JP2002004294A - 斜面崩壊予測装置、そのシステム、斜面崩壊予測方法および斜面崩壊監視システム - Google Patents

斜面崩壊予測装置、そのシステム、斜面崩壊予測方法および斜面崩壊監視システム

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JP2002004294A
JP2002004294A JP2000189195A JP2000189195A JP2002004294A JP 2002004294 A JP2002004294 A JP 2002004294A JP 2000189195 A JP2000189195 A JP 2000189195A JP 2000189195 A JP2000189195 A JP 2000189195A JP 2002004294 A JP2002004294 A JP 2002004294A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】地滑り、土石流、なだれ等の斜面の崩壊を監視
し、かつ斜面崩壊を予測することを可能とする斜面崩壊
予測システムを提供する。 【解決手段】斜面62上の樹木τに取り付けられる振動
センサ12からの地中音(たとえば、地下水推定音、樹
木τの根切れ音等)をデータ処理装置16Bに取り込
む。また、斜面62の画像(地表面画像)を不動位置に
設置したデジタルカメラ102によりデータ処理装置1
16に取り込む。データ処理装置116は、地中音の変
化と地表面画像の変化に基づいて斜面62の崩壊を予測
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、地中音等に基づ
いて、地滑り、土石流、なだれ等の斜面の崩壊を監視
し、かつ斜面崩壊を予測することを可能とする斜面崩壊
予測装置、そのシステム、斜面崩壊予測方法および斜面
崩壊監視システムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から地滑り等、斜面の崩壊を原因と
する人的、物的被害が地域経済に深刻な影響を与えてい
る。
【0003】したがって、斜面の崩壊を予測できれば、
そのような人的、物的被害を最小限に抑制することが可
能となり、経済的な波及効果が大きい。
【0004】そのため、地滑り等の斜面の崩壊を予知し
て速やかな避難等を行えるようにすることが常に求めら
れている。
【0005】従来、地滑りの監視に関し、次の2つの技
術が知られている。
【0006】第1の技術は、2点間にインバー線を張り
渡し、インバー線の延びから距離の変化を測定するもの
である。
【0007】第2の技術は、地表面から地中に対してボ
ーリングを行い、掘削穴内に水圧計を設置し、土壌また
は岩塊の間隙にある流体を通して伝達される圧力、いわ
ゆる間隙水圧の変化を測定するものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、インバ
ー線を使用する上記第1の技術では、2点から外れた位
置で崩壊が起きた場合には、これを感知することが不可
能であるという致命的な欠陥を内在している。この欠陥
を補うためには、インバー線を多数張り渡す必要がある
が、たとえば、農作等の作業用等に使用されている土地
では、その作業性を損なうことになり、インバー線を設
置できる場所が制限されるという問題がある。また、イ
ンバー線を多数張り巡らしてその距離の変化を測定する
システムのコストも相当にかかるという問題もある。
【0009】その一方、ボーリングを行う第2の技術で
は、その費用が莫大となり、危険と想定される箇所の全
てにボーリングを施すことはほとんど不可能である。し
かも、間隙水圧の変化と斜面崩壊の直接的な因果関係
は、データが決定的に不足しているという問題もある。
しかも、ボーリングには、通常、数日間を必要とするた
め、緊急を要する場合には対応できないという問題もあ
る。
【0010】すなわち、従来、斜面の崩壊を局地的かつ
正確に予測することが可能な手法は確立されていない。
【0011】この発明は、このような課題を考慮してな
されたものであって、地滑り等の斜面崩壊の正確な監視
および予測を簡単な構成で行うことを可能する斜面崩壊
予測装置、そのシステム、斜面崩壊予測方法および斜面
崩壊監視システムを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明に係る斜面崩壊
予測装置は、地中音を測定する地中音測定手段と、前記
地中音測定手段で測定された音の変化に基づいて斜面崩
壊を予測する斜面崩壊予測手段とを有することを特徴と
する(請求項1記載の発明)。
【0013】この発明によれば、地中音の音の変化に基
づいて斜面の崩壊を予測することができる。
【0014】ここで、地中音は、樹木を通じて測定する
ことができる(請求項2記載の発明)。このため、簡単
な構成で地中音を予測することができる。地中音の測定
は、樹木に限らず、杭等を地中に打ち込んで測定するこ
ともできる。
【0015】特に、周波数が30〜200Hz内の音を
測定した場合に、斜面崩壊を予測することができる(請
求項3記載の発明)。
【0016】また、測定された音の周波数が、100〜
160Hzである場合、樹木の根切れ音であると推定
し、30〜50Hzである場合には、土が動く音である
と推定することができる(請求項4記載の発明)。
【0017】さらに、周波数が30〜200Hz内の音
が略連続的に観測されたときには、地下水が流れる音で
あると推定することができる(請求項5記載の発明)。
【0018】さらに、地中音測定手段により、少なくと
も4カ所で同時に地中音を測定した場合、地中音発生位
置計算手段により、地中音の発生位置を計算することが
できる(請求項6記載の発明)。
【0019】この発明に係る斜面崩壊予測システムは、
地中音を測定する地中音測定手段と、地表面を画像とし
て取り込む地表面画像撮影手段と、前記地中音測定手段
で測定された音の変化と、前記画像撮像手段により取り
込まれた地表面画像の変化とに基づいて斜面の崩壊を予
測する斜面崩壊予測手段とを有することを特徴とする
(請求項7記載の発明)。
【0020】この発明によれば、地中音の変化と地表面
画像の変化に基づいて斜面崩壊を予測するようにしてい
るので一層正確に予測することが可能となる。
【0021】この場合、地中音は樹木を通じて測定し、
地表面画像の変化は時間軸上前後の画像の差により検出
することで、簡単な構成で予測を行うことができる(請
求項8記載の発明)。
【0022】ここで、周波数が30〜200Hz内の音
が測定された場合であって、地表面画像撮影手段で画像
の差が発生していたとき、斜面崩壊のおそれがあること
を予測することができる(請求項9記載の発明)。
【0023】この発明に係る斜面崩壊予測方法は、地中
音を測定するステップと、前記測定された地中音の変化
に基づいて斜面の崩壊を予測するステップとを有するこ
とを特徴とする(請求項11記載の発明)。
【0024】このため、簡易な手順で斜面崩壊を予測す
ることができる。
【0025】さらに、この発明に係る斜面崩壊予測方法
は、地中音を測定するステップと、地表面を画像として
取り込むステップと、測定された地中音の変化と、取り
込まれた地表面画像の変化とに基づいて斜面の崩壊を予
測するステップとを有することを特徴とする(請求項1
2記載の発明)。この手順によれば、より一層正確に斜
面崩壊を予測することができる。
【0026】この発明に係る斜面崩壊監視システムは、
地中音を測定する地中音測定手段と、地表面を画像とし
て取り込む地表面画像撮影手段と、前記地中音測定手段
で測定された音の変化と、前記画像撮像手段により取り
込まれた地表面画像の変化とに基づいて斜面の崩壊を監
視する斜面崩壊監視手段とを有することを特徴とする
(請求項13記載の発明)。
【0027】この発明によれば、斜面崩壊を監視するこ
とができる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、この発明の一実施の形態に
ついて図面を参照して説明する。
【0029】[第1実施例:斜面崩壊予測装置]図1
は、この発明の第1の実施の形態に係る斜面崩壊予測装
置10の構成を示している。
【0030】この斜面崩壊予測装置10は、地滑り、土
石流、雪崩等の斜面崩壊を予測するための装置であり、
地中音測定手段としての振動センサ12と、地中音観測
装置14と、データ処理装置16とを備えている。
【0031】図2は、振動センサ12の縦断面図であ
り、図3は、振動センサ12のA−A線に沿った断面図
である。この振動センサ12は、可動コイル型のマイク
ロホンの構成を採用している。
【0032】図2、図3に示すように、振動センサ12
は、円筒状の密閉された筐体20を有している。この筐
体20の内部には、断面略凹状の磁性体22が取り付け
られ、この磁性体22の凹部に柱体状の永久磁石23と
磁性体24とが積層固定されている。
【0033】磁性体24の上面と磁性体22の上面と
は、ほぼ同一平面上にあるように構成されている。
【0034】この磁性体22の上面の外周面側であっ
て、筐体20の内部側面に端部が固定され、中央部に孔
25Aが明けられ、周囲に円弧状の4カ所の切り欠き2
5Bが設けられたダンパーとしての樹脂製の振動板25
が配置されている。
【0035】また、振動板25に形成された孔25Aの
開口内部側周囲には、コイル(可動コイル)26が取り
付けられている。
【0036】コイル26は、磁性体22と磁性体24に
より形成された円筒状溝27内を、換言すれば、磁性体
24の外周を前後方向(図1中では上下方向)に移動可
能である。
【0037】このように構成される振動センサ12は、
固体振動音を集音するものであり、筐体20を集音対象
として振動する固体、図1例では樹木τの幹に接触させ
ることによってその樹木τからの振動で筐体20が振動
する。筐体20が振動すると、永久磁石23が振動して
磁界が振動する。振動板25とコイル26は慣性により
静止しようとするため、永久磁石23とコイル26は相
対的に振動することになり鎖交磁束が変化する。その結
果、コイル26に信号電圧Vが発生する。
【0038】このように構成された振動センサ12によ
れば、周波数帯25Hz〜600Hz程度の振動を音圧
として検出することができる。なお、切り欠き25Bの
面積や、コイル26の大きさ、あるいは振動センサ12
自体の大きさを変えることにより検出周波数帯を変化さ
せることができる。
【0039】コイル26に発生した信号電圧Vは、コイ
ル26に接続されたリード線29を介して地中音観測装
置14内の信号増幅部40(図1参照)に供給される。
【0040】図4は、振動センサ12が樹木τの幹(枝
でもよい)に取り付けられた状態を示している。この場
合、振動センサ12は、上面12A(図2参照)が樹木
τの表面に密接するように、ベルト30を介して該樹木
τに装着されている。側面12B(図2参照)が樹木τ
の表面に密接するように装着してもよい。
【0041】なお、樹木τにおける振動センサ12を取
り付けるべき高さ位置は、たとえば、樹木τの幹上を振
動センサ12を上下方向に移動させたときに、地中音P
の音圧を相対的に高い位置に選択することが好ましい。
【0042】主に根を介して樹木τを伝わる地中からの
音(地中音)Pは、振動センサ12によって検出され、
この地中音Pに応じた信号電圧Vが出力される。そし
て、この信号電圧Vは、図1に示す地中音観測装置14
に対して出力される。なお、後述するように、実際上、
地中音Pとして観測される音には、地中内の音の他、風
の音、石等の固体が地表面を転がる音も含まれる。
【0043】図1に示すように、地中音観測装置14
は、信号増幅部40と、雑音除去部42と、レベルメー
タ44と、信号出力部46を有している。信号増幅部4
0としては、差動増幅器を用いることにより、雑音の影
響を軽減することができる。
【0044】この信号増幅部40は、振動センサ12か
ら信号電圧Vが供給されると、この信号電圧Vを、例え
ば、104倍に増幅して、雑音除去部42に対して出力
する。
【0045】雑音除去部42は、信号増幅部40からの
信号電圧Vから雑音を除去した後、これを信号出力部4
6に供給する。なお、地中音Pは、主に、1kHz以下
の周波数帯に含まれているため、雑音除去部42は、こ
の周波数帯の成分を通過させるローパスフィルタ(LP
F)、バンドパスフィルタ(BPF)等(好ましくは、
振動センサ12の周波数帯域25Hz〜600Hzをカ
バーする20Hz〜650Hzの通過帯域幅を有するB
PF)によって構成される。
【0046】また、雑音除去部42によって雑音が除去
された信号電圧Vは、レベルメータ44にも供給され
る。そして、レベルメータ44には、この信号電圧Vの
値が表示される。すなわち、ユーザは、レベルメータ4
4の表示によって、地中音Pの大きさを確認することが
できる。この場合、レベルメータ44で得られた地中音
Pの大きさに基づいて、樹木τにおける振動センサ12
を取り付けるべき高さ位置(地中音Pの音圧が相対的に
高い位置)を決定するようにしてもよい。
【0047】信号出力部46は、雑音除去部42からの
信号電圧Vを、データ処理装置16に対して出力する。
【0048】データ処理装置16は、信号入力部50
と、予測判定処理部(斜面崩壊予測手段)52と、表示
部54と、音声出力部56と、印刷部58とを有してい
る。なお、このデータ処理装置16は、実際には、キー
ボード、本体、表示装置、音声出力装置およびハードデ
ィスク等の外部記憶装置等から構成される汎用コンピュ
ータ(パーソナルコンピュータを含む。)等によって構
成されており、予測判定処理部52は、実質的に、本体
部のCPU(Central Processing Unit)(周辺装置を
含む。)によって構成されている。
【0049】また、データ処理装置16には、システム
プログラムやアプリケーションプログラム等が記憶され
るROM(Read Only Memory)、作業用等として使用さ
れるRAM(Random Access Memory)、計時用のタイ
マ、A/D変換器、D/A変換器等の入出力インタフェ
ース、表示部54に時間を横軸とし音圧を縦軸として表
示するための波形観測信号取込・送出部としての波形観
測用基板、および表示部54に周波数を横軸とし音圧を
縦軸として表示するための周波数分析・送出部としての
周波数分析用基板(FFT基板)等が設けられている。
【0050】信号入力部50は、地中音観測装置14の
信号出力部46からの信号電圧Vを所定時間毎(例え
ば、1分、10分等の時間毎)に取り込む。そして、こ
の信号電圧Vをデジタル変換(A/D変換)して、地中
音Pの音圧の大きさに対応する音圧レベルVdとして予
測判定処理部52に供給する。なお、信号入力部50に
おいては、予測判定処理部52からの指示に基づいて、
信号電圧Vを取り込む処理を行うようにしてもよい。
【0051】予測判定処理部52は、信号入力部50か
らの音圧レベルVdに基づいて、斜面崩壊を予測する処
理を行う。
【0052】予測判定処理部52による処理結果は、C
RTや液晶表示装置等の表示部54に供給されるととも
に、プリンタ等の印刷部58に供給される。また、スピ
ーカ等の音声出力部56にも供給される。
【0053】図5は、データ処理装置16内の上記波形
観測用基板を利用して得られた雑音であると思われる音
(以下、雑音推定音)P1の表示部54上での波形表示
を示している。なお、図5において、横軸は[ms」単
位の時間T、縦軸は[V]単位の電圧値Vを表してい
る。なお、電圧値Vは、相対値である。
【0054】雑音推定音P1等の波形は、プログラムに
基づき処理時間間隔で、あるいは図示していないキーボ
ード等を利用して任意のときにデータ処理装置16内の
ハードディスク等の記憶部に記憶することが可能であ
る。
【0055】図6は、データ処理装置16内の上記周波
数分析用基板を利用して得られた、表示部54に表示さ
れる雑音推定音P1の周波数スペクトラム(周波数分
布)表示を示している。横軸は、[Hz]単位の周波数
Fを表し、縦軸は、[V]単位の電圧値Vを表してい
る。
【0056】音声出力部56から「サー」という音で聞
こえる雑音推定音P1は、連続的に観測される音であっ
て、波形では0.2[V]以下の値である。周波数スペ
クトラム上での30Hz〜70Hzの多少の偏りは、振
動センサ12等を含む測定系の特徴であると推定され
る。
【0057】図7は、樹木τ(現に振動センサ12が接
続されている樹木τに限らない。)の根の切れる音であ
る思われる音(以下、根切れ推定音という。)P2の波
形を示している。
【0058】図8は、根切れ推定音P2の周波数スペク
トラムを示している。
【0059】音声出力部56から「プツン」という音で
聞こえる根切れ推定音P2は、波形の振幅値は、±2
[V]以下であるが、約0.2秒間発生するパルス性の
振幅が観測される。もちろん、パルス発生期間は、根の
太さ等により変化するものと推定される。
【0060】図8に示す周波数分布では、100〜16
0Hz帯に偏りがあり、根切れ推定音P2は、この周波
数帯で確認することができる。なお、30〜60Hz帯
では、雑音推定音P1を除去しても0.1〜0.2
[V]程度の突出が認められる。
【0061】また、波形表示の電圧Vの振幅値に比較し
て周波数分布の電圧Vの値が低下しているのは、FFT
解析時の処理時間による積分効果によるものである。以
下に説明する波形表示と周波数分布表示の関係も同様で
ある。
【0062】図9は、土が動いているであろうと思われ
る音(土移動推定音)P3の波形を示している。
【0063】図10は、土移動推定音P3の周波数スペ
クトラムを示している。
【0064】音声出力部56から「ズッズー」という音
で聞こえる土移動推定音P3は、波形の振幅値は、±2
[V]以下であるが、根切れ推定音P2とは異なり、音
が長引いて(尾を引いて)発生することに特徴がある。
【0065】周波数分布では、30〜60Hz帯に突出
する偏りがあり、雑音推定音P1を除いた場合でも0.
3〜0.5[V]程度の突出が認められる。
【0066】図11は、地下水が流れていると思われる
音(地下水推定音)P4n波形を示している。
【0067】図12は、地下水推定音P4の周波数スペ
クトラムを示している。
【0068】音声出力部56から「チョロチョロ」とい
うほぼ連続的な音で聞こえる地下水推定音P4は、波形
の振幅値は、±0.3[V]以下の小さい音であるが、
雑音推定音P1とは異なり、0.1秒間隔程度で数回繰
り返されることに特徴がある。
【0069】周波数分布では、30〜60Hz帯に突出
する偏りがあるが、雑音推定音P1との区別は困難であ
る。
【0070】図13は、風が吹いているときに現れる音
(風音)P5の波形を示している。この風音P5は、樹
木τの葉がそよぐときあるいは人が感じたときに現れる
音であり、推定音ではなく、風音P5と確信することが
できる。
【0071】図14は、風音P5の周波数スペクトラム
を示している。
【0072】音声出力部56から「ゴー」という音で聞
こえる風音P5は、波形の振幅値は、±1[V]以下
で、ほぼ同じ振幅が繰り返し観測される。
【0073】周波数分布では、30〜180Hz帯と幅
広い周波数範囲で突出が認められる。雑音推定音P1を
除去した場合、振幅は0.3V程度である。
【0074】図15は、風が吹いているときに現れた土
の塊または石が地表面上を転がると思われる音(石等固
体転がり推定音)P6の波形を示している。この石等固
体転がり推定音P6は、波形上では風音P5と区別する
ことが困難である。
【0075】図16は、石等固体転がり推定音P6の周
波数スペクトラムを示している。
【0076】音声出力部56から「ゴー」という風音P
5と同時に聞こえる「コッコッコ」という音の石等固体
転がり推定音P6は、波形の振幅値は、±1[V]以下
で、ほぼ同じ振幅が繰り返し観測される。
【0077】周波数分布では、30〜180Hz帯と幅
広い周波数範囲で突出が認められるが、風音P5と同時
に観測されるので、波形、周波数分布上では音の区別が
困難であるが、耳では判別することができる。
【0078】次に、予測判定処理部52における斜面崩
壊の予測処理について、図17のフローチャートを参照
しながら説明する。
【0079】予測判定処理部52は、まず、ステップS
1において、信号入力部50からの音圧レベルVdを取
り込む。
【0080】次いで、ステップS2において、雑音に対
応する音圧レベルVdに基づく雑音推定音P1(波形と
周波数分布)を記憶部としてのメモリに記憶する。な
お、雑音推定音P1は、図5の波形図、図6の周波数分
布図並びに音声出力部56からの「サー」という音によ
り確認することができる。このステップS2では、予め
上述した音P2〜P6の波形および周波数分布も記憶部
に取り込んでおく。
【0081】次に、ステップS3において、所定時間毎
に音圧レベルVdを取り込む。
【0082】次いで、ステップS4において、ステップ
S3で取り込んだ音圧レベルVdの波形と雑音推定音P
1の波形あるいは両者の周波数分布を比較し、たとえば
両者の波形差、分布差を取ることで音の変化があるかど
うかを判定する。
【0083】一定レベル以上の音の変化がなかった場合
には、ステップS3にもどる。
【0084】一定レベル以上の音の変化があった場合に
は、ステップS5において、その音Pを、それぞれ記憶
部に記憶してある音P2〜P6と比較部により比較して
分析する。
【0085】ステップS5の分析結果において、波形お
よび周波数分布がそれぞれ根切れ推定音P2、土移動推
定音P3あるいは地下水推定音P4であった場合には、
さらに音声出力部56からの音と、記憶してある音「プ
ツン」、「ズッズー」、「チョロチョロ」と耳で比較す
る。これらの音P2、P3、P4であった場合には、ス
テップS6で斜面の崩壊を予測する。ステップS6の処
理後には、ステップS3以降の処理を継続する。
【0086】一方、ステップS5の分析結果において、
風音P5であった場合には、ステップS3以降の処理を
継続する。
【0087】さらに、ステップS5の分析結果におい
て、石等固体転がり推定音P6であった場合にも斜面の
崩壊を予測する。ステップS6の処理後には、ステップ
S3以降の処理を継続する。
【0088】なお、ステップS6の崩壊予測処理では、
音Pの種類を特定して、警報を発生する、あるいは表示
部54の画面上に、音Pの種類の特定と警報表示を行う
等の処理を行う。
【0089】以上説明したように、上述の第1の実施の
形態に係る斜面崩壊予測装置10は、地中音測定手段と
しての振動センサ12により樹木τを通じて地中音P
(風音P5、地表面を転がる石等固体転がり推定音P
6)を測定し、該振動センサ12で測定された地中音P
の変化に基づいて斜面崩壊を予測することができる。
【0090】具体的には、雑音推定音P1および風音P
5以外の根切れ推定音(100〜160Hz)P2、土
移動推定音(30〜50Hz、60Hz)P3、地下水
推定音P4、石等固体転がり推定音P6のそれぞれの発
生が観測されたときには、斜面崩壊が予測される。
【0091】全体として考えれば、観測当初に雑音推定
音P1のみが発生している状態において、特に、周波数
が30〜200Hz内の音Pの発生を観測したとき、斜
面崩壊を予測することができるといえる。
【0092】なお、この第1の実施の形態によれば、地
滑り等、土の移動による斜面崩壊ばかりでなく、当業者
であれば、同様の構成で、土石流あるいは雪崩の予測に
適用できることはいうまでもない。
【0093】このように、この実施の形態に係る斜面崩
壊予測装置10においては、従来は得ることが困難であ
った局地的な斜面崩壊の予測を高精度に行うことができ
る。
【0094】しかも、斜面崩壊予測装置10は、振動セ
ンサ12と、地中音観測装置14と、データ処理装置1
6とから構成されており、構成が簡素である。
【0095】また、振動センサ12を、樹木τに対して
ベルト30によって装着した場合には、斜面崩壊予測装
置10の設置作業を容易に行うことができる。なお、地
中音Aは、樹木τに限らず、杭等の固体を通じても検出
することができる。
【0096】図18は、変形例の斜面崩壊予測装置10
Aの模式的構成を示している。
【0097】この斜面崩壊予測装置10Aでは、峰60
の斜面62に、地中音測定手段とししての振動センサ1
2を少なくとも4カ所の位置Q1、Q2、Q3、Q4に
設け、4個の地中音観測装置14からの出力信号電圧V
をデータ処理装置16Aに取り込んでいる。なお、4カ
所の地中音観測装置14からデータ処理装置16Aへの
データの伝送は、ワイヤレス通信でも行うことができる
ことはいうまでもない。
【0098】データ処理装置16Aでは、出力信号電圧
Vを、連続してメモリに記憶する。なお、この記憶は、
たとえば先入れ先出し方式、いわゆるFIFO(first-
in first-out)方式で行う。このようにすれば、現時点
のデータと過去の一定期間のデータを保存することがで
きる。
【0099】データ処理装置16Aで、遅延時間は異な
るが、ほぼ同時に、たとえば図9に示した土移動推定音
P3等であって波形が相似する地中音P(Pa〜Pd)
を観測したとき、既知の4カ所の位置Q1〜Q4から、
その地中音の発生位置を特定することができる。
【0100】すなわち、データ処理装置16Aの表示部
54の画面上で、位置Q1〜Q4でそれぞれ、図19に
示すような地中音Pa〜Pdを観測したとき、たとえば
最も早い時刻t0にデータ処理装置16Aに到達した地
中音Paと、地中音Paの発生位置(地中音発生源)P
0と位置Q1間の直線距離L1を基準として、より遅延
して時点t2〜t4にそれぞれ位置Q2〜Q4に到達し
た地中音Pb〜Pdまでの距離L2〜L4を、それぞれ
「遅延時間×地中音の伝わる速さ」として求める。な
お、地中音Pの伝わる速さは、予め測定しておく。
【0101】地中音発生位置P0から位置Q1への音波
到達所要時間をtとし、地中音Pの伝わる速さをSとす
れば、距離L1〜L4は、それぞれ、下記の(1)式〜
(4)式で求めることができる。
【0102】 L1=t×S …(1) L2=(t+t2−t1)×S …(2) L3=(t+t3−t1)×S …(3) L4=(t+t4−t1)×S …(4)
【0103】このとき、図20に示すように、地中音P
(図19も参照)の3次元座標上の位置をP0(x,
y,z)とすれば、次の(5)式〜(8)式が成立す
る。
【0104】 L1=((x−x1)2+(y−y1)2+(z−z1)21/2 …(5) L2=((x−x2)2+(y−y2)2+(z−z2)21/2 …(6) L3=((x−x3)2+(y−y3)2+(z−z3)21/2 …(7) L4=((x−x4)2+(y−y4)2+(z−z4)21/2 …(8) ここで、(1)式〜(4)式の左辺にそれぞれ(5)式
〜(8)式の右辺を代入すれば、未知数は、地中音発生
位置P0から位置Q1への音波到達所要時間tと、地中
音発生位置P0(x,y,z)の4個であるので、代入
式から地中音発生位置P0(x,y,z)を求めること
ができる。なお、(5)式〜(8)式は、図20から理
解されるように、頂点をP0、底辺をQ2,Q3,Q4
とする三角錐の稜線の長さを求める式である。
【0105】[第2実施例:斜面崩壊予測システム]図
21は、この発明の第2の実施の形態に係る斜面崩壊予
測システム100の構成を示している。
【0106】図22は、斜面崩壊予測システム100の
配置例を示している。なお、この斜面崩壊予測システム
100は、斜面崩壊を予測すると同時に斜面崩壊を監視
する機能を有するので、斜面崩壊監視システムとしての
機能を含むものである。
【0107】図21、図22において、図1、図18に
示したものと対応するものには、同一の符号を付けて、
その詳細な説明は省略する。
【0108】この斜面崩壊予測システム100は、基本
的には、地中音測定手段としての複数の振動センサ12
(なお、地中音発生位置P0の特定が必要ではない場
合、振動センサ12は1個でもよい。)と、地表面であ
る斜面62を画像として取り込む地表面画像撮影手段と
してのデジタルビデオカメラ102とを有している。
【0109】また、この斜面崩壊予測システム100
は、データ処理装置16Bに内蔵され地中音の変化から
斜面崩壊を予測する予測判定処理部52Aの出力と、デ
ジタルビデオカメラ102により取り込まれた地表面画
像の変化とに基づいて、斜面の崩壊を予測する斜面崩壊
予測手段あるいは斜面崩壊を監視する斜面崩壊監視手段
として機能する予測判定処理部152を有するデータ処
理装置116とを備えている。
【0110】データ処理装置116は、パーソナルコン
ピュータ等により構成され、該データ処理装置116
は、予測判定処理部152以外に、デジタルビデオカメ
ラ102を制御するカメラ制御部108、プリンタ等に
より構成される印刷部158、複数のCRT等の表示装
置から構成される表示部154、スピーカー等の音声出
力部156、外部との通信処理を行う通信処理部11
6、印刷部158と表示部154と音声出力部156を
制御処理する表示処理部118とを有している。
【0111】表示処理部118と通信処理部116とは
予測判定処理部152により制御される。また、カメラ
制御部108、予測判定処理部52A、152、表示処
理部118および通信処理部116は、それぞれバス1
20で相互に接続されている。
【0112】デジタルビデオカメラ102の視野角内に
は、斜面62が含まれ、また、樹木τ(図22例では樹
木τ4)や斜面62の適当な位置に配置されてデジタル
ビデオカメラ102の位置合わせ用等の被写体として用
いられるターゲットTAが含まれる。
【0113】なお、デジタルビデオカメラ102は、斜
面62から離れた位置であって、設置位置が不動と想定
される位置122に配置される。
【0114】次に、このように構成される斜面崩壊予測
システム100の動作について、図23に示したフロー
チャートに基づき説明する。
【0115】ステップS11〜S15の処理は、図17
に示した地中音観測装置14に係わる斜面崩壊予測装置
10におけるステップS1〜S5の処理に対応する処理
であるので、その詳細な説明は省略する。
【0116】雑音推定音P1以外の地中音Pが確認され
たステップS15の処理後に、カメラ制御部108を通
じて、ステップS16においてデジタルビデオカメラ1
02でターゲットTAを含む斜面の映像の一定時間毎の
取り込みを開始する。なお、実際上は、たとえば、ステ
ップS15の判定が成立する前には、1日に数回程度撮
影を行い、ステップS15の判定が成立したときには、
より頻繁に、音の種類や振幅等にもよるが、所定時間毎
(例えば、5分毎、10分毎、30分毎、1時間毎)に
画像データを取り込む。なお、画像データの取り込み
と、地中音観測装置14による音声データの取り込みと
が、同期して同一の時刻に行われることが好ましい。
【0117】次に、ステップS17では、音確認結果と
撮影結果に基づき斜面崩壊予測・監視処理を行う。
【0118】すなわち、予測判定処理部152では、デ
ジタルビデオカメラ102を通じて時系列的に取り込ん
である画像の中、たとえば前後に撮影した画像の画素毎
の差をとること等により地表面画像の変化を検出する。
【0119】画素毎の差が雑音レベルとは考えられない
一定値以上である地表面画像の変化を検出した場合に
は、すでにステップS15において、音の変化が発生し
ていることを確認しているので斜面崩壊の可能性がより
高いと予測することができる。
【0120】また、ステップS17では、地中音Pの発
生位置P0(x,y,z)を上述した(1)式〜(4)
式に基づいて計算する。もちろん、地中音発生位置P0
の時系列上の変化も斜面崩壊の予測に使用することがで
きる。
【0121】次に、ステップS18では、表示部154
に地表面画像の変化の大きい部分を特定して(マーク等
を付けて)斜面62の映像を表示するとともに、ステッ
プS15で確認された音が、根切れ推定音P2であるの
か土移動推定音P3であるのか等の音の種類を表示す
る。もちろん、地中音Pの波形および周波数分布を同時
に表示させることもできる。これらに加えて、音声出力
部156から地中音Pや、警告等を出力させることがで
きる。もちろん、模式的に地中音発生位置P0(の変化
も含めて)を3次元表示させることも可能である。
【0122】印刷部158からは、表示部154に表示
された画像や上記した地中音Pの波形および周波数分布
あるいは地中音発生位置P0の変化等のハードコピーを
出力させることができる。
【0123】なお、斜面崩壊予測システム100により
取得した地中音P等の音声データおよび、地表面の画像
データは、通信処理部180を通じ、有線あるいは無線
の回線網を介して図示していない外部のデータ集約装置
に送信することができる(ステップS19)。
【0124】以上説明したように、図21、図22に示
した斜面崩壊予測システム100によれば、地中音Pの
変化と地表面画像の変化に基づいて斜面崩壊を予測する
ようにしているので、より一層正確に予測することが可
能となる。
【0125】
【発明の効果】この発明によれば、地滑り等の斜面崩壊
の正確な監視ができる。
【0126】また、この発明によれば、地滑り等の斜面
崩壊の予測ができる。
【0127】しかも、この発明によれば、地滑り等の斜
面崩壊の監視および予測を簡単な構成で行うことができ
る。したがって、監視および予測にかかるコストを低減
することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態に係る斜面崩壊予測装
置の構成を示すブロック図である。
【図2】図1の斜面崩壊予測装置を構成する振動センサ
の一部省略縦断面図である。
【図3】図2の振動センサのA−A線に沿った横断面図
である。
【図4】図2および図3の振動センサが樹木に取り付け
られた状態を示す図である。
【図5】雑音推定音の波形図である。
【図6】雑音推定音の周波数分布図である。
【図7】根切れ推定音の波形図である。
【図8】根切れ推定音の周波数分布図である。
【図9】土移動推定音の波形図である。
【図10】土移動推定音の周波数分布図である。
【図11】地下水推定音の波形図である。
【図12】地下水推定音の周波数分布図である。
【図13】風音の波形図である。
【図14】風音の周波数分布図である。
【図15】石等固体転がり推定音の波形図である。
【図16】石等固体転がり推定音の波形図である。
【図17】図1の斜面崩壊予測装置の予測動作処理を示
すフローチャートである。
【図18】変形例の斜面崩壊予測装置の構成を示す模式
図である。
【図19】地中音発生位置の計算に参照される波形説明
図である。
【図20】地中音発生位置の計算に参照される説明図で
ある。
【図21】この発明の一実施の形態に係る斜面崩壊予測
システムの構成を示すブロック図である。
【図22】図21の斜面崩壊予測システムの設置例を示
す図である。
【図23】図21、図22の斜面崩壊予測システムの予
測動作処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】 10、10A…斜面崩壊予測装置 12…振動センサ 14…地中音観測装置 16、16A、16B、116…データ処理装置 52、52A、152…予測判定処理部 54、154…表示部 56、156…音
声出力部 58、158…印刷部 60…峰 62…斜面 100…斜面崩壊
予測システム 102…デジタルビデオカメラ P0…地中音発生
位置 τ…樹木

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】地中音を測定する地中音測定手段と、 前記地中音測定手段で測定された音の変化に基づいて斜
    面崩壊を予測する斜面崩壊予測手段とを有することを特
    徴とする斜面崩壊予測装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の斜面崩壊予測装置におい
    て、 前記地中音測定手段は、 前記地中音を、樹木を通じて測定することを特徴とする
    斜面崩壊予測装置。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載の斜面崩壊予測装置
    において、 前記斜面崩壊予測手段は、前記地中音測定手段により周
    波数が30〜200Hz内の音を測定したときに斜面崩
    壊を予測することを特徴とする斜面崩壊予測装置。
  4. 【請求項4】請求項3記載の斜面崩壊予測装置におい
    て、 前記測定された音の周波数が、100〜160Hzであ
    る場合、前記樹木の根切れ音であると推定し、30〜5
    0Hzである場合には、土が動く音であると推定するこ
    とを特徴とする斜面崩壊予測装置。
  5. 【請求項5】請求項3記載の斜面崩壊予測装置におい
    て、 前記音が、略連続的に測定されたとき、地下水が流れる
    音であると推定することを特徴とする斜面崩壊予測装
    置。
  6. 【請求項6】請求項1〜5のいずれか1項に記載の斜面
    崩壊予測装置において、 さらに、地中音発生位置計算手段を備え、 前記地中音測定手段により、少なくとも4カ所で同時に
    地中音を測定したとき、 前記地中音発生位置計算手段は、前記少なくとも4カ所
    での地中音の同時観測に基づき、地中音の発生位置を計
    算することを特徴とする斜面崩壊予測装置。
  7. 【請求項7】地中音を測定する地中音測定手段と、 地表面を画像として取り込む地表面画像撮影手段と、 前記地中音測定手段で測定された音の変化と、前記画像
    撮像手段により取り込まれた地表面画像の変化とに基づ
    いて斜面崩壊を予測する斜面崩壊予測手段とを有するこ
    とを特徴とする斜面崩壊予測システム。
  8. 【請求項8】請求項7記載の斜面崩壊予測システムにお
    いて、 前記地中音測定手段は、前記地中音を樹木を通じて測定
    し、 前記地表面画像撮影手段は、時系列的に画像を取り込
    み、前に撮影した画像と、後に撮影した画像の差に基づ
    き地表面画像の変化を検出することを特徴とする斜面崩
    壊予測システム。
  9. 【請求項9】請求項7または8記載の斜面崩壊予測シス
    テムにおいて、 前記斜面崩壊予測手段は、前記地中音測定手段で周波数
    が30〜200Hz内の音が測定された場合であって、
    前記地表面画像撮影手段で前記画像の差が発生していた
    とき、斜面崩壊のおそれがあると予測することを特徴と
    する斜面崩壊予測システム。
  10. 【請求項10】請求項7〜9のいずれか1項に記載の斜
    面崩壊予測システムにおいて、 さらに、地中音発生位置計算手段を備え、 前記地中音測定手段により、少なくとも4カ所で同時に
    地中音を測定したとき、 前記地中音発生位置計算手段は、前記少なくとも4カ所
    での地中音の同時観測に基づき、地中音の発生位置を計
    算することを特徴とする斜面崩壊予測システム。
  11. 【請求項11】地中音を測定するステップと、 前記測定された地中音の変化に基づいて斜面崩壊を予測
    するステップとを有することを特徴とする斜面崩壊予測
    方法。
  12. 【請求項12】地中音を測定するステップと、 地表面を画像として取り込むステップと、 測定された地中音の変化と、取り込まれた地表面画像の
    変化とに基づいて斜面崩壊を予測するステップとを有す
    ることを特徴とする斜面崩壊予測方法。
  13. 【請求項13】地中音を測定する地中音測定手段と、 地表面を画像として取り込む地表面画像撮影手段と、 前記地中音測定手段で測定された音の変化と、前記画像
    撮像手段により取り込まれた地表面画像の変化とに基づ
    いて斜面崩壊を監視する斜面崩壊監視手段とを有するこ
    とを特徴とする斜面崩壊監視システム。
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