JP2002003154A - 建設機械の油圧モーターの最高速度設定装置 - Google Patents

建設機械の油圧モーターの最高速度設定装置

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JP2002003154A
JP2002003154A JP2000193235A JP2000193235A JP2002003154A JP 2002003154 A JP2002003154 A JP 2002003154A JP 2000193235 A JP2000193235 A JP 2000193235A JP 2000193235 A JP2000193235 A JP 2000193235A JP 2002003154 A JP2002003154 A JP 2002003154A
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hydraulic
tilt angle
hydraulic motor
motor
hydraulic pump
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JP2000193235A
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Koji Funato
孝次 船渡
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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    • E02F9/22Hydraulic or pneumatic drives
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    • E02F9/2232Control of flow rate; Load sensing arrangements using one or more variable displacement pumps
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    • EFIXED CONSTRUCTIONS
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    • E02F9/00Component parts of dredgers or soil-shifting machines, not restricted to one of the kinds covered by groups E02F3/00 - E02F7/00
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    • E02F9/22Hydraulic or pneumatic drives
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 任意の操作レバーを操作しながら、油圧モー
ターの最高速度の設定が広範囲に容易にでき、さらに、
作業環境や作業状況に適した作業モードに容易に切り替
えることができる。 【解決手段】 起伏用操作レバー11、補助捲揚げ用操
作レバー21および主捲揚げ用操作レバー31の頂部お
よび頭部にそれぞれ副油圧ポンプ4の傾転角調整機41
と主油圧ポンプ5の傾転角調整機51の傾転角設定用の
撮み15,25,35、連動切替スイッチ16,26,
36およびモード切替スイッチ17,27,37を設
け、任意の操作レバーを操作しながら、連動切替スイッ
チを連動側に切り替えると共にモード切替スイッチを切
り替えて、モーター傾転量、ポンプ傾転量および原動機
回転数を同時変化できるaモードの外に、ポンプ傾転量
と原動機回転数だけを同時変化できるbモードと、モー
ター傾転量とポンプ傾転量だけを同時変化できるcモー
ドとを選択できるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は傾転量可変型油圧モ
ーターを具えて、その速度制御域が低速から高速まで広
範囲に亘るクレーン等の建設機械の油圧モーターの最高
速度設定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】油圧式クレーンでは主フックと補助フッ
クで吊り下げた荷物をその姿勢を保持しながら所定の場
所まで移動し、そこに位置決めしながら静かに荷下ろし
する作業を行うことが多い。このような場合には、荷下
ろし時、あるいは荷物の揚げ始め時は微速度で吊り下ろ
し、あるいは吊り揚げる必要があるが、その途中の吊り
揚げおよび吊り下ろし時はなるべく速やかな捲き上げ、
捲き下ろし動作を行うのが望ましい。一般に、油圧モー
ターの速度制御は方向切替弁の切替え操作により行われ
るが、微速度制御を行う場合は方向切替弁を全開にした
時の最大速度が遅い程、制御し易い。そこで、運転者は
原動機回転数、油圧ポンプおよび油圧モーターの傾転量
を調整する撮みをそれぞれ廻して、油圧モーターの最大
速度が遅くなるように設定した後、微速度制御を行うよ
うにしている。
【0003】一方、途中の吊り揚げおよび吊り下ろし時
には、この儘では方向切替弁を全開にしても速い速度は
得られないので、上記撮みを逆に廻して高速捲き揚げが
できるようにしている。しかし、このような操作は、一
方の手で方向切替弁を切り替える操作レバーを操作しな
がら、もう一方の手で操作盤等に設置された撮みに手を
延ばして3つの撮みを操作することになり、運転者にと
って煩わしい操作であると共に、一時、吊り荷等から目
を離さなければならず、吊り荷の衝突や事故が発生する
危険もあった。
【0004】かかる課題を克服すべく様々な技術開発が
為されているが、例えば、運転者がほぼ常時把持して操
作する旋回レバーに回転式撮みを装備し、連動モード選
択時に、この旋回レバーの撮みを回動操作すると、原動
機回転数、油圧ポンプおよび油圧モーターの傾転量を同
時に可変制御できるようにした自走式油圧クレーンが開
発され、実用に供されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記油圧クレーンでは
微速度捲き揚げから高速捲き揚げ、高速捲き降ろしから
微速度捲き降ろしの作業操作を行う場合に、上記撮みを
回動操作するだけで原動機回転数、油圧ポンプおよび油
圧モーターの傾転量の3つの制御量が同時に連続的に変
化するから、油圧モーターの最大速度を広範囲に亘って
変えることができ、荷物の吊り揚げおよび吊り降ろし作
業の操作性を大きく改善したものとなっている。
【0006】しかしながら、上記従来技術では撮みの回
動操作により、原動機回転数、油圧ポンプおよび油圧モ
ーターの傾転量が全て同時に増大または減少するため、
例えば、住宅地近傍で夜間または早朝に荷吊り作業を行
う場合に、原動機が高速回転すると、住人に騒音被害を
及ぼしてしまうので、連動モードの選択による高速の荷
積み作業は行えない。また、荷重の大きな荷物の荷吊り
作業を行う場合に、高速吊り揚げ操作を行うと共に上記
撮みを高速側に回動させると、油圧モーターの傾転量が
小さくなるため油圧モーターの負荷圧が増大し、それが
ある限度を越えると、負荷圧が大きい方の油圧モーター
の流入側油圧回路保護用の調圧弁が開路し、その油圧モ
ーターには油圧ポンプからの吐出油が流入せず、当該油
圧モーターが停止してしまう。このような状態になる
と、他方の油圧モーターのみが回転して荷物の片側を急
速に吊り揚げるから、荷物が片吊り状態になり、他方の
油圧モーターにも大きな負荷圧が掛り、上記と同様の原
因で他方の油圧モーターも停止し、荷物を吊り揚げるこ
とができなくなることがある。
【0007】さらに、撮みの回動操作による高速−低速
の切替えは特定のアクチュエーターに対応させることが
できないから、例えば、高速の荷吊り作業を行いなが
ら、ゆっくり旋回させようとした時、旋回操作がし辛く
なるといった不具合も生じる。本発明は従来技術におけ
るかかる問題点を解消すべく為されたものであり、任意
の操作レバーを操作しながら、油圧モーターの最高速度
の設定を広範囲に容易に行うことができ、さらに、作業
環境や作業状況に適した作業モードに容易に切り替える
ことができ、運転者の意図に沿った作業を遂行できる建
設機械の油圧モーターの最高速度設定装置を提供するこ
とを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、油圧モーターまたは油圧ポンプの傾転角を
調整する複数の傾転角調整手段と原動機の回転数を調整
する調速機とを制御して油圧モーター若しくは油圧ポン
プの傾転角または原動機の回転数を所定の値に設定させ
ることにより、油圧モーターの最高速度を設定する制御
手段とを具えると共に、複数の操作レバーの握り部近傍
に、連動操作と非連動操作とを切り替えるための連動切
替スイッチと、該連動切替スイッチが連動側に切り替え
られた時に当該操作レバーの操作により動作制御される
油圧モーターの傾転角と当該油圧モーターに作動油を供
給する油圧ポンプの傾転角および/または当該油圧ポン
プを駆動する原動機の回転数を同時に調整する指令値を
入力するための速度入力手段とをそれぞれ配設したも
の、あるいは、少なくとも一つの操作レバーの握り部近
傍に、前記連動切替スイッチと、前記速度入力手段を配
設すると共に、任意の場所に、連動切替スイッチが連動
側に切り替えられた時に当該操作レバーの操作により動
作制御される油圧モーターの傾転角と当該油圧モーター
に作動油を供給する油圧ポンプの傾転角および当該油圧
ポンプを駆動する原動機の回転数を同時に調整し得る3
連動モードと、当該油圧モーターの傾転角と当該油圧ポ
ンプの傾転角または当該原動機の回転数の何れか一方を
同時に調整し得る2連動モードとの少なくとも二つのモ
ードを切り替えるためのモード切替手段とを配設したも
のである。
【0009】また、好ましくは、原動機に駆動される複
数の油圧ポンプを具えて、速度入力手段は操作レバーの
操作により動作制御される油圧モーターに作動油を供給
する油圧ポンプの傾転角を所定の値に設定する設定値を
入力するための傾転角入力手段であり、該傾転角入力手
段に設定値を入力することにより、油圧ポンプの傾転角
と共に該油圧ポンプが作動油を供給する油圧モーターの
傾転角および/または当該油圧ポンプを駆動する原動機
の回転数を同時にそれぞれ所定の値に設定されるように
したり、制御手段は同一の油圧ポンプの傾転角または同
一の原動機の回転数を所定の値に設定するための複数の
指令値を受け取った時は、それらの値の中、最新の指令
値若しくは最大または最小の指令値を選択するように
し、連動切替スイッチまたはモード切替手段の切替え動
作の後、油圧モーター若しくは油圧ポンプの傾転角また
は原動機の回転数を所定の値に設定するための指令値に
許容値以上の変化が生じた時は、当該変化を緩和した指
令値を出力するようにし、さらに、制御手段は連動切替
スイッチまたはモード切替手段の切替え動作の後、速度
入力手段、傾転角入力手段または回転数入力手段に入力
された指令値が所定量以上変化した時に切替え動作後の
指令値を、また、入力された指令値が所定量以上変化し
なかった時に切替え動作前の指令値を指令値として出力
するようにしたものである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の一
実施例を詳細に説明する。図1、図2および図3はそれ
ぞれ本発明の実施例に係る油圧クレーンの主要油圧回路
図、操作部の正面図および側面図である。これらの図に
おいて、1は図示しない油圧クレーンの駆動源である原
動機、2は原動機1の回転数を制御する調速機、3は運
転者の後述する切替スイッチや撮みの操作入力に従って
原動機1の回転数、後述する油圧ポンプや油圧モーター
の傾転角を可変制御する制御装置、4,5は原動機1に
連結されて回転し、アクチュエーターに作動油を供給す
る作動油供給源である副および主油圧ポンプ、6は作動
油を貯溜する油タンクである。
【0011】また、10は運転者の操作に従って油圧ポ
ンプ4から吐出された作動油の方向と流量を切り替えて
後述する起伏用油圧モーターに供給する起伏方向切替
弁、11はこの起伏方向切替弁10を切替え操作するた
めの起伏用操作レバー、12は油圧クレーンのブームを
起伏させるための起伏用油圧モーター、13は起伏用油
圧モーター12の傾転角を調整する傾転角調整機、14
は図示しないブームの起伏用ドラム、20〜24は補助
捲揚げ機に係る同様の構成要素を示した符号であり、2
0は補助捲揚げ方向切替弁、21は補助捲揚げ用操作レ
バー、22は補助捲揚げ用油圧モーター、23は補助捲
揚げ用油圧モーター22の傾転角調整機、24は補助捲
揚げ機用ドラム、さらに、30〜34は主捲揚げ機に係
る同様の構成要素を示した符号であり、30は主揚げ方
向切替弁、31は主捲揚げ用操作レバー、32は主捲揚
げ用油圧モーター、33は主捲揚げ用油圧モーター32
の傾転角調整機、34は主捲揚げ機用ドラムである。
【0012】また、15,16,17はそれぞれ起伏用
操作レバー11の頂部、頭部および取付部に配設され、
副油圧ポンプ4の傾転角調整機41の傾転角設定用の撮
み、撮み15の回動指令値の連動、非連動の切替えを行
うための連動切替スイッチおよび連動モードを選択した
際のモード切替えを行うためのモード切替スイッチ、2
5,26,27および35,36,37はそれぞれ補助
捲揚げ用操作レバー21および主捲揚げ用操作レバー3
1の頂部、頭部および取付部に配設された操作入力手段
であり、副油圧ポンプ4の傾転角調整機41と主油圧ポ
ンプ5の傾転角調整機51の傾転角設定用の撮み、それ
ぞれの連動切替スイッチおよびモード切替スイッチであ
る。
【0013】18,28,38はそれぞれ起伏用操作レ
バー11、補助捲揚げ用操作レバー21および主捲揚げ
用操作レバー31の足元部に配設され、それぞれ起伏用
油圧モーター12、補助捲揚げ用油圧モーター22およ
び主捲揚げ用油圧モーター32の傾転角設定撮み、19
は原動機1の回転数を設定するための原動機回転数設定
撮み、41,51はそれぞれ副および主油圧ポンプ4,
5の傾転角調整機、42,52はそれぞれ副および主油
圧ポンプ4,5の流出側管路内の油圧がある限度を越え
ると開路し、当該油圧回路を過大圧から保護する調圧弁
である。
【0014】本実施例では副および主油圧ポンプ4,5
と、起伏用油圧モーター12、補助捲揚げ用油圧モータ
ー22および主捲揚げ用油圧モーター32とは全て吐出
量可変型のもので構成され、起伏用油圧モーター12と
補助捲揚げ用油圧モーター22とは起伏方向切替弁10
および補助捲揚げ方向切替弁20を介して直列接続され
て副油圧ポンプ4から供給される作動油で駆動され、主
捲揚げ用油圧モーター32は単独で主油圧ポンプ5から
供給される作動油で駆動されるように構成されている。
また、撮み15,18,19,25,28,35,38
は可変抵抗器に連結されていて、それらの負荷抵抗の電
圧値が検出され、連動切替スイッチ16,26,36は
2接点切替スイッチで、モード切替スイッチ17,2
7,37はトグル式の3接点切替スイッチでそれぞれ構
成されている。なお、図1に示した油圧回路の外に、走
行用油圧モーターおよび旋回用油圧モーターを駆動する
ための油圧回路が存在するが、本発明の要旨とは関係が
ないので図示および説明を省略している。
【0015】連動切替スイッチ16,26,36が連動
側に切り替えられた時、撮み15,25,35の操作回
動量に応じた指令信号が制御装置3に入力され、制御装
置3ではモード切替スイッチ17,27,37の切替え
位置に応じたモードの出力指令値が演算される。演算さ
れた出力指令値は調速機2と、副および主油圧ポンプ
4,5の傾転角調整機41,51と、起伏用油圧モータ
ー12、補助捲揚げ用油圧モーター22および主捲揚げ
用油圧モーター32の傾転角調整機13,23,33と
の対応する組の中、少なくとも2つに対して出力され
る。これに対して、連動切替スイッチ16,26,36
が非連動側に切り替えられた時は、ポンプの傾転角設定
用の撮み15,25,35からの指令信号は各々の操作
レバー11,21,31に対応する副および主ポンプ
4,5の傾転角設定用としてのみ機能し、指令信号に応
じた出力指令値がそれぞれ傾転角調整機41,51に出
力される。
【0016】一方、モーターの傾転角設定用の撮み1
8,28,38および原動機回転数設定用の撮み19か
らの指令信号に応じた出力指令値はそれぞれ傾転角調整
機13,23,33および調速機2に出力される。これ
らの出力指令値によりそれぞれの傾転角や回転数が設定
され、起伏用油圧モーター12、主捲揚げ用油圧モータ
ー22および補助捲揚げ用油圧モーター32の最大回転
速度が決定される。各操作レバー11,21の撮み1
5,25からは共に1つの副油圧ポンプ4の傾転角を設
定するための指令信号が出力されるから、制御装置3は
後述する最新値選択処理により何れか一方の指令信号を
選択し、副油圧ポンプ4の傾転角調整機41に出力指令
値として出力する。
【0017】運転者は各操作レバー11,21,31の
中の一つあるいは二つを操作しながら上述の連動切替ス
イッチ16,26,36とモード切替スイッチ17,2
7,37の中の一つあるいは二つの切替え操作を行うと
共に、撮み15,25,35あるいは撮み18,19,
28,38の回動操作を行って所望の油圧モーター1
2,22,32の最大回転速度を適宜設定することによ
り、荷積、穴堀り等の建設作業を効率良く円滑に遂行す
ることができる。なお、図1には示していないが、上述
の油圧モーター12,22,32の駆動回路には当該油
圧モーター12,22,32に過負荷が作用した時、自
動的に傾転角を増大させて副および主油圧ポンプ4,5
に過大な負荷が掛かるのを防止する過大負荷保護回路が
付加されている。また、本実施例では原動機1に2つの
副および主油圧ポンプ4,5が連結され、副油圧ポンプ
4の流出側油路に起伏方向切替弁10および補助捲揚げ
方向切替弁20を介して起伏用油圧モーター12と補助
捲揚げ用油圧モーター22が直列接続された構成となっ
ているが、これは一例に過ぎず、油圧ポンプは1つまた
は3つ以上でも良く、油圧モーターは並列接続された構
成であっても良い。
【0018】次に、本実施例の動作を説明する。上述の
ように、本実施例では全ての操作レバー、即ち、起伏用
操作レバー11、補助捲揚げ用操作レバー21および主
捲揚げ用操作レバー31にそれぞれ連動切替スイッチ1
6,26,36と副および主油圧ポンプ4,5の傾転角
設定用の撮み15,25,35が設けられているから、
例えば、非連動モードを選択して3つの上記操作レバー
11,21,31の中の一つあるいは二つを操作してい
る時に、連動モードに切り替えて当該油圧モーター1
2,22,32の最高速度を大きく変更したい場合に、
その手を放さずにそれぞれの連動切替スイッチ16,2
6,36の何れかを連動側に切り替えると共にその撮み
15,25,35を回動操作することにより、当該油圧
モーター12,22,32の最高速度を最低速から最高
速まで連続的に容易に変化させることができる。
【0019】図4は主捲揚げ用操作レバー31を操作し
ている時に連動切替スイッチ36およびモード切替スイ
ッチ37を切替え操作した時の撮み19,35,38の
回動操作に応じた信号処理系統を表す信号処理系統図で
ある。なお、以下に述べる主捲揚モード切替信号処理で
の撮み操作検出部や緩処理部等における信号処理は制御
装置3で行われるプログラムに基づいた信号処理に対応
する。例えば、荷物を高速で吊り揚げしようとする場合
は、運転者は主捲揚げ用操作レバー31を操作しながら
連動切替スイッチ36を上側に倒して連動モードに切り
替え、さらに、モード切替スイッチ37を上側に倒して
aモードに切り替えて効率の良い荷吊り作業を行うが、
作業が夜間にまで及び、かつ、重い荷物を荷揚げする場
合は、騒音を発しないようにするために原動機1の回転
数を落とさなければならず、しかも、過大負荷保護回路
を動作させないため補助および主捲揚げ用油圧モーター
22,32の傾転角をあまり小さくすることができな
い。このため、運転者は連動切替スイッチ36を下側に
倒して非連動モードに切り替える。これにより、「非連
動」を表すモード切替信号MCMが主信号切替部SCM
1,SCM2、主モーター傾転特性記憶部TMM、主ポ
ンプ傾転特性記憶部TPM、原動機回転特性記憶部TE
Mおよび主モーターデータ記憶部MMM、主ポンプデー
タ記憶部PMM、原動機データ記憶部EMMに出力され
る。
【0020】このモード切替信号MCMによるモード切
替え処理により、主信号切替部SCM1,SCM2では
内部の切替スイッチが非連動I側にそれぞれ切り替えら
れ、主モーター傾転特性記憶部TMM、主ポンプ傾転特
性記憶部TPM、原動機回転特性記憶部TEMではそれ
ぞれ非連動(dモード)に対応する傾転特性表が読み出
される。そして、主モーターデータ記憶部MMM、主ポ
ンプデータ記憶部PMM、原動機データ記憶部EMMで
はそれぞれモード切替前のモーター傾転量演算値、即
ち、撮み38の回動量に対応したモーター傾転量演算値
QMMb とモード切替後のモーター傾転量演算値QMM
a とが、同様に、モード切替前のポンプ傾転量演算値、
即ち、撮み35の回動量に対応したポンプ傾転量演算値
QPMb とモード切替後のポンプ傾転量演算値QPMa
とが、さらに、モード切替前の原動機回転数演算値、即
ち、撮み19の回動量に対応した原動機回転数演算値N
bとモード切替後の原動機回転数演算値NMa とが記
憶される。
【0021】図5は撮み回動量に対する主モーター傾転
特性(a)、主ポンプ傾転特性(b)および原動機回転
特性(c)の一例を示す傾転特性図である。これらの図
において、太線は非連動モード、細線は連動aモード選
択時の特性を表す。非連動モード(dモード)では各撮
み19,35,38がそれぞれ独立して傾転量または回
転数設定用として機能するので、制御域を広くするた
め、傾転特性直線の傾きは緩くなっている。これに対
し、連動aモードでは撮み35を回動させると、他の撮
み19,38を同時に操作したのと同等になり、主捲揚
げ用油圧モーター32の最大回転数は急速に増減するか
ら、微速域および高速域ではその変化がやや緩やかにな
るように、主モーター傾転特性直線の微速域および高速
域、主ポンプ傾転特性直線の高速域と原動機回転特性直
線の微速域には平坦部が設けられている。つまり、微速
域および高速域では撮み35の回動変化に対して主捲揚
げ用油圧モーター32の最大回転数は一次または二次関
数的に増減し、中速域では三次関数的に急速に増減す
る。これにより、微速域での主捲揚げ用油圧モーター3
2の最大回転数設定操作の操作性を確保しながら、微速
域と高速域との間の移行設定操作を速やかに行うことが
できる。
【0022】ところで、連動切替スイッチ36およびモ
ード切替スイッチ37の切替え操作により、作業モード
が切り替えられると、傾転特性表に基づいて傾転量を決
定するための指令値が不連続的に変化する虞がある。こ
れにより、例えば、原動機1や油圧モーター12,2
2,32が突然、高速回転を始めると非常に危険であ
る。そこで、本実施例では連動切替スイッチ36が切替
え操作された後、該当する撮みが操作されたか否かを撮
み操作検出部DODで判定し、操作されなかった場合
は、当該撮みの指令値をモード切替え前の値に保つ切替
え安全処理を行うようにしている。
【0023】即ち、制御装置3は主モーターデータ記憶
部MMM、主ポンプデータ記憶部PMM、原動機データ
記憶部EMMからそれぞれモード切替直後とプログラム
1周期ΔT後のモーター傾転量演算値QMMa+1 ,QM
a 、ポンプ傾転量演算値QPMa+1 ,QPMa および
原動機回転数演算値NMa+1 ,NMa を読み出すと共
に、 |QMMa+1 −QMMa |>TMM ……(1) を満足するか否かを判定する。その判定結果が然りなら
ば、撮み35または撮み38が操作されたものと判断し
て、主信号切替部SCM3を切替後a側に切り替えてQ
MM=QMMa を出力し、その判定結果が否ならば、撮
み35または撮み38は操作されなかったものと判断し
て、主信号切替部SCM3を切替前b側に切り替えてQ
MM=QMMb を出力する。
【0024】同様に、 |QPMa+1 −QPMa |>TPM ……(2) および |NMa+1 −NMa |>TNM ……(3) を満足するか否かを判定する。それぞれの判定結果が然
りならば、撮み35または撮み38が操作されたものと
判断して、主信号切替部SCM4,SCM5をそれぞれ
切替後a側に切り替えてQPM=QPMa ,NM=NM
a を出力し、それぞれの判定結果が否ならば、撮み35
または撮み38は操作されなかったものと判断して、主
信号切替部SCM4,SCM5をそれぞれ切替前b側に
切り替えて、QPM=QPMb ,NM=NMb を出力す
る。このように、モード切替え安全処理を経ることによ
り、操作された撮みから指令値が出力される調整機(調
速機)2,33,51のみにモード切替え後の指令値が
出力される。従って、連動切替スイッチ36等の切替え
操作により、機械的に調整機(調速機)2,33,51
に対する指令値が不連続的に切り替わり、主捲揚げ用油
圧モーター32が暴走するのを防止することができる。
【0025】上述のように、本実施例では連動切替スイ
ッチ36を連動モードに切り替えると共にモード切替ス
イッチ37を切替え操作することにより、複数の連動モ
ードを選択することができる。以下に複数の連動モード
の内容を説明する。
【0026】(i) aモード aモードが選択された時は、モード切替信号MCMによ
り主信号切替部SCM1,SCM2内部の切替スイッチ
が共に連動C側にそれぞれ切り替えられ、撮み35の回
動指令値は主油圧ポンプ5の傾転量指令値としてばかり
でなく、主捲揚げ用油圧モーター32の傾転量指令値お
よび原動機1の回転数指令値としての機能を果たす。
【0027】つまり、連動aモード選択時は撮み19,
38の回動指令値は無視され、撮み35の回動指令値は
ポンプ傾転量設定用指令値としてのみならず、モーター
傾転量設定用の指令値および原動機回転数設定用の指令
値としても機能する。従って、撮み35を回動させると
モーター傾転量QMM、ポンプ傾転量QPMおよび原動
機回転数NMの3つの傾転量指令値が連動して変化す
る。aモードでは撮み35の回動操作により制御できる
主捲揚げ用油圧モーター32の最高速度設定域が広いの
で、低速作業から急に高速作業へ、あるいはこの逆に変
化する作業を繰り返し行う、やや軽荷重の多くの荷物の
荷積作業を行う場合に適している。
【0028】(ii)bモード bモードが選択された時は、モード切替信号MCMによ
り主信号切替部SCM2内部の切替スイッチのみが連動
C側に切り替えられ、撮み35の回動指令値は主油圧ポ
ンプ5の傾転量指令値としてばかりでなく、原動機1の
回転数指令値としての機能を果たす。従って、撮み35
を回動させるとポンプ傾転量QPMおよび原動機回転数
NMの2つの入力指令値が連動して変化する。一方、モ
ーター傾転量QMMは撮み38の回動指令値に従って設
定される。
【0029】例えば、aモードで吊荷を高速捲揚げする
ため撮み35を大きく廻してモーター傾転量QMMが微
小になった時に、重荷重の荷物の荷積作業、特に、2本
のロープで1つの吊荷を吊持する同調吊持作業を行う場
合に、一方のロープに過荷重が掛かると当該ロープを捲
き揚げる油圧モーターの傾転量がポンプ保護回路の動作
により強制的に増加させられるため、2本のロープに速
度差が生じて吊荷が傾いてしまうという不具合が起き
る。しかし、bモードではモーター傾転量QMMは主捲
揚げ用操作レバー31の足元に配設された撮み38の回
動操作により独立して設定され、連動指令用の撮み35
の回動操作には影響されず撮み38の回動量のみにより
決められるようになっているから、上述の不具合の発生
を避けることができる。
【0030】(iii) cモード cモードが選択された時は、モード切替信号MCMによ
り主信号切替部SCM1内部の切替スイッチのみが連動
C側に切り替えられ、撮み35の回動指令値は主油圧ポ
ンプ5の傾転量指令値としてばかりでなく、主捲揚げ用
油圧モーター32の傾転量指令値としての機能を果た
す。従って、撮み35を回動させるとモーター傾転量Q
MMおよびポンプ傾転量QPMの2つの傾転量指令値が
連動して変化する。一方、原動機回転数NMは撮み19
の回動指令値に従って設定される。夜間や住宅地の近傍
でaモードやbモードで高速捲揚げ運転を行うと、原動
機回転数NMが大きくなり騒音が生じて近所迷惑になっ
てしまう。このような場合に有用な作業モードとして、
原動機回転数NMは連動指令用の撮み35の回動操作に
よっては変化せず、独立した撮み19の回動操作のみに
よって決められるcモードが設定されている。
【0031】(iv)dモード 本実施例では撮み35の回動指令値が他の撮みの回動指
令値として機能することがない非連動モードをdモード
と呼ぶことにしている。従って、dモードはモード切替
スイッチ37による切替え操作ではなく、連動切替スイ
ッチ36による切替え操作で選択される。以上、主捲揚
げ用油圧モーター32の最高速度を設定する主捲揚モー
ド切替信号処理について説明したが、補助捲揚モード切
替信号処理および起伏モード切替信号処理についても全
く同様に行われ、それぞれモード切替え処理およびモー
ド切替え安全処理を経て、モーター傾転量QMA,QM
B、ポンプ傾転量QPA,QPBおよび原動機回転数N
A,NBが決定されて出力される。
【0032】上述のように、本実施例では各々の操作レ
バー11,21,31に連動切替スイッチ16,26,
36を配設すると共にモード切替スイッチ17,27,
37を併設して、連動モードとして、モーター傾転量Q
MM,QMA,QMB、ポンプ傾転量QPM,QPA,
QPBおよび原動機回転数NM,NA,NBを同時変化
させることができるaモードの外に、ポンプ傾転量QP
M,QPA,QPBと原動機回転数NM,NA,NBだ
けを同時変化させることができるbモードと、モーター
傾転量QMM,QMA,QMBとポンプ傾転量QPM,
QPA,QPBだけを同時変化させることができるcモ
ードとを選択できるようにしたので、同調吊持作業を行
う場合や夜間や住宅地の近傍で作業を行う場合等のよう
に、その時の作業内容や作業環境に適した連動作業モー
ドを選択することができるから、運転者の意図に沿った
作業を遂行することができる。しかも、連動モードと非
連動モードの切替えと、連動モードの作業モードの切替
えは何の操作レバー11,21,31を操作していても
容易に行えるから、運転者にとって極めて操作性の優れ
たものとなっている。
【0033】ところで、本実施例では1つの原動機1で
2つの副および主油圧ポンプ4,5を駆動し、副油圧ポ
ンプ4は2つの起伏用油圧モーター12と補助捲揚げ用
油圧モーター22を回転させる構成となっているので、
副油圧ポンプ4の傾転角調整機41の傾転角QPを設定
するための指令値は2つのポンプ傾転量QPA,QPB
があり、また、原動機1の回転数を制御する調速機2の
回転数Nを設定するための指令値は3つの原動機回転数
NM,NA,NBがある。そこで、制御装置3はこれら
の競合する指令値の中、最適なものを選択する指令値選
択処理を行う。
【0034】図6は各操作レバー11,21,31に関
するモード切替信号処理に引き続いて行われる最新値選
択処理および緩処理の信号処理系統を表す信号処理系統
図である。同図に示すように、図5に示す主捲揚モード
切替信号処理を経て出力されたモーター傾転量QMMお
よびポンプ傾転量QPMは緩処理部SDにより緩処理を
受けた後、それぞれ主捲揚げ用油圧モーター32の傾転
角調整機33および主油圧ポンプ5の傾転角調整機51
に出力されるが、原動機回転数NMは最新値選択部LT
C2に出力される。同様に、補助捲揚モード切替信号処
理および起伏モード切替信号処理を経て出力されたモー
ター傾転量QMA,QMBは緩処理部SDにより緩処理
を受けた後、それぞれ補助捲揚げ用油圧モーター22お
よび起伏用油圧モーター12の傾転角調整機23,13
に出力されるが、ポンプ傾転量QPA,QPBは最新値
選択部LTC1に出力され、原動機回転数NA,NBは
最新値選択部LTC2に出力される。
【0035】最新値選択部LTC1および最新値選択部
LTC2ではそれぞれ副ポンプデータ記憶部PMA,P
MBおよび原動機データ記憶部EMA,EMBの記憶デ
ータが調べられ、ポンプ傾転量QPA,QPBの中、何
れか新しいものが副油圧ポンプ4のポンプ傾転量QPと
して選択され、また、原動機回転数NM,NA,NBの
中、何れか新しいものが原動機回転数Nとして選択され
て、緩処理部SDにより緩処理を受けた後、それぞれ副
油圧ポンプ4の傾転角調整機41および原動機1の調速
機2に出力される。
【0036】このように、本実施例では2つの起伏用お
よび補助捲揚げ用油圧モーター12,22が一つの副油
圧ポンプ4に駆動され、さらに2つの主および副油圧ポ
ンプ5,4が一つの原動機に駆動される構成となってい
ても、各操作レバー11,21,31の中、任意のも
の、例えば補助捲揚げ用操作レバー21を操作しなが
ら、その上部に設けられた対応する連動切替スイッチ2
6を例えば、「連動」側に切替えると共に撮み25を回
動操作することにより、他の操作レバー11,31に設
けられた連動切替スイッチ16,36および撮み15,
35の切替えおよび回動状態の如何に拘らず最新の操作
に基づく指令値が選択され、それらに従って副油圧ポン
プ4の傾転量と原動機1の回転数が一義的に決定され
る。
【0037】つまり、現在実行している作業に係わる操
作レバーから手を放さずに所望の作業モードを選択する
と共に所望の最高速度を設定できるから、例えば、同調
吊持作業で吊荷の姿勢を保持しながら静かに吊り上げた
後、急速に捲き揚げたり、急に吊り降ろした吊荷を静か
に荷台上に載置する操作を、作業遂行のための操作レバ
ーを保持した儘、アクチュエーターの動作速度域を所望
の範囲に設定して速やかに、かつ、精度良く実行するこ
とができる。
【0038】なお、本実施例では制御装置3が選択して
出力するポンプ傾転量や原動機回転数の指令値を最新の
ものを選択するようにしたが、高速動作を重視する場合
は最大のものを選択したり、主に微速作業を行う場合や
安全性を重視する場合は最小のものを選択するようにし
ても良い。
【0039】次に、制御装置3で行われる信号処理の最
後に行われる緩処理部SDでの緩処理を説明する。上述
のように、原動機1の調速機2や主および副油圧ポンプ
5,4の傾転角調整機51,41に出力される指令値は
モード切替安全処理によりモード切替え後、操作された
撮みの回動指令値のみがモード切替え後の指令値として
出力されるようになっているが、新たに設定されたモー
ド切替え後の指令値がモード切替え前の指令値から不連
続的に変化する場合があり、その場合に荷揺れが生じる
等の危険な状態になる虞がある。そこで、本実施例では
出力指令値に不連続的変化が生じないように、入力指令
値に不連続的変化がある場合は、その変化を緩やかにす
る緩処理を施して上記不具合の発生を防止するようにし
ている。具体例として、例えば、最新値選択処理を経て
緩処理部SDに出力された原動機回転数Nに不連続的変
化が生じた場合について説明する。モード切替え前の入
力原動機回転数をNb 、モード切替え後の入力原動機回
転数をNa I 、モード切替え後のプログラムi周期後の
出力原動機回転数をNa+i O 、原動機回転数のプログラ
ム1周期ΔT後の最大許容変化量をΔNとすると、 Na I −Na+i-1 O ≧ΔNならば、 Na+i O =Na+i-1 O +ΔN 但し、Na0 O=Nb ; 0<Na I −Na+i-1 O <ΔNならば、 Na+i O =Na I ; Na I −Na+i-1 O ≦−ΔNならば、 Na+i O =Na+i-1 O −ΔN; 0>Na I −Na+i-1 O >−ΔNならば、 Na+i O =Na I ……(4) とする。
【0040】図7は原動機回転数Nの制御装置3の入力
値と出力値の一具体例の時間経過を示す時間経過図であ
る。この具体例ではt=0でモードが切り替えられ、入
力原動機回転数がNb からNa I に変化し、さらに、入
力原動機回転数がNa0 I からNa1 1 (Na1 1 −Na0 I
N )に切り替えられ、時刻t=t1 で入力原動機回転
数がNa1 1 からNa2 I に切り替えられた場合のプログラ
ム周期毎の出力原動機回転数Na+i O を時間経過を追っ
て示している。モード切替え安全処理で、〔N a1 1 −N
a0 I >TN 〕によって入力原動機回転数がNb からNa
I に変化し、さらに、Na I −Na0 O≧ΔNとなってい
るから、Na1 O=Nb +ΔNとなる。そして、Na I
a1 O≧ΔNであるから、Na2 O=Nb +2ΔNという
ように、出力原動機回転数Na+i O は階段状に上昇して
ゆき、時刻t=t1 で入力原動機回転数Na1 1 が急激に
減少したため、階段状に下降している。
【0041】このように、入力原動機回転数Na 1 がモ
ード切替え時等に不連続的または急激に変化した時は、
上述の緩処理によって出力原動機回転数Na O が緩やか
に変化するように出力値を緩和しているので、調速機2
や傾転角調整機41,51に出力される指令値の急激な
変化により荷揺れ等の危険が生じるのを防止することが
できる。
【0042】なお、本実施例では連動モード選択時の傾
転角および回転数の指令値入力手段として、副および主
油圧ポンプ4,5の傾転角設定用の撮み15,25,3
5を当てたが、これはaモードの外にbモードとcモー
ドをも選択し得るようにしたためであり、aモードの外
にcモードだけ選択し得るもので良ければ、各油圧モー
ター12,22,32の傾転角設定用の撮み18,2
8,38を上記指令値入力手段として当てても良い。ま
た、撮み18,28,38は各操作レバー11,21,
31の足元部に設けたが、各操作レバー11,21,3
1の上部に設けても良いし、図示しない操作盤上に配設
しても良い。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載の発明
によれば、複数の操作レバーの握り部近傍に、連動操作
と非連動操作とを切り替えるための連動切替スイッチ
と、連動モードが選択された時に当該操作レバーの操作
により動作制御される油圧モーターの傾転角と当該油圧
ポンプの傾転角および/または当該原動機の回転数を同
時に調整する指令値を入力するための速度入力手段とを
それぞれ配設したので、何の操作レバーを操作して作業
を実施していても、指令入力を連動と非連動とに切り替
えて油圧モーターと油圧ポンプのそれぞれの傾転角また
は当該原動機の回転数を同時に調整する指令値を入力す
ることができるから、操作中の操作レバーから手を離す
ことなく、油圧モーターの最高速度の設定を低速から高
速まで広範囲に容易に行うことができ、操作性を大幅に
向上でき、しかも、作業状況に適した作業モードに容易
に切り替えることができる。
【0044】請求項2記載の発明によれば、少なくとも
一つの操作レバーの握り部近傍に、連動切替スイッチ
と、速度入力手段を配設すると共に、任意の場所に、連
動切替スイッチが連動側に切り替えられた時に当該操作
レバーの操作により動作制御される油圧モーターと当該
油圧ポンプの傾転角および当該原動機の回転数を同時に
調整し得る3連動モードと、当該油圧モーターと当該油
圧ポンプの傾転角または当該原動機の回転数の何れか一
方を同時に調整し得る2連動モードとの少なくとも二つ
のモードを切り替えるためのモード切替手段とを配設し
たので、低速から高速まで広範囲に油圧モーターの最高
速度を設定するような作業ばかりでなく、夜間や住宅地
等の作業環境あるいは重荷重の吊荷の吊り揚げ作業等の
作業内容に適した作業モードを選択できるから、運転者
の意図に沿った作業を遂行することができる。
【0045】請求項3記載の発明によれば、速度入力手
段は操作中の操作レバーの操作により油量制御される油
圧ポンプの傾転角を所定の値に設定する設定値を入力す
るための傾転角入力手段であり、該傾転角入力手段に設
定値を入力することにより、該油圧ポンプが作動油を供
給する油圧モーターの傾転角および/または当該油圧ポ
ンプを駆動する原動機の回転数を同時にそれぞれ所定の
値に設定されるようにしたので、油圧モーターの傾転角
と原動機の回転数を独立して設定できる連動モードを設
定できるから、作業環境や作業内容に適した作業モード
を設定することができる。請求項5記載の発明によれ
ば、制御手段は同一の油圧ポンプの傾転角または同一の
原動機の回転数を所定の値に設定するための複数の指令
値を受け取った時は、それらの値の中、最新の指令値を
選択するようにしたので、それまで操作されていた入力
手段からの指令値に従って油圧ポンプの傾転角や原動機
の回転数が設定されるから、運転者の意図に最も近い指
令値を選択することができる。
【0046】請求項6記載の発明によれば、制御手段は
同一の油圧ポンプの傾転角または同一の原動機の回転数
を所定の値に設定するための複数の指令値を受け取った
時は、それらの値の中、最大または最小の指令値を選択
するようにしたので、作業内容が高速作業または低速作
業が多い場合に、それに適した油圧ポンプの傾転角や原
動機の回転数の設定を行うことができる。請求項7記載
の発明によれば、連動切替動作またはモード切替え動作
の後、油圧モーター若しくは油圧ポンプの傾転角または
原動機の回転数を所定の値に設定するための指令値に許
容値以上の変化が生じた時は、当該変化を緩和した指令
値を出力するようにしたので、油圧モーターの急回転に
よる荷揺れや急旋回等の危険が生じるのを防止すること
ができる。
【0047】請求項8記載の発明によれば、連動切替え
動作またはモード切替え動作の後、速度入力手段、傾転
角入力手段または回転数入力手段に入力された指令値が
所定量以上変化した時に切替え動作後の指令値を、ま
た、入力された指令値が所定量以上変化しなかった時に
切替え動作前の指令値を指令値として出力するようにし
たので、運転者が操作しない入力手段からの指令値によ
って油圧モーターの回転が急激に変化することによる危
険の発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る油圧クレーンの主要油圧
回路図
【図2】同じく、油圧クレーンの操作部の正面図
【図3】同じく、その側面図
【図4】連動切替スイッチおよびモード切替スイッチを
切替え操作した時の撮みの回動操作に応じた信号処理系
統図
【図5】撮み回動量に対する主モーター傾転特性
(a)、主ポンプ傾転特性(b)および原動機回転特性
(c)の一例を示す傾転特性図
【図6】最新値選択処理および緩処理の信号処理系統を
表す信号処理系統図
【図7】原動機回転数の制御装置の入力値と出力値の一
具体例の時間経過を示す時間経過図
【符号の説明】
1 原動機 2 調速機 3 制御装置 4,5 油圧ポンプ 10,20,30 方向切替弁 11,21,31 操作レバー 12,22,32 油圧モーター 13,23,33,41,51 傾転角調整機 14,24,34 ドラム 15,18,19,25,28,35,38 撮み 16,26,36 連動切替スイッチ 17,27,37 モード切替スイッチ 42,52 調圧弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F15B 11/00 F15B 11/00 F 11/02 11/02 C 11/17 E 11/16 A Fターム(参考) 2D003 AA06 AB05 AB06 BA01 BA07 BB07 CA04 EA00 3F204 AA01 BA02 CA07 DA08 GA02 3F205 AA05 BA01 KA10 3H089 AA45 CC09 CC11 DA03 DA06 DA13 DB03 DB47 DB49 GG02 JJ08

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原動機に駆動されて作動油を吐出する油
    圧ポンプと、該油圧ポンプから吐出された作動油の方向
    と流量を切り替える複数の方向切替弁を切替え操作する
    ための複数の操作レバーと、前記方向切替弁を介して流
    入した作動油により回転可能な複数の油圧モーターと、
    該油圧モーターまたは前記油圧ポンプの傾転角を調整す
    る複数の傾転角調整手段と、前記原動機の回転数を調整
    する調速機と、前記傾転角調整手段と前記調速機とを制
    御して前記油圧モーター若しくは前記油圧ポンプの傾転
    角または前記原動機の回転数を所定の値に設定させるこ
    とにより、前記油圧モーターの最高速度を設定する制御
    手段とを具えた建設機械の油圧モーターの最高速度設定
    装置において、複数の前記操作レバーの握り部近傍に、
    連動操作と非連動操作とを切り替えるための連動切替ス
    イッチと、該連動切替スイッチが連動側に切り替えられ
    た時に当該操作レバーの操作により動作制御される前記
    油圧モーターの傾転角と当該油圧モーターに作動油を供
    給する前記油圧ポンプの傾転角および/または当該油圧
    ポンプを駆動する前記原動機の回転数を同時に調整する
    指令値を入力するための速度入力手段とをそれぞれ配設
    したことを特徴とする建設機械の油圧モーターの最高速
    度設定装置。
  2. 【請求項2】 原動機に駆動されて作動油を吐出する油
    圧ポンプと、該油圧ポンプから吐出された作動油の方向
    と流量を切り替える複数の方向切替弁を切替え操作する
    ための複数の操作レバーと、前記方向切替弁を介して流
    入した作動油により回転可能な複数の油圧モーターと、
    該油圧モーターまたは前記油圧ポンプの傾転角を調整す
    る複数の傾転角調整手段と、前記原動機の回転数を調整
    する調速機と、前記傾転角調整手段と前記調速機とを制
    御して前記油圧モーター若しくは前記油圧ポンプの傾転
    角および前記原動機の回転数を所定の値に設定させるこ
    とにより、前記油圧モーターの最高速度を設定する制御
    手段とを具えた建設機械の油圧モーターの最高速度設定
    装置において、少なくとも一つの前記操作レバーの握り
    部近傍に、連動操作と非連動操作とを切り替えるための
    連動切替スイッチと、前記連動切替スイッチが連動側に
    切り替えられた時に当該操作レバーの操作により動作制
    御される前記油圧モーターの傾転角と当該油圧モーター
    に作動油を供給する前記油圧ポンプの傾転角および/ま
    たは当該油圧ポンプを駆動する前記原動機の回転数を同
    時に調整する指令値を入力するための速度入力手段とを
    配設すると共に、任意の場所に、前記連動切替スイッチ
    が連動側に切り替えられた時に当該操作レバーの操作に
    より動作制御される前記油圧モーターの傾転角と当該油
    圧モーターに作動油を供給する前記油圧ポンプの傾転角
    および当該油圧ポンプを駆動する前記原動機の回転数を
    同時に調整し得る3連動モードと、当該油圧モーターの
    傾転角と当該油圧ポンプの傾転角または当該原動機の回
    転数の何れか一方を同時に調整し得る2連動モードとの
    少なくとも二つのモードを切り替えるためのモード切替
    手段を配設したことを特徴とする建設機械の油圧モータ
    ーの最高速度設定装置。
  3. 【請求項3】 原動機に駆動される複数の油圧ポンプを
    具え、速度入力手段は操作レバーの操作により動作制御
    される油圧モーターに作動油を供給する油圧ポンプの傾
    転角を所定の値に設定する設定値を入力するための傾転
    角入力手段であり、該傾転角入力手段に設定値を入力す
    ることにより、前記油圧ポンプの傾転角と共に該油圧ポ
    ンプが作動油を供給する前記油圧モーターの傾転角およ
    び/または当該油圧ポンプを駆動する原動機の回転数を
    同時にそれぞれ所定の値に設定されるようにしたことを
    特徴とする請求項1または2記載の建設機械の油圧モー
    ターの最高速度設定装置。
  4. 【請求項4】 連動切替スイッチが非連動側に切り替え
    られた時に当該操作レバーの操作により動作制御される
    油圧モーターの傾転角および当該油圧モーターに作動油
    を供給する油圧ポンプの傾転角をそれぞれ所定の値に独
    立して設定する設定値を入力するための二つの傾転角入
    力手段と、原動機の回転数を所定の値に独立して設定す
    る設定値を入力するための回転数入力手段とを具えたこ
    とを特徴とする請求項1または2記載の建設機械の油圧
    モーターの最高速度設定装置。
  5. 【請求項5】 制御手段は同一の油圧ポンプの傾転角ま
    たは同一の原動機の回転数を所定の値に設定するための
    複数の指令値を受け取った時は、それらの値の中、最新
    の指令値を選択するようにしたことを特徴とする請求項
    1または2記載の建設機械の油圧モーターの最高速度設
    定装置。
  6. 【請求項6】 制御手段は同一の油圧ポンプの傾転角ま
    たは同一の原動機の回転数を所定の値に設定するための
    複数の指令値を受け取った時は、それらの値の中、最大
    または最小の指令値を選択するようにしたことを特徴と
    する請求項1または2記載の建設機械の油圧モーターの
    最高速度設定装置。
  7. 【請求項7】 連動切替スイッチまたはモード切替手段
    の切替え動作の後、油圧モーター若しくは油圧ポンプの
    傾転角または原動機の回転数を所定の値に設定するため
    の指令値に許容値以上の変化が生じた時は、当該変化を
    緩和した指令値を出力するようにしたことを特徴とする
    請求項1乃至6の何れか記載の建設機械の油圧モーター
    の最高速度設定装置。
  8. 【請求項8】 制御手段は連動切替スイッチまたはモー
    ド切替手段の切替え動作の後、速度入力手段、傾転角入
    力手段または回転数入力手段に入力された指令値が所定
    量以上変化した時に切替え動作後の指令値を、また、入
    力された指令値が所定量以上変化しなかった時に切替え
    動作前の指令値を指令値として出力するようにしたこと
    を特徴とする請求項1または2記載の建設機械の油圧モ
    ーターの最高速度設定装置。
  9. 【請求項9】 建設機械はクレーンであり、油圧モータ
    ーの中、少なくとも一つは吊荷の捲揚げ用油圧モーター
    であることを特徴とする請求項1または2記載の建設機
    械の油圧モーターの最高速度設定装置。
JP2000193235A 2000-06-27 2000-06-27 建設機械の油圧モーターの最高速度設定装置 Pending JP2002003154A (ja)

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