JP2002005450A - 高周波加熱装置とその制御方法 - Google Patents

高周波加熱装置とその制御方法

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JP2002005450A
JP2002005450A JP2001021168A JP2001021168A JP2002005450A JP 2002005450 A JP2002005450 A JP 2002005450A JP 2001021168 A JP2001021168 A JP 2001021168A JP 2001021168 A JP2001021168 A JP 2001021168A JP 2002005450 A JP2002005450 A JP 2002005450A
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heated
temperature
heating
power supply
mounting plate
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JP2001021168A
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English (en)
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Tomotaka Nobue
等隆 信江
Kazuo Fujishita
和男 藤下
Kenji Watanabe
賢治 渡辺
Takeshi Takizaki
健 瀧▲崎▼
Isao Mizuta
功 水田
Akiyoshi Fukumoto
明美 福本
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、種類の異なる被加熱物でも同時に
適温に加熱できる高周波加熱装置を提供するものであ
る。 【解決手段】 加熱室100を形成する右側側面101
に設けた給電部109と、被加熱物を載置する載置皿1
10と、構造を工夫した回転台111と、駆動モータ1
12と、給電部109の前方を検出領域とした温度検出
手段115と、制御手段114とを備え、給電部109
と回転台111とで給電部近辺に高周波電波の強弱のか
たよりをつくり、制御手段が温度検出手段の信号に基づ
いて載置皿上の被加熱物の存在位置を判定するとともに
駆動モータを制御して温度の低い被加熱物を高周波電波
の強い給電部近辺に移動させて被加熱物の加熱不足を解
消するとともに複数の被加熱物を同時に適温に加熱す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、単品はもとより加
熱開始時の温度が異なる場合および吸熱量が異なるなど
の複数の被加熱物を同時に加熱して仕上げる高周波加熱
装置とその加熱方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の装置には例えば、被加熱
物の加熱制御を温度検出手段の検出信号に基づいて行な
っている特開平6−201137号公報および特開平9
−27389号公報に開示されているものがある。
【0003】図22から図23は特開平6−20113
7号公報に記載されている被加熱物1の温度検出手段2
と回転する載置皿3とを組合せたものである。図22は
被加熱物1を載せて回転する載置皿3と、被加熱物1の
温度検出手段2とを備え、温度検出手段2に赤外線セン
サを用いたもので、回転する載置皿3の半径を視野角に
したものである。また、図23は赤外線センサを駆動手
段4にてスイングさせて回転する載置皿3の半径を視野
角にしたものである。いずれも、温度検出手段2は加熱
室5の上面に位置している。
【0004】一方、特開平9−27389号公報によれ
ば図24および図25に示すように、高周波電波を給電
する給電部11a,11bを複数備え、給電部を交互に
切り替えることにより集中加熱または分散加熱をして温
度分布を解消するもので、ひとつの被加熱物の加熱を対
象としたものである。
【0005】図24および図25において、被加熱物1
2の温度検出手段13と、加熱室14に高周波を給電す
る給電部11a,11bを複数個備え、給電部11の位
置を変更する分布可変手段15とを備えたものである。
そして、高周波電波を給電する給電部11を複数個と
し、この給電部11を交互に切り替えることにより集中
加熱または分散加熱をして温度分布を解消するもので、
回転している載置皿16上の被加熱物12の周辺部が高
温になると給電部11aを開口して中央部の集中加熱に
切り替える、また、回転している載置皿16上の被加熱
物12の中央部が高温になると給電部11bを開口して
広範囲の分散加熱に切り替え加熱するものである。
【0006】さらに同公報によれば他の例として図26
から図28に示すように、被加熱物17の温度検出手段
18と回転しない載置皿19とを組合せたもので、温度
検出手段18としての赤外線センサは回転しない載置皿
19の全体を視野角にしたものである。また、給電部2
0aとして開口部を備えた遮蔽板21と、給電部20b
として開口部を備えた遮蔽板22を備え、遮蔽板21、
22を組み合わせて回転させるもので、被加熱物17の
周辺部が高温になると給電部20aの中心部が開口部と
なるように切り替え、被加熱物17の中央部が高温にな
ると給電部20aの周辺部が開口部となるように切り替
えるものである。つまり、給電部20a、20bは載置
皿19の下面壁の直下に位置させ、温度検出手段18は
加熱室23の上面壁に位置している。
【0007】つまり、特開平6−201137号公報の
ものは載置皿の略半径分を視野角にした温度検出手段と
載置皿を回転して加熱するものとを組み合わせたもので
あり、特開平9−27389号公報のものは、高周波電
波を給電する給電部を複数備え、複数の給電部をいずれ
かに切り替えて局所加熱することと、複数の給電部を交
互に切り替えることにより均一加熱するものである。さ
らには回転しない載置皿19と載置皿19のほぼ全体を
視野角とした温度検出手段とを組合せたものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
構成ではいずれも同じ条件(同じ温度、同じ種類、同じ
吸熱量)の被加熱物を加熱するものであった。そのた
め、温度検出手段の視野角はそれほど問題にならなかっ
た。
【0009】本発明のようにすべての被加熱物に高周波
を供給する加熱と特定の被加熱物を集中的に高周波加熱
することを組み合わることにより、従来の高周波加熱装
置では不可能であった加熱開始温度が異なる場合或いは
吸熱量が異なる場合などの複数の被加熱物を同時に加熱
し、同一温度に加熱仕上げを実現するために新たな課題
が派生する。
【0010】つまり、複数の被加熱物を同時加熱する際
に個々の被加熱物の温度差を判別すると低温側の被加熱
物が給電部の付近に位置するように載置皿の回転を停止
してその被加熱物を集中的に高周波加熱するものであ
る。従って、給電部の付近に位置する載置皿上の被加熱
物の温度が温度検出手段にて検出できなければならな
い。そして、特定の場所として載置皿の略半径分を視野
角にした温度検出手段の場合には給電部の位置と温度検
出手段の位置とが適切な箇所でないと被加熱物の温度の
検出ができないという問題があった。
【0011】また、特開平9−27389号公報による
一つは、すべての加熱が載置皿を回転して被加熱物を均
等加熱することを基本とし、温度分布が生じた時に集中
加熱または分散加熱に切り替えて温度分布を解消しょう
とするものであった。またもう一つは、すべての加熱が
回転しない載置皿方式にて給電部を移動させて被加熱物
を均等加熱することを基本とし温度分布が生じた時に給
電部を中央部または周辺部に切り替えて集中加熱して温
度分布を解消しょうとするものであった。しかし、これ
ら従来装置は給電部を移動および回転させる構成であ
り、導波管24、給電部20a、20bなどは高周波発
生手段25に直結した位置にあり非常に電界強度の強い
場所である。このように、電界強度の強い位置で金属
(金属以外は困難)で構成された導波管24や給電部を
移動させるには、電界集中による発熱やスパークなどの
現象が発生しやすいことより現実には実用化が極めて困
難である。
【0012】さらに、これら従来装置の構成では、大き
いカップに入った牛乳と小さいカップに入った牛乳のよ
うな吸熱量が異なる複数の被加熱物を同時加熱する場合
にも前述と同様で、複数の被加熱物を同時加熱、同一温
度に加熱仕上げすることはできない。
【0013】本発明は上記課題を解決するもので、給電
部の移動および回転をなくすとともに、一つの被加熱物
を適温に加熱できるのは勿論、加熱開始温度が異なる場
合および/または吸熱量が異なる場合などの複数の異な
る状態の被加熱物を同時加熱しても、同一温度に加熱仕
上げることができる高周波加熱装置とその加熱方法を提
供することを目的とする。
【0014】そして、それを実現するために加熱室内の
高周波電波の強弱のかたよりを形成させる具体的な構成
とその活用手段を提供することを目的とする。
【0015】また、加熱室内に形成した高周波分布の強
い領域である給電部近辺に対して温度検出手段の検出位
置の最適化を図ることを目的とする。
【0016】また、特定の被加熱物を集中的に高周波加
熱する場合にその特定以外の被加熱物の温度をも時々検
出して常に、低温側の被加熱物を選出し、これを集中的
に加熱することにより複数の被加熱物をほぼ同一温度に
仕上げることを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の高周波加熱装置
は上記課題を解決するために、加熱室に高周波電力を供
給する給電部と被加熱物を載置する載置皿を載置する回
転台とで前記給電部の近辺の高周波電波を強くした構成
とし、電波の強い位置に温度の低い被加熱物をまたは被
加熱物の温度の低い部分を載置し、この被加熱物を温度
検出手段である赤外線センサで表面温度を監視しながら
加熱するようにした。
【0018】上記発明によれば、種類の異なる複数の被
加熱物のうち温度の低い被加熱物をまたは被加熱物の温
度の低い部分を赤外線センサによって表面温度を監視し
ながら強く加熱することで他の被加熱物に比して特に加
熱不足になることがないようにすることができる。
【0019】また、加熱室に高周波電力を供給する給電
部と、複数の被加熱物を載置する載置皿と、前記載置皿
を載置するとともに前記給電部付近の被加熱物に他の位
置の被加熱物よりも多くの高周波電力を与える回転台
と、前記回転台の回転時には前記複数の被加熱物の温度
を検出し回転台の停止時は少なくとも前記給電部付近の
被加熱物の温度変化を監視する温度検出手段と、前記回
転台の回転時に前記温度検出手段から得た検出結果に基
づいて各被加熱物間の温度差を判別する判別手段と、前
記判別手段の判別にもとづき回転中の前記回転台を低温
側の被加熱物が前記給電部付近にきた時に回転を停止し
てその被加熱物を集中加熱するとともに低温側の被加熱
物の変更の有無を確認するために時々回転台を回転させ
る制御を行なう制御手段とを備えたものである。
【0020】また、複数の被加熱物を同時加熱する場合
に、加熱の少なくともある段階で最も温度の低い被加熱
物を給電部近辺に導いて加熱し、被加熱物間の温度差を
なくすような制御方法とした。
【0021】上記発明によれば、回転台回転時の高周波
加熱と回転台停止時の特定の被加熱物を集中的に高周波
加熱することとを組み合わせて従来の高周波加熱装置で
は不可能であった加熱開始温度が異なる場合或いは吸熱
量が異なる場合の複数の被加熱物を同時加熱し同一温度
に加熱仕上げができるものであり大変便利となる。ま
た、給電部を可変しないために電界集中による発熱やス
パークなどの現象が発生することが無く且つ、簡単構造
にて実現できる。また、全体構成のニーズに応じて選択
肢がいろいろできる。例えば、低価格化タイプ、構造の
簡単化タイプまたは、中庸なタイプが考えられ選択がで
きるものとなる。
【0022】
【発明の実施の形態】請求項1に記載の発明は、加熱室
に高周波電力を供給する給電部と被加熱物を載置する載
置皿を載置する回転台とで前記給電部の近辺の高周波電
波を強くした構成としている。そして、種類の異なる複
数の被加熱物のうち温度の低い被加熱物をあるいは被加
熱物の温度の低い部分を給電部の近辺に導いて強く加熱
することで加熱不足になることがないようにすることが
できる。
【0023】また請求項2に記載の発明は、特に、請求
項1に記載の回転台は、高周波電波分布を変化させるた
めにその直径寸法を可変パラメータとして選択してい
る。そして、給電部を可変しないために電界集中による
発熱やスパークなどの現象が発生することが無く且つ、
簡単構造にて実現できる。
【0024】また請求項3に記載の発明は、特に、請求
項1に記載の高周波電波の強さは、載置皿の中心とその
周縁の略中央に中心を挟んで載置した水100ccと水
200ccとを被加熱物とし、水200ccを給電部側
に置いた時に略同等の昇温特性となる強さとしている。
【0025】また請求項4に記載の発明は、特に、請求
項1に記載の高周波電波の強さは、載置皿の中心とその
周縁の略中央に中心を挟んで載置した水200ccと水
200ccとを被加熱物とした時、給電部側の水の加熱
エネルギ比率が60%以上となる強さとしている。そし
て、温度の低い被加熱物をあるいは被加熱物の温度の低
い部分を給電部近辺に導いて強く加熱することで加熱開
始温度が異なる場合或いは吸熱量が異なる場合の複数の
被加熱物を同時加熱し同一温度に加熱仕上げができるも
のであり大変便利となる。
【0026】また請求項5に記載の発明は、複数の被加
熱物を収納する加熱室と、前記加熱室内に高周波電力を
供給する給電部と、前記被加熱物を載置する載置皿と、
前記載置皿を載置とともに前記給電部付近の被加熱物に
他の位置の被加熱物よりも多くの高周波電力を与える回
転台と、前記回転台の回転時には前記複数の被加熱物の
温度を検出し回転台の停止時は少なくとも前記給電部付
近の被加熱物の温度変化を監視する温度検出手段と、前
記回転台の回転時に前記温度検出手段から得た検出結果
に基づいて各被加熱物間の温度差を判別する判別手段
と、前記判別手段の判別にもとづき回転中の前記回転台
を低温側の被加熱物が前記給電部付近にきた時に回転を
停止してその被加熱物を集中加熱するとともに低温側の
被加熱物の変更の有無を確認するために時々回転台を回
転させる制御を行なう制御手段とを備えたものである。
【0027】そして、温度検出手段は集中加熱時の低温
側の被加熱物の温度を的確に把握できるとともに、時々
回転台を回転させ複数の被加熱物の温度を検出して、最
も低い温度の被加熱物が変更しているかどうかを確認し
ながら加熱できるので同時加熱でほぼ同一温度に仕上げ
ることができる。
【0028】また請求項6に記載の発明は、特に、請求
項5に記載の温度検出手段は、赤外線を検出する複数素
子からなり、前記複数素子と給電部と載置皿の中心とを
結ぶ線上にて載置皿の略半径分を視野角として温度を検
出する構成としたものである。
【0029】そして、赤外線を検出する少ない複数素子
からなるため安価に構成できる。
【0030】また請求項7に記載の発明は、特に、請求
項5に記載の温度検出手段は、赤外線を検出する複数素
子からなり、前記複数素子と給電部と載置皿の中心を結
ぶ線上にて載置皿の略直径分を視野角として温度を検出
する構成としたものである。
【0031】そして、複数素子と載置皿の略直径分を視
野角とした温度検出手段であり、温度検出手段は素子の
数が増加(例えば、8素子)して少々価格高になるが、
温度差を判別する加熱制御を付加する必要がない。
【0032】また請求項8に記載の発明は、特に、請求
項5に記載の温度検出手段は、赤外線を検出する単素子
と駆動手段とを組合せた構成とし、給電部と載置皿の中
心を結ぶ線上にて載置皿の略半径分を視野角として温度
を検出する構成としたものである。
【0033】そして、スイング駆動にステッピングモー
タが必要となるとともに、温度差を判別する加熱制御を
付加との組み合わせとなるが、温度検出手段は素子の数
が最少であり低価格となる。
【0034】また請求項9に記載の発明は、特に、請求
項5に記載の温度検出手段は、赤外線を検出する単素子
と駆動手段とを組合せた構成とし、回転台の回転時には
給電部と載置皿の中心を結ぶ線上にて載置皿の略半径分
を視野角として温度を検出し、回転台の停止時には給電
部と載置皿の中心を結ぶ線上にて載置皿の略直径分を視
野角として温度を検出する構成としたものである。
【0035】そして、スイング駆動にステッピングモー
タが必要となり、半径を視野角とした時と直径を視野角
とした時の駆動制御が加わるが、温度差を判別する加熱
制御を付加する必要がなく、温度検出手段は素子の数が
最少であり低価格となる。
【0036】また請求項10に記載の発明は、特に、請
求項5に記載の温度検出手段は、赤外線を検出する複数
素子からなり、給電部と載置皿の中心部を結ぶ線上にて
載置皿の略半径分を視野角とした温度検出手段Aと前記
載置皿の残りの略半径分を視野角とした温度検出手段B
とを組み合わせる構成としたものである。
【0037】そして、複数の素子の温度検出手段が複数
個となり、少々価格が増すが温度差を判別する加熱制御
を付加する必要がなく簡単となる。
【0038】また請求項11に記載の発明は、被加熱物
を収納する加熱室と、高周波を発生する高周波発生手段
と、前記高周波発生手段が発生する高周波を加熱室内に
供給する給電部と、前記高周波発生手段を駆動する駆動
電源と、前記被加熱物を載置する載置皿と、前記載置皿
を載置し前記給電部とともに前記給電部近辺に高周波電
波の強いかたよりをつくる回転台と、前記回転台を回転
駆動する回転駆動手段と、前記回転台が回転することに
より載置皿のほぼ全域を検出領域とする温度検出手段
と、前記温度検出手段の検出信号に基づく前記載置皿上
の温度分布に対して前記駆動電源と前記回転駆動手段の
動作を制御し高周波電波の強弱を利用し、温度の低い被
加熱物は給電部近辺で加熱し、温度の高い被加熱物は給
電部から遠い側で加熱して被加熱物全体を適温に高周波
加熱する制御手段とを備えたものである。
【0039】そして、被加熱物の温度分布に偏りがある
と回転駆動手段を制御して温度の低い被加熱物を高周波
電波の強いところに長く滞在させることで被加熱物全体
の温度分布の均一化を促進することができる。
【0040】また請求項12に記載の発明は、加熱開始
時の温度が異なる複数の被加熱物を同時加熱する場合お
よび/または吸熱量が異なる複数の被加熱物を同時加熱
する場合であって、加熱終了時に前記複数の被加熱物を
ほぼ同一温度に加熱仕上げするために、加熱中の少なく
ともある段階で最も温度の低い被加熱物を給電部近辺に
導いて加熱するように高周波加熱を制御したものであ
る。
【0041】そして、温度の低い被加熱物を高周波電波
の強い給電部近辺の位置で集中加熱するために、その部
分の温度が上昇し、他の被加熱物の温度とほぼ同一温度
に容易にすることができる。
【0042】また請求項13に記載の発明は、加熱開始
時の温度が異なる複数の被加熱物を同時加熱する場合お
よび/または吸熱量が異なる複数の被加熱物を同時加熱
する場合であって、複数の被加熱物を載置した載置皿を
回転させて複数の被加熱物をそれぞれ高周波加熱する工
程と、載置皿の回転を停止して特定の被加熱物を集中的
に高周波加熱する工程とを組合せて、加熱終了時に前記
複数の被加熱物をほぼ同一温度に加熱仕上げするように
高周波加熱を制御したものである。
【0043】そして、加熱開始時の温度が異なる例とし
て、冷凍ごはんと冷えた味噌汁、冷凍ごはんと冷蔵ハン
バーグまたは、吸熱量が異なる例として、大きいカップ
に入った牛乳と小さいカップに入った牛乳などを同時加
熱にて同一温度に加熱仕上げすることができ大変便利と
なる。
【0044】また請求項14に記載の発明は、特に、請
求項13に記載の制御方法の載置皿の回転停止工程にお
いて、集中的に高周波加熱する特定の被加熱物の温度情
報の検出および停止経過時間の計数を行なうものであ
る。そして、集中的に加熱している被加熱物の加熱不足
の解消と、他の被加熱物の少なからずの温度上昇による
過加熱とを防止してそれぞれの被加熱物を適温に仕上げ
ることができる。
【0045】また請求項15に記載の発明は、特に、請
求項14に記載の載置皿の回転停止工程において得た温
度情報および停止経過時間計数値を既定した停止解放条
件と比較し、停止解放条件を満足すると再び載置皿を回
転させるものである。そして、温度検出により集中加熱
時の低温側の被加熱物の温度を的確に把握できるととも
に、時々回転台を回転させ複数の被加熱物の温度を検出
して、最も低い温度の被加熱物が変更しているかどうか
を確認しながら加熱できるので同時加熱でほぼ同一温度
に仕上げることができる。
【0046】また請求項16に記載の発明は、特に、請
求項15に記載の停止解放条件は、載置皿の回転停止前
に得た被加熱物の温度分布の最高温度に基づく絶対温度
値あるいは最高温度と最低温度との温度差に基づく温度
上昇値とするものである。そして、載置皿の停止時には
高周波電波の強い領域である給電部近辺に導いた最低温
度の被加熱物の温度変化を温度検出手段で監視し、載置
皿回転停止前の最高温度値より高くなった時あるいは所
定の温度上昇が生じると載置皿を再び回転させることで
異常加熱あるいは局所加熱を抑制することができる。
【0047】また請求項17に記載の発明は、特に、請
求項15に記載の停止解放条件は、載置皿の回転停止に
係わる既定した停止時間とするものである。
【0048】そして、載置皿停止時間が既定した停止時
間の間に所定の温度上昇を生じない場合でも載置皿を再
び回転させて被加熱物全体を加熱することで載置皿停止
に伴なう局所加熱を解消させることができる。これは、
特に冷凍品が混在する複数の被加熱物の同時仕上げ加熱
に効果を発揮できる。
【0049】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を用いて
説明する。
【0050】(実施例1)図1は本発明の実施例1を示
す高周波加熱装置の外観構成図、図2は図1の断面構成
図である。
【0051】図1および図2において、加熱室100は
金属材料から構成された金属境界部である右側壁面10
1、左側壁面102、奥壁面103、上壁面104、底
壁面105及び被加熱物を加熱室100内に出し入れす
る開閉壁面である開閉扉106により略直方体形状に構
成され、給電された高周波をその内部に実質的に閉じ込
めるように形成している。107は加熱室100に給電
する高周波を発生する高周波発生手段であるマグネトロ
ン、108はマグネトロン107が発生した高周波を加
熱室100に導く導波管、109は加熱室100と導波
管108とを高周波的に結合するとともにマグネトロン
107が発生した高周波を加熱室100内に放射する給
電部であり開閉扉106からみて右側壁面101の前後
方向の略中央に設けている。110は被加熱物を載置す
る載置皿であり、回転台111に載置する。112は回
転台111とともに載置皿110を回転駆動する回転駆
動手段である駆動モータであり、一方向にのみ回転す
る。この駆動モータ112を動作させることで回転台1
11および載置皿110が回転する。
【0052】113はマグネトロン107を駆動するイ
ンバータ駆動電源部、114は装置全体の動作を制御す
る制御手段である。115は温度検出手段である赤外線
センサであり4個の検出素子を有している。各検出素子
は右側壁面101に設けた二つの孔116、117を介
して載置皿110の表面の赤外線量あるいは被加熱物が
載置された状態では被加熱物の表面の赤外線量を検出し
検出した信号は制御手段114に入力させている。赤外
線センサ115の4個の検出素子の検出領域は図2にお
いて一点破線の丸印118a〜118dで示す領域に設
定している。検出領域118aは載置皿110の略中央
領域、検出領域118dは載置皿110の周縁領域、検
出領域118b、118cはその間の領域に設定してい
る。制御手段114は、操作部から入力された加熱情
報、赤外線センサ115および駆動モータ112の回転
軸を介して被加熱物の重量を検出する重量センサ(図示
していない)からの信号に基いて、インバータ駆動電源
部113の動作および駆動モータ112の動作を制御し
て加熱室100内に収納された被加熱物を誘電加熱す
る。
【0053】また載置皿110はセラミック材料にて構
成し、回転台111は金属材料にて構成している。また
底壁面105および上壁面104の加熱室100の外側
には輻射加熱用のヒータ(図示していない)を設けるこ
とができる。
【0054】また、操作部には、自動加熱制御をする
「解凍」キーや「あたため」キー、使用者の意図に基い
て加熱を実行する「加熱時間入力部」や「加熱温度入力
部」、加熱中の被加熱物温度を表示する表示部、加熱開
始を入力する「スタート」キー、および入力条件をクリ
アしたり加熱を中断する場合に使用する「取消」キーな
どを備えている。
【0055】次に本発明が主眼とする種類の異なる被加
熱物でも同時に適温に加熱させるための手段、すなわち
給電部近辺の高周波電波を強くする手段とその作用につ
いて図3を用いて説明する。図3は回転台111の外観
図である。
【0056】上記観点での性能確保に対する目標性能と
それを達成するために実施した試験内容について以下に
説明する。
【0057】まず目標性能に対し、加熱室100内での
高周波分布の強弱のかたよりのレベルを設定として、1
00ccと200ccの水を同一温度に昇温することと
した。そして、水200ccを入れたマグカップを載置
皿110の直径寸法を4等分し中心位置に対して左右2
領域の中央に載置した時、給電部側に近いマグカップの
昇温比率を他方の略1.5倍(60:40)とすること
とした。
【0058】この目標値の根拠は、上記の載置条件のも
とで、200ccの水をそれぞれ入れたマグカップ2個
を載置して載置皿を回転させると両方のマグカップの水
の昇温特性はほぼ等しく、100ccと200ccの水
をそれぞれ入れたマグカップを載置して載置皿を回転さ
せるとそれぞれの水の昇温比率は約35−40%と約6
0−65%であることに基づき、100ccと200c
cの水を同一温度に昇温するための必要条件から決め
た。
【0059】このマグカップ2個にA,Bの番号をつ
け、Aのマグカップだけに着目すると、マグカップAが
給電部側に存在するときの昇温比率をX(%)、その状
態で停止している時間をY(秒)とする。そして載置皿
の回転に伴いマグカップAは開閉扉側、給電部と反対
側、加熱室の奥側そして再び給電部側に回転移動する。
各状態下でのマグカップAの昇温比率は、それぞれ50
%,(100−X)%,50%そしてX%のように表現
できる。そして載置皿が一回転する時間をT秒とする
と、マグカップAの水の昇温をマグカップBの水に対し
て1.5倍にするための条件は次の式で与えられる。
【0060】100*{1.5/(1+1.5)}=
(50T+XY)/(T+Y) 一例として、載置皿一回転の時間Tを10秒、一回転毎
に停止時間Yを20秒採ることとするとX=65%とな
る。すなわち、加熱室10内に形成する高周波分布の強
弱のかたよりは通常の設計では得られない高い偏り特性
が要求される。
【0061】次に実施した試験内容について述べる。給
電部109と回転台111の回転の中心軸とを結ぶ線上
において載置皿110の中心位置に対して左右2個所に
水200cc入れたマグカップを載置した条件の下で各
水負荷の加熱に伴う昇温特性を調べた。載置条件は、マ
グカップを中央でくっつけた状態、左右各領域の中央に
載置した状態および載置皿の両端に載置した状態とし
た。そして、この昇温特性の比率が給電側に置いた水負
荷、すなわち赤外線センサの検出領域内に置いた負荷の
温度上昇が反対側の水負荷の温度上昇に対して略1.5
〜2倍とすることを目標に回転台111の直径を変化さ
せた。直径寸法は回転台111の周縁部と給電部109
との隙間寸法を導波管108内を伝搬する高周波の伝搬
波長を基準として選択した。すなわち、導波管108は
幅寸法を90mmとし、その伝搬波長は約166mmで
あり、この伝搬波長の略1/4と略3/8の寸法の隙間
寸法を形成する回転台21の直径寸法としている。直径
が200mm前後では、左右の水負荷の昇温比率はほぼ
同等であったが、直径を増すことで給電側においた水負
荷を強く加熱できた。回転台111の直径寸法は載置皿
110との相対関係も考慮して245mmとすることで
所期の目標を得た。この場合、回転台111の周縁部と
給電部109との隙間寸法は導波管108内を伝搬する
高周波の伝搬波長の略1/4であった。
【0062】また、図3に示した回転台形状で載置皿の
左右領域の中央に水200ccを入れた500ccビー
カー(普遍化のために汎用容器とした)を載置した時の
上記の昇温比率Xは、75%以上を得た。なお、回転台
111にはフレームが90°ピッチで設けているがこの
フレームと給電部との相対位置関係には関係なく上記の
昇温比率を得ることができた。
【0063】次に上記構成からなる高周波加熱装置の操
作手順と制御内容について図4を用いて説明する。なお
下記の説明内容は本発明の特徴をより明確にするために
複数の被加熱物を自動加熱調理する制御内容について説
明する。複数の被加熱物を加熱室内に収納載置した後、
使用者は操作部上の「あたため」キーを選択をする(S
101)。次に「スタート」キーを押す(S102)こ
とで被加熱物の誘電加熱が開始される。なお、S103
は「スタート」キーが押されたことを確認するものであ
り、「スタート」キーに先立って「取消」キーが押される
とS101に戻る。
【0064】S104でインバータ駆動電源部113を
動作させてマグネトロン107を動作させ給電部109
を介して加熱室100内に高周波を供給する。またS1
05で回転台111の駆動モータ112を動作させて載
置皿110を回転させる。駆動モータ112は同期モー
タで構成しており、商用電源周波数が60Hzの場合、載
置皿110を一回転させるのに要する時間は10秒であ
る。
【0065】S106では、制御手段114は駆動モー
タ112に駆動電力を供給した時刻からの経過時間を計
数するとともに0.5秒間隔で赤外線センサ115の検
出信号を取り込む。この検出信号は現在温度を示す4行
1列のレジスタ1に格納し、次の信号(すなわち0.5
秒後)が入力されるまでその信号値を保持する。一方制
御手段114は4行40列のマトリックスからなるレジ
スタ2を備えている。このマトリックスレジスタ2は載
置皿110上のいわゆる温度分布データを格納するもの
である。駆動モータ112に電力が供給されると直ちに
その時刻における赤外線センサ115の検出信号を取り
込みレジスタ1に格納する。そして0.5秒経過後には
レジスタ1のデータをレジスタ2の第1列の4行1列の
レジスタに格納した後、赤外線センサ115の現時点で
の検出信号をレジスタ1に格納する。駆動モータ112
の動作経過時間に伴い、随時検出信号がレジスタ2に格
納され10秒経過すると載置皿110上の全域の温度分
布がレジスタ2の1列から20列に格納されることにな
る。制御手段114は次の10秒間に取り込んだ検出デ
ータをレジスタ2の21列から40列に格納する。そし
て20.5秒以降の検出データはレジスタ2の1列から
順次上書き格納する。
【0066】制御手段114は、レジスタ2の1列から
20列のデータと21列から40列のデータをそれぞれ
比較し、既定した温度上昇、たとえば2℃、を超過する
列には被加熱物が存在すると判別する。この結果に基づ
いて載置皿110上の複数の被加熱物の存在位置を判定
しS107に進む。なお、この判定処理中においても載
置皿110は連続的に回転を継続させているので制御手
段114は赤外線センサ115から新たな信号を随時取
り込んでいる。
【0067】つぎにS107ではレジスタ2の被加熱物
が存在すると判定した列群(各列の平均温度で代表させ
る)の最高温度と最低温度との温度差を既定した温度
差、たとえば10℃と比較する。温度差が10℃未満の
時はS111に進み、各列群の最高温度と終了加熱温度
とを比較する。終了加熱温度に達していない時はS10
5に戻り、終了加熱温度に達するとS112に進む。S
107で温度差が10℃以上になるとS108に進む。
【0068】S108ではレジスタ2の被加熱物が存在
すると判定した列群の中の最低温度に対応する列が給電
部109に対面する位置に来た時点で駆動モータ112
への供給電力を遮断する。そして駆動モータ112の動
作経過時間の計数を停止するとともに停止時間の計数を
開始する。この状態において、給電部109に対面する
位置に存在する被加熱物は他方の被加熱物よりも強く誘
電加熱される。また赤外線センサ115は強く加熱され
ている被加熱物の表面温度のみを随時監視している。こ
の時に赤外線センサ115から取り込むデータはレジス
タ1のみである。
【0069】次にS109ではレジスタ1の温度と終了
加熱温度との比較を行う。終了加熱温度に達していたら
S112に進む。終了加熱温度に達していない時はS1
10に進む。
【0070】S110では、今強く加熱している被加熱
物から得られる現在温度を載置皿の回転の停止を解除す
る停止解放条件と比較し停止を解除するかどうかを判定
する。この停止解放条件は、載置皿の回転停止前に得た
被加熱物の温度分布の最高温度に基づき、今強く加熱し
ている被加熱物の現在温度がこの最高温度を超えると停
止を解放する。また、載置皿回転停止前に得た最高温度
と最低温度との温度差に基づき今強く加熱している被加
熱物から得られる現在の温度データが先の最低温度から
所定の温度上昇を生じると停止を解放する。この時の既
定値は、たとえば先の温度差の1.5倍の15℃とす
る。さらには、既定した停止時間内に前述の温度上昇が
得られない場合にも停止を解放する。この時の既定時間
はたとえば30秒とする。
【0071】停止解放条件に達していない場合はS10
8に戻りS108の内容を実行する。そしてS110で
はレジスタ1の温度あるいは停止時間を停止解放条件と
比較し条件が満たされていると判断するとS111に進
む。S111はレジスタ2の各列の平均温度の最高温度
が既定した終了加熱温度に達したかどうかを判定する。
終了加熱温度に達していない場合は、S105に戻る。
【0072】S105では再び駆動モータ112に駆動
電力を供給する。これにより載置皿110が再び回転を
始めるとともに駆動モータ112の停止時間の計数をク
リアするとともに動作経過時間の計数を再び開始する。
また、赤外線センサ115の検出信号データも順次レジ
スタ1に取り込むとともにレジスタ2のデータを更新す
る。この時レジスタ2の更新開始列はS108実行時に
おいて最低温度データを有した列である。従って、今の
時点では載置皿110上の被加熱物の存在位置は既知の
状態である。なお、駆動モータ112が20秒以上連続
して動作した場合はレジスタ2のデータはすべて更新さ
れるので被加熱物の存在位置を再度判定しても構わな
い。
【0073】S109でレジスタ1の最高温度が終了加
熱温度に達したと判断した時あるいはS111でレジス
タ2の被加熱物の存在位置に対応する各列毎の平均温度
が終了加熱温度に達したと判断した時にはS112に進
む。
【0074】S112ではインバータ駆動電源113の
動作を停止しS113に進む。S113では駆動モータ
112の電力供給を停止して被加熱物の誘電加熱を完了
する。
【0075】次に被加熱物を載置した載置皿の具体的な
動きを図5および図6を用いて説明する。
【0076】図5は、冷凍ごはん119(−18℃)と
冷凍ハンバーグ120(−18℃)とを別々に入れて加
熱する時の様子を示す。加熱を開始すると載置皿110
が矢印121で示す方向に回転する。すなわち図5
(a)の状態に載置した場合、載置皿110の回転によ
り図5(b)のように被加熱物は加熱室100内を移動
していく。この間に制御手段は0.5秒間隔で赤外線セ
ンサ115の検出領域118a〜118dからの検出信
号を取り込む。図5(a)の状態では赤外線センサ11
5は冷凍ごはん119とその器および冷凍ハンバーグ1
20の皿の温度をそれぞれ検出する。一方図5(b)の
状態では赤外線センサ115は検出領域118aの検出
素子が冷凍ハンバーグ120の皿と載置皿110の温度
を検出し、検出領域118bの検出素子が冷凍ごはん1
19の器と載置皿110の温度を検出し、検出領域11
8c,118dは載置皿110のみの温度を検出する。
【0077】そして載置皿110が1回転した時点から
制御手段が載置皿上の被加熱物の存在位置の判定を開始
する。載置皿110がさらに1回転すると制御手段は複
数の被加熱物の存在を確認するとともにそれぞれの被加
熱物の温度情報を知る。そして被加熱物が存在すると判
定したレジスタ2の各列毎の平均温度の最高温度と最低
温度との温度差が10℃を超えると最低温度であるレジ
スタ2の列が給電部に対面する位置に来ると駆動モータ
の電力を遮断する。これにより、たとえば冷凍ハンバー
グ120が給電部に対面する位置に存在して載置皿11
0が停止すると冷凍ハンバーグ120が冷凍ごはん11
9に対して強く加熱される。
【0078】またこの状態で冷凍ハンバーグ120が所
望の温度以上に加熱されると載置皿110が再び回転す
る。そしてそこそこに加熱されたごはんとそこそこに加
熱されたハンバーグがほぼ均等に誘電加熱されていく。
ごはんとハンバーグとのどちらかの温度が終了加熱温度
75℃に達すると誘電加熱を完了する。これによりごは
んとハンバーグはそれぞれ適温に同時加熱できる。
【0079】また図6は冷凍ハンバーグ122(−18
℃)と冷凍ポテト123(−18℃)とを混載した皿を
加熱する時の様子を示す。この場合、載置皿110の矢
印124方向の回転に伴って赤外線センサ115の検出
領域118a,118b,118cがそれぞれの被加熱物
の上を通過するが、上記例と同様に被加熱物の存在位置
判定が行われた後、冷凍ハンバーグ122の存在位置に
対応するレジスタ2の列が既定した温度差以上の下で最
低温度となった場合には図6(b)で示すように冷凍ハ
ンバーグ122が給電部に対面する位置で、かつ赤外線
センサ115の検出領域118a〜118bに該当する
位置で載置皿110の回転が停止し、冷凍ハンバーグ1
22を冷凍ポテト123に対して強く誘電加熱する。以
降の動作は上述した通りであり、ハンバーグとポテトと
のどちらかの温度が終了加熱温度に達することで誘電加
熱を完了しいずれも適温に加熱された状態となる。
【0080】(実施例2)つぎに実施例2について説明
する。実施例2は給電部を加熱室の奥壁面に設けたもの
である。
【0081】図7は本発明の実施例2の高周波加熱装置
の構成を示す概略断面図、図8は同装置の動作ブロック
図、図9は同装置の載置皿に設けた番地の例、図10は
同装置の温度検出手段の要部断面図、図11は同装置に
よる加熱開始温度の異なる複数の被加熱物の均等加熱時
の概念図、図12は同装置による加熱開始温度の異なる
複数の被加熱物の集中的な高周波加熱時の概念図、図1
3は同装置による吸熱量の異なる大小カップの均等加熱
時の概念図、図14は同装置による吸熱量の異なる大小
カップの集中的な高周波加熱時の概念図、図15は給電
部と温度検出手段の相対位置を説明する図である。
【0082】図7において、201a、201bは食品
などの被加熱物であり加熱室202の載置皿203上に
載置されている。なお、載置皿203は実施例1に示し
た載置皿と回転台とから構成されるが、一体的な構造図
として簡略図示している。載置皿203は回転駆動手段
204により加熱室202内で回転し、被加熱物201
a、201bを回転させる構成である。高周波発生手段
205は導波管206を介して加熱室202に結合し、
矩形形状の孔から構成した給電部207から高周波電力
が加熱室202内に給電される構成となっている。導波
管206の上部には温度検出手段208が設けられてい
る。温度検出手段208は加熱室202の壁面に設けら
れた開口部209を介して被加熱物201a、201b
からの赤外線量を検知して被加熱物201a、201b
の温度を検出する。温度検出手段208は複数の素子を
備え載置皿203の略半径分の4点の領域からの赤外線
量を検出するように設けられている。
【0083】図8は同装置の動作ブロックを示したもの
で、温度検知手段208からの信号をもとにマイコンな
どの判別手段210にて温度差を判別するものである。
そして、これらの情報をもとに制御手段211が機能し
高周波発生手段205及び回転駆動手段204を制御す
る。
【0084】図9は同装置の載置皿203を円周方向に
等分し番地を付加したもので、ひとつの例として全部で
20番地にしている。通常、一つの被加熱物は複数個の
番地にわたって置かれている。そして、温度検出手段2
08にて被加熱物の温度を検出するが、この被加熱物の
温度を番地の温度としたものである。
【0085】図10は同装置の温度検出手段208の要
部断面図である。図において、金属ケース212内に赤
外線を検出する素子213が4個設けられており、シリ
コンなどで構成された窓214を通過する赤外線を検出
する。窓214の外側には赤外線を透過するプラスチッ
クなどで構成されたレンズ215が設けられており、こ
のレンズ215により素子213のそれぞれが回転する
載置皿203の略半径分の4点の温度を検出するように
構成されている。
【0086】赤外線を検出する素子213の温度測定範
囲は直径3cm程度の円の範囲内でこれより大きくなる
と、温度の識別精度が低下し誤差が大きくなる。また、
範囲を狭くすれば精度は向上するがコスト高となる。通
常、高周波加熱装置の食品の載置皿の半径は15cm程
度であり、半径全体の温度を測定するには5ヶ所の赤外
線を検出する素子213が必要であるが、本実施例で
は、載置皿の端部を除き4ケを用いた場合である。上記
のように、素子数は本実施例の数にこだわるものでな
く、載置皿の大きさ、要求精度により決めるとよい。
【0087】次に動作、作用について説明する。
【0088】被加熱物を載置収納した後、高周波加熱を
開始すると載置皿203が回転を始めるとともに温度検
出手段208は載置皿203の略半径分の4点からの赤
外線量の検出により、載置皿203が1回転すれば載置
皿203上の被加熱物201a、201bの温度を検出
することができる。この時、番地を見ていて被加熱物2
01a、201bに置換しているものである。
【0089】制御手段211は、検出された複数の被加
熱物201a、201bの温度の信号に基づいて、判別
手段210にて温度差を判別すると、低温側の番地(被
加熱物)が最も電界強度の強い位置である給電部207
の付近に来たときに停止するように載置皿203の回転
機構204を制御し低温側の被加熱物を集中的に高周波
加熱する状態となる。これにより、低温側の被加熱物2
01bを一時的に集中加熱することにより、温度差を減
少させ複数の被加熱物201a、201bの同時加熱、
同一温度を実現するものである。
【0090】図11から図12示すように、載置皿20
3上に冷凍ごはん(マイナス20℃)216と、冷えた
味噌汁(プラス5℃)217を置いて同時加熱する場合
について説明する。
【0091】載置皿203が回転しながら加熱し始めて
載置皿203が一回転以上すると複数の被加熱物21
6、217の温度が検出できる。そして、温度差を判別
し所定以上の温度差を確認すると低温側の食品である冷
凍ごはん216側が最も電界強度の強い位置である給電
部207付近にて載置皿203を停止し一時的に集中加
熱する。これにより温度差を減少させるものとなり、ひ
とつの例として温度差が所定以下になると、回転駆動手
段204を制御して載置皿203を再び回転させながら
両方の被加熱物216、217を略均等に高周波加熱し
て所望の同一温度に加熱仕上げするものである。
【0092】また、図13から図14に示すように、吸
熱量が異なる複数の被加熱物を同時加熱する場合とし
て、大きいカップに入った量が多い牛乳218と小さい
カップに入った量が少ない牛乳219を同時加熱する例
にて述べる。
【0093】まずは、載置皿203が回転しながら複数
の被加熱物218、219をそれぞれ略均等に高周波加
熱し始める。そして、複数の被加熱物218、219の
温度が検出できる。その後、大きいカップに入った牛乳
218の方が量が多く温度上昇が少ないために次第に温
度差が大きくなる。この温度差を判別すると、一例とし
て温度差が所定値5℃以上になると、大きいカップに入
った牛乳218、つまり低温側の被加熱物を最も電界強
度の強い位置である給電部207付近にて載置皿203
を停止して一時的に集中加熱する。これにより温度差を
減少せるものとなり、一例として温度差が所定値0℃以
下になると、回転駆動手段204を制御して載置皿20
3を再び回転させながら両方の被加熱物218、219
を略均等に高周波加熱して所望の同一温度に加熱仕上げ
するものである。量の違いが大きく吸熱量の差が大きい
場合は、これらの載置皿の停止と回転との高周波加熱を
繰り返すこともある。
【0094】以上のように、加熱開始時の温度が異なる
例として、日常生活にてよくある加熱シーンの中で、冷
凍ごはんと冷えた味噌汁、冷凍ごはんと冷蔵ハンバー
グ、冷凍シュウマイと冷えたごはんなどの同時加熱、同
一温度に加熱仕上げすることができ大変便利となる。ま
た、吸熱量が異なる例として、大きいカップに入った牛
乳と小さいカップに入った牛乳のような場合においても
同時加熱終了時に同一温度に加熱仕上げができ大変便利
となる。また、給電部を可変することがないために電界
集中による発熱やスパークなどの現象が発生することが
無く且つ、導波管移動手段および給電部位置可変手段な
どの複雑な機構なく簡単構造にて実現できる。
【0095】以上のことから、複数の被加熱物を同時加
熱する時に載置皿203の略半径分を視野角にした温度
検出手段208においては、載置皿3を回転させること
で複数の被加熱物の温度が検出できる。従って、載置皿
203を回転させながら加熱する場合の温度検出手段2
08は加熱室202に備える位置に特に条件はなく、被
加熱物をできる限り全貌できる上部に備えることでよ
い。
【0096】これに対して、集中的に高周波加熱を行な
う時は被加熱物のいずれかを給電部207の付近に位置
するように載置皿203の回転を停止するために、載置
皿203の略半径分を視野角にした温度検出手段208
においては、適切な箇所を検出視野として設定しなけれ
ば温度検出ができなくなる。
【0097】例えば、図15に示すように、給電部22
0の位置する側壁面に対して、温度検出手段221の位
置が、対面する側壁面に備え載置皿203の中心部に向
けて載置皿203の略半径分を視野角にしていると、載
置皿203の回転による均等加熱時は載置皿203上の
被加熱物216、217の温度を温度検出手段221に
て検出できるが、集中加熱時は給電部220の付近に位
置するように載置皿203の回転を停止し低温側の被加
熱物216を加熱するものであるが、この時には低温側
の被加熱物216の温度を検出することができない。つ
まり、載置皿203の略半径分を視野角にした温度検出
手段221の場合には温度検出手段221の位置と給電
部220の位置とに相関があり、給電部220と載置皿
203の中心部を結ぶ線上を視野に入れることが重要と
なる。
【0098】本発明のものは、複数の被加熱物を載置し
て載置皿203を回転して均等加熱することと、温度お
よび温度差の判別により低温側の被加熱物を給電部20
7の付近に位置するように載置皿203の回転を停止し
て集中加熱するものであるが、複数素子213(4素
子)にて複数箇所の温度を検出する温度検出手段208
としては載置皿203の略半径分を視野角としているた
めに、給電部207と載置皿203の中心部を結ぶ線上
を視野角にすることと、載置皿203の回転の停止によ
る集中加熱時には加熱途中にて他方の被加熱物の温度を
検出するために載置皿203を時々回転させて温度差を
判別する加熱制御とを組み合わせたものである。
【0099】以上のことより、本発明によれば赤外線を
検出する複数の素子にて載置皿203の略半径分を視野
角とした温度検出手段と温度差を判別するための加熱制
御との組み合わせであり低価格にて的確に温度を検出す
ることができる。また、全体構成が最も簡単となる。
【0100】(実施例3)図16は本発明の実施例3を
示す高周波加熱装置であり、載置皿の略直径を視野角と
した温度検出手段の概略図、図17は図16の集中加熱
時の正面概念図である。
【0101】実施例2との違いについて述べる。
【0102】載置皿回転時および載置皿停止時ともに、
赤外線を検出する複数素子(例えば、8素子)と給電部
207と載置皿203の中心を結ぶ線上にて載置皿20
3の直径を視野角とした温度検出手段222としてい
る。そして、複数の被加熱物216,217を略均等に
高周波加熱している時は載置皿203が回転しているた
めに必ずしも略直径分を視野角とする必要がないが、低
温側の被加熱物216の集中加熱時は載置皿203を停
止させるために、低温側以外の他の被加熱物217の温
度を検知するには略直径分を視野角とすることにより温
度検出ができる。つまり、集中加熱時に載置皿203の
略半径分を視野角としているものでは加熱途中にて他方
の被加熱物の温度を検出するために載置皿203を時々
回転させて温度差を判別する加熱制御を付加しているが
この必要が無くて済む。
【0103】尚、実施例では加熱室202の奥壁面に給
電部207を備えた例にて述べているが、給電部207
と載置皿203の中心を結ぶ線上ならば給電部203と
温度検出手段222は別の壁面でも良いことを付記して
おく。
【0104】本発明によれば、赤外線を検出する複数素
子にて略直径分を視野角とした温度検出手段であり、温
度検出手段は素子の数が増加(例えば、8素子)して少
々価格高になるが、温度差を判別する加熱制御を付加す
る必要がない。
【0105】(実施例4)図18は本発明の実施例4を
示す高周波加熱装置であり、単素子と駆動手段による温
度検出手段の概略図である。
【0106】実施例2、3との違いについて述べる。
【0107】載置皿回転時は赤外線を検出する単素子の
温度検出手段223と駆動手段224とを組み合わせて
給電部207と載置皿203の中心を結ぶ線上にて載置
皿203の略半径分を視野角にするためにスイング駆動
させる温度検出手段223にて被加熱物の温度を検出し
ている。
【0108】この時、被加熱物と判別した番地が温度検
出手段223にて視ている載置皿203の略半径分の位
置に来ると、載置皿203の略半径分をスイング駆動し
て温度検出する数秒間載置皿203の回転を停止する加
熱制御を施し、温度検知の精度を高めている。
【0109】また、載置皿203上に冷凍ごはん(マイ
ナス20℃)216と、冷えた味噌汁(プラス5℃)2
17を置いて同時加熱する場合を例に述べると、載置皿
203が回転しながら高周波加熱され、徐々に昇温して
いく複数の被加熱物216、217の温度が前記温度検
知手段223により検出できる。そして、温度差を判別
すると低温側の被加熱物である冷凍ごはん216側が最
も電界強度の強い位置である給電部207付近にて載置
皿203を停止し一時的に集中加熱することになる。こ
の時、温度検出手段223は冷凍ごはん216側の温度
を検出しているために、味噌汁(プラス5℃)217と
の温度差を判別するために加熱途中に時々載置皿203
を回転させる加熱制御とを組み合わせたものである。
【0110】本発明によれば、スイング駆動にステッピ
ングモータが必要となるとともに、温度差を判別する加
熱制御を付加との組み合わせとなるが、温度検出手段は
素子の数が最少であり低価格となる。
【0111】(実施例5)図19は本発明の実施例5を
示す高周波加熱装置であり、単素子と駆動手段による他
の実施例の概略図である。
【0112】実施例2から4との違いについて述べる。
【0113】載置皿回転時は赤外線を検出する単素子の
温度検出手段223と駆動手段225とを組み合わせて
給電部207と載置皿203の中心を結ぶ線上にて載置
皿203の略半径分を視野角にするためにスイング駆動
させる温度検出手段223としている。
【0114】この時、実施例4と同様に被加熱物と判別
した番地が温度検出手段223にて視ている載置皿20
3の略半径分の位置に来ると、載置皿203の略半径分
をスイング駆動して温度検出する数秒間載置皿203の
回転を停止する加熱制御を施し、温度検知の精度を高め
ている。
【0115】また、集中加熱時は赤外線を検出する単素
子の温度検出手段223と駆動手段225にて給電部2
07と載置皿203の中心を結ぶ線上にて載置皿203
の略直径を視野角にするためにスイング駆動させてなる
温度検出手段223としている。
【0116】従って、載置皿203上に冷凍ごはん(マ
イナス20℃)216と冷えた味噌汁(プラス5℃)2
17を置いて同時加熱する場合を例に述べると、温度差
を判別すると冷凍ごはん216側が最も電界強度の強い
位置である給電部207付近にて載置皿203を停止し
一時的に集中加熱することになる。この時、実施例4と
の違いは、載置皿203の直径を視野角にするために駆
動手段225にてスイング駆動させてなる温度検出手段
223であり、冷凍ごはん216と、冷えた味噌汁21
7の両方の温度が検出できるものとなる。
【0117】本発明によれば、スイング駆動にステッピ
ングモータが必要となり、半径を視野角とした時と直径
を視野角とした時の駆動制御が加わるが、温度差を判別
する加熱制御を付加する必要がなく、温度検出手段は素
子の数が最少であり低価格となる。
【0118】尚、他の実施例を次に述べる。
【0119】載置皿回転加熱時および載置皿停止による
集中加熱時ともに、赤外線を検出する単素子の温度検出
手段223と駆動手段225とを組み合わせたものと給
電部207と載置皿203の中心を結ぶ線上にて載置皿
203の略直径を視野角にするためにスイング駆動させ
る温度検出手段223としたものである。
【0120】これは、載置皿回転加熱時に温度検出手段
223が載置皿203の略半径分を視野角とするか、載
置皿203の略直径を視野角にするかの違いとし、加熱
能力の大小に応じて載置皿203の直径が大小異なるも
のであるが、これらに応じた選択肢のひとつとなる。
【0121】(実施例6)図20は本発明の実施例6を
示す高周波加熱装置であり、複数の温度検出手段の集中
加熱時の概念図、図21は同側面概略図である。
【0122】実施例2から5との違いについて述べる。
【0123】載置皿回転加熱時および載置皿停止による
集中加熱時ともに、赤外線を検出する複数素子(例え
ば、2から3素子)と給電部207と載置皿203の中
心部を結ぶ線上にて載置皿203の略半径分を視野角と
した温度検出手段A226aと載置皿203の残りの略
半径分を視野角とした温度検出手段B226bとを組み
合わせた複数式の温度検出手段としている。
【0124】まず、載置皿回転加熱時は複数の被加熱物
216、217を載置した載置皿203を回転して加熱
するに際して、両方の温度検出手段226a、226b
にて温度検出するもので、載置皿203が1回転毎に温
度判別する実施例2から5と異なり、載置皿203が1
/2回転毎に温度判別ができるものである。
【0125】次に、載置皿停止による集中加熱時は低温
側の被加熱物216を給電部207付近にて載置皿20
3を停止して一時的に加熱するもので、この時、同時に
両方の温度検出手段A226a、B226bにて冷凍ご
はん216と、冷えた味噌汁217の温度検出ができる
ものである。
【0126】本発明によれば、複数の素子の温度検出手
段が複数個となり、少々価格が増すが温度差を判別する
加熱制御を付加する必要がなく温度検出が早くなり精度
良く加熱制御ができる。
【0127】以上、本実施例では種類の異なる2つの被
加熱物を同時に加熱した場合について述べたが、種類の
異なる3つの被加熱物を同時に加熱する場合も、2つの
被加熱物を同時に加熱する場合に準じて行えばよい。す
なわち、3つの被加熱物を同時に加熱する場合、最初は
載置皿を回転させながら加熱し、ある時点での被加熱物
のそれぞれの温度のうち最も温度の低い被加熱物を選出
し、この被加熱物が電波の強い部分にきたときに載置皿
の回転を停止し、電波の強い状態の中で加熱する。そし
て、また載置皿を回転させ前記過程を繰り返すことによ
りすべての被加熱物を適温に加熱することができる。状
態の異なる4つの被加熱物を同時に加熱する場合も同様
にすればよい。
【0128】また、一つの被加熱物で大きさが大きく、
被加熱物内で温度差が生じる場合は、一つの被加熱物が
温度の高い被加熱物と温度の低い被加熱物との二つの被
加熱物からなっていると仮定すれば、本実施例と同様の
手法により一つの被加熱物全体を適温にすることができ
る。
【0129】以上述べたように、本実施例では給電部と
回転台とで高周波電波の強弱のかたよりをつくり、電波
の強弱の差を利用し、温度の低い被加熱物は強い電波で
強く加熱し、温度の高い被加熱物は弱い電波で弱く加熱
することにより、被加熱物全体を適温に加熱することが
できる。
【0130】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、給電部と
回転台とを用い、加熱室内に積極的に高周波電波の強弱
のかたよりをつくり、載置皿を回転して加熱しているあ
る段階で異なる複数の被加熱物または一つの被加熱物の
温度情報の中で最も温度の低い被加熱物または被加熱物
の最も温度の低い部分を選出し、その被加熱物またはそ
の部分が電波のかたよりの強い部分にきたときに回転を
止め、この電波のかたよりの強い部分で温度の低い被加
熱物または温度の低い部分を強く加熱する。この過程を
繰り返し加熱するようにしている。これにより、異なる
複数の被加熱物をすべて、または一つの被加熱物の全体
を適温に加熱することができる。
【0131】また、複数素子と載置皿の略半径分を視野
角とした温度検出手段と温度差を判別する加熱制御との
組み合わせであり低価格にて的確に温度を検出すること
ができる。
【0132】また、均等加熱時および集中加熱時とも
に、赤外線を検出する複数素子と給電部と載置皿の中心
を結ぶ線上にて載置皿の直径を視野角とした温度検出手
段なるものとしたことにより、複数素子と載置皿の直径
分を視野角とした温度検出手段であり、温度検出手段は
素子の数が増加(例えば、8素子)して少々価格高にな
るが、温度差を判別する加熱制御を付加する必要がな
い。
【0133】また、均等加熱時は赤外線を検出する単素
子と駆動手段とを組み合わせたものと給電部と載置皿の
中心を結ぶ線上にて載置皿の略半径分を視野角とした温
度検出手段にて検出し、集中加熱時は前記温度検出手段
と複数の被加熱物の温度差を判別するために加熱途中に
時々載置皿を回転させる加熱制御とを組み合わせてなる
ものにより、スイング駆動にステッピングモータが必要
となるとともに、温度差を判別する加熱制御を付加との
組み合わせとなるが、温度検出手段は素子の数が最少で
あり低価格となる。
【0134】また、均等加熱時は赤外線を検出する単素
子と駆動手段とを組み合わせたものと給電部と載置皿の
中心を結ぶ線上にて載置皿の略半径分を視野角とした温
度検出手段にて検出し、集中加熱時は前記単素子と駆動
手段とを組合せたものと給電部と載置皿の中心を結ぶ線
上にて載置皿の略直径を視野角とした温度検出手段なる
ものにより、スイング駆動にステッピングモータが必要
となり、半径を視野角とした時と直径を視野角とした時
の駆動制御が加わるが、温度差を判別する加熱制御を付
加する必要がなく、温度検出手段は素子の数が最少であ
り低価格となる。
【0135】また、均等加熱時および集中加熱時とも
に、赤外線を検出する複数素子にて給電部と載置皿の中
心部を結ぶ線上にて載置皿の略半径分を視野角とした温
度検出手段Aと前記載置皿の残りの略半径分を視野角と
した温度検出手段Bとを組み合わせた複数式の温度検出
手段なるものにより、複数の素子の温度検出手段が複数
個となり、少々価格が増すが温度差を判別する加熱制御
を付加する必要がなく簡単となる。
【0136】また、加熱開始時の温度が異なる複数の被
加熱物を同時加熱する場合および吸熱量が異なる複数の
被加熱物を同時加熱する場合であっても、加熱終了時に
前記複数の被加熱物をほぼ同一温度に加熱仕上げするこ
とができる。
【0137】また、従来は別々に加熱していたことによ
り不具合さがいろいろあったが解決できるもので、今ま
での1/2の時間にて加熱された複数の食品を食べるこ
とがでる。さらに、複数の食品が同時に食べ頃の温度に
出来上がるためにおいしく食べることができる。また、
とくに、家族の多い家庭では大変便利となる。
【0138】また、低温側の被加熱物を最も電界強度の
強い給電部付近で停止するように載置皿を制御するもの
であり、給電部を可変することなくまた、導波管移動手
段、開口位置可変手段などの複雑な機構ではなく簡単構
造にて同時加熱、同一温度に加熱仕上げすることができ
実用的価値が大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の高周波加熱装置の外観構成
【図2】同高周波加熱装置の要部断面図
【図3】同高周波加熱装置の回転台の外観構成図
【図4】同高周波加熱装置の制御内容を示すフローチャ
ート
【図5】(a)同高周波加熱装置の加熱制御の様子を説
明する図 (b)同高周波加熱装置の加熱制御の様子を説明する図
【図6】(a)同高周波加熱装置の他の加熱制御の様子
を説明する図 (b)同高周波加熱装置の他の加熱制御の様子を説明す
る図
【図7】本発明の実施例2の高周波加熱装置の概略断面
【図8】同高周波加熱装置の動作ブロック図
【図9】同高周波加熱装置の載置皿に設けた番地図
【図10】同高周波加熱装置の温度検出手段の要部断面
【図11】同高周波加熱装置の加熱開始温度の異なる複
数の被加熱物の均等加熱時の概念図
【図12】同高周波加熱装置の集中加熱時の概念図
【図13】同高周波加熱装置の吸熱量の異なる大小カッ
プの均等加熱の概念図
【図14】同高周波加熱装置の集中加熱の概念図
【図15】高周波加熱装置の給電部と温度検出手段の相
対位置を説明する図
【図16】本発明の実施例3の高周波加熱装置におけ
る、載置皿の略直径を視野角とした温度検出手段の概略
【図17】同高周波加熱装置の集中加熱時の正面概念図
【図18】本発明の実施例4の高周波加熱装置におけ
る、単素子と駆動手段による温度検出手段の概略図
【図19】本発明の実施例5の高周波加熱装置におけ
る、単素子と駆動手段による他の実施例の概念図
【図20】本発明の実施例6の高周波加熱装置におけ
る、複数の温度検出手段の場合の概念図
【図21】同高周波加熱装置の集中加熱の側面概略図
【図22】従来例の加熱装置の模式図
【図23】同加熱装置の駆動手段タイプの模式図
【図24】他の従来例の加熱装置の断面図
【図25】同加熱装置の給電部平面図
【図26】さらに他の従来例の加熱装置の断面図
【図27】同加熱装置の遮蔽板の平面図
【図28】同加熱装置の遮蔽板の他の平面図
【符号の説明】
100、202 加熱室 107、205 マグネトロン(高周波発生手段) 109、207 給電部 110、203 載置皿 111 回転台 112、204 駆動モータ(回転駆動手段) 114、211 制御手段 115、208、222、223、226a、226b
温度検出手段 118a、118b、118c、118d 赤外線セン
サの検出領域 201、216、217、218、219 被加熱物 210 判別手段 213 複数素子 216、218 低温側の被加熱物 224、225 温度測定手段の駆動手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05B 6/68 320 H05B 6/68 320Q 6/74 6/74 E (72)発明者 渡辺 賢治 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 瀧▲崎▼ 健 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 水田 功 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 福本 明美 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 3K086 AA01 BA08 CA04 CB04 CB06 CC06 CD11 3K090 AA01 AB02 BA01 BB01 EA01 3L086 BF07 CB08 CB16 CC04 CC12 DA12

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱室に高周波電力を供給する給電部と
    被加熱物を載置する載置皿を載置する回転台とで前記給
    電部の近辺の高周波電波を強くした構成からなる高周波
    加熱装置。
  2. 【請求項2】 回転台は、高周波電波分布を変化させる
    ためにその直径寸法を可変パラメータとして選択した請
    求項1記載の高周波加熱装置。
  3. 【請求項3】 高周波電波の強さは、載置皿の中心とそ
    の周縁の略中央に中心を挟んで載置した水100ccと
    水200ccとを被加熱物とし、水200ccを給電部
    側に置いた時に略同等の昇温特性となる強さとした請求
    項1記載の高周波加熱装置。
  4. 【請求項4】 高周波電波の強さは、載置皿の中心とそ
    の周縁の略中央に中心を挟んで載置した水200ccと
    水200ccとを被加熱物とした時、給電部側の水の加
    熱エネルギ比率が60%以上となる強さとした請求項1
    記載の高周波加熱装置。
  5. 【請求項5】 複数の被加熱物を収納する加熱室と、前
    記加熱室内に高周波電力を供給する給電部と、前記被加
    熱物を載置する載置皿と、前記載置皿を載置するととも
    に前記給電部付近の被加熱物に他の位置の被加熱物より
    も多くの高周波電力を与える回転台と、前記回転台の回
    転時には前記複数の被加熱物の温度を検出し回転台の停
    止時は少なくとも前記給電部付近の被加熱物の温度変化
    を監視する温度検出手段と、前記回転台の回転時に前記
    温度検出手段から得た検出結果に基づいて各被加熱物間
    の温度差を判別する判別手段と、前記判別手段の判別に
    もとづき回転中の前記回転台を低温側の被加熱物が前記
    給電部付近にきた時に回転を停止してその被加熱物を集
    中加熱するとともに低温側の被加熱物の変更の有無を確
    認するために時々回転台を回転させる制御を行なう制御
    手段とを備えた高周波加熱装置。
  6. 【請求項6】 温度検出手段は、赤外線を検出する複数
    素子からなり、前記複数素子と給電部と載置皿の中心と
    を結ぶ線上にて載置皿の略半径分を視野角として温度を
    検出する構成とした請求項5記載の高周波加熱装置。
  7. 【請求項7】 温度検出手段は、赤外線を検出する複数
    素子からなり、前記複数素子と給電部と載置皿の中心を
    結ぶ線上にて載置皿の略直径分を視野角として温度を検
    出する構成とした請求項5記載の高周波加熱装置。
  8. 【請求項8】 温度検出手段は、赤外線を検出する単素
    子と駆動手段とを組合せた構成とし、給電部と載置皿の
    中心を結ぶ線上にて載置皿の略半径分を視野角として温
    度を検出する構成とした請求項5記載の高周波加熱装
    置。
  9. 【請求項9】 温度検出手段は、赤外線を検出する単素
    子と駆動手段とを組合せた構成とし、回転台の回転時に
    は給電部と載置皿の中心を結ぶ線上にて載置皿の略半径
    分を視野角として温度を検出し、回転台の停止時には給
    電部と載置皿の中心を結ぶ線上にて載置皿の略直径分を
    視野角として温度を検出する構成とした請求項5記載の
    高周波加熱装置。
  10. 【請求項10】 温度検出手段は、赤外線を検出する複
    数素子からなり、給電部と載置皿の中心部を結ぶ線上に
    て載置皿の略半径分を視野角とした温度検出手段Aと前
    記載置皿の残りの略半径分を視野角とした温度検出手段
    Bとを組み合わせる構成とした請求項5記載の高周波加
    熱装置。
  11. 【請求項11】 被加熱物を収納する加熱室と、高周波
    を発生する高周波発生手段と、前記高周波発生手段が発
    生する高周波を加熱室内に供給する給電部と、前記高周
    波発生手段を駆動する駆動電源と、前記被加熱物を載置
    する載置皿と、前記載置皿を載置し前記給電部とともに
    前記給電部近辺に高周波電波の強いかたよりをつくる回
    転台と、前記回転台を回転駆動する回転駆動手段と、前
    記回転台が回転することにより載置皿のほぼ全域を検出
    領域とする温度検出手段と、前記温度検出手段の検出信
    号に基づく前記載置皿上の温度分布に対して前記駆動電
    源と前記回転駆動手段の動作を制御し高周波電波の強弱
    を利用し、温度の低い被加熱物は給電部近辺で加熱し、
    温度の高い被加熱物は給電部から遠い側で加熱して被加
    熱物全体を適温に高周波加熱する制御手段とを備えた高
    周波加熱装置。
  12. 【請求項12】 加熱開始時の温度が異なる複数の被加
    熱物を同時加熱する場合および/または吸熱量が異なる
    複数の被加熱物を同時加熱する場合であって、加熱終了
    時に前記複数の被加熱物をほぼ同一温度に加熱仕上げす
    るために、加熱中の少なくともある段階で最も温度の低
    い被加熱物を給電部近辺に導いて加熱するようにした高
    周波加熱の制御方法。
  13. 【請求項13】 加熱開始時の温度が異なる複数の被加
    熱物を同時加熱する場合および/または吸熱量が異なる
    複数の被加熱物を同時加熱する場合であって、複数の被
    加熱物を載置した載置皿を回転させて複数の被加熱物を
    それぞれ高周波加熱する工程と、載置皿の回転を停止し
    て特定の被加熱物を集中的に高周波加熱する工程とを組
    合せて、加熱終了時に前記複数の被加熱物をほぼ同一温
    度に加熱仕上げする高周波加熱の制御方法。
  14. 【請求項14】 載置皿の回転停止工程において、集中
    的に高周波加熱する特定の被加熱物の温度情報の検出お
    よび停止経過時間の計数を行なう請求項13記載の高周
    波加熱の制御方法。
  15. 【請求項15】 載置皿の回転停止工程において得た温
    度情報および停止経過時間計数値を既定した停止解放条
    件と比較し、停止解放条件を満足すると再び載置皿を回
    転させる請求項14記載の高周波加熱の制御方法。
  16. 【請求項16】 停止解放条件は、載置皿の回転停止前
    に得た被加熱物の温度分布の最高温度に基づく絶対温度
    値あるいは最高温度と最低温度との温度差に基づく温度
    上昇値とする請求項15記載の高周波加熱の制御方法。
  17. 【請求項17】 停止解放条件は、載置皿の回転停止に
    係わる既定した停止時間とする請求項15記載の高周波
    加熱の制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6838648B2 (en) * 2002-04-01 2005-01-04 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Temperature detection unit in a high-frequency heating and cooking apparatus
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