JP2002003874A - 粘度指数向上剤および潤滑油組成物 - Google Patents

粘度指数向上剤および潤滑油組成物

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JP2002003874A
JP2002003874A JP2000186958A JP2000186958A JP2002003874A JP 2002003874 A JP2002003874 A JP 2002003874A JP 2000186958 A JP2000186958 A JP 2000186958A JP 2000186958 A JP2000186958 A JP 2000186958A JP 2002003874 A JP2002003874 A JP 2002003874A
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acid
ether
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JP2000186958A
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Takeshi Yuki
剛 由岐
Yoshihisa Ota
義久 太田
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Sanyo Chemical Industries Ltd
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Sanyo Chemical Industries Ltd
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  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Polyethers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 耐コーキング性に優れた粘度指数向上剤及び
それを使用した潤滑油組成物の提供。 【解決手段】 下記(i)および(ii)を満たす油溶
性ポリアルキレン(チオ)エーテル誘導体(A)からな
り、該(A)が、ナトリウム含量が500ppm以下の
水酸化カリウム触媒存在下に、活性水素含有化合物に環
状(チオ)エーテル、エピハロヒドリン及びグリシジル
エーテルから選ばれる1種以上の単量体を開環付加重合
させたものである粘度指数向上剤。及びそれを用いた潤
滑油組成物。 (i)数平均分子量が11,000〜250,000 (ii)溶解性パラメーターが8.6〜9.4

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粘度指数向上剤お
よびそれを含む潤滑油組成物に関する。詳しくは、コー
キング量が少ない粘度指数向上剤およびそれを含む潤滑
油組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、地球環境保護の気運が高まり、自
動車の省燃費性がより一層要求されてきている。自動車
の省燃費性を向上させるには、エンジン油に粘度指数向
上剤を添加してマルチグレード化する方法がある。日本
国内では、ディーゼルエンジン自動車に使用されている
エンジン油の30%近くは、粘度指数向上剤を添加した
マルチグレード油になっている。一般に、アルキル(メ
タ)アクリレート重合体からなる粘度指数向上剤(以
下、PMA系粘度指数向上剤と略す。)を使用してマル
チグレード化されたエンジン油は、粘度指数が高いとい
うことから、現行のエチレン・プロピレン共重合体から
なる粘度指数向上剤(以下、OCP系粘度指数向上剤と
略す。)を使用したエンジン油より省燃費性が優れてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、PMA系粘度
指数向上剤を使用したエンジン油は、コーキング量が多
いという問題点があり、この点を改良すべく各種の提案
がなされている。例えば、特定のヒドロキシアルキル
(メタ)アクリレートを含有したPMA系粘度指数向上
剤(特開平5−22389号公報、特開平5−2870
28号公報等)が提案されている。しかしながら、スラ
ッジの分散性には優れるが、コーキング量低減には十分
な効果は示さないという問題がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
した結果、特定の触媒を用いて製造した、特定の単量体
から構成され、かつ特定の化合物の誘導体で、特定の物
性値を有する重合体がコーキング量低減に効果的である
ことを見出し本発明に至った。
【0005】すなわち本発明は、下記(i)〜(ii)
を満たす油溶性ポリアルキレン(チオ)エーテル誘導体
(A)からなり、該(A)が、ナトリウム含量が500
ppm以下の水酸化カリウム触媒存在下に、活性水素含
有化合物(a)に環状(チオ)エーテル、エピハロヒド
リン及びグリシジルエーテルから選ばれる1種以上の単
量体を開環付加重合させたものである粘度指数向上剤お
よびこれを含む潤滑油組成物である。 (i)数平均分子量が11,000〜250,000 (ii)溶解性パラメーターが8.6〜9.4
【0006】
【発明の実施の形態】本発明において、(A)として
は、下記一般式(1)で示されるものが使用できる。 Q−[(A−Z)m−R]n (1) [式中、Qは活性水素含有化合物(a)の残基;nは1
〜10またはそれ以上の整数;mは(A)の数平均分子
量が11,000〜250,000となる0または1以
上の整数(n個のmは同一でも異なっていてもよく、少
なくとも1つのmは2以上の整数である);ZはOまた
はS原子;Aはアルキレン基または置換アルキレン基;
RはH、ハイドロカルビル基(アルキル基、アルケニル
基、アラルキル基、アリール基、アルキルアリール基)
およびアシル基からなる群から選ばれる1種以上を表わ
す]
【0007】本発明において、化合物(a)中の活性水
素は、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、チオール基
および酸アミド基などの基に含まれる活性水素であり、
(a)はこれらから選ばれる1種以上の活性水素を1個
以上含有する化合物である。化合物(a)の具体的な例
としては、次の〜が挙げられ、これらの1種または
2種以上の混合物が使用できる。
【0008】水 アルコール類: (1)1価アルコール(炭素数1〜30の直鎖、分岐、
脂環式、芳香族から選ばれるアルコール、例えばメタノ
ール、エタノール、nまたはiso−プロパノール及びシ
クロヘキサノールなど) (2)2価アルコール{(ポリ)エチレングリコール
[(ポリ)エチレングリコールはエチレングリコール又
はポリエチレングリコールを表し、ポリの場合の重合度
は2〜200である。]、(ポリ)プロピレングリコー
ル[ポリの場合の重合度は2〜180]、(ポリ)テト
ラメチレングリコール[ポリの場合の重合度は2〜15
0]及び1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキ
サンなど} (3)3価アルコール(グリセリン及びトリメチロール
プロパンなど) (4)4価アルコール(ペンタエリスリトール及びソル
ビタンなど) (5)5価アルコール(ブドウ糖及び果糖など) (6)6価アルコール(ソルビトール、キシリトール、
マンニトール、ジペンタエリスリトール及び、テトラグ
リセリンなど) (7)7価アルコール(ペンタグリセリンなど) (8)8価アルコール(ショ糖、ヘキサグリセリン及び
トリペンタエリスリトールなど) (9)9価アルコール(ヘプタグリセリンなど) (10)10価アルコール(オクタグリセリンなど) (11)重合度2〜10又はそれ以上のオリゴマー[ポ
リビニルアルコール、ポリ(メタ)アリルアルコール、
ポリヒドロキシエチル(メタ)アクリレート及びポリヒ
ドロキシプロピル(メタ)アクリレートなど] (12)6〜10価又はそれ以上のウレタン化ポリオー
ルおよびポリエステルポリオール(例えば上記多価アル
コールのポリイソシアネートもしくはポリカルボン酸化
合物との反応生成物など) (13)1分子当たり2〜8個又はそれ以上の水酸基を
有するポリオールとジエポキシ化合物の反応物(例えば
特公昭46−24255号公報に記載のもの)、該ジエ
ポキシ化合物としては、ビスフェノールA型エポキシ樹
脂、環状脂肪族ジエポキサイド(1−エポキシエチル−
3,4−エポキシシクロヘキサンなど)、ポリオキシア
ルキレン(アルキレン基の炭素数2〜4;重合度2〜1
00)型エポキシ樹脂などが挙げられる。
【0009】カルボン酸類:[1価カルボン酸(オレ
イン酸、リノール酸など)、2価カルボン酸(リノール
酸の2量化物、マレイン酸、イタコン酸など)、3価カ
ルボン酸(リノール酸の3量化物など)、4価カルボン
酸(イタコン酸、マレイン酸などの2量化物など)、5
価カルボン酸(アクリル酸の5量体など)など]、不飽
和モノカルボン酸の6〜10量体(モノカルボン酸とし
てはアクリル酸、メタクリル酸など)、11量体以上の
不飽和モノカルボン酸(モノカルボン酸としてはアクリ
ル酸、メタクリル酸など)、不飽和ジカルボン酸の3〜
5量体(不飽和ジカルボン酸としては、マレイン酸、イ
タコン酸など)、6量体以上の不飽和ジカルボン酸(不
飽和ジカルボン酸としては、マレイン酸、イタコン酸な
ど)など; アミン類:[1価アミン(ジエチルアミン、オレイル
アミンなど)、2価アミン(エチレンジアミンなど)、
アミノ基数3〜8のポリアルキレン(炭素数2〜6)ポ
リアミン類(ジエチレントリアミン、トリエチレンテト
ラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘ
キサミンなど)、枝分かれしたポリエチレンイミン、ポ
リアミドポリアミン(例えば、特公昭51−44275
号公報記載の、ダイマー酸と上記ポリアルキレンポリア
ミン類との縮合物など); チオール類:[上記のアルコールとチオ尿素との反
応により得られる1〜10官能又はそれ以上のチオー
ル、エピクロルヒドリンの1〜10量体又はそれ以上と
水硫化ナトリウムとの反応により得らる1〜10官能又
はそれ以上のチオールなど)など]
【0010】酸アミド類:[オレイン酸アミド、不飽
和モノカルボン酸アミドの2〜5量体又はそれ以上(モ
ノカルボン酸アミドとしてはアクリルアミド、メタクリ
ルアミドなど)]、N−モノアルキル置換不飽和モノカ
ルボン酸アミド(例えば、N−モノメチルアクリルアミ
ド、N−モノイソプロピルアクリルアミドなど)の1〜
10量体又はそれ以上など; フェノール類:フェノール樹脂(核体数1〜9又はそ
れ以上のノボラック型フェノール樹脂、核体数1〜8又
はそれ以上のレゾール型フェノール樹脂など)など;な
どが挙げられる。
【0011】(a)の数平均分子量は通常18〜10,
900であり、活性水素1個当たりの数平均分子量は通
常9〜10,900である。
【0012】(a)のうち好ましくは、誘導体の製造の
しやすさから〜の化合物である。(a)の活性水素
の数は通常1以上、増粘性及び低温粘度の観点から好ま
しくは2〜10、さらに好ましくは3〜8である。
(a)のうち、さらに好ましくはの水およびのアル
コール類であり、特に好ましくは、水、2価アルコール
の(ポリ)エチレングリコール、(ポリ)プロピレング
リコール、(ポリ)テトラメチレングリコール、3価ア
ルコールのグリセリン、4価アルコールのペンタエリス
リトール、ソルビタン、6価アルコールのソルビトー
ル、テトラグリセリン、ジペンタエリスリトールおよび
8価アルコールのショ糖である。
【0013】本発明のポリアルキレン(チオ)エーテル
誘導体(A)において、ポリアルキレン(チオ)エーテ
ル部分を構成する単量体としては、以下の〜が挙げ
られる。 環状エーテル類:炭素数2〜6のアルキレンオキサイ
ド[エチレンオキサイド(以下EOと略記)、1,2−
プロピレンオキサイド(PO)、イソブチレンオキサイ
ド、1,2−ブチレンオキサイド(BO)、2,3−ブ
チレンオキサイド、1,3−ブチレンオキサイド、トリ
メチルエチレンオキサイド、テトラメチルエチレンオキ
サイド、シクロヘキセンオキサイド、オキセタン、テト
ラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,2−ペンテ
ンオキサイド、1,2−ヘキセンオキサイドなど]、炭
素数7〜20のα−オレフィンオキサイド[1,2−オ
クテンオキサイド(OO)、1,2−ドデセンオキサイ
ドなど]、芳香族炭化水素基置換アルキレンオキサイド
[スチレンオキサイド(SO)、α−メチルスチレンオ
キサイド、1,1−ジフェニルエチレンオキサイドな
ど]、不飽和脂肪族炭化水素基置換アルキレンオキサイ
ド(ブタジエンモノオキサイド、ビニルシクロヘキセン
モノオキサイドなど)など;
【0014】エピハロヒドリン類:(エピフルオロヒ
ドリン、エピクロルヒドリン、エピブロモヒドリンな
ど)など; グリシジルエーテル類(炭素数1〜10のアルキル
基、アルケニル基、アリール基を有するものなど;例え
ば、ブチルグリシジルエーテル、n−ヘキシルグリシジ
ルエーテル、アリルグリシジルエーテル、フェニルグリ
シジルエーテルなど;これらのハロ置換体、例えば2−
クロロエチルグリシジルエーテルなど)、炭素数3〜5
の飽和または不飽和モノカルボン酸(メタクリル酸、ア
クリル酸、クロトン酸など)のグリシジルエステル類
(例えば、メタクリル酸グリシジル、アクリル酸グリシ
ジルなど)、並びにグリシドールなど; 環状チオエーテル類:上記の環状エーテルのヘテロ環
を形成する酸素原子を硫黄原子に置換した構造のもの
(例えば、エチレンスルフィド、イソブチレンスルフィ
ド、スチレンスルフィドなど)など;などが挙げられ
る。
【0015】(A)のポリアルキレン(チオ)エーテル
部分が単独重合体の場合は、溶解性および粘度特性の観
点から、炭素数2〜6の単量体から構成されていること
が好ましい。具体的には、炭素数2〜6の脂肪族飽和ア
ルキレンオキサイド、例えば、EO、PO、オキセタ
ン、BOおよびテトラヒドロフランなどがさらに好まし
い。特に好ましくは、炭素数3〜5の単量体であり、と
りわけ好ましくはBOである。
【0016】(A)のポリアルキレン(チオ)エーテル
部分が共重合体の場合は、単量体の種類とモル分率は特
に限定されないが、上記と同様に溶解性および粘度特性
の観点から、構成する単量体のモル分率に基づいて平均
した平均炭素数が2.2〜6.2になるような単量体の
組み合わせが好ましい。さらに好ましい範囲は3.0〜
4.5である。具体的には、上記の炭素数2〜6のアル
キレンオキサイドおよび炭素数7〜20のα−オレフィ
ンオキサイド(1,2−ドデセンオキサイドなど)から
選ばれる2種以上の単量体の共重合体が好ましい。これ
らのうちでさらに好ましくはBOが50重量%以上、E
Oおよび/またはPOが50重量%以下から構成される
共重合体であり、特に好ましくは、BOが75重量%以
上、EOおよび/またはPOが25重量%以下から構成
される共重合体である。また、共重合体の場合、ランダ
ム重合体、ブロック重合体のいずれであってもよい。
【0017】(A)を開環付加重合する際の触媒として
は、通常ナトリウム含量が500ppmの水酸化カリウ
ムを使用する。好ましくは450ppm以下、特に好ま
しくは400ppm以下である。ナトリウム含量が50
0ppmを超えると副反応が起こりやすくなり、分子量
分布が広くなることから剪断安定性が悪化する。水酸化
カリウムの添加量は通常活性水素に対し0.05〜40
モル%、好ましくは0.1〜30モル%、特に好ましく
は2〜25モル%である。添加量が0.05モル%以上
であれば重合速度が速く生産性が良くなり、40モル%
以下であれば副反応が起こりにくくなり、分子量分布が
シャープになり、さらに、コーキング量低減に効果があ
る。
【0018】開環付加重合の方法としては、必要により
適当な溶媒中、上記重合触媒の存在下、上記活性水素を
含有する化合物(a)を加熱しながら上記単量体と反応
させる方法が挙げられる。溶媒としては、トルエン、キ
シレン、エチルベンゼン、テトラリンなどの芳香族溶
剤;ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサンなどの脂肪族
溶剤;溶剤精製油;イソパラフィンを含有および/また
は水素化分解した高粘度指数油;炭化水素系合成潤滑
油、エステル系合成潤滑油およびナフテン油などの潤滑
油などが挙げられる。これらは2種以上を併用してもよ
い。溶媒の量は、活性水素含有化合物に対して、反応速
度の観点から100倍以下、特に20倍以下が好まし
い。反応温度は、好ましくは40〜150℃、さらに好
ましくは90〜130℃である。反応時間は、収率およ
び剪断安定性の観点から8〜70時間、特に10〜50
時間が好ましい。
【0019】また、(A)の製造においては、開環付加
重合が逐次付加反応であるため、任意の数平均分子量ま
でのものを製造した段階で、付加重合反応を中断しても
よいし、いったん取り出して精製したものを出発物質と
して、さらに付加重合して目的の数平均分子量のものを
得ることもできる。
【0020】本発明において、(A)には、化合物
(a)に上記単量体を開環付加重合して得られるもの、
およびさらにその末端を変性して得られるものが含まれ
る。また、上記単量体の開環付加重合物もしくはその変
性物と(a)を反応させてジョイントしたものも(A)
に含まれる。
【0021】本発明の(A)の末端をさらに変性する場
合の変性方法としては、末端の水酸基またはチオール基
などと、有機酸、無機酸またはそれらの誘導体とのエス
テル化反応、イソシアネート基含有化合物とのウレタン
化反応、さらには、末端基をアルカリ金属でまずアルコ
ラートまたはチオラートとし、ハロゲン化炭化水素との
脱塩反応によるエーテル化などが挙げられる。
【0022】上記の変性に使用される化合物としては以
下のものが挙げられる。 有機酸およびこれらのエステル形成性誘導体:炭素数
1〜12の脂肪族モノカルボン酸(酢酸、プロピオン
酸、酪酸、ラウリン酸など)、炭素数7〜16の芳香族
モノカルボン酸(安息香酸、桂皮酸、ナフチル酸な
ど)、およびこれらの酸無水物、酸ハロゲン化物など; 無機酸:硫酸、クロルスルホン酸、サルファン、スル
ファミン酸、塩化チオニル、無水リン酸など;
【0023】イソシアネート基含有化合物:炭素数
(NCO基中の炭素を除く、以下同様)6〜20の芳香
族ポリイソシアネート[1,3−および/または1,4
−フェニレンジイソシアネート、2,4−および/また
は2,6−トリレンジイソシアネート、2,4’−およ
び/または4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネー
トなど]、炭素数2〜18の脂肪族ポリイソシアネート
[エチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシ
アネート、ヘキサメチレンジイソシアネートなど]、炭
素数4〜15の脂環式ポリイソシアネート[イソホロン
ジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4’
−ジイソシアネート、シクロヘキシレンジイソシアネー
ト、メチルシクロヘキシレンジイソシアネートなど]、
炭素数8〜15の芳香脂肪族ポリイソシアネート[m−
および/またはp−キシリレンジイソシアネート、α,
α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネ
ートなど]、およびこれらのポリイソシアネートの変性
物(ウレタン基、カルボジイミド基、アロファネート
基、ウレア基、ビューレット基、ウレトジオン基、ウレ
トイミン基、イソシアヌレート基、オキサゾリドン基含
有変性物など)およびこれらの2種以上の混合物など; アルカリ金属およびハロゲン化炭化水素:アルカリ金
属としては、ナトリウム、カリウムおよびリチウムな
ど;ハロゲン化炭化水素としては、炭素数1〜18の直
鎖または分岐のアルキル基もしくはアラルキル基を有す
るハロゲン(塩素、臭素、フッ素)化物、例えば、塩化
メチル、塩化エチル、臭化メチル、塩化オクチル、塩化
ラウリル、塩化ベンジルなど;などが挙げられる。
【0024】ジョイント反応の例としては、(A)の末
端をカルボン酸変性した変性物と(A)のポリエステル
化反応、またはポリカルボン酸化合物と(A)との(ポ
リ)エステル化反応、上記ポリイソシアネートもしくは
末端ポリイソシアネート変性されたポリアルキレン(チ
オ)エーテルと(A)との(ポリ)ウレタン化反応、末
端ポリエポキシドのポリアルキレン(チオ)エーテルと
(A)との開環付加反応、ジハロゲン化炭化水素による
2分子以上のポリアルキレン(チオ)エーテル(チオ)
アルコラートの縮合脱塩反応等が挙げられる。
【0025】ジョイント反応に用いられる末端をカルボ
ン酸変性した変性物ポリカルボン酸化合物としては、
(A)とモノハロゲン化脂肪酸(例えば、モノクロル酢
酸、モノブロム酢酸、モノクロルプロピオン酸など)と
の反応により得られる末端カルボキシアルキル化物、お
よびこれらのエステル形成性誘導体(酸無水物、低級ア
ルキルエステル、酸ハロゲン化物など)が挙げられる。
【0026】ジョイント反応に用いられるポリカルボン
酸化合物としては炭素数2〜40の脂肪族ジカルボン酸
(例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、アジピン
酸、アゼライン酸、ダイマー酸など)、炭素数8〜24
の芳香族ポリカルボン酸(例えばフタル酸、テレフタル
酸、トリメリット酸など)、およびこれらのエステル形
成性誘導体(酸無水物、低級アルキルエステル、酸ハロ
ゲン化物など)があげられる。
【0027】ジョイント反応に用いられるジハロゲン化
炭化水素としては炭素数1〜6のアルキレンジハライド
(ジクロルメタン、ジブロムメタン、クロムブロムメタ
ン、ジクロルエタン、ジブロムエタン、ジクロルブタン
など)などが挙げられる。
【0028】本発明において用いられる誘導体(A)
は、数平均分子量が11,000〜250,000、好
ましくは17,000〜200,000、さらに好まし
くは20,000〜150,000である。数平均分子
量が11,000未満では、増粘性が小さく、250,
000を超えると剪断安定性に乏しくなる。なお、数平
均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー
による測定であり、ポリスチレンに換算して求めたもの
である。
【0029】本発明において用いられる重合体(A)
は、溶解性パラメーターが8.6〜9.4、好ましくは
8.8〜9.3、さらに好ましくは8.8〜9.2であ
り、溶解性パラメーターが8.6未満では粘度指数が悪
化し、9.4を超えると、基油への溶解性が悪化する。
なお、本発明における溶解性パラメーターは、Fedo
rs法[Polym.Eng.Sci.14(2)15
2,(1974)]によって算出される値である。
【0030】(A)の熱分解性減少量については、示差
熱熱重量測定装置(島津製作所製:TGA−50)を使
用して、昇温速度25℃/分、サンプル量10mgで測
定する。耐コーキング性付与の観点から、好ましくは、
(A)の熱分解性減少量が、180℃で7.5重量%以
下、350℃で92.5重量%以上であり、さらに好ま
しくは、180℃で5.0重量%以下、350℃で9
5.0重量%以上である。
【0031】(A)のHLB値は0.5〜6.0が好ま
しく、さらに好ましくは1.0〜5.5、特に好ましく
は1.5〜5.0である。HLB値が0.5〜6.0の
範囲内にあると抗乳化性が特に良好である。本発明のH
LB値は、グリフィンのHLB計算式(「新・界面活性
剤入門」三洋化成工業株式会社発行P128)によって
算出される値である。
【0032】本発明の粘度指数向上剤には、(A)に加
えて、さらに、アルキル(メタ)アクリレート(b1)
を必須構成単量体とする重合体(B)を併用してもよ
い。
【0033】重合体(B)の必須構成単量体である(b
1)の具体例としては、アルキル基が炭素数1〜6の直
鎖または分枝アルキル基である(メタ)アクリレート
(b11)、およびアルキル基が炭素数7〜24の直鎖
または分枝アルキル基である(メタ)アクリレート(b
12)が挙げられる。(b11)のアルキル基として
は、メチル基、エチル基、n−およびiso−プロピル
基、n−、iso−、sec−およびt−ブチル基、n−、iso
−、sec−およびネオペンチル基、ヘキシル基など;
(b12)のアルキル基としては、ヘプチル基、n−お
よびiso−オクチル基、2−エチルヘキシル基、n−お
よびiso−ノニル基、n−およびiso−デシル基、n−お
よびiso−ドデシル基、n−およびiso−トリデシル基、
n−およびiso−テトラデシル基、n−およびiso−ペン
タデシル基、n−およびiso−ヘキサデシル基、ならび
にn−およびiso−オクタデシル基などが挙げられる。
【0034】重合体(B)は、これらの単独重合体およ
び2種類以上を構成単量体とした共重合体が挙げられ
る。(B)に使用される(b1)のうち、(b11)と
(b12)のモル比(b11)/(b12)は通常0/
100〜55/45であり、好ましくは0/100〜4
0/60である。
【0035】重合体(B)の構成単位として、アルキル
(メタ)アクリレート以外に、さらに共重合可能な他の
ビニル単量体(b2)を使用してもよい。(b2)には
窒素原子を有するもの(b21)と有しないもの(b2
2)が含まれる。これらの例としては以下のものが挙げ
られる。
【0036】(b21)としては、 (b211)窒素原子を含有するビニル単量体:N−ビ
ニルピロリドン、ビニルピリジン、N,N−ジアルキル
アミノアルキル(メタ)アクリレート(アルキル基の炭
素数は通常1〜4)、N,N−ジアルキルアミノアルキ
ル(メタ)アクリルアミド(アルキル基の炭素数は、通
常1〜4)、ビニルイミダゾール、モルフォリノアルキ
レン(メタ)アクリレート等;
【0037】(b212)窒素原子と、さらに硫黄原子
を含有するビニル単量体:アミノフェノチアジン、N−
アリールフェニレンジアミン、アミノカルバゾール、ア
ミノチアゾール、アミノインドール、アミノピロール、
アミノイミダゾリン、アミノメルカプトチアゾール、ア
ミノピペリジン残基を有する(メタ)アクリレート誘導
体およびN−ビニルチオピロリドンなど;
【0038】(b22)としては、(b221)(ポ
リ)アルキレングリコール[(ポリ)アルキレングリコ
ールはアルキレングリコールおよび/またはポリアルキ
レングリコールを表す。以下同様の表現を用いる。]ま
たはそのモノアルキルエーテルのモノ(メタ)アクリル
酸エステル:(ポリ)アルキレングリコールを構成する
単量体としては、前述のポリアルキレン(チオ)エーテ
ル部分を構成する単量体と同様のもの、またモノアルキ
ルエーテルを構成するアルキル基としては前述のアルキ
ル基が挙げられる。(ポリ)アルキレングリコールにお
けるアルキレングリコールの重合度(オキシアルキレン
単位の数)は通常1〜50、好ましくは1〜20であ
り、数平均分子量は通常62〜2000であり、好まし
くは62〜1000である。(ポリ)アルキレングリコ
ールもしくはそのモノアルキルエーテルのモノ(メタ)
アクリル酸エステルの具体例としては、ポリエチレング
リコール(重合度=9)モノメタクリレート、ポリエチ
レングリコール(重合度=18)モノメタクリレート、
ポリプロピレングリコール(重合度=3)モノメタクリ
レート、ポリエチレングリコール、(重合度=6)モノ
メチルエーテルモノメタクリレート、エチレングリコー
ルモノ−2−エチルヘキシルエーテルモノメタクリレー
ト、ポリプロピレングリコール(重合度=3)モノブチ
ルエーテルモノメタクリレートなどが挙げられる。
【0039】(b222)グリシジルエーテル重合体の
モノ(メタ)アクリル酸エステル:グリシジルエーテル
重合体のモノ(メタ)アクリル酸エステルを構成するグ
リシジルエーテル重合体としては、炭素数が1〜12の
アルキル基、アルケニル基もしくは芳香族環を有するア
ルキルグリシジルエーテル、アルケニルグリシジルエー
テルもしくは芳香族グリシジルエーテルのグリシジル基
を開環重合して得られる重合体が挙げられる。アルキル
グリシジルエーテルとしては、例えば、エチルグリシジ
ルエーテル、n−プロピルグリシジルエーテル、n−お
よびiso−ブチルグリシジルエーテル、n−ヘキシルグ
リシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエー
テルなど、アルケニルグリシジルエーテルとしては、ア
リルグリシジルエーテル、メタリルグリシジルエーテ
ル、プロペニルグリシジルエーテルなど、芳香族グリシ
ジルエーテルとしては、フェニルグリシジルエーテルな
どが挙げられる。ポリ(グリシジルエーテル)のグリシ
ジルエーテル単位の数は、通常1〜30、好ましくは1
〜20であり、数平均分子量は通常60〜2000、好
ましくは60〜1000である。
【0040】(b223)脂肪酸ビニルエステル:脂肪
酸中のアルキル基(直鎖もしくは分岐アルキル基)の炭
素数が1〜30、好ましくは1〜22、さらに好ましく
は1〜10である脂肪酸のビニルエステルが挙げられ、
該アルキル基としては前述のアルキル基が挙げられる。
具体的には、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビ
ニル、ヘキサン酸ビニル、ヘプタン酸ビニル、2−エチ
ルヘキサン酸ビニル、n−オクタン酸ビニルなどが挙げ
られる。
【0041】(b224)アルキル(メタ)アクリレー
ト以外の不飽和モノまたは/およびポリカルボン酸(ク
ロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸など)の
アルキルエステル類(アルキル基の炭素数1〜30):
例えば、ブチルクロトネート、オクチルクロトネート、
ドデシルクロトネート、ジブチルマレエート、ジオクチ
ルフマレート、ジラウリルマレエート、ジステアリルフ
マレート、ジオクチルイタコネート、ジラウリルイタコ
ネートなどが挙げられる。
【0042】(b225)脂肪族ビニル系炭化水素:炭
素数2〜18のアルケン[エチレン、プロピレン、ブテ
ン、イソブチレン、ペンテン、ヘプテン、ジイソブチレ
ン、オクテン、ドデセンおよびオクタデセン等]、炭素
数4〜18のアルカジエン[ブタジエン、イソプレン、
1,4−ペンタジエン、1,6−ヘキサジエンおよび
1,7−オクタジエン等]等が挙げられる。
【0043】(b226)脂環式ビニル系炭化水素:シ
クロヘキセン、(ジ)シクロペンタジエン、ピネン、リ
モネン、インデン、ビニルシクロヘキセンおよびエチリ
デンビシクロヘプテン等;
【0044】(b227)芳香族ビニル系炭化水素:ス
チレン、置換スチレン[α−メチルスチレン、ビニルト
ルエン、2,4−ジメチルスチレン、エチルスチレン、
イソプロピルスチレン、ブチルスチレン、フェニルスチ
レン、シクロヘキシルスチレン、ベンジルスチレンおよ
びクロチルベンゼンなど]、ジビニル置換芳香族炭化水
素[ジビニルベンゼン、ジビニルトルエンおよびジビニ
ルキシレンなど]、ビニルナフタレン等;
【0045】(b228)アルキルビニルエーテル、ア
ルキルアリルエーテル、ビニルケトン類:炭素数1〜1
2のアルキル基を有するアルキルビニルエーテル[メチ
ルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、n−および
iso−プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル
および2−エチルヘキシルビニルエーテル等]、炭素数
1〜18の直鎖または分岐アルキル基を有するアルキル
(メタ)アリルエーテル[メチルアリルエーテル、エチ
ルアリルエーテル、プロピルアリルエーテル、ブチルア
リルエーテル、アミルアリルエーテル、ヘキシルアリル
エーテル、ヘプチルアリルエーテル、オクチルアリルエ
ーテル、ノニルアリルエーテル、デシルアリルエーテ
ル、ドデシルアリルエーテル、トリデシルアリルエーテ
ル、テトラデシルアリルエーテル、ペンタデシルアリル
エーテル、ヘキサデシルアリルエーテル、オクタデシル
アリルエーテルなど、およびこれらに相当するメタリル
エーテル]、並びに、炭素数1〜8のアルキル基もしく
はアリール基を有するビニルケトン[メチルビニルケト
ン、エチルビニルケトンおよびフェニルビニルケトンな
ど]等;
【0046】(b229)カルボキシル基含有ビニルモ
ノマーおよびこれらの塩:モノカルボキシル基含有ビニ
ルモノマー[(メタ)アクリル酸、マレイン酸モノアル
キル(炭素数1〜18)エステル、フマル酸モノアルキ
ル(炭素数1〜18)エステル、イタコン酸モノアルキ
ル(炭素数1〜18)エステル、クロトン酸および桂皮
酸等]、ジカルボキシル基含有ビニルモノマー[(無
水)マレイン酸、フマル酸およびイタコン酸など]、ト
リまたはテトラ以上のカルボキシル基含有ビニルモノマ
ー[シトラコン酸およびアコニット酸など];並びに、
これらのアルカリ金属塩(ナトリウム塩、カリウム塩
等)、アルカリ土類金属塩(カルシウム塩、マグネシウ
ム塩等)、アミン塩もしくはアンモニウム塩;
【0047】(b2210)ヒドロキシル基含有ビニル
単量体:ヒドロキシスチレン、(メタ)アリルアルコー
ル、クロチルアルコール、イソクロチルアルコール、1
−ブテン−3−オール、2−ブテン−1−オール、2−
ブテン−1,4−ジオール、プロパルギルアルコール、
2−ヒドロキシエチルプロペニルエーテル、ショ糖アリ
ルエーテル等;等が挙げられる。
【0048】アルキル(メタ)アクリレートを必須構成
単量体とする重合体(B)において、構成単量体の重量
比率は、通常、(b1)/(b2)=100/0〜30
/70、好ましくは95/5〜60/40である。(b
2)のうち、(b21)を用いると、清浄分散性や抗酸
化性などを付与できるため好ましい。この場合は、
(B)における(b21)の合計重量割合は、(B)の
重量のうち通常0.1〜10重量%、好ましくは0.2
〜5重量%であり、(b2)の重量のうち通常0.5〜
50重量%である。
【0049】本発明における共重合体(B)は、通常の
方法によって得ることができる。例えば前記した単量体
類を鉱物油などの溶剤中でラジカル重合することにより
得られる。この場合、重合触媒としてアゾ系触媒(例え
ば、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスバレロニト
リルなど)や過酸化物系触媒(例えば、ベンゾイルパー
オキシド、クミルパーオキシド、ラウリルパーオキシド
など)などを用いることができる。また(B)が共重合
体の場合、ランダム、ブロック、グラフト共重合体のい
ずれでもよい。(B)の数平均分子量は、通常5,00
0〜500,000であり、好ましくは10,000〜
300,000である。
【0050】本発明の(A)と(B)を併用する場合の
(B)の量は、(A)100重量部に対して、通常0〜
100重量部、好ましくは0.05〜50重量部であ
る。
【0051】本発明の粘度指数向上剤を添加する基油と
しては、100℃における動粘度が1〜6mm2/s、
特に1.5〜5mm2/sの基油が好ましい。動粘度が
1〜6mm2/sの基油に添加した場合、製造された潤
滑油は低温特性がさらに良好となる。
【0052】また、本発明の粘度指数向上剤を用いる基
油の曇点(JIS K2269)は−5℃以下がよい。
好ましくは−15℃以下である。基油の曇点がこの範囲
であるとワックスの析出量が少なく低温粘度がさらに良
好である。基油としては、溶剤精製油、イソパラフィン
を含有するおよび/または水素化分解による高粘度指数
油(粘度指数=70〜150)、α−オレフィンの低重
合により得られる炭化水素系合成潤滑油、長鎖脂肪酸の
多価アルコールエステル化により得られるエステル系合
成潤滑油およびナフテン油などが挙げられる。
【0053】本発明の粘度指数向上剤は、他の任意成分
を含んでいてもよい。他の任意成分の例としては、以下
の〜が挙げられる。これらの任意成分の合計重量は
潤滑油組成物の全重量中の通常20重量%以下であり、
エンジン油の場合は、好ましくは1〜10重量%であ
る。ギヤ油の場合は好ましくは5〜20重量%である。 清浄剤(スルフォネート系、サリシレート系、フェネ
ート系及びナフテネート系のもの等); 分散剤[アルケニルコハク酸系(例えばイソブテニル
コハク酸イミドなど)等]; 抗酸化剤(ジンクジチオフォスフェート、アミン系、
ヒンダードフェノール系等); 油性向上剤(脂肪酸系、脂肪酸エステル系等); 摩擦摩耗調整剤(モリブデンジチオフォスフェート、
モリブデンカーバメイト、ジンクジチオフォスフェート
等); 極圧剤(硫黄リン系、クロル系等);等が挙げられ
る。
【0054】本発明の粘度指数向上剤は、基油に対して
(A)として通常1〜30重量%添加し、本発明の潤滑
油として、エンジン油、ギア油、ATF(オートマティ
ック・トランスミッション・フルード)、CVT(コン
ティニュアスリー・バリュアブル・トランスミッショ
ン)油(ベルト式、トロイダル式)、トラクション油、
ショックアブソーバ油またはパワーステアリング油に好
適に使用できる。添加量はエンジン油の場合には1〜1
0重量%、ギヤ油、ATFおよびCVT油(ベルト式)
の場合は5〜25重量%、CVT油(トロイダル式)の
場合は0.4〜10重量%の範囲内で、特に好ましい結
果を与える。
【0055】
【実施例】以下に実施例により本発明を詳細に説明する
が、本発明はこれに限定されるものではない。なお、特
に記載のない限り、文中の%および部は重量%および重
量部を表す。 <GPCによる重量平均分子量の測定法> 装置 : 東洋曹達製 HLC−802A カラム : TSK gel GMH6 2本 測定温度 : 40℃ 試料溶液 : 0.5%のTHF溶液 溶液注入量 : 200μl 検出装置 : 屈折率検出器 標準 : ポリスチレン <動粘度の試験方法>JIS K2283の方法で10
0℃における粘度を測定した。
【0056】 使用した活性水素含有化合物 EG :エチレングリコール 分子量 62 PEG :ポリエチレングリコール 分子量1000 PPG :ポリプロピレングリコール 分子量1000 PTMG:ポリテトラメチレングリコール 分子量1000
【0057】 使用したイソシアネート化合物 MDI :4,4’−ジフェニルメタン ジイソシアネート 分子量 174 IPDI:イソフォロンジイソシアネート 分子量 222 HDI :ヘキサメチレンジイソシアネート 分子量 174 HMDI:4,4’−メチレンビス(シクロヘキシル ジイソシアネート) 分子量 264
【0058】合成例1〜9 温度計、撹拌機、還流冷却器および窒素導入口を備えた
耐圧反応容器に、表1に示す量の活性水素含有化合物、
キシレン100部、及び触媒として水酸化カリウム0.
60部(ナトリウム含量400PPM)を仕込み、反応容
器内の空気を窒素ガスで置換した後、反応温度125℃
で5時間加熱し、脱水後、表1に示す量のアルキレンオ
キシド(ao1)を加え、反応温度125℃で25時間
反応させた。更に表1に示す量のアルキレンオキシド
(ao2)を加え、反応温度125℃で25時間反応さ
せた。反応終了後60℃まで冷却した後、反応生成溶液
を塩酸により中和し、濾過して付加触媒を除去した。最
後に常圧下で130℃まで昇温、130℃になった時点
で減圧に切り替え、5mmHgで1.5時間かけて溶剤
の留去を行い、室温まで冷却して本発明のポリエーテル
重合体A1〜A9を得た。
【0059】比較合成例1 触媒の代わりに水酸化カリウム(ナトリウム含量5,0
00PPM)を使用し、表1に示す量の活性水素含有化
合物、アルキレンオキシド(ao1、ao2)を使用し
た以外は合成例1とは同様にして、重合体比1を得た。
【0060】比較合成例2、3 表1に示す量の活性水素含有化合物、アルキレンオキシ
ド(ao1、ao2)を使用した以外は合成例1と同様
にして、重合体比2、比3を得た。
【0061】
【表1】
【0062】
【表2】
【0063】合成例10〜14 温度計、撹拌機、還流冷却器および窒素導入口を備えた
耐圧反応容器に、表2に示す量の各重合体、キシレン1
00部を仕込み、反応容器内の空気を窒素ガスで置換し
た後、反応温度125℃で5時間加熱し、脱水後、表3
に示す量のイソシアネート化合物を加え、反応温度12
5℃で25時間反応させた。その後室温まで冷却して本
発明のポリエーテル重合体A10〜A14を得た。
【0064】比較合成例4 重合体A6に代えて重合体比1を使用した以外は合成例
13と同様にして、重合体比4を得た。
【0065】
【表3】
【0066】
【表4】
【0067】合成例15 撹拌装置、加熱装置、温度計、滴下ロート、窒素吹き込
み管を備えた反応器に、トルエンを28部仕込み、窒素
雰囲気とし95℃に昇温する。反応器内を撹拌しながら
アルキルメタクリレート混合物250部(メチルメタク
リレート:トリデシルメタクリレート:ペンタデシルメ
タクリレート:ヘプタデシルメタクリレート=10:4
0:40:10重量比の配合物)にドデシルメルカプタ
ン2.3部および2,2’−アゾビス−2,4−ジメチ
ルバレロニトリル3.5部を溶解した溶液を、反応器に
2時間かけて等速度で全量を仕込み、仕込み終了から2
時間、95℃で熟成反応を行なった。反応終了後、13
0℃でトルエンを留去し、数平均分子量16,700の
重合体B1を得た。
【0068】合成例16 撹拌装置、加熱装置、温度計、滴下ロート、窒素吹き込
み管を備えた反応器に、トルエンを28部仕込み、窒素
雰囲気とし75℃に昇温する。反応器内を撹拌しながら
アルキルメタクリレート250部(メチルメタクリレー
ト:トリデシルメタクリレート:ペンタデシルメタクリ
レート:ヘプタデシルメタクリレート=10:40:4
0:10重量比の配合物)と、トルエン20部に2,
2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリルを
1.0部溶解した溶液を、それぞれ別の滴下ロートから
反応器に2時間かけて等速度で全量を仕込み、仕込み終
了から2時間、74℃で熟成反応を行なった。反応終了
後、130℃でトルエンを留去し、数平均分子量68,
700の重合体B2を得た。
【0069】実施例1〜10、比較例1〜5 表5に示す量の粘度指数向上剤、及び、CDグレードデ
ィーゼルエンジンオイル用DIパッケージ5%を、溶剤
精製油(粘度指数100の200ニュートラル油、曇点
−20℃)に加え実施例1〜10、比較例1〜5を作成
した。その際、100℃動粘度を8.0〜8.4mm2
/sになるよう調整した。これらの潤滑油組成物につい
て以下の方法でパネルコーキング試験、酸化安定試験
、剪断安定性試験を実施した。その結果を表6に示し
た。
【0070】<パネルコーキング試験の方法>パネル
コーキング試験法Fed−791Bに従い、パネル温度
250℃、エンジン油温度100℃で4時間パネルコー
キング試験を実施した。試験後、パネルをペンタンで洗
浄後、コーキング量を重量法で測定した。 <酸化安定性試験の方法>JIS−K2514に従
い、165.5℃で72時間酸化安定性試験を実施し
た。試験前後でのエンジン油の全酸価の増加量を測定し
た。 <剪断安定性試験の方法>CEC L−45−A−99
に従い測定した。
【0071】
【表5】
【0072】*1)攪拌装置および加熱装置を備えた容
器に重合体A6、A7及びB1をそれぞれ30部仕込
み、100℃で1時間攪拌混合した配合物 *2)エチレン・プロピレン共重合体(UNIROYA
L CHEMICALCOMPANY,INC.,TRI
LENE CP−40)
【0073】
【表6】
【0074】実施例11〜16、比較例6〜8 表7に示す量の粘度指数向上剤、及び、SJグレードパ
ッケージ5%を、溶剤精製油(粘度指数100の200
ニュートラル油、曇点−15℃)に加え、実施例11〜
16、比較例6〜8を作成した。その際、100℃動粘
度を10.5〜10.9mm2/sになるよう配合量を
調整した。これらの潤滑油組成物について以下方法でパ
ネルコーキング試験及び酸化安定試験、並びに前記
方法で剪断安定性試験を実施した。その結果を表8に示
した。
【0075】<パネルコーキング試験の方法>パネル
コーキング試験法Fed−791Bに従い、パネル温度
310℃、エンジン油温度100℃で4時間パネルコー
キング試験を実施した。試験後、パネルをペンタンで洗
浄後、コーキング量を重量法で測定した。 <酸化安定性試験の方法>JIS−K2514に従
い、165.5℃で120時間酸化安定性試験を実施し
た。試験前後でのエンジン油の全酸価の増加量を測定し
た。
【0076】
【表7】
【0077】*3)攪拌装置および加熱装置を備えた容
器に重合体A13、A14およびB2をそれぞれ30部
仕込み、100℃で1時間攪拌混合した配合物 *4)エチレン・プロピレン共重合体(UNIROYA
L CHEMICALCOMPANY,INC.,TRI
LENE CP−80)
【0078】
【表8】
【0079】表6、表8からわかるように、本発明の粘
度指数向上剤は、(メタ)アクリレート系重合体からな
る粘度指数向上剤を使用した潤滑油組成物(比較使用例
4、比較使用例7)と比べコーキング量が著しく低減で
きており、従来コーキング量が少ないといわれいるOC
P系粘度指数向上剤を使用した場合(比較使用例5,比
較使用例8)と比べてもコーキング量がさらに低減でき
ている。また数平均分子量が本発明の範囲より小さい
(比較使用例3)と添加量が多くなるためコーキング量
が多くなり、溶解性パラメーターが本発明の範囲外(比
較使用例2)であると溶剤精製油に不溶となり使用でき
ない。さらに水酸化カリウム触媒(ナトリウム含量50
00PPM)を用いて合成した粘度指数向上剤を使用し
た潤滑油組成物(比較使用例1、比較使用例6)と比べ
剪断安定性に優れる。
【0080】
【発明の効果】本発明の粘度指数向上剤を使用した潤滑
油は、従来の粘度指数向上剤を使用した潤滑油と比べ、
耐コーキング性に優れ、かつ剪断安定性も良く、今後の
自動車のロングライフ性の要求に対応できる優れた潤滑
油を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C10M 151/04 C10M 151/04 // C10N 20:00 C10N 20:00 A Z 20:02 20:02 20:04 20:04 30:02 30:02 30:04 30:04 30:06 30:06 40:04 40:04 40:08 40:08 40:25 40:25 Fターム(参考) 4H104 CB14C CG03C DA02A EA01C EA02A EA03C EA04A EA04C EB02 JA01 LA01 LA02 LA03 PA02 PA03 PA05 PA41 4J002 BG042 BG052 CH021 CH041 CH051 4J005 AA03 AA09 AA10 BB02 BD05 BD06 4J030 BA03 BB03 BC12 BD08

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記(i)および(ii)を満たす油溶性
    ポリアルキレン(チオ)エーテル誘導体(A)からな
    り、該(A)が、ナトリウム含量が500ppm以下の
    水酸化カリウム触媒存在下に、活性水素含有化合物
    (a)に環状(チオ)エーテル、エピハロヒドリン及び
    グリシジルエーテルから選ばれる1種以上の単量体を開
    環付加重合させたものである粘度指数向上剤。 (i)数平均分子量が11,000〜250,000 (ii)溶解性パラメーターが8.6〜9.4
  2. 【請求項2】(A)中のポリアルキレン(チオ)エーテ
    ル部分を構成する単量体の平均炭素数が2.2〜6.2
    である請求項1記載の粘度指数向上剤。
  3. 【請求項3】(A)中のポリアルキレン(チオ)エーテ
    ル部分を構成する単量体として1,2−ブチレンオキサ
    イドを50重量%以上含有する請求項1または2記載の
    粘度指数向上剤。
  4. 【請求項4】(A)の熱分解減少量が180℃で7.5
    重量%以下でかつ350℃で92.5重量%以上である
    請求項1〜3のいずれかに記載の粘度指数向上剤。
  5. 【請求項5】(A)のHLB値が0.5〜6.0である
    請求項1〜4のいずれかに記載の粘度指数向上剤。
  6. 【請求項6】さらに、アルキル(メタ)アクリレートを
    必須構成単量体とする重合体(B)を含有してなる請求
    項1〜5のいずれかに記載の粘度指数向上剤。
  7. 【請求項7】100℃における動粘度が1〜6mm2
    s、かつ曇点が−5℃以下の基油と請求項1〜6のいず
    れかに記載の粘度指数向上剤からなる潤滑油組成物。
  8. 【請求項8】エンジン油、ギア油、ATF、CVT油、
    トラクション油、ショックアブソーバ油またはパワース
    テアリング油である請求項7記載の潤滑油組成物。
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WO2014136643A1 (ja) * 2013-03-04 2014-09-12 出光興産株式会社 潤滑油組成物
JP2016132722A (ja) * 2015-01-19 2016-07-25 出光興産株式会社 潤滑油組成物

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