JP2002004918A - 内燃機関の燃料噴射量制御装置 - Google Patents

内燃機関の燃料噴射量制御装置

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JP2002004918A
JP2002004918A JP2000187347A JP2000187347A JP2002004918A JP 2002004918 A JP2002004918 A JP 2002004918A JP 2000187347 A JP2000187347 A JP 2000187347A JP 2000187347 A JP2000187347 A JP 2000187347A JP 2002004918 A JP2002004918 A JP 2002004918A
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fuel
injection amount
fuel injection
temperature
internal combustion
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JP2000187347A
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Kazuhiko Norota
一彦 野呂田
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Toyota Motor Corp
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Toyota Motor Corp
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】機関冷間時、燃料加熱手段により加熱された燃
料温度の変化に関わらず、内燃機関に噴射供給する燃料
噴射量を適切に制御でき、ドライバビリティの悪化や排
気エミッションの悪化を抑制できる内燃機関の燃料噴射
量制御装置を提供する。 【解決手段】機関冷間時、燃料噴射弁内の燃料を加熱す
るPTC発熱体50により加熱された燃料温度が低いと
きには高いときに比してエンジンの燃料供給する燃料量
を増大させるように電子制御装置(ECU)41は燃料
噴射量を補正する。この結果、エンジン冷間時、PTC
発熱体50により加熱された燃料温度の変化、すなわ
ち、燃料の気化率の変化に関わらず、エンジンに噴射供
給する燃料噴射量を適切に制御でき、ドライバビリティ
の悪化や排気エミッションの悪化を抑制する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は燃料を加熱する燃料
加熱手段を備えた内燃機関に適用され、機関冷間時に燃
料噴射量を増量し、始動性を向上させるようにした内燃
機関の燃料噴射量制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】冷間時の機関始動性を向上するために、
内燃機関に燃料を加熱する燃料加熱装置を備えたものが
知られている。例えば、特開平9−264224号公
報、特開平5−79142号公報に記載の技術が公知で
あり、機関冷間時に燃料を加熱することにより、燃料の
気化を促進し、良好な始動性の確保や排出される未燃燃
料の低減を図っている。
【0003】特開平9−264224号公報の技術で
は、車両搭載のバッテリをエネルギ源として、燃料噴射
を行うインジェクタ内のヒータにて燃料を加熱するよう
にされている。又、特開平5−79142号公報では吸
気ポートの所定部位にポートヒータを設け、燃料の霧化
性が悪い冷間時、バッテリを電源としてポートヒータを
加熱し、燃料気化を促進するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の内燃
機関の燃料噴射量制御装置は、前記バッテリ電圧に関わ
らず内燃機関の冷却水温に応じて燃料噴射量を決定する
ようにしていた。しかし、ヒータの発熱量はバッテリ電
圧に応じて変化するため、加熱後の燃料温度もバッテリ
電圧によって変化する。この結果、バッテリ電圧が劣化
し始動時の電圧が低下すると、燃料温度が低下し、燃料
の気化率が低下するため、燃焼に寄与する燃料量が減少
し、始動性の悪化を招く虞があった。
【0005】又、燃料温度は燃料加熱装置の性能のバラ
ツキや、外気温度等によっても変わるため、ある冷却水
温における基本噴射量が前提となっている基準燃料温度
よりも燃料温度が低いときには、燃料の気化率が低下す
るため、燃焼に寄与する燃料量が減少し、始動性の悪化
を招く虞がある。さらに、基準とする燃料温度より噴射
する燃料の燃料温度が逆に高いときは、必要以上の燃料
を噴射して、未燃燃料を増やす虞もあった。
【0006】上記のように従来は機関冷間時、燃料加熱
装置の性能が変化したり、バッテリ電圧の低下や外気温
の影響により、加熱された燃料温度が変化すると、燃料
の気化率が変化し、燃料噴射量が適切な値からずれると
いった事態が生ずることとなりドライバビリティの悪化
や排気エミッションの招く虞があった。
【0007】本発明は前述した事情に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、機関冷間時、燃料加熱手段によ
り加熱された燃料温度の変化に関わらず、内燃機関に噴
射供給する燃料噴射量を適切に制御でき、ドライバビリ
ティの悪化や排気エミッションの悪化を抑制することが
できる内燃機関の燃料噴射量制御装置を提供することに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1の発明は、燃料を加熱する燃料加熱手段を備
えた内燃機関に適用され、機関運転状態に基づいて求め
られる燃料噴射量に従って噴射供給する燃料量を制御す
る内燃機関の燃料噴射量制御装置において、機関冷間
時、前記燃料加熱手段により加熱された燃料温度が低い
ときには高いときに比して前記内燃機関の燃料供給する
燃料量を増大させるように前記燃料噴射量を補正する補
正手段を備えた内燃機関の燃料噴射量制御装置を要旨と
するものである。
【0009】請求項2の発明は、請求項1において、前
記補正手段は、前記燃料温度が低くなるほど前記内燃機
関に供給する燃料量を増大させるように前記燃料噴射量
を補正することを要旨とするものである。
【0010】請求項3の発明は、請求項1又は請求項2
において、前記燃料加熱手段は、ヒータであり、前記補
正手段は、前記ヒータへの供給電圧を検出し、検出され
た供給電圧に基づき前記燃料噴射量を補正することを要
旨とするものである。
【0011】請求項4の発明は、請求項3において、前
記補正手段は、前記ヒータのヒータ電力を算出し、算出
されたヒータ電力に基づき前記燃料噴射量を補正するこ
とを要旨とするものである。
【0012】請求項5の発明は、請求項1又は請求項2
において、前記補正手段は、前記加熱手段により加熱さ
れた燃料温度を検出し、検出された燃料温度に基づき前
記燃料噴射量を補正するものであることを要旨とするも
のである。
【0013】(作用)請求項1の発明によれば、冷間時
に燃料加熱手段が燃料を加熱する。この際、補正手段
は、燃料加熱手段により加熱された燃料温度が低いとき
には高いときに比して内燃機関の燃料供給する燃料量を
増大させるように燃料噴射量を補正する。
【0014】請求項2の発明によれば、補正手段は、燃
料温度が低くなるほど内燃機関に供給する燃料量を増大
させるように燃料噴射量を補正する。請求項3の発明に
よれば、補正手段は、燃料加熱手段であるヒータへの供
給電圧を検出し、検出された供給電圧に基づき燃料噴射
量を補正する。
【0015】請求項4の発明によれば、補正手段は、燃
料加熱手段であるヒータのヒータ電力を算出し、算出さ
れたヒータ電力に基づき燃料噴射量を補正する。請求項
5の発明によれば、補正手段は、燃料加熱手段により加
熱された燃料温度を検出し、検出された燃料温度に基づ
き燃料噴射量を補正する。
【0016】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)以下、本発明を
具体化した第1実施形態を図1〜図6に従って説明す
る。
【0017】図1に示すように、車両20には内燃機関
としてのガソリンエンジン(以下、単にエンジンとい
う)11が搭載されている。エンジン11はシリンダブ
ロック12及びシリンダヘッド13を備えている。シリ
ンダブロック12には複数のシリンダボア14が並設さ
れ、各ボア14内にピストン15が往復動可能に収容さ
れている。各ピストン15はコネクティングロッド16
を介しクランクシャフト17に連結されている。各ピス
トン15の往復運動はコネクティングロッド16によっ
て回転運動に変換された後、クランクシャフト17に伝
達される。
【0018】シリンダブロック12及びシリンダヘッド
13間において、各ピストン15の上側には燃焼室18
が形成されている。シリンダヘッド13には、各燃焼室
18に連通する吸気ポート19及び排気ポート21がそ
れぞれ設けられている。これらの吸・排気ポート19,
21を開放及び閉鎖するために、シリンダヘッド13に
は吸気バルブ22及び排気バルブ23がそれぞれ往復動
可能に支持されている。
【0019】吸気ポート19にはエアクリーナ24、ス
ロットルバルブ25、サージタンク26、吸気マニホー
ルド27等を備えた吸気通路28が接続されている。エ
ンジン11の外部の空気は吸気通路28の各部材24,
25,26,27を順に通過して燃焼室18に取り込ま
れる。
【0020】スロットルバルブ25は、吸気通路28内
に軸25aにより回動可能に支持されている。軸25a
はワイヤ等を介して運転席のアクセルペダル(図示略)
に連結されており、運転者によるアクセルペダルの踏み
込み操作に連動してスロットルバルブ25とともに回動
する。吸気通路28を流れる空気の量、すなわち吸入空
気量は、スロットルバルブ25の回動角度に応じて決定
される。サージタンク26は吸入空気の脈動、すなわち
圧力変動を平滑化させるためのものである。
【0021】吸気マニホールド27には気筒数と同数の
燃料噴射弁29が取付けられている。各燃料噴射弁29
は電磁弁であり、通電されると開弁して、各吸気ポート
19へ向けて燃料を噴射する。噴射される燃料の量(燃
料噴射量)は、各燃料噴射弁29のニードルバルブが開
いている間に燃料が噴射される時間、すなわちニードル
バルブを作動させるためのソレノイドコイルへの通電時
間によって決定される。そして、各燃料噴射弁29から
の噴射燃料と吸入空気との混合気は、各燃焼室18内へ
導入される。
【0022】又、燃料噴射弁29内には、燃料加熱手段
であるPTC発熱体50が設けられ、燃料噴射弁29内
の燃料を加熱する。PTC発熱体50は、PTCサーミ
スタあるいは面状発熱体と呼ばれているもので、周知の
とおり即熱性があり短時間で設定温度に上昇しまた自己
制御性により一定温度で安定する特性を有している。
【0023】PTC発熱体50は駆動回路51を介して
バッテリBに接続され、駆動回路51に出力されるEC
U41からの信号により、バッテリBからの通電を制御
される点火プラグ31は前記混合気に点火するために、
シリンダヘッド13に取付けられている。ディストリビ
ュータ32はクランクシャフト17が2回転する間に1
回転するロータを内蔵している。ディストリビュータ3
2はロータの回転に基づき、イグナイタ33から出力さ
れる高電圧を、クランクシャフト17の回転角、すなわ
ちクランク角に同期して、点火プラグ31に分配して印
加する。そして、燃焼室18内へ導入された混合気は点
火プラグ31の点火によって爆発・燃焼される。このと
きに生じた高温高圧の燃焼ガスによりピストン15が往
復動させられ、クランクシャフト17が回転してエンジ
ン11の駆動力が得られる。
【0024】排気ポート21には、排気マニホールド3
4、触媒コンバータ30等を備えた排気通路35が接続
されている。燃焼室18で生じた燃焼ガスは、排気通路
35の各部材34,30を順に通ってエンジン11の外
部へ排出される。
【0025】前記エンジン11には、その運転状態を検
出するためにスロットルセンサ36、吸気圧センサ3
7、水温センサ38及び回転速度センサ39が設けられ
ている。スロットルセンサ36は吸気通路28のスロッ
トルバルブ25の近傍に取付けられ、そのバルブ25の
軸25aの回動角度、すなわちスロットル開度を検出す
る。吸気圧センサ37はサージタンク26に取付けら
れ、真空を基準とした場合の同タンク26内の圧力、す
なわち吸気圧PMを検出する。水温センサ38はシリン
ダブロック12に取付けられ、エンジン11のウォータ
ジャケットを流れる冷却水の温度、すなわち冷却水温T
HWを検出する。
【0026】回転速度センサ39はディストリビュータ
32内に配置されており、同ディストリビュータ32の
ロータが所定角度回転する毎にパルス状の信号を出力す
る。この信号は、クランクシャフト17の回転角度を検
知したり、同クランクシャフト17の回転速度、すなわ
ちエンジン回転数NEを演算したりする際に用いられ
る。
【0027】燃料圧力センサ52は、図示しないデリバ
リパイプに設けられ、デリバリパイプ内の燃料圧力を検
出する。車両20には、エンジン11の各燃料噴射弁2
9、イグナイタ33等の作動を制御するための補正手段
としての電子制御装置(以下、ECUという)41が配
設されている。ECU41は図2に示すように、中央処
理装置(CPU)42、読出し専用メモリ(ROM)4
3、ランダムアクセスメモリ(RAM)44、バックア
ップRAM45、及びタイマカウンタ49、外部入力回
路46及び外部出力回路47を備えている。これらの各
回路42〜47、49はバス48によって互いに接続さ
れている。ROM43は所定の制御プログラムや初期デ
ータを予め記憶している。例えば、ROM43は、燃料
噴射弁29を駆動制御するためのプログラム等を記憶し
ている。
【0028】CPU42は前記ROM43に記憶された
制御プログラム及び初期データに従って各種の演算処理
を実行する。RAM44はCPU42による演算結果を
一時的に記憶する。バックアップRAM45はECU4
1に対する電力供給が停止された後にも、RAM44内
の各種データを保持する。タイマカウンタ49は同時に
複数の計時動作を行うことができる。
【0029】外部入力回路46には、前述したスロット
ルセンサ36、吸気圧センサ37、水温センサ38、回
転速度センサ39、燃料圧力センサ52及びバッテリB
がそれぞれ接続されている。一方、外部出力回路47に
は、各燃料噴射弁29、イグナイタ33、駆動回路51
がそれぞれ接続されている。
【0030】そして、CPU42は、外部入力回路46
を介して各種センサ36〜39、52の検出信号及びバ
ッテリBの電圧値(以下、バッテリ電圧という)VAE
等を入力値として読み込む。CPU42はそれらの入力
値に基づき各種演算を行い、燃料噴射弁29、イグナイ
タ33及びPTC発熱体50を作動させ、燃料噴射制
御、点火時期制御、燃料加熱制御を実行する。
【0031】例えば、CPU42は、回転速度センサ3
9が出力するパルス信号の時間間隔を計測することによ
り、単位時間当たりのクランクシャフト17の回転数で
あるエンジン回転数NEを演算する。
【0032】また、点火時期の制御のために、ROM4
3には、エンジン11の運転状態に応じた最適な点火時
期に関するデータが予め記憶されている。CPU42は
各センサからの検出信号により、エンジン11の運転状
態、例えば、エンジン回転数NE、吸気圧PM、暖機状
態等を検知する。そして、CPU42はROM43内の
データを参照して最適な点火時期を割出し、イグナイタ
33に一次電流の遮断信号を出力して点火時期を制御す
る。
【0033】また、燃料加熱制御のために、CPU42
は燃料加熱条件が成立したときに、PTC発熱体50を
加熱制御する。 (第1実施形態の作用)次に、本実施形態の燃料噴射制
御の内容について説明する。
【0034】図3のフローチャートは、エンジン11の
始動時噴射量算出ルーチンを示しており、エンジン始動
時に開始され、その後は所定クランク角毎の割り込みで
実行される。
【0035】このルーチンに入ると、ステップ(以下、
ステップをSという)100において、冷却水温に応じ
て基本燃料噴射量TAUSTBを算出する。すなわち、
本実施形態では、図5に示す基本燃料噴射量TAUST
Bを算出するためのマップがROM43に格納されてお
り、このマップを使用して、冷却水温THWに応じた基
本燃料噴射量TAUSTBを算出する。
【0036】S110では、燃料加熱条件が成立してい
る否かを判定する。ここで燃料加熱条件とは、冷却水温
THWが所定温度T1以下(本実施形態では50℃以
下)であって、始動後の経過時間が所定時間ρ以下の場
合である。始動後の経過時間ρは、図示しないイグニッ
ションスイッチがオンされてからの時間であり、タイマ
カウンタ49にて経時される。この加熱条件が成立して
いる場合、CPU42は別ルーチンにおいて、PTC発
熱体50を加熱制御している。
【0037】S110において、燃料加熱条件が成立し
ている場合には、S120において、バッテリ電圧VA
Eに応じて図6に示すマップより補正係数KFTを算出
する、この補正係数KFTは図6に示すようにバッテリ
電圧VAEが高いときに比して小さくなるほどその値が
徐々に大きくなるように設定されている。なお、上記マ
ップも含めて、各実施形態で述べる各種マップは予めR
OM43に格納されている。
【0038】これは、バッテリ電圧VAEが変化する
と、PTC発熱体50の発熱量が変化するためである。
すなわち、バッテリBが劣化し、始動時のバッテリ電圧
VAEが低下すると、発熱量も低下し、その結果、燃料
温度も低くなる。燃料温度が低くなると、燃料の気化率
が低下することになる。従って、本実施形態では、バッ
テリ電圧VAEが高いときに比して低いほど、燃料噴射
量を増やすようにその補正係数KFTを算出するのであ
る。
【0039】続く、S130では、上記算出した補正係
数KFTと、他の補正係数を使用して、最終燃料噴射量
TAUSTを算出する。 TAUST=TAUSTB×KFT×FK ここで、FKは、前記吸入空気量GA、冷却水温TH
W、エンジン回転数NE、燃料圧力、バッテリ電圧VA
E等に関して求められた各種係数の和や積により算出さ
れる増減量補正係数である。なお、ここでのバッテリ電
圧VAEに関する係数は、S120の係数とは異なり、
バッテリ電圧VAEに応じて変化する無効噴射時間(燃
料噴射弁29に噴射のための駆動信号が印加された後に
おける燃料が噴射されない時間)に関する係数である。
すなわち、バッテリ電圧VAEが低下していれば、電圧
が高いときに比して、無効噴射時間が長くなるため、そ
れを補正するための係数である。
【0040】このようにして最終燃料噴射量TAUST
が算出されると、このルーチンを一旦終了する。また、
前記S110において、燃料加熱条件が成立していない
場合には、S140において、補正係数KFTを1にセ
ットして、S130に移行する。
【0041】前記ルーチンを終了した後、ECU41に
より、最終燃料噴射量TAUSTに応じた駆動信号が燃
料噴射弁29に出力され、所定量の燃料が噴射される。
図4のフローチャートはエンジン11の始動後噴射量算
出ルーチンを示しており、エンジン始動後の所定条件を
満足した場合に開始され、以後所定クランク角毎の割り
込みで実行される。この所定条件は、イグニッションス
イッチが「ON」から「OFF」に切り替わり、且つ、
エンジン回転数NEが所定値(例えば、「400rp
m」)以上にまで上昇してから所定時間が経過した場合
をいう。このルーチンのS210〜S240は、前記図
3の始動時噴射量算出ルーチンのS110〜S140と
それぞれ同じであるため、これらのステップの説明を省
略し、S100とは異なるS200について説明する。
【0042】S100では、基本燃料噴射量TAUB
は、吸入空気量GAとエンジン回転数NEとに基づいて
算出する。なお、この算出は、公知であるため、その説
明は省略する。
【0043】そして、この図4の始動後噴射量算出ルー
チンを終了した後、ECU41により、最終燃料噴射量
TAUに応じた駆動信号が燃料噴射弁29に出力され、
所定量の燃料が噴射される。
【0044】本実施の形態は以下に示す特徴を有する。 (1) 本実施形態では、機関冷間時、PTC発熱体5
0(燃料加熱手段)により加熱された燃料温度が低いと
きには高いときに比して前記エンジン11(内燃機関)
の燃料供給する燃料量を増大させるように燃料噴射量を
補正する補正手段(ECU41)を設けた。
【0045】この結果、エンジン11が冷間時、PTC
発熱体50により加熱された燃料温度の変化、すなわ
ち、燃料の気化率の変化に関わらず、エンジン11に噴
射供給する燃料噴射量を適切に制御でき、ドライバビリ
ティの悪化や排気エミッションの悪化を抑制することが
できる。
【0046】(2) 本実施形態ではECU41は、燃
料温度が低くなるほどエンジン11に供給する燃料量を
増大させるように燃料噴射量を補正するようにした。こ
の結果、エンジン11に噴射供給する燃料噴射量をより
適切に制御できることになる。
【0047】(3) 本実施形態では、ヒータとしてP
TC発熱体50を採用し、ECU41は、PTC発熱体
50への電圧(供給電圧)を検出し、検出された電圧に
基づき燃料噴射量を補正するようにした。
【0048】この結果、PTC発熱体50へ供給する電
圧によりPTC発熱体50の発熱量が変化し、PTC発
熱体50により加熱された燃料温度が変化するため、燃
料噴射量を適切に補正できる。 (第2実施形態)次に、第2実施形態を図7〜図11に
従って説明する。
【0049】なお、第1実施形態と同一又は相当する構
成については、同一符号を付してその説明は省略し、異
なる構成を中心にして説明する。本実施形態の構成で
は、第1実施形態の構成にさらに、燃料噴射弁29内に
は、燃料温度センサ53が設けられているところが異な
っている。燃料温度センサ53はPTC発熱体50が設
けられた燃料噴射弁29内の燃料通路部位よりも下流の
燃料通路側に配置されており、燃料温度Tnを検出す
る。
【0050】そして、燃料温度センサ53は、図7に示
すように外部入力回路46を介してはCPU42に接続
されている。 (第2実施形態の作用)さて、本実施形態の燃料噴射制
御の内容について説明する。
【0051】図9は本実施形態におけるエンジン11の
始動時噴射量算出ルーチンを示しており、エンジン始動
時に開始され、その後は所定クランク角毎の割り込みで
実行される。
【0052】本実施形態では、第1実施形態の始動時噴
射量算出ルーチンの各ステップとは、S320とS12
0とが異なっており、他のS300、S310、S33
0、S340は、S100、S110、S130、S1
40と同一であるため、同一内容のステップの説明は省
略する。
【0053】本実施形態においては、S320で冷却水
温THWと、燃料温度Tnとからなる図10に示すマッ
プを参照して、補正係数KFTを算出する。同図に示す
ように補正係数KFTは、燃料温度Tnが高い場合に比
して低いほど、大きくなる。すなわち、補正量が大きく
なるように設定されている。又、冷却水温THWが低い
場合に比して、高くなるほど補正量が大きくなるように
設定されている。ここで、冷却水温THWを考慮したの
は、筒内噴射の場合であると、燃焼室18の温度、ポー
ト噴射の場合であると、吸気ポート19の温度により、
燃料の気化のしやすさが異なるためである。従って、本
実施形態では、吸気ポート19の温度を冷却水温THW
で間接的に検出しているのである。又、冷却水温THW
が、低いときよりも高いときの方が補正係数KFTを大
きくしているのは、冷却水温THWが高い場合は、燃料
の気化がしやすくなっており、リーンを防止するために
増量してやるのである。
【0054】又、本実施形態においても、エンジン11
の始動後においては、図11に示す始動後噴射量算出ル
ーチンが第1実施形態と同様に開始して実行する。な
お、本実施形態での始動後噴射量算出ルーチンでは、S
400、S410、S430、S440は第1実施形態
のS100、S110、S130、S140と同処理行
う。又、S420は前記図9のS320と同処理を行
う。
【0055】さて、第2実施形態では、下記の特徴的な
効果を奏する。 (1) 本実施形態では、ECU41は、PTC発熱体
50により加熱された燃料温度を検出し、検出された燃
料温度に基づき燃料噴射量を補正するようにした。
【0056】上記の構成によって、燃料は、PTC発熱
体50にて加熱されているが、燃料の暖まり方は外気温
度の影響も受けて、外気温度が高いときには早く上が
り、低いときには温度上昇が緩やかになる。従って、E
CU41が燃料温度Tnを直接検出して、この値に応じ
て補正しているため、燃料噴射量をより適切な量にする
ことができる。
【0057】なお、本発明は以下に示す別の実施の形態
に具体化することができる。 (1) 前記第1実施形態では、バッテリ電圧VAEを
検出するようにしたが、さらに、燃料加熱手段(第1実
施形態ではPTC発熱体50)に流れる駆動電流を検出
する電流センサを設けてもよい。そして、バッテリ電圧
VAEと電流センサにて検出した駆動電流にて燃料加熱
手段(例えば、第1実施形態と同様のPTC発熱体5
0)の消費電力に応じた補正係数KFTを算出するため
のマップをROM43に格納する。このマップは、消費
電力が大きい場合と比較して小さいほど補正係数KFT
の値が徐々に大きくなるように設定されている。
【0058】こうすると、例えば、第1実施形態のS1
20や、S220の処理に代えて、CPU42は、この
マップを使用して、補正係数KFTを算出することがで
きる。この結果、燃料加熱手段の消費電力に応じた噴射
量を算出するため、ヒータとしての燃料加熱手段の電気
抵抗のバラツキによる発熱量のバラツキまでより正確に
補正することができる。
【0059】(2) 前記第2実施形態では、S220
で使用するマップは燃料温度と冷却水温THWとから補
正係数KFTを求めるようにしたが、バッテリ電圧VA
Eと冷却水温THWとからなるマップを使用してもよ
い。この場合、バッテリ電圧VAEは、燃料温度を間接
的に示すパラメータとして使用するため、第2実施形態
のマップと同様のマップが構成される。
【0060】(3) 前記各実施形態では、燃料噴射弁
29内に燃料加熱手段であるPTC発熱体50を設けた
が、デリバリパイプ内に設け、そのPTC発熱体50の
設けた部位の燃料通路の下流側に燃料温度Tnを監視す
る燃料温度センサ53を設けても良い。
【0061】(4) 燃料加熱手段としてはPTC発熱
体50に限定されるものではなく、コイル等の他の発熱
体であっても良い。 (5) 前記各実施形態では、本発明を吸気ポート19
に燃料を噴射するポート噴射式エンジンに具体化した
が、燃焼室18に直接燃料を噴射する筒内噴射式エンジ
ンに具体化してもよい。
【0062】以上、本発明の各実施の形態について説明
したが、各形態から把握できる請求項以外の技術的思想
について、以下にそれらの効果とともに記載する。 (イ) 請求項1において、補正手段は、さらに、機関
の冷却水温が高いときには、低いときに比して内燃機関
の燃料供給する燃料量を増大させるように燃料噴射量を
補正することを特徴とする内燃機関の燃料噴射量制御装
置。
【0063】機関の冷却水温が、低いときに比して高い
ときに補正係数を大きくすると、リーンが防止できる。
【0064】
【発明の効果】以上詳述したように請求項1の発明によ
れば、機関冷間時、燃料加熱手段により加熱された燃料
温度の変化、すなわち、燃料の気化率の変化に関わら
ず、内燃機関に噴射供給する燃料噴射量を適切に制御で
き、ドライバビリティの悪化や排気エミッションの悪化
を抑制することができる。
【0065】請求項2の発明によれば、内燃機関に噴射
供給する燃料噴射量をより適切に制御できる。請求項3
の発明によれば、燃料加熱手段がヒータにした場合、ヒ
ータへの供給する電圧によりヒータの発熱量が変化し、
ヒータにより加熱された燃料温度が変化するため、燃料
噴射量を適切に補正できる。
【0066】請求項4の発明によれば、ヒータの発熱量
のバラツキを含め、燃料噴射量をより適切に補正するこ
とができる。請求項5の発明によれば、燃料噴射量をよ
り適切に補正できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態のエンジン及びその周辺部品の概
略構成図。
【図2】同じくECUの内部構成を示すブロック図。
【図3】同じく始動時噴射量算出ルーチンを示すフロー
チャート。
【図4】同じく始動後噴射量算出ルーチンを示すフロー
チャート。
【図5】同じく基本燃料噴射量TAUSTBを算出する
ためのマップ。
【図6】同じくバッテリ電圧と補正係数KFTのマッ
プ。
【図7】第2実施形態のECUの内部構成を示すブロッ
ク図。
【図8】第2実施形態のエンジン及びその周辺部品の概
略構成図。
【図9】同じく始動時噴射量算出ルーチンを示すフロー
チャート。
【図10】同じく冷却水温と燃料温度とのマップ。
【図11】同じく始動後噴射量算出ルーチンを示すフロ
ーチャート。
【符号の説明】
11…ガソリンエンジン(内燃機関を構成する。)、2
9…燃料噴射弁、41…ECU(補正手段を構成す
る。)、50…PTC発熱体(ヒータ及び燃料加熱手段
を構成する。)、THW…冷却水温、NE…エンジン回
転数。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02M 31/12 321G 321J Fターム(参考) 3G084 BA13 BA26 CA01 CA02 DA10 EA04 EA07 EA11 EB08 FA00 FA03 FA20 FA33 3G301 HA04 JA21 KA01 KA05 LB04 MA11 NA08 NC02 NE01 NE23 PA01Z PA07Z PA11Z PB01Z PB08Z PE01Z PE08Z PF16Z PG01Z

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料を加熱する燃料加熱手段を備えた内
    燃機関に適用され、機関運転状態に基づいて求められる
    燃料噴射量に従って噴射供給する燃料量を制御する内燃
    機関の燃料噴射量制御装置において、 機関冷間時、前記燃料加熱手段により加熱された燃料温
    度が低いときには高いときに比して前記内燃機関の燃料
    供給する燃料量を増大させるように前記燃料噴射量を補
    正する補正手段を備えた内燃機関の燃料噴射量制御装
    置。
  2. 【請求項2】 前記補正手段は、前記燃料温度が低くな
    るほど前記内燃機関に供給する燃料量を増大させるよう
    に前記燃料噴射量を補正することを特徴とする請求項1
    に記載の内燃機関の燃料噴射量制御装置。
  3. 【請求項3】前記燃料加熱手段は、ヒータであり、前記
    補正手段は、前記ヒータへの供給電圧を検出し、検出さ
    れた供給電圧に基づき前記燃料噴射量を補正することを
    特徴とする請求項1又は請求項2に記載の内燃機関の燃
    料噴射量制御装置。
  4. 【請求項4】 前記補正手段は、前記ヒータのヒータ電
    力を算出し、算出されたヒータ電力に基づき前記燃料噴
    射量を補正することを特徴とする請求項3に記載の内燃
    機関の燃料噴射量制御装置。
  5. 【請求項5】 前記補正手段は、前記加熱手段により加
    熱された燃料温度を検出し、検出された燃料温度に基づ
    き前記燃料噴射量を補正するものであることを特徴とす
    る請求項1又は請求項2に記載の燃料噴射量制御装置。
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