JP2002005275A - 産業用車両の変速機の油圧回路 - Google Patents

産業用車両の変速機の油圧回路

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JP2002005275A
JP2002005275A JP2000187042A JP2000187042A JP2002005275A JP 2002005275 A JP2002005275 A JP 2002005275A JP 2000187042 A JP2000187042 A JP 2000187042A JP 2000187042 A JP2000187042 A JP 2000187042A JP 2002005275 A JP2002005275 A JP 2002005275A
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Japan
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pipe
hydraulic oil
clutch
accumulator
speed
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JP2000187042A
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Munehito Adachi
宗仁 足立
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TCM Corp
Original Assignee
TCM Corp
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Publication date
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  • Hydraulic Clutches, Magnetic Clutches, Fluid Clutches, And Fluid Joints (AREA)
  • Gear-Shifting Mechanisms (AREA)
  • Control Of Transmission Device (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 シフトチェンジされた時点から動力伝達まで
の遅延時間(タイムラグ)を短縮することが可能な産業
用車両の変速機の油圧回路を提供する。 【解決手段】 複数のクラッチ11〜14に対してポン
プ15からの作動油の供給先を切換える切換手段66が
設けられ、ポンプ15と切換手段66の入口側とが入口
側配管27,62,63で接続され、切換手段66の出
口側と各クラッチ11〜14とが出口側配管34〜37
で接続され、配管62から分岐した分岐配管64に、ポ
ンプ15からの作動油を蓄えるアキュムレータ65が設
けられ、アキュムレータ65に、出口側配管34〜37
の1本分の内部空間を満たすのに必要な量の作動油が蓄
えられ、切換手段66が切換わった際、アキュムレータ
65内の作動油が、排出され、切換手段66を通ってい
ずれかの出口側配管34〜37内へ供給される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ホイールローダ等
の産業用車両の変速機の油圧回路に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ホイールローダ等の産業用車両の
変速機には油圧式多板クラッチが用いられており、この
クラッチを制御する油圧回路としては、例えば図6〜図
9に示されるものがある。すなわち、複数のクラッチ1
1〜14(変速クラッチ)と、上記各クラッチ11〜1
4に作動油を供給するポンプ15と、車両の前後進を切
り換える前後進切換弁16と、上記各クラッチ11〜1
4に対して上記ポンプ15からの作動油の供給先を切り
換える変速切換弁17とが設けられている。
【0003】上記クラッチ11は前進1速、クラッチ1
2は前進2速、クラッチ13は後進1速、クラッチ14
は後進2速に対応している。また、上記前後進切換弁1
6は内部に左右一対のスプール18a,18bを有する
スプール弁であり、前後進用電磁弁19によってスプー
ル18a,18bの位置が切換えられる。さらに、上記
変速切換弁17は内部にスプール20を有するスプール
弁であり、変速用電磁弁21によってスプール20の位
置が切換えられる。
【0004】上記ポンプ15の吐出側と前後進切換弁1
6との間には、半クラッチ時に作動油の圧力を低下させ
る減圧弁22(インチングバルブ)と、ポンプ15から
の作動油を加圧状態で蓄えるばね形のアキュムレータ2
3と、このアキュムレータ23内の作動油を排出させる
排出弁24とが設けられている。上記排出弁24は、内
部に、スプリング25によって位置が切換えられるスプ
ール26を有している。
【0005】上記ポンプ15の吐出側と減圧弁22の入
口とが配管27で接続され、減圧弁22の出口と排出弁
24の一方の入口とが配管28で接続され、ポンプ15
の吐出側と排出弁24の他方の入口とが上記配管27か
ら分岐した配管29で接続されている。
【0006】また、排出弁24の一方の出口と前後進切
換弁16の一方の入口とが配管30で接続されており、
排出弁24の一方の出口と前後進切換弁16の他方の入
口とが上記配管30から分岐した配管31で接続されて
いる。
【0007】さらに、前後進切換弁16の一方の出口と
変速切換弁17の一方の入口とが配管32で接続され、
前後進切換弁16の他方の出口と変速切換弁17の他方
の入口とが配管33で接続されている。また、変速切換
弁17の各出口と上記各クラッチ11〜14とがそれぞ
れ複数の配管34〜37で接続されている。
【0008】また、アキュムレータ23と排出弁24の
他方の出口とが配管38で接続されている。さらに、上
記変速切換弁17の入口側には、各クラッチ11〜14
から排出された作動油を回収するドレン配管41が接続
されている。また、排出弁24の入口側には、アキュム
レータ23から排出された作動油を回収するドレン配管
42が接続されている。
【0009】また、ポンプ15からトルクコンバータ4
5とオイルクーラー46とを経て各クラッチ11〜14
に潤滑および冷却用の油を供給する潤滑冷却用配管47
が設けられている。さらに、上記配管27の中途部には
チョーク48(絞り)が形成されている。このチョーク
48は、ポンプ15から潤滑冷却用配管47へ供給され
る作動油の量(最低流量)を確保するため、ポンプ15
から減圧弁22へ供給される作動油の量が多すぎないよ
うに調節する役割を担っている。
【0010】これによると、 図6に示すように、チェンジレバーをニュートラル位
置にした状態で、エンジンを始動させることによって、
ポンプ15が駆動する。これにより、ポンプ15から吐
出された作動油は潤滑冷却用配管47と配管27とに分
かれて供給される。このうち、配管27に供給された作
動油は、減圧弁22を通過し、配管28から排出弁24
の一方の出入口を通って配管30,31に充満する。こ
の際、前後進切換弁16の両スプール18a,18bは
共に中立位置であるため、上記作動油は、前後進切換弁
16によって遮断され、前後進切換弁16から各クラッ
チ11〜14側へは流れない。
【0011】この際、上記配管28から排出弁24内に
供給される作動油の圧力によって排出弁24のスプール
26が左側の位置Lへ切り換えられる。これにより、上
記配管27から分岐して配管29へ供給された作動油
は、排出弁24によって遮断され、排出弁24から配管
38側へは流れない。これにより、アキュムレータ23
に作動油が供給されず、アキュムレータ23内は空の状
態となる。
【0012】その後、車両を前進走行させる場合、チ
ェンジレバーをニュートラル位置から前進位置に切り換
えることにより、図7に示すように、前後進用電磁弁1
9が中立位置Nから前進位置Aへ切り換わり、潤滑冷却
用配管47を流れる作動油の一部が前後進用電磁弁19
を通って前後進切換弁16に流れ込んで、一方のスプー
ル18aが中立位置から左側の位置へ切り換えられる。
これにより、配管30と配管32とが連通し、さらに、
変速切換弁17のスプール20がスプリング49の伸長
力によって左側の位置Lに切り換えられているため、配
管32と配管34とが連通している。したがって、配管
30からの作動油が、前後進切換弁16を通り、配管3
2から変速切換弁17を経て配管34内へ流れ込み、配
管34内に充満した後、前進1速クラッチ11へ供給さ
れる。
【0013】この際、排出弁24の一方の出口側部P
の油圧が急に低下するため、排出弁24のスプリング2
5の伸長力によってスプール26が左側の位置Lから右
側の位置Rへ切り換えられる。これにより、配管29と
配管38とが連通し、作動油が、配管29から排出弁2
4を通過し、配管38を経てアキュムレータ23内へ供
給される。
【0014】上記アキュムレータ23が作動油で満た
されるまでは、作動油が配管34から前進1速クラッチ
11へ少量ずつ供給されるため、前進1速クラッチ11
の油圧が緩やかに上昇する。そして、上記アキュムレー
タ23が作動油で満たされると、配管27に供給された
作動油は全て前進1速クラッチ11へ供給されるため、
前進1速クラッチ11へ供給される作動油が増加し、前
進1速クラッチ11の油圧が急激に上昇し、前進1速ク
ラッチ11が完全に結合する。
【0015】上記のようにして前進1速クラッチ11
が完全に結合すると、図8に示すように、上記排出弁2
4の一方の出口側部Pの油圧が上昇するため、スプリン
グ25の伸長力よりも大きな押圧力が発生し、これによ
り、排出弁24のスプール26が、油圧によって左側へ
押されて、右側の位置Rから左側の位置Lへ切り換えら
れる。これにより、配管38と配管29とが排出弁24
によって遮断されるとともに、配管38とドレン配管4
2とが連通し、アキュムレータ23内の作動油が、配管
38を通って排出され、排出弁24を経てドレン配管4
2に回収される。このため、アキュムレータ23は空の
状態になる。
【0016】上記のようにして前進1速で走行し、車
速が設定値に達すると、図9に示すように、変速用電磁
弁21が一方の位置Aから他方の位置Bへ切り換わり、
潤滑冷却用配管47を流れる作動油の一部が変速切換弁
17に流れ込んで、スプール20が左側の位置Lから右
側の位置Rへ切り換えられる。これにより、配管32と
配管34とが変速切換弁17によって遮断されるととも
に、上記配管34とドレン配管41とが連通し、さら
に、配管32と配管35とが連通する。
【0017】これにより、前進1速クラッチ11内の作
動油は、配管34から排出され、変速切換弁17を通っ
てドレン配管41へ回収される。また、配管32からの
作動油は、変速切換弁17を通って配管35内へ流れ込
み、配管35に充満した後、前進2速クラッチ12へ供
給される。
【0018】この際、排出弁24の一方の出口側部P
の油圧が急に低下するため、排出弁24のスプリング2
5の伸長力によってスプール26が左側の位置Lから右
側の位置Rへ切り換えられる。これにより、配管29と
配管38とが連通し、作動油が、配管29から排出弁2
4を通過し、配管38を経てアキュムレータ23内へ供
給される。
【0019】上記アキュムレータ23が作動油で満た
されるまでは、作動油が配管35から前進2速クラッチ
12へ少量ずつ供給されるため、前進2速クラッチ12
の油圧が緩やかに上昇する。そして、上記アキュムレー
タ23が作動油で満たされると、配管27に供給された
作動油は全て前進2速クラッチ12へ供給されるため、
前進2速クラッチ12へ供給される作動油が増加し、前
進2速クラッチ12の油圧が急激に上昇し、前進2速ク
ラッチ12が完全に結合する。
【0020】上記のようにして前進2速クラッチ12
が完全に結合すると、上記排出弁24の一方の出口側部
Pの油圧が上昇するため、スプリング25の伸長力より
も大きな押圧力が発生し、これにより、排出弁24のス
プール26が、油圧によって左側へ押されて、右側の位
置Rから左側の位置Lへ切り換えられる。これにより、
配管38と配管29とが排出弁24によって遮断される
とともに、配管38とドレン配管42とが連通し、アキ
ュムレータ23内の作動油が、配管38を通って排出さ
れ、排出弁24を経てドレン配管42に回収される。こ
のため、アキュムレータ23は空の状態になる。
【0021】尚、後進1速クラッチ13と後進2速クラ
ッチ14についても、上記前進1速クラッチ11と前進
2速クラッチ12と同様にして、結合することができ
る。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の従
来形式では、作動油が前進1速クラッチ11へ供給され
るためには、配管34が作動油で充満される必要があ
る。これに対して、上記において、空のアキュムレー
タ23が作動油で満たされるまでは、変速切換弁17か
ら前進1速クラッチ11へ流れ出す作動油は少量である
ため、配管34が作動油で充満されるまで長時間かかっ
てしまい、その結果、チェンジレバーをニュートラル位
置から前進位置に切換えた時点から動力伝達までの遅延
時間(タイムラグ)が大きくなるといった問題があっ
た。
【0023】同様に、作動油が前進2速クラッチ12へ
供給されるためには、配管35が作動油で充満される必
要がある。これに対して、上記において、空のアキュ
ムレータ23が作動油で満たされるまでは、変速切換弁
17から前進2速クラッチ12へ流れ出す作動油は少量
であるため、配管35が作動油で充満されるまで長時間
かかってしまい、その結果、前進1速から前進2速にシ
フトチェンジされた時点から動力伝達までの遅延時間
(タイムラグ)が大きくなるといった問題があった。
【0024】また、後進1速、後進2速についても同様
な問題があった。尚、図10に示すグラフは、上記従来
のものにおいて、チェンジレバーをニュートラル位置か
ら前進位置に切り換えた場合の、時間と前進1速クラッ
チ11の油圧との関係ならびに時間と車両の加速度との
関係を示すものである。これによると、taがチェンジ
レバーをニュートラル位置から前進位置に切り換えた時
点であり、tbが実際に車両が前進し始めた時点(すな
わち前方への加速度>0となる点)である。そして、t
aからtbまでの時間Tが上記遅延時間(タイムラグ)
に相当する。また、時間Txの範囲は、上記の段階に
おいて、作動油が配管34から前進1速クラッチ11へ
少量ずつ供給され、前進1速クラッチ11の油圧が緩や
かに上昇している状態に相当する。さらに、時間Tyの
範囲は、上記の段階において、前進1速クラッチ11
へ供給される作動油が増加し、前進1速クラッチ11の
油圧が急激に上昇している状態に相当する。また、時間
Tzの範囲は前進1速クラッチ11が完全に結合して、
油圧がほぼ一定になった状態に相当する。
【0025】本発明は、シフトチェンジされた時点から
動力伝達までの遅延時間(タイムラグ)を短縮すること
が可能な産業用車両の変速機の油圧回路を提供すること
を目的とする。
【0026】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明における産業用車両の変速機の油圧回路は、
複数の変速クラッチと、これら変速クラッチに作動油を
供給するポンプと、各変速クラッチに対して上記ポンプ
からの作動油の供給先を切り換える切換手段とが設けら
れ、上記ポンプと切換手段の入口側とが入口側配管で接
続され、上記切換手段の出口側と各変速クラッチとが複
数の出口側配管で接続され、上記入口側配管から分岐し
た分岐配管に、ポンプからの作動油を加圧状態で蓄える
アキュムレータが設けられ、上記切換手段が切り換わっ
て、上記入口側配管といずれかの出口側配管とが連通し
た際、アキュムレータ内の作動油が、アキュムレータか
ら排出され、切換手段を通って出口側配管内へ供給され
るように構成され、上記アキュムレータ内に、出口側配
管1本分の内部空間を満たすのに必要な量の作動油が蓄
えられるものである。
【0027】これによると、切換手段を中立位置にし
て、入口側配管と各出口側配管とを遮断した状態で、ポ
ンプが駆動されることによって、ポンプから吐出された
作動油は、入口側配管に充満されるとともに、分岐配管
を経てアキュムレータ内に蓄えられる。
【0028】その後、特定(例えば前進1速)の変速
クラッチを結合させる場合、切換手段を中立位置から切
り換えることによって、入口側配管と特定の変速クラッ
チに接続された出口側配管とが連通するため、この際、
入口側配管内の作動油の圧力が一時的に低下し、これに
より、アキュムレータ内に蓄えられていた作動油が、排
出され、ポンプから吐出された作動油とともに分岐配管
から入口側配管と切換手段とを経て、特定の変速クラッ
チに接続された出口側配管の内部空間に流れ込む。この
ため、短時間で、特定の変速クラッチに接続された出口
側配管の内部空間が作動油で満たされる。これにより、
アキュムレータが空の状態になる。
【0029】その後、引き続いて、ポンプから吐出さ
れた作動油は、入口側配管を通り、切換手段を経て、特
定の変速クラッチに接続された出口側配管から特定の変
速クラッチに供給される。この際、ポンプから入口側配
管に流れ込んだ作動油の一部は、入口側配管から分岐配
管を通ってアキュムレータ内に蓄えられる。アキュムレ
ータが作動油で満たされるまでは、作動油が特定の変速
クラッチへ少量ずつ供給されるため、特定の変速クラッ
チの油圧が緩やかに上昇する。
【0030】そして、アキュムレータが作動油で満た
されると、入口側配管内の作動油は全て特定の変速クラ
ッチへ供給されるため、特定の変速クラッチへ供給され
る作動油が増加し、特定の変速クラッチの油圧が急激に
上昇し、特定の変速クラッチが完全に結合する。
【0031】上記のように、の直前に、のように、
アキュムレータ内に蓄えられていた作動油を排出して特
定の変速クラッチに接続された出口側配管の内部空間を
先に作動油で満たしているため、の段階で、直ちに作
動油が特定の変速クラッチへ少量ずつ供給されることに
なる。これにより、シフトチェンジされた時点から動力
伝達までの遅延時間(タイムラグ)が短縮される。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明における実施の形態
を図1〜図5に基づいて説明する。尚、先に述べた従来
のものと同じ構成の部材は同一の符号を付記してその説
明を省略する。
【0033】図1に示すように、61はホイールローダ
等の産業用車両の変速機の油圧回路である。この油圧回
路61に設けられた減圧弁22の出口と前後進切換弁1
6の一方の入口とが配管62で接続されており、減圧弁
22の出口と前後進切換弁16の他方の入口とが上記配
管62から分岐した配管63で接続されている。
【0034】尚、前後進切換弁16と変速切換弁17と
で切換手段66が構成されている。また、ポンプ15と
前後進切換弁16の入口側との間に設けられた各配管2
7,62,63によって入口側配管が構成されている。
また、変速切換弁17の出口側と各クラッチ11〜14
(変速クラッチの一例)との間に設けられた各配管34
〜37が出口側配管に相当するものである。
【0035】また、上記配管62から分岐した分岐配管
64には、減圧弁22からの作動油を加圧状態で蓄える
ばね形のアキュムレータ65が設けられている。このア
キュムレータ65内には、上記各配管34〜37のうち
のいずれか1本分の内部空間(内部流路)を満たすのに
必要な量の作動油が蓄えられるように設定されている。
すなわち、アキュムレータ65の内容積が、配管34〜
37のうちのいずれか1本分の内容積とほぼ同一になる
ように設定されている。
【0036】以下、上記構成における作用を説明する。 図1に示すように、チェンジレバーをニュートラル位
置にした状態で、エンジンを始動させることによって、
ポンプ15が駆動する。これにより、ポンプ15から吐
出された作動油は潤滑冷却用配管47と配管27とに分
かれて供給される。このうち、配管27に供給された作
動油は、減圧弁22を通過し、両配管62,63に流れ
込むとともに、作動油の一部が分岐配管64を通ってア
キュムレータ65内に蓄えられる。この際、前後進切換
弁16の両スプール18a,18bは共に中立位置であ
るため、上記作動油は、前後進切換弁16によって遮断
され、前後進切換弁16から各クラッチ11〜14側へ
は流れず、両配管62,63内に充満する。
【0037】その後、車両を前進走行させる場合、チ
ェンジレバーをニュートラル位置から前進位置に切り換
えることにより、図2に示すように、前後進用電磁弁1
9が中立位置Nから前進位置Aへ切り換わり、潤滑冷却
用配管47を流れる作動油の一部が前後進切換弁16に
流れ込んで、一方のスプール18aが中立位置から左側
の位置へ切り換えられる。これにより、配管62と配管
32とが連通し、さらに、変速切換弁17のスプール2
0がスプリング49の伸長力によって左側の位置Lに切
り換えられているため、配管32と配管34とが連通す
る。この際、配管62内のP部分の油圧が一時的に低下
し、これにより、アキュムレータ65内に蓄えられてい
た作動油が、排出され、ポンプ15から吐出された作動
油とともに分岐配管64から上記配管62と前後進切換
弁16と配管32と変速切換弁17とを経て、配管34
の内部空間に流れ込む。このため、短時間で、上記配管
34の内部空間が作動油で満たされる。これにより、ア
キュムレータ65が空の状態になる。
【0038】その後、図3に示すように、引き続い
て、ポンプ15から吐出された作動油は、配管27→減
圧弁22→配管62→前後進切換弁16→配管32→変
速切換弁17を経て、配管34から前進1速クラッチ1
1に供給される。この際、上記配管62を流れる作動油
の一部は分岐配管64を通ってアキュムレータ65内に
蓄えられる。上記アキュムレータ65が作動油で満たさ
れるまでは、作動油が配管34から前進1速クラッチ1
1へ少量ずつ供給されるため、前進1速クラッチ11の
油圧が緩やかに上昇する。
【0039】そして、上記アキュムレータ23が作動
油で満たされると、配管27に供給された作動油は全て
前進1速クラッチ11へ供給されるため、前進1速クラ
ッチ11へ供給される作動油が増加し、前進1速クラッ
チ11の油圧が急激に上昇し、前進1速クラッチ11が
完全に結合する。
【0040】上記のように、の直前に、のように、
アキュムレータ65内に蓄えられていた作動油を排出し
て配管34の内部空間を先に作動油で満たしているた
め、の段階で、直ちに作動油が前進1速クラッチ11
へ少量ずつ供給されることになる。これにより、チェン
ジレバーをニュートラル位置から前進位置に切り換えた
時点から動力伝達までの遅延時間(タイムラグ)が短縮
される。
【0041】上記のようにして前進1速で走行し、車
速が設定値に達すると、図4に示すように、変速用電磁
弁21が一方の位置Aから他方の位置Bへ切り換わり、
潤滑冷却用配管47を流れる作動油の一部が変速切換弁
17に流れ込んで、変速切換弁17のスプール20が左
側の位置Lから右側の位置Rへ切り換えられる。これに
より、配管32と配管34とが変速切換弁17によって
遮断されるとともに、上記配管34とドレン配管41と
が連通し、さらに、配管32と配管35とが連通する。
【0042】これにより、前進1速クラッチ11内の作
動油は、配管34から排出され、変速切換弁17を通っ
てドレン配管41へ回収される。また、上記配管32と
配管35とが連通することによって、配管62内のP部
分の油圧が一時的に低下し、これにより、アキュムレー
タ65内に蓄えられていた作動油が、排出され、ポンプ
15から吐出された作動油とともに分岐配管64から上
記配管62と前後進切換弁16と配管32と変速切換弁
17とを経て、配管35の内部空間に流れ込む。このた
め、短時間で、上記配管35の内部空間が作動油で満た
される。これにより、アキュムレータ65が空の状態に
なる。
【0043】その後、引き続いて、ポンプ15から吐
出された作動油は、配管27→減圧弁22→配管62→
前後進切換弁16→配管32→変速切換弁17を経て、
配管35から前進2速クラッチ12に供給される。この
際、上記配管62を流れる作動油の一部は分岐配管64
を通ってアキュムレータ65内に蓄えられる。上記アキ
ュムレータ65が作動油で満たされるまでは、作動油が
配管35から前進2速クラッチ12へ少量ずつ供給され
るため、前進2速クラッチ12の油圧が緩やかに上昇す
る。
【0044】そして、上記アキュムレータ65が作動
油で満たされると、配管27に供給された作動油は全て
前進2速クラッチ12へ供給されるため、前進2速クラ
ッチ12へ供給される作動油が増加し、前進2速クラッ
チ12の油圧が急激に上昇し、前進2速クラッチ12が
完全に結合する。
【0045】上記のように、の直前に、のように、
アキュムレータ65内に蓄えられていた作動油を排出し
て配管35の内部空間を先に作動油で満たしているた
め、の段階で、直ちに作動油が前進2速クラッチ12
へ少量ずつ供給されることになる。これにより、前進1
速から前進2速にシフトチェンジされた時点から動力伝
達までの遅延時間(タイムラグ)が短縮される。
【0046】また、後進1速クラッチ13と後進2速ク
ラッチ14についても、前後進用電磁弁19が後進位置
Bに切り換わることにより、上記前進1速クラッチ11
と前進2速クラッチ12と同様にして、結合することが
でき、この場合も同様な作用によって上記遅延時間(タ
イムラグ)が短縮される。
【0047】尚、図5に示すグラフは、本発明の実施の
形態において、チェンジレバーをニュートラル位置から
前進位置に切り換えた場合の、時間と前進1速クラッチ
11の油圧との関係ならびに時間と車両の加速度との関
係を示すものである。これによると、taがチェンジレ
バーをニュートラル位置から前進位置に切り換えた時点
であり、tbが実際に車両が前進し始めた時点(すなわ
ち前方への加速度>0となる点)である。そして、ta
からtbまでの時間Tが上記で説明した遅延時間(タ
イムラグ)に相当する。また、時間Txの範囲は、上記
の段階において、作動油が配管34から前進1速クラ
ッチ11へ少量ずつ供給され、前進1速クラッチ11の
油圧が緩やかに上昇している状態に相当する。さらに、
時間Tyの範囲は、上記の段階において、前進1速ク
ラッチ11へ供給される作動油が増加し、前進1速クラ
ッチ11の油圧が急激に上昇している状態に相当する。
また、時間Tzの範囲は前進1速クラッチ11が完全に
結合して、油圧がほぼ一定になった状態に相当する。
【0048】これによると、図5のグラフのT<図10
のグラフのTとなるため、本実施の形態の遅延時間(タ
イムラグ)が従来よりも短縮されている。尚、Tx,T
y,Tzについては本実施の形態と従来とでほぼ同じ値
となる。
【0049】上記実施の形態では、変速クラッチとし
て、前進1,2速および後進1,2速の4種類のクラッ
チ11〜14を設けているが、4種類に限定されるもの
ではなく、例えば前進3速のクラッチ等を設けてもよ
い。
【0050】上記実施の形態では、前後進切換弁16と
変速切換弁17とをそれぞれ電磁弁19,21を用いて
作動させているが、上記電磁弁19,21を用いない
で、前後進切換弁16と変速切換弁17とをそれぞれ、
直接、外力によって作動(機械式)させてもよい。
【0051】
【発明の効果】以上のように、本発明によると、アキュ
ムレータ内に蓄えられていた作動油が、排出され、ポン
プから吐出される作動油とともに、特定の変速クラッチ
に接続された出口側配管の内部空間に流れ込む。したが
って、短時間で、特定の変速クラッチに接続された出口
側配管の内部空間が作動油で満たされるため、ポンプか
ら供給される作動油が直ちに特定の変速クラッチへ少量
ずつ供給されることになり、これによって、シフトチェ
ンジされた時点から動力伝達までの遅延時間(タイムラ
グ)が短縮される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における油圧回路の図であ
り、ニュートラル時の状態を示す。
【図2】同、油圧回路の図であり、ニュートラルから前
進1速へ切り換わった状態を示す。
【図3】同、油圧回路の図であり、前進1速のクラッチ
が完全に結合した時の状態を示す。
【図4】同、油圧回路の図であり、前進1速から前進2
速へ切り換わった状態を示す。
【図5】同、油圧回路を用いた場合の、時間に対するク
ラッチ圧力の変化を示すグラフである。
【図6】従来の油圧回路の図であり、ニュートラル時の
状態を示す。
【図7】従来の油圧回路の図であり、ニュートラルから
前進1速へ切り換わった状態を示す。
【図8】従来の油圧回路の図であり、前進1速のクラッ
チが完全に結合した時の状態を示す。
【図9】従来の油圧回路の図であり、前進1速から前進
2速へ切り換わった状態を示す。
【図10】従来の油圧回路を用いた場合の、時間に対する
クラッチ圧力の変化を示すグラフである。
【符号の説明】
11〜14 クラッチ 15 ポンプ 27 配管(入口側配管) 34〜37 配管(出口側配管) 61 油圧回路 62,63 配管(入口側配管) 64 分岐配管 65 アキュムレータ 66 切換手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3J057 AA03 BB04 GC06 GD02 GD19 HH04 JJ03 3J067 AA01 AA24 AB11 AC01 AC53 BA51 BB14 DB23 EA03 FB71 GA13 3J552 MA01 MA12 MA26 NA05 PA20 QA06A QA30A QA33B QA33C QA34C QA42A RA12 RA20 SA07 TB04

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の変速クラッチと、これら変速クラ
    ッチに作動油を供給するポンプと、各変速クラッチに対
    して上記ポンプからの作動油の供給先を切り換える切換
    手段とが設けられ、上記ポンプと切換手段の入口側とが
    入口側配管で接続され、上記切換手段の出口側と各変速
    クラッチとが複数の出口側配管で接続され、上記入口側
    配管から分岐した分岐配管に、ポンプからの作動油を加
    圧状態で蓄えるアキュムレータが設けられ、上記切換手
    段が切り換わって、上記入口側配管といずれかの出口側
    配管とが連通した際、アキュムレータ内の作動油が、ア
    キュムレータから排出され、切換手段を通って出口側配
    管内へ供給されるように構成され、上記アキュムレータ
    内に、出口側配管1本分の内部空間を満たすのに必要な
    量の作動油が蓄えられることを特徴とする産業用車両の
    変速機の油圧回路。
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