JP2002007067A - 回転角度情報検出方法及び入力装置 - Google Patents

回転角度情報検出方法及び入力装置

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JP2002007067A
JP2002007067A JP2000192261A JP2000192261A JP2002007067A JP 2002007067 A JP2002007067 A JP 2002007067A JP 2000192261 A JP2000192261 A JP 2000192261A JP 2000192261 A JP2000192261 A JP 2000192261A JP 2002007067 A JP2002007067 A JP 2002007067A
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rotation angle
mouse
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rotation
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JP2000192261A
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Hirotaka Sakai
啓貴 酒井
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Funai Electric Co Ltd
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Funai Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ユーザの操作性を向上した、角度情報を検知
できる入力装置を提供する。 【解決手段】 2個のボール1a,1bの移動量を検出
し、それに基づき移動量/回転角度算出部6にて、マウ
ス10の二次元方向の移動量の情報だけでなく、マウス
10の回転角度の情報も算出する。算出した回転角度に
対して重み付け部8にて、ボリューム7で設定された重
みによる重み付けを行う。この重み付けされた回転角度
(Θ)によって、コンピュータ20の表示部に表示され
る直線,図形の角度が変更される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、入力された回転角
度情報を検出する検出方法、及び、回転角度情報を入力
するための入力装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】コンピュータの表示画面に線分を描くべ
く、コンピュータに対して移動量,移動方向を指示する
場合には、マウス,トラックボール等の入力装置を用い
ることが一般的である。
【0003】ユーザは、例えばマウスを机上面で任意の
方向に移動させて、移動量,移動方向を指示する。マウ
スの底面には、机上面に接触するボールが埋設されてお
り、マウスの移動に合わせてこのボールは回転する。ま
た、ボールの二次元夫々の回転角度を検出する2個のロ
ータリエンコーダが、マウス内に組み込まれている。こ
れらの各回転角度の検出値に応じて、マウスが移動した
軌跡を同定できることになり、その軌跡に追随した線分
が表示画面に表示される。
【0004】このようなマウス等の入力装置では、上述
したように、移動量,移動方向を指示することは可能で
あるが、角度情報(回転量,回転方向)を指示すること
はできない。コンピュータに指示できる情報が二次元方
向の移動に限られているので、コンピュータ,ユーザ間
のインタフェイスの多様化及び操作性の向上に障害とな
っている。例えば、表示画面上に角度を有する線分を描
く場合には、例えば、他の回転キーを併用するか、また
は、回転モードを選択した後に入力装置を操作する必要
があって、極めて煩わしい。
【0005】そこで、角度情報(回転量,回転方向)を
簡単に検出することができるマウスが開発されている
(特開平5−150900号公報,特開平6−8353
1号公報等)。このマウスは、任意の方向に回転する2
個のボールを有しており、両ボールの移動方向及び移動
量(二次元座標の変化)を夫々求め、これらに基づいて
回転角を検出する。よって、ユーザの簡単なマウスの回
転操作によって、所望の角度変化をコンピュータに指示
できる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような角度情報の
入力を行えるマウスを使用する場合、指定した部分の直
線または図形の角度を変更したいときに、マウスの角度
を変えるだけでそれらの角度を任意で簡便に変えること
ができ、ユーザの利便性は向上する。
【0007】しかしながら、例えば直線を120°回転
させたい場合に、ユーザはマウスを同じく120°も回
転させる必要があり、疲れてしまうという問題がある。
また、例えば直線を5°回転させたい場合に、マウスを
同じく5°回転させなけらばならないが、5°は小さな
角度であるので、その角度だけマウスを回転させること
はユーザにとっては困難である。このように、従来の入
力装置(マウス)では、任意の角度での回転を実現する
ためにはすべての角度での入力装置(マウス)の回転を
ユーザは行う必要があり、操作性が低いという問題があ
る。
【0008】本発明は斯かる事情に鑑みてなされたもの
であり、算出した回転角度に重み付けを行うことによ
り、ユーザの操作性を向上できる回転角度情報検出方法
及び入力装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】第1発明に係る回転角度
情報検出方法は、平面上を移動する複数の移動体を有す
る入力装置にて入力される回転角度情報を検出する方法
において、前記移動体の移動量を求め、求めた移動量に
基づいて前記入力装置の回転角度を算出し、算出した回
転角度に重み付けを行って回転角度情報を得ることを特
徴とする。
【0010】第1発明の回転角度情報検出方法にあって
は、複数の移動体の移動量に基づいて回転角度を算出
し、算出した回転角度に設定した重みによる重み付けを
行って回転角度情報とする。例えば直線を120°回転
させたい場合には、重みを4倍に設定しておくことによ
り、入力装置(マウス)を30°だけ回転させるだけ
で、その4倍の120°の直線の回転を実現でき、ユー
ザは疲れることがない。また、例えば直線を5°回転さ
せたい場合には、重みを1/6倍に設定しておくことに
より、入力装置(マウス)を同じく30°回転させるこ
とにより、その1/6倍の5°の直線の回転を実現でき
る。このように、従来例の如くすべての角度にて入力装
置(マウス)を回転させる必要はなく、狭い角度範囲で
の回転にて所望の角度情報をコンピュータに指示でき、
従来例に比して操作性は高い。
【0011】第2発明に係る回転角度情報検出方法は、
第1発明において、単位時間当たりの回転角度変化を算
出し、算出した単位時間当たりの回転角度変化の大きさ
に基づいて前記重み付けにおける重みの大きさを決定す
ることを特徴とする。
【0012】第2発明の回転角度情報検出方法にあって
は、単位時間当たりの回転角度変化の大きさに基づい
て、重み付けにおける重みの大きさを決定する。例え
ば、回転角度変化が大きい場合、つまりユーザが速く入
力装置(マウス)を回転させた場合には重みを大きく
し、回転角度変化が小さい場合、つまりユーザがゆっく
り入力装置(マウス)を回転させた場合には重みを小さ
くする。例えば、回転角度変化が大きい場合に重み3、
回転角度変化が小さい場合に重み2と設定した場合、入
力装置(マウス)を30°回転させても、その回転が速
いときには90°回転となり、遅いときには60°回転
となる。よって、ユーザの意向が容易に反映され得る。
【0013】第3発明に係る入力装置は、平面上を移動
される複数の移動体の移動により回転角度情報を入力す
る入力装置において、前記移動体の移動量を計測する計
測手段と、該計測手段の計測結果に基づいて自身の回転
角度を算出する算出手段と、該算出手段にて算出された
回転角度に乗算すべき定数を設定する設定手段とを備え
ることを特徴とする。
【0014】第3発明に係る入力装置にあっては、計測
手段にて移動体の移動量を計測し、その計測結果に基づ
き算出手段にて自身の回転角度を算出し、算出したその
回転角度に乗算すべき定数(重み)を設定手段にて設定
し、算出した回転角度をそのままコンピュータに送るの
ではなく、算出したその回転角度に定数(重み)を乗算
したもの(重み付けしたもの)をコンピュータに送出す
る。よって、第1発明と同様に、狭い角度範囲での回転
にて所望の角度情報をコンピュータに指示でき、従来例
に比して操作性は高くなる。
【0015】第4発明に係る入力装置は、第3発明にお
いて、前記設定手段は、前記計測手段の計測結果に基づ
いて自身の単位時間当たりの回転角度変化を算出する手
段を有し、算出した単位時間当たりの回転角度変化の大
きさに基づいて前記定数を設定するようにしたことを特
徴とする。
【0016】第4発明に係る入力装置にあっては、自身
の単位時間当たりの回転角度変化を算出し、算出した単
位時間当たりの回転角度変化の大きさに基づいて定数
(重み)を設定する。よって、第2発明と同様に、ユー
ザの意向を容易に反映することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明をその実施の形態を
示す図面に基づき具体的に説明する。本発明では、算出
した回転角度に重み付けを行うことを特徴としている
が、この重み付け処理をコンピュータ側で行う例と、こ
の重み付け処理を入力装置自身で行う例とが存在する。
前者の例を第1,第2実施の形態として、後者の例を第
3〜第5実施の形態として説明する。
【0018】(第1実施の形態)図1は、本発明の第1
実施の形態によるマウス10の内部構成とマウス10及
びコンピュータ20の接続状態とを示す図である。
【0019】マウス10は、机上面に載置され、その机
上面の上をユーザの操作により任意の方向へ移動できる
ようになっている。このマウス10のハウジング11内
には2個のボール1a,1bが設けられている。これら
の各ボール1a,1bの一部は、ハウジング11の底面
(机上面に対向する面)において突出しており、各ボー
ル1a,1bは、マウス10の移動に合わせた回転がな
されるようになっている。
【0020】ボール1aには、そのx軸を中心軸とする
回転に追随して回転するロータ2aと、そのy軸を中心
軸とする回転に追随して回転するロータ3aとが備えら
れている。ロータ2aの回転はロータリエンコーダ4a
によってその回転量が検出され、ロータ3aの回転はロ
ータリエンコーダ5aによってその回転量が検出される
ようになっている。また、各ロータリエンコーダ4a,
5aの検出回転量に対応する電気パルスは移動量/回転
角度算出部6に出力されるようになっている。
【0021】ボール1bはボール1aと同様の構成を有
しており、そのx軸を中心軸とする回転に追随して回転
するロータ2bと、そのy軸を中心軸とする回転に追随
して回転するロータ3bとが備えられている。また、ロ
ータ2bの回転量がロータリエンコーダ4bにて検出さ
れ、ロータ3bの回転量がロータリエンコーダ5bにて
検出されるようになっている。更に、各ロータリエンコ
ーダ4b,5bの検出回転量に対応する電気パルスは移
動量/回転角度算出部6に出力されるようになってい
る。
【0022】移動量/回転角度算出部6は、各ロータリ
エンコーダ4a,5a,4b,5bからの電気パルスの
パルス数に基づいて、マウス10の移動量と回転角度と
を、後述する算出処理に従って、算出するようになって
いる。
【0023】このような構成を有するマウス10とコン
ピュータ20とは、ケーブル30により接続されてい
る。移動量/回転角度算出部6で算出された移動量と回
転角度とが、ケーブル30を介してコンピュータ20に
出力されるようになっている。そして、コンピュータ2
0内にて、入力された回転角度に対する重み付け処理
が、後述する手順に従って、なされるようになってい
る。
【0024】コンピュータ20は、CPU21,表示部
22,ROM23,RAM24,マウスインタフェース
(マウスI/F)25等を備えている。CPU21は、
バス26を介してこれらのハードウェア各部と接続され
ていて、それらを制御すると共に、ROM23に格納さ
れたコンピュータプログラムに従って、種々のソフトウ
ェア的機能を実行する。表示部22は、作成対象の直
線,図形等を表示する。ROM23は、コンピュータ2
0の動作に必要な種々のソフトウェアのプログラムを予
め格納している。RAM24は、SRAMまたはフラッ
シュメモリ等で構成され、ソフトウェアの実行時に発生
する一時的なデータを記憶する。マウスインタフェース
25は、マウス10からのデータ入力を制御する。
【0025】次に、動作について説明する。図2は、移
動量/回転角度算出部6における移動量と回転角度との
算出処理の動作手順を示すフローチャート、図3は、マ
ウス10の移動前後の位置関係を示す図、図4は、コン
ピュータ20における回転角度に対する重み付け処理の
動作手順を示すフローチャートである。
【0026】移動量/回転角度算出部6にて、ロータリ
エンコーダ4a,5a夫々から移動前後間に入力される
電気パルスのパルス数が計数され、その計数値に基づい
て下側のボール1aにおけるx方向,y方向夫々の移動
量Δxa ,Δya が算出される(ステップS1)。な
お、マウス10の移動前におけるボール1aの位置を
(xa1,ya1)、マウス10の移動後におけるボール1
aの位置を(xa2,ya2)とした場合に(図3参照)、
この移動量Δxa ,Δya は、具体的には下記(1),
(2)で表される。 Δxa =xa2−xa1 …(1) Δya =ya2−ya1 …(2)
【0027】このようにして算出した移動量Δxa ,Δ
a を、マウス10がx方向,y方向に移動した移動量
Δx,Δyとする(ステップS2)。なお、直線的なマ
ウス10の移動距離Lは、下記(3)で求められる。 L={(Δxa 2 +(Δya 2 1/2 …(3)
【0028】次に、ロータリエンコーダ4b,5b夫々
から移動前後間に入力される電気パルスのパルス数が計
数され、その計数値に基づいて上側のボール1bにおけ
るx方向,y方向夫々の移動量Δxb ,Δyb が算出さ
れる(ステップS3)。なお、マウス10の移動前にお
けるボール1bの位置を(xb1,yb1)、マウス10の
移動後におけるボール1bの位置を(xb2,yb2)とし
た場合に(図3参照)、この移動量Δxb ,Δyb は、
具体的には下記(4),(5)で表される。 Δxb =xb2−xb1 …(4) Δyb =yb2−yb1 …(5)
【0029】下側のボール1aを基準にした場合の上側
のボール1bのx方向,y方向夫々の相対移動量ΔX,
ΔYが、下記(6),(7)に従って求められる(ステ
ップS4)。 ΔX=Δxb −Δxa …(6) ΔY=ΔYb −ΔYa …(7)
【0030】最後に、マウス10の回転角度θが、下記
(8)に従って算出される(ステップS5)。 θ=tan-1(ΔY/ΔX) …(8)
【0031】以上のようにして算出されたマウス10の
移動量Δx,Δy及びマウス10の回転角度θは、マウ
ス10(移動量/回転角度算出部6)からケーブル30
を経てコンピュータ20に送出される。
【0032】コンピュータ20では、GUI(Graphica
l User Interface)を使って、ユーザ所望の重みwが受
け付けられる(ステップS11)。また、マウス10か
らマウス10の回転角度θが入力される(ステップS1
2)。入力された回転角度θに設定された重みwを乗算
することにより、具体的には下記(9)に従って、重み
付け処理が行われて、重み付け回転角度Θが得られる
(ステップS13)。そして、この重み付け回転角度Θ
によって、表示部22に表示される直線,図形の角度が
変更される。 Θ=θ×w …(9)
【0033】このように、第1実施の形態では、ユーザ
が所望する任意の重みにて、マウス10で算出された回
転角度θに重み付けを行え、操作性の向上を図れる。
【0034】(第2実施の形態)第2実施の形態では、
マウス10の回転速度に応じて重みを設定する。なお、
第2実施の形態におけるマウス10の内部構成とマウス
10及びコンピュータ20の接続状態とは、上述した第
1実施の形態(図1参照)と同じである。また、回転角
度θの算出手順も、第1実施の形態の場合(図2,図3
参照)と同じである。よって、それらの説明は省略す
る。
【0035】図5は、第2実施の形態でのコンピュータ
20における回転角度に対する重み付け処理の動作手順
を示すフローチャートである。
【0036】コンピュータ20には、マウス10の回転
角度θが入力される(ステップS21)。そして、単位
時間当たりのマウス10の回転角度(回転角速度ω)が
算出される(ステップS22)。算出された回転角速度
ωの大きさに応じて、重みwが設定される(ステップS
23)。入力された回転角度θに設定された重みwを乗
算することにより、具体的には上記(9)に従って、重
み付け処理が行われて、重み付け回転角度Θが得られる
(ステップS24)。そして、この重み付け回転角度Θ
によって、表示部22に表示される画面の直線,図形の
角度が変更される。
【0037】なお、算出される回転角速度ωの大きさと
設定される重みwとの関係については、以下のような例
が可能である。回転角速度ωの大きさを4段階に分け、
最も大きい場合に最大重みw=5を割り当て、以下回転
角速度ωが小さくなる順に、w=4,w=3,w=2を
割り当てる。勿論、これは一例であり、回転角速度ωと
重みwとの関係を任意に設定して良いことは言うまでも
ない。
【0038】第2実施の形態は、第1実施の形態と同
様、任意の重みで回転角度θに重み付けを行えてユーザ
の操作性の向上を図れることに加えて、第1実施の形態
のように予め重みwの設定を行っておく必要がなく、ユ
ーザの意向により迅速に対応でき、マウス10の各回転
操作毎に重みwを変えていきたい場合等に特に好適であ
る。
【0039】なお、上述した第1実施の形態の機能(重
みwを予め設定しておく)と第2実施の形態の機能(回
転角速度ωに応じて重みwを設定)との両方の機能を備
え、何れかの機能を選択できるようにしても良いことは
勿論である。また、これらの両機能を組み合わせる構
成、例えば、予めベースとなる重みwを設定しておき、
回転角速度ωに応じてそのベースの重みwを微調整する
ような構成も可能である。
【0040】(第3実施の形態)図6は、本発明の第3
実施の形態によるマウス10の内部構成とマウス10及
びコンピュータ20の接続状態とを示す図である。な
お、図6において、図1と同一部分には同一番号を付し
てそれらの説明を省略する。
【0041】マウス10のハウジング11には、ユーザ
が重みwを設定するためのボリューム7が取り付けられ
ている。また、マウス10は、移動量/回転角度算出部
6で算出された回転角度θに重み付け処理を行う重み付
け部8を有する。ボリューム7は、例えば0〜5までの
数値を0.2刻みで設定できる。この設定された数値は
重みwとして重み付け部8に送られるようになってい
る。
【0042】この第3実施の形態では、マウス10内に
て、第1,第2実施の形態と同様に、マウス10の移動
量Δx,Δy及び回転角度θを算出するだけでなく、算
出した回転角度θに対する重み付けによって重み付け回
転角度Θを算出する処理も行うようになっている。
【0043】このような構成を有するマウス10とコン
ピュータ20とは、ケーブル30により接続されてお
り、移動量/回転角度算出部6で算出された移動量Δ
x,Δyと重み付け部8で算出された重み付け回転角度
Θとが、ケーブル30を介してコンピュータ20に出力
されるようになっている。なお、第1,第2実施の形態
とは異なり、マウス10内で回転角度θに対する重み付
け処理が行われるので、コンピュータ20内ではそのよ
うな重み付け処理は行われない。
【0044】次に、動作について説明する。図7は、移
動量/回転角度算出部6及び重み付け部8における動作
手順を示すフローチャートである。なお、移動量/回転
角度算出部6における移動量と回転角度との算出処理の
動作手順は、上述した第1,第2実施の形態と同様であ
るので、同一部分には図2と同一のステップ番号を付し
てそれらの説明を省略する。
【0045】ステップS5で算出されたマウス10の回
転角度θが、重み付け部8に入力される(ステップS3
1)。また、ボリューム7で設定された重みwの値が、
重み付け部8に入力される(ステップS32)。そし
て、重み付け部8にて、入力された回転角度θ及び重み
wを乗算することにより、具体的には上記(9)に従っ
て、重み付け処理が行われて、重み付け回転角度Θが得
られる(ステップS33)。
【0046】以上のようにして算出されたマウス10の
移動量Δx,Δyとマウス10の回転角度θに基づく重
み付け回転角度Θとは、マウス10からケーブル30を
経てコンピュータ20に送出される。そして、この重み
付け回転角度Θによって、コンピュータ20の表示部に
表示される直線,図形の角度が変更される。
【0047】このように、第3実施の形態では、ユーザ
がボリューム7にて任意に設定する重みwにて、算出さ
れた回転角度θに重み付けを行え、操作性の向上を図れ
る。
【0048】(第4実施の形態)第4実施の形態では、
マウス10の回転速度に応じて重みwの大きさをマウス
10内で設定する。図8は、本発明の第4実施の形態に
よるマウス10の内部構成とマウス10及びコンピュー
タ20の接続状態とを示す図である。なお、図8におい
て、図1、図6と同一部分には同一番号を付してそれら
の説明を省略する。
【0049】マウス10内には、1回の回転操作に要し
た時間tを計測するタイマ12と、回転角速度に応じて
重みwを設定する重み設定部13とを有する。移動量/
回転角度算出部6で算出された回転角度θとタイマ12
で計測された時間tとが重み設定部13に入力され、重
み設定部13はこの回転角度θと時間tとから回転角速
度ωを算出し、その算出値に基づいて重みwを設定する
ようになっている。
【0050】なお、重み設定部13において算出される
回転角速度ωの大きさと設定される重みwとの関係につ
いては、上述した第2実施の形態と同様の例を採用する
ことができる。
【0051】次に、動作について説明する。図9は、移
動量/回転角度算出部6,重み付け部8及び重み設定部
13における動作手順を示すフローチャートである。な
お、移動量/回転角度算出部6における移動量と回転角
度との算出処理の動作手順は、上述した第1〜第3実施
の形態と同様であるので、同一部分には図2,図7と同
一のステップ番号を付してそれらの説明を省略する。
【0052】ステップS5で算出されたマウス10の回
転角度θが、重み付け部8及び重み設定部13に入力さ
れる(ステップS41)。また、1回の回転操作に要し
た時間tが、重み設定部13に入力される(ステップS
42)。重み設定部13にて、回転角度θ及び時間tに
基づいて回転角速度ωが算出され、その算出した回転角
速度ωに応じて重みwが設定される(ステップS4
3)。設定された重みwの値が、重み付け部8に入力さ
れる(ステップS44)。そして、重み付け部8にて、
入力された回転角度θ及び重みwを乗算することによ
り、具体的には上記(9)に従って、重み付け処理が行
われて、重み付け回転角度Θが得られる(ステップS4
5)。
【0053】以上のようにして算出されたマウス10の
移動量Δx,Δyとマウス10の回転角度θに基づく重
み付け回転角度Θとは、マウス10からケーブル30を
経てコンピュータ20に送出される。そして、この重み
付け回転角度Θによって、コンピュータ20の表示部に
表示される直線,図形の角度が変更される。
【0054】第4実施の形態では、第3実施の形態と同
様、マウス10側にて任意の重みで回転角度θに重み付
けを行えてユーザの操作性の向上を図れることに加え
て、第3実施の形態のようなボリューム7を設ける必要
はなく、ユーザの意向により迅速に対応でき、マウス1
0の各回転操作毎に重みwを変えていきたい場合等に特
に好適である。
【0055】(第5実施の形態)第5実施の形態は、第
3実施の形態と第4実施の形態とを組み合わせたもので
ある。図10は、本発明の第5実施の形態によるマウス
10の内部構成とマウス10及びコンピュータ20の接
続状態とを示す図である。なお、図10において、図
1、図6、図8と同一部分には同一番号を付してそれら
の説明を省略する。
【0056】マウス10のハウジング11には第3実施
の形態と同様のボリューム7が設けられており、その設
定値は第3実施の形態と同様の重み設定部13へ出力さ
れる。重み設定部13にて、ボリューム7での設定値に
回転角速度ωの大きさに応じた上積み分を加えた重みw
が設定される。例えば、ボリューム7では0〜5の整数
値のみが設定可能であり、回転角速度ωの大きさに応じ
た0.2刻みでの5段階の上積みが可能とする。
【0057】上述した第1〜第5実施の形態にあって、
重みwをw=4とした場合には、算出した回転角度θが
4倍にされて(Θ=4θ)、その重み付け回転角度Θに
よって、表示画面の直線,図形が角度変換される。よっ
て、本発明では、例えばマウス10を30°回転させる
だけで120°回転の効果を得ることができる。一方、
重みwをw=0.3とした場合には、算出した回転角度
θが0.3倍にされて(Θ=0.3θ)、その重み付け
回転角度Θによって、表示画面の直線,図形が角度変換
される。よって、本発明では、例えばマウス10を30
°回転させることにより従来では実行が困難であったコ
ンピュータへの9°回転の指示を容易に実現できる。な
お、重みwをw=0とした場合には、重み付け回転角度
Θは常に0となり、回転情報は考慮されず、マウス10
の回転を気にせず操作できる。
【0058】ここで、上述した第1〜第5実施の形態の
比較について説明する。第1実施の形態では、GUIを
使用して重みwを設定するので、第3実施の形態のよう
に余分なボリューム7を設ける必要はない。同様に、回
転角速度ωに応じて重みwを設定する第2,第4実施の
形態でもボリューム7は不要である。第2,第4実施の
形態では、迅速な対応が可能であるが、正確な重みwを
設定するためには、それなりの熟練したマウス10の操
作技術を要する。これに対して、第1、第3実施の形態
では、マウス10の操作には無関係に重みwを設定する
ので、正確な値を設定し易いという利点があり、マウス
10の操作に不慣れなユーザ向きである。第3実施の形
態に第4実施の形態の機能を盛り込ませた第5実施の形
態では、第3実施の形態よりもボリューム7での設定可
能値の個数をかなり少なくしても、同種類数の重みwを
任意に設定できる。
【0059】なお、上述した例ではマウス10の移動量
Δx,Δyを、下側のボール1aの移動量Δxa ,Δy
a としたが、上側のボール1bの移動量Δxb ,Δyb
としても良く、または、下記(10),(11)に従って移
動量Δx,Δyを求めても良い。 Δx=(Δxa +Δxb )/2 …(10) Δy=(Δya +Δyb )/2 …(11)
【0060】また、回転角速度ωが大きくなるに従って
設定する重みwが大きくなる場合について説明したが、
これとは逆に、回転角速度ωが大きくなるに従って設定
する重みwが小さくなるようにしても良いことは勿論で
ある。
【0061】また、入力装置としてマウス10を挙げて
説明したが、これは例示であり、マウス10に限らず、
トラックボール等であっても良いことは言うまでもな
い。
【0062】
【発明の効果】以上詳述したように、第1発明の回転角
度情報検出方法及び第3発明の入力装置では、複数の移
動体の移動量に基づいて回転角度を算出し、算出した回
転角度に重み付けを行って回転角度情報とするようにし
たので、従来例の如くすべての角度にて入力装置を回転
させる必要はなく、狭い角度範囲での回転にて所望の角
度情報をコンピュータに指示でき、従来例に比して操作
性を向上することができる。
【0063】また、第2発明の回転角度情報検出方法及
び第4発明の入力装置では、単位時間当たりの回転角度
変化(回転角速度)の大きさに基づいて、重み付けにお
ける重みの大きさを設定するようにしたので、ユーザの
意向を容易かつ迅速に反映することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1,第2実施の形態によるマウスの内部構成
とマウス及びコンピュータの接続状態とを示す図であ
る。
【図2】第1,第2実施の形態におけるマウス側での動
作手順を示すフローチャートである。
【図3】マウスの移動前後の位置関係を示す図である。
【図4】第1実施の形態におけるコンピュータ側での動
作手順を示すフローチャートである。
【図5】第2実施の形態におけるコンピュータ側での動
作手順を示すフローチャートである。
【図6】第3実施の形態によるマウスの内部構成とマウ
ス及びコンピュータの接続状態とを示す図である。
【図7】第3実施の形態におけるマウス側での動作手順
を示すフローチャートである。
【図8】第4実施の形態によるマウスの内部構成とマウ
ス及びコンピュータの接続状態とを示す図である。
【図9】第4実施の形態におけるマウス側での動作手順
を示すフローチャートである。
【図10】第5実施の形態によるマウスの内部構成とマ
ウス及びコンピュータの接続状態とを示す図である。
【符号の説明】
1a,1b ボール 2a,2b,3a,3b ロータ 4a,4b,5a,5b ロータリエンコーダ 6 移動量/回転角度算出部 7 ボリューム 8 重み付け部 10 マウス 12 タイマ 13 重み設定部 20 コンピュータ 21 CPU 22 表示部 23 ROM

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平面上を移動する複数の移動体を有する
    入力装置にて入力される回転角度情報を検出する方法に
    おいて、前記移動体の移動量を求め、求めた移動量に基
    づいて前記入力装置の回転角度を算出し、算出した回転
    角度に重み付けを行って回転角度情報を得ることを特徴
    とする回転角度情報検出方法。
  2. 【請求項2】 単位時間当たりの回転角度変化を算出
    し、算出した単位時間当たりの回転角度変化の大きさに
    基づいて前記重み付けにおける重みの大きさを決定する
    請求項1記載の回転角度情報検出方法。
  3. 【請求項3】 平面上を移動される複数の移動体の移動
    により回転角度情報を入力する入力装置において、前記
    移動体の移動量を計測する計測手段と、該計測手段の計
    測結果に基づいて自身の回転角度を算出する算出手段
    と、該算出手段にて算出された回転角度に乗算すべき定
    数を設定する設定手段とを備えることを特徴とする入力
    装置。
  4. 【請求項4】 前記設定手段は、前記計測手段の計測結
    果に基づいて自身の単位時間当たりの回転角度変化を算
    出する手段を有し、算出した単位時間当たりの回転角度
    変化の大きさに基づいて前記定数を設定するようにした
    請求項3記載の入力装置。
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