JP2002008217A - ヘッドスライダー - Google Patents

ヘッドスライダー

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JP2002008217A
JP2002008217A JP2000186765A JP2000186765A JP2002008217A JP 2002008217 A JP2002008217 A JP 2002008217A JP 2000186765 A JP2000186765 A JP 2000186765A JP 2000186765 A JP2000186765 A JP 2000186765A JP 2002008217 A JP2002008217 A JP 2002008217A
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head slider
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head
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Yukio Mori
幸男 森
Gakuo Sasaki
岳夫 佐々木
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Hitachi Metals Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 5nm以下の極薄膜厚においても耐摺動性・
耐磨耗性・耐食性・耐電圧特性・密着力に優れた保護膜
を有することで、磁気記録媒体とのギャップを狭くし、
超高密度磁気記憶装置に対応できるヘッドスライダーを
提供する。 【解決手段】 媒体に対向する表面に高純度・高硬度炭
素膜を有し、且つスライダー基板あるいはバッファ層と
の密着力を安定保持するために、水素を含有する非晶質
炭素膜を更に設けるハイブリッド炭素被膜構造を有する
ヘッドスライダーを用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は高密度記憶装置にお
けるヘッドスライダーに関し、特に磁気記録媒体の記録
あるいは再生に用いるヘッドスライダーに係る。
【0002】
【従来の技術】磁気ヘッドは磁気記録装置において磁気
記録媒体への信号の書き込み、あるいは書き込まれた信
号の再生をするためのもので、アルミナと炭化チタンか
らなるセラミックス等の非磁性スライダーに記録と再生
のための素子を搭載しており、現在は高密度記録に対応
するために巨大磁気抵抗効果(GMR)素子を利用した
GMRヘッドなどが用いられている。
【0003】HDD(ハードディスクドライブ)では、
磁気ヘッドと磁気記録媒体は装置停止中に接触し、記録
・再生時には磁気記録媒体が高速回転し、磁気ヘッドは
磁気記録媒体に対して一定の間隔で浮上するという、コ
ンタクト・スタート・ストップ(CSS)動作が繰り返
されるCSS方式をとるものと、装置停止中は磁気記録
媒体に対して非接触を保持したまま待機するロード・ア
ンロード方式をとるものとに大きく分類される。CSS
方式を採用するHDDでは、磁気記録媒体はCSS動作
の開始時及び停止時において、磁気記録媒体との間隔を
一定に保持するためにスライダーに形成された空気浮上
面(ABS)と接触・摺動する。ロード・アンロード方
式を採用する場合においても、磁気ヘッドが浮上中に何
らかの原因によって磁気記録媒体に接触する場合もあ
る。このように磁気ヘッドは頻繁に記録媒体と接触・摺
動し、磨耗・損傷が発生するため、その空気浮上面には
厚さ数nmの保護膜が形成されている。
【0004】空気浮上面に形成する保護膜は少なからず
数10%の水素を含有したアモルファス炭素被膜を使用
し、数1nm程度の膜厚を設けている、この水素を添加
したアモルファス炭素被膜は耐磨耗性、潤滑性に優れる
ことが知られている。また、スライダー材料であるアル
ミナチタンカーバイド(Al−TiC)とアモル
ファス炭素との密着力が小さいために、両者の間にバッ
ファ層としてアモルファスシリコン(a−Si)層ある
いアモルファスシリコンカーバイド(a−SiC)層を
少なからず設けている。あるいは水素添加アモルファス
炭素中に数%のSiを添加し界面の密着力を補足してい
る場合もある。
【0005】磁気記録装置における記録密度の向上の為
には、記録・再生時の磁気ヘッドと磁気記録媒体間の距
離の低減は必須の技術であり、例えば将来は20nm以
下の浮上量が要求されている。同様の理由で磁気ヘッド
保護膜の膜厚に対しても更に薄膜化が要求されてきてお
り、その膜厚としては5nm以下、望ましくは3nm以
下が要求されている。
【0006】
【発明の解決しようとする課題】しかしながら、5nm
以下の膜厚になると、本来磁気記録媒体を保護するため
の炭素系膜及びバッファ層はきわめて薄くなり、耐磨耗
性・耐食性・耐電圧特性が失われる。炭素系膜の厚さを
維持するため、バッファ層の厚さを減らすことあるいは
バッファ層を無くすことを行うと、保護膜とスライダー
との密着力が低下し、外力によって剥離しやすくなる。
また、炭素系膜の硬度と膜内応力歪は相関があり、膜厚
が薄くなった分炭素膜を高硬度にするとスライダー基板
あるいはバッファ層との応力差が大きく成りすぎて界面
密着力をかえって低下させる。そのため従来技術による
磁気ヘッドでは保護膜の薄膜化は困難であり、高密度磁
気記録に要求される磁気記録媒体との狭ギャップ化を行
うことが困難である。
【0007】そこで、本発明の目的は、5nm以下の極
薄膜厚においても耐摺動性・耐磨耗性・耐食性・耐電圧
特性・密着力に優れた保護膜を有することで、磁気記録
媒体とのギャップを狭くし、超高密度磁気記憶装置に対
応できるヘッドスライダーを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、高硬質非晶質
炭素膜を有する保護膜を設けるヘッドスライダーであっ
て、最表面に高純度・高硬度炭素膜を有し、且つスライ
ダー基板あるいはバッファ層との密着力を安定保持する
ために、水素を含有する非晶質炭素膜を更に設けるハイ
ブリッド炭素被膜構造を用いることを特徴としている。
【0009】さらに詳しくいうと、本発明のヘッドスラ
イダーは、少なくとも基板の空気浮上面上に保護膜を有
するヘッドスライダーであって、前記基板は酸化物もし
くはシリコンカーバイドで構成され、前記保護膜は摺動
性を向上させるために、媒体に対向する表面にSP3結
合を70%以上有する炭素純度95atm%以上の高硬
質非晶質炭素被膜を有し、前記の高硬質非晶質炭素被膜
と前記基板あるいはバッファ層を被覆した前記基板との
間に5〜50%atの水素を含有する水素添加非晶質炭
素膜を設けることを特徴とする。
【0010】また、本発明の他のヘッドスライダーは、
少なくとも基板の媒体対向面側に保護膜を被覆した突起
を有するヘッドスライダーであって、前記基板は酸化物
もしくはシリコンカーバイドで構成され、前記保護膜は
摺動性を向上させるために、媒体に対向する表面にSP
3結合を70%以上有する炭素純度95atm%以上の
高硬質非晶質炭素被膜を有し、前記高硬質非晶質炭素被
膜と前記基板あるいはバッファ層を被覆した前記基板と
の間に5〜50atm%の水素を含有する水素添加非晶
質炭素膜を設けることを特徴とする。保護膜は少なくと
も突起の上面に設ける。上面は媒体と対向あるいは摺動
する。突起の側面や底面にまで保護膜を被覆してもよ
い。
【0011】上記保護膜は、さらに高硬度、高耐磨耗
性、低摩擦、平滑性に優れるなどの利点を有する。水素
添加非晶質炭素膜を設けることにより、前記高硬質非晶
質炭素被膜と前記基板あるいはバッファ層を被覆した前
記基板との応力差による界面密着力の低下を抑制し、か
つ高硬質非晶質炭素被膜を安定させることができる。
【0012】ここで、上記の高硬質非晶質炭素被膜は、
SP3結合比が70%以上であり、且つ炭素純度95a
tm%以上である。さらに望ましくは炭素純度を99a
tm%以上にする。また、SP3結合比が70%以上9
0%以下とすると良い。高硬質非晶質炭素被膜のSP3
結合比が70%以上になると、ダイヤモンド構造に近く
なり、膜の硬度が向上して耐摺動性や耐摩耗性が向上す
る。膜中の炭素純度が全元素に対して99atm%以上
になると、空気に触れる膜の表面において腐食性を誘発
する不純物元素が皆無に近くなるため、耐食性が向上す
る。
【0013】炭素純度を99atm%以上とした高純度
高硬質炭素膜を、従来技術と同様にシリコン等のバッフ
ァ層上に設けたとしても膜内応力が大き過ぎるためにシ
リコンバッファ層による応力緩和が作用する範囲を超
え、ヘッドスライダーとの界面の密着力を逆に低下させ
る。そこで水素を含ませて膜内部応力を緩和した非晶質
炭素膜層をバッファ層と最表面の高純度高硬質非晶質炭
素被膜の間に設けた非晶質炭素膜のハイブリッド構造を
とることによって付着力の損失を回避できる。
【0014】応力緩和を目的とする水素添加非晶質炭素
膜に含まれる水素の含有量は、膜を構成する全元素に対
して20atm%以上40atm%以下であることが望
ましい。水素ラジカルがイオンプレーティング時に適度
な拡散を促し、シリコン層との密着性を増加させる。即
ち、水素と置換してシリコンは炭素原子と化学結合し、
炭素原子のネットワークに取りこまれる。水素添加非晶
質炭素膜と高純度高硬質炭素膜の界面はC−C結合が形
成されるので付着力の損失はない。ここで、水素ラジカ
ルとは活性化されることにより水素分子の結合が切れた
ものを指す。ラジカルは遊離基とも言う。
【0015】高純度高硬質膜とは、炭素純度が水素前方
散乱とラザフォード後方散乱により、炭素原子の混合比
が膜の全元素に対して99atm%以上であり、膜密度
が2.3g/cm以上かつ3.7g/cm以下であ
り、荷重加振による連続剛性測定で硬度が35GPa以
上かつ60GPa以下、ヤング率が250GPa以上か
つ350GPa以下が確認されたものをいう。
【0016】SP3比は、ラマン分光によって測定す
る。ピーク値あるいは一般式による強度ついて、比較例
と本発明の高純度硬質膜を比べて、その比を%で表した
ものをSP3比とする。比較例には、SP3のみの炭素
膜あるいはSP2のみの炭素膜を用いた。
【0017】ここで、ヘッドスライダーと媒体間の距離
が狭くされる際に(狭ギャップ化)、耐摺動性が得られ
るように、高硬質非晶質炭素からなる被膜は、厚さ1n
m以上520nm以下とする。さらに望ましくは5nm
以下とする。
【0018】また、上記本発明のヘッドスライダーは、
フロッピーディスク用ヘッド、グライドヘッド、光磁気
ヘッド、磁気抵抗効果型磁気ヘッド、光ヘッドの内いず
れかに用いることができる。
【0019】本発明による磁気ヘッドはこのようにスラ
イダーとの密着力が強く、媒体と対向する表面に高硬度
で高純度の非晶質炭素膜で構成する保護膜を有するの
で、極薄化しても耐食性・耐摺動性・耐電圧が充分に得
られ、磁気記録媒体とのギャップを小さくすることが可
能である。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について、ヘ
ッドスライダーの斜視図である図1を用いて説明する。
同図の(a)はスライダーの外観を示す斜視図である。
(b)はこのスライダーの空気浮上面に保護膜を積層し
た後にA−A’で断面を見た一部断面図である。スライ
ダー1は、Al−TiC焼結体を基板とし、基板
のひとつの面に空気浮上面3とキャビティーステップ6
を有し、その端面に検出素子1と検出素子に通じる複数
の電極7を有する。スライダー1の空気浮上面3上に
は、厚さ1〜5nmのSi層4と、厚さ1〜20nmの
水素添加アモルファス炭素層5と、厚さ1〜20nmの
高硬質アモルファス炭素被膜8を順に積層した。Si層
4はスパッタリング法で形成した。水素添加アモルファ
ス炭素膜5は一般的なプラズマCVD法または高周波ス
パッタリング法で形成した。高硬質アモルファス炭素膜
8はイオンビームCVD法あるいはカソーディックアー
ク法で形成した。比較例として、空気浮上面に水素添加
アモルファス炭素皮膜を5’を設けた従来のヘッドスラ
イダーを図2に示す。
【0021】高硬質アモルファス炭素被膜8あるいは水
素添加アモルファス炭素膜5の膜厚は、それらを平面基
板上に成膜して、原子間力顕微鏡による段差測定あるい
はエリプソメトリー法を利用した光学屈折率測定から確
認できた。平面基板には単結晶Siを用いたが、Al
−TiCあるいはガラス材等を用いることもでき
る。成膜の条件は保護膜の形成と同様とした。膜厚は、
膜の形成時間によって制御した。また、膜形成中のイオ
ンエネルギーと各界面の拡散の状態が炭素膜中の水素含
有量とによって制御されることが、オージェ電子分光法
から確認された。
【0022】高硬質アモルファス炭素被膜と水素添加ア
モルファス炭素膜からなる保護膜の耐磨耗性及び潤滑性
の変化を、密着力測定及びコンタクトスタートストップ
(CSS)サイクルを繰り返しながら動摩擦係数μを測
定するCSS試験法によって評価した。ここでは、CS
S試験には、3.5インチの磁気記録媒体を用い、磁気
記録媒体にかかる磁気ヘッドの接触荷重を2.9g、磁
気記録媒体の回転数を毎分7200回転とした。
【0023】図3に、37atm%の水素を含んだ、厚
さ5nmのアモルファス炭素被膜を空気浮上面の保護膜
とした時の、CSSサイクルによる磁気ヘッドと磁気記
録媒体間の摩擦係数の変化を示す。初めから2500回
までに摩擦係数は一旦上昇したあと下降し、その後徐々
に摩擦係数は増加してCSS回数2万回後には摩擦係数
が試験開始時の2倍になっている。
【0024】図4に、炭素純度が99.9atm%、厚
さ1nmの高硬質アモルファス炭素被膜を最表面とし、
その下層に、40atm%の水素を含んだ、厚さ2nm
の水素添加アモルファス炭素膜を磁気ヘッドの空気浮上
面の保護膜とした時の、CSSサイクルによる磁気ヘッ
ドと磁気記録媒体間の摩擦係数の変化を示す。CSS2
万回後の摩擦係数は試験開始時から同程度のままであ
る。摩擦係数の変化から膜の耐摺動特性が判断でき、高
硬質非晶質炭素膜がCSS2万回後の摩擦係数が従来技
術に比較して1/2であることから耐摺動性が2倍程度
優れていることが判る。なお、図3及び図4は、横軸を
CSS回数とし、縦軸を摩擦力とした。磁気ヘッドから
磁気記録媒体にかかる荷重は同じであるため、摩擦力で
摩擦係数を表しても差し支えない。
【0025】図5に、従来技術で37atm%の水素を
含んだアモルファス炭素膜を保護膜とした時の磁気ヘッ
ドと、炭素純度99.9atm%の高硬質アモルファス
炭素被膜を保護膜の最表面とした時の磁気ヘッドについ
て、膜厚さとシールド・素子金属部分の面粗さを変えた
時の、酸試験による素子金属部分の耐食試験結果を表し
ている。ここで、シールドと素子金属部分は検出素子2
を構成する部材であって、空気浮上面に露出して保護膜
で被覆されるものである。従来技術では、厚さ5nmの
保護膜で、Rmax15nmの面粗さからシールド・素
子金属部分の腐食が発生することが確認された。面粗さ
が大きくなると段差部での被覆性を悪化させる。即ち、
微少領域での膜厚の均一性が悪くなり、水分・酸・アル
カリなどによる腐食性物質の耐透過性を悪化させる為に
腐食が起きやすくなる。本技術で成膜された高硬度アモ
ルファス炭素被膜は、高純度及び高密度の為に欠陥やピ
ンホールが従来技術と比べ約1/2以下に抑えられてい
ることが、水素前方散乱及びラザフォード後方散乱によ
って確認された。即ち腐食物質の耐透過性が従来技術と
比べて2倍以上になったと判断される。図5において、
本技術による厚さ5nmの保護膜では、Rmax30n
mの面粗さ迄、腐食が発生しないことが確認された。
【0026】図6に、従来技術で37atm%の水素を
含んだアモルファス炭素膜を保護膜とした時の磁気ヘッ
ドと、炭素純度99.9atm%の高硬質アモルファス
炭素被膜を保護膜とした時の本発明の磁気ヘッドについ
て、走査型スクラッチ試験による密着力測定試験結果を
表形式で表した。試料No.1〜5は比較例であり、試
料No.6と7は従来例であり、試料No.8及び9は
本実施例である。従来技術と比較すると高硬質アモルフ
ァス炭素膜を被膜した場合(比較例)は、却って密着力
が2/3程度低下することが確認された。高硬質アモル
ファス炭素膜では内部応力が極めて高い為にスライダー
基板との応力歪が従来技術と比べて大きくなり且つSi
原子の拡散が少ない為に密着力が低下する。そこで本技
術ではこの問題を解決する為に、水素添加アモルファス
炭素膜を高硬質アモルファス炭素被膜とバッファ層との
間に設けた非晶質膜のハイブリッド構造(本実施例)を
とることを提案している。図6によって、炭素純度9
9.9atm%の高硬質アモルファス炭素被膜と水素添
加40%のアモルファス炭素膜からなる保護膜を有する
磁気ヘッドの密着力測定結果を表している。従来技術と
比較して同等以上の密着力が得られることが確認され
た。
【0027】以上から、磁気ヘッドの保護膜とした場合
の高硬質非晶質炭素被膜は炭素純度99atm%以上を
有し、且つ前記高硬質非晶質炭素被膜と基板あるいはバ
ッファ層との間に設ける非晶質炭素膜の水素含有量は5
atm%以上50atm%以下が望ましい。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によるヘッ
ドスライダーは、膜厚を薄くしても従来技術以上に優れ
た耐摺動特性・耐腐食性が得られる保護膜を有する。よ
って保護膜を薄くしても充分な信頼性が確保できると共
に、磁気記録媒体との間を狭ギャップ化して磁気特性を
改善させることに多大な効果があることを見出したもの
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による磁気ヘッドの斜視図とその保護膜
の断面図である。
【図2】従来技術による磁気ヘッドの斜視図とその保護
膜の断面図である。
【図3】37atm%の水素を含んだ、厚さ5nmのア
モルファス炭素膜をABS面の保護膜とした時の、CS
Sサイクルによる磁気ヘッドと磁気記録媒体間の摩擦係
数の変化を示すグラフである。
【図4】炭素純度が99.9atm%、厚さ1nmの高
硬質非晶質炭素被膜を表面とし、その下層に40atm
%の水素を含んだ厚さ2nmの水素添加非晶質炭素膜を
設けて磁気ヘッドの空気浮上面の保護膜とした時の、C
SSサイクルによる磁気ヘッドと磁気記録媒体間の摩擦
係数の変化を示すグラフである。
【図5】従来技術で37atm%の水素を含んだアモル
ファス炭素膜を保護膜とした時の磁気ヘッドと、炭素純
度99.9atm%の高硬質非晶質炭素被膜を表面の保
護膜とした時の磁気ヘッドの各々について、膜厚さとシ
ールド・素子金属部分の面粗さを変えた時の、酸試験に
よる素子金属部分の耐食試験結果を表しているグラフで
ある。
【図6】従来技術で37atm%の水素を含んだアモル
ファス炭素膜を保護膜とした時の磁気ヘッドと、炭素純
度99.9atm%の高硬質非晶質炭素被膜を保護膜と
した時の磁気ヘッドの、炭素純度99.9atm%の高
硬質非晶質炭素膜と水素添加40%の非晶質炭素膜から
なる保護膜を有する磁気ヘッドの各々について、走査型
スクラッチ試験による密着力測定試験結果を示す表であ
る。
【符号の説明】
1 スライダー、2 検出素子、3 空気浮上面、4
Si層、5 水素添加アモルファス炭素層、5’ 水素
添加アモルファス炭素被膜、6 キャビティーステッ
プ、7 電極、8 高硬質アモルファス炭素被膜

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも基板の空気浮上面上に保護膜
    を有するヘッドスライダーであって、前記基板は酸化物
    もしくはシリコンカーバイドで構成され、 前記保護膜は摺動性を向上させるために、媒体に対向す
    る表面にSP3結合を70%以上有する炭素純度95a
    tm%以上の高硬質非晶質炭素被膜を有し、 前記高硬質非晶質炭素被膜と前記基板あるいはバッファ
    層を被覆した前記基板との間に5〜50atm%の水素
    を含有する水素添加非晶質炭素膜を設けることを特徴と
    するヘッドスライダー。
  2. 【請求項2】 少なくとも基板の媒体対向面側に保護膜
    を被覆した突起を有するヘッドスライダーであって、前
    記基板は酸化物もしくはシリコンカーバイドで構成さ
    れ、 前記保護膜は摺動性を向上させるために、媒体に対向す
    る表面にSP3結合を70%以上有する炭素純度95a
    tm%以上の高硬質非晶質炭素被膜を有し、前記高硬質
    非晶質炭素被膜と前記基板あるいはバッファ層を被覆し
    た前記基板との間に5〜50atm%の水素を含有する
    水素添加非晶質炭素膜を設けることを特徴とするヘッド
    スライダー。
  3. 【請求項3】 前記高硬質非晶質炭素被膜は、厚さ1n
    m以上20nm以下であることを特徴とする請求項1ま
    たは2のいずれかに記載のヘッドスライダー。
  4. 【請求項4】 前記水素添加非晶質炭素膜に含まれる水
    素の含有量は膜を構成する全元素に対して20atm%
    以上40atm%以下であることを特徴とする請求項1
    ないし3のいずれかに記載のヘッドスライダー。
  5. 【請求項5】 前記高硬質非晶質炭素被膜は、膜を構成
    する全元素に対して炭素の含有量が99atm%以上で
    あり、膜密度が2.3g/cm以上且つ3.7g/c
    以下であり、荷重加振による連続剛性測定で硬度が
    35GPa以上且つ60GPa以下であり、ヤング率が
    250GPa以上且つ350GPa以下であることを特
    徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の磁気ヘッ
    ドスライダー。
  6. 【請求項6】 前記ヘッドスライダーは、フロッピー
    (登録商標)ディスク用ヘッド、グライドヘッド、光磁
    気ヘッド、磁気抵抗効果型磁気ヘッド、光ヘッドの内い
    ずれかに用いられることを特徴とする請求項1ないし5
    のいずれかに記載のヘッドスライダー。
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