貯蔵され、加えられたエネルギーに相当
するエネルギー分、元の形状に急激に復元しようとする
ため、カテーテル先端部分の跳ね上がり等を引き起こ
し、しなやかな触感を有しない。一方、損失正接が0.
15以上であれば、カテーテルに加えられる外力が、カ
テーテルを形成する高分子材料のミクロブラウン運動に
伴う熱エネルギー等に適度に変換されるため元の形状に
急激に復元することがなく、カテーテル先端部分の跳ね
上がり等を防止することができ、結果的にポリ塩化ビニ
ルと同等のしなやかさを有する。
れるポリ塩化ビニルは損失正接値が0.15以上となっ
ている。このため、一般的にポリ塩化ビニル製のカテー
テルは、挿入時において加えられた外力に反発せず、使
用者にしなやかな触感を与える。損失正接が0.15未
満であるとカテーテルに加えられた外力が熱エネルギー
等に変換されず貯蔵され、加えられたエネルギーに相当
するエネルギー分、元の形状に急激に復元しようとする
ため、カテーテル先端部分の跳ね上がり等を引き起こ
し、しなやかな触感を有しない。一方、損失正接が0.
15以上であれば、カテーテルに加えられる外力が、カ
テーテルを形成する高分子材料のミクロブラウン運動に
伴う熱エネルギー等に適度に変換されるため元の形状に
急激に復元することがなく、カテーテル先端部分の跳ね
上がり等を防止することができ、結果的にポリ塩化ビニ
ルと同等のしなやかさを有する。
【0009】また、形成材料の損失正接値は、0.5以
下であることが好ましい。非ポリ塩化ビニル製カテーテ
ルにおいて損失正接値が0.5以下であれば、柔軟にな
りすぎて、コシがなくなるといったこともない。よっ
て、形成材料の損失正接は、0.15〜0.5が好まし
い。また、形成材料の損失正接値は、0.4以下である
ことが好ましい。より好ましくは、0.15〜0.4、
さらに好ましくは、0.15〜0.35である。そし
て、本発明のカテーテルでは、形成材料自体が充分に耐
キンク性を有するため内径を大きくすること、言い換え
れば、肉厚を薄くしても、ある程度の耐キンク性を発揮
させることができる。カテーテルの肉厚としては、カテ
ーテル径が12Frサイズの場合、0.4〜0.9mm
が好適である。0.4mm以上であれば、充分な耐キン
ク性を発揮し、0.9mm以下であれば、充分な内腔
(ルーメン)径を確保することができる。特に、0.6
〜0.8mmが好適である。さらに、外径と肉厚の比
(外径:肉厚)は、1:0.1〜1:0.24であるこ
とが好ましい。1:0.1以上であれば、充分な耐キン
ク性を発揮し、1:0.24以下であれば、充分な内腔
(ルーメン)径を確保することができる。より好ましく
は、1:0.15〜1:0.2である。
下であることが好ましい。非ポリ塩化ビニル製カテーテ
ルにおいて損失正接値が0.5以下であれば、柔軟にな
りすぎて、コシがなくなるといったこともない。よっ
て、形成材料の損失正接は、0.15〜0.5が好まし
い。また、形成材料の損失正接値は、0.4以下である
ことが好ましい。より好ましくは、0.15〜0.4、
さらに好ましくは、0.15〜0.35である。そし
て、本発明のカテーテルでは、形成材料自体が充分に耐
キンク性を有するため内径を大きくすること、言い換え
れば、肉厚を薄くしても、ある程度の耐キンク性を発揮
させることができる。カテーテルの肉厚としては、カテ
ーテル径が12Frサイズの場合、0.4〜0.9mm
が好適である。0.4mm以上であれば、充分な耐キン
ク性を発揮し、0.9mm以下であれば、充分な内腔
(ルーメン)径を確保することができる。特に、0.6
〜0.8mmが好適である。さらに、外径と肉厚の比
(外径:肉厚)は、1:0.1〜1:0.24であるこ
とが好ましい。1:0.1以上であれば、充分な耐キン
ク性を発揮し、1:0.24以下であれば、充分な内腔
(ルーメン)径を確保することができる。より好ましく
は、1:0.15〜1:0.2である。
【0010】また、カテーテルとしての耐キンク性(長
さ70mmにおける)が、室温乾燥状態(使用温度域)
において、25mm以上であれば、体内への挿入時およ
び体内外で充分な流路を安定して確保することができ
る。耐キンク性が25mm未満であるとカテーテルは充
分な耐キンク性を示さないため流路が閉塞されるおそれ
がある。またカテーテルのキンク部位が挿入部位や留置
された組織を圧迫し損傷を引き起こす可能性がある。
さ70mmにおける)が、室温乾燥状態(使用温度域)
において、25mm以上であれば、体内への挿入時およ
び体内外で充分な流路を安定して確保することができ
る。耐キンク性が25mm未満であるとカテーテルは充
分な耐キンク性を示さないため流路が閉塞されるおそれ
がある。またカテーテルのキンク部位が挿入部位や留置
された組織を圧迫し損傷を引き起こす可能性がある。
【0011】また、本発明のカテーテルの最大押し込み
強度(長さ70mmにおける)は、室温乾燥状態におい
て0.5〜5Nであることが好ましい。この範囲内であ
れば、カテーテルはある程度の腰を持つため、操作性、
具体的には、挿入時の操作性が優れたものとなる。最大
押し込み強度とは、カテーテルが挿入方向、すなわち長
手方向に押し込まれ、たわみ始める時に加えられた荷重
をいう。最大押し込み強度は、挿入操作に対してのカテ
ーテルの耐屈服性を表すものということができる。最大
押し込み強度が室温乾燥状態において0.5N以上であ
れば、カテーテルは挿入時において屈服しにくく、充分
な操作性を有する。また、最大押し込み強度が5N以下
であれば、カテーテル自体が過剰に剛直となり患者に対
して違和感を与えたり、留置部位内表面に損傷を与える
おそれがない。最大押し込み強度は室温乾燥状態におい
て、より好ましくは1〜3N、さらに好ましくは1〜2
Nである。このようなカテーテルを用いることによって
容易に挿入操作を行うことができる。
強度(長さ70mmにおける)は、室温乾燥状態におい
て0.5〜5Nであることが好ましい。この範囲内であ
れば、カテーテルはある程度の腰を持つため、操作性、
具体的には、挿入時の操作性が優れたものとなる。最大
押し込み強度とは、カテーテルが挿入方向、すなわち長
手方向に押し込まれ、たわみ始める時に加えられた荷重
をいう。最大押し込み強度は、挿入操作に対してのカテ
ーテルの耐屈服性を表すものということができる。最大
押し込み強度が室温乾燥状態において0.5N以上であ
れば、カテーテルは挿入時において屈服しにくく、充分
な操作性を有する。また、最大押し込み強度が5N以下
であれば、カテーテル自体が過剰に剛直となり患者に対
して違和感を与えたり、留置部位内表面に損傷を与える
おそれがない。最大押し込み強度は室温乾燥状態におい
て、より好ましくは1〜3N、さらに好ましくは1〜2
Nである。このようなカテーテルを用いることによって
容易に挿入操作を行うことができる。
【0012】また、カテーテルに用いられる高分子材料
のショアー硬度は、70〜95Aであることが好まし
い。70A未満であるとカテーテル自体が柔軟になりす
ぎ体内への挿入操作に支障を来すおそれがあり、95A
より大きいと体内への挿入操作は容易に行うことができ
るが、硬すぎるため患者が苦痛や違和感を覚えたり管腔
内表面を損傷したりする可能性があるためである。ま
た、高分子材料のショアー硬度としては、80〜90A
であることがより好ましい。また、カテーテルに用いら
れる高分子材料のショアー硬度は、60〜95Aであっ
てもよい。60A以上であれば、カテーテル自体が柔軟
になりすぎ体内への挿入操作に支障を来すおそれもほと
んどなく、95A以下であれば体内への挿入時に硬度に
起因する管腔内表面の損傷の危険性が少ない。
のショアー硬度は、70〜95Aであることが好まし
い。70A未満であるとカテーテル自体が柔軟になりす
ぎ体内への挿入操作に支障を来すおそれがあり、95A
より大きいと体内への挿入操作は容易に行うことができ
るが、硬すぎるため患者が苦痛や違和感を覚えたり管腔
内表面を損傷したりする可能性があるためである。ま
た、高分子材料のショアー硬度としては、80〜90A
であることがより好ましい。また、カテーテルに用いら
れる高分子材料のショアー硬度は、60〜95Aであっ
てもよい。60A以上であれば、カテーテル自体が柔軟
になりすぎ体内への挿入操作に支障を来すおそれもほと
んどなく、95A以下であれば体内への挿入時に硬度に
起因する管腔内表面の損傷の危険性が少ない。
【0013】本発明のカテーテルは、上述したような導
尿カテーテルとすることにおいて、特に有効であるが、
これに限定されるものではない。本発明のカテーテルと
しては、経腸栄養カテーテル、胆管カテーテル、胃管カ
テーテル、気管支チューブ、中心静脈カテーテル、排液
用チューブ、吸引カテーテル、血管造影用カテーテル、
心臓カテーテル、血管拡張カテーテル、血栓除去用カテ
ーテル、硬膜外カテーテル、内視鏡カテーテル等にも利
用することができる。さらには、本発明のカテーテルに
使用される非ポリ塩化ビニル系高分子材料は、医療用チ
ューブとしては、例えば、カテーテル類、輸液用チュー
ブ、経腸栄養用チューブ、腹膜透析用チューブ、輸血用
チューブ、導尿カテーテルに接続され尿を蓄尿バッグに
導出されるのに使用されるチューブ等のチューブ類、血
液透析用の血液回路、人工心肺用の血液回路、血漿交換
用の血液回路などに用いられる回路用チューブ類、医療
分野において物質を移送するのに用いられるチューブ類
などがある。医療分野において物質を移送するのに用い
られるチューブ類としては、例えば、多連式血液バッグ
に取り付けられたチューブ、吸引器とカテーテルを連結
するのに用いられるチューブ等がある。導尿カテーテル
としては、図4に示すような従来からの形態が好適であ
る。導尿カテーテル20は、図4およびカテーテルの先
端部の拡大断面図である図5に示すように、閉塞した先
端22と、先端部に設けられた側口23と、テーパー状
に拡径しかつ後端にて開口する後端部24と、後端開口
より先端側に延び、側口にて開口するルーメン25を備
えている。なお、カテーテル20の先端および後端部を
除く外径はほぼ均一なものとなっている。また、導尿カ
テーテルは、図6に示すように、後端にテーパー状に拡
径するアダプター26を備えるものであってもよい。
尿カテーテルとすることにおいて、特に有効であるが、
これに限定されるものではない。本発明のカテーテルと
しては、経腸栄養カテーテル、胆管カテーテル、胃管カ
テーテル、気管支チューブ、中心静脈カテーテル、排液
用チューブ、吸引カテーテル、血管造影用カテーテル、
心臓カテーテル、血管拡張カテーテル、血栓除去用カテ
ーテル、硬膜外カテーテル、内視鏡カテーテル等にも利
用することができる。さらには、本発明のカテーテルに
使用される非ポリ塩化ビニル系高分子材料は、医療用チ
ューブとしては、例えば、カテーテル類、輸液用チュー
ブ、経腸栄養用チューブ、腹膜透析用チューブ、輸血用
チューブ、導尿カテーテルに接続され尿を蓄尿バッグに
導出されるのに使用されるチューブ等のチューブ類、血
液透析用の血液回路、人工心肺用の血液回路、血漿交換
用の血液回路などに用いられる回路用チューブ類、医療
分野において物質を移送するのに用いられるチューブ類
などがある。医療分野において物質を移送するのに用い
られるチューブ類としては、例えば、多連式血液バッグ
に取り付けられたチューブ、吸引器とカテーテルを連結
するのに用いられるチューブ等がある。導尿カテーテル
としては、図4に示すような従来からの形態が好適であ
る。導尿カテーテル20は、図4およびカテーテルの先
端部の拡大断面図である図5に示すように、閉塞した先
端22と、先端部に設けられた側口23と、テーパー状
に拡径しかつ後端にて開口する後端部24と、後端開口
より先端側に延び、側口にて開口するルーメン25を備
えている。なお、カテーテル20の先端および後端部を
除く外径はほぼ均一なものとなっている。また、導尿カ
テーテルは、図6に示すように、後端にテーパー状に拡
径するアダプター26を備えるものであってもよい。
【0014】また、本発明のカテーテルは、非ポリ塩化
ビニル樹脂である高分子材料から成形されている。これ
により、使用後焼却してもダイオキシンが発生する等の
問題を生じない。非ポリ塩化ビニルからなる高分子材料
としては、熱可塑性エラストマーであるポリウレタン系
エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリアミ
ド系エラストマー、ポリオレフィン系エラストマー、ス
チレン系エラストマーなどが使用できる。また、非ポリ
塩化ビニルからなる高分子材料としてポリブタジエン系
エラストマーを用いることもできる。さらに、本発明の
カテーテルの成形材料としては、ポリウレタン系エラス
トマー、ポリエステル系エラストマー、ポリアミド系エ
ラストマー、ポリオレフィン系エラストマー、スチレン
系エラストマー、ポリブタジエン系エラストマー等の各
種エラストマーから任意に選択された2種以上の混合物
を用いてもよい。ポリウレタン系エラストマーは、ポリ
エーテル(ポリテトラメチレンオキサイド等)、ポリエ
ステル(アジペート系あるいはポリカプロラクトン
系)、ポリカーボネートなどをソフトセグメントとし、
トルエンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシ
アネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロ
ンジイソシアネートなどのジイソシアネート類から形成
される成分をハードセグメントとするエラストマー等が
挙げられる。そして、ポリウレタン系エラストマーとし
ては、特に、ハードセグメントとなるジイソシアネート
と鎖延長剤と、ソフトセグメントとなるポリグリコール
で構成されることが好ましい。いわゆる、ポリエーテル
型ポリウレタン系エラストマーの1種である。
ビニル樹脂である高分子材料から成形されている。これ
により、使用後焼却してもダイオキシンが発生する等の
問題を生じない。非ポリ塩化ビニルからなる高分子材料
としては、熱可塑性エラストマーであるポリウレタン系
エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリアミ
ド系エラストマー、ポリオレフィン系エラストマー、ス
チレン系エラストマーなどが使用できる。また、非ポリ
塩化ビニルからなる高分子材料としてポリブタジエン系
エラストマーを用いることもできる。さらに、本発明の
カテーテルの成形材料としては、ポリウレタン系エラス
トマー、ポリエステル系エラストマー、ポリアミド系エ
ラストマー、ポリオレフィン系エラストマー、スチレン
系エラストマー、ポリブタジエン系エラストマー等の各
種エラストマーから任意に選択された2種以上の混合物
を用いてもよい。ポリウレタン系エラストマーは、ポリ
エーテル(ポリテトラメチレンオキサイド等)、ポリエ
ステル(アジペート系あるいはポリカプロラクトン
系)、ポリカーボネートなどをソフトセグメントとし、
トルエンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシ
アネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロ
ンジイソシアネートなどのジイソシアネート類から形成
される成分をハードセグメントとするエラストマー等が
挙げられる。そして、ポリウレタン系エラストマーとし
ては、特に、ハードセグメントとなるジイソシアネート
と鎖延長剤と、ソフトセグメントとなるポリグリコール
で構成されることが好ましい。いわゆる、ポリエーテル
型ポリウレタン系エラストマーの1種である。
【0015】ジイソシアネート成分としては、4,4’
−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、3,
3’−ジフェニルメタンジイソシアネート、トルエンジ
イソシアネート等の芳香族ジイソシアネート、4,4’
−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(HMD
I)、イソホロンジイソシアネート等の脂環式ジイソシ
アネートおよび1,6−ヘキサメチレンジイソシアネー
ト等の脂肪族ジイソシアネートを使用することができ、
好ましくは、MDIまたはHMDIである。鎖延長剤と
しては、1,4−ブタンジオール、エチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
プロピレングリコール、1,6−ヘキサンジオール等の
低分子量のジオール等を使用することでき、好ましく
は、1,4−ブタンジオールである。また、エチレンジ
アミン、ブチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等
を鎖延長剤として使用し部分的にウレア結合を導入して
もよい。
−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、3,
3’−ジフェニルメタンジイソシアネート、トルエンジ
イソシアネート等の芳香族ジイソシアネート、4,4’
−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(HMD
I)、イソホロンジイソシアネート等の脂環式ジイソシ
アネートおよび1,6−ヘキサメチレンジイソシアネー
ト等の脂肪族ジイソシアネートを使用することができ、
好ましくは、MDIまたはHMDIである。鎖延長剤と
しては、1,4−ブタンジオール、エチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
プロピレングリコール、1,6−ヘキサンジオール等の
低分子量のジオール等を使用することでき、好ましく
は、1,4−ブタンジオールである。また、エチレンジ
アミン、ブチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等
を鎖延長剤として使用し部分的にウレア結合を導入して
もよい。
【0016】ポリグリコール成分としては、ポリエーテ
ルグリコール、ポリカーボネートジオール、ポリカプロ
ラクトンジオール、ポリアジペートジオール等を使用す
ることができる。また、ポリエーテルグリコールとして
はポリテトラメチレングリコール、ポリエチレングリコ
ール、ポリプロピレングリコール、またはそれらの共重
合体、あるいは混合物を使用することができる。
ルグリコール、ポリカーボネートジオール、ポリカプロ
ラクトンジオール、ポリアジペートジオール等を使用す
ることができる。また、ポリエーテルグリコールとして
はポリテトラメチレングリコール、ポリエチレングリコ
ール、ポリプロピレングリコール、またはそれらの共重
合体、あるいは混合物を使用することができる。
【0017】また、カテーテルに用いられるポリウレタ
ンのショアー硬度は、70〜95Aであることが好まし
い。70A未満であるとカテーテル自体が柔軟になりす
ぎ体内への挿入操作に支障を来すおそれがあり、95A
より大きいと体内への挿入操作は容易に行うことができ
るが、硬すぎるため患者が苦痛や違和感を覚えたり管腔
内表面を損傷したりする可能性があるためである。ま
た、ポリウレタンのショアー硬度としては、80〜90
Aであることがより好ましい。また、カテーテルに用い
られるポリウレタンのショアー硬度は、60〜95Aで
あってもよい。60A以上であれば、カテーテル自体が
柔軟になりすぎ体内への挿入操作に支障を来すおそれも
ほとんどなく、95A以下であれば体内への挿入時に硬
度に起因する管腔内表面の損傷の危険性が少ない。ま
た、これらのポリウレタン材料には、加水分解や酸化劣
化等に対する耐性を向上させるために、加水分解防止
剤、酸化防止剤等が含まれていてもよい。
ンのショアー硬度は、70〜95Aであることが好まし
い。70A未満であるとカテーテル自体が柔軟になりす
ぎ体内への挿入操作に支障を来すおそれがあり、95A
より大きいと体内への挿入操作は容易に行うことができ
るが、硬すぎるため患者が苦痛や違和感を覚えたり管腔
内表面を損傷したりする可能性があるためである。ま
た、ポリウレタンのショアー硬度としては、80〜90
Aであることがより好ましい。また、カテーテルに用い
られるポリウレタンのショアー硬度は、60〜95Aで
あってもよい。60A以上であれば、カテーテル自体が
柔軟になりすぎ体内への挿入操作に支障を来すおそれも
ほとんどなく、95A以下であれば体内への挿入時に硬
度に起因する管腔内表面の損傷の危険性が少ない。ま
た、これらのポリウレタン材料には、加水分解や酸化劣
化等に対する耐性を向上させるために、加水分解防止
剤、酸化防止剤等が含まれていてもよい。
【0018】耐キンク性に優れたカテーテルとしては、
ポリウレタンの構成成分が、MDIと1,4−ブタンジ
オールからなるハードセグメントと、ポリカーボネート
グリコールからなるソフトセグメントから構成されてお
り、そのショアー硬度が60〜95Aの範囲の中から選
ばれるカテーテルが好ましい。また、ポリウレタンの構
成成分が、HMDIと1,4−ブタンジオールからなる
ハードセグメントと、ポリテトラメチレングリコールか
らなるソフトセグメントから構成されており、そのショ
アー硬度が70〜95Aの範囲の中から選ばれたカテー
テルが好ましい。また、ポリウレタンの構成成分が、M
DIと1,4−ブタンジオールからなるハードセグメン
トと、ポリテトラメチレングリコールまたはポリテトラ
メチレングリコールとポリプロピレングリコールとポリ
エチレングリコールの混合物、あるいはそれらの共重合
体からなるソフトセグメントから構成されており、その
ショアー硬度が70〜95Aの範囲の中から選ばれるカ
テーテルが好ましい。これらのようにカテーテルを構成
すれば、耐キンク性および挿入性に優れたカテーテルを
得ることができる。
ポリウレタンの構成成分が、MDIと1,4−ブタンジ
オールからなるハードセグメントと、ポリカーボネート
グリコールからなるソフトセグメントから構成されてお
り、そのショアー硬度が60〜95Aの範囲の中から選
ばれるカテーテルが好ましい。また、ポリウレタンの構
成成分が、HMDIと1,4−ブタンジオールからなる
ハードセグメントと、ポリテトラメチレングリコールか
らなるソフトセグメントから構成されており、そのショ
アー硬度が70〜95Aの範囲の中から選ばれたカテー
テルが好ましい。また、ポリウレタンの構成成分が、M
DIと1,4−ブタンジオールからなるハードセグメン
トと、ポリテトラメチレングリコールまたはポリテトラ
メチレングリコールとポリプロピレングリコールとポリ
エチレングリコールの混合物、あるいはそれらの共重合
体からなるソフトセグメントから構成されており、その
ショアー硬度が70〜95Aの範囲の中から選ばれるカ
テーテルが好ましい。これらのようにカテーテルを構成
すれば、耐キンク性および挿入性に優れたカテーテルを
得ることができる。
【0019】ポリオレフィン系エラストマーは、ポリオ
レフィンをハードセグメントに、オレフィン系ゴムをソ
フトセグメントとする構造を有するエラストマーであ
る。ポリオレフィンとしては、エチレンおよびプロピレ
ン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテンなどのα−
オレフィンの単独重合体もしくはこれらの共重合体が挙
げられる。ここで共重合体にはランダムまたはブロック
共重合体も含まれる。オレフィン系ゴムとしては、エチ
レンと上記α−オレフィンとの共重合ゴム、さらには非
共役ジエンを加えたエチレン−α−オレフィン−非共役
ジエン共重合ゴムなどが挙げられる。ポリオレフィン系
エラストマーとしては、例えば、エチレン−ブタジエン
共重合体の主鎖両末端に結晶性ポリオレフィンを有する
トリブロック型熱可塑性エラストマー(ダイナロン62
00P、日本合成ゴム社製)、サーモラン(三菱化学
製)、ミラストマ(三井石油化学製)、住友TPE(住
友化学製)などが挙げられる。また、オレフィン系エラ
ストマーは、結晶性ポリオレフィンをハードセグメント
に、非結晶性ポリオレフィンをソフトセグメントとする
構造を有するエラストマーでもよい。特に、結晶性ポリ
オレフィンがポリエチレンで形成されるポリオレフィン
系エラストマーが好適である。さらに、ポリオレフィン
系エラストマーは、エチレンと他の単量体との共重合体
が特に好適である。この場合、他の単量体は非結晶ポリ
オレフィンにより構成される。このようなポリオレフィ
ン系エラストマーの具体例としては、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合
体、エチレンとプロピレン、1−ブテン、1−ヘキセ
ン、1−オクテン等の単素数3以上のαオレフィンを共
重合させたエチレン−αオレフィン共重合体、エチレン
とブタジエン、イソプレン等の共役ジエン単量体を共重
合させたエチレン−共役ジエン共重合体、エチレンとシ
クロペンテン、シクロペンタジエン、シクロヘキセン等
の環状オレフィンを共重合させたエチレン−環状ポリオ
レフィン共重合体、エチレンとスチレン、p−メチルス
チレン、m−メチルスチレン、o−メチルスチレン、o
−t−ブチルスチレン、m−t−ブチルスチレン、p−
t−ブチルスチレン、p−クロロスチレン、α−メチル
スチレン等の芳香族ビニル化合物単量体を共重合させた
エチレン−芳香族ビニル化合物共重合体等が挙げられ
る。そして、エチレンと他の単量体との共重合体におけ
るエチレン量は50モル%〜95モル%であることが好
ましい。エチレン量が50モル%以上であれば、エチレ
ンの結晶化が阻害されることがなく、成形チューブとし
ての充分な強度、ゴム弾性を得ることができる。また、
エチレン量が95モル%以下であれば、エチレンの結晶
化度が高すぎ柔軟性が不足することもない。また、エチ
レンと他の単量体との共重合体の示差熱分析におけるガ
ラス転移点は−20℃〜70℃が好ましい。ガラス転移
点が−20℃以上であれば、使用温度において完全なゴ
ム状態になるため成形チューブが優れた耐キンク性を示
すのに必要な粘弾性挙動を示すことができる。ガラス転
移点が70℃以下であれば使用温度において分子運動が
凍結されたガラス状態となることもなく、成形チューブ
が優れた耐キンク性を示すのに必要な粘弾性挙動を示す
ことができる。より好ましくは、ガラス転移点は−10
℃〜60℃である。このようにすることにより、優れた
耐キンク性を有するカテーテルを得ることができる。
レフィンをハードセグメントに、オレフィン系ゴムをソ
フトセグメントとする構造を有するエラストマーであ
る。ポリオレフィンとしては、エチレンおよびプロピレ
ン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテンなどのα−
オレフィンの単独重合体もしくはこれらの共重合体が挙
げられる。ここで共重合体にはランダムまたはブロック
共重合体も含まれる。オレフィン系ゴムとしては、エチ
レンと上記α−オレフィンとの共重合ゴム、さらには非
共役ジエンを加えたエチレン−α−オレフィン−非共役
ジエン共重合ゴムなどが挙げられる。ポリオレフィン系
エラストマーとしては、例えば、エチレン−ブタジエン
共重合体の主鎖両末端に結晶性ポリオレフィンを有する
トリブロック型熱可塑性エラストマー(ダイナロン62
00P、日本合成ゴム社製)、サーモラン(三菱化学
製)、ミラストマ(三井石油化学製)、住友TPE(住
友化学製)などが挙げられる。また、オレフィン系エラ
ストマーは、結晶性ポリオレフィンをハードセグメント
に、非結晶性ポリオレフィンをソフトセグメントとする
構造を有するエラストマーでもよい。特に、結晶性ポリ
オレフィンがポリエチレンで形成されるポリオレフィン
系エラストマーが好適である。さらに、ポリオレフィン
系エラストマーは、エチレンと他の単量体との共重合体
が特に好適である。この場合、他の単量体は非結晶ポリ
オレフィンにより構成される。このようなポリオレフィ
ン系エラストマーの具体例としては、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合
体、エチレンとプロピレン、1−ブテン、1−ヘキセ
ン、1−オクテン等の単素数3以上のαオレフィンを共
重合させたエチレン−αオレフィン共重合体、エチレン
とブタジエン、イソプレン等の共役ジエン単量体を共重
合させたエチレン−共役ジエン共重合体、エチレンとシ
クロペンテン、シクロペンタジエン、シクロヘキセン等
の環状オレフィンを共重合させたエチレン−環状ポリオ
レフィン共重合体、エチレンとスチレン、p−メチルス
チレン、m−メチルスチレン、o−メチルスチレン、o
−t−ブチルスチレン、m−t−ブチルスチレン、p−
t−ブチルスチレン、p−クロロスチレン、α−メチル
スチレン等の芳香族ビニル化合物単量体を共重合させた
エチレン−芳香族ビニル化合物共重合体等が挙げられ
る。そして、エチレンと他の単量体との共重合体におけ
るエチレン量は50モル%〜95モル%であることが好
ましい。エチレン量が50モル%以上であれば、エチレ
ンの結晶化が阻害されることがなく、成形チューブとし
ての充分な強度、ゴム弾性を得ることができる。また、
エチレン量が95モル%以下であれば、エチレンの結晶
化度が高すぎ柔軟性が不足することもない。また、エチ
レンと他の単量体との共重合体の示差熱分析におけるガ
ラス転移点は−20℃〜70℃が好ましい。ガラス転移
点が−20℃以上であれば、使用温度において完全なゴ
ム状態になるため成形チューブが優れた耐キンク性を示
すのに必要な粘弾性挙動を示すことができる。ガラス転
移点が70℃以下であれば使用温度において分子運動が
凍結されたガラス状態となることもなく、成形チューブ
が優れた耐キンク性を示すのに必要な粘弾性挙動を示す
ことができる。より好ましくは、ガラス転移点は−10
℃〜60℃である。このようにすることにより、優れた
耐キンク性を有するカテーテルを得ることができる。
【0020】ポリエステル系エラストマーとしては、ポ
リエチレンテレフタレート・ポリ(テトラメチレンオキ
シド)グリコールブロック共重合体、ポリエチレンテレ
フタレート/イソフタレート・ポリ(テトラメチレンオ
キシド)グリコールブロック共重合体、ポリブチレンテ
レフタレート・ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコ
ールブロック共重合体、ポリブチレンテレフタレート/
イソフタレート・ポリ(テトラメチレンオキシド)グリ
コールブロック共重合体、ポリブチレンテレフタレート
/デカンジカルボキシレート・ポリ(テトラメチレンオ
キシド)グリコールブロック共重合体、ポリブチレンテ
レフタレート・ポリ(プロピレンオキシド/エチレンオ
キシド)グリコールブロック共重合体、ポリブチレンテ
レフタレート/イソフタレート・ポリ(プロピレンオキ
シド/エチレンオキシド)グリコールブロック共重合
体、ポリブチレンテレフタレート/デカンジカルボキシ
レート・ポリ(プロピレンオキシド/エチレンオキシ
ド)グリコールブロック共重合体、ポリブチレンテレフ
タレート・ポリ(エチレンオキシド)グリコールブロッ
ク共重合体、ポリブチレンテレフタレート・ポリエチレ
ンアジペートブロック共重合体、ポリブチレンテレフタ
レート・ポリブチレンアジペートブロック共重合体、ポ
リブチレンテレフタレート・ポリブチレンセバケートブ
ロック共重合体、ポリブチレンテレフタレート・ポリ−
ε−カプロラクトンブロック共重合体などが挙げられ
る。ポリアミド系エラストマーとしては、ポリアミドを
ハードセグメントとし、ポリエーテルまたはポリエステ
ルをソフトセグメントとするものである。ポリアミドと
しては、ナイロン6、66、11、12、610単独ま
たはこれらを主成分とするものが好適であり、ポリエー
テルとしては、ポリテトラメチレンオキサイドが好適で
ある。スチレン系エラストマーとしては、例えば、スチ
レン−ブタジエン−ブチレン−スチレン共重合体、スチ
レン−(エチレン−ブチレン)−スチレン共重合体(S
EBS)、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体
(SBS)、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレ
ン共重合体(SEPS)などが使用できる。SEBSと
しては、例えば、クレイトンG1657(シェル化学社
製)等を挙げることができる。
リエチレンテレフタレート・ポリ(テトラメチレンオキ
シド)グリコールブロック共重合体、ポリエチレンテレ
フタレート/イソフタレート・ポリ(テトラメチレンオ
キシド)グリコールブロック共重合体、ポリブチレンテ
レフタレート・ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコ
ールブロック共重合体、ポリブチレンテレフタレート/
イソフタレート・ポリ(テトラメチレンオキシド)グリ
コールブロック共重合体、ポリブチレンテレフタレート
/デカンジカルボキシレート・ポリ(テトラメチレンオ
キシド)グリコールブロック共重合体、ポリブチレンテ
レフタレート・ポリ(プロピレンオキシド/エチレンオ
キシド)グリコールブロック共重合体、ポリブチレンテ
レフタレート/イソフタレート・ポリ(プロピレンオキ
シド/エチレンオキシド)グリコールブロック共重合
体、ポリブチレンテレフタレート/デカンジカルボキシ
レート・ポリ(プロピレンオキシド/エチレンオキシ
ド)グリコールブロック共重合体、ポリブチレンテレフ
タレート・ポリ(エチレンオキシド)グリコールブロッ
ク共重合体、ポリブチレンテレフタレート・ポリエチレ
ンアジペートブロック共重合体、ポリブチレンテレフタ
レート・ポリブチレンアジペートブロック共重合体、ポ
リブチレンテレフタレート・ポリブチレンセバケートブ
ロック共重合体、ポリブチレンテレフタレート・ポリ−
ε−カプロラクトンブロック共重合体などが挙げられ
る。ポリアミド系エラストマーとしては、ポリアミドを
ハードセグメントとし、ポリエーテルまたはポリエステ
ルをソフトセグメントとするものである。ポリアミドと
しては、ナイロン6、66、11、12、610単独ま
たはこれらを主成分とするものが好適であり、ポリエー
テルとしては、ポリテトラメチレンオキサイドが好適で
ある。スチレン系エラストマーとしては、例えば、スチ
レン−ブタジエン−ブチレン−スチレン共重合体、スチ
レン−(エチレン−ブチレン)−スチレン共重合体(S
EBS)、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体
(SBS)、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレ
ン共重合体(SEPS)などが使用できる。SEBSと
しては、例えば、クレイトンG1657(シェル化学社
製)等を挙げることができる。
【0021】また、スチレン系エラストマーには、スチ
レンをハードセグメントとし、イソブテン、ペンテン、
4−メチルペンテン−1等の不飽和オレフィンモノマ
ー、およびブタジエン、イソプレン等の共役ジエン、お
よび共役ジエンを水素添加した水素添加共役ジエンをソ
フトセグメントとする共重合体がある。ここで、共重合
体はブロックまたはランダム共重合体のいずれでもよ
い。スチレン系エラストマーであるブロック共重合体と
しては、共役ジエン部が1,4結合で構成された、スチ
レン−ブタジエン−スチレン共重合体(SBS)、スチ
レン−イソプレン−スチレン共重合体(SIS)、スチ
レン−(ブタジエン−イソプレン)−スチレン共重合体
(SBIS)等がある。また、それらの共役ジエン部を
水素添加したスチレン−(エチレン−ブチレン)−スチ
レン共重合体(SEBS)、スチレン−(エチレン−プ
ロピレン)−スチレン共重合体(SEPS)、スチレン
−(エチレン−エチレン−プロピレン)−スチレン(S
EEPS)等がある。このようなブロック共重合体の商
品としては、SIS(日本合成ゴム社製)、セプトン
(クラレ社製)、クレイトン(シェル化学社製)等があ
る。また、スチレン系エラストマーであるブロック共重
合体としては、共役ジエン部にビニルを導入したブロッ
ク共重合体があり、具体的には、スチレン−イソプレン
−スチレン共重合体でイソプレン部に3,4ビニル結合
量を導入したブロック共重合体などがある。このような
ブロック共重合体の商品としては、ハイブラー(クラレ
社製)がある。スチレン系エラストマーであるランダム
共重合体には、具体的には、スチレンとブタジエンのラ
ンダム共重合体でブタジエン部を水素添加したランダム
共重合体などがある。このようなブロック共重合体の商
品としては、ダイナロン(日本合成ゴム社製)がある。
さらに、スチレン系エラストマーには、SEBS等のス
チレン系エラストマーに、ポリオレフィン、プロセスオ
イル等を加えた混合物も含まれる。SEBS、SEPS
を含む混合物のスチレン系エラストマーとしては、例え
ばラバロン(三菱化学社製)、セプトンコンパウンド
(クラレ社製)、レオストマー、アクティマー(理研ビ
ニル社製)等が挙げられる。ポリブタジエン系エラスト
マーは、結晶性ポリブタジエンをハードセグメントに、
非結晶性ポリブタジエンをソフトセグメントにしたもの
である。具体的には、シンジオタクチック1,2ポリブ
タジエンがある。このようなエラストマーの商品として
は、RB810(日本合成ゴム社製)がある。
レンをハードセグメントとし、イソブテン、ペンテン、
4−メチルペンテン−1等の不飽和オレフィンモノマ
ー、およびブタジエン、イソプレン等の共役ジエン、お
よび共役ジエンを水素添加した水素添加共役ジエンをソ
フトセグメントとする共重合体がある。ここで、共重合
体はブロックまたはランダム共重合体のいずれでもよ
い。スチレン系エラストマーであるブロック共重合体と
しては、共役ジエン部が1,4結合で構成された、スチ
レン−ブタジエン−スチレン共重合体(SBS)、スチ
レン−イソプレン−スチレン共重合体(SIS)、スチ
レン−(ブタジエン−イソプレン)−スチレン共重合体
(SBIS)等がある。また、それらの共役ジエン部を
水素添加したスチレン−(エチレン−ブチレン)−スチ
レン共重合体(SEBS)、スチレン−(エチレン−プ
ロピレン)−スチレン共重合体(SEPS)、スチレン
−(エチレン−エチレン−プロピレン)−スチレン(S
EEPS)等がある。このようなブロック共重合体の商
品としては、SIS(日本合成ゴム社製)、セプトン
(クラレ社製)、クレイトン(シェル化学社製)等があ
る。また、スチレン系エラストマーであるブロック共重
合体としては、共役ジエン部にビニルを導入したブロッ
ク共重合体があり、具体的には、スチレン−イソプレン
−スチレン共重合体でイソプレン部に3,4ビニル結合
量を導入したブロック共重合体などがある。このような
ブロック共重合体の商品としては、ハイブラー(クラレ
社製)がある。スチレン系エラストマーであるランダム
共重合体には、具体的には、スチレンとブタジエンのラ
ンダム共重合体でブタジエン部を水素添加したランダム
共重合体などがある。このようなブロック共重合体の商
品としては、ダイナロン(日本合成ゴム社製)がある。
さらに、スチレン系エラストマーには、SEBS等のス
チレン系エラストマーに、ポリオレフィン、プロセスオ
イル等を加えた混合物も含まれる。SEBS、SEPS
を含む混合物のスチレン系エラストマーとしては、例え
ばラバロン(三菱化学社製)、セプトンコンパウンド
(クラレ社製)、レオストマー、アクティマー(理研ビ
ニル社製)等が挙げられる。ポリブタジエン系エラスト
マーは、結晶性ポリブタジエンをハードセグメントに、
非結晶性ポリブタジエンをソフトセグメントにしたもの
である。具体的には、シンジオタクチック1,2ポリブ
タジエンがある。このようなエラストマーの商品として
は、RB810(日本合成ゴム社製)がある。
【0022】そして、本発明のカテーテルの成形材料と
しては、ポリウレタン系エラストマー、ポリエステル系
エラストマー、ポリアミド系エラストマー、ポリオレフ
ィン系エラストマー、スチレン系エラストマー、ポリブ
タジエン系エラストマー等の各種エラストマーから任意
に選択された2種以上の混合物を用いてもよい。この場
合、選択された1つの高分子材料が、単独では、25℃
における損失正接が0.15未満の場合、他のエラスト
マーを混合することによって25℃における損失正接を
0.15以上とし、耐キンク性の優れたカテーテルを得
ることができる。その場合、少なくとも1種の高分子材
料の動的粘弾性測定で25℃における損失正接が0.3
以上であることが好ましい。25℃における損失正接が
0.3以上のエラストマーとしては、スチレン系エラス
トマーでは、スチレン−イソプレン−スチレントリブロ
ック共重合体で、イソプレンの3,4ビニル結合量が6
0%以上のトリブロック共重合体、および該トリブロッ
ク共重合体のイソプレンブロックを水素添加した水素添
加トリブロック共重合体がある。このようなトリブロッ
ク共重合体の商品としては、例えば、ハイブラー512
7(クラレ社製)がある。25℃における損失正接が
0.3以上のエラストマーとしては、オレフィン系エラ
ストマーであるエチレンと他の単量体の共重合体であ
り、示差熱分析におけるガラス転移点が−10℃以上、
50℃以下のものが好ましい。このようなオレフィン系
エラストマーとしては、商品名インデックス(ダウ・ケ
ミカル社製)が挙げられる。また、25℃における損失
正接が0.3以上のエラストマーとしては、ポリウレタ
ンエラストマーであり、MDIと1,4−ブタンジオー
ルからなるハードセグメントとポリカーボネートグリコ
ールからなるソフトセグメントから構成され、ショアー
硬度が90Aのポリウレタンエラストマー、HMDIと
1.4−ブタンジオールからなるハードセグメントとポ
リテトラメチレングリコールからなるソフトセグメント
から構成され、ショアー硬度が90Aのものが挙げられ
る。
しては、ポリウレタン系エラストマー、ポリエステル系
エラストマー、ポリアミド系エラストマー、ポリオレフ
ィン系エラストマー、スチレン系エラストマー、ポリブ
タジエン系エラストマー等の各種エラストマーから任意
に選択された2種以上の混合物を用いてもよい。この場
合、選択された1つの高分子材料が、単独では、25℃
における損失正接が0.15未満の場合、他のエラスト
マーを混合することによって25℃における損失正接を
0.15以上とし、耐キンク性の優れたカテーテルを得
ることができる。その場合、少なくとも1種の高分子材
料の動的粘弾性測定で25℃における損失正接が0.3
以上であることが好ましい。25℃における損失正接が
0.3以上のエラストマーとしては、スチレン系エラス
トマーでは、スチレン−イソプレン−スチレントリブロ
ック共重合体で、イソプレンの3,4ビニル結合量が6
0%以上のトリブロック共重合体、および該トリブロッ
ク共重合体のイソプレンブロックを水素添加した水素添
加トリブロック共重合体がある。このようなトリブロッ
ク共重合体の商品としては、例えば、ハイブラー512
7(クラレ社製)がある。25℃における損失正接が
0.3以上のエラストマーとしては、オレフィン系エラ
ストマーであるエチレンと他の単量体の共重合体であ
り、示差熱分析におけるガラス転移点が−10℃以上、
50℃以下のものが好ましい。このようなオレフィン系
エラストマーとしては、商品名インデックス(ダウ・ケ
ミカル社製)が挙げられる。また、25℃における損失
正接が0.3以上のエラストマーとしては、ポリウレタ
ンエラストマーであり、MDIと1,4−ブタンジオー
ルからなるハードセグメントとポリカーボネートグリコ
ールからなるソフトセグメントから構成され、ショアー
硬度が90Aのポリウレタンエラストマー、HMDIと
1.4−ブタンジオールからなるハードセグメントとポ
リテトラメチレングリコールからなるソフトセグメント
から構成され、ショアー硬度が90Aのものが挙げられ
る。
【0023】また、2種以上の高分子材料の混合物で成
形されたカテーテルが、医療用チューブに一般的に求め
られるような耐キンク性、強度、透明性、柔軟性(しな
やかさ)を発現するには、混合する高分子材料の相溶性
が良いことが必要である。相溶性が良い高分子材料を用
いることにより、樹脂中におけるドメインのマクロ的分
散がない。このため、ドメインのマクロに分散に起因す
るドメイン界面への応力集中によるカテーテルの折れも
なく、カテーテルの耐キンク性が良好となる。またカテ
ーテルを引っ張った場合においても、ドメインのマクロ
界面に沿って生じるクラックの発生もなく、引っ張り強
度も高くなる。またドメイン界面での光散乱の発生も少
ないため、透明性も高いものとなる。ポリウレタン系エ
ラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリアミド
系エラストマー、ポリオレフィン系エラストマー、スチ
レン系エラストマー、ポリブタジエン系エラストマーに
おいて、同じ種類のエラストマー同士では相溶性が良
い。種類の異なるエラストマーでも、スチレン系エラス
トマーとオレフィン系エラストマー、スチレン系エラス
トマーとポリブタジエン系エラストマー、ポリウレタン
系エラストマーとポリエステル系エラストマーとポリア
ミド系エラストマーとは相溶性が良い。
形されたカテーテルが、医療用チューブに一般的に求め
られるような耐キンク性、強度、透明性、柔軟性(しな
やかさ)を発現するには、混合する高分子材料の相溶性
が良いことが必要である。相溶性が良い高分子材料を用
いることにより、樹脂中におけるドメインのマクロ的分
散がない。このため、ドメインのマクロに分散に起因す
るドメイン界面への応力集中によるカテーテルの折れも
なく、カテーテルの耐キンク性が良好となる。またカテ
ーテルを引っ張った場合においても、ドメインのマクロ
界面に沿って生じるクラックの発生もなく、引っ張り強
度も高くなる。またドメイン界面での光散乱の発生も少
ないため、透明性も高いものとなる。ポリウレタン系エ
ラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリアミド
系エラストマー、ポリオレフィン系エラストマー、スチ
レン系エラストマー、ポリブタジエン系エラストマーに
おいて、同じ種類のエラストマー同士では相溶性が良
い。種類の異なるエラストマーでも、スチレン系エラス
トマーとオレフィン系エラストマー、スチレン系エラス
トマーとポリブタジエン系エラストマー、ポリウレタン
系エラストマーとポリエステル系エラストマーとポリア
ミド系エラストマーとは相溶性が良い。
【0024】縦振動での動的粘弾性における損失正接の
測定法としては、以下の方法を用いる。高分子材料の動
的粘弾性を測定する方法にはねじり振動によるものがあ
るが、これでは耐キンク性について評価できないため、
カテーテルの長手方向に伸長と圧縮とを引き起こして測
定する引っ張りでの、すなわち縦振動での動的粘弾性測
定により評価することが好ましい。カテーテルのキンク
とは、カテーテルに外力が加わり、カテーテルがそれに
降伏して起こる現象であり、この時キンクしたカテーテ
ルの外側では伸長が、内側では圧縮が起こっていること
になる。カテーテルの縦振動による動的粘弾性測定は、
動的粘弾性測定装置としてアイティー計測制御社製DV
A−225を用い、昇温法により、空気中、測定周波数
10Hz、昇温速度5℃/minの条件で行った。測定
サンプルとしては、カテーテルを長手方向に2mm幅と
なるように切断した短冊を用いサンプル長25mmで測
定を行った。動的貯蔵弾性率(E’)と動的損失弾性率
(E”)を求め、損失正接tanδを下記式により求め
た。ここでE*は複素弾性率である。 E*=E’+iE” tanδ=E”/E’
測定法としては、以下の方法を用いる。高分子材料の動
的粘弾性を測定する方法にはねじり振動によるものがあ
るが、これでは耐キンク性について評価できないため、
カテーテルの長手方向に伸長と圧縮とを引き起こして測
定する引っ張りでの、すなわち縦振動での動的粘弾性測
定により評価することが好ましい。カテーテルのキンク
とは、カテーテルに外力が加わり、カテーテルがそれに
降伏して起こる現象であり、この時キンクしたカテーテ
ルの外側では伸長が、内側では圧縮が起こっていること
になる。カテーテルの縦振動による動的粘弾性測定は、
動的粘弾性測定装置としてアイティー計測制御社製DV
A−225を用い、昇温法により、空気中、測定周波数
10Hz、昇温速度5℃/minの条件で行った。測定
サンプルとしては、カテーテルを長手方向に2mm幅と
なるように切断した短冊を用いサンプル長25mmで測
定を行った。動的貯蔵弾性率(E’)と動的損失弾性率
(E”)を求め、損失正接tanδを下記式により求め
た。ここでE*は複素弾性率である。 E*=E’+iE” tanδ=E”/E’
【0025】耐キンク性および最大押し込み強度の測定
方法としては、以下の方法を用いる。耐キンク性および
最大押し込み強度は図1、図2に示した圧縮試験機10
を用いて測定する。圧縮試験機10は、上部に設けられ
た上下方向に一定速度で移動可能な把持具2aと、下部
に設けられた固定された把持具2bとを備え、把持具2
a、2b間に所定長に切断されたカテーテル1を配置
し、軸方向の圧縮試験を行い、カテーテルに掛かる荷重
の変化をチャート上に記録できるよう構成されている。
この圧縮試験機10により、サンプル長3を70mmと
したカテーテル1を試験速度100mm/minで、室
温(25℃乾燥状態)において以下のようにして測定す
る。なお、測定に用いるカテーテルの内外径は、内径φ
2.6mm、外径φ4.0mmの12Fサイズのものと
した。カテーテルを図1、図2に示すように軸方向に圧
縮していくと、カテーテル1に掛かる荷重が変化する。
図3はその荷重変化をチャートに示したものである。カ
テーテル1を軸方向に圧縮すると、カテーテル1に掛か
る荷重が瞬時に増加するが、たわみ始めると荷重は低下
する(たわみ始め6)。このたわみ始めた時の荷重が最
大押し込み強度である。さらに圧縮を続けるとカテーテ
ル1の内腔が潰れて閉塞(キンク)が始まり、荷重低下
の変化が大きくなりチャートに変曲点(キンク開始点
7)を生じる。カテーテル内腔がほぼ閉塞すると同時に
荷重はほぼ一定となるが、この時にもチャートに変曲点
(キンク点8)を生じる。チャート上で、圧縮試験を開
始した時点(始点5)からカテーテル内腔が閉塞(キン
ク点8)するまでを判定し、この間移動した把持具2a
の移動距離4(mm)で耐キンク性を表すものとする。
このようにして、耐キンク性および最大押し込み強度が
測定される。
方法としては、以下の方法を用いる。耐キンク性および
最大押し込み強度は図1、図2に示した圧縮試験機10
を用いて測定する。圧縮試験機10は、上部に設けられ
た上下方向に一定速度で移動可能な把持具2aと、下部
に設けられた固定された把持具2bとを備え、把持具2
a、2b間に所定長に切断されたカテーテル1を配置
し、軸方向の圧縮試験を行い、カテーテルに掛かる荷重
の変化をチャート上に記録できるよう構成されている。
この圧縮試験機10により、サンプル長3を70mmと
したカテーテル1を試験速度100mm/minで、室
温(25℃乾燥状態)において以下のようにして測定す
る。なお、測定に用いるカテーテルの内外径は、内径φ
2.6mm、外径φ4.0mmの12Fサイズのものと
した。カテーテルを図1、図2に示すように軸方向に圧
縮していくと、カテーテル1に掛かる荷重が変化する。
図3はその荷重変化をチャートに示したものである。カ
テーテル1を軸方向に圧縮すると、カテーテル1に掛か
る荷重が瞬時に増加するが、たわみ始めると荷重は低下
する(たわみ始め6)。このたわみ始めた時の荷重が最
大押し込み強度である。さらに圧縮を続けるとカテーテ
ル1の内腔が潰れて閉塞(キンク)が始まり、荷重低下
の変化が大きくなりチャートに変曲点(キンク開始点
7)を生じる。カテーテル内腔がほぼ閉塞すると同時に
荷重はほぼ一定となるが、この時にもチャートに変曲点
(キンク点8)を生じる。チャート上で、圧縮試験を開
始した時点(始点5)からカテーテル内腔が閉塞(キン
ク点8)するまでを判定し、この間移動した把持具2a
の移動距離4(mm)で耐キンク性を表すものとする。
このようにして、耐キンク性および最大押し込み強度が
測定される。
【0026】次に、本発明の医療用チューブを実施例を
用いて説明する。本発明の医療用チューブは、非ポリ塩
化ビニルである高分子材料から形成される医療用チュー
ブであり、該医療用チューブは2種以上の高分子材料の
混合物からなり、かつ、該医療用チューブの縦振動での
動的粘弾性測定における25℃での損失正接が0.15
以上であり、かつ、長さ70mmにおける耐キンク性が
室温乾燥状態において25mm以上である。形成材料と
して、損失正接の値が上記のものを用いることにより、
本発明の医療用チューブは、実際の使用温度域におい
て、医療用チューブ操作時に加えられる外力によって生
じるキンクを充分に防止することができる。損失正接値
をこのような範囲としたのは、25℃における損失正接
が0.15以上であれば医療用チューブに加えられた外
力が緩和され充分にキンクが防止される。損失正接が
0.15未満であれば、医療用チューブは外力によって
降伏しキンクを生じやすく、操作に支障を生じたり、流
路を閉塞したりする場合がある。また、損失正接が0.
15未満であると、医療用チューブの先端部分におい
て、医療用チューブの横方向からの応力が緩和されない
ため(エネルギー損失を伴わないために)、医療用チュ
ーブの先端部分が跳ね上がり、挿入操作に支障を来すお
それがある。さらに、このような粘弾性を有する医療用
チューブを、例えば導尿カテーテルに使用した場合、カ
テーテル先端部分が跳ね上がり付着した尿が飛散するお
それがあり衛生的でない。さらに、形成材料の損失正接
値は、0.5以下であることが好ましい。非ポリ塩化ビ
ニル製カテーテルにおいて損失正接値が0.5以下であ
れば、柔軟になりすぎて、コシがなくなるといったこと
もない。よって、形成材料の損失正接は、0.15〜
0.5が好ましい。また、形成材料の損失正接値は、
0.4以下であることが好ましい。より好ましくは、
0.15〜0.4、さらに好ましくは、0.15〜0.
35である。
用いて説明する。本発明の医療用チューブは、非ポリ塩
化ビニルである高分子材料から形成される医療用チュー
ブであり、該医療用チューブは2種以上の高分子材料の
混合物からなり、かつ、該医療用チューブの縦振動での
動的粘弾性測定における25℃での損失正接が0.15
以上であり、かつ、長さ70mmにおける耐キンク性が
室温乾燥状態において25mm以上である。形成材料と
して、損失正接の値が上記のものを用いることにより、
本発明の医療用チューブは、実際の使用温度域におい
て、医療用チューブ操作時に加えられる外力によって生
じるキンクを充分に防止することができる。損失正接値
をこのような範囲としたのは、25℃における損失正接
が0.15以上であれば医療用チューブに加えられた外
力が緩和され充分にキンクが防止される。損失正接が
0.15未満であれば、医療用チューブは外力によって
降伏しキンクを生じやすく、操作に支障を生じたり、流
路を閉塞したりする場合がある。また、損失正接が0.
15未満であると、医療用チューブの先端部分におい
て、医療用チューブの横方向からの応力が緩和されない
ため(エネルギー損失を伴わないために)、医療用チュ
ーブの先端部分が跳ね上がり、挿入操作に支障を来すお
それがある。さらに、このような粘弾性を有する医療用
チューブを、例えば導尿カテーテルに使用した場合、カ
テーテル先端部分が跳ね上がり付着した尿が飛散するお
それがあり衛生的でない。さらに、形成材料の損失正接
値は、0.5以下であることが好ましい。非ポリ塩化ビ
ニル製カテーテルにおいて損失正接値が0.5以下であ
れば、柔軟になりすぎて、コシがなくなるといったこと
もない。よって、形成材料の損失正接は、0.15〜
0.5が好ましい。また、形成材料の損失正接値は、
0.4以下であることが好ましい。より好ましくは、
0.15〜0.4、さらに好ましくは、0.15〜0.
35である。
【0027】そして、本発明の医療用チューブでは、形
成材料自体が充分に耐キンク性を有するため内径を大き
くすること、言い換えれば、肉厚を薄くしても、ある程
度の耐キンク性を発揮させることができる。医療用チュ
ーブの肉厚としては、チューブ径が12Frサイズの場
合、0.4〜0.9mmが好適である。0.4mm以上
であれば、充分な耐キンク性を発揮し、0.9mm以下
であれば、充分な内腔(ルーメン)径を確保することが
できる。特に、0.6〜0.8mmが好適である。さら
に、外径と肉厚の比(外径:肉厚)は、1:0.1〜
1:0.24であることが好ましい。1:0.1以上で
あれば、充分な耐キンク性を発揮し、1:0.24以下
であれば、充分な内腔(ルーメン)径を確保することが
できる。より好ましくは、1:0.15〜1:0.2で
ある。また、医療用チューブとしての耐キンク性(長さ
70mmにおける)が、室温乾燥状態(使用温度域)に
おいて、25mm以上であることが好ましい。このた
め、本発明の医療用チューブは、操作時および使用時に
充分な流路を安定して確保することができる。耐キンク
性が25mm以上であると医療用チューブは充分な耐キ
ンク性を有する。
成材料自体が充分に耐キンク性を有するため内径を大き
くすること、言い換えれば、肉厚を薄くしても、ある程
度の耐キンク性を発揮させることができる。医療用チュ
ーブの肉厚としては、チューブ径が12Frサイズの場
合、0.4〜0.9mmが好適である。0.4mm以上
であれば、充分な耐キンク性を発揮し、0.9mm以下
であれば、充分な内腔(ルーメン)径を確保することが
できる。特に、0.6〜0.8mmが好適である。さら
に、外径と肉厚の比(外径:肉厚)は、1:0.1〜
1:0.24であることが好ましい。1:0.1以上で
あれば、充分な耐キンク性を発揮し、1:0.24以下
であれば、充分な内腔(ルーメン)径を確保することが
できる。より好ましくは、1:0.15〜1:0.2で
ある。また、医療用チューブとしての耐キンク性(長さ
70mmにおける)が、室温乾燥状態(使用温度域)に
おいて、25mm以上であることが好ましい。このた
め、本発明の医療用チューブは、操作時および使用時に
充分な流路を安定して確保することができる。耐キンク
性が25mm以上であると医療用チューブは充分な耐キ
ンク性を有する。
【0028】また、本発明の医療用チューブの最大押し
込み強度(長さ70mmにおける)は、室温乾燥状態に
おいて0.5〜5Nであることが好ましい。この範囲内
であれば、医療用チューブはある程度の腰を持つため、
操作性、具体的には、挿入時の操作性が優れたものとな
る。最大押し込み強度とは、医療用チューブが挿入方
向、すなわち長手方向に押し込まれ、たわみ始める時に
加えられた荷重をいう。最大押し込み強度は、挿入操作
に対しての医療用チューブの耐屈服性を表すものという
ことができる。最大押し込み強度が室温乾燥状態におい
て0.5N以上であれば、医療用チューブは挿入時にお
いて屈服しにくく、充分な操作性を有する。また、最大
押し込み強度が5N以下であれば、医療用チューブ自体
が過剰に剛直となり患者に対して違和感を与えたり、留
置部位内表面に損傷を与えるおそれがない。最大押し込
み強度は室温乾燥状態において、より好ましくは1〜3
N、さらに好ましくは1〜2Nである。このような医療
用チューブを用いることによって容易に挿入操作を行う
ことができる。また、医療用チューブに用いられる高分
子材料混合物のショアー硬度は、60〜95Aであるこ
とが好ましい。60A未満であると医療用チューブ自体
が柔軟になりすぎ体内への挿入操作に支障を来すおそれ
がある。ショアー硬度が、95Aより大きいと体内への
挿入操作は容易に行うことができるが、硬すぎるため患
者が苦痛や違和感を覚えたり管腔内表面を損傷したりす
る可能性がある。また、高分子材料のショアー硬度とし
ては、60〜95Aが好ましく、特に、80〜90Aで
あることが好ましい。
込み強度(長さ70mmにおける)は、室温乾燥状態に
おいて0.5〜5Nであることが好ましい。この範囲内
であれば、医療用チューブはある程度の腰を持つため、
操作性、具体的には、挿入時の操作性が優れたものとな
る。最大押し込み強度とは、医療用チューブが挿入方
向、すなわち長手方向に押し込まれ、たわみ始める時に
加えられた荷重をいう。最大押し込み強度は、挿入操作
に対しての医療用チューブの耐屈服性を表すものという
ことができる。最大押し込み強度が室温乾燥状態におい
て0.5N以上であれば、医療用チューブは挿入時にお
いて屈服しにくく、充分な操作性を有する。また、最大
押し込み強度が5N以下であれば、医療用チューブ自体
が過剰に剛直となり患者に対して違和感を与えたり、留
置部位内表面に損傷を与えるおそれがない。最大押し込
み強度は室温乾燥状態において、より好ましくは1〜3
N、さらに好ましくは1〜2Nである。このような医療
用チューブを用いることによって容易に挿入操作を行う
ことができる。また、医療用チューブに用いられる高分
子材料混合物のショアー硬度は、60〜95Aであるこ
とが好ましい。60A未満であると医療用チューブ自体
が柔軟になりすぎ体内への挿入操作に支障を来すおそれ
がある。ショアー硬度が、95Aより大きいと体内への
挿入操作は容易に行うことができるが、硬すぎるため患
者が苦痛や違和感を覚えたり管腔内表面を損傷したりす
る可能性がある。また、高分子材料のショアー硬度とし
ては、60〜95Aが好ましく、特に、80〜90Aで
あることが好ましい。
【0029】本発明の医療用チューブとしては、カテー
テル類、輸液用チューブ、経腸栄養用チューブ、腹膜透
析用チューブ、輸血用チューブ、導尿カテーテルに接続
され尿を蓄尿バッグに導出されるのに使用されるチュー
ブ等のチューブ類、血液透析用の血液回路、人工心肺用
の血液回路、血漿交換用の血液回路などに用いられる回
路用チューブ類、医療分野において物質を移送するのに
用いられるチューブ類などがある。医療分野において物
質を移送するのに用いられるチューブ類としては、例え
ば、多連式血液バッグに取り付けられたチューブ、吸引
器とカテーテルを連結するのに用いられるチューブ等が
ある。カテーテルとしては、導尿カテーテルとすること
において、特に有効であるが、これに限定されるもので
はない。カテーテルとしては、経腸栄養カテーテル、胆
管カテーテル、胃管カテーテル、気管支チューブ、中心
静脈カテーテル、排液用チューブ、吸引カテーテル、血
管造影用カテーテル、心臓カテーテル、血管拡張カテー
テル、血栓除去用カテーテル、硬膜外カテーテル、内視
鏡カテーテル等にも利用することができる。
テル類、輸液用チューブ、経腸栄養用チューブ、腹膜透
析用チューブ、輸血用チューブ、導尿カテーテルに接続
され尿を蓄尿バッグに導出されるのに使用されるチュー
ブ等のチューブ類、血液透析用の血液回路、人工心肺用
の血液回路、血漿交換用の血液回路などに用いられる回
路用チューブ類、医療分野において物質を移送するのに
用いられるチューブ類などがある。医療分野において物
質を移送するのに用いられるチューブ類としては、例え
ば、多連式血液バッグに取り付けられたチューブ、吸引
器とカテーテルを連結するのに用いられるチューブ等が
ある。カテーテルとしては、導尿カテーテルとすること
において、特に有効であるが、これに限定されるもので
はない。カテーテルとしては、経腸栄養カテーテル、胆
管カテーテル、胃管カテーテル、気管支チューブ、中心
静脈カテーテル、排液用チューブ、吸引カテーテル、血
管造影用カテーテル、心臓カテーテル、血管拡張カテー
テル、血栓除去用カテーテル、硬膜外カテーテル、内視
鏡カテーテル等にも利用することができる。
【0030】導尿カテーテルとしては、図4に示すよう
な従来からの形態が好適である。導尿カテーテル20
は、図4およびカテーテルの先端部の拡大断面図である
図5に示すように、閉塞した先端22と、先端部に設け
られた側口23と、テーパー状に拡径しかつ後端にて開
口する後端部24と、後端開口より先端側に延び、側口
にて開口するルーメン25を備えている。なお、カテー
テル20の先端および後端部を除く外径はほぼ均一なも
のとなっている。また、導尿カテーテルは、図6に示す
ように、後端にテーパー状に拡径するアダプター26を
備えるものであってもよい。
な従来からの形態が好適である。導尿カテーテル20
は、図4およびカテーテルの先端部の拡大断面図である
図5に示すように、閉塞した先端22と、先端部に設け
られた側口23と、テーパー状に拡径しかつ後端にて開
口する後端部24と、後端開口より先端側に延び、側口
にて開口するルーメン25を備えている。なお、カテー
テル20の先端および後端部を除く外径はほぼ均一なも
のとなっている。また、導尿カテーテルは、図6に示す
ように、後端にテーパー状に拡径するアダプター26を
備えるものであってもよい。
【0031】そして、本発明の医療用チューブは、非ポ
リ塩化ビニル樹脂である高分子材料から成形されてい
る。これにより、使用後焼却してもダイオキシンが発生
する等の問題を生じない。そして、本発明の医療用チュ
ーブでは、2種以上の高分子材料の混合物であり医療用
チューブに形成した時の縦振動での動的粘弾性測定にお
ける25℃での損失正接が0.15以上のものが使用さ
れる。そして、使用される2種以上の高分子材料のうち
の1種の高分子材料は、縦振動での動的粘弾性測定にお
ける25℃における損失正接が0.3以上であることが
好ましい。特に、0.5以上であることが好ましい。さ
らに、使用される2種以上の高分子材料のうちの1種の
高分子材料は、縦振動での動的粘弾性測定における25
℃における損失正接が0.3以上であり、他の高分子材
料は、縦振動での動的粘弾性測定における25℃におけ
る損失正接が0.13以下であることが好ましい。特
に、使用される2種以上の高分子材料のうちの1種の高
分子材料は、縦振動での動的粘弾性測定における25℃
における損失正接が0.35以上であり、他の高分子材
料は、縦振動での動的粘弾性測定における25℃におけ
る損失正接が0.1以下であることが好ましい。
リ塩化ビニル樹脂である高分子材料から成形されてい
る。これにより、使用後焼却してもダイオキシンが発生
する等の問題を生じない。そして、本発明の医療用チュ
ーブでは、2種以上の高分子材料の混合物であり医療用
チューブに形成した時の縦振動での動的粘弾性測定にお
ける25℃での損失正接が0.15以上のものが使用さ
れる。そして、使用される2種以上の高分子材料のうち
の1種の高分子材料は、縦振動での動的粘弾性測定にお
ける25℃における損失正接が0.3以上であることが
好ましい。特に、0.5以上であることが好ましい。さ
らに、使用される2種以上の高分子材料のうちの1種の
高分子材料は、縦振動での動的粘弾性測定における25
℃における損失正接が0.3以上であり、他の高分子材
料は、縦振動での動的粘弾性測定における25℃におけ
る損失正接が0.13以下であることが好ましい。特
に、使用される2種以上の高分子材料のうちの1種の高
分子材料は、縦振動での動的粘弾性測定における25℃
における損失正接が0.35以上であり、他の高分子材
料は、縦振動での動的粘弾性測定における25℃におけ
る損失正接が0.1以下であることが好ましい。
【0032】そして、2種以上の高分子材料のうちの1
種の高分子材料は、1,2−ポリブタジエン、エチレン
と他の単量体との共重合体、プロピレンと他の単量体と
の共重合体のいずれかであることが好ましい。また、2
種以上の高分子材料のうちの1種の高分子材料は、ビニ
ル芳香族化合物を主体とする重合体ブロックAと共役ジ
エン化合物を主体とする重合体ブロックBからなるブロ
ック共重合体、または該ブロック共重合体の重合体ブロ
ックBを水素添加したブロック共重合体であることが好
ましい。そして、高分子材料の組み合わせとしては、2
種以上の高分子材料の混合物が、1,2−ポリブタジエ
ン、エチレンと他の単量体との共重合体、プロピレンと
他の単量体との共重合体のいずれかの高分子材料と、ビ
ニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロックAと共役
ジエン化合物を主体とする重合体ブロックBからなるブ
ロック共重合体、該ブロック共重合体の重合体ブロック
Bを水素添加したブロック共重合体のいずれかの高分子
材料との混合物であることが好ましい。
種の高分子材料は、1,2−ポリブタジエン、エチレン
と他の単量体との共重合体、プロピレンと他の単量体と
の共重合体のいずれかであることが好ましい。また、2
種以上の高分子材料のうちの1種の高分子材料は、ビニ
ル芳香族化合物を主体とする重合体ブロックAと共役ジ
エン化合物を主体とする重合体ブロックBからなるブロ
ック共重合体、または該ブロック共重合体の重合体ブロ
ックBを水素添加したブロック共重合体であることが好
ましい。そして、高分子材料の組み合わせとしては、2
種以上の高分子材料の混合物が、1,2−ポリブタジエ
ン、エチレンと他の単量体との共重合体、プロピレンと
他の単量体との共重合体のいずれかの高分子材料と、ビ
ニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロックAと共役
ジエン化合物を主体とする重合体ブロックBからなるブ
ロック共重合体、該ブロック共重合体の重合体ブロック
Bを水素添加したブロック共重合体のいずれかの高分子
材料との混合物であることが好ましい。
【0033】より具体的な、2種以上の高分子材料の混
合物としては、下記のものが好適である。 (1)エチレンと他の単量体との共重合体と、ビニル芳
香族化合物を主体とする重合体ブロックAと共役ジエン
化合物を主体とする重合体ブロックBからなるブロック
共重合体または該ブロック共重合体の重合体ブロックB
を水素添加したブロック共重合体との混合物。 (2)プロピレンと他の単量体との共重合体と、ビニル
芳香族化合物を主体とする重合体ブロックAと共役ジエ
ン化合物を主体とする重合体ブロックBからなるブロッ
ク共重合体または該ブロック共重合体の重合体ブロック
Bを水素添加したブロック共重合体との混合物。 (3)1,2−ポリブタジエンと、ビニル芳香族化合物
を主体とする重合体ブロックAと共役ジエン化合物を主
体とする重合体ブロックBからなるブロック共重合体ま
たは該ブロック共重合体の重合体ブロックBを水素添加
したブロック共重合体からなるブロック共重合体との混
合物。 (4)エステル系ポリウレタンエラストマーと炭酸エス
テル系ポリウレタンエラストマーとの混合物。 (5)エチレン−オクテン共重合体とエチレン−スチレ
ン共重合体との混合物。
合物としては、下記のものが好適である。 (1)エチレンと他の単量体との共重合体と、ビニル芳
香族化合物を主体とする重合体ブロックAと共役ジエン
化合物を主体とする重合体ブロックBからなるブロック
共重合体または該ブロック共重合体の重合体ブロックB
を水素添加したブロック共重合体との混合物。 (2)プロピレンと他の単量体との共重合体と、ビニル
芳香族化合物を主体とする重合体ブロックAと共役ジエ
ン化合物を主体とする重合体ブロックBからなるブロッ
ク共重合体または該ブロック共重合体の重合体ブロック
Bを水素添加したブロック共重合体との混合物。 (3)1,2−ポリブタジエンと、ビニル芳香族化合物
を主体とする重合体ブロックAと共役ジエン化合物を主
体とする重合体ブロックBからなるブロック共重合体ま
たは該ブロック共重合体の重合体ブロックBを水素添加
したブロック共重合体からなるブロック共重合体との混
合物。 (4)エステル系ポリウレタンエラストマーと炭酸エス
テル系ポリウレタンエラストマーとの混合物。 (5)エチレン−オクテン共重合体とエチレン−スチレ
ン共重合体との混合物。
【0034】また、本発明の医療用チューブに用いられ
る高分子材料中には、メタン列炭化水素を主成分とする
パラフィン系オイルなどのプロセスオイル、安定剤、滑
剤などのプラスチック添加剤を添加してもよい。そし
て、エチレンと他の単量体との共重合体としては、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エス
テル共重合体、エチレンとプロピレン、1−ブテン、1
−ヘキセン、1−オクテン等の単素数3以上のαオレフ
ィンを共重合させたエチレン−αオレフィン共重合体、
エチレンとブタジエン、イソプレン等の共役ジエン単量
体を共重合させたエチレン−共役ジエン共重合体、エチ
レンとシクロペンテン、シクロペンタジエン、シクロヘ
キセン等の環状オレフィンを共重合させたエチレン−環
状ポリオレフィン共重合体、エチレンとスチレン、p−
メチルスチレン、m−メチルスチレン、o−メチルスチ
レン、o−t−ブチルスチレン、m−t−ブチルスチレ
ン、p−t−ブチルスチレン、p−クロロスチレン、α
−メチルスチレン等の芳香族ビニル化合物単量体を共重
合させたエチレン−芳香族ビニル化合物共重合体、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体等が挙げられる。エチレンと
他の単量体との共重合体は、エチレンとビニル芳香族と
の共重合体が好ましく、特に、エチレン−スチレン共重
合体が好適である。また、エチレンと他の単量体との共
重合体としては、エチレン−オクテン共重合体、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体も好ましい。
る高分子材料中には、メタン列炭化水素を主成分とする
パラフィン系オイルなどのプロセスオイル、安定剤、滑
剤などのプラスチック添加剤を添加してもよい。そし
て、エチレンと他の単量体との共重合体としては、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エス
テル共重合体、エチレンとプロピレン、1−ブテン、1
−ヘキセン、1−オクテン等の単素数3以上のαオレフ
ィンを共重合させたエチレン−αオレフィン共重合体、
エチレンとブタジエン、イソプレン等の共役ジエン単量
体を共重合させたエチレン−共役ジエン共重合体、エチ
レンとシクロペンテン、シクロペンタジエン、シクロヘ
キセン等の環状オレフィンを共重合させたエチレン−環
状ポリオレフィン共重合体、エチレンとスチレン、p−
メチルスチレン、m−メチルスチレン、o−メチルスチ
レン、o−t−ブチルスチレン、m−t−ブチルスチレ
ン、p−t−ブチルスチレン、p−クロロスチレン、α
−メチルスチレン等の芳香族ビニル化合物単量体を共重
合させたエチレン−芳香族ビニル化合物共重合体、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体等が挙げられる。エチレンと
他の単量体との共重合体は、エチレンとビニル芳香族と
の共重合体が好ましく、特に、エチレン−スチレン共重
合体が好適である。また、エチレンと他の単量体との共
重合体としては、エチレン−オクテン共重合体、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体も好ましい。
【0035】そして、エチレンと他の単量体との共重合
体のエチレン量は50モル%〜95モル%であることが
好ましい。エチレン量が50モル%以上であれば、エチ
レンの結晶化が阻害されることがなく、成形チューブと
しての充分な強度、ゴム弾性を得ることができる。ま
た、エチレン量が95モル%以下であれば、エチレンの
結晶化度が高すぎて柔軟性が不足することもない。ま
た、エチレンと他の単量体との共重合体の示差熱分析に
おけるガラス転移点は−20℃〜70℃が好ましい。ガ
ラス転移点が−20℃以上であれば、使用温度において
完全なゴム状態になるため成形チューブが優れた耐キン
ク性を示すのに必要な粘弾性挙動を示すことができる。
ガラス転移点が70℃以下であれば使用温度において分
子運動が凍結されたガラス状態となることもなく、成形
チューブが優れた耐キンク性を示すのに必要な粘弾性挙
動を示すことができる。より好ましくは、ガラス転移点
は−10℃〜60℃である。このようにすることによ
り、耐キンク性に優れた医療用チューブを得ることがで
きる。
体のエチレン量は50モル%〜95モル%であることが
好ましい。エチレン量が50モル%以上であれば、エチ
レンの結晶化が阻害されることがなく、成形チューブと
しての充分な強度、ゴム弾性を得ることができる。ま
た、エチレン量が95モル%以下であれば、エチレンの
結晶化度が高すぎて柔軟性が不足することもない。ま
た、エチレンと他の単量体との共重合体の示差熱分析に
おけるガラス転移点は−20℃〜70℃が好ましい。ガ
ラス転移点が−20℃以上であれば、使用温度において
完全なゴム状態になるため成形チューブが優れた耐キン
ク性を示すのに必要な粘弾性挙動を示すことができる。
ガラス転移点が70℃以下であれば使用温度において分
子運動が凍結されたガラス状態となることもなく、成形
チューブが優れた耐キンク性を示すのに必要な粘弾性挙
動を示すことができる。より好ましくは、ガラス転移点
は−10℃〜60℃である。このようにすることによ
り、耐キンク性に優れた医療用チューブを得ることがで
きる。
【0036】そして、プロピレンと他の単量体との共重
合体としては、プロピレンとエチレンとの共重合体が好
ましい。そして、プロピレンと他の単量体との共重合体
のエチレン量は3モル%〜25モル%が好ましい。エチ
レン量が3モル%以上であればプロピレンの結晶性が高
すぎて、医療用チューブとして柔軟性が不足することは
ない。また、エチレン量が25モル%以下であれば、プ
ロピレンの結晶性が低すぎて、耐熱性が不足することは
ない。
合体としては、プロピレンとエチレンとの共重合体が好
ましい。そして、プロピレンと他の単量体との共重合体
のエチレン量は3モル%〜25モル%が好ましい。エチ
レン量が3モル%以上であればプロピレンの結晶性が高
すぎて、医療用チューブとして柔軟性が不足することは
ない。また、エチレン量が25モル%以下であれば、プ
ロピレンの結晶性が低すぎて、耐熱性が不足することは
ない。
【0037】また、ビニル芳香族化合物を主体とする重
合体ブロックAと共役ジエン化合物を主体とする重合体
ブロックBからなるブロック共重合体としては、ビニル
芳香族化合物にスチレンを用い、共役ジエン化合物にブ
タジエン、イソプレン等を用いるものが好適である。ま
た、それらにおける共役ジエンを水素添加した共重合体
も好適である。このようなブロック共重合体の具体例と
しては、共役ジエン部が1,4結合で構成されている、
スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体(SBS)、
スチレン−イソプレン−スチレン共重合体(SIS)、
スチレン−(ブタジエン−イソプレン)−スチレン共重
合体(SBIS)等がある。また、それらの共役ジエン
部を水素添加したスチレン−(エチレン−ブチレン)−
スチレン共重合体(SEBS)、スチレン−(エチレン
−プロピレン)−スチレン共重合体(SEPS)、スチ
レン−(エチレン−エチレン−プロピレン)−スチレン
(SEEPS)等がある。このようなブロック共重合体
の商品としては、SIS(日本合成ゴム社製)、セプト
ン(クラレ社製)、クレイトン(シェル化学社製)等が
ある。特に、ブロック共重合体としては、共役ジエン部
にビニル結合を導入したブロック共重合体が好ましい。
具体的には、スチレン−イソプレン−スチレントリブロ
ック)、このトリブロック共重合体のイソプレンブロッ
クを水素添加したトリブロック共重合体が好適である。
さらに、トリブロック共重合体は、イソプレンブロック
部の3,4ビニル結合量が45%以上であるものが好ま
しく、特に60%以上であるものが好ましい。
合体ブロックAと共役ジエン化合物を主体とする重合体
ブロックBからなるブロック共重合体としては、ビニル
芳香族化合物にスチレンを用い、共役ジエン化合物にブ
タジエン、イソプレン等を用いるものが好適である。ま
た、それらにおける共役ジエンを水素添加した共重合体
も好適である。このようなブロック共重合体の具体例と
しては、共役ジエン部が1,4結合で構成されている、
スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体(SBS)、
スチレン−イソプレン−スチレン共重合体(SIS)、
スチレン−(ブタジエン−イソプレン)−スチレン共重
合体(SBIS)等がある。また、それらの共役ジエン
部を水素添加したスチレン−(エチレン−ブチレン)−
スチレン共重合体(SEBS)、スチレン−(エチレン
−プロピレン)−スチレン共重合体(SEPS)、スチ
レン−(エチレン−エチレン−プロピレン)−スチレン
(SEEPS)等がある。このようなブロック共重合体
の商品としては、SIS(日本合成ゴム社製)、セプト
ン(クラレ社製)、クレイトン(シェル化学社製)等が
ある。特に、ブロック共重合体としては、共役ジエン部
にビニル結合を導入したブロック共重合体が好ましい。
具体的には、スチレン−イソプレン−スチレントリブロ
ック)、このトリブロック共重合体のイソプレンブロッ
クを水素添加したトリブロック共重合体が好適である。
さらに、トリブロック共重合体は、イソプレンブロック
部の3,4ビニル結合量が45%以上であるものが好ま
しく、特に60%以上であるものが好ましい。
【0038】そして、エチレンと他の単量体との共重合
体と、ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロック
Aと共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックBか
らなるブロック共重合体または該ブロック共重合体の重
合体ブロックBを水素添加したブロック共重合体との混
合物における混合重量比としては、10:90〜95:
5が好ましい。また、プロピレンと他の単量体との共重
合体と、ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロッ
クAと共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックB
からなるブロック共重合体または該ブロック共重合体の
重合体ブロックBを水素添加したブロック共重合体との
混合物における混合重量比としては、10:90〜9
5:5が好ましい。また、1,2−ポリブタジエンと、
ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロックAと共
役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックBからなる
ブロック共重合体または該ブロック共重合体の重合体ブ
ロックBを水素添加したブロック共重合体からなるブロ
ック共重合体との混合物の混合重量比としては、10:
90〜95:5が好ましい。
体と、ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロック
Aと共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックBか
らなるブロック共重合体または該ブロック共重合体の重
合体ブロックBを水素添加したブロック共重合体との混
合物における混合重量比としては、10:90〜95:
5が好ましい。また、プロピレンと他の単量体との共重
合体と、ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロッ
クAと共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックB
からなるブロック共重合体または該ブロック共重合体の
重合体ブロックBを水素添加したブロック共重合体との
混合物における混合重量比としては、10:90〜9
5:5が好ましい。また、1,2−ポリブタジエンと、
ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロックAと共
役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックBからなる
ブロック共重合体または該ブロック共重合体の重合体ブ
ロックBを水素添加したブロック共重合体からなるブロ
ック共重合体との混合物の混合重量比としては、10:
90〜95:5が好ましい。
【0039】また、本発明の医療用チューブに用いられ
る高分子材料の混合物としては、エステル系ポリウレタ
ンエラストマーと炭酸エステル系ポリウレタンエラスト
マーとの混合物も好適である。エステル系ポリウレタン
エラストマーとしては、4,4’−ジフェニルメタンジ
イソシアネート(MDI)と1,4−ブタンジオールか
らなるハードセグメントとポリカプロラクトンジオー
ル、またはポリアジペートジオールからなるソフトセグ
メントから構成されたものなどがある。エステル系ポリ
ウレタンエラストマーの商品としては、商品名ミラクト
ランE185PNAT(日本ミラクトラン株式会社製)
がある。
る高分子材料の混合物としては、エステル系ポリウレタ
ンエラストマーと炭酸エステル系ポリウレタンエラスト
マーとの混合物も好適である。エステル系ポリウレタン
エラストマーとしては、4,4’−ジフェニルメタンジ
イソシアネート(MDI)と1,4−ブタンジオールか
らなるハードセグメントとポリカプロラクトンジオー
ル、またはポリアジペートジオールからなるソフトセグ
メントから構成されたものなどがある。エステル系ポリ
ウレタンエラストマーの商品としては、商品名ミラクト
ランE185PNAT(日本ミラクトラン株式会社製)
がある。
【0040】炭酸エステル系ポリウレタンエラストマー
としては、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネー
ト(MDI)と1,4−ブタンジオールからなるハード
セグメントとポリカーボネートジオールからなるソフト
セグメントから構成されたものなどがある。炭酸エステ
ル系ポリウレタンエラストマーの商品としては、商品名
ミラクトランE985PNAT(日本ミラクトラン株式
会社製)がある。炭酸エステル系ポリウレタンエラスト
マーは、比較的高い損失正接を備えており、これに比べ
て、エステル系ポリウレタンエラストマーが損失正接が
低い。高分子材料の混合物における炭酸エステル系ポリ
ウレタンエラストマーとエステル系ポリウレタンエラス
トマーの混合重量比は、100:0〜30:70程度が
好ましい。そして、上記の炭酸エステル系ポリウレタン
エラストマー(商品名ミラクトランE985PNAT)
は、0.318の損失正接を持ち、上述のエステル系ポ
リウレタンエラストマー(商品名ミラクトランE185
PNAT)は、0.126の損失正接を持っている。こ
れらのポリウレタンエラストマーを重量比50:50に
て混合することにより損失正接0.223の高分子材料
が得られる。
としては、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネー
ト(MDI)と1,4−ブタンジオールからなるハード
セグメントとポリカーボネートジオールからなるソフト
セグメントから構成されたものなどがある。炭酸エステ
ル系ポリウレタンエラストマーの商品としては、商品名
ミラクトランE985PNAT(日本ミラクトラン株式
会社製)がある。炭酸エステル系ポリウレタンエラスト
マーは、比較的高い損失正接を備えており、これに比べ
て、エステル系ポリウレタンエラストマーが損失正接が
低い。高分子材料の混合物における炭酸エステル系ポリ
ウレタンエラストマーとエステル系ポリウレタンエラス
トマーの混合重量比は、100:0〜30:70程度が
好ましい。そして、上記の炭酸エステル系ポリウレタン
エラストマー(商品名ミラクトランE985PNAT)
は、0.318の損失正接を持ち、上述のエステル系ポ
リウレタンエラストマー(商品名ミラクトランE185
PNAT)は、0.126の損失正接を持っている。こ
れらのポリウレタンエラストマーを重量比50:50に
て混合することにより損失正接0.223の高分子材料
が得られる。
【0041】また、本発明の医療用チューブに用いられ
る高分子材料の混合物としては、エチレン−オクテン共
重合体とエチレン−スチレン共重合体との混合物も好適
である。エチレン−オクテン共重合体およびエチレン−
スチレン共重合体は、ブロック共重合体、ランダム共重
合体のいずれでもよい。そして、エチレン−スチレン共
重合体は、比較的高い損失正接を備えており、これに比
べて、エチレン−オクテン共重合体は損失正接が低い。
高分子材料の混合物におけるエチレン−スチレン共重合
体とエチレン−オクテン共重合体の混合重量比は、10
0:0〜20:80程度が好ましい。そして、エチレン
−スチレン共重合体には、0.545の損失正接を持つ
もの(ダウ化学株式会社製)があり、エチレン−オクテ
ン共重合体(エンゲージ8100、デュポン・ダウ・エ
ラストマー株式会社製)は、0.09の損失正接を持っ
ている。これらの重合体を重量比50:50にて混合す
ることにより損失正接0.335の高分子材料が得られ
る。
る高分子材料の混合物としては、エチレン−オクテン共
重合体とエチレン−スチレン共重合体との混合物も好適
である。エチレン−オクテン共重合体およびエチレン−
スチレン共重合体は、ブロック共重合体、ランダム共重
合体のいずれでもよい。そして、エチレン−スチレン共
重合体は、比較的高い損失正接を備えており、これに比
べて、エチレン−オクテン共重合体は損失正接が低い。
高分子材料の混合物におけるエチレン−スチレン共重合
体とエチレン−オクテン共重合体の混合重量比は、10
0:0〜20:80程度が好ましい。そして、エチレン
−スチレン共重合体には、0.545の損失正接を持つ
もの(ダウ化学株式会社製)があり、エチレン−オクテ
ン共重合体(エンゲージ8100、デュポン・ダウ・エ
ラストマー株式会社製)は、0.09の損失正接を持っ
ている。これらの重合体を重量比50:50にて混合す
ることにより損失正接0.335の高分子材料が得られ
る。
【0042】そして、本発明の医療用チューブに用いら
れる高分子材料の混合物は、選ばれた1つの高分子材料
は、高分子材料の動的粘弾性測定で25℃における損失
正接が0.3以上であることが好ましい。このため、混
合される他の高分子材料として、25℃における損失正
接が0.15未満のものを用いても、医療用チューブと
しての25℃における損失正接を0.15以上とするこ
とができる。25℃における損失正接が0.3以上の高
分子材料としては、例えば、上述したエチレンと他の単
量体との共重合体における、スチレン−イソプレン−ス
チレントリブロック共重合体でありイソプレンの3,4
ビニル結合量が45%以上のトリブロック共重合体、お
よびこのトリブロック共重合体のイソプレンブロックを
水素添加した水素添加トリブロック共重合体、エチレン
−スチレン共重合体、炭酸エステル系ポリウレタンエラ
ストマーなどがある。損失正接としては、0.6以上で
あることが特に好ましい。上記の水素添加トリブロック
共重合体の商品としては、例えば、商品名ハイブラー5
127(クラレ社製)がある。また、エチレン−スチレ
ン共重合体の商品としては、例えば、商品名インデック
ス(ダウ・ケミカル株式会社社製)、炭酸エステル系ポ
リウレタンエラストマーの商品としては、商品名ミラク
トランE985PNAT(日本ミラクトラン株式会社
製)がある。
れる高分子材料の混合物は、選ばれた1つの高分子材料
は、高分子材料の動的粘弾性測定で25℃における損失
正接が0.3以上であることが好ましい。このため、混
合される他の高分子材料として、25℃における損失正
接が0.15未満のものを用いても、医療用チューブと
しての25℃における損失正接を0.15以上とするこ
とができる。25℃における損失正接が0.3以上の高
分子材料としては、例えば、上述したエチレンと他の単
量体との共重合体における、スチレン−イソプレン−ス
チレントリブロック共重合体でありイソプレンの3,4
ビニル結合量が45%以上のトリブロック共重合体、お
よびこのトリブロック共重合体のイソプレンブロックを
水素添加した水素添加トリブロック共重合体、エチレン
−スチレン共重合体、炭酸エステル系ポリウレタンエラ
ストマーなどがある。損失正接としては、0.6以上で
あることが特に好ましい。上記の水素添加トリブロック
共重合体の商品としては、例えば、商品名ハイブラー5
127(クラレ社製)がある。また、エチレン−スチレ
ン共重合体の商品としては、例えば、商品名インデック
ス(ダウ・ケミカル株式会社社製)、炭酸エステル系ポ
リウレタンエラストマーの商品としては、商品名ミラク
トランE985PNAT(日本ミラクトラン株式会社
製)がある。
【0043】また、2種以上の高分子材料の混合物で成
形された医療用チューブが、医療用チューブとして一般
的に求められるような耐キンク性、強度、透明性、柔軟
性(しなやかさ)を発現するには、混合する高分子材料
の相溶性が良いことが好ましい。相溶性が良い高分子材
料を用いることにより、樹脂中におけるドメインのマク
ロ的分散がない。このため、ドメインのマクロに分散に
起因するドメイン界面への応力集中によるカテーテルの
折れもなく、カテーテルの耐キンク性が良好となる。ま
たカテーテルを引っ張った場合においても、ドメインの
マクロ界面に沿うクラックの発生もなく、引っ張り強度
も高くなる。またドメイン界面での光散乱の発生も少な
いため、透明性も高いものとなる。高分子材料におい
て、同じ種類の高分子材料同士では相溶性が良い。ま
た、種類が異なる高分子材料であっても、相溶性の高い
ものもある。上述した(1)〜(5)の高分子材料の混
合物はすべて良好な相溶性を備えている。
形された医療用チューブが、医療用チューブとして一般
的に求められるような耐キンク性、強度、透明性、柔軟
性(しなやかさ)を発現するには、混合する高分子材料
の相溶性が良いことが好ましい。相溶性が良い高分子材
料を用いることにより、樹脂中におけるドメインのマク
ロ的分散がない。このため、ドメインのマクロに分散に
起因するドメイン界面への応力集中によるカテーテルの
折れもなく、カテーテルの耐キンク性が良好となる。ま
たカテーテルを引っ張った場合においても、ドメインの
マクロ界面に沿うクラックの発生もなく、引っ張り強度
も高くなる。またドメイン界面での光散乱の発生も少な
いため、透明性も高いものとなる。高分子材料におい
て、同じ種類の高分子材料同士では相溶性が良い。ま
た、種類が異なる高分子材料であっても、相溶性の高い
ものもある。上述した(1)〜(5)の高分子材料の混
合物はすべて良好な相溶性を備えている。
【0044】縦振動での動的粘弾性における損失正接の
測定法としては、以下の方法を用いる。上述したカテー
テルにおける測定方法と同じである。高分子材料の動的
粘弾性を測定する方法にはねじり振動によるものがある
が、これでは耐キンク性について評価できないため、医
療用チューブの長手方向に伸長と圧縮とを引き起こして
測定する引っ張りでの、すなわち縦振動での動的粘弾性
測定により評価することが好ましい。医療用チューブの
キンクとは、医療用チューブに外力が加わり、医療用チ
ューブがそれに降伏して起こる現象であり、この時キン
クした医療用チューブの外側では伸長が、内側では圧縮
が起こっていることになる。医療用チューブの縦振動に
よる動的粘弾性測定は、動的粘弾性測定装置としてアイ
ティー計測制御社製DVA−225を用い、昇温法によ
り、空気中、測定周波数10Hz、昇温速度5℃/mi
nの条件で行った。測定サンプルとしては、医療用チュ
ーブを長手方向に2mm幅となるように切断した短冊を
用いサンプル長25mmで測定を行った。
測定法としては、以下の方法を用いる。上述したカテー
テルにおける測定方法と同じである。高分子材料の動的
粘弾性を測定する方法にはねじり振動によるものがある
が、これでは耐キンク性について評価できないため、医
療用チューブの長手方向に伸長と圧縮とを引き起こして
測定する引っ張りでの、すなわち縦振動での動的粘弾性
測定により評価することが好ましい。医療用チューブの
キンクとは、医療用チューブに外力が加わり、医療用チ
ューブがそれに降伏して起こる現象であり、この時キン
クした医療用チューブの外側では伸長が、内側では圧縮
が起こっていることになる。医療用チューブの縦振動に
よる動的粘弾性測定は、動的粘弾性測定装置としてアイ
ティー計測制御社製DVA−225を用い、昇温法によ
り、空気中、測定周波数10Hz、昇温速度5℃/mi
nの条件で行った。測定サンプルとしては、医療用チュ
ーブを長手方向に2mm幅となるように切断した短冊を
用いサンプル長25mmで測定を行った。
【0045】動的貯蔵弾性率(E’)と動的損失弾性率
(E”)を求め、損失正接tanδを下記式により求め
た。ここでE*は複素弾性率である。 E*=E’+iE” tanδ=E”/E’
(E”)を求め、損失正接tanδを下記式により求め
た。ここでE*は複素弾性率である。 E*=E’+iE” tanδ=E”/E’
【0046】耐キンク性および最大押し込み強度の測定
方法としては、以下の方法を用いる。耐キンク性および
最大押し込み強度は図1、図2に示した圧縮試験機10
を用いて測定する。圧縮試験機10は、上部に設けられ
た上下方向に一定速度で移動可能な把持具2aと、下部
に設けられた固定された把持具2bとを備え、把持具2
a、2b間に所定長に切断された医療用チューブ1を配
置し、軸方向の圧縮試験を行い、医療用チューブに掛か
る荷重の変化をチャート上に記録できるよう構成されて
いる。この圧縮試験機10により、サンプル長3を70
mmとした医療用チューブ1を試験速度100mm/m
inで、室温(25℃乾燥状態)において以下のように
して測定する。なお、測定に用いる医療用チューブの内
外径は、内径φ2.6mm、外径φ4.0mmの12F
サイズのものとした。
方法としては、以下の方法を用いる。耐キンク性および
最大押し込み強度は図1、図2に示した圧縮試験機10
を用いて測定する。圧縮試験機10は、上部に設けられ
た上下方向に一定速度で移動可能な把持具2aと、下部
に設けられた固定された把持具2bとを備え、把持具2
a、2b間に所定長に切断された医療用チューブ1を配
置し、軸方向の圧縮試験を行い、医療用チューブに掛か
る荷重の変化をチャート上に記録できるよう構成されて
いる。この圧縮試験機10により、サンプル長3を70
mmとした医療用チューブ1を試験速度100mm/m
inで、室温(25℃乾燥状態)において以下のように
して測定する。なお、測定に用いる医療用チューブの内
外径は、内径φ2.6mm、外径φ4.0mmの12F
サイズのものとした。
【0047】医療用チューブを図1、図2に示すように
軸方向に圧縮していくと、医療用チューブ1に掛かる荷
重が変化する。図3はその荷重変化をチャートに示した
ものである。医療用チューブ1を軸方向に圧縮すると、
医療用チューブ1に掛かる荷重が瞬時に増加するが、た
わみ始めると荷重は低下する(たわみ始め6)。このた
わみ始めた時の荷重が最大押し込み強度である。さらに
圧縮を続けると医療用チューブ1の内腔が潰れて閉塞
(キンク)が始まり、荷重低下の変化が大きくなりチャ
ートに変曲点(キンク開始点7)を生じる。医療用チュ
ーブ内腔がほぼ閉塞すると同時に荷重はほぼ一定となる
が、この時にもチャートに変曲点(キンク点8)を生じ
る。チャート上で、圧縮試験を開始した時点(始点5)
から医療用チューブ内腔が閉塞(キンク点8)するまで
を判定し、この間移動した把持具2aの移動距離4(m
m)で耐キンク性を表すものとする。このようにして、
耐キンク性および最大押し込み強度が測定される。
軸方向に圧縮していくと、医療用チューブ1に掛かる荷
重が変化する。図3はその荷重変化をチャートに示した
ものである。医療用チューブ1を軸方向に圧縮すると、
医療用チューブ1に掛かる荷重が瞬時に増加するが、た
わみ始めると荷重は低下する(たわみ始め6)。このた
わみ始めた時の荷重が最大押し込み強度である。さらに
圧縮を続けると医療用チューブ1の内腔が潰れて閉塞
(キンク)が始まり、荷重低下の変化が大きくなりチャ
ートに変曲点(キンク開始点7)を生じる。医療用チュ
ーブ内腔がほぼ閉塞すると同時に荷重はほぼ一定となる
が、この時にもチャートに変曲点(キンク点8)を生じ
る。チャート上で、圧縮試験を開始した時点(始点5)
から医療用チューブ内腔が閉塞(キンク点8)するまで
を判定し、この間移動した把持具2aの移動距離4(m
m)で耐キンク性を表すものとする。このようにして、
耐キンク性および最大押し込み強度が測定される。
【0048】
【実施例】本発明の具体的実施例のカテーテルおよび比
較例のカテーテルを作製し、それらのカテーテルについ
て、損失正接、耐キンク性および最大押し込み強度を測
定した。測定方法は、上述した方法を用いた。 (実施例1)MDIと1,4−ブタンジオールからなる
ハードセグメントとポリカーボネートグリコールからな
るソフトセグメントとを、[NCO]/[OH]=1に
なるように所定量仕込み、合成したショアー硬度90A
のポリウレタンを押出成形してカテーテル(内径2.6
mm、外径4.0mm、肉厚0.7mm;12Fサイ
ズ、実施例1)を作製した。実施例1のカテーテルの2
5℃における損失正接は0.34であり、耐キンク性は
28.5mmと良好なものであった。さらにこのカテー
テルは同サイズで成形されたポリ塩化ビニルからなるカ
テーテルのしなやかさに非常に近く、ポリ塩化ビニル製
カテーテルの様な触感を与えるものであった。また最大
押し込み強度は3.9Nであり挿入操作しやすいもので
あった。
較例のカテーテルを作製し、それらのカテーテルについ
て、損失正接、耐キンク性および最大押し込み強度を測
定した。測定方法は、上述した方法を用いた。 (実施例1)MDIと1,4−ブタンジオールからなる
ハードセグメントとポリカーボネートグリコールからな
るソフトセグメントとを、[NCO]/[OH]=1に
なるように所定量仕込み、合成したショアー硬度90A
のポリウレタンを押出成形してカテーテル(内径2.6
mm、外径4.0mm、肉厚0.7mm;12Fサイ
ズ、実施例1)を作製した。実施例1のカテーテルの2
5℃における損失正接は0.34であり、耐キンク性は
28.5mmと良好なものであった。さらにこのカテー
テルは同サイズで成形されたポリ塩化ビニルからなるカ
テーテルのしなやかさに非常に近く、ポリ塩化ビニル製
カテーテルの様な触感を与えるものであった。また最大
押し込み強度は3.9Nであり挿入操作しやすいもので
あった。
【0049】(実施例2)HMDIと1,4−ブタンジ
オールからなるハードセグメントとポリテトラメチレン
グリコールからなるソフトセグメントとを[NCO]/
[OH]=1になるように所定量仕込み、合成したショ
アー硬度90Aのポリウレタンを押出成形して実施例2
のカテーテル(内径2.6mm、外径4.0mm、肉厚
0.7mm;12Fサイズ、実施例2)を作製した。実
施例2のカテーテルの25℃における損失正接は0.3
4であり、耐キンク性は、29.8mmと良好なもので
あった。さらにこのカテーテルは同サイズで成形された
ポリ塩化ビニルからなるカテーテルのしなやかさに非常
に近く、ポリ塩化ビニル製カテーテルの様な触感を与え
るものであった。また最大押し込み強度は4.6Nであ
り挿入操作しやすいものであった。
オールからなるハードセグメントとポリテトラメチレン
グリコールからなるソフトセグメントとを[NCO]/
[OH]=1になるように所定量仕込み、合成したショ
アー硬度90Aのポリウレタンを押出成形して実施例2
のカテーテル(内径2.6mm、外径4.0mm、肉厚
0.7mm;12Fサイズ、実施例2)を作製した。実
施例2のカテーテルの25℃における損失正接は0.3
4であり、耐キンク性は、29.8mmと良好なもので
あった。さらにこのカテーテルは同サイズで成形された
ポリ塩化ビニルからなるカテーテルのしなやかさに非常
に近く、ポリ塩化ビニル製カテーテルの様な触感を与え
るものであった。また最大押し込み強度は4.6Nであ
り挿入操作しやすいものであった。
【0050】(実施例3)MDIと1,4−ブタンジオ
ールからなるハードセグメントと、ポリテトラメチレン
グリコールとポリプロピレングリコールとポリエチレン
グリコールの共重合体からなるソフトセグメントとを
[NCO]/[OH]=1になるように所定量仕込み、
合成したショアー硬度85Aのポリウレタンを押出成形
して実施例3のカテーテル(内径φ2.6mm、外径φ
4.0mm、肉厚0.7mm;12Fサイズ、実施例
3)を作製した。実施例3のカテーテルの25℃におけ
る損失正接は0.15であり、耐キンク性においても3
8.3mmと良好なものであった。さらにこのカテーテ
ルは同サイズで成形されたポリ塩化ビニルからなるカテ
ーテルのしなやかさに非常に近く、ポリ塩化ビニル製カ
テーテルの様な触感を与えるものであった。また最大押
し込み強度は1.3Nであり挿入操作しやすいものであ
った。
ールからなるハードセグメントと、ポリテトラメチレン
グリコールとポリプロピレングリコールとポリエチレン
グリコールの共重合体からなるソフトセグメントとを
[NCO]/[OH]=1になるように所定量仕込み、
合成したショアー硬度85Aのポリウレタンを押出成形
して実施例3のカテーテル(内径φ2.6mm、外径φ
4.0mm、肉厚0.7mm;12Fサイズ、実施例
3)を作製した。実施例3のカテーテルの25℃におけ
る損失正接は0.15であり、耐キンク性においても3
8.3mmと良好なものであった。さらにこのカテーテ
ルは同サイズで成形されたポリ塩化ビニルからなるカテ
ーテルのしなやかさに非常に近く、ポリ塩化ビニル製カ
テーテルの様な触感を与えるものであった。また最大押
し込み強度は1.3Nであり挿入操作しやすいものであ
った。
【0051】(実施例4)MDIと1,4−ブタンジオ
ールからなるハードセグメントと、ポリカーボネートグ
リコールからなるソフトセグメントとを[NCO]/
[OH]=1になるように所定量仕込み、合成したショ
アー硬度80Aのポリウレタンを押出成形して実施例4
のカテーテル(内径φ2.6mm、外径φ4.0mm、
肉厚0.7mm;12Fサイズ、実施例4)を作製し
た。実施例4のカテーテルの25℃における損失正接は
0.31であり、耐キンク性は27.5mmと良好なも
のであった。さらにこのカテーテルは同サイズで成形さ
れたポリ塩化ビニルからなるカテーテルのしなやかさに
非常に近く、ポリ塩化ビニル製カテーテルの様な触感を
与えるものであった。また最大押し込み強度は1.1N
であり挿入操作しやすいものであった。
ールからなるハードセグメントと、ポリカーボネートグ
リコールからなるソフトセグメントとを[NCO]/
[OH]=1になるように所定量仕込み、合成したショ
アー硬度80Aのポリウレタンを押出成形して実施例4
のカテーテル(内径φ2.6mm、外径φ4.0mm、
肉厚0.7mm;12Fサイズ、実施例4)を作製し
た。実施例4のカテーテルの25℃における損失正接は
0.31であり、耐キンク性は27.5mmと良好なも
のであった。さらにこのカテーテルは同サイズで成形さ
れたポリ塩化ビニルからなるカテーテルのしなやかさに
非常に近く、ポリ塩化ビニル製カテーテルの様な触感を
与えるものであった。また最大押し込み強度は1.1N
であり挿入操作しやすいものであった。
【0052】(比較例1)ショアー硬度80Aであるク
ラレ社製セプトン2007(SEPS)を用いて押出成
形により比較例1のカテーテル(内径φ2.6mm、外
径φ4.0mm、肉厚0.7mm;12Fサイズ、比較
例1)を作製した)。比較例1のカテーテルは、ショア
ー硬度が80Aであるため導尿カテーテルとしては充分
な柔軟性を示しているが、このカテーテルの25℃にお
ける損失正接は0.06と小さく、すぐにキンクしてし
まうようなものであった。またこのような損失正接の低
い材料はカテーテルの先端部分の跳ね返りが強く、ポリ
塩化ビニルの様なしなやかな触感を与えず、カテーテル
の先端部分の弾き性が高く、先端部分に付着した尿が周
囲に飛び散るといった危険性がある。
ラレ社製セプトン2007(SEPS)を用いて押出成
形により比較例1のカテーテル(内径φ2.6mm、外
径φ4.0mm、肉厚0.7mm;12Fサイズ、比較
例1)を作製した)。比較例1のカテーテルは、ショア
ー硬度が80Aであるため導尿カテーテルとしては充分
な柔軟性を示しているが、このカテーテルの25℃にお
ける損失正接は0.06と小さく、すぐにキンクしてし
まうようなものであった。またこのような損失正接の低
い材料はカテーテルの先端部分の跳ね返りが強く、ポリ
塩化ビニルの様なしなやかな触感を与えず、カテーテル
の先端部分の弾き性が高く、先端部分に付着した尿が周
囲に飛び散るといった危険性がある。
【0053】(比較例2)シリコン製導尿カテーテル
(内径φ2.0mm、外径φ4.0mm、肉厚1.0m
m;12Fサイズ、比較例2)は肉厚が厚いため、カテ
ーテルを曲げてもほとんどキンクしなかったが、内径が
小さいために充分な流路を確保することができなかっ
た。また25℃での損失正接は0.12と高くないた
め、ポリ塩化ビニルの様なしなやかな触感を有しない。
(内径φ2.0mm、外径φ4.0mm、肉厚1.0m
m;12Fサイズ、比較例2)は肉厚が厚いため、カテ
ーテルを曲げてもほとんどキンクしなかったが、内径が
小さいために充分な流路を確保することができなかっ
た。また25℃での損失正接は0.12と高くないた
め、ポリ塩化ビニルの様なしなやかな触感を有しない。
【0054】(比較例3)ラテックス製の導尿カテーテ
ル(内径φ2.6mm、外径φ4.0mm、肉厚0.7
mm;12Fサイズ、比較例3)は柔軟であり尿道に対
しては違和感を与えないものであるが、25℃における
損失正接は0.05と低く、容易にキンクしてしまうよ
うなものであった。また損失正接が低いために、ポリ塩
化ビニルの様なしなやかな触感を与えず、カテーテルの
先端部分の弾き性が高く、先端部分に付着した尿が周囲
に飛び散るといった危険性があった。
ル(内径φ2.6mm、外径φ4.0mm、肉厚0.7
mm;12Fサイズ、比較例3)は柔軟であり尿道に対
しては違和感を与えないものであるが、25℃における
損失正接は0.05と低く、容易にキンクしてしまうよ
うなものであった。また損失正接が低いために、ポリ塩
化ビニルの様なしなやかな触感を与えず、カテーテルの
先端部分の弾き性が高く、先端部分に付着した尿が周囲
に飛び散るといった危険性があった。
【0055】次に、本発明の医療用チューブをカテーテ
ルに応用したものおよび比較例の医療用チューブをカテ
ーテルに応用したものを作製し、それらのカテーテルに
ついて、損失正接、耐キンク性および最大押し込み強度
を測定した。なお、最大押し込み強度は、医療用チュー
ブをカテーテルとして利用した時に重要な項目である。
測定方法は、上述した方法を用いた。 (実施例5)シンジオタクチック1,2−ポリブタジエ
ン[(1,2結合量90%)、日本合成ゴム株式会社製
商品名RB810、動的粘弾性測定(25℃、10H
z)、外径4.0mm、肉厚0.7mmのチューブにお
ける損失正接0.0953、貯蔵弾性率(MPa)9.
35]を70重量%、スチレン−イソプレン−スチレン
トリブロック共重合体[スチレン量20%、3,4結合
量70%、動的粘弾性測定(25℃、10Hz)、外径
4.0mm、肉厚0.7mmのチューブにおける損失正
接1.36、貯蔵弾性率(MPa)27.5]を30重
量%となるように混合した高分子材料混合物(ブレンド
マー)を準備した。そして、この高分子材料混合物を用
いて、内径2.6mm、外径4.0mm、肉厚0.7m
mのチューブ(カテーテル、実施例5)を作製した。こ
の実施例5のチューブ(カテーテル)の25℃における
損失正接は、0.419、貯蔵弾性率は20.9MP
a、耐キンク性は40mmであった。さらに、このカテ
ーテルは同サイズで成形されたポリ塩化ビニルからなる
カテーテルのしなやかさに非常に近く、ポリ塩化ビニル
製カテーテルの様な触感を与えるものであった。また最
大押し込み強度は2.4Nであり挿入操作しやすいもの
であった。
ルに応用したものおよび比較例の医療用チューブをカテ
ーテルに応用したものを作製し、それらのカテーテルに
ついて、損失正接、耐キンク性および最大押し込み強度
を測定した。なお、最大押し込み強度は、医療用チュー
ブをカテーテルとして利用した時に重要な項目である。
測定方法は、上述した方法を用いた。 (実施例5)シンジオタクチック1,2−ポリブタジエ
ン[(1,2結合量90%)、日本合成ゴム株式会社製
商品名RB810、動的粘弾性測定(25℃、10H
z)、外径4.0mm、肉厚0.7mmのチューブにお
ける損失正接0.0953、貯蔵弾性率(MPa)9.
35]を70重量%、スチレン−イソプレン−スチレン
トリブロック共重合体[スチレン量20%、3,4結合
量70%、動的粘弾性測定(25℃、10Hz)、外径
4.0mm、肉厚0.7mmのチューブにおける損失正
接1.36、貯蔵弾性率(MPa)27.5]を30重
量%となるように混合した高分子材料混合物(ブレンド
マー)を準備した。そして、この高分子材料混合物を用
いて、内径2.6mm、外径4.0mm、肉厚0.7m
mのチューブ(カテーテル、実施例5)を作製した。こ
の実施例5のチューブ(カテーテル)の25℃における
損失正接は、0.419、貯蔵弾性率は20.9MP
a、耐キンク性は40mmであった。さらに、このカテ
ーテルは同サイズで成形されたポリ塩化ビニルからなる
カテーテルのしなやかさに非常に近く、ポリ塩化ビニル
製カテーテルの様な触感を与えるものであった。また最
大押し込み強度は2.4Nであり挿入操作しやすいもの
であった。
【0056】(実施例6)エチレン−オクテン−1共重
合体[商品名エンゲージ8100、デュポン・ダウ・エ
ラストマー株式会社製、動的粘弾性測定(25℃、10
Hz)、外径4.0mm、肉厚0.7mmのチューブに
おける損失正接0.0538、貯蔵弾性率(MPa)1
2.0]を80重量%、スチレン−イソプレン−スチレ
ントリブロック共重合体[スチレン量20%、3,4結
合量70%、動的粘弾性測定(25℃、10Hz)、外
径4.0mm、肉厚0.7mmのチューブにおける損失
正接1.36、貯蔵弾性率(MPa)27.5]を20
重量%となるように混合した高分子材料混合物(ブレン
ドマー)を準備した。そして、この高分子材料混合物を
用いて、内径2.6mm、外径4.0mm、肉厚0.7
mmのチューブ(カテーテル、実施例6)を作製した。
この実施例6のチューブ(カテーテル)の25℃におけ
る損失正接は、0.163、貯蔵弾性率は26MPa、
耐キンク性は36mmであった。さらに、このカテーテ
ルは同サイズで成形されたポリ塩化ビニルからなるカテ
ーテルのしなやかさに非常に近く、ポリ塩化ビニル製カ
テーテルの様な触感を与えるものであった。また最大押
し込み強度は2.5Nであり挿入操作しやすいものであ
った。
合体[商品名エンゲージ8100、デュポン・ダウ・エ
ラストマー株式会社製、動的粘弾性測定(25℃、10
Hz)、外径4.0mm、肉厚0.7mmのチューブに
おける損失正接0.0538、貯蔵弾性率(MPa)1
2.0]を80重量%、スチレン−イソプレン−スチレ
ントリブロック共重合体[スチレン量20%、3,4結
合量70%、動的粘弾性測定(25℃、10Hz)、外
径4.0mm、肉厚0.7mmのチューブにおける損失
正接1.36、貯蔵弾性率(MPa)27.5]を20
重量%となるように混合した高分子材料混合物(ブレン
ドマー)を準備した。そして、この高分子材料混合物を
用いて、内径2.6mm、外径4.0mm、肉厚0.7
mmのチューブ(カテーテル、実施例6)を作製した。
この実施例6のチューブ(カテーテル)の25℃におけ
る損失正接は、0.163、貯蔵弾性率は26MPa、
耐キンク性は36mmであった。さらに、このカテーテ
ルは同サイズで成形されたポリ塩化ビニルからなるカテ
ーテルのしなやかさに非常に近く、ポリ塩化ビニル製カ
テーテルの様な触感を与えるものであった。また最大押
し込み強度は2.5Nであり挿入操作しやすいものであ
った。
【0057】(実施例7)エチレン−ビニルアセテート
共重合体[ビニルアセテート量28%、東ソー株式会社
製、商品名ウルトラセン751、動的粘弾性測定(25
℃、10Hz)、外径4.0mm、肉厚0.7mmのチ
ューブにおける損失正接0.0644、貯蔵弾性率(M
Pa)21.5]を80重量%、スチレン−イソプレン
−スチレントリブロック共重合体[スチレン量20%、
3,4結合量70%、動的粘弾性測定(25℃、10H
z)、外径4.0mm、肉厚0.7mmのチューブにお
ける損失正接1.36、貯蔵弾性率(MPa)27.
5]を20重量%となるように混合した高分子材料混合
物(ブレンドマー)を準備した。そして、この高分子材
料混合物を用いて、内径2.6mm、外径4.0mm、
肉厚0.7mmのチューブ(カテーテル、実施例7)を
作製した。この実施例7のチューブ(カテーテル)の2
5℃における損失正接は、0.178、貯蔵弾性率は2
5.4MPa、耐キンク性は36mmであった。さら
に、このカテーテルは同サイズで成形されたポリ塩化ビ
ニルからなるカテーテルのしなやかさに非常に近く、ポ
リ塩化ビニル製カテーテルの様な触感を与えるものであ
った。また最大押し込み強度は2.8Nであり挿入操作
しやすいものであった。
共重合体[ビニルアセテート量28%、東ソー株式会社
製、商品名ウルトラセン751、動的粘弾性測定(25
℃、10Hz)、外径4.0mm、肉厚0.7mmのチ
ューブにおける損失正接0.0644、貯蔵弾性率(M
Pa)21.5]を80重量%、スチレン−イソプレン
−スチレントリブロック共重合体[スチレン量20%、
3,4結合量70%、動的粘弾性測定(25℃、10H
z)、外径4.0mm、肉厚0.7mmのチューブにお
ける損失正接1.36、貯蔵弾性率(MPa)27.
5]を20重量%となるように混合した高分子材料混合
物(ブレンドマー)を準備した。そして、この高分子材
料混合物を用いて、内径2.6mm、外径4.0mm、
肉厚0.7mmのチューブ(カテーテル、実施例7)を
作製した。この実施例7のチューブ(カテーテル)の2
5℃における損失正接は、0.178、貯蔵弾性率は2
5.4MPa、耐キンク性は36mmであった。さら
に、このカテーテルは同サイズで成形されたポリ塩化ビ
ニルからなるカテーテルのしなやかさに非常に近く、ポ
リ塩化ビニル製カテーテルの様な触感を与えるものであ
った。また最大押し込み強度は2.8Nであり挿入操作
しやすいものであった。
【0058】(実施例8)エチレン−オクテン−1共重
合体[商品名エンゲージ8100、デュポン・ダウ・エ
ラストマー株式会社製、動的粘弾性測定(25℃、10
Hz)、外径4.0mm、肉厚0.7mmのチューブに
おける損失正接0.0538、貯蔵弾性率(MPa)1
2.0]を50重量%、エチレン−スチレン共重合体
[ダウ化学株式会社製、商品名インデックス、動的粘弾
性測定(25℃、10Hz)、外径4.0mm、肉厚
0.7mmのチューブにおける損失正接(0.54
5)、貯蔵弾性率(MPa)(38.2)]を50重量
%となるように混合した高分子材料混合物(ブレンドマ
ー)を準備した。そして、この高分子材料混合物を用い
て、内径2.6mm、外径4.0mm、肉厚0.7mm
のチューブ(カテーテル、実施例9)を作製した。この
実施例8のチューブ(カテーテル)の25℃における損
失正接は、0.335、貯蔵弾性率は21.3MPa、
耐キンク性は40mmであった。さらに、このカテーテ
ルは同サイズで成形されたポリ塩化ビニルからなるカテ
ーテルのしなやかさに非常に近く、ポリ塩化ビニル製カ
テーテルの様な触感を与えるものであった。また最大押
し込み強度は2.3Nであり挿入操作しやすいものであ
った。
合体[商品名エンゲージ8100、デュポン・ダウ・エ
ラストマー株式会社製、動的粘弾性測定(25℃、10
Hz)、外径4.0mm、肉厚0.7mmのチューブに
おける損失正接0.0538、貯蔵弾性率(MPa)1
2.0]を50重量%、エチレン−スチレン共重合体
[ダウ化学株式会社製、商品名インデックス、動的粘弾
性測定(25℃、10Hz)、外径4.0mm、肉厚
0.7mmのチューブにおける損失正接(0.54
5)、貯蔵弾性率(MPa)(38.2)]を50重量
%となるように混合した高分子材料混合物(ブレンドマ
ー)を準備した。そして、この高分子材料混合物を用い
て、内径2.6mm、外径4.0mm、肉厚0.7mm
のチューブ(カテーテル、実施例9)を作製した。この
実施例8のチューブ(カテーテル)の25℃における損
失正接は、0.335、貯蔵弾性率は21.3MPa、
耐キンク性は40mmであった。さらに、このカテーテ
ルは同サイズで成形されたポリ塩化ビニルからなるカテ
ーテルのしなやかさに非常に近く、ポリ塩化ビニル製カ
テーテルの様な触感を与えるものであった。また最大押
し込み強度は2.3Nであり挿入操作しやすいものであ
った。
【0059】(実施例9)エチレン−スチレン共重合体
[ダウ化学株式会社製、商品名インデックス、動的粘弾
性測定(25℃、10Hz)、外径4.0mm、肉厚
0.7mmのチューブにおける損失正接(0.54
5)、貯蔵弾性率(MPa)(38.2)]を60重量
%、スチレン−イソプレン−スチレントリブロック共重
合体のイソプレン部水素添加物[スチレン量30%、
3,4結合10%、動的粘弾性測定(25℃、10H
z)、外径4.0mm、肉厚0.7mmのチューブにお
ける損失正接0.188、貯蔵弾性率(MPa)13.
8]を5重量%、プロセスオイル(パラフィン系オイ
ル、出光興産社製、商品名ダイアナプロセスオイルPW
−380)を35重量%となるように混合した高分子材
料混合物(ブレンドマー)を準備した。そして、この高
分子材料混合物を用いて、内径2.6mm、外径4.0
mm、肉厚0.7mmのチューブ(カテーテル、実施例
10)を作製した。この実施例9のチューブ(カテーテ
ル)の25℃における損失正接は、0.306、貯蔵弾
性率は14.4MPa、耐キンク性は39mmであっ
た。さらに、このカテーテルは同サイズで成形されたポ
リ塩化ビニルからなるカテーテルのしなやかさに非常に
近く、ポリ塩化ビニル製カテーテルの様な触感を与える
ものであった。また最大押し込み強度は1.5Nであり
挿入操作しやすいものであった。
[ダウ化学株式会社製、商品名インデックス、動的粘弾
性測定(25℃、10Hz)、外径4.0mm、肉厚
0.7mmのチューブにおける損失正接(0.54
5)、貯蔵弾性率(MPa)(38.2)]を60重量
%、スチレン−イソプレン−スチレントリブロック共重
合体のイソプレン部水素添加物[スチレン量30%、
3,4結合10%、動的粘弾性測定(25℃、10H
z)、外径4.0mm、肉厚0.7mmのチューブにお
ける損失正接0.188、貯蔵弾性率(MPa)13.
8]を5重量%、プロセスオイル(パラフィン系オイ
ル、出光興産社製、商品名ダイアナプロセスオイルPW
−380)を35重量%となるように混合した高分子材
料混合物(ブレンドマー)を準備した。そして、この高
分子材料混合物を用いて、内径2.6mm、外径4.0
mm、肉厚0.7mmのチューブ(カテーテル、実施例
10)を作製した。この実施例9のチューブ(カテーテ
ル)の25℃における損失正接は、0.306、貯蔵弾
性率は14.4MPa、耐キンク性は39mmであっ
た。さらに、このカテーテルは同サイズで成形されたポ
リ塩化ビニルからなるカテーテルのしなやかさに非常に
近く、ポリ塩化ビニル製カテーテルの様な触感を与える
ものであった。また最大押し込み強度は1.5Nであり
挿入操作しやすいものであった。
【0060】(実施例10)炭酸エステル系ポリウレタ
ンエラストマー[日本ミラクトラン株式会社製、商品名
ミラクトランE985PNAT、動的粘弾性測定(25
℃、10Hz)、外径4.0mm、肉厚0.7mmのチ
ューブにおける損失正接0.317、貯蔵弾性率(MP
a)25.1]を50重量%、エステル系ポリウレタン
エラストマー[日本ミラクトラン株式会社製、商品名ミ
ラクトランE185PNAT、動的粘弾性測定(25
℃、10Hz)、外径4.0mm、肉厚0.7mmのチ
ューブにおける損失正接0.126、貯蔵弾性率(M
P)13.3を50重量%となるように混合した高分子
材料混合物(ブレンドマー)を準備した。そして、この
高分子材料混合物を用いて、内径2.6mm、外径4.
0mm、肉厚0.7mmのチューブ(カテーテル、実施
例11)を作製した。この実施例10のチューブ(カテ
ーテル)の25℃における損失正接は、0.223、貯
蔵弾性率は19.3MPa、耐キンク性は38mmであ
った。さらにこのカテーテルは同サイズで成形されたポ
リ塩化ビニルからなるカテーテルのしなやかさに非常に
近く、ポリ塩化ビニル製カテーテルの様な触感を与える
ものであった。また最大押し込み強度は3.5Nであり
挿入操作しやすいものであった。
ンエラストマー[日本ミラクトラン株式会社製、商品名
ミラクトランE985PNAT、動的粘弾性測定(25
℃、10Hz)、外径4.0mm、肉厚0.7mmのチ
ューブにおける損失正接0.317、貯蔵弾性率(MP
a)25.1]を50重量%、エステル系ポリウレタン
エラストマー[日本ミラクトラン株式会社製、商品名ミ
ラクトランE185PNAT、動的粘弾性測定(25
℃、10Hz)、外径4.0mm、肉厚0.7mmのチ
ューブにおける損失正接0.126、貯蔵弾性率(M
P)13.3を50重量%となるように混合した高分子
材料混合物(ブレンドマー)を準備した。そして、この
高分子材料混合物を用いて、内径2.6mm、外径4.
0mm、肉厚0.7mmのチューブ(カテーテル、実施
例11)を作製した。この実施例10のチューブ(カテ
ーテル)の25℃における損失正接は、0.223、貯
蔵弾性率は19.3MPa、耐キンク性は38mmであ
った。さらにこのカテーテルは同サイズで成形されたポ
リ塩化ビニルからなるカテーテルのしなやかさに非常に
近く、ポリ塩化ビニル製カテーテルの様な触感を与える
ものであった。また最大押し込み強度は3.5Nであり
挿入操作しやすいものであった。
【0061】(実施例11)シンジオタクチック1,2
−ポリブタジエン[(1,2結合量90%)、日本合成
ゴム株式会社製商品名RB810、動的粘弾性測定(2
5℃、10Hz)、内径2.6mm、外径4.0mm、
肉厚0.7mmのチューブにおける損失正接0.095
3、貯蔵弾性率(MPa)9.35]を50重量%、ス
チレン−イソプレン−スチレントリブロック共重合体
[スチレン量20%、3,4結合量50%、動的粘弾性
測定(25℃、10Hz)、外径4.0mm、肉厚0.
7mmのチューブにおける損失正接0.385、貯蔵弾
性率(MPa)8.55を50重量%となるように混合
した高分子材料混合物(ブレンドマー)を準備した。そ
して、この高分子材料混合物を用いて、内径2.6m
m、外径4.0mm、肉厚0.7mmのチューブ(カテ
ーテル、実施例12)を作製した。この実施例11のチ
ューブ(カテーテル)の25℃における損失正接は、
0.275、貯蔵弾性率は10.2MPa、耐キンク性
は42mmであった。さらに、このカテーテルは同サイ
ズで成形されたポリ塩化ビニルからなるカテーテルのし
なやかさに非常に近く、ポリ塩化ビニル製カテーテルの
様な触感を与えるものであった。また最大押し込み強度
は2.3Nであり挿入操作しやすいものであった。
−ポリブタジエン[(1,2結合量90%)、日本合成
ゴム株式会社製商品名RB810、動的粘弾性測定(2
5℃、10Hz)、内径2.6mm、外径4.0mm、
肉厚0.7mmのチューブにおける損失正接0.095
3、貯蔵弾性率(MPa)9.35]を50重量%、ス
チレン−イソプレン−スチレントリブロック共重合体
[スチレン量20%、3,4結合量50%、動的粘弾性
測定(25℃、10Hz)、外径4.0mm、肉厚0.
7mmのチューブにおける損失正接0.385、貯蔵弾
性率(MPa)8.55を50重量%となるように混合
した高分子材料混合物(ブレンドマー)を準備した。そ
して、この高分子材料混合物を用いて、内径2.6m
m、外径4.0mm、肉厚0.7mmのチューブ(カテ
ーテル、実施例12)を作製した。この実施例11のチ
ューブ(カテーテル)の25℃における損失正接は、
0.275、貯蔵弾性率は10.2MPa、耐キンク性
は42mmであった。さらに、このカテーテルは同サイ
ズで成形されたポリ塩化ビニルからなるカテーテルのし
なやかさに非常に近く、ポリ塩化ビニル製カテーテルの
様な触感を与えるものであった。また最大押し込み強度
は2.3Nであり挿入操作しやすいものであった。
【0062】(実施例12)プロピレンとエチレンとの
ランダム共重合体[(プロピレン90%)、日本ポリケ
ム株式会社製商品名ノバテックFL25RC、動的粘弾
性測定(25℃、10Hz)、外径4.0mm、肉厚
0.7mmのチューブにおける損失正接0.0653、
貯蔵弾性率(MPa)20.35]を70重量%、スチ
レン−イソプレン−スチレントリブロック共重合体のイ
ソプレン部水素添加物[スチレン量20%、3,4結合
量70%、動的粘弾性測定(25℃、10Hz)、内径
2.6mm、外径4.0mm、肉厚0.7mmのチュー
ブにおける損失正接1.4、貯蔵弾性率(MPa)3
0.5]を30重量%となるように混合した高分子材料
混合物(ブレンドマー)を準備した。そして、この高分
子材料混合物を用いて、内径2.6mm、外径4.0m
m、肉厚0.7mmのチューブ(カテーテル、実施例1
4)を作製した。この実施例12のチューブ(カテーテ
ル)の25℃における損失正接は、0.475、貯蔵弾
性率は15.3MPa、耐キンク性は39mmであっ
た。さらにこのカテーテルは同サイズで成形されたポリ
塩化ビニルからなるカテーテルのしなやかさに非常に近
く、ポリ塩化ビニル製カテーテルの様な触感を与えるも
のであった。また最大押し込み強度は3.5Nであり挿
入操作しやすいものであった。
ランダム共重合体[(プロピレン90%)、日本ポリケ
ム株式会社製商品名ノバテックFL25RC、動的粘弾
性測定(25℃、10Hz)、外径4.0mm、肉厚
0.7mmのチューブにおける損失正接0.0653、
貯蔵弾性率(MPa)20.35]を70重量%、スチ
レン−イソプレン−スチレントリブロック共重合体のイ
ソプレン部水素添加物[スチレン量20%、3,4結合
量70%、動的粘弾性測定(25℃、10Hz)、内径
2.6mm、外径4.0mm、肉厚0.7mmのチュー
ブにおける損失正接1.4、貯蔵弾性率(MPa)3
0.5]を30重量%となるように混合した高分子材料
混合物(ブレンドマー)を準備した。そして、この高分
子材料混合物を用いて、内径2.6mm、外径4.0m
m、肉厚0.7mmのチューブ(カテーテル、実施例1
4)を作製した。この実施例12のチューブ(カテーテ
ル)の25℃における損失正接は、0.475、貯蔵弾
性率は15.3MPa、耐キンク性は39mmであっ
た。さらにこのカテーテルは同サイズで成形されたポリ
塩化ビニルからなるカテーテルのしなやかさに非常に近
く、ポリ塩化ビニル製カテーテルの様な触感を与えるも
のであった。また最大押し込み強度は3.5Nであり挿
入操作しやすいものであった。
【0063】(実施例13)シンジオタクチック1,2
−ポリブタジエン[(1,2結合量90%)、日本合成
ゴム株式会社製商品名RB810、動的粘弾性測定(2
5℃、10Hz)、外径4.0mm、肉厚0.7mmの
チューブにおける損失正接0.0953、貯蔵弾性率
(MPa)9.35]を70重量%、スチレン−イソプ
レン−スチレントリブロック共重合体のイソプレン部水
素添加物[スチレン量20%、3,4結合量70%、動
的粘弾性測定(25℃、10Hz)、内径2.6mm、
外径4.0mm、肉厚0.7mmのチューブにおける損
失正接1.4、貯蔵弾性率(MPa)30.5]を30
重量%となるように混合した高分子材料混合物(ブレン
ドマー)を準備した。そして、この高分子材料混合物を
用いて、内径2.6mm、外径4.0mm、肉厚0.7
mmのチューブ(カテーテル、実施例14)を作製し
た。この実施例13のチューブ(カテーテル)の25℃
における損失正接は、0.475、貯蔵弾性率は10.
2MPa、耐キンク性は43mmであった。さらにこの
カテーテルは同サイズで成形されたポリ塩化ビニルから
なるカテーテルのしなやかさに非常に近く、ポリ塩化ビ
ニル製カテーテルの様な触感を与えるものであった。ま
た最大押し込み強度は2.0Nであり挿入操作しやすい
ものであった。
−ポリブタジエン[(1,2結合量90%)、日本合成
ゴム株式会社製商品名RB810、動的粘弾性測定(2
5℃、10Hz)、外径4.0mm、肉厚0.7mmの
チューブにおける損失正接0.0953、貯蔵弾性率
(MPa)9.35]を70重量%、スチレン−イソプ
レン−スチレントリブロック共重合体のイソプレン部水
素添加物[スチレン量20%、3,4結合量70%、動
的粘弾性測定(25℃、10Hz)、内径2.6mm、
外径4.0mm、肉厚0.7mmのチューブにおける損
失正接1.4、貯蔵弾性率(MPa)30.5]を30
重量%となるように混合した高分子材料混合物(ブレン
ドマー)を準備した。そして、この高分子材料混合物を
用いて、内径2.6mm、外径4.0mm、肉厚0.7
mmのチューブ(カテーテル、実施例14)を作製し
た。この実施例13のチューブ(カテーテル)の25℃
における損失正接は、0.475、貯蔵弾性率は10.
2MPa、耐キンク性は43mmであった。さらにこの
カテーテルは同サイズで成形されたポリ塩化ビニルから
なるカテーテルのしなやかさに非常に近く、ポリ塩化ビ
ニル製カテーテルの様な触感を与えるものであった。ま
た最大押し込み強度は2.0Nであり挿入操作しやすい
ものであった。
【0064】(比較例4)シンジオタクチック1,2−
ポリブタジエン[(1,2結合量90%)、日本合成ゴ
ム株式会社製商品名RB810、動的粘弾性測定(25
℃、10Hz)、外径4.0mm、肉厚0.7mmのチ
ューブにおける損失正接0.0953、貯蔵弾性率(M
Pa)9.35]を70重量%、スチレン−イソプレン
−スチレントリブロック共重合体のイソプレン部水素添
加物[スチレン量20%、3,4結合量50%、動的粘
弾性測定(25℃、10Hz)、外径4.0mm、肉厚
0.7mmのチューブにおける損失正接0.385、貯
蔵弾性率(MPa)8.55]を30重量%となるよう
に混合した高分子材料混合物(ブレンドマー)を準備し
た。そして、この高分子材料混合物を用いて、内径2.
6mm、外径4.0mm、肉厚0.7mmのチューブ
(カテーテル、比較例5)を作製した。この比較例4の
チューブ(カテーテル)の25℃における損失正接は、
0.132、貯蔵弾性率は10MPa、耐キンク性は2
5mmであった。また、最大押し込み強度は2.1Nで
あった。しかし、このチューブ(カテーテル)は同サイ
ズで成形されたポリ塩化ビニルからなるカテーテルのし
なやかさとは異なり、チューブの反発が大きく非常に取
り扱い難いものであった。
ポリブタジエン[(1,2結合量90%)、日本合成ゴ
ム株式会社製商品名RB810、動的粘弾性測定(25
℃、10Hz)、外径4.0mm、肉厚0.7mmのチ
ューブにおける損失正接0.0953、貯蔵弾性率(M
Pa)9.35]を70重量%、スチレン−イソプレン
−スチレントリブロック共重合体のイソプレン部水素添
加物[スチレン量20%、3,4結合量50%、動的粘
弾性測定(25℃、10Hz)、外径4.0mm、肉厚
0.7mmのチューブにおける損失正接0.385、貯
蔵弾性率(MPa)8.55]を30重量%となるよう
に混合した高分子材料混合物(ブレンドマー)を準備し
た。そして、この高分子材料混合物を用いて、内径2.
6mm、外径4.0mm、肉厚0.7mmのチューブ
(カテーテル、比較例5)を作製した。この比較例4の
チューブ(カテーテル)の25℃における損失正接は、
0.132、貯蔵弾性率は10MPa、耐キンク性は2
5mmであった。また、最大押し込み強度は2.1Nで
あった。しかし、このチューブ(カテーテル)は同サイ
ズで成形されたポリ塩化ビニルからなるカテーテルのし
なやかさとは異なり、チューブの反発が大きく非常に取
り扱い難いものであった。
【0065】(比較例5)シンジオタクチック1,2−
ポリブタジエン[(1,2結合量90%)、日本合成ゴ
ム株式会社製商品名RB810、動的粘弾性測定(25
℃、10Hz)、外径4.0mm、肉厚0.7mmのチ
ューブにおける損失正接0.0953、貯蔵弾性率(M
Pa)9.35]を70重量%、スチレン−イソプレン
−スチレントリブロック共重合体のイソプレン部水素添
加物[スチレン量20%、3,4結合量10%、動的粘
弾性測定(25℃、10Hz)、外径4.0mm、肉厚
0.7mmのチューブにおける損失正接0.188、貯
蔵弾性率(MPa)13.8]を30重量%となるよう
に混合した高分子材料混合物(ブレンドマー)を準備し
た。そして、この高分子材料混合物を用いて、内径2.
6mm、外径4.0mm、肉厚0.7mmのチューブ
(カテーテル、比較例6)を作製した。この比較例5の
チューブ(カテーテル)の25℃における損失正接は、
0.084、貯蔵弾性率は15.3MPa、耐キンク性
は27mmであった。また、最大押し込み強度は2.1
Nであった。しかし、このチューブ(カテーテル)は同
サイズで成形されたポリ塩化ビニルからなるカテーテル
のしなやかさとは異なり、チューブの反発が大きく非常
に取り扱い難いものであった。
ポリブタジエン[(1,2結合量90%)、日本合成ゴ
ム株式会社製商品名RB810、動的粘弾性測定(25
℃、10Hz)、外径4.0mm、肉厚0.7mmのチ
ューブにおける損失正接0.0953、貯蔵弾性率(M
Pa)9.35]を70重量%、スチレン−イソプレン
−スチレントリブロック共重合体のイソプレン部水素添
加物[スチレン量20%、3,4結合量10%、動的粘
弾性測定(25℃、10Hz)、外径4.0mm、肉厚
0.7mmのチューブにおける損失正接0.188、貯
蔵弾性率(MPa)13.8]を30重量%となるよう
に混合した高分子材料混合物(ブレンドマー)を準備し
た。そして、この高分子材料混合物を用いて、内径2.
6mm、外径4.0mm、肉厚0.7mmのチューブ
(カテーテル、比較例6)を作製した。この比較例5の
チューブ(カテーテル)の25℃における損失正接は、
0.084、貯蔵弾性率は15.3MPa、耐キンク性
は27mmであった。また、最大押し込み強度は2.1
Nであった。しかし、このチューブ(カテーテル)は同
サイズで成形されたポリ塩化ビニルからなるカテーテル
のしなやかさとは異なり、チューブの反発が大きく非常
に取り扱い難いものであった。
【0066】(比較例6)エチレン−オクテン−1共重
合体[商品名エンゲージ8100、デュポン・ダウ・エ
ラストマー株式会社製、動的粘弾性測定(25℃、10
Hz)、外径4.0mm、肉厚0.7mmのチューブに
おける損失正接0.0538、貯蔵弾性率(MPa)1
2.0]を80重量%、スチレン−イソプレン−スチレ
ントリブロック共重合体のイソプレン部水素添加物[ス
チレン量30%、3,4結合10%、動的粘弾性測定
(25℃、10Hz)、外径4.0mm、肉厚0.7m
mのチューブにおける損失正接0.188、貯蔵弾性率
(MPa)13.8]を20重量%となるように混合し
た高分子材料混合物(ブレンドマー)を準備した。そし
て、この高分子材料混合物を用いて、内径2.6mm、
外径4.0mm、肉厚0.7mmのチューブ(カテーテ
ル、比較例7)を作製した。この比較例6のチューブ
(カテーテル)の25℃における損失正接は、0.08
8、貯蔵弾性率は13.8MPa、耐キンク性は23m
mであった。また、最大押し込み強度は2.4Nであっ
た。しかし、このチューブ(カテーテル)は同サイズで
成形されたポリ塩化ビニルからなるカテーテルのしなや
かさとは異なり、チューブの反発が大きく非常に取り扱
い難いものであった。また混合した高分子材料の相溶性
が悪く不透明であったため、内液の確認ができなかっ
た。
合体[商品名エンゲージ8100、デュポン・ダウ・エ
ラストマー株式会社製、動的粘弾性測定(25℃、10
Hz)、外径4.0mm、肉厚0.7mmのチューブに
おける損失正接0.0538、貯蔵弾性率(MPa)1
2.0]を80重量%、スチレン−イソプレン−スチレ
ントリブロック共重合体のイソプレン部水素添加物[ス
チレン量30%、3,4結合10%、動的粘弾性測定
(25℃、10Hz)、外径4.0mm、肉厚0.7m
mのチューブにおける損失正接0.188、貯蔵弾性率
(MPa)13.8]を20重量%となるように混合し
た高分子材料混合物(ブレンドマー)を準備した。そし
て、この高分子材料混合物を用いて、内径2.6mm、
外径4.0mm、肉厚0.7mmのチューブ(カテーテ
ル、比較例7)を作製した。この比較例6のチューブ
(カテーテル)の25℃における損失正接は、0.08
8、貯蔵弾性率は13.8MPa、耐キンク性は23m
mであった。また、最大押し込み強度は2.4Nであっ
た。しかし、このチューブ(カテーテル)は同サイズで
成形されたポリ塩化ビニルからなるカテーテルのしなや
かさとは異なり、チューブの反発が大きく非常に取り扱
い難いものであった。また混合した高分子材料の相溶性
が悪く不透明であったため、内液の確認ができなかっ
た。
【0067】
【発明の効果】本発明のカテーテルは、非ポリ塩化ビニ
ルである高分子材料から成形されるカテーテルであり、
縦振動での動的粘弾性測定における25℃での損失正接
が0.15以上であり、かつ、長さ70mmにおける耐
キンク性が室温乾燥状態において25mm以上である。
このため、本発明のカテーテルは、挿入時および留置時
において優れた耐キンク性を有する。また、本発明の医
療用チューブは、非ポリ塩化ビニルである高分子材料か
ら形成される医療用チューブであり、該医療用チューブ
は2種以上の高分子材料の混合物からなり、かつ、該医
療用チューブの縦振動での動的粘弾性測定における25
℃での損失正接が0.15以上であり、かつ、長さ70
mmにおける耐キンク性が室温乾燥状態において25m
m以上である。また、この医療用チューブは、使用時に
従来より使用されている塩化ビニル製チューブの操作と
比べて違和感なくかつ、優れた耐キンク性を有する。
ルである高分子材料から成形されるカテーテルであり、
縦振動での動的粘弾性測定における25℃での損失正接
が0.15以上であり、かつ、長さ70mmにおける耐
キンク性が室温乾燥状態において25mm以上である。
このため、本発明のカテーテルは、挿入時および留置時
において優れた耐キンク性を有する。また、本発明の医
療用チューブは、非ポリ塩化ビニルである高分子材料か
ら形成される医療用チューブであり、該医療用チューブ
は2種以上の高分子材料の混合物からなり、かつ、該医
療用チューブの縦振動での動的粘弾性測定における25
℃での損失正接が0.15以上であり、かつ、長さ70
mmにおける耐キンク性が室温乾燥状態において25m
m以上である。また、この医療用チューブは、使用時に
従来より使用されている塩化ビニル製チューブの操作と
比べて違和感なくかつ、優れた耐キンク性を有する。
【図1】図1は、耐キンク性および最大押し込み強度の
測定に使用される圧縮試験機の説明図である。
測定に使用される圧縮試験機の説明図である。
【図2】図2は、耐キンク性および最大押し込み強度の
測定に使用される圧縮試験機の説明図である。
測定に使用される圧縮試験機の説明図である。
【図3】図3は、耐キンク性および最大押し込み強度の
測定結果を説明する図である。
測定結果を説明する図である。
【図4】図4は、本発明のカテーテルを導尿カテーテル
に応用した実施例の外観図である。
に応用した実施例の外観図である。
【図5】図5は、図4に示したカテーテルの先端部の拡
大断面図である。
大断面図である。
【図6】図6は、本発明のカテーテルを導尿カテーテル
に応用した他の実施例の断面図である。
に応用した他の実施例の断面図である。
1 カテーテル 2a、2b 把持具 3 サンプル長 4 把持具移動距離 10 圧縮試験機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 23/08 C08L 23/08 23/14 23/14 53/02 53/02 75/04 75/04 101/00 101/00 Fターム(参考) 4C081 AC08 BC02 BC04 CA02 CA12 CA21 CC01 DA03 4F071 AA12 AA15X AA20 AA20X AA21 AA21X AA22X AA28X AA53 AA75X AA76X AA80 AA80X AA86X BB06 BC05 4J002 AC041 BB051 BB061 BB101 BB151 BP012 CK031 CK032 CK041 EA016 GB01 4J034 BA08 CA01 CA03 CA04 DA01 DB03 DB04 DF02 DF12 DF14 DF20 DG01 DG02 DG03 DG04 HA01 HA06 HA07 HC01 HC02 HC03 HC11 HC12 HC22 HC46 HC52 HC63 HC64 HC66 HC67 HC71 HC73 QB03 QB14 QB15 QC07 QD04 RA02
Claims (31)
- 【請求項1】 非ポリ塩化ビニルである高分子材料から
成形されるカテーテルであり、縦振動での動的粘弾性測
定における25℃での損失正接が0.15以上であり、
かつ、長さ70mmにおける耐キンク性が室温乾燥状態
において25mm以上であることを特徴とするカテーテ
ル。 - 【請求項2】 前記カテーテルは、長さ70mmにおけ
る最大押し込み強度が、室温乾燥状態において0.5〜
5Nである請求項1に記載のカテーテル。 - 【請求項3】 前記高分子材料は、ショアー硬度が70
〜95Aである請求項1または2に記載のカテーテル。 - 【請求項4】 前記高分子材料は、ポリウレタンである
請求項1ないし3のいずれかに記載のカテーテル。 - 【請求項5】 前記ポリウレタンは、ジイソシアネート
成分とジオール成分とからなるハードセグメントと、ポ
リグリコールかなるソフトセグメントから構成されてい
るものである請求項4に記載のカテーテル。 - 【請求項6】 前記ジイソシアネートは、4,4’−ジ
フェニルメタンジイソシアネート(MDI)、3,3’
−ジフェニルメタンジイソシアネート、トルエンジイソ
シアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソ
シアネート(HMDI)、ヘキサメチレンジイソシアネ
ート、イソホロンジイソシアネートから選択された1種
もしくは2種以上のものである請求項5に記載のカテー
テル。 - 【請求項7】 前記ジオールは、1,4−ブタンジオー
ル、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリ
エチレングリコール、プロピレングリコール、1,6−
ヘキサンジオールから選択された1種もしくは2種以上
のものである請求項5または6に記載のカテーテル。 - 【請求項8】 前記ポリグリコールは、ポリエーテルグ
リコール、ポリカーボネートジオール、ポリカプロラク
トンジオール、ポリアジペートジオールから選択された
1種もしくは2種以上のものである請求項5または6に
記載のカテーテル。 - 【請求項9】 前記ポリエーテルグリコールは、ポリテ
トラメチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポ
リプロピレングリコール、またはそれらの共重合体、あ
るいは混合物から選択された1種もしくは2種以上のも
のである請求項8に記載のカテーテル。 - 【請求項10】 前記ポリウレタンは、4,4’−ジフ
ェニルメタンジイソシアネート(MDI)と1,4−ブ
タンジオールからなるハードセグメントとポリカーボネ
ートグリコールかなるソフトセグメントから構成された
もの、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネ
ート(HMDI)と1,4−ブタンジオールからなるハ
ードセグメントとポリテトラメチレングリコールからな
るソフトセグメントから構成されたもの、4,4’−ジ
フェニルメタンジイソシアネート(MDI)と1,4−
ブタンジオールからなるハードセグメントとポリテトラ
メチレングリコールまたはポリテトラメチレングリコー
ルとポリプロピレングリコールとポリエチレングリコー
ルの混合物もしくはそれらの共重合体からなるソフトセ
グメントから構成されたもののいずれかである請求項5
に記載のカテーテル。 - 【請求項11】 前記カテーテルは、導尿カテーテルで
ある請求項1ないし10のいずれかに記載のカテーテ
ル。 - 【請求項12】 前記高分子材料は、ショアー硬度が6
0〜95Aである請求項1または2に記載のカテーテ
ル。 - 【請求項13】 非ポリ塩化ビニルである高分子材料か
ら形成される医療用チューブであり、該医療用チューブ
は2種以上の高分子材料の混合物からなり、かつ、該医
療用チューブの縦振動での動的粘弾性測定における25
℃での損失正接が0.15以上であり、かつ、長さ70
mmにおける耐キンク性が室温乾燥状態において25m
m以上であることを特徴とする医療用チューブ。 - 【請求項14】 前記2種以上の高分子材料のうちの1
種の高分子材料は、縦振動での動的粘弾性測定における
25℃における損失正接が0.3以上である請求項13
に記載の医療用チューブ。 - 【請求項15】 前記2種以上の高分子材料のうちの1
種の高分子材料は、1,2−ポリブタジエン、エチレン
と他の単量体との共重合体、プロピレンと他の単量体と
の共重合体のいずれかである請求項13または14に記
載の医療用チューブ。 - 【請求項16】 前記2種以上の高分子材料のうちの1
種の高分子材料は、ビニル芳香族化合物を主体とする重
合体ブロックAと共役ジエン化合物を主体とする重合体
ブロックBからなるブロック共重合体、または該ブロッ
ク共重合体の重合体ブロックBを水素添加したブロック
共重合体である請求項13ないし15のいずれかに記載
の医療用チューブ。 - 【請求項17】 前記2種以上の高分子材料の混合物
は、1,2−ポリブタジエン、エチレンと他の単量体と
の共重合体、プロピレンと他の単量体との共重合体のい
ずれかの高分子材料と、ビニル芳香族化合物を主体とす
る重合体ブロックAと共役ジエン化合物を主体とする重
合体ブロックBからなるブロック共重合体、該ブロック
共重合体の重合体ブロックBを水素添加したブロック共
重合体のいずれかの高分子材料との混合物である請求項
13または14に記載の医療用チューブ。 - 【請求項18】 前記2種以上の高分子材料の混合物
は、エチレンと他の単量体との共重合体と、ビニル芳香
族化合物を主体とする重合体ブロックAと共役ジエン化
合物を主体とする重合体ブロックBからなるブロック共
重合体または該ブロック共重合体の重合体ブロックBを
水素添加したブロック共重合体の混合物である請求項1
3または14に記載の医療用チューブ。 - 【請求項19】 前記エチレンと他の単量体との共重合
体は、エチレン含量が50〜95モル%、かつガラス転
移点が−10℃〜50℃である請求項15ないし18の
いずれかに記載の医療用チューブ。 - 【請求項20】 前記エチレンと他の単量体との共重合
体は、エチレンとビニル芳香族との共重合体である請求
項15,17ないし19のいずれかに記載の医療用チュ
ーブ。 - 【請求項21】 前記エチレンと他の単量体との共重合
体は、エチレン−オクテン共重合体、エチレン−スチレ
ン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体のいずれか
である請求項15,17ないし19のいずれかに記載の
医療用チューブ。 - 【請求項22】 前記2種以上の高分子材料の混合物
は、1,2−ポリブタジエンと、ビニル芳香族化合物を
主体とする重合体ブロックAと共役ジエン化合物を主体
とする重合体ブロックBからなるブロック共重合体また
は該ブロック共重合体の重合体ブロックBを水素添加し
たブロック共重合体からなるブロック共重合体との混合
物である請求項13または14に記載の医療用チュー
ブ。 - 【請求項23】 前記ブロック共重合体がスチレン−イ
ソプレン−スチレンのトリブロック共重合体、または該
トリブロック共重合体のイソプレンブロックを水素添加
したトリブロック共重合体である請求項16ないし22
のいずれかに記載の医療用チューブ。 - 【請求項24】 前記トリブロック共重合体は、イソプ
レンブロック部の3,4ビニル結合量が60%以上であ
るものである請求項23に記載の医療用チューブ。 - 【請求項25】 前記2種以上の高分子材料の混合物
は、エステル系ポリウレタンエラストマーと炭酸エステ
ル系ポリウレタンエラストマーの混合物である請求項1
3に記載の医療用チューブ。 - 【請求項26】 前記2種以上の高分子材料の混合物
は、エチレン−オクテン共重合体とエチレン−スチレン
共重合体の混合物である請求項13に記載の医療用チュ
ーブ。 - 【請求項27】 前記エチレン−スチレン共重合体は、
エチレン含量が50〜95モル%、かつガラス転移点が
−10℃〜50℃である請求項26に記載の医療用チュ
ーブ。 - 【請求項28】 前記2種以上の高分子材料の混合物
は、ショアー硬度が60〜95Aである請求項13ない
し27のいずれかに記載の医療用チューブ。 - 【請求項29】 前記医療用チューブは、カテーテルで
ある請求項13ないし28のいずれかに記載の医療用チ
ューブ。 - 【請求項30】 前記カテーテルは、導尿カテーテルで
ある請求項29に記載の医療用チューブ。 - 【請求項31】 前記医療用チューブは、長さ70mm
における最大押し込み強度が、室温乾燥状態において
0.5〜5Nである請求項13ないし30のいずれかに
記載の医療用チューブ。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001129456A JP2002011091A (ja) | 2000-04-27 | 2001-04-26 | カテーテルおよび医療用チューブ |
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