JP2002003422A - 多価アルコールの製造法 - Google Patents

多価アルコールの製造法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】脂肪族アルデヒドとホルムアルデヒドを反応さ
せて多価アルコールを製造する方法において、抽剤に脂
肪族アルデヒドを用いて反応生成液より多価アルコール
を抽出してもアセタール化合物やアルドール化合物の副
生が少なく、高純度多価アルコールを高収率で得る方法
を提供する。 【解決手段】抽出溶剤に脂肪族アルデヒドを用いて反応
生成液より多価アルコールを抽出するに際し、抽出液の
pHを調整してから抽剤を分離する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はポリエステル樹脂、
アルキッド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリカーボネート
樹脂、可塑剤、潤滑油、界面活性剤、化粧品の基剤、反
応性モノマーなどの原料として有用な多価アルコールの
製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】多価アルコールを製造する一般的な方法
(米国特許第3,935,274号、特開昭61−18
741号)として、反応工程、反応生成液からの多価ア
ルコールの抽出工程、抽剤分離工程、精製蒸留工程が挙
げられる。反応工程では、塩基性触媒存在下、脂肪族ア
ルデヒドとホルムアルデヒドとのアルドール縮合反応、
続いて交叉カニツアロ反応の二段反応で行う方法が知ら
れている。
【0003】この反応生成液は、必要に応じて濃縮工程
で濃縮された後、抽出工程で公知の方法(特公昭52−
30486号、特公昭44−10767号)により、ギ
酸塩と多価アルコールに分けられる。次に、抽剤分離工
程で多価アルコールを含む抽出液から抽剤が分離され、
得られた粗多価アルコールは、精製蒸留工程で精製され
る。例えば、アルコール、ケトン類等の溶剤で抽出し、
抽剤分離した場合には、この粗多価アルコール中には、
0.5%〜2%のギ酸塩が残存している。このギ酸塩が
多価アルコール精製蒸留中に加熱されることにより塩基
性化合物になり、これが引き金となって多価アルコール
の熱分解を引き起こす。このため、このままでは蒸留で
きない。従って、リン酸等の酸を加えてギ酸塩を不活性
化させた後に、回分式にて蒸留精製する方法(特公昭6
3−139141号)が一般的である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】近年、多価アルコール
の用途は多岐に及んでいる。最近特にUV硬化型多価ア
ルコールの原料等では、従来以上の高純度品が要求され
るようになった。しかしながら回分式の蒸留では品質が
留分により一定しないため、高純度品の要求を満足する
には、連続式蒸留により安定した品質を得る必要があ
る。前述のように、従来から用いられているようなアル
コール、ケトン類で反応生成液を抽出した場合、粗多価
アルコール中に0.5%以上ギ酸塩が残存するため、ギ
酸塩の不活性化のために酸を加える。この場合、連続式
で蒸留精製を行なうと、蒸留塔内や、ボトムにギ酸塩の
析出があり、閉塞等が起きるので、安定した運転が出来
ない。このため蒸留精製が回分式となり、製品の品質に
ばらつきが生じる。また、アルコール、ケトン類で抽出
した場合、多価アルコールの抽出率が悪く、コスト高と
なり、さらに副生するギ酸塩の品質の悪化にもなる。
【0005】一方、脂肪族アルデヒドを抽剤として用い
ると多価アルコールの抽出率と多価アルコールからのギ
酸塩の除去率が共に高くなる。例えば特公平4−171
69号には、ブチルアルデヒド類を使用する方法が記載
されており、この場合、抽剤分離した粗多価アルコール
中の残存ギ酸塩を0.3%以下に抑えることが出来る。
この粗多価アルコールであれば、連続蒸留が可能である
が、そのもの自体が反応性に富む脂肪族アルデヒドを抽
剤として用いるので、抽剤分離時のため蒸留する際に、
常圧下での蒸留では多価アルコールと抽剤アルデヒドの
アセタールが大量に副生する。例えば、脂肪族アルデヒ
ドがノルマルブチルアルデヒド(以下NBALと称す)
で多価アルコールがトリメチロールプロパン(以下TM
Pと称す)の場合、(3)式で示されるTMP・NBA
Lアセタールが副生し、また、NBAL同士も反応して
(4)式で示されるNBALアルドールが副生する。ま
た、減圧低温での蒸留ではこれらアセタール類の副生は
ないものの溶剤の回収率が低いために実用的ではない。
【0006】
【化3】
【化4】
【0007】本発明の目的は、脂肪族アルデヒドとホル
ムアルデヒドを反応させて多価アルコールを製造する方
法において、抽剤に脂肪族アルデヒドを用いて反応生成
液より多価アルコールを抽出してもアセタール化合物や
アルドール化合物の副生が少なく、高純度多価アルコー
ルを高収率で得る方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討した結果、抽出溶剤に脂肪族
アルデヒドを用いて反応生成液より多価アルコールを抽
出するに際し、抽出液のpHを調整してから抽剤を分離
することにより、副生物の生成が少なく高純度多価アル
コールが得られることを見出し本発明に到達した。即ち
本発明は、塩基性触媒存在下で(1)式に示される脂肪
族アルデヒドとホルムアルデヒドとを反応させて多価ア
ルコールを製造する方法において、反応生成液から目的
の多価アルコールを分離する際に、(2)式に示される
アルデヒドを抽剤に用いて抽出を行なった後、塩基性水
溶液で当該抽出液を水洗し、抽出液のpHを調整してか
ら該抽剤を分離することを特徴とする多価アルコールの
製造法である。
【0009】
【化5】
【化6】
【0010】
【発明の実施の形態】本発明で使用されるホルムアルデ
ヒドはホルムアルデヒド水溶液でも固形のパラホルムア
ルデヒドでもよい。ホルムアルデヒドの使用量は、目的
とする多価アルコールによって異なる。例えば、原料で
ある(1)式のR1がエチル基でR2が水素であるNBA
Lとホルムアルデヒドとを反応させてTMPを製造する
場合のホルムアルデヒドの使用量は、NBAL1モルに
対し3.0〜6.0モルであり、好ましくは3.05〜
4.0モルである(理論モル比=3.0)。また、
(1)式のR1、R2ともにメチル基であるイソブチルア
ルデヒド(以下IBALと称す)とホルムアルデヒドと
を反応させてネオペンチルグリコール(以下NPGと称
す)を製造する場合のホルムアルデヒドの使用量はIB
AL1モルに対し2.0〜5.0モルであり、好ましく
は2.05〜3.0モルである(理論モル比=2.
0)。
【0011】本発明においてアルドール縮合反応および
交叉カニツアロ反応における塩基性触媒は、トリメチル
アミン、トリエチルアミン等のアミン類、ナトリウム、
カリウム、リチウム、カルシウム、およびアンモニウム
の水酸化物塩、又、炭酸塩、炭酸水素塩又は、その混合
物の何れでもよいが、工業的に実施するにはナトリウム
塩、カルシウム塩が一般的である。
【0012】塩基性触媒の使用量は、原料の脂肪族アル
デヒドに対し、1.0〜2.0倍モル量である。副生物
を抑えて、高選択率に目的の多価アルコールを得るため
には、反応条件等に合わせて調整する必要がある。得ら
れた反応生成液は、ギ酸でpH6.5〜7.0程度に中
和した後に、過剰のホルムアルデヒドを回収することと
効率良く抽出するために、脱ホルムアルデヒドと濃縮を
することが好ましく、この時、ギ酸塩の濃度が15〜2
5%になるように濃縮する。
【0013】本発明では、反応生成液、好ましくはその
濃縮液から抽出によって目的の多価アルコールとギ酸塩
とを分離する。ここで、使用する抽剤は(2)式に示さ
れるアルデヒドである。具体的には、NBAL、IBA
L、プロピルアルデヒド等であり、これらを2種類以上
混合して用いてもよい。
【0014】
【化7】
【0015】抽剤の使用量は、使用するアルデヒドや条
件によって異なるが、通常は濃縮液に対し1.0〜4.
0重量倍、好ましくは1.5〜2.5重量倍である。
【0016】抽出で用いる抽出機は、攪拌効率が良いも
のが用いられ、多段式の槽でも良いが、付帯設備が多く
なるため、一塔式の振動式カラム型が効率的である。ま
た、抽出液側に水洗槽を設けて抽出液を水洗することで
効率良くギ酸塩を除去できる。抽出、水洗温度は20℃
〜45℃が良く、好ましくは25℃〜35℃である。2
0℃以下では多価アルコールの抽剤への溶解度が低く、
分離効率が良くない。45℃以上では、抽剤アルデヒド
同士のアルドール縮合が起きやすい。
【0017】次いで抽出液から抽剤を分離する際に抽剤
アルデヒドと目的多価アルコールのアセタール、また、
抽剤アルデヒド同士のアルドールが副生されやすいの
で、これを防ぐ方策として抽出液のpHを6.0〜9.
0、好ましくは6.5〜8.0に調整する。pH6.0
以下ではアセタールが大量に副生する。pH9.0以上
では抽剤アルデヒドのアルドール縮合が起きやすい。
尚、ここで抽出液の液性を評価する際にpH計で得られ
た値を使用することができる。本来、pH値は水溶液中
の水素イオン濃度より定義されるものであり、水溶液の
酸性・塩基性度を評価するものであるが、本発明での有
機溶媒の液性としての酸性・塩基性度の評価にも、適用
可能である。このpHを調整する方法は、抽出機に供給
する反応生成液または濃縮液にアルカリを添加してもよ
いが、むしろ、抽出後に水洗槽で調整することが好まし
い。ここでいう水洗槽とは、抽出液を水で水洗して抽出
液中に残存するギ酸塩の大部分取り除くための槽であ
る。調整するアルカリは、アルドール縮合反応および交
叉カニツアロ反応に用いた塩基性触媒が望ましく、水酸
化物塩、炭酸塩、炭酸水素塩又は、その混合物の何れか
が好ましい。
【0018】抽剤の分離は、蒸留塔で行なう方法が一般
的であるが、その供給方法は、あらかじめ予熱器で使用
抽剤の沸点以上で短時間加熱し、蒸留塔上段部にフラッ
シュさせ、大部分のアルデヒドを瞬時に気化させること
が好ましい。この時、加熱時間が長すぎるとアセタール
の副生量が増加する。また、アルデヒドを蒸留塔下部に
落とさないために、蒸留塔下部に水もしくはスチームを
抽出液に対して重量で0.1〜1.0倍量供給する。こ
の効果によって、アセタールの副生が減少する。
【0019】
【実施例】次に実施例により、本発明をさらに具体的に
説明する。但し本発明は、以下の実施例により何ら制限
されるものではない。尚、本実施例および比較例におい
て、抽出機としては、振動式カラム型である、住友重機
(株)製カールカラム抽出機を使用した。
【0020】実施例1 (NBALとホルムアルデヒドからTMPを製造)容量
30Lの反応槽に40重量%ホルムアルデヒド水溶液7
207g(96.0モル)と水8110g仕込み、撹拌
下に温度を40℃まで昇温した。この中に50重量%水
酸化ナトリウム水溶液2520g(31.5モル)とN
BAL2163g(30.0モル)を一定速度で30分
間かけて添加した。この間の温度は40℃から徐々に上
昇させ最高温度60℃に制御させた。添加終了後、温度
60℃に制御して15分間反応を継続した。反応終了
後、反応生成液20000gを分析した結果、TMPを
17.5重量%含んでおり、TMP収率は87.1モル
%であった。
【0021】この反応生成液をギ酸でpH7.0に中和
した後、加圧蒸留装置300kPaで2倍濃縮した。こ
の濃縮液の組成は、TMP35.0重量%、ギ酸ナトリ
ウム21.4重量%であった。この濃縮液を抽出機によ
り連続抽出を行なった。抽料として濃縮液を1000g
/hrで抽出機の上段へ供給し、抽剤としてNBALを
2000g/hrで下段へ供給した。抽出機内の温度は
30℃に制御し、抽出カラム塔頂より抽出液を、塔底よ
り抽残液を抜き出した。得られた抽出液を撹拌下の容量
1Lの水洗槽に0.5重量%炭酸水素ナトリウム水溶液
280g/hrとともに供給し、水洗槽内温度を30℃
に保った。水洗槽に付属したデカンタの上層より抽出液
を抜き出した。また、デカンタ下層液を抜き出し、濃縮
液とともに抽出機上段へ供給した。定常状態での各液の
流量は、抽出カラム塔頂よりの抽出液:2584g/h
r、抽残液:656g/hr、水洗後の抽出液:262
4g/hr、デカンタ下層液:240g/hrであっ
た。
【0022】一連の連続工程を15時間継続し、抽出液
の分析を行なった。抽出液の組成は、TMP13.3
%、ギ酸ナトリウム80ppm、水10.3%であっ
た。また、抽出液のpHは8.5であり、アセタールは
130ppm、アルドールは1500ppmであった。
尚、抽残液の組成は、ギ酸ナトリウム32.6%、TM
P530ppm、NBAL0.6%であった。この時の
ギ酸ナトリウム除去率は99.9%、TMP抽出率は9
9.9%であった。この抽出液を予熱器で70℃まで加
熱し、抽剤回収蒸留塔上段に2624g/hrでフラッ
シュ供給し、また蒸留塔下部よりスチームを500g/
hrで供給した。留出液を2760g/hrで、缶出液
を364g/hrで抜き出した。留出液中のアルド−ル
の量は0.14%(TMP基準で1.25%)であっ
た。缶出液中のアセタールの量は原料NBAL基準で
0.24%であった。ここで言う原料NBAL基準と
は、原料NBAL全体に対するアセタールを生成するた
めに消費されるNBALの割合である。また、この缶出
液を連続蒸留で精製することにより、GC純度99.9
%の高純度TMPが98%の収率で得られた。(GC:
ガスクロマトグラフィー)
【0023】比較例1 実施例1における濃縮液を抽出機により連続抽出を行な
った。抽料として濃縮液を1000g/hrで抽出機の
上段へ供給し、抽剤としてNBALを2000g/hr
で下段へ供給した。抽出機内の温度は30℃に制御し、
抽出カラム塔頂より抽出液を、塔底より抽残液を抜き出
した。得られた抽出液をアルカリ添加せずに撹拌下の容
量1Lの水洗槽に水280g/hrとともに供給し、水
洗槽内温度を30℃に保った。水洗槽に付属したデカン
タの上層より抽出液を抜き出した。また、デカンタ下層
液を抜き出し、濃縮液とともに抽出機上段へ供給した。
定常状態での各液の流量は、抽出カラム塔頂よりの抽出
液:2584g/hr、抽残液:656g/hr、水洗
後の抽出液:2624g/hr、デカンタ下層液:24
0g/hrであった。
【0024】一連の連続工程を15時間継続し、抽出液
の分析を行なった。抽出液の組成は、TMP13.0
%、ギ酸ナトリウム130ppm、水10.6%であっ
た。尚、抽出液のpHは4.5であり、アセタールは5
100ppm、アルドールが3200ppmであった。
この抽出液を、抽剤回収蒸留塔上段に2624g/hr
で供給した。留出液を2206g/hrで、缶出液を4
18g/hrで抜き出した。留出液中のアルド−ルの量
は0.25%(TMP基準で2.23%)であった。缶
出液中のアセタールの量は原料NBALで15.3%で
あった。
【0025】比較例2 実施例1における濃縮液を抽出機により連続抽出を行な
った。抽料として濃縮液を1000g/hrで抽出機の
上段へ供給し、抽剤としてメチルイソプロピルケトンを
2000g/hrで下段へ供給した。抽出機内の温度は
50℃に制御し、抽出カラム塔頂より抽出液を、塔底よ
り抽残液を抜き出した。尚、得られた抽出液を撹拌下の
容量1Lの水洗槽にアルカリ添加しない水280g/h
rとともに供給し、水洗槽内温度を60℃に保った。水
洗槽に付属したデカンタの上層より抽出液を抜き出し
た。また、デカンタ下層液を抜き出し、濃縮液とともに
抽出機上段へ供給した。定常状態での各液の流量は、抽
出カラム塔頂よりの抽出液:2564g/hr、抽残
液:676g/hr、水洗後の抽出液:2604g/h
r、デカンタ下層液:240g/hrであった。
【0026】一連の連続工程を15時間継続し、抽出液
の分析を行なった。抽出液の組成は、TMP13.1
%、ギ酸ナトリウム130ppm、水10.3%であっ
た。この抽出液を、抽剤回収蒸留塔上段に2604g/
hrで供給した。留出液を2181g/hrで、缶出液
を423g/hrで抜き出した。この缶出液中のギ酸ナ
トリウムは、0.78%であった。この缶出液1000
gにリン酸5.9g添加し、150℃、10kPa以下
において2時間で加熱し、ギ酸ナトリウムの不活性化処
理を行った。この処理液について回分式蒸留を行ない、
GC純度97.5%のTMPが86%の収率で得られ
た。
【0027】
【発明の効果】上記実施例からも明らかなように、本発
明により抽出溶剤に脂肪族アルデヒドを用いて反応生成
液を抽出するに際し、抽出液のpHを調整してから抽剤
を分離することにより、副生物の生成が少なく、連続蒸
留が可能となり、高純度の多価アルコールが得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮下 副武 岡山県倉敷市水島海岸通3丁目10番地 三 菱瓦斯化学株式会社水島工場内 (72)発明者 渡辺 将史 岡山県倉敷市水島海岸通3丁目10番地 三 菱瓦斯化学株式会社水島工場内 Fターム(参考) 4H006 AA02 AC21 AC41 AD16 BA02 BA03 BA06 BA29 BA32 BA51 BB16 FE11 FG22 FG30 4H039 CA60 CB20

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】塩基性触媒存在下で(1)式に示される脂
    肪族アルデヒドとホルムアルデヒドとを反応させて多価
    アルコールを製造する方法において、反応生成液から目
    的の多価アルコールを分離する際に、(2)式に示され
    るアルデヒドを抽剤に用いて抽出を行なった後、塩基性
    水溶液で当該抽出液を水洗し、抽出液のpHを調整して
    から該抽剤を分離することを特徴とする多価アルコール
    の製造法。 【化1】 【化2】
  2. 【請求項2】抽出液のpHを6.0〜9.0に調整する
    請求項1に記載の多価アルコールの製造法。
  3. 【請求項3】抽出液からの抽剤の分離に際して、予め抽
    出液を予熱し、蒸留塔上段にフラッシュさせる請求項1
    に記載の多価アルコールの製造法。
  4. 【請求項4】抽出液からの抽剤の分離を、蒸留塔ボトム
    に水またはスチームを導入しながら行なう請求項1に記
    載の多価アルコールの製造法。
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