JP2002006565A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2002006565A
JP2002006565A JP2000183567A JP2000183567A JP2002006565A JP 2002006565 A JP2002006565 A JP 2002006565A JP 2000183567 A JP2000183567 A JP 2000183567A JP 2000183567 A JP2000183567 A JP 2000183567A JP 2002006565 A JP2002006565 A JP 2002006565A
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density
developing
forming apparatus
toner
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Hiroshi Yasutomi
啓 安富
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 横ラインの細りや後端白抜けなどは発生せ
ず、更に、磁気ブラシの不均一当接によって発生する孤
立ドット画像の抜けやハーフトーン画像のざらつき感悪
化が起こらず、また検知用パッチに伴う問題も解決する
ことが可能な画像形成装置を提供する。 【解決手段】 マグネットローラが形成する磁場によっ
て現像ローラ上に磁気ブラシを形成して感光体に摺擦さ
せることで現像を行う画像形成装置であって、現像主極
の磁力形成を補助する補助磁極を備えることで現像主極
の半値幅を狭くした画像形成装置において、感光体1上
に形成された画像の濃度を検知する手段を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁力を用いて現像
処理を行う画像形成方法を実施する画像形成装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、複写機、プリンタ、ファクシミ
リなどの電子写真式や静電記録式などによる各種画像形
成装置においては、感光体ドラムや感光体ベルトなどか
らなる潜像担持体上に画像情報に対応した静電潜像が形
成され、現像装置によって現像動作が実行され、可視像
を得るようになっている。
【0003】このような現像動作を実行する画像形成装
置の一例を図14で説明する。潜像担持体をなすドラム
感光体1は矢印方向(反時計方向)に回転し、帯電装置
2によって表面を所望電位に均一帯電された後、露光手
段3で所定の画像情報を潜像形成される。この潜像画像
を現像する現像装置4は、現像容器と現像剤担持体であ
る現像スリーブとを備えている。当該現像装置4によっ
て感光体1上にトナー像が形成され、転写手段25にお
いて、転写体8に転写される。そしてトナー像を転写さ
れた転写体8は不図示の定着手段へ搬送されて定着され
る。一方、転写されずに感光体上に残ったトナーはクリ
ーニング装置6により除かれ、感光体上の残留電位が不
図示の除電装置によって除電され、再度の作像工程に備
えられる。
【0004】上記現像装置としては、従来、現像剤が所
謂キャリアとトナーから構成される2成分現像装置と、
現像剤がトナーのみである1成分現像装置とが知られて
いる。そして磁性キャリアとトナーを含む現像剤は、磁
性キャリアを用いない磁性トナーからなる一成分現像剤
に比較すると、トナーの摩擦帯電制御が容易で、トナー
凝集が起こり難く、したがってバイアス電界等によるト
ナーの移行制御が効果的に行うことができるといった利
点を有している。またトナーに磁性体を含有させないで
済み、仮にかぶり防止等のために磁性体を含有させたと
しても少量で済むので、特にカラートナーの場合に色の
鮮明性が得られる。更に現像剤層で潜像担持体面を摺擦
する磁気ブラシ現像法による場合は、磁気ブラシの穂立
ちがよくて摺擦性に優れる等の特徴を有する。そのた
め、キャリアに対するトナーの量の管理が必要であるに
も拘らず、多く用いられている。
【0005】図15に示された2成分現像装置におい
て、2成分現像剤11は現像容器12内に収容されてお
り、現像容器の開口部内には、感光体1に対向するよう
に現像スリーブ13が配置され、不図示の駆動装置によ
って図中の矢印方向(時計方向)に回転する。この現像
スリーブ内には、N極、S極の磁極を配置した磁界発生
手段たるマグネットローラ14が非回転に配置されてい
る。
【0006】2成分現像剤は現像スリーブの回転に伴っ
て担持・搬送され、その際、規制部材15(磁気ブラシ
の穂高さを規制する部材)が現像スリーブと非接触に対
向するよう配置されていて、現像スリーブ上の現像剤量
を一定になるように規制する。規制部材15を通過した
現像剤は現像領域へ搬送される。この現像領域では、感
光体1が現像スリーブ13と非接触に対向するように配
置されており、また現像スリーブ13には電源17によ
って直流電圧が印加されている。このため、感光体上に
形成された静電潜像に対応した電界が、感光体-現像ス
リーブ間に形成される。このとき、2成分現像剤中のト
ナーは帯電しており、感光体-現像スリーブ間に形成さ
れた電界によって、当該トナーが感光体上に付着する。
【0007】現像容器12内では1対のスクリュー18
が互いに平行に配置され、不図示の駆動手段によって現
像剤を互いに逆方向に搬送するように回転する。このス
クリューによる攪拌・搬送によって、不図示のトナー補
給容器からトナーが新たに補給されても、現像剤中のト
ナー濃度は均一になるように維持される。
【0008】以上のような2成分現像装置では、従来か
らの問題点として、後端白抜け(紙搬送方向に対して、
ハーフトーン部などの後端で画像濃度が低下したり、現
像されなかったりする現象)、横ラインの細り(紙搬送
方向に対する垂直方向に形成された1ドットラインが、
紙搬送方向に形成された1ドットラインに比べて細って
しまう現象)などがある。このような問題に対して、マ
グネットローラの主極角度を上流側に設定したり、規制
部材と現像スリーブの距離と感光体ドラムと現像スリー
ブの距離との間に一定の関係を持たせるなどの方法が提
案されている。例えば特開平7−140730号に開示
された提案である。この方式においては、次の条件を満
たすことが求められる。 現像主極位置が、最近接部よりも現像剤搬送方向の上
流側5〜20゜の範囲にあること; 規制部材と現像材担持体間の距離(Hcut)が、
0.25〜0.75mmであること; 現像ニップ距離(Dsd)が0.30〜0.80mm
であること; 1.20<Dsd/Hcut<1.60であること; 現像剤担持体の移動速度Vs、正電荷像担持体の移動
速度Vpが、1.0≦Vs/Vp≦3.0の関係を満足
すること。
【0009】このような条件を満たすことにより、従来
では高速な複写速度領域で使用した場合の、ハーフトー
ンやベタ部のトナー層の乱れである現像掃き目を防止で
き、細線の切れのない、濃度が高く均一でかつ輪郭のは
っきりした画像を高速に得ることができるとされてい
る。
【0010】また2成分現像装置での現像能力の向上も
従来からの課題である。これに対しては、様々な方法が
提案されている。例えば特公平2−59995号では、
現像主極と隣接する磁極を現像主極に近づけることによ
って現像能力を向上させることを提案している。これに
よって横ラインの濃度が低下して、上述の横ライン細り
と同じ現象が発生するが、この現象に対してはキャリア
の飽和磁化を下げることによって磁気ブラシを弱くする
ことで対応するとしている。このほか、特開平6−14
9063号では、非接触の2成分現像装置として、感光
体に磁気ブラシが接触しない磁極配置を提案している。
この磁極配置は次の条件を満たすことが求められる。 1対のN-S極間現像位置に設定すること; 上記N-S極の極間角度を40〜70゜の範囲で且つ
それぞれの磁束密度を500以上に設定すること; 像形成体と対向する磁気ブラシロールとが最近接する
位置と極間の中央とでなすマグネットアングルが0゜か
ら上記極間角度の1/10以内で、現像位置はマグネッ
トの極と極の間であること。
【0011】このような条件を満たすことにより、キャ
リアが像形成体に付着してカブリ現象、キャリアが付着
したところを中心にして白抜け現象などが生じにくい安
定した高画質の画像が得られるとされる。
【0012】一方、従来の画像形成装置では、トナー像
の濃度を所定濃度とするために、感光体や中間転写体上
にトナー像を形成し、濃度検知センサによって濃度を検
知し、検知結果をフィードバックして、露光量や現像バ
イアスを適宜に制御することが行われている。これによ
って、様々な異常、例えば環境変動・経時変動時にも出
力画像を一定に保つのである。ただ画像濃度を検知する
ために作成される画像は、画像形成装置から出力される
べき画像ではないため、濃度検知のために使用されたト
ナー画像は、濃度検知後、そのまま機内のクリーニング
手段で回収される。このように、画像濃度を検知するた
めに作成された画像(以下検知用パッチと称する)とし
て使用されるトナーは、トナー消費の観点からは、まっ
たくの浪費であるといわざるをえない。このため、その
分余計にトナーを補給する必要がで、同時にクリーニン
グプロセスで回収される所謂廃トナーの量も多くなるな
どの問題がある。そして更に、この検知用パッチは、所
謂非画像部(転写紙に対応していない部分)に形成され
るため、検知用パッチ部のトナーは、転写ベルトや転写
ローラ、中間転写ベルト、転写ローラなどと接触する部
材などを、トナーで汚染してしまう。こうしたトナー
は、出力画像の裏面に付着したり、出力画像の白地部に
付着したりして、異常画像の1つとなり、問題である。
また、検知用パッチ部のトナーが飛散することによっ
て、濃度検知センサを汚してしまうという問題がある。
特に濃度検知センサの一方である受光センサは精度を上
げるため、検知用パッチのごく近傍に配置するため、他
の部材に比べてトナーによる汚染が激しい。けれども、
現像装置からのトナー漏れや、感光体上に現像された定
着前のトナー像からのトナー飛散などによって、濃度検
知センサの表面にトナーが付着して、トナー汚染による
濃度検知センサ出力の低下は、結果的にトナー像の濃度
制御を正確に行うことができなくなるという問題を引き
起こす。そこで特開平11−202696号では、濃度
検知センサの汚れを検知する手段を新たに設け、その検
知結果に基づいてセンサ汚れをユーザに警告したりする
ことで対応することを提唱している。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】特開平7−14073
0号に開示された現像方法では、横ラインの細り(細線
切れ)を解決するために、規制部材と現像スリーブの距
離Hcutと現像スリーブと感光体の距離Dsdとの比
が、1.2<Dsd/Hcut<1.6の範囲内である
としている。しかし、Dsd/Hcutの値が1から大
きく離れるにしたがって、即ち、HcutがDsdに比
べて小さくなるにしたがって、現像スリーブと感光体と
の最近接部分での磁気ブラシが疎になる。このために、
感光体への磁気ブラシの当接が不均一になり、磁気ブラ
シで摺擦されない場所が感光体上に生じてしまう。そし
てこのことが原因となって、特に孤立ドット画像(例え
ば600dpiの1ドットを5〜10ピクセル間隔で書
き込んだ画像)では、一部のドットが小さくなったり、
抜けてしまうような現象が発生することがある。このよ
うな、孤立ドットが均一に再現されないことによって、
所謂ハイコントラスト部分の再現性が悪く、ハイコント
ラスト部分での階調性も悪い画像になってしまう。この
他、画像濃度が0.3〜0.8(ID)程度のハーフト
ーン画像においては、やはり磁気ブラシの当接が不均一
であるために、ざらつき感が悪くなり、画質劣化の原因
となっている。
【0014】また特公平2−59995号に開示の構成
では、横ラインの濃度低下を、キャリアの飽和磁化を下
げることによって防いでいるが、キャリアの飽和磁化を
下げた場合には、所謂キャリア付着が発生しやすくな
る。またこのキャリア付着を防ぐために、トナーの帯電
量を下げたりする場合には、未帯電トナーが増加し、地
肌汚れが発生してしまう。
【0015】そして特開平6−149063号の提案技
術では、非接触2成分現像であるため、所謂現像電界が
弱く、現像能力を向上させることが困難である。特開平
11−202696号での提唱方法では、新たに濃度検
知センサの汚れを検知するためのセンサを用いる必要が
あり、また汚れ検知の警告によってユーザ又はサービス
マンが結局のところ清掃を行わなければならず、根本的
な解決になっていない。また検知用パッチに基づく汚染
によって濃度検知精度が悪くなるのであるから、この観
点からも、検知用パッチはできる限り小さいほうが望ま
しい。
【0016】本発明では、横ラインの細りや後端白抜け
などは発生せず、更に、磁気ブラシの不均一当接によっ
て発生する孤立ドット画像の抜けやハーフトーン画像の
ざらつき感悪化が起こらず、また検知用パッチに伴う問
題も解決することが可能な画像形成装置を提供すること
を課題とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記課題は、像担持体
と、二成分現像剤を担持搬送する現像剤担持体と、当該
現像剤担持体内部に固定された磁界発生手段とを少なく
とも有し、当該磁界発生手段が形成する磁場によって現
像剤担持体上に磁気ブラシを形成して像担持体に摺擦さ
せることで現像を行う画像形成装置であって、現像領域
で現像剤を穂立てする現像主極の磁力形成を補助する補
助磁極を備えることで現像主極の半値幅を狭くした画像
形成装置において、像担持体上に形成された画像の濃度
を検知する手段を有することによって、解決される。こ
こで半値幅とは、磁極の磁束密度のピーク値に対して、
その1/2の磁束密度となる磁極内の位置(ピークの前
後に2個所存在する)とマグネットローラの中心によっ
てなされる角度のことである。
【0018】前記画像濃度検知手段の出力値に基づい
て、画像形成条件(所謂プロセス条件)を制御するこ
と、あるいは現像剤担持体を備えた現像器内へのトナー
補給を行うことが好適である。
【0019】前記画像濃度の検知を、ベタ画像の濃度を
測定することによって、ハーフトーン画像の濃度を測定
することによって、あるいは複数の濃度画像の測定によ
って行うことが考えられる。更には当該画像濃度の検知
を、感光体上のトナー像若しくは中間転写体上のトナー
像によって行うことが考えられる。
【0020】画像濃度検知手段は、画像からの反射率を
測定する濃度検知センサであるのが好ましい。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の詳細を、図に示す例に基
づいて説明する。 (例1)本発明に係るカラー画像形成装置の全体的な機
械構造は、従来と基本的に同じである。図1において、
潜像担持体をなす例えば導体の表面に感光材料を塗布す
ることで形成された90mm径のドラム感光体1は、例
えば200mm/secの周速で矢印方向(反時計方
向)に回転する。スコロトロン帯電器でなる帯電装置2
によって、感光体1はその表面を所望電位、例えば表面
電位−0.6kVに均一帯電された後、例えばレーザー
ダイオードを光源とする露光手段3を用い、ポリゴンミ
ラーを介してレーザービームを照射することで所定の画
像情報を潜像形成される。当該露光手段3の所謂ビーム
径は主走査方向50μm、副走査方向60μmである。
【0022】この潜像画像を現像する現像装置4は、リ
ボルバー現像ユニットであり、4色、即ち、イエロー
(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック
(B)のトナーを収容した4つの現像器を内蔵してい
る。この4つの現像器は回転により、一色ずつ感光体1
に対向するようになっている。感光体上の静電潜像の現
像に必要な色の現像器を対向させることにより、現像を
行い、中間転写ベルト5上にトナー像を一色ずつ転写
(これを1次転写とよぶ)していく。現像方式は所謂2
成分現像であり、トナーとキャリアを混合した現像剤に
よって、感光体と現像器との間に電圧(直流電圧又は直
流電圧に交流電圧を重畳した電圧)を印加することによ
って現像を行う。1次転写後の感光体では、中間転写ベ
ルト5へ転写されず、感光体上に残ったトナー(1次転
写残トナー)が、クリーニング装置6によって除去さ
れ、次の画像形成へ供される。
【0023】上述の帯電、露光、現像、一次転写、クリ
ーニングの一連の行程を、4色(Y、C、M、B)全て
について行い、中間転写ベルト上で重ねることでカラー
画像が形成される。中間転写ベルトは、導電性を付与し
た弾性体であり、周囲長が450mmである。中間転写
ベルト上のカラー画像は、2次転写装置9によって、不
図示の給紙手段から搬送された転写体8に転写される。
2次転写装置には、不図示の電源によって転写バイアス
が印加されている。2次転写装置は例えば転写ローラで
あり、これによって転写体上にカラー画像が一括して転
写される。2次転写後の中間転写ベルト5は、転写ベル
トクリーニング装置9によってクリーニングされ、次の
トナー像の転写に供される。そしてカラー画像2次転写
後の転写体は不図示の定着手段に搬送され、定着手段で
加熱加圧することによって、カラー画像が転写体上に定
着され、画像形成装置機外へと排出され、出力画像とな
る。
【0024】上記リボルバー現像ユニットの全体的な機
械構造は従来と基本的に同じであり、各現像器は、Y、
C、M、Bの4色全て、現像剤の処方が僅かに異なる他
は構成そのものとしては互いに等しく、モノクロ現像装
置のものと同じであるので、具体的な理解のために今一
度、図15に戻ってBの例として説明する。なお、本現
像器の構成は、ごく一般的に知られた2成分現像装置の
構成の1つであるが、これをもって本発明の現像装置の
構成が制限されるものではなく、トナーと磁性キャリア
を含む現像剤を用いる現像装置であれば、これとは異な
る構成であっても構わないのは当然である。
【0025】図15に示された現像器において、2成分
現像剤11は現像容器12内に収容されており、現像容
器の開口部内には、感光体1に対向するように現像スリ
ーブ13が配置され、不図示の駆動装置によって図中の
矢印方向(時計方向)に回転する。当該現像スリーブ1
3は、例えばアルミニウムでなり、直径20mm、長さ
320mm、厚みが0.7mmであって、その表面上に
軸方向に沿って例えば深さ0.2mmの溝が周面に1m
m間隔で形成されている。その周速は400mm/se
cで、感光体周速との周速比が2.0となる。
【0026】このような現像器で用いられる現像剤にお
いて、トナーは例えば平均粒径が5.0μmの非磁性ト
ナーであり、その帯電極性が負である。また磁性キャリ
アは平均粒径が35μmで、所謂飽和磁化は60emu
/gである。キャリアの飽和磁化とは、単位質量(1
g)当たりの磁気モーメントのことである。本例では、
多試料回転式磁化装置(東英工業株式会社製REM−1
−10)を使用して、1000(Oe)の磁場を印加し
ているときの値である。トナーとキャリアの組み合わせ
は、キャリアに表面層を形成することで所謂トナーの帯
電量がQ/m=−15μC/gとなるように調整されて
いる。現像容器12内には、トナー濃度5wt%の現像
剤が例えば500g収容されている。当該現像容器12
内で互いに平行に配置された1対のスクリュー18は直
径19mm、ピッチ20mmで、不図示の駆動手段によ
り回転数500rpmで回転して、現像剤を互いに逆方
向に搬送する。これにより、現像剤は現像容器内を偏り
なく循環する。その際、現像剤中のトナーとキャリアが
攪拌されるので、トナーとキャリアの摩擦帯電によって
トナーが帯電するのである。このスクリューによる攪拌
・搬送によって、不図示のトナー補給容器からトナーが
新たに補給されても、現像剤中のトナー濃度は均一にな
るように維持される。
【0027】また現像スリーブ13には電源17により
例えばDC−0.4kVの現像バイアス電圧を印加する
ことによって、感光体の露光部分を現像してトナー像を
形成する(所謂反転現像、感光体上の静電潜像中、非画
像部で−0.6kV、画像部で約−0.1kV)。これ
ら現像バイアス、非画像部電位、画像部電位の値は標準
条件での値であり、後述する画像形成条件制御のときに
はこれらと違う値もとることになる。
【0028】現像スリーブ内に固定配置された磁界発生
手段であるマグネットローラ14による磁極配置は、図
2に示される。主極21が、マグネットローラの中心か
ら見て、感光体と現像スリーブの最近接点の方向を向い
ている。主極21は磁束密度が90から100mT(ミ
リテスラ)である。そして所謂主極の半値幅は20゜で
ある。このマグネットローラは、従来のマグネットロー
ラが単一の現像磁極であるのに対して、主極両隣に磁極
を配置することで半値幅を小さくしている。なお、ここ
での磁束密度とは、現像スリーブ表面で測定した磁束密
度のマグネットローラ中心方向成分を表している。汲み
上げ極22は磁束密度が70mTで、所謂剤離れ部24
では、10mT以下の磁束密度となっている。
【0029】図3において、規制部材15は板厚1.6
mmのSUS板であり、現像スリーブ13に対して、
0.4mmのギャップを保持して固定されている。また
この現像スリーブ13は現像容器の開口部で感光体1に
対して0.4mmのギャップを保持して支持されてい
る。この結果、規制部材15と現像スリーブ13とのギ
ャップ(以後Gdと称する)と、感光体1と現像スリー
ブ13とのギャップ(以後Gpと称する)との比は1で
ある。
【0030】このようなマグネットローラを使用するこ
とにより、感光体への磁気ブラシの接触状態を、「所謂
現像領域で、感光体と現像スリーブとの間に形成される
現像電界がトナーとキャリアとを分離することが可能な
電界よりも大きい範囲内で、磁気ブラシを立ち上げ、感
光体に接触させ且つ倒す磁界を発生させる」状態を実現
することができる(特願平11−318490号)。図
3は本例の現像器での磁気ブラシ接触状況を表してお
り、区間A−Bが「所謂現像領域で、感光体と現像スリ
ーブとの間に形成される現像電界がトナーとキャリアと
を分離することが可能な電界よりも大きい範囲」を示
し、この範囲内で磁気ブラシが「立ち上がり、感光体に
接触し、倒れこむ」状態を示している。本例のマグネッ
トローラでは磁束密度ピーク値が90mTであるが、こ
れが例えば60mT程度に下がってもなお上述の接触状
態を実現できることが実験で確かめられている。そして
マグネットローラの磁極配置、形成される磁場は、必ず
しも上述した値である必要はなく、「所謂現像領域で、
感光体と現像スリーブとの間に形成される現像電界がト
ナーとキャリアとを分離することが可能な電界よりも大
きい範囲内で、磁気ブラシを立ち上げ、感光体に接触さ
せ且つ倒す磁界を発生させる」状態を実現することがで
きるようになっていれば構わないものである。ここで磁
束密度の測定値は、マグネットローラを形成する磁場を
現像スリーブ表面で測定したものである。このときの磁
束密度のマグネットローラ中心方向成分のみを示したも
のが図2である。本例での磁束密度の測定は、ホール素
子を使用したガウスメータ(ADSGAUSS MET
ER MODEL HGM−8300)によって行った。
【0031】次に、本例の画像形成装置で行う画像濃度
検知の説明を行う。図1における符号10が画像濃度検
知手段(光濃度センサ)を示している。出力画像を画像
形成装置で形成するのに先立って、感光体上に各色
(Y、C、M、B)の検知用パッチを、前述の露光手
段、現像器によって作成し、これらの検知用パッチを中
間ベルト上に1次転写して、その画像濃度を濃度検知手
段10によって検知する。この濃度検知手段10は、発
光部と受光部とからなり、発光部から光でパッチを照射
し、その反射した散乱光を受光部で測定し、その出力値
(画像濃度に換算する場合もある)を、画像形成装置内
のメモリに取り込む。こうして取り込まれたパッチの濃
度出力値を、画像形成装置に予め記憶された基準値(基
準となる画像濃度値)と比較して、当該基準値と一致す
るように現像バイアスを制御して、パッチ測定時の最適
現像バイアスとして、次のパッチの濃度測定時まで使用
するようにする。このようにパッチの濃度を測定するこ
とによって、現像器内の現像剤の経時変動(トナーの帯
電量がキャリアの劣化などにより低下し、現像能力変化
したり、地肌かぶりが増大したりする状態)や環境変動
(温湿度の変化による、トナーの帯電量変化を原因とす
る、現像能力の変化)に対しても、出力画像の濃度を一
定に保つことができるようになる。またパッチの濃度検
知によって、様々な異常(現像ユニットの故障など)を
検知することもできる。
【0032】本例では、このパッチの現像は、現像バイ
アス−250V、パッチ部分の露光後電位−100Vの
条件で行った。また、このとき作成するパッチの大きさ
は、10mm(中間転写ベルト軸方向:所謂主走査方
向)、5mm(中間転写ベルト周方向:所謂副走査方
向)である。パッチ濃度測定時に、現像バイアスを標準
の現像バイアス値に比べて小さく設定する理由は、次の
とおりである:反射濃度はトナー像のトナー量が増える
にしたがって飽和する、言い換えれば変化が少なくなる
という性質がある。このため、意図的に現像能力を下げ
た状態(トナーが付き難い状態)で、パッチの現像を行
うことによって、現像器の現像能力の変動を正確に測定
できるようになる。より具体的には、画像濃度がID=
1.0程度になる状態である。
【0033】図4は、本例における現像バイアス制御の
フローチャートである。このような現像バイアスの制御
を出力枚数5枚毎に行うことによって、常に一定範囲内
に出力画像の濃度が収まるようになる。また、図4中の
「現像バイアステーブル」とは、現像バイアスを、−4
00Vを中心にして、2V刻みで256段階に制御する
ためのテーブルである(したがって現像バイアスは、−
144Vから−656Vまで制御可能である)。
【0034】本例では、このような現像バイアスを決定
する制御のほか、現像特性(しばしばγ特性などと呼ば
れる)を変化させる制御も行っている。この場合には、
露光条件(潜像形成条件)を変えたパッチを複数個形成
して、規定の現像バイアス値(例えば上述の方法で決定
した現像バイアス値)で現像を行った後、これら複数個
のパッチのトナー濃度をそれぞれ測定し、全てメモリ内
に取り込む。この濃度測定結果を、基準値と比較するこ
とによって、最適な画像形成条件を画像形成条件テーブ
ル(現像バイアス、帯電電位、露光時の光量・照射時間
などが含まれる)から選び出し、画像出力時の画像形成
条件とする。
【0035】本例では、8段のパッチ(600dpiの
1ドット当たりの露光エネルギーが0〜3.4pJでの
8段階、各パッチの大きさは10mm(主)×5mm
(副)である)を作成して行った。このときの現像バイ
アスは上述の方法によって決定した値を使用する。次に
8段のパッチ濃度値から最適な画像形成条件を画像形成
条件テーブルから選び出す。その画像形成条件をもちい
て、目的の画像の出力を行う。図5は、本例のγ特性制
御のフローチャートである。このようなγ特性制御を出
力枚数5枚毎に行うことによって、常に一定のγ特性の
出力画像を得ることができるようになる。本例の画像形
成条件テーブルを表1に示す。
【0036】
【表1】
【0037】発明者らの実験によれば、画像形成条件で
ある、現像バイアス、帯電電位、露光時の光量(照射時
間を含む)の各因子は、現像特性(γ特性)に対して次
のような影響を及ぼすことが分かった:現像バイアスに
関しては、画像の最大濃度(画像濃度の飽和値)を決定
する要因であり、画像の色再現域を決定することにな
る;帯電電位は、帯電電位と現像バイアスとの差(所謂
地肌ポテンシャル)を通して、ハイライト画像部でのγ
特性に影響を及ぼす。具体的には、地肌ポテンシャルを
大きくするとハイライト部でのγカーブの傾きが小さく
なり、γカーブ全体としては急激な立ち上がりを示すよ
うになる。逆に、地肌ポテンシャルを小さくした場合に
は、ハイライト部でのγカーブの傾きが大きくなり、γ
カーブ全体としては直線的な増加を示すようになる。地
肌ポテンシャルに関しては、異常画像の1つである所謂
地肌かぶり防止の機能をもっているため、地肌かぶりを
検知して、地肌ポテンシャル制御の際の参考にする制御
方法も考えられる;露光時の光量に関しては、帯電電位
を変化させたときに最適化を行わないと画像の最大濃度
が変化してしまう。
【0038】本例のようにして現像を行うことで、出力
画像上で現れる異常画像の1つである「後端白抜け」に
対して効果がある。更に本例では、この「後端白抜けの
防止」の効果が、パッチを作成して画像濃度を検知する
ときに、非常に大きな効果をもたらすが、これを以下に
説明する。「後端白抜け」は、画像上において紙搬送方
向に対するハーフトーン乃至黒ベタ部分の後端で画像濃
度が低下したり、現像されなかったりする現象のことで
ある。この後端白抜けは、検知用パッチにおいても生じ
る現象である。後端白抜けは現像時において発生し認識
される現象であり、パッチは出力画像となることが本来
ないため、パッチでの後端白抜けは、出力画像上問題が
ない。しかし、パッチにおける画像濃度を検知する際
に、この後端白抜けが濃度測定の誤差を大きくしてしま
う要因となり得る。図6は、大きさ10mm(主走査方
向)×5mm(副走査方向)のパッチを作成して、当該
パッチの濃度をセンサ出力として縦軸にとり、時間を横
軸にとって表したもので、(a)が本例の現像装置を用
いた場合であり、(b)が比較のための従来の現像装
置、即ち、現像主極の半値幅が40°であるような現像
装置を用いた場合を示している。図7の比較から分かる
ように、本例では、パッチの全ての領域で濃度の出力値
がほぼ一定になっているのに対して、比較例の方は後端
白抜けの影響によって、パッチ画像の後端部で画像濃度
が小さく、言い換えれば濃度が薄くなってしまってい
る。このため、比較例のようにパッチ画像濃度が変化し
てしまう場合には、正確な画像濃度を得るために、パッ
チの大きさを大きく取らなければならないこととなる。
つまり、後端白抜けの影響が正しい画像濃度に影響を及
ぼさないようにするためには、パッチの副走査方向の長
さを大きく取らなければならないということである。比
較例として用いた画像形成装置、即ち、従来の画像形成
装置では、パッチの大きさは、15mm(主走査方向)
×15mm(副走査方向)や20mm(主走査方向)×
20mm(副走査方向)などが標準的であった。後端白
抜けの長さは通常1〜2mm程度なので、パッチの長さ
をこの10倍以上とすることで、画像濃度出力値の時間
平均値をほぼ正しい画像濃度と見なすことができるよう
にしていたのである。これに対して、本例の場合には、
このような後端白抜けの影響がないため、画像濃度出力
値の時間平均は、画像濃度出力値の通常変動を抑えるこ
とができる範囲内で決めれば良いこととなる。発明者ら
の実験によれば、パッチの主走査方向の長さは5mmも
あれば十分正しいパッチの画像濃度を求めることができ
た。本例の画像形成装置でのパッチの大きさは、このよ
うな観点から10mm(主走査方向)×5mm(副走査
方向)に決定したものであり、従来に比べて、パッチ面
積を1/3〜1/8にすることができた。
【0039】本発明によれば、上述のようにパッチの大
きさを従来に比べて小さくすることができたため、次の
ような改善が可能である:既述のように、パッチ作成用
のトナーの浪費を抑えることができ、補給用のトナーボ
トルの大型化や廃トナー容器の大型化を引き起こさない
ですむ。またパッチのトナーが、転写ベルト、中間転写
ベルト、これらに接触している部材などを汚染してしま
うことを極力抑えることが可能である。更にパッチのト
ナーが、濃度検知用センサに飛散して検知用センサを汚
し検知用センサの検知精度を低下させてしまうという問
題も最小限に抑えることができる。図7は、本例(パッ
チ面積:10mm(主走査方向)×5mm(副走査方
向))と比較例(パッチ面積:15mm(主走査方向)
×15mm(副走査方向))とで、ランニング試験を行
い、濃度検知センサの汚れの確認を行った結果を示すも
のである。センサのトナー汚れを確認するために白地部
の反射濃度を記載した。濃度センサの白地部の出力値が
0.30を越えると正確な制御が行えないので、この値
を汚れの限界値であるとした。図7の実験結果から、本
例の場合では、パッチによる濃度検知センサの汚れは、
100K枚以上まで問題のないことが分かった。一方、
比較例の場合には、20K枚程度までで限界に達してし
まうことが分かった。
【0040】本発明によるパッチの大きさを小さくでき
る利点を考慮すれば、以下のような制御を展開すること
も可能となる。従来の画像形成装置では、パッチの作成
をあまり頻繁に行うことはできず、10〜50出力枚毎
に行っていた。これは、前述したようにパッチ形成に伴
う問題(トナーの浪費やパッチによる濃度検知センサの
汚れなど)にその理由がある。一方、本例のような画像
形成装置では、パッチの大きさは従来の1/3〜1/8
程度で十分なので、パッチの形成を3〜15出力枚毎に
行っても、パッチ形成に伴う問題は従来程度に抑えるこ
とができる。その結果、高精度で出力画像の濃度制御が
可能となる。図8はパッチ画像の濃度制御を5枚毎に行
った場合と15枚毎に行った場合とでの、画像を100
枚出力した時の、画像濃度の変動をプロットしたもので
ある。当然ながら、出力画像の濃度変動は、濃度制御を
15枚毎に行った方が、大きい。このように、本発明に
係る画像形成装置では、従来に比べてパッチの大きさを
小さくすることができるので、その結果として、濃度制
御を従来に比べて短いインターバールで行うことができ
るようになり、出力画像の濃度変動が極めて少ない画像
形成装置となる。
【0041】また、従来の画像形成装置では、複数のパ
ッチを作成してγ特性を制御する方法も行われている
が、多くのパッチを作成することは大きなパッチを作成
することと同様な問題を引き起こすことになるので、γ
特性を制御するパッチの数は通常4枚程度とされてい
た。これに対して、本例では、γ特性制御用に8段階の
パッチを使用している。電子写真方式の画像形成装置で
は、γ特性は図9のように、ハイライト部、高濃度部で
傾きが小さくなる特徴がある(図9は本例でのγ特
性)。このようにγ特性は複雑な曲線であるので、4枚
程度のパッチによって、γ特性を完全に把握することは
到底不可能である。このような観点から、多くのパッチ
(本例の場合8段階)を使用することによって、ハイラ
イト部から高濃度部までの全ての領域にわたって、γ特
性を正確に把握することを可能とする。つまり、本発明
に係る画像形成装置では、画像濃度の再現性が良くなる
(原画像を忠実に再現できる)。
【0042】(例2)本発明に係る画像形成装置を、他
の方式のカラー画像形成装置へ応用した例を以下に説明
する。図10は4連ドラム(タンデム方式)で転写体た
る紙に直接画像を転写するタイプのカラー画像形成装置
である。図10では、各感光体ドラム毎に感光体のため
のパッチ濃度検知手段(図示省略)が設けられている。
図11は、リボルバー現像ユニットで、紙搬送ドラムに
巻き付けられた紙上で色重ねを行うカラー画像形成装置
である。図11の構成でも感光体にパッチ濃度検知手段
(図示省略)が設けられている。図12はタンデム方式
で中間転写ベルトを使用しているカラー画像形成装置で
ある。図12でも、各感光体ドラム上でパッチの画像濃
度を検知できるように画像濃度検知手段(図示省略)が
配置されている。図12では、感光体ドラムの他、中間
転写ベルト上でも画像濃度検知を行えるようになってい
てもよい。また図14は、従来の現像動作を説明したモ
ノクロ式画像形成装置であるが、このような装置に対し
ても、本発明に係るマグネットローラを装着し、且つ感
光体上でパッチの濃度測定を検知することによって、本
発明を応用することができる。検知手段(図示省略)は
例えば、感光体1周囲の現像装置4と転写手段25の間
あるいは転写手段25とクリーニング装置6の間に配設
される。
【0043】(例3)パッチ濃度の測定結果に応じてト
ナー補給を行って現像容器内のトナー濃度を均一にする
画像形成装置が考えられる。例1と同様に中間転写ベル
ト上にパッチを作成し、この際、例1と同じ値の現像バ
イアスを印加してパッチの作成を行う。このパッチの画
像濃度を、発光部と受光部とからなる光学式の濃度検知
センサによって読み取り、画像形成装置に予め内蔵され
たメモリ内部に記憶する。次に、このパッチ濃度出力値
と、予め記憶されている基準値(トナー補給用のパッチ
濃度基準値)とを照らし合わせて、出力値がこの基準値
を下回った場合には、トナー補給ボトルを駆動するモー
ターを、予め設定された量だけ駆動し、このトナー補給
ボトルから現像器内へとトナーが補給されるようになっ
ている。図13はこのトナー補給制御を表したフローチ
ャートである。
【0044】(例4)パッチ現像条件(パッチ作成時の
現像バイアス)を変えて考察する。本例では、パッチの
潜像条件を例1と同じとし、パッチの露光後電位は−1
00Vとする。しかし、パッチ現像時の現像バイアス値
は−400Vと、現像バイアスの基準値をとる(例1で
は−250V)。このため、パッチの画像濃度は、所謂
黒ベタ程度となり、IDで2.0程度の値を示す。
【0045】例1では、パッチ現像時の現像バイアスを
−250Vに小さくすることによって、現像器の現像能
力を精度良く検知することができることを説明した。し
かし、現像バイアスを小さくした場合には、いわゆる地
肌ポテンシャル(帯電電位と現像バイアスとの差)が大
きくなる。地肌ポテンシャルを大きくした場合には、現
像剤中のトナーが現像スリーブ側に押しつけられ、所謂
「スリーブ汚れ」が発生することがある。このスリーブ
汚れは、出力画像の現像時にも影響し、現像バイアスの
効果が小さくなって、現像能力が小さくなるという問題
を引き起こす。また地肌ポテンシャルを大きくした場
合、感光体上にキャリアが電気的な力によって付着す
る、所謂「キャリア付着」が発生しやすいという問題も
ある。キャリア付着とは異常画像の一つであり、画像上
では、異物であるキャリアの付着や、キャリア周辺部の
トナー像が白く抜けてしまう現象を引き起こす。例4の
ように、パッチ現像時の現像バイアス値をバイアス基準
値とすることで、上述のような問題が発生せず、パッチ
の画像濃度の検知を行うことができる。
【0046】(例5)更にパッチ潜像形成条件(パッチ
作成時の露光時光量)を変えて考察する。パッチの露光
後電位が−250Vになるように露光時の光量を調整す
る。本例では、パッチの現像条件は例4と同じで、現像
バイアスが−400V、現像バイアスの基準値である。
【0047】このようにすることにより、パッチの画像
濃度は所謂ハーフトーンの領域となり、IDで1.0程
度の値を示す。パッチの画像濃度が中程度である場合に
高精度の画像濃度制御が行うことができることは例1で
説明した通り、画像濃度はハーフトーン領域で変化が大
きく、現像器の現像能力が敏感に濃度の変化として現れ
るためである。また例4と同じく、地肌ポテンシャルを
大きくしていないため、「現像スリーブの汚れ」や「キ
ャリア付着」が発生することもない。
【0048】
【発明の効果】本発明に係る画像形成装置では、従来の
画像形成装置とは異なり、所謂現像領域で現像剤を穂立
てする現像主極の磁力形成を補助する補助磁極を備える
ことで現像主極の半値幅を狭くしており、現像領域で、
像担持体と現像剤担持体との間に形成される現像電界が
トナーとキャリアを分離することができる電界よりも大
きい範囲内で、磁気ブラシが立ち上がったのち倒れ込む
ような構成になっており、現像領域の下流部分で、像担
持体上の現像トナーが磁気ブラシに再付着することが少
なく、たとえ再付着しても、その分のトナーを磁気ブラ
シ中のトナーによって補填んすることができる。このた
め横ライン細りや後端白抜けといった異常画像の発生を
防ぐことができる。更に磁気ブラシ中のトナーが動きや
すく、現像能力を高く維持することができる(磁気ブラ
シの立ち上がりの位置を最近接点に近づけることによっ
て現像能力を高く維持できることは実験的にも判明して
いる)。現像処理で形成された画像の濃度を検知する手
段を有するため、画像形成条件の制御を行うことが可能
であり、現像剤特性の経時変動・環境変動、像担持体膜
厚の変化を受けることなく常に一定の高品質な画像を得
ることができる。また、現像剤のトナー濃度をこの検知
手段によって制御することが可能であり、常に一定の画
像濃度の出力画像を得ることができる。画像濃度検知手
段を有することで現像ユニットのセットし忘れ等の異常
事態を検知することも可能である。
【0049】更に、本発明に係る構成によって後端白抜
け現象が発生しないため、画像濃度検知用パッチの大き
さを従来に比べて、1/3〜1/8の大きさまで縮小す
ることができる一方で、パッチのトナー濃度を高精度で
検知することも可能である。このことから、検知用パッ
チ作成に伴う問題、トナーの浪費、廃トナーの増大、転
写ローラや中間転写ベルト等のトナー汚染による出力画
像の汚れ、濃度検出手段の汚れに伴う画像濃度検出精度
の低下、などを低減することが可能である。画像濃度検
知用パッチを小さくすることができることで、短いイン
ターバルでの画像濃度の制御ができ、出力画像の濃度変
動を極力抑え、また出力画像の現像特性を高精度に制御
し、安定したγ特性の再現を可能にしている。
【0050】画像濃度検知手段の結果に基づいて現像器
内へのトナー補給を行うことで、現像容器内のトナー濃
度を安定して均一化することができる。このため、現像
特性に大きな影響を及ぼし得る因子たるトナー帯電量
(Q/m)を一定に保つことができ、出力画像の濃度を
一定にできる。また、これ以外にもトナーの帯電量を一
定に保つことができるので、現像のγ特性も一定に保つ
ことができる。
【0051】画像の濃度の検知を、ベタ画像の濃度を測
定することによって行うならば、画像形成装置での画像
の最大濃度を検知することができる。また例4で述べた
ような作用により、スリーブ汚れやキャリア付着を引き
起こすことなく、画像濃度の制御を行うことが可能であ
る。出力画像の最大濃度を一定に制御することにより、
画像形成装置の色再現領域を最大にすることが可能とな
る。
【0052】画像の濃度の検知を、ハーフトーン画像の
濃度を測定することによって行うならば、画像形成装置
の現像能力を高精度に検知することができる。ハーフト
ーン画像での濃度検知の方がベタ画像での濃度検知に比
べて高感度である。このため、高精度の画像濃度の制御
が可能になる。また例5で述べたような作用により、ス
リーブ汚れやキャリア付着を引き起こすこともない。
【0053】画像の濃度の検知を、複数の濃度の画像に
おいて測定することによって行うならば、画像形成装置
のγ特性を検知することができ、これに基づいた画像形
成条件の制御を行うことで、γ特性が一定の画像の出力
が可能になる。
【0054】画像濃度の検知を、感光体上のトナー像に
よって行うならば、パッチを中間転写ベルトなどに転写
したりする必要がないため、パッチ上のトナーによる機
械内部の汚染を必要最小限にとどめることができる。ま
た当然ながら、中間転写ベルトを使用しない方式の画像
形成装置においても、画像濃度の検知が可能である。
【0055】画像の濃度の検知を、中間転写体上のトナ
ー像によって行うならば、パッチの画像濃度を出力画像
により近い状態で測定することができる。これは、感光
体から中間転写体上への一次転写時に、感光体上のトナ
ー像の一部が転写残トナーとして残留するため、感光体
上に形成されるトナー像と中間転写体上に形成されるト
ナー像とは微妙に異なり、中間転写体上のトナー像の方
が出力画像により近いと考えられ、出力画像の高品質化
のためには好ましい。中間転写体上であれは、カラー機
の場合には、4色同時にパッチ濃度測定を行うことがで
きるので、パッチ濃度測定時間を短縮できるという利点
もある。
【0056】画像濃度検知にあたり画像からの反射光
(反射率)を測定する濃度検知センサを用いる場合に
は、測定にあたって中間転写ベルトや感光体ドラムを傷
付けたりするようなことがない。また反射光を利用した
センサの特徴である、応答性の速さを利用することがで
き、濃度測定のために感光体ドラムや中間転写ベルトの
速度を落とす必要もない。
【0057】カラー画像形成装置である場合、出力画像
の最大濃度とγ特性の変動に対する許容幅がモノクロ画
像の場合に比べて、きわめて狭い。これは、モノクロ画
像が線画が中心であるのに対して、カラー画像は写真画
が中心であることの違いによる。写真画を再現するため
には、画素素単位での再現が正確であることのみなら
ず、ハーフトーンの画像の濃度が常に安定して再現され
ている必要がある。カラー画像の場合、4色のどの色が
少しでもずれた場合には、別の色として再現されてしま
うこととなり、画質が著しく低いと判断されてしまうの
である。このような点に照らすと、特に許容幅が狭い画
像形成条件の制御が要求される場合において本発明を適
用すると、出力画像の画質が高画質であるような画像形
成装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される画像形成装置の概略図であ
る。
【図2】例1でのマグネットローラの磁束密度を示す概
念図である。
【図3】例1における現像装置の磁気ブラシ接触状況を
示す概念図である。
【図4】例1での現像バイアス制御のフローチャートで
ある。
【図5】例1でのγ特性制御のフローチャートである。
【図6】パッチ画像読み取り時の濃度出力値を示すもの
で、(a)が後端白抜けがない本発明での濃度出力状
態、(b)が後端白抜けのある従来例での濃度出力状態
を示す。
【図7】パッチ面積による濃度検知センサの汚れ変化を
示すグラフである。
【図8】濃度制御インターバルによる出力画像の濃度変
動を示すグラフである。
【図9】例1での画像形成装置での現像γ特性を示すグ
ラフである。
【図10】本発明に係るタンデム紙搬送ベルトを備えた
カラー画像形成装置の概略図である。
【図11】本発明に係るリボルバー紙搬送ベルトを備え
たカラー画像形成装置の概略図である。
【図12】本発明に係るタンデム中間転写ベルトを備え
たカラー画像形成装置の概略図である。
【図13】例3のトナー補給制御のフローチャートであ
る。
【図14】全体的な機械構造が従来公知で本発明にも関
わる画像形成装置の概略図である。
【図15】全体的な機械構造が従来公知で本発明にも関
わる現像装置の概略図である。
【符号の説明】
1 感光体 11 現像剤 13 現像スリーブ 15 規制部材

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 像担持体と、二成分現像剤を担持搬送す
    る現像剤担持体と、当該現像剤担持体内部に固定された
    磁界発生手段とを少なくとも有し、当該磁界発生手段が
    形成する磁場によって現像剤担持体上に磁気ブラシを形
    成して像担持体に摺擦させることで現像を行う画像形成
    装置であって、 現像領域で現像剤を穂立てする現像主極の磁力形成を補
    助する補助磁極を備えることで現像主極の半値幅を狭く
    した画像形成装置において、 像担持体上に形成された画像の濃度を検知する手段を有
    することを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記画像濃度検知手段の出力値に基づい
    て、画像形成条件を制御することを特徴とする請求項1
    に記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記画像濃度検知手段の出力値に基づい
    て、現像剤担持体を備えた現像器内へのトナー補給を行
    うことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記画像濃度の検知を、ベタ画像の濃度
    を測定することによって行うことを特徴とする請求項1
    に記載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記画像濃度の検知を、ハーフトーン画
    像の濃度を測定することによって行うことを特徴とする
    請求項1に記載の画像形成装置。
  6. 【請求項6】 前記画像濃度の検知を、複数の濃度画像
    の測定によって行うことを特徴とする請求項1に記載の
    画像形成装置。
  7. 【請求項7】 前記画像濃度の検知を、感光体上のトナ
    ー像によって行うことを特徴とする請求項1に記載の画
    像形成装置。
  8. 【請求項8】 前記画像濃度の検知を、中間転写体上の
    トナー像によって行うことを特徴とする請求項1に記載
    の画像形成装置。
  9. 【請求項9】 前記画像濃度検知手段が、画像からの反
    射率を測定する濃度検知センサであることを特徴とする
    前記請求項1〜8のいずれか一項に記載の画像形成装
    置。
  10. 【請求項10】 カラー画像形成装置であることを特徴
    とする前記請求項1〜9のいずれか一項に記載の画像形
    成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010066490A (ja) * 2008-09-10 2010-03-25 Ricoh Co Ltd 現像方法、現像装置、プロセスカートリッジ、および画像形成装置

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JP2010066490A (ja) * 2008-09-10 2010-03-25 Ricoh Co Ltd 現像方法、現像装置、プロセスカートリッジ、および画像形成装置

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