JP2002004480A - 床の断熱構造及び施工方法 - Google Patents

床の断熱構造及び施工方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】床の全面にわたって均等な断熱性能を発揮させ
ると共に施工性を向上させる。 【解決手段】断熱構造は、床板1の下面側に全面にわた
って所定の圧縮強度を有する断熱板2を取り付ける。床
板1の長手方向の両端部に対応する断熱板2を基礎3に
載置して支持する。床板1の上面には床下地材4,床仕
上げ材6が配置される。また断熱板2はネジ6によって
床板1に取り付けられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、断熱性能を向上さ
せた床の断熱構造と、断熱性を有し且つ施工性を向上さ
せた床の施工方法とに関するものである。
【0002】
【従来の技術】住宅に於ける床の断熱性を確保するため
に断熱構造とすることがある。代表的な断熱構造とし
て、図6に示す主として木造住宅に適用されるものと、
図7に示す主としてコンクリート床板を採用した住宅に
適用されるものとがある。
【0003】図6に示す構造(第1公知例)は、コンク
リート基礎51や大引き52の上部に根太53を配置し、隣接
した根太53の間に形成される空間に断熱板54を取り付
け、更に根太53の上部に床下地材55,床板56を取り付け
て構成されている。この構造では、床下地材55,床板56
の何れか又は両方が適度な強度と剛性を有しており、床
板56に作用する荷重は、断熱板54に伝えられることな
く、床下地材55,床板56によって支持される。
【0004】また図7に示す構造(第2公知例)は、コ
ンクリート基礎51,鉄骨基礎57の上部に例えばALC
(軽量気泡コンクリート)床板58を配置し、このALC
床板58の上面に全面にわたって断熱板59を取り付けると
共に該断熱板59の上面に所定の強度を持った合板60を配
置し、更に合板60の上面に床仕上げ材61を配置して構成
されている。この構造では、床に作用する荷重はALC
床板58によって支持されるため、断熱板59や床仕上げ材
61に高い強度や剛性を要求することはない。しかし、床
仕上げ材61に作用する荷重が、断熱板59に対し集中して
かかることは好ましくはない。このため、床仕上げ材61
に作用する荷重を分散して断熱板59に伝えるために、適
度な強度と剛性を持った面材として合板60を設けること
が必須となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記第1公知例では、
断熱板が隣接する根太どうしの間に形成される空間に取
り付けられるため、断熱板の連続性が根太によって阻害
され、また直接床下地材が直接根太と接触することとな
り、この接触部分では断熱板による断熱機能は全く寄与
しない。このため、床下地材及び床板に対する断熱板に
対応する部位の断熱性能と、根太に対応する部位の断熱
性能とが均等にならないという問題がある。
【0006】また第2公知例では、断熱板に対して集中
荷重が作用することを防止するために、該断熱板の上面
に適度な強度と剛性を持つ合板の配置が必須となるた
め、この合板に対するコストの問題や、ALC床板に対
して断熱板を取り付ける際に合板も同時に取り付ける必
要があることによる作業性及び工程管理の問題、更に、
ALC床板の上部に可燃物が配置されてしまうという問
題がある。
【0007】また第2公知例では、床板として用いたA
LC板の上面に断熱板が配置されるため、室内の熱がA
LC板まで伝達されることがない。従って、ALC板の
持つ蓄熱機能を有効利用し得ないという問題がある。
【0008】本発明の目的は、床の全面にわたって均等
な断熱性能を発揮させ、且つ施工性を向上させると共に
蓄熱性を向上することが出来る床の断熱構造と、施工方
法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明に係る床の断熱構造は、建物の床を構成する床
板の下面側に全面にわたって所定の圧縮強度を有する断
熱板を取り付け、前記断熱板を基礎に載置して床板を支
持するように構成したものである。
【0010】上記断熱構造では、床板の下面に全面にわ
たって所定の圧縮強度を有する断熱板を取り付けて基礎
に載置して構成されるので、断熱板は床板の下面に全面
にわたって取り付けられることとなり、断熱性能にムラ
が生じることがなく、均等な断熱性を発揮することが出
来る。
【0011】また床板と基礎の間に配置された断熱板に
は荷重が作用するものの、他の部位に於ける断熱板には
荷重が作用することがない。このため、断熱板に対して
作用する荷重を分散させる合板を必要とせず、且つ床板
の上面には特に多くの可燃物が配置されることもない。
【0012】特に、断熱板は所定の圧縮強度を有する。
即ち、断熱板の圧縮強度を床の負担荷重や基礎との接触
面積等の条件を考慮して、単位面積当たりの負担荷重よ
りも充分に大きい圧縮強度に設定することで、断熱板が
床板と基礎との間に配置された場合であっても、該断熱
板が損傷することがなく、長期間安定して断熱性能を維
持することが出来る。
【0013】また床板は断熱板の上面、即ち、室内側に
配置されることとなり、該床板の持つ蓄熱性を活用する
ことが出来、日射による熱を利用した暖房や冷暖房機を
利用した冷暖房を行なう際に有利であり、また室温の変
動幅を抑制するのに有利である。
【0014】上記断熱構造に於いて、特に、生活荷重が
過大となる場合には断熱板の基礎に載置される部位の一
部又は全部が他の部位よりも高い圧縮強度を有するもの
であることが好ましい。また床上の水蒸気,含水が懸念
される場合には床板と断熱板との接触部位に水蒸気又は
水の排出を促進するための隙間を設けることがより好ま
しい。
【0015】上記断熱構造では、断熱板の基礎に載置さ
れる部位を他の部位、即ち、床板の下面であって隣接す
る基礎の間の部位よりも高い圧縮強度とすることによっ
て、耐圧縮性を要求される部位では要求された圧縮強度
とし、他の部位では、高い断熱性を有するものの低い圧
縮強度を持った断熱板とすることが出来、断熱性及びコ
スト的に有利となる。
【0016】また断熱板と床板との接触部位に水蒸気や
水を排出する隙間を形成することによって、大気や室内
の湿度の変化等に応じて生じた水蒸気や水を前記隙間を
通して排出することが出来、断熱性能の低下を防止する
ことが出来る。
【0017】また本発明に係る施工方法は、建物の床を
構成する床板の一方側の面に全面にわたって予め設定さ
れた圧縮強度を有する断熱板を取り付け、その後、断熱
板を取り付けた面を基礎の上面に取り付けることを特徴
とするものである。
【0018】上記施工方法では、床板の一方の面に全面
にわたって断熱板を取り付けた後、取り付けた断熱材を
下側にして基礎の上面に取り付けるので、極めて簡単な
作業で床の断熱を施工することが出来る。特に、断熱施
工した床板の上面が露出した状態で後続する工事を進行
しても断熱板を損傷することがない。このため、床の施
工と同時に他の工事(例えば、断熱板に対する合板の取
付工事)を行なう必要がなく、建築工事を円滑に進行さ
せることが出来る。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、上記床の断熱構造の好まし
い実施形態について図を用いて説明し、合わせて施工方
法について説明する。図1は第1実施例に係る床の断熱
構造を説明する模式断面図である。図2は床板に断熱板
を取り付ける際に用いて有利なネジの例を説明する斜視
図である。図3は図2に示すネジを用いて床板に断熱板
を取り付けた状態を説明する図である。図4は第2実施
例に係る断熱構造を説明する図であり、基礎に対応する
部位と他の部位を異なる断熱板で構成した例を説明する
図である。図5は第3実施例に係る断熱構造を説明する
図であり、床板と断熱板との間に隙間を設けた例を説明
する図である。
【0020】先ず、図1〜図3により第1実施例に係る
断熱構造について説明する。図に於いて、床板1の下面
には全面にわたって所定の圧縮強度を持った断熱板2が
取り付けられており、該断熱板2を直接基礎3の上面に
接触させるようにして載置されると共に固定されてい
る。また床板1の上面には床下地材4を介して床仕上げ
材5が設けられている。
【0021】床板1は長手方向の両端が断熱板2を介し
て基礎3に載置されて支持されており、予め設定された
負担荷重に充分に耐え得る曲げ強度と剛性を有してい
る。即ち、床板1としては前記条件を満足するものであ
れば良く、コンクリート系の床板、木質系の床板、或い
は鋼板等を選択的に採用することが可能である。
【0022】本断熱構造では、床板1は断熱板2の室内
側に配置されるため、室内を冷暖房する際に熱の影響を
受ける。このため、床板1として蓄熱体を用いることに
よって、冷暖房時に発生する急激な温度変化に対する緩
衝材としての機能を期待することが可能となる。
【0023】本実施例では床板1として、幅約600mm,
長さ約1800mmのALC(軽量気泡コンクリート)パネル
を採用しており、この床板1の幅手方向の両端を夫々40
mm基礎3の上部に配置して支持している。床板1の基礎
3に対する固定方法は、該床板1を用いたときに通常採
用される固定方法を利用している。
【0024】断熱板2は、床板1の下面側と該床板1を
含む室内側とを熱的に遮断する機能を有するものであ
り、高い断熱性を有し且つ所定の圧縮強度を有するもの
が用いられている。高い断熱性能を有する断熱板として
は、ポリスチレン(PS)やフェノール樹脂(PF)等
の発泡体を用いることが可能である。
【0025】また断熱板2に要求される圧縮強度は、15
N/cm2程度である。例えば、上記寸法を持ったALC
パネルからなる床板1が長さ方向の両端が基礎3に載置
されて支持されており、このときの両者の接地寸法が幅
60cm×4cmである場合、接地面積は480cm2となる。従っ
て、前記状態で基礎3に支持された床板1に取り付けた
断熱板2が許容し得る全圧縮力は1枚当たり7200Nとな
る。
【0026】一方、上記床板1の重量を65kg、1枚の床
板1に作用する内装の重量を50kg、設計荷重を180kg/
2としたとき、1枚の床板1に作用する力は3124Nと
なり、上記した断熱板2の許容圧縮力と比較したとき、
充分な余裕がある。即ち、断熱板2の圧縮強度が15N/
cm2程度以上であれば充分な耐久性があり、常に圧縮力
が作用していても破損や沈下することがない。
【0027】断熱板2を床板1に取り付ける場合の取付
方法については特に限定するものではなく、例えば、接
着やネジによる取付方法を採用することが可能である。
【0028】本実施例では、図2に示すネジ6を用いて
断熱板2を床板1に取り付けている。このネジ6は、予
め設定された径を持った頭部6aと、ネジ部6bと、予
め設定された径を持った筒状体6cとを有して構成され
ている。
【0029】頭部6aは厚さが2mm〜3mm程度で略平板
状に形成されており、直径は断熱板2に対し適度な圧力
で接触し得るように、該断熱板2の圧縮強度に対応させ
て設定されている。
【0030】頭部6aと筒状体6cとを含む長手方向の
寸法は、床板1の材質に対応させて断熱板2の厚さと等
しいか或いは2mm〜5mm程度長く設定される。例えば床
板1が木質材のように比較的軟質の材料である場合、前
記寸法は断熱板2の厚さよりも僅かに長く設定され、ま
た床板1がコンクリート系のパネルのように比較的硬質
の材料である場合、断熱板2の厚さと略等しい長さに設
定される。
【0031】ネジ部6bの長さは、ネジ6を床板1に螺
合したとき、充分な耐引抜き力を発揮し得るように、床
板1の材質に応じて適宜設定される。同様に、ネジ部6
bの太さも床板1の材質に応じて適宜設定される。また
ネジ部6bのネジ形状は、木ネジを含む一般的なタッピ
ングネジの形状であって良い。しかし床板1がコンクリ
ート系パネルであるような場合、専用ネジとして形成さ
れることが好ましい。
【0032】筒状体6cとネジ部6bとの接合部位は、
床板1の材質に対応させて、図3(a)に示すように平
面状に、或いは同図(b)に示すようにテーパ状に形成
される。また筒状体6cの径は頭部6aの径よりも小さ
く且つネジ部6bの径よりも大きく形成されている。
【0033】上記ネジ6によって断熱板2を床板1に取
り付ける場合、床板1の一方の面に断熱板2を重ね合わ
せ、ネジ6の頭部6aに形成された回転力受け部6dに
ドライバ等を介して回転力を付与することで、ネジ部6
bを断熱板2を貫通させて床板1に螺合し、筒状体6c
のネジ部6bとの接合部位が床板1の表面に当接したと
きにネジ6の進行が阻止され、この状態で断熱板2が床
板1に取り付けられる。
【0034】基礎3は床板1の下面に取り付けた断熱板
2と直接接触して該断熱板2及び床板1を支持,固定す
るものであり、この機能を有するものであれば、材料や
構造を限定するものではない。図1には床板1を支持す
る一方の基礎がコンクリート基礎として、他方の基礎が
鉄骨基礎として形成されているものが記載されている
が、両方の基礎がコンクリート基礎或いは鉄骨基礎であ
る場合もあることは当然である。。
【0035】床下地材4は、床仕上げ材5と床板1との
間に配置され、床板1の不陸を調整する調整材としての
機能や、緩衝材としての機能を有するものである。例え
ば、床仕上げ材5として合板のようなものを使用する場
合、床下地材4としては前記床仕上げ材5と床板1との
間に隙間が形成されることがないように不陸を調整する
調整材が用いられる。また床仕上げ材5としてカーペッ
トのような柔軟性を有するものを使用する場合、床下地
材4としてはフェルトマットのように、床仕上げ材5上
を歩行する際に衝撃を緩衝し得るようなものが利用され
る。
【0036】上記の如く、床下地材4,床仕上げ材5は
一義的に設定されるものではなく、対応する床上空間の
機能や、住む人の嗜好等に合わせて適宜設定されるもの
である。
【0037】上記床構造では、床板1の下面に全面にわ
たって断熱板2が取り付けられており、床板1は断熱板
2を介して基礎3に固定されているため、床下と室内と
の断熱は床の下面全面にわたって連続した断熱板2によ
って実行される。このため、均等な断熱性能を発揮する
ことが可能である。
【0038】また床板1が断熱板2よりも室内側に配置
されるため、室内の温度の影響を受ける。このため、室
内の冷暖房を行なう場合、床板1が、該床板1の熱容量
に応じた蓄熱材としての機能を発揮することで、室内の
急激な温度の変化を防止することが可能である。
【0039】次に、上記の如き断熱構造を持った床を施
工する手順について説明する。
【0040】予め工場段階で、或いは建築現場で、床板
1の一方の面(下面)に断熱板2を取り付ける。前述し
たように、床板1に対し断熱板2を取り付ける方法は限
定するものではない。例えば、ネジ6を利用して断熱板
2を床板1に取り付ける場合には、ネジ6の回転力受け
部6dにドライバを差し込んで回転させて螺合させるこ
とで行なわれる。
【0041】上記作業は、床板1の断熱板2を取り付け
た面が下面になるにも関わらず、該面を上面に配置した
状態で行なわれる。従って、良好な作業性を維持して取
り付けることが可能である。
【0042】断熱板2を取り付けた床板1を現場に搬入
し、断熱板2が下面になるように裏返して基礎3上に敷
き込む、この作業は、床板1を裏返す以外は通常の床工
事と同じであり、特別な困難さはない。そして基礎3上
に床板1を敷き込んだ後、該床板1の上面に通常の養生
を施してただちに屋内工事にかかることが可能である。
【0043】従って、従来の床板の上部に断熱板を取り
付ける施工法のように、断熱板を取り付けると同時に合
板を取り付けるような工程上の制約がなく、工事の進行
を円滑に行なうことが可能となる。
【0044】上記の如く、床板1の下面に取り付けた断
熱板2には、基礎3と直接接触する部位以外の部位では
何ら力が作用することがない。このため、図4に示す第
2実施例のように、基礎3に対応する部位を所定の圧縮
強度を持った耐圧縮断熱板7とし、他の部位を比較的強
度の高くない通常の強度を有する断熱板8とすることが
可能である。
【0045】この場合、耐圧縮断熱板7は床板1と基礎
3とが対向する面の一部或いは全面にわたって取り付け
られている。即ち、床板1と基礎3が直接接触したり、
両者の間に断熱板2が介在しない部位が存在するような
ことはない。
【0046】また耐圧縮断熱板7としては15N/m2
強度を持った断熱板2以外に、例えばPSフォーム(40
N/m2 )や、PFフォーム(25N/m2 )等があり、
これらを選択的に用いることが可能である。更に、断熱
板8は特に圧縮強度を要求されることがなく、単に、床
の断熱構造に要求される充分な断熱性能を有するもので
あれば良い。
【0047】上記の如く構成した断熱構造では、床板1
の下面に取り付けられた断熱板7,8が夫々に要求され
る圧縮強度に適した材質のものが用いられるため、過品
質になることがなく、合理的な床構造とすることが可能
である。
【0048】図5は第3実施例に係る断熱構造を示す図
である。図に於いて、床板1と断熱板2との間にスペー
サー9が配置されており、このスペーサー9の配置によ
って床板1と断熱板2との間に隙間10が形成されてい
る。この隙間10は、床板1を敷き込んだ床下空間の全面
にわたって、且つ敷き込まれた床下1の幅方向に連続し
て形成されている。
【0049】床板1と断熱板2の間に隙間10を形成する
ことによって、該隙間10を通して水蒸気や水を流通させ
て床と壁との間に形成される図示しない空間から排出す
ることが可能である。従って、室内の湿度を適度な状態
に保持することが可能である。また床板1と断熱板2との
間に水蒸気や水を排出する隙間を形成する場合、上記以
外にも、例えば予め断熱板2に所定の断面寸法を持った
溝を形成しておき、この溝を床板1の一方の面に対向さ
せて取り付けることで、該溝によって両者の間に隙間を
形成しても良い。
【0050】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明に係る
床の断熱構造では、床板の下面に全面にわたって所定の
圧縮強度を持った断熱板を取り付け、この断熱板を基礎
に載置して支持することで、床の全面にわたって均等な
断熱性能を発揮させることが出来る。
【0051】特に、床板が断熱板よりも室内側に配置さ
れるため、該床板を蓄熱材として機能させることが可能
となり、室内の冷暖房を行なったときエネルギを蓄えて
おくことが出来る。このため、床板が温度の緩衝材とし
て機能し、冷暖房を停止したときに急激な温度変化を生
じさせることがない。床板としてALCパネルを利用し
た場合、このALCパネルが適度の熱容量を有するため
蓄熱材として機能することが可能であり、極めて顕著な
効果を発揮することが出来る。
【0052】基礎に載置される部位の断熱板が他の部位
よりも高い圧縮強度を有するものとした場合、前記他の
部位の断熱板は圧縮強度の低いもので良く、過品質とな
ることを防止して、断熱板の材料を有効に利用すること
が出来る。
【0053】また床板と断熱板との間に隙間を形成する
ことによって、該隙間を通して水蒸気や水を排出するこ
とが出来、室内の湿度を適度な状態に保持することが出
来、且つ断熱性能の低下を防止することが出来る。
【0054】また本発明に係る施工方法では、床板の一
方側の面に断熱板を取り付けた後、この床板を裏返して
基礎上に取り付けるので、特別に困難な作業を必要とせ
ずに下面に断熱板を取り付けた床を構成することが出来
る。この施工方法では、床板を敷き込むと同時に断熱板
が施工され且つ該断熱板を養生するための作業が不要で
あるため、作業工程の管理が簡単となる。
【0055】更に、床板に対する断熱板の取り付けを予
め工場段階で行なうことが出来る。この場合、現場に於
ける作業を軽減させて工期の短縮化をはかることが出
来、且つ品質の安定化をはかることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例に係る床の断熱構造を説明する模式
断面図である。
【図2】床板に断熱板を取り付ける際に用いて有利なネ
ジの例を説明する斜視図である。
【図3】図2に示すネジを用いて床板に断熱板を取り付
けた状態を説明する図である。
【図4】第2実施例に係る断熱構造を説明する図であ
り、基礎に対応する部位と他の部位を異なる断熱板で構
成した例を説明する図である。
【図5】第3実施例に係る断熱構造を説明する図であ
り、床板と断熱板との間に隙間を設けた例を説明する図
である。
【図6】第1公知例を説明する図である。
【図7】第2公知例を説明する図である。
【符号の説明】
1 床板 2,8 断熱板 3 基礎 4 床下地材 5 床仕上げ材 6 ネジ 6a 頭部 6b ネジ部 6c 筒状体 6d 回転力受け部 7 耐圧縮断熱板 9 スペーサー 10 隙間

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建物の床を構成する床板の下面側に全面
    にわたって所定の圧縮強度を有する断熱板を取り付け、
    前記断熱板を基礎に載置して床板を支持することを特徴
    とする床の断熱構造。
  2. 【請求項2】 前記断熱板の基礎に載置される部位の一
    部又は全部が他の部位よりも高い圧縮強度を有するもの
    であることを特徴とする請求項1に記載した床の断熱構
    造。
  3. 【請求項3】 床板と断熱板との接触部位に水蒸気又は
    水の排出を促進するための隙間を設けたことを特徴とす
    る請求項1又は2に記載した床の断熱構造。
  4. 【請求項4】 建物の床を構成する床板の一方側の面に
    全面にわたって予め設定された圧縮強度を有する断熱板
    を取り付け、その後、断熱板を取り付けた面を基礎の上
    面に取り付けることを特徴とする床の施工方法。
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