JP3539225B2 - 磁気ヘッド及び磁気ディスク装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁気ヘッド及び磁気ディスク装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
磁気ディスク装置は図2に示すように、支持バネ14に固定した磁気ヘッド9と記録媒体である磁気ディスク12を組み合わせて完成される。磁気ディスク駆動部13により磁気ディスク12は回転数6000〜10000RPMで回転し、この回転する磁気ディスク上をヘッドスライダ駆動部10によりヘッドスライダ9が移動しながら磁気記録の書き込みおよび読み込みが行われる。
【0003】
一般的なヘッドスライダを図3を用いて説明する。従来から、ヘッドのスライダ材15にはアルミナチタンカーバイド(Al2O3・TiC)が用いられ、また磁気記録変換素子17の保護膜16(以下素子保護膜と略する)にはアルミナ(Al2O3)が用いられてきた。後述する超微小押込硬度計でこれらの材料の機械的特性を測定したところ、アルミナチタンカーバイドのヤング率は約500GPa、硬度は約35GPaであった。また、アルミナは、ヤング率が約140GPa、硬度が10GPaであった。
【0004】
また、ヘッドスライダの磁気ディスク対向面、浮上面には、磁気記録変換素子を腐食から保護したり耐摺動性を向上させる目的で硬質保護膜が形成されている。この浮上面の保護膜18には接着層7と保護層8の二層構造が用いられてきたが、一般に、接着層にはSiやSiO2が用いられ、保護層には炭素系薄膜が用いられている。SiやSiO2の形成法は、SiターゲットやSiO2ターゲットをArガスでスパッタリングするスパッタリング法が用いられる。
【0005】
また、炭素系保護膜の形成には、グラファイトターゲットをArガスでスパッタリングする方法、Arと水素の混合ガスでスパッタリングする反応性スパッタリング、炭化水素系ガスを高周波プラズマで分解するプラズマCVD(Plasma Enhanced Chemical Vapor Deposition)法等が用いられる。
【0006】
また、ヘッドスライダの浮上面には、ヘッドスライダの安定低浮上を実現するために任意形状のレールが形成されている。一方、磁気ディスクは、非磁性基体の磁気ディスク基板1上にCr下地層2と、CoCr系合金からなる磁性層3と、炭素、又は炭素に少なくとも水素,硼素,窒素,珪素を含む保護層4と、パーフロロポリエーテル系の潤滑層5を順次積層した多層膜から構成される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
記録密度が飛躍的に向上する磁気ディスク装置においては、ヘッドスライダの磁気記録媒体に対する浮上量を急激に低減する必要がある。今後浮上量低下が進むと、ヘッドスライダと磁気ディスクが間欠的に接触する現象が生じ、その結果ヘッドスライダ浮上面または磁気ディスク表面の保護膜が摩耗し、最終的にはヘッドスライダがクラッシュするという重大な障害が発生することが予想されている。また、将来的にはヘッドスライダと磁気ディスクが定常的に接触するようなシステムも研究されており、その際には、両者の摺動環境は更に厳しくなる。ヘッドスライダ浮上面及び磁気ディスク表面の保護膜の耐摩耗性を向上させるためには、保護膜を高硬度にするという手段が考えられるが、保護膜の膜厚は約10〜20nmと非常に薄いためこの対策には限界がある。
【0008】
上述のように、浮上量が低下し間欠接触する条件での、磁気ディスク,ヘッドスライダ双方の耐摩耗性向上が高記録密度化達成のために要求されていた。
【0009】
【課題を解決する手段】本発明者は、素子保護膜の材質について種々の材料を検討し、材料の機械的特性と耐摺動性の関係について詳細な検討を行った。その結果、ヘッドスライダ及び磁気ディスク表面の保護膜の耐摩耗性を向上させるためには、ヘッドスライダを構成するスライダ材と磁気記録変換素子を保護する保護膜の双方、或いはどちらか一方のヤング率を10GPa以上200GPa 以下とし、かつヤング率/保護膜硬度の比率を2以上10以下とすることが効果的であり、また、浮上面保護膜がある場合の硬度の最大値がない場合に比較して大きくすることが効果的であることを見出した。
【0010】
このような効果が得られる理由は、ヘッドスライダと磁気ディスクが接触する際に、接触によって表面に与えられる力が下地、即ち素子保護膜、の弾性変形するエネルギーに変換されるため、保護膜の摩耗を抑制できるのだと考えられる。そして、浮上面保護膜の硬度を素子保護膜のそれより相対的に大きくすることにより、より最表面が塑性変形しにくくなり、耐摩耗性が向上するものと考えられる。
【0011】
【表1】
【0012】
表1には、浮上量を下げたときヘッドスライダと磁気ディスクが素子保護膜上で接触するように設計されたスライダを用いて、種々の素子保護膜材料についてヤング率,硬度、及び両者の比率と耐摺動性の関係を検討した結果を示した。表1における耐摺動性とは、ヘッドスライダが間欠接触しながら磁気ディスク上を浮上する条件で摺動実験を行ったときの、実験終了後の浮上面保護膜、ディスク保護膜の耐摩耗特性のことである。耐摩耗性評価はヘッドスライダの浮上面保護膜の摩耗量、ディスクのスクラッチを評価することで行った。
【0013】
その結果、素子保護膜のヤング率が200GPa以下、且つ押し込み深さ60nm以上でのヤング率/硬度の比率が10以下の時、耐摺動性が良好となった。但し、ヤング率が低すぎると相対的に硬度も低下する傾向があり、その結果、塑性変形による破壊が生じてしまい好ましくなく、ヤング率が10GPa以上である必要がある。
【0014】
また、ヤング率/硬度の比率は小さいほど良いと考えられるが、比率が2以下になるとスライダ製造プロセスにおいて、スライダ材と素子保護膜材、あるいは素子の材質と素子保護膜材の加工能率の違いが大きくなるために、素子や、素子保護膜の形状の制御が困難になり好ましくない。
【0015】
具体的には、素子保護膜材がスライダ材や金属磁性膜からなる素子材より加工されにくいため、加工面である浮上面に段差が生じ、浮上時にスライダとディスクが接触しやすくなったり、実質的な浮上量が大きくなるという問題が生じる。
【0016】
また、ヘッドスライダ浮上面の保護膜の機械的特性と耐摺動性の関係を調べたところ、浮上面保護膜がある場合の硬度の最大値が無い場合の硬度の最大値より大きくなると、更に良好な耐摺動性を示すことがわかった。即ち、浮上面保護膜の硬度を素子保護膜の硬度と比較してより大きくすることが有効であることがわかった。
【0017】
図4において、aの曲線は浮上面保護膜が無い場合の硬度を示しており、b,cの曲線は浮上面保護膜がある場合の硬度を示している。この場合、浮上面保護膜の膜厚は約15nmである。押し込み深さ10〜30nmの範囲で比較すると、bでは浮上面保護膜の硬度が大きいため、全体の硬度もaより相対的に大きい値を示すが、cでは浮上面保護膜の硬度が小さいため、aと比較すると相対的に小さい硬度となっている。b及びcを比較すると、bの場合において良好な耐摩耗性が確認された。
【0018】
上述のように、低ヤング率の材質の上に高硬度保護膜を形成することで、小さいヤング率/硬度の比率を実現でき、且つ塑性変形、即ち摩耗に至るために要する面圧が大きくなるため、耐摩耗性が向上するものと考えられる。逆に、浮上面保護膜の強度が著しく小さい場合、押込深さ10〜30nmでのヤング率/硬度の比率は10以上と大きくなり、また、摩耗しやすくなる。
【0019】
これら、従来のスライダ材、素子保護膜材よりヤング率の低い材料としては、芳香族系ポリマーが好適である。具体的にはポリイミド,ポリアミド,ポリカーボネート,ポリスチレン,パリレン,フェノール系樹脂,メタクリル系樹脂,ABS樹脂等が好適であるがこれらに限定されるものではない。また、上記の機械的特性を満たすような材料であれば無機化合物であっても耐摺動特性向上に有効である。そのような無機化合物には、例えばAl2O3、SiO2、SiCがあげられる。全ての材料において、その機械的特性は形成条件に大きく依存するため、同じ材料であっても上述の機械的特性を満たさない場合は、摩耗が生じやすくなる。
【0020】
ヘッド浮上面保護膜及びディスク保護膜の耐摩耗性を向上させるためには、上述の様に、ヘッドスライダ上のディスクと接触する部位の浮上面保護膜の下にある材料の機械的特性をコントロールすることが重要である。この接触点は、一般的には図1に示すようにヘッドスライダの空気流出端部である素子保護膜上(a点)にくるが、浮上面のレール形状を制御する事で任意の場所に接触点を設定できる。従って、素子保護膜上ではなく、スライダ材上(b点)に接触点を持ってきた場合には、スライダ材を従来のアルミナチタンカーバイドから上述のようなヤング率のより低い材料に変更することで耐摺動性を向上させることができる。
【0021】
材料のヤング率等の機械的特性は、超微小押込硬度計を用いた極薄膜対応のナノメータスケールにおける機械特性の測定技術により以下に説明する方法で測定することができる。超微小押込硬度計により測定される試料のヤング率Esは、荷重(P)−変位(h)曲線において、最大荷重点からの除荷による変位に沿った曲線(除荷曲線)の傾きとして定義される弾性スティフネスS、荷重Pと最大押し込み深さhmaxで表される接触深さhcの関数である接触面積Aおよび、試料と圧子の複合弾性率の関係式から、Eiを圧子のヤング率(1141GPa)、Vsを試料のポアソン比、Viを圧子のポアソン比(0.07)として、次の[数1]から求められる。
【0022】
【数1】
Es=[(1−Vs^2)SEiπ^(1/2)]/[2.068EiA^(1/2)−(1―Vi^2)Sπ^(1/2)]
ここでの接触面積Aは、押し込み深さhcにおいて、圧子先端の各面が試料と接している面積ではなく、圧子の先端からの距離hcでの投影面積を指している。
【0023】
一方、超微小押込硬度計で求められる硬度Hは、ある押し込み深さで押し込んだときの圧子にかかる平均圧力で定義され、H=P/Aで表される。従って、圧痕の形状を測定して、荷重Pと圧痕面積AfからHv(またはHk)=P/Afとして定義される従来のビッカース硬度Hvや、ヌープ硬度Hkとは異なり、弾性変形領域でも同様に定義される。尚、超微小硬度についてはPharr,Oliverによって“Measurement of Thin Film Mechanical Properties Using Nano-indentation" (MRS Bulletin 17(7) July 1992, PP.28-33)の中で述べられている。
【0024】
以上述べたように、素子保護膜のヤング率が10GPa以上200GPa以下であり、且つ押し込み深さ60nm以上でのヤング率/硬度の比率を2〜10にすることで、耐摩耗性を向上させることができる。また、浮上面保護膜がある場合の硬度の最大値が無い場合の硬度の最大値より大きくすることで、耐摺動性向上させることができることがわかった。高記録密度化に伴う磁気ディスクとヘッドスライダが間欠接触するような摺動環境において、耐久性の高い磁気ディスク装置を提供することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例について具体的な実験結果を用いて説明する。
【0026】
<実施例1>
本発明の1実施例を図1を用いて説明する。スライダ材15にアルミナチタンカーバイドを用いた。磁気記録変換素子17を保護する保護膜16(以下では素子保護膜と略する)に、ポリカーボネートを用いてヘッドスライダを製作した。この時、ポリカーボネートのヤング率,硬度を超微小押込硬度計で測定したところ、60nm以上の押込深さにおいてそれぞれ11GPa,2GPaであり、ヤング率/硬度の比率は約5.5であった。超微小押込硬度計を用いた測定では、より深い押込みでヤング率,硬度はバルクの値に近づく。
【0027】
本実施例では、60nm以上の押込みで値はほぼ一定となり、この時の値がバルクでの値であることがわかった。更に、スライダの浮上面にヘッドスライダ浮上面の保護膜18として、Siからなる接着層7(図示せず)をスパッタ法により3nm形成し引き続き含水素非晶質炭素からなる保護層8(図示せず)をメタンガスを原料としたプラズマCVD法により10nm形成した。本実施例においては、ヘッドスライダが浮上している時スライダの最下端が素子保護膜端部a点にくるよう浮上設計を行った。
【0028】
このヘッドスライダを用いて、摺動加速試験を行った結果を以下に示す。試験方法は、ヘッドスライダを3.5インチ磁気ディスクに荷重3gで押し付け、46.7kPaに減圧した容器内で回転数6300rpm,シーク周波数5Hzという条件で摺動を行い、ヘッドスライダかディスク表面の保護膜摩耗、或いはスクラッチ発生の時間経過を評価するというものである。減圧容器内で摺動を行うことで、ヘッドスライダの空気支持面のレール形状を変えることなく浮上量を低下させることができ、適当な加速試験となる。保護膜の摩耗は、光学顕微鏡でヘッドスライダ表面を観察し、保護膜の消失した領域の色が変化することから判断した。その結果、シーク動作20万回以上でもヘッド保護膜の摩耗は現れなかった。また、ディスク表面にもスクラッチは見られなかった。
【0029】
本発明のその他の実施例、比較例を表1にまとめた。表1において、ヤング率、硬度は素子保護膜のバルク値である。また、耐摺動性の評価は、上記の方法で行った。
【0030】
<実施例2>
本発明の1実施例を図1を用いて説明する。スライダ材15及び素子保護膜16に、ポリイミドを用いてヘッドスライダを製作した。この時、ポリイミドのヤング率,硬度を超微小押込硬度計で測定したところ、60nm以上の押込深さにおいてそれぞれ25GPa,3.5GPaであり、ヤング率/硬度の比率は約7.1であった。更に、スライダの浮上面にヘッドスライダ浮上面の保護膜18として、Siからなる接着層7(図示せず)を3nm形成し引き続き含水素非晶質炭素からなる接着層8(図示せず)をメタンガスを原料としたプラズマCVD法により10nm形成した。本実施例においては、ヘッドスライダが浮上している時スライダの最下端が素子保護膜端部b点にくるよう浮上設計を行った。
【0031】
このヘッドスライダを用いて、摺動加速試験を行った結果を以下に示す。試験方法は、ヘッドスライダを3.5インチ磁気ディスクに荷重3gで押し付け、46.7kPaに減圧した容器内で回転数6300rpm,シーク周波数5Hzという条件で摺動を行い、ヘッドスライダかディスク表面の保護膜摩耗、或いはスクラッチ発生の時間経過を評価するというものである。保護膜の摩耗は、光学顕微鏡でヘッドスライダ表面を観察し、保護膜の消失した領域の色が変化することから判断した。その結果、シーク動作20万回以上でもヘッド保護膜の摩耗は現れなかった。また、ディスク表面にもスクラッチは見られなかった。
【0032】
<実施例3>
本発明の1実施例を図5を用いて説明する。図5は浮上面保護膜の形成条件を固定し、素子保護膜の機械的特性のみを変えることで、浮上面保護膜と素子保護膜の相対的硬度を変化させた場合の、相対硬度と摺動試験後の摩耗面積の関係を示したものである。本実施例においては、スライダ材15にアルミナチタンカーバイドを用いた。素子の保護膜16に、SiO2を用いてヘッドスライダを製作した。SiO2の形成条件をコントロールすることで、ヤング率,硬度が異なる5種類の素子保護膜を形成した。その全てのスライダの浮上面に同一条件で浮上面の保護膜を形成した。ヘッドスライダ浮上面の保護膜18として、Siからなる接着層7(図示せず)を3nm形成し引き続き含水素非晶質炭素からなる保護層8(図示せず)をメタンガスを原料としたプラズマCVD法により10nm形成した。
【0033】
それぞれについて実施例1記載の方法により摺動試験を行った。図5の横軸は、特性の異なる5種類の素子保護膜について浮上面保護膜が無い場合の押込深さ15nmにおける硬度を基準とし、その上に同一条件で浮上面保護膜を形成した時の、基準に対する相対硬度を示しており、種々の条件で素子保護膜であるSiO2を形成した場合についての摺動試験後の浮上面保護膜の摩耗面積を縦軸に示している。図5から明らかなように、相対硬度が1以上の時、優れた耐摺動性が得られる。
【0034】
<実施例4>
本発明の1実施例を図1を用いて説明する。スライダ材15にアルミナチタンカーバイドを用いた。素子保護膜16に、Al2O3を用いてヘッドスライダを製作した。この時、Al2O3のヤング率,硬度を超微小押込硬度計で測定したところ、60nm以上の押込深さにおいてそれぞれ130GPa,14GPaであり、ヤング率/硬度の比率は約9.3であった。本実施例においては、ヘッドスライダが浮上している時スライダの最下端が素子保護膜端部a点にくるよう浮上設計を行った。
【0035】
このヘッドスライダを用いて、磁気ディスク装置を作成した。本来なら浮上面のレール形状を最適化することで安定低浮上量を実現できるが、今回は浮上量が約50nmであるレール形状のスライダを用い、磁気ディスク装置を減圧チャンバー中に設置し減圧雰囲気下に置くことで事実上の浮上量を約20nmまで低減した。この領域ではスライダと磁気ディスクは間欠接触をしている。10台の磁気ディスク装置について5000時間の連続全面シーク試験を行ったが、ヘッド保護膜の摩耗やディスク表面のスクラッチは見られず良好な結果が得られた。
【0036】
【発明の効果】
以上詳述したように、素子保護膜のヤング率が10GPa以上200GPa以下であり、且つ押し込み深さ60nm以上でのヤング率/硬度の比率を2〜10にすることで、耐摩耗性を向上させることができる。また、浮上面保護膜がある場合の硬度の最大値が無い場合の硬度の最大値より大きくすることで、高記録密度化に伴う磁気ディスクとヘッドスライダが間欠接触するような耐摺環境において、耐久性の高い磁気ディスク装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例を示すヘッドスライダの断面図。
【図2】(a)及び(b)は磁気ディスク装置の平面図及び同図(a)の断面図。
【図3】ヘッドスライダと磁気ディスクの構成を示す断面図。
【図4】押込深さと素子保護膜の硬度の関係を示す特性図。
【図5】浮上面保護膜が無い場合を基準とした相対硬度と摩耗面積の関係を示す特性図。
【符号の説明】
1…非磁性基体、2…Cr下地層、3…磁性層、4保護層、5…潤滑層、6…ヘッドスライダ、7…接着層、8…保護層、9…ヘッドスライダ、10…ヘッドスライダ駆動部、11…記録再生信号処理系、12…磁気ディスク、13…磁気ディスク駆動部、14…支持バネ、15…スライダ材、16…保護膜、17…磁気記録変換素子、18…ヘッドスライダ浮上面の保護膜。
Claims (4)
- スライダ上に磁気記録変換素子と該磁気記録変換素子を保護するための素子保護膜が備えられ、前記スライダの浮上面側であって前記素子保護膜の上に浮上面保護膜が備えられてなり、前記素子保護膜のヤング率が10GPa以上200GPa以下であり、該素子保護膜のヤング率/硬度の比率が2以上10以下であることを特徴とする磁気ヘッド。
- 前記浮上面保護膜の硬度が前記素子保護膜の硬度に比較して大なることを特徴とする請求項1に記載の磁気ヘッド。
- 前記素子保護膜がポリカーボネート、ポリイミド、炭化チタン、酸化ケイ素のうちから選ばれた材料であり、前記浮上面保護膜が含水素非晶質炭素からなる材料であることを特徴とする請求項1に記載の磁気ヘッド。
- スライダ上に磁気記録変換素子と該磁気記録変換素子を保護するための素子保護膜が備えられ、前記スライダの浮上面側であって前記素子保護膜の上に浮上面保護膜が備えられてなり、前記素子保護膜のヤング率が11GPa以上190GPa以下であり、該素子保護膜のヤング率/硬度の比率が5.5以上9.5以下であることを特徴とする磁気ヘッド。
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