JP2002004303A - コルゲート鋼板を用いた土留枠体 - Google Patents

コルゲート鋼板を用いた土留枠体

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 現場採取土砂・土石等の細かい中詰材を使用
しても零れ落ちることがなく、積み上げられた各段に出
入りのある場合でも隣りあう土留体の相互を適宜連結し
て、所望する形状の擁壁を構築できるようにすること。 【解決手段】 土留枠体1は、波の山と谷とを上下方向
に繰り返すコルゲート鋼板が平面視でU形に曲げられて
いる波形壁面材2と、その波状壁面材のU形壁で囲まれ
た下面部2Aを覆う底網面3AおよびU形壁の開口部2
Bを覆う直立網面3Bを有した金網材3とからなる。底
網面3Aの縁部には波形壁面材2の内面に密着する底縁
部帯材7が取りつけられる一方、直立網面3Bの側縁部
にも波形壁面材2の内面に密着する開口縁部帯材8が取
りつけられる。そして、各帯材および波形壁面材2に
は、それらを相互に密着させた状態で固定するボルトを
挿通させるためのボルト孔2bが適数個設けられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はコルゲート鋼板を用
いた土留枠体に係り、詳しくは、数段積み上げることに
よって擁壁を簡便に構築でき、出入りのある変化に富ん
だ法面に対してもボルト連結により容易に適用できるよ
うにした土留枠体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】法面の崩壊や崩落を防止するために構築
される擁壁のうち凭れ式もしくは重力式と称される構造
方式では、例えば実開昭63−65742号公報に記載
されているような布団籠が土留体としてしばしば使用さ
れる。その土留体は垂直に積み上げることが容易でな
く、階段状に積み上げられることが多い。このような布
団籠等の土留体は、その数を適宜選択することによって
所望する規模の擁壁を簡単に実現できる利点がある。
【0003】布団籠は各面が例えば菱形金網等で形成さ
れた函体であり、段状に積み上げられるたびに石詰めさ
れかつ上蓋網が被せられる。石詰めされた布団籠は重く
通常は下の段の布団籠に載っているだけであり、また隣
の布団籠とは凭れあった状態に置かれている。この布団
籠に詰められる石は通常自然石であるが手に入りにくい
場合には砕石が使用されることも多くなってきている。
【0004】上記した菱形金網は柔軟性がありそれゆえ
布団籠は完全に剛な籠ではなく、自重ならびに上下左右
に隣接する籠から受ける荷重によって多少は変形が許容
される。したがって、構築された時点で布団籠相互が馴
染んだ状態となり、歪みが経時的に増長することは少な
い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、構築される
擁壁が山間僻地にある場合には詰め石を工事現場まで運
搬することが容易でなく、現場で採取できる土砂や土石
で賄わざるを得ないことがある。このような場合、菱形
金網や溶接金網で全面が覆われている布団籠を使用する
と、土や砂または小石が網目から零れ落ちやすいことは
言うまでもない。したがって、中詰め作業に手間どった
り施工後は風雨に曝されるなどして中詰材の一部が流失
し、布団籠の配置や姿勢が不安定となるおそれがある。
【0006】ちなみに、布団籠は長さが例えば3メート
ル、幅1.5メートル、高さ2メートルといったもので
あり、中詰めすると重量が嵩むと同時に上記したごとく
上下左右の布団籠とも馴染むので、相互に接続しておく
必要がない。しかし、仮に隣りあう籠を接続しようとし
ても、各面を構成するのは金網やそれを保持する枠材で
あって、せいぜいワイヤもしくは例えば特公昭62−2
7208号公報に記載された連結コイル等で連結される
にとどまる。
【0007】例えば擁壁を構築する対象の法面が狭い場
合や同一段において出入りがある場合には、各段におけ
る幾つかの土留枠体を予め接続して連結形態を保ってお
くことが望まれる。しかし、上記したコイル等の連結手
段では空の布団籠とはいえども配置や姿勢を所望どおり
に保持しておく力を十分に発揮させることが不可能であ
る。
【0008】本発明は上記した問題に鑑みなされたもの
で、その目的は、現場採取土砂・土石等の細かい中詰材
を使用しても零れ落ちたり風雨による流失を可及的に少
なくすること、積み上げられた各段において出入りのあ
る場合でも隣りあう土留体の相互を適宜連結して、所望
する配置や姿勢を維持した擁壁を構築できるようにする
こと、を実現したコルゲート鋼板を用いた土留枠体を提
供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、階段状に積み
上げられると共に土石を中詰めすることによって擁壁等
を形成させる土留枠体に適用される。その特徴とすると
ころは、図1を参照して、土留枠体1には、波の山と谷
とを上下方向に繰り返すコルゲート鋼板が平面視でU形
に曲げられている波形壁面材2と、その波状壁面材のU
形壁で囲まれた下面部2Aを覆う底網面3AおよびU形
壁の開口部2Bを覆う直立網面3Bを有した金網材3と
が備えられる。底網面3Aの縁部には波形壁面材2の内
面に密着する底縁部帯材7が取りつけられる一方、直立
網面3Bの側縁部にも波形壁面材2の内面に密着する開
口縁部帯材8が取りつけられる。そして、各帯材および
波形壁面材2には、それらを相互に密着させた状態で固
定するボルトを挿通させるためのボルト孔2bが設けら
れていることである。
【0010】図8を参照して、波形壁面材2に設けられ
るボルト孔2bは、隣接する土留枠体1,1の波形壁面
間に膨らみ空間10を画成させている波部に配置され、
その膨らみ空間10には円形断面を有して水平方向へ延
びるスペーサ9が配設され、そのスペーサ9の腹部には
ボルト11を挿通させる横断孔9aが穿設されているこ
とである。
【0011】図1に示すように、直立網面3Bは底網面
3Aの端縁部位から立ち上がり、その直立網面3Bと底
網面3AとでL形をなして一体となっている。各網面を
溶接金網6によって形成しておいたり、図12のように
エキスパンドメタル14によって形成しておいてもよ
い。また、図13のように直立網面30Bはエキスパン
ドメタル14とし、底網面30Aを溶接金網6とするこ
ともできる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係るコルゲート
鋼板を用いた土留枠体を、その実施の形態を表した図面
に基づいて詳細に説明する。図2の(a)は一つの土留
枠体1の組み立て状態を示す斜視図であり、図1は後述
する波形壁面材2と金網材3とに分解された土留枠体1
を示している。この土留枠体1は、図3に表したよう
に、階段状に積み上げられると共に図4のように土石4
を中詰めすることによって擁壁5を形成させるようにな
っている。
【0013】土留枠体1を構成する波形壁面材2は、図
1に示すように、波の山と谷とを上下方向に繰り返すコ
ルゲート鋼板が平面視でU形に曲げられたものである。
このコルゲート鋼板は例えばJIS G 3471に規
定されているもののうち波の山と谷とが比較的浅い1形
が採用され、そのフリューム2aの板厚は土留枠体に要
求される強度にもよるが例えば1.6ないし4.0ミリ
メートル程度である。そして、土留枠体1としての高さ
Hは例えば約800ミリメートル、長さ2,400ミリ
メートルのコルゲート鋼板を曲げることによってU形の
幅Wも約800ミリメートルとなっている。
【0014】このようにコルゲート鋼板をU字状に成形
しておくと、波形壁面材2の上下方向にはそのU形に基
づき、また前後や左右の方向は元来の波形に基因して高
い剛性が発揮され、薄い鋼板であるにもかかわらず自立
性が高く、上下からや前後左右からの圧縮に対して強化
された隔壁となる。
【0015】金網材3は、図1に示すように、波形壁面
材2のU形壁で囲まれた下面部2Aを覆う底網面3Aお
よびU形壁の開口部2Bを覆う直立網面3Bを有してい
る。この例において、各網面は例えば6ミリメートル径
の鋼線6Aが例えば200ミリメートルピッチで格子状
に組まれた溶接金網6によって形成されている。そし
て、その直立網面3Bは底網面3Aの端縁部位から立ち
上がり、直立網面と底網面とでL形をなした一体物とな
っている。
【0016】底網面3Aの縁部には、波形壁面材2の内
面に密着する底縁部帯材7が取りつけられる。これは溶
接金網6を後述するボルト締結によって波形壁面材2に
取りつけやすくするための部材であるので、その高さは
図5の(a)に示すように波形壁面材の山谷からなる1
ピッチよりも少し短い程度でよい。なお、この底縁部帯
材7は平面形がU字形であるので、別途成形された波形
壁面材を水平に切断すればよい。
【0017】一方、直立網面3Bの左右の側縁部にも、
図1に示すように、波形壁面材2の内面に重なり合うよ
うにして嵌着される開口縁部帯材8が取りつけられる。
これも溶接金網6をボルトを介して波形壁面材2に取り
つけやすくするための部材であり、その幅は例えば底縁
部帯材7の高さと同じ程度でよい。この開口縁部帯材
は、U形に成形する前のコルゲート鋼板を、波が連なる
方向に沿って切断したものである。
【0018】ところで、溶接金網の鋼線6Aの左右の端
部を底縁部帯材7の内面や開口縁部帯材8の内面に固定
するのは、図5の(a)および(b)に示すような突き
つけ溶接によればよい。底縁部帯材7においては、鋼線
6Aの先端を溶接金網側に膨らんだ部分の中央に固定し
ておけばよい。一方、開口縁部帯材8においては上下何
箇所にも及ぶことから、開口縁部帯材8の山谷に関係な
く溶接される。
【0019】ところで、土留擁壁を構築する際に本発明
においては所望数並べられる土留枠体を一体化させるこ
とにより連続した擁壁を形成させるようにしているの
で、ボルトで締結できるようになっている。土留枠体は
コルゲート鋼板であるために凸凹があるが、適宜の何箇
所かを選べばボルトによって、図2の(b)に示すよう
に隣りあう枠体1,1を連結することができる。そのた
め、図1に示すように、各帯材7,8および波形壁面材
2には、それらが重なり合うようにして嵌まりあった状
態でボルトを挿通させることができるボルト孔2bが適
数個設けられている。
【0020】ところで、本例においてはそのボルト締結
をより強固なものとするために、図6の(a)や図7の
(a)さらには図8に示すように、円形断面のスペーサ
9が採用される。そのため図8のごとく波形壁面材2に
設けられるボルト孔2bは、隣接する土留枠体の波形壁
面間に膨らみ空間10を画成させている波部の中央に配
置され、その膨らみ空間には円形断面を有して水平方向
へ延びるスペーサ9が配設される。そして、そのスペー
サの腹部にはボルト11を挿通させる横断孔9aが穿設
される。
【0021】このようなスペーサを用いたボルト締結機
構においては、そのボルトヘッドおよびナットによる押
圧力を十分に発揮させるため、特殊形状のワッシャ12
が使用される。これは波形に合致する凹みとその反対側
の平坦面とを有し、波形壁面材2の波形を変形させるこ
となくまた締結力を均等に作用させることができるよう
に配慮したことによる。
【0022】なお、円形断面のスペーサ9は中空状であ
っても中実のいずれでも差し支えないが、その長さは一
本のボルトの締結力を支持できればよいので、ボルト径
のせいぜい3ないし4倍程度のものとなっている(図6
の(b)および図7の(b)を参照)。したがって、上
記したワッシャ12も円形断面のスペーサ9と同じ程度
の幅を備えるもので十分である。
【0023】次に、上記した構成による土留枠体を用い
た擁壁工事について説明する。土留枠体1は図2の
(a)に示したように波形壁面材2に金網材3が取りつ
けられた一つの器をなすものである。しかし、製作段階
では金網材3を波形壁面材2に一体化させるところまで
は行われず、図1のように分離した状態で出荷される。
波形壁面材2は図示しないがU形を重ねるようにして、
金網材3はL形を重ねるようにして嵩張りを少なくした
状態で輸送される。
【0024】施工現場においては、まず図1のように金
網材3を波形壁面材2に対面させ、図2の(a)のよう
に金網材が嵌め込まれる。各段で必要となる土留枠体の
うち図9のように幾つかを並べ、隣りあう土留枠体をボ
ルトによって連結しながら一体化させる。
【0025】波形壁面材2の開口縁部において上下に配
置の4つのボルト孔2bA は、図7の(a)のように、
下端縁部において開口縁部のボルト孔2bA を除いた前
後に配置の3つのボルト孔2bB は図6の(a)のよう
に、上端縁部において開口縁部のボルト孔2bA を除い
た前後に配置の3つのボルト孔2bC は図8のようにし
て連結される。ちなみに、各段の端部に位置する土留枠
体において隣りあう土留枠体がない側の面では、ボルト
孔2bB の例で示せば図10のような要領で締結され
る。
【0026】このような組み立てと連結の作業におい
て、波形壁面材2も金網材3も寸法的にかなり正確に製
作しておくことができるものであるので、ボルト締結時
の作業負担はさして大きいものとならない。これらは軽
量であることから、例えば図9のように4つを連結した
状態で二人の作業者がそれぞれ端部の土留枠体を支える
ようにすれば、保形性の高い土留枠体からなる連結体を
簡単に所定箇所へ運んだり位置決めすることができる。
【0027】一つの段に図3のごとく多数連結する必要
のある場合には、連結体を幾つか準備しておき同様の要
領によって連結すればよい。このようにして一つの段の
長い連結体がU形壁の開口部2Bを山側にして所定の施
工位置に配置されると、現場に持ち込まれた砕石もしく
は現採土砂や土石等の中詰材4が図4のように詰められ
る。
【0028】最下段が完成すると同様の手順により二段
目の連結体が組み立てられ、図4のように階段状に積み
上げられる。下段の土留枠体とボルト連結されることは
ないが、図4に示したように例えば連結補強用の鉄筋1
3を下段とに跨がるように立て、それを中詰材4によっ
て固定しておく。もちろん、その鉄筋をさらに延ばして
三段目の土留枠体に跨がるようにしておいてもよい。こ
のようにして順次積み上げると図3のように例えば5段
の擁壁を築くことができる。
【0029】なお、図3の例にあるように、各段の土留
枠体を下段で隣りあう二つの土留枠体に跨がるように載
せておけば、擁壁全体の一体性が増強される。この場
合、各段の長さを揃えておく必要があれば半分幅の土留
枠体1Aが準備され、それを例えば二段目と四段目の両
端に配置すればよい。
【0030】波形壁面材2は前面および左右側面を覆っ
て開口部が人目に触れない山側に向いているので、中詰
材を現場で採取した細かい土砂や土石で賄うとしても、
それらが作業中に零れたり、風雨によって流失すること
はほとんどない。また、上下に位置する土留枠体の境界
には底網面があるが空間を仕切るものではないので、両
枠体に跨がる土石等によって中詰材は連続し、上段側の
枠体の位置や姿勢は安定したものとなる。このようなこ
とから土を主体にした中詰材を使用するならば植林も可
能となる。
【0031】波形壁面材2は金網材3によって補強され
て保形性が向上しており、中詰め作業中の変形が可及的
に抑えられまた中詰材が漏れ出すこともない。隣接する
土留枠体の配置や姿勢は乱されにくく、経時的変化も少
ない擁壁となる。
【0032】このように数段積み上げることによって形
状に変化のある法面においてもそれを保護するための擁
壁を簡便に構築することができる。構築される擁壁が山
間僻地にあっても、土留枠体を構成する波形壁面材と金
網材とは運搬が容易であり、輸送や施工中の取り扱いに
要する負担が少なくなる。
【0033】隣りあう土留枠体はボルトで連結されて密
着しており、言うまでもなくワイヤや連結コイルで連結
する場合に比べれば、格段に大きい固縛力を発揮させる
ことができる。そして、構築すべき法面が狭い場合でも
土留枠体一つ分の大きさを単位として擁壁の大きさを調
整することができる。なお、同一の段において出入りが
ある場合には、図11のように土留枠体1の幾つかを前
後にずらして配置すればよい。この場合、全部のボルト
孔を用いて連結することはできないが、幾つかの対面さ
せ得るボルト孔を使用して横並び方向の位置決めをして
おくことができる。
【0034】図12は、前記した溶接金網に代えて、エ
キスパンドメタル14を使用した例である。エキスパン
ドメタルは溶接金網よりも剛性が高くしたがって耐圧性
も優れたものとなる。もちろん、溶接金網に比べれば重
量は嵩むが、砕石や自然石を中詰めしても変形をきたす
ことが少なくなり都合がよい。
【0035】図13は、金網材を構成する底網面30A
と直立網面30Bとが分離されている例である。もちろ
ん、底網面30Aの縁部に前記した底縁部帯材7が取り
つけられ、直立網面30Bの側縁部に開口縁部帯材8が
取りつけられる点は変わりがない。
【0036】このようにした場合も、底網面30Aと直
立網面30Bのそれぞれに溶接金網を使用したり、エキ
スパンドメタルとすることができるが、例えば底網面3
0Aに溶接金網6を適用する一方、直立網面30Bには
エキスパンドメタル14を採用するというように変化を
持たせることもできる。
【0037】
【発明の効果】以上の説明から分かるように、本発明に
よれば、土石を中詰する土留枠体を構成する波形壁面材
自体に高い剛性を持たせ、またそれに組み付けられる金
網材により補強しておくことができる。したがって、中
詰材を投入し転圧しても個々の土留枠体が大きく変形を
きたすことはない。
【0038】現場で採取できる土石の種類に限りがあっ
てやむなく土砂を多く使用せざるを得ない場合でも、中
詰材を目零しすることなく収容しておくことができる。
中詰材が零れ落ちたり流失することはなく、歪みの少な
い整然とした擁壁を築きやすくなる。
【0039】土留枠体は波形壁面材と金網材とに分離さ
れた恰好で輸送でき、それぞれが軽量であるか軽量化が
容易な構造であることから、取り扱いや所定位置への設
置操作等に大きな負担が強いられることも少なくなる。
【0040】施工現場における組み立てや連結作業は、
現場の状況を見ながら適宜のボルト孔のところで連結す
ることができる。また、幾つかの土留枠体を予め連結し
ておき、それを所定位置に配置して他の連結体と一体化
させるといったように、擁壁構築工事における作業手順
に柔軟性を与えることも可能となる。積み上げられた各
段において擁壁としての出入りのある場合でも隣りあう
土留体の相互を適宜連結して、所望する凹凸を有する擁
壁が構築されるようになる。
【0041】金網材を波形壁面材に取りつける場合や隣
りあう土留枠体を連結するにおいては、その取付部位や
連結部位に円形断面のスペーサを使用してボルト締結す
るようにしているので、そのボルト締結部位における波
形壁面材の変形が回避されると共に、連結強度を向上さ
せることができる。
【0042】金網材の直立網面を底網面の端縁部位から
立ち上げて直立網面と底網面とでL字状に形成しておけ
ば、金網材と波形壁面材とでもって土留枠体を組み立て
ることが容易となる。金網材は溶接金網で形成すれば軽
量化が図られ、エキスパンドメタルで形成すれば剛性の
高い網面としておくことができる。もちろん、底網面を
溶接金網とする一方で直立網面をエキスパンドメタルと
しておくこともでき、土留枠体に作用する力の分布に応
じて所望する耐久力や補強能力を与えておくことが可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るコルゲート鋼板を用いた土留枠
体であって、波形壁面材と金網材とを分離した状態で示
す斜視図。
【図2】 (a)は組み立てられた土留枠体の斜視図、
(b)は二つの土留枠体の連結図。
【図3】 土留枠体を使用して構築された擁壁であっ
て、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は側面
図。
【図4】 段状に配置された土留枠体の連結状態斜視
図。
【図5】 溶接金網の鋼線を突きつけ溶接した状態を示
し、(a)は底縁部帯材に対する溶接図、(b)は開口
縁部帯材に対する溶接図。
【図6】 隣りあう土留枠体の底縁部における連結構造
であって、(a)は正面図、(b)は(a)におけるVI
−VI線矢視断面図。
【図7】 隣りあう土留枠体の開口縁における連結構造
であって、(a)は正面図、(b)は(a)におけるVI
I-VII 線矢視断面図。
【図8】 隣りあう土留枠体の上縁部における連結構造
の分解斜視図。
【図9】 複数の土留枠体を横並びにして連結した状態
の斜視図。
【図10】 擁壁端に位置する土留枠体における底縁部
の固縛構造図。
【図11】 出入りのあるように配置された土留枠体の
連結体の平面図。
【図12】 エキスパンドメタルが使用された金網材の
斜視図。
【図13】 底網面と直立網面とが独立した金網材の斜
視図。
【符号の説明】
1,1A…土留枠体、2…波形壁面材、2A…下面部、
2B…開口部、2b,2bA ,2bB ,2bC …ボルト
孔、3…金網材、3A,30A…底網面、3B,30B
…直立網面、4…中詰材(土石)、5…擁壁、6…溶接
金網、7…底縁部帯材、8…開口縁部帯材、9…円形断
面のスペーサ、9a…横断孔、10…膨らみ空間、11
…ボルト、14…エキスパンドメタル。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 階段状に積み上げられると共に土石を中
    詰めすることによって擁壁等を形成させる土留枠体にお
    いて、 上記土留枠体には、波の山と谷とを上下方向に繰り返す
    コルゲート鋼板が平面視でU形に曲げられている波形壁
    面材と、該波状壁面材のU形壁で囲まれた下面部を覆う
    底網面およびU形壁の開口部を覆う直立網面を有した金
    網材とが備えられ、 前記底網面の縁部には波形壁面材の内面に密着する底縁
    部帯材が取りつけられる一方、前記直立網面の側縁部に
    も波形壁面材の内面に密着する開口縁部帯材が取りつけ
    られ、 上記各帯材および波形壁面材には、それらを相互に密着
    させた状態で固定するボルトを挿通させるためのボルト
    孔が設けられていることを特徴とするコルゲート鋼板を
    用いた土留枠体。
  2. 【請求項2】 前記波形壁面材に設けられるボルト孔
    は、隣接する土留枠体の波形壁面間に膨らみ空間を画成
    させている波部に配置され、該膨らみ空間には円形断面
    を有して水平方向へ延びるスペーサが配設され、該スペ
    ーサの腹部には前記ボルトを挿通させる横断孔が穿設さ
    れていることを特徴とする請求項1に記載されたコルゲ
    ート鋼板を用いた土留枠体。
  3. 【請求項3】 前記直立網面は前記底網面の端縁部位か
    ら立ち上がり、該直立網面と底網面とでL形をなして一
    体となっていることを特徴とする請求項1または請求項
    2に記載されたコルゲート鋼板を用いた土留枠体。
  4. 【請求項4】 前記各網面は溶接金網によって形成され
    ていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいず
    れか一項に記載されたコルゲート鋼板を用いた土留枠
    体。
  5. 【請求項5】 前記各網面はエキスパンドメタルによっ
    て形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求
    項3のいずれか一項に記載されたコルゲート鋼板を用い
    た土留枠体。
  6. 【請求項6】 前記直立網面はエキスパンドメタルであ
    り、底網面は溶接金網であることを特徴とする請求項1
    または請求項2に記載されたコルゲート鋼板を用いた土
    留枠体。
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JP2015193998A (ja) * 2014-03-31 2015-11-05 昭和機械商事株式会社 法面補強体、並びに法面構造及び法面構造工法
JP2023013736A (ja) * 2021-07-16 2023-01-26 青森昭和産業 株式会社 籠枠ユニット、籠枠連結体及び籠枠積層体並びに擁壁構築方法

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