JP2002009859A - キャリア同期方法及び回路、並びに信号処理装置 - Google Patents

キャリア同期方法及び回路、並びに信号処理装置

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JP2002009859A JP2000190059A JP2000190059A JP2002009859A JP 2002009859 A JP2002009859 A JP 2002009859A JP 2000190059 A JP2000190059 A JP 2000190059A JP 2000190059 A JP2000190059 A JP 2000190059A JP 2002009859 A JP2002009859 A JP 2002009859A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 BPSK変調信号を含むBSディジタル放送
信号のように、キャリア同期のためのバースト信号部分
を含む信号に対して、低C/Nにおいてもキャリア同期
外れの無い安定なキャリア同期を実現する。 【解決手段】 入力端子61には、BSディジタル放送
の受信信号(BS信号)が複素信号の形態で入力され、
複素乗算器62を介して、周波数検出部63及び位相検
出部64にそれぞれ送られる。周波数検出部63では、
DFT(離散フーリエ変換)処理により入力信号のキャ
リア信号成分の周波数を検出し、位相検出部64では、
1次のPLL(位相ロックループ)により入力信号のキ
ャリア信号成分の位相同期を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、キャリア同期方法
及び回路、並びに信号処理装置に関し、特にBS(放送
衛星)を介して伝送された信号を受信する受信装置にお
けるキャリア同期方法及び回路、並びに信号処理装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年において、ビデオ信号及びオーディ
オ信号等を符号化し、通信衛星(CS:Communication
Satelite)や放送衛星(BS:Broadcasting Satelit
e) 等を介して伝送し、受信側においてこれを復調する
ようにしたシステム、いわゆるディジタル放送システム
が開発され普及しつつある。
【0003】上記BSやCSのディジタル放送システム
においては、変調方式として、BPSK(Binary Phase
Shift Keying) 方式やQPSK(Quadrature Phase S
hiftKeying) 方式が用いられ、さらにBSディジタル
放送では、QPSK変調方式よりも伝送効率の高いTC
8PSK(Trellis-Coded 8 Phase Shift Keying)方
式等も用いられるようになっている。すなわち、例えば
BS信号には、BPSK変調信号、QPSK変調信号、
及びTC8PSK変調信号が時分割多重化されて混在し
ている。
【0004】ここで、BSディジタル放送において伝送
するビットストリームとしては、CS、地上波、ケーブ
ル等の他のメディアとの整合性を図る観点から、MPE
G(Moving Picture Image Coding Experts Group) 2
で規定された、いわゆるトランスポートストリーム(T
S:Transport Stream)を基本としている。このTS
は、1バイトの同期バイトを含んだ188バイトのパケ
ットで構成されているが、CSディジタル多チャンネル
放送、地上波ディジタル放送、ケーブルディジタル放送
等では、これに誤り訂正用の16バイトのパリティを付
加したリードソロモン符号(RS符号)が用いられてい
ることから、BSディジタル放送でも、TSにRS符号
化、具体的にはRS(204,188)符号化を行うよ
うにしている。
【0005】図10は、このような現在提案されている
BSディジタル放送の送信装置の構成例を表している。
188バイトのTSパケットには、RS(204,18
8)符号化により、16バイトのパリティが付加され
る。このパケットが48個集められて1フレームとされ
る。
【0006】各フレームの48個のパケットの先頭の1
バイトの同期バイトは、順次、連続して読み出され、フ
レーム同期およびTMCC発生回路201に入力され
る。フレーム同期およびTMCC発生回路201は、最
初の2つのTSパケットの同期バイトをフレーム同期信
号にすげ替える。また、フレーム同期およびTMCC発
生回路201は、第3番目以降のTSパケットの同期バ
イトをTMCC(Transmission Multiplexing Configur
ation Control) 信号にすげ替える。このTMCC信号
には、後述する主信号の変調方式や符号化率などの伝送
制御情報が含まれる。これにより、1フレームを構成す
る48個のパケットのうちの最初の2つのパケットの2
個の同期バイトが、フレーム同期信号にすげ替えられ、
第3番目以降のパケットの同期バイトが、TMCC信号
にすげ替えられることになる。フレーム同期およびTM
CC発生回路201で発生されたフレーム同期信号とT
MCC信号は、BPSKマッピング回路202に入力さ
れ、所定の信号点にマッピングされる。
【0007】1フレームのうちの最初の2個のTSパケ
ットの主信号は、低階層用の画像信号LQとされ、この
信号は、この2個のTSパケットの範囲内でインタリー
ブ回路203によりインタリーブされ、さらに、畳み込
み符号化回路204に入力され、1/2の符号化率で畳
み込み符号化される。そして畳み込み符号化された信号
はパンクチャリング処理されて符号化率3/4とされて
QPSKマッピング回路205に供給される。QPSK
マッピング回路205において、QPSK方式で、所定
の信号点にマッピングされる。
【0008】一方、1フレームを構成する48個のパケ
ットのうち、残りの46個のTSパケットの主信号は、
高階層用の画像信号HQとされ、この信号は、インタリ
ーブ回路206に入力され、インタリーブされた後、2
/3トレリス符号化回路207において符号化され、さ
らに8PSKマッピング回路208において、信号点に
マッピングされる。この2/3トレリス符号化回路20
7において、いわゆるプラグマティックトレリス符号化
を行うようにすると、畳み込み符号化回路204と2/
3トレリス符号化回路207は、共通の回路とすること
ができる。
【0009】位相基準バースト発生回路209は、受信
側での安定したキャリア再生を可能とするために、放送
信号の予め定められた位置に挿入するBPSK変調信号
を発生するものであり、具体的には、主信号の203シ
ンボル毎に4シンボルの基準バーストを間欠的に多重す
るためのものである。
【0010】多重化回路210は、BPSKマッピング
回路202、QPSKマッピング回路205、8PSK
マッピング回路208、及び位相基準バースト発生回路
209からの出力を、フレーム単位で多重化し、出力す
る。従って、多重化回路210より出力される各フレー
ムの信号は、最初に、BPSK変調されたフレーム同期
信号とTMCC信号が配置され、その次に、QPSK変
調された低階層用の主信号LQが配置され、最後に8P
SK変調された高階層用の主信号HQが配置されたフォ
ーマットとなる。また、主信号には所定周期で位相基準
バースト発生回路209からの基準バーストが間欠的に
多重される。
【0011】図11は、BSの伝送信号中のキャリア同
期用のBPSK変調信号の部分(図中の斜線部)の具体
例を示すものであり、フレームの先頭から順に、32シ
ンボルのBPSK変調されたフレーム同期信号、128
シンボルのTMCC信号、32シンボルのBPSK変調
されたフレーム同期信号が配置され、これらの192シ
ンボルは全てBPSK変調信号である。これに続く主信
号は、上述したように、BPSK変調信号、QPSK変
調信号、TC8PSK変調信号のいずれかであるが、主
信号の203シンボル毎に、位相基準バースト発生回路
209からの4シンボルのBPSK変調信号が配置さ
れ、これらの主信号と位相基準信号とが207シンボル
周期で繰り返される。なお、TMCC信号近傍部分の1
92シンボルは、前フレームの位相基準バースト信号部
分の4シンボルから連続して配置されるから、これらの
合計196シンボルがバースト状のBPSK信号部分と
して現れることになる。
【0012】このようなBS信号を受信する受信側で
は、キャリアの同期を確立し、受信信号系列を監視する
ことでBPSK変調されたフレーム同期信号を検出し、
上述したTMCC信号の内容を解釈することにより、T
MCC信号に続いて伝送されてくるペイロード情報を伝
送する主信号部のシンボルの変調方式や符号化率等の伝
送制御情報を知って、適切な復調、復号動作を行うよう
にしている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したよ
うに、例えばBS信号には、BPSK変調信号、QPS
K変調信号、及びTC8PSK変調信号が時分割多重化
されて混在している。このようなBS信号を受信してデ
ィジタル信号を復号するためには、キャリア同期回路に
よるキャリア再生が必要であるが、各変調信号について
は、BPSK>QPSK>TC8PSKの変調波の順に
安定したキャリア再生が行える。このため、キャリア同
期をとる場合には、一般的に上記BPSK変調信号の部
分が用いられるが、このBPSK変調信号の部分は連続
しておらず、間欠的に、いわゆるバースト的に現れるこ
とになる。また、上記BS信号のBPSK変調信号の部
分は、上記図11と共に説明したように、TMCC信号
及びフレーム同期信号の近傍の196シンボルと、20
7シンボル周期で現れる4シンボルの位相基準バースト
信号の部分とがあり、バースト長及びバースト周期が互
いに異なっている。
【0014】このようなバースト状に現れるキャリア信
号のバースト長及びバースト周期が異なる場合には、キ
ャリア再生用PLL又はコスタスループ等のループゲイ
ンが変化してキャリア同期が不安定になって同期捕捉に
時間がかかってしまう問題があった。また、C/N(キ
ャリア/ノイズ比)が低い場合や、受信機のフロントエ
ンド部での雑音が多い場合等に、同期外れを起こしやす
い問題があった。
【0015】本発明は、このような実情に鑑みてなされ
たものであって、バースト長及びバースト周期が互いに
異なるようなキャリア信号に対して安定にかつ高速にキ
ャリア同期が行えるようなキャリア同期方法及び回路、
並びに信号処理装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上述のような課題を解決
するために、本発明に係るキャリア同期方法及び回路
は、キャリア同期のためのキャリア同期用信号部分を含
む入力信号が供給され、上記入力信号のキャリア信号成
分の周波数検出をDFT(離散フーリエ変換)により行
い、上記入力信号のキャリア信号成分の位相同期をPL
L(位相ロックループ)により行うことを特徴とするも
のである。
【0017】また、本発明に係る信号処理装置は、情報
信号が複数の変調方式のいずれかで変調されて送信され
た信号を受信し、得られた受信信号中の所定の変調方式
の部分に対応するキャリア同期信号部分に基づきキャリ
ア信号を再生するキャリア同期手段と、上記キャリア同
期手段からのキャリア信号に基づいて上記受信信号を復
号処理して上記情報信号を得る復号手段とを有し、上記
キャリア同期手段は、上記受信信号のキャリア信号成分
の周波数検出を行うためのDFT(離散フーリエ変換)
処理手段と、上記入力信号のキャリア信号成分の位相同
期を行うためのPLL(位相ロックループ)手段とを有
してなることを特徴とするものである。
【0018】本発明によれば、キャリア同期をとるため
の周波数検出をDFTで行い、位相合わせを1次PLL
で行うことにより、低C/Nにおいてもキャリア同期外
れを起こさない安泰な同期検波が行える。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るキャリア同期
方法及び回路の好ましい実施の形態について、図面を参
照しながら詳細に説明する。
【0020】図1は本発明を適用したキャリア同期回路
の基本構成の一例を示すブロック図である。
【0021】この図1において、入力端子61には、上
述したようなBSディジタル放送の受信信号(BS信
号)が複素信号の形態で入力され、この複素入力信号
は、周波数検出部63に、また、複素乗算器62を介し
て位相検出部64にそれぞれ送られる。周波数検出部6
3では、DFT(離散フーリエ変換)処理により入力信
号のキャリア信号成分の周波数を検出し、位相検出部6
4では、1次のPLL(位相ロックループ)により入力
信号のキャリア信号成分の位相同期を行うようにしてい
る。これらの周波数検出部63及び位相検出部64から
の出力信号は、加算器65で加算され、単位遅延素子6
6を介して、再び複素信号に変換するための変換部67
に送られる。変換部67は、入力された信号の複素エク
スポネンシャル(exponential) をとる、すなわち、入
力位相xを単位円上の複素数 exp(jx)に変換するも
のである。変換部67からの複素信号は、複素共役(co
njugate) 部68に送られて位相が反転され、上記入力
側の複素乗算器62に送られることによって、PLLの
ループが形成される。なお、複素共役部68からの複素
信号は、端子69を介して取り出されるようになってい
る。
【0022】次に、図2は、上記周波数検出部63の具
体例を示すブロック図であり、図1の複素乗算器62か
らの複素信号が、入力端子71を介してDFT(離散フ
ーリエ変換)回路72に送られる。
【0023】DFT回路72は、上述したBS放送信号
のTCMM信号近傍部分の196シンボルの内の160
シンボルをDFT処理し、0から1/(8tsym) までの
周波数を検出する。ここでtsym は1シンボルの周期を
表す。DFT回路72の端子73からは周波数出力が、
端子74からは周波数ずれが補償された補償出力がそれ
ぞれ取り出され、端子73からの周波数出力は加算器7
5に送られ、端子74からの補償出力は、1/3ダウン
サンプル回路77で1/3にダウンサンプルされDFT
回路78に送られる。この1/3ダウンサンプルは、上
記BS放送信号の位相基準バースト信号部分の4シンボ
ルの内の2シンボルがサンプルされるように設定したも
のである。DFT回路78では、上記位相基準バースト
信号部分を集めてDFT処理し、周波数出力が端子79
から、周波数補償された補償出力が端子80からそれぞ
れ取り出される。端子79からの周波数出力は加算器7
5に送られ、端子80からの補償出力は、1/69ダウ
ンサンプル回路81で1/69にダウンサンプルされD
FT回路82に送られる。DFT回路82では、データ
周期毎に1サンプルとしてDFT処理しており、端子8
3から周波数出力を取り出して加算器75に送り、端子
84から周波数補償された補償出力を取り出している。
加算器75からの出力は端子76より取り出される。
【0024】この図2のDFT回路72,78,82は
いずれも同様な構成を有し、例えば図3に示すような構
成とすることができる。この図3の入力端子301は、
DFT回路72,78,82の各入力端子に相当するも
のであり、端子336が周波数補償された補償出力の出
力端子に、端子337が周波数出力の出力端子にそれぞ
れ相当する。
【0025】図3において、信号発生回路302は、一
種の掃引発振器であり、例えば後述する図4に示すよう
な構成を有している。図1の例えばDFT72の回路構
成に用いられる信号発生回路302の場合では、0(直
流)から1/(8tsym) まで(tsym は1シンボル周期
を示す。)の周波数の正弦波信号を発生する。周波数発
生器302の端子304からは正弦波信号が、端子30
5からは周波数番号がそれぞれ出力され、端子304か
らの正弦波信号は相関回路(correlator)303に送ら
れて、入力端子301からの入力信号との相関がとられ
る。相関回路303の具体例については、図5を参照し
ながら後述する。相関回路303からの出力は、単位遅
延素子307と比較回路308とに送られ、比較回路3
08では、相関回路303からの出力と単位遅延素子3
07からの出力との大小を比較して、単位遅延素子30
7からの出力の方が大きいときに“1”を出力し、切換
スイッチ310に切換制御信号として送っている。信号
発生回路302の端子305からの周波数値の出力は、
切換スイッチ310の被選択端子aに送られ、切換スイ
ッチ310からの出力は単位遅延素子311を介して信
号発生回路312に送られる。単位遅延素子311から
の出力は切換スイッチ310の被選択端子bにも送られ
ている。切換スイッチ310は、比較回路308からの
切換制御信号が“1”のとき被選択端子aの側に切換接
続され、端子305からの周波数情報が単位遅延素子3
11に送られて記憶される。信号発生回路312は、正
又は負の複素正弦波及び余弦波を発生し、例えば後述す
る図6に示すような構成を有している。信号発生回路3
12の端子313からは正の複素周波数信号が出力され
て複素乗算器321に送られ、端子314からは負の複
素周波数信号が出力されて複素乗算器322に送られ
る。これらの複素乗算器321,322では、上記入力
端子301からの入力信号と複素乗算され、各乗算出力
が相関回路323,324にそれぞれ送られている。各
相関回路323,324は、例えば後述する図7に示す
ような構成を有し、入力信号の直流の相関をとってい
る。各相関回路323,324からの出力は、比較回路
325に送られて大小判定され、相関回路323からの
出力の方が相関回路324からの出力よりも大きいとき
“1”を切換スイッチ326の被選択端子aに送る。切
換スイッチ326は離散パルス発生器から端子327を
介して供給される切換制御信号に応じて切換制御されて
おり、切換スイッチ326からの出力は、単位遅延素子
328に送られている。単位遅延回路328からの出力
は、切換スイッチ326の被選択端子bに供給されると
共に、切換制御信号として切換スイッチ329及び33
2に送られている。切換スイッチ329の被選択端子a
には複素乗算器321からの出力が、被選択端子bには
複素乗算器322からの出力がそれぞれ送られており、
切換スイッチ329からの出力は周波数補償された補償
出力として端子336を介して取り出される。信号発生
回路312の端子315からは周波数値が出力され、切
換スイッチ332の被選択端子bに送られるとともに、
反転回路331を介して切換スイッチ332の被選択端
子aに送られる。切換スイッチ332からの出力は、周
波数出力として端子337を介して取り出される。
【0026】次に、図3の信号発生回路302、相関回
路303、信号発生回路312、及び相関回路323,
324の具体例について、図4、図5、図6及び図7を
参照しながら説明する。なお、これらの回路はそれぞれ
一例を示しているに過ぎず、同様な入出力が得られるよ
うな種々の構成がとり得ることは勿論である。また、以
下の説明では、図3に示すDFT回路の全体構成を、図
2のDFT回路72に用いた例を主として説明するが、
図3のDFT回路の構成は、図2のDFT回路78、8
2にも用いられるものである。
【0027】先ず、上記信号発生回路302は、例えば
0(直流)から1/(8tsym) までの周波数(tsym
1シンボル周期を示す。)の正弦波信号を発生するもの
であり、図4はその一具体例を示す。
【0028】この図4において、インクリメント回路3
41からは、掃引する周波数に対応する数値(周波数番
号)が係数乗算器342及び端子343に送られる。係
数乗算器342では、2π/160の係数が乗算され、
その出力が端子344及び加算器345に送られる。加
算器345からの出力は、モジュロ部346に送られ、
このモジュロ部346からの出力が単位遅延素子347
で遅延されて加算器345に戻されている。モジュロ部
347は、入力uを2πで割った余り(剰余)である r
em(u,2π)を出力する。すなわち、モジュロ部34
6は、入力位相を0〜2πの範囲の値に変換して出力し
ている。モジュロ部347からの出力は、三角関数テー
ブル、例えばサイン(sin:正弦)テーブル348にアド
レスとして送られて、入力位相に対応するサイン値が読
み出され、正弦波信号として出力端子349より取り出
される。これによって、インクリメント回路341から
の掃引する周波数に対応する数値(周波数番号)に応じ
た単位時間毎の増加分の位相が係数乗算器342から取
り出され、この単位増加分の位相が加算器345及び単
位遅延素子347で積算され、モジュロ部346で2π
周期の位相に変換され、サインテーブル348でサイン
値に変換されることで、例えば0(直流)から1/(8
sym) まで掃引される各周波数の正弦波信号が順次出
力端子349より取り出され、これが図3の端子304
を介して相関回路303に送られる。また、端子343
からの周波数番号は、図3の端子305を介して切換ス
イッチ310の被選択端子aに送られる。
【0029】次に、図3の相関回路303は、入力端子
301から入力される複素信号と端子304からの信号
との相関をとるものであり、その一具体例を図5に示
す。
【0030】図5の入力端子371には、図3の入力端
子301からの複素信号が供給される。この入力された
複素信号は、分離回路372に送られて実部(リアルパ
ート:Re)と虚部(イマジナリパート:Im)とに分離さ
れ、実部の信号は乗算器373Rに、虚部の信号は乗算
器373Iにそれぞれ送られて、端子374からの信号
とそれぞれ乗算される。端子374は図3の端子304
に対応する。乗算器373R、373Iからの出力は、
量子化器375R、375Iでそれぞれ量子化され、移
動平均部376R、376Iでそれぞれ移動平均がとら
れる。各移動平均部376R、376Iには、上記掃引
周波数の各周波数毎にリセットするためのリセットパル
スが端子377を介して供給されている。移動平均部3
76R、376Iからの出力は、それぞれ切換スイッチ
378R、378Iの各被選択端子aに送られ、これら
の切換スイッチ378R、378Iからの出力は、合成
回路381に送られて合成されることによって複素信号
に変換される。なお、切換スイッチ378R、378I
は、各被選択端子bにそれぞれ“0”が供給されてお
り、端子379からの切換制御信号により、切換スイッ
チ378R、378Iの各被選択端子aの信号と各被選
択端子bの信号とが切換選択されて出力される。合成回
路381から出力された複素信号は、振幅/位相分離回
路382に送られて振幅成分と位相成分とに分離され、
振幅成分は端子383を介して移動最大回路385に送
られ、位相成分は端子384に送られる。移動最大回路
385では、端子386にリセットパルスが送られるま
での間の上記掃引周波数の各周波数毎の移動平均の内の
最大のものが検出され、その出力が端子387を介して
取り出される。なお、端子387からの出力は、相関回
路出力として、図3の単位遅延素子307及び比較回路
308に送られる。
【0031】次に、図3の信号発生回路312は、単位
遅延素子311からの信号が入力されて、正又は負の複
素正弦波及び余弦波を発生するものであり、その一具体
例を図6に示す。図6の入力端子351に供給される入
力信号は、上述した図3の信号発生回路302からの周
波数番号が、比較回路308からの制御信号によって単
位遅延素子311に取り込まれて保持されたものであ
る。
【0032】図6において、入力端子351からの入力
信号は、切換スイッチ352の被選択端子aに送られ、
切換スイッチ352からの出力は単位遅延素子354を
介して切換スイッチ352の被選択端子bに送られてい
る。切換スイッチ352は、端子353からの切換制御
信号により、上記掃引周波数の各周波数毎に切換制御さ
れ、単位遅延素子354に取り込まれる。単位遅延素子
354からの出力は、係数乗算器355に送られて、2
π/160の係数が乗算され、その出力が端子356及
び加算器357に送られる。加算器357からの出力
は、モジュロ部358に送られ、このモジュロ部358
からの出力が単位遅延素子359で遅延されて加算器3
57に戻されている。モジュロ部358は、入力uを2
πで割った余り(剰余)である rem(u,2π)を、す
なわち入力位相を0〜2πの範囲の値に変換して出力し
ている。モジュロ部347からの出力は、変換部360
に送られて、複素エクスポネンシャル、すなわち入力x
に対する exp(jx) の複素信号に変換され、そのまま正
の複素周波数信号として出力端子361から取り出さ
れ、また、複素共役回路362で複素共役がとられて負
の複素周波数信号として出力端子363から取り出され
る。出力端子361からの正の複素周波数信号は、図3
の端子313を介して複素乗算器321に送られ、出力
端子363からの負の複素周波数信号は、図3の端子3
14を介して複素乗算器322に送られる。また、端子
356から出力される周波数情報は、図3の端子315
を介して取り出される。
【0033】次に、図3の相関回路323,324は、
入力信号に対して直流の相関をとるものであり、一具体
例を図7に示す。図7の入力端子391には、図3の複
素乗算器321あるいは322からの複素信号が供給さ
れる。この図7に示す構成の相関回路は、図5の相関回
路構成の端子347からの入力が0であるような、直流
のみの相関をとるものである。
【0034】この図7において、入力端子391に入力
された複素信号は、分離回路392で実部(リアルパー
ト:Re)と虚部(イマジナリパート:Im)とに分離さ
れ、実部の信号は移動平均部393Rに送られ、虚部の
信号は移動平均部393Iに送られて、それぞれ移動平
均がとられる。各移動平均部393R、393Iには、
上記掃引周波数の各周波数毎にリセットするためのリセ
ットパルスが端子394を介して供給されている。移動
平均部393R、393Iからの出力は、それぞれ切換
スイッチ395R、395Iの各被選択端子aに送ら
れ、これらの切換スイッチ395R、395Iからの出
力は、合成回路397に送られて合成されることによっ
て複素信号に変換される。なお、切換スイッチ395
R、395Iは、各被選択端子bにそれぞれ“0”が供
給されており、端子396からの切換制御信号により、
切換スイッチ395R、395Iの各被選択端子aの信
号と各被選択端子bの信号とが切換選択されて出力され
る。合成回路397から出力された複素信号は、振幅/
位相分離回路398に送られて振幅成分と位相成分とに
分離され、振幅成分は端子399を介して取り出され
て、上記図3の比較回路325に送られる。
【0035】次に、上述したような図3の構成のDFT
回路を、図2の各DFT回路72,78,82に用いる
場合の具体的な動作について説明する。
【0036】先ず、図2のDFT回路72は、前記図1
1と共に説明したBS放送信号のTCMM信号近傍部分
の196シンボルの内の160シンボルをDFT処理
し、0から1/(8tsym) までの周波数(tsym は1シ
ンボル周期)を検出する。具体的には、図3の信号発生
回路302により0から1/(8tsym) までの周波数の
正弦波を図4の回路により発生させ、図3の相関回路3
03に出力する。相関回路303は例えば図5の構成を
有し、この相関回路303により、入力160シンボル
と相関をとり、比較回路308で最大値を検出する。こ
の最大値検出時に切換スイッチ310が被選択端子a側
に切換接続され、信号発生回路302からの周波数番号
が単位遅延素子311に記憶される。これがオフセット
周波数の絶対値に対応する周波数番号である。このとき
の周波数分解能は1/(160tsym)となり、周波数を掃
引しながら21回まわすようにする。最大クロックで相
関をとるようにしてもよいが、ここではシンボルクロッ
クで相関をとるようにしている。従って、周波数検出に
要する時間は、21×160tsym となる。
【0037】次に、周波数の正負を判定する。これは、
正の周波数の複素演算を160シンボルについて行い、
0周波数のDFTを求め、次に、負の周波数についても
同様に、負の周波数の複素演算を160シンボルについ
て行い、0周波数のDFTを求める。この正と負の周波
数についてDFTを行って、レベルの大きい方を推定周
波数と判定し、その逆の符号の周波数を設定し、周波数
ずれを補償する。
【0038】これを図3と共に説明すると、正負の周波
数の信号発生回路312は、例えば図6のような構成を
有し、正又は負の複素正弦波及び余弦波を発生する。正
の複素周波数の信号を端子313を介して複素乗算器3
21に入力し、相関回路323により、直流の相関をと
る。同様に、負の複素周波数の信号を端子314を介し
て複素乗算器322に入力し、相関回路324により、
直流の相関をとる。相関回路323,324は、例えば
図7に示すような構成を有し、これは図5の相関回路構
成の端子347からの入力が0であるような、直流のみ
の相関をとるようになっている。これらの正負の周波数
の相関値を比較回路325に入力し、大小判定し、切換
スイッチ326により、端子327からの切換制御パル
スが入力されるタイミングで単位遅延回路328に記憶
する。この単位遅延回路328からの出力で切換スイッ
チ329を切換制御することにより、複素乗算器321
又は322からの出力を選択して、周波数ずれが補償さ
れた信号を出力端子336より取り出している。この図
3の出力端子336は、図2のDFT回路72の端子7
4に相当する。
【0039】ここで、正の周波数の複素演算を上記16
0シンボルについて行うのに160tsym を要し、0周
波数のDFTを求めるのに160tsym を要し、次に、
負の周波数の複素演算を上記160シンボルについて行
うのに160tsym を要し、0周波数のDFTを求める
のに160tsym を要するから、4×160tsym の時
間を要することになる。
【0040】次に、図2のDFT回路72からの周波数
補償された出力をさらにDFT処理することについて説
明する。これは、DFT回路72により、キャリア同期
用信号のバースト長が一番長い部分、すなわち上記TC
MM信号近傍部分の196シンボル(実際にはこの内の
160シンボル)をDFT処理しており、図2の端子7
4からは、高い周波数のキャリアずれが補償された信号
が出力される。このキャリアずれ補償の分解能以下の補
償を、図2のDFT回路78以降で行うようにしてい
る。
【0041】具体的には、上述した図11の位相基準バ
ースト部分(バースト長4シンボル、バースト周期20
7シンボル)について、図8の(A)〜(D)に示すよ
うに、バースト周期207シンボルよりも長い410シ
ンボルの範囲内に、上記キャリア同期用信号部分を該範
囲(410シンボル)内に折り畳まれる形態で重ねて配
置し、該範囲(410シンボル)内に、上記キャリア同
期用信号部分が配置され充填されたものに対して離散フ
ーリエ変換(DFT)を施して、端子74からの信号の
キャリア周波数を検出するようにしている。
【0042】すなわち、図8の(A)の410シンボル
の期間Tc をDFT区間(DFT周期)とする際に、こ
の期間Tc 内の中央位置に上記バースト長Ta (=4シ
ンボル)の位相基準バースト信号のパケットP1 が配置
される。次に、図8の(B)に示すように、次の位相基
準バースト信号のパケットP2 を、期間Tc を周期とし
てDFT区間(DFT周期)内に折り畳まれる形態で重
ねて配置されるようにすると、このパケットP2 はDF
T区間の先頭位置に配置されることになる。次に、図8
の(C)は、その次の位相基準バースト信号のパケット
P3 を、DFT区間内に折り畳まれる形態で重ねて配置
した状態を示し、このパケットP3 は、上記パケットP
1 の次に連続して配置されることになる。このように、
位相基準バースト信号の各パケットを、期間Tc を周期
としてDFT区間(DFT周期)内に折り畳まれる形態
で重ねて配置してゆくことにより、図8の(D)に示す
最後のパケットP103 までを用いて、DFT区間Tc 内
に位相基準バースト信号のパケットが隙間無く充填され
る。なお、DFT区間Tc を充填するための最後の2つ
のパケットP102 とP103 とは、位相基準バースト信号
の各4シンボルの内のそれぞれ3シンボルずつを使用す
ることになる。これにより、キャリア同期用信号が連続
している場合と等価なDFTサンプルが得られることに
なり、DFT処理の分解能を高めることができる。
【0043】ところで、図2の具体例においては、DF
T回路72の端子74からの出力を、1/3ダウンサン
プル回路77で1/3にダウンサンプルしたものをDF
T回路78に送るようにしている。この図2のDFT回
路78として、図3の回路構成を用いる場合の動作の具
体例を説明する。
【0044】図3のDFT回路の入力端子301には、
上述したような図2のDFT回路72の端子74からの
出力を、1/3ダウンサンプル回路77で1/3にダウ
ンサンプルした信号が入力される。これは、前記図11
に示したBS信号の207シンボル周期で現れる4シン
ボルの位相基準バースト信号を考慮したものであり、1
周期207シンボルを1/3にダウンサンプルすること
で、1周期は207/3=69(シンボル)となるが、
サンプルタイミングを適切にとることで、上記4シンボ
ルの位相基準バースト部分から2シンボルを取り出すこ
とができる。
【0045】次に、周波数の正負を判定する。これは、
正の周波数の複素演算を136シンボルについて行い、
0周波数のDFTを求め、次に、負の周波数についても
同様に、負の周波数の複素演算を136シンボルについ
て行い、0周波数のDFTを求める。この正と負の周波
数についてDFTを行って、レベルの大きい方を推定周
波数と判定し、その逆の符号の周波数を設定し、周波数
ずれを補償する。
【0046】ここで、正の周波数の複素演算を上記13
6シンボルについて行うのに136tsym を要し、0周
波数のDFTを求めるのに136tsym を要し、次に、
負の周波数の複素演算を上記136シンボルについて行
うのに136tsym を要し、0周波数のDFTを求める
のに136tsym を要するから、4×136tsym の時
間を要することになる。
【0047】次に、図3の回路を図2のDFT回路82
に用いる場合の動作の具体例を説明する。この図2のD
FT回路82には、上述したようなDFT回路78の端
子80からの出力を、1/69ダウンサンプル回路91
で1/69にダウンサンプルした信号が入力される。こ
れは、前記図11に示したBS信号の207シンボル周
期部分が既に1/3の69シンボルにダウンサンプルさ
れていることから、これを1/69にダウンサンプルす
ることで、上記位相基準バースト信号の1周期である2
07シンボルを1サンプルとすることになる。すなわ
ち、原信号を1/207にダウンサンプルすることにな
り、本実施の形態では、100サンプルをDFT処理す
るようにしている。
【0048】この場合、検出される(補償される)最大
周波数が1/(2×207tsym)となり、シンボル周
期分解能にほぼ等しくなり、全体として不感周波数帯域
のない連続的な周波数検出(周波数補償)が行える。
【0049】ところで、PLLを1次ループ(位相のみ
補償)で構成しようとすると、原信号のキャリア信号誤
差がπ/8以下でなければ8相QPSK信号を復調する
ことができない。この実施の形態では、キャリア同期用
のBPSK信号のデータ成分を消すために二乗している
ため、周波数検出の周期が2×207シンボルの場合で
は、原信号のキャリア信号誤差はπ/2となる。同様
に、4×207シンボル周期の場合には、原信号のキャ
リア信号誤差はπ/4となり、6×207シンボル周期
の場合には、原信号のキャリア信号誤差はπ/6とな
り、8×207シンボル周期の場合には、原信号のキャ
リア信号誤差はπ/8となり、一般に、n×207シン
ボル周期の場合には、原信号のキャリア信号誤差はπ/
nとなる。この実施の形態では、位相基準バースト周期
毎に1サンプル(1/207にダウンサンプル)として
100サンプルを周波数検出の周期としているため、1
00×207シンボル周期の場合に相当し、原信号のキ
ャリア信号誤差はπ/100、すなわち1.8度とな
る。
【0050】周波数の正負の判定について説明すると、
先ず、正の周波数の複素演算を100シンボルについて
行い、0周波数のDFTを求め、次に、負の周波数につ
いても同様に、負の周波数の複素演算を100シンボル
について行い、0周波数のDFTを求める。ここで、正
と負の周波数についてDFTを行い、レベルの大きい方
を推定周波数と判定し、その逆の符号の周波数を掃引周
波数に設定し、周波数ずれを補償する。
【0051】ここで、正の周波数の複素演算を上記10
0シンボルについて行うのに100tsym を要し、0周
波数のDFTを求めるのに100tsym を要し、次に、
負の周波数の複素演算を上記136シンボルについて行
うのに100tsym を要し、0周波数のDFTを求める
のに100tsym を要するから、4×100tsym の時
間を要することになる。
【0052】次に、図9は、上述したような本発明の実
施の形態となるキャリア同期回路を用いて、BS信号を
受信する受信装置を構成する場合のいわゆるフロントエ
ンド部を概略的に示すブロック図である。
【0053】この図9において、入力端子221を介し
て入力された受信信号は、分離部222に送られ、同相
成分I信号と直交成分Q信号とに分離される。これは、
複素入力信号を実部(リアルパート:I信号)と虚部
(イマジナリパート:Q信号)とに分離することに相当
する。これらのI信号及びQ信号は、それぞれナイキス
トフィルタ(Raised Cosine Filter)223及び224
に送られた後、合成部225に送られて、再び複素信号
に戻される。フィルタ223及び224は、ルートロー
ルオフフィルタであり、入力されたI信号及びQ信号を
帯域制限して出力する。合成部225からの出力信号は
乗算部226に送られ、この乗算部226は供給された
信号を2乗して出力する。乗算部226からの出力信号
は、端子241を介してキャリア同期部240に送られ
る。また、乗算部226からの出力信号は、複素乗算器
244を介してデマッピング部227に送られる。
【0054】キャリア同期部240では、上記BS信号
中のキャリア再生が行われ、再生されたキャリア信号が
端子242を介して複素乗算器240に送られ、複素乗
算器244からの出力がデマッピング部227に送られ
る。このキャリア同期部240は、具体的には上記図1
と共に説明したような構成となっており、DFT(離散
フーリエ変換)処理によりキャリア信号成分の周波数検
出(あるいは入力信号の周波数補償)を行い、1次のP
LLによりキャリア信号成分の位相同期を行うようにし
ている。
【0055】デマッピング部227では、上記送信側に
おけるBPSK、QPSK、TC8PSKの変調の際に
マッピングされた信号点を検出するようなデマッピング
処理を行い、その信号点に対応するメトリックを発生し
て、ビタビ復号部228に送る。ビタビ復号部228で
は、デマッピング部227からの信号を畳み込み復号処
理し、デインターリーブ部229に送る。デインターリ
ーブ部229は、上記送信側でのインターリーブに対応
するデインターリーブ処理を行い、その出力をリードソ
ロモン復号部230に送る。リードソロモン復号部23
0では、上述したRS(204,188)符号の復号処
理を行う。このリードソロモン復号部230からの出力
信号は、端子231を介して図示しないMPEG復号部
に送られる。
【0056】受信側では搬送波やクロックの同期を確立
した後、受信信号系列を監視することでBPSK変調さ
れたフレーム同期信号を検出し、フレーム同期を確立す
る。このフレーム同期信号の後には、BPSK変調され
たTMCCが続いているので、フレーム同期が確立すれ
ば、フレーム同期信号の次の信号をBPSK信号として
受信、復調し、TMCC信号を得ることができる。この
TMCC信号の内容を解釈することにより、TMCC信
号の後に引き続き伝送されてくるペイロード情報を伝送
する主信号部のシンボルの変調方式や符号化率等の伝送
制御情報を知ることができるので、これに基づいて、主
信号の受信および内符号の復号を行うことができる。
【0057】その後、復調信号中のフレーム同期信号と
TMCC信号は、元のように、TSの同期信号に置き換
えられ、1バイトの同期信号と203バイトの主信号と
からなるRS(204,188)符号化されたTSに戻
され、さらにこのRS符号を復号することにより、送信
されたTSを得ることができる。
【0058】以上説明したような本発明の実施の形態に
よれば、BSディジタル放送信号の変調信号のように、
複数の変調方式(BPSK、QPSK、TC8PSK)
が混在した信号において、低C/N(キャリア/ノイズ
比)時の誤り率が良い変調信号、例えばBPSK変調信
号を選んで、それをバースト信号とみなしてキャリア同
期回路が構成できる。このとき、キャリア信号成分の周
波数検出をDFTにより行い、位相同期をPLLにより
行うことにより、高速で安定なキャリア同期が実現で
き、低C/Nで受信機のフロントエンド部での雑音が多
い場合でも同期外れのない安定した同期検波が行える。
また、実施の形態のような回路構成を用いることによ
り、図4に示すような基本回路構成を他の回路にも流用
でき、構成の簡略化が図れる。
【0059】なお、本発明は上述した実施の形態のみに
限定されるものではなく、例えば上述した実施の形態で
は入力信号と掃引周波数との相関をとるようなDFTの
例を説明したが、数値演算によるDFT等の種々のDF
Tを用いることができることは勿論である。
【0060】
【発明の効果】本発明によれば、キャリア同期のための
キャリア同期用信号部分を含む入力信号が供給され、上
記入力信号のキャリア信号成分の周波数検出をDFT
(離散フーリエ変換)により行い、上記入力信号のキャ
リア信号成分の位相同期をPLL(位相ロックループ)
により行うことにより、高速で安定なキャリア同期が実
現でき、C/N(キャリア/ノイズ比)が低い場合や、
受信機のフロントエンド部での雑音が多い場合でも同期
外れの生じない安定した同期検波が行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態となるキャリア同期回路の
構成を示すブロック図である。
【図2】周波数検出部の一例を示すブロック図である。
【図3】図2のDFT(離散フーリエ変換)回路72,
78,82の一例を示すブロック図である。
【図4】図3の信号発生回路302の一例を示すブロッ
ク図である。
【図5】図3の相関回路303の一例を示すブロック図
である。
【図6】図3の信号発生回路312の一例を示すブロッ
ク図である。
【図7】図3の相関回路323,324の一例を示すブ
ロック図である。
【図8】一定周期のキャリア同期用バースト信号を集め
てDFTするときの動作を説明するための図である。
【図9】本発明の実施の形態のキャリア同期回路を用い
て構成される受信装置の一例を示すブロック図である。
【図10】BSディジタル放送の送信装置の一例を示す
図である。
【図11】BSディジタル放送信号中のキャリア同期用
のBPSK変調信号の部分の一例を示す図である。
【符号の説明】
63 周波数検出部、 64 位相検出部、 72,7
8,82 DFT回路、 77 1/3ダウンサンプル
回路、 81 1/69ダウンサンプル回路、302
信号発生回路、 303 相関回路、 312 信号発
生回路、 321,322 複素乗算器、 323,3
24 相関回路、 325 比較回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5C064 DA02 5K004 AA05 FA03 FA05 FA06 FA09 FB04 FK01 FK14 5K028 AA04 BB05 EE03 FF13 KK32 MM17 NN32 NN41 5K047 AA13 CC02 CC08 EE02 GG11 GG13 JJ02 MM13 MM46

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キャリア同期のためのキャリア同期用信
    号部分を含む入力信号が供給され、 上記入力信号のキャリア信号成分の周波数検出をDFT
    (離散フーリエ変換)により行い、 上記入力信号のキャリア信号成分の位相同期をPLL
    (位相ロックループ)により行うことを特徴とするキャ
    リア同期方法。
  2. 【請求項2】 上記入力信号にはキャリア同期用信号部
    分がバースト的に含まれており、このバースト的なキャ
    リア同期用信号部分を取り出して上記DFTによる周波
    数検出を行わせることを特徴とする請求項1記載のキャ
    リア同期方法。
  3. 【請求項3】 上記DFTは、複数段のDFT処理から
    成り、各段のDFT処理により上記入力信号の周波数補
    償を行い、周波数補償されたDFT出力を次段のDFT
    処理に送ることを特徴とする請求項1記載のキャリア同
    期方法。
  4. 【請求項4】 上記複数段のDFT処理において、前段
    のDFT処理で周波数補償された出力信号をダウンサン
    プルして次段のDFT処理に送ることを特徴とする請求
    項3記載のキャリア同期方法。
  5. 【請求項5】 キャリア同期のためのキャリア同期用信
    号部分を含む入力信号が供給され、 上記入力信号のキャリア信号成分の周波数検出を行うた
    めのDFT(離散フーリエ変換)処理手段と、 上記入力信号のキャリア信号成分の位相同期を行うため
    のPLL(位相ロックループ)手段とを有することを特
    徴とするキャリア同期回路。
  6. 【請求項6】 上記入力信号にはキャリア同期用信号部
    分がバースト的に含まれており、上記DFT処理手段
    は、このバースト的なキャリア同期信号部分を取り出し
    て上記DFT処理による周波数検出を行わせることを特
    徴とする請求項5記載のキャリア同期回路。
  7. 【請求項7】 上記DFT処理手段は、複数段のDFT
    処理部から成り、各段のDFT処理部により上記入力信
    号の周波数補償を行い、周波数補償されたDFT出力信
    号をダウンサンプルして次段のDFT処理部に送ること
    を特徴とする請求項5記載のキャリア同期回路。
  8. 【請求項8】 情報信号が複数の変調方式のいずれかで
    変調されて送信された信号を受信し、得られた受信信号
    中の所定の変調方式の部分に対応するキャリア同期信号
    部分に基づきキャリア信号を再生するキャリア同期手段
    と、 上記キャリア同期手段からのキャリア信号に基づいて上
    記受信信号を復号処理して上記情報信号を得る復号手段
    とを有し、 上記キャリア同期手段は、 上記受信信号のキャリア信号成分の周波数検出を行うた
    めのDFT(離散フーリエ変換)処理手段と、 上記入力信号のキャリア信号成分の位相同期を行うため
    のPLL(位相ロックループ)手段とを有して成ること
    を特徴とする信号処理装置。
  9. 【請求項9】 上記受信信号にはキャリア同期用信号部
    分がバースト的に含まれており、上記キャリア同期手段
    内のDFT処理手段は、このバースト的なキャリア同期
    信号部分を取り出して上記DFT処理による周波数検出
    を行わせることを特徴とする請求項8記載の信号処理装
    置。
  10. 【請求項10】 上記キャリア同期手段内のDFT処理
    手段は、複数段のDFT処理部から成り、各段のDFT
    処理部により上記入力信号の周波数補償を行い、周波数
    補償されたDFT出力信号をダウンサンプルして次段の
    DFT処理部に送ることを特徴とする請求項8記載の信
    号処理装置。
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