JP6434760B2 - 防音断熱床構造 - Google Patents

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Description

本発明は、建築物の屋根又は室内におけるコンクリートスラブ上面に形成される、断熱
と防音を兼ね備えた防音断熱床構造に関するものである。
従来、建築物に用いられる断熱材は、発泡合成樹脂系断熱材、無機繊維系断熱材、天然
素材系断熱材が一般的であり、これらのいずれかの断熱材を、建築物の屋根又は室内にお
けるコンクリートスラブ上面に敷設し、断熱性が付与されていた。また、防水層を敷設す
る場合は、防水層上に断熱材が敷設され、その上に保護、仕上げ層として現場打ちコンク
リートが施工されていた(例えば、特許文献1)。
しかしながら、上記特許文献1等に記載された断熱材層のみを形成した構造体にあって
は、仕上げ層上に振動を伴う機械、機器類が設置された場合、断熱材層による防音効果は
期待できず、コンクリートスラブへの振動が伝搬し易くなっていた。
そこで、断熱性に優れると共に、振動を伴う機械、機器等が仕上げ層上に設置された場
合の、建築物の屋根又は室内におけるコンクリートスラブへの振動を絶縁する、防音断熱
床構造が特許文献2に提案されている。
この特許文献2に提案された技術は、建築物の屋根又は室内における床構造であって、
床スラブ上面に敷設される断熱材と、前記断熱材上に敷設される緩衝体と、前記緩衝体上
に敷設される仕上げ層とが積層されてなる、防音断熱床構造である。
また、該特許文献2には、介在させた上記緩衝体が、仕上げ層からの荷重により圧縮さ
れ、その防音性能が低下することを防止する観点から、緩衝体よりクリープ変形の小さい
天然ゴム或いは合成ゴムなどの弾性体を、緩衝体に形成した貫通孔に配設し、該弾性体に
よって仕上げ層からの荷重を支持させる構成とした、防音断熱床構造も提案されている。
特開平8−189149号公報 特開2003−147947号公報
ここで、近年においては、更なる屋上利用が進められ、人の歩行等により生じる騒音の
発生が懸念されていると共に、騒音のない快適な居住環境の形成も求められている。その
ため、より断熱性と防音性に優れた防音断熱床構造の出現が要望され、加えて施工コスト
の低減と耐久性の向上も望まれている。
しかし、上記特許文献2において提案された技術は、防音性を付与するために介在させ
る緩衝体の圧縮による防音性能の低下を懸念し、緩衝体に形成した貫通穴に配設されたク
リープ変形の小さい弾性体、具体的には該特許文献2の〔0011〕段に記載されている
ように、高価な天然ゴム或いは合成ゴムよりなる弾性体により仕上げ層からの荷重を支持
させる構成としているため、施工コストが高いものとなっていた。また、硬質の弾性体を
配設した場合、弾性体が熱橋となるため、緩衝体が建築物の断熱性能に与える影響は小さ
く、断熱材のみが建築物の断熱性能に寄与するものとなっていた。
一方で、硬質の弾性体に加わる集中荷重による断熱材層の損傷を防止するため、断熱材
上に補強板を敷設することもなされているが、補強板の敷設に手間がかかるため、このこ
とも施工コストを高める要因となっていた。さらに、補強板としては主にフレキシブル板
等の無機系の板が用いられるが、その場合、長期的に加わる上載荷重によって、補強板に
ひび割れ等の破損が生じることが問題となっていた。また、補強板として合板等の木質系
の板を用いた場合には、補強板が腐食することが問題となっていた。
本発明は、建築物の屋根又は室内におけるコンクリートスラブ上面に形成される防音断
熱床構造の上述した背景技術が有する課題に鑑み成されたものであって、その目的は、断
熱及び防音性能に優れると共に、施工が容易であり、低コストで提供可能な防音断熱床構
造を提案することにある。
本発明は、上記した課題を解決するため、次の(1)〜(7)に記載した防音断熱床構造とした。
(1)建築物の屋上又は室内の床構造であって、コンクリートスラブ上に形成された防水層と、該防水層上に形成された発泡合成樹脂系断熱材からなる断熱層と、該断熱層上に形成された防音層と、該防音層上に形成された押さえコンクリート層とからなり、前記断熱層と押さえコンクリート層との間に、前記防音層を貫通した状態で、上載荷重を支持する発泡合成樹脂系の荷重支持部材が前記断熱層上に直接配置されており、前記発泡合成樹脂系断熱材が見掛け密度0.016〜0.1g/cm 3 のポリスチレン系樹脂発泡体であり、前記荷重支持部材が見掛け密度0.016〜0.1g/cm 3 のポリスチレン系樹脂発泡体であることを特徴とする、防音断熱床構造。
(2)上記断熱層の厚みが、20〜300mmであり、上記防音層の厚みが、10〜100mmであることを特徴とする、上記(1)に記載の防音断熱床構造。
(3)上記荷重支持部材の上面の合計面積(S1)と、上記防音層の上面及び荷重支持部材の上面の合計面積(S2)の割合(S1 / S2) が、0.04〜0.5であることを特徴とする、上記(1)又は(2)に記載の防音断熱床構造。
(4)上記荷重支持部材が、圧縮強度5〜50N/cm2の合成樹脂発泡体からなることを特徴とする、上記(1)〜(3)のいずれかに記載の防音断熱床構造。
(5)上記荷重支持部材の熱伝導率が0.05W/m・K以下であることを特徴とする、上記(1)〜(4)のいずれかに記載の防音断熱床構造。
(6)上記断熱層が、熱伝導率0.05W/m・K以下の合成樹脂発泡体からなることを特徴とする、上記(1)〜(5)のいずれかに記載の防音断熱床構造。
(7)上記防音層が、見掛け密度0.02〜0.18g/cm3のポリオレフィン系樹脂発泡体からなることを特徴とする、上記(1)〜(6)のいずれかに記載の防音断熱床
構造。
上記した本発明にかかる防音断熱床構造によれば、防音層を貫通した状態で、上載荷重
を支持する荷重支持部材が配置されているので、防音層の圧縮による防音性能の低下が防
止され、断熱及び防音性能に優れた防音断熱床構造を提供できる。
また、本発明においては、上記荷重支持部材として発泡合成樹脂系のものを用いるので
、天然ゴム或いは合成ゴムに比して安価であると共に、下層の断熱層を損傷させることが
少なく、補強板等を介在させる必要がなくなることから、施工性も良くなり、低コストで
提供可能な防音断熱床構造となる。
さらに、上記荷重支持部材として発泡合成樹脂系のものを用いるので、天然ゴム或いは
合成ゴムを用いた場合と比べて該荷重支持部が熱橋とならず、防音層自体も断熱性を有す
るようになることから、特に断熱性能に優れた防音断熱床構造を提供できる。
本発明にかかる防音断熱床構造の基本構成を示した縦断面図である。 本発明にかかる防音断熱床構造において用いる防音層を形成する部材の一実施の形態を示した斜視図である。 本発明にかかる防音断熱床構造において用いる防音層を形成する部材の他の実施の形態を示した斜視図である。 本発明にかかる防音断熱床構造において用いる防音層を形成する部材の更に他の実施の形態を示した斜視図である。 本発明にかかる防音断熱床構造において用いる断熱層及び荷重支持部材を形成する部材の一実施の形態を示した斜視図である。 本発明にかかる防音断熱床構造において用いる断熱層及び荷重支持部材を形成する部材の他の実施の形態を示した斜視図である。 本発明にかかる防音断熱床構造において用いる断熱層、防音層を形成する積層体の一実施の形態を示した斜視図である。 本発明にかかる防音断熱床構造において用いる断熱層、防音層を形成する積層体の他の実施の形態を示した斜視図である。
以下、本発明にかかる防音断熱床構造の実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する
図1は、本発明にかかる防音断熱床構造の基本構成を示した縦断面図であり、該図に示
す防音断熱床構造10は、コンクリートスラブ1上に形成された防水層2と、該防水層2
上に形成された発泡合成樹脂系断熱材からなる断熱層3と、該断熱層3上に形成された防
音層4と、該防音層4上に形成された押さえコンクリート層5とからなり、前記断熱層3
と押さえコンクリート層5との間に、前記防音層4を貫通した状態で、上載荷重を支持す
る発泡合成樹脂系の荷重支持部材6が配置されている構成である。
上記コンクリートスラブ1については、一般的に床下地として適用される、現場打ち鉄
筋コンクリート、コンクリートブロック、軽量気泡コンクリートパネル、プレキャストコ
ンクリートパネル等により構築されたものが挙げられ、これらのいずれにより形成された
ものであっても良い。通常、建築物の屋根又は室内の床下地として構築されるコンクリー
トスラブ1は、10〜30cm程度の厚みに形成される。
防水層2は、従来より知られたものを適宜用いることができ、一般に建築物の屋根で雨
水の浸透を防止する、アスファルト防水、シート防水、改質アスファルト防水、塗膜防水
、モルタル防水等が広く使用できる。
防水層2の具体的な施工例としては、例えば、先ずコンクリートスラブ1の表面にアス
ファルトプライマーを塗布した後、その上にアスファルト塗布層をルーフィングを介在さ
せた状態で多層に塗布形成し、アスファルト塗布層が多層構造からなる防水層2を形成す
ることができる。このようにして形成された防水層2は、厚さが一般に3〜10mmのア
スファルト層からなるものである。
上記防水層2上に形成される断熱層3としては、本発明においては、発泡合成樹脂系断
熱材を用いる。これは、発泡合成樹脂系断熱材は、他のグラスウール、ロックウール等の
無機繊維系断熱材や、セルロースファイバー、コルク、羊毛等の天然素材系断熱材に比し
て耐水性があり、安定した断熱性能が得られ、かつ軽量で取り扱い易いためである。
発泡合成樹脂系断熱材としては、ポリスチレンフォーム、硬質ウレタンフォーム、フェ
ノールフォーム、ポリエチレンフォーム等が挙げられ、これらのいずれを使用しても良い
が、中でも、ポリスチレンフォーム等のポリスチレン系樹脂発泡体は、圧縮クリープ特性
に優れ、荷重に対する抵抗力があることから好ましい。
ポリスチレン系樹脂発泡体を使用する場合、その見掛け密度は0.016g/cm3
上であり、好ましくは0.016〜0.1g/cm3である。ポリスチレン系樹脂発泡体
の見掛け密度を上記範囲とすることで、荷重に対する十分な抵抗力が得られ、作業性が良
く、コスト的にも良いものとなる。また、耐荷重性の観点から、圧縮強度が5〜50N/
cm2であることが好ましく、10〜40N/cm2であることがより好ましく、15〜3
0N/cm2であることが更に好ましい。
ポリスチレン系樹脂発泡体は、押出発泡成形体、発泡ビーズ成形体のいずれであっても
よいが、押出発泡成形体が、圧縮クリープ特性の面では好ましい。
なお、本明細書における上記見掛け密度は、水没法により求めた発泡体の体積を、あら
かじめ測定しておいた発泡体の質量で割り算し、単位を(g/cm3)に換算することに
より求めたものである。また、本明細書における上記圧縮強度は、JIS A9511(
2006R)に準じて測定した値である。
断熱層3として用いる発泡合成樹脂系断熱材は、断熱性能の観点から、熱伝導率が0.
05W/m・K以下であることが好ましく、0.045W/m・K以下であることがより
好ましく、0.043W/m・K以下であることが更に好ましく、0.041W/m・K
以下であることが特に好ましい。また、形成する断熱層3の厚みは、経済性と断熱性能と
の兼ね合い、更には居住スペースを確保する観点から、20〜300mmが好ましく、2
5〜160mmであることがより好ましい。
なお、本明細書における上記熱伝導率は、JIS A9511(2006R)の5.7
項記載の平板熱流計法(平均温度23℃)により測定したものである。
上記した発泡合成樹脂系断熱材を、コンクリートスラブ1上に形成された防水層2上に
、隙間なく敷き詰めることにより、断熱層3が防水層2上に構築される。この際、各発泡
合成樹脂系断熱材間の継目に、気密テープ等による目張りを施すことは、断熱層3による
断熱性能の向上と、その性能維持を図る上で好ましい。
上記断熱層3上に形成される防音層4は、振動を絶縁するバネ及び減衰特性を持ったも
のであれば、特に形状、材質は限定されない。
防音層4の材質については、グラスウール、ロックウール等の無機繊維系のものや、セ
ルロースファイバー、ポリエステル、ポリプロピレン等からなるフェルト、軟質ポリウレ
タンフォーム、ポリエチレンフォーム、ポリプロピレンフォーム、ポリスチレンフォーム
等の合成樹脂発泡体等が採用可能であるが、その中でも、断熱性を有し、軽量で敷設施工
性の良好な合成樹脂発泡体が好ましく、更には、弾性率が小さく、防音効果に優れ、吸水
性が極めて低いポリエチレンフォーム、ポリプロピレンフォーム等のポリオレフィン系樹
脂発泡体が特に好ましい。
ポリオレフィン系樹脂発泡体を使用する場合、その見掛け密度は0.02〜0.18g
/cm3 、更には0.025〜0.1g/cm3のものが、防音特性における動的弾性率
が小さい面で好ましい。また、断熱性能の観点から、熱伝導率が0.05W/m・K以下
であることが好ましく、0.045W/m・K以下であることがより好ましく、0.04
1W/m・K以下であることが更に好ましい。
防音層4の厚みは、10〜100mmが好ましく、20〜50mmが更に好ましい。厚
みを上記範囲にすることで、十分な防音性能を有すると共に、居住スペースを確保する観
点から好ましい。
形成された防音層4には、上下方向に貫通する複数個の貫通部7が形成されている。こ
の貫通部7は、図2に示したように、例えば防音層を形成する各ポリオレフィン系樹脂発
泡体4の板面に、貫通孔7Aをそれぞれ穿設することにより形成しても良く、また図3に
示したように、各ポリオレフィン系樹脂発泡体4の周縁に切欠き7Bをそれぞれ形成し、
隣り合うポリオレフィン系樹脂発泡体4,4間に該切欠き7Bを利用した貫通部7が形成
されるものとしても良い。更には、図4に示したように、間隙7Cを開けてポリオレフィ
ン系樹脂発泡体4,4を配置し、その間隙7Cを貫通部7とするものであっても良い。
防音層4に形成される上記貫通部7は、その形状は何ら限定されるものではなく、円柱
状、三角、四角、六角等の角柱状、更には交差あるいは平行した帯状のものであっても良
いが、防音層4の板面に、偏りなく全体的に均等となるように配置されていることが好ま
しい。例えば図2に示したように、同一断面の円柱状貫通部7を、正方格子点上に配置す
る、或いは、図4に示したように、同一幅の帯状の貫通部7を、正方格子点を結ぶ線上に
配置する等、全体的に均等に配置されていることが好ましい。また、上記貫通部7を穿設
により形成する場合や切欠きを利用して貫通部とする場合等においては、1m2当たり3
箇所以上設けることが好ましい。
上記防音層4に形成された貫通部7には、上載荷重を支持するための荷重支持部材6が
挿入配置されている。この荷重支持部材6は、本発明においては、発泡合成樹脂系のもの
を使用するため、天然或いは合成ゴムに比して安価であると共に、下層の発泡合成樹脂系
断熱材からなる断熱層3を損傷させることが少なく、補強板等を介在させる必要がなくな
ることから、施工性も良くなり、低コストで構築できるものとなる。また、荷重支持部材
6に合成樹脂発泡体を使用することで、天然ゴム或いは合成ゴムを用いた場合と比べて該
荷重支持部6が熱橋になりにくく、防音層自体も断熱性を有するようになることから、特
に断熱性能に優れた防音断熱床構造となる。
荷重支持部材6は、断熱性能の観点から、熱伝導率が0.05W/m・K以下であるこ
とが好ましく、0.045W/m・K以下であることがより好ましく、0.043W/m
・K以下であることが更に好ましく、0.041W/m・K以下であることが特に好まし
い。また、耐荷重性の観点から、圧縮強度が5〜50N/cm2であることが好ましく、
10〜40N/cm2であることがより好ましく、15〜30N/cm2であることが更に
好ましい。
荷重支持部材6として用いられる合成樹脂発泡体としては、ポリスチレンフォーム、硬
質ウレタンフォーム、フェノールフォーム、ポリエチレンフォーム等が挙げられ、これら
のいずれを使用しても良いが、中でも、押出法ポリスチレンフォーム等のポリスチレン系
樹脂発泡体は、圧縮クリープ特性に優れ、荷重に対する抵抗力があることから好ましい。
荷重支持部材6として、上記した断熱層3に用いられる発泡合成樹脂系断熱材と同種の
合成樹脂発泡体を用いても良い。この場合、断熱層3と荷重支持部材6とを形成する部分
を一体的に有する合成樹脂発泡体としても良い。例えば図5に示したように、複数の凸部
6Aを有する板状体にポリスチレン系樹脂発泡体3を成形し、該ポリスチレン系樹脂発泡
体3を、図2に示した複数の貫通孔7Aが形成された防音層を形成するポリオレフィン系
樹脂発泡体4と、凸部6Aを貫通孔7Aに挿入する状態で積層させ、図7に示したように
、ポリスチレン系樹脂発泡体からなる断熱層3と、該断熱層3の上方に積層されたポリオ
レフィン系樹脂発泡体からなる防音層4と、該防音層4を上下方向に貫通する状態で配置
されたポリスチレン系樹脂発泡体からなる荷重支持部材6とを有する積層体としても良い
。また、図6に示したように、複数の凹部6Bを有する板状体にポリスチレン系樹脂発泡
体3を成形し、該凹部6Bに板状に形成された防音層を形成するポリオレフィン系樹脂発
泡体4をそれぞれ嵌め込み、図8に示したように、ポリスチレン系樹脂発泡体からなる断
熱層3と、該断熱層3の上方に積層されたポリオレフィン系樹脂発泡体からなる防音層4
と、該防音層4を上下方向に貫通する状態で配置されたポリスチレン系樹脂発泡体からな
る荷重支持部材6とを有する積層体としても良い。
防音層4を貫通した状態で配置された荷重支持部材6は、その上面の合計面積(S1)
と、防音層4の上面及び荷重支持部材6の上面の合計面積(S2)の割合(S1/S2)
が、0.04〜0.5であることが好ましく、0.05〜0.4であることが更に好まし
い。この値を上記範囲とすることで、上載荷重を十分に支持できる耐荷重性が得られ、ま
た、防音層4による十分な防音性能が得られる。
上記防音層4の上面には、押さえコンクリート層5が形成される。この押さえコンクリ
ート層5は、一般的に現場打ちコンクリートが用いられるが、これに限定されるものでは
ない。押さえコンクリート層5の厚さは、通常80〜150cm程度に形成される。
以上、説明した本発明にかかる防音断熱床構造によれば、防音層4を貫通した状態で、
上載荷重を支持するための荷重支持部材6が配置されているので、防音層4の圧縮による
防音性能の低下が防止され、断熱及び防音性能に優れた防音断熱床構造となる。
また、本発明においては、上記荷重支持部材6として発泡合成樹脂系のものを用いるの
で、天然ゴム或いは合成ゴムに比して安価であると共に、下層の断熱層3を損傷させるこ
とが少なく、補強板等を介在させる必要がなくなることから、施工性も良くなり、低コス
トで提供可能な防音断熱床構造となる。
さらに、荷重支持部材6として合成樹脂発泡体を使用するので、天然ゴム或いは合成ゴ
ムを用いた場合と比べて該荷重支持部6が熱橋とならず、防音層自体も断熱性を有するよ
うになることから、特に断熱性能に優れた防音断熱床構造となる。
次に、本発明の実施例を記載する。
図1に示す防音断熱床構造において、コンクリートスラブ1の厚さ200mm、防水層
2をアスファルト防水10mmとした。断熱層3として、ポリスチレン系樹脂発泡体であ
る押出法ポリスチレンフォーム(熱伝導率:0.028W/m・K、見掛け密度:0.0
25g/cm3、厚さ:40mm)を用いた。防音層4は、ポリオレフィン系樹脂発泡体
であるビーズ法架橋ポリエチレンフォーム(見掛け密度:0.036g/cm3、厚さ:
25mm)を用い、該発泡体の板面に、1m2当たり4個の貫通部7を正方格子点上に形
成した。貫通部7に、上記断熱層3の形成に用いたポリスチレン系樹脂発泡体と同種の発
泡体により形成した荷重支持部材6(圧縮強度:20N/cm2、一辺の長さ:150m
m、厚さ:40mmの四角柱状)を挿入配置した(S1/S2:0.09)。継手を布ガ
ムテープで養生し、コンクリートを打設することにより、押さえコンクリート層5(厚さ
:150mm、単位面積当たりの荷重:350kg/m2)を形成した。
上記した防音断熱床構造の防音性能を、JIS A1440−1(2007)「実験室
におけるコンクリート床上の床仕上げ構造の床衝撃音レベル低減量の測定方法−第1部:
標準軽量衝撃源による方法」に基づき、試験体上面の中心を打撃点としてタッピングマシ
ンによる軽衝撃(500gのハンマーによるタッピング)を加え、階下に設置したマイク
ロホンで衝撃音を捉えることにより評価した(実施例1)。また、比較のため、上記した
床構造において、防音層4に貫通部7が形成されておらず、荷重支持部材6が防音層4に
配置されていないことのみが異なる防音断熱床構造のものについて、その防音性能を上記
と同様の方法で評価した(比較例1)。
実施例1及び比較例1の測定結果を、表1に示す。
Figure 0006434760
表1から、本発明の防音断熱床構造に係る実施例1は、測定した全ての周波数帯域にお
いて、従来の防音断熱床構造に係る比較例1と同等の床衝撃音レベル低減量を示しており
、優れた防音効果を有するものであることがわかる。一方、本発明の防音断熱床構造は、
防音層4を貫通する状態で荷重支持部材6が配置されているため、当然ながら、防音層4
の圧縮による防音性能の低下が防止されることとなり、優れた防音効果を長期にわたって
維持できるものとなる。
本発明は、断熱及び防音性能に優れると共に、施工が容易であり、低コストで提供可能
な防音断熱床構造であるので、集合住宅、病院・官公庁等の公共施設など、断熱のみなら
ず防音性能が要求される床構造として、広く利用できるものである。
1 コンクリートスラブ
2 防水層
3 断熱層
4 防音層
5 押さえコンクリート層
6 荷重支持部材
6A 凸部
6B 凹部
7 貫通部
7A 貫通孔
7B 切欠き
7C 間隙

Claims (7)

  1. 建築物の屋上又は室内の床構造であって、コンクリートスラブ上に形成された防水層と、該防水層上に形成された発泡合成樹脂系断熱材からなる断熱層と、該断熱層上に形成された防音層と、該防音層上に形成された押さえコンクリート層とからなり、前記断熱層と押さえコンクリート層との間に、前記防音層を貫通した状態で、上載荷重を支持する発泡合成樹脂系の荷重支持部材が前記断熱層上に直接配置されており、前記発泡合成樹脂系断熱材が見掛け密度0.016〜0.1g/cm 3 のポリスチレン系樹脂発泡体であり、前記荷重支持部材が見掛け密度0.016〜0.1g/cm 3 のポリスチレン系樹脂発泡体であることを特徴とする、防音断熱床構造。
  2. 上記断熱層の厚みが、20〜300mmであり、上記防音層の厚みが、10〜100m
    mであることを特徴とする、請求項1に記載の防音断熱床構造。
  3. 上記荷重支持部材の上面の合計面積(S1)と、上記防音層の上面及び荷重支持部材の
    上面の合計面積(S2)の割合(S1 / S2) が、0.04〜0.5であることを特
    徴とする、請求項1又は2に記載の防音断熱床構造。
  4. 上記荷重支持部材が、圧縮強度5〜50N/cm2の合成樹脂発泡体からなることを特
    徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の防音断熱床構造。
  5. 上記荷重支持部材の熱伝導率が0.05W/m・K以下であることを特徴とする、請求
    項1〜4のいずれかに記載の防音断熱床構造。
  6. 上記断熱層が、熱伝導率0.05W/m・K以下の合成樹脂発泡体からなることを特徴
    とする、請求項1〜5のいずれかに記載の防音断熱床構造。
  7. 上記防音層が、見掛け密度0.02〜0.18g/cm3のポリオレフィン系樹脂発泡
    体からなることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の防音断熱床構造。
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