JP2002008493A - 多方向入力装置 - Google Patents

多方向入力装置

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JP2002008493A JP2000186400A JP2000186400A JP2002008493A JP 2002008493 A JP2002008493 A JP 2002008493A JP 2000186400 A JP2000186400 A JP 2000186400A JP 2000186400 A JP2000186400 A JP 2000186400A JP 2002008493 A JP2002008493 A JP 2002008493A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 操作軸の傾倒角度を大きめに設定することが
できて薄型化にも好適な多方向入力装置を提供するこ
と。 【解決手段】 非操作時には操作レバー22の鍔部31
上の第2の可動接点部材28と第2のコモン接点21b
との間に間隙Gを設けておき、該可動接点部材28と該
接点21bとを非導通状態に保っておく。そして、中立
位置にある操作レバー22を任意方向へ傾倒させていく
と、その傾倒方向の反対側で第2の可動接点部材28が
該接点21bに接触するまでは、第1の可動接点部材2
6上の点P1を支点として軸部30が傾倒動作を行うよ
うにし、かつ、傾倒方向の反対側で第2の可動接点部材
28が該接点21bに接触して鍔部31の回転が規制さ
れた後は、点P2を支点として軸部30が傾倒しなが
ら、第1の可動接点部材26が弾性変形して中央固定接
点23に接触するようにしておく。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、操作レバーの傾倒
方向に応じてスイッチを動作させることのできる多方向
入力装置に関する。
【0002】
【従来の技術】操作レバーの傾倒方向に応じて確実にス
イッチを動作させることのできる信頼性の高い多方向入
力装置として、従来、図7に示す如きものが知られてい
る。
【0003】同図に示す多方向入力装置は、収納空間1
aを有する合成樹脂製のケース1の内底面に、第1の固
定接点2と第1のコモン接点3とが配設されており、該
内底面上に載置されているドーム形状の第1の可動接点
部材4が第1のコモン接点3と常時接触している。そし
て、この第1の可動接点部材4を第1の固定接点2と接
離可能に対向させることによって、常開スイッチS1が
構成されている。第1の可動接点部材4上には、ガイド
部材5の押圧片5aが搭載されており、片持ち状に支持
されているこの押圧片5a上に円筒状のゴム弾性体6が
取り付けられている。ケース1の収納空間1a上には合
成樹脂製の蓋体7が設置されており、この蓋体7の底面
には複数の周辺固定接点10が一体化され、各周辺固定
接点10は所定の間隔を保って周方向に配設されてい
る。なお、蓋体7は金属製の取付板13によってケース
1に固定されている。操作レバーは、収納空間1aから
上方へ突出する操作軸8と、この操作軸8を挿通した鍔
状の駆動体9とで構成され、駆動体9に一体化された円
環状の第2の可動接点部材11が収納空間1a内の上部
に配置されている。収納空間1a内にはまた、第2の可
動接点部材11とケース1の内底面との間に導電性のコ
イルばね12が介設されており、このコイルばね12の
下端は第1のコモン接点3と常時接触しているので、コ
イルばね12を介してコモン接点3と第2の可動接点部
材11とは常時導通されている。そして、この第2の可
動接点部材11は、コイルばね12に弾性付勢されるた
め複数の周辺固定接点10に圧接されており、各周辺固
定接点10と第2の可動接点部材11とによってそれぞ
れ常閉スイッチS2が構成されている。
【0004】このように概略構成された従来の多方向入
力装置は、非操作時には操作軸8が図7に示す中立位置
にあるため、第1の可動接点部材4が第1の固定接点2
から離間していて常開スイッチS1はオフに保たれてお
り、また、第2の可動接点部材11がすべての周辺固定
接点10に接触していることから複数の常閉スイッチS
2はすべてオンとなっている。
【0005】そして、中立位置にある操作軸8を任意の
方向へ傾倒させると、第2の可動接点部材11が傾倒方
向とは反対側に位置する周辺固定接点10を支点として
回転し、他の周辺固定接点10からは離間するので、支
点となる周辺固定接点10に対応する常閉スイッチS2
のみがオン状態を保ち、それ以外の常閉スイッチS2は
オフに切り替わる。また、傾倒動作に伴い操作軸8の下
端面がゴム弾性体6および押圧片5aを介して第1の可
動接点部材4の中央部を押し込むので、該中央部が反転
して第1の固定接点2に接触した時点で、常開スイッチ
S1はオフからオンへと切り替わる。なお、第1の可動
接点部材4の反転動作時にクリック感触が生起されるた
め、操作者は常開スイッチS1がオンしたことをクリッ
ク感触により感得できるようになっている。そして、こ
の多方向入力装置は、第1の固定接点2の端子2aと複
数の周辺固定接点10の各端子10aとの間のオン/オ
フ信号に基づいて、操作軸8がどの向きに傾倒操作され
たのかを検出することができる。
【0006】また、中立位置にある操作軸8を下方へ押
し込んだ場合には、第2の可動接点部材11は移動せず
操作軸8のみが下降するので、複数の常閉スイッチS2
をすべてオン状態に保ったまま、常開スイッチS1がオ
フからオンへと切り替わる。それゆえ、端子2aと各端
子10aとの間がすべて導通されたことを示す信号によ
って、操作軸8がプッシュ操作されたことを検出するこ
とができる。
【0007】なお、操作軸8に対する傾倒操作力を取り
除くと、傾倒方向で大きく圧縮されていたコイルばね1
2の復元力が作用して操作軸8は中立位置に復帰するの
で、すべての常閉スイッチS2はオン状態に戻り、か
つ、操作軸8に押し込まれて弾性変形していたゴム弾性
体6や押圧片5aや第1の可動接点部材4も元の形状に
復元するので、常開スイッチS1はオフ状態に戻る。ま
た、操作軸8に対するプッシュ操作力を取り除いた場合
も同様に、弾性変形していたゴム弾性体6や押圧片5a
や第1の可動接点部材4が元の形状に復元するので、常
開スイッチS1はオフ状態に戻る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の多方向
入力装置は、操作軸8を傾倒させると直ちに第1の可動
接点部材4を押し込む動作が開始されるため、操作軸8
の傾倒角度を大きめに設定した構成が採用しずらく、特
に薄型化した場合に良好な操作性が得にくいという問題
があった。すなわち、かかる従来技術では、ゴム弾性体
6の圧縮変形により常開スイッチS1がオンした後にオ
ーバーストロークが得られるようにしてあるので、圧縮
量の大なるゴム弾性体6を組み込めば操作軸8をある程
度大きく傾倒させることは可能であるが、その場合、ゴ
ム弾性体6の高さ寸法がかなり大きくなってしまうの
で、装置の薄型化が阻害されてしまう。また、かかる従
来技術において操作軸8をある程度大きく傾倒させよう
とすると、コイルばね12を大きく圧縮させる必要があ
るので、収納空間1a内に高さ寸法のかなり大きなコイ
ルばね12を組み込まねばならず、この点でも装置の薄
型化に逆行してしまう。
【0009】本発明はこのような従来技術の課題に鑑み
てなされたもので、その目的は、操作軸の傾倒角度を大
きめに設定することができて薄型化にも好適な多方向入
力装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ため、本発明の多方向入力装置では、内部に収納空間を
有するケーシングと、このケーシングの内底部に配設さ
れた第1の固定接点と、前記収納空間内で前記第1の固
定接点に接離可能に対向する第1の可動接点部材と、こ
の第1の可動接点部材上に搭載されて前記ケーシングの
上方へ突出する軸部と該軸部の周囲に設けられた鍔部と
を有する操作レバーと、前記収納空間内に配置されて内
周部が前記鍔部上に積層された第2の可動接点部材と、
前記鍔部上の前記第2の可動接点部材と所定の間隙を存
して対向する第2の固定接点と、前記収納空間内に配置
されて前記第2の可動接点部材を前記第2の固定接点か
ら離間する向きに弾性付勢するとともに前記第1の可動
接点部材よりも弾性変形しやすい弾性付勢部材とを備
え、前記第1の可動接点部材を前記第1の固定接点に対
して非接触な状態に保ったまま前記軸部を任意方向へ傾
倒することにより、その傾倒方向とは反対側の前記第2
の可動接点部材の内周部を前記鍔部が押し上げて該内周
部をそれと対向する前記第2の固定接点に接触させ、前
記軸部をさらに傾倒することにより、該軸部の下端面が
前記第1の可動接点部材を押し込んで該可動接点部材を
前記第1の固定接点に接触させるように構成した。
【0011】このような構成の多方向入力装置は、非操
作時に操作レバーの鍔部上の第2の可動接点部材と第2
の固定接点との間に所定の間隙が設けてあるので、中立
位置にある操作レバーの軸部の傾倒操作を開始して鍔部
を回転させいくとき、傾倒方向の反対側で第2の可動接
点部材が第2の固定接点に接触するまでは鍔部の回転が
規制されず、それゆえ弾性付勢部材は押し撓めても第1
の可動接点部材はほとんど変形させずに該可動接点部材
上で軸部を傾倒させることができる。そして、傾倒方向
の反対側で第2の可動接点部材が第2の固定接点に接触
して該固定接点が鍔部の回転を規制した後、軸部をさら
に傾倒させると、弾性付勢部材はそれ以上押し撓められ
ることはないが、第1の可動接点部材は軸部の下端面に
強く押し込まれることになるので弾性変形して第1の固
定接点に接触する。つまり、この多方向入力装置の操作
レバーの軸部は、傾倒方向の反対側で第2の可動接点部
材が第2の固定接点に接触するまでの間に第1段階の傾
倒動作を行い、次いで第1の可動接点部材が弾性変形し
て第1の固定接点に接触するまでの間に第2段階の傾倒
動作を行うようになっており、これら2種類の傾倒動作
の組み合わせにより軸部を中立位置から大きく傾倒させ
ることができる。しかも、軸部を傾倒させる過程で弾性
付勢部材および第1の可動接点部材のほかに弾性変形さ
せる部材が不要な構成であって、かつ第1段階の傾倒動
作中だけ圧縮変形させればよい弾性付勢部材に大きな高
さ寸法は不要なので、装置全体を大幅に薄型化すること
ができる。
【0012】また、かかる構成において、前記弾性付勢
部材としてコイルばねを用い、このコイルばねが第2の
可動接点部材の鍔状の外周部をケーシングの内底部に向
けて弾性付勢するようにしておけば、コイルばねと第2
の可動接点部材を組み合わせた際の高さ寸法が小さくで
き、また確実に動作させることができるので、装置全体
の薄型化が一層図りやすくなる。その際、例えばケーシ
ングの内底部に、少なくとも非操作時には第2の可動接
点部材の外周部に接触する複数の周辺固定接点を配設
し、操作レバーの軸部を傾倒させると、傾倒方向に位置
する周辺固定接点を除く他の周辺固定接点から第2の可
動接点部材が離間するように構成しておけば、非操作時
に第2の可動接点部材は安定してケーシングに保持さ
れ、傾倒方向の反対側で第2の可動接点部材が第2の固
定接点に接触した時点(前記第1段階の傾倒動作が終了
した時点)で、傾倒方向に位置する周辺固定接点だけが
第2の可動接点部材を介して第2の固定接点に導通され
ることとなり、他の周辺固定接点が誤って第2の固定接
点に導通されてしまう心配がなくなるので、軸部の傾倒
方向を簡単かつ正確に検出することができる。
【0013】また、かかる構成において、ケーシングが
操作レバーの軸部を突出させる開口を有して収納空間上
に設置されるカバーを備え、軸部を傾倒させると、操作
レバーの鍔部の外壁面がカバーの開口縁部に対して摺動
するようにしておけば、この開口縁部が軸受面として機
能するため、軸部の傾倒時に鍔部を円滑に回転させるこ
とができる。その際、鍔部の外壁面に球面部を設け、こ
の球面部を軸部の下端面が押圧力を付与する第1の可動
接点部材上の作用点を略中心とする球面状に形成し、第
1の可動接点部材を第1の固定接点に対して非接触な状
態に保ったまま軸部を傾倒させるという前記第1段階の
傾倒動作中に、この球面部がカバーの開口縁部に対して
摺動するように構成しておけば、この第1段階の傾倒動
作を軽い操作力で円滑に行わせることができる。また、
カバーとして、第2の固定接点を兼ねた金属板を用いた
構成にしておけば、部品点数や組立工数が削減できる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面を参照
しつつ説明すると、図1は本発明の一実施形態例に係る
多方向入力装置の非操作時の状態を示す断面図、図2は
図1に示す操作レバーを途中まで傾倒させた状態を示す
断面図、図3は図1,2に示す操作レバーを大きく傾倒
させた状態を示す断面図、図4は図1〜図3中のケース
を示す平面図、図5は図1〜図3中の第2の可動接点部
材を示す平面図、図6は本発明の他の実施形態例に係る
多方向入力装置の非操作時の状態を示す断面図である。
【0015】図1〜図3に示す多方向入力装置は、収納
空間20aを有する合成樹脂製のケース20と、開口2
1aを有して収納空間20a上に設置される金属板製の
カバー21とによってケーシングが構成されており、こ
のケーシングに組み付けた合成樹脂製の操作レバー22
の傾倒操作やプッシュ操作によって、後述する常開スイ
ッチS3や常開スイッチS4が動作されるようになって
いる。
【0016】図4に示すように、ケース20の内底面に
は、中央部に露出する中央固定接点23と、この中央固
定接点23を包囲するようにC字形状に露出する第1の
コモン接点24と、このコモン接点24の周囲の等間隔
な4個所に露出する周辺固定接点25とが配設されてい
る。これら接点群はすべてケース20に一体化されてお
り、中央固定接点23の端子23aと第1のコモン接点
24の端子24aおよび複数の周辺固定接点25の各端
子25aとがそれぞれケース20の外部に引き出してあ
る。ケース20の内底面上には、第1のコモン接点24
と常時接触させた状態でタクトばねと呼称されるドーム
形状の第1の可動接点部材26が載置させてあり、この
可動接点部材26を中央固定接点23と接離可能に対向
させることによって、常開スイッチS3が構成されてい
る。なお、第1の可動接点部材26の上面側にはポリ4
フッ化エチレンからなる絶縁フィルム27が被着させて
あり、この絶縁フィルム27の周縁部がケース20の内
底部に貼着させてあるので、可動接点部材26が位置ず
れや脱落を起こす心配はない。また、ケース20の内底
部には、第1の可動接点部材26が空気を密閉した場合
に危惧される動作不良を回避するため、空気抜き用の凹
所20bが設けてある。さらに、ケース20の収納空間
20a内には、開口28aを有する倒椀形状の第2の可
動接点部材28が、第1の可動接点部材26を包囲して
すべての周辺固定接点25と接触するように配置させて
ある。この可動接点部材28は図5に示すような八角形
状に絞り加工されており、最外周部に鍔状の平坦部28
bを有し、この平坦部28bが各周辺固定接点25上に
接離可能に搭載されている。
【0017】操作レバー22は、第1の可動接点部材2
6上に搭載されて開口21aから上方へ突出する軸部3
0と、この軸部30の周囲に設けられた鍔部31とから
なる一体成形品である。軸部30の下端面30aは球面
状に形成されており、この下端面30aが第1の可動接
点部材26の中央部上で絶縁フィルム27に常時接触し
ている。鍔部31は外形が略八角形状に形成されてい
て、その最外周部は平坦な駆動面31aとなっており、
この駆動面31a上に、第2の可動接点部材28の平坦
な内周部が搭載されている。ただし、図1に示すよう
に、駆動面31a上に搭載された第2の可動接点部材2
8の内周部と、ケーシングのカバー21の上面部21b
との間には、非操作時に全周にわたって所定の間隙Gが
確保されるように設計してある。また、鍔部31のうち
駆動面31aよりも上方の外壁面は、軸部30の下端面
30aに押圧される第1の可動接点部材26上の作用点
P1を略中心とする球面状に形成された球面部31b
と、この第1の球面部31bに連続して上方に形成され
た紡錘面状の湾曲部31cとなっている。後者の湾曲部
31cの母線方向の曲率半径は、図2に示すように、周
方向に180度離れた位置において駆動面31aが第2
の可動接点部材28の内周部と接している接触点P2を
略中心とする球面を形成するように設定してあるので、
その値は球面部31bの曲率半径よりも大きい。
【0018】収納空間20a内にはまた、第2の可動接
点部材28の平坦部28bとカバー21の上面部21b
との間に、第1の可動接点部材26よりも弾性変形しや
すいコイルばね32が介設してある。このコイルばね3
2は、第2の可動接点部材28の平坦部28bをカバー
21の上面部21bから離間する向きに常時弾性付勢し
ており、それゆえ第2の可動接点部材28の内周部と上
面部21bとの間には非操作時に全周にわたって間隙G
が形成されることとなる。なお、コイルばね32の上端
とカバー21との間には絶縁性フィルム29が介在させ
てあるので、非操作時にカバー21と第2の可動接点部
材28とが導通状態になることはない。
【0019】ケース20と共にケーシングを構成してい
るカバー21は、良導電性の金属板からなり、その上面
部21bは間隙Gを介して第2の可動接点部材28と接
離可能に対向する第2のコモン接点を兼ねており、この
コモン接点用の端子21cがケース20の側方に延出さ
せてある。そして、カバー21の上面部21bと第2の
可動接点部材28と複数の周辺固定接点25とによっ
て、複数の常開スイッチS4が構成されている。また、
カバー21の内縁部、つまり開口21aの周縁部は、バ
ーリング加工された軸受部21dとなっており、この軸
受部21dの内周面に対して、操作レバー22の鍔部3
1の球面部31bおよび湾曲部31cが摺動可能となっ
ている。ただし、非操作時には図1に示すように、鍔部
31の球面部31bが軸受部21dに摺接している。
【0020】このように構成される多方向入力装置は、
非操作時には操作レバー22が図1に示す中立位置にあ
るため、第1の可動接点部材26が中央固定接点23か
ら離間していて常開スイッチS3はオフに保たれてお
り、また、すべての周辺固定接点25に接触している第
2の可動接点部材28の内周部とカバー21の上面部2
1b(第2のコモン接点)との間には間隙Gが存してい
るので、各常開スイッチS4もオフに保たれている。
【0021】しかるに、中立位置にある操作レバー22
の軸部30を任意の方向へ傾倒させると、図2に示すよ
うに、軸部30の傾倒方向とは反対側において、軸部3
0と一体的に回転する鍔部31の駆動面31aが第2の
可動接点部材28を押し上げていくので、第1の可動接
点部材26に比べて撓みやすいコイルばね32が、第2
の可動接点部材28の平坦部28bにより圧縮されてい
く。それゆえ、軸部30は第1の可動接点部材26上の
作用点P1を支点として回転していく。この作用点P1
を支点とする操作レバー22の回転動作中に、鍔部31
は球面部31bをカバー21の軸受部21dに摺動させ
ながら回転するので、軸部30は軽い操作力で円滑に傾
倒させることができる。そして、軸部30を所定量傾倒
させると、傾倒方向とは反対側で第2の可動接点部材2
8の内周部がカバー21の上面部21bに当接するの
で、傾倒方向に位置する周辺固定接点25を含む常開ス
イッチS4がオフからオンに切り替わる。
【0022】こうして一つの常開スイッチS4がオン状
態になると、傾倒方向の反対側でコイルばね32を圧縮
させながら第2の可動接点部材28を押し上げることは
できなくなるが、操作レバー22にそれまでよりも強い
操作力を加えることにより、第1の可動接点部材26を
押し込みながら軸部30をさらに傾倒させることができ
る。すなわち、図3に示すように、傾倒方向の反対側で
上昇を規制された第2の可動接点部材28の内周部が、
鍔部31の駆動面31aと接している接触点P2を支点
として、操作レバー22をさらに同方向へ回転させる
と、軸部30の下端面30aが第1の可動接点部材26
の中央部を押し込んで反転させるので、該可動接点部材
26が中央固定接点23に接触して常開スイッチS3が
オフからオンに切り替わる。なお、この接触点P2を支
点とする操作レバー22の回転動作中に、鍔部31は傾
倒方向側で湾曲部31cをカバー21の軸受部21dに
対して摺動させるので、やや強い操作力を加えても操作
レバー22にガタが発生する心配はない。また、第1の
可動接点部材26の反転動作時にはクリック感触が生起
されるため、操作者は常開スイッチS3がオンしたこと
をクリック感触により感得できるようになっている。
【0023】したがって、この多方向入力装置は、中央
固定接点23の端子23aと第1のコモン接点24の端
子24aとの間のオン/オフ信号や、4個所の周辺固定
接点25の各端子25aとカバー21に設けた第2のコ
モン接点用の端子21cとの間のオン/オフ信号に基づ
いて、操作レバー22の軸部30がどの向きに傾倒操作
されたのかを検出することができる。
【0024】上述したように、本実施形態例において
は、操作レバー22の軸部30を中立位置から任意方向
へ傾倒させていくとき、その傾倒方向の反対側で第2の
可動接点部材28の内周部がカバー21の上面部21b
に接触するまでの間、操作レバー22は作用点P1を支
点とする第1段階の傾倒動作を行い、次いで第1の可動
接点部材26が弾性変形して中央固定接点23に接触す
るまでの間、操作レバー22は接触点P2を支点とする
第2段階の傾倒動作を行うようになっている。それゆ
え、これら2種類の傾倒動作の組み合わせにより、軸部
30を中立位置から大きく傾倒させることができる。し
かも、第1段階の傾倒動作中は鍔部31の球面部31b
が開口21aの周縁部(軸受部21d)に対して摺動す
るので、軽い操作力で円滑に軸部30を傾倒させること
ができ、また、第2段階の傾倒動作中も鍔部31の湾曲
部31cの一部が該軸受部21dに対して摺動するの
で、操作レバー22にガタが発生する心配はない。な
お、コイルばね32は第1段階の傾倒動作中だけ圧縮変
形させればよいのでばね長の小さなものでよく、かつコ
イルばね32と第1の可動接点部材26のほかには弾性
変形させる部材が組み込まれていないので、この多方向
入力装置は収納空間20aを深くする必要がなく、装置
全体が大幅に薄型化されている。
【0025】また、本実施形態例においては、ケース2
0の内底部に複数の周辺固定接点25を配設し、操作レ
バー22の軸部30を任意方向へ傾倒させると、その傾
倒方向に位置する周辺固定接点25を除く他の周辺固定
接点25から第2の可動接点部材28が離間するように
してある。その結果、傾倒方向の反対側で第2の可動接
点部材28がカバー21の上面部21b(第2のコモン
接点)に接触した時点で、傾倒方向に位置する周辺固定
接点25だけが第2の可動接点部材28を介して該第2
のコモン接点に導通されることとなり、他の周辺固定接
点25と該第2のコモン接点とが誤って導通される心配
がないので、軸部30の傾倒方向を簡単かつ正確に検出
することができる。また、第2の可動接点部材28は安
定してケーシングに保持される。
【0026】また、本実施形態例においては、収納空間
20a上に設置されてケーシングを構成しているカバー
21の上面部21bを、第2の可動接点部材28の内周
部が接離可能な第2のコモン接点として利用しているの
で、部品点数や組立工数が少なくてコストダウンが図り
やすくなっている。
【0027】なお、上述した実施形態例において、図1
に示す中立位置にある操作レバー22の軸部30を操作
者が下方へ押し込んだ場合には、鍔部31の駆動面31
aが下降するため第2の可動接点部材28には駆動力が
作用しないが、軸部30の下端面30aにより第1の可
動接点部材26の中央部が押し込まれていくので、常開
スイッチS4をすべてオフ状態に保ったまま常開スイッ
チS3がオフからオンへと切り替わる。それゆえ、各端
子25aと端子21cとの間がすべてオフ状態のときに
端子23aと端子24aとが導通されたことを示す信号
によって、操作レバー22がプッシュ操作されたことを
検出することができる。
【0028】また、傾倒操作時に操作レバー22に対す
る操作力を取り除くと、反転していた第1の可動接点部
材26や、傾倒方向の反対側で圧縮されていたコイルば
ね32が、自身の弾性で元の形状に復元するので、その
復元力が作用して操作レバー22は中立位置に復帰し、
多方向入力装置は図1に示す状態に戻る。同様に、プッ
シュ操作時に操作レバー22に対する押圧操作力を取り
除くと、反転していた第1の可動接点部材26の復元力
で操作レバー22は図1に示す高さ位置まで押し上げら
れる。
【0029】他の実施形態例として図6に示す多方向入
力装置は、操作レバー22を、別部材である軸部30と
鍔部31とを組み合わせて構成した点が、前記実施形態
例と異なっている。すなわち、図6において、鍔部31
には、一部を小判形に大径化した中央孔31dが設けて
あり、この中央孔31dに軸部30が挿通されていると
共に、前記小判形空間の天井面を軸部30の上方への移
動を規制する受け面31eとなしている。したがって、
この多方向入力装置は、操作レバー22を傾倒操作した
ときの動作は前記実施形態例と同様であるが、操作レバ
ー22をプッシュ操作したときには、その押圧操作力が
軸部30のみに作用することとなり、鍔部31は自重で
下降する。それゆえ、プッシュ操作時に軸部30の下降
動作が鍔部31によって案内されることとなり、また、
押圧操作力が除去されて第1の可動接点部材26の復元
力により軸部30が上昇すると、鍔部31の受け面31
eが軸部30の高さ位置を規定することとなる。
【0030】なお、このように操作レバーを大きく傾倒
させることができて薄型化も促進できる多方向入力装置
を構成する際に、第2のコモン接点と周辺固定接点との
上下関係を逆に設定したり、第1および第2のコモン接
点を共通化てもよい。また、導電性のコイルばねに代え
て板ばねや絶縁性のエラストマーなどを利用してもよ
く、特にエラストマーなどの絶縁物を弾性付勢部材とし
て用いた場合は、絶縁性フィルム29を省略することが
できる。
【0031】
【発明の効果】本発明は、以上説明したような形態で実
施され、以下に記載されるような効果を奏する。
【0032】傾倒方向の反対側で第2の可動接点部材が
第2の固定接点に接触するまでの間に操作レバーの軸部
が第1段階の傾倒動作を行い、次いで第1の可動接点部
材が弾性変形して第1の固定接点に接触するまでの間に
該軸部が第2段階の傾倒動作を行うようにした多方向入
力装置なので、これら2種類の傾倒動作の組み合わせに
より軸部を中立位置から大きく傾倒させることができ
る。しかも、軸部を傾倒させる過程で弾性付勢部材およ
び第1の可動接点部材のほかに弾性変形させる部材が不
要な構成であって、かつ第1段階の傾倒動作中だけ圧縮
変形させればよい弾性付勢部材に大きな高さ寸法は不要
なので、装置全体を大幅に薄型化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態例に係る多方向入力装置の
非操作時の状態を示す断面図である。
【図2】図1に示す操作レバーを途中まで傾倒させた状
態を示す断面図である。
【図3】図1,2に示す操作レバーを大きく傾倒させた
状態を示す断面図である。
【図4】図1〜図3中のケースを示す平面図である。
【図5】図1〜図3中の第2の可動接点部材を示す平面
図である。
【図6】本発明の他の実施形態例に係る多方向入力装置
の非操作時の状態を示す断面図である。
【図7】従来技術を示す説明図である。
【符号の説明】 20 ケース 20a 収納空間 21 カバー 21a 開口 21b 上面部(第2の固定接点) 22 操作レバー 23 中央固定接点(第1の固定接点) 24 第1のコモン接点 25 周辺固定接点 26 第1の可動接点部材 28 第2の可動接点部材 30 軸部 30a 下端面 31 鍔部 31a 駆動面 31b 球面部 31d 中央孔 31e 受け面 32 コイルばね(弾性付勢部材) G 間隙

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に収納空間を有するケーシングと、
    このケーシングの内底部に配設された第1の固定接点
    と、前記収納空間内で前記第1の固定接点に接離可能に
    対向する第1の可動接点部材と、この第1の可動接点部
    材上に搭載されて前記ケーシングの上方へ突出する軸部
    と該軸部の周囲に設けられた鍔部とを有する操作レバー
    と、前記収納空間内に配置されて内周部が前記鍔部上に
    積層された第2の可動接点部材と、前記鍔部上の前記第
    2の可動接点部材と所定の間隙を存して対向する第2の
    固定接点と、前記収納空間内に配置されて前記第2の可
    動接点部材を前記第2の固定接点から離間する向きに弾
    性付勢するとともに前記第1の可動接点部材よりも弾性
    変形しやすい弾性付勢部材とを備え、 前記第1の可動接点部材を前記第1の固定接点に対して
    非接触な状態に保ったまま前記軸部を任意方向へ傾倒す
    ることにより、その傾倒方向とは反対側の前記第2の可
    動接点部材の内周部を前記鍔部が押し上げて該内周部を
    それと対向する前記第2の固定接点に接触させ、前記軸
    部をさらに傾倒することにより、該軸部の下端面が前記
    第1の可動接点部材を押し込んで該可動接点部材を前記
    第1の固定接点に接触させるように構成したことを特徴
    とする多方向入力装置。
  2. 【請求項2】 請求項1の記載において、前記弾性付勢
    部材としてコイルばねを用い、このコイルばねが前記第
    2の可動接点部材の鍔状の外周部を前記ケーシングの内
    底部に向けて弾性付勢することを特徴とする多方向入力
    装置。
  3. 【請求項3】 請求項2の記載において、前記ケーシン
    グの内底部に、少なくとも非操作時には前記第2の可動
    接点部材の外周部に接触する複数の周辺固定接点を配設
    し、前記軸部を任意方向へ傾倒することにより、その傾
    倒方向に位置する周辺固定接点を除く他の周辺固定接点
    から前記第2の可動接点部材が離間するようにしたこと
    を特徴とする多方向入力装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかの記載におい
    て、前記ケーシングが前記軸部を突出させる開口を有し
    て前記収納空間上に設置されるカバーを備え、前記軸部
    を任意方向へ傾倒することにより、前記鍔部の外壁面が
    前記カバーの前記開口縁部に対して摺動するようにした
    ことを特徴とする多方向入力装置。
  5. 【請求項5】 請求項4の記載において、前記鍔部の外
    壁面に球面部を設け、この球面部を前記軸部の下端面が
    押圧力を付与する前記第1の可動接点部材上の作用点を
    略中心とする球面状に形成し、前記第1の可動接点部材
    を前記第1の固定接点に対して非接触な状態に保ったま
    ま前記軸部を任意方向へ傾倒することにより、前記球面
    部が前記カバーの前記開口縁部に対して摺動するように
    したことを特徴とする多方向入力装置。
  6. 【請求項6】 請求項4または5の記載において、前記
    カバーが前記第2の固定接点を兼ねた金属板からなるこ
    とを特徴とする多方向入力装置。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかの記載におい
    て、前記操作レバーの前記鍔部と前記軸部とが一体品で
    あることを特徴とする多方向入力装置。
  8. 【請求項8】 請求項1〜6のいずれかの記載におい
    て、前記操作レバーの前記鍔部と前記軸部とが別部材
    で、この鍔部に、前記軸部を挿通せしめる中央孔と、前
    記軸部の上方への移動を規制する受け面とを設けたこと
    を特徴とする多方向入力装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006236640A (ja) * 2005-02-23 2006-09-07 Nihon Kaiheiki Industry Co Ltd 振り子式転倒検出スイッチ

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