JP2002001953A - インクジェットヘッド及びインクジェット式記録装置 - Google Patents
インクジェットヘッド及びインクジェット式記録装置Info
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- B41J2002/14419—Manifold
Abstract
ック41と上部ブロック42とを接着する接着剤のはみ
出しや流路形状の不具合によるインクの流通不良を防止
する。 【解決手段】 オリフィス板23と圧力室形成部材26
との間に、スペーサ24を設ける。スペーサ24のイン
ク導入口19をオリフィス14よりも大きくし、接着層
25からはみ出した接着剤を保持する段差部33を形成
する。インク流路形成部材22は、4枚の流路形成板2
2a〜22dを積層することにより形成されている。流
路形成板22a〜22dの吐出流路形成用開口32a〜
32dは、ノズル13側に向かって開口面積が徐々に減
少するように形成されている。吐出流路形成用開口32
a〜32dは、それぞれ円形に形成されている。
Description
ッド及びインクジェット式記録装置に関する。
4号公報に開示されているように、微小なインク滴を吐
出して紙等の記録媒体に付着し、当該記録媒体に画像等
を形成するインクジェットヘッドは知られている。
トヘッドは、ノズル101が形成されたノズル板102
と、インク流路形成部材103と、オリフィス板104
と、圧力室形成部材106と、圧電アクチュエータ11
1とが順に積層されて形成されている。圧力室形成部材
106の内部には圧力室112が区画形成され、インク
流路形成部材103の内部には共通インク室113及び
吐出流路114が形成されている。共通インク室113
と圧力室112とは、オリフィス板104に設けられた
オリフィス105を通じて連通し、当該オリフィス10
5を通って共通インク室113から圧力室112にイン
クが導入されるようになっている。吐出流路114は圧
力室112とノズル101との間に形成され、圧電アク
チュエータ111によって圧力室112に圧力が加えら
れると、圧力室112のインクは当該吐出流路114を
通ってノズル101から吐出される。圧電アクチュエー
タ111は、振動板107、下部電極108、圧電体1
09及び上部電極110が順に積層されて形成されてい
る。
02、インク流路形成部材103及びオリフィス板10
4を積層してなる下部ブロック116と、圧力室形成部
材106及び圧電アクチュエータ111を積層してなる
上部ブロック117とをそれぞれ製作した後、これら下
部ブロック116と上部ブロック117とを接着剤11
5で貼り付けることによって製造されている。
エータ111の上部電極110と下部電極108との間
に電圧が印加され、圧電体109の伸縮に従って振動板
107がたわみ変形を起こす。この振動板107の変形
により、圧力室112内のインクは圧力を受け、ノズル
101からインク滴が吐出される。そして、両電極11
0,108間の電圧が除去されると、振動板107は元
の状態に戻り、オリフィス105を通じて共通インク室
113から圧力室112にインクが補給される。
等を図るために、ヘッドの微細化が進められている。し
かし、ヘッドの各構成部材の寸法を単に小さくしただけ
では、ヘッド内部のインクの流通状態が悪化し、インク
の吐出性能は低下する。その主な原因は、以下のように
考えられる。
と、上部ブロック117と下部ブロック116との間の
接着面も小さくなり、これらブロック116,117の
接着は従来以上に難しくなる。接着面が小さいため、接
着不良が生じやすくなるからである。このような接着不
良が生じると、ヘッド内部においてインクの漏れが発生
する。そのため、両ブロック116,117を確実に接
着するためには、接着剤の量を多めにする必要がある。
しかし、接着剤の量が多いと、接着剤は接着面からはみ
出しやすくなる。そして、図5に示すように、はみ出し
た接着剤115はオリフィス105の一部を覆ったり、
吐出流路114の内側に突出して、インクの円滑な流通
を阻害する要因となる。はみ出した接着剤がオリフィス
105にまでたどり着かないように、オリフィス105
を圧力室112の区画壁119から十分離れた位置に設
けることも考えられるが、そうすると、オリフィス10
5の裏側に大きな死水域120ができ、この死水域12
0に気泡がたまることによって、アクチュエータのたわ
みに伴って発生するインクを吐出させる圧力が気泡で吸
収されてしまい、ノズルから吐出されるインクの吐出性
能が不安定になってしまうおそれがある。このように、
ヘッドが微細化されると、接着剤に起因するインクの流
通状態の低下が問題となる。
通インク室形成用開口121及び吐出流路形成用開口1
22がエッチングによって形成されているが、図6に誇
張して示すように、それらはアスペクト比(開口深さt
に対する開口直径wの比=w/t)が小さかったため、
中央部が内側に突出するいびつな形になることが多かっ
た。また、アスペクト比が小さいために両面からエッチ
ングを行う必要があったが、エッチング加工前のマスク
ずれにより、表側と裏側との間にずれΔが生じることが
あった。そのため、良好な形状のインク流路を形成する
ことが困難であり、このこともインクの円滑な流通を阻
害する要因となっていた。
であり、その目的とするところは、ヘッド内部のインク
の流通を円滑化し、インクの吐出性能を向上させること
にある。
に、第1の発明は、ノズルが形成されたノズル板と、上
記ノズル板上に積層され、該ノズルに積層方向に連なる
吐出流路とインクが充填される共通インク室とが形成さ
れたインク流路形成部材と、上記インク流路形成部材上
に積層され、上記共通インク室に臨むオリフィスと上記
吐出流路に連なるインク流通口とが形成されたオリフィ
ス板と、上記オリフィスを通じて上記共通インク室に連
通すると共に上記吐出流路を通じて上記ノズルに連通す
る圧力室を区画形成する圧力室形成部材と、上記圧力室
のインクに圧力を付与するアクチュエータとを備えたイ
ンクジェットヘッドであって、上記オリフィス板と上記
圧力室形成部材との間には、上記オリフィスに連なり且
つ該オリフィス板の上記圧力室側に段差部を形成するよ
うに該オリフィスよりも大きく開口したインク導入口
と、該オリフィス板のインク流通口に連なるインク流通
口とが形成され、該圧力室形成部材に接着剤によって接
着されたスペーサが設けられていることとしたものであ
る。
室形成部材との間にスペーサが設けられているので、接
着面とオリフィスとの間に、接着面からはみ出した接着
剤がオリフィスにまで到達することを防止するために十
分な距離を確保することができる。また、オリフィス板
の圧力室側に段差部が形成されているので、接着面から
はみ出した接着剤は当該段差部に保持されることにな
り、容易にオリフィスにはみ出すことはない。従って、
共通インク室から圧力室に向かうインクの流通がはみ出
した接着剤によって阻害されることはなく、圧力室への
インクの導入は円滑に行われる。また、オリフィスを従
来よりも圧力室の区画壁の近傍に設けることが可能とな
り、オリフィスの裏側における気泡の滞留を抑制するこ
とも可能となる。
スペーサのインク流通口は、オリフィス板の圧力室側に
段差部を形成するように該オリフィス板のインク流通口
よりも大きく形成されていることとしたものである。
も、接着面からはみ出した接着剤は段差部に保持される
ので、インクの流通を阻害するように吐出流路の内部に
はみ出すことはない。そのため、圧力室からノズルに向
かうインクの流れが阻害されることはなく、インクの吐
出は円滑に行われる。
接着剤の一部は段差部にはみ出し、オリフィスから圧力
室に至るインクの流通路を徐々に拡大する流路拡大部を
形成していることとしたものである。
流路拡大部が形成されるので、死水域が生じることはな
い。そのため、オリフィスから圧力室に導入されるイン
クの流れは円滑化され、また、オリフィスの後方におけ
る気泡の滞留は防止される。
おいて、インク流路形成部材は、共通インク室を区画形
成する共通インク室形成用開口及び吐出流路を区画形成
する吐出流路形成用開口が設けられた複数枚の流路形成
板が積層されることによって形成されていることとした
ものである。
板と、上記ノズル板上に積層され、該ノズルに積層方向
に連なる吐出流路とインクが充填される共通インク室と
が形成されたインク流路形成部材と、上記インク流路形
成部材上に積層され、上記共通インク室に臨むオリフィ
スと上記吐出流路に連なるインク流通口とが形成された
オリフィス板と、上記オリフィスを通じて上記共通イン
ク室に連通すると共に上記吐出流路を通じて上記ノズル
に連通する圧力室を区画形成する圧力室形成部材と、上
記圧力室のインクに圧力を付与するアクチュエータとを
備えたインクジェットヘッドであって、上記インク流路
形成部材は、上記共通インク室を区画形成する共通イン
ク室形成用開口及び上記吐出流路を区画形成する吐出流
路形成用開口が設けられた複数の流路形成板が積層され
ることによって形成されていることとしたものである。
路形成部材が複数の流路形成板によって形成されている
ので、インク流路形成部材を一枚の流路形成板で形成す
る場合に比べて、流路形成板の一枚当たりの厚みは薄く
なる。そのため、流路形成板の共通インク室形成用開口
及び吐出流路形成用開口のアスペクト比は、それぞれ大
きくなる。従って、共通インク室形成用開口及び吐出流
路形成用開口をエッチングにより形成する際に、それら
の形状がいびつになることはない。また、流路形成板の
両面からエッチングを行う必要がなくなり、表面と裏面
の開口端同士のずれはなくなる。そのため、共通インク
室及び吐出流路は、適正な形状に形成される。従って、
共通インク室から圧力室へのインクの流通及び圧力室か
らノズルへのインクの流通は、それぞれ円滑に行われ
る。
において、流路形成板は、吐出流路の流路面積を圧力室
側からノズル側に向かって減少させるように吐出流路形
成用開口の開口面積が互いに異なっていることとしたも
のである。
にいくほど流路面積が小さくなるので、インクは圧力室
からノズルに向かってより一層円滑に流通することにな
る。また、流路形成板を積層する際に多少の横ずれ(積
層方向と直交する方向のずれ)が生じたとしても、それ
らの吐出流路形成用開口の中心位置はずれるものの、吐
出流路の全体の形状、すなわち圧力室からノズルに向か
って流路面積が小さくなる形状は、維持される。そのた
め、流路形成板同士の多少の横ずれがあっても、インク
の流通は阻害されることがない。
おいて、流路形成板は、共通インク室の幅をオリフィス
側に向かって減少させるように共通インク室形成用開口
の開口面積が互いに異なっていることとしたものであ
る。
ほど共通インク室の幅が小さくなるので、共通インク室
からオリフィスに向かう方向のインクの流路は、オリフ
ィス側に向かって徐々に小さくなる。そのため、共通イ
ンク室から圧力室へのインクの導入は、より円滑に行わ
れる。また、流路形成板同士は階段状に積層されるの
で、流路形成板同士の多少の横ずれがあったとしても、
共通インク室に死水域を発生させるような逆段差は生じ
ない。
おいて、インク流路形成部材は、4枚以上の流路形成板
によって形成されていることとしたものである。
発明の効果を顕著に発揮するような好適な構成が得られ
る。
おいて、流路形成板の吐出流路形成用開口は、円形に形
成されていることとしたものである。
が円形に形成されていることから、流路形成板の積層に
際して吐出流路形成用開口の軸回りのずれが生じたとし
ても、開口同士がずれることはない。そのため、吐出流
路の形状が損なわれることはなく、吐出流路におけるイ
ンクの流通が阻害されることはない。
置であって、上記第1〜第9の各発明に係るインクジェ
ットヘッドと、上記インクジェットヘッドと記録媒体と
を相対移動させる移動手段とを備え、上記インクジェッ
トヘッドから吐出したインク滴を上記記録媒体に付着さ
せることにより該記録媒体に記録を行うこととしたもの
である。
ジェットヘッドと記録媒体とを相対移動させることによ
り、インクジェットヘッドから吐出されたインク滴の記
録媒体上の付着位置が適宜変更され、記録媒体上に所定
の画像等が形成されることになる。インクジェットヘッ
ド内部のインクの流通は良好であるので、インクの吐出
性能に優れた記録装置が得られる。
リフィス板と圧力室形成部材との間に、オリフィスより
も大きなインク導入口が形成されたスペーサを設けるこ
ととしたので、接着面とオリフィスとの間、及び、接着
面と吐出流路との間に、十分な距離を確保することがで
きる。また、オリフィス板の裏側に形成した段差部にお
いて、接着面からはみ出した接着剤を保持することがで
きる。従って、接着面から接着剤がはみ出したとして
も、はみ出した接着剤によってオリフィスや吐出流路が
損なわれることはないので、ヘッド内部のインクの流通
を円滑化することができる。また、オリフィスを従来よ
りも圧力室の区画壁の近傍に設けることが可能となり、
オリフィスの裏側における気泡の滞留を効果的に防止す
ることができる。
に段差部を形成するようにスペーサのインク流通口をオ
リフィス板のインク流通口よりも大きく形成することと
したので、吐出流路においても、接着面からはみ出した
接着剤をオリフィス板の裏側の段差部に保持することが
できる。従って、接着剤がはみ出したとしても吐出流路
を適正な形状に維持することができるので、インクの流
通を円滑化することができる。
よってオリフィスの出口側に流路拡大部が形成されるの
で、オリフィスから圧力室に向かってインクを円滑に導
入することができる。また、オリフィスの裏側に死水域
が発生することを防止することができるので、気泡の滞
留を防止することができる。
路形成部材を複数の流路形成板によって形成することと
したので、各流路形成板における共通インク室形成用開
口及び吐出流路形成用開口のアスペクト比を大きくする
ことができ、これらの開口をエッチングで形成する場合
であっても、良好な形状の開口にすることができる。従
って、共通インク室及び吐出流路を整った形状に形成す
ることができるので、インクの流通を円滑化することが
できる。
が圧力室側からノズル側に向かって減少するので、圧力
室からノズルに向かうインクの流通を円滑化することが
できる。また、流路形成板同士に多少の横ずれが生じた
場合であっても、死水域を発生させるような逆段差は生
じず、吐出流路の全体の形状を維持することができるの
で、インクの円滑な流通を阻害することはない。
リフィス側に向かって流路面積が徐々に小さくなるよう
に形成することができるので、共通インク室からオリフ
ィスへのインクの流通を円滑化することができる。ま
た、流路形成板同士に多少の横ずれがあったとしても、
共通インク室の内部に死水域が発生することはないの
で、優れたインク供給能力を発揮させることができる。
を4枚以上の流路形成板によって形成することとしたの
で、上記第4〜第7の各発明の効果を顕著に発揮させる
ことができる。
路形成用開口を円形に形成することとしたので、流路形
成板同士に開口の軸回りのずれが生じたとしても、開口
同士にずれが発生することを防止することができる。そ
のため、軸回りのずれがあった場合でも吐出流路を適正
な形状に維持することができるので、吐出流路における
インクの円滑な流通を損なうことはない。
ェットヘッドを備えたインクジェット式記録装置を得る
ことができる。
に基づいて説明する。
るインクジェット式記録装置は、インクジェットヘッド
1を備え、このインクジェットヘッド1から吐出したイ
ンク滴を紙等の記録媒体4上に着弾させて画像等を形成
するインクジェットプリンタ6である。インクジェット
ヘッド1は、図示しないキャリッジモータによりキャリ
ッジ軸3に沿って搬送されるキャリッジ2に取り付けら
れており、キャリッジ2と共に主走査方向(図示のX方
向)に往復移動するようになっている。なお、このキャ
リッジ2、キャリッジ軸3及び上記キャリッジモータに
より、インクジェットヘッド1と記録媒体4とを相対移
動させる移動手段が構成されている。記録媒体4は搬送
ローラ5,5に挟まれており、この搬送ローラ5,5に
よって主走査方向と直交する副走査方向(図示のY方
向)に搬送されるようになっている。
トヘッド1には、インクが充填された共通インク室11
と、複数の圧力室12,12,…と、複数のノズル1
3,13,…と、共通インク室11と各圧力室12とを
連通させるオリフィス14と、各圧力室12と各ノズル
13とを連通させる吐出流路15とが形成され、更に、
それぞれの圧力室12のインクに圧力を付与する圧電ア
クチュエータ16が設けられている。図2に示すよう
に、圧力室12は主走査方向に細長い形状に形成されて
いる。圧力室12の長手方向の一端側(図2における左
側)にはオリフィス14が設けられ、他端側(図2にお
ける右側)には吐出流路15を介してノズル13が設け
られている。このような構成により、インクは共通イン
ク室11からオリフィス14を通って圧力室12の一端
側に導入され、圧力室12内を上記一端側から他端側に
向かって流通した後、圧力室12の他端側から吐出流路
15を経てノズル13に至り、ノズル13からインク滴
として吐出されるようになっている。
は副走査方向に所定間隔毎に配列されている。同様に、
圧力室12,12,…も副走査方向に所定間隔毎に配列
されている。共通インク室11は、副走査方向に並ぶ複
数の圧力室12,12,…にインクを供給するために、
副走査方向に細長い形状に形成され、圧力室12,1
2,…の下側においてこれら圧力室12,12,…と交
差している。
1は、複数の構成部材を積層してなる積層構造を有して
おり、具体的には、ノズル13が形成されたノズル板2
1と、共通インク室11及び吐出流路15が形成された
インク流路形成部材22と、オリフィス14及びインク
流通口17が形成されたオリフィス板23と、インク導
入口19及びインク流通口18が形成されたスペーサ2
4と、圧力室12を区画形成する圧力室形成部材26
と、圧電アクチュエータ16とが順に積層されることに
よって構成されている。
設けられたいわゆるテーパノズルによって形成されてい
る。インク流路形成部材22は、ノズル板21からオリ
フィス板23側に向かって順に、第1流路形成板22
a、第2流路形成板22b、第3流路形成板22c、第
4流路形成板22dが積層されることによって形成され
ている。これら流路形成板22a〜22dには、共通イ
ンク室11を区画形成するための共通インク室形成用開
口31a〜31d及び吐出流路を形成する吐出流路形成
用開口32a〜32dがそれぞれ形成されている。
は、共通インク室11の幅がオリフィス14側に向かう
につれて徐々に小さくなるように、オリフィス14側の
開口の方が開口面積が小さくなるように形成されてい
る。つまり、第1流路形成板22aの共通インク室形成
用開口31a、第2流路形成板22bの共通インク室形
成用開口31b、第3流路形成板22cの共通インク室
形成用開口31c、第4流路形成板22dの共通インク
室形成用開口31dの順に、開口面積は小さくなってい
る。
2a〜32dは、それぞれ円形の開口で形成され、圧力
室12側からノズル13側に向かうにつれて開口面積が
徐々に小さくなるように構成されている。つまり、第4
流路形成板22dの吐出流路形成用開口32d、第3流
路形成板22cの吐出流路形成用開口32c、第2流路
形成板22bの吐出流路形成用開口32b、第1流路形
成板22aの吐出流路形成用開口32aの順に、開口面
積は小さくなっている。
4流路形成板22dの共通インク室形成用開口31dよ
りも小さく形成され、オリフィス板23のインク流通口
17は、第4流路形成板22dの吐出流路形成用開口3
2dよりも大きく形成されている。なお、オリフィス板
23のオリフィス14及びインク流通口17も、それぞ
れ円形に形成されている。
フィス14の裏側に段差部33を形成するように、オリ
フィス14よりも大きく形成されている。スペーサ24
のインク流通口18は、オリフィス板23のインク流通
口17の裏側に段差部34を形成するように、当該イン
ク流通口17よりも大きく形成されている。なお、これ
らインク導入口19及びインク流通口17も、円形に形
成されている。
区画壁の一部をなすように圧力室12を覆う振動板27
と、圧電膜28と、上部電極29とが順に積層されるこ
とによって形成されている。なお、本実施形態では、振
動板27は電極材料(例えば、クロム等)によって形成
され、上部電極29と共に圧電膜28に電圧を印加する
ための下部電極を兼用している。ただし、振動板27と
圧電膜28との間に下部電極を別途設けるようにしても
よいことは勿論である。隣り合う圧電アクチュエータ1
6,16の上部電極29,29同士は分離されており、
各上部電極29は個別電極を、振動板27は共通電極を
それぞれ形成している。
a〜22d(インク流路形成部材22)、オリフィス板
23及びスペーサ24は、それぞれステンレスによって
形成されており、互いに接合されて下部ブロック41を
構成している。一方、圧電アクチュエータ16及び圧力
室形成部材26は、互いに接合されて上部ブロック42
を構成している。本インクジェットヘッド1は、これら
下部ブロック41と上部ブロック42とを接着剤で接着
することによって製造されている。そのため、下部ブロ
ック41のスペーサ24と上部ブロック42の圧力室形
成部材26との間には、接着剤からなる接着層25が形
成されている。
ドであり、下部ブロック41と上部ブロック42との接
着部分の面積(接着面積)は小さい。そのため、接着剤
の量が少ないと、両ブロック41,42は良好に接着さ
れにくい。そこで、本実施形態では、両ブロック41,
42の接着不良が生じないように、接着剤を多めに設け
ることとしている。その結果、両ブロック41,42の
接着に際して、接着剤の一部が接着面からはみ出す場合
がある。しかし、本実施形態では、接着層25とオリフ
ィス板23との間にスペーサ24が設けられているの
で、はみ出した接着剤は、オリフィス14の内部やイン
ク流通口17の内部にまでは容易には到達しない。加え
て、前述した通り、インク導入口19はオリフィス14
よりも大きく、また、スペーサ24のインク流通口18
はオリフィス板23のインク流通口17よりも大きいた
め、両ブロック41,42を重ね合わせる際に、オリフ
ィス板23のオリフィス14の裏側及びインク流通口1
7の裏側には、それぞれ段差部33,34が形成され
る。このため、接着面からはみ出した接着剤は、当該段
差部33,34に受け止められる。従って、オリフィス
14やインク流通口17に対する接着剤の流れ込みは、
より効果的に抑制されることになる。
のオリフィス14の裏側の段差部33にはみ出した接着
剤は、オリフィス14から圧力室12に至るインクの流
通路を滑らかに拡大する流路拡大部25aを形成してい
る。従って、上記段差部33を形成したことにより、接
着剤によるオリフィス14の閉塞等を防止する効果だけ
でなく、オリフィス14から圧力室12へのインクの導
入を円滑にする効果をも得ることができる。
には、インクジェットヘッド1は、キャリッジ2の移動
に伴って、所定のノズル13から所定のタイミングでイ
ンクを吐出しながら主走査方向に移動する(図1参
照)。このような一走査分の記録が終了すると、搬送ロ
ーラ5は記録媒体4を副走査方向に所定距離だけ搬送す
る。そして、インクジェットヘッド1によって、次の一
走査分の記録が行われる。このような動作を繰り返すこ
とにより、記録媒体4に所定の画像が形成される。
出は、次のようにして行われる。まず、圧電アクチュエ
ータ16に信号が入力されると、圧電アクチュエータ1
6は圧力室12内のインクを加圧するようにたわみ変形
する。圧力室12が加圧されると、圧力室12に連続し
ている吐出流路15も加圧されるので、吐出流路15の
インクはノズル13から押し出されるように吐出され、
インク滴となって飛翔する。飛翔したインク滴は、記録
媒体4上に着弾し、当該記録媒体4にインクドットを形
成する。圧電アクチュエータ16が初期状態に復帰する
と、圧力室12内は減圧される。そして、この圧力変化
によって共通インク室11から圧力室12に向かってイ
ンクが流れ込み、圧力室12へのインクの補給が行われ
る。
によって閉塞されることがないので、オリフィス14を
従来よりも圧力室12の区画壁39側に近づけることが
できる。つまり、オリフィス14を区画壁39の近傍に
配設することができる。そのため、オリフィス14の裏
側における死水域(図5の120参照)の発生を防止す
ることができ、たとえインクの内部に気泡が混入してい
る場合であっても、気泡の滞留を防止することができ
る。また、接着層25からはみ出した接着剤がオリフィ
ス14の裏側に流路拡大部25aを形成するので、オリ
フィス14から圧力室12に向かうインクの流れは円滑
化され、インク中に気泡が混じっていたとしても、気泡
はインクと共に速やかに排出される。
ドが微細化されているにもかかわらず、下部ブロック4
1と上部ブロック42とを良好に接着することができる
と共に、ヘッドの内部におけるインクの流通を円滑化す
ることができる。
流路形成板22a〜22dを積層することにより構成し
ているので、一枚あたりの流路形成板の厚みを比較的薄
くすることができる。そのため、共通インク室形成用開
口31a〜31d及び吐出流路形成用開口32a〜32
dのアスペクト比を大きくすることができ、これらの開
口31a〜32d,32a〜32dをエッチングにより
形成する場合、軸方向の形状変化の少ない良好な形状に
することができる。従って、共通インク室11及び吐出
流路15を適正な形状に形成することができ、インクの
流通を円滑化することができる。
る際に、それらが互いに横方向(積層方向に直交する方
向であり、図示のX方向またはY方向。)に若干ずれた
としても、共通インク室形成用開口31a〜31d及び
吐出流路形成用開口32a〜32dはそれぞれ一方向
(積層方向であり、図示のZ方向)に段階的に開口面積
が変化するように形成されているので、共通インク室1
1及び吐出流路15の全体的な形状、すなわち一方向に
向かって流路面積が段階的に変化する形状は、損なわれ
ることはない。従って、死水域を発生させるような逆段
差が生じることはない。
は円形状に形成されているので、流路形成板22a〜2
2dを接合する際に、それらに軸回りのずれ(いわゆる
θずれ)が生じたとしても、吐出流路15の断面形状が
損なわれることはない。例えば図4に模式的に示すよう
に、第1流路形成板22aの長手方向Laと第2流路形
成板22bの長手方向Lbとが一致せず、両者が角度θ
だけずれているような場合であっても、吐出流路15の
断面形状は、両流路形成板22a,22bの長手方向L
a,Lbが一致する場合と同様に円形状に維持されるこ
とになる。
22a〜22d同士の位置合わせ精度を緩和することが
できるので、インク流路形成部材22を複数枚の流路形
成板22a〜22dで形成しているにも拘わらず、容易
に製造することができる。
2a〜22dの共通インク室形成用開口31a〜31d
及び吐出流路形成用開口32a〜32dを、それぞれの
開口面積が段階的に異なるように形成することが好まし
いが、共通インク室形成用開口31a〜31dをそれぞ
れの開口面積が互いに等しくなるように形成することも
可能であり、また、吐出流路形成用開口32a〜32d
をそれぞれの開口面積が互いに等しくなるように形成す
ることも可能である。そのような場合であっても、スペ
ーサ24を設けることにより、インクの流通を従来より
も円滑化することができ、高性能化を図ることが可能と
なる。
ンク室形成用開口31a〜31d及び吐出流路形成用開
口32a〜32dをそれぞれの開口面積が段階的に異な
るように形成しつつ、スペーサ24を省略するようにし
てもよい。このような場合であっても、共通インク室1
1及び吐出流路15の流路形状を整えることができるの
で、インクの流通を従来よりも円滑化することができ、
高性能化を図ることが可能となる。
図である。
である。
Claims (10)
- 【請求項1】 ノズルが形成されたノズル板と、 上記ノズル板上に積層され、該ノズルに積層方向に連な
る吐出流路とインクが充填される共通インク室とが形成
されたインク流路形成部材と、 上記インク流路形成部材上に積層され、上記共通インク
室に臨むオリフィスと上記吐出流路に連なるインク流通
口とが形成されたオリフィス板と、 上記オリフィスを通じて上記共通インク室に連通すると
共に上記吐出流路を通じて上記ノズルに連通する圧力室
を区画形成する圧力室形成部材と、 上記圧力室のインクに圧力を付与するアクチュエータと
を備えたインクジェットヘッドであって、 上記オリフィス板と上記圧力室形成部材との間には、上
記オリフィスに連なり且つ該オリフィス板の上記圧力室
側に段差部を形成するように該オリフィスよりも大きく
開口したインク導入口と、該オリフィス板のインク流通
口に連なるインク流通口とが形成され、該圧力室形成部
材に接着剤によって接着されたスペーサが設けられてい
ることを特徴とするインクジェットヘッド。 - 【請求項2】 請求項1に記載のインクジェットヘッド
であって、 スペーサのインク流通口は、オリフィス板の圧力室側に
段差部を形成するように該オリフィス板のインク流通口
よりも大きく形成されていることを特徴とするインクジ
ェットヘッド。 - 【請求項3】 請求項1に記載のインクジェットヘッド
であって、 接着剤の一部は段差部にはみ出し、オリフィスから圧力
室に至るインクの流通路を徐々に拡大する流路拡大部を
形成していることを特徴とするインクジェットヘッド。 - 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか一つに記載のイ
ンクジェットヘッドであって、 インク流路形成部材は、共通インク室を区画形成する共
通インク室形成用開口及び吐出流路を区画形成する吐出
流路形成用開口が設けられた複数枚の流路形成板が積層
されることによって形成されていることを特徴とするイ
ンクジェットヘッド。 - 【請求項5】 ノズルが形成されたノズル板と、 上記ノズル板上に積層され、該ノズルに積層方向に連な
る吐出流路とインクが充填される共通インク室とが形成
されたインク流路形成部材と、 上記インク流路形成部材上に積層され、上記共通インク
室に臨むオリフィスと上記吐出流路に連なるインク流通
口とが形成されたオリフィス板と、 上記オリフィスを通じて上記共通インク室に連通すると
共に上記吐出流路を通じて上記ノズルに連通する圧力室
を区画形成する圧力室形成部材と、 上記圧力室のインクに圧力を付与するアクチュエータと
を備えたインクジェットヘッドであって、 上記インク流路形成部材は、上記共通インク室を区画形
成する共通インク室形成用開口及び上記吐出流路を区画
形成する吐出流路形成用開口が設けられた複数の流路形
成板が積層されることによって形成されていることを特
徴とするインクジェットヘッド。 - 【請求項6】 請求項4または5に記載のインクジェッ
トヘッドであって、 流路形成板は、吐出流路の流路面積を圧力室側からノズ
ル側に向かって減少させるように吐出流路形成用開口の
開口面積が互いに異なっていることを特徴とするインク
ジェットヘッド。 - 【請求項7】 請求項4〜6のいずれか一つに記載のイ
ンクジェットヘッドであって、 流路形成板は、共通インク室の幅をオリフィス側に向か
って減少させるように共通インク室形成用開口の開口面
積が互いに異なっていることを特徴とするインクジェッ
トヘッド。 - 【請求項8】 請求項4〜7のいずれか一つに記載のイ
ンクジェットヘッドであって、 インク流路形成部材は、4枚以上の流路形成板によって
形成されていることを特徴とするインクジェットヘッ
ド。 - 【請求項9】 請求項4〜8のいずれか一つに記載のイ
ンクジェットヘッドであって、 流路形成板の吐出流路形成用開口は、円形に形成されて
いることを特徴とするインクジェットヘッド。 - 【請求項10】 請求項1〜9のいずれか一つに記載の
インクジェットヘッドと、 上記インクジェットヘッドと記録媒体とを相対移動させ
る移動手段とを備え、 上記インクジェットヘッドから吐出したインク滴を上記
記録媒体に付着させることにより該記録媒体に記録を行
うことを特徴とするインクジェット式記録装置。
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