JP2002002526A - 相互連携車両の安全装置 - Google Patents

相互連携車両の安全装置

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JP2002002526A
JP2002002526A JP2000185388A JP2000185388A JP2002002526A JP 2002002526 A JP2002002526 A JP 2002002526A JP 2000185388 A JP2000185388 A JP 2000185388A JP 2000185388 A JP2000185388 A JP 2000185388A JP 2002002526 A JP2002002526 A JP 2002002526A
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traveling
safety
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amount
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JP2000185388A
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English (en)
Inventor
Tadakazu Nishikino
宰一 錦野
Tomohiko Asakage
朋彦 浅蔭
Akira Tsutsui
昭 筒井
Koichi Honke
浩一 本家
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Kobelco Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Kobelco Construction Machinery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 相互連携車両の走行状態に応じて的確な安全
動作を行う。 【解決手段】 相互連携して走行する車両の安全装置。
車両同士の相対位置関係、例えば両車両同士を連結する
連結機構の伸縮量を伸縮量検出器37によって検出す
る。伸縮量判定部62は、その検出値が予め設定された
許容範囲内にあるか否かを判定し、許容範囲外と判定し
たときに車両に安全動作を行わせるための安全動作指令
信号を停止指令信号出力部68から走行制御部60へ出
力させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、大型クレーン等を
構成して相互連携しながら走行する車両のための安全装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、クレーン等の作業機械のうち、
移動式のものは、単一の下部走行体の上に上部旋回体が
設置された構成となっている。しかし、大型クレーン等
のように、吊り荷も含めた積載物の重量や寸法が非常に
大きいものでは、単一の走行体では安定した状態で支持
できない場合がある。
【0003】そこで近年は、例えば特公昭60−396
39号公報に示されるように、2台の車両を相互連結
し、これらの車両の上に共通の作業装置を設置したクレ
ーンが開発されるに至っている。このようなクレーンで
は、各車両が同時に走行することにより、クレーン全体
が移動することになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来、前記のような連
携車両を用いたクレーン等では、基本的に複数の運転者
が各車両に搭乗し、互いに連携をとりながら車両同士の
相対位置関係を一定に保つように各車両を個別に操縦す
るシステムとなっている。しかし、前記相対位置関係を
一定に保つのは容易でなく、特に走行路面などの走行条
件が悪い場合には、前記相対関係が許容範囲から外れる
おそれがあり、このように許容範囲を外れたまま走行を
続けるのは安全上好ましくない。
【0005】本発明は、このような事情に鑑み、相互連
携車両の走行状態に応じて的確な安全動作を行うことが
できる相互連携車両の安全装置を提供することを目的と
する。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の手段として、本発明は、相互連携して走行する車両の
安全装置であって、前記車両同士の相対位置関係を検出
する相対位置検出手段と、その相対位置関係が予め設定
された許容範囲内にあるか否かを判定する安全制御手段
と、この安全制御手段が前記相対位置関係が前記許容範
囲外と判定したときに車両に安全動作を行わせるための
安全動作指令信号を出力する安全制御手段とを備えたも
のである。
【0007】この構成によれば、車両同士の相対位置関
係が予め設定された許容範囲から外れたときに安全動作
指令信号が出力され、自動的に安全動作が実行されるの
で、前記相対位置関係が許容範囲から外れた状態でその
まま走行が続けられるのを防ぐことができ、高い安全性
を確保することができる。
【0008】ここで、各車両の操縦は全くの手動による
ものでもよいが、運転者により操作される操作部を有し
てその操作内容に応じた指令信号を出力する操縦装置
と、前記各車両の走行状態を検出する走行状態検出手段
と、その検出信号に基づき、前記相対位置検出手段で検
出される相対位置関係を所定の関係に保つようにしなが
ら前記操縦装置の操作内容に相当する走行を行わせるよ
うに各車両の下部走行体の走行駆動を制御する走行制御
手段とを備える構成にすれば、運転者がいずれかの車両
に搭乗し、操縦装置を操作することにより、その操作内
容に相当する走行を実現すべく各車両の下部走行体の走
行駆動が自動的に制御される。従って、特に複数の運転
者を要することなく、しかも簡単な操縦で、各車両を相
互連携して走行させることができる。
【0009】前記車両同士は必ずしも連結されていなく
てもよいが、前記各上部旋回体同士を伸縮可能な連結機
構を介して相互連結すれば、特別な駆動制御を行うこと
なく、上部旋回体同士の相対的な向きを常に一定に保つ
ことができる。
【0010】そして、この場合、前記連結機構の伸縮量
を検出することにより、上部旋回体同士の相対位置関係
を確実に把握することが可能である。
【0011】具体的な安全動作指令として、前記安全制
御手段は、前記車両の相対位置関係が許容範囲外である
と判断したときに前記各車両の走行を強制停止させる強
制停止指令信号を出力するものが好ましい。
【0012】さらに、前記車両の相対位置関係が前記許
容範囲の内側に設定された安全範囲にあるか否かを判定
し、当該相対位置関係が前記許容範囲内でかつ前記安全
範囲外であると判定したときに車両の走行停止以外の安
全動作を行わせるための危険回避信号を出力するように
すれば、前記相対位置関係が許容範囲から逸脱しないう
ちに危険回避動作を実行して当該逸脱による車両走行の
強制停止を未然に回避することが可能になる。
【0013】具体的に、前記危険回避信号としては、警
告手段に警告を行わせる警告指令信号であってもよい
し、請求項4のように走行制御手段を備えるものにおい
ては、当該走行制御手段に通常時の走行と異なる危険回
避走行を行わせるような信号であってもよい。
【0014】後者の例としては、前記走行状態検出手段
として、前記各車両における上部旋回体の回転角度を検
出する回転角度検出手段と、前記各車両の走行速度また
はこれに相当する値を検出する走行速度検出手段とを備
え、これらの検出手段から入力される信号及び前記操縦
装置の指令信号に基づいて少なくとも一方の車両を所定
の旋回中心位置回りに目標軌跡に沿って旋回させるべく
当該車両の下部走行体の走行駆動を制御するように前記
走行制御手段が構成されるとともに、前記安全制御手段
は、前記相対位置関係が前記許容範囲内でかつ前記安全
範囲外であると判定したときに、前記旋回を行う車両を
目標旋回軌跡に近づく向きにスピンターンさせてから直
線走行させる制御を前記走行制御手段に行わせる危険回
避信号を出力するものが好適である。
【0015】この構成によれば、通常時には所定の旋回
中心位置回りに目標軌跡に沿って少なくとも一方の車両
を旋回走行させる制御が実行される一方、車両の相対位
置関係が安全範囲から逸脱した時点で当該旋回車両にス
ピンターン及び直線走行を行わせることにより、当該旋
回車両を速やかに目標旋回軌跡に近づけることが可能に
なる。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の好ましい実施の形態を図
面に基づいて説明する。
【0017】図1に示すクレーンは、その走行手段とし
て前車両10及び後車両20を備えている。前車両10
は、下部走行体12の上に上部旋回体13が旋回可能に
設置されたものであり、下部走行体12は左クローラ1
1L及び右クローラ11Rからなる走行手段を備えてい
る。同様に、後車両20も、下部走行体22の上に上部
旋回体23が旋回可能に設置されたものであり、下部走
行体22は左クローラ21L及び右クローラ21Rから
なる走行手段を備えている。
【0018】前車両10の上部旋回体13には、運転室
13aが設けられるとともに、前側ブーム31及び後側
ブーム32が起伏可能に設置され、後車両20の上部旋
回体23はそれ自体がカウンタウエイトとして構成され
ている。そして、各ブーム31,32のトップシーブに
ワイヤ33が巻掛けられ、このワイヤ33の一端が前記
カウンタウエイトである上部旋回体23に連結される一
方、他端に吊り荷34が吊下げられるようになってい
る。
【0019】なお、前記運転室は後車両20側に設ける
ようにしてもよい。
【0020】前車両10の上部旋回体13と後車両20
の上部旋回体23とは、左右一対の連結機構35を介し
て相互連結されている。この連結機構35は、例えばテ
レスコープ型の構造等をとることによって若干量伸縮で
きるように構成されているが、当該連結機構35の連結
によって、一方の上部旋回体に対する他方の上部旋回体
の向きが固定されている。
【0021】前車両10には、図2に示すような回転角
度検出器14、右クローラ駆動油圧回路15R、右クロ
ーラ回転量検出器16R、左クローラ駆動油圧回路15
L、左クローラ回転量検出器16R、及びコントローラ
36が搭載され、後車両20には、回転角度検出器2
4、右クローラ駆動油圧回路25R、右クローラ回転量
検出器26R、左クローラ駆動油圧回路25L、及び左
クローラ回転量検出器26Rが搭載されている。
【0022】回転角度検出器14,24は、各車両1
0,20の下部走行体12,22に対する上部旋回体1
3,23の相対的な回転角度(旋回角度)を検出し、そ
の検出信号をコントローラ36に入力するものである。
【0023】右クローラ駆動油圧回路15R,25R及
び左クローラ駆動油圧回路15L,25Lは、それぞ
れ、コントローラ36から入力される制御信号に応じて
右クローラ11R,21R及び左クローラ11L,21
Lを相互独立して回転駆動するものである。この駆動油
圧回路の具体的な構成を図3に示す。各油圧回路15
L,15R,25L,25Rは、クローラ機構を回転駆
動するための油圧モータ50と、その油圧源である油圧
ポンプ51とを備え、これら油圧モータ50と油圧ポン
プ51との間にコントロールバルブ52が設けられてい
る。このコントロールバルブ52は、図例では一対のパ
イロット部52a,52bをもつパイロット切換弁で構
成されており、各パイロット部52a,52bにそれぞ
れ電磁比例減圧弁53A,53Bを介してパイロット油
圧源54A,54Bが接続されている。そして、各電磁
比例減圧弁53A,53Bに前記コントローラ36から
の制御信号が入力されることにより、その二次圧(すな
わちコントロールバルブ52のパイロット圧)が操作さ
れ、その結果、油圧モータ50によるクローラ11L,
11R,21L,21Rの駆動方向及び駆動速度(すな
わち車両10,20の走行方向及び走行速度)が制御さ
れるようになっている。
【0024】ただし、本発明では具体的な走行駆動手段
の構成は問わず、例えば前記のような油圧回路の代わり
に電気回路を用いてもよい。
【0025】右クローラ回転量検出器16R,26R及
び左クローラ回転量検出器16L,26Lは、それぞ
れ、右クローラ11R,21R及び左クローラ11L,
21Lの回転量すなわち走行距離を検出し、その検出信
号をコントローラ36に入力するものである。
【0026】また、前記連結機構35には、その伸縮量
を検出する伸縮量検出器37が設けられ、その検出信号
もコントローラ36に入力されるようになっている。こ
の伸縮量検出器37には、既知のストロークセンサ(例
えばロータリエンコーダを用いたもの)等が適用可能で
ある。この伸縮量検出器37の他、前記後車両20に搭
載されている各検出器24,26L,26R及び駆動油
圧回路25L,25Rは、連結機構35内に挿通された
配線を介して前車両10のコントローラ36に電気的に
接続されている。
【0027】前車両10の運転室13a内には、図2に
示すような操縦装置40が設けられている。この操縦装
置40には、ダイヤル式の走行モード切替スイッチ(走
行モード選択手段)41と、左操作レバー42L及び右
操作レバー42Rが設けられている。
【0028】走行モード切替スイッチ41は、予め設定
された走行モード(この実施の形態では、前車両スピン
ターン、後車両スピンターン、直進、曲進、旋回、その
場旋回、横行・斜行の7つの走行モード)の中から運転
者が所望の走行モードを選択するために回転操作される
ものであり、その回転位置に応じた選択信号がコントロ
ーラ36に入力されるようになっている。
【0029】左操作レバー42L及び右操作レバー42
Rは、左クローラ11L,21L及び右クローラ11
R,21Rの回転方向及び回転速度を指令するために操
作されるものであり、これら操作レバー42L,42R
には、その操作方向及び操作量を検出するポテンショメ
ータが接続されている。そして、このポテンショメータ
の出力する検出信号(すなわち操作信号)が前記コント
ローラ36に入力されるようになっている。
【0030】コントローラ36は、図16に示すような
走行制御部60を備え、通常状態では当該走行制御部6
0によって各車両の走行制御が行われるようになってい
る。その制御動作内容を以下に説明する。
【0031】1)前車両スピンターンモード(図4及び
図5) このモードは、図4(この図では上部旋回体13,23
及び連結機構35を概略化して示している。)に示すよ
うに、後車両20は停止させたまま、また、前車両10
における上部旋回体13の向きは固定したまま、下部走
行体12をその場でスピンターンさせるモードである。
このモードにおいてコントローラ36の走行制御部60
が行う制御動作を図5のブロック線図に示す。このモー
ドに関し、走行制御部60は次の機能構成を備えてい
る。
【0032】 回転フィードバック制御量演算手段
(ブロックB1〜B3) 右操作レバー42R及び左操作レバー42Lの操作量の
偏差(例えば右操作レバー42Rと左操作レバー42L
とが互いに逆の方向に操作された場合には両レバーの操
作量同士を足した量)を演算し、この偏差を運転者が要
求しているスピン角速度に相当する値とみなして目標ス
ピン角速度ωoに換算する(ブロックB1)。一方、回
転角度検出器14により検出される回転角度を微分演算
することにより実際の下部走行体12の回転角速度ωを
算出する(ブロックB2)。そして、前記目標スピン角
速度ωoと実際の回転角速度ωとの偏差Δωo(=ω−ω
o)を比例微分演算することにより、右クローラ11R
及び左クローラ11Lについての回転フィードバック制
御量を演算する(ブロックB3)。
【0033】 伸縮フィードバック補正量演算手段
(ブロックB4〜B6) 回転速度検出器14により検出される下部走行体12の
回転角度と、伸縮量検出器35により検出される連結機
構35の伸縮量とに基づき、この伸縮量を0にするため
の前車両10の目標直進速度Voを演算する(ブロック
B4)。一方、右クローラ回転量検出器16R及び左ク
ローラ回転量検出器16Lにより検出されるクローラ回
転量を微分演算することにより、前車両の実際の直進速
度Vを演算する(ブロックB5)。そして、前記目標直
進速度Voと実際の直進速度Vとの偏差ΔV(=Vo−
V)を比例微分演算することにより、連結機構35の伸
縮量を0に近づけるためのフィードバック補正量を算出
する(ブロックB6)。
【0034】 制御信号出力手段(ブロックB7,B
8) 前記ブロックB3で演算された回転フィードバック制御
量と、ブロックB6で演算されたフィードバック補正量
とに基づき、最終的な指令値を演算し、これを右クロー
ラ駆動油圧回路15R及び左クローラ駆動油圧回路15
Lの電磁比例弁にそれぞれ出力する(ブロックB7,B
8)。これにより、連結機構35の伸縮量をほぼ0に保
ちながら前車両10の下部走行体12のみをスピンター
ンさせる走行制御が実行されることになる。
【0035】2)後車両スピンターンモード(図6) この後車両スピンターンモードは、前車両10を停止さ
せたまま後車両20の下部走行体22のみをスピンター
ンさせるものである。その制御原理は、前記の前車両ス
ピンターンモードと全く同様であるので、この後車両ス
ピンターンモードについての説明は省略する。
【0036】3)直進モード(図7) このモードは、前車両10及び後車両20を進行方向に
並べた状態で同時に直進走行(前進中の僅かな偏向も含
める。)させる基本的な走行モードである。このモード
において走行制御部60が行う制御動作を図7のブロッ
ク線図に示す。このモードに関し、走行制御部60は次
の機能構成を備えている。
【0037】 前車両前進フィードバック制御量演算
手段(ブロックB9〜B11) 右操作レバー42R及び左操作レバー42Lの操作量の
平均値を演算し、この値を運転者が要求している前進速
度に相当する値とみなして前車両10の目標前進速度V
foに換算する(ブロックB9)。一方、クローラ回転量
検出器15R,15Lにより検出されるクローラ回転量
を微分演算することにより実際の前車両10の直進速度
Vfを算出する(ブロックB10)。そして、前記目標
前進速度Vfoと実際の前車両直進速度Vfとの偏差ΔVf
(=Vf−Vfo)を比例微分演算することにより、右ク
ローラ11R及び左クローラ11Lについての前進フィ
ードバック制御量を演算する(ブロックB11)。
【0038】 前車両回転フィードバック補正量演算
手段(ブロックB12〜B14) 右操作レバー42R及び左操作レバー42Lの操作量の
偏差(例えば右操作レバー42Rと左操作レバー42L
とが互いに逆の方向に操作された場合には両レバーの操
作量同士を足した量)を演算し、この偏差を運転者が要
求している偏向角速度とみなして目標回転角速度ωoに
換算する(ブロックB12)。一方、回転角度検出器1
4により検出される回転角度を微分演算することにより
実際の下部走行体12の回転角速度ωを算出する(ブロ
ックB13)。そして、前記目標回転角速度ωoと実際
の回転角速度ωとの偏差Δωo(=ω−ωo)を比例微分
演算し、右クローラ11R及び左クローラ11Lについ
ての回転フィードバック補正量に変換する(ブロックB
14)。
【0039】 後車両前進フィードバック制御量演算
手段(ブロックB15〜B17) 右操作レバー42R及び左操作レバー42Lの操作量の
平均値を演算し、この値を運転者が要求している前進速
度に相当する値とみなして後車両20の目標前進速度V
roに換算する(ブロックB15)。一方、クローラ回転
量検出器25R,25Lにより検出されるクローラ回転
量を微分演算することにより実際の後車両20の直進速
度Vrを算出する(ブロックB16)。そして、前記目
標前進速度Vroと実際の後車両直進速度Vrとの偏差Δ
Vr(=Vr−Vro)を比例微分演算することにより、右
クローラ21R及び左クローラ21Lについての前進フ
ィードバック制御量を演算する(ブロックB17)。
【0040】 後車両回転フィードバック補正量演算
手段(ブロックB18) 回転角度検出器24の検出する回転角度(上部旋回体2
3に対する下部走行体13の回転速度)を比例微分演算
し、この回転角度を0に近づけるための後車両回転フィ
ードバック補正量を演算する(ブロックB18)。
【0041】 伸縮フィードバック補正量演算手段
(ブロックB19) 伸縮量検出器37により検出される連結機構35の伸縮
量を、この伸縮量を0にするためのフィードバック補正
量に変換する(ブロックB19)。
【0042】 前車両制御信号出力手段(ブロックB
20,B21) 前記ブロックB11で演算した前車両前進フィードバッ
ク制御量から前記ブロックB19で変換した伸縮フィー
ドバック補正量を減じ、これに前記ブロックB14で変
換した前車両回転フィードバック補正量を足し込んだ値
に基づいて最終的な前車両右クローラについての指令値
を演算し、これを右クローラ駆動油圧回路15Rに出力
する(ブロックB20)。また、前記ブロックB11で
演算した前車両前進フィードバック制御量から前記ブロ
ックB19で変換した伸縮フィードバック補正量を減
じ、さらに前記ブロックB14で変換した前車両回転フ
ィードバック補正量を減じた値に基づいて最終的な前車
両左クローラについての指令値を演算し、これを左クロ
ーラ駆動油圧回路15Lに出力する(ブロックB2
1)。これにより、運転者の要求する前進速度及び偏向
角速度に見合った速度で前車両10を前進させる走行制
御が実行されることになる。
【0043】 後車両制御信号出力手段(ブロックB
22,B23) 前記ブロックB17で演算した後車両前進フィードバッ
ク制御量に前記ブロックB19で変換した伸縮フィード
バック補正量を足し、この値から前記ブロックB18で
変換した後車両回転フィードバック補正量を減じた値に
基づいて最終的な後車両右クローラについての指令値を
演算し、これを右クローラ駆動油圧回路25Rに出力す
る(ブロックB22)。また、前記ブロックB17で演
算した後車両前進フィードバック制御量に前記ブロック
B19で変換した伸縮フィードバック補正量を足し、さ
らに前記ブロックB18で変換した後車両回転フィード
バック補正量を足し込んだ値に基づいて最終的な前車両
左クローラについての指令値を演算し、これを左クロー
ラ駆動油圧回路25Lに出力する(ブロックB23)。
これにより、連結機構35の伸縮量を0に近づけるよう
に後車両20を前車両10に追従させる走行制御が実行
されることになる。
【0044】4)曲進モード(図8,図9) このモードは、図8に示すように、前車両10及び後車
両20を進行方向に並べた状態で左または右に大きく転
回させる走行モードである。このモードにおいて走行制
御部60が行う制御動作を図9のブロック線図に示す。
このモードに関し、走行制御部60は次の機能構成を備
えている。
【0045】 前車両前進フィードバック制御量演算
手段(ブロックB24〜B26) この前車両前進フィードバック制御量演算手段が行う演
算内容は、前記直進モードで説明した前車両前進フィー
ドバック制御量演算手段(ブロックB9〜B11)の演
算内容と全く同等であるため、ここでは説明を省略す
る。
【0046】 前車両回転フィードバック補正量演算
手段(ブロックB27〜B29) この前車両回転フィードバック補正量演算手段が行う演
算内容は、前記直進モードで説明した前車両回転フィー
ドバック補正量演算手段(ブロックB12〜B14)の
演算内容と全く同等であるため、ここでは説明を省略す
る。
【0047】 後車両前進フィードバック制御量演算
手段(ブロックB30〜B32) この後車両前進フィードバック制御量演算手段が行う演
算内容は、前記直進モードで説明した後車両前進フィー
ドバック制御量演算手段(ブロックB15〜B17)の
演算内容と全く同等であるため、ここでは説明を省略す
る。
【0048】 後車両回転フィードバック補正量演算
手段(ブロックB33〜B35) 右操作レバー42R及び左操作レバー42Lの操作量の
偏差(例えば右操作レバー42Rと左操作レバー42L
とが互いに逆の方向に操作された場合には両レバーの操
作量同士を足した量)を演算し、この偏差を運転者が要
求している転回角速度とみなして目標回転角速度ωoに
換算する(ブロックB33)。一方、回転角度検出器2
4により検出される回転角度を微分演算することにより
実際の下部走行体22の回転角速度ωを算出する(ブロ
ックB34)。そして、前記目標回転角速度ωoと実際
の回転角速度ωとの偏差Δωo(=ω−ωo)を比例微分
演算し、右クローラ21R及び左クローラ21Lについ
ての回転フィードバック補正量に変換する(ブロックB
35)。
【0049】 伸縮フィードバック補正量演算手段
(ブロックB36) 伸縮量検出器37により検出される連結機構35の伸縮
量を、この伸縮量を0にするためのフィードバック補正
量に変換する(ブロックB36)。
【0050】 前後回転差フィードバック補正量演算
手段(ブロックB37〜B39) この演算手段は、曲進走行時における前後車両10,2
0の回転角度差を除去して両車両10,20の走行経路
の曲率を均一化するための補正量を演算するものであ
る。まず、曲進走行開始前に前車両10の回転角度検出
器14が検出する回転角度初期値と現在の回転角度検出
値との偏差Δθfを演算する(ブロックB37)ととも
に、曲進走行開始前に前車両20の回転角度検出器24
が検出する回転角度初期値と現在の回転角度検出値との
偏差Δθrを演算する(ブロックB38)。そして、両
偏差の差(=Δθf−Δθr)を比例微分演算し、この差
を減ずるための補正量に変換する(ブロックB39)。
【0051】 前車両制御信号出力手段(ブロックB
40,B41) 前記ブロックB26で演算した前車両前進フィードバッ
ク制御量から前記ブロックB36で変換した伸縮フィー
ドバック補正量を減じ、これに前記ブロック39で変換
した前後回転差フィードバック補正量と前記ブロックB
29で変換した前車両回転フィードバック補正量とを足
し込んだ値に基づいて最終的な前車両右クローラについ
ての指令値を演算し、これを右クローラ駆動油圧回路1
5Rに出力する(ブロックB40)。また、前記ブロッ
クB26で演算した前車両前進フィードバック制御量か
ら前記ブロックB36で変換した伸縮フィードバック補
正量を減じ、これに前記ブロックB39で変換した前後
回転差フィードバック補正量を足し、この値から前記ブ
ロック29で変換した前車両回転フィードバック補正量
を減じた値に基づいて最終的な前車両左クローラについ
ての指令値を演算し、これを左クローラ駆動油圧回路1
5Lに出力する(ブロックB41)。これにより、運転
者の要求する前進速度及び転回角速度に見合った速度で
前車両10を曲進させる走行制御が実行されることにな
る。
【0052】 後車両制御信号出力手段(ブロックB
42,B43) 前記ブロックB32で演算した後車両前進フィードバッ
ク制御量に前記ブロックB36で変換した伸縮フィード
バック補正量を足し、この値から前記ブロックB39で
変換した前後回転差フィードバック補正量と前記ブロッ
クB35で変換した後車両回転フィードバック補正量と
を減じた値に基づいて最終的な後車両右クローラについ
ての指令値を演算し、これを右クローラ駆動油圧回路2
5Rに出力する(ブロックB42)。また、前記ブロッ
クB32で演算した後車両前進フィードバック制御量に
前記ブロックB36で変換した伸縮フィードバック補正
量を足すとともに前記ブロックB39で変換した前後回
転差フィードバック補正量を減じ、さらに前記ブロック
B35で変換した後車両回転フィードバック補正量を足
し込んだ値に基づいて最終的な前車両左クローラについ
ての指令値を演算し、これを左クローラ駆動油圧回路2
5Lに出力する(ブロックB43)。これにより、連結
機構35の伸縮量を0に近づけるように後車両20を前
車両10に追従させながら転回させる走行制御が実行さ
れることになる。
【0053】5)旋回モード(図10及び図11) このモードは、図10に示すように、前車両10は停止
させたまま、この前車両10における上部旋回体13の
旋回中心回りに後車両20を旋回走行させるモードであ
る。このモードにおいて走行制御部60が行う制御動作
を図11のブロック線図に示す。このモードに関し、走
行制御部60は次の機能構成を備えている。
【0054】 前進フィードバック制御量演算手段
(ブロックB44〜B46) 右操作レバー42R及び左操作レバー42Lの操作量の
平均値を演算し、この値を運転者が要求している後車両
20の前進速度(旋回周速度)に相当する値とみなして
目標前進速度Voに変換する(ブロックB44)。一
方、クローラ回転量検出器25R,25Lにより検出さ
れるクローラ回転量を微分演算することにより実際の後
車両20の直進速度Vを算出する(ブロックB45)。
そして、前記目標前進速度Voと実際の後車両直進速度
Vとの偏差ΔV(=V−Vo)を比例微分演算すること
により、右クローラ21R及び左クローラ21Lについ
ての前進フィードバック制御量を演算する(ブロックB
46)。
【0055】 伸縮フィードバック補正量演算手段
(ブロックB47) 伸縮量検出器37により検出される連結機構35の伸縮
量を、この伸縮量を0にするためのフィードバック補正
量に変換する(ブロックB47)。
【0056】 旋回フィードバック補正量演算手段
(ブロックB48) この手段は、後車両20における下部走行体22と上部
旋回体23との相対回転角度を90°に保つ(すなわち
下部走行体22の走行方向を旋回周方向に合せる)ため
の補正量を演算するものである。具体的には、90°と
回転角度検出器24で検出される回転角度との差を比例
微分演算して前記補正量に変換する(ブロックB4
8)。
【0057】 制御信号出力手段(ブロックB49,
B50) 前記ブロックB46で演算した後車両前進フィードバッ
ク制御量に前記ブロックB47で変換した伸縮フィード
バック補正量を足し、この値から前記ブロックB48で
変換した旋回フィードバック補正量を減じた値に基づい
て最終的な後車両右クローラについての指令値を演算
し、これを右クローラ駆動油圧回路25Rに出力する
(ブロックB49)。また、前記ブロックB46で演算
した後車両前進フィードバック制御量から前記ブロック
B47で変換した伸縮フィードバック補正量を減ずると
ともに前記ブロックB48で変換した旋回フィードバッ
ク補正量を足し込んだ値に基づいて最終的な後車両左ク
ローラについての指令値を演算し、これを左クローラ駆
動油圧回路25Lに出力する(ブロックB50)。これ
により、停止状態にある前車両10の周囲で後車両20
を旋回させる走行制御が実行されることになる。
【0058】6)その場旋回モード(図12及び図1
3) このモードは、図12に示すように、前車両10及び後
車両20を両車両10,20の中間位置を中心としてそ
の場で同時旋回させるモードである。このモードにおい
て走行制御部60が行う制御動作を図13のブロック線
図に示す。このモードに関し、走行制御部60は次の機
能構成を備えている。
【0059】 前車両前進フィードバック制御量演算
手段(ブロックB51〜B53) 右操作レバー42R及び左操作レバー42Lの操作量の
平均値を演算し、この値を運転者が要求している前進速
度(旋回周速度)に相当する値とみなして前車両10の
目標前進速度Vfoに換算する(ブロックB51)。一
方、クローラ回転量検出器15R,15Lにより検出さ
れるクローラ回転量を微分演算することにより実際の前
車両10の直進速度Vfを算出する(ブロックB5
2)。そして、前記目標前進速度Vfoと実際の前車両直
進速度Vfとの偏差ΔVf(=Vf−Vfo)を比例微分演
算することにより、右クローラ11R及び左クローラ1
1Lについての前進フィードバック制御量を演算する
(ブロックB53)。
【0060】 伸縮フィードバック補正量演算手段
(ブロックB54) 伸縮量検出器37により検出される連結機構35の伸縮
量を、この伸縮量を0にするためのフィードバック補正
量に変換する(ブロックB54)。
【0061】 前車両旋回フィードバック補正量演算
手段(ブロックB55) この手段は、前車両10における下部走行体12と上部
旋回体13との相対回転角度を90°に保つ(すなわち
下部走行体12の走行方向を旋回周方向に合せる)ため
の補正量を演算するものである。具体的には、90°と
回転角度検出器14で検出される回転角度との差を比例
微分演算して前記補正量に変換する(ブロックB5
5)。
【0062】 後車両前進フィードバック制御量演算
手段(ブロックB56〜B58) 右操作レバー42R及び左操作レバー42Lの操作量の
平均値を演算し、この値を運転者が要求している後車両
20の前進速度(旋回周速度)に相当する値とみなして
目標前進速度Vroに変換する(ブロックB56)。一
方、クローラ回転量検出器25R,25Lにより検出さ
れるクローラ回転量を微分演算することにより実際の後
車両20の直進速度Vrを算出する(ブロックB5
7)。そして、前記目標前進速度Vroと実際の後車両直
進速度Vrとの偏差ΔVr(=Vr−Vro)を比例微分演
算することにより、右クローラ21R及び左クローラ2
1Lについての前進フィードバック制御量を演算する
(ブロックB58)。
【0063】 後車両旋回フィードバック補正量演算
手段(ブロックB59) この手段は、後車両20における下部走行体22と上部
旋回体23との相対回転角度を90°に保つための補正
量を演算するものであり、その演算内容(ブロックB5
9)は前記旋回モードで示した旋回フィードバック補正
量演算手段の演算内容と同等であるので、ここでは説明
を省略する。
【0064】 前車両制御信号出力手段(ブロックB
60,B61) 前記ブロックB53で演算した前車両前進フィードバッ
ク制御量に前記ブロックB54で変換した伸縮フィード
バック補正量を足し、この値から前記ブロックB55で
変換した前車両旋回フィードバック補正量を減じた値に
基づいて最終的な前車両右クローラについての指令値を
演算し、これを右クローラ駆動油圧回路15Rに出力す
る(ブロックB60)。また、前記ブロックB53で演
算した後車両前進フィードバック制御量から前記ブロッ
クB54で変換した伸縮フィードバック補正量を減ずる
とともに前記ブロックB55で変換した前車両旋回フィ
ードバック補正量を足し込んだ値に基づいて最終的な前
車両左クローラについての指令値を演算し、これを左ク
ローラ駆動油圧回路15Lに出力する(ブロックB6
1)。
【0065】 後車両制御信号出力手段(ブロックB
62,B63) 前記ブロックB58で演算した後車両前進フィードバッ
ク制御量に前記ブロックB54で変換した伸縮フィード
バック補正量を足し、この値から前記ブロックB59で
変換した後車両旋回フィードバック補正量を減じた値に
基づいて最終的な後車両右クローラについての指令値を
演算し、これを右クローラ駆動油圧回路25Rに出力す
る(ブロックB62)。また、前記ブロックB58で演
算した後車両前進フィードバック制御量から前記ブロッ
クB54で変換した伸縮フィードバック補正量を減ずる
とともに前記ブロックB59で変換した後車両旋回フィ
ードバック補正量を足し込んだ値に基づいて最終的な後
車両左クローラについての指令値を演算し、これを左ク
ローラ駆動油圧回路25Lに出力する(ブロックB6
3)。
【0066】7)横行・斜行モード(図14及び図1
5) このモードは、図14(a)に示すように前車両10及
び後車両20をその進行方向と直交する方向に並べ、も
しくは同図(b)に示すように前車両10及び後車両2
0をその進行方向と交叉する方向に並べた状態で、平行
に直進走行させるモードである。このモードにおいて走
行制御部60が行う制御動作を図15のブロック線図に
示す。このモードに関し、走行制御部60は次の機能構
成を備えている。
【0067】 前車両前進フィードバック制御量演算
手段(ブロックB64〜B66) 右操作レバー42R及び左操作レバー42Lの操作量の
平均値を演算し、この値を運転者が要求している前進速
度に相当する値とみなして前車両10の目標前進速度V
foに換算する(ブロックB64)。一方、クローラ回転
量検出器15R,15Lにより検出されるクローラ回転
量を微分演算することにより実際の前車両10の直進速
度Vfを算出する(ブロックB65)。そして、前記目
標前進速度Vfoと実際の前車両直進速度Vfとの偏差Δ
Vf(=Vf−Vfo)を比例微分演算することにより、右
クローラ11R及び左クローラ11Lについての前進フ
ィードバック制御量を演算する(ブロックB66)。
【0068】 伸縮フィードバック補正量演算手段
(ブロックB67) 伸縮量検出器37により検出される連結機構35の伸縮
量を、この伸縮量を0にするためのフィードバック補正
量に変換する(ブロックB67)。
【0069】 前車両回転フィードバック補正量演算
手段(ブロックB68) この手段は、前車両10における下部走行体12と上部
旋回体13との相対回転角度を走行開始時の回転角度
(初期値)に保つための補正量を演算するものである。
具体的には、走行開始時に回転角度検出器14により検
出された値(初期値)と現在回転角度検出器14で検出
される回転角度との差を比例微分演算して前記補正量に
変換する(ブロックB68)。
【0070】 後車両前進フィードバック制御量演算
手段(ブロックB69〜B71) 右操作レバー42R及び左操作レバー42Lの操作量の
平均値を演算し、この値を運転者が要求している後車両
20の前進速度に相当する値とみなして目標前進速度V
roに変換する(ブロックB69)。一方、クローラ回転
量検出器25R,25Lにより検出されるクローラ回転
量を微分演算することにより実際の後車両20の直進速
度Vrを算出する(ブロックB70)。そして、前記目
標前進速度Vroと実際の後車両直進速度Vrとの偏差Δ
Vr(=Vr−Vro)を比例微分演算することにより、右
クローラ21R及び左クローラ21Lについての前進フ
ィードバック制御量を演算する(ブロックB71)。
【0071】 後車両回転フィードバック補正量演算
手段(ブロックB72) この手段は、後車両20における下部走行体22と上部
旋回体23との相対回転角度を走行開始時の回転角度
(初期値)に保つための補正量を演算するものである。
具体的には、走行開始時に回転角度検出器24により検
出された値(初期値)と現在回転角度検出器24で検出
される回転角度との差を比例微分演算して前記補正量に
変換する(ブロックB72)。
【0072】 前車両制御信号出力手段(ブロックB
73,B74) 前記ブロックB66で演算した前車両前進フィードバッ
ク制御量に前記ブロックB67で変換した伸縮フィード
バック補正量を足し、この値から前記ブロックB68で
変換した前車両回転フィードバック補正量を減じた値に
基づいて最終的な前車両右クローラについての指令値を
演算し、これを右クローラ駆動油圧回路15Rに出力す
る(ブロックB73)。また、前記ブロックB66で演
算した後車両前進フィードバック制御量から前記ブロッ
クB67で変換した伸縮フィードバック補正量を減ずる
とともに前記ブロックB68で変換した前車両旋回フィ
ードバック補正量を足し込んだ値に基づいて最終的な前
車両左クローラについての指令値を演算し、これを左ク
ローラ駆動油圧回路15Lに出力する(ブロックB7
4)。
【0073】 後車両制御信号出力手段(ブロックB
75,B76) 前記ブロックB71で演算した後車両前進フィードバッ
ク制御量に前記ブロックB67で変換した伸縮フィード
バック補正量を足し、この値から前記ブロックB72で
変換した後車両回転フィードバック補正量を減じた値に
基づいて最終的な後車両右クローラについての指令値を
演算し、これを右クローラ駆動油圧回路25Rに出力す
る(ブロックB75)。また、前記ブロックB71で演
算した後車両前進フィードバック制御量から前記ブロッ
クB67で変換した伸縮フィードバック補正量を減ずる
とともに前記ブロックB72で変換した後車両回転フィ
ードバック補正量を足し込んだ値に基づいて最終的な後
車両左クローラについての指令値を演算し、これを左ク
ローラ駆動油圧回路25Lに出力する(ブロックB7
6)。
【0074】以上,の出力により、前車両10及び
後車両20を横方向に並べて平行に走らせる走行制御が
実現されることになる。
【0075】以上示した各走行モードによる通常走行制
御時には、運転者が前車両10の運転席13aに搭乗
し、操縦装置40を操作することにより、その操作内容
に相当する走行を実現すべく各車両の下部走行体の走行
駆動が自動的に制御される。従って、特に複数の運転者
を要することなく、しかも簡単な操縦で、前後車両1
0,20を相互連携して走行させることが可能である。
【0076】次に、このシステムに組み込まれた安全装
置を図16〜図18に基づいて説明する。
【0077】前記コントローラ36は、前記走行制御部
60の他、安全制御手段として、図16に示すような、
伸縮量判定部62、切換スイッチ64、及び停止指令信
号出力部68を備えている。
【0078】伸縮量判定部62は、伸縮量検出器37に
より検出される連結機構35の伸縮量(すなわち基準長
からの変化量)ΔLが、図18に示すように伸縮量0の
前後に設定された安全領域(安全範囲)、その外側の危
険回避領域、さらにその外側の強制停止領域のいずれに
あるかを判定し、その判定結果に応じて後述のブザース
イッチ63及び切換スイッチ64の切換制御を行うもの
である。
【0079】この実施の形態では、安全領域とその両外
側の危険回避領域との境界である正負のしきい値が各々
−ΔLS,ΔLS(ΔLSは予め定められた正の値)とさ
れ、危険回避領域とその両外側の強制停止領域との境界
である正負のしきい値が各々−ΔLE,ΔLE(ΔLE
ΔLS)とされている。しきい値−ΔLE,ΔLEは、そ
の外側に伸縮量ΔLが外れた場合(すなわちΔL<−Δ
E,ΔL>ΔLEの場合)にそれ以上運転を続けると安
全性が保証できなくなるような値に設定されている。
【0080】前記ブザースイッチ63は、運転室内に警
告手段として設けられた警告用ブザー65とその電源6
6との間に介設されており、前記伸縮量判定部62の出
力する切換信号に応じて前記警告用ブザー65の通電を
オンオフさせる。
【0081】切換スイッチ64は、前記右操作レバー4
2R及び左操作レバー42Lを備えた操縦装置42に接
続される入力接点aと、停止指令信号を出力する停止指
令信号出力部68に接続される入力接点bと、前記走行
制御部60に接続される出力接点cとを備え、前記伸縮
量判定部62の出力する切換信号に応じて、接点a,c
同士を通電する状態(すなわち操縦装置42の出力する
操作信号を走行制御部60に伝える状態)と、接点b,
c同士を通電する状態(すなわち停止指令信号出力部6
8の出力する停止指令信号を走行制御部60に伝える状
態)とに切換えられるものである。
【0082】走行制御部60は、前記切換スイッチ64
から入力される信号が操縦装置42の操作信号である場
合には、その操作信号に基づいて前述の通常制御動作を
行う一方、切換スイッチ64から入力される信号が停止
指令信号である場合には、前後車両10,20の走行を
強制停止させる制御を行う。
【0083】この安全装置の行う具体的な安全制御動作
は図17のフローチャートに示すとおりである。
【0084】すなわち、伸縮量判定部62は、伸縮量検
出器37により検出される連結機構伸縮量ΔLが前記図
18に示した領域のいずれに属するかを判定する。当該
伸縮量ΔLが安全領域にあるとき(−ΔLS<ΔL<+
ΔLSのとき;ステップS1,S2でそれぞれYES)
は、ブザースイッチ63をオフに保ち、かつ、切換スイ
ッチ64を接点a,c同士が通電する状態にする(ステ
ップS3)。これにより、操作レバー42L,42Rを
備えた操縦装置42から出力される操作信号が走行制御
部60に入力され、同操作信号に基づく通常制御(前述
の各走行モードを実行する制御)が行われる。
【0085】これに対し、前記伸縮量ΔLが安全領域を
逸脱して危険回避領域にあるとき(−ΔLE<ΔL≦−
ΔLSまたはΔLS≦ΔL<ΔLEのとき;ステップS1
でYESかつステップS2でNO)は、切換スイッチ6
4は接点a,c同士が通電する状態にしたまま、ブザー
スイッチ63をオンに切換える(ステップS4)。これ
により、通常走行制御は続けられるが、警告用ブザー6
5の作動により、現在の運転状態が危険回避領域に入っ
たことが運転者等に報知される。
【0086】さらに、前記伸縮量ΔLが前記危険回避領
域も逸脱(すなわち許容範囲を逸脱)して強制停止領域
に入ったとき(−ΔL≦ΔLEまたはΔL≧ΔLEのと
き;ステップS1,S2でそれぞれNO)は、ブザース
イッチ63をオンにしたまま、切換スイッチ64をその
接点b,c同士が通電する状態に切換える(ステップS
5)。これにより、操縦装置42の操作信号に代えて停
止指令信号出力部68の出力する停止指令信号が走行制
御部60に入力され、これを受けた走行制御部60は前
後車両10,20の走行を強制的に停止させる制御を実
行する。これにより、無理な状態での運転継続が阻止さ
れ、高い安全性が確保される。
【0087】なお、前記危険回避領域で実行する危険回
避動作としては、前記のようなブザー65等による警告
に限らず、例えば危険走行を積極的に回避するような特
別な危険回避走行制御を行うようにしても有効である。
その一例を図19(a)(b)に示す。
【0088】図例は、前記「5)旋回モード」での後車
両20の旋回動作を示したものである。図19(a)に
おいて、L0は破線で示される目標旋回軌跡の半径(す
なわち車両同士の目標距離)、L1は危険回避走行開始
前の車両間距離(上部旋回体の旋回中心同士の距離)、
θ1は後車両進行方向に対する後車両上部旋回体の旋回
角度(すなわち後車両進行方向と前後車両連結方向とが
なす角度)である。
【0089】この旋回モードにおいて、実際の車両間距
離L1と目標距離L0との差、すなわち連結機構伸縮量Δ
L(=L1−L0)の絶対値が大きくなると、前述の
「5)旋回モード」で示した通常の走行制御を行っても
目標旋回軌跡に復帰するのが難しくなる。そこで、前記
伸縮量ΔLが安全範囲を逸脱した時点(すなわちΔLが
−ΔLS以下または+ΔLS以上となった時点)で、図1
9(b)に示すように後車両20における上部旋回体旋
回中心O2を通ってその進行方向に延びる直線(以下、
「進行方向直線」と称する。)ALが目標旋回軌跡に接
する状態となるまで(すなわち後車両20が目標旋回軌
跡を向くまで)当該後車両20の下部走行体22をスピ
ンターンさせ、その後に当該目標旋回軌跡に向けて直進
走行させるという特別制御を行うことにより、後車両2
0を速やかに目標旋回軌跡に近づけることが可能にな
る。
【0090】このような実施の形態を実現するには、例
えば走行制御部60に通常制御パターンと前記スピンタ
ーン及び直線走行の組み合わせからなる危険回避制御パ
ターンの双方を記憶させておき、伸縮量ΔLが安全領域
にあるときは前記通常制御パターンを、伸縮量ΔLが危
険回避領域にあるときは前記危険回避制御パターンをそ
れぞれ走行制御部60に実行させるように前記伸縮量判
定部62を構成すればよい。
【0091】ところで、前記スピンターンは、後車両2
0の中心位置(例えば前記上部旋回体旋回中心O2)回
りに行うのが理想であるが、走行路面に凸凹があった
り、その摩擦係数μが不均一であったりする場合には、
図19(b)に示すように実際の後車両20の下部走行
体22の回転中心(スピンターン回転中心;以下「実回
転中心」と称する)OSが当該下部走行体22に対する
上部旋回体の旋回中心(以下「目標回転中心」と称す
る。)O2から大きく外れるおそれがある。このように
回転中心ずれ量が大きいと、同図(b)に示すようにス
ピンターンの実行によって伸縮量ΔLの絶対値|ΔL|
が却って一時的に増大する現象が生じ得る。そして、こ
の伸縮量絶対値|ΔL|の増大により当該値が停止領域
に入ってしまうと、車両の自動強制停止制御が実行され
ることになり、作業上好ましくない。
【0092】このようなスピンターンによる|ΔL|の
増大に起因する自動停止制御の実行を回避するために
は、予め余裕をもって早めに前記スピンターンを開始す
ればよい。換言すれば、当該スピンターンによって伸縮
量ΔLの絶対値|ΔL|が現在値からさらに増えても当
該絶対値|ΔL|が強制停止領域のしきい値ΔLEに至
らない程度まで現在の伸縮量ΔLが小さい間にスピンタ
ーンを早期に開始すればよく、この観点から安全領域と
危険回避領域とのしきい値ΔLSを決定することが好ま
しい。
【0093】すなわち、当該しきい値ΔLSは、前記実
施形態で示したような予め定められた一定値であっても
よいのであるが、特に危険回避動作として前記のような
スピンターンを含む特殊走行を行う場合には、当該スピ
ンターンによる伸縮量ΔLの変化を考慮してしきい値Δ
Sを時々刻々演算する(すなわち運転状態によって変
化させる)ことが、より好ましいのである。
【0094】かかる制御を実現するための構成の一例を
図20に示す。
【0095】図において、後車両20の上部旋回体に
は、その旋回中心から所定距離Roだけ離れた位置に2
つの速度センサ71,72が設けられるとともに、任意
の箇所に回転角速度センサ70が設けられている。回転
角速度センサ70は、上部旋回体の回転角速度θJドッ
ト(回転角θJの時間変化量)を検出するものであり、
各速度センサ71,72は、前記所定距離Roを半径と
する円の接線方向の速度であって互いに略直交する方向
の速度V1,V2をそれぞれ検出するものである。
【0096】一方、コントローラ36には、前述の走行
制御部60及び伸縮量判定部62の他、回転中心ずれ量
演算部74及びしきい値演算部76が設けられている。
【0097】回転中心ずれ量演算部74は、前記回転角
速度センサ70及び2つの速度センサ71,72の検出
信号に基づいて、後車両20の目標回転中心O2に対す
る実回転中心OSのずれ方向の角度(後車両20の進行
方向を基準とした角度;以下「回転中心ずれ角度」と称
する。)δ及びずれ量Rを演算するものである。しきい
値演算部76は、演算された回転中心ずれ量R及びずれ
角度δに基づいて、前記のようなスピンターンに起因す
る|ΔL|の強制停止領域へのはみ出しを防止するため
のしきい値(スピンターンを開始する伸縮量すなわち安
全領域と危険回避領域との境界値)ΔLSを演算する。
【0098】次に、前記回転中心ずれ量R及びずれ角度
δ並びにしきい値ΔLSの演算原理を説明する。
【0099】1)回転中心ずれ量R及びずれ角度δの演
算 いま、後車両20の旋回走行中にその実回転中心OS
目標回転中心O2から角度δの方向に長さRだけずれた
と仮定すると、各速度センサ71,72はそれぞれ図2
1(a)(b)に示されるような速度V1,V2を検出す
る。この検出速度V1,V2と、回転角速度センサ70が
検出する回転角速度θJドットとの関係は、次の(4)
式と(8)式とで表され、その他の物理量の関係は
(1)(2)(3)(5)(6)(7)式でそれぞれ表
される。
【0100】
【数1】
【0101】ここで、R1は実回転中心OSから速度セン
サ71による速度検出位置までの距離、R2は実回転中
心OSから速度センサ72による速度検出位置までの距
離、V 1Rは実回転中心OSと速度センサ71による速度
検出位置とを結ぶ線分に対して直交する方向の検出速度
1の成分、V2Rは実回転中心OSと速度センサ72によ
る速度検出位置とを結ぶ線分に対して直交する方向の検
出速度V2の成分、θ1は検出速度V1とその前記速度成
分V1Rとがなす角度、θ2は検出速度V2とその前記速度
成分V2Rとがなす角度である。
【0102】以上の(1)〜(8)式を解くことによ
り、回転中心ずれ角度δ及びずれ量Rを表す次の(9)
式及び(10)式を得ることができる。
【0103】
【数2】
【0104】これらの式に基づき、前記検出速度V1
2及び検出角速度θJドットから回転中心ずれ角度δ及
びずれ量Rを演算することができる。
【0105】2)しきい値ΔLSの演算 前述のように、後車両20のスピンターンに起因して伸
縮量ΔLが強制停止領域に入るのを未然に防ぐために
は、当該スピンターンによる伸縮量ΔLの変化量を見越
し、その分だけ余裕をもって早めにスピンターン及び直
線走行からなる危険回避走行を開始する必要がある。す
なわち、前記スピンターンに起因する伸縮量変化量をΔ
2とすると、スピンターンを開始するためのしきい値
(安全領域と危険開始領域との境界となる伸縮量)ΔL
Sは、次式に基づいて設定すればよい。
【0106】ΔLS=ΔLE−ΔL2 (11) ここで、スピンターン開始前の車両間距離をL1、スピ
ンターン終了後の車両間距離をL2とすると、前記伸縮
量変化量ΔL2は次の(12)式により表される。
【0107】
【数3】
【0108】この(12)式において、スピンターン開
始前の車両間距離L1は当該伸縮量変化量ΔL2の演算時
における伸縮量検出器37の検出値を用いて求めること
が可能であり、スピンターン終了後の車両間距離L2
次の(13)〜(18)式からなる連立方程式を解くこ
とによって得ることができる。
【0109】
【数4】
【0110】この式での各物理量は前記図19(a)
(b)に示したとおりである。すなわち、Hは後車両2
0の旋回走行中心(すなわち前車両10における上部旋
回体の旋回中心)O1から実回転中心OSまでの距離、Δ
0は後車両20の進行方向直線ALと実回転中心OS
の距離、Kは前車両10の上部旋回体旋回中心O1を通
る旋回半径方向の直線であってスピンターン終了後にお
ける目標旋回軌跡円と進行方向直線ALとの接点Pを通
る直線と実回転中心OSとの距離、α1はスピンターン終
了後における後車両20の進行方向直線ALと平行な直
線と当該スピンターン開始前における線分O1Sとがな
す角度、α2はスピンターン終了後における線分O1S
と線分O12とがなす角度である。
【0111】以上のようにして予測演算できる伸縮量変
化量ΔL2(=L2−L1)を予め設定された強制停止領
域−危険回避領域のしきい値ΔLEから差し引いて得ら
れる値(=ΔLE−ΔL2)をしきい値ΔLSとして用い
れば、前記伸縮量変化量ΔL2を見越した早いタイミン
グでスピンターン及び直線走行からなる危険回避走行を
開始することができ、その結果、当該スピンターンによ
って実際の伸縮量ΔLが危険回避領域から強制停止領域
へ逸脱してしまう不都合を未然に回避することができ
る。すなわち、実際の伸縮量ΔLが次の(19)式に該
当することとなった時点から前記スピンターン及び直線
走行からなる危険回避走行を開始し、この走行によって
伸縮量ΔLが(20)式を満たす状態まで復帰した時点
で当該危険回避走行制御から通常の旋回走行制御に切り
換えればよいのである。
【0112】
【数5】
【0113】なお、このような危険回避走行制御は、図
例の旋回走行に限らず、前記図12に示したその場旋回
走行にも同様に適用することが可能である。
【0114】また、本発明では必ずしも前記のように複
数種の走行制御モードを具備しなくてもよく、各制御モ
ードにおける具体的な演算制御内容も自由に設定が可能
である。
【0115】例えば、前記図11には、5)旋回モード
の制御として、連結機構伸縮量から速度補正量への換算
と、後車両20の上部旋回体の回転角度とその目標角度
との偏差から速度補正量への換算とをそれぞれ独立して
行い、これらの補正量に基づいて左右クローラの駆動速
度を補正するようにしているが、制御安定性の観点から
は、前記連結機構伸縮量を後車両20の上部旋回体の回
転角度の目標値に割り当て、この目標値と実際の回転角
度との偏差に基づいて左右クローラの駆動速度補正値を
演算することが好ましい。その理由並びに具体的な演算
制御内容を以下に説明する。
【0116】a)図11に示す制御の技術的課題につい
て いま、図22に示すような旋回走行状態を考える。この
状態において、後車両20の下部走行体22自身の回転
運動の方程式並びに車両間距離方向についての運動方程
式は次の(21)式及び(22)式で表される。
【0117】
【数6】
【0118】ここで、後車両20の旋回部(上部旋回体
23)の回転角度θが小さいと仮定すると、前記(2
2)式は次の(23)式になる。
【0119】
【数7】
【0120】一方、実際の車体間距離Lがほぼ目標距離
0に等しいとすると、後車両20の旋回回転運動の方
程式は(24)式となる。
【0121】
【数8】
【0122】ここで、各クローラの駆動指令値F1,F2
は、運転者による操作レバーの操作量から決定される定
数F0と、各フィードバック補正量とから構成される。
各フィードバック補償である伸縮量補償と上部旋回体旋
回角度補償は、比例微分演算にて行われることから、駆
動指令値F1,F2は次の(26)式及び(27)式にて
表される。
【0123】
【数9】
【0124】これら(26)(27)式をラプラス変換
して各フィードバック補償の比例微分演算部分を関数K
L(S)、Kθ(S)に置き直すと、これら(26)(2
7)式は次の(28)(29)式となる。
【0125】
【数10】
【0126】次に、前記(21)(23)(24)式も
ラプラス変換し、(25)式の関係を用いて式を整理
し、かつ、(28)(29)式を代入して変形すると、
次の(30)(31)式が得られる。
【0127】
【数11】
【0128】そして、これら(30)(31)式をLに
ついて解くと、次の(32)式が得られる。
【0129】
【数12】
【0130】この(32)式によれば、車両間距離目標
値L0から実際の車両間距離Lへの伝達関数G(L0)及
び後車両上部旋回体回転角度目標値θ0から車両間距離
Lへの伝達関数G(θ0)は次式のようになる。
【0131】
【数13】
【0132】ここで、実際の車両間距離Lを目標値L0
に近づけるためには、(33)式の伝達関数G(L0)を
1に近づける必要があり、そのためには車両間伸縮量の
比例ゲインKLPを大きくすればよいことが分かる。さら
に、制御システムの安定性を考えると、KLPを大きくす
るのに伴ってKLDやKθP、KθDも適当な値に調整する
必要がある。
【0133】ところが、上部旋回体回転角度補償用の比
例ゲインKθPを大きな値に設定すると、(34)の伝
達関数G(θ0)が大きくなる。これは、(32)式に
おいて回転角度目標値θ0が車両間距離Lに与える影響
が大きくなることを意味し、車両間距離Lについての制
御性能の悪化につながる。
【0134】すなわち、車両間距離Lをその目標値L0
に近づける制御の性能を向上させようとすれば、ゲイン
LPを大きくしてゲインKθPを小さくすることが望ま
しいのであるが、制御システム全体の安定性を保つには
ゲインKθP、KθD、KLP、KLDをある程度大きな値に
設定しなければならないため、車両間距離Lの制御性能
と上部旋回体旋回角度θの制御性能の双方を同時に向上
させることが非常に困難である。よって、図11に示し
た制御では、各ゲインについてある程度妥協した調整し
か行えず、連結機構伸縮量の制御性能を向上させるのに
限界があるという技術的課題がある。
【0135】2)前記課題を解決するための制御につい
て 前記技術的課題を解決するためには、まず、連結機構伸
縮量(すなわち車両間距離目標値L0と実際値Lとの偏
差)について比例微分演算を行い、その演算値を上部旋
回体回転角度の目標値に割り当て、この割り当てた目標
値と実際の上部旋回体回転角度との偏差について比例微
分演算を行うことにより左右クローラの駆動指令値の補
正量とする制御を行えばよい。その理由を以下に説明す
る。
【0136】この制御では、連結機構伸縮量(車両間距
離Lの目標値L0に対する偏差)を比例微分演算した値
を上部旋回体回転角度の目標値に割り当てるので、前記
(26)(27)式に相当する各クローラの駆動指令値
1,F2は次のようになる。
【0137】
【数14】
【0138】これら(35)(36)式をラプラス変換
し、各フィードバック補償の比例微分演算部分を関数K
L(S)、Kθ(S)に置き直すと、次のようになる。
【0139】
【数15】
【0140】次に、前記(21)(23)(24)式も
ラプラス変換し、(25)式の関係を用いて式を整理
し、かつ、(37)(38)式を代入して変形すると、
次の(39)(40)式が得られる。
【0141】
【数16】
【0142】そして、これら(39)(40)式をLに
ついて解くと、次の(41)式が得られる。
【0143】
【数17】
【0144】この(41)式によれば、車両間距離目標
値L0から実際の車両間距離Lへの伝達関数G(L0)は
次式のようになる。
【0145】
【数18】
【0146】このようにして伝達関数が単一化されたこ
とにより、前記図11に示した制御のように2つの伝達
関数G(L0),G(θ0)を考慮する必要がなくなる。す
なわち、実際の車両間距離Lを目標値L0に近づけるた
めには、(42)式の伝達関数G(L0)を1に近づける
ことだけを考えればよく、そのためには2つの比例ゲイ
ンKLP,KθPをともに大きくし、後は制御システム全
体の安定性が保たれるように残りの微分ゲインKLD,K
θDを調整するという非常に単純な設定で、車両間距離
Lのその目標値L0への追従性及び安定性を高めること
ができる。
【0147】3)本制御の適用例 前記制御を「旋回モード」に適用した例を図23のブロ
ック線図に基づいて説明する。なお、図中、前記図11
に示したブロックと同等のブロックには同じ参照符を付
してその説明を省略する。
【0148】まず、ブロックB44′では、操作レバー
の操作量を旋回円軌道の接線方向の目標速度VRに換算
する。この換算は、例えばレバー操作量に一定の係数α
を乗じるといった単純なものでもよいし、適当な関数を
設定するようにしてもよい。
【0149】次に、ブロックB77において、前記目標
速度VRを後車両進行方向の目標速度VCに換算する。両
目標速度VR,VCの関係は図24に示されるとおりであ
り、これを式で表すとVC=VR/cosθとなる。そし
て、この目標速度VCを左右クローラの目標速度VCR
CLに割り当てる(ブロックB78,B79)。この割
り当ては、単純にVCR=VC、VCL=VCとしてもよい
し、旋回円の半径L及びクローラ幅Wを加味して例えば
次のように設定してもよい。
【0150】
【数19】
【0151】このように、操作レバーの操作量をまず旋
回円軌道の接線方向の目標速度VRに換算し、それから
進行方向の目標速度VCに換算するようにすれば、仮に
旋回車両が蛇行しても旋回円軌跡の接線方向については
常に操作量に応じた速度が安定して保たれるので、当該
車両にクレーン装置を搭載する場合にその吊荷の振れを
防ぐことができる効果が得られる。
【0152】一方、ブロックB80では、連結機構伸縮
量を比例微分演算によって後車両20の目標角度(上部
旋回体23の回転角度の目標値)に換算する。そして、
ブロックB81では、前記目標角度と実際の上部旋回体
23の回転角度との偏差を比例微分演算によって前述の
クローラ目標速度VCL,VCRの補正値に換算する。
【0153】このように連結機構伸縮量を後車両の上部
旋回体回転角度目標値に換算するという手法は、前記図
12に示したその場旋回モードにもそのまま適用するこ
とが可能である。
【0154】また、前記旋回モードにおいて、後車両2
0を旋回させるのに代え、前車両10を旋回させるよう
にしてもよく、この場合にも前述の制御をそのまま適用
することができる。
【0155】その他、本発明は例えば次のような実施の
形態をとることも可能である。
【0156】・前記実施形態では、自動制御によって連
携走行を実現するものを示したが、各車両で個別に手動
運転を行うことにより連携走行する場合にも、本発明に
かかる安全装置を適用することが可能である。その一例
として、クローラ駆動力をエンジン出力軸から直接取り
込むタイプの装置を図25に示す。
【0157】図において、エンジン80にはアクセルペ
ダル81が接続されるとともに、そのエンジン出力軸に
は、ギアボックス82及び流体圧クラッチ84を介して
左右クローラのスプロケット11aが連結されており、
このスプロケット11aの回転軸近傍にはこれを制動す
るためのブレーキ装置86が設けられている。
【0158】流体圧クラッチ84とその流体圧源との間
には、電磁切換弁88Aと、クラッチペダルを構成する
手動切換弁90Aとが設けられている。同様に、ブレー
キ装置86とその流体圧源との間には、電磁切換弁88
Bと、ブレーキペダルを構成する手動切換弁90Bとが
設けられている。電磁切換弁88Aは、そのソレノイド
に入力される電流によって、図示のように流体圧クラッ
チ84とその流体圧源との間に前記手動切換弁90Aを
介在させる位置と、当該手動切換弁90Aをバイパスし
て流体圧クラッチ84とその流体圧源とを直結すること
により流体圧クラッチ84を強制的に切る強制切り離し
位置とに切換えられる。同様に、電磁切換弁88Bは、
そのソレノイドに入力される電流によって、図示のよう
にブレーキ装置86とその流体圧源との間に前記手動切
換弁90Bを介在させる通常位置と、当該手動切換弁9
0Bをバイパスしてブレーキ装置86とその流体圧源と
を直結することにより当該ブレーキ装置86をフル作動
させる強制制動位置とに切換えられる。
【0159】この装置において、現在の車両の運転状態
が前記図18に示す強制停止領域に入った場合に前記各
電磁切換弁88A,88Bに切換信号を出力してこれら
をそれぞれ強制切り離し位置及び強制制動位置に切換え
るような制御手段を備えるようにすれば、当該強制停止
領域では流体圧クラッチ84を切ってブレーキ装置86
を作動させることにより車両の走行を強制停止させるこ
とができる。
【0160】・前記実施形態では、許容範囲の内側に安
全範囲を設定してその間の危険回避領域で危険回避動作
を行うようにしたものを示したが、前記許容範囲のみを
設定するようにしても安全性の向上を図ることが可能で
ある。
【0161】・本発明は、3台以上の車両を相互連携し
て走行させる場合にも、前記と同様にして適用が可能で
ある。例えば、3台の車両を同時直進させる場合には、
そのうちの1台の車両について基本的な走行制御を行
い、この車両に追従するように各車両の走行を制御して
車両間の相対位置関係を一定に保つようにすればよい。
【0162】・各車両の上部旋回体同士は必ずしも連結
されていなくてもよい。このように連結を省略する場
合、上部旋回体の相対位置関係を常に所定の関係に保つ
ように下部走行体に対して上部旋回体を旋回駆動するよ
うな制御を行えばよい。そのための回路構成を図26に
示す。この装置では、前記図2に示した装置に前後車両
の旋回モータの駆動油圧回路17,27が付加されると
ともに、図2の連結機構伸縮量検出器37に代えて前後
車両の相対位置検出器37´が設けられている。この相
対位置検出器37´には、上述のロータリエンコーダを
はじめとする機械的な検出手段の他、光学センサや超音
波センサ等の種々の距離センサが適用可能である。そし
て、この相対位置検出器37´で検出された相対位置関
係を一定に保つように、各クローラの駆動制御すなわち
走行制御に加え、旋回モータによる上部旋回体13,2
3の旋回駆動制御が行われるようになっている。このよ
うな装置においても、例えば前後車両間で無線等による
信号のやり取りを行うことにより、複数の運転者を要す
ることなく全車両の操縦を一括して行うことが可能であ
る。
【0163】ただし、前記実施形態のように各上部旋回
体同士を伸縮可能な連結機構を介して相互連結すれば、
特別な駆動制御を行うことなく、上部旋回体同士の相対
的な向きを常に一定に保つことができる利点が得られ
る。そして、前記連結機構の伸縮量を検出することによ
り、上部旋回体同士の相対位置関係を的確に把握するこ
とが可能となる。
【0164】・本発明の制御対象となる走行手段は前記
のようなクローラに限らず、例えばホイールクレーンの
走行制御にも本発明の適用が可能である。
【0165】・本発明にかかる相互連携車両の用途は前
記クレーンに限らず、例えば複数台の車両の上に重量物
を載置してこれを移送するための運搬車の制御にも適用
が可能である。
【0166】
【発明の効果】以上のように本発明は、相互連携して走
行する車両の相対位置関係を検出し、その相対位置関係
が予め設定された許容範囲から外れたときに車両に安全
動作を行わせるための安全動作指令信号を出力するよう
にしたものであるので、相互連携車両の走行状態に応じ
て的確な安全動作を行うことができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかる相互連携車両を用
いたクレーンの全体図である。
【図2】前記相互連携車両である前車両及び後車両の自
動走行制御システムを示すブロック図である。
【図3】前記前車両及び後車両に設けられる各クローラ
の駆動油圧回路を示す油圧回路図である。
【図4】前車両スピンターンモードにおける車両の動き
を示す平面図である。
【図5】前記前車両スピンターンモードにおける走行制
御部の演算制御内容を示すブロック線図である。
【図6】後車両スピンターンモードにおける車両の動き
を示す平面図である。
【図7】直進モードにおける走行制御部の演算制御内容
を示すブロック線図である。
【図8】曲進モードにおける走行制御部の演算制御内容
を示すブロック線図である。
【図9】前記曲進モードにおける走行制御部の演算制御
内容を示すブロック線図である。
【図10】旋回モードにおける車両の動きを示す平面図
である。
【図11】旋回モードにおける走行制御部の演算制御内
容を示すブロック線図である。
【図12】その場旋回モードにおける車両の動きを示す
平面図である。
【図13】その場旋回モードにおける走行制御部の演算
制御内容を示すブロック線図である。
【図14】(a)(b)は横行・斜行モードにおける車
両の動きを示す平面図である。
【図15】前記横行・斜行モードにおける走行制御部の
演算制御内容を示すブロック線図である。
【図16】前記実施の形態にかかるコントローラに組み
込まれた安全装置のブロック図である。
【図17】前記安全装置の行う安全制御動作を示すフロ
ーチャートである。
【図18】前記安全装置において設定される連結機構伸
縮量の領域を示す図である。
【図19】(a)は危険回避走行のためのスピンターン
を行う前の走行状態を示す平面図、(b)は同スピンタ
ーンを行った後の走行状態を示す平面図である。
【図20】後車両に設けられる2つの速度センサ及び回
転角速度センサを示す平面図である。
【図21】(a)は図20に示される速度センサのうち
の一方の速度センサにより検出される速度を示す図、
(b)は他方の速度センサにより検出される速度を示す
図である。
【図22】後車両の旋回走行状態を示す平面図である。
【図23】前記旋回モードにおける走行制御部の演算制
御内容の別例を示すブロック線図である。
【図24】図23の演算制御において用いられる旋回円
接線方向の目標速度と走行方向の目標速度との関係を示
す平面図である。
【図25】エンジン出力軸から直接走行駆動力を取り出
すタイプの車両に本発明を適用した実施形態を示す構成
図である。
【図26】前記前車両及び後車両の自動走行制御システ
ムの他の例を示すブロック図である。
【符号の説明】
10 前車両 11L 左クローラ 11R 右クローラ 12 下部走行体 13 上部旋回体 14 回転角度検出器 15L 左クローラ駆動油圧回路 15R 右クローラ駆動油圧回路 16L 左クローラ回転量検出器 16R 右クローラ回転量検出器 17 旋回モータの駆動油圧回路 20 後車両 21L 左クローラ 21R 右クローラ 22 下部走行体 23 上部旋回体 24 回転角度検出器 25L 左クローラ駆動油圧回路 25R 右クローラ駆動油圧回路 26L 左クローラ回転量検出器 26R 右クローラ回転量検出器 27 旋回モータの駆動油圧回路 35 連結機構 36 コントローラ 37 連結機構伸縮量検出器(相対位置検出手段) 37´ 前後車両相対位置検出器(相対位置検出手段) 40 操縦装置 41 走行モード切替スイッチ(走行モード選択手段) 42L 左操作レバー(走行指令部) 42R 右操作レバー(走行指令部) 43 前進・後退指令用レバー(走行指令部) 44 左右回転指令用レバー(走行指令部) 60 走行制御部(走行制御手段) 62 伸縮量判定部(安全制御手段) 64 切換スイッチ(安全制御手段) 65 警告用ブザー(警告手段) 68 強制停止信号出力部(安全制御手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B66C 23/36 B66C 23/36 D (72)発明者 筒井 昭 神戸市西区高塚台1丁目5番5号 株式会 社神戸製鋼所神戸総合技術研究所内 (72)発明者 本家 浩一 神戸市西区高塚台1丁目5番5号 株式会 社神戸製鋼所神戸総合技術研究所内 Fターム(参考) 3D052 AA11 BB01 BB08 BB11 BB12 DD01 EE01 FF01 FF02 GG02 GG05 HH01 HH02 HH03 JJ00 JJ21 JJ22 JJ24 JJ26 JJ37 3F204 AA01 CA07 GA01 GA04 3F205 AA07 AC02 CA01 HA10 HB02 HC10

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相互連携して走行する車両の安全装置で
    あって、前記車両同士の相対位置関係を検出する相対位
    置検出手段と、その相対位置関係が予め設定された許容
    範囲内にあるか否かを判定する安全制御手段と、この安
    全制御手段が前記相対位置関係が前記許容範囲外と判定
    したときに車両に安全動作を行わせるための安全動作指
    令信号を出力する安全制御手段とを備えたことを特徴と
    する相互連携車両の安全装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の相互連携車両の安全装置
    において、運転者により操作される操作部を有してその
    操作内容に応じた指令信号を出力する操縦装置と、前記
    各車両の走行状態を検出する走行状態検出手段と、その
    検出信号に基づき、前記相対位置検出手段で検出される
    相対位置関係を所定の関係に保つようにしながら前記操
    縦装置の操作内容に相当する走行を行わせるように各車
    両の下部走行体の走行駆動を制御する走行制御手段とを
    備えたことを特徴とする相互連携車両の安全装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の相互連携車両の
    安全装置において、前記相対位置検出手段は車両間距離
    に相当する値を検出するものであることを特徴とする相
    互連携車両の安全装置。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の相互連携車両の安全装置
    において、前記各車両は、下部走行体の上に上部旋回体
    が旋回可能に設けられ、かつ、その上部旋回体同士が伸
    縮可能な連結機構によって連結されたものであり、前記
    相対位置検出手段は前記連結機構の伸縮量を検出するも
    のであることを特徴とする相互連携車両の安全装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の相互連
    携車両の安全装置において、前記安全制御手段は、前記
    車両の相対位置関係が許容範囲外であると判断したとき
    に前記各車両の走行を強制停止させる強制停止指令信号
    を出力するものであることを特徴とする相互連携車両の
    安全装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の相互連携車両の安全装置
    において、前記安全制御手段は、前記車両の相対位置関
    係が前記許容範囲の内側に設定された安全範囲にあるか
    否かを判定し、当該相対位置関係が前記許容範囲内でか
    つ前記安全範囲外であると判定したときに車両の走行停
    止以外の安全動作を行わせるための危険回避信号を出力
    するように構成されていることを特徴とする相互連携車
    両の安全装置。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の相互連携車両の安全装置
    において、前記危険回避信号は警告手段に警告を行わせ
    る警告指令信号であることを特徴とする相互連携車両の
    安全装置。
  8. 【請求項8】 請求項4記載の相互連携車両の安全装置
    において、前記安全制御手段は、前記車両の相対位置関
    係が許容範囲外であると判断したときに強制停止指令信
    号を出力するとともに、前記車両の相対位置関係が前記
    許容範囲の内側に設定された安全範囲にあるか否かを判
    定し、かつ、当該相対位置関係が前記許容範囲内でかつ
    前記安全範囲外であると判定したときに前記走行制御手
    段に危険回避信号を出力して通常時の走行と異なる危険
    回避走行を行わせるものであることを特徴とする相互連
    携車両の安全装置。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の相互連携車両の安全装置
    において、前記走行状態検出手段として、前記各車両に
    おける上部旋回体の回転角度を検出する回転角度検出手
    段と、前記各車両の走行速度またはこれに相当する値を
    検出する走行速度検出手段とを備え、これらの検出手段
    から入力される信号及び前記操縦装置の指令信号に基づ
    いて少なくとも一方の車両を所定の旋回中心位置回りに
    目標軌跡に沿って旋回させるべく当該車両の下部走行体
    の走行駆動を制御するように前記走行制御手段が構成さ
    れるとともに、前記安全制御手段は、前記相対位置関係
    が前記許容範囲内でかつ前記安全範囲外であると判定し
    たときに、前記旋回を行う車両を目標旋回軌跡に近づく
    向きにスピンターンさせてから直線走行させる制御を前
    記走行制御手段に行わせる危険回避信号を出力すること
    を特徴とする相互連携車両の安全装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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