JP2002009098A - パターン形成装置、パターン形成方法、有機電界発光素子ディスプレイの製造装置及び製造方法 - Google Patents
パターン形成装置、パターン形成方法、有機電界発光素子ディスプレイの製造装置及び製造方法Info
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Landscapes
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 成膜時の熱によってメタルマスクが膨張して
も、メタルマスクの歪みを防いで、安定にパターン形成
を行う。 【解決手段】 基板上にパターン形成を行うパターン形
成装置であって、基板の一方の面側に配され、磁性材料
からなるマスクと、マスクが取り付けられるマスク取り
付け部材と、基板の他方の面側に配された磁化部材と、
基板のマスクが配された面と対向して配されたパターン
形成手段とを備える。そして、マスク取り付け部材は、
マスクが熱膨張した場合の大きさよりも大きく、かつ、
マスクの厚みよりも大きな深さで凹に形成された段差部
分を有しており、マスクは当該段差部分に取り付けられ
る。
も、メタルマスクの歪みを防いで、安定にパターン形成
を行う。 【解決手段】 基板上にパターン形成を行うパターン形
成装置であって、基板の一方の面側に配され、磁性材料
からなるマスクと、マスクが取り付けられるマスク取り
付け部材と、基板の他方の面側に配された磁化部材と、
基板のマスクが配された面と対向して配されたパターン
形成手段とを備える。そして、マスク取り付け部材は、
マスクが熱膨張した場合の大きさよりも大きく、かつ、
マスクの厚みよりも大きな深さで凹に形成された段差部
分を有しており、マスクは当該段差部分に取り付けられ
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、メタルマスクを用
いて、基板上にパターン形成するパターン形成装置、パ
ターン形成方法、並びにそれらを用いた有機電界発光素
子ディスプレイの製造装置及び製造方法に関する。
いて、基板上にパターン形成するパターン形成装置、パ
ターン形成方法、並びにそれらを用いた有機電界発光素
子ディスプレイの製造装置及び製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】各種ディスプレイに用いられる発光素子
として、近年、有機電界発光素子(以下、有機EL素子
と称する)が注目を集めている。この有機EL素子は、
透明基板上に陽極と、正孔輸送層及び発光層からなる有
機層と、陰極とがこの順に形成されて構成される。そし
て、有機EL素子では、陽極−陰極間に電圧が印加され
ると、発光層内で電子−正孔の再結合が生じ、この際
に、所定の波長を持った光が発生する。
として、近年、有機電界発光素子(以下、有機EL素子
と称する)が注目を集めている。この有機EL素子は、
透明基板上に陽極と、正孔輸送層及び発光層からなる有
機層と、陰極とがこの順に形成されて構成される。そし
て、有機EL素子では、陽極−陰極間に電圧が印加され
ると、発光層内で電子−正孔の再結合が生じ、この際
に、所定の波長を持った光が発生する。
【0003】このような有機EL素子は、各層の構成材
料を基板上にパターン形成することにより製造される。
このとき、有機層の劣化の問題から、フォトリソグラフ
ィーによるパターン形成が不可能なため、基板上にマス
クを密着させた状態で成膜することにより直接パターン
を形成している。
料を基板上にパターン形成することにより製造される。
このとき、有機層の劣化の問題から、フォトリソグラフ
ィーによるパターン形成が不可能なため、基板上にマス
クを密着させた状態で成膜することにより直接パターン
を形成している。
【0004】基板にマスクを密着させる方法としては、
例えば図14に示すように、マスク取り付け部材100
に取り付けられ、磁性体からなるメタルマスク101を
基板102の一方の面に設置し、この基板102の他方
の面に、永久磁石又は電磁石からなる磁化部材103を
設置する。そして、この磁化部材103によってメタル
マスク101を吸い付け、メタルマスク101を基板1
02に密着させる方法が、特開平7−45662号公報
に開示されている。
例えば図14に示すように、マスク取り付け部材100
に取り付けられ、磁性体からなるメタルマスク101を
基板102の一方の面に設置し、この基板102の他方
の面に、永久磁石又は電磁石からなる磁化部材103を
設置する。そして、この磁化部材103によってメタル
マスク101を吸い付け、メタルマスク101を基板1
02に密着させる方法が、特開平7−45662号公報
に開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この方
法では、真空蒸着やスパッタリング等の成膜時やドライ
エッチング時の熱によりメタルマスク101が熱膨張で
延びた場合、図15に示すようにメタルマスク101が
ゆがみ、基板102に対してメタルマスク101が部分
的に浮いてしまうという問題が発生する。
法では、真空蒸着やスパッタリング等の成膜時やドライ
エッチング時の熱によりメタルマスク101が熱膨張で
延びた場合、図15に示すようにメタルマスク101が
ゆがみ、基板102に対してメタルマスク101が部分
的に浮いてしまうという問題が発生する。
【0006】具体的には、成膜でパターンを形成する場
合には、メタルマスク101が基板102から微小に浮
いた部分は成膜する粒子の回り込みによりパターンのエ
ッジがボケたり、パターンの寸法精度が損なわれるとい
った問題があった。特にパターンが微細になると、メタ
ルマスク101の製作上、メタルマスク101の厚さを
薄くせざるを得ず、メタルマスク101が歪みやすくな
るため、メタルマスク101の延びによる浮きの発生は
大きな問題となっていた。
合には、メタルマスク101が基板102から微小に浮
いた部分は成膜する粒子の回り込みによりパターンのエ
ッジがボケたり、パターンの寸法精度が損なわれるとい
った問題があった。特にパターンが微細になると、メタ
ルマスク101の製作上、メタルマスク101の厚さを
薄くせざるを得ず、メタルマスク101が歪みやすくな
るため、メタルマスク101の延びによる浮きの発生は
大きな問題となっていた。
【0007】さらにこの方法によると、メタルマスク1
01と基板102とのパターンの位置合わせのときに、
メタルマスク101と基板102とが接触した状態で相
対的に移動するため、すでに基板102上に膜が形成さ
れている場合に膜にダメージを与えてしまうという大き
な問題があった。
01と基板102とのパターンの位置合わせのときに、
メタルマスク101と基板102とが接触した状態で相
対的に移動するため、すでに基板102上に膜が形成さ
れている場合に膜にダメージを与えてしまうという大き
な問題があった。
【0008】本発明は、このような従来の実情に鑑みて
提案されたものであり、成膜時の熱によってメタルマス
クが膨張しても、メタルマスクの歪みを防いで、安定に
パターン形成を行うことのできるパターン形成装置、パ
ターン形成方法、有機EL素子の製造装置及び製造方法
を提供することを目的とする。
提案されたものであり、成膜時の熱によってメタルマス
クが膨張しても、メタルマスクの歪みを防いで、安定に
パターン形成を行うことのできるパターン形成装置、パ
ターン形成方法、有機EL素子の製造装置及び製造方法
を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のパターン形成装
置は、基板上にパターン形成を行うパターン形成装置で
あって、上記基板の一方の面側に配され、磁性材料から
なるマスクと、上記マスクが取り付けられるマスク取り
付け部材と、上記基板の他方の面側に配された磁化部材
と、上記基板のマスクが配された面と対向して配された
パターン形成手段とを備える。そして、本発明のパター
ン形成装置は、上記マスク取り付け部材は、上記マスク
が熱膨張した場合の大きさよりも大きく、かつ、当該マ
スクの厚みよりも大きな深さで凹に形成された段差部分
を有しており、上記マスクは当該段差部分に取り付けら
れることを特徴とする。
置は、基板上にパターン形成を行うパターン形成装置で
あって、上記基板の一方の面側に配され、磁性材料から
なるマスクと、上記マスクが取り付けられるマスク取り
付け部材と、上記基板の他方の面側に配された磁化部材
と、上記基板のマスクが配された面と対向して配された
パターン形成手段とを備える。そして、本発明のパター
ン形成装置は、上記マスク取り付け部材は、上記マスク
が熱膨張した場合の大きさよりも大きく、かつ、当該マ
スクの厚みよりも大きな深さで凹に形成された段差部分
を有しており、上記マスクは当該段差部分に取り付けら
れることを特徴とする。
【0010】上述したような本発明に係るパターン形成
装置では、マスク取り付け部材にマスクが熱膨張したと
きの大きさよりも大きな段差部分が設けられているの
で、パターン形成中の熱によってマスクが熱膨張し延び
た場合でも、マスクの端部がマスク取り付け部材にあた
ることはない。これによりマスクは基板の下面に貼り付
いたままであり、浮きが発生することがない。
装置では、マスク取り付け部材にマスクが熱膨張したと
きの大きさよりも大きな段差部分が設けられているの
で、パターン形成中の熱によってマスクが熱膨張し延び
た場合でも、マスクの端部がマスク取り付け部材にあた
ることはない。これによりマスクは基板の下面に貼り付
いたままであり、浮きが発生することがない。
【0011】また、本発明のパターン形成装置は、基板
上にパターン形成を行うパターン形成装置であって、上
記基板の一方の面側に配され、磁性材料からなるマスク
と、上記マスクが取り付けられるマスク取り付け部材
と、上記基板の他方の面側に配された磁化部材と、上記
基板のマスクが配された面と対向して配されたパターン
形成手段とを備える。そして、本発明のパターン形成装
置は、上記磁化部材は、上記マスクが熱膨張した場合の
大きさよりも大きく、かつ、当該マスクの厚みと上記基
板の厚みとの和よりも大きな深さで凹に形成された段差
部分を、基板と対向する側に有していることを特徴とす
る。
上にパターン形成を行うパターン形成装置であって、上
記基板の一方の面側に配され、磁性材料からなるマスク
と、上記マスクが取り付けられるマスク取り付け部材
と、上記基板の他方の面側に配された磁化部材と、上記
基板のマスクが配された面と対向して配されたパターン
形成手段とを備える。そして、本発明のパターン形成装
置は、上記磁化部材は、上記マスクが熱膨張した場合の
大きさよりも大きく、かつ、当該マスクの厚みと上記基
板の厚みとの和よりも大きな深さで凹に形成された段差
部分を、基板と対向する側に有していることを特徴とす
る。
【0012】上述したような本発明に係るパターン形成
装置では、磁化部材にマスクが熱膨張したときの大きさ
よりも大きな段差部分が設けられているので、パターン
形成中の熱によってマスクが熱膨張し延びた場合でも、
マスクの端部が磁化部材にあたることはない。これによ
りマスクは基板の下面に貼り付いたままであり、浮きが
発生することがない。
装置では、磁化部材にマスクが熱膨張したときの大きさ
よりも大きな段差部分が設けられているので、パターン
形成中の熱によってマスクが熱膨張し延びた場合でも、
マスクの端部が磁化部材にあたることはない。これによ
りマスクは基板の下面に貼り付いたままであり、浮きが
発生することがない。
【0013】また、本発明のパターン形成方法は、基板
の一方の面側に磁性材料からなるマスクを配し、基板の
他方の面に磁化部材を配した状態で、パターン形成手段
により当該基板の一方の面上にパターン形成を行うに際
し、上記マスク取り付け部材として、上記マスクが熱膨
張した場合の大きさよりも大きく、かつ、当該マスクの
厚みよりも大きな深さで凹に形成された段差部分を有す
るものを用い、上記マスクを当該段差部分に取り付ける
ことを特徴とする。
の一方の面側に磁性材料からなるマスクを配し、基板の
他方の面に磁化部材を配した状態で、パターン形成手段
により当該基板の一方の面上にパターン形成を行うに際
し、上記マスク取り付け部材として、上記マスクが熱膨
張した場合の大きさよりも大きく、かつ、当該マスクの
厚みよりも大きな深さで凹に形成された段差部分を有す
るものを用い、上記マスクを当該段差部分に取り付ける
ことを特徴とする。
【0014】上述したような本発明に係るパターン形成
方法では、マスク取り付け部材にマスクが熱膨張したと
きの大きさよりも大きな段差部分を設けることで、パタ
ーン形成中の熱によってマスクが熱膨張し延びた場合で
も、マスクの端部がマスク取り付け部材にあたることは
ない。これによりマスクは基板の下面に貼り付いたまま
であり、浮きが発生することがない。
方法では、マスク取り付け部材にマスクが熱膨張したと
きの大きさよりも大きな段差部分を設けることで、パタ
ーン形成中の熱によってマスクが熱膨張し延びた場合で
も、マスクの端部がマスク取り付け部材にあたることは
ない。これによりマスクは基板の下面に貼り付いたまま
であり、浮きが発生することがない。
【0015】また、本発明のパターン形成方法は、基板
の一方の面側に磁性材料からなるマスクを配し、基板の
他方の面に磁化部材を配した状態で、パターン形成手段
により当該基板の一方の面上にパターン形成を行うに際
し、上記磁化部材として、上記マスクが熱膨張した場合
の大きさよりも大きく、かつ、当該マスクの厚みと上記
基板の厚みとの和よりも大きな深さで凹に形成された段
差部分を、基板と対向する側に有するものを用い、パタ
ーン形成時には、上記基板と上記マスクとを上記段差部
分中に収容することを特徴とする。
の一方の面側に磁性材料からなるマスクを配し、基板の
他方の面に磁化部材を配した状態で、パターン形成手段
により当該基板の一方の面上にパターン形成を行うに際
し、上記磁化部材として、上記マスクが熱膨張した場合
の大きさよりも大きく、かつ、当該マスクの厚みと上記
基板の厚みとの和よりも大きな深さで凹に形成された段
差部分を、基板と対向する側に有するものを用い、パタ
ーン形成時には、上記基板と上記マスクとを上記段差部
分中に収容することを特徴とする。
【0016】上述したような本発明に係るパターン形成
方法では、磁化部材にマスクが熱膨張したときの大きさ
よりも大きな段差部分が設けられているので、パターン
形成中の熱によってマスクが熱膨張し延びた場合でも、
マスクの端部が磁化部材にあたることはない。これによ
りマスクは基板の下面に貼り付いたままであり、浮きが
発生することがない。
方法では、磁化部材にマスクが熱膨張したときの大きさ
よりも大きな段差部分が設けられているので、パターン
形成中の熱によってマスクが熱膨張し延びた場合でも、
マスクの端部が磁化部材にあたることはない。これによ
りマスクは基板の下面に貼り付いたままであり、浮きが
発生することがない。
【0017】また、本発明の有機電界発光素子ディスプ
レイの製造装置は、基板上に、少なくとも陽極と、正孔
輸送層及び発光層からなる有機層と、陰極とをパターン
形成して有機電界発光素子ディスプレイとするものであ
って、上記基板の一方の面側に配され、磁性材料からな
るマスクと、上記マスクが取り付けられるマスク取り付
け部材と、上記基板の他方の面側に配された磁化部材
と、上記基板のマスクが配された面と対向して配された
パターン形成手段とを備える。そして、本発明の有機電
界発光素子ディスプレイの製造装置は、上記マスク取り
付け部材は、上記マスクが熱膨張した場合の大きさより
も大きく、当該マスクの厚みよりも大きな深さで凹に形
成された段差部分を有しており、上記マスクは当該段差
部分に取り付けられることを特徴とする。
レイの製造装置は、基板上に、少なくとも陽極と、正孔
輸送層及び発光層からなる有機層と、陰極とをパターン
形成して有機電界発光素子ディスプレイとするものであ
って、上記基板の一方の面側に配され、磁性材料からな
るマスクと、上記マスクが取り付けられるマスク取り付
け部材と、上記基板の他方の面側に配された磁化部材
と、上記基板のマスクが配された面と対向して配された
パターン形成手段とを備える。そして、本発明の有機電
界発光素子ディスプレイの製造装置は、上記マスク取り
付け部材は、上記マスクが熱膨張した場合の大きさより
も大きく、当該マスクの厚みよりも大きな深さで凹に形
成された段差部分を有しており、上記マスクは当該段差
部分に取り付けられることを特徴とする。
【0018】上述したような本発明に係る有機電界発光
素子ディスプレイの製造装置では、マスク取り付け部材
にマスクが熱膨張したときの大きさよりも大きな段差部
分が設けられているので、パターン形成中の熱によって
マスクが熱膨張し延びた場合でも、マスクの端部がマス
ク取り付け部材にあたることはない。これによりマスク
は基板の下面に貼り付いたままであり、浮きが発生する
ことがない。
素子ディスプレイの製造装置では、マスク取り付け部材
にマスクが熱膨張したときの大きさよりも大きな段差部
分が設けられているので、パターン形成中の熱によって
マスクが熱膨張し延びた場合でも、マスクの端部がマス
ク取り付け部材にあたることはない。これによりマスク
は基板の下面に貼り付いたままであり、浮きが発生する
ことがない。
【0019】また、本発明の有機電界発光素子ディスプ
レイの製造装置は、有機電界発光素子ディスプレイの製
造装置基板上に、少なくとも陽極と、正孔輸送層及び発
光層からなる有機層と、陰極とをパターン形成して有機
電界発光素子ディスプレイとするものであって、上記基
板の一方の面側に配され、磁性材料からなるマスクと、
上記マスクが取り付けられるマスク取り付け部材と、上
記基板の他方の面側に配された磁化部材と、 上記基板
のマスクが配された面と対向して配されたパターン形成
手段とを備える。そして、本発明の有機電界発光素子デ
ィスプレイの製造装置は、上記磁化部材は、上記マスク
が熱膨張した場合の大きさよりも大きく、かつ、当該マ
スクの厚みと上記基板の厚みとの和よりも大きな深さで
凹に形成された段差部分を、基板と対向する側に有して
いることを特徴とする。
レイの製造装置は、有機電界発光素子ディスプレイの製
造装置基板上に、少なくとも陽極と、正孔輸送層及び発
光層からなる有機層と、陰極とをパターン形成して有機
電界発光素子ディスプレイとするものであって、上記基
板の一方の面側に配され、磁性材料からなるマスクと、
上記マスクが取り付けられるマスク取り付け部材と、上
記基板の他方の面側に配された磁化部材と、 上記基板
のマスクが配された面と対向して配されたパターン形成
手段とを備える。そして、本発明の有機電界発光素子デ
ィスプレイの製造装置は、上記磁化部材は、上記マスク
が熱膨張した場合の大きさよりも大きく、かつ、当該マ
スクの厚みと上記基板の厚みとの和よりも大きな深さで
凹に形成された段差部分を、基板と対向する側に有して
いることを特徴とする。
【0020】上述したような本発明に係る有機電界発光
素子ディスプレイの製造装置では、磁化部材にマスクが
熱膨張したときの大きさよりも大きな段差部分が設けら
れているので、パターン形成中の熱によってマスクが熱
膨張し延びた場合でも、マスクの端部が磁化部材にあた
ることはない。これによりマスクは基板の下面に貼り付
いたままであり、浮きが発生することがない。
素子ディスプレイの製造装置では、磁化部材にマスクが
熱膨張したときの大きさよりも大きな段差部分が設けら
れているので、パターン形成中の熱によってマスクが熱
膨張し延びた場合でも、マスクの端部が磁化部材にあた
ることはない。これによりマスクは基板の下面に貼り付
いたままであり、浮きが発生することがない。
【0021】また、有機電界発光素子ディスプレイの製
造方法は、本発明の基板上に、少なくとも陽極と、正孔
輸送層及び発光層からなる有機層と、陰極とをパターン
形成して有機電界発光素子ディスプレイとするものであ
って、上記基板の一方の面側に磁性材料からなるマスク
を配し、基板の他方の面に磁化部材を配した状態で、パ
ターン形成手段により当該基板の一方の面上にパターン
形成を行うに際し、上記マスク取り付け部材として、上
記マスクが熱膨張した場合の大きさよりも大きく、か
つ、当該マスクの厚みよりも大きな深さで凹に形成され
た段差部分を有するものを用い、上記マスクを当該段差
部分に取り付けることを特徴とする。
造方法は、本発明の基板上に、少なくとも陽極と、正孔
輸送層及び発光層からなる有機層と、陰極とをパターン
形成して有機電界発光素子ディスプレイとするものであ
って、上記基板の一方の面側に磁性材料からなるマスク
を配し、基板の他方の面に磁化部材を配した状態で、パ
ターン形成手段により当該基板の一方の面上にパターン
形成を行うに際し、上記マスク取り付け部材として、上
記マスクが熱膨張した場合の大きさよりも大きく、か
つ、当該マスクの厚みよりも大きな深さで凹に形成され
た段差部分を有するものを用い、上記マスクを当該段差
部分に取り付けることを特徴とする。
【0022】上述したような本発明に係る有機電界発光
素子ディスプレイの製造方法では、マスク取り付け部材
にマスクが熱膨張したときの大きさよりも大きな段差部
分を設けることで、パターン形成中の熱によってマスク
が熱膨張し延びた場合でも、マスクの端部がマスク取り
付け部材にあたることはない。これによりマスクは基板
の下面に貼り付いたままであり、浮きが発生することが
ない。
素子ディスプレイの製造方法では、マスク取り付け部材
にマスクが熱膨張したときの大きさよりも大きな段差部
分を設けることで、パターン形成中の熱によってマスク
が熱膨張し延びた場合でも、マスクの端部がマスク取り
付け部材にあたることはない。これによりマスクは基板
の下面に貼り付いたままであり、浮きが発生することが
ない。
【0023】また、本発明の有機電界発光素子ディスプ
レイの製造方法は、基板上に、少なくとも陽極と、正孔
輸送層及び発光層からなる有機層と、陰極とをパターン
形成して有機電界発光素子ディスプレイとするものであ
って、上記基板の一方の面側に磁性材料からなるマスク
を配し、基板の他方の面に磁化部材を配した状態で、パ
ターン形成手段により当該基板の一方の面上にパターン
形成を行うに際し、上記磁化部材として、上記マスクが
熱膨張した場合の大きさよりも大きく、かつ、当該マス
クの厚みと上記基板の厚みとの和よりも大きな深さで凹
に形成された段差部分を、基板と対向する側に有するも
のを用い、パターン形成時には、上記基板と上記マスク
とを上記段差部分中に収容することを特徴とする。
レイの製造方法は、基板上に、少なくとも陽極と、正孔
輸送層及び発光層からなる有機層と、陰極とをパターン
形成して有機電界発光素子ディスプレイとするものであ
って、上記基板の一方の面側に磁性材料からなるマスク
を配し、基板の他方の面に磁化部材を配した状態で、パ
ターン形成手段により当該基板の一方の面上にパターン
形成を行うに際し、上記磁化部材として、上記マスクが
熱膨張した場合の大きさよりも大きく、かつ、当該マス
クの厚みと上記基板の厚みとの和よりも大きな深さで凹
に形成された段差部分を、基板と対向する側に有するも
のを用い、パターン形成時には、上記基板と上記マスク
とを上記段差部分中に収容することを特徴とする。
【0024】上述したような本発明に係る有機電界発光
素子ディスプレイの製造方法では、磁化部材にマスクが
熱膨張したときの大きさよりも大きな段差部分を設ける
ことで、パターン形成中の熱によってマスクが熱膨張し
延びた場合でも、マスクの端部が磁化部材にあたること
はない。これによりマスクは基板の下面に貼り付いたま
まであり、浮きが発生することがない。
素子ディスプレイの製造方法では、磁化部材にマスクが
熱膨張したときの大きさよりも大きな段差部分を設ける
ことで、パターン形成中の熱によってマスクが熱膨張し
延びた場合でも、マスクの端部が磁化部材にあたること
はない。これによりマスクは基板の下面に貼り付いたま
まであり、浮きが発生することがない。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。
て説明する。
【0026】本実施の形態に係るパターン形成装置1
は、図1に示すように、メタルマスク2を用いたパター
ン成膜により、基板3上に所定パターンを形成するもの
であり、磁性体からなるメタルマスク2を設置するマス
ク取り付けベース4と、磁力によりメタルマスク2を基
板3上に保持固定する磁化部材5と、成膜手段6とを備
える。
は、図1に示すように、メタルマスク2を用いたパター
ン成膜により、基板3上に所定パターンを形成するもの
であり、磁性体からなるメタルマスク2を設置するマス
ク取り付けベース4と、磁力によりメタルマスク2を基
板3上に保持固定する磁化部材5と、成膜手段6とを備
える。
【0027】メタルマスク2は、例えばFeとNiの合
金である42アロイ(FeNi3)や、FeとCoの合
金をはじめとする種々の強磁性体材料からなる。その中
でも、基板3と熱膨張係数の近い材料を用いることが好
ましい。そして、このメタルマスク2には、基板3上に
形成するパターンに応じた形状の開口部が形成されてい
る。
金である42アロイ(FeNi3)や、FeとCoの合
金をはじめとする種々の強磁性体材料からなる。その中
でも、基板3と熱膨張係数の近い材料を用いることが好
ましい。そして、このメタルマスク2には、基板3上に
形成するパターンに応じた形状の開口部が形成されてい
る。
【0028】マスク取り付けベース4は、その外径がメ
タルマスク2の外形と略相似形で、当該メタルマスク2
よりも大きな中空筒状に形成されている。
タルマスク2の外形と略相似形で、当該メタルマスク2
よりも大きな中空筒状に形成されている。
【0029】そして、このマスク取り付けベース4に
は、基板3と対向する側に、段差sを有する段差部分7
が凹に設けられている。メタルマスク2は、この段差部
分7に取り付けられる。段差部分7に配されたメタルマ
スク2は、当該マスク取り付けベース4の中空部分を覆
い塞ぐかたちとなる。
は、基板3と対向する側に、段差sを有する段差部分7
が凹に設けられている。メタルマスク2は、この段差部
分7に取り付けられる。段差部分7に配されたメタルマ
スク2は、当該マスク取り付けベース4の中空部分を覆
い塞ぐかたちとなる。
【0030】ここで、段差部分7の段差sは少なくとも
メタルマスク2の厚さよりも大きいことが必要である。
基板3とメタルマスク2とのパターン合わせをする際
や、成膜手段6により成膜を行う際には、メタルマスク
2は、マスク取り付けベース4の段差部分7と基板3で
囲まれることとなる。
メタルマスク2の厚さよりも大きいことが必要である。
基板3とメタルマスク2とのパターン合わせをする際
や、成膜手段6により成膜を行う際には、メタルマスク
2は、マスク取り付けベース4の段差部分7と基板3で
囲まれることとなる。
【0031】具体的には、メタルマスク2が設置された
マスク取り付けベース4上に基板3が配された場合に、
メタルマスク2と基板3との間の隙間dが、0.01m
m以上、0.5mm以下の範囲、より好ましくは0.0
1mm以上、0.1mm以下の範囲に確保されることが
好ましい。
マスク取り付けベース4上に基板3が配された場合に、
メタルマスク2と基板3との間の隙間dが、0.01m
m以上、0.5mm以下の範囲、より好ましくは0.0
1mm以上、0.1mm以下の範囲に確保されることが
好ましい。
【0032】メタルマスク2と基板3との間の隙間dが
0.01mmよりも小さいと、後述するように基板3と
メタルマスク2とのパターン合わせをする際に、基板3
とメタルマスク2とが接触してしまうおそれがある。基
板3とメタルマスク2とが接触してしまうと、既に基板
3上に形成されているパターンが傷ついてしまう。ま
た、メタルマスク2と基板3との間の隙間dが0.5m
mよりも大きい場合には、基板3とメタルマスク2との
パターン合わせが正常に行われていても、図2に示すよ
うに、磁化部材5によってメタルマスク2を基板3の下
面に引き寄せるときに、パターンの位置ずれを生じてし
まうおそれがある。従って、メタルマスク2と基板3と
の間の隙間dが、0.01mm以上、0.5mm以下の
範囲とすることで、基板3上に既に形成されているパタ
ーンを傷つけることなく、基板3とメタルマスク2との
パターン合わせを安定してほぼ確実に行うことができ
る。なお、図2及び図3では、パターン形成装置1のう
ち、マスク機構の部分のみを抜き出して示している。
0.01mmよりも小さいと、後述するように基板3と
メタルマスク2とのパターン合わせをする際に、基板3
とメタルマスク2とが接触してしまうおそれがある。基
板3とメタルマスク2とが接触してしまうと、既に基板
3上に形成されているパターンが傷ついてしまう。ま
た、メタルマスク2と基板3との間の隙間dが0.5m
mよりも大きい場合には、基板3とメタルマスク2との
パターン合わせが正常に行われていても、図2に示すよ
うに、磁化部材5によってメタルマスク2を基板3の下
面に引き寄せるときに、パターンの位置ずれを生じてし
まうおそれがある。従って、メタルマスク2と基板3と
の間の隙間dが、0.01mm以上、0.5mm以下の
範囲とすることで、基板3上に既に形成されているパタ
ーンを傷つけることなく、基板3とメタルマスク2との
パターン合わせを安定してほぼ確実に行うことができ
る。なお、図2及び図3では、パターン形成装置1のう
ち、マスク機構の部分のみを抜き出して示している。
【0033】また、段差部分7の外形は、メタルマスク
2よりも大きいことが必要である。具体的には、図3に
示すように、段差部分7の幅wは、成膜時の熱により熱
膨張した状態のメタルマスク2の大きさよりも大きくな
されていることが必要である。段差部分7の幅wが、成
膜時の熱により熱膨張した状態のメタルマスク2の大き
さよりも小さい場合には、成膜時の熱により熱膨張した
メタルマスク2が、段差部分7の壁にあたって波状に浮
き上がってしまい、本発明の目的を達成することができ
ない。
2よりも大きいことが必要である。具体的には、図3に
示すように、段差部分7の幅wは、成膜時の熱により熱
膨張した状態のメタルマスク2の大きさよりも大きくな
されていることが必要である。段差部分7の幅wが、成
膜時の熱により熱膨張した状態のメタルマスク2の大き
さよりも小さい場合には、成膜時の熱により熱膨張した
メタルマスク2が、段差部分7の壁にあたって波状に浮
き上がってしまい、本発明の目的を達成することができ
ない。
【0034】また、図示しないが、マスク取り付けベー
ス4には、メタルマスク2のパターンと基板3にすでに
形成されているパターンとの位置合わせのために、基板
3の位置を調整するアライメント機構が設けられてい
る。
ス4には、メタルマスク2のパターンと基板3にすでに
形成されているパターンとの位置合わせのために、基板
3の位置を調整するアライメント機構が設けられてい
る。
【0035】磁化部材5は永久磁石や電磁石等からな
り、図示しない保持機構によって基板3の上記メタルマ
スク2が配される面とは反対側の面に保持されている。
この保持機構によって、磁化部材5は、成膜時には基板
3上に密着して配される。また、成膜しない時には基板
3とは離された状態で配されることになる。
り、図示しない保持機構によって基板3の上記メタルマ
スク2が配される面とは反対側の面に保持されている。
この保持機構によって、磁化部材5は、成膜時には基板
3上に密着して配される。また、成膜しない時には基板
3とは離された状態で配されることになる。
【0036】成膜手段6としては、とくに限定されるも
のではなく、真空蒸着手段、スパッタリング手段、CV
D(化学的気相成長)手段等が挙げられる。図1中で
は、成膜手段6として真空蒸着手段を挙げている。
のではなく、真空蒸着手段、スパッタリング手段、CV
D(化学的気相成長)手段等が挙げられる。図1中で
は、成膜手段6として真空蒸着手段を挙げている。
【0037】なお、本発明は成膜のみに限定されず、メ
タルマスク2を用いて所定形状にパターンを形成するも
のであれば、メタルマスク2を用いて成膜しパターンを
形成する場合のほか、成膜後にメタルマスク2を用いて
ドライエッチングすることによりパターンを形成する場
合にも適用される。
タルマスク2を用いて所定形状にパターンを形成するも
のであれば、メタルマスク2を用いて成膜しパターンを
形成する場合のほか、成膜後にメタルマスク2を用いて
ドライエッチングすることによりパターンを形成する場
合にも適用される。
【0038】そして、このようなパターン形成装置1を
用いて、基板3上に所定のパターン形成を行う場合に
は、まず始めにマスクアライメントを行う。
用いて、基板3上に所定のパターン形成を行う場合に
は、まず始めにマスクアライメントを行う。
【0039】このとき、磁化部材5は基板3から離して
おく。そしてマスク取り付けベース4に設けられた段差
部分7の中にメタルマスク2を設置する。さらに基板3
をマスク取り付けベース4上に設置する。
おく。そしてマスク取り付けベース4に設けられた段差
部分7の中にメタルマスク2を設置する。さらに基板3
をマスク取り付けベース4上に設置する。
【0040】すると図1に示すように、基板3とメタル
マスク2との間には隙間dが生じることになる。この状
態で図示しないアライメント機構によって基板3の位置
を調整し、メタルマスク2のパターンと基板3に既に作
製されているパターンとの位置合わせ(マスクアライメ
ント)を行う。
マスク2との間には隙間dが生じることになる。この状
態で図示しないアライメント機構によって基板3の位置
を調整し、メタルマスク2のパターンと基板3に既に作
製されているパターンとの位置合わせ(マスクアライメ
ント)を行う。
【0041】このとき、メタルマスク2と基板3との間
の隙間dが、0.01mm以上、0.5mm以下の範囲
に確保されているので、基板3上に既に形成されている
パターンを傷つけることなく、基板3とメタルマスク2
とのパターン合わせを安定してほぼ確実に行うことがで
きる。
の隙間dが、0.01mm以上、0.5mm以下の範囲
に確保されているので、基板3上に既に形成されている
パターンを傷つけることなく、基板3とメタルマスク2
とのパターン合わせを安定してほぼ確実に行うことがで
きる。
【0042】マスクアライメントが終了したら、磁化部
材5を移動させ、基板3の上に磁化部材5を設置する。
すると、図2に示すように、磁性体材料からなるメタル
マスク2は、基板3を介した磁化部材5の磁気作用によ
って引きつけられ、基板3の一方の面に貼り付くことに
なる。ここでメタルマスク2の端面とマスク取り付けベ
ース4の段差の端面との間には隙間eが確保されてい
る。
材5を移動させ、基板3の上に磁化部材5を設置する。
すると、図2に示すように、磁性体材料からなるメタル
マスク2は、基板3を介した磁化部材5の磁気作用によ
って引きつけられ、基板3の一方の面に貼り付くことに
なる。ここでメタルマスク2の端面とマスク取り付けベ
ース4の段差の端面との間には隙間eが確保されてい
る。
【0043】この状態で真空蒸着法等、上述したような
成膜法により成膜を行う。なお、基板3の全面に成膜し
た後、ドライエッチングによりパターンを形成する方法
でもよい。このとき、磁化部材5の磁気作用によって、
磁性材料からなるメタルマスク2はその全体が基板3に
密着されて基板3から浮き上がることがない。
成膜法により成膜を行う。なお、基板3の全面に成膜し
た後、ドライエッチングによりパターンを形成する方法
でもよい。このとき、磁化部材5の磁気作用によって、
磁性材料からなるメタルマスク2はその全体が基板3に
密着されて基板3から浮き上がることがない。
【0044】さらに、成膜中の熱によってメタルマスク
2が熱膨張し延びるが、メタルマスク2の周辺部には隙
間eが確保されているため、メタルマスク2の端部がマ
スク取り付けベース4にあたることはない。したがって
メタルマスク2は基板3の下面に貼り付いたままであ
り、メタルマスク2と基板3との間に浮きが発生するこ
とがない。これにより、位置ずれやぼけが発生すること
なく、安定して基板3上にパターンを形成することがで
きる。
2が熱膨張し延びるが、メタルマスク2の周辺部には隙
間eが確保されているため、メタルマスク2の端部がマ
スク取り付けベース4にあたることはない。したがって
メタルマスク2は基板3の下面に貼り付いたままであ
り、メタルマスク2と基板3との間に浮きが発生するこ
とがない。これにより、位置ずれやぼけが発生すること
なく、安定して基板3上にパターンを形成することがで
きる。
【0045】なお、上述した実施の形態では、成膜手段
6として真空蒸着によるものを例に挙げて説明したが、
本発明はこれに限定されるものではなく、スパッタリン
グ、CVD等、他の方法であっても構わない。また、本
発明は成膜のみに限定されず、メタルマスク2を用いて
所定形状にパターンを形成するものであれば、メタルマ
スク2を用いて成膜しパターンを形成したり、成膜後に
メタルマスク2を用いてドライエッチングすることによ
りパターンを形成する際に使用することができる。
6として真空蒸着によるものを例に挙げて説明したが、
本発明はこれに限定されるものではなく、スパッタリン
グ、CVD等、他の方法であっても構わない。また、本
発明は成膜のみに限定されず、メタルマスク2を用いて
所定形状にパターンを形成するものであれば、メタルマ
スク2を用いて成膜しパターンを形成したり、成膜後に
メタルマスク2を用いてドライエッチングすることによ
りパターンを形成する際に使用することができる。
【0046】そして、上述したような本実施の形態に係
るパターン形成装置1は、有機電界発光素子(以下、有
機EL素子と称する)から構成された多数の画素を備え
てなる有機ELディスプレイを製造する際の製造装置と
して適用されるときに、特に好適である。
るパターン形成装置1は、有機電界発光素子(以下、有
機EL素子と称する)から構成された多数の画素を備え
てなる有機ELディスプレイを製造する際の製造装置と
して適用されるときに、特に好適である。
【0047】本発明を適用して製造される有機ELディ
スプレイの一構成例を図4及び図5に示す。この有機E
Lディスプレイ20は、透明基板21上に、陽極となる
透明電極22をストライプ状に形成し、さらに、正孔輸
送層と発光層とからなる有機層23を透明電極22と直
交するように形成し、有機層23上に陰極24を形成す
ることで、透明電極22と陰極24とが交差する位置に
それぞれ有機EL素子を形成してこれら有機EL素子を
縦横に配置した発光エリアAを形成し、また、その周辺
部に、発光エリアを外部回路又は内部駆動回路に接続さ
せるための取り出し電極部Bを形成している。
スプレイの一構成例を図4及び図5に示す。この有機E
Lディスプレイ20は、透明基板21上に、陽極となる
透明電極22をストライプ状に形成し、さらに、正孔輸
送層と発光層とからなる有機層23を透明電極22と直
交するように形成し、有機層23上に陰極24を形成す
ることで、透明電極22と陰極24とが交差する位置に
それぞれ有機EL素子を形成してこれら有機EL素子を
縦横に配置した発光エリアAを形成し、また、その周辺
部に、発光エリアを外部回路又は内部駆動回路に接続さ
せるための取り出し電極部Bを形成している。
【0048】なお、図示しないものの、このような有機
ELディスプレイ20においては、通常、透明電極22
間に絶縁層が設けられており、これによって透明電極2
2間の短絡、さらには透明電極22と陰極24との間の
短絡が防止されている。
ELディスプレイ20においては、通常、透明電極22
間に絶縁層が設けられており、これによって透明電極2
2間の短絡、さらには透明電極22と陰極24との間の
短絡が防止されている。
【0049】このような有機ELディスプレイ20にお
いて、透明電極22と陰極24とが交差する位置に構成
される有機EL素子としては、例えば図6に示すシング
ルヘテロ型の有機EL素子27がある。この有機EL素
子27は、ガラス基板等の透明基板21上にITO(In
dium tin oxide)等の透明電極22からなる陽極が設け
られ、その上に正孔輸送層23a及び発光層23bから
なる有機層23、アルミニウム等からなる陰極24が、
この順に設けられることにより構成されたものである。
いて、透明電極22と陰極24とが交差する位置に構成
される有機EL素子としては、例えば図6に示すシング
ルヘテロ型の有機EL素子27がある。この有機EL素
子27は、ガラス基板等の透明基板21上にITO(In
dium tin oxide)等の透明電極22からなる陽極が設け
られ、その上に正孔輸送層23a及び発光層23bから
なる有機層23、アルミニウム等からなる陰極24が、
この順に設けられることにより構成されたものである。
【0050】そして、このような構成のもとに有機EL
素子27は、陽極に正の電圧、陰極24に負の電圧が印
加されると、陽極から注入された正孔が正孔輸送層23
aを経て発光層23bに、また陰極24から注入された
電子が発光層23bにそれぞれ到達し、発光層23b内
で電子−正孔の再結合が生じる。このとき、所定の波長
を持った光が発生し、図6中矢印で示すように透明基板
21側から外に出射する。
素子27は、陽極に正の電圧、陰極24に負の電圧が印
加されると、陽極から注入された正孔が正孔輸送層23
aを経て発光層23bに、また陰極24から注入された
電子が発光層23bにそれぞれ到達し、発光層23b内
で電子−正孔の再結合が生じる。このとき、所定の波長
を持った光が発生し、図6中矢印で示すように透明基板
21側から外に出射する。
【0051】上述したような構成の有機ELディスプレ
イ20の製造方法の一例を以下に説明する。図7〜図1
0は有機ELディスプレイ20の製造方法を順に説明す
るための要部側断面図であり、特に図5中のC−C線斜
視断面図である。
イ20の製造方法の一例を以下に説明する。図7〜図1
0は有機ELディスプレイ20の製造方法を順に説明す
るための要部側断面図であり、特に図5中のC−C線斜
視断面図である。
【0052】まず、図7に示すように、透明基板21上
に透明導電材料、例えばITOをパターン成膜すること
により、ストライプ状の透明電極22を形成する。
に透明導電材料、例えばITOをパターン成膜すること
により、ストライプ状の透明電極22を形成する。
【0053】次に、これら透明電極22を覆った状態で
透明基板21上に絶縁材料を形成し、さらにこれをパタ
ーニングして図8に示すように透明電極22上に開口部
25を有する絶縁膜26を得る。次いで、真空蒸着によ
って透明基板21上の全面に有機層23用の有機材料を
成膜し、これにより図9に示すように絶縁層上を覆うと
共に上記開口部25においては透明基板21上面に当接
する有機層23を形成する。
透明基板21上に絶縁材料を形成し、さらにこれをパタ
ーニングして図8に示すように透明電極22上に開口部
25を有する絶縁膜26を得る。次いで、真空蒸着によ
って透明基板21上の全面に有機層23用の有機材料を
成膜し、これにより図9に示すように絶縁層上を覆うと
共に上記開口部25においては透明基板21上面に当接
する有機層23を形成する。
【0054】続いて、上記有機層23上に導電材料を例
えば真空蒸着法によって成膜し、導電膜(図示略)を形
成する。その後、上記有機層23と導電膜とを同じマス
クを用いて連続してパターニングし、図10に示すよう
に、透明電極22に直交するストライプ状の陰極24、
及び有機層23を積層した状態で並列して形成する。そ
して、陰極24を覆って絶縁層(図示略)等を形成する
ことによって、図4及び図5に示したような有機ELデ
ィスプレイ20が得られる。
えば真空蒸着法によって成膜し、導電膜(図示略)を形
成する。その後、上記有機層23と導電膜とを同じマス
クを用いて連続してパターニングし、図10に示すよう
に、透明電極22に直交するストライプ状の陰極24、
及び有機層23を積層した状態で並列して形成する。そ
して、陰極24を覆って絶縁層(図示略)等を形成する
ことによって、図4及び図5に示したような有機ELデ
ィスプレイ20が得られる。
【0055】有機EL素子を構成する各構成膜をパター
ニング形成する際に、上述したような本実施の形態に係
るパターン形成装置1を製造装置として用いれば、成膜
中の熱によってメタルマスク2が熱膨張し延びても、メ
タルマスク2の端部がマスク取り付けベース4にあたる
ことはない。したがってメタルマスク2は基板3の下面
に貼り付いたままであり、メタルマスク2と基板3との
間に浮きが発生することがない。これにより、位置ずれ
やぼけが発生することなく、安定して基板上に構成膜を
パターニング形成することができる。
ニング形成する際に、上述したような本実施の形態に係
るパターン形成装置1を製造装置として用いれば、成膜
中の熱によってメタルマスク2が熱膨張し延びても、メ
タルマスク2の端部がマスク取り付けベース4にあたる
ことはない。したがってメタルマスク2は基板3の下面
に貼り付いたままであり、メタルマスク2と基板3との
間に浮きが発生することがない。これにより、位置ずれ
やぼけが発生することなく、安定して基板上に構成膜を
パターニング形成することができる。
【0056】したがって、本発明に係るパターン形成装
置1を有機EL素子ディスプレイの製造装置として用い
て有機EL素子を製造することで、パターンの位置ずれ
やぼけに起因する不良品の発生を低減して、製造歩留ま
りを向上することができる。
置1を有機EL素子ディスプレイの製造装置として用い
て有機EL素子を製造することで、パターンの位置ずれ
やぼけに起因する不良品の発生を低減して、製造歩留ま
りを向上することができる。
【0057】なお、上述した例では、マトリクスタイプ
の有機ELディスプレイについての製造装置及び製造方
法を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定され
ず、種々のディスプレイモジュールの製造装置及び製造
方法に適用することができる。
の有機ELディスプレイについての製造装置及び製造方
法を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定され
ず、種々のディスプレイモジュールの製造装置及び製造
方法に適用することができる。
【0058】〈第2の実施の形態〉本実施の形態に係る
パターン形成装置30の一構成例を図11に示す。な
お、図11では、パターン形成装置30のうち、本発明
の特徴となるマスク機構の部分のみを抜き出して示して
いる。
パターン形成装置30の一構成例を図11に示す。な
お、図11では、パターン形成装置30のうち、本発明
の特徴となるマスク機構の部分のみを抜き出して示して
いる。
【0059】本実施の形態に係るパターン形成装置30
も、上述した第1の実施の形態で説明したパターン形成
装置1と同様に、メタルマスク31を用いたパターニン
グ成膜により、基板32上に所定パターンで成膜を行う
ものであり、磁性体からなるメタルマスク31を設置す
るマスク取り付けベース33と、磁力によりメタルマス
ク31を基板32上に保持固定する磁化部材34と、図
示しない成膜手段とを備える。
も、上述した第1の実施の形態で説明したパターン形成
装置1と同様に、メタルマスク31を用いたパターニン
グ成膜により、基板32上に所定パターンで成膜を行う
ものであり、磁性体からなるメタルマスク31を設置す
るマスク取り付けベース33と、磁力によりメタルマス
ク31を基板32上に保持固定する磁化部材34と、図
示しない成膜手段とを備える。
【0060】メタルマスク31は、例えばFeとNiの
合金である42アロイ(FeNi3)や、FeとCoの
合金をはじめとする種々の強磁性体材料からなる。その
中でも、基板32と熱膨張係数の近い材料を用いること
が好ましい。そして、このメタルマスク31には、基板
32上に形成するパターンに応じた形状の開口部が形成
されている。
合金である42アロイ(FeNi3)や、FeとCoの
合金をはじめとする種々の強磁性体材料からなる。その
中でも、基板32と熱膨張係数の近い材料を用いること
が好ましい。そして、このメタルマスク31には、基板
32上に形成するパターンに応じた形状の開口部が形成
されている。
【0061】マスク取り付けベース33は、その外形が
メタルマスク31の外形と略同形で、当該メタルマスク
31よりも大きな中空筒状に形成されている。メタルマ
スク31は、当該マスク取り付けベース33の中空部分
を覆い塞ぐように、このマスク取り付けベース33に取
り付けられる。また、図示しないが、マスク取り付けベ
ース33には、メタルマスク31のパターンと基板32
にすでに形成されているパターンとの位置合わせのため
に、基板32の位置を調整するアライメント機構が設け
られている。
メタルマスク31の外形と略同形で、当該メタルマスク
31よりも大きな中空筒状に形成されている。メタルマ
スク31は、当該マスク取り付けベース33の中空部分
を覆い塞ぐように、このマスク取り付けベース33に取
り付けられる。また、図示しないが、マスク取り付けベ
ース33には、メタルマスク31のパターンと基板32
にすでに形成されているパターンとの位置合わせのため
に、基板32の位置を調整するアライメント機構が設け
られている。
【0062】磁化部材34は、永久磁石や電磁石等から
なり、図示しない保持機構によって基板32の上方に保
持されている。この保持機構によって、磁化部材34
は、成膜時には基板32上に密着して配される。また、
成膜しない時には基板32とは離された状態で配される
ことになる。
なり、図示しない保持機構によって基板32の上方に保
持されている。この保持機構によって、磁化部材34
は、成膜時には基板32上に密着して配される。また、
成膜しない時には基板32とは離された状態で配される
ことになる。
【0063】そして、この磁化部材34には、基板32
と対向する側に、段差sを有する段差部分35が凹に設
けられている。
と対向する側に、段差sを有する段差部分35が凹に設
けられている。
【0064】ここで、段差部分35の段差sは少なくと
も基板32の厚みとメタルマスク31の厚みとの和より
も大きいことが必要である。図12にも示すように、成
膜を行う際には、基板32及びメタルマスク31は、マ
スク取り付けベース33と磁化部材34とで囲まれるこ
ととなる。
も基板32の厚みとメタルマスク31の厚みとの和より
も大きいことが必要である。図12にも示すように、成
膜を行う際には、基板32及びメタルマスク31は、マ
スク取り付けベース33と磁化部材34とで囲まれるこ
ととなる。
【0065】しかし、メタルマスク31の厚みと基板3
2の厚みとの和よりも、段差部分35の段差sが大きす
ぎると、基板32とメタルマスク31とのパターン合わ
せが正常に行われていても、磁化部材34によってメタ
ルマスク31と基板32とを引き寄せるときに、パター
ンの位置ずれを生じてしまうおそれがある。具体的に
は、段差部分35の段差sは、メタルマスク31の厚み
と基板32の厚みとの和よりも、0.5mm以下の範
囲、より好ましくは0.01mm以上、0.1mm以下
の範囲だけ大きいことが好ましい。
2の厚みとの和よりも、段差部分35の段差sが大きす
ぎると、基板32とメタルマスク31とのパターン合わ
せが正常に行われていても、磁化部材34によってメタ
ルマスク31と基板32とを引き寄せるときに、パター
ンの位置ずれを生じてしまうおそれがある。具体的に
は、段差部分35の段差sは、メタルマスク31の厚み
と基板32の厚みとの和よりも、0.5mm以下の範
囲、より好ましくは0.01mm以上、0.1mm以下
の範囲だけ大きいことが好ましい。
【0066】また、段差部分35の幅wは、メタルマス
ク31よりも大きいことが必要である。具体的には、図
13に示すように、段差部分35の幅wは、成膜時の熱
により熱膨張した状態のメタルマスク31の大きさより
も大きくなされていることが必要である。段差部分35
の幅wが、成膜時の熱により熱膨張した状態のメタルマ
スク31の大きさよりも小さい場合には、成膜時の熱に
より熱膨張したメタルマスク31が、段差部分35の壁
にあたって波状に浮き上がってしまい、本発明の目的を
達成することができない。
ク31よりも大きいことが必要である。具体的には、図
13に示すように、段差部分35の幅wは、成膜時の熱
により熱膨張した状態のメタルマスク31の大きさより
も大きくなされていることが必要である。段差部分35
の幅wが、成膜時の熱により熱膨張した状態のメタルマ
スク31の大きさよりも小さい場合には、成膜時の熱に
より熱膨張したメタルマスク31が、段差部分35の壁
にあたって波状に浮き上がってしまい、本発明の目的を
達成することができない。
【0067】成膜手段としては、とくに限定されるもの
ではなく、真空蒸着手段、スパッタリング手段、CVD
(化学的気相成長)手段等が挙げられる。なお、本発明
はこれに限定されるものではなく、スパッタリング、C
VD等、他の方法であっても構わない。また、本発明は
成膜のみに限定されず、メタルマスク31を用いて所定
形状にパターンを形成するものであれば、メタルマスク
31を用いて成膜しパターンを形成する場合のほか、成
膜後にメタルマスク31を用いてドライエッチングする
ことによりパターンを形成する場合にも適用される。
ではなく、真空蒸着手段、スパッタリング手段、CVD
(化学的気相成長)手段等が挙げられる。なお、本発明
はこれに限定されるものではなく、スパッタリング、C
VD等、他の方法であっても構わない。また、本発明は
成膜のみに限定されず、メタルマスク31を用いて所定
形状にパターンを形成するものであれば、メタルマスク
31を用いて成膜しパターンを形成する場合のほか、成
膜後にメタルマスク31を用いてドライエッチングする
ことによりパターンを形成する場合にも適用される。
【0068】そして、このようなパターン形成装置30
を用いて、基板32上に所定のパターンで成膜を行う場
合には、まず始めにマスクアライメントを行う。
を用いて、基板32上に所定のパターンで成膜を行う場
合には、まず始めにマスクアライメントを行う。
【0069】このとき、磁化部材34は基板32から離
しておく。まずマスク取り付けベース33にメタルマス
ク31を設置する。さらに基板32をマスク取り付けベ
ース33上に設置する。この状態で図示しないアライメ
ント機構によって基板32の位置を調整し、メタルマス
ク31のパターンと基板32に既に作製されているパタ
ーンとの位置合わせ(マスクアライメント)を行う。
しておく。まずマスク取り付けベース33にメタルマス
ク31を設置する。さらに基板32をマスク取り付けベ
ース33上に設置する。この状態で図示しないアライメ
ント機構によって基板32の位置を調整し、メタルマス
ク31のパターンと基板32に既に作製されているパタ
ーンとの位置合わせ(マスクアライメント)を行う。
【0070】マスクアライメントが終了したら、磁化部
材34を移動させて、マスク取り付けベース33上に配
されたメタルマスク31と基板32とを、当該段差部分
35で覆い囲む。すると、図12に示すように、磁性体
材料からなるメタルマスク31は、基板32を介した磁
化部材34の磁気作用によって基板32ともに上方に引
きつけられ、磁化部材34の段差部分35の底面に貼り
付くことになる。すると、メタルマスク31とマスク取
り付けベース33との間には隙間dが生じるとともに、
メタルマスク31の端面と磁化部材34の段差部分35
の端面との間には隙間eが確保される。
材34を移動させて、マスク取り付けベース33上に配
されたメタルマスク31と基板32とを、当該段差部分
35で覆い囲む。すると、図12に示すように、磁性体
材料からなるメタルマスク31は、基板32を介した磁
化部材34の磁気作用によって基板32ともに上方に引
きつけられ、磁化部材34の段差部分35の底面に貼り
付くことになる。すると、メタルマスク31とマスク取
り付けベース33との間には隙間dが生じるとともに、
メタルマスク31の端面と磁化部材34の段差部分35
の端面との間には隙間eが確保される。
【0071】この状態で真空蒸着法あるいはスパッタリ
ング法により成膜を行う。このとき、磁化部材34の磁
気作用によって、磁性材料からなるメタルマスク31は
その全体が基板32に密着されて基板32から浮き上が
ることがない。
ング法により成膜を行う。このとき、磁化部材34の磁
気作用によって、磁性材料からなるメタルマスク31は
その全体が基板32に密着されて基板32から浮き上が
ることがない。
【0072】さらに、成膜中の熱によってメタルマスク
31が熱膨張し延びるが、図13に示すように、メタル
マスク31と磁化部材34との間には隙間eが確保され
ているため、メタルマスク31の端部が磁化部材34に
あたることはない。したがってメタルマスク31は基板
32の面上に貼り付いたままであり、メタルマスク31
と基板32との間に浮きが発生することがない。これに
より、位置ずれやぼけが発生することなく、安定して基
板32上にパターンを形成することができる。
31が熱膨張し延びるが、図13に示すように、メタル
マスク31と磁化部材34との間には隙間eが確保され
ているため、メタルマスク31の端部が磁化部材34に
あたることはない。したがってメタルマスク31は基板
32の面上に貼り付いたままであり、メタルマスク31
と基板32との間に浮きが発生することがない。これに
より、位置ずれやぼけが発生することなく、安定して基
板32上にパターンを形成することができる。
【0073】そして、上述したような本実施の形態に係
るパターン形成装置30は、第1の実施の形態で例に挙
げたパターン形成装置1と同様に、有機EL素子から構
成された多数の画素を備えてなる有機ELディスプレイ
20を製造する際の製造装置として適用されるときに、
特に好適である。
るパターン形成装置30は、第1の実施の形態で例に挙
げたパターン形成装置1と同様に、有機EL素子から構
成された多数の画素を備えてなる有機ELディスプレイ
20を製造する際の製造装置として適用されるときに、
特に好適である。
【0074】有機EL素子を構成する各構成膜をパター
ニング形成する際に、本実施の形態に係るパターン形成
装置30を製造装置として用いれば、成膜中の熱によっ
てメタルマスク31が熱膨張し延びても、メタルマスク
31の端部が磁化部材34にあたることはない。したが
ってメタルマスク31は基板32の一方の面に貼り付い
たままであり、メタルマスク31と基板32との間に浮
きが発生することがない。これにより、位置ずれやぼけ
が発生することなく、安定して透明基板32上に構成膜
をパターニング形成することができる。
ニング形成する際に、本実施の形態に係るパターン形成
装置30を製造装置として用いれば、成膜中の熱によっ
てメタルマスク31が熱膨張し延びても、メタルマスク
31の端部が磁化部材34にあたることはない。したが
ってメタルマスク31は基板32の一方の面に貼り付い
たままであり、メタルマスク31と基板32との間に浮
きが発生することがない。これにより、位置ずれやぼけ
が発生することなく、安定して透明基板32上に構成膜
をパターニング形成することができる。
【0075】したがって、本発明に係るパターン形成装
置30を有機EL素子ディスプレイ20の製造装置とし
て用いて有機EL素子ディスプレイ20を製造すること
で、パターンの位置ずれやぼけに起因する不良品の発生
を低減して、製造歩留まりを向上することができる。
置30を有機EL素子ディスプレイ20の製造装置とし
て用いて有機EL素子ディスプレイ20を製造すること
で、パターンの位置ずれやぼけに起因する不良品の発生
を低減して、製造歩留まりを向上することができる。
【0076】
【発明の効果】本発明では、マスク取り付け部材又は磁
化部材にマスクが熱膨張したときの大きさよりも大きな
段差部分を設けることで、パターン形成中の熱によって
マスクが熱膨張し延びた場合でも、マスクの端部がマス
ク取り付け部材又は磁化部材にあたることはない。これ
によりマスクは基板の下面に貼り付いたままであり、浮
きが発生することがない。これにより、位置ずれやぼけ
が発生することなく、安定して基板上にパターンを形成
することができる。そして、本発明は、有機EL素子の
製造に適用されるときに特に好適である。
化部材にマスクが熱膨張したときの大きさよりも大きな
段差部分を設けることで、パターン形成中の熱によって
マスクが熱膨張し延びた場合でも、マスクの端部がマス
ク取り付け部材又は磁化部材にあたることはない。これ
によりマスクは基板の下面に貼り付いたままであり、浮
きが発生することがない。これにより、位置ずれやぼけ
が発生することなく、安定して基板上にパターンを形成
することができる。そして、本発明は、有機EL素子の
製造に適用されるときに特に好適である。
【図1】本発明に係るパターン形成装置の一構成例を示
す断面図である。
す断面図である。
【図2】図1に示されるマスク取り付けベースを用いて
成膜するときの様子を示す断面図である。
成膜するときの様子を示す断面図である。
【図3】図1に示されるマスク取り付けベースを用いて
成膜するときの様子を示す断面図であり、メタルマスク
が熱膨張した状態を示す断面図である。
成膜するときの様子を示す断面図であり、メタルマスク
が熱膨張した状態を示す断面図である。
【図4】本発明を適用して製造される有機ELディスプ
レイの一構成例を示す斜視図である。
レイの一構成例を示す斜視図である。
【図5】本発明を適用して製造される有機ELディスプ
レイの一構成例を示す平面図である。
レイの一構成例を示す平面図である。
【図6】図4及び図5に示す有機ELディスプレイに採
用されている有機EL素子の一構成例を示す断面図であ
る。
用されている有機EL素子の一構成例を示す断面図であ
る。
【図7】有機ELディスプレイの製造方法を説明する図
であり、透明基板上に透明電極をパターン形成した状態
を示す断面図である。
であり、透明基板上に透明電極をパターン形成した状態
を示す断面図である。
【図8】有機ELディスプレイの製造方法を説明する図
であり、透明電極上に絶縁膜をパターン形成した状態を
示す断面図である。
であり、透明電極上に絶縁膜をパターン形成した状態を
示す断面図である。
【図9】有機ELディスプレイの製造方法を説明する図
であり、絶縁層上に有機材料を成膜した状態を示す断面
図である。
であり、絶縁層上に有機材料を成膜した状態を示す断面
図である。
【図10】有機ELディスプレイの製造方法を説明する
図であり、陰極及び有機層を積層した状態で並列して形
成した状態を示す断面図である。
図であり、陰極及び有機層を積層した状態で並列して形
成した状態を示す断面図である。
【図11】本発明に係るパターン形成装置の他の一構成
例を示す断面図である。
例を示す断面図である。
【図12】図11に示されるマスク取り付けベースを用
いて成膜するときの様子を示す断面図である。
いて成膜するときの様子を示す断面図である。
【図13】図11に示されるマスク取り付けベースを用
いて成膜するときの様子を示す断面図であり、メタルマ
スクが熱膨張した状態を示す断面図である。
いて成膜するときの様子を示す断面図であり、メタルマ
スクが熱膨張した状態を示す断面図である。
【図14】従来のパターン形成方法を説明する断面図で
ある。
ある。
【図15】従来のパターン形成方法を説明する図であ
り、マスクが熱膨張した状態を示す断面図である。
り、マスクが熱膨張した状態を示す断面図である。
1 パターン形成装置、 2 メタルマスク、 3 基
板、 4 マスク取り付けベース、 5 磁化部材、
6 成膜手段、 7,8,9 水路
板、 4 マスク取り付けベース、 5 磁化部材、
6 成膜手段、 7,8,9 水路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05B 33/10 H05B 33/14 A 33/14 H01L 21/92 604A Fターム(参考) 3K007 AB18 BA06 CA01 CB01 DA01 DB03 EB00 FA01 4K029 AA09 AA24 BA10 BA14 BA50 BA62 BB02 BB03 BC09 CA01 CA05 HA02 HA03 HA04 4K030 BA11 BA16 BA42 BA45 BA61 BB12 BB14 CA06 CA17 DA05 KA24
Claims (40)
- 【請求項1】 基板上にパターン形成を行うパターン形
成装置であって、 上記基板の一方の面側に配され、磁性材料からなるマス
クと、 上記マスクが取り付けられるマスク取り付け部材と、 上記基板の他方の面側に配された磁化部材と、 上記基板のマスクが配された面と対向して配されたパタ
ーン形成手段とを備え、 上記マスク取り付け部材は、上記マスクが熱膨張した場
合の大きさよりも大きく、かつ、当該マスクの厚みより
も大きな深さで凹に形成された段差部分を有しており、
上記マスクは当該段差部分に取り付けられることを特徴
とするパターン形成装置。 - 【請求項2】 上記パターン形成手段が、真空蒸着によ
るものであることを特徴とする請求項1記載のパターン
形成装置。 - 【請求項3】 上記パターン形成手段が、スパッタリン
グによるものであることを特徴とする請求項1記載のパ
ターン形成装置。 - 【請求項4】 上記パターン形成手段が、化学的気相成
長によるものであることを特徴とする請求項1記載のパ
ターン形成装置。 - 【請求項5】 上記パターン形成手段が、ドライエッチ
ングによるものであることを特徴とする請求項1記載の
パターン形成装置。 - 【請求項6】 基板上にパターン形成を行うパターン形
成装置であって、 上記基板の一方の面側に配され、磁性材料からなるマス
クと、 上記マスクが取り付けられるマスク取り付け部材と、 上記基板の他方の面側に配された磁化部材と、 上記基板のマスクが配された面と対向して配されたパタ
ーン形成手段とを備え、 上記磁化部材は、上記マスクが熱膨張した場合の大きさ
よりも大きく、かつ、当該マスクの厚みと上記基板の厚
みとの和よりも大きな深さで凹に形成された段差部分
を、基板と対向する側に有していることを特徴とするパ
ターン形成装置。 - 【請求項7】 上記パターン形成手段が、真空蒸着によ
るものであることを特徴とする請求項6記載のパターン
形成装置。 - 【請求項8】 上記パターン形成手段が、スパッタリン
グによるものであることを特徴とする請求項6記載のパ
ターン形成装置。 - 【請求項9】 上記パターン形成手段が、化学的気相成
長によるものであることを特徴とする請求項6記載のパ
ターン形成装置。 - 【請求項10】 上記パターン形成手段が、ドライエッ
チングによるものであることを特徴とする請求項6記載
のパターン形成装置。 - 【請求項11】 基板の一方の面側に磁性材料からなる
マスクを配し、基板の他方の面に磁化部材を配した状態
で、パターン形成手段により当該基板の一方の面上にパ
ターン形成を行うに際し、 上記マスク取り付け部材として、上記マスクが熱膨張し
た場合の大きさよりも大きく、かつ、当該マスクの厚み
よりも大きな深さで凹に形成された段差部分を有するも
のを用い、上記マスクを当該段差部分に取り付けること
を特徴とするパターン形成方法。 - 【請求項12】 真空蒸着法により、上記基板上にパタ
ーン形成を行うことを特徴とする請求項11記載のパタ
ーン形成方法。 - 【請求項13】 スパッタリング法により、上記基板上
にパターン形成を行うことを特徴とする請求項11記載
のパターン形成方法。 - 【請求項14】 化学的気相成長法により、上記基板上
にパターン形成を行うことを特徴とする請求項11記載
のパターン形成方法。 - 【請求項15】 ドライエッチング法により、上記基板
上にパターン形成を行うことを特徴とする請求項11記
載のパターン形成方法。 - 【請求項16】 基板の一方の面側に磁性材料からなる
マスクを配し、基板の他方の面に磁化部材を配した状態
で、パターン形成手段により当該基板の一方の面上にパ
ターン形成を行うに際し、 上記磁化部材として、上記マスクが熱膨張した場合の大
きさよりも大きく、かつ、当該マスクの厚みと上記基板
の厚みとの和よりも大きな深さで凹に形成された段差部
分を、基板と対向する側に有するものを用い、 パターン形成時には、上記基板と上記マスクとを上記段
差部分中に収容することを特徴とするパターン形成方
法。 - 【請求項17】 真空蒸着法により、上記基板上にパタ
ーン形成を行うことを特徴とする請求項16記載のパタ
ーン形成方法。 - 【請求項18】 スパッタリング法により、上記基板上
にパターン形成を行うことを特徴とする請求項16記載
のパターン形成方法。 - 【請求項19】 化学的気相成長法により、上記基板上
にパターン形成を行うことを特徴とする請求項16記載
のパターン形成方法。 - 【請求項20】 ドライエッチング法により、上記基板
上にパターン形成を行うことを特徴とする請求項16記
載のパターン形成方法。 - 【請求項21】 基板上に、少なくとも陽極と、正孔輸
送層及び発光層からなる有機層と、陰極とをパターン形
成して有機電界発光素子ディスプレイとする有機電界発
光素子ディスプレイの製造装置であって、 上記基板の一方の面側に配され、磁性材料からなるマス
クと、 上記マスクが取り付けられるマスク取り付け部材と、 上記基板の他方の面側に配された磁化部材と、 上記基板のマスクが配された面と対向して配されたパタ
ーン形成手段とを備え、 上記マスク取り付け部材は、上記マスクが熱膨張した場
合の大きさよりも大きく、当該マスクの厚みよりも大き
な深さで凹に形成された段差部分を有しており、上記マ
スクは当該段差部分に取り付けられることを特徴とする
有機電界発光素子ディスプレイの製造装置。 - 【請求項22】 上記パターン形成手段が、真空蒸着に
よるものであることを特徴とする請求項21記載の有機
電界発光素子ディスプレイの製造装置。 - 【請求項23】 上記パターン形成手段が、スパッタリ
ングによるものであることを特徴とする請求項21記載
の有機電界発光素子ディスプレイの製造装置。 - 【請求項24】 上記パターン形成手段が、化学的気相
成長によるものであることを特徴とする請求項21記載
の有機電界発光素子ディスプレイの製造装置。 - 【請求項25】 上記パターン形成手段が、ドライエッ
チングによるものであることを特徴とする請求項21記
載の有機電界発光素子ディスプレイの製造装置。 - 【請求項26】 基板上に、少なくとも陽極と、正孔輸
送層及び発光層からなる有機層と、陰極とをパターン形
成して有機電界発光素子ディスプレイとする有機電界発
光素子ディスプレイの製造装置であって、 上記基板の一方の面側に配され、磁性材料からなるマス
クと、 上記マスクが取り付けられるマスク取り付け部材と、 上記基板の他方の面側に配された磁化部材と、 上記基板のマスクが配された面と対向して配されたパタ
ーン形成手段とを備え、 上記磁化部材は、上記マスクが熱膨張した場合の大きさ
よりも大きく、かつ、当該マスクの厚みと上記基板の厚
みとの和よりも大きな深さで凹に形成された段差部分
を、基板と対向する側に有していることを特徴とする有
機電界発光素子ディスプレイの製造装置。 - 【請求項27】 上記パターン形成手段が、真空蒸着に
よるものであることを特徴とする請求項26記載の有機
電界発光素子ディスプレイの製造装置。 - 【請求項28】 上記パターン形成手段が、スパッタリ
ングによるものであることを特徴とする請求項26記載
の有機電界発光素子ディスプレイの製造装置。 - 【請求項29】 上記パターン形成手段が、化学的気相
成長によるものであることを特徴とする請求項26記載
の有機電界発光素子ディスプレイの製造装置。 - 【請求項30】 上記パターン形成手段が、ドライエッ
チングによるものであることを特徴とする請求項26記
載の有機電界発光素子ディスプレイの製造装置。 - 【請求項31】 基板上に、少なくとも陽極と、正孔輸
送層及び発光層からなる有機層と、陰極とをパターン形
成して有機電界発光素子ディスプレイとする有機電界発
光素子ディスプレイの製造方法であって、 上記基板の一方の面側に磁性材料からなるマスクを配
し、基板の他方の面に磁化部材を配した状態で、パター
ン形成手段により当該基板の一方の面上にパターン形成
を行うに際し、 上記マスク取り付け部材として、上記マスクが熱膨張し
た場合の大きさよりも大きく、かつ、当該マスクの厚み
よりも大きな深さで凹に形成された段差部分を有するも
のを用い、上記マスクを当該段差部分に取り付けること
を特徴とする有機電界発光素子ディスプレイの製造方
法。 - 【請求項32】 真空蒸着法により、上記基板上にパタ
ーン形成を行うことを特徴とする請求項31記載の有機
電界発光素子ディスプレイの製造方法。 - 【請求項33】 スパッタリング法により、上記基板上
にパターン形成を行うことを特徴とする請求項31記載
の有機電界発光素子ディスプレイの製造方法。 - 【請求項34】 化学的気相成長法により、上記基板上
にパターン形成を行うことを特徴とする請求項31記載
の有機電界発光素子ディスプレイの製造方法。 - 【請求項35】 ドライエッチング法により、上記基板
上にパターン形成を行うことを特徴とする請求項31記
載の有機電界発光素子ディスプレイの製造方法。 - 【請求項36】 基板上に、少なくとも陽極と、正孔輸
送層及び発光層からなる有機層と、陰極とをパターン形
成して有機電界発光素子ディスプレイとする有機電界発
光素子ディスプレイの製造方法であって、 上記基板の一方の面側に磁性材料からなるマスクを配
し、基板の他方の面に磁化部材を配した状態で、パター
ン形成手段により当該基板の一方の面上にパターン形成
を行うに際し、 上記磁化部材として、上記マスクが熱膨張した場合の大
きさよりも大きく、かつ、当該マスクの厚みと上記基板
の厚みとの和よりも大きな深さで凹に形成された段差部
分を、基板と対向する側に有するものを用い、 パターン形成時には、上記基板と上記マスクとを上記段
差部分中に収容することを特徴とする有機電界発光素子
ディスプレイの製造方法。 - 【請求項37】 真空蒸着法により、上記基板上にパタ
ーン形成を行うことを特徴とする請求項36記載の有機
電界発光素子ディスプレイの製造方法。 - 【請求項38】 スパッタリング法により、上記基板上
にパターン形成を行うことを特徴とする請求項36記載
の有機電界発光素子ディスプレイの製造方法。 - 【請求項39】 化学的気相成長法により、上記基板上
にパターン形成を行うことを特徴とする請求項36記載
の有機電界発光素子ディスプレイの製造方法。 - 【請求項40】 ドライエッチング法により、上記基板
上にパターン形成を行うことを特徴とする請求項36記
載の有機電界発光素子ディスプレイの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000182273A JP2002009098A (ja) | 2000-06-16 | 2000-06-16 | パターン形成装置、パターン形成方法、有機電界発光素子ディスプレイの製造装置及び製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000182273A JP2002009098A (ja) | 2000-06-16 | 2000-06-16 | パターン形成装置、パターン形成方法、有機電界発光素子ディスプレイの製造装置及び製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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