JP2001526347A - 先端部クリアランス制御を改善するためのタービン熱作動受動バルブ - Google Patents

先端部クリアランス制御を改善するためのタービン熱作動受動バルブ

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Abstract

(57)【要約】 ガスタービンエンジンのブレード先端部クリアランスの制御装置及び方法が開示されている。環状のハウジングがエンジンケースの周囲に形成されており、エンジンケースには、環状のシュラウドセグメントアセンブリが、ブレードの段のブレード先端部の周囲に近接するとともにここから離間して固定されている。環状のハウジングは、ケースと連通する空気流路を形成し、この空気流路を通してケースへと冷却空気流が導かれる。熱作動受動リングバルブが、部分的に重なった2つの金属製リングセグメントによって形成されており、これらの金属製リングセグメントは、バルブ温度が所定値まで達したときにこれらのリングセグメント間に径方向の間隙が生じるように選択された異なる熱膨張率を有している。この径方向の間隙を通して、ケースとこれに関連するシュラウドセグメントアセンブリとを冷却するように、ハウジング内に冷却空気流が流入可能となっており、これにより、径方向での膨張が制御されるとともにブレード先端部のピンチングが防止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】
本発明は、エンジンの低出力及び高出力の出力設定において、シュラウドセグ
メント支持ケースの径方向での膨張を制御するために、熱作動の受動バルブを用
いてガスタービンエンジンにおけるブレード先端部クリアランスの制御を行う装
置及び方法に関する。
【0002】
【背景技術】
本発明は、ガスタービンエンジンにおいて、エンジンのタービンブレードの先
端部がこれを取り囲むシュラウドセグメントのライナに食い込み、これにより、
これらの間の所望のクリアランスが損なわれて、特定のフライト状況における効
率が低下するという問題を改善することに関する。ブレード先端部とケースの膨
張が比較的大きくなる離陸時や他の過渡的な運転条件において、タービンブレー
ドの周囲におけるケースの径方向での膨張の制御に関する問題を改善するための
種々の試みが為されてきた。過渡的な条件では、ケースを高温に保つことが望ま
しく、これに対して、定常状態の条件では、ケースの冷却が望まれる。
【0003】 ブレード先端部とシュラウドセグメントとの間の間隙を制御しようとする従来
の方法は、大きい機械的バルブや配管を使用することを含み、このようなバルブ
や配管は、エンジン室の空間に収容する必要があった。これらのバルブ及び関連
する配管は、寸法が非常に大きいために、貴重な空間を占領するとともにエンジ
ンの重量及びコストを増加させる。
【0004】 上述の問題を改善するための幾つか試みでは、流量調整装置を備えたプロポー
ショナを使用するものがあり、このプロポーショナによって、熱い空気、冷たい
空気、または混合空気がシュラウドプレナムに供給可能となる。このような装置
は、例えば、1991年11月12日に登録された米国特許第5,064,34
3号に説明及び開示されている。ここで開示されているプロポーショナは、エン
ジン状態に応じて先端部クリアランスを制御するために、ロータシュラウドの上
に設けられたプレナムに供給される熱い空気及び冷たい空気の量を制御する。こ
のプロポーショナは、高温ガスの温度によって、冷たい空気の供給温度に一致す
る静的部材に対する径方向での熱膨張を引き起こす。この熱的な不一致と適切で
不連続な孔との組み合わせにより、シュラウドプレナムに供給される熱い空気、
冷たい空気、または混合空気の流量を調整することができる。プロポーショナは
、径方向でスロットから出たり入ったりするU字型のリングであり、フレッチン
グが生じたり静的部材とのシール面が損なわれたりするおそれがある。また、時
間の経過とともに冷たい空気の漏れは避けられそうもなく、これによって装置の
機能が損なわれてしまう。
【0005】 米国特許第3,966,354号では、コンプレッサからのブリードエアを使
用してシュラウドに熱いまたは冷たい空気を供給する、クリアランス制御用の熱
作動バルブが提案されている。この熱作動受動バルブは、冷たい空気をバイパス
するとともにブリード管路からシュラウドへと熱い空気を導く。シュラウドの膨
張及び収縮の反応時間は、ロータブレードの反応時間と比較すると遅く、また、
この提案された構成によって、シュラウドの周囲における貴重な空間が占領され
てしまう。
【0006】
【発明の開示】
従来技術とは反対に、本発明のタービン熱作動受動バルブは、低出力の設定時
においてシュラウドセグメント及びタービン支持ケースへとコアガス流を流入可
能とし、これにより、シュラウドとケースを加熱して、例えば、エンジンの加速
と減速との間でのタービンのピンチングを防止するとともに、高出力状態におい
て、冷却空気流を流入可能としてエンジン効率を最適化する。また、この熱作動
受動バルブは、支持構造体を用いることなく、タービン支持ケースインピンジメ
ントバッフルの上部にわたってプレナムを形成するようにタービン支持ケースに
直接取り付けられている。更に、提案される熱作動受動バルブ装置は、比較的小
さい空間領域を占有する。また、熱作動受動バルブの作動に使用される空気流は
、ベーンの冷却ではなくシュラウドセグメントの冷却に利用される。
【0007】 本発明の特徴は、ブレード先端部クリアランス制御装置を提供することであり
、この制御装置は、きつくはまった状態から径方向の間隙を有する状態、即ちゆ
るくはまった状態へと移動する受動リングバルブを有する冷却空気流ハウジング
を使用して、周囲の冷たい空気をハウジング及び流路手段へと流入可能としてケ
ースとシュラウドセグメントアセンブリとを冷却する。
【0008】 本発明の他の特徴は、ガスタービンエンジンにおいて、タービンブレードの段
の先端部と周囲の環状のケース及び関連するシュラウドセグメントアセンブリと
の間のクリアランスを制御する方法を提供することであり、これは、自動的に開
閉制御されるとともに、ハウジング内及びケースと関連するシュラウドアセンブ
リの周囲へと冷却空気流を連通させるかもしくは遮断する受動リングバルブを有
する冷却空気流ハウジングを用いて行われる。
【0009】 上述の特徴によれば、広い形態では、本発明は、ガスタービンエンジンブレー
ド先端部クリアランス制御装置を提供し、この制御装置は、エンジンケースの周
りに形成された環状のハウジングを含み、エンジンケースには、ブレードの段の
ブレード先端部の周囲に近接するとともにここから離間して環状のシュラウドセ
グメントアセンブリが固定されている。この環状のハウジングは、ケースと連通
する空気流路手段を形成し、この流路手段を通してケースへ冷却空気流が導かれ
る。熱作動受動リングバルブが2つの金属製リングセグメントにより構成され、
これらのリングセグメントは、少なくとも重なり合った領域と、リングアセンブ
リのこの重なり合った領域の温度が所定値に達したときにこれらのリングセグメ
ント間に径方向の間隙が生じるように選択された異なる熱膨張率と、を有する。
径方向の間隙は、ハウジング内に調整された冷却空気流を流入可能とし、ケース
とシュラウドセグメントアセンブリを冷却してこれらの部材の径方向での膨張を
制御する。
【0010】 本発明の更に広い形態では、ガスタービンエンジンにおいて、タービンブレー
ドの段の先端部と周囲の環状のケース及び関連するシュラウドセグメントアセン
ブリとの間のクリアランスを制御する方法が提供される。この方法は、シュラウ
ドセグメントアセンブリの反対側で、エンジンケースの周囲に環状のハウジング
を形成するステップを含む。このハウジングは、ケースと連通する流路手段を含
み、更に、少なくとも重なり合った領域を有するとともに異なる熱膨張率を有す
る2つの金属製リングセグメントより構成される熱作動受動リングバルブを含む
。この方法は、また、バルブ温度によってバルブの開閉を自動的に制御すること
を含み、重なり合った金属製リングセグメントは、過度の熱にさらされたときに
分離してリングバルブを開き、ケースを冷却するために流路手段を通して調整さ
れた冷却空気流を導く。このリングバルブは、閉じた状態では、熱ガスの空気と
の接触によりケースの加熱を引き起こす。受動リングバルブは、過渡的な温度変
化において、ケース及びこれに関連するシュラウドセグメントの径方向での膨張
の変化量を制御して、タービンブレードの先端部とケースに支持されたシュラウ
ドセグメントアセンブリとの間のピンチングを防止する。
【0011】 本発明のまた更に広い形態では、本発明のブレード先端部クリアランス制御の
装置及び方法を含むガスタービンエンジンが提供される。
【0012】
【発明を実施するための最良の形態】
続いて、図面を参照すると、図1では、符号10として従来技術の燃焼セクシ
ョン及び高圧のタービンセクションが全体として示されている。燃焼セクション
は、燃焼チャンバ11を含み、この燃焼チャンバでは、その穿孔された壁13を
通して周囲のチャンバ12から圧縮機空気が流入し、ノズル14を通して導入さ
れる燃料と混合されて可燃性の混合物を形成する。高温ガスの燃焼物は、通常、
2000°Fを超える温度であり、1つもしくはそれ以上のロータブレード17
の段16が取り付けられたタービンセクション15へと送り込まれる。ここで示
すように、ロータブレード17の先端部17’は、環状のシュラウドセグメント
アセンブリ18に近接するとともにここから離間されている。シュラウドセグメ
ントアセンブリ18は、環状のケース19によって支持されている。この環状の
ケースは、貫通孔20即ちチャネルを備えており、これらの貫通孔20を通して
その周囲のチャンバ12からの冷却空気が環状のシュラウドセグメントアセンブ
リ18の領域へと導かれてアセンブリ18を冷却する。しかし、エンジンの過渡
的な運転時には、ロータブレード17の熱膨張が環状のケース19よりもかなり
速くなり、かつケースが常に冷却されているために、ブレード先端部と環状のケ
ースとの間にタービンピンチングが生じ、望ましくない摩耗やこれによるタービ
ン効率の低下が起こるおそれがある。従って、従来技術では、過渡的条件におけ
るタービンピンチングを避けるために、ブレードとケースとの間隙が大きく設け
られており、これにより、定常運転の条件でのタービン効率が低下してしまう。
上述したように、図2Aに示すブレード先端部17’と環状のシュラウドセグメ
ントアセンブリ18との間の先端部クリアランス21を制御するために、環状ケ
ース19、即ちこれによって支持される環状のシュラウドセグメントアセンブリ
の熱膨張を制御することが望ましい。本発明は、この制御を自動的に行うことが
できるブレード先端部クリアランスの制御装置を提供する。これについては、図
2A〜図2C及び図3を更に参照して以下で説明していく。
【0013】 本発明は、エンジンの低出力及び高出力の出力設定におけるケースの径方向で
の膨張を、受動バルブ装置を用いて制御し、シュラウドセグメントとタービンロ
ータとを支持する冷却されたハウジングを通して静的部材の径方向での膨張が得
られるタービンケースにおいて、最小限の構造クリアランス即ちエンジン運転時
における最小限のタービン先端部クリアランスを得ることを含む。これにより、
低出力条件において、高出力条件の定常状態平均温度と同様のもしくはこれを超
える平均金属温度を有するタービンケースが得られ、エンジンの加速時及び再加
速時におけるタービンピンチングクリアランスを防ぐことができる。これを達成
するために、低出力時において、ハウジング平均温度が高温ガス流路によって制
御可能となっているとともに、高出力時において、ハウジング平均温度が冷却空
気温度によって制御可能となっており、このとき、一方から他方へのしきい値は
、巡航条件のために装置が適切に冷却されるという追加の必要条件によって判断
される。
【0014】 続いて、図3では、本発明のブレード先端部クリアランス制御装置を含む場合
と含まない場合との間隙の変化を比較した2つの特性曲線を示している。第1の
曲線23は、ブレード先端部クリアランス制御装置を含まないエンジンのタービ
ン先端部クリアランスの変化を示しており、第2の曲線26は、本発明の先端部
クリアランス制御装置を含むエンジンにおけるタービン先端部クリアランスを示
している。ここで示すように、高出力からの減速時において、従来技術の先端部
クリアランスは、曲線23の部分24で示されているように減少し始める。これ
は、ケースがエンジンの周囲のチャンバ12からの冷却空気によって引き続き冷
却される一方で、タービンディスク温度がそれほど急に減少しないためである。
しかし、本発明では、曲線26の部分25で示されているように、ケースは、こ
の期間にわたって、本発明の受動バルブによって高温に保たれる。以下で説明す
るように、本発明の受動バルブは、低出力条件において閉じている。その直後に
、例えば、曲線26の位置27で示されているように、エンジンが高出力へと再
加速された場合には、従来技術のエンジンのブレードクリアランスは、ピンチン
グ点28に向かって急速に減少してしまう。これは、ハウジング及びシュラウド
の熱膨張がロータブレードの熱膨張と一致しないためである。反対に、本発明の
制御装置では、エンジンが高出力へと再加速するまで受動バルブが閉じられてエ
ンジンケースの冷却を阻止し、高出力に達した時点で受動バルブが開いてエンジ
ンケースの冷却を可能とする。本発明の制御装置の先端部クリアランスは、曲線
26の29などで示されているように、ピンチング点28よりも上で維持されて
いることがわかる。また、エンジンの高出力での定常状態の運転時には、本発明
の制御装置では、曲線26の部分30で示されているように、先端部クリアラン
スが小さい公差に保たる。一方、従来技術の間隙即ち先端部クリアランスは、曲
線23の部分31によって示されているように、ピンチングを避けるためにより
大きく維持されており、この比較的大きい間隙によってエンジン効率が低下して
しまう。
【0015】 次に、図2A及び図2Bを参照して、本発明の装置の概念及び動作を説明して
いく。本発明では、エンジンケース13のインピンジメントバッフル36の周囲
に形成されたハウジングによって画定された環状のチャンバ35が形成される。
インピンジメントバッフル36には、受動リングバルブ39を通して、ケース1
3を取り囲むインピンジメント流路38に冷却空気の流れを導入する孔37が設
けられている。図2Bで示すように、エンジンの低出力時には、受動リングバル
ブ39は閉じている。従って、高温ガスの空気は、ケース13及びシュラウドセ
グメントアセンブリ18の周囲を通り、ケースのボア40及びインピンジメント
バッフル36の孔37を通って環状のチャンバ即ちプレナム35へと流れる。ケ
ースと環状のシュラウドセグメントアセンブリ18とは、ブレード17とともに
熱を吸収して膨張し、最小の先端部クリアランス21が保たれる。チャンバ12
の熱は、低出力時には受動バルブ39を開くに充分ではない。
【0016】 続いて、図2Cを参照すると、エンジンの高出力の運転時には、このような運
転によって生じるチャンバ12内の高温の熱によって受動バルブが開いているこ
とが分かる。これにより、受動バルブ39は、矢印41で示すように、インピン
ジメントバッフル36を通してハウジング流路38及びケース13の周囲へと冷
却空気流を導き、続いて、貫通ボア40を通してケースを通るように及びシュラ
ウドアセンブリ18の周囲へと冷却空気流を導き、最後に、この空気流を高温の
ガス流路へと排出する。従って、これらの構造は、ケース及び環状のシュラウド
セグメントアセンブリ18の径方向での膨張を制限するように冷却され、エンジ
ンの高出力における運転効率を高めるように先端部クリアランスの間隙21を最
小の許容公差に保つ。
【0017】 図4は、本発明の先端部クリアランス制御装置の一実施例を示しており、ハウ
ジング42は、環状の金属製スリーブである支持構造体42’によって構成され
ている。これらの金属製スリーブは、ケース13と同様の材料で形成することも
できるが、このことは重要ではない。図示のように、支持構造体42’の上部壁
43は、間隙44を形成するように離間されており、部分的に重なっているとと
もに異なる熱膨張率を有する2つの金属製リングセグメント45がこの間隙にわ
たって固定されている。これらのリングセグメント45,46は、自由端部分4
6’,45’で重なっており、これらのセグメントが部分的に分離したときに、
間に間隙が定められる。支持構造体42’及び薄い重なったリング45’,46
’は、径方向の間隙44が開いたときに、プレナム35として機能する囲壁35
を画定する。プレナム35は、径方向の間隙44を通して流入する空気がプレナ
ム35内で安定化するのを可能とし、エンジンケース13を冷却するために、バ
ッフル36のインピンジメント孔へ均一な空気を供給可能とする。
【0018】 低出力状態に対応している図4に示すように、リング45,46が摩擦接触し
ている場合には、径方向の間隙44は閉じており、環状のチャンバ35内に冷却
空気が全く流入可能でないか、もしくは少しだけ流入可能となっている。
【0019】 周囲のチャンバ12内の空気温が(高出力へのエンジンの加速時などに)上昇
すると、径方向に閉じた間隙が、リング45,46の間の熱膨張率の不一致(4
5の方が熱膨張率が高く、46の方が熱膨張率が低い)により開く。この径方向
の間隙によって、冷却空気が12からプレナム35に流入するとともに、冷却孔
36,40を通してエンジンケースの冷却が可能となる。径方向の間隙の寸法は
、熱膨張率の不一致のために選択した材料によって決まり、周囲のチャンバ12
の温度に比例する。
【0020】 リング45,46の寸法は、エンジンケースに対して熱慣性が確実に低くなる
ように決定され、1〜10秒の過渡的な熱応答によって(高い熱慣性の)エンジ
ンケースの2〜5分間の過渡的な応答に影響が及ばないように定められる。
【0021】 加速時には、ケース13の過渡的な温度変化が小さくなるように、エンジンケ
ースの初期温度は、その最終的な定常状態温度に近いかまたはそれよりも高くな
っており、従って、ロータとの間で過渡的なピンチングが起こらない。高出力か
ら低出力への減速時には、ケースの初期温度が高いので、バルブが急速に閉じる
。ここでもまた、エンジンケースの過渡的な温度変化が小さくなっている。この
低出力への急な減速から高出力へと再加速した場合には、ケースの初期温度がそ
の最終的な定常状態温度に近い状態であるために、ケースの熱応答があまり大き
くならない。従って、図3及び上記で説明したようなロータとの間での過渡的な
ピンチングが起こらない。
【0022】 図5は、本発明の熱作動受動リングバルブの構成の他の実施例の低出力状態を
示している。ここで図示しているように、受動バルブリング50は、二重のバッ
フルプレート即ちプレート51,52を含む。バッフルプレート52は、熱膨張
率が低い材料で形成されており、プレート51は、熱膨張率が比較的高い材料で
形成されている。この実施例では、バッフルプレート51がケース13の一部を
構成するので、ケース13と同一の材料からなる。これらのバッフルプレート5
1,52は、環状のスリーブとして形成され、ケース13のインピンジメントキ
ャビティ38の周囲に支持される。インピンジメント流路38を画定する環状の
側壁55のそれぞれの上部内側端部セクション54において、支持手段がキャビ
ティ53として設けられている。これらのキャビティ53は、プレート51,5
2が分離してこれらのプレートに設けられた流路手段を通してインピンジメント
流路38に空気流が流入可能となるように、プレート51及びエンジンケース1
3に対してプレート52が移動可能となる大きさとなっており、かつこのように
整列されている。
【0023】 プレートに設けられる流路手段は、等距離に離間した孔によって構成され、上
部プレートの孔56は、底部プレート52のインピンジメント冷却パターンの孔
57よりも大きくなっている。孔56の大きさ及び軸方向位置は、双方のプレー
ト51,52が分離したときに孔57を通る冷却空気流を制限することのないよ
うに定められる。孔56の位置は、孔57から軸方向でオフセットされており、
プレートがきつくはまっているときに孔が連通しないようになっている。
【0024】 図7に示すように、インピンジメント流路の両側で側壁55に設けられた突起
59とプレート52とを整列させるために、プレート52に窪み58を設けるこ
とができる。整列ポスト60に対して位置決めを行うために、同様の窪みが上部
プレートにも設けられ、これにより、プレート51,52は、プレートが膨張し
てバルブが開いたときに整列した状態で保たれる。これらのプレートは、初期状
態において互いにきつくはまっている。高出力時には、これらのバッフルプレー
トは、異なる熱膨張率のために分離し、これらのプレート間に形成される間隙及
び孔56,57を通して空気が流れることが可能となる。この実施例の動作は、
上述した第1の実施例と同様である。
【0025】 過渡的な加速時には、バッフルプレート51,52は、分離し、ケースの熱慣
性(1〜2分)に対してバッフルプレートの熱慣性(1〜10秒)が低いことに
より、ケースは、冷却される。また、過渡的な減速時には、バッフルプレート5
1,52は、急速にきつくはまり、ケースは、全く冷却されない。これにより、
ケースの平均温度変化が確実に低く保たれる。アイドル状態から離陸までの加速
時には、ハウジングの初期温度が最終的な定常状態離陸温度に近いかもしくはそ
れ以上であるために、ケースの過渡的な温度変化及び過渡的な径方向膨張差は小
さく、従って、ブレード先端部と環状のシュラウドセグメントアセンブリとの間
でピンチングが起こらない。減速時には、ケースの初期温度は高く、バッフルプ
レートが急速に互いに対してきつくはまってケースのインピンジメント流路38
を塞ぐので、冷却空気によるケースの冷却が終了し、ケースは、高温のガス流路
の空気にさらされることで、その高出力時の初期温度に近い温度に維持される。
【0026】 高温の再始動やウィンドミル再始動時には、ケースの初期温度が高く、かつリ
ング45,46もしくはプレート51,52がきつくはまってケースから冷たい
流れを遮断するために、冷却されるまでより多くの時間がかかる。従って、本発
明の自動制御装置を含まない装置と比較した場合には、タービンディスクの緩慢
な冷却期間とよりよく調和する。
【0027】 請求の範囲に含まれる上述の好適実施例の明らかな改良なども、本発明の範囲
に含まれる。
【図面の簡単な説明】
本発明の好適実施例を、以下の図面を参照して説明していく。
【図1】 図1は、従来技術のガスタービンエンジンの燃焼セクション及びタービンセク
ションの断面図である。
【図2】 図2A〜図2Cは、本発明の制御装置の動作を示すタービンエンジンの前方端
の概略的な断面図である。
【図3】 図3は、エンジンの種々の運転状態におけるタービン先端部クリアランスの変
動を示すグラフである。
【図4】 図4は、本発明のブレード先端部クリアランス制御装置の一実施例を示す図2
A〜図2Cと同様の断面図である。
【図5】 図5は、本発明のブレード先端部クリアランス制御装置の他の実施例を示す図
4と同様の断面図である。
【図6】 図6は、環状の金属製プレートの構成を示す部分的な分解図である。
【図7】 図7は、図6で示したプレートを保持する移動制限手段の一実施例を示す部分
説明図である。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年2月1日(2000.2.1)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】 米国特許第3,966,354号では、コンプレッサからのブリードエアを使
用してシュラウドに熱いまたは冷たい空気を供給する、クリアランス制御用の熱
作動バルブが提案されている。この熱作動受動バルブは、冷たい空気をバイパス
するとともにブリード管路からシュラウドへと熱い空気を導く。シュラウドの膨
張及び収縮の反応時間は、ロータブレードの反応時間と比較すると遅く、また、
この提案された構成によって、シュラウドの周囲における貴重な空間が占領され
てしまう。 米国特許第4,805,398号及び第5,064,343号は、共にガスタ ービンエンジン用のタービン先端部クリアランス制御装置を開示しており、これ らの制御装置では、対向するプレートもしくはプレートセクションによって制御 が行われ、これらのプレートは互いに摩擦接触しているとともに、熱にさらされ たときに、それぞれのプレートに対向して設けられた孔もしくはスロットを露出 させるように、摩擦接触した状態でスライド移動する。プレートが膨張すると、 各プレートに設けられた孔が、冷却空気流を導くように互いに対して次第に整列 する。定常状態では、これらの孔は互いに対して整列していないので、バルブは 、冷却空気流を遮断する。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】 上述の特徴によれば、広い形態では、本発明は、ガスタービンエンジンブレー
ド先端部クリアランス制御装置を提供し、この制御装置は、エンジンケースの周
りに形成された環状のハウジングを含み、エンジンケースには、ブレードの段の
ブレード先端部の周囲に近接するとともにここから離間して環状のシュラウドセ
グメントアセンブリが固定されている。この環状のハウジングは、ケースと連通
する空気流路を形成し、この流路を通してエンジンケースへ冷却空気流が導かれ
る。エンジンケースには、環状のシュラウドセグメントアセンブリの反対側の壁 面に環状のインピンジメント流路が設けられている。このインピンジメント流路 は、ケースの対向して離間された環状の側壁の間に定められる。 熱作動受動リン
グバルブが2つの部分的に重なった金属製リングセグメントにより構成され、こ
れらのリングセグメントは、リングセグメントの温度が所定値に達したときにこ
れらのリングセグメント間に径方向の間隙が生じるように選択された異なる熱膨
率を有する。径方向の間隙は、ハウジング内に冷却空気流を流入可能とし、ケ ースを冷却して径方向での膨張を制御する。環状のハウジングは、環状のシュラ ウドセグメントアセンブリの反対側でケースの上部に取り付けられたリングバル ブ支持構造体によって形成される。2つの部分的に重なった金属製リングは、こ の支持構造体と一体に設けられる。本発明は、部分的に重なった金属製リングが 互いに面接触しているとともに、金属製リングが異なる熱膨張率のために互いに 離れることにより生じる金属リング間の空間によって径方向の間隙が形成される ことを特徴とする。この径方向の間隙は、調整された冷却空気がケースへと流入 可能となるように、リングセグメントの温度の作用を受けてその大きさが変化す る。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】削除
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】
【発明を実施するための最良の形態】 続いて、図面を参照すると、図1では、符号10として従来技術の燃焼セクシ
ョン及び高圧のタービンセクションが全体として示されている。燃焼セクション
は、燃焼チャンバ11を含み、この燃焼チャンバでは、その穿孔された壁13’ を通して周囲のチャンバ12から圧縮空気が流入し、ノズル14を通して導入さ
れる燃料と混合されて可燃性の混合物を形成する。高温ガスの燃焼物は、通常、
2000°Fを超える温度であり、1つもしくはそれ以上のロータブレード17
の段16が取り付けられたタービンセクション15へと送り込まれる。ここで示
すように、ロータブレード17の先端部17’は、環状のシュラウドセグメント
アセンブリ18に近接するとともにここから離間されている。シュラウドセグメ
ントアセンブリ18は、環状のケース19によって支持されている。この環状の
ケースは、貫通孔20即ちチャネルを備えており、これらの貫通孔20を通して
その周囲のチャンバ12からの冷却空気が環状のシュラウドセグメントアセンブ
リ18の領域へと導かれてアセンブリ18を冷却する。しかし、エンジンの過渡
的な運転時には、ロータブレード17の熱膨張が環状のケース19よりもかなり
速くなり、かつケースが常に冷却されているために、ブレード先端部と環状のケ
ースとの間にタービンピンチングが生じ、望ましくない摩耗やこれによるタービ
ン効率の低下が起こるおそれがある。従って、従来技術では、過渡的条件におけ
るタービンピンチングを避けるために、ブレードとケースとの間隙が大きく設け
られており、これにより、定常運転の条件でのタービン効率が低下してしまう。
上述したように、図2Aに示すブレード先端部17’と環状のシュラウドセグメ
ントアセンブリ18との間の先端部クリアランス21を制御するために、環状ケ
ース19、即ちこれによって支持される環状のシュラウドセグメントアセンブリ
の熱膨張を制御することが望ましい。本発明は、この制御を自動的に行うことが
できるブレード先端部クリアランスの制御装置を提供する。これについては、図
2A〜図2C及び図3を更に参照して以下で説明していく。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ドブソン,マーティン ジェイ. カナダ,ケベック,モントリオール,ナン バー5 エドアード モンプティ 4890 Fターム(参考) 3G002 HA05 HA09 HA14

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 環状のハウジングを含むガスタービンエンジンのブレード先端
    部クリアランス制御装置であって、前記ハウジングは、エンジンケースの周囲に
    形成され、このエンジンケースには、環状のシュラウドセグメントアセンブリが
    、ブレードの段のブレード先端部の周囲に近接するとともにここから離間して固
    定されており、前記環状のハウジングは、前記ケースと連通する空気流路を形成
    し、この流路を通して前記ケースに冷却空気流が導かれ、 熱作動受動リングバルブを含み、このリングバルブは、部分的に重なった2つ
    の金属製リングセグメントによって構成され、これらの各リングセグメントは、
    該リングセグメントの温度が所定値に達したときに該リングセグメント間に径方
    向の間隙が生じるように選択された異なる熱膨張率をそれぞれ有し、前記径方向
    の間隙を通して、前記ハウジング内に冷却空気流が流入可能となり、これにより
    、径方向での膨張を制御するように前記ケースが冷却されることを特徴とするブ
    レード先端部クリアランス制御装置。
  2. 【請求項2】 前記環状のハウジングは、前記環状のシュラウドセグメントア
    センブリの反対側で前記ケースの上部に固定されたリングバルブ支持構造体によ
    って形成されており、部分的に重なった2つの前記金属製リングは、前記支持構
    造体と一体に設けられていることを特徴とする請求項1記載のブレード先端部ク
    リアランス制御装置。
  3. 【請求項3】 前記リングバルブ支持構造体は、環状の間隙を有するように形
    成されており、部分的に重なった2つの前記金属製リングセグメントは、前記環
    状の間隙の対応する端部にそれぞれ隣接して固定されているとともに、その自由
    端部分で面接触するように部分的に重なり合っていることを特徴とする請求項2
    記載のブレード先端部クリアランス制御装置。
  4. 【請求項4】 前記エンジンケースの前記環状のシュラウドセグメントアセン
    ブリの反対側の壁面に環状のインピンジメント流路が設けられていることを特徴
    とする請求項3記載のブレード先端部クリアランス制御装置。
  5. 【請求項5】 前記インピンジメント流路は、離間して設けられた前記ケース
    の対向する環状の側壁の間に設けられており、前記リングセグメントは、前記環
    状のハウジングを形成するように前記環状の側壁に亘って固定された第1の環状
    の金属製プレートと、比較的低い熱膨張率を有するとともに、前記第1の環状の
    金属製プレートと摩擦接触するように前記第1の環状の金属製プレートの下側に
    近接して捕捉された第2の環状の金属製プレートと、前記第2の環状の金属製プ
    レートに対して前記第1の環状の金属製プレート及び前記ケースの熱膨張を可能
    とする前記第2の環状の金属製プレート用の支持手段と、を含み、前記各プレー
    トは、貫通する空気流路を備えていることを特徴とする請求項4記載のブレード
    先端部クリアランス制御装置。
  6. 【請求項6】 前記空気流路は、前記第1の金属製プレート及び前記第2の金
    属製プレートに設けられた孔を含み、該第1のプレートの前記孔は、該第2のプ
    レートの前記孔からオフセットされていることを特徴とする請求項5記載のブレ
    ード先端部クリアランス制御装置。
  7. 【請求項7】 前記第1の環状の金属製プレートの前記孔は、前記第2の環状
    の金属製プレートの前記孔よりも数が少なく、前記第2の環状の金属製プレート
    の前記孔は、前記第1の環状の金属製プレートの前記孔よりも断面積が小さいこ
    とを特徴とする請求項6記載のブレード先端部クリアランス制御装置。
  8. 【請求項8】 前記支持手段は、前記インピンジメント流路の前記各環状の側
    壁の上部内側端部セクションにそれぞれ形成されたキャビティであり、これらの
    キャビティは、前記第1のプレート及び前記ケースが、これらの部材に亘って配
    置された前記第2のプレートに対して移動可能となるように、整列されていると
    ともに大きさが定められており、熱膨張にさらされたときに、前記プレートが分
    離し、前記空気流路及び前記分離したプレートを通して前記ハウジング内へ空気
    流が流入可能となることを特徴とする請求項5記載のブレード先端部クリアラン
    ス制御装置。
  9. 【請求項9】 前記各プレートを、面が実質的に一致した状態で維持するため
    の移動制限手段が設けられており、前記プレートが互いにきつく面接触している
    場合に、前記各孔がオフセットされて空気流が遮断されることを特徴とする請求
    項8記載のブレード先端部クリアランス制御装置。
  10. 【請求項10】 前記第1の環状の金属製プレートが、前記エンジンケースと
    同じ材料より形成されていることを特徴とする請求項5記載のブレード先端部ク
    リアランス制御装置。
  11. 【請求項11】 前記ケースは、冷却空気及び熱い燃焼ガスを導いて該ケース
    を冷却もしくは加熱するための貫通孔を備えていることを特徴とする請求項1記
    載のブレード先端部クリアランス制御装置。
  12. 【請求項12】 改良されたブレード先端部クリアランス制御装置を含むガス
    タービンエンジンであって、前記制御装置は、 環状のハウジングを有し、このハウジングは、エンジンケースの周囲に形成さ
    れており、このエンジンケースには、環状のシュラウドセグメントが、ブレード
    の段の周囲に近接するとともにここから離間して固定されており、前記環状のハ
    ウジングは、前記ケースに冷却空気流を導くために前記ケースと連通する空気流
    路を構成しており、 熱作動受動リングバルブを有し、このリングバルブは、部分的に重なった2つ
    の金属製リングセグメントより構成され、これらのリングセグメントは、該リン
    グセグメントの温度が所定値に達したときに該リングセグメント間に径方向の間
    隙が生じるように選択された異なる熱膨張率を有しており、この径方向の間隙を
    通して前記ハウジング内に冷却空気流が流入可能となり、これにより、径方向で
    の膨張を制御するように前記ケースが冷却されることを特徴とするガスタービン
    エンジン。
  13. 【請求項13】 前記径方向の間隙は、径方向に可変であり、この間隙の大き
    さは、調整された冷却空気が前記ケースへと流入可能となるように、前記リング
    セグメントの温度の作用を受けて変化することを特徴とする請求項1記載のブレ
    ード先端部クリアランス制御装置。
  14. 【請求項14】 ガスタービンエンジンにおけるタービンブレードの段の先端
    部と、その周囲の環状のケース及び関連するシュラウドセグメントアセンブリと
    、の間のクリアランスの制御方法であって、この方法は、 i)前記シュラウドセグメントアセンブリの反対側でエンジンケースの周囲に
    環状のハウジングを形成するステップを含み、該ハウジングは、前記ケースと連
    通する流路手段を有し、該ハウジングは、更に、異なる熱膨張率を有するととも
    に部分的に重なった金属製リングセグメントより構成された熱作動受動リングバ
    ルブを有しており、 ii)前記バルブの温度に従って前記バルブの開閉を自動的に制御するステッ
    プを含み、このステップでは、部分的に重なった前記金属製リングセグメントが
    、過度の熱にさらされたときに分離することで前記バルブが開き、前記ケースを
    冷却するために前記流路手段を通して調整された冷却空気が導かれ、 前記バルブが閉じているときには、熱いガス空気流との接触によってケースが
    加熱され、これにより、前記受動リングバルブは、過渡的な温度変化において前
    記ケースと前記シュラウドセグメントアセンブリとの径方向での膨張の変化量を
    制御して前記タービンブレードの先端部と前記ケースに支持された前記シュラウ
    ドセグメントアセンブリとの間のピンチングを防止することを特徴とするクリア
    ランスの制御方法。
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